特許第6238971号(P6238971)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6238971ウォレット入会のための方法及びシステム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6238971
(24)【登録日】2017年11月10日
(45)【発行日】2017年11月29日
(54)【発明の名称】ウォレット入会のための方法及びシステム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 20/36 20120101AFI20171120BHJP
【FI】
   G06Q20/36 300
【請求項の数】19
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2015-514231(P2015-514231)
(86)(22)【出願日】2013年5月24日
(65)【公表番号】特表2015-523640(P2015-523640A)
(43)【公表日】2015年8月13日
(86)【国際出願番号】US2013042714
(87)【国際公開番号】WO2013177548
(87)【国際公開日】20131128
【審査請求日】2016年5月19日
(31)【優先権主張番号】61/651,193
(32)【優先日】2012年5月24日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】506291542
【氏名又は名称】ペイパル インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100091214
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 進介
(72)【発明者】
【氏名】ララシー,ケヴィン
【審査官】 毛利 太郎
(56)【参考文献】
【文献】 特開2004−164626(JP,A)
【文献】 特開2005−225080(JP,A)
【文献】 特開2007−041973(JP,A)
【文献】 特開2006−048270(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2003/0004737(US,A1)
【文献】 特開2008−197768(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2006/0105742(US,A1)
【文献】 特開2009−104491(JP,A)
【文献】 特開2007−072619(JP,A)
【文献】 特開2005−092841(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00−99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
デジタルウォレット登録を行う方法であって、
取引ポイントから、ユーザの支払いデバイスに関連付けられた情報を受信するステップと、
前記取引ポイントから、ユーザ連絡先選好に関連付けられた情報を受信するステップと、
前記ユーザによる使用のためにデジタルウォレットを供給するステップと、
前記デジタルウォレットに関連付けられた情報を、前記ユーザ連絡先選好を用いて前記ユーザに送信するステップと、
を含む方法。
【請求項2】
ユーザの支払いデバイスに関連付けられた前記情報は、取引ポイントデバイスにおいて取引の間に取得された情報である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記取引ポイントから、前記デジタルウォレットを供給するために前記支払いデバイスに関連付けられた前記情報を利用するためにユーザ承諾を受信するステップ、
をさらに含む請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記ユーザ連絡先選好に関連付けられた前記情報と前記ユーザ承諾とは、前記取引ポイントから単一メッセージの中で受信される、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記ユーザ連絡先選好は携帯電話番号であり、前記デジタルウォレットに関連付けられた情報を前記ユーザに送信するステップは、(i)前記ユーザにテキストメッセージを送信するステップと(ii)前記ユーザに電話をかけるステップとのうち少なくとも1つをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
ユーザの支払いデバイスに関連付けられた前記情報は、(i)前記支払いデバイスの磁気ストライプと(ii)前記支払いデバイスのメモリチップとのうち少なくとも1つから読み取られたデータである、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記ユーザによる使用のためにデジタルウォレットを供給するステップは、
プロキシ識別子を前記ユーザの前記支払いデバイスに割り当てるステップと、
前記支払いデバイスに関連付けられた前記情報を、前記プロキシ識別子によって識別可能な安全なデータストアに記憶するステップと、
前記プロキシ識別子を前記デジタルウォレットに割り当てるステップと、
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記ユーザによる使用のためにデジタルウォレットを供給するステップは、
前記ユーザの前記支払いデバイスに関連付けられた画像を識別するステップと、
前記画像を前記デジタルウォレットに割り当てるステップと、
をさらに含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記ユーザの前記支払いデバイスに関連付けられた前記画像は、(i)前記支払いデバイスの発行者のロゴ、(ii)前記支払いデバイスの支払いネットワークのロゴ、(iii)支払いカードグラフィックの画像、のうち少なくとも1つである、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記取引ポイントにおける取引は、支払いデバイスに関連付けられた前記情報を、取引データと共に、前記取引の承認のために支払いアカウントの発行者に送ることを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
ウォレット入会を処理する方法であって、
