【文献】
Protein Expression and Purification,1997年,Vol.11,pp.72-78
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
(e)工程(d)で得られた組み換え熱帯熱マラリア原虫スポロゾイト周囲タンパク質を、宿主細胞タンパク質、N末端分解したrCSP、および/または、他の望ましくないrCSP種から分離する工程をさらに含む、請求項1記載のプロセス。
工程(c)の分離がクロマトグラフィーを含み、クロマトグラフィーは陰イオン交換クロマトグラフィーと混合モードクロマトグラフィーを含む、請求項1記載のプロセス。
穏やかな還元剤が、DTT、システイン、アセチルシステイン、グルタチオン、モノチオグリセロール(MTG)、チオグリコレート、ジチオレイトール、ジチオエリトリトール、アセチルシステイン、2−メルカプトエタノール(B−メルカプトエタノール)、TCEP−HCl(純粋な結晶のトリス(2−カルボキシエチル)ホスフィン)塩酸塩、あるいは、2−メルカプトエチルアミン−HCl(2−MEA)である、請求項8記載のプロセス。
細菌細胞溶解物が、組み換え熱帯熱マラリア原虫スポロゾイト周囲タンパク質をコードする核酸配列を含む発現ベクターを用いて形質転換された宿主細胞から調製される、請求項1記載のプロセス。
核酸配列によってコードされた組み換え熱帯熱マラリア原虫スポロゾイト周囲タンパク質が、SEQ ID NO3で説明されるようなアミノ酸配列、または、SEQ ID NO3で説明されるようなアミノ酸配列に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を有している、請求項14記載のプロセス。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本発明は、組み換え熱帯熱マラリア原虫スポロゾイト周囲タンパク質(CSP)を精製する大規模に拡張可能な新しいプロセスを提供する。本発明の方法では、rCSPは、タンパク質を変性させてリフォールディングする必要なく、高い収量で得られる。この実現は少なくとも以下の理由から重要である:完全長のCSPは、二量体およびより高度な凝集体を形成する傾向があり、CSP単量体のN末端は頻繁に分解される。二量体化は、単量体のN末端の近くの対になっていないシステイン残基の存在に関係している。二量体を除去するという以前の試みは、二量体を廃棄するか、タンパク質を変性させてリフォールディングする必要があった。本発明の方法は、変性およびリフォールディングの必要なく、二量体化したCSPを利用する新しいプロセスを使用して上記の障害を克服する。本方法では、CSP二量体は、変性しない条件下で精製され、その後、新しい選択的な還元条件にさらされる。これらの選択的な還元条件は、分子間のジスルフィド結合を減らして単量体を分離させ、その一方で、各単量体の分子内のジスルフィド結合を保存する。したがって、リフォールディングは必要ではなく、さもなければ廃棄されていた二量体を用いることによって、出力は大幅に増加する。請求項に係る方法の顕著な利点は、精製中に二量体として維持されたrCSPから得られたCSP単量体が、N末端で分解されないということである。
したがって、精製されたrCSPの質と量の両方が、本発明によって著しく改善される。
【0025】
実施形態では、本発明の精製プロセスは次の工程を含む:
【0026】
1)細菌細胞溶解物調製物を得る工程であって、細菌細胞溶解物調製物がrCSP二量体を含む、工程;
【0027】
2)rCSP二量体を精製する工程;および、
【0028】
3)精製されたrCSP二量体を選択的な還元条件にさらす工程であって、
【0029】
その結果として高品質のrCSPを得る工程。
【0030】
記載されたように、選択的な還元条件は、分子間のジスルフィド結合を減らして単量体を分離し、その一方で、各単量体の分子内のジスルフィド結合を保存する。
【0031】
実施形態では、精製プロセスは、分離したrCSP単量体のさらなる精製を含む。実施形態において、宿主細胞タンパク質は、クロマトグラフィー、例えば、疎水性相互作用クロマトグラフィーによって、rCSP単量体から取り除かれる。
【0032】
実施形態では、精製プロセスは、バッファー交換によって、選択的な還元条件で開始された還元剤を除去する工程をさらに含む。これらの実施形態において、分解していないrCSP単量体は凝集しない。
【0033】
特定の実施形態では、精製工程は、次のものを含む:a)細胞溶解物調製物を可溶性と不溶性の画分に分離することであって、可溶性画分はrCSP二量体を含む、分離、
および、
【0034】
b)可溶性画分中のrCSP二量体の宿主細胞タンパク質からの分離。
【0035】
実施形態では、本発明は、rCSP HMW凝集体を形成する必要なく、選択的な還元工程の後に、還元剤、脱凝集剤、および/または、望ましくない試薬を除去する方法をさらに提供する。
【0036】
本発明は、高濃度のrCSP安定液体製剤を含む、rCSP安定液体製剤をさらに提供する。
【0037】
<熱帯熱マラリア原虫スポロゾイト周囲タンパク質発現>
熱帯熱マラリア原虫スポロゾイト周囲タンパク質
【0038】
熱帯熱マラリア原虫スポロゾイト周囲タンパク質(CSP)は、3つの主な領域からなる単量体である:ヘパリン硫酸プロテオグリカンを結合するN末端、4つのアミノ酸反復領域(NANP)、および、タンパク質のC末端部分のトロンボスポンディンのようなI型を反復領域(
図1)。構造の研究は、反復領域が約21−25nmの長さと1.5nmの幅の桿状の構造を形成することを示す(Plassmeyer, et al., 25 Sept 2009, J. Biol. Chem., vol. 284 no. 39: 26951−26963。参照により本明細書に組み込まれる)。
【0039】
CSPアミノ酸およびヌクレオチド配列は、SEQ ID NO1−6で本明細書において、および、公開された文献、例えば、GenBank受入番号CAB38998(タンパク質)およびXM_001351086.1(ヌクレオチド);Hall, N., et al., 2002, Nature 419(6906), 527−531によって;および、米国特許番号7,722,889号「Plasmodium liver stage antigens」で、説明されており、これらの文献は参照によりすべて本明細書に組み込まれている。上に記載された、および、例えば、Plassmeyeret al,2009によって記載された様な、非常によく似た配列および同じ構造特徴を有する多くのCSP多形が同定されている。
【0040】
CSPをターゲットとするワクチン開発は、B細胞エピトープを含有する中央の反復領域、ならびに、TSR領域、T細胞エピトープ、および、B細胞エピトープを含有するTSR領域に集中していた(Plassmeyer, et al., 2009, and Rathore and McCutchan, 2000, Proc. Nat. Acad. Sci. vol. 97 no. 15: 8530−35)。N末端領域は、肝細胞の接着と免疫原性で一定の役割を果たし、かつ、ヘパリン硫酸を介して肝細胞と相互に作用するエピトープを包含していることが示されている。N末端領域エピトープになるように作製した抗体はスポロゾイト侵入アッセイにおいて抑制的であることが分かった。例えば、Plassmeyer, et al., 2009; Ancsin and Kisilevsky, 2004, J. Biol. Chem. 279: 21824−32; Rathore, et al., 2005, J. Biol. Chem. 280: 20524−9; and Rathore, et al., 2002, J. Biol. Chem. 277: 7092−7098.を参照されたい。Rathore et al.2002では、受容体結合中のアミノ酸残基28−33の関与が報告されており、T細胞エピトープを潜在的に形成する残基65−110の認識は、疾患から保護するものであることがBongfenet al.,2009(Vaccine27(2):328−35)で報告された。したがって、ワクチンの研究および製造で使用されるN末端領域を有するCSPを得ることが最優先事項である。
【0041】
CSPには5つのシステイン残基がある。1つのシステイン残基は、
図1および2Aに示されるように、完全長のアミノ酸配列(リーダーを含む)の位置25で、N末端の近くに位置する。
図2Bおよび2Cで示されるリーダーのない配列では、このシステインは、それぞれ位置25、6、および5にあり、「C25」または「Cys25」、「C6」または「Cys6」、あるいは、「C5」または「Cys5」と呼ぶことができる。Cys25は、CSP二量体を産生するCSP単量体の間のジスルフィド結合に関わる。典型的には、変性しないCSP精製スキームでは、二量体は、rCSPの大部分を含む。二量体は、組み換え細菌溶解物中の測定されたCSPの約40パーセント以内で存在することが分かっている。
【0042】
CSPのN末端領域は、2つの主要な部位を含む、いくつかの特定の部位でクリッピングに晒されやすい。用いられる番号付けに依存して、タンパク質分解の1つの主要な部位は、C5とY6の間で生じて残基1−5(
図2CのSEQ ID NO3での番号付けを参照する)の除去をもたらし、C25とY26の間で生じて残基1−25(
図2AのSEQ ID NO1の番号付けを参照する)の除去をもたらし、または、C6とY7の間で生じて残基1−6(
図2BのSEQ ID NO2での番号付けを参照する)の除去をもたらす。第2の主要な部位は、V14とL15の間で生じて残基1−14(
図2CのSEQ ID NO3での番号付けを参照する)の除去をもたらし、V34とL35の間で生じて残基1−34(
図2AのSEQ ID NO1での番号付けを参照する)の除去をもたらし、または、V15とL16の間で生じて残基1−15(
図2BのSEQ ID NO2での番号付けを参照する)の除去をもたらす。高レベルのクリッピングが観察される調製物では、残基N29/E30とS44/L45(
図2CのSEQ ID NO3での番号付けを参照する)の間で、さらなるクリッピングが顕著である。
【0043】
N末端での「分解」または「タンパク質分解」は、特異的なクリッピングと同様に、非特異的な分解も指す。分解とタンパク質分解は、rCSPの望ましくない種を生じさせることがある。N末端領域から特定の残基まで切断されていない、分解していない、または、タンパク質分解していないCSPは、存在するもっともN末端の残基に未変化であると本明細書では呼ばれる。例えば、残基1、2および3を除去するために切断されたまたは非特異的に分解され、かつ、残基4を含むCSP種は、残基4に分解される、および、残基4に未変化であると呼ばれる。特定の例として、残基グルタミン4(Q4)に分解され、および、残基Q4を含む種は、残基Q4に分解された、および、残基Q4から未変化であると言われる。本発明の実施形態では、得られた精製rCSPの多くて10%は、指定された残基、例えば残基2−50から選択された残基に分解される。関連する実施形態では、精製されたrCSPの少なくとも90%は、残基1−50から選択された残基に未変化である。本発明の実施形態において、任意の所定の精製工程の後に、例えば、HICの後に、または、最終的なrCSP調製において得られた、精製rCSPの多くて10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%、またはゼロが、残基2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、および、50から選択されたアミノ酸に分解される、クリッピングされる、タンパク質分解される。実施形態では、得られた精製rCSPの少なくとも90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または、100%が、残基1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、および、50から選択されたアミノ酸に未変化である。
【0044】
トロンボスポンディンのようなI型反復(TSR)を含むC末端領域は、4つのシステイン残基を有する。例えば、
図2AのCSP配列の位置番号315、319、350、および、355、ならびに、
図2Aの完全配列の位置334、338、369および374、
図2Bの位置315、319、350、および、355、ならびに、
図2Cの位置314、318、349および354を参照されたい。ジスルフィド結合は、
図3Cの番号付けを用いてC
314とC
349、および、C
318とC
354の間で、または、
図3Bの番号付けを用いてC
315とC
350、および、C
319とC
355の間で形成される。C末端領域システイン残基間のジスルフィド結合の破壊は、標的HepG2細胞へのCSPの結合に影響を与えることが報告された(Rathore, D., and McCutchan, T., 2000, Proc. Nat. Acad. Sci. vol. 97 no. 15: 8530−35)。一般的に得られた二量体化または凝集rCSPのほとんどの割合を変性するまたはリフォールディングすることを必要とする精製スキームは、C末端領域中の適切なジスルフィド結合(未変化のジスルフィド結合)を修復するという困難な課題に直面する。
【0045】
本発明の方法では、望ましくないCSP二量体は選択的に還元されることで、タンパク質を変性することなく、CSP単量体を生成する。本発明の実施形態では、得られた未変性の精製rCSPは、不適切なジスルフィド結合を有する約5%未満のCSPを含む。C末端領域中の2つのジスルフィド結合の1つまたは両方が、不適切に対になった(例えば、システインが誤ったシステインと対になる、または、対にならない)際に、不適切なジスルフィド結合が生じる。不適切なジスルフィド結合は、当業者にとって周知な、または、本明細書に記載の任意の方法を用いて、評価することができる。
【0046】
実施形態において、任意の精製工程の後で、例えば、HICの後で、または、最終的なrCSP調製の後で得られた精製rCSPは、例えば、不適切なジスルフィド結合を有する、約10%未満、約9%未満、約8%未満、約7%未満、約6%未満、約5%未満、約4%未満、約3%未満、約2%未満、または、約1%未満の変性したrCSPを含む。C末端領域の2つの天然のジスルフィド結合の少なくとも1つが不対合であるかまたは対になっていない場合、不適切なジスルフィド結合が同定される。実施形態では、精製されたrCSPの少なくとも約90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%がそれぞれ、未変化のジスルフィド結合を有している。
【0047】
図2Aは、推定上の天然の分泌シグナルペプチド(タンパク質の成熟した形態では存在しない)とGPIアンカー領域を含む、GenBank CAB38998で提供されるような完全長のタンパク質を示している。実施形態では、本発明の方法を使用して得られた精製rCSPは、GPIアンカーを含まない。Ophorst et alによれば、GPIアンカー領域を除去することで、タンパク質の発現または分泌物を変えることなく、熱帯熱マラリア原虫CSPの免疫原性が改善される(Ophorst, et al., 9 Feb 2007, Vaccine 25(8): 1426−36)。実施形態では、GPIアンカー領域は含まれている。実施形態では、GPIアンカー領域はトランケートされ、すなわち、その一部が存在する。本発明の方法を用いて精製のために企図されたCSPのアミノ酸配列の例が、
図2Bおよび2Cで示される。
図2Bは、GenBank CAB38998のアミノ酸21−382に加えて、N末端メチオニンを有している細胞質種を描いている。
図2Cは、GenBank CAB38998のアミノ酸21−382をさらに含む、
図2Bの種に対応するペリプラズム種を描いている。実施形態では、分泌リーダーは、CSPのペリプラズム分泌のためにタンパク質のN末端へ融合される。
【0048】
図2AのCSPは、約42.6kDaの分子量と5.37の等電点を有する、397のアミノ酸の長さの単量体である。
図2Cの成熟した形態(すなわち、分泌リーダーを含まない、アミノ酸1−20)は、約38.7kDaの分子量と5.21の等電点を有するタンパク質である。分子量は、(2つの天然の分子内ジスルフィド結合を用いて)完全に還元されると38725.0Daであり、還元されないと38721.0Daであることが分かった。
【0049】
<CSP変異体および修飾>
上記のように、本発明の方法は、タンパク質のN末端領域の対になっていないシステインの存在により二量体化し集合するというrCSPの性質を含む、以前に遭遇したrCSP精製の障害の克服を提供する。
【0050】
実施形態において、発明の方法はCSPの任意の配列変異体または修飾を精製するために使用される。実施形態において、任意のCSP変異体または多形体の精製が検討され、それがタンパク質のN末端領域に、対になっていないチオール残基(例えばシステイン)を含む単量体間の相互作用によって二量体化することが提供される。CSP多形性は、例えば上記の参考文献である Rathore, et al., 2005及び Anders, et al., 1989,「Polymorphic antigens in Plasmodium falciparum」Blood 74: 1865によって記載されている。公表された文献に示された配列は、例えばGenBank受入番号AAA29555、AAN87594、AAA29554.1、AAA29524.1、AAA63421.1 ACO49545.1およびAAA63422.1のタンパク質配列を含む。
【0051】
実施形態において、 Rathore, et al., 2005によって記載されたように、本発明の方法を使用して精製することができるCSPの二量体変異体または修飾は、N末端領域の対になっていないチオール残基および93−113番目にあるN末端領域エピトープを含む(報告中で使用されているように番号付けした)。関連する実施形態において、これらのCSPの二量体変異体または修飾は、N末端領域の対になっていないチオール残基およびN−末端領域のエピトープ配列ENDDGNNEDNEKLRKPKHKKL(SEQ ID NO:7)またはDKRDGNNEDNEKLRKPKHKKL(SEQ ID NO:8)を含む。
【0052】
本発明は、自然に発生する多形性と同様に、人工的に修飾されたrCSPの精製を検討する。修飾は、置換、挿入、伸長、欠失および誘導体化を単独でまたはその組み合わせを含む。実施形態において、rCSPは非必須アミノ酸残基の1つ以上の修飾を含み得る。非必須アミノ酸残基は、タンパク質の活性又は機能(例えばタンパク質の免疫原性又は特定の抗体に結合する能力)を無効化させる又は実質的に減少させることなく新しいアミノ酸配列に変更(例えば欠失又は置換)することができる残基である。実施形態において、rCSPは必須アミノ酸残基の1つ以上の修飾を含み得る。必須アミノ酸残基は、新しいアミノ酸配列に変更された(例えば欠失又は置換された)時に、参照ペプチドの活性が実質的に減少する又は無効化する残基である。置換、挿入および欠失はrCSPの任意の領域にあり得る。例えば、連続する様式において及び分子全体にわたって一定間隔で配置した様式においての両方で、rCSPは1、2、3、4、5、6、7、8、9、10またはより多くの置換を含み得る。rCSPは、単独でまたは置換と組み合わせて、連続する様式において又はペプチド分子全体にわたって一定間隔で配置した様式において、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10またはより多くの挿入を含みうる。rCSPは、単独でまたは置換および/または挿入と組み合わせて、連続する様式において又はペプチド分子全体にわたって一定間隔で配置した様式において、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10またはより多くの欠失を含みうる。rCSPは、単独でまたは置換、挿入および/または欠失と組み合わせて、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10またはより多くのアミノ酸の付加を含みうる。
【0053】
置換は保存的アミノ酸置換を含む。保存的アミノ酸置換は、アミノ酸残基と、同様の側鎖を有する又は同様の物理化学的な性質(例えば静電、水素結合、等比体積(isosteric)、疎水性の性質)を有するアミノ酸残基が取り替えられるものである。アミノ酸は、自然にまたは非天然に生じ得る。同様の側鎖を有するアミノ酸残基のファミリーは当技術分野において知られている。これらのファミリーは、塩基性側鎖(例えばリジン、アルギニン、ヒスチジン)、酸性側鎖(例えばアスパラギン酸、グルタミン酸)、非荷電極性側鎖(uncharged polar side chains)(例えばグリシン、アスパラギン、グルタミン、セリン、トレオニン、チロシン、メチオニン、システイン)、無極性側鎖(例えばアラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、プロリン、フェニルアラニン、トリプトファン)、ベータ分枝側鎖(例えばトレオニン、バリン、イソロイシン)および芳香族側鎖(例えばチロシン、フェニルアラニン、トリプトファン、ヒスチジン)を備えたアミノ酸を含む。置換はまた非保存的な変化を含み得る。
【0054】
「アミノ酸」、「アミノ酸残基」という用語は、天然なアミノ酸、非天然なアミノ酸および修飾されたアミノ酸を指す。別段の定めがない限り、これらの構造がそのような立体異性の形態を許容するなら、アミノ酸への言及は、DおよびL立体異性体の両方への言及を含む。天然のアミノ酸は、アラニン(Ala)、アルギニン(Arg)、アスパラギン(Asn)、アスパラギン酸(Asp)、システイン(Cys)、グルタミン(Gln)、グルタミン酸(Glu)、グリシン(Gly)、ヒスチジン(His)、イソロイシン(Ile)、ロイシン(Leu)、リジン(Lys)、メチオニン(Met)、フェニルアラニン(Phe)、プロリン(Pro)、セリン(Ser)、トレオニン(Thr)、トリプトファン(Trp)、チロシン(Tyr)およびバリン(Val)を含む。非天然なアミノ酸は限定されないが、ホモリジン、ホモアルギニン、ホモセリン、アゼチジンカルボン酸、2−アミノアジピン酸、3−アミノアジピン酸、β−アラニン、アミノプロピオン酸、2−アミノブタン酸、4−アミノブタン酸、6−アミノカプロン酸、2−アミノヘプタン酸、2−アミノイソブタン酸、3−アミノイソブタン酸酸、2−アミノピメリン酸、tertiary−ブチルグリシン、2、4−ジアミノイソブタン酸、デスモシン、2、2’−ジアミノピメリン酸、2、3−ジアミノプロピオン酸、N−エチルグリシン、N−エチスアスパラギン、ホモプロリン、ヒドロキシリジン、アロヒドロキシリシン、3−ヒドロキシプロリン、4−ヒドロキシプロリン、イソデスモシン、アロ−イソロイシン、N−メチルアラニン、N−メチルグリシン、N−メチルイソロイシン、N−メチルペンチルグリシン、N−メチルバリン、ナフタラニン、ノルバリン、ノルロイシン、オルニチン、ペンチルグリシン、ピペコリン酸、ピログルタミン酸およびチオプロリンを含む。さらなる非天然アミノ酸は、N−末端アミノ基又はそれらの側鎖基上で、可逆的に又は不可逆的な状態で化学的にブロックされたもしくは修飾されたアミノ酸残基、例えばN−メチル化D及びLアミノ酸又は残基であって側鎖官能基が別の官能基へ化学的に修飾されたものを含む。例えば、修飾されたアミノ酸はメチオニンスルホキシド;メチオニンスルホン;アスパラギン酸(ベータ−メチルエステル)(アスパラギン酸の修飾されたアミノ酸);N−エチルグリシン(グリシンの修飾されたアミノ酸);またはアラニンカルボキサミド(アラニンの修飾されたアミノ酸)を含む。組み込むことができる追加の残基はSandberg et al. (1998) J. Med. Chem. 41:2481−2491に記載されている。
【0055】
配列同一性は、当該技術分野において理解されているように、配列の比較により決定される2つ以上のポリペプチド配列または2つ以上のポリヌクレオチド配列の関係である。当該技術分野において、同一性はポリペプチド又はポリヌクレオチド配列のストリング間の一致によって決定される、そのような配列間の配列関連性の程度を指し得る。同一性は、限定されないがComputational Molecular Biology, Lesk, A. M., ed., Oxford University Press, New York (1988); Biocomputing: Informatics and Genome Projects, Smith, D. W., ed., Academic Press, New York, 1993; Computer Analysis of Sequence Data, Part I, Griffin, A. M. and Griffin, H. G., eds., Humana Press, New Jersey (1994); Sequence Analysis in Molecular Biology, von Heinje, G., Academic Press (1987); Sequence Analysis Primer, Gribskov, M. and Devereux, J., eds., Stockton Press, New York (1991); 及びCarillo, H., and Lipman, D., SIAM J Applied Math, 48:1073 (1988)に記載されている方法を含む既知の方法によって計算することができる。同一性を決定する方法は、試験された配列間の最大の一致が起こるように設計されている。さらに、同一性を決定する方法は公に利用可能なプログラム中で体系化される。2つの配列間の同一性を決定するために使用することができるコンピュータプログラムは、限定されないが、GCG (Devereux et al. (1984) Nucleic Acids Research 12:387; suite of five BLAST programs, three designed for nucleotide sequences queries (BLASTN, BLASTX, and TBLASTX) and two designed for protein sequence queries (BLASTP and TBLASTN) (Coulson (1994) Trends in Biotechnology 12:76−80; Birren et al. (1997) Genome Analysis 1:543−559)を含む。BLASTXプログラムは、NCBIおよび他のソース(BLAST Manual, Altschul, S., et al., NCBI NLM NIH, Bethesda, Md. 20894; Altschul et al. (1990) J. Mol. Biol. 215:403−410)から公に利用可能である。Smith Watermanアルゴリズムもまた同一性を決定するために使用することができる。
【0056】
実施形態において、rCSP変異体は、SEQ ID No:1 (
図2Aに示す)、SEQ ID No:2 (
図2Bに示す)又はSEQ ID No:3(
図2Cに示す)に記載されている配列と、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%または少なくとも約99%同一であるアミノ酸配列を有する。実施形態において、rCSP変異体は、SEQ ID No:4 (
図3Aに示す)又はSEQ ID No:5 (
図3Bに示す)に記載されている配列と、少なくとも約85%、少なくとも約86%、少なくとも約87%、少なくとも約88%、少なくとも約89%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%同一である核酸配列によってコード化される。
【0057】
<熱帯熱マラリア原虫スポロゾイト周囲タンパク質の発現>
本発明の方法は、細菌の過剰発現系で生産された組み換え熱帯熱マラリア原虫スポロゾイト周囲タンパク質の精製を意図する。組み換えタンパク質をコードする遺伝子を発現ベクターにクローニングし、その発現ベクターを細菌宿主細胞に形質転換し、組み換えCSPを発現するのにふさわしい状態下で形質転換された宿主細胞を増殖させる方法は、当業者の知識の範囲内である。適切な方法はまた本明細書及び文献に記載されている。
【0058】
本発明の方法に有用な他の宿主細胞と同様に、シュードモナス属宿主細胞中で、有用な調節配列(例えばプロモーター、分泌リーダーおよびリボソーム結合部位)を含む異種タンパク質を発現する方法は、例えば、ともに発明の名称が「Method for Rapidly Screening Microbial Hosts to Identify Certain Strains with Improved Yield and/or Quality in the Expression of Heterologous Proteins」である米国特許出願公開 2008/0269070及び2010/0137162, 発明の名称が「Expression of Mammalian Proteins in Pseudomonas Fluorescens」である 米国特許出願公開2006/0040352及び発明の名称が「Process for Improved Protein Expression by Strain Engineering」である米国特許出願公開2006/0110747に記載されており、すべては引用によってその全体が本明細書中に組み込まれる。また、これらの出版物には発明の方法を実行するのに役立つ細菌の宿主菌株を記載されており、ここで宿主株はフォールディングモジュレーターを過剰発現させるために組み換えられている、あるいはプロテアーゼ変異が異種タンパク質発現を増加させるために導入されている。
【0059】
<調節エレメント>
本発明の方法を実施するのに有用な発現コンストラクトは、タンパク質をコードする配列に加えて、そこへ操作可能に連結した以下の任意の調節エレメントを含みうる:プロモーター、リボソーム結合部位(RBS)、転写ターミネーターおよび翻訳の開始および停止シグナル、転写エンハンサー配列、翻訳エンハンサー配列、他のプロモーター、アクチベーター、シストロン制御因子、ポリシストロン性制御因子、及び発現されたポリペプチドの識別、分離、精製および/または単離を促進するヌクレオチド配列「タグ」および「タグ」ポリペプチドをコードする配列のようなタグ配列。
【0060】
有用なRBSは、例えば米国特許出願公開2008/0269070及び米国特許出願公開2010/0137162に基づく発現系において、宿主細胞として有用な任意の種から得ることができる。多数の特定なおよび様々な共通RBSが知られており、例えばD. Frishman et al., Gene 234(2):257−65 (8 Jul. 1999)及びB. E. Suzek et al., Bioinformatics 17(12):1123−30 (December 2001)に記載され、参照されている。加えて、天然又は合成RBSのいずれかを使用してもよく、例えばEP 0207459 (合成RBS); O. Ikehata et al., Eur. J. Biochem. 181(3):563−70 (1989) (天然RBS配列 AAGGAAG)に記載されている。本発明において有用な方法、ベクター、翻訳及び転写エレメント及びその他のエレメントのさらなる例は、例えばGilroy の米国特許5,055,294及びGilroy et al.の米国特許5,128,130; Rammler et al.の米国特許5,281,532; Barnes et al.の米国特許4,695,455及び4,861,595; Gray et al.の米国特許4,755,465; 及びWilcoxの米国特許5,169,760に記載されており、引用によってその全体が本明細書中に組み込まれる。
【0061】
<リーダー>
実施形態において、分泌リーダーをコードする配列は、CSPをコードする配列に融合される。実施形態において、分泌リーダーはペリプラズム分泌リーダーである。実施形態において、分泌リーダーは天然の分泌リーダーである。
【0062】
実施形態において、可溶性タンパク質は、生成中細胞の細胞質またはペリプラズムのいずれかに局在する。異種タンパク質発現を最適化する際に分泌シグナルペプチドまたはリーダーを選択し使用する方法は、例えば、両方とも引用によってその全体が本明細書中に組み込まれている米国特許7,618,799「Bacterial leader sequences for increased expression」及び米国特許7,985,564「Expression systems with Sec−secretion」に詳細に記載されており、上記参照の米国特許出願公開2008/0269070及び2010/0137162も同様である。下記の表1は、本発明の方法で使用することが意図されている分泌リーダー配列の非限定的な例を提供する。
【0063】
実施形態において、使用された分泌リーダーはLAO、pbp、pbpA20VまたはcupA2である。特定の実施形態において、LAO分泌リーダーが使用される。
【0065】
本発明に従って精製されたrCSPを発現するのに使用されるプロモーターは、構成的プロモーターまたは制御プロモーターであってよい。異種タンパク質の発現を制御するために有用なプロモーターを選択するための方法は、当該技術分野において周知であり、文献に幅広く記載されている。有用な制御プロモーターの共通の例は、DeBoerの米国特許4,551,433に記載されているtac及びtrcプロモーターを包含する、lacプロモーター(すなわちlacZプロモーター)に由来するファミリーを含み、Ptac16, Ptac17, PtacII, PlacUV5,及び T7lacプロモーターを同様に含む。1つの実施形態において、プロモーターは宿主細胞生物に由来しない。実施形態において、プロモーターは大腸菌生物に由来する。
【0066】
誘導可能なプロモーター配列は、発明の方法に従ってCSPの発現を制御するために使用することができる。実施形態において、本発明の方法に有用な誘導可能なプロモーターは、lacプロモーター(すなわちlacZプロモーター)に由来するファミリー、特にDeBoerの米国特許4,551,433に記載されているtac及びtrcプロモーターを含み、Ptac16, Ptac17, PtacII, PlacUV5,及び T7lacプロモーターを同様に含む。1つの実施形態において、プロモーターは宿主細胞生物に由来しない。特定の実施形態において、プロモーターは大腸菌生物に由来する。
【0067】
本発明に基づく発現系に有用な非lacプロモーターの共通の例は、例えば表2に列挙されたものを含む。
【0069】
例えば、J. Sanchez−Romero & V. De Lorenzo (1999) Manual of Industrial Microbiology and Biotechnology (A. Demain & J. Davies, eds.) pp. 460−74 (ASM Press, Washington, D.C.); H. Schweizer (2001) Current Opinion in Biotechnology, 12:439−445; 及びR. Slater & R. Williams (2000 Molecular Biology and Biotechnology (J. Walker & R. Rapley, eds.) pp. 125−54 (The Royal Society of Chemistry, Cambridge, UK))を参照されたい。選択された細菌宿主細胞に固有のプロモーターのヌクレオチド配列を有するプロモーターは、標的ポリペプチドをコードするトランスジーンの発現を制御するために使用され得、例えばシュードモナス属アントラニル酸塩または安息香酸塩オペロンプロモーター(Pant,Pben)である。配列が同一の又は異なる1つ以上のプロモーターが互いに共有結合した、タンデムプロモーターも使用でき、例えばPant−Pbenタンデムプロモーター (プロモーター間ハイブリッド)又はPlac−Placタンデムプロモーターであってもよく、あるいは同一の又は異なる生物に由来してもよい。
【0070】
制御プロモーターは、プロモーターがその一部分である遺伝子の転写を制御するために、プロモーター調節タンパク質を利用する。制御プロモーターが本明細書中で使用される場合、対応するプロモーター調節タンパク質もまた、本発明に従った発現系の一部となる。プロモーター調節タンパク質の例は、例えば、大腸菌カタボライト活性化タンパク質、MalTタンパク質のような活性化タンパク質、AraCファミリー転写活性化因子、例えば、大腸菌LacIタンパク質のようなリプレッサータンパク質、及び例えば大腸菌NagCタンパク質のような二重機能調節タンパク質(dual−function regulatory protein)を含む。多くの調節されたプロモーター/プロモーター調節タンパク質の対は、当該技術分野では既知である。1つの実施形態において、標的タンパク質のための発現コンストラクト及び目的の異種タンパク質は、同じ制御エレメントの制御下にある。
【0071】
