特許第6238951号(P6238951)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6238951
(24)【登録日】2017年11月10日
(45)【発行日】2017年11月29日
(54)【発明の名称】鞍乗り型車両のヘッドライト装置
(51)【国際特許分類】
   B62J 6/02 20060101AFI20171120BHJP
   F21S 8/10 20060101ALI20171120BHJP
   B60Q 1/04 20060101ALI20171120BHJP
   F21W 101/10 20060101ALN20171120BHJP
【FI】
   B62J6/02 E
   F21S8/10 130
   B60Q1/04 A
   F21S8/10 320
   F21S8/10 352
   F21S8/10 371
   F21W101:10
【請求項の数】5
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2015-247041(P2015-247041)
(22)【出願日】2015年12月18日
(65)【公開番号】特開2017-109672(P2017-109672A)
(43)【公開日】2017年6月22日
【審査請求日】2016年7月27日
(73)【特許権者】
【識別番号】000005326
【氏名又は名称】本田技研工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100093115
【弁理士】
【氏名又は名称】佐渡 昇
(72)【発明者】
【氏名】八百川 哲雄
(72)【発明者】
【氏名】細田 雄太
【審査官】 岸 智章
(56)【参考文献】
【文献】 特開2013−151178(JP,A)
【文献】 特開2010−202129(JP,A)
【文献】 実公平03−053364(JP,Y2)
【文献】 特開2001−260965(JP,A)
【文献】 特開2011−111029(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B62J 6/02
F21S 8/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源(101)とリフレクタ(102)とが設けられたハウジング(70)と、このハウジング(70)の前面を覆うレンズ(60)とを有するヘッドライト(HL)と、
前記レンズ(60)の周囲(61,62)を覆い、レンズ(60)の照射面(63)を前方に臨ませるためのライト開口部(34)を有するフロントカウル(30)とを備えた鞍乗り型車両のヘッドライト装置において、
前記フロントカウル(30)の、ライト開口部(34)近くの車両前面視で前記レンズ(60)と重なる位置に、走行風をヘッドライト後方へ取り入れるエア取り入れ口(35)が設けられているとともに、
前記レンズ(60)の前面側に、前記ライト開口部(34)とエア取り入れ口(35)との間を仕切る仕切壁(67)が設けられ、該仕切壁(67)の先端(67c)から前記エア取り入れ口(35)側のレンズ(60)の前面が黒く塗装(68)され、
前記フロントカウル(30)には、前記レンズ(60)の前面に向かって前記仕切壁(67)の少なくとも前記照射面(63)に近い側の面に沿う対向壁(36)が設けられていることを特徴とする鞍乗り型車両のヘッドライト装置。
【請求項2】
請求項1において、
前記ハウジング(70)は単一のヘッドライト用灯体(101)を備えていると共に前記レンズ(60)は複数の照射面(63)を備え、
車両前面視で、前記エア取り入れ口(35)は、前記複数の照射面(63)の間でかつ前記黒塗装部(68)と重なる位置に設けられていることを特徴とする鞍乗り型車両のヘッドライト装置。
【請求項3】
請求項1または2において、
前記ヘッドライト(HL)は、ポジションライト(PL)用の光源(103)およびその導光体(104)を有しており、
車両前面視で、ポジションライト(PL)用光源(103)は、前記レンズ(60)の照射面(63)から見て前記仕切壁(67)よりも遠くに配置され、導光体(104)は光源(103)と重なる位置(104a)から延びて、前記照射面(63)の前記仕切壁(67)に隣接する位置(104b)で照射面(63)に臨むように配置されていることを特徴とする鞍乗り型車両のヘッドライト装置。