取引ポイントデバイスにおいてモバイルウォレットの要求を識別するステップと、
消費者の連絡先情報を受信するステップと、
前記消費者に、読み取られるべき支払いカードを提示するように促すステップと、
前記支払いカードからデータを受信すると、モバイルウォレットインストールメッセージを前記消費者に送信するステップと、
を含む方法。
【請求項12】
前記取引ポイントデバイスは、タッチスクリーンディスプレイを有するタブレットコンピュータを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
登録デバイスから顧客の連絡先情報と支払いアカウントデータとを含むウォレット登録要求データを受信する通信デバイスと、
プログラム命令を実行するコンピュータプロセッサと、
前記コンピュータプロセッサに結合されたメモリであって、前記コンピュータプロセッサによる実行のために、
前記顧客の連絡先情報と前記支払いアカウントデータとに関連付けられたデジタルウォレットを作成するステップと、
前記デジタルウォレットに関連付けられた情報を前記顧客の連絡先情報を用いて前記顧客に送信するステップと、
のプログラム命令を記憶する、メモリと、
を含むデジタルウォレット入会システム。
【請求項14】
前記支払いアカウントデータは、加盟店販売ポイントにおいて顧客によって提示された支払いカードから読み取られたデータである、請求項13に記載のデジタルウォレット入会システム。
【請求項15】
前記支払いアカウントデータは磁気ストライプトラックデータである、請求項14に記載のデジタルウォレット入会システム。
【請求項16】
前記顧客の連絡先情報は、加盟店店舗において販売ポイントデバイスと通信する入会デバイスにおいて取得される、請求項13に記載のデジタルウォレット入会システム。
【請求項17】
前記デジタルウォレットを作成するステップは、
前記顧客による使用のためにモバイルウォレットアプリケーションを供給するステップ、
をさらに含む、請求項13に記載のデジタルウォレット入会システム。
【請求項18】
前記デジタルウォレットに関連付けられた情報を前記顧客に送信するステップは、
前記モバイルウォレットアプリケーションをモバイルデバイスにインストールするために前記顧客が使用可能な情報を送信するステップ、
をさらに含む、請求項17に記載のデジタルウォレット入会システム。
【請求項19】
前記コンピュータプロセッサによる実行のために、
前記顧客から、前記デジタルウォレットを更新するように追加情報を受信するステップ、
のプログラム命令をさらに記憶する、請求項13に記載のデジタルウォレット入会システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザにデジタルウォレットを作成するシステム、方法、プロセス、コンピュータプログラムコード及び手段に関する。
【背景技術】
【0002】
消費者は、品物及びサービスに対して支払い、請求書を支払い、他の人々に支払い(ピアツーピア、又は個人対個人)、並びにATMで現金にアクセスするための、より速く、より便利な、より安全な方法を求め続けている。いくつかの場合、これは、プラスチックの支払いカードの使用なしに上記取引を行うことを意味する。例えば、本出願の発明者は、米国特許第8,380,177号において、モバイルデバイス(携帯電話など)を用いて購入取引を行うシステム及び方法を説明しており、上記米国特許の内容は、すべての目的ためその全体を本明細書において援用される。
【0003】
多くのカードレスのオンライン又はモバイル取引システムは、ユーザが1又は複数の支払いデバイス又はアカウントをいわゆる「デジタルウォレット(digital wallet)」に登録することを必要とする。デジタルウォレットは、ユーザ及び(1又は複数の)支払いデバイスに関する情報を記憶し、(1又は複数の)支払いデバイスがデジタルウォレットに関係する取引に使用されることを可能にする。不運なことに、こうしたデジタルウォレットの採用は、デジタルウォレット(支払いカード詳細、ユーザ詳細などを含む)を運営するエンティティにユーザが入会し、あるいはその他の方法で情報を提供することを必要とする。例えば、いくつかのデジタルウォレットは、ユーザがウェブブラウザをウォレット入会ウェブサイトにナビゲートし、プラスチックの支払いカード(又は、他の支払いアカウント)に関連するデータの一部を入会フォームに入力し、他の認証情報を提供することを必要とする。このプロセスは、時間を消費する可能性があり、間違いを起こしやすい可能性があり、詐欺を被る可能性があり、潜在的なユーザに対して不便である可能性がある。
【0004】
デジタルウォレットがより普及するとき、ユーザは自身のアカウント情報の多く又はすべてを新しいウォレットに記憶したいことになり、これは、上記プロセスを、さらに多くの時間を消費するものにすることになる。この面倒な登録プロセスは、ユーザが別の支払い方法を採用しようとする可能性を大きく下げ、より広い商業の及び金融の制度受け入れに対して障壁を作り出す。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
支払いクレデンシャルをデジタル又はモバイルウォレットサービスに登録し、これにより別の支払い方法のより迅速な採用を可能にする便利な安全な方法をユーザに提供することが望まれる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
デジタルウォレット登録を行う一方法が、取引ポイントから、ユーザの支払いデバイスに関連付けられた情報を受信するステップと、上記取引ポイントから、ユーザ連絡先選好に関連付けられた情報を受信するステップと、上記ユーザによる使用のためにデジタルウォレットを供給するステップと、上記デジタルウォレットに関連付けられた情報を、上記連絡先選好を用いて上記ユーザに送信するステップと、を含む。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】いくつかの実施形態に従って構成されたシステムを表すブロック図である。
図2】いくつかの実施形態に従うプロセスを表すフロー図である。
図3】いくつかの実施形態に従う取引ポイント(point of transaction)デバイスを表すブロック図である。
図4】いくつかの実施形態に従うプロセスを表すフロー図である。