プロモーター調節タンパク質は、エフェクター化合物(すなわちプロモーターに制御される遺伝子の少なくとも1つのDNA転写制御領域に、タンパク質が放出又は結合することを可能にするように、調節タンパク質と可逆的に又は不可逆的に付随する化合物)と相互に作用し、それにより遺伝子の転写を開始する際にトランスクリプターゼ酵素の作用を許容又は遮断する。エフェクター化合物は、誘発因子又はコリプレッサーとして分類され、これら化合物は、天然のエフェクター化合物及び無償性(gratuitous)誘導物質化合物を含む。多くの制御プロモーター/プロモーター調節タンパク質/エフェクター化合物の3つの組は、当該技術分野では既知である。エフェクター化合物は細胞培養又は発酵の全体にわたって使用され得るが、制御プロモーターが使用される好ましい実施形態において、宿主細胞バイオマスの所望の量又は密度の増加の後、適切なエフェクター化合物は、目的のタンパク質又はポリペプチドをコード化する所望の遺伝子の発現を直接又は間接的にもたらすための培地に加えられる。
【0072】
lacファミリープロモーターが利用される実施形態において、lacI遺伝子はまたその系の中に存在し得る。通常構成的に発現する遺伝子であるlacI遺伝子は、lacファミリープロモーターのlacオペレーターに結合する、Lacリプレッサータンパク質であるLacIタンパク質をコードする。したがって、lacファミリープロモーターが利用される場合、発現系においてlacI遺伝子も含まれ、発現され得る。
【0073】
シュードモナス属に役立つプロモーター系は、文献、例えば、上記で引用されている米国特許出願公開第2008/0269070号に記載されている。
【0074】
<宿主細胞>
本発明の方法は、限定されないがシュードモナス属及び大腸菌の宿主細胞を包含する、任意の細菌宿主細胞発現系で発現されたrCSPを精製するために使用することができる。実施形態において、rCSPはシュードモナス属または密接に近縁である細菌性生物中で発現される。特定の実施形態において、シュードモナス属宿主細胞はPseudomonas fluorescensである。実施形態において、宿主細胞は大腸菌、Bacillus subtilus又はPseudomonas putidaである。本発明の方法を実行するのに役立つ宿主細胞及びコンストラクトは、当該技術分野では既知であり、例えば引用によりその全体が本明細書に組み込まれる、米国特許出願公報第2009/0325230号、「Protein Expression Systems」のような文献に記載されている試薬と方法を使用して同定又は作製することができる。この公報は、核酸コンストラクトを、染色体のlacI遺伝子挿入を含む栄養要求性のPseudomonas fluorescens宿主細胞に導入することによる、組み換え型ポリペプチドの生成を記載する。核酸コンストラクトは、宿主細胞における核酸の発現を方向付けることができるプロモーターに操作可能に結合された、組み換え型ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列及び栄養要求性の選択マーカーをコードするヌクレオチド配列を含む。栄養要求性の選択マーカーは、原栄養性を栄養要求性の宿主細胞に回復させるポリペプチドである。実施形態において、細胞は、プロリン、ウラシル又はそれらの組み合わせのために栄養要求性である。実施形態において、宿主細胞はMB101(ATCCデポジットPTA−7841)に由来し、当業者に既知の方法及び科学文献に記載された方法を使用する。その両方が引用によりその全体が本明細書中に組み込まれる、米国特許出願第2009/0325230号及びSchneider, et al., 2005, 「Auxotrophic markers pyrF and proC can replace antibiotic markers on protein production plasmids in high−cell−density Pseudomonas fluorescens fermentation」Biotechnol. Progress 21(2): 343−8は、菌株MB101におけるpyrF遺伝子を欠失させることにより構築された、生成宿主菌株のウラシルのための栄養要求性を記載する。原栄養性を回復させるためにpyrF欠失を補足することができるプラスミドを生成するために、pyrF遺伝子は、菌株MB214(ATCCデポジットPTA−7840)からクローン化された。
【0075】
特定の実施形態において、P. fluorescens宿主細胞における二重PyrF−ProC二重栄養要求性(dual PyrF−ProC dual auxotrophic)の選択マーカーシステムが使用される。記載されるようなPyrF生成宿主菌株は、本発明の方法を実行するのに役立つものとして本明細書に記載のものを含む、他の所望のゲノムの変化を導入するためのバックグラウンドとして使用され得る。実施形態において、P. fluorescens宿主株は、遺伝子型ΔpyrF、lacI
QおよびΔhtpXを有するPyrF生成宿主株である。実施形態において、lacI
Qはlvs遺伝子(lvs:lacIQ1)に挿入される。
【0076】
実施形態において、次亜種1株(biovar 1 strain)MB101に由来するP. fluorescens宿主株DC469(ΔpyrF、lacI
Q、ΔhtpX)は、発明の方法に役立つrCSPの生産のために使用される。DC469株において、lacI
Qはlvs遺伝子(lvs:lacIQ1)に挿入される。当業者に知られているように、LacI
Q挿入は何れかの様々な適切な位置の中で一般になされる。
【0077】
実施形態において、宿主細胞はシュードモナス目である。宿主細胞がシュードモナス目である場合、それはシュードモナス属を含むシュードモナス科のメンバーであり得る。γプロテオバクテリアの宿主は、Escherichia coli種のメンバー及びPseudomonas fluorescens種のメンバーを含む。
【0078】
他のシュードモナス生物も有用であり得る。シュードモナス及びその近縁種は、「Gram−Negative Aerobic Rods and Cocci 、 R. E. Buchanan and N.E. Gibbons (eds.)著, Bergey’s Manual of Determinative Bacteriology, pp. 217−289 (8th ed., 1974) (The Williams & Wilkins Co., Baltimore, Md., USA) 」に記載の科及び/又は属に属するプロテオバクテリアのグループを包含する、グラム陰性のプロテオバクテリアサブグループ1を含む。表3は、これら生物体の科及び属を示す。
【0080】
シュードモナス科及び密接に関連する細菌は一般に、「グラム(−)プロテオバクテリアサブグループ1」又は「グラム陰性好気性桿菌及び球菌」として定義されるグループの一部である(Buchanan and Gibbons (eds.) (1974) Bergey’s Manual of Determinative Bacteriology, pp. 217−289)。シュードモナス宿主菌株は、上記で引用される文献、例えば米国特許出願公報第2006/0040352号に記載される。
【0081】
「グラム陰性のプロテオバクテリアサブグループ1」はまた、分類において使用される基準に従ったこの見出し(heading)に分類されるプロテオバクテリアを含む。見出しはまた、Acidovorax属、Brevundimonas属、Burkholderia属, Hydrogenophaga属, Oceanimonas属, Ralstonia属及びStenotrophomonas属、Xantomonas属(以前にXanthomonas種と呼ばれていた)に属する生物体を再編成することにより作られたSphingomonas属(及びそれに由来するBlastomonas属)、Bergey(1974)に定義されるようなAcetobacter属に属する生物体を再編成することにより作られたAcidomonas属などの、このセクションにおいて以前に分類されたが、もはやそうではないグループを含む。加えて、宿主はPseudomonas属からの細胞、すなわちそれぞれAlteromonas haloplanktis、Alteromonas nigrifaciens及びAlteromonas putrefaciensとして再分類された、Pseudomonas enalia(ATCC 14393)、Pseudomonas nigrifaciensi(ATCC 19375)及びPseudomonas putrefaciens(ATCC 8071)を含み得る。同様に、例えばPseudomonas acidovorans(ATCC 15668)及びPseudomonas testosteroni(ATCC 11996)は、その後Comamonas acidovorans及びComamonas testosteroniとしてそれぞれ再分類され;また、Pseudomonas nigrifaciens(ATCC 19375)及びPseudomonas piscicida(ATCC 15057)は、それぞれPseudoalteromonas nigrifaciens及びPseudoalteromonas piscicidaとして再分類された。「グラム陰性プロテオバクテリアのサブグループ1」はまた、以下の科のいずれかに属すると分類されるプロテオバクテリアを含む:Pseudomonadaceae科、Azotobacteraceae科(現在はしばしば、Pseudomonadaceae科の「Azotobacter群」という同義語で呼ばれる)、Rhizobiaceae科及びMethylomonadaceae科(現在はしばしば「Methylococcaceae」という同義語で呼ばれる)。
従って、本明細書に記載のそれらの属に加えて、「グラム陰性プロテオバクテリアサブグループ1」内の他の場合には本明細書に記載されている、更なるプロテオバクテリア属は、以下のものを含む:1)Azorhizophilus属のAzotobacter群細菌;2)Cellvibrio、Oligella及びTeredinibacter属のPseudomonadaceae科細菌;3)Chelatobacter属、Ensifer属、Liberibacter属(「Candidatus Liberibacter」とも呼ばれる)、及びSinorhizobium属のRhizobiaceae科細菌;及び4)Methylobacter、Methylocaldum、Methylomicrobium、Methylosarcina及びMethylosphaera属のMethylococcaceae科細菌。
【0082】
宿主細胞は「グラム陰性プロテオバクテリアサブグループ16」から選択され得る。「グラム陰性プロテオバクテリアサブグループ16」は、以下のシュードモナス種(ATCC又は典型的な株の他の寄託番号を括弧内に示す)のプロテオバクテリアのグループとして定義される:Pseudomonas abietaniphila (ATCC 700689); Pseudomonas aeruginosa (ATCC 10145); Pseudomonas alcaligenes (ATCC 14909); Pseudomonas anguilliseptica (ATCC 33660); Pseudomonas citronellolis (ATCC 13674); Pseudomonas flavescens (ATCC 51555); Pseudomonas mendocina (ATCC 25411); Pseudomonas nitroreducens (ATCC 33634); Pseudomonas oleovorans (ATCC 8062); Pseudomonas pseudoalcaligenes (ATCC 17440); Pseudomonas resinovorans (ATCC 14235); Pseudomonas straminea (ATCC 33636); Pseudomonas agarici (ATCC 25941); Pseudomonas alcaliphila; Pseudomonas alginovora; Pseudomonas andersonii; Pseudomonas asplenii (ATCC 23835); Pseudomonas azelaica (ATCC 27162); Pseudomonas beyerinckii (ATCC 19372); Pseudomonas borealis; Pseudomonas boreopolis (ATCC 33662); Pseudomonas brassicacearum; Pseudomonas butanovora (ATCC 43655); Pseudomonas cellulosa (ATCC 55703); Pseudomonas aurantiaca (ATCC 33663); Pseudomonas chlororaphis (ATCC 9446, ATCC 13985, ATCC 17418, ATCC 17461); Pseudomonas fragi (ATCC 4973); Pseudomonas lundensis (ATCC 49968); Pseudomonas taetrolens (ATCC 4683); Pseudomonas cissicola (ATCC 33616); Pseudomonas coronafaciens; Pseudomonas diterpeniphila; Pseudomonas elongata (ATCC 10144); Pseudomonasflectens (ATCC 12775); Pseudomonas azotoformans; Pseudomonas brenneri; Pseudomonas cedrella; Pseudomonas corrugata (ATCC 29736); Pseudomonas extremorientalis; Pseudomonas fluorescens (ATCC 35858); Pseudomonas gessardii; Pseudomonas libanensis; Pseudomonas mandelii (ATCC 700871); Pseudomonas marginalis (ATCC 10844); Pseudomonas migulae; Pseudomonas mucidolens (ATCC 4685); Pseudomonas orientalis; Pseudomonas rhodesiae; Pseudomonas synxantha (ATCC 9890); Pseudomonas tolaasii (ATCC 33618); Pseudomonas veronii (ATCC 700474); Pseudomonas frederiksbergensis; Pseudomonas geniculata (ATCC 19374); Pseudomonas gingeri; Pseudomonas graminis; Pseudomonas grimontii; Pseudomonas halodenitrificans; Pseudomonas halophila; Pseudomonas hibiscicola (ATCC 19867); Pseudomonas huttiensis (ATCC 14670); Pseudomonas hydrogenovora; Pseudomonas jessenii (ATCC 700870); Pseudomonas kilonensis; Pseudomonas lanceolata (ATCC 14669); Pseudomonas lini; Pseudomonas marginata (ATCC 25417); Pseudomonas mephitica (ATCC 33665); Pseudomonas denitrificans (ATCC 19244); Pseudomonas pertucinogena (ATCC 190); Pseudomonas pictorum (ATCC 23328); Pseudomonas psychrophila; Pseudomonas filva (ATCC 31418); Pseudomonas monteilii (ATCC 700476); Pseudomonas mosselii; Pseudomonas oryzihabitans (ATCC 43272); Pseudomonas plecoglossicida (ATCC 700383); Pseudomonas putida (ATCC 12633); Pseudomonas reactans; Pseudomonas spinosa (ATCC 14606); Pseudomonas balearica; Pseudomonas luteola (ATCC 43273);. Pseudomonas stutzeri (ATCC 17588); Pseudomonas amygdali (ATCC 33614); Pseudomonas avellanae (ATCC 700331); Pseudomonas caricapapayae (ATCC 33615); Pseudomonas cichorii (ATCC 10857); Pseudomonas ficuserectae (ATCC 35104); Pseudomonas fuscovaginae; Pseudomonas meliae (ATCC 33050); Pseudomonas syringae (ATCC 19310); Pseudomonas viridiflava (ATCC 13223); Pseudomonas thermocarboxydovorans (ATCC 35961); Pseudomonas thermotolerans; Pseudomonas thivervalensis; Pseudomonas vancouverensis (ATCC 700688); Pseudomonas wisconsinensis;及び Pseudomonas xiamenensis。1つの実施形態において、宿主細胞はPseudomonas fluorescensである。
【0083】
宿主細胞はまた、「グラム陰性プロテオバクテリアサブグループ17」から選択され得る。「グラム陰性プロテオバクテリアサブグループ17」は、例えば、以下のPseudomonas種に属するものを含む「蛍光性シュードモナス科」として当該技術分野で既知のプロテオバクテリアのグループとして定義される:Pseudomonas azotoformans; Pseudomonas brenneri; Pseudomonas cedrella; Pseudomonas corrugata; Pseudomonas extremorientalis; Pseudomonas fluorescens; Pseudomonas gessardii; Pseudomonas libanensis; Pseudomonas mandelii; Pseudomonas marginalis; Pseudomonas migulae; Pseudomonas mucidolens; Pseudomonas orientalis; Pseudomonas rhodesiae; Pseudomonas synxantha; Pseudomonas tolaasii; 及びPseudomonas veronii。
【0084】
他の実施形態において、シュードモナス科宿主細胞は、DsbA、DsbB、DsbC、及びDsbDを過剰発現する。DsbA、B、C及びDは、ジスルフィド結合イソメラーゼであり、例えば、米国特許出願公報第2008/0269070号及び米国特許出願第12/610,207号に記載される。
【0085】
他の実施形態において、シュードモナス科宿主細胞は野生型であり、すなわち、プロテアーゼ発現の欠損が全く無く、任意のフォールディングモジュレーターを過剰発現しない。
【0086】
プロテアーゼの発現が欠損した宿主細胞は、野生型の宿主に関するそのプロテアーゼの正常な活性又は発現レベルの減少をもたらす、任意の修飾を有し得る。例えば、ミスセンス変異又はナンセンス変異は活性のないタンパク質の発現に通じ得、遺伝子欠失はタンパク質発現を全くもたらすことができない。遺伝子の上流の制御領域の変化は、タンパク質発現の減少をもたらす、又は全くタンパク質発現をもたらすことができない。他の遺伝子欠乏は、タンパク質の翻訳に影響を与え得る。プロテアーゼの処理に必要とされるタンパク質の活性が不完全な場合、プロテアーゼの発現もまた、不完全となり得る。
【0087】
本発明の方法に関連して有用なシュードモナス宿主細胞を生成するのに役立つプロテアーゼ及びフォールディングモジュレーターの例、及び宿主細胞を同定する方法は、例えば米国特許出願公報第 2008/0269070号及び2010/0137162号に記載されている。
【0088】
<コドンの最適化>
異種の発現系において、宿主が外来タンパク質を生成する能力を改善するためのコドンの最適化の方法が当該技術分野において知られており、文献に記載されている。例えば、シュードモナス属宿主株内での発現用コドンの最適化は、引用によってその全体が本明細書中に組み込まれている、米国特許出願公報第2007/0292918号「Codon Optimization Method」等に記載されている。大腸菌において発現するためのコドン最適化は、例えば引用によって本明細書中に組み込まれているWelch, et al., 2009, PLoS One,「Design Parameters to Control Synthetic Gene Expression in Escherichia coli」4(9):e7002に記載されている。
【0090】
本発明は、使用されている宿主細胞における発現のために最適化された任意の配列を含む、CSPの任意のコード配列の使用が意図されている。使用のために意図された配列は、所望の通り任意の程度にまで最適化することができ、これらに限定されないが以下を除去する最適化を含む:シュードモナス属宿主細胞において5%未満しか生成されないコドン、シュードモナス属宿主細胞において10%未満しか生成されないコドン、レアコドン誘発性の翻訳停止、推測上の内部RBS配列、G又はCヌクレオチドの長い繰り返し(extended repeat )、二次構造への干渉(interfering secondary structure)、制限酵素部位又はその組み合わせ。
【0091】
さらに、本発明の方法を実施するのに有用な任意の分泌リーダーのアミノ酸配列は、任意の適切な核酸配列によってコードされ得る。
【0092】
<発酵様式(fermentation format)>
本発明による発現系は、任意の発酵様式において培養され得る。例えば、バッチ、流加バッチ、半連続式、又は連続式の発酵モードが本明細書において利用され得る。発酵条件は、文献に記載されている方法を使用し、細菌の発現系における組み換えタンパク質(例えばCSP)の生成を当業者が状況に応じて最適化することができる。例えば、毒素タンパク質の生成を最適化する方法は、引用によってその全体が本明細書中に組み込まれる米国特許出願公報第2011/0287443号「High Level Expression of Recombinant Toxin Proteins」に記載されている。実施形態において、発酵培地は、富栄養培地、最少培地及び無機塩培地の中から選択され得る。他の実施形態において、最少培地又は無機塩培地のいずれかが選択される。特定の実施形態において、無機塩培地が選択される。
【0093】
無機塩培地は、無機塩と、例えば、グルコース、スクロース、又はグリセロールなどの炭素源からなる。例えば、M9培地、シュードモナス培地(ATCC 179)、及びDavis−Mingioli培地(B D Davis & E S Mingioli (1950) J. Bact. 60:17−28を参照)を含む。無機塩培地を作るために使用される無機塩は、例えば、リン酸カリウム、硫酸アンモニウム又は塩化アンモニウム、硫酸マグネシウム又は塩化マグネシウム、及び鉄、銅、マンガン及び亜鉛の塩化カルシウム、ホウ酸塩及び硫酸塩などの微量金属の中から選択されるものを含む。典型的には、ペプトン、トリプトン、アミノ酸又は酵母抽出物など有機窒素源は、無機塩培地に含まれていない。代わりに、無機窒素源が使用され、これは、例えばアンモニウム塩、アンモニア水、気体のアンモニアの中から選択され得る。無機塩培地は、典型的には炭素源としてグルコース又はグリセロールを含み得る。無機塩培地と比較して、最少培地も無機塩と炭素源を含み得るが、例えば、低レベルのアミノ酸、ビタミン、ペプトン又は他の成分で補われ得、もっとも、これらは、ごく最低限のレベルで加えられる。培地は、当該技術分野において記載されている方法(例えば、上記で引用され、引用によって本明細書中に組み込まれる米国特許出願公開第2006/0040352号)によって調製し得る。本発明の方法において有用な培養手順及び無機塩培地の詳細は、「Riesenberg, D et al., 1991, 「High cell density cultivation of Escherichia coli at controlled specific growth rate」 J. Biotechnol. 20 (1):17−27」に記載されている。
【0094】
<発酵の規模>
大量のタンパク質を処理するためにスケールアップすることができるので、本発明の精製方法は特に有用である。rCSPのスケールアップした生成は、典型的にrCSP凝集体をもたらす。本発明の方法は大規模処理と適合し、出発物質が大量のrCSPを含む場合に使用することが意図されている。また、本発明の精製方法は、任意のより小さな規模で生成された細菌細胞溶解物からタンパク質を得る際に使用することが意図されている。したがって、例えば、マイクロリットル規模、ミリリットル規模、センチリットル規模、及びデシリットル規模の発酵容量が使用され得る。実施形態において、1リットルの規模及びそれより大きな発酵容量が使用され得る。実施形態において、発酵容量は約1リットル、又はそれ以上である。特定の実施形態において、発酵容量は、少なくとも約2リットル、少なくとも約3リットル、少なくとも約4リットル、少なくとも約5リットル、少なくとも約6リットル、少なくとも約7リットル、少なくとも約8リットル、少なくとも約9リットル、少なくとも約10リットル、少なくとも約20リットル、少なくとも約25リットル、少なくとも約50リットル、少なくとも約75リットル、少なくとも約100リットル、少なくとも約200リットル、少なくとも約500リットル、少なくとも約1,000リットル、少なくとも約2,000リットル、少なくとも約5,000リットル、少なくとも約10,000リットル又は少なくとも約50,000リットルである。実施形態において、発酵容量は、約1リットル乃至約5リットル、約1リットル乃至約10リットル、約1リットル乃至約20リットル、約1リットル乃至約25リットル、約1リットル乃至約50リットル、約1リットル乃至約75リットル、約10リットル乃至約25リットル、約25リットル乃至約50リットル、又は約50リットル乃至約100リットルである。
【0095】
<ハイスループットスクリーン>
幾つかの実施形態において、rCSPを発現するための最適条件を決定するためにハイスループットスクリーンを実施することができる。スクリーンの条件は多様であり、例えば宿主細胞、宿主細胞の遺伝的背景(例えば異なるプロテアーゼ遺伝子の欠失又はフォールディングモジュレーターの過剰発現)、発現コンストラクトにおけるプロモーターの種類、組換えタンパク質をコードする配列と融合した分泌リーダーの種類、増殖温度、誘導性プロモーターを使用した場合の誘導時のOD、使用する誘導剤の濃度(例えばlacZプロモーターが使用する場合のIPTG)、タンパク質誘発の持続時間、培地への誘導剤の追加後の増殖温度、培地の撹拌速度、プラスミド維持のための選択方法、容器における培地の体積等がある。
【0096】
株を異種のタンパク質の発現での改善された収量および/または品質と同定するために微生物の宿主を遮る方法は、米国の軽く叩くことに、例えば述べられている。承認済みのパブ。バッファーの追加をセンサーで検知し、カセットを120秒のカウントダウンの間装置へ回収した。
【0097】
<誘導>
本明細書中の他の記載箇所で記載されているように、組換えインターフェロン遺伝子の発現を制御するために誘導性プロモーターが発現コンストラクトにおいて使用され得る。例えばtacプロモーターのようなlacプロモーターの誘導体又はファミリーメンバーの場合、エフェクター化合物が、IPTG(イソプロピル−β−D−1−チオガラクトピラノシド、「イソプロピルチオガラクシド」とも呼ばれる)のような非代謝性誘導物質のような誘導物質である。実施形態において、lacプロモーター誘導体は使用され、細胞密度が約80−約160のOD
575により識別されるレベルに達したとき、さらにインターフェロン発現は、約0.01mM−約1.0mMの最終濃度までIPTGを加えることにより誘導される。
実施形態において、非lac型プロモーターが使用される場合、文献に記載されているように、他の誘導剤又はエフェクターを使用し得る。1つの実施形態において、プロモーターは構成的なプロモーターである。プロモーターを誘導する方法は、当該技術分野において記載されており、例えばともに引用によって本明細書中にその全体が組み込まれている米国特許第7,759,109「High Density Growth of T7 Expression Strains with Auto−induction Option」及び米国特許出願公開第2011/0217784号「Method for Producing Soluble Recombinant Interferon Protein without Denaturing」に記載されている。
【0098】
特定の実施形態において、rCSPはPseudomonas fluorescensにおいて発現され、発現はlacプロモーターによって制御される。これらの実施形態において、発酵培地は575nmでの100−160AU(吸光度単位)誘導細胞密度で、27−32℃の温度、pH 6.5−7.2、0.1−0.2mM IPTGによって誘導された。
【0099】
<タンパク質精製>
本発明の方法において、組み換え熱帯熱マラリア原虫CSPの二量体が、rCSPを発現する細胞から調製された細菌細胞溶解物から精製される。実施形態において、精製はCSP二量体を包含する可溶性画分及び不溶性画分を生成するための宿主細胞の残骸、タンパク質及び他の不純物からのCSP二量体の分離を含む。可溶性画分におけるCSP二量体は、宿主細胞タンパク質および他の望まれない不純物から分離される。宿主細胞残骸から分離、宿主細胞タンパク質から分離、例えばN−末端が短縮された種(N−terminally clipped species)、高分子量凝集体、二量体化種及び変性種を含む望まれないrCSP種からの分離、及びその他の不純物からの分離は、使用する分離方法に依存して異なる又は同一の工程において行うことができる。rCSPを精製する発明の方法に基づいて有用な分離法は、文献に記載されており、例えばともに引用によってその全体が本明細書中に組み込まれるMethods in Enzymology (1990) volume 182. A Guide to Protein Purification. Edited by M. P. Deutscher. Academic Press、及び Ausubel, F.M., Brett, R., Kingston, R. E., Moore, D. D., Seidman, J.G., Smith, J.A., and Struhl, L. 1991. Current Protocols in Molecular Biology, Vol. 1. Wiley. New Yorkに記載されている。
【0100】
<拡張可能なプロセス>
rCSPのスケールアップ生成は、典型的にタンパク質凝集が結果として生じる。本発明の精製工程は拡張可能で、例えば大量のrCSPを含む細胞培養物又は細胞溶解物のような出発物質から、高い総精製工程収率のrCSPを精製するのに使用できる。実施形態において、前記工程は約100mgから約3000グラムのrCSPを含むrCSPの開始量又は開始充填量にまでスケールアップされる。実施形態において、rCSPの開始量は、約1グラム−約3000グラム、約100グラム−約3000グラム、約250グラム−約3000グラム、約500グラム−約3000グラム、約750グラム−約3000グラム、約1000グラム−約3000グラム、約100グラム−約2000グラム、約250グラム−約2000グラム、約500グラム−約2000グラム、約750グラム−約2000グラム、約1000グラム−約2000グラム、約100グラム−約1000グラム、約150グラム−約1000グラム、約200グラム−約1000グラム、約250グラム−約1000グラム、約300グラム−約1000グラム、約400グラム−約1000グラム、約500グラム−約1000グラム、または約750グラム−約1000グラムを含む。実施形態において、本発明の方法は任意の上記rCSPの開始量から、少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約50%、少なくとも約60%のrCSP、約10%−約75%、約10%−約70%、約10%−約65%、約10%−約60%、約20%−約75%、約20%−約70%、約20%−約65%、約25%−約75%、約25%−約70%、約25%−約65%、約25%−約60%、約30%−約75%、約30%−約70%、約30%−約65%、または、約30%−約60%の総精製工程収率を得るために使用される。実施形態において、上記の精製工程収率は10%以下の変性rCSP、10%以下の分解rCSP及び/又は10%二量体rCSPを含む。実施形態において、上記の精製工程収率5%以下の変性rCSP、5%以下の分解rCSP及び/又は5%以下の二量体rCSPを含む。
【0101】
<選択的な還元条件>
本発明の方法において、発明の方法で宿主細胞タンパク質から分離されたrCSP二量体は、選択的な還元条件にさらされる。これらの選択的な還元条件は、他には損傷を与えずに特定のジスルフィド結合を選択的に還元する。rCSPが選択的な還元条件にさらされる場合、rCSP二量体の分子間にあるジスルフィド結合は、2つの単量体に二量体を分離するために還元される。例えば、C末端領域における2つの分子間のジスルフィド結合に代表されるような構造はそのままである。したがって、選択的な還元条件は高い総工程収率(二量体利用による)に重要で、従来使用されていた方法と比較して複雑さ(再フォールディングする工程の欠如および単量体から二量体を分離する必要性による)を軽減する。この戦略のさらなる利点は、精製中に二量体として維持されたrCSPの大部分が、完全なN末端を有する状態で得られるということである。したがって、回収されるrCSPの質と量が著しく向上した。実施形態において、選択的な還元条件は穏やかな還元剤を含む。
【0102】
実施形態において、穏やかな還元剤は、DTT、アセチルシステイン、グルタチオン、モノチオグリセロール(MTG)、チオグリコレート、ジチオレイトール、ジチオエリトリトール、アセチルシステイン、2−メルカプトエタノール(B−メルカプトエタノール)、TCEP−HCl(純粋な結晶のトリス(2−カルボキシエチル)ホスフィン塩酸塩又は2−メルカプトエチルアミン−HCl(2−MEA)、あるいは当該技術分野において知られている任意の他の適切な還元剤である。特定の実施形態において、穏やかな還元剤は最終濃度が約0.001−約0.1mMであるジチオスレイトール(DTT)である。実施形態において、穏やかな還元剤は最終濃度が約0.030mM−約0.010mM、約0.020mM−約0.010mM、約0.025mM−約0.010mM、約0.025mM−約0.020mM、約0.030mM−約0.020mM、又は約0.030mM−約0.025mMであるDTTを含む。実施形態において、DTTの濃度は約20μMである。実施形態において、穏やかな還元剤は、最終濃度が約5mM−約0.5mMであるモノチオグリセロール(MTG)である。実施形態において、穏やかな還元剤は最終濃度が、約0.5mM−約4mM,約0.5mM−約3mM,約0.5mM−約2mM,約0.5mM−約1mM,約0.6mM−約2mM,約0.6mM−約1.5mM,約0.6mM−約1.4mM,約0.6mM−約1.3mM,約0.6mM−約1.2mM,約0.6mM−約1.1mM、約0.6mM−約1.05mM,約0.6mM−約1mM,約0.7mM−約2mM,約0.7mM−約1.5mM,約0.7mM−約1.4mM,約0.7mM−約1.3mM,約0.7mM−約1.2mM,約0.7mM−約1.1mM,約0.7mM−約1.05mM,約0.7mM−約1mM,約0.8mM−約2mM,約0.8mM−約1.5mM,約0.8mM−約1.4mM,約0.8mM−約1.3mM,約0.8mM−約1.2mM,約0.8mM−約1.1mM,約0.8mM−約1.05mM,約0.8mM−約1mM,約0.9mM−約2mM,約0.9mM−約1.5mM,約0.9mM−約1.4mM,約0.9mM−約1.3mM,約0.9mM−約1.2mM,約0.9mM−約1.1mM,約0.9mM−約1.05mM,約0.9mM−約1mM,約1mM−約1.5mM,約1mM−約1.4mM,約1mM−約1.3mM,約1mM−約1.2mM,約1mM−約1.1mM,約0.5mM,約0.6mM,約0.7mM,約0.8mM,約0.9mM,約1.0mM,約1.1mM,約1.2mM,約1.3mM,約1.4mM,約1.5mM,約1.6mM,約1.7mM,約1.8mM,約1.9mM,約2.0mM,約3.0mM,約4.0mM,又は約5.0mMであるMTG又はシステインを含む。実施形態において、穏やかな還元剤は約1mMの最終濃度でMTGまたはシステインを含む。
【0103】
