(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第1の要求手段は、前記監視装置と前記管理サーバとの間での導通確認が成功した場合に、前記第1の要求を行うことを特徴とする請求項1または2に記載の管理システム。
前記導通確認では、前記管理サーバと通信し、前記ネットワークデバイスを監視するためのインストーラが前記監視装置で実行された際に、当該インストーラに含まれていた顧客の識別情報と監視装置の識別情報とが、前記管理サーバに送信され、
前記監視装置が、前記管理サーバでの該顧客の識別情報と該監視装置の識別情報とに基づく判断処理の結果、前記管理サーバから認証のための情報を受信した場合に、導通確認が成功することを特徴とする請求項3に記載の管理システム。
前記監視動作が開始された後で、前記判定手段が前記第1の要求の応答として取得されたステータス情報に含まれる顧客ステータスで、顧客の同意がなされていないと判定した場合に、前記記憶部に保持された設定情報を削除する削除手段を、さらに有し、
前記監視手段は、前記設定情報の削除に従い、監視動作を停止することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の管理システム。
前記設定情報の削除に従い監視動作が停止された後も、前記第1の要求手段は所定のスケジュールに従い、前記管理サーバに対して前記第1の要求を行い、前記判定手段は前記第1の要求の応答として取得されたステータス情報に含まれる顧客ステータスで、顧客の同意がなされているか否かを判定することを特徴とする請求項5に記載の管理システム。
前記監視手段は、監視動作として、ネットワークデバイスから稼働情報の取得と、当該取得した稼働情報の送信スケジュールに従う前記管理サーバへの送信とを実行することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の管理システム。
前記導通確認では、前記管理サーバと通信し、前記ネットワークデバイスを監視するためのインストーラが前記監視装置で実行された際に、当該インストーラに含まれていた顧客の識別情報と監視装置の識別情報とが、前記管理サーバに送信され、
前記監視装置が、前記管理サーバでの該顧客の識別情報と該監視装置の識別情報とに基づく判断処理の結果、前記管理サーバから認証のための情報を受信した場合に、導通確認が成功することを特徴とする請求項11に記載の監視装置。
前記監視手段は、監視動作として、ネットワークデバイスから稼働情報の取得と、当該取得した稼働情報の送信スケジュールに従う前記管理サーバへの送信とを実行することを特徴とする請求項10乃至13のいずれか1項に記載の監視装置。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明を実施するための最良の形態について図面を参照して説明する。
【0012】
(実施例1)
図1は、本発明の一実施形態である管理システムのネットワーク構成例を示す図である。
図1で示す構成の例で、100は、プリンタや複写機といった画像形成装置などを含むネットワークデバイスである。
【0013】
また、101は、ネットワークデバイス100の稼働状況を監視して、カウンタ情報、ステータス情報及びログ情報などといった稼働情報をネットワークデバイス100から取得する監視装置である。また、102は、監視装置から送られてくる各種情報を収集し、管理する管理サーバである。
【0014】
本図では、管理サーバ102は、ネットワークデバイス100が設置されているネットワーク環境103(LAN:Local Area Network)からは遠隔のネットワーク環境に設置されている。具体的には、ネットワークデバイス100と監視装置101と設置された環境と、管理サーバ102が設置された環境とは、インターネット104を介して接続されている。監視装置101と、管理サーバ102との間にファイアウォール(不図示)が設置されている場合もある。
【0015】
なお、本発明においては、監視装置101がインターネット104を介してネットワークデバイス100と接続するよう構成することも可能である。また、監視装置101と管理サーバ102とがインターネット104を介さずに、LANなどを介してイントラネット接続するように構成することも可能である。
【0016】