図5】いくつかの実施形態に従う取引ポイントディスプレイの例示的ユーザインタフェースである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明の実施形態は、ユーザにデジタルウォレットを作成するシステム、方法、プロセス、コンピュータプログラムコード及び手段に関する。いくつかの実施形態において、デジタルウォレットは、少なくとも部分的に、ユーザが行う支払い取引から取得される情報に関して作成される。例えば、いくつかの実施形態において、デジタルウォレットシステムの中のシードデータレコードが、ユーザが行った支払い取引の間に取得された情報に基づいて、このユーザのために作成されることができる。例えば、この情報は、加盟店(merchant)において、ユーザが従来型のクレジットカード(又は他の支払いデバイス)を販売ポイント(point of sale)で加盟店に提示する(物理的な販売ポイントにおいては直接、メール注文、電話又はインターネット取引においては遠隔で)購入取引の間に取得されることができる。いくつかの実施形態において、購入取引の間に取得される支払い詳細及びユーザ情報が、デジタルウォレットシステムにシードデータレコードを作成することに使用するために、ウォレット入会システムに送信されることができる。追加のデータが、ユーザによって後から(例えば、デジタルウォレットシステムによってユーザに送信される通知メッセージに応答して)提供されてもよい。こうして、本願実施形態は、ユーザに利するように効率よく安全にデジタルウォレットを作成することを可能にする。さらに、本願実施形態は、デジタルウォレットに入会することを販売ポイントにおいて促進することによってデジタルウォレットの使用を売り込み、奨励する能力を、加盟店及び他のエンティティに提供する。こうして、加盟店は、消費者のデジタルウォレットの採用を劇的に加速させることができる。
【0009】
本明細書において、用語「支払いデバイス」「支払いカード」又は「クレジットカード」は、支払い又は購入取引を開始するために使用されるデバイス、カード又は標識を指すように用いられる。例えば、支払いデバイスは、アカウント所持者が加盟店又は他のエンティティに提示して金融取引を完了することができる従来型のクレジットカード、デビットカード、又は同様のデバイスであってよい。
【0010】
本明細書において、用語「デジタルウォレット」は、例えば、1又は複数の中央リポジトリに記憶された情報にアクセスするモバイル支払いアプリケーションなどの、支払い又は他のアカウント情報の電子的リポジトリを指すように用いられる。例えば、本発明の実施形態と関連して所望される結果に使用され得るデジタルウォレットの1つの形態が、共に係属中であり共通に割り当てられた米国特許出願第13/768,156号及び米国特許第8,380,177号に図示され説明されるデジタルウォレット(又はモバイル支払いアプリケーション)であり、上記の米国特許出願及び米国特許の各々の内容は、すべての目的のためその全体を本明細書において参照により援用される。本発明の実施形態は、例えば、オンライン上でアクセス可能な電子ウォレットなど(例えば、Google(登録商標) Wallet、Paypal(登録商標)、Visa(登録商標)のV.MEなど)の他の「デジタルウォレット」テクノロジーと関連して所望される結果に使用され得ることを、下記開示を読んだ当業者は十分理解するであろう。例えば、オンライン上で(例えば、ウェブブラウザを介して)アクセス可能なウォレットは「ブラウザウォレット」と呼ばれることがあり、モバイルアプリケーションを通じてアクセス可能なウォレットは「モバイルウォレット」と呼ばれることがある。いくつかのウォレットは、モバイルアプリケーションとブラウザとの双方を通じてアクセス可能であり得る。解説を便利かつ容易にするため、これらウォレットの各々が本明細書において「デジタルウォレット」と呼ばれることがある。
【0011】
本発明の実施形態は、デジタル/モバイルウォレットアカウントへの入会、及びこれの作成のためのシステム、方法、プロセス、コンピュータプログラムコード及び手段に関し、上記デジタル/モバイルウォレットアカウントをモバイルデバイス又は任意の他のネットワーク(インターネットなど)接続されたデバイス上で使用して、小売店、レストラン、電子商取引サイト、請求支払い、ATM現金アクセス及び個人間を含む様々な背景の中で金融取引を行うことができる。いくつかの実施形態において、アカウント及びウォレット作成プロセスは、小売店が支払いカードを従来型のカードに基づく支払い取引の一部として処理したとき、現実世界の販売ポイント端末において開始される。いくつかの実施形態において、カードには、これらに限定されないが、クレジット金額、デビット金額、記憶された金額と、さらには当座預金アカウント、普通預金アカウント及び他の銀行アカウントとが含まれてよい。いくつかの実施形態において、カードは、ポイントカード、褒美カード又は他の有益なカードであり得る。
【0012】
いくつかの実施形態の特徴を説明する目的で、一例示的実施例が説明される(及び、本開示の残りにわたって参照される)ことになる。この例示的実施例は、限定することを意図せず、代わって、いくつかの実施形態の一実施例を提供するために用いられる。この例示的実施例において、個人(「顧客」)はいくつかの支払いカードを有し、このいくつかの支払いカードには、第1の銀行(「第1銀行」と呼ぶ)が発行したデビットカードと第2の銀行(「第2銀行」と呼ぶ)が発行したクレジットカードとを含む。これら支払いカードの双方は、従来型のフォームファクタの磁気ストライプカードである(例えば、これらは、ISO標準7810、7812及び7813に準拠する)。この例示的実施例において、顧客は、小売店において取引を行っている。具体的には、顧客は、店員に複数の品目を提示しており、店員は、店の販売ポイントデバイス上でこれら品目をレジに打っている。顧客は、自身のデビットカードを用いて支払うことを選択し、支払いのために(例えば、顧客に面する販売ポイントデバイスに磁気ストライプカードをスワイプすることによって、あるいは店員にカードを提供することによって、などして)カードを提示する。
【0013】
本発明の実施形態に従い、いくつかの事項が取引におけるこの時点で発生する。最初、支払いカードのデータ(例えば、カードのトラック1及び/又はトラック2から読み取られた磁気ストライプデータなど)を用いて、支払い認証要求を確立する(支払いネットワークに提出して取引を処理するため)。さらに、いくつかの実施形態に従い、支払いカードの同じ(又は同様の)データを用いて、ウォレット登録要求メッセージを確立する。このウォレット登録要求メッセージは、販売ポイント端末によって開始されてもよく、あるいは認証処理ネットワークの中で他のどこかで(例えば、アクワイアラーにおいて、発行者において、加盟店プロセッサにおいて、ゲートウェイにおいて、又は支払いネットワーク自体の中で)開始されてもよい。いくつかの実施形態において、ウォレット登録要求メッセージの生成(及び送信)が、顧客による許可又は受け入れを必要としてもよい。いくつかの実施形態において、この許可又は受け入れは、販売ポイントで(例えば、顧客に面する販売ポイント端末上で、以下で図5に関連して図示され説明されるメッセージなどのメッセージを顧客に提示することによって)取得される。いくつかの実施形態において、顧客許可又は受け入れは、例えば、携帯電話番号、電子メールアドレスなどの、顧客への連絡方法の受け取りを含む。