実施形態において、穏やかな還元剤および脱凝集剤は、バッファー(例えばPBS,トリス又はHEPES)中の精製された二量体化CSP又は凝集されたCDPに加えられ、室温(約21℃)で撹拌された。実施形態において、脱凝集剤はアルギニン、グアニジンHCl、洗剤または任意の他の既知の脱凝集剤である。実施形態において、穏やかな還元剤はMTGであり、脱凝集剤は尿素である。実施形態において、選択的な還元条件はバッファー中のMTGおよび尿素を含む。実施形態において、バッファーはHepes、PBS、トリスまたは他の適切なバッファーである。実施形態において、選択的な還元条件はHepes中の1.0mM MTGおよび2M尿素を含む。実施形態において、本明細書中の他の箇所に記載されているように、脱凝集剤は、精製工程の初期に(例えば細胞破壊前に)加えられる。これらの実施形態において、脱凝集剤は、rCSP二量体の選択的な還元を開始するために穏やかな還元剤が加えられた時、十分な濃度ですでに存在する。例えば、脱凝集剤は、約0.5M−約4Mの濃度で存在する尿素である。実施形態において、尿素の濃度は約2.5M、約3M、約1−約2M、約1−約2.5M、約1−約3M、約1.5−約2M、約1.5−約2.5M、約1.5−約3M、約2−約2.5M、約2−約3M、又は約2.5M−約3Mである。
【0104】
実施形態において、混合は約21℃で約8−約48時間実行される。実施形態において、混合は約12−約24時間又は約16−約18時間の間実行される。混合は、例えばマグネティックスターラーバー及び撹拌プレート、ロッキングプラットフォーム、オーバーヘッドミキサーを用いた迅速な撹拌、又はぜん動ポンプを使用して二量体CSP及び還元剤を再循環させるバッグにおいて、行うことができる。実施形態において、選択的な還元条件は、約1mL−約25Lの全容量中で使用される。実施形態において、容量は約100mL−約1Lである。実施形態において、選択的な還元条件は約200−600mLの容量において使用される。
【0105】
特定の実施形態において、選択的な還元条件はブチル650Sクロマトグラフィーで精製された二量体rCSPを用いて使用される。他の実施形態において、選択的な還元条件は、セラミックヒドロキシアパタイトクロマトグラフィーから溶出されたrCSP二量体画分に対して使用される。
【0106】
<細菌細胞溶解物>
細菌細胞溶解物の調製物は、組み換えタンパク質を発現する細菌細胞を、物理的又は機械的な細胞破砕方法及び非機械的細胞破砕方法を含む任意の適切な既知の細胞破砕方法によって破壊することによって得られる。破砕方法は破砕プロセスの程度、必要とされる機器及び/又は試薬、及び使いやすさに違いがある。細胞破砕方法は、例えば特定の細胞を破砕することの困難さ及び加工される材料の量に基づいて選択される。細菌細胞を破砕する好ましい方法は、変性しておらず分解されていない組み換えタンパク質を得るための下流精製工程で使用できる細菌細胞溶解物を生成する方法である。
【0107】
<破砕のために提供される細胞培養物>
本発明の実施形態において、組換えタンパク質を発現する培養物から細菌細胞は、例えば、全体の細胞培養液、細胞懸濁液、細胞スラリー、または細胞ペーストとして破砕に提供される。実施形態において、細胞は、CSP凝集体形成を防ぐのに十分な脱凝集剤を含む溶液の中に存在する。これらの実施形態において、CSPは変性しておらず、よってCSPのC−末端領域ジスルフィド結合は完全な状態である。実施形態において、細菌細胞は細胞:培地又は細胞:希釈液の体積を調節するために希釈される。
【0108】
実施形態において、細菌宿主細胞の培養物が、本発明の方法に基づく破砕のための細胞ペーストを作るために使用される。細胞ペーストは、当該技術分野において既知の、及び文献に記載された方法に基づいて培養物から調製することができる。例えば、細胞ペーストは、遠心分離によって発酵培養液全体から集菌し、結果として生じた細胞ペレット及び細胞のない培養液を分離することによって作製できる。実施形態において、発酵物を集菌するために、発酵培養液全体は10,000g×gで9分間遠心分離することで集菌される。細胞ペーストは−70から−80℃で凍結されてもよい。実施形態において、細胞ペーストは破砕の前に、CSPを変性させることなくCSP凝集を防ぐのに十分な脱凝集剤の濃度を備えた溶液中で再構成される。変性していないCSPにおいて、C末端領域ジスルフィド結合は完全な状態である。いくつかの実施形態において、脱凝集剤は尿素である。実施形態において、脱凝集剤は、例えばアルギニン、グアニジンHCl、洗剤又は当該技術分野において既知の他の適切な脱凝集剤である。実施形態において、脱凝集剤は、米国薬局方で公表されているような米国薬局方協会(メリーランド州ロックビル)の基準−国民医薬品集(USP−NF)、又は例えば国際薬局方(世界保健機関)で公表されているような米国以外の国の同様の基準を満たす成分である。特定の実施形態において、脱凝集剤は2M尿素である。実施形態において、脱凝集剤は最終濃度が約0.5M−約4Mである尿素を含む。実施形態において、尿素の濃度は約2.5Mで、約3M、約1−約2M、約1−約2.5M、約1−約3M、約1.5−約2M、約1.5−約2.5M、約1.5−約3M、約2−約2.5M、約2−約3M又は約2.5−約3Mである。特定の実施形態において、2M尿素および20mMトリスの溶液、pH8.1±0.2が細胞ペーストの再構成に使用される。実施形態において、細胞ペーストは20%の固体(w/v)に再構成される。実施形態において、細胞ペーストは20%未満の固体(w/v)に再構成される。本発明のプロセスの全体にわたる脱凝集剤の使用が意図されている。
【0109】
本明細書中の実施例において記載されているように、細胞ペースト及び脱凝集剤バッファー溶液は、全ての細胞が融解されて溶液が均一になるまで溶液がボルテックスされないように、例えばステンレス鋼インペラ(Barnant Mixer Series 20, Barnant Co., Barrington, IL 又はLabMaster, 0−1800 rpm, Lightnin, Rochester, NY )で撹拌され得る。細胞破砕の所望の方法のための細胞を調製するのに適した再構成の条件を同定するのは、当業者の技能の範囲内である。マイクロフルダイザーを用いて細胞が機械的に破砕される実施形態において、粒径はマイクロフルダイザーのチャネルが目詰まりする可能性を防ぐためのものである。
【0110】
実施形態において、CSPを発現する細菌宿主細胞の培養物は細胞培養液全体として存在する。実施形態において、培養液は20%(v/v)混合物を作製するために希釈される。実施形態において、希釈バッファーは脱凝集剤を含む。特定の実施形態において、脱凝集剤を含む希釈バッファーは3.1M尿素、31mMトリス、pH8.1±0.2であり、20%(v/v)細胞の2M尿素および20mMトリスのものを作製するために加えられる。
【0111】
<細胞破砕>
細菌細胞溶解物の調製物は、当該技術分野において既知の任意の適切な方法を使用して、細胞を破砕させることにより作製することができる。方法の同定は、例えば処理の規模、再現性、破砕による組み換えタンパク質への潜在的なダメージ及び予定されている分離工程のための特定の溶解物の性質に基づいて当業者が行うことができる。当業者は、最小限の力で最も高品質のものを作製できる破砕方法を確立できる。タンパク質の品質の態様は、限定されないがタンパク質二量体化又はより高次の凝集、タンパク質分解あるいはタンパク質変性を含む。これらの態様は本明細書中に記載されていて当該技術分野において既知の方法によって評価することができる。下流の分離工程に必要な細胞溶解物の調製物の特徴は、特定の分離方法についての公表された文献中のガイダンスを使用して同定することができる。実施形態において、ディスクスタック遠心分離を含む方法(例えば本明細書中に記載されているような)では固体は多くて10%である。実施形態において、個体は多くて11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%または20%がある。分離工程において潜在的に重要なその他の溶解物の性質は、限定されないがバッファー組成、溶液の粘性、溶解物の温度(これらは遠心分離における分離に影響するため)を含む。
【0112】
培養物は破砕前にODで標準化することができる。例えば、細胞はOD
600において約10、約11、約12、約13、約14、約15、約16、約17、約18、又は約20に標準化できる。
【0113】
細胞を破砕する方法は、物理的な破砕(例えば機械的な細胞溶解、液体の均質化、超音波処理、凍結/融解および手動のすりつぶし)および透過処理(permeabilization)(例えば化学的破砕、浸透圧ショックによる破砕、酵素的破砕および熱破砕)を含む。本発明の方法に有用な細菌細胞溶解物は、可溶性画分を放出するために細胞を破砕する任意の適切な方法を使用することにより作製することができ、そのような方法は引用によってその全体が本明細書中に組み込まれているGrabski, A.C., 2009, 「Advances in preparation of biological extracts for protein purification」 Methods Enzymol. 463:285−303、Hopkins, T.R., 1991, 「Physical and chemical cell disruption for the recovery of intracellular proteins」 Bioprocess technology 12: 57−83及びHarrison, S.T., 1991, 「Bacterial cell disruption: a key unit operation in the recovery of intracellular products」 Biotechnology Advances 9 (2): 217−240に記載されている。利用可能な方法の長所と短所を知り、細胞及び精製の規模に基づいて適切な方法を選択することは、当業者の能力の範囲内である。例えば、激しい機械的な処理は細胞溶解物の粘性を減少させるが、熱または酸化によって不安定なタンパク質の不活性化を結果的にもたらす一方、機械的でない処理(例えば細胞透過処理)は細胞から標的タンパク質が放出されないことがあり、粘着性の細胞溶解物を生産することができる。組み換えタンパク質を発現するために使用する細胞型に依存して、細胞抽出物は様々な量で核酸、リボソームの材料、脂質、分散した細胞壁多糖類、炭水化物、キチン、小分子及び望まれないタンパク質(例えば宿主タンパク質)を含みうる。組み換えタンパク質が不活性化又は分解されることなく、下流の精製工程において効果的に取り扱える細菌細胞溶解物の作製は重要である。
【0114】
機械的な細胞破砕方法は、例えば混合機又はミキサー、ビーズミル及びビーズビートの使用を含む。液体の均質化方法は、微溶液化(microfluidization)及び例えばConstant Cell Disruptor, Niro−Soavi homogenizer, APV−Gaulin homogenizer, Dounce Homogenizer, Potter−Elvehjem Homogenizer又はフレンチプレスを使用した均質化を含む。他の物理的な破壊手順は超音波処理、凍結/融解および手動のすりつぶしを含む。物理的な破砕に役立つ機器は市販で入手可能である。
【0115】
特定の実施形態において、細胞は、例えば本明細書中の実施例に記載されている方法に基づいて、当該技術分野において知られているように及び文献に公表されているように、マイクロフルダイザーを使用して機械的に破砕される。これらの実施形態において、細胞を破砕するために、10,000±1,000psiで使用されるMicrofluidics M−110Yマイクロフルダイザーを用いることができる。マイクロフルダイザーからの溶解物は、溶液を≦12℃に冷却する管形熱交換器を通り、当該技術分野において知られている任意の方法に基づいて回収され得る。
【0116】
実施形態において、任意の適切なマイクロフルダイザーが使用される。実施形態において、少なくとも1つの薬剤は細胞破砕プロセスを促進するために加えられる。例えば、細胞は低張な緩衝剤中で懸濁することができる。例えば200μg/mlで加えられたリゾチームは、細菌細胞壁の多糖類成分を消化する。実施形態において、細胞は細胞壁の破砕を促進するためにガラスビーズで処理される。実施形態において、プロテアーゼ阻害剤は、精製工程の間いつでも加えられる。特定の実施形態において、プロテアーゼ阻害剤は溶解の前に、またはその溶解中に加えられる。
【0117】
<浸透圧ショックによるペリプラズム放出>
実施形態において、rCSPは本明細書中に記載されているようにペリプラズムリーダーを使用してペリプラズムに方向づけられ、細菌細胞溶解物は細胞壁を透過処理することにより生成される。例えば、実施形態において、細胞壁溶菌酵素およびEDTAのような化学的および/または酵素的細胞溶解剤は使用することができる。凍結された培養物または以前に保存されていた培養物の使用も、発明の方法において意図されている。細胞は、例えば、本明細書中の実施例に記載されているように、または当該技術分野において知られている及び文献中で報告されているような浸透圧ショックによって透過化することができる
【0118】
<組み換えCSP二量体の精製>
本発明の方法において、細菌細胞溶解物の調製物におけるrCSP二量体は、宿主細胞残骸および宿主細胞タンパク質を含む不純物から分離される。実施形態において、精製は、細胞残屑および宿主細胞タンパク質からrCSPを連続して分離するために行なわれる。例えば、溶解産物は、最初に可溶性及び不溶性画分に分離することができ、次に可溶性画分中に存在するrCSP二量体は宿主細胞タンパク質および他の不純物から分離することができる。他の実施形態において、rCSP二量体は同じ工程または一連の工程で細胞残骸および宿主細胞タンパク質から分離される。実施形態において、溶解物が細胞残骸と宿主細胞タンパク質の両方を分離するクロマトグラフ担体ベッドを通る拡張床クロマトグラフィー(Expanded Bed Chromatography)が使用される。さらなる精製工程は、残りの汚染物質を除去するために拡張床クロマトグラフィーの次に行われ得る。
【0119】
<細菌細胞溶解物の調製物の可溶性及び不溶性画分への分離>
本発明の精製方法において、組換えタンパク質を含む細菌細胞溶解物の調製物は、可溶性および不溶性画分に分離される。このプロセスは、組換え型タンパク質を包含している可溶性画分を浄化するために残骸を除去する。実施形態において、可溶性及び不溶性画分へ分離される細菌細胞溶解物の調製物は、溶解されたばかりの細胞を含む。他の実施形態において、細菌細胞溶解物の調製物は、可溶性および不溶性画分へ分離される前に1つ以上の操作または処理にさらされる。これらの操作あるいは処理前の浄化は、その後の操作を促進するか、あるいは希望通りに組換え型タンパク質の回収率又は品質を向上させるための処理を含み得る。例えば、細菌細胞溶解物の調製物は希釈、又は例えば少なくとも1つの試薬(例えば凝集剤または凝固剤)で処理することができる。硫酸アンモニウムとPEGを含む凝集剤は、細菌細胞溶解物の調製物の不溶性画分の沈澱反応を増強し、その結果可溶性画分からの不溶性画分の分離を促進する。実施形態において、例えばDNase(25−50μg/ml)及び/又はRNase(50μg/ml)のようなヌクレアーゼは、粘性を減少させるために細菌細胞溶解物の調製物に加えられる。
【0120】
細菌細胞溶解物を可溶性タンパク質を含む可溶性画分、及び細胞残骸を含む不溶性画分に分離する方法は、当該技術分野においてよく知られている。当業者によって適切と判断された、液体及び固体を分離するための任意の方法及びその方法の組み合わせは、本発明の方法と関連して使用されることが意図される。有用な方法は限定されないが、遠心分離、ろ過、沈澱および他の浄化方法並びにそれらの組み合わせを含む。特定の実施形態において、遠心分離は組換え型タンパク質からより大きな細胞残屑粒子を分離するために実行され、その後より小さな残骸粒子を分離するためのろ過方法が実行される。特定の実施形態において、精密ろ過は、遠心分離または他の方法を使用しない状態で行なわれる。
【0121】
<分離方法−可溶性及び不溶性画分>
<遠心分離>
1つ以上の遠心分離方法は、細菌細胞溶解物を可溶性(液体)および不溶性(固体)画分に分離するために使用することができる。細菌細胞溶解物を可溶性と不溶性画分に分離するのに役立つ遠心分離方法は、例えば固定角遠心分離、ディスクスタック遠心分離、管状ボウル遠心分離、床遠心分離機(floor centrifuge)を使用するバッチ遠心分離を含む。
【0122】
遠心分離は任意の適切な機器および方法を使用して行なうことができる。不溶性画分から可溶性画分を分離する目的のための細胞培養液または溶解物の遠心分離は、当該技術分野において周知で、M. P. Deutscherが編集し、Ausubel, F.M., et al., 1991が書いたMethods in Enzymology (1990)のような文献に幅広く記載されている。例えば、溶解した細胞は20,800×gで20分間(4℃で)遠心分離し、手動又は自動の液体取扱装置を使用して上清を取り除いてもよい。ペレット(不溶性)画分は、例えばリン酸緩衝生理食塩水(PBS)、pH7.4のような緩衝液中で再懸濁されてもよい。再懸濁は、例えばオーバーヘッドミキサー、マグネティックスターラ―バー、ロッキングシェーカーなどに接続されたインペラのような機器を使用して行うことができる。
【0123】
本発明の実施形態において、細菌細胞溶解物は、一連の手順(例えば1つ以上の追加の遠心分離手順または1つ以上のろ過が後に続く遠心分離あるいは沈澱手順)を使用して、可溶性と不溶性画分へ分離される。手順はそれぞれさらに可溶性画分を浄化する。
【0124】
実施形態において、分離は本明細書中に記載されているようにディスクスタック遠心分離を使用して行なわれる。ディスクスタック遠心分離において、ディスクスタック遠心分離機は連続工程で固体および1つまたは2つの液相に互いに分離させる。より密度の高い固体は遠心力により強制的に押し出される一方、より密度の低い液相は内部に同心円層を形成する。液相が最大の分離効率に到達したところで、特別のプレートが挿入される。固体は、手動で、断続的にまたは連続的に除去することができる。浄化された液体は、ボウルの上の出口領域でオーバーフローする。異なる液相は、チャンバーを分離するために方向づけられ、相互汚染を防ぐために互いから密封することができる。ディスクスタック遠心分離機は最小の密度差を備えた相を分離するために使用することができる。
【0125】
本発明の実施形態において、ディスクスタック遠心分離は細菌細胞溶解物を可溶性及び不溶性画分に分離するために使用され、20パーセント(w/vまたはv/v)溶解物はSuper Q精製水又は2M尿素、20mMトリス、pH8.0で1:1になるように希釈され、ぜん動ポンプ又はステンレス鋼インペラで再循環させることで完全に混合し、均一な10%(w/vまたはv/v)溶解物が作製される。例えば、SC−6遠心分離機(GEA Westfalia、Olede、Germany)のようなディスクスタック遠心分離機は15,000×gで使用される。ぜん動ポンプおよび白金で硬化させた(platinum−cured)シリコーン管類を使用して、10%および20%の溶解物は、15−22℃の温度で0.3−1.0l/minの流量の遠心分離機に供給される。遠心分離液の背圧は75−85psigで維持される。遠心分離液は、12−30℃で熱交換とともに及び熱交換なしでSC−6を出ることが可能であり、ポリプロピレン管またはFlexboy(登録商標)バッグへ回収してもよい。不溶性画分/粒子は、決められた間隔で断続的に放出され、サイクルは繰り返される。リアルタイムのインライン濁度は、AF16 single−channel near infrared (NIR) absorption meter(Optek−Danulat,Germantown,WI)を介して遠心分離液上でまとめてもよく、観測した範囲のパーセント濃度単位(CU)として記録される。遠心分離液の瞬間的な及び大量のサンプルはHach 2100p(Loveland、Colorado)を備えた比濁計濁度単位(NTU)測定から得ることができる。濁度減少(1−NTU遠心分離液/NTU供給(feed))は、遠心分離機の性能を評価するのに有用で、>90%減少はさらなる最適化を始めるための良好なレベルである。
【0126】
<深層ろ過>
実施形態において、細菌細胞溶解物の調製物は浄化される、又は深層ろ過を使用した遠心分離の後さらに浄化される。実施形態において、可溶性と不溶性画分の分離は、深層ろ過が後に続くディスクスタック遠心分離によって行われる。深層ろ過が使用される実施形態において、0.2μmまでの粒子は深層不フィルターおよび無菌フィルターの組み合わせを使用して除去される。特定の実施形態において、深層フィルターとメンブレンフィルターは上清と遠心分離液をろ過する際のこれらの適応性が評価される。
実施形態において、上清および遠心分離液(例えば10%細胞ペースト又は細胞培養液全体の溶解物)は、18−28℃で50−100LMHのデプス・フィルターにポンプで通される。実施形態において、遠心分離方法(例えばディスクスタック遠心分離)を使用して分離された細菌細胞溶解物の調製物の可溶性画分は、V
max値を確立するために10psigでメンブレンフィルターにポンプで通される。
【0127】
細菌細胞溶解物の調製物を深層ろ過を使用して可溶性と不溶性画分へ分離する本発明の方法に有用な深層フィルターの限定しない例は、Millipore C0HC、A1HC、B1HCおよびX0HC深層フィルターCUNO 60ZAおよびCUNO 90ZAである。フィルターは、例えば<20L/m
2供給充填での圧力の限界又は濁度減少に基づいて評価され得る。実施形態において、本発明の方法に従って深層ろ過するのに有用な深層フィルターには、小さな孔および高い電荷密度を有するマトリックスがあり、しばしば詰まって圧力障害をもたらす0.1μm基準膜がない。実施形態において、使用したフィルターは、≦30psiの圧力低下および/または40L/m
2の供給充填への濁度減少を示す。実施形態において、発明の方法に従って深層ろ過を実行するのに使用される深層フィルターは、Millipore X0HCフィルターである。
【0128】
<精密ろ過>
精密ろ過(MF)は、1つの単位操作で固体を除去し、クロマトグラフィーに直接使用することができる供給流を提供する、1つの単位操作になっている拡張可能なプロセスである。実施形態において、可溶性と不溶性画分の分離は、事前の遠心分離のない精密ろ過を使用して行われる。実施形態において、精密ろ過はミクロンからサブミクロン範囲の孔を備えた薄膜を使用するタンジェンシャルフローフィルトレーション(TFF)を含む。実施形態において、孔は0.22から0.45μmである。理想的には、細胞残骸のような薄膜の孔径より小さな粒子は保持(残余物)する一方、孔径よりも小さいものは他の溶質及び溶媒とともに薄膜を通って拡散する(透過物)。rCSPの回収については、残余物中に細胞残骸を保持し、濃縮およびバッファー交換を通じて透過物中のrCSPを集めることが必要となる。
【0129】
5−20%(w/v)固体の細菌細胞溶解物の調製物は、タンジェンシャルフローフィルトレーションを介して40%(w/v)固体に濃縮され、2M尿素、20mMトリス/20mM MES/20 mM ビストリス pH 6−8で1から3DV(透析容量)へ透析ろ過してもよい。
【0130】
<凍結融解プロセス>
実施形態において、溶解物はさらなる処理工程(例えば宿主細胞タンパク質を除去する工程)の前に凍結融解される。体積に依存して溶解物は、より効率的な凍結のための一定分量に分けることができる。実施形態において、溶解物の分量はそれぞれ約19時間以下で100%固体になる。実施形態において、溶解物の分量はそれぞれ約18時間以下、約18.1時間以下、約18.2時間以下、約18.3時間以下、約18.4時間以下、約18.5時間以下、約18.6時間以下、約18.7時間以下、約18.8時間以下または約18.9時間以下で100%固体になる。実施形態において、溶解物の分量はそれぞれ約7時間以下、約6.9時間以下、約6.8時間以下、約6.7時間以下、約6.6時間以下、約6.5時間以下、約6.4時間以下、約6.3時間以下、約6.2時間以下、約6.1時間以下または約6時間以下で少なくとも約65%固体になる。実施形態において、溶解物の分量はそれぞれ約5時間以下、約4.9時間以下、約4.8時間以下、約4.7時間以下、約4.6時間以下、約4.5時間以下、約4.4時間以下、約4.3時間以下、約4.2時間以下、約4.1時間以下または約4時間以下で少なくとも約25%固体になる。実施形態において、溶解物の分量は約1Lから約2Lである。実施形態において、溶解物は1Lまたは2LのPETGボトルにおいて凍結される。
【0131】
実施形態において、溶解物が融解された後、凍結融解プロセスは室温保持を含む。実施形態において、溶解物は、少なくとも約4から少なくとも約7時間、少なくとも約4.5から少なくとも約7時間、少なくとも約5から少なくとも約7時間、少なくとも約5.5から少なくとも約7時間、少なくとも約6から少なくとも約7時間、少なくとも約6.5から少なくとも約7時間、少なくとも約4から少なくとも約6時間、少なくとも約4.5から少なくとも約6時間、少なくとも約5から少なくとも約6時間、または少なくとも5.5から少なくとも約6時間、室温で保持される。実施形態において、溶解物は融解の後に約6時間室温で保持される。
【0132】
実施形態において、凍結融解プロセスは、溶解物中の高分子タンパク質種又は「ラダリング」の存在を著しく減少させる。ラダリングの存在は、その後のクロマトグラフィー工程における低いrCSP収量を予想させる。
【0133】
実施形態において、例えばTMAEクロマトグラフィーのようなクロマトグラフィー工程を成功裏に完了することができるレベルにまで沈殿を減少させる処理によって、凍結融解プロセス後及びさらなる処理工程前に沈澱レベルは減少した。例えば、沈澱レベルは正常なクロマトグラフィーが可能となるよう十分に低くなければならない。実施形態において、沈澱反応を許容可能なレベルにするために使用される方法は、沈殿を減少させる処理をしない使用と比較した時のN−末端切断の増加を結果として生じない。実施形態において、溶解物の沈殿レベルは、融解後又は融解後室温で保持した後の薄膜ろ過で減少した。実施形態において、Sartobran P(0.45μm/0.2μm)薄膜フィルターは、溶解物の薄膜ろ過に使用される。実施形態において、そのようなろ過手順は精製プロセス間の任意の工程で行なわれる。実施形態において、rCSPは、最後のカラムの後及びバッファー交換工程前に薄膜ろ過を受ける。
【0134】
<可溶性画分中の宿主タンパク質からのrCSPの分離>
宿主細胞タンパク質から組換え型タンパク質を分離する方法、及び組み換えタンパク質の性質に基づいて選択された1つ以上の分離方法の使用は、当該技術分野において知られており、例えばM. P. Deutscherによって編集されたMethods in Enzymology (1990)のような文献に詳細に記載されている。分離方法は、組換えタンパク質および汚染物質の特性(例えば大きさ、電荷、結合特性、溶解度)の差に基づいて選択することができる。これらのパラメーターに基づいたプロトコルは、アフィニティークロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィー、サイズ排除クロマトグラフィー、疎水性相互作用クロマトグラフィーおよび混合モードクロマトグラフィーを含み得る。実施形態において、分離方法は組換え型タンパク質を濃縮するのに有用である。
【0135】
典型的な分離法は本明細書中に記載されているが、実施形態において、rCSPを宿主細胞タンパク質、望まれないrCSP種又は他の不純物から分離するために及び/又は組み換えタンパク質を濃縮するのにふさわしい任意の既知の方法及びそれら方法の組み合わせが使用される。望ましい分離方法は、本明細書中に記載されているように、rCSP二量体の好ましい減少に続いて、分解しておらず、変性していないCSP単量体の精製を結果としてもたらす。実施形態において、得られたrCSP(単量体)は、宿主細胞タンパク質を含む残った不純物からさらに分離される。
【0136】
<クロマトグラフィー>
実施形態において、細菌細胞溶解物の調製物を分離することによって得られた可溶性画分に存在する宿主細胞タンパク質、望まれないrCSP種又は他の不純物からrCSP二量体を分離するのにクロマトグラフィーが使用される。実施形態において、二量体(単量体をつなぐ)中の分子内ジスルフィド結合が還元されることなく、さらにCSPの分子内ジスルフィド結合を変性することなく凝集を防ぐために、低濃度の脱凝集剤がクロマトグラフィーの間存在する。実施形態において、低濃度の脱凝集剤は約2Mである。特定の実施形態において、細菌細胞溶解物の可溶性画分は、20mMトリス、pH 8.0および2M尿素の中に存在する。
【0137】
多くの種類のクロマトグラフィーが当該技術分野において知られており、例えばM.P.Deutscherによって編集されたMethods in Enzymology (1990)のような文献に記載されている。
【0138】
実施形態において、イオン交換クロマトグラフィーが使用される。イオン交換クロマトグラフィー(例えば陰イオン交換、陽イオン交換クロマトグラフィー)において、組換え型タンパク質は、例えばカラムのような基質上で、固定電荷に結合する。組換えタンパク質が固定される一方、固定されない汚染物質が除去される。組換えタンパク質は後で固定電荷から溶出される又は置き換えられる。本発明の方法を実施するのに有用な基質またはイオン交換剤は、当該技術分野において知られており、限定されないがセルロース、デキストラン、アガロースおよびポリスチレンを含む。イオン交換クロマトグラフィーに有用な任意の大きさのカラム、または他の適切な既知の系(例えばバッチイオン交換クロマトグラフィー)は、本発明の方法で使用されることが意図されている。実施形態において、陰イオン交換クロマトグラフィー、陽イオン交換クロマトグラフィーまたは両方が使用される。
【0139】
疎水性相互作用クロマトグラフィー(HIC)は、固定相と分離される成分の間の疎水的相互作用に基づく。HIC法は疎水性の固定相および極性の移動相を含む。極性成分は移動相を好み、最初に溶出される。化合物の疎水性の性質が増加するにつれ、保持時間がより長くなる。一般に、移動相の極性が低いほど、その溶出剤の強度は高い。吸着と脱着は、液体の塩濃度をそれぞれ増加させること及び減少させることによって、あるいはpHを変えることでリガンド及び/又は吸着/脱着される物質の電荷を変えることによって支えられている。HIC法は、例えば引用によってその全体が本明細書中に組み込まれる国際公開第96/00735号 「Hydrophobic Chromatographic Resins with Ionizable Groups」、国際公開第96/09116号及び米国特許第5,652,348 「Chromatographic Resins and Methods for Using Same」のような文献に記載されている。疎水性相互作用分離方法は、例えば引用によってその全体が本明細書中に組み込まれる米国特許第8,138,306号「Separation Method」に記載されているように、チオフィリック吸着剤に基づいていてもよい。米国特許第8,138,306号にもまた、四極子または双極モーメントを有する、荷電されていないリガンドを含む分離マトリックスの使用が記載されている。
【0140】
本発明の実施形態において、rCSP二量体または単量体のHICは、任意の適切な疎水基(例えばヘキシル、フェニル、オクチル、ブチル)を使用して行なわれる。疎水性の樹脂剤は市販で入手可能で、例えばHexyl 650C (Tosoh USA), Phenyl HP (GE, 17−5195−01), Butyl HP (GE, 28−4110−01), PPG 600M (Tosoh USA)及びMEP HyperCel (Pall)を含む。実施形態において、HICは、穏やかな還元工程(選択的な還元条件の下での)を開始した後に実施される。実施形態において、HIC精製工程は、宿主細胞タンパク質のレベルを、多くて500ppm、多くて450ppm、多くて400ppm、多くて350ppm、多くて300ppm、多くて250ppm、多くて200ppm、多くて150ppm、多くて100ppm、多くて50ppm、多くて40ppm、多くて30ppm、多くて20ppm、多くて10ppm、多くて5ppm、あるいは検知できない値に成功裏に減少させる。実施形態において、ELISAによって検知されるように、HIC精製工程は、多くて50ppm、多くて40ppm、多くて30ppm、多くて20ppmまたは多くて10ppmに宿主細胞タンパク質のレベルを減少させる。実施形態において、HIC精製工程後に観察されるrCSPのN−末端切断は、多くて5%、多くて4%、多くて3%、多くて2%、多くて1.5%、多くて1%、多くて0.5%あるいは検知可能でない。実施形態において、HIC精製工程は、少なくとも98%、少なくとも98.5%、少なくとも99%、または、少なくとも99.5%純度のrCSPを結果として生じる。実施形態において、HIC精製工程は、少なくとも約0.1mg/mlから約2mg/mlのrCSP濃度を結果としてもたらす。実施形態において、HIC精製工程は、少なくとも約0.15mg/mlから約2mg/ml、少なくとも約0.2mg/mlから約2mg/ml、少なくとも約0.25mg/mlから約2mg/ml、少なくとも約0.3mg/mlから約2mg/ml、少なくとも約0.35mg/mlから約2mg/ml、少なくとも約0.4mg/ml−約2mg/ml、少なくとも約0.45mg/mlから約2mg/ml、少なくとも約0.5mg/mlから約2mg/ml、少なくとも約0.1mg/mlから約1mg/ml、少なくとも約0.15mg/mlから約1mg/ml、少なくとも約0.2mg/mlから約1mg/ml、少なくとも約0.25mg/mlから約1mg/ml、少なくとも約0.3mg/mlから約1mg/ml、少なくとも約0.35mg/mlから約1mg/ml、少なくとも約0.4mg/mlから約1mg/ml、少なくとも約0.45mg/ml−約1mg/ml、少なくとも約0.5mg/mlから約1mg/mlのrCSP濃度を結果としてもたらす。特定の実施形態において、HIC精製工程は、多くて50ppmにまで宿主細胞タンパク質レベルを減らし、N末端切断は多くて1%である。
【0141】
実施形態において、HICは、望まれないrCSP種を分離するために、例えば完全長の種からN−末端切断種を分離するために使用される。実施形態において、除去される望まれない種は、例えば高分子量凝集体、二量体種及び変性種を含む。実施形態において、RP−HPLCによって測定されるように、HICは、総rCSP量を約5から約15%にまで増加させる。実施形態において、前記増加は、約8%から約12%、約9から約11%、少なくとも約8%、少なくとも約9%、少なくとも約10%、少なくとも約1%または少なくとも約12%である。
【0142】
実施形態において、HICは、Hexal650Cカラムを使用した勾配溶出または段階的溶出によって行われる。実施形態において、HICは、MTGによる還元後、Hexal650Cカラムを使用した、0.5から0M又は1.0から0Mの硫酸アンモニウム勾配溶出によって行われる。
【0143】
クロマトグラフィー方法はまた、リガンドおよび分離される化合物の間のアフィニティに基づき得る。有用なアフィニティの例は、抗体−抗原アフィニティ、金属イオンアフィニティおよび受容体−リガンドアフィニティである。タンパク質はサイズ排除クロマトグラフィーによって、大きさに基づいて分離することができる。サイズ排除方法は、例えばゲルろ過を含む。
【0144】
混合モードクロマトグラフィー方法は、分離パラメーターの組み合わせに基づいてタンパク質を分離する。例えば、既知のイオン交換分離原理の2つ以上の組み合わせは、混合モードイオン交換体を意味する。例えば、混合モード陰イオン交換体が記載されている国際公開第97/29825号「Process for Chromotagraphic Separation of Peptides and Nucleic acid, and New High Affinity Ion Exchange MAtrix」を参照されたい。
【0145】
例えば米国特許第8,138,306号に記載されている高塩リガンド(HSL)は、混合モード陽イオン交換リガンドとして機能し得、高い塩濃縮に耐えることができ、よってサンプルの実質的な希釈を必要としないので、タンパク質精製のような工業的用途において注目されている。
【0146】
本発明の実施形態において、混合モードクロマトグラフィーは、宿主細胞タンパク質からrCSPを分離するために使用される。具体的な実施形態において、ヒドロキシアパタイトクロマトグラフィーが使用される。実施形態において、CSPのN末端切断の原因である宿主細胞プロテアーゼは、ヒドロキシアパタイトクロマトグラフィーによってrCSPから分離される。実施形態において、TMAE充填がヒドロキシアパタイトクロマトグラフィーにおいて使用される。
【0147】
ヒドロキシアパタイトクロマトグラフィーは、不溶性の水酸化されたリン酸カルシウム[Ca10(PO4)6(OH)2]を利用した、タンパク質を精製する方法であり、マトリックスとリガンドの両方を形成する。官能基は、陽電気を荷電したカルシウムイオン(C−部位)および陰電気を荷電したリン酸基(P部位)のクラスターの対からなる。ヒドロキシアパタイトとタンパク質の間の相互作用は複雑でマルチモードである。相互作用させる方法の1つにおいて、陰電気を荷電したP−部位を伴うタンパク質の陽電気を荷電したアミノ基及びタンパク質のカルボキシル基をC−部位に配位錯体化して相互作用させる。酸性および塩基性タンパク質は、通常異なる機構によってcHA樹脂と相互に作用する:酸性タンパク質は、通常カルボキシル基への配位結合によってC−部位へ結合する。その一方で塩基性タンパク質はアミン基で電荷相互作用することによってP部位に結合する。セラミックのヒドロキシアパタイト(cHA)クロマトグラフィーは、制限のある流量のような結晶のヒドロキシアパタイトに関連したいくつかの障害を克服する。セラミックのヒドロキシアパタイトは、高い耐久性、良好なタンパク質結合キャパシティーを有しており、結晶のハイドロキシアパタイトより高い流量および圧力で使用することができる。cHAを使用するクロマトグラフィーの分離は、方法、または組み合わせ流動によって、結合モード、素通りモード、又はその組み合わせである結合/素通りモードのようないくつかの別個のモードで行なうことができる。セラミックのヒドロキシアパタイトクロマトグラフィーを使用する方法は、例えば引用によってその全体が本明細書中に組み込まれる米国特許第8,058,407号「Purification of acidic proteins using ceramic hydroxyapatite chromatography」に記載されている。