【請求項4】
請求項1〜3のうちいずれか一項において、
前記照射面(63)を形成するレンズ壁(63w)は、前記仕切壁(67)に対し、該仕切壁(67)の起立方向に関して中間部(67b)に接続されることを特徴とする鞍乗り型車両のヘッドライト装置。
【請求項5】
請求項1〜4のうちいずれか一項において、
前記レンズ(60)の前面側には、前記照射面(63)と前記仕切壁(67)との間において車両後方に向かって凹む凹溝(69)が形成され、この凹溝(69)に、前記フロントカウル(30)の対向壁(36)が入り込んでいることを特徴とする鞍乗り型車両のヘッドライト装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、鞍乗り型車両のヘッドライト装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば特許文献1に見られるように、光源(210)とリフレクタ(131)とが設けられたハウジング(130)と、このハウジング(130)の前面を覆うレンズ(120)とを有するヘッドライト(110)と、
前記レンズ(120)の周囲を覆い、レンズ(120)の照射面(120c)を前方に臨ませるためのライト開口部を有するフロントカウル(ハンドルアッシー100)とを備えた鞍乗り型車両のヘッドライト装置が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−091178号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述したような鞍乗り型車両のヘッドライト装置においては、フロントカウルの、ライト開口部近くに、走行風をヘッドライト後方へ取り入れるためのエア取り入れ口を設けることが要請される場合がある。
しかし、このような場合に、フロントカウルのライト開口部近くにエア取り入れ口を単に設けたのでは、ハウジング内の光源からの光がレンズを介してエア取り入れ口から外部へ漏れることがある。このようなエア取り入れ口からの光の漏れは、車両の外観を低下させて商品性を低下させる。
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、ライト開口部近くにエア取り入れ口を設けても、エア取り入れ口からの光の漏れを防止できる鞍乗り型車両のヘッドライト装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために本発明の鞍乗り型車両のヘッドライト装置は、
光源とリフレクタとが設けられたハウジングと、このハウジングの前面を覆うレンズとを有するヘッドライトと、
前記レンズの周囲を覆い、レンズの照射面を前方に臨ませるためのライト開口部を有するフロントカウルとを備えた鞍乗り型車両のヘッドライト装置において、
前記フロントカウルの、ライト開口部近くの車両前面視で前記レンズと重なる位置に、走行風をヘッドライト後方へ取り入れるエア取り入れ口が設けられているとともに、
前記レンズの前面側に、前記ライト開口部とエア取り入れ口との間を仕切る仕切壁が設けられ、該仕切壁の先端から前記エア取り入れ口側のレンズの前面が黒く塗装され、
前記フロントカウルには、前記レンズの前面に向かって前記仕切壁の少なくとも前記照射面に近い側の面に沿う対向壁が設けられていることを特徴とする。
この鞍乗り型車両のヘッドライト装置によれば、フロントカウルのライト開口部近くに設けられたエア取り入れ口によって、走行風をヘッドライト後方へ取り入れることができる。
そして、レンズの前面側に、ライト開口部とエア取り入れ口との間を仕切る仕切壁が設けられ、該仕切壁の先端からエア取り入れ口側のレンズの前面が黒く塗装され、さらに、フロントカウルには、レンズの前面に向かって仕切壁の少なくとも片面に沿う対向壁が設けられているので、ライト開口部からエア取り入れ口へ向かおうとする光があったとしても、その光はレンズに設けられた仕切壁とカウルに設けられた対向壁とで阻まれやすくなる。
また、ハウジング内光源からレンズを通じてエア取り入れ口へ向かおうとするする光は、仕切壁の先端からエア取り入れ口側のレンズの前面に施された黒色の塗装面によって阻止されることとなる。
したがって、この鞍乗り型車両のヘッドライト装置によれば、ライト開口部近くにエア取り入れ口が設けられているにもかかわらず、エア取り入れ口からの光の漏れが防止(少なくとも著しく抑制)される。