【0014】
受け入れ又は許可が取得されると、ウォレット登録要求メッセージは、さらなる処理のためにウォレット入会システムに送信される。顧客がデジタルウォレットを現在有しない状況において、ウォレット入会システムは、顧客のためにデジタルウォレットを供給し、あるいは作成する。デジタルウォレットの供給には、受信した支払いカードデータ(例えば、支払いカードのトラック1及び/又はトラック2からなど)を顧客のデジタルウォレットに関連付けることを含む。いくつかの実施形態において、実際の支払いアカウント情報(主要アカウント番号又は“PAN”と他の機密情報となど)が、安全な方法で記憶され、プロキシ識別子などを用いてデジタルウォレットに関連付けられる。デジタルウォレットが供給されると、情報が、デジタルウォレット入会システムから(又は、ウォレット入会システムの制御下にあるシステムから)、(顧客により提供された連絡方法を用いて)顧客に、新たに供給されたデジタルウォレットにアクセスするための指示と共に送信される。この方法において、実施形態は、顧客が容易に支払いカード情報を登録し、ウォレットに関連づけることを可能にする(同様に、新しいデジタルウォレットを作成することを可能にする)。例えば、いくつかの実施形態において、支払いカードの支払いアカウント情報を電子的に、あるいはその他の方法で収集する(手動のキー入力による収集を含む)と、アカウントデータは、従来のチャネルを介して支払いプロセッサに送信されるだけでなく、顧客の承認を前提として、アカウント作成プロセスを開始するためにウォレット入会システムにも送信される。
【0015】
例示的な実施例において、顧客は、自身のクレジットカード(第2銀行のもの)を自身の事前に作成されたデジタルウォレットに追加したいことがある。いくつかの実施形態に従い、顧客が追加の支払いカードを販売ポイントで使用するとき、この追加の支払いカードは容易に追加されることができる。顧客は、カードがデジタルウォレットに追加されるべきかどうかを促されたとき、承諾し、既存のデジタルウォレットに事前に関連付けられている連絡先情報を入力することができる。それから、この連絡先情報は、既存のデジタルウォレットを識別するために用いることができ、新しい支払いカードに関連付けられた情報は、顧客の既存のデジタルウォレットに関連付けられることができる。
【0016】
いくつかの実施形態において、支払いカードが(例えば、ウォレット登録要求メッセージに対する応答において)新しい(又は既存の)デジタルウォレットに追加されるとき、ウォレットの中の支払いカードレコードは、「シード」又は部分的なレコードであるとみなされ、追加のステップが、顧客から、ウォレットの中の支払いカードに関する情報を完了するために必要とされることがある(例えば、アカウントの顧客の所有権を検証するため、使用規則を提供するため、名前、住所及び他の連絡先情報を提供するため、など)。いくつかの実施形態において、顧客により提供される連絡方法は、レコードを完了するために必要とされる追加情報を取得する目的で顧客に情報を伝達するために用いることができる。本明細書において、用語「シードレコード」は、支払いアカウントの所持者からの追加情報を必要とするデジタルウォレットに関連付けられた支払いアカウントデータを指すために用いられることになる。用語「レコード」が用いられるが、データベース又はデータテーブルの単一のレコード又はフィールドが上記情報を包含することを示すことが意図されるのではなく、代わって、用語「レコード」は、単に解説を便利かつ容易にするために用いられ、アカウントに関連付けられるデータをデジタルウォレットに関連付けて記憶することができる任意のデータ記憶手法を指すことが意図される。
【0017】
初期アカウントデータは、これらに限定されないが、顧客名、アカウント識別番号、有効期限、及び他の必要な情報を含み、この初期アカウントデータは、アカウント作成プロセスに「種をまく」ことに用いられる。初期アカウントセットアップが完了すると、ウォレット入会システムは、アカウントがユーザの名前において作成されたことについて電子メール又はテキストメッセージを送信し、あるいはその他の方法でユーザに通知する。この通知には、入会プロセスを完了するためにアプリケーション又はウェブサイトにナビゲートするリンク、ボタン又は他の手段を含む。
【0018】
顧客がモバイルアプリケーションをインストールし、あるいはウォレット供給者に関連付けられたウェブサイトにナビゲートされると、顧客は、追加情報を入力することを必要とされることがあり、そうでないこともある。最低でも、顧客は、アカウント認証クレデンシャルを作成する必要があることになると予期され、このアカウント認証クレデンシャルは、これらに限定されないが、ユーザ名、電子メールアドレス、パスワード、PIN、又は他の識別情報を含んでよい。この情報は、デジタルウォレットに対するさらなるアクセスを認証してアカウント情報、ユーザプロファイル情報又は他のユーザデータを変更することに用いられることになる。ユーザがデジタルウォレットアカウント維持の一環として行いたいであろう多数の活動が存在することを、当業者には十分理解されたい。
【0019】
登録プロセスが完了すると、顧客は、有効なデジタルウォレットを現在有していることになり、このデジタルウォレットは、モバイル支払い、電子商取引支払い、ピアツーピア(又は個人対個人)支払い、請求支払い及びATMキャッシュアクセスを含む任意の数の別の支払いメカニズム又はアプリケーションによってアクセスされることができる。
【0020】
本発明の実施形態は、別の支払いウォレットにユーザと支払いアカウントとを入会させるための既存の方法と比較した場合に、望ましい利点を提供するものと考えられる。まず、本発明は、小売店及び他の加盟店に便利なプロセスを提供して、支払いの時点でデジタルウォレットのための登録を奨励する。こうして、従来の支払い方法を用いる消費者に、別の支払い方法に入会することを通常の支払いプロセスの一環として奨励することができる。このことは、顧客に通常の日々の業務プロセスの一環として採用させる多くの機会を作り出すことになる。