【0148】
<バッファー交換>
実施形態において、バッファー交換は優先的な還元処理の開始後に行われる。バッファー交換は、例えば望まれない還元試薬のような特定の望まれない試薬を除去することができる。実施形態において、バッファー交換は塩類、尿素、および/またはDTTを除去する。rCSPが容易に高分子量凝集体(例えば四量体、六量体およびオリゴマー)を形成することを不可能にするバッファー交換の任意の方法が、本発明の方法において有用である。実施形態において、バッファー交換は、例えばゲルろ過(脱塩)クロマトグラフィーのような透過方法、又はUF/DF膜を用いたタンジェンシャルフローろ過(TFF)によって実行される。実施形態において、バッファー交換は、約5から約10kDa MWCOのUF/DF薄膜を備えたTFFを使用して実行される。実施形態において、UF/DF薄膜は、約5から約9kDa MWCO、約5から約8kDa MWCO、約5から約7kDa MWCO、又は約5から約6kDa MWCOである。特定の実施形態において、バッファー交換は、約5kDa MWCOのUF/DF薄膜を備えたTFFを使用して実行される。実施形態において、薄膜は生成物を導入する前に1×PBSで平衡化される。実施形態において、rCSPは、rCSPが安定するバッファーへ交換される。
【0149】
実施形態において、穏やかに還元された(単量体化された)rCSPは、約21℃から23℃で、324LMH(リットル/m
2/時間)および720LMHで薄膜を通して再循環される。実施形態において、rCSPの安定を維持する製剤バッファーを、薄膜を通して再循環させる。実施形態において、1×PBS、10%(w/v)アルギニン−HCl(0.5Mアルギニン−HCl)(例えばJ.T.Baker部分番号2067から入手可能)、1mMモノチオグリセロール(例えばMP BIOMEDICALS、Santa Ana、CA、カタログ番号155727、又はResearch Organic、Cleveland、OH、カタログ番号0178M)、pH 6.4は、室温(21−23℃)で、324LMHで薄膜を通して再循環させる。実施形態において、5kDa薄膜上にある間、21−24psiのTMPが残余物(透析された充填)に適用される。実施形態において、5kDa薄膜上にある間、10−15psi及び21−24psiのTMPが残余物に適用される。実施形態において、一定容量の透析が、例えば5−10残余物容量(透析容量(diavolume))のような複数の容量のために行われる。実施形態において、例えば3−10のようないくつかの透析容量後、残余物は2倍に濃縮され、さらに例えば3−10のようないくつかの透析容量のために透析される。残余物は濃縮され、1.0mg/mLまで希釈される。最終的に精製されたrCSPは、−80℃で凍結して保存される。
【0150】
<rCSPの安定した液体製剤>
最終的に精製されたrCSPは、rCSPの安定した液体製剤を生成するために液体製剤バッファーへ透析され得る。実施形態において、rCSPの安定した液体製剤は、rCSPが高濃度で安定して維持されることを可能にする。実施形態において、液体製剤バッファー中のrCSPは、保存中にその物理的および化学安定性を保持する。rCSP液体製剤の安定は、与えられた温度で選択された時間の後に評価することができる。rCSP安定性の負の指示薬(又は不安定性の指示薬)は、例えばrCSP単量体(総rCSPの%)の量またはパーセントの減少、二量体の量またはパーセントの増加、凝集体の増加、分解産物の増加、変性の増加、活性であると決定されたrCSPのパーセントまたは画分の減少を含む。実施形態において、本明細書中に記載されているように、rCSP品質の指示薬は、安定が長期間にわたる品質の基準と考えることができるため、安定を示すために使用される。同様に、rCSP安定の指示薬はrCSP品質を示すために使用することができる。実施形態において、安定した液体製剤中でのrCSP安定は、例えば全タンパクの少なくとも約80%から約100%のrCSP単量体の最小限の存在または維持によって示される。実施形態において、rCSP安定性は、少なくとも約7日、少なくとも約8日、少なくとも約9日、少なくとも約10日、少なくとも約11日、少なくとも約12日、少なくとも約13日、少なくとも約14日、少なくとも約15日、少なくとも約16日、少なくとも約17日、少なくとも約18日、少なくとも約19日、少なくとも約20日、少なくとも約21日、少なくとも約22日、少なくとも約23日、少なくとも約24日、少なくとも約25日、少なくとも約30日、少なくとも約60日、少なくとも約70日、少なくとも約80日、少なくとも約90日、少なくとも約6か月、または、少なくとも約1年のあいだ保存された場合、以下の割合のrCSP単量体の存在又は維持によって示される:約81%−約100%、約82%−約100%、約83%−約100%、約84%−約100%、約85%−約100%、約86%−約100%、約87%−約100%、約88%−約100%、約89%−約100%、約90%−約100%、約91%−約100%、約92%−約100%、約93%−約100%、約94%−約100%、約95%−約100%、約96%−約100%、約97%−約100%、約98%−約100%、約99%−約100%、約80%−約99%、約81%−約99%、約82%−約99%、約83%−約99%、約84%−約99%、約85%−約99%、約86%−約99%、約87%−約99%、約88%−約99%、約89%−約99%、約90%−約99%、約91%−約99%、約92%−約99%、約93%−約99%、約94%−約99%、約95%−約99%、約96%−約99%、約97%−約99%、約98%−約99%、約80%−約98%、約81%−約98%、約82%−約98%、約83%−約98%、約84%−約98%、約85%−約98%、約86%−約98%、約87%−約98%、約88%−約98%、約89%−約98%、約90%−約98%、約91%−約98%、約92%−約98%、約93%−約98%、約94%−約98%、約95%−約98%、約96%−約98%、約97%−約98%、約80%−約97%、約81%−約97%、約82%−約97%、約83%−約97%、約84%−約97%、約85%−約97%、約86%−約97%、約88%−約97%、約89%−約97%、約87%−約97%、約90%−約97%、約91%−約97%、約92%−約97%、約93%−約97%、約94%−約97%、約95%−約97%、約96%−約97%、約80%−約96%、約81%−約96%、約82%−約96%、約83%−約96%、約84%−約96%、約85%−約96%、約86%−約96%、約87%−約96%、約88%−約96%、約89%−約96%、約90%−約96%、約91%−約96%、約92%−約96%、約93%−約96%、約94%−約96%、約95%−約96%、約80%−約95%、約81%−約95%、約82%−約95%、約83%−約95%、約84%−約95%、約85%−約95%、約86%−約95%、約87%−約95%、約88%−約95%、約89%−約95%、約90%−約95%、約91%−約95%、約92%−約95%、約93%−約94%、約94%−約95%、約80%−約95%、約81%−約94%、約82%−約94%、約83%−約94%、約84%−約94%、約85%−約94%、約86%−約94%、約87%−約94%、約88%−約94%、約89%−約94%、約90%−約94%、約91%−約94%、約92%−約94%、約93%−約94%、約80%−約93%、約81%−約93%、約82%−約93%、約83%−約93%、約84%−約93%、約85%−約93%、約86%−約93%、約87%−約93%、約88%−約93%、約89%−約93%、約90%−約93%、約91%−約93%、約92%−約93%、約80%−約92%、約81%−約92%、約82%−約92%、約83%−約92%、約84%−約92%、約85%−約92%、約86%−約92%、約87%−約92%、約88%−約92%、約89%−約92%、約90%−約92%、約91%−約92%、約80%−約91%、約81%−約91%、約82%−約91%、約83%−約91%、約84%−約91%、約85%−約91%、約86%−約91%、約87%−約91%、約88%−約91%、約89%−約91%、約90%−約91%、約80%−約90%、約81%−約90%、約82%−約90%、約83%−約90%、約84%−約90%、約85%−約90%、約86%−約90%、約87%−約90%、約88%−約90%、約89%−約90%、約80%−約89%、約81%−約89%、約82%−約89%、約83%−約89%、約84%−約89%、約85%−約89%、約86%−約89%、約87%−約89%、約88%−約89%、約80%−約88%、約81%−約88%、約82%−約88%、約83%−約88%、約84%−約88%、約85%−約88%、約86%−約88%、約87%−約88%、約80%、約81%、約82%、約83%、約84%、約85%、約86%、約87%、約88%、約89%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、約99%、または約100%。rCSP単量体の量は、本明細書中に記載されているような又は例えばSE−HPLCのような当該技術分野において既知の任意の適切な方法によって測定することができる。保存前のrCSP単量体の量は比較に使用することができる。
【0151】
実施形態において、安定した液体製剤中でのrCSP安定性は、約9日から一年にわたる保存における、例えば約10%以下の減少のようなrCSP単量体減少の最大の割合によって示される。実施形態において、安定した液体製剤中のrCSP単量体の量は、少なくとも約7日、少なくとも約8日、少なくとも約9日、少なくとも約10日、少なくとも約11日、少なくとも約12日、少なくとも約13日、少なくとも約14日、少なくとも約15日、少なくとも約16日、少なくとも約17日、少なくとも約18日、少なくとも約19日、少なくとも約20日、少なくとも約21日、少なくとも約22日、少なくとも約23日、少なくとも約24日、少なくとも約25日、少なくとも約30日、少なくとも60日、少なくとも約70日、少なくとも約80日、少なくとも約90日、少なくとも約6か月又は少なくとも約1年の間保存した後の、多くて約0% 0.5% 1% 1.5%、2%、2.5%、3%、3.5%、4%、4.5%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、又は20%減少する。特定の実施形態において、rCSP安定性は、約9日から約25日保存された場合、約1%から約3%以下、または約1%から約5%以下のrCSP単量体減少の最大の割合によって示される。特定の実施形態において、約9日から約25日保存された場合、約1%以下のrCSP単量体減少の最大の割合によって示される。
【0152】
実施形態において、安定した液体製剤中でのrCSP安定性は、例えば最大の増加以下のrCSP二量体、凝集体種、変性種又は分解された種の量によって示される。実施形態において、安定した液体製剤中のrCSP二量体、凝集体種、変性種又は分解された種の量は、少なくとも約7日、少なくとも約8日、少なくとも約9日、少なくとも約10日、少なくとも約11日、少なくとも約12日、少なくとも約13日、少なくとも約14日、少なくとも約15日、少なくとも約16日、少なくとも約17日、少なくとも約18日、少なくとも約19日、少なくとも約20日、少なくとも約21日、少なくとも約22日、少なくとも約23日、少なくとも約24日、少なくとも約25日、少なくとも約30日、少なくとも約60日、少なくとも約70日、少なくとも約80日、少なくとも約90日、少なくとも約6か月、または少なくとも約1年保存した場合、多くて約0%、0.5%、1%、1.5%、2%、2.5%、3%、3.5%、4%、4.5%、5%、6%、7%、8%、9%、または10%増加する。特定の実施形態において、安定した液体製剤中のrCSP二量体、凝集体種、変性種又は分解された種の最大増加率は、少なくとも約20日又は25日保存した場合、約1%から約3%、又は約1%から約5%以下である。特定の実施形態において、安定した液体製剤中のrCSP二量体、凝集体種、変性種又は分解された種の最大増加率は、少なくとも約20日又は25日保存した場合、約1%以下である。特定の実施形態において、安定した液体製剤中のrCSP二量体、凝集体種、変性種又は分解された種の最大増加率は、少なくとも約20日又は25日保存した場合、約5%以下である。実施形態において、rCSP安定性は10%未満のrCSP二量体、凝集体種、変性種又は分解された種の存在によって示される。実施形態において、rCSP安定性は全タンパク質又は得られた精製CSP中のrCSP二量体、凝集体種、変性種又は分解された種の存在が多くて10%、多くて9%、多くて8%、多くて7%、多くて6%、多くて5%、多くて4%、多くて3%、多くて2%または多くて1%であることによって示される。rCSP二量体、凝集体種、変性種又は分解された種の量は、本明細書中に記載されている方法又は例えばSE−HPLCのような当該技術分野において知られている任意の適切な方法によって決定することができる。保存前の量(例えばT=0)は比較のために使用することができる。
【0153】
実施形態において、rCSPの安定した維持は、検出される総rCSP量、対照と比較した時の総rCSP量の相対的な割合の違い、又は対照と比較した時のrCSP純度の相対的な割合の違いによって示される。実施形態において、rCSPの安定した維持は、約70%から約95%の検出された総rCSP量、多くて約−5%から約5%の対照と比較した時の総rCSP量の相対的な割合の違い、又は多くて約−5%から約5%の対照と比較した時のrCSP純度の相対的な割合の違いによって示される。実施形態において、対照と比較した時の総rCSP量の相対的な割合の違い又はrCSP純度の相対的な割合の違いは約−5%−約5%、約−4%−約4%、約−3%−約3%、約−2%−約2%、約−2%−約1%、約−2%−約0.5%、約−2%−約0%又は約0%−約2%である。実施形態において、対照は0時点又は−80℃で保存されたサンプルである。
【0154】
実施形態において、検出されたrCSPの総量は、約70%−約95%、約70%−約90%、約70%−約85%、約70%−約80%、約75%−約95%、約75%−約90%、約75%−約85%、約80%−約95%、約80%−約90%、約85%−約95%、約72%−約92%、約70%、約11%、約72%、約73%、約74%、約75%、約76%、約77%、約78%、約79%、約80%、約81%、約82%、約83%、約84%、約85%、約86%、約87%、約88%、約89%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、または約95%である。
【0155】
実施形態において、rCSPは、約4℃から約25℃で安定した液体製剤中で安定して維持される。実施形態において、rCSPは、約4℃から約25℃、約4℃から約24℃、約4℃から約23℃、約4℃から約22℃、約4℃から約21℃、約4℃から約20℃、約4℃から約19℃、約4℃から約18℃、約4℃から約17℃、約4℃から約16℃、約4℃から約15℃、約4℃から約14℃、約4℃から約13℃、約4℃から約12℃、約4℃から約11℃、約4℃から約10℃、約4℃から約9℃、約4℃から約8℃、約4℃から約7℃、約4℃から約6℃又は約4℃から約5℃で、安定した液体製剤中で維持される。特定の実施形態において、rCSPは、約4℃で安定した液体製剤中で安定して維持される。
【0156】
実施形態において、rCSPは、例えば少なくとも約1mg/mlから約50mg/mlの濃度のような高濃度で安定した液体製剤内で維持される。実施形態において、rCSPは、少なくとも約1mg/ml、少なくとも約1.5mg/ml、少なくとも約2mg/ml、少なくとも約2.5mg/ml、少なくとも約3mg/ml、少なくとも約3.5mg/ml、少なくとも約4mg/ml、少なくとも約4.5mg/ml、少なくとも約5mg/ml、少なくとも約6mg/ml、少なくとも約7mg/ml、少なくとも約8mg/ml、少なくとも約9mg/ml、少なくとも約10mg/ml、少なくとも約15mg/ml、少なくとも約20mg/ml、少なくとも約25mg/ml少なくとも約30mg/ml、少なくとも約35mg/ml、少なくとも約40mg/ml、少なくとも約45mg/ml、少なくとも約50mg/ml、約2から約50mg/ml、約3から約50mg/ml、約4から約50mg/ml、約5から約50mg/ml、約10から約50mg/ml、約15から約50mg/ml、約20から約50mg/ml、約30から約50mg/ml、約40から約50mg/ml、約2から約40mg/ml、約3から約40mg/ml、約4から約40mg/ml、約5から約40mg/ml、約10から約40mg/ml、約15から約40mg/ml、約20から約40mg/ml、約30から約40mg/ml、約2から約30mg/ml、約3から約30mg/ml、約4から約30mg/ml、約5から約30mg/ml、約10から約30mg/ml、約15から約30mg/ml、約20から約30mg/ml、約2から約20mg/ml、約3から約20mg/ml、約4から約20mg/ml、約5から約20mg/ml、約10から約20mg/ml、約15から約20mg/ml、約2から約15mg/ml、約3から約15mg/ml、約4から約15mg/ml、約5から約15mg/ml、約10から約15mg/ml、約2から約10mg/ml、約3から約10mg/ml、約4から約10mg/ml、約5から約10mg/ml、約6から約10mg/ml、約7から約10mg/ml、約8から約10mg/ml、約9から約10mg/ml、約1から約9mg/ml、約2から約9mg/ml、約3から約9mg/ml、約4から約9mg/ml、約5から約9mg/ml、約6から約9mg/ml、約7から約9mg/ml、約8から約9mg/ml、約1から約8mg/ml、約2から約8mg/ml、約3から約8mg/ml、約4から約8mg/ml、約5から約8mg/ml、約6から約8mg/ml、約7から約8mg/ml、約1から約7mg/ml、約2から約7mg/ml、約3から約7mg/ml、約4から約7mg/ml、約5から約7mg/ml、約6から約7mg/ml、約1から約6mg/ml、約2から約6mg/ml、約3から約6mg/ml、約4から約6mg/ml、約5から約6mg/ml、約1から約5mg/ml、約2から約5mg/ml、約3から約5mg/ml、約4から約5mg/ml、約1から約4mg/ml、約2から約4mg/ml、約3から約4mg/ml、約1から約3mg/ml、約2から約4mg/ml又は約1から約2mg/mlで安定した液体製剤内で維持される。
【0157】
実施形態において、rCSPの安定した液体製剤は、例えばDTT、システイン、アセチルシステイングルタチオン、モノチオグリセロール、チオグリコレート、ジチオレイトール、ジチオエリトリトール、アセチルシステイン、2−メルカプトエタノール(B−メルカプトエタノール)、TCEP−HCl(純粋な結晶のトリス(2−カルボキシエチル)ホスフィン塩酸塩)、又は2−メルカプトエチルアミン−HCl(2−MEA)のような穏やかな還元剤あるいは当該技術分野において知られている任意の他の適切な還元剤を含む。実施形態において、穏やかな還元剤はDTT、MTG、アセチルシステイン、グルタチオン、チオグリコレートまたはシステインである。実施形態において、穏やかな還元剤はMTG、システインまたはアセチルシステインである。実施形態において、穏やかな還元剤は以下の最終濃度のMTGである:約0.5mMから約4mM、約0.5mMから約3mM、約0.5mMから約2mM、約0.5mMから約1mM、約0.6mMから約2mM、約0.6mMから約1.5mM、約0.6mMから約1.4mM、約0.6mMから約1.3mM、約0.6mMから約1.2mM、約0.6mMから約1.1mM、約0.6mMから約1.05mM、約0.6mMから約1mM、約0.7mMから約2mM、約0.7mMから約1.5mM、約0.7mMから約1.4mM、約0.7mMから約1.3mM、約0.7mMから約1.2mM、約0.7mMから約1.1mM、約0.7mMから約1.05mM、約0.7mMから約1mM、約0.8mMから約2mM、約0.8mMから約1.5mM、約0.8mMから約1.4mM、約0.8mMから約1.3mM、約0.8mMから約1.2mM、約0.8mMから約1.1mM、約0.8mMから約1.05mM、約0.8mMから約1mM、約0.9mMから約2mM、約0.9mMから約1.5mM、約0.9mMから約1.4mM、約0.9mMから約1.3mM、約0.9mMから約1.2mM、約0.9mMから約1.1mM、約0.9mMから約1.05mM、約0.9mMから約1mM、約1mMから約1.5mM、約1mMから約1.4mM、約1mMから約1.3mM、約1mMから約1.2mM、約1mMから約1.1mM、約0.5mM、約0.6mM、約0.7mM、約0.8mM、約0.9mM、約1.0mM、約1.1mM、約1.2mM、約1.3mM、約1.4mM、約1.5mM、約1.6mM、約1.7mM、約1.8mM、約1.9mM、約2.0mM、約3.0mM、約4.0mM、又は約5.0mM。
【0158】
実施形態において、rCSPの安定した液体製剤は脱凝集剤を含む。実施形態において、脱凝集剤は、アルギニン、グアニジンHCl、洗剤、尿素または当該技術分野において既知の他の適切な脱凝集剤である。実施形態において、製剤は少なくとも約1%から約25%w/vアルギニンを含む。実施形態において、保存または製剤バッファーは、約1%から約24%w/vアルギニン、約1%から約23%w/vアルギニン、約1%から約22%w/vアルギニン、約1%から約21%w/vアルギニン、約1%から約20%w/vアルギニン、約1%から約19%w/vアルギニン、約1%から約18%w/vアルギニン、約1%から約17%w/vアルギニン、約1%から約16%w/vアルギニン、約1%から約15%w/vアルギニン、約1%から約14%w/vアルギニン、約1%から約13%w/vアルギニン、約1%から約12%w/vアルギニン、約1%から約11%w/vアルギニンへ、約1%から約10%w/vアルギニン、約1%から約9%w/vアルギニン、約1%から約8%w/vアルギニン、約1%から約7%w/vアルギニン、約1%から約6%w/vアルギニン、約1%から約5%w/vアルギニン、約5%から約24%w/vアルギニン、約5%から約23%w/vアルギニン、約5%から約22%w/vアルギニン、約5%から約21%w/vアルギニン、約5%から約20%w/vアルギニン、約5%から約19%w/vアルギニン、約5%から約18%w/vアルギニン、約5%から約17%w/vアルギニン、約5%から約16%w/vアルギニン、約5%から約15%w/vアルギニン、約5%から約14%w/vアルギニン、約5%から約13%w/vアルギニン、約5%から約12%w/vアルギニン、約5%から約11%w/vアルギニン、約5%から約10%w/vアルギニン、約7%から約24%w/vアルギニン、約7%から約23%w/vアルギニン、約7%から約22%w/vアルギニン、約7%から約21%w/vアルギニン、約7%から約20%w/vアルギニン、約7%から約19%w/vアルギニン、約7%から約18%w/vアルギニン、約7%から約17%w/vアルギニン、約7%から約16%w/vアルギニン、約7%から約15%w/vアルギニン、約7%から約14%w/vアルギニン、約7%から約13%w/vアルギニン、約7%から約12%w/vアルギニン、約7%から約11%w/vアルギニン、約7%から約10%w/vアルギニン、約8%から約24%w/vアルギニン、約8%から約23%w/vアルギニン、約8%から約22%w/vアルギニン、約8%から約21%w/vアルギニン、約8%から約20%w/vアルギニン、約8%から約19%w/vアルギニン、約8%から約18%w/vアルギニン、約8%から約17%w/vアルギニン、約8%から約16%w/vアルギニン、約8%から約15%w/vアルギニン、約8%から約14%w/vアルギニン、約8%から約13%w/vアルギニン、約8%から約12%w/vアルギニン、約8%から約11%w/vアルギニン、約8%から約10%w/vアルギニン、約9%から約24%w/vアルギニン、約9%から約23%w/vアルギニン、約9%から約22%w/vアルギニン、約9%から約21%w/vアルギニン、約9%から約20%w/vアルギニン、約9%から約19%w/vアルギニン、約9%から約18%w/vアルギニンへ、約9%から約17%w/vアルギニン、約9%から約16%w/vアルギニン、約9%から約15%w/vアルギニン、約9%から約14%w/vアルギニン、約9%から約13%w/vアルギニン、約9%から約12%w/vアルギニン、約9%から約11%w/vアルギニン、約9%から約10%w/vアルギニン、約10%から約24%w/vアルギニン、約10%から約23%w/vアルギニン、約10%から約22%w/vアルギニン、約10%から約21%w/vアルギニン、約10%から約20%w/vアルギニン、約10%から約19%w/vアルギニン、約10%から約18%w/vアルギニン、約10%から約17%w/vアルギニン、約10%から約16%w/vアルギニン、約10%から約15%w/vアルギニン、約10%から約14%w/vアルギニン、約10%から約13%w/vアルギニン、約10%から約12%w/vアルギニン、約10%から約11%w/vアルギニン、約11%から約24%w/vアルギニン、約11%から約23%w/vアルギニン、約11%から約22%w/vアルギニン、約11%から約21%w/vアルギニン、約11%から約20%w/vアルギニン、約11%から約19%w/vアルギニン、約11%から約18%w/vアルギニン、約11%から約17%w/vアルギニン、約11%から約16%w/vアルギニン、約11%から約15%w/vアルギニン、約11%から約14%w/vアルギニン、約11%から約13%w/vアルギニン、約11%から約12%w/vアルギニン、約12%から約24%w/vアルギニン、約12%から約23%w/vアルギニン、約12%から約22%w/vアルギニン、約12%から約21%w/vアルギニン、約12%から約20%w/vアルギニン、約12%から約19%w/vアルギニン、約12%から約18%w/vアルギニン、約12%から約17%w/vアルギニン、約12%から約16%w/vアルギニン、約12%から約15%w/vアルギニン、約12%から約14%w/vアルギニン、または約12%から約13%w/vアルギニンを含む。特定の実施形態において、保存バッファーは約10%アルギニンを含む。
【0159】
実施形態において、rCSPの安定した液体製剤はバッファーを含む。実施形態において、バッファーはPBS、Hepes、ヒスチジンまたはトリス緩衝液である。実施形態において、バッファーは1×PBSまたは0.5×PBSである。実施形態において、安定したrCSP製剤は約6.0から約7.5のpHを有する。実施形態において、安定したrCSP製剤は、約pH 6.0、約pH 6.1、約pH 6.2、約pH 6.3、約pH 6.4、約pH 6.5、約pH 6.6、約pH 6.7、約pH 6.8、約pH 6.9、約pH 7.0、約pH 7.1、約pH 7.2、約pH 7.3、約pH 7.4又は約pH 7.5のpHを有する。実施形態において、安定したrCSP製剤は、約pH 6.0から約pH 7.4、に、約pH 6.0から約pH 7.3、約pH 6.0から約pH 7.2に、約pH 6.0から約pH 7.1、約pH 6.0から約pH 7.0、約pH 6.0から約pH 7.5、約pH 6.0から約pH 7.4、約pH 6.0から約pH 7.3、約pH 6.0から約pH 7.2、約pH 6.0から約pH 7.1、約pH 6.0から約pH 7.0、約pH 6.0から約pH 6.9、約pH 6.0から約pH 6.8、約pH 6.0から約pH 6.7、約pH 6.0から約pH 6.6、約pH 6.0から約pH 6.5、約pH 6.1から約pH 7.5、約pH 6.1から約pH 7.4、約pH 6.1から約pH 7.3、約pH 6.1から約pH 7.2、約pH 6.1からpH 7.1、約pH 6.1から約pH 7.0、約pH 6.1から約pH 6.9、約6.1から約pH 6.8、約pH 6.1から約pH 6.7、約pH 6.1から約pH 6.6、約pH 6.1から約pH 6.5、約pH 6.2から約pH 7.5、約pH 6.2から約pH 7.4、約pH 6.2から約pH 7.3、約pH 6.2から約pH 7.2、約pH 6.2から約pH 7.1、約pH 6.2から約pH 7.0、約pH 6.2から約pH 6.9、約pH 6.2から約pH 6.8、約pH 6.2から約pH 6.7、約pH 6.2から約pH 6.6に、約pH 6.0から約pH 6.5、約pH 6.3から約pH 7.5、約pH 6.3から約pH 7.4、約pH 6.3から約pH 7.3、約pH 6.3から約pH 7.2、約pH 6.3からpH 7.1、pH 約pH 6.3から約pH 7.0、約6.3から約pH 6.9、約pH 6.3から約pH 6.8、約pH 6.3から約pH 6.7、約pH 6.3から約pH 6.6、約pH 6.3から約pH 6.5、約pH 6.4から約pH 7.5、約pH 6.4から約pH 7.4、約pH 6.4から約pH 7.3、約pH 6.4から約pH 7.2、約pH 6.4から約pH 7.1、約pH 6.4から約pH 7.0、約6.4から約pH 6.9、約pH 6.4から約pH 6.8、約pH 6.4から約pH 6.7、約pH 6.4から約pH 6.6、約pH 6.4から約pH 6.5、約pH 6.5から約pH 7.5、約pH 6.5から約pH 7.4、約pH 6.5から約pH 7.3、約pH 6.5から約pH 7.2、約pH 6.5から約pH 7.1、約pH 6.5から約pH 7.0、約pH 6.6から約pH 6.9、約pH 6.6から約pH 6.8、約pH 6.6から約pH 6.7、約pH 6.6から約pH 6.6、約pH 6.6から約pH 6.5、約pH 6.6から約pH 7.5、約pH 6.6から約pH 7.4、約pH 6.6から約pH 7.3、約pH 6.6から約pH 7.2、約pH 6.6から約pH 7.1、約pH 6.6から約pH 7.0、約6.6から約pH 6.9、約pH 6.6から約pH 6.8、約pH 6.6から約pH 6.7、約pH 6.7から約pH 7.5、約pH 6.7から約pH 7.4、約pH 6.7から約pH 7.3、約pH 6.7から約pH 7.2に、約pH 6.7から約pH 7.1、約pH 6.7から約pH 7.0、約pH 6.7から約pH 6.9、約pH 6.7から約pH 6.8、約pH 6.7から約pH 6.7、約pH 6.7から約pH 6.6、約pH 6.7から約pH 6.5、約pH 6.8から約pH 7.5、約pH 6.8から約pH 7.4、約pH 6.8から約pH 7.3、約pH 6.8から約pH 7.2、約pH 6.8から約pH 7.1、約pH 6.8から約pH 7.0、約pH 6.8から約pH 6.9、約pH 6.8から約pH 6.8、約pH 6.8から約pH 6.7、約pH 6.9から約pH 7.5、約pH 6.9から約pH 7.4、約pH 6.9から約pH 7.3、約pH 6.9から約pH 7.2、約pH 6.9から約pH 7.1、約pH 6.9から約pH 7.0、約pH 7.0から約pH 7.5、約pH 7.0から約pH 7.4、約pH 7.0から約pH 7.3、約pH 7.0から約pH 7.2、または約pH 7.0から約pH 7.1のpHを有する。
【0160】
rCSPの安定した液体製剤は、約6.4−約7.2のpHの1×PBS中に、約1−約5、約1−約10、約1−約20、約1−約30、約1−約40、または約1−約50mg/mlのrCSP、約0.5−約1.5mMのMTG及び約10%−約20%のアルギニンを含む。特定の実施形態において、安定したrCSP製剤は、約6.4−約7.2のpHの1×PBS中に、1mM MTGおよび10%のアルギニンを含む。実施形態において、pHは約6.4から7.0である。特定の実施形態において、pHは約6.7である。実施形態において、rCSPの安定した液体製剤は約4℃の保存温度で保存される。
【0161】
rCSPの安定した液体製剤は、約6.0−約7.5のpHの0.5×又は1×PBS中に、約1−約5、約1−約10、約1−約20、約1−約30、約1−約40、又は約1−約50mg/mlのrCSP、約0.5−約1.5mMのMTG及び約20%のアルギニンを含む。
【0162】
rCSPの安定した液体製剤は、約6.4−約7.2のpHの0.5×又は1×PBS中に、約1−約5、約1−約10、約1−約20、約1−約30、約10−約40又は約1−約50mg/mlのrCSP、約0.5−約1.5mMのMTG及び約20%のアルギニンを含む。
【0163】
rCSPの安定した液体製剤は、約6.4−約7.0のpHの0.5×または1×PBS中に、約1−約5、約1−約10、約1−約20、約1−約30、約10−約40又は約1−約50mg/mlのrCSP、約0.5−約1.5mMのMTG、および、約20%のアルギニンを含む。
【0164】
実施形態において、rCSPの安定した液体製剤は、約6.4−約7.0のpHの1×PBS中に、約1から約5mg/ml又は約1から約10mg/mlのrCSP、約0.8から約1.2mM MTG及び約5%から約15%のアルギニンを含む。
【0165】
実施形態において、rCSPの安定した液体製剤は、約6.4−約7.0のpHの1×PBS中に、約1から約5mg/mlのrCSP、約1.0mM MTG及び約10%のアルギニンを含む。
【0166】
他の実施形態において、rCSPの安定した液体製剤は、pH 7.5で10mMトリスベース、4.2%マンニトール、2%アルギニン−HCl、100μM EDTAおよび1mM MTGを含む。実施形態において、安定したrCSP製剤はpH 7.0で、10mMヒスチジン、4.2%マンニトール、2%アルギニン−HCl、100μM EDTAおよび1mM MTGを含む。
【0167】
実施形態において、rCSPの安定した液体製剤は、約pH6.4から約pH 7.0のPBS中に、約1.0mM MTG、及び約0.2Mの約0.7Mのアルギニンを含む。実施形態において、rCSPの安定した液体製剤は、約pH6.4から約pH 7.0のPBS中に、約0.5Mから約1.5mM MTG、及び約0.3Mの約0.7Mのアルギニンを含む。実施形態において、rCSPの安定した液体製剤は、約pH6.4から約pH 7.0のPBS中に、1mMグルタチオンまたは1mMシステイン、及び1%w/vアルギニンを含む。実施形態において、rCSPの安定した液体製剤は、約pH 7.0のPBS中に、1mM MTG、及び1%w/vアルギニン又は約0.5Mアルギニンを含む。
【0168】
さらなる実施形態において、本発明の安定した液体製剤は、患者に投与されるために、例えばワクチンのような生成物の生産のためのrCSPの使用を促進する。実施形態において、選択的な製剤は、米国薬局方で公表されているような米国薬局方協会(メリーランド州ロックビル)の基準−国民医薬品集(USP−NF)又は例えば国際薬局方(世界保健機関)で公表されているような米国以外の国の似た基準を含む。
【0169】
さらにrCSPの安定した液体製剤中で長期間にわたって安定してrCSPを維持する方法に関する。rCSPの安定した液体製剤中でのrCSPの安定した維持は、例えば安定性の維持は、製剤中に所定の時間後存在する%総rCSPによって陽性に示され、%rCSP二量体、%rCSP凝集体、%変性rCSP及び/又は%分解されたrCSPによって陰性に示されるように、上記の安定性の指示薬を使用して長期間にわたって評価される。実施形態において、総rCSPのパーセントは、所定の時間の後に存在するrCSP(rCSP単量体)のパーセントである。したがって、安定した維持は、安定した液体製剤において所定の時間後に存在する特定の最小量のrCSPによって示され得る。実施形態において、総rCSPのパーセントは、rCSPの開始量と比較した、安定した液体製剤において所定の時間後に存在するrCSPのパーセントによって示され得る。他の実施形態において、総rCSPのパーセントは所定の時間後に存在するrCSPのパーセントである。本明細書中の他の部分に記載されるように、rCSPの量は既知の方法によって評価することができる。例えば、RP−HPLCまたはSE−HPLC及び本明細書中の実施例に記載されている方法によって決定されるように、総rCSP%は、rCSP単量体%と等しい。実施形態において、総rCSP%は、天然rCSPおよびピログルタミン酸rCSP単量体種を含む。
【0170】
実施形態において、rCSPの安定した液体製剤中において安定して維持されたrCSPは、例えば組み換え 熱帯熱マラリア原虫スポロゾイト周囲タンパク質を精製するプロセスのように、本明細書及び特許請求の範囲の中で記載されている方法によって調製される。前記プロセスは、(a)組み換え熱帯熱マラリア原虫スポロゾイト周囲タンパク質二量体を含む細菌細胞溶解物の調製物を得る工程;(b)熱帯熱マラリア原虫スポロゾイト周囲タンパク質二量体を含む可溶性画分、及び不溶性画分に工程(a)の細菌細胞ライセート調製物を分離する工程;(c)工程(b)の可溶性画分における組み換え熱帯熱マラリア原虫スポロゾイト周囲タンパク質二量体を、可溶性画分中の宿主細胞タンパク質から分離する工程;(d)熱帯熱マラリア原虫スポロゾイト周囲タンパク質を得るために、工程(c)で得られた組み換え熱帯熱マラリア原虫スポロゾイト周囲タンパク質二量体を、選択的な還元条件にさらす工程;及び(e)工程(d)で得られた熱帯熱マラリア原虫スポロゾイト周囲タンパク質を宿主細胞タンパク質から分離し、精製された組み換え熱帯熱マラリア原虫スポロゾイト周囲タンパク質を得る工程、を含む。実施形態において、工程(e)の分離は疎水性相互作用クロマトグラフィーを含む。