ここで、LAN103で接続されたネットワークデバイス100及び監視装置101を含むネットワーク環境は、ネットワークデバイス100を利用する顧客のネットワーク環境であり、本発明では顧客環境と呼ぶ。管理サーバ102は、顧客環境に設置されている複数のネットワークデバイス100の中から管理対象のデバイスの稼働情報を、監視装置101を介して収集することで、遠隔でのデバイス管理の各種サービスを実現する。なお、デバイス管理の各種サービスとは、例えばネットワークデバイスの利用状況のレポーティングサービスや、ネットワークデバイスの保守のためのサービスマンの自動手配などの保守サービスや、ネットワークデバイスの消耗品の発注サービスなどがある。
【0017】
また、ネットワークデバイスの例としては、上記した画像形成装置以外にも、ネットワークに接続可能なカメラや家電製品、現金自動預け払い機など、様々な機器が本発明には適用可能である。
【0018】
図2は、監視装置101や管理サーバ102として動作可能な情報処理装置が備えるハードウェア構成の例を示す図である。ここでは、情報処理装置は、通信I/F部201と、記憶装置202、CPU203、メモリ204、入出力I/F部205からなる。ここに含まれる構成以外を含む情報処理装置であっても、本発明は適用可能である。
【0019】
通信I/F部201は、外部のネットワークに接続するためのネットワークインターフェースである。例えば、監視装置101では、管理サーバ102やネットワークデバイス100と各種ネットワークを介して通信するためのインターフェースである。記憶装置202は、OS(Operating System)などのプログラムが格納される。例えば、監視装置101では、後述の監視動作を実現するための制御プログラムや、当該プログラムをインストールするためのインストーラなどが記憶されることになる。CPU203は、記憶装置202からプログラムをメモリ204にロードし、実行する。入出力I/F部205は、ディスプレイなどの出力装置を接続し、プログラムなどの実行結果を出力したり、必要に応じてユーザーからの操作などの入力を受け付けたりする。
【0020】
図3は、監視装置101におけるソフトウェアのモジュール構成の例を示す。特に、本発明に関わるモジュール構成を表している。
【0021】
インストーラ実行部301は、ユーザーの指示に従い、入出力I/F部205を介してあらかじめ取得されたインストーラが実行された際に、本発明に係る制御プログラムのインストールの制御を行う。このインストール制御に従い、インストールされた制御プログラムが実行されることで、後述するモジュール302〜307による処理が実現されることになる。
【0022】
導通確認部302は、管理サーバ102に対して、通信I/F部201及びネットワークを介した通信接続が可能かどうかの導通確認を行う。また、この時、ユーザーが入出力I/F部205を介して入力した各種情報(プロキシ情報等)をもとに、接続が行われる。
【0023】
ステータス取得部303は、通信I/F部201を介して、管理サーバ102に対して各種情報を要求して、その応答を取得する。この要求は、本モジュールに予め設定されている実行タイミング(周期的に実行する時間間隔)に従い、実行される。管理サーバ102からの指示に応じて、この実行タイミングを変更することも可能である。また、管理サーバ102からの応答には、管理サーバ102で管理するステータス情報として、サービス開始における顧客の同意がなされているか否かを判別するステータスが含まれる。ステータス判定部304は、ステータス取得部303で取得された応答を解釈して、同意ステータスの判定と、その他のステータス情報に変化があるか否かを判別する。
【0024】
設定情報取得部305は、ステータス判定部304で同意ありと判定された場合に、通信I/F部201を介して、管理サーバ102からサービス提供のための動作を開始するために必要な設定情報を要求して取得する。ここで取得された設定情報は、記憶装置202に保持される。
【0025】
監視部306は、通信I/F部201を介して、ネットワークデバイス100から、機器を特定するための識別情報、デバイス構成(機能など)を示す構成情報、及び稼働情報(カウンタ情報、ログ情報、ステータス等)を取得する。監視部306は、ネットワークデバイス100に要求を行う、または、ネットワークデバイス100からの送信に基づき、それら情報を取得する。また、取得された情報を、管理サーバ102に対して送信する。また、ネットワークデバイス100に対する監視のために必要な他の動作も行う。
【0026】
なお、設定情報削除部307は、後述する別の実施例で必要となる機能であって、本実施例を実現する上で必須な構成ではない。ここでは、設定情報削除部309の説明は割愛する。