【0021】
別の利点は、顧客の利便性である。支払いアカウントを登録することは、クレジットカード情報を入力するか、電子商取引サイトのアドレスデータを入力するか、あるいはPaypalなどの既存の別の支払いプラットフォームにアカウント情報を追加するかの時間を消費するプロセスであり得る。これらの既存の登録プロセスは、別のデジタル又はモバイル支払いシステムを用いることに対する主要な抑止力であると一般に考えられる。入会及びアカウント作成プロセスをカードスワイプに低減し、連絡先情報(携帯電話番号又は電子メールアドレスなど)を共有することによって、登録に必要とされる時間は消費者にとって劇的に低減される。
【0022】
別の利点は、デジタルウォレットアカウント作成プロセスにおける詐欺の低減である。物理的な支払いカードは、販売ポイントシステムで物理的にスワイプされるため、例えば、電子商取引詐欺の一主要原因である、盗難されたカード番号を入力することに起因する詐欺は、取り除かれ、あるいは実質的に低減される。カード自体を物理的に所有する顧客だけが、入会プロセスを支払い取引の一環として開始することができる。支払い取引自体もまた、支払い拒否のない成功した支払い取引が有効なクレデンシャルデータの良い指標であるため、後続の取引における詐欺を低減するのに役立つ。さらに、携帯番号又は電子メールアドレスの追加は、別の「ファクタ」を認証プロセスに追加する。これもまた、物理的なカードと必要に応じてさらに検証できる追加のクレデンシャルとを組み合わせるため、リスクを低減する。
【0023】
本発明のいくつかの実施形態の特徴を、図1を参照して説明する。図1は、いくつかの実施形態に従うシステム100のブロック図である。図示されるとおり、システム100は、複数のエンティティ又はデバイスを有し、これら複数のエンティティ又はデバイスが相互作用して、デジタルウォレットにおける効率の良い入会とユーザに対する供給とを容易にする。さらに、システム100のエンティティ又はデバイスは、既存のデジタルウォレットに追加の支払いアカウント又はデバイスを効率良く入会させ、あるいは登録させることができる。
【0024】
図1のシステムにおいて、小売店で品物に対して支払いするユーザがレジに近付き、支払いデバイス102を用いて従来の方法で取引を行い始める。いくつかの実施形態において、支払いデバイスは、クレジット、デビット、記憶された値、又は他のタイプの支払いカードであってよい。取引は、カード存在取引として(例えば、物理的な販売ポイントシステムに支払いカードをスワイプし、あるいは提示することによって)行われてもよく、あるいは、カード不存在取引(例えば、ユーザがカード情報を電子ショッピングカートに入力し、あるいはカード情報を電話越しに提供する場合)であってもよい。いくつかの実施形態において、物理的なカード存在取引などに関して、加盟店システム106の販売ポイントでカード104を提示すると、店員は、加盟店システム106の販売ポイントデバイスのディスプレイ上で、支払いカード102に関連付けられた情報をデジタルウォレットに入れたいか、及び/又は新しいデジタルウォレットを作成したいかをユーザに尋ねるように促されることができる。他の実施形態において、カードを入会させるためのプロンプトは、販売ポイントデバイスの顧客に面するディスプレイ上に、あるいはオンラインショッピングカートの中に現れてもよい。ユーザは、店員に言葉で応答し、あるいは販売ポイントデバイス自体のディスプレイ及び/又はキーパッド上で「はい」(又は他の肯定的な選択肢)を選択することによって、支払いカード102をデジタルウォレットに入会させること(及び/又は支払いカード情報を用いて新しいデジタルウォレットを作成すること)に同意することができる。店員は、取引を完了するために、ユーザにその携帯電話番号及び/又は電子メールアドレスを尋ねてもよい。他の実施形態において、この要求は、顧客に面するディスプレイデバイス上に(図5に示されるものなど)、あるいは電子ショッピングカートの中に現れてもよく、ユーザは、店員ではなくこの情報を入力することができる。他の実施形態において、ユーザは、自宅住所情報を同様に読み取らせるために、自身の運転免許証103又は他の識別情報をスワイプするように促されることもできる。
【0025】
ユーザが、支払いカード102に関連付けられた情報を用いてデジタルウォレットを作成し、あるいは更新するための申し出を受け入れると、加盟店システム106は、支払い認証要求(支払いカード102から読み取られたデータと、カード所持者と加盟店との間で行われた購入取引に関連付けられた取引詳細とを含む)を生成し、従来の処理ネットワーク接続107を用いて支払いプロセッサ108に送信する。例えば、加盟店システム106は、データを支払いゲートウェイに投稿し、あるいはその他の方法で、支払いカード及び取引データを従来の方法で支払い処理する支払いプロセッサ108に送信する。
【0026】
本発明の実施形態に従い、加盟店システム106はさらに、支払いカード情報とカード所持者連絡先情報(携帯電話番号、電子メールアドレスなど)とをネットワーク接続110を介してウォレット入会システム114に送信する(あるいは、上記情報の送信を引き起こす)。例えば、支払いカード及び連絡先情報は、ウォレット要求メッセージの中に形成され、安全なAPIなどを介してウォレット入会システム114に送信されることができる。いくつかの実施形態において、ウォレット要求メッセージは、加盟店システム106以外のエンティティによって生成される。例えば、いくつかの実施形態において、加盟店システム106は、本発明に従うウォレット登録プロセスに支払いカードが使用されることを可能にすることをカード所持者が選んでいる取引に、フラグを立てることができる。このフラグは、支払いカードの使用がウォレット登録プロセスに使用されることを認めることをカード所持者が選んでいる取引を、加盟店システム106に関連付けられた支払いプロセッサ108が識別することができるように、1又は複数のフィールドに設定されてよく、それから、支払いプロセッサ108はウォレット要求メッセージを送信することができ、このウォレット要求メッセージは入会処理のためにウォレット入会システム114に送信される。いくつかの実施形態において、顧客承諾を示すフラグ(又は他のデータ要素)と顧客連絡方法を識別するデータとの双方が提供されることができる。例えば、顧客連絡方法は、デジタルウォレットをウォレット入会システム114が供給したら連絡を受けたい顧客にとってより好ましい方法を識別する情報を含むことができる(例えば、携帯電話番号、電子メールアドレスなど)。