エア取り入れ口からの光の漏れが防止される結果として、車両の外観が向上し、商品性が向上する。
【0007】
この鞍乗り型車両のヘッドライト装置においては、
前記ハウジングは単一のヘッドライト用灯体を備えていると共に前記レンズは複数の照射面を備え、
車両前面視で、前記エア取り入れ口は、前記複数の照射面の間でかつ前記黒塗装部と重なる位置に設けられている構成とすることができる。
このように構成すると、レンズとハウジングを各1個にでき、かつ、複数の照射面の間に、エア取り入れ口を設けても光漏れが生じないため、エア取り入れ口を複数の照射面の間に設けることができ、結果として、ヘッドライト装置全体の小型化が可能となる。
【0008】
この鞍乗り型車両のヘッドライト装置においては、
前記ヘッドライトは、ポジションライト用の光源およびその導光体を有しており、
車両前面視で、ポジションライト用光源は、前記レンズの照射面から見て前記仕切壁よりも遠くに配置され、導光体は光源と重なる位置から延びて、前記照射面の前記仕切壁に隣接する位置で照射面に臨むように配置されている構成とすることができる。
このように構成すると、仕切壁の先端からエア取り入れ口側のレンズの前面に亘って施された黒色塗装部の背部のレンズ内空間を有効に利用して、ポジションライト用の光源および導光体の配置の自由度を高めることができる。
【0009】
この鞍乗り型車両のヘッドライト装置においては、
前記照射面を形成するレンズ壁は、前記仕切壁に対し、該仕切壁の起立方向に関して中間部に接続される構成とすることができる。
このように構成すると、照射面を形成するレンズ壁が黒色塗装部の中間に向けて接続されることとなるので、光漏れがより生じ難くなる。
【0010】
この鞍乗り型車両のヘッドライト装置においては、
前記レンズの前面側には、前記照射面と前記仕切壁との間において車両後方に向かって凹む凹溝が形成され、この凹溝に、前記フロントカウルの対向壁が入り込んでいる構成とすることができる。
このように構成すると、仕切壁と凹溝と対向壁とでラビリンス形状が構成されるため、光漏れがさらに生じ難くなる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明に係るヘッドライト装置の一実施の形態を設けた鞍乗り型車両の一例を示す正面図。
図2】同じく左側面図。
図3】同じく部分拡大正面図。
図4】フロントカウルを取り外した状態の部分省略正面図。
図5】フロントカウルを取り外した状態の部分省略正面図で、黒塗り部分を示す図。
図6】フロントカウルを取り外した状態の部分省略左側面図。
図7図3における部分省略7−7端面図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明に係る鞍乗り型車両のヘッドライト装置の実施の形態について図面を参照して説明する。なお、図面は符号の向きに見るものとし、以下の説明において、前後、左右、上下は、操縦者から見た方向に従い、必要に応じて図面に車両の前方をFr、後方をRr、左側をL、右側をR、上方をU、下方をD、として示す。各図において、同一部分ないし相当する部分には、同一の符号を付してある。
【0013】
図1図2に示す鞍乗り型車両1は、車体フレーム10の前端に設けられたヘッドパイプ11に、フロントカウルステイ80(図6参照)を介してヘッドライト装置2が設けられている。なお、ヘッドパイプ11には操舵装置20が左右に回動可能に支持されている。
【0014】
図2に示すように、車体フレーム10は、ヘッドパイプ11から後方に延びるメインフレーム12を有しており、このメインフレーム12にエンジンEが固定されている。
メインフレーム12の後部に、ピボット12pでスイングアーム13が揺動可能に設けられ、このスイングアーム13の後端に、エンジンEで駆動される後輪WRが支持されている。
【0015】
操舵装置20は、ハンドル21で回動操作される一対のフロントフォーク22を有しており、このフロントフォーク22の下端に前輪WFが支持されている。
操舵装置20の後方に燃料タンクTが配置され、その後方に、運転者が座るシートSが配置されている。メインフレーム12の後部下部には運転者が足を載せるステップSTが設けられている。
【0016】
この鞍乗り型車両のヘッドライト装置2は、ヘッドライトHLと、フロントカウル30とを備えている。
図7に示すように、ヘッドライトHLは、光源101とリフレクタ102とが設けられたハウジング70と、このハウジング70の前面を覆うレンズ60とを有している。