【0027】
図4は、監視装置101における、管理サーバ102が提供するデバイス管理サービスを実現するためのネットワークデバイスに対する監視動作の開始までの処理の例を説明するためのフローチャートである。ここでの監視動作には、デバイス管理サービスに必要となる、対象となるネットワークデバイスの特定や通信タイミングの設定、ネットワークデバイスからの各種情報の取得と、取得した情報の管理サーバ102への送信といった処理が含まれる。
【0028】
S401において、ユーザーからのインストーラの実行指示の入力を受け付ける。この入力に従い、該インストーラが起動され、インストーラ実行部301によるインストール処理の制御が開始される。
【0029】
ここで、
図5を用いてインストーラの構成について説明する。
【0030】
インストールモジュール501は、監視装置101が動作に必要なモジュールセットが組み込まれている。具体的には、ネットワークデバイスから情報取得するための機能や、後述の監視装置101で行われる様々な判断処理を行うための機能を含むモジュール(例えば、
図3のモジュール302〜307)が組み込まれている。インストーラ実行部301によるインストール処理の制御により、
図3で示したモジュール302〜307が監視装置101に組み込まれることになる。各種データファイル502は、サービスを開始する上で必要な各種データが記載されている。データファイル502に含まれる顧客識別情報503は、顧客を一意に識別するための情報や顧客名等の情報が含まれる。また、監視装置識別情報504は、監視装置101を一意に識別するための情報や監視装置名等の情報が含まれる。
【0031】
図5で示すインストーラは、上記した内容を含むファイルとして、管理サーバ102で予め作成され、可搬の記憶媒体や、電子メールなどを用いて、顧客環境の管理者などが監視装置101として動作すべき情報処理装置に格納する。
【0032】
図4の説明に戻り、S402において、導通確認部302は、通信I/F201を介して管理サーバ102に対して導通確認を行う。ここで、導通確認における詳細な処理について、
図6を用いて説明する。
【0033】
図6は、監視装置101が管理サーバ102に対して導通確認を行う際の処理を説明するためのフローチャートである。
【0034】
S601において、導通確認部302は、ユーザーが監視装置のユーザインターフェース(UI)画面から入力した管理サーバ102との接続に必要な接続情報を、記憶装置202に保持する。ここで示している接続情報とは、例えば顧客ネットワークに関するプロキシ設定情報等である。
【0035】
図7を用いて、ユーザーが監視装置101と管理サーバ102を接続するための情報を入力する画面の例について説明する。
【0036】
接続情報入力画面701には、プロキシサーバーを使用するか否かを入力するためのチェックボックス(「プロキシサーバーを使用しますか?」)が用意されている。このチェックボックスが有効化された(プロキシサーバーを使用する)場合には、プロキシサーバアドレスとポート番号の入力が可能となる。また、接続情報入力画面701には、ユーザー認証を行うか否かを入力するためのチェックボックス(「ユーザー認証を行いますか?」)も用意されている。このチェックボックスが有効化された(ユーザー認証を行う)場合には、ユーザー名とパスワードの入力が可能となる。ユーザーが、接続情報入力画面701を介して、「接続する」ボタンを押下することで、これら入力情報を用いた導通確認部302による接続が開始される。
【0037】
S602において、導通確認部302は、S601の処理で入力された接続情報をもとに、管理サーバ102に対して導通確認を行う。具体的には、監視装置101が設置された顧客ネットワークから遠隔に設置された管理サーバ102と接続して、確実に通信が行えるかをテストすることになる。ここでの導通確認を行う際に、
図5で示すインストーラに含まれていた顧客識別情報、監視装置識別情報を送信する。
【0038】
S603において、導通確認部302は、導通確認の際の監視装置101からの要求の応答として、管理サーバ102から認証キーを取得する。認証キーは、管理サーバ102との間でセキュアな通信の保証などのために、それ以降の通信に利用されることになる。
【0039】