【0027】
すなわち、いくつかの実施形態において、加盟店システム106がウォレット要求メッセージをウォレット入会システム114に送信し、いくつかの実施形態において、支払いプロセッサ108がウォレット要求メッセージをウォレット入会システム114に送信する。いずれの実施形態においても、ウォレット要求メッセージは、加盟店における取引に使用される支払いカード102からの情報を含むことができる(例えば、磁気ストライプから読み取られたトラック1/トラック2データなど)。
【0028】
ウォレット入会システム114は、支払いカードデータを組み合わせ、この支払いカードデータは(これらに限定されないが)、支払いカード番号(“PAN”とも言う)、支払いカード有効期限及び顧客名を含むことができる。顧客連絡先情報は、(本明細書に説明されるとおり加盟店システムによって捕捉された場合、)例えば、携帯電話番号、電子メールアドレスなどを提供されることがある。いくつかの実施形態において、運転免許証が加盟店システム106によって成功裏にスキャンされた場合、ウォレット入会システム114に送信されたデータは、カード所持者の自宅住所と他の情報とを含むこともある。顧客がデジタルウォレットを事前に供給されていなかった場合、(ウォレット入会システム114が1又は複数のウォレット要求メッセージから受け取った)このデータは、デジタルウォレットの中の初期支払い手段として、スワイプされた支払いカードを有する顧客の名前における新しい「シード」デジタルウォレットアカウントを作成するために用いられる。顧客がデジタルウォレットを事前に供給されていた場合、ウォレット要求メッセージからのこの情報は、ウォレット入会システム114が(新しい支払いカードを顧客の既存のデジタルウォレットに追加することによって)顧客の既存のデジタルウォレットを更新することに用いられる。
【0029】
いくつかの実施形態に従い、新しいデジタルウォレットを供給することには、受信した支払いカード情報を安全な記憶デバイス又はネットワークに記憶することと、デジタルウォレットがこの安全な記憶デバイス又はネットワークの中で支払いカード情報を参照することを可能にする識別子(又は「プロキシ」)を生成することとを含むことができる。プロキシは、新しい顧客に割り当てられたウォレット識別子にさらに関連付けられることができる。この方法において、顧客に関連付けられた基本情報で種をまかれたデジタルウォレットが作成されることができ、基本情報には、顧客連絡先情報(携帯電話番号など)と、支払いカード情報を検索し又は読み出すために使用可能なプロキシ又は識別子とを含む。
【0030】
シードデジタルウォレットアカウントを作成することに続いて、ウォレット入会システム114は、通知メッセージをユーザに(ユーザにより提供された連絡先選好情報を用いて)送信することができる。例えば、システム114は、モバイルウォレットアプリケーションをインストールするためのリンクと共に、テキストメッセージ118をユーザのモバイルデバイス122に送信することができる。ユーザは、このリンクを選択し、モバイルアプリケーションをインストールして、登録プロセスを完了させることになる。他の実施形態において、ウォレット入会システムは、携帯電話又はパーソナルコンピュータ130のユーザに登録を完了すること及び/又はモバイルアプリケーションをインストールすることを促すために、電子メールメッセージ124の送信を使用することができる。
【0031】
モバイルアプリケーションがインストールされると、ユーザは、デジタルウォレットの構成及びセットアップを完了するために必要とされる何らかの残りの必要なアカウント情報を入力することを求められることになる。例えば、ユーザは、その自宅住所、請求住所、より好ましい出荷先住所、及び他の連絡先情報(代わりの電話番号及び電子メールアドレスなど)を入力することを促されることができる。他の必要とされる情報には、追加のアカウントクレデンシャル、社会保障番号、パスワード選択、パスワードヒント、及び他の情報を含むことができる。他の情報を本発明に従って収集できることを、当業者には十分理解されたい。
【0032】
登録プロセスが完了すると、ユーザは今度は、自身のモバイル又はインターネット接続されたデバイスを用いてデジタルウォレットを使用して、商品やサービスを購入し、請求を支払い、ATMで現金にアクセスすることができる。デジタルウォレットは、支払いに利用可能な一連のアカウントとして、モバイル又は他のインターネット接続されたデバイスに提示される。商品及び/又はサービスが総計された後、支払い方法が選択され、取引が行われる。
【0033】
単一のウォレット入会システム114が図1に示されているが、任意の数のこうしたデバイスが含まれてよい。さらに、本明細書に説明される様々なデバイスは、本発明の実施形態に従って組み合わせられてもよい。例えば、いくつかの実施形態において、ウォレット入会システムと支払いプロセッサと加盟店と(又はこれらの組み合わせ)が、同一場所に配置されてもよく、かつ/あるいは単一の装置から成ってもよい。ウォレット入会システム114は、1又は複数の従来のマイクロプロセッサを含み得る1又は複数のコンピュータプロセッサを含む1若しくは複数のサーバ又は他のコンピューティングデバイスとして実施されてよく、プログラムされた命令を実行して本明細書に説明される機能性を提供するように動作することができる。ウォレット入会システム114は、いくつかの実施形態に従い、1又は複数の入力/出力コントローラによって少なくとも部分的に描写されるグラフィカルユーザインタフェース(GUI)を介してアクセス可能とすることができる。GUIを用いて、例えば、1又は複数のユーザ及び/又は管理者がウォレット情報などにアクセスすることを可能にすることができる。
【0034】
次に図2を参照し、いくつかの実施形態に従ってウォレットアカウントを作成するプロセス200を説明する。プロセス200は、図1のシステム100などのシステムが実行することができる。例えば、プロセス200は、加盟店システム106の顧客により行われた購入取引に関連して実行されてよい。実施形態が、購入取引と関連して実行されているものとして説明されるが、実施形態は、顧客が支払い取引を行うことなくデジタルウォレットに「シード」レコードを作成するために支払いデバイスをスワイプし、あるいは提示する登録プロセスに使用されてもよい。
【0035】