【0017】
図3に示すように、フロントカウル30は、レンズ60の周囲61,62(図4)を覆い、レンズ60の照射面63を前方に臨ませるためのライト開口部34を有している。ライト開口部34の近くには、走行風をヘッドライト後方へ取り入れるエア取り入れ口35が設けられている。
【0018】
図4図7に示すように、レンズ60の前面側には、ライト開口部34とエア取り入れ口35との間を仕切る仕切壁67が設けられ、該仕切壁67の先端67cからエア取り入れ口35側のレンズ60の前面が黒く塗装されている。断面視での塗装部68を図7に仮想線(68)で示す。また、正面視での塗装部68を、図5にクロスハッチ(68)で示す。
一方、図3図7に示すように、フロントカウル30には、レンズ60の前面に向かって(後方へ向かって)仕切壁67の少なくとも片面に沿う対向壁36が設けられている。
【0019】
この鞍乗り型車両のヘッドライト装置2によれば、フロントカウル30のライト開口部34近くに設けられたエア取り入れ口35によって、図7に矢印Aで示すように走行風をヘッドライト後方へ取り入れることができる。
【0020】
そして、レンズ60の前面側に、ライト開口部34とエア取り入れ口35との間を仕切る仕切壁67が設けられ、該仕切壁67の先端67cからエア取り入れ口35側のレンズ60の前面(68)が黒く塗装され、さらに、フロントカウル30には、レンズ60の前面に向かって仕切壁67の少なくとも片面に沿う対向壁36が設けられているので、ライト開口部34からエア取り入れ口35へ向かおうとする光があったとしても、その光はレンズ60に設けられた仕切壁67とカウル30に設けられた対向壁36とで阻まれやすくなる。
【0021】
また、ハウジング内光源101からレンズ60を通じてエア取り入れ口35へ向かおうとするする光は、仕切壁67の先端67cからエア取り入れ口35側のレンズ60の前面に施された黒色の塗装面(68)によって阻止されることとなる。
【0022】
したがって、この鞍乗り型車両のヘッドライト装置によれば、ライト開口部34近くにエア取り入れ口35が設けられているにもかかわらず、エア取り入れ口35からの光の漏れが防止(少なくとも著しく抑制)される。
エア取り入れ口35からの光の漏れが防止される結果として、車両の外観が向上し、商品性が向上する。
【0023】
なお、図示の実施の形態では、フロントカウル30に設ける対向壁36は、仕切壁67の片面である下面に沿うように一つだけ設けたが、仕切壁67の両面(図7において上下面)に沿うように一対設けてもよい。そのように構成すると、ライト開口部34からエア取り入れ口35へ向かおうとする光をより確実に阻止する(遮光する)ことができる。
【0024】
図7に示すようにハウジング70は単一のヘッドライト用灯体(光源)101を備えていると共にレンズ60は複数の照射面63(図3図4に示すようにこの実施の形態では吊り目状に左右2個)を備えている。
図3に示すように、車両前面視で、エア取り入れ口35は、複数の照射面63,63の間でかつ黒塗装部68(図5参照)と重なる位置に設けられている。
つまり、左右の吊り目状の照射面63,63の間に略逆三角形状に黒塗装部68が広がっており、この黒塗装部68の領域を活用してエア取り入れ口35が設けられている。
【0025】
このように構成すると、レンズ60とハウジングを各1個にでき、かつ、複数の照射面63の間に、エア取り入れ口35を設けても光漏れが生じないため、エア取り入れ口35を複数の照射面63の間に設けることができ、結果として、ヘッドライト装置2全体の小型化が可能となる。
図7に示す光源101はLEDで構成されている。101bはそのLED用基板である。
【0026】
図7に示すように、ヘッドライトHLは、ポジションライトPL用の光源103およびその導光体104を有している。
車両前面視で(図7において矢印Rrの方向に見て)、ポジションライトPL用光源103は、レンズ60の照射面63から見て仕切壁67よりも遠く(後方)に配置され、導光体104は光源103と重なる位置104aから延びて、照射面63の仕切壁67に隣接する位置104bで照射面63に臨むように配置されている。
【0027】
このように構成すると、仕切壁67の先端67cからエア取り入れ口35側のレンズ60の前面に亘って施された黒色塗装部68の背部のレンズ60内空間60sを有効に利用して、ポジションライトPL用の光源103および導光体104の配置の自由度を高めることができる。
【0028】