なお、管理サーバ102では、S602の処理で送信されてきた各識別情報をもとに、インストーラが実行された監視装置101が適切な顧客で動作しているかが確認される。管理サーバ102には、インストーラを作成した際に用いた各種情報が既に登録済みである。この登録情報に合致する情報を持つ正規のインストーラが実行された最初の監視装置101であることなどが、前述の導通確認により、管理サーバ102では把握できる。そして、管理サーバ102は、監視装置101が適切に顧客環境に設置されたと判断した場合に、監視装置102に対して認証キーを含む応答を行うことになる。
【0040】
図4の説明に戻り、S403において、導通確認部302が管理サーバ102との導通確認が成功したか否かを判断する。導通確認に成功したと判断された場合にはS404に進み、失敗したと判断された場合にはS402に戻る。
【0041】
S404において、ステータス取得部303は、管理サーバ102に対するステータス確認の実行タイミングになったか否かを判断する。このタイミングについては、前述のインストーラの実行によりインストールされた時点でステータス取得部303に既に設定されている。ステータス確認タイミングと判断された場合にはS405に進み、そうでないと判断された場合にはS404に戻る。
【0042】
S405において、ステータス取得部303は、管理サーバ102に対してステータス情報を要求する。この要求に基づく応答には、管理サーバ102が顧客に提供すべきサービスに関する各種ステータスが含まれる。そして、ステータス取得部303は、管理サーバ102からの応答として、ステータス情報を取得し、記憶装置202に保持する。この取得されたステータス情報としては、顧客とのサービスの開始に関する同意ステータスが含まれる。
【0043】
ここで、
図8を用いて、同意ステータスを含むステータス情報(I/F情報)の一例について説明する。
【0044】
ステータス取得部303により管理サーバ102からの応答として取得されるステータス情報801には、管理対象の更新情報、監視装置の更新情報、及び同意ステータス情報などが含まれている。
【0045】
管理対象の更新情報は、管理対象となるネットワークデバイスの情報の更新有無を検知するための情報である。監視装置101は、管理対象の追加や削除の発生を検出するために、この情報を参照する。管理サーバ側では、管理対象の追加や削除の発生のたびに、更新バージョン番号が1つインクリメントされる。
【0046】
監視装置更新情報は、監視装置の識別情報や属性などの更新有無を検知するための情報である。監視装置101は、監視装置の情報の更新(名称変更など)を検出するために、この情報を参照する。管理サーバ側では、監視装置の情報の更新のたびに、更新バージョン番号が1つインクリメントされる。
【0047】
同意ステータス情報は、サービス開始に係る顧客との同意がなされているか否かを検知するための情報が含まれている。管理サーバ側では、顧客同意がある場合は“1”、顧客同意がない場合は“0”と設定される。
【0048】
ここでは、各種情報に変化があるか否かを検知するためのステータス情報(I/F)を定義しており、その中に同意ステータス情報を含ませている。これはあくまで一例であり、本発明の目的を達成できる範囲で、I/Fの構成や定義方法、含ませる情報等は自由に定めて問題ない。
【0049】
図4の説明に戻り、S406において、ステータス判定部304は、取得されたステータス情報から、同意ステータス情報の内容を確認する。S407において、ステータス判定部304は、顧客の同意がなされているか否かを判定する。顧客の同意があると判定された場合にはS408に進み、顧客の同意がないと判定された場合にはS404に戻る。ここで、顧客の同意がないと判定された場合は、前述のステータス情報に含まれる他のステータス内容についての解析を省略する。
【0050】
なお、この顧客の同意ステータスについては、サービス運用を行うオペレータが、顧客からの連絡を受け付けた際に、管理サーバ102が提供するUI画面を介して設定を行う。
図9を用いて、管理サーバ102が提供する顧客同意の設定画面について説明する。
【0051】
設定画面901では、管理サーバ102が提供するサービスの開始を指示するための画面として構成されている。オペレータにより“開始する”ボタンが押下されることで、監視装置101に対して応答するステータス情報に含まれる同意ステータス情報の値が“1”に設定される。
【0052】
図4に戻り、S408において、ステータス判定部304は、ステータス情報に含まれる同意ステータス情報以外の内容を解析して、確認する。S409において、ステータス判定部304は、取得した同意ステータス情報以外の各項目の値と、記憶装置202に既に保持されている各項目の値とを比較して、変化の有無を判断する。変化があると判断された場合にはS410に進み、変化がないと判断された場合にはS411に進む。