【0171】
これらの方法において、rCSPは、少なくとも約7日間、少なくとも約8日、少なくとも約9日、少なくとも約10日、少なくとも約11日、少なくとも約12日、少なくとも約13日、少なくとも約14日、少なくとも約15日、少なくとも約16日、少なくとも約17日、少なくとも約18日、少なくとも約19日、少なくとも約20日、少なくとも約21日、少なくとも約22日、少なくとも約23日、少なくとも約24日、少なくとも約25日、少なくとも約30日、少なくとも約60日、少なくとも約70日、少なくとも約80日、少なくとも約90日、少なくとも約6か月または少なくとも約1年の間、約3℃から約25℃で安定して維持される。
【0172】
実施形態において、本発明は、安定した液体製剤においてrCSPを安定して維持する方法に関し、該方法はrCSPの安定した液体製剤を提供する又は調製する工程を含み、ここでrCSPは約3℃から約25℃の温度で安定して維持される。
【0173】
実施形態において、本発明は安定した液体製剤においてrCSPを安定して維持する方法に関し、該方法は約6.0から約7.5のpHの0.5×又は1×PBSにおいて約1−約5、約1−約10、約1−約20、約1−約30、約1−約40又は約1−約50mg/mlのrCSP、約0.5から約1.5mM MTG及び約1%から約20%アルギニンを含む製剤を提供する又は調製する工程を含み、ここで、rCSPは、少なくとも約7日、少なくとも約8日、少なくとも約9日、少なくとも約10日、少なくとも約11日、少なくとも約12日、少なくとも約13日、少なくとも約14日、少なくとも約15日、少なくとも約16日、少なくとも約17日、少なくとも約18日、少なくとも約19日、少なくとも約20日、少なくとも約21日、少なくとも約22か月、、少なくとも約23日、少なくとも約24日、少なくとも約25日、少なくとも約30日、少なくとも約60日、少なくとも約70日、少なくとも約80日、少なくとも約90日、少なくとも約6か月、または、少なくとも約1年の間、約3℃から約25℃の温度で安定して維持される。
【0174】
本発明は安定した液体製剤においてrCSPを安定して維持する方法に関し、該方法は約6.4から約7.2のpHの1×PBSにおいて約1−約5、約1−約10、約1−約20、約1−約30、約1−約40又は約1−約50mg/mlのrCSP、約0.5から約1.5mM MTG及び約10%から約20%アルギニンを含む製剤を提供する工程を含み、ここで、rCSPは、少なくとも約7日、少なくとも約8日、少なくとも約9日、少なくとも約10日、少なくとも約11日、少なくとも約12日、少なくとも約13日、少なくとも約14日、少なくとも約15日、少なくとも約16日、少なくとも約17日、少なくとも約18日、少なくとも約19日、少なくとも約20日、少なくとも約21日、少なくとも約22か月、、少なくとも約23日、少なくとも約24日、少なくとも約25日、少なくとも約30日、少なくとも約60日、少なくとも約70日、少なくとも約80日、少なくとも約90日、少なくとも約6か月、または、少なくとも約1年の間、約3℃から約25℃の温度で安定して維持される。
【0175】
本発明は安定した液体製剤においてrCSPを安定して維持する方法に関し、該方法は約6.4から約7.0のpHの1×PBSにおいて約1−約5、約1−約10、約1−約20、約1−約30、約1−約40又は約1−約50mg/mlのrCSP、約0.5から約1.5mM MTG及び約10%から約20%アルギニンを含む製剤を提供する工程を含み、ここで、rCSPは、少なくとも約7日、少なくとも約8日、少なくとも約9日、少なくとも約10日、少なくとも約11日、少なくとも約12日、少なくとも約13日、少なくとも約14日、少なくとも約15日、少なくとも約16日、少なくとも約17日、少なくとも約18日、少なくとも約19日、少なくとも約20日、少なくとも約21日、少なくとも約22か月、、少なくとも約23日、少なくとも約24日、少なくとも約25日、少なくとも約30日、少なくとも約60日、少なくとも約70日、少なくとも約80日、少なくとも約90日、少なくとも約6か月、または、少なくとも約1年の間、約3℃から約25℃の温度で安定して維持される。
【0176】
本発明は安定した液体製剤においてrCSPを安定して維持する方法に関し、該方法は約6.4から約7.0のpHの1×PBSにおいて約1−約5又は約1−約10mg/mlのrCSP、約0.8から約1.2mM MTG及び約5%から約15%アルギニンを含む製剤を提供する工程を含み、ここで、rCSPは、少なくとも約7日、少なくとも約8日、少なくとも約9日、少なくとも約10日、少なくとも約11日、少なくとも約12日、少なくとも約13日、少なくとも約14日、少なくとも約15日、少なくとも約16日、少なくとも約17日、少なくとも約18日、少なくとも約19日、少なくとも約20日、少なくとも約21日、少なくとも約22か月、、少なくとも約23日、少なくとも約24日、少なくとも約25日、少なくとも約30日、少なくとも約60日、少なくとも約70日、少なくとも約80日、少なくとも約90日、少なくとも約6か月、または、少なくとも約1年の間、約3℃から約25℃の温度で安定して維持される。
【0177】
本発明は安定した液体製剤においてrCSPを安定して維持する方法に関し、該方法は約6.4から約7.0のpHの1×PBSにおいて約1−約5mg/mlのrCSP、約1.0mM MTG及び約10%アルギニンを含む製剤を提供する工程を含み、ここで、rCSPは、少なくとも約7日、少なくとも約8日、少なくとも約9日、少なくとも約10日、少なくとも約11日、少なくとも約12日、少なくとも約13日、少なくとも約14日、少なくとも約15日、少なくとも約16日、少なくとも約17日、少なくとも約18日、少なくとも約19日、少なくとも約20日、少なくとも約21日、少なくとも約22日、少なくとも約23日、少なくとも約24日、少なくとも約25日、少なくとも約30日、少なくとも約60日、少なくとも約70日、少なくとも約80日、少なくとも約90日、少なくとも約6か月、または、少なくとも約1年の間、約3℃から約25℃の温度で安定して維持される。
【0178】
特定の実施形態において、rCSPの安定した液体製剤は約6.4から約7.0のpHの1×PBSにおいて約1−約5mg/mlのrCSP、約1.0mM MTG及び約10%又は0.5Mアルギニンを含む。実施形態において、少なくとも約120時間2−8℃で保存された時、この製剤は、約85から約95%の総rCSPを含むことが観察された。実施形態において、少なくとも約24時間25℃で保存された時、この製剤は約85から約95%の総rCSP、約85%から約90%の総rCSP、少なくとも約85%のの総rCSP、少なくとも約86%の総rCSP、少なくとも約87%の総rCSP、少なくとも約88%の総rCSP、少なくとも約89%の総rCSP、少なくとも約90%の総rCSP、少なくとも約91%の総rCSP、少なくとも約92%の総rCSP、少なくとも約93%の総rCSP、少なくとも約94%の総rCSPまたは少なくとも約95%の総rCSPを含むことが観察された。
【0179】
<プロセス>
実施形態において、精製方法はP. fluorescensの発酵培養液全体を使用して実施される。培養液は、例えば3.1M尿素、31mMトリス、pH8.2において≦20固体である均一な供給を達成するために、脱凝集剤の存在下でバッファーによって希釈される。希釈された発酵培養液は微溶液化によって溶解され、細胞溶解物を生成する。溶解物は2M尿素、20mMトリス、pH8.2で1:1に希釈され、10%固体溶解物を作製する。溶解物中のP.fluorescens固体は、ディスクスタック遠心分離および深層ろ過によってrCSP含有バッファーから分離される。 rCSP−含有バッファーは、さらに0.2―μmでろ過され、凍結される。実施形態において、ろ過されたrCSP−含有バッファー(溶解物)は、1Lまたは2Lのボトル(例えばNalgene(登録商標)PETGボトル)において凍結される。実施形態において、溶解物は少なくとも7時間−72℃で1LのPETGボトルにおいて凍結される。実施形態において、溶解物は少なくとも7時間から少なくとも18時間、又は約7から18時間の間に位置する約2から約6時間凍結される。実施形態において、溶解物は、少なくとも約8時間、少なくとも約9時間、少なくとも約10時間、少なくとも約11時間、少なくとも約12時間、少なくとも約13時間、少なくとも約14時間、少なくとも約15時間、少なくとも約16時間または少なくとも約17時間凍結される。rCSPの浄化された細胞抽出液が融解され、次に陰イオン交換クロマトグラフィー(AEX)によって精製される。実施形態において、融解された溶解物は、クロマトグラフィーの前に室温で保持される。実施形態において、融解された溶解物は融解後、およびAEX前にろ過にさらされる。特定の実施形態において、ろ過は薄膜ろ過である。実施形態において、ろ過は0.2−0.45μm薄膜ろ過である。rCSP−含有AEX溶離液は、ヒドロキシアパタイトクロマトグラフィー(HA)によって回収され、さらに精製され、rCSP−含有HA溶出液は回収され、2−8℃で保存される。HA溶出液は周囲温度に戻され、0.2−μmでろ過され、rCSPは選択的な還元条件にさらされる。バッファーに二量化したCSPを包含しているクロマトグラフィー溶出画分は、最終容量200−600mLにプールされる。
プールは、最終濃度20μMのジチオスレイトール還元剤又は最終濃度1mMのMTG還元剤の追加によって選択的な還元にさらされ、マグネティックスターラ―バー及び撹拌プレートによって、室温で12−24時間急激に撹拌された。代替的に、PBS中の凝集されたrCSPは、選択的な還元を受ける前の材料に最初に2M尿素を加えることにより、同じプロセスにさらされる。実施形態において、rCSPはその後HICによってさらに精製される。
【0180】
HIC精製の後に選択的な還元条件および/またはにさらされた後、rCSPはTFFによって製剤バッファーへ濃縮され、透析される。
【0181】
代替的に、製剤バッファーに透析する又はHICに充填するいずれかの前に、HA溶出液は室温で選択的な還元条件にさらされ、その後濃縮され、透析される。
【0182】
実施形態において、製剤バッファーは1mM MTGおよび10%のアルギニンを含む。製剤バッファー中の透析されたrCSPは、大量の原薬を産出するために最終の0.2−μmフィルターでろ過される。精製された熱帯熱マラリア原虫スポロゾイト周囲タンパク質の
【0183】
<分析>
<製品の詳細>
タンパク質の収量および/または品質を評価するための多数のアッセイ方法が当該技術分野において知られている。組換えタンパク質を特徴づける任意の適切な方法の使用が、本明細書中で意図されている。
【0184】
<タンパク質収量>
精製されたrCSPの精製収量全体またはプロセス収量全体は、出発材料において存在すると測定されたrCSPの量と比較して、本発明を使用して得られた精製されたrCSPの総量である。それは、収量パーセントとして一般に示される。また、収量パーセントの測定は、細胞培養物、細菌細胞溶解物の調製物又は可溶性画分(浄化前又は後)のような出発材料で測定されたタンパク質量に依存するだけではなく、各工程で使用される充填量にも依存する。実施形態において、例えば回収工程のような工程の全収量が、例えば細胞破砕工程のような次の工程で加工されていない場合、プロセス収量全体は工程の充填及び収量を使用して算出されなければならない。すべての工程の全収量が使用される場合、プロセス収量全体は、出発物質中のrCSPの量で最終収量を割ることにより算出することができる。当該技術分野において既知の又は本明細書中に記載されているタンパク質を測定する任意の適切な方法を使用することができ、例えばSDS−CGEおよびウエスタンブロット分析を含むSDS−PAGEを使用することができる。SDS−PAGEは還元条件または非還元条件下で実行することができる。非還元条件下で実行されたSDS−PAGEは、単量体種、二量体種および凝集体種(HMW凝集体)の個々の比較を可能にする。例えば、そのような比較は、出発材料におけるrCSP単量体又は出発材料におけるrCSP二量体、単量体及び凝集体種と比較した、精製されたrCSP単量体の収量を決定するために使用できる。還元条件下の評価は、すべてのrCSP種の基準を与える。例えば本明細書中に記載されている又は当該技術分野において既知の結合アッセイのような活性アッセイもタンパク質収量に関する情報を提供できる。
【0185】
典型的には、rCSPの開始量又は最初のrCSP充填量は、細胞培養液、細菌細胞溶解物、可溶性画分又は浄化された溶解物画分の一部のタンパク質濃度を測定することにより決定される。その後、精製工程にさらされたタンパク質の総量は、その後部分データからの次の工程で加工される材料の容量(「充填量」)の補外(extrapolation)によって算出された。
実施形態において、最初の充填量はプロセス収量全体の決定において使用される。実施形態において、rCSPの開始量は、約1グラムから約3000グラム、約100グラム−約3000グラム、約250グラム−約3000グラム、約500グラム−約3000グラム、約750グラム−約3000グラム、約1000グラム−約3000グラム、約100グラム−約2000グラム、約250グラム−約2000グラム、約500グラム−約2000グラム、約750グラム−約2000グラム、約1000グラム−約2000グラム、約100グラム−約1000グラム、約150グラム−約1000グラム、約200グラム−約1000グラム、約250グラム−約1000グラム、約300グラム−約1000グラム、約400グラム−約1000グラム、約500グラム−約1000グラム、または約750グラム−約1000グラムを含む。
【0186】
得られた精製されたrCSPの総量と出発材料中の測定されたrCSPの量の比較によって、精製プロセス全体の収量がパーセント収量(又は画分収量)として得られる。本発明の実施形態において、得られた精製されたrCSPの精製工程全体の収量パーセントは約10%から約75%である。実施形態において、得られた精製されたrCSPの収量パーセントは少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、約10%−約70%、約10%−約65%、約10%−約60%、約20%−約75%、約20%−約70%、約20%−約65%、約25%−約75%、約25%−約70%、約25%−約65%、約25%−約60%、約30%−約75%、約30%−約70%、約30%−約65%、約30%−約60%、約30%−約65%、約30%−約60%、、約30%−約65%又は約30%−約60%である。実施形態において、これらのプロセス収量は、変性された、分解された、二量体化された又は凝集されたrCSPの制限された量を含むrCSPの収量である。実施形態において、これらのプロセス収量は、多くて10%の変性rCSP、多くて10%の分解rCSP、10%の凝集rCSP及び/又は10%の二量体化されたrCSPを含む。実施形態において、これらのプロセス収量は、多くて5%の変性rCSP、多くて5%の分解rCSP、5%の凝集rCSP及び/又は5%の二量体化されたrCSPを含む。
【0187】
タンパク質収量も、細胞タンパク質総量(tcp)のパーセント又は画分、タンパク質/細胞の量又は乾燥バイオマスのパーセント又は部分として示される。収量が培養物容量の単位として示される実施形態において、特に異なる培養物間の収量が比較されている場合、培養物細胞密度が考慮され得る。精製プロセスの各工程又は複数の工程についての回収量が(精製収量全体を記載するのと反対に)測定される。
【0188】
<タンパク質の品質>
関連する実施形態において、rCSPは精製プロセスの任意の工程でのタンパク質の品質に関して記載されている。本明細書中に記載されているように実施形態において、タンパク質の品質は、二量体化した又は二量体化していない、N−末端において分解された又は分解されていない(又は切断された)、変性された又は変性されていない、すなわちC−末端領域に完全なままのジスルフィド結合を有する、あるいはこれらの組み合わせのrCSPの量又は割合に応じて記載される。品質の測定は、例えば結合アッセイによって活性であると決定されたCSPのパーセント又は画分も含む。これらの実施形態において、活性は、アッセイされたタンパク質の総量と活性であると決定されたタンパク質の量を比較することによって示されても良い。例えば二量体化している又は二量体化していない、凝集している又は凝集していない、分解している又は分解していない、変性している又は変性していない、不活性又は活性であると決定された精製の任意の工程のタンパク質量は、同じ工程でのタンパク質の総量と比較されてもよい。例えば、得られた精製されたタンパク質における二量体化していない、凝集していない、分解していない、変性していない又は活性なrCSP量は、得られた精製されたタンパク質の総量と比較でき、その結果二量体化していない、凝集していない、分解していない、変性されていない又は活性なrCSP量等のパーセント又は画分値に至る。代替的に、得られた精製されたタンパク質における二量体化していない、凝集していない、分解していない、変性していない又は活性なrCSP量等は、出発材料における二量体化していない、凝集していない、分解していない、変性していない又は活性なrCSP量等と比較でき、その結果二量体化していない、凝集していない、分解していない、変性されていない又は活性なrCSPの回収量等のパーセント又は画分値に至る。
【0189】
本明細書中に記載されている又は当該技術分野において既知の、rCSP二量体形成を評価する任意の方法は、rCSP二量体形成のパーセントを決定するために使用することができる。その方法は、例えばHPLC(RP−HPLCおよびSE−HPLCを含む)を含みうる。HMW凝集体形成を評価する方法は、例えばHPLC、SDS−PAGEを含む。
【0190】
本発明の実施形態において、得られた精製されたrCSPは、約12%未満の二量体を含む。実施形態において、得られた精製されたrCSPは、約11%未満、約10%未満、約9%未満、約8%未満、約7%未満、約6%未満、約5%未満、約4%未満、約3%未満、約2%未満又は約1%未満の二量体を含む。関連する実施形態において、得られた精製されたrCSPは、少なくとも88%の単量体を含む。実施形態において、得られた精製されたrCSPは、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、少なくとも100%の単量体を含む。
【0191】
本明細書中に記載されているまたは当該技術分野において知られているようなrCSP分解を評価する任意の方法が、rCSP分解のパーセントを決定するために使用されてもよい。
この方法は、例えばLC−MS/完全な質量(intact mass)、SDS−PAGE、HPLC(RP−HPLCおよびSE−HPLCを含む)及びN末端シーケンシングを含みうる。
【0192】
本発明の実施形態において、得られた精製されたrCSPは、約10%未満のN末端で分解されたrCSP種の総量を含む。実施形態において、得られた精製されたrCSPは、約9%未満、約8%未満、約7%未満、約6%未満、約5%未満、約4%未満、約3%未満、約2%または約1%未満のN末端で分解されたrCSP種の総量を含む。実施形態において、得られた精製されたrCSPはどれもN末端で分解されない。実施形態において、分解パーセントは、C5/Y6またはV14/L15で切断されたもののパーセントである。実施形態において、分解パーセントは、C5/Y6およびV14/L15の両方で切断されたもののパーセントである。実施形態において、分解パーセントは、C5/Y6、V14/L15、および/またはN29/E30で切断されたもののパーセントである。他の実施形態において、分解パーセントは、C5/Y6、V14/L15、N29/E30、および/またはS44/L45で切断されたもののパーセントである。実施形態内において、分解パーセントは非特異的に分解された、得られたrCSPのパーセントである。実施形態において、得られた精製されたrCSPは、N末端で非特異的に分解された約10%未満、約9%未満、約8%未満、約7%未満、約6%未満、約5%未満、約4%未満、約3%未満、約2%または約1%未満のrCSPを含む。実施形態において、得られた精製されたrCSPはどれもN末端で非特異的に分解されていない。実施形態において、分解パーセントは、C5/Y6、V14/L15、N29/E30および/またはS44/L45で切断されて得られたrCSPのパーセントと、N末端で非特異的に分解されたrCSPのパーセントを組み合わせたものである。関連する実施形態において、得られたrCSPの少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%が、N末端において非特異的に又はC5/Y6、V14/L15、N29/E30、および/またはS44/L45で切断されるといういずれによっても分解されていない。
【0193】
本発明の実施形態において、得られた精製されたrCSPの多くて10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%又は0%が、残基2, 3, 4, 5, 6, 7, 8, 9, 10, 11, 12, 13, 14, 15, 16, 17, 18, 19, 20, 21, 22, 23, 24, 25, 26, 27, 28, 29, 30, 31, 32, 33, 34, 35, 36, 37, 38, 39, 40, 41, 42, 43, 44, 45, 46, 47, 48, 49及び50 から選択されたアミノ酸(ここで残基1は、例えば
図2CのQ、SEQ ID No:3及び
図2BのM、SEQ ID NO:2のような、リーダーを含まない、発現したタンパク質の最初の残基である)で分解、切断又はタンパク質分解されている。実施形態において、得られた精製されたrCSPの少なくとも90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%または100%は、残基1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49および50から選択されたアミノ酸に損傷があってはいけない。
【0194】
特定の実施形態において、精製されたrCSPは、精製プロセス収量全体の約10%から約75%で得られ、ここで精製されたrCSPは約5%未満の二量体、10%未満のC5/Y6およびV14/L15切断種の総量及び約5%未満の変性rCSPを含む。
【0195】
本明細書中に記載されている又は当該技術分野において知られているような、rCSP変性を評価する任意の方法は、変性タンパク質のパーセントを決定するために使用することができる。例えば、二次構造を分析する方法(例えばCD及び内因性の蛍光)及びジスルフィド結合を分析する方法(例えばペプチドマッピング、アルキル化/完全な質量/Glu−C消化)を使用することができる。
【0196】
実施形態において、得られた精製されたrCSPは、約10%未満、約9%未満、約8%未満、約7%未満、約6%未満、約5%未満、約4%未満、約3%未満、約2%未満または約1%未満の、例えば適切でないジスルフィド結合を有するrCSPのような変性rCSPを含む。適切でないジスルフィド結合は、C−末端領域の2つの天然のジスルフィド結合の内少なくとも1つが誤対合又は対合していない時を特定している。実施形態において、それぞれの精製されたrCSPは、少なくとも約90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%または100%の完全なジスルフィド結合を有している。他の実施形態において、変性は、参照基準rCSPと精製されたrCSPの二次構造の1つ以上の基準を比較することによって決定される。
【0197】
切断又はシステイン及びジスルフィド結合部位を記載するために使用される番号付け(numbering)は、rCSPアミノ酸配列に依存して変化し得ると理解される。
【0198】
<ピログルタミン酸−含有種>
特定の実施形態において、例えばグルタミンがグルタミン酸に脱アミド化され、その後グルタミン酸がピログルタミン酸(グルタミン→グルタミン酸→ピログルタミン酸)に環化されたrCSPのようなピログルタミン酸−含有rCSP種が限定的であることが望ましい。本明細書中に記載されているように、rCSPの非ピログルタミン酸−含有種は、一定期間にわたるピログルタミン酸−含有種の増加に伴って、一定時間にわたり減少することが観察された。ピログルタミン酸は当該技術分野において既知の任意の方法(例えばRP−HPLC)によって測定することができる。
【0199】
幾つかの実施形態において、精製されたrCSPは20%未満、18%未満、15%未満、、10%未満、9%未満、8%未満、7%未満、6%未満、5%未満、4%未満、3%未満、2%未満、または1%未満のピログルタミン酸−含有rCSPを含む。
【0200】
実施形態において、プロセス収量は多くて約20%、18%、15%、10%、5%または1%のピログルタミン酸−含有rCSPを含む。
【0201】
実施形態において、rCSPの製剤におけるピログルタミン酸−含有種の量は、少なくとも約7日、少なくとも約8日、 少なくとも約9日、少なくとも約10日、少なくとも約11日、少なくとも約12日、少なくとも約13日、少なくとも約14日、少なくとも約15日、少なくとも約16日、少なくとも約17日、少なくとも約18日、少なくとも約19日、少なくとも約20日、少なくとも約21日、少なくとも約22日、少なくとも約23日、少なくとも約24日、少なくとも約25日、少なくとも約30日、少なくとも約60日、少なくとも約70日、少なくとも約80日、少なくとも約90日、少なくとも約6か月、または少なくとも約1年保存された場合、多くて約0%、0.5%、1%、1.5%、2%、2.5%、3%、3.5%、4%、4.5%、5%、6%、7%、8%、9%または10%増加する。特定の実施形態において、ピログルタミン酸−含有種の増加の最高率は、約9日から約25日まで保存された場合、約1%から約3%、または約1%から約5%である。保存前の量(例えばT=0の)は比較に使用することができる。
【0202】
実施形態において、rCSP品質は、約10%未満のrCSP ピログルタミン酸−含有種の存在によって示される。実施形態において、rCSP品質はピログルタミン酸−含有種の欠如によって示され、ここでこれらの種は、全タンパクまたは得られた精製されたCSPの多くて約10%、多くて約9%、多くて約8%、多くて約7%、多くて約6%、多くて約5%、多くて約4%、多くて約3%、多くて約2%または多くて約1%で存在する。
【0203】
<タンパク質純度>
実施形態において、rCSPの純度は、精製工程の任意の工程におけるSDS−CGEおよび/またはSDS−PAGE、およびそれに従って割り当てられた純度値によって評価される。純度は、電気泳動図における標的タンパク質(例えばrCSP単量体)のピーク面積を、他のピークの面積で割る、SDS−CGE装置ソフトウェアによって計算することができる。実施形態において、本発明の方法を使用することで得られた精製されたrCSPの純度は、約85%から100%である。実施形態において、純度は少なくとも約85%、少なくとも約86%、少なくとも約87%、少なくとも約88%、少なくとも約89%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、約85%−約99%、約85%−約98%、約85%−約97%、約85%−約96%、約90%−約99%、約90%−約98%、約90%−約97%、約90%−約96%又は約90%−約95%である。
【0204】
特定の実施形態において、得られた精製されたrCSPは96%の純度を有し、多くて5%の二量体を包含し、検知可能な高分子量(HMW)凝集体を包含せず、10EU/mg未満の菌体内毒素を包含し、検知可能なタンパク質分解切断を有しない。
実施形態において、菌体内毒素は多くて約10EU/mg、多くて約25EU/mg、多くて約50EU/mg、多くて約100EU/mg、多くて約250EU/mg、多くて約400EU/mg、または多くて約500EU/mgで存在する。
【0205】
<製品分析>
本発明の実施形態において、組み換えCSPは、本発明の精製プロセスの任意の工程で、収量、純度、品質及び安定性のいずれかが、本明細書中に記載されているような、文献で報告されているような及び当該技術分野において既知の方法によって評価される。rCSPを評価するためのアッセイは、非限定的な例として本明細書で提供されている。
【0206】
<タンパク質収量の決定>
本発明は精製されたrCSPの高い精製収量の全量を得るのに有用なプロセスを提供する。例えばSDS−CGE、ウエスタン法のようなSDS−PAGE法は、収量を決定し、且つ精製工程の任意の工程で適切にrCSP純度をモニターするために使用することができる。実施形態において、収量測定に含まれるタンパク質は、rCSP単量体を含み、二量体又は凝集したrCSPを含まない。実施形態において、工程収量および/または全収量が測定される。実施形態において、rCSPを選択的な還元条件にさらす工程は、rCSP二量体からのrCSP単量体への変換による、rCSP単量体の増加した工程収量を結果としてもたらす。
【0207】
収量を決定するのに適した方法は、当業者にとって既知であり、例えばタンパク質サンプルは、HT Protein Express v2 chip及び対応する試薬 (部品番号 がそれぞれ760499及び760328, Caliper LifeSciences)を備えたLabChip GXII 装置 (Caliper LifeSciences, Hopkinton, MA)を使用した HTPマイクロチップSDSキャピラリーゲル電気泳動(SDS−CGE)によって分析し得る。サンプルは、製造社のプロトコル(Protein User Guide Document No. 450589, Rev. 3)に従い、ポリアクリルアミドゲル上で電気泳動にかけられて調製される。分離の後、ゲルは染色され、脱染色され、デジタル画像化される。
【0208】
精製されたrCSPサンプルのタンパク濃度は、Eppendorf BioPhotometer(Eppendorf、Hamberg、Germany)を使用して、280nmでの吸光度(Vector NTI Invitrogenによって決定される1mg/ml=0.61AUのA
280)によって決定することができる。
【0209】
収量または純度を決定するウエスタンブロット分析は、当該技術分野において知られている任意の適切な方法によって行なうことができ、SDS−PAGEゲル上で分離したCSPをニトロセルロース薄膜へ転写し、モノクローナルの抗−Pf CSP抗体と薄膜をインキュベートすることによって行うことができる。
【0210】
本明細書中に記載の任意の分析法において有用なCSP抗体は、当業者に既知の適切な手順によって生成することができる。有用な抗体は、文献に記載されており、市販で入手可能である。CSPの立体構造に特異的な適切なモノクローナル抗体として、例えば抗体4C2, 4B3及び1G12が特徴付けられており、Plassmeyer, et al., 2009によってCSP変性に感受性があることが報告されている。
望ましい結合特性を有するCSP抗体は、例えばPlassmeyer, et al., 2009のような文献に記載されている方法に基づいて生成し、選択することができる。
【0211】
<タンパク質変性の決定>
実施形態において、本発明の精製工程は、変性されておらず、再フォールディングの必要がない、精製されたrCSP単量体を得るために使用される。変性されていないrCSPは、例えば内部参照基準と比較して、評価をすることができる天然の構造を有する。実施形態において、変性は、C末端領域の適切なジスルフィド結合の存在に基づいて分析される。タンパク質二次構造または三次構造、およびC末端領域の適切なジスルフィド結合の存在は、当該技術分野において既知の又は本明細書中に記載されている方法によって分析することができる。
【0212】
タンパク質二次構造は、例えば円偏光二色性(CD)又は固有の蛍光を使用して分析することができる。CDは分光偏光計(例えばJasco J−815、JASCO)を使用することができる。185−250nmの遠紫外線CD領域は、二次構造(すなわちα−へリックス、β−シートおよびランダムコイル)の差異をモニターする。遠紫外線CD分光(240−190nm)は、0.1mm光路長キュベットを使用して、バンド幅が1mmに、スキャン速度が100nm/分に、デジタル集積時間(DIT)=1秒に設定され、5×蓄積(accumulations)を備えたJasco J−815分光偏光計上で行うことができる。サンプルは、20℃で×5mMトリス(Sigma, カタログ番号T7818−250G)/16.7mM硫酸ナトリウム(Sigma, カタログ番号S9627−500G)、pH7.5バッファー中で分析され得る。タンパク質中のアルファへリックス及びベータ鎖のパーセントを評価するために、例えばPerez−Iratxeta, et al., 2008, 「K2D2: estimation of protein secondary structure from circular dichroism spectra」 BMC Structural Biology 8:25 (doi:10.1186/1472−6807−8−25)に記載されているK2D2のような分析ソフトウェアを使用し得る。CSPは、5%アルファヘリックスおよび27%ベータ鎖を包含することが報告される(例えばPlassmeyer, et al., 2009)。
【0213】
固有の蛍光については、分光偏光計温度は最初20℃に、その後段階的に40、45、55、65、および75℃まで徐々に増加し、次に20℃に戻るように設定され得る。蛍光は蛍光読み込みとともに設定された各温度で読み込まれ、以下のように設定される:280nmで励起、295−395nmの発光、感受性=790V、データピッチ=1nm、デジタル積分時間(DIT)=1秒、帯発光幅(Band width emission)=10nm、スペクトル蓄積=3、スターラ―バーrpm=200。
【0214】
得られたrCSPの変性/立体構造は、選択された標的へのrCSPの結合を測定する、バイオレイヤー干渉法(BLI)を使用して評価することができる。実施形態において、立体構造に特異的な抗体(例えば変性タンパク質に結合しない抗体)および/またはヘパリンへの結合が測定される。機能的な結合アッセイは、rCSP立体構造の差をモニターするのに有用で、代理効力アッセイ(surrogate potency assay)として使用することができる。これらの方法に有用な立体構造に特異的な抗体の例は、本明細書中及びPlassmeyer,et al., 2009に記載されている。ヘパリンおよび立体構造に特異的な抗体を使用するバイオセンサー構造の例は、本明細書中の実施例において記載されている。
【0215】
球状に折りたたまれた構造は、サイズ排除HPLC(SE−HPLC)を使用して分析することができる。サイズ排除は、より大きいタンパク質の方がより小さいタンパク質よりも早く溶出されるように、サイズに基づいてタンパク質を分離する。実施形態において、サイズ排除(SE)HPLCは、TSK−GEL G3000SWXLカラムを使用して行なわれる。特筆すべきは実施例に記載されているように、rCSP(−38kDaである)は期待されていたより短い保持時間を有する。
【0216】
ジスルフィド結合は、本明細書中の実施例に記載されているペプチドマッピングを使用して分析することができる。rCSPは最初にトリプシン、その後エラスターゼというように、二重プロテアーゼ消化にさらすことができる。二重消化はLC−MS/MSによって分析され、結果として生じたデータは、2つのジスルフィド結合ジペプチドを特定するためにBiopharmaLynx(Waters Corp.、Milford、MA)を使用して処理された。陰性対照の手順として、同じデータが、C
314−C
354及びC
318−C
349である上記ジスルフィド結合と逆のもの(すなわち正しくないもの)を含む方法ファイルを使用して処理される。
【0217】
<タンパク質分解の決定>
本発明はN末端領域で分解されない、精製されたrCSPを得るのに有用な精製工程を提供する。実施形態において、LC−MSはタンパク質分解を生ずる切断、脱アミド、酸化および断片化をモニターするために使用され、N末端領域システインが対になっていないことを確認する。
【0218】
実施形態において、遊離N末端システインは、例えば本明細書中の実施例に記載されているようなアルキル化とペプチドマッピングによって特定される。
【0219】
実施形態において、RP−HPLCは切断、脱アミドおよび酸化を検出するために使用される。
【0220】
HPLCは、rCSPを特徴づけるために使用することができ、単量体及び二量体の含有量を含む構造的な情報を提供する。実施形態において、逆相HPLC(RP−HPLC)は、単量体および二量体含有量、切断、脱アミドおよび酸化を評価するために使用される。還元剤(例えば20μM DTT)の追加は、観察された二量体を単量体へ変えることおよび二量体または単量体への凝集により、種の識別を補助することができる。逆相(RP)カラムを含むRP−HPLCのための適切な方法は、当該技術分野において知られており、文献に記載されている。特定の実施形態において、C