処理は202において始まり、202において、ウォレット入会システム114(又は、図2の処理を実行するように動作する他のデバイス)が、ユーザと支払いデバイスとに関係する支払い取引から取引データを受信する。例えば、取引データは、ユーザが購入取引のために支払いデバイスを提示した加盟店販売ポイント場所から受信することができる。加盟店における取引処理は、通常の取引として進めることができる。しかしながら、202において、取引データのいくらか又はすべてがウォレット入会システム114に(並行して、リアルタイムで、又はバッチモードで)送信されることができ、上記取引データには、例えば、支払いデバイスの磁気ストライプのトラック1及び/又はトラック2からのデータと、ユーザを識別する情報とを含む。例えば、202における処理は、下記の情報をウォレット入会システムに送信すること又は送信する準備をすることを含むことができる:ユーザ名、支払いデバイスの主要アカウント番号(“PAN”)、及び有効期限。いくつかの実施形態において、ユーザは、電子メールアドレス、電話番号などの追加情報を提供するように促されることもできる。
【0036】
いくつかの実施形態において、204において、支払いデバイスが提示される前、あるいは後のいずれかに、ユーザは、上記情報のいくらか又はすべてをウォレットサーバに送信することを(加盟店店舗で店員により促されることによって、又は販売ポイントデバイスに関連付けられたディスプレイ画面上で契約条件を受け入れることによって、などして)承諾するように、(例えば、購入取引の前、あるいはこれに関連して)促される。例えば、こうした情報をダイアログ表示する一例示的ユーザインタフェース500が図5に示される(図5は、取引時点でディスプレイデバイス502上に表示され得るユーザインタフェース500を示す)。
【0037】
206において、ウォレット入会システム114は、上記情報を受信し、ユーザのためにウォレットデータベースの中にシードレコードを作成する。本明細書において、用語「シードレコード」は概して、使用のために完全なレコードにするために追加情報(例えば、追加のユーザ情報又は追加の支払いアカウント情報など)を必要とするか、あるいはユーザによる検証又は確認を必要とするかの部分的レコードを指す。いくつかの実施形態において、シードレコードが、既存のユーザのために作成されることができ、ここで、シードレコードは、現在のユーザに関連付けられた既存のデジタルウォレットに関連付けられることができ、シードレコードは、ユーザに関連付けられるべき新しい支払いアカウントのための支払いアカウント情報を含む。例えば、Visa(登録商標)クレジットカードのための支払いアカウント詳細を備えた既存のデジタルウォレットをすでに確立しており、かつMasterCard(登録商標)デビットカードを用いて購入取引を行っているユーザが、MasterCardデビットカードの詳細を、自身の既存のデジタルウォレットアカウントに関連付けられたシードレコードとして追加させることができる。この方法における実施形態は、ユーザが支払いアカウント詳細を自身のデジタルウォレットに容易に、安全に、かつ正確に追加することを可能にする。
【0038】
処理は208に続き、208において、ユーザは、シードレコードの作成を通知される。例えば、この通知は、電子メールメッセージとして、テキストメッセージとして、電話呼び出しとして、などでユーザに送信されてよく、この通知は、シードレコードの中の詳細を検証するように、及びシードレコードをアクティブレコードに変換するために必要とされる任意の追加データを追加するようにユーザに促すことができる。この通知は、ユーザがシードレコードの作成を承認して詳細を検証し及び/又は追加情報を収集したことを保証するためのセキュリティ機構として使用されることもできる。通知は、ユーザが訪れる必要があるURL、呼び出すべき電話番号などの詳細を検証/追加する指示をユーザに提供することができる。
【0039】
処理は210に続き、210において、追加データ及び/又は検証詳細がユーザから受信され、シードレコードはウォレット入会システム114の中でアクティブレコードに変換される。いくつかの実施形態において、210において取得される追加データは、モバイルウォレット支払いアプリケーションを識別する情報を含むことができる。例えば、いくつかの実施形態において、アプリケーションがユーザのモバイルデバイス上にダウンロードされることができ、このモバイルデバイスは、ユーザがデジタルウォレットを用いた取引を行うことを可能にする。210における処理には、特定のアプリケーションの情報(アプリケーションがインストールされたモバイルデバイスを識別する情報を含む)とシードレコードからの支払い情報とを関連付けることを含むことができる。
【0040】
いくつかの実施形態に従い、ウォレット入会は、レガシー支払い端末(例えば、本明細書に説明されるようにウォレット入会を実行するように構成されていない販売ポイントデバイスなど)を有する加盟店又は他の取引場所においてウォレット入会を実行できるように構成された別個のハードウェアデバイスを用いて実行されることができる。次に図3を参照し、こうしたウォレット入会システム300を示す。
【0041】
ウォレット入会システム300は、消費者が存在し、かつデジタルウォレットプログラムに参加するために入会したいところの加盟店店舗又は他の場所に配置される1又は複数のコンポーネントを含むことができる。例えば、ウォレット入会システム300は、加盟店店舗の顧客サービスカウンタ、銀行支店、イベントなどに配置される入会デバイス304を含むことができる。いくつかの実施形態に従い、ウォレット入会システム300は、レガシー支払い端末302(現金レジ、販売ポイント端末など)を含むことができる。いくつかの実施形態に従い、ウォレット入会システム300は、レガシー支払い端末302のプロセッサと通信手段とを利用する。入会デバイス304は、レガシー支払い端末302と通信する。入会デバイス304は、例えば、タブレットコンピューティングデバイスなど(Apple(登録商標) iPad、又はAndroid(登録商標)若しくはMicrosoft(登録商標)ウィンドウズオペレーティングシステムを用いたデバイスなど)の、タッチスクリーンディスプレイインタフェースを備えたコンピューティングデバイスであってよい。いくつかの実施形態において、入会デバイス304は、キーパッド又は他のデータ入力デバイスを(タッチスクリーンに加えて、又はその代わりに)有することができる。
【0042】