【0053】
本実施例では、管理サーバ102が、
図6で示したように各種ステータスの更新を更新バージョン番号で管理している。監視装置101では、記憶装置202に記憶されている更新バージョン番号と、S408の解析により取得した更新バージョン番号を比較し、変化の有無を判断している。
【0054】
なお、記憶装置202には、インストーラ実行時に、インストーラ実行部301によりステータス情報に含まれる各項目の初期値(例えば、“0”)が記録される。同意確認の直後のS409においては、顧客同意後の最初のステータス情報の判断処理になるので、通常は初期値以外の値が管理サーバ102で設定されることになり、変化があると判断される。しかしながら、顧客同意及び、インストーラ作成前に、管理対象となるネットワークデバイスの情報や監視装置の情報が確定している場合には、それら情報をインストーラに含めることで、後述のS410の処理を省略することも可能である。
【0055】
S410において、設定情報取得部305は、動作に必要な各種設定情報を管理サーバ102に要求して、取得する。取得された設定情報は、記憶装置202に保持される。
【0056】
例えば、S409の処理で、管理対象更新情報に変化があると判定された場合、管理サーバ102に対して、管理対象となるネットワークデバイスのデバイス情報を要求する。デバイス情報とは、管理対象を識別するための識別情報や、各管理対象に対して提供するサービスの種類等が含まれる。また、監視装置更新情報に変化があるとみなされた場合には、管理サーバ102に対して、監視装置に設定すべき情報を要求する。その他の例として、管理対象から取得した各種データを管理サーバ102に対して送信する送信スケジュール等の情報も要求する。これら要求により取得された設定情報は、記憶装置202に保持され、監視部306による監視動作で利用される。
【0057】
図10を用いて、記憶装置202に保持される設定情報1001の例について説明する。
【0058】
まず、管理対象から取得した稼働情報の種類ごとの送信スケジュールが管理されている。ここでは、1日のなかで送信を行う時間帯が設定されている。この送信時間に従って、監視装置101は管理サーバ102へデータ送信を行う。また、管理対象となるネットワークデバイスのリストが管理されている。このリストには、各デバイスのIP/MACアドレス、デバイス名、デバイスID等の情報を管理されている。また、管理対象に対して提供するサービスの種類も管理されている。ここでは、サービスの種類ごとに整数を割り当てて管理しており、これらサービスごとに必要な稼働情報を管理対象のネットワークデバイスから収集することになる。
【0059】
なお、管理対象のネットワークデバイスのそれぞれに対して、いずれのサービスを適用するかといった関連付けを、設定情報として管理することも可能である。その場合には、管理対象のデバイスリストに含まれるネットワークデバイスごとに、異なる稼働情報の取得が行われることになる。
【0060】
図4に戻り、S410において、監視部306は記憶装置202に保持された設定情報に従い、監視動作を開始する。
【0061】
なお、
図4のS405の処理で取得されるステータス情報は、前述した通り、同意ステータスのみを含むわけではない。ステータス取得部303によるステータス情報の要求は、以降の処理で監視装置101が監視動作を開始した後も、定期的に実行されることになる。その際には、この要求は顧客の同意ステータスを確認する目的ではなく、監視動作の条件や設定などを確認、編集するための目的で実行されることになる。本実施例においては、顧客の同意が確認される前までは、同意ステータスの確認のためだけにこの要求が行われるため、S407で顧客の同意が無いことが確認された場合には、取得済みのステータス情報の他のステータスに関する処理はすべて省略している。ただし、顧客ステータスの確認以外にも、サービス開始前の事前処理に係るステータスがある場合には、同様に、S405〜S407の処理と同様に確認処理を実行することも可能である。
【0062】
(実施例2)
上述した実施例1では、顧客の同意がなされていない状態から、顧客の同意がなされた状態に変化した時の動作について記載した。しかし、監視装置101での監視動作が開始している状況で、何らかの問題が生じ、管理サーバ102側で一時的にサービスを停止させたいケースも考えられる。そのような場合には、監視装置101側の動作も、同時に停止しなければならないことが想定される。