4 Jupiterカラム(Phenomenex)が使用される。
【0221】
実施形態において、前処理(preparative)の疎水性クロマトグラフィーが、rCSPの単量体および二量体形態を分解するために使用される。
【0222】
実施形態において、タンパク質電荷の不均一性は、例えばキャピラリー等電点電気泳動(cIEF)、又は画像化されたキャピラリー等電点電気泳動(icIEF)を使用して分析される。これらの実施形態において、例えばrCSP内部参照基準のような標準が比較のために使用される。本明細書中の実施例に記載されているように、cIEFを使用して評価されたrCSP内部参照標準は、主要なピークをpI 5.20およびpI 5.76に示し、より小さなピークをpI 4.99、5.08および5.52に示す。
【0223】
実施形態において、CSP微不均一性は、ペプチドマッピング質量分析法を使用して分析される。
【0224】
<タンパク質純度の決定>
実施形態において、宿主細胞タンパク質および核酸を含む汚染物質は、当該技術分野において周知の方法を使用して評価される。
【0225】
収量決定に関して記載されているように、SDS−PAGE方法は汚染する二量体及びHMW凝集種を特定するのに有用である。実施形態において、SE−HPLCは凝集種を特定するために使用される。
【0226】
実施形態において、ELISA法が宿主細胞タンパク質を測定するために使用される。
例えば、宿主細胞タンパク質(HCP)ELISAは、製造社のプロトコルに従って、Cygnus Technologies, Inc.のカタログ番号 F450, 「Immunoenzymetric Assay for the Measurement of Pseudomonas fluorescens Host Cell Proteins」キットを使用して行なうことができる。プレートはSoftmax Pro v3.1.2 ソフトウェアを使用した、SPECTRAmax Plus (Molecular Devices)で読み取ることができる。
【0227】
実施形態において、菌体内毒素はカブトガニ血球抽出成分(LAL)検査によって評価される。LAL検査は当該技術分野において周知で、血液と接触する薬物、デバイスおよび他の生成物を試験するためにFDAによって承認されている。実施形態において、溶出画分中の菌体内毒素の量は、1−0.01EU/mL(CHL、部品番号PTS2001F)および10−0.1EU/mL(CHL、部品番号PTS201F)の感受性範囲を備えたカートリッジを使用し、製造社に供給された操作手順に従ってEndosafe−PTSportable endotoxin analyzer(Charles River Laboratories(CHL))を使用して分析される。
【0228】
実施形態において宿主細胞DNAは、Q−PCRを使用して分析される。宿主細胞DNAは、例えばDNAポリメラーゼI遺伝子に特異的なオリゴヌクレオチドプライマーを使用して評価することができる。発現株の発現プラスミドの骨格配列(backbone sequences)は、リアルタイムの定量的PCRによって検出される。リアルタイムPCRは、例えばDNA Engine Opticon System PTC−200 DNA Engine Cycler (MJ Research, CFD−3200 Opticon)によって行うことができる。
【0229】
<rCSP内部参照標準の精製>
実施形態において、rCSP内部参照基準は本発明の方法と共同で行った分析において使用される。参照基準は当該技術分野において既知の又は本明細書に記載された方法によって作製することができる。例えば、rCSPを発現する宿主細胞から細胞ペーストは微溶液化し、固体の細胞残骸を除去するために分離され、宿主細胞タンパク質を除去するために分離することができる。最終的に精製されたrCSPは、ゲルろ過によってPBS(pH7.2)へバッファー交換でき、フィルター滅菌し、−80℃で保存された。内部参照基準の純度は、例えばSDS−PAGEによって分析することができる。実施形態において、rCSP内部参照基準の純度はSDS−PAGEによって>90%であることが決定される。実施形態において、標準物質は10%未満の二量体を包含している。ウエスタンブロット分析は、rCSPの性質を確認し、且つ断片化した種の存在を明らかにするために使用することができる。立体構造に特異的な抗体アッセイは、例えば2つの天然ジスルフィド結合が完全な状態で、適切に対になっているC末端領域に高感度な抗体を使用することで行うことができる、適切な抗体は例えばPlassmeyer, et al.,2009のような文献に記載されている。還元されアルキル化されたサンプルは、精製されたrCSP標準物質が正しいジスルフィド構造を有していることを示すシグナルの損失のために分析することができる。実施形態において、rCSP標準物質の濃度は280nmでの吸光度によって決定される。実施形態において、参照材料は、動物研究における効力を実証した。
【0230】
本発明の実施形態において、主要回収プロセスは2つの選択肢を有している。細胞は遠心分離機にかけることおよび冷凍の細胞ペーストにより回収することができる。その後、細胞ペーストは細胞ホモジェネートを生成するために融解し、微溶液化することができる。代替的に、細胞培養液は保持する工程なしで細胞ホモジェネートを生成するために希釈され、直接微溶液化することができる。
【0231】
特定の実施形態において、細胞をペースト状にする選択肢が使用される。
ホモジェネートはその後ディスクスタック遠心分離を使用して浄化され、次に0.2μmろ過と平行してX0HC薄膜を使用した深層ろ過を行った。その後、材料は保持する工程として冷凍され、次に融解し、TMAE HiCap捕捉カラムに充填された。
溶出された材料は、0.2μmフィルターを通され、次にセラミックのヒドロキシアパタイトタイプI(CHT)カラムに直接充填された。その後、CHTカラム溶出液は、室温で保持される間に0.2μmろ過および穏やかな還元処理にさらされた。穏やかな還元処理後の材料は、その後TFFによってバッファー交換され、0.2μmでろ過され、−80℃で凍結保存された。
【0232】
実施形態において、本発明の方法を使用して得られた、精製されたrCSPは、SDS−PAGE(SDS−CGE)によって決定された90%よりも高い純度を有し、SE−HPLCによって決定された10%未満の二量体を有し、SE−HPLCによって検出可能な高分子量(HMW)凝集体を有さず、LC/MSによって検出可能な断片を5%未満有し、100EU/mg未満の菌体内毒素を有する。
【0233】
本発明の好ましい実施形態が本明細書中で示され記載されているが、このような実施形態はほんの一例として提供されることが当業者には明らかであろう。当業者は、多くの変更、変化および置換を、本発明から逸脱することなく想到し得るであろう。当然のことながら、本明細書に記載される発明の実施形態に対する様々な代替物が本発明を実行するために用いられてもよい。請求項は本発明の範囲を定義するものであり、この請求項とその均等物の範囲内の方法および構造体がそれによって包含されるものであるということが意図されている。
【実施例】
【0234】
精製プロセスの工程が特定され、本発明の方法での使用に関し試験された。SDS−CGE分析はタンパク質収量および純度を評価するために使用された。タンパク質サンプルは、HT Protein Express v2 chip及び対応する試薬 (部品番号 がそれぞれ760499及び760328, Caliper LifeSciences)を備えたLabChip GXII 装置 (Caliper LifeSciences, Hopkinton, MA)を使用した HTPマイクロチップSDSキャピラリーゲル電気泳動(SDS−CGE)によって分析された。サンプルは、製造社のプロトコル(Protein User Guide Document No. 450589, Rev. 3)に従って調製される。
【0235】
精製されたrCSPサンプルのタンパク濃度は、Eppendorf BioPhotometer(Eppendorf、Hamberg、Germany)を使用して、280nmでの吸光度(Vector NTI Invitrogenによって決定される1mg/ml=0.61AUのA
280)によって決定することができる。
【0236】
プロセス開発およびアッセイ開発の中で使用される細胞ペーストバッチは、本明細書中に記載されている方法を使用してCSPを発現するように組み換えられた細菌宿主細胞から調製される。細胞ペーストバッチを調製するために使用されたP. fluorescens 株によって発現されたCSPヌクレオチド配列は、SEQ ID NO:5として記載されている(SEQ ID NO:3として記載されているアミノ酸配列に対応する)、最適化されたヌクレオチド配列を含んでいた。CS533−129株は、LAO分泌リーダーと融合した、CSP(SEQ ID NO:3)をコードした発現ベクターを含むP. fluorescens DC469(ΔpyrF、lacI
Q、ΔhtpX)である。CS533−211株は、CupA2リーダーと融合した、CSP(SEQ ID NO:3)をコードした発現ベクターを含むP. fluorescens DC488(degP2欠失)である。
【0237】
<実施例1:組み換えによって生成された熱帯熱マラリア原虫スポロゾイト周囲タンパク質の、rCSP二量体から単量体への変換の選択的な還元>
この実施例には、C−末端領域の分子内ジスルフィド結合及びCSP免疫原性に必要な天然の構造を保存する一方、二量体化したrCSPの分子内ジスルフィド結合を選択的に還元するのに有用である、選択的な還元条件を特定するために行われた実験が記載されている。
【0238】
議論されるように、分子内ジスルフィド結合を形成することができるN−末端領域の遊離システインに起因して、rCSPは容易に二量体化される。その後、二量体は時間、濃度及び温度に依存して高分子量凝集体を形成する。組み換えCSPは、CSPの効力に重要だと思われる2つのジスルフィド結合をそのC−末端領域にさらに含む。単量体rCSPの回収を増加させるために、我々は、分子内ジスルフィド結合を還元し、二量体を単量体に変換する条件を研究した。条件は、C−末端領域の分子内ジスルフィド結合が還元されないことが要求される。
【0239】
ジチオスレイトール(DTT)は還元剤として試験され、Butyl 650S クロマトグラフィー画分からの様々な濃度の二量体化rCSPの1mLサンプルに加えられた。サンプルは、室温で磁気撹拌プレートの上で一晩撹拌された。その後、RP−HPLCによってサンプルの単量体および二量体含有量が分析された(
図4)。パネルAは、0.5mM(最も低い単量体ピーク及び二番目に高い二量体ピークによって示される)、0.1mM(0.03ピークと重複する二番目に高い単量体ピーク、二番目に低い二量体ピーク)、0.03mM(0.03ピークと重複する二番目に高い単量体ピーク、最も低い二量体ピーク)及びDTTなし(最も高い単量体ピーク、最も高い二量体ピーク)のDTT濃度に対応する結果を示す。パネルBは、0.01mM(最も高い単量体ピーク、最も低い二量体ピーク)、0.003mM(中程度の単量体ピーク、中程度の二量体ピーク)及びDTTなし(最も低い単量体ピーク、最も高い二量体ピーク)のDTT濃度に対応する結果を示す。
【0240】
rCSPを分析する場合、慣例的に観察されるRP−HPLCクロマトグラムの3つの特徴がある:単量体形態の主なrCSP、主なrCSPピークの外に引きずるショルダーピーク(trailing shoulder peak off)、及びrCSPの二量体形態である主なピークの1.4分後に溶出されるピークである。
図4に示されるように、DTTの追加は一般に二量体の濃度を減少させて、単量体ピークの濃度を増加させた;しかしながら、DTT濃度が高すぎた(
図4Aにおける0.5mM)又は低すぎた(
図4Bにおける0.003 mM)場合、二量体の単量体への変換は最小だった。変換のためのDTTの最良の選択的な還元濃度範囲は、0.010−0.030mM DTTに決定された。
【0241】
実験は、二量体及び二量体のHMW凝集体を含むrCSPのバッチを使用して繰り返された。約3gのバッチ533−128は、SDS−PAGEで決定されるような>90%純度になるよう、複数サイクルの小規模精製プロセスを使用して生成された。バッチ533−128はその後凝集していると決定された。2M尿素の追加は、HMW凝集体を壊し、二量体形態にまで分裂させることが観察された(データ未記載)。DTTは、2M尿素を含む533−128の1mLのサンプルに、pH7.2及び8.0で様々な濃度で加えられ、室温で6時間インキュベートされた。サンプルは室温で磁気撹拌プレート上で6時間撹拌された。
サンプルのRP−HPLC分析は
図5に示される。
図5Aおよび
図5Bにおいて試験に使用されたDTT濃度は、表5および表6にそれぞれ示される。
【0242】
【表5】
【0243】
【表6】
【0244】
pH7.2において、変換に最適なDTT濃度は12μM及び25μMであり、pH8.0における最良の濃度は25μMであると決定された。DTTの最も高い濃度(10mM)は、pH7.2およびpH8.0のサンプルの両方の二量体ピークを完全に減少させ、保持時間の変化を引き起こし(より短い保持時間)、恐らくこれがrCSPの完全に還元された形態である。
【0245】
行なわれた試験に基づいて、穏やかな還元プロセスの中で使用されるDTTの最適な濃度は20μMであると決定された。一晩(16−18時間)還元工程を行なうことは、rCSPの品質に悪影響を及ぼさなかった。したがって、この工程は最終UF/DFバッファー交換を始める前の保持時点として使用された。
【0246】
図6は、Butyl 650Sクロマトグラフィーからの120mg以下の二量体rCSP(rCSPバッチ533−241)を、16時間20μMDTTで処理され、撹拌した例を示す。処置前のバッチは、RP−HPLC分析による92.1%の二量体を含み(
図6A)、TFFによる最終のバッファー交換処置後は94.2%の単量体を含む。最終的なバッファーで交換された材料は、SE−HPLCによって分析され、HMW凝集体は観察されなかった(
図7)。穏やかな還元方法は非常に強く、塩基性バッファー組成の小さな差によって影響を受けないように見えた。以下に議論されるように、セラミックのヒドロキシアパタイトクロマトグラフィーから溶出する組み換えCSP二量体画分も、穏やかな還元処置に成功裏にさらされた。
【0247】
詳細に本明細書中に記載されているように、N末端のシステインが遊離していて、C末端ジスルフィドが完全な状態だったことを実証するために、穏やかな還元処理にさらされたrCSPのバッチは、LC/MSおよびペプチドマッピングによって分析された。
【0248】
<実施例2:選択的に還元された、組み換え熱帯熱マラリア原虫スポロゾイト周囲タンパク質を分析するためのアッセイの開発>
製造プロセスおよび最終生成物の分析方法は、組み換え熱帯熱マラリア原虫スポロゾイト周囲タンパク質を評価するために開発された。これらの方法は、実施例1に記載された又はその他の方法に記載された、選択的な還元条件を使用することによって得られたrCSPの評価における使用が意図される。
【0249】
<1.rCSP内部参照基準の精製>
内部基準として使用されるrCSP(バッチ533−191)の精製は以下のように行なわれた。
【0250】
<精製のための溶解物の調製>
培養されたCS533−129細胞からの凍結された細胞ペースト(70g以下)を融解し、20mMトリス、pH8.0バッファー(1モーラー原液、pH8.0、Milli−Q水によって50倍に希釈された1MTRISストック、カタログ番号T1080、Teknova, Hollister, CA)にプロテアーゼ阻害剤を入れずに再懸濁し、15,000 psiのMicrofluidics Microfluidizer M−110Yに一度通すことで均質化した。溶解物は12,000gで60分間遠心分離され、Sartorius Sartobran P 0.45/0.2 μm filter capsule (カタログ番号 5235307H8−0−A, Sartorius−Stedim, Bohemia, NY)を通すことでろ過された。ろ過された溶解物は、8.0M尿素原液(カタログ番号4203−08、JT Baker, Phillipsburg, NJ)を使用して、2.0M尿素に調節された。
【0251】
<クロマトグラフィー>
高速タンパク質液体クロマトグラフィー(FPLC)操作は、Frac−950 fraction collectorを装備したAKTAexplorer 100 chromatography systems (GE Healthcare) を使用して行なわれた。30mgの精製されたCSPを調製するために使用された精製ランの条件は、以下の表7に要約される。使用された材料:Q−Sepharose FF(カタログ番号17−0510−01, GE Healthcare, Piscataway, NJ);AK26/20カラム(部品番号28−9889−48、GEヘルスケア);Butyl650S(カタログ番号、TosohUSA、Flemington、NJ 14701);NaCl(カタログ番号13423、Sigma/Riedel de Haen, St. Louis, MO);NaOH(カタログ番号5674−03、 JT Baker, Phillipsburg, NJ);硫酸アンモニウム(カタログ番号BDH9001、VWR, West Chester, PA);及び尿素(カタログ番号4203−08、JT Baker, Phillipsburg, NJ)。
【0252】
【表7-1】
【0253】
【表7-2】
【0254】
<rCSP二量体の単量体への変換>
バッファーに二量化したCSPを包含している疎水性相互作用クロマトグラフィー溶出画分[溶出バッファー:2M尿素、200−600mM硫酸アンモニウムおよび20mMトリス、pH 8.0]は、200−600 mLの最終的な体積にプールされた。プールは、20μMの最終濃度のジチオスレイトール還元剤(JT Baker, part number JT−F780−2, Phillipsburg, NJ)を加え、マグネティックスターラ―バー及び撹拌プレートで12−24時間室温で撹拌することで選択的な還元にさらされた。代替的に、PBS中の凝集したrCSP(例えばバッチ533−128)は、選択的な還元を行う前に最初に2M尿素を材料に加えることで同じプロセスにさらされた。
あるいは、PBS(例えばバッチ533−128)内での凝集のrCSPは、減胎手術を受ける前に材料にまず2Mの尿素を加えることにより、同じプロセスにさらされた。
【0255】
<最終バッファー交換>
穏やかに還元されたrCSPプールは、脱塩クロマトグラフィー(PD−10カラム、カタログ番号17−0851−01、GEヘルスケア)により、1×PBSバッファーに交換された。より大規模な調製について、選択的に還元されたrCSPプールは、タンジェンシャルフローろ過によって1×PBS(Teknova、P0191、20x濃度)で透析された。Pellicon XL(10kDa、50 cm
2)およびPellicon 2(5kDa、0.1m
2および10kDa、50cm
2および0.1 m
2)再生セルロース薄膜(EMD Millipore、Billerica、MA)が、バッファー交換中にCSPを保持するために使用された。FilterTecおよびSciPres(Scilog社、Madison、WI)ユニットは、膜内外の圧力(TMP)を集め、且つバランスからマスデータを行き渡らせるために使用された。FilterTecまたはMasterflexのL/S(Cole Parmer、Vernon Hills、IL)ぜん動ポンプが、残余物の再循環に使用された。ポリプロピレンとPETGの容器が、混合と再循環の容器として使用された。Tygon(Cole Parmer)および白金で硬化したシリコーン(Cole Parmer; AdvantaPure、Southampton、PA)管類は、流体の流れを方向づけるために使用された。充填(穏やかに還元されたCSP)および残余物(透析した充填量)は、Millipak Durapore(登録商標)(EMD Millipore)またはSartobran(登録商標) P(Aubagne、France)滅菌用0.22μm薄膜でろ過された。
【0256】
薄膜は生成物の導入前に1×PBSで平衡化された。選択的に還元されたCSPを、室温(21−23℃)で1平方メートルあたり1時間324リットル(LMH)及び648LMHで薄膜を通して再循環させた。それぞれ10kDa及び5kDa薄膜上にある一方で、10−15psi及び21−24psiのTMPを残余物に適用した。一定容量の透析を6残余物容量(透析用量)について行った。質量充填比(標的÷薄膜領域)は、2.6−14.6g/m
2だった。1つの実験において、3透析容量の後、残余物は2倍に濃縮され、さらに3透析容量の透析を行った。残余物はマグネティックスターラ―バーおよび撹拌プレートで混合された。薄膜は、0.1N NaOHを室温で≧60分間再循環させることで浄化された。薄膜の再生は、標準化された透水性測定によって確認された。
【0257】
方法の開発に伴って、この材料の様々な再生されたバッチが分析され、以下の複数のセクションで議論される。
【0258】
2.HPLC
<逆相HPLC(RP−HPLC)>
逆相HPLC(RP−HPLC)方法は、rCSP単量体および二量体の含有量、切断、脱アミドおよび酸化を評価するために開発された。
【0259】
分離は、オートサンプラー、クォートナリポンプ及び複数波長(UV−vis)検出モジュールを装備したAgilent 1100 Series liquid chromatography system (Agilent Technologies, Inc., Palo Alto, CA) 上で行われた。移動相試薬は、分析用グレードまたは利用可能な最良のものだった。使用されるアセトニトリルは、HPLCグレード(J.T. Baker, Baker Analyzed(登録商標) HPLC solvent, ≧99.9%, カタログ番号9017−33)だった。TFA(トリフルオロ酢酸)がPierce(カタログ番号28904)から得られた。イオン置換水は、Milli−Qシステム(Millipore、Bedford、MA)を使用して得られ、使用前にPESフィルターユニット、1000ml、90mm、0.2μmろ過滅菌装置(Nalgene、カタログ番号567−0020)でろ過された。移動相Aは水(v/v)に0.1%TFAを含んでいた;溶媒Bはアセトニトリル(v/v)に0.1%TFAを含んでいた。サンプルは、PBS,pH7.2(カタログ番号14200,GIBCO,Carlsbad,CA)で希釈され、ガードカートリッジ(SecurityGuard,4×3mm,カタログ番号KJO−4282)を装備したJupiter C
4(Phenomenex,部品番号00G−4167−E0)カラム(300A孔径,5μm粒径,4.6×250mm)に30−60μlを注入した。勾配条件は20分で22%−32%移動Bだった。カラム温度は50℃だった。流速は1ml/分だった。検出は214nmおよび280nmだった。
【0260】
図8に示されているのは、rCSPの二量体及び単量体の形態を決定するための製造プロセスのサンプルの分析である。調製用疎水性クロマトグラフィーは、rCSPの単量体及び二量体形態を決定し、還元又は非還元SDS−CGE分析によって決定した(
図8A−C)。RP−HPLCによる単離形態の分析は、上記の単量体及び二量体の混合物と一貫性のある、異なる保持時間の単一のピークを示した(
図8D)。
【0261】
<サイズ排除HPLC(SE−HPLC)>
SE−HPLC方法は、凝集種を特定し、且つrCSPの球状構造を分析するために開発された。
【0262】
サイズ排除クロマトグラフィーは、Agilent 1100シリーズ液体クロマトグラフィーシステム(Agilentテクノロジーズ社)に装備をされた、Guard TSKgel SW
XL(Tosoh、カタログ番号8543)を備えたTSKgel G3000SW
XL、7.8mm ID×300mm、5ミクロン(Tosoh、カタログ番号8541)上で行った。移動相は、MilliQ水で10倍濃縮(Mediatech、カタログ番号46−013−CM)から希釈されたリン酸緩衝生理食塩水(PBS)、pH7.4であり、使用前にPESフィルターユニット、1000ml、90mm、0.2μmろ過滅菌装置(Nalgene(カタログ番号567−0020))でろ過した。流量は0.5ml・min−1だった;注入体積は50−100μlだった;及び吸光度は280nmでモニターされた。
【0263】
図9Aは、最良の性能を提供するTSK−GEL G3000SWXLカラムを使用した、rCSPのSEクロマトグラムを示す。サイズ排除は、より大きなタンパク質がより小さなタンパク質よりも早く溶出されるという、サイズに基づいてタンパク質を分離する。rCSPの分子量(38kDa以下)に基づいて、保持時間は観察されたものより長くあるべきである。例えば、67kDa以下の分子量(サイズでrCSPよりも−1.8倍大きい)を有するBSAのような校正標準を同じカラムでクロマトグラフィーにかけると、rCSPよりも1.66分遅い保持時間に溶出された(
図11B)。これに対する説明の1つは、rCSPの高度に拡張した非球状の構造であって、それはSE−HPLCのサイズによる分類を誤った方向に導き得る。rCSPの分子量は、SE−HPLCと連結した多角レーザー光散乱(MALS)検出機によって測定され、42−46 kDaであるために決定され、これは実際の分子量に近い(図示せず)。MALSによって測定されたBSAの大きさは70.5 kDaであり、これもまたその分子量に近い。
【0264】
rCSPに関する強制分解試験は、品質の低い他の方法によって決定されたサンプルとともに、SE−HPLCによって分析された。
図10に示されるように、rCSPの凝集形態が分析された。
図10Aは、rCSPの場合二量体および高分子量(HMW)の凝集体を生成する遠心濃縮デバイスを使用して濃縮されたサンプルを示す。
図10Bは、高度に凝集していることがわかったrCSPバッチ533−128のSE−HPLC分析を示す。
【0265】
3.SDS−PAGE
SDS−PAGE方法はrCSP純度および分解フラグメントを分析するために展開された。サンプルはLaemmliサンプルバッファー(Bio−Rad, カタログ番号161−0737)で1:1に希釈され、その後サーモサイクラ―において5分間95℃で加熱された。サンプルは室温に放置され、次に18ウェルBio−rad 10%のBis−Trisゲル(Bio rad、カタログ番号345−0112)に充填され、1×MOPSバッファー(Bio rad、カタログ番号161−0788)中で20分間100Vで、続いて200Vで60分間電気泳動にかけられた。ランニングバッファーはPAGE分離の間に10℃に冷却された。分離の後、ゲルはGelCode Blue Stain(Pierce、カタログ番号24592)で染色され、脱染色され、デジタル画像装置を使用して撮像された。
【0266】
4. ウエスタンブロット
ウエスタンブロッティング法はrCSP純度分解フラグメントをモニターするために展開された。
【0267】
タンパク質は、60分間100VでSDS−PAGEゲルから0.2μmニトロセルロース薄膜(Bio Rad,カタログ番号162 0232)に、20%メタノールとともに1× NuPAGE Transfer Buffer(Invitrogen, カタログ番号NP0006−1)を使用して転写された。いくつかのサンプルは、SDS−PAGE前にアルキル化にさらされた。この分析については、還元されたサンプルにヨードアセトアミド(シグマ、p/n I6125)が5mMの最終濃度になるよう過剰に加えられ、室温で30分間暗い場所でインキュベートした。薄膜は、PBS中のBlocker(商標)Casein(Pierce,37528)において室温で1時間ブロックされた。検出については、希釈剤が捨てられ、モノクローナル抗−PfCSPの1:2000希釈を含むより多くの希釈剤が加えられた。ブロットは4℃で一晩振とうしながらインキュベートされた。ブロットはPBS−Tweenで3回それぞれ5分間洗浄され、その後ヤギに由来する1:5000希釈された抗−マウスIgG(γ鎖特異的)−ペルオキシダーゼ(Southern Biotech, 1030−05)を含む、より薄い希釈液中で、室温で1時間インキュベートされた。Immunopure Metal Enhanced DAB substrate (Pierce, 34065)を使用した、室温で1分間の発色現象の前に、ブロットはPBS−Tween(Sigma, P3563)で3回それぞれ5分間洗浄された。画像化は、Alpha Innotech FluorImagerで行なわれた。
【0268】
5.バイオレイヤー干渉法(BLI)
rCSPのための結合アッセイは、検出方法としてバイオレイヤー干渉法(BLI)を使用して展開された。BLIは、rCSPの構造特異的な抗体及び/又はヘパリンに結合する能力によってフォールディング及び機能をモニターするのに使用することができる。したがって、機能的な結合アッセイは、rCSP立体構造の差異を発見するのに有用であり、活性アッセイとして使用することができる。関連する1つのヘパリン(ここでCSPが肝細胞ヘパリン硫酸塩プロテオグリカン類に結合する機能の一部としてヘパリンに結合し)及び2つの他の関連する構造特異的なモノクローナル抗体という、3つの戦略が展開された。
【0269】
方法:モノクローナル抗CSP抗体IG12又は4C2(上で参照されたPlassmeyer, et al.,2009に記載されており、この文献はCSPを認識する抗体を単離する方法も記載している)は、抗体に対して2.5:1のモル比であるNHS−LC−LC−ビオチン(Pierce, カタログ番号21343)を使用した、ForteBio (Menlo Park, CA) Technical Note: 「Biotinylation of Protein for Immobilization onto Streptavidin Sensors」に記載されている方法でビオチン化された。
Calbiochem(カタログ番号375095、CalbiochemはEMD Chemicals、Gibbstown、NJの1部門である)からのヘパリンは、上記のようにビオチン化された。バイオセンサー(ストレプトアビジンバイオセンサー、ForteBio、カタログ番号18−0009)は、少なくとも10分間1×kinetics buffer(10×kinetics buffer、ForteBio、カタログ番号18−5032)のPBS中の10倍希釈液)中で水和された。センサーは、サンプル希釈剤(ForteBio、カタログ番号18−5028)で希釈された10μg/mlのビオチン化された基質とともに、室温で90分間充填され、Sidekick(商標)(ForteBio)シェーカー/ミキサーで1000rpm又は撹拌せず4℃で一晩放置した。
【0270】
サンプルはサンプル希釈剤または1×kinetics bufferのいずれかで希釈された。サンプルと標準は、100μlの用量でhalf area plate (E&K Scientific, カタログ番号 EK−78076) に、又は200μlを標準サイズ96−ウェルプレート (E&K Scientific, カタログ番号 EK−25209)に充填された。
【0271】
センサーは5分以下の間1×kinetics bufferに浸され、次に試験サンプルの適切な総タンパク質濃度を有する空の(null)可溶性画分の希釈液において、Sidekick(商標)シェーカー/ミキサーで1000rpm、40分間予め平衡化(pre−equilibrated)した。サンプルプレートは、アッセイを始める前に、Octet BLI装置で30℃、10分間予め平衡化した。サンプルは1000rpm、30℃で180秒読み込まれ、64、32、16、8、4、2、1および0.5μg/mlの基質の標準曲線から量が計算された。
【0272】
結果:rCSP結合のためにヘパリンを使用するバイオセンサー構造が、
図11Aに示される。それぞれSEQ ID NO:3で示されるrCSPを発現する細胞から調製された、rCSPの3つの調製物(バッチ533−036、内部参照基準として精製されたバッチ533−191、及びバッチ533−128)は、ヘパリン結合のためにアッセイされた。
図11Bに示されるのは、様々な濃度でのこれら調製物の結合率の結果である。各サンプル濃度の結合率は、互いに全く異なっていた(
図11B及びC)。
【0273】
6.キャピラリー等電点電気泳動(cIEF)
キャピラリー等電点電気泳動分析方法は、rCSP電荷不均一性をモニターするために展開された。
【0274】
サンプル調製:サンプルは、2M尿素(JT Baker,カタログ番号4203−08)及び10mM DTT中で2時間インキュベートすることで還元され、次に10kDaMillipore Microcon centrifugal concentrator (カタログ番号 42407)を使用して、>1.5mg/mLに濃縮された。その後30マイクロリットルのサンプルは、5μlの40%Pharmalyte、pH 2.5−5(GE Healthcare, カタログ番号17−0451−01)、5μlの40%Pharmalyte、pH5−8(GE Healthcare,カタログ番号17−0453−01)、35μlの1%メチルセルロース(ProteinSimple,カタログ番号101876)、25μlの8M尿素並びにpIマーカー4.22及び6.14(ProteinSimple,カタログ番号それぞれ102350及び102220)と混合された。
【0275】
方法:捕捉と分析は、CFR ソフトウェアバージョン 2.3.6, cIEF cartridge−FC coating (Convergent Bioscience, カタログ番号101700), 及びPrinCE MicroInjector (Convergent Bioscience, s/n 54−20−07−4−048)を装備したiCE280アナライザー(Convergent Bioscience, Toronto, Canada, S/N 1348)で行われた。以下のアナライザー設定が使用された:焦点時点1=1.0分間1500V;焦点時点2=7.0分間3000V;
サンプル転送時間=135秒;洗浄時間=0秒;平均スキャン=16;露光時間=73ミリ秒;脱塩電流(Desalt Current)=101μAMP;転送時間の遅れ=0.0分;検出=280nm。
【0276】
pIマーカーの校正はiCEソフトウェアで行われ、次にデータの変換及び処理はChromPerfect バージョン5.5.6で行われた。電解槽試薬は0.1%メチルセルロース中に0.08%リン酸、及び0.1%メチルセルロース中の0.1M水酸化ナトリウム(両方の試薬はSimpleProtein Kitの一部、部品番号102506)を含む。
【0277】
rCSPの電荷不均一性を分析する方法は、cIEFを使用して展開され、結果は
図12に示される。内部標準rCSPバッチ533−191は、pI5.20及び5.76で主なピークを示し、pI4.99、5.08及び5.52でより小さなピークを示した(
図12A)。主要なアミノ酸配列に基づいて算出されたpIは、pI 5.21だった。より低いpIピークは、恐らく負の電荷を作りpIを低下させた、rCSP中のアスパラギン残基の脱アミド化によるものである。
【0278】
7.円偏光二色性および固有蛍光
円偏光二色性(CD)方法がrCSPのために展開された。185−250nmからの遠紫外線CD領域は、二次構造の差異(すなわちα−へリックス、β−シートおよびランダムコイル)をモニターする。固有蛍光は三次構造の差異をモニターするために評価された。
【0279】
方法:遠紫外線CD分光(240−190nm)は、0.1mm光路長キュベットを使用して、バンド幅が1mmに、スキャン速度が100nm/分に、デジタル集積時間(DIT)=1秒に設定され、5×蓄積(accumulations)を備えたJasco J−815分光偏光計(JASCO)上で行うことができる。サンプルは、20℃で×5mMトリス (Sigma, カタログ番号T7818−250G)/16.7mM硫酸ナトリウム (Sigma, カタログ番号S9627−500G) 、pH7.5バッファー中で分析され得る。
【0280】
結果:
図13Aは、リン酸緩衝生理食塩水中で0.37mg/mLのrCSP参照材料のCD線スペクトルを示す。CDスペクトルは、他に顕著な最小又は最大を示すことなく200nmで最少を示した。これらの特徴は、アルファヘリックスの低い割合を示唆する。分析は、K2D2ソフトウェアを使用して行われ、8%のアルファヘリックスおよび29%のベータス鎖との結果を示した(
図16B)。最大の誤差は0.23だった。これらの値は、文献で報告された結果(例えばPlassmeyer, M.L. et al., 2009, Structure of the Plasmodium falciparum Circumsporozoite Protein, a Leading Malaria Vaccine Candidate, JBC 284 (39): 26951−26963における5%アルファへリックス及び27%ベータ鎖)と一致する。
【0281】
rCSPの螢光スペクトルは、参照基準533−191のために測定された。分析のための最初の温度設定は20℃で、次に段階的に40および75℃に上り、その後20℃に戻る。螢光スペクトルは各温度設定で読み込まれた。発光の最大値は340nmで、温度の上昇とともに著しく変わらなかった。しかしながら、ベースラインは明らかでない理由で上った。発光の最大値における強度は、変性によって75℃で著しく低下した。20℃に戻る際、発光強度は最初の読み込みよりも高いレベルに戻っており、これはベースラインの上方向への変化が原因かもしれない。
【0282】
8.質量分析