なお、この実施の形態では、レンズ60の照射面63はその一部(上部)としてポジションライトPL用の照射面63pを有しており、導光体104は光源103と重なる位置104aから、ポジションライトPL用の照射面63pの内側面と対向する位置(104b)まで延びている。
光源103はLEDで構成されている。103bはそのLED用基板である。105はリフレクタ、106はリフレクタ105の支持部材である。
【0029】
図7に示すように照射面63を形成するレンズ壁63wは、仕切壁67に対し、該仕切壁67の起立方向(車体前後方向)に関して中間部67bに接続されている。
このように構成すると、照射面63を形成するレンズ壁63wが黒色塗装部68の中間(67b)に向けて接続されることとなるので、光漏れがより生じ難くなる。
【0030】
レンズ60の前面側には、照射面63と仕切壁67との間において車両後方に向かって凹む凹溝69が形成され、この凹溝69に、フロントカウル30の対向壁36が入り込んでいる。
このように構成すると、仕切壁67と凹溝69と対向壁36とでラビリンス形状が構成されるため、光漏れがさらに生じ難くなる。
【0031】
図7において、107はリフレクタ102の支持部材、108は光軸調整用のアジャスタ、109はそのためのボールジョイントである。
【0032】
図1図3において、40は操舵装置20の左右を覆うミドルカウルである。90はヘッドライトHLの前側下方にライセンスプレート(図示せず)を支持するプレート部91を有するライセンスプレートステイ90であり、その左右の支持アーム93の後端94が、図6に示すように、ヘッドライトハウジング70の下面71に設けられたステイ支持部72によって支持されている。
【0033】
図4図6に示すように、フロントカウルステイ80は、ヘッドパイプ11から前方に延びており、ヘッドライトHLの左右上方73(L,R)と下部中央75とを固定している。
フロントカウルステイ80は、基部81bがヘッドパイプ11の取付部11bにボルトナット82で固定されるセンターアーム81と、このセンターアーム81から前方斜め下方に延びる下部アーム83と、センターアーム81の先端において左右に延びるパイプ状の横アーム84と、この横アーム84の両端に設けられたミラー固定部85、85と、このミラー固定部85よりも車幅方向内側において横アーム84の前部に垂下された、前記ヘッドライトハウジング70の上部左右73(L,R)の固定部86、86と、この左右の固定部86の後方において横アーム84の後部に設けられたメータM用固定部87,87とを有している。フロントカウルステイ80の上記各部は溶接によって一体的に構成することができる。
【0034】
下部アーム83の下端83bに前記ヘッドライトハウジング70の下部中央75がボルト(図示せず)で固定され、ミラー固定部85、85に左右のサイドミラーSM(図1図2)がボルト(図示せず)で固定され、ヘッドライトハウジング70の上部左右73(L,R)の固定部86、86に該ヘッドライトハウジング70の上部左右73(L,R)がボルト(図示せず)で固定され、メータ用固定部87,87にメータMが固定される。
【0035】
図3図4に示すように、フロンカウル30は、中央下部31がレンズ60に設けた固定部64に固定され、左右上部がヘッドライトハウジング70の左右上部に設けられた固定部74(図4図6)に固定されるとともにフロントカウルステイ80のミラー固定部85、85にサイドミラーSM(図1)と共に共締めにて固定され、吊り目状レンズ部63の周囲に設けられた係合部(係合凹(穴)部または係合凸(爪)部)65、66に対して、係合固定される。
【0036】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内において適宜変形実施可能である。
【符号の説明】
【0037】
1:鞍乗型車両、2:ヘッドライト装置、30:フロントカウル、34:ライト開口部、35:エア取り入れ口、36:対向壁、60:レンズ、61,62:レンズの周囲、63:照射面63、63w:レンズ壁、67:仕切壁、67b:中間部、67c:仕切壁の先端、68:黒塗装部、69:凹溝、70:ハウジング、101:光源(ヘッドライト用灯体)、102:リフレクタ、103:ポジションライト用光源、104:の導光体、HL:ヘッドライト、PL:ポジションライト。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7