【0063】
本実施例においては、実施例1と基本的には同様であるため、その差分のみを説明する。
【0064】
まず、
図3の設定情報削除部307は、監視装置101で管理している動作に必要な各種設定情報を削除するためのモジュールである。
【0065】
図11は、監視装置101における、監視動作を停止する際の処理を説明するためのフローチャートである。
【0066】
S1101において、ステータス取得部303は、管理サーバ102に対するステータス確認の実行タイミングになったか否かを判断する。確認タイミングと判断された場合にはS1102に進み、確認タイミングでないと判断された場合にはS1101に戻る。
【0067】
S1102において、ステータス取得部303は、管理サーバ102に対してステータス情報を要求する。この要求に基づく応答には、管理サーバ102が顧客に提供すべきサービスに関する各種ステータスが含まれる。そして、ステータス取得部303は、管理サーバ102からの応答として、ステータス情報を取得し、記憶装置202に保持する。この取得されたステータス情報としては、実施例1と同様に、顧客とのサービスの開始に関する同意ステータスが含まれる。
【0068】
S1103において、ステータス判定部304は、ステータス情報に含まれる同意ステータス情報について、その内容を解析して、確認する。S1104において、ステータス判定部304は、顧客の同意がなくなったか否かを判定する。顧客の同意がなくなったと判定された場合にはS1105に進み、顧客の同意があると判定されたた場合にはS1106に進む。
【0069】
なお、この顧客の同意ステータスについては、サービス運用を行うオペレータが、顧客からの連絡を受け付けたときや、一時的にサービスを停止させたい場合に、管理サーバ102が提供するUI画面(
図12)を介して設定を行う。
図12を用いて、サービスの停止(顧客同意の取り消し)を行う設定画面について説明する。
【0070】
サービス停止画面1201では、管理サーバ102が提供するサービスの停止を指示するための画面として構成されている。オペレータにより“停止する”ボタンが押下されることで、監視装置101に対して応答するステータス情報に含まれる同意ステータス情報の値が“0”に設定される。
【0071】
図11の説明に戻り、S1105において、設定情報削除部307は、監視動作に必要な各種設定情報を記憶装置202から削除する。ここで示している各種設定情報とは、管理対象を示すデバイスリストや稼働情報の送信スケジュールなどである。また、これら設定情報を削除することで、監視装置101の監視動作は停止されるが、ステータス取得部303による同意ステータスを含むステータス情報の要求処理だけは、周期的に実行される。これは再び、サービスの開始の指示を検知するためである。
【0072】
ステータス取得部303を含む、本発明に係る全てのモジュールが削除(アンインストール)されることで、ステータス取得部303によるステータス要求も停止する。
【0073】
S1106において、監視部306は、引き続き監視動作を継続する。なお、ステータス取得部303がS1102で取得したステータス情報に含まれる他の内容に更新があった場合には、対応する設定情報を管理サーバ102に要求して取得する。そして、取得された設定情報は、以降の監視動作に反映されることになる。
【0074】
以上のように、サービス停止の検知に伴いし、監視動作に必要な設定情報を削除し、適切にサービスの停止が可能になる。
【0075】
(実施例3)
上記した実施例1、2では、特に提供するサービスごとの違いについては言及していない。しかし、管理サーバ102は、カウンタ情報収集サービス、ジョブログ収集サービス、ソフトウェア配信サービス等、幾つかのサービスが提供できる。顧客が複数のサービスを契約した場合には、個々のサービスに対して、実施例1、2と同様な処理を行うことも可能である。その際には、サービスごとに監視装置101のためのインストーラを用意しても、複数のサービスに関するモジュールを1つにまとめて1つのインストーラを用意して、実現してもよい。
【0076】
(他の実施例)
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置の1以上のコンピュータ(CPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。
【0077】
さらに、本発明には、上述した実施形態の適宜組み合わせることにより構成されたシステムやその機能も含まれるものとする。