<LC−MSによる完全な状態の(intact)質量分析>
方法:調製物533−191は完全な状態の質量分析にさらされた。完全な状態の質量分析は、タンパク質分解を生ずる切断(例えばN末端の脱アミド、酸化および切断)をモニターするのに有用である。このサンプルは、非還元及び還元条件下でLC−MSによって分析された。
【0283】
結果:還元分析のため、精製された533サンプルは等量のUTDバッファー(7.2M尿素、100mMトリス、pH7、100mM DTT)と混合された。その後、還元されたサンプルは、分析前に30分間37℃で加熱された。非還元分析のために、サンプルはきちんと実行された(run neat)。アルキル化されたサンプルについては、以下を参照されたい。サンプル(10μg)は、相互に連結したオートサンプラー、カラムヒーター、UV検出器及び電子噴霧インターフェイスを有するQ−Tofmicro mass spectrometer (Waters)と連結したHPLC(Agilent 1100)を使用したLC−MS分析にさらされた。実行前に、質量分析計はNaCsIを使用して600−2600m/zで校正された。ガードカラム (Zorbax 5 μm, 300SB−CN, 4.6 x 12.5 mm, Agilent, P/N 820950−923)とともに固定されたCNカラム(Zorbax 5 μm, 300SB−CN, 2.1× 150 mm, Agilent, P/N 883750−905)は、50℃で分離に使用された。使用されたHPLCバッファーは、バッファーA(0.1%ギ酸)およびバッファーB(90%アセトニトリル、0.1%ギ酸)だった。開発された新しい方法において、5%Bにおけるサンプル注入後、カラムは5%から30%Bの17分勾配で直ちに展開され、その後5分間100%Bに達し、5分間の5%Bで終了した。流速は0.3ml/minであり、流れはサンプル脱塩を可能にするためにMS切り替え弁を用いて最初の10分間は廃棄に転換した。533標的タンパク質(CSP)は17.9分までに溶出された。
【0284】
UV吸光度はMS前に180−500nmから回収された。ESI−MS源は2.5kVの陽性モードで使用された。MSスキャンは、毎秒2回のスキャンで様々な600−2600m/zを使用して行われた。MSとUVのデータはMassLynxソフトウェア(Waters)を使用して分析された。UVクロマトグラムおよびMS総イオン電流(TIC)クロマトグラムが生成された。標的ピークのMSスペクトルが合計された。合計されたスペクトルは、チャネルごとに1Daの解像度及び0.25Daのガウシアン幅を有する、10,000−80,000の範囲の分子量をスキャンするMaxEnt 1 (Waters)を使用してデコンボリュートされた。完全に処理された533の理論上のMWは、還元及び非還元においてそれぞれ38725.0Da及び38721.0Daに決定された。
【0285】
観察されたMWと理論上のMWの差(デルタMW)は還元及び非還元サンプルにおいてそれぞれ1及び4Daだった。これは5000の解像度を有する装置を使用したこのサイズのタンパク質分析における4Da+/−4Daの予期された質量精度内である。装置の質量正確性の限界に起因し、完全な状態の質量分析のみによってジスルフィド結合形成の状態を決定することはできない。この分析の結果を
図14に示す。
【0286】
<完全な状態の質量分析の前のシステインアルキル化>
ジスルフィド結合形成の状態を研究するために、調製物533−191はシステインアルキル化試験にさらされた。
【0287】
方法:精製された533−191のサンプルは、天然タンパク質中の遊離システインの分析用のアルキル化にさらされた。この分析において、ヨードアセトアミド(Sigma,p/n I6125)は、天然の還元されていない533サンプルに最終濃度5mMで加えられ、暗い部屋で30分間室温でインキュベートされた。その反応は、その後完全な状態での質量分析のためにPBS中で、又はサイズ排除スピンカラム(0.7ml,Pierce,p/n 89849)を使用した消化のために25mM NH4HCO3中で脱塩された。
【0288】
精製された533−191のサンプルも、すべてのジスルフィド結合の変性および完全な還元の後にすべてのシステインのアルキル化にさらされた。変性及び還元サンプルのアルキル化において、尿素は最終濃度2Mとなるように加えられ、DTTは最終濃度10mMになるように加えられ、サンプルは37℃で30分間インキュベートされた。次に、ヨードアセトアミドが最終濃度30mMになるよう加えられ、暗い中室温で30分間インキュベートされた。その後、完全な状態の質量分析または消化のために、サンプルは上記のように脱塩された。
【0289】
結果:ヨードアセトアミドは上記のように非還元及び還元されたサンプルの両方に加えられた。これらのサンプルはLC−MSによる完全な状態での質量分析にさらされ、結果は
図15に示される。還元されずアルキル化されたサンプルについては、観察された質量は1つのシステインアルキル化を含む533−191と一致する(
図15A)。N−末端システインはアルキル化されていると思われるが、この実験ではどのシステインが実際にアルキル化されているのか確認できなかった。還元されアルキル化されたサンプルの分析は、533−191が完全に還元された場合、5つのシステイン全てがアルキル化されたことを示した(
図15B)。
【0290】
アルキル化された還元されていない533−191は、1つのシステインアルキル化を有する533の理論上のMWと比較して6.0Daのデルタを有することが観察された。アルキル化され還元された533−191は、5つのシステインアルキル化を有する533の理論上のMWと比較して3.9Daのデルタを有することが観察された。4つのシステインアルキル化を有する533と相関するさらなる種があり、全存在量の43%以下で存在していた。この観察結果は、不完全なアルキル化が原因である可能性がもっとも高かった。
【0291】
<アルキル化とペプチドマッピングによる遊離N末端のシステインの識別>
ペプチドマッピング分析方法は、rCSP微不均一性を評価し、且つrCSPのN末端領域の利用可能なシステインを識別するために展開された。
【0292】
方法:天然の、非還元−アルキル化及び還元−アルキル化された533サンプルは、上記のように25mM NH4HCO3中で脱塩された。個々の消化について、脱塩されたサンプルの5−20μgが異なるプロテアーゼで消化された。トリプシン(Sigma, プロテオミクスグレード, p/n T6567)およびGlu−C(Roche、シーケンシンググレード、p/n 11420399001)消化については、各プロテアーゼはそれぞれ1:50(wt:wt)(酵素:基質)で加えられ、37℃で一晩インキュベートした。
トリプシンとエラスターゼの二重消化も実行された。最初に、サンプルは上記のようにトリプシンで消化された。トリプシン消化の後、エラスターゼ(Sigma、IV型、p/n E0258)は異なる比率(1:20、1:100および1:500)で加えられ、37℃で7時間インキュベートされた。上記の消化はすべて、最終濃度1−5%(vol:vol)のギ酸の追加で停止された。
【0293】
2μgの各消化が下記のようにLC−MS/MSにさらされた。実行前に、質量分析計はNaCsIを使用して200−2000m/zが校正された。分離にC18カラム(Zorbax 300SB C18,2.1×250mm,5μm,Agilent,部品番号881750−902)を使用したことを除いて、上記のLC−MSのセットアップが消化の分析に使用された。カラムは以下のLC部品で展開された:5%Bで10分間、50分間の5−40%Bの勾配、20分間の40−60%Bの勾配、5分間の100%B、及び5分間の5%B;0.3ml・min−1、50℃で実行。UV吸光度は、MSの前に180−500nmから回収された。MS源は、2.5kVで陽性モード中に使用された。調査MSスキャン及び後に続くデータから独立したMS/MSスキャンを含むMS/MSスキャン戦略が使用された。スキャンは、100−2000m/zの範囲および0.5秒のスキャン時間を使用して実行された;調査スキャンは6Vの衝突エネルギーであり、データから独立したMS/MSスキャンは28Vだった。捕捉後、それぞれの生ファイルは、特定の保持時間で以前観察された特定のペプチドを使用して基準物質(lock−mass)による校正を行った。
【0294】
BiopharmaLynx(Waters)はLC−MS/MSの結果を分析するために使用された。個別のトリプシンAsp−NおよびGlu−C消化のために、以下のパラメーターが使用された:60ppm質量耐性、2つの誤った開裂(missed−cleavages)の許容、および半特異性(ペプチドの1つの末端が非特異性であることを許容した);Asp−NおよびGlu−Cは、Asp−およびグルタミン酸の両方で開裂を有することが許容された(特異性の観点から)。配列包括度(coverage)の測定のために、2%強度フィルターが使用され(すなわち、識別されたとみなすためには、ペプチドイオンは強度が最も高い強度で識別されたペプチドイオンの強度の2%より大きくなければならない)、さらにNとQの脱アミドが可変性のために探索された。還元されていない消化について、533(C
314−C
349およびC
318−C
354)の予期されたジスルフィド結合は、単量体調製の研究に使用され;例えば二量化を捜す場合、533配列の2つのコピーが加えられ、上記のジスルフィド結合が使用され、さらにC
5−C
5分子間にあるジスルフィド結合が方法ファイルに加えられた。還元されアルキル化された消化について、システインの固定された修飾(カルバミドメチル−Cys)は、タンパク質配列中の任意のジスルフィド結合なしで探索に使用された。還元されずアルキル化されたサンプルについて、システインの可変的なアルキル化はタンパク質配列の任意のジスルフィド結合なしで探索に使用された。二重消化(トリプシンとエラスターゼ)のサンプルについて、100ppmおよび酵素特異性は探索に使用されなかった。2つのジスルフィド結合とのタンパク質配列全体の非特異的な探索は、終了するのに異常に時間がかかり、非実用的なものにしている。したがって、2つのジスルフィド結合を構築する4つのシステインを包含する533配列の3つの短い部分のみが使用された。これらの配列はアミノ酸303−325、348−350および354−362からなり、トリプシン作用のジスルフィド−結合トリペプチドを構築するペプチド配列である。これらの配列は方法ファイル中に個別のタンパク質配列として加えられ、上記の正確なジスルフィド結合が使用された。
【0295】
結果:ペプチドマッピングは、前述のアルキル化された還元されていない533−191サンプルのどのシステインがアルキル化されているかを決定するために実行された。生成されるペプチド(E2)のN−末端ペプチド近傍のサイズが適切であるため、Glu−Cがプロテアーゼとして使用された。このペプチドは、予期された遊離システインである第1のシステイン(C
5)を包含する。消化されたサンプルは、LC−MS/MSの分析にさらされた。アルキル化されたE2ペプチドは、方法のセクションに記載されているBiopharmaLynxソフトウェアを使用して識別された(
図16A)。このペプチドは、識別された最も強度の高いペプチドの1つであり、22b−及びy−イオンを有することが確認された(データ未記載)。Glu−C消化も、第二及び第三のシステイン(C
314及びC
318)を含むE18及び第五のシステインを含むE23(C
354)の2つの他の非常に目立つペプチドを生成し得る。これらの2つのペプチドは、完全に還元されアルキル化されたサンプルにおいて高い強度で観察することができる。しかしながら、これらのペプチドは、還元されずアルキル化されたサンプル533−191の前述の分析での有意水準で識別されなかった。これは、これらのペプチド中のシステインが主としてジスルフィド結合に関係することを示唆する。最後に、我々は同じサンプル中のC5とC5の分子間にあるジスルフィド結合を識別することを試みた。BiopharmaLynxは同じデータを探索するために使用されたが、C1によって533の2つのコピー間のジスルフィド結合を可能にしていた。このジスルフィド−結合ジペプチド(E1−E2:E1−E2)は、この研究で識別された(
図16B)。E1−E2はペプチド中のグルタミン酸残基における誤った開裂を示している。この場合、誤った開裂は、隣接したジスルフィド結合によって引き起こされたプロテアーゼの制限された接近(access)によるかもしれない。これは、この調製物における二量体は単量体と比較して少数成分であることを示す他のデータ(RP−HPLC、SE−HPLC)と一致して、低強度イオンだった。要するに、還元されずアルキル化された533−191のGlu−C分析は、近いN末端システイン(C
5)が唯一の遊離システインで、これが533−191の主要な形態だったことを示唆した。したがって、選択的な還元方法は、分子内のジスルフィド結合ではなくC
5−C
5の分子間にあるジスルフィド結合のみを還元するように見えた。
【0296】
<ペプチドマッピングによるジスルフィド結合分析>
Pfenexが製造した533中のジスルフィド結合の性質は、ペプチドマッピングによって分析された。533−128は連続する二重消化にさらされ、最初にトリプシン、その後エラスターゼにさらされた。エラスターゼ消化は3つの異なる酵素:基質の比で試験された。すべての二重消化はLC−MS/MSによって分析され、結果として生じるデータはBiopharmaLynxを使用して処理された。まず、予期されたジスルフィド結合(C314−C349およびC
318−C
354)は、探索パラメーターに含まれていた。その結果、多数のジスルフィド−結合ジペプチドが3つの二重消化すべてにおいて識別された。両方のジスルフィド結合を構築するこれら2つのジペプチドは、表8に示される。陰性対照の手順として、上記のジスルフィド結合(C
314−C
354及びC
318−C
349)の逆(又は誤った)を含む方法ファイルを用いて同じデータが処理された。この探索から、いくつかのジスルフィド−結合ジペプチドが識別された。しかしながら、これらの識別は、正しいジスルフィド結合を使用した以前の探索と比較して、イオン強度、デルタ質量およびb/yフラグメントイオンに関して著しく低い品質だった(データ未記載)。要するに二重消化からデータは、533−128の主要な形態又は可能な唯一の形態は予期されたジスルフィド結合(C
314−C
349及びC
318−C
354)を含むことを示唆した。
【0297】
【表8】
【0298】
<完全なアミノ酸配列包括度>
ペプチドマッピングによる完全なアミノ酸配列包括度について、多数のプロテアーゼが還元されたアルキル化されたサンプル(533−128)上で試験された。各消化はLC−MS/MSにさらされ、BiopharmaLynxによって分析された。Asp−Nおよびトリプシン(またはLys−C)消化からデータを組み合わせることで、最良の結果が得られた。
図17A中に示されるのは、Asp−Nで達成された配列包括度は75.4%だったことである。
図17B中に示されるトリプシンについて、達成された配列包括度は56.9%だった。これらの分析の各々で識別されたペプチドは、表9および10にそれぞれ示される。Asp−Nおよびトリプシン消化用の関連するLC−MSクロマトグラムは、
図17Cおよび17Dでそれぞれ示される。Lys−Cの配列包括度は66.9%だった(データ未記載)。Asp−Nおよびトリプシン/Lys−C消化からの結果を組み合わせることにより達成された配列包括度は、100%未満である。これはBiopharmaLynxの大きなペプチドを識別する障害による。533の大きな反復領域により、Asp−Nから期待された2つのペプチドはアミノ酸107−178と179−267である。これらの2つのペプチドの理論上の分子量はそれぞれ7,178.2daおよび8,971.2daである。手動で生データを試験することによって、我々は、Asp−N消化のクロマトグラムにおいて両方のペプチドを観察した。これらのペプチドは質量分析機(MaxEnt1を使用して)によって識別され、それぞれ30.5および29.1分で溶出された。それぞれのピークからデコンボリュートされたスペクトルは、
図18に示される。要するに、BiopharmaLynxを使用した自動処理および手動処理を組み合わせることで、Asp−N及びトリプシン/Lys−Cタンパク質消化は100%の配列包括度を可能にした。
【0299】
【表9】
【0300】
表9は、出現順に、SEQ ID NO:29−34、34−48、47−50、50−59、59−66および66−76をそれぞれ示す。
【0301】
【表10】
【0302】
表10は、出現順に、SEQ ID NO: 77−78、78、78−79、78、80−81、81−86、86−94、94−101、101−102、102−103、103−105および104−109をそれぞれ示す。
【0303】
9.宿主細胞分析
<宿主細胞タンパク質(HCP)アッセイ>
宿主細胞タンパク質(HCP)ELISAは、「Immunoenzymetric Assay for the Measurement of Pseudomonas fluorescens Host Cell Proteins」 キット(Cygnus Technologies, Inc., カタログ番号F450)を使用して行なわれた。
アッセイは製造社のプロトコルを使用して行なわれた。
【0304】
<Q−PCR宿主細胞DNAアッセイ>
宿主細胞DNAを分析するにあたって、リアルタイム定量的PCRによってP. fluorescens DNAの検出のために、DNAポリメラーゼI遺伝子および発現プラスミド骨格配列に対するオリゴヌクレオチドプライマーが設計された。プライマーはIntegrated DNA Technologies, Inc.によって合成され、リアルタイムPCRはDNA Engine Opticon System PTC−200 DNA Engine Cycler (MJ Research, CFD−3200 Opticon)を用いて行われた。
【0305】
10. 菌体内毒素アッセイ
製造社によって提供された操作手順を、1−0.01EU/mL(CHL, 部品番号 PTS2001F)及び10−0.1EU/mL(CHL、部品番号PTS201F)の感度範囲を有するカートリッジを使用して行った後に、Endosafe−PTS portable endotoxin analyzer (Charles River Laboratories(CHL))を使用して溶出画分における菌体内毒素は分析された。
【0306】
<実施例3:rCSPの精製およびrCSP二量体の選択的な還元>
精製された組み換えCSPは、実施例2に記載された結果に基づいて識別された方法を使用して得られ、ここで精製されたrCSP二量体は選択的な還元条件にさらされ、単量体に分離された。全ての実験において総プロセス収量の36%が得られ、LC−MSによって分解された種は観察されなかった(0%)。
【0307】
概観:Pseudomonas fluorescens発酵培養液全体(10リットル)は、主要な回収用の回収容器に移された。発酵培養液全体は、≦20%固体の均一な供給を達成するためにまず3.1M尿素、31mM Tris,pH8.2で希釈された。希釈された発酵培養液は、微溶液化によって溶解され、細胞溶解物を生成する。溶解物は2M尿素、20mMトリス、pH8.2で1:1に希釈され、10%固体溶解物が作製された。溶解産物中のP. fluorescensの固体は、ディスクスタック遠心分離および深層ろ過によってrCSP−含有バッファーから分離された。rCSP−含有バッファーはその後さらに0.2−μmろ過され、凍結された。rCSPの浄化された細胞抽出物の一部は一度融解され、陰イオン交換クロマトグラフィー(AEX)によって精製された。rCSP−含有AEX溶出液は、ヒドロキシアパタイトクロマトグラフィー(HA)によって回収され、さらに精製された。rCSP−含有HA溶出液は回収され、2−8℃で保存された。一旦HA溶出液が周囲温度に戻され、0.2−μmでろ過された後、rCSPは選択的な還元条件にさらされた。バッファーに二量化したCSPを包含しているクロマトグラフィー溶出画分は、200−600 mLの最終容量にプールされた。プールは、最終濃度20μMのジチオスレイトール還元剤(JT Baker,部品番号JT−F780−2,Phillipsburg,NJ)の追加によって選択的な還元にさらされ、マグネティックスターラ―バー及び撹拌プレートによって、室温で12−24時間急速に撹拌された。代替的に、PBS中の凝集rCSP(例えばバッチ533−128)は、選択的な還元を受ける前に、材料にまず2M尿素を加えることにより、同じプロセスにさらされた。
【0308】
選択的な還元条件にさらされた後に、rCSPはTFFによって製剤バッファーへ回収され、透析された。その後透析されたrCSPは、大量の原薬を産出するために、最終の0.2−μmフィルターを通してろ過された。
【0309】
2つの統合された精製のための精製の概要が表11に示される。第一次回収工程は、500gの凍結細胞ペースト上で行なわれ、深層ろ過によって処理され、8%純度を有する約85%の回収収量だった。その後この材料は、TMAEカラム上でクロマトグラフィーにかけられ(ラン533−402及びラン533−404)、平均回収率83%及び78%純度であった(
図19及び20)。その後、TMAEプールはセラミックヒイドロキシアパタイトI型(ラン533−403及びラン533−405)を通され、SDS−CGEによる平均回収率69%および96%純度だった(
図21及び22)。その後CHT材料は、穏やかな還元プロセスさらされ、TFFによってPBSにバッファー交換され、SDS−CGEによる収量が75%以下で最終純度は96%であった。rCSP濃度はバッチ533−406および533−407についてそれぞれ280nmの吸光度によって1.0mg/mlおよび1.2mg/mlであると決定された(表11)。その後、以下に議論されるように、精製されたrCSP(バッチ533−406および533−407)は等分され、追加の分析および特徴付けのために80℃で保存された。両方の統合ランのための総精製収量は、精製工程の初期段階に対しておよそ10倍の改善を示し、およそ36%だった。例えば、陰イオン交換を使用したプロセスの初期段階は、その後疎水性相互作用クロマトグラフィーを行い、小規模(開始材料中のrCSPを0.5g以下で)で実行され、CS533−129の総プロセス容量の3.2%、CS533−211の総プロセス容量の6.5%、及びCS533−249の総プロセス容量の3.1%(pbpリーダーと融合したSEQ ID No:3のrCSPを発現する)を結果としてもたらした。
【0310】
図23に示されるように、精製された材料はSDS−PAGEによって分析され、純度はSDS−CGE(>95%純度)と一致していることが決定された。ウエスタンブロット分析は同一性を確認し、低い断片化を示した(
図24)。2つのジスルフィドを包含しているC末端領域に高感度な立体構造特異的な抗体(4C2)は、強力なシグナルを示した(2)。還元されアルキル化されたサンプルは、精製されたrCSPが正確なジスルフィド構造を有していることを示唆する、シグナルの損失を示した(
図24)。菌体内毒素は両方のバッチにおいて<10EU/mgだった(表11)。HCP−ELISAは、両方の精製物の4000ppm以下の宿主タンパク質を測定し(表11)、これはSDS−CGEによって測定された96%純度と一致している。宿主DNA(ゲノム)はQ−PCRによって78−98pg/mgであると測定された(表11)。SE−HPLCによる分析は、両方の調製物において<5%の二量体及びHMW凝集体がないことを示した(
図25及び表11)。RP−HPLCは、両方の調製物において11%の二量体(表11)及び533−191参照と一致するピークプロファイルを示した(
図26)。完全な状態の質量は、533−406と533−407の両方の理論上の分子量と一致し、N−末端で検出可能な切断はなかった(
図27)。両方の調製物のGlu−Cタンパク質分解を使用するペプチドマッピング分析は、533−191参照と比較された(
図28)。この分析は、N末端近傍のシステインが遊離しており、ジスルフィド結合が完全な状態だったことを実証した(図示せず)。調製物の電荷不均一性は、533−191内部基準プロファイルと一致した(
図29)。pIピーク強度のわずかな差が観察され、これはサンプル濃度の差による。両方の調製物のための遠紫外線CD分析は参照材料と同様だった(
図30A)。K2D2ソフトウェアを使用する分析は、バッチ533−406について10%アルファ−へリックス及び29.09%のベータ鎖、バッチ533−407について10.45%アルファ−へリックス及び29.09%ベータ鎖、並びに533−191参照についてアルファ−へリックス10.04%及びベータ鎖29.65%を算出した。両方の調製物用の固有の蛍光スペクトルは参照材料と一致した(
図30B)。
【0311】
要約すると、統合精製ランからのバッチ533−406および533−407は高品質高純度であり、この段階のプロジェクトの分析的な詳細にすべて合っていた。
比較分析は、533−191参照品と比較した時と同様に、調製物間の最小の差を示した。
【0312】
【表11】
【0313】
【表12】
【0314】
<実施例4:5リットルの発酵物からのrCSP精製>
SEQ ID NO:5を含む発現ベクターを有するP. fluorescens発現株の5リットルの発酵液から精製されたrCSPを得るために実施例3に記載されているような本発明の精製方法が使用された。N−末端の分解は5.1%であると決定された。
総プロセス収率は60%だった。
【0315】
<実施例5:SEQ ID NO:6によってコードされたrCSPの精製>
実施例3で使用されているように、本発明の精製方法は、SEQ ID NO:6を含む発現ベクターを有するP. fluorescens発現株の培養液からrCSPを得るために使用される。SEQ ID NO:6は、rCSPをコードするCSPヌクレオチド配列を最適化したもので、SEQ ID NO:3として記載されている。CSP遺伝子はpbp分泌リーダーをコードする配列に融合された。
【0316】
<実施例6:選択的な還元バッファーで使用される還元剤濃度の最適化>
実施例1に記載されている一般的な戦略に従って、rCSPを変性させることなく二量体から単量体形態に選択的に還元するのに最適な濃度を確認するために、DTTで行ったように他の還元剤が試験された。
【0317】
試験された他の還元剤は、DTT、システイン、グルタチオン、モノチオグリセロール、チオグリコレート、ジチオレイトール、ジチオエリトリトール、アセチルシステイン、2−メルカプトエタノール(B−メルカプトエタノール)、TCEP−HCl(純粋な結晶のトリス(2−カルボキシエチル)ホスフィン)塩酸塩又は2−メルカプトエチルアミン−HCl(2−MEA)を含む。
【0318】
<実施例7:還元剤としてのモノチオグリセロールの評価>
他の還元剤/還元条件は、rCSP単量体の生成を最適化するために評価された。これは、バッファー製剤を試験し、液体形態でrCSPの安定性をさらに向上させるための手順も含む。試薬は、rCSPの分解、二量化および凝集に対するそれらの効果に基づいた活発な単量体としてrCSPを保存するための性能のために評価された。これらの研究は、rCSPがモノチオグリセロールとアルギニンを包含しているPBSバッファーにおいて、4℃で23日まで、>85%単量体含有量で維持されることを示した。
【0319】
アルギニンの安定効果は、アルギニン単独及び還元剤モノチオグリセロールを伴うアルギニンを、PBS中のrCSPサンプルに注入する(spike into)実験において実証された。さらなる研究において、モノチオグリセロールとアルギニンを包含しているPBS中への限外ろ過/透析によるバッファー交換後、80パーセントのrCSP単量体含有率が測定された。安定性のこのレベルは、rCSPの濃度が1mg/mLから>5mg/mLまでの場合で実証された。一方、マンニトール、モノチオグリセロールおよびアルギニンを包含しているトリスとヒスチジンのバッファーは、総rCSPの内およそ11%の凝集体の形成を示した。
【0320】
化学構造における分子量および差を決定するために、逆相−HPLC溶出画分は、液体クロマトグラフィー/質量分光(LC/MS)およびSDS−PAGEによって分析された。これらの研究は、RP−HPLC溶出液の一部が、ピログルタミン酸部分を有するrCSPを包含することを示した。3つのpHレベルで1mMモノチオグリセロールおよび10%w/vアルギニンを含むPBS中の組み換えCSPを比較した研究は、ピログルタミン酸−含有画分は時間がたつにつれ増加し、ピログルタミン酸を包含していなかった天然rCSPの画分は減少したことを示した。21及び23日後の総rCSPの4℃及びpH6.4での安定性レベルは、pH7.0、25℃での安定性に匹敵し、安定性は同じ期間の間著しく減少した。
【0321】
これらの研究は、実施例2で内部参照標準のために記載された方法を使用して株CS533−129から調製されたrCSPを使用して行なわれた。全ての方法は別段の定めがない限り実施例2に記載された通りである。
【0322】
<注入研究(Spiking Studies)>
活発な単量体としてrCSPを安定させるために、多くの製剤バッファー賦形剤が、rCSPの二量化、凝集および全面的な分解を減少させる又は防ぐそれらの能力のために評価された。
【0323】
<注入実験1:rCSP安定において還元剤およびアルギニンの効果>
一連(panel)の還元剤が、rCSP二量体形成を防ぐ有効性に関して試験された。試験された還元剤は、モノチオグリセロール(MTG)、L−システイン、アセチルシステイン、グルタチオンおよびチオグリコレートだった。アルギニンはrCSP凝集の速度を減少させるための組み合わせとして各還元剤と結合して試験された。試薬は、1%アルギニンの存在下及び非存在下でrCSPの個々のサンプル(PBS中に1mg/mL、pH7.2)に6つの還元剤の内1つを注入する小規模安定性試験に使用された。
【0324】
サンプルは室温(25℃)で3、6、又は14日間放置され、その後SE−HPLCによって分析された。実施例2に記載のようにHPLCを行った。4つの別個のピーク領域が観察された:第1の領域は高分子量(HMW)rCSP凝集体を含んでいた;第2のピーク領域はrCSP二量体を含んでいた;第3のピーク領域はrCSP単量体を含んでいた;最後の溶出されたピーク領域は低分子量分解産物を含んでいた。
【0325】
モノチオグリセロール(MTG)、システインまたはアセチルシステインを注入され、PBS中で保持されたrCSPサンプルは、他の賦形剤で同期間保存されたサンプルと比較して、6日目及び14日目に、主要な(単量体)ピークにおいてタンパク質を最も高い割合で有し、高分子量(凝集体)ピーク及び低分子量(分解産物)ピークにおいて最も低い割合でタンパク質を有していた(表12A−C)。「主要なピーク」カラムはrCSP単量体の割合を示す。
【0326】
【表13-1】
【0327】
【表13-2】
【0328】
【表14-1】
【0329】
【表14-2】
【0330】
【表15-1】
【0331】
【表15-2】
【0332】
1%アルギニンのみを注入したサンプルは、3日目及び14日目において二量体ピーク及び高分子量凝集体ピークのサイズの増加及び単量体ピークのサイズの減少を示した。他の賦形剤とアルギニンの組み合わせも評価された。
【0333】
アルギニンの追加は、3日目及び6日目の単量体の割合に対する効果がほとんどなく、還元剤及びアルギニンは単量体の量が還元剤のみよりも9%から23%高かった。アルギニンとモノチオグリセロールは、システインとアルギニンよりも2%高く、且つアセチルシステインとアルギニンよりも5%高い材料の量を維持した。
【0334】
<注入実験2:rCSP安定性へのモノチオグリセロールおよびアルギニンの効果>
MTG及びより広い濃度範囲のアルギニンが注入されたPBS(pH7.2)中のrCSP安定性を評価するための一連の実験が行われた。サンプルは、3日間又は12日間PBSのみ、1mM MTGのみ又は1mM MTG及び1、5、10又は20%アルギニン中で保持された。タンパク質安定性はSE−HPLCによって分析された。MTGのみでは、3日目から12日目において主要な単量体ピークの相対的なサイズが減少し、低分子量ピークの相対的なサイズが増加した。アルギニンの濃度の増加は、結果として主要な単量体ピークの総タンパク質の割合の増加をもたらした。アルギニンの濃縮の増加はまた、各サンプルの低分子量(MW)ピークが徐々により高い割合になり、高MWピークが徐々により低い割合になる結果をもたらし、これはアルギニンの凝集体形成阻害効果を示している。MTG中の全てのサンプルが、二量体ピークにおいて材料がないことを示し、PBSのみで保持されたサンプルだけが二量体化を示した。
【0335】
【表16】
【0336】
【表17】
【0337】
10%アルギニンを伴うモノチオグリセロールが、後の濃度及びpH安定性実験における使用のために選択された。20%アルギニンを含む製剤は、わずかにより良い安定性の結果を示した。試験された賦形剤の製剤のSE−HPLCデータは、表13に要約される。注入実験1及び2からのどのサンプルもSDS−CGEにおいて著しい断片化を示さず、全てのサンプルが主なバンドをrCSPの予期されたMWで示した。
【0338】
<濃度研究>
10%アルギニンと1mM MTG中の、5mg/mLにまで濃縮されたrCSPの安定性が評価された。1mM MTGおよび10%アルギニンを備えたPBS、またはPBSのみ中のrCSPのサンプルは、遠心濃縮器で8倍に濃縮された。SE−HPLCは、開始濃度が0.8mg/mLで、4℃で16時間の保持工程があったもの又はなかったもので6.4mg/mLのサンプルで行われた。PBSのみでは、単量体は8倍に濃縮した後86%から50%まで減少し、濃縮後16時間の保持を追加すると単量体のピークは29%に減少した。10%アルギニンを備えた1mM MTG中のrCSPのサンプルは、さらに高い安定性を示した。主な単量体ピークは8倍の濃縮とともに86%から80%にまで減少し、16時間の保持で全く減少しなかった。相対的なピークサイズデータは表14に要約される。これらのデータは、注入研究の結果を裏付けるものであり、5mg/mLへの濃縮がrCSP単量体の急激な減少を起こすことなく達成できることを示した。
【0339】
【表18】
【0340】
<バッファー交換を使用した非PBSバッファー>
4.2%マンニトール、2%アルギニン、1mM MTGおよび10μMエチレンジアミン四酢酸(EDTA)を包含する製剤は、トリスとヒスチジンのバッファー中で試験された(表15)。これらの実験はrCSPにおけるバッファー系の安定性効果を試験するために実行された。安定性は、限外ろ過/透析(UF/DF)による以下のバッファー交換によって評価された。
【0341】
【表19】
【0342】
実験AおよびBの両方において、セラミックのヒドロキシアパタイト(CHT)カラムからの溶出液は穏やかな還元にさらされ、次にUF/DFによって試験賦形剤バッファーへ交換された。UF/DFプロセスについて、穏やかに還元されたCHT溶出液は、1.0mg/mLにまで限外ろ過によって濃縮され、特定の製剤の6透析容量に対して透析された。残余物は、5.0mg/mL以下にさらに濃縮され、バッファー系から回収され、0.22μmろ過にさらされた。SE−HPLCによる分析は、両方の賦形剤製剤において、2日間又はより長く保持されたサンプルは11%の凝集体形成を示した。10mMトリスベース、4.2%マンニトール、2%アルギニン−HCl、100μM EDTA、1mMモノチオグリセロール、pH7.5に交換された穏やかに還元されたCHT溶出液中のタンパク質のSE−HPLCデータは、表16に要約される(UF1=0.0時間から−1.0時間、DF=1.0時間から4.5時間、UF2=4.5時間から5.0時間)。
【0343】
10mMヒスチジン、4.2%マンニトール、2%アルギニン−HCl、100μM EDTA、1mMモノチオグリセロール、pH7.0に交換された穏やかに還元されたCHT溶出液中のタンパク質のSE−HPLCデータは、表17に要約される(UF1=0.0時間から1.0時間、DF=1.0時間から4.5時間、UF2=4.5時間から5.0時間)。
【0344】
【表20-1】
【0345】
【表20-2】
【0346】
【表21】
【0347】
<pH安定性研究>
1×PBS、0.5Mアルギニンおよび1mMモノチオグリセロールを含む製剤バッファーは、2−8℃および室温(25℃以下)で21日間3つの異なるpHレベルで試験された。−70℃で凍結された対照もまた各時点で分析された。サンプルはタンジェンシャルフローろ過によってバッファー交換された。その後、rCSPはUF/DFによって1および5mg/mLまで濃縮され、6N HClで6.44にpHを調節され1LにQS’dされ(バッチ1、533−551)、10N NaOHでpH7.0に調節され1LにQS’dされ(バッチ2、533−550)又は10N NaOHでpH7.5に調節され1LにQS’dされた(バッチ3、533−549)。時点は、214nmのRP−HPLC、および280nmのSE−HPLCによって分析された。SE−HPLCサンプルは、終了時点で直ちに分析された。RP−HPLCサンプルはそれらの終了時点で−80℃に凍結され、その後融解して分析された。データはpH 7.0、25℃、21日目において得られなかった。
【0348】
RP−HPLCは、3つの異なるpHレベル(6.4、7.0及び7.5)のrCSP pH安定性研究サンプルにおいて行われた。これらの試験において分析されたサンプルは、天然のrCSPを含む主要なピークを示し、この時そのわずかに後に溶出した、上で議論されたようなピログルタミン酸部分を有するrCSPからなるショルダー(shoulder)を示した。天然CSPピーク及びピログルタミン酸−含有ショルダーの面積の合計が、総rCSPを示すクロマトグラムの面積を構成した。およそ10分のグループ1、主要なピークのすぐ先のグループ2及びピログルタミン酸−含有ショルダーのすぐ後のグループ3の、その他3つのグループのピークが観察された。
図31は、4℃、pH7.5で保存された1mg/ml rCSPのT0対照安定性サンプルにおいて観察された、グループ1−3の相対的な位置を示す。
【0349】
1mg/mL又は5mg/mLのいずれかのrCSPを含むpH7.5でのサンプル(バッチ3)が、T=0で、あるいは4℃又は25℃のいずれかで保存され、5日目、14日目又は21日目にRP−HPLCで分析された。継時的な分析が、pH 7.0(バッチ2)およびpH 6.4(バッチ1)のサンプルにおいて同じ方法で行なわれた。3つ全てのpHレベルで、天然CSP画分中の材料は継時的に減少した一方、ピログルタミン酸−含有画分中の材料は継時的に増加した;これは、4℃で保持されたサンプルと比較して、25℃で保持されたサンプルにおいて著しくより大きな範囲で見られた。
【0350】
安定性データの並べた(side−by−side)比較が、総CSP画分又はピログルタミン酸−含有ショルダーを除いた天然(主要)RP−HPLCピークでのみ溶出された材料のいずれかの1及び5mg/mL、4℃及び25℃での3つのpHレベルにおいて長期間にわたってなされた(表18−20)。4℃での1mg/mLおよび5mg/mLのサンプルについて、pH6.4及びpH7.0のバッファーは、pH7.5のバッファーと比較して14/15日目及び21/23日目でのより高いレベルの安定性を提供する。RP−HPLC分析は、天然rCSPの21/23日目におけるpH6.4及びpH7.0の、1mg/mLではおよそ2%の、5mg/mLでは1.6%の安定性における差異を示した。25℃、pH6.4及びpH7.0の両方の濃度における天然及び総CSPサンプルは、5/6日目におけるpH7.5より高く、14/15日目及び21/23日目と同等の安定性を提供する。pH 7.5で維持された5mg/mLのサンプルは、pH6.4及びpH7.0で保持されたサンプルと比較して、21日目のグループ1ピークにおける材料のより大きな増加を示した。
【0351】
5mg/mL又は1mg/mL rCSPのいずれかを含むサンプルはpH6.4、pH7.0又は7.5のバッファーにおいて、4℃又は25℃のいずれかで保持され、1/3日目、5/6日目、14/15日目及び21/23日目にSE−HPLCで分析された(表21及び22)。同じ期間25℃で保持されたサンプルにおいて、より明確なピークのテーリングの増加が観察された。この傾向は4℃及び25℃で保持された1mg/mLサンプルにおいても同様だった。
【0352】
1mg/mL及び5mg/mLサンプルの4℃及び25℃での3つのpHレベルのデータを並べた比較が、1/3日目、5/6日目、14/15日目及び21/23日目に行われた。
最も安定したサンプルは、1mg/mL及び5mg/mLの両方の、4℃及び25℃の両方でのpH7.0のバッファー中のサンプルだった。RP−HPLCと同様に、SE−HPLCは、25℃でpH6.4バッファーを有する5mg/mLサンプルの、pH7.5のものと比較したより高い安定性を、1、5及び14日目に示した。21日目の終了時点で、pH6.4よりも多少高い安定性がpH7.0において測定された。
【0353】
【表22-1】
【0354】
【表22-2】
【0355】
表18にリストされたRP−HPLCサンプルはすべて、分析まで−80℃で凍結されていた。天然rCSPはピログルタミン酸を包含していない。pE−CSPはピログルタミン酸種である。
【0356】
【表23-1】
【0357】
【表23-2】
【0358】
表19にリストされたRP−HPLCサンプルはすべて、分析まで−80℃で凍結されていた。
【0359】
【表24-1】
【0360】
【表24-2】
【0361】
表20にリストされたRP−HPLCサンプルはすべて、分析まで−80℃で凍結されていた。
【0362】
【表25-1】
【0363】
【表25-2】
【0364】
【表25-3】
【0365】
表21中のイタリック体でリストされたサンプルは、0日−80℃で凍結された。
他のすべてのサンプルは分析の時まで液体(凍結されず)として保持された。
【0366】
【表26-1】
【0367】
【表26-2】
【0368】
【表26-3】
【0369】
表22中のイタリック体でリストされたサンプルは、0日−80℃で凍結されていた。
他のすべてのサンプルは分析の時まで液体(凍結されず)として保持された。
【0370】
rCSP調製物中の宿主細胞タンパク質量が、さらなる疎水性相互作用クロマトグラフィー工程(例えば本明細書中の実施例9に記載されているような工程)を使用して減少したものの安定性研究が行われた。安定した製剤バッファー中で120時間2−8℃で保持した後RP−HPLCで検出された総rCSPは、91.4%と高い割合が観察され(表23及び24参照)、0.2%RDPを示した。これらの研究において、1mM MTGおよび0.5Mアルギニンを含むPBS、pH6.7中のrCSPの2つのバッチ(バッチ533−616および533−618)は、−80、2−8、25および40℃で6、16、24、48、72、120時間目に評価された。
【0371】
本明細書中に記載されているように、逆相HPLCが行なわれた。サンプルの分析の前に、カラムは、1mL/分の速度で30mL移動相Aを流すことにより調整された。30μg rCSP参照基準(PBS中、0.5Mアルギニン−HCL、1mMモノチオグリセロール、pH 7.0)の注入は、再現性と保持時間を評価するためにサンプルと同じ濃度と注入容量で分析された。希釈剤バッファー(PBS、0.5Mアルギニン−HCL、1mMモノチオグリセロール、pH7.0)のみを包含するブランクの注入は、系の適応性評価のために行なわれた。大量の原薬サンプルは3連で注入された。移動相Bの勾配は20分で22%から32%だった。サンプル、基準及びブランクは、214nmおよび280nmでモニターされ、面積情報が得られた。ピークの面積はrCSPの品質および純度を決定するために使用された。RP分析は、CSP(天然CSP及びピログルタミン酸−CSP)および3つのピークグループ1−3の含有量を追跡した。各データポイントの反復平均(時間/保存条件)は表23および24に示される。サンプルバッチは対照及び対応するストレスを与えたサンプルの別々の時点−特有のランにおいて分析された。生成物変化/分解はクロマトグラフィーの領域および純度(領域%)によってそれらの間でRPD(相対的な百分率差)によって追跡された。
【0372】
【表27-1】
【0373】
【表27-2】
【0374】
【表27-3】
【0375】
【表28-1】
【0376】
【表28-2】
【0377】
【表28-3】
【0378】
バッチ特異的なチャートは、クロマトグラフィーの純度(対時間/保存条件)および分解速度直線性(アレニウスプロット)を記載して作成された。2つのバッチの相対的な変化(純度または合計%rCSPの相対的な割合差)に基づいて、生成物は4℃で5日間安定していること(<2%の純度減少)が観察された。6%までの純度損失が同じ期間の25℃で生じた。40℃での生成物の著しい分解(5%)が、24時間の分解曲線補間によって起こることが予期された。3つの処理条件(温度)にける分解運動速度のためのアレニウスプロット(r=−0.996)は単一の速度に限定されたプロセス(single rate−limited process)を示唆する。各バッチのプロットは一致しており、バッチ間の分解は類似していることが実証された。
【0379】
結論:安定性研究は、本明細書中に記載されているように生成された組み換えCSPの調製物が、1mMモノチオグリセロール及び0.5Mアルギニンを含むpH6.4から7.0のPBSの賦形剤バッファーに保存されていた場合、単量体含有率を4℃で23日目まで>85%で維持したことを示した。80%単量体からなるrCSPのPBS、1mM MTG、10%アルギニンバッファーは、5mg/mLに濃縮した後4℃で16時間維持される一方、PBSのみの濃縮されたサンプルは4℃で16時間後29%の単量体を含んでいた。RP−HPLCおよびSE−HPLC分析において、pH 7.5のバッファー中のrCSPは、pH6.4又はpH7.0のいずれかのバッファー中のrCSPと比較してほぼ全ての時点においてより低い安定性を示した。
【0380】
上記の結果によって確認され、改良されたさらなる安定性研究は、総CSPの約10%増加を示した。これらの研究で使用されたrCSP調製物中の宿主細胞タンパク質は、疎水性相互作用クロマトグラフィーの使用によって還元された。
【0381】
<実施例8:エンジニアリングラン>
実施例3に記載されているように、プロセスのより大きな容量への拡張を試験するために4つのエンジニアリングランが行われた。
【0382】
発酵槽培養物のための接種は、選択された株の凍結された培養物ストックを含み、酵母エキス及びグリセロールが追加された600mLの既知組成の培地を含む振とうフラスコを接種することによって行われた。およそ21時間32℃で振とう培養した後、振とうフラスコ培養物は、高いバイオマスを補助するために設計された既知組成の培地を含む20Lバイオリアクター (New Brunswick Scientific, IF−20L)へ無菌的に移された。溶存酸素は、圧縮された大気の散布流量及び撹拌速度を調整することで液体培地において肯定的なレベルで維持された。pHはアンモニア水の追加を通じて所望の設定なるように制御された。流加培養の高細胞密度発酵プロセスは、初期増殖期、組み換え遺伝子発現を誘導するために0.38gのIPTGが加えられる(誘導時の推定8L容量に基づいて培養液中に0.2mMの濃度で)その後の遺伝子発現(誘導)期に分割された。細胞はpH 6.85−7.2の27−32℃で増殖した。その後発酵の誘導期は、24時間行われた。この期の間の時点において、細胞密度を決定するためにサンプルは発酵槽から下ろされ、その後標的遺伝子発現を測定するために100μLの部分を−20℃で凍結させた。24時間の最終の時間点において、発酵培養液全体(各20Lバイオリアクター中のおよそ10L)は、1L部分として15,900×gで90分間遠心分離(Beckman Coulter, Avanti J−20)によって回収された。細胞ペーストは−80℃で凍結された。4つのラン全てで、以前に凍結された細胞ペーストは2M尿素、20mMトリス、pH8.0において20%濃度となるように融解され、均一な溶液となるよう再懸濁され、微溶液化された。
【0383】
エンジニアリングラン1:このランにおいて、TMAEは新鮮な(以前に凍結されていない)溶解物に対して実行された。回収、微溶液化、ディスクスタック遠心分離及び0.2μmろ過の後、9.9gの未精製rCSPが回収され、20%細胞溶解物からの総収率は81%だった。10gCSPが、SDS−CGEで測定されたように0.31mg/mLの濃度及び7%の純度でTMAEカラムに充填された。3gCSPタンパク質は、0.05mg/mLの濃度および40%の純度で溶出された。
【0384】
セラミックのヒドロキシアパタイト(CHT)上のクロマトグラフィーの研磨(polishing)がTMAE溶出液において行なわれた。SDS−CGEによると、CHTカラムに充填されたTMAE溶出液の純度は45%であり、CHT溶出液の純度は75%だった。CHT溶出液の濃度は、0.04mg/ml(0.05ng/mlのTMAE溶出液から)だった。その収量は全て溶出液に含まれており、81%だった。算出されたCSPバランスは96%(溶出で回収できなかったCSPの残部は溶出液以外の画分を構成しているかもしれない)だった。
【0385】
エンジニアリングラン1のTMAEカラムからの回収はSDS−PAGEによると27%だった。このランで得られた材料の、上の実施例3に記載されているラン(10リットル)と比較して低い収率及び純度の原因を決定するための研究が行われた。
【0386】
レジン(調整された対新しいレジン)、レジン充填、溶解物ペースト(成功したランによって実証されたペースト対エンジニアリングラン1ペースト)、伝導性、レジン充填及び組み合わせられた直線的な流量(滞留時間)及び成功したランの全ての条件の反復は、凍結した溶解物の使用を含む。
【0387】
新鮮な溶解物及び凍結/融解溶解物サンプルのSDS−CGEは、全ての新鮮な溶解物サンプルにおける、rCSPバンド上の高分子量バンドの「ラダリング」を明らかにした。
ラダリングを示す溶解物サンプルはすべて、TMAE上の許容できない収量および純度を示した。融解され、直ちに電気泳動で分析された凍結サンプルもラダリングを示した;しかしながら、融解され、分析の前に室温で6時間保持された凍結サンプルはラダリングを示さなかった。凍結後のろ過及び保持時間はラダリングに対する効果を評価された。ろ過はラダリングに著しい影響を与えない一方、凍結後の6時間の保持時間はラダリングを著しく減少させた。凍結/融解後の保持時間である1時間、3時間、6時間、7.5時間及び14時間が評価された。4M尿素に溶解したサンプルは、同じ保持時間の間2M尿素にあったサンプルと比較して著しく少ないラダリングを示すことが発見された。さらに、6時間までの保持時間の増加は、2M及び4M尿素サンプルにおいて直接的にラダリングを減少させた;6時間を超えた保持時間は、4M尿素サンプルにおいて識別可能な効果を示さなかったが、2M尿素サンプルのラダリングは減少した。
【0388】
要約すると、SDS−CGEにおける高MWバンドの「ラダリング」によって証拠づけられたように、TMAEカラムに充填されたサンプル中の凝集体の存在と弱い陰イオン交換クロマトグラフィーの結果との間には強力な関連が見られた。多くの可能なプロセス変数の排除において、凍結融解後の保持時間が、溶解物サンプル中の凝集体の検出に影響する主要なパラメーターであると決定された。この結果は、凍結融解後の6時間の保持時間が凝集体形成を大幅に減少させることを示唆する。エンジニアリングラン及びプロセスランの間で評価された他の因子−伝導性、レジン充填、直線的な流量、細胞ペーストの差、及びレジンが新しいものか又は調整されたものか−は、弱い陰イオン交換クロマトグラフィー結果の原因から除外された。
【0389】
エンジニアリングラン2:このランでは、深層ろ過及びTMAEクロマトグラフィー間の溶解物の6時間の保持を伴う凍結/融解サイクルが行われ、良い結果をもたらした。深層ろ過後のQ−PAGEによって測定された一次回収は12.8grCSPだった;20%の細胞溶解物からの全収率は91%だった。SDS−CGEによって測定されるように、陰イオン交換捕捉カラムに、0.30mg/mL濃度および5%純度で溶解物が充填された。rCSPは、0.58mg/mL濃度および78%純度で溶出された。TMAEカラムは、汚染のいくつかの兆候を示したが、実施に影響されなかった。沈澱反応が充填した溶解物において検出されたが、これはろ過されていなかった。TMAE溶離液は0.2μmでろ過され、ろ液はCHTによってクロマトグラフィーの研磨にさらされた。TMAE溶出液の0.2のμmろ過後のHA(CHT)充填の純度は、82%だった。CHT溶出液の純度は97%であり、濃度は0.75mg/mlで、SDS−CGEによって測定されるように、収量は113%だった。
【0390】
CHT溶出液(533−511)の0.2μmろ過および12時間の室温保持後に、DTTによる穏やかな還元が実行された(533−512)。最終濃度が20μMになるように、10mM DTTがろ過された溶出液に注入された。その後溶出液は、ぜん動ポンプを備えた20Lバッグにおいて19時間1.5−2.5L/分で再循環された(16.6L CHT@バッグ中の0.72g/L CSP)。この工程からの回収率は102%だった。還元前及び後のCHT溶出液のサイズ排除−HPLCクロマトグラフィー分析は、単量体含有率の明確な増加、85から100%を示した。
【0391】
塩類、尿素およびDTTを除去するために、タンジェンシャルフローろ過(TFF)によるバッファー交換が、穏やかに還元された材料上で行なわれた。CSP単量体は1×PBSで透析された。CSPを保持するために、5kDa分子量遮断、0.1m
2再生セルロース薄膜が使用された。バッファー交換工程からの回収は、透過物中の7.3%のCSP及び系の中で保持された0.4%を含む86.2%だった。最終生成物の分析は、A
280において0.66g/L、10.3EU/mLの菌体内毒素レベル、HCP−ELISAによる4700ppmの宿主細胞タンパク質及びSDS−CGEによる97%純度を示した。LC/MSは、rCSPの5.1%がN−末端で切断されていることを明らかにした。RP−HPLC保持時間はCSP標準物質と一致していた。10.6gのCSPはUF/DFの後に回収され、−80℃で凍結された。大量のUF/DF原薬後のサイズ排除クロマトグラフィー(533−513)は、対照(533−407)と比較した工程中のこのrCSPの二量体化及び凝集の低いレベルを示し、結果的な含有率として90%単量体、7%二量体及び3%凝集体を示した。
【0392】
このランは、目的の純度、収率、濃度、単量体含有率、切断及び菌体内毒素レベルと一致する精製されたrCSPが、発酵槽及び記載されているような統合された精製プロセスを使用する規模で生成できることを確認した。
【0393】
エンジニアリングラン3:
このランにおいて、エンジニアリングラン2と同じプロトコルに基づいて溶解物の回収、細胞破砕及び浄化が行われた。溶解物はTMAEカラムに充填される前に−80℃で6時間保持され、室温で6時間放置されたが、不完全な溶解物の凍結が観察された。深層ろ過後にQ−PAGEで測定された一次回収は14.8CSPであり、20%細胞溶解物からの総収率は98%だった。融解された溶解物において、充填プロセスの初期に激しい沈澱反応及び重度のカラム汚染が観察され、ランが進むにつれ徐々に悪化した。エンジニアリングラン3の純度及び収率は、エンジニアリングラン2と比較して顕著に減少した。SDS−CGEにより、rCSPバランスはER3において41%、溶出において23%、洗浄において4%、流動において13%だった。クロマトグラフィーおよびバッファー交換の研磨は行なわれなかった。
【0394】
エンジニアリングラン4:このランにおいて、エンジニアリングラン2と同じプロトコルに基づいて溶解物の回収、細胞破砕及び浄化が再度行われたが、TMAEクロマトグラフィーのために低温のバッファーが使用された。
【0395】
深層定ろ過後の量的SDS−PAGE(Q−PAGE)によって測定された一次回収は、13.7gのCSPであり、20%細胞溶解物からの全収率は81%だった。融解後に、沈澱反応は観察され、溶解物はTMAEカラム上に充填する前に0.45μmろ過によってろ過された。カラムの汚染は観察されなかった。このカラムに使用されるバッファーは、使用時6−12℃だった。純度はSDS−CGEによると65%だった。充填した溶解物の濃度は、溶出液において0.34ng/mLおよび0.24ng/mLだった。収率は溶出において54%、洗浄において4%、流動において1%、ストリップにおいて3%だった。CSP質量バランスは62%だった。これらの結果はエンジニアリングラン2よりも著しく低く、低温のバッファーを使ったことに起因すると思われる。
【0396】
CHT上のクロマトグラフィーの研磨が行われた。充填したTMAE溶出液は、SDS−CGEによると65%純粋であり、CHT溶出液の純度は94%だった。充填した材料の濃度は0.25mg/mLであり、溶出液は0.27mg/mLだった。SDS−CGEによる収率は112%で、全てのタンパク質が溶出液に出ていった。7.2gのCHT溶出液が回収され、−80℃で保存された。ER2よりも若干低い純度の最も可能性の高い原因は、潜在的に低いTMAE溶出液濃度及び純度だった。
【0397】
結論:発酵と精製プロセスは、純度、収量、単量体含有率、N−末端切断および菌体内毒素の目標値に等しい又は超過する、複数グラム量を成功裏に生産した。エンジニアリングラン2は10.6gの精製されたCSPの大量の原薬を生成した。エンジニアリングラン4は7.2gのCHT溶出液を生成した。これらのエンジニアリングランの両方によって生成された材料の純度は、HPLC−SEC及びRP−HPLCによると目標値に等しい。より大きなランで観察された沈澱反応は、より大容量の溶解物を凍結するのにさらなる時間が必要だったことに潜在的に依存しており、これは結果として溶解物の一部が凍結しない又は結果として脱凝集に必要な凍結時間が短くなる。
【0398】
<実施例9:宿主細胞タンパク質分離のための方法>
さらに宿主細胞タンパク質を除去する方法が展開された。2つのサイズ排除レジンおよび5つの疎水的相互作用レジンが、大量の原薬中の宿主細胞タンパク質の量を減らす第3のクロマトグラフィー工程で使用されるために評価された。Toyo Hexyl−650Cを使用する疎水性相互作用クロマトグラフィーは、宿主細胞タンパク質を100ppmよりも少なくし、良好なrCSP純度、濃度、収率及び完全な質量(intact mass)であることが見出された。穏やかな還元条件におけるMTGの使用はさらにその出力(output)を改善した。
【0399】
4.56ヘキシル−650Cの第3のクロマトグラフィー工程を含む、改善されたプロセス手順を利用した大規模エンジニアリングが行われた。このランは、実施例に記載されている最終的な賦形剤バッファー製剤中の、7.6gの大量の原薬(単量体含有率96.3%及び宿主細胞タンパク質152ppm)を生成した。
【0400】
<宿主細胞タンパク質を除去する方法の評価>
HCP減少のための分析的な分離方法が評価された。SE−HPLCは、HCPからrCSPを取り出すために使用され、SDS−PAGE及びHCP−ELISAの分析のために回収(微溶液化)された。533−407のSE−HPLC分析(内部rCSP参照基準は、実施例2に記載された方法を使用して株533−129から調製された)は、ELISAによる主要SE−HPLC画分におけるHCPの顕著に減少した値を示した:350ppmのSE−HPLCピーク対4100ppm予備SE−HPLC。SDS−PAGEで分析した場合、HCPバンドは、SE−HPLC後533−407からの主要rCSPピークサンプルにおいて明確には見えなかった。
【0401】
<HCP減少のための予備疎水性相互作用クロマトグラフィーの評価>
疎水性相互作用クロマトグラフィー(HIC)による第3のカラム精製のためにHexyl 650 C, Phenyl HP, Butyl HP, 及びPPG 600Mが評価された。試験された疎水的相互作用レジンの相対的な結合強度および保持時間は、最も強力(最長の滞留)ものから、最も弱い(最短の滞留)ものまで次のとおりである:Hexyl650C>ブチルHP>フェニルHP>PPG 600M。5.13 mLカラムを使用するベンチスケールランは、試験されたすべてのレジンについて行なわれた。MTG(533−565と533−563)およびDTT(533−523)で還元されたCHT溶出液サンプルは、1.0Mから0M硫酸アンモニウムまでの20CV溶出勾配を使用して比較された。高速タンパク質液体クロマトグラフィー(FPLC)操作は、Frac−950 fraction collectorを装備したAKTAexplorer 100 chromatography systems (GE Healthcare) を使用して行われた。使用された材料:Tosoh resin Hexyl 650C (ロット番号65HECB501NO);HEPES酸(カタログ番号4018−06、JT Baker, Phillipsburg, NJ);Hepes Na塩(カタログ番号4153−05、JT Baker, Phillipsburg, NJ);NaCl(カタログ番号13423、Sigma/Riedel de Haen, St. Louis, MO);硫酸アンモニウム(カタログ番号BDH8001−12Kg、BDH);尿素(カタログ番号4203−60、JT Baker, Phillipsburg, NJ);モノチオグリセロール(MP Biomedicalsカタログ番号155727);Hexyl650CおよびPPG 600M(カタログ番号21399、Tosoh USA, Flemington, NJ)GE Healthcare、Piscataway、NJ);Phenyl HP(GE、17−5195−01);Butyl HP(GE、28−4110−01)。
【0402】
第3カラムのために試験されたカラムレジンの内、Hexyl650−Cは、低いN−末端切断及び高い純度、収率及び二量体からの単量体の分離とともにHCPの最も低い値(<100ppm)を生成した。Hexyl−650Cは、より大規模な製造の性能の十分な予測を提供するために、112.5mLカラムを使用する中規模に最適化された。
クロマトグラフィーのパラメーターを表25に示す。
【0403】
【表29-1】
【0404】
【表29-2】
【0405】
【表29-3】
【0406】
【表29-4】
【0407】
1.ベンチスケールでのHexyl−650Cラン:MTG(533−597及び533−594)を備えた1.0Mから0Mへの硫酸アンモニウム勾配
Toyo−Hexyl 650−Cカラム(直径0.66cm×高さ15cm)は、1mM MTG−還元CHT溶出液(533−565)ランであり、1mM MTGとともに1Mから0Mまでのアンモニウム勾配で15カラム容量(CV)溶出され、その後1mM MTGとともに0M硫酸アンモニウムで3CV溶出された。カラム溶出液を533−597と称す。SDS−CGEが溶出された画分について行われ、HCP−ELISAによってHCP値が決定された。溶出ピークの初期の画分は、後の画分よりHCPの高いレベルを示し、全ての画分は100ppmをはるかに下回った。rCSP単量体の一部及び二量体のほぼ全てがカラム水ストリップ(column water strip)に溶出された。533−597のために使用された同じサンプル材料(CHT溶出液533−565)は、溶出液533−594を得るために充填され、同じ条件下で溶出された。533−594のSDS−CGE分析は、rCSP画分のピークの少し前に溶出された画分が、HCPの存在を示す二重のバンドを示す一方、rCSP溶出画分のピークはSDS−CGEにおいて二重のバンドを示さないことを明らかにした。最も著しいのは、ピーク画分中のHCPの量は、ELISAによって測定されたように50ppmだった。選択された画分の電気泳動図は、溶出範囲の中心近くのそれらの画分中の単一のピークを示した。533−594のRP−HPLCによる分析は、二重のバンドをSDS−CGEで示したF2画分がグループ2の不純物に集積され、主要なCSPピークよりも先に溶出されたことを示した。「画分#2」(実施例7を参照)と称される主要なCSPピークのテーリングショルダーは、N末端のピログルタミン酸と一致する完全な質量(intact mass)測定を有するrCSP種を包含していた。溶出画分7は、溶出ピークの中心の近くで、ピログルタミン酸−CSPをほとんど示さなかった;同様にピークの中心近くの画分F12は、F7と比較して、より多くのピログルタミン酸−CSP及びより少ないグループ2不純物を示した。カラムストリップは、溶出勾配の任意の部分よりも多くのpE−CSP及びグループ3二量体を含む。表26は、Hexyl650−C溶出ピーク533−594画分を比較し、これらの画分における3RPピークグループの相対的な集積を示す。分析された画分は、サンプルカラム中で示される。グループ1、2および3のピークは実施例7に記載されている通りである。LC/MSによる完全な質量分析は、還元されたHexyl G2画分中の2%切断を測定した。
【0408】
【表30】
【0409】
2.ベンチスケールのHexyl−650Cラン:MTG及び段階的な溶出を備えた、0.5Mから0Mまでの硫酸アンモニウム勾配
さらなる勾配−溶出Hexyl650−Cカラムラン3−6は、0.5Mから0Mまでの硫酸アンモニウム勾配を使用した。より狭い勾配範囲は、rCSP溶離範囲中のよりよい分解を可能にした。ラン3及び4は、CHT溶出液の、0.5Mから0Mまでのアンモニウム勾配で溶出されたカラムで1mM MTGで還元されたもの(533−606)と100mM DTTで還元されたもの(533−610)を比較した。個々の溶出画分及び533−610からの溶出プールのHCPレベルの比較は、溶出ピーク近くのより高いHCP濃度を示したが、充填された材料(533−523)における7000ppmと比較しておよそ900ppmのより低いHCPレベルを示した。Hexyl溶出液(画分E2−F2)の主要なピーク画分中の切断は6.2%である一方、充填した材料中の切断は15%だった。ラン5及び6はそれぞれMTGによって還元されたCHT溶出液を伴った、0.1mM硫酸アンモニウムの3CVの段階的溶出を使用した(533−607と533−611)。SDS−CGE分析は、勾配溶出が、段階的な溶出よりも二量体及びHCPからの単量体のより良い分離を達成したことを示す。表27は、これらのカラムランから分析データを示す。低い切断及び高い純度を伴う最も低いHCP値は、533−606で達成された;したがって、1mM MTG還元後の0.5から0Mまでの硫酸アンモニウム勾配を伴うHexyl−650Cクロマトグラフィーが、次の中規模及び大規模ランのために選択された。
【0410】
<中規模のHexyl−650Cラン(533−615)および大量の原薬(533−616)>
ベンチスケールのヘキシル密度勾配カラムから得られた結果に基づき、112.6mLのカラム容量を備えた大規模なHexyl−650Cの予備カラムに、MTGで還元されたCHT溶出液(533−563)が充填され、0.5Mから0Mまでの硫酸アンモニウム勾配で溶出された;溶出液は533−615(ラン7)と称す。533−615からのELISAによるHCPは152ppmであり、rCSP純度は99.2%だった。533−606,−610,−607,及び−611とともに533−615のSDS−CGEによる純度、280nmの吸光度による総タンパク質濃度、LC/MSによるアミノ酸切断及びELISAによる宿主細胞タンパク質レベルのデータは、表27に要約された。
逆相HPLCによって測定された総rCSP(天然にピログルタミン酸形態を加えた)のは、CHT後82.4%からHexyl650後91.5%にまで増加した。
【0411】
【表31-1】
【0412】
【表31-2】
【0413】
<UF/DFバッファー交換(533−616)>
533−616Hexyl溶出プールはタンジェンシャルフローろ過によって濃縮され、透析され、1×PBS、0.5Mアルギニン−HCl、1mMモノチオグリセロール、pH6.7からなる最終賦形剤バッファーを得た。
【0414】
薄膜は生成物導入前に1×PBSで平衡化した。1×PBS、10%(w/v)アルギニン−HCl(533−616では0.5Mアルギニン−HCl)(J.T.Baker、部品番号2067)、1mMモノチオグリセロール(MP BIOMEDICALSカタログ番号155727)、pH 6.4は、室温(21−23℃)、324LMHで薄膜を通して再循環した。5kDa薄膜上に存在する間、10−15psiおよび21−24psiのTMPが、残余物に適用された。滞留容量は60.2mLのバッファーから算出された。533−616については、溶出液の濃縮は、0.173mg/mlの1532mLの原容量から1.4mg/mLの189.3mLの容量までだった。濃縮後に、定容量透析が8残余物容量で行われた:189.3mL×8=1514.4mL。
その後、それは163.4mLに濃縮され、1.0mg/mLの221.9mL(533−616の209.5mL)の最終的な容量に希釈された。薄膜は52.3mLバッファーで洗い流され、室温で0.1N NaOHを60分間再循環させることにより浄化された。薄膜の再生は正常化された透水性測定によって確認された。最終の精製されたCSPは−80℃で凍結されて保存された。
【0415】
バッファー交換工程からの回収率は87.6%であり、SDS−CGEによる純度は99.8%だった。SDS−PAGEは、最終的なバッファー交換の後に二量体の量の減少を示し、単量体はSEC−HPLCによると97.6%だった。還元後のN−末端切断はLC/MSによると2.7%であり、rCSPはRP−HPLCによると90.3%だった。最終生産物の分析は、A28による1.05mg/mL、4EU/mgの菌体内毒素レベルおよびHCP−ELISAによる216ppmの宿主細胞タンパク質値を示した。分析データは表28に要約される。
【0416】
【表32】
【0417】
<最終的な大量の原薬:測定された分析データの概要>
<20cmのHexyl−650Cの第3カラムを使用する規模での生成(533−618)>
Hexyl−650Cのベンチスケール及び112mL規模での使用によるHCPおよび二量体の十分な減少を示す結果の達成で、大規模な技術移転製造ランが20cm、4.56L Hexyl−650Cカラムを使用して試みられた。−80℃に凍結された、濃縮された(Centrate)材料は、14日後に融解され、TMAE及びCHTによって精製された。1mM MTGによる還元は、TMAEとCHTの精製還元と同じ日に始めた。Hexyl−650C精製は翌日始めた(ヘキシル溶出液:533−617)。翌日、533−617Hexyl−650C溶出液が、UF/DFによって1mM MTG、0.5Mアルギニンを伴う1×PBS(pH6.7)からなる大量のバッファーに移され、533−618と称された。533−617のA
280クロマトグラムは、カラムから流れた小分子のピークを示す。20cmのカラムからの533−618 BDSの分析は、明細書中にすべてある重要な性能基準を示した。
【0418】
【表33-1】
【0419】
【表33-2】
【0420】
結論:宿主細胞タンパク質は質量分析法ペプチドデータベース分析によって同定された。有毒なものとして識別された宿主細胞タンパク質はどれも同定されなかった。HCP−含有rCSPバッチの量の「高い」(2−カラム精製)及び「低い」(3−カラム精製)を比較した免疫原性研究は、rCSP調製物中のHCPの異なるレベルの結果として生じる、rCSPおける免疫原性の差を示さなかった。
【0421】
大量の原薬中のHCPレベルは、第3のクロマトグラフィー工程によって下がった。低い切断率と高い純度を備えた最も低いHCP値は、1mM MTGを含む穏やかな還元条件の後、0.5Mから0Mまでの硫酸アンモニウム勾配を備えたHexyl−650Cクロマトグラフィーを使用して達成された。
【0422】
<実施例11:溶解物中の沈澱反応を少なくする方法>
陰イオン交換クロマトグラフィー前に溶解物中の沈澱反応を少なくする方法は、rCSP収量および純度に対するその方法の効果のために評価された。
【0423】
記載されたように、TMAE陰イオン交換カラムに充填する前に溶解物を凍結することは、rCSP純度、濃度及び収率の増加をもたらすことができる。2Lボトル中の溶解物の凍結は、より高い表面積/体積比のため、より大きな容器の代わりとして評価された。10%溶解物が、エンジニアランで記載されたプロセスで調製された。10%溶解物の上清(533−555、細胞ペースト533−446から作製された)を含む2L PETGボトル1つ及び脱イオン水を含む5×2L PETGボトルは、Revco −80℃冷凍庫に放置された。表30は、凍結の進行を時間にわたって概説する。
【0424】
【表34】
【0425】
融解にかかると予想される時間を確立するために、10%凍結溶解物(533−555)を含む2L PETGボトル、DI水を含む6×2L PETGボトル及び≦−76℃で凍結された液体を含むたくさんの1Lと500mL PETGボトル(合計24Lの凍結された液体)を25℃に設定されたPrecision 270(Thermo Scientific) water bathに配置し、ウォーターバスの温度は22℃を下回らないようにした。3.25時間後、いくつかの緩やかな混合物のボトルで、10%凍結溶解物は、22−23℃で完全に融解された。
【0426】
さらなる沈澱反応を少なくするために、完全に凍結された溶解物を融解してろ過したものが評価された。エンジニアリングラン3のための溶解物を作製するのに使用された、同じ細胞ペーストから作製された10%溶解物(533−558)は、記載されたプロセスによって調製され、2L PETGボトルにおいて凍結され、2時間35分で記載の通り融解された。遠心分離に必要なさらなる時間の間にN−末端切断が増加した可能性を考慮し、もし沈殿量を十分に減らすことができるのであれば、遠心分離なしのろ過が必要であると考えられた。遠心分離に必要な時間および力を決定するために、Sartobran P(0.45のμm/0.2μm)メンブレンフィルターによる融解された溶解物のろ過は、遠心分離なし、15,000×g15分間及び30,000×g30分間の3つの異なる条件下で評価された。フィルター許容量を決定するために、V
max方法をその後行った。75%閉塞での流速が初期の流速のおよそ25%であったため、V75値が実質的な許容量の限界であると考えられた。遠心分離のない薄膜ろ過は生産に適切なV75値を生成することが見出された(表31)。遠心分離なしで実際的であると決定された0.45μm(TMAEレジンの汚染を防ぐのに十分小さいサイズ)ろ過で、TMAEクロマトグラフィーが、凍結/融解溶解物の遠心分離をせずにろ過とともに行われた。遠心分離無し対遠心分離ありの溶解物に必要とされるより大きなろ過面積は、増加したタンパク質切断率の潜在力を比較検討した時に調整される。遠心分離機にかけなかったサンプルに必要なフィルター処理能力によるrCSP濃度の明白な減少はなかった。
【0427】
【表35】
【0428】
TMAEカラムを汚染から保護するために適切な微粒子の分離を提供すると知られている大きさの組み合わせである0.65μm/0.45μmメンブレンフィルターが使用された。
25L/m
2の処理能力が遠心分離機にかけられていない溶解物で達成され、TMAEカラムの汚染は生じなかった。
【0429】
結果は、2Lボトルの溶解物の凍結融解後、遠心分離なしの0.2/0.45μm又は0.65μm/0.45μm薄膜ろ過を使用することを示唆した。この追加の工程は、沈殿物を少なくすることで良好なクロマトグラフィーを可能にし、短くなった処理時間と関連してrCSPのN−末端切断の低い値を結果としてもたらした。