いくつかの実施形態において、入会デバイス304(及び/又は支払い端末302)は、カード読取器306と通信する。カード読取器306は、例えば、磁気ストライプ読取器であってよい。カード読取器306は、入会デバイス304の筐体に組み込まれることができ、あるいは入会デバイス304と通信する別個のコンポーネントとすることができる。例えば、カード読取器306は、入会デバイス304のユニバーサルシリアルバス(“USB”)ポートに結合されてもよく、ANSI/ISO標準7810、7811−1/6及び7813に従って磁気ストライプ支払いデバイスから最大3トラックのデータを読み取るように構成されてもよい。
【0043】
カード読取器306はさらに、無線周波数識別子(“RFID”)読取器とすることができ、あるいはこれを含むことができ、この読取器は、PayPass(登録商標)標準などに従って動作するように構成された非接触モバイルデバイスなどからデータを調べ、読み取るように構成されたものなどである。いくつかの実施形態において、カード読取器306は、支払い端末302と入会デバイス304とによって共有される。いくつかの実施形態において、別個のカード読取器306が、入会デバイス304と使用するように提供されることができる。
【0044】
入会デバイス304は、支払い端末302及び読取器306と関連して動作して支払い入会処理(例えば、図1に関連して上記で説明されたとおり)を実行することができる。例えば、入会デバイス304は、消費者承諾を保証するために用いられて、デジタルウォレットの作成又は更新に使用するために支払いカードデータがウォレット入会システム314に送信されることを可能にすることができる。いくつかの実施形態において、入会デバイス304は、支払い端末302とは別個に動作して、支払い取引とは別個のデジタルウォレットを作成し又は更新することに使用するためにユーザが支払いアカウント情報を登録することを可能にすることができる。例えば、ユーザは、支払いカードからの情報を用いてデジタルウォレットを作成し又は更新することを専ら目的として、入会デバイス304と対話して上記支払いカードをスワイプし、あるいは提示することができる(この場合、入会デバイス304は、ウォレット入会要求メッセージを直接ウォレット入会システム314に伝達することができ、あるいは支払い端末302を通じてウォレット入会要求メッセージをウォレット入会システム314に転送し又は送ってもらうことができる)。
【0045】
図3に示されるコンポーネントのすべてが本発明に係るウォレット入会システム300に関係する必要があるわけではない。例えば、いくつかの実施形態において、入会デバイス304は、読取器306と通信して、本発明に従ってユーザがデジタルウォレットを作成し又は更新することを可能にすることができる。例えば、いくつかの実施形態において、入会デバイス304は、読取器306及びウォレット入会システム314と通信するスタンドアロン型デバイスであって、ユーザが自身の(1又は複数の)カードをスワイプし又は読み取らせることを可能にし、上記(1又は複数の)カードから読み取られた情報を(顧客連絡先情報及びオプトインデータと共に)ウォレット入会システム314に送信させることができる。一例示的実施例として、入会デバイス304は、顧客サービスデスク又は他の便利な場所に配置されたタブレットコンピュータ、モバイルデバイス、キオスク、専用端末などであり、顧客は、入会デバイス304と対話して読み取りのために支払いカードを提示して、本発明に従うデジタルウォレットを作成し又は更新することができる。
【0046】
さらなる一例示的実施例として、いくつかの実施形態において、ウォレット入会デバイス304は、モバイルデバイスであってよい(デジタルウォレットを作成し又は更新したいユーザが操作するモバイルデバイスを含む)。こうした一実施形態において、モバイルウォレット登録アプリケーションが利用可能にされ、モバイルデバイスにダウンロードされ、インストールされることができる。モバイルウォレット登録アプリケーションを動作させるモバイルデバイスは、入会デバイス304の役割を果たすことができる。いくつかの実施形態において、読取器306は、モバイルデバイスのマイクロUSBポート又はオーディオジャックを介してモバイルデバイスにつながったモバイル磁気ストライプ読取器であってよい。例えば、1つの適切な読取器は、ID TECH(登録商標)が提供するiMag Pro Mobile MagStripe Reader(又は同様のデバイス)である。こうした一実施形態において、モバイルウォレット登録アプリケーションを用いて構成されたモバイルデバイスであって支払いカード読取器(磁気ストライプ又は他の読取器テクノロジーを含む)と通信しているモバイルデバイスのユーザは、1又は複数の支払いカードから支払いカード情報を読み取らせ、カードから読み取られた情報をウォレット入会システム314に送信させて本発明に従うデジタルウォレットを更新し又は作成することができる。別の例示的実施例として、いくつかの実施形態において、読取器306は必要とされない。代わって、モバイルデバイス上で利用可能な画像化及び捕捉テクノロジーが、支払いカードの表面の画像を捕捉するために使用されてよい。それから、捕捉された画像は、画像処理ソフトウェア及びツール(card.io(登録商標)が提供するものなど)を用いて処理されて、支払いカードデータ(例えば、カード所持者名、PAN、有効期限及びカード画像を含む)を生成することができる。この捕捉されたデータは、(入会デバイス304として動作する)モバイルデバイスから(カード所持者連絡先情報と共に)ウォレット入会システム314に送信されて、本発明に従うデジタルウォレットの更新又は作成をもたらすことができる。
【0047】
ウォレット入会システム300は、ソフトウェアを用いて構成されて、顧客がウォレット入会処理を行うことを可能にすることができる。図4は、ウォレット入会のプロセス400を示し、例えば、システム300は、図4に説明されるようにウォレット入会プロセスを実行するように構成されてよい。
【0048】
プロセス400は、402において、消費者がモバイルウォレットを要求するために入会デバイス304と対話するときに始まる。例えば、消費者は、入会デバイス304を有する場所を訪問し、デバイス上の表示メニューと対話することができる。例えば、入会デバイス304のディスプレイ画面は、消費者に、「モバイルウォレットを得るにはここをクリック」又は同様の行動のきっかけを促すことができる。一例示的ユーザインタフェース500が図5に示されており、図5は、入会デバイス304のディスプレイ画面502に表示され得るユーザインタフェース500を示す。図5に表されるとおり、ユーザインタフェース500は、ユーザに、「モバイルウォレットを作成する場合、又はこの支払いカードをご自身の既存のウォレットに追加する場合は、単にご自身の携帯電話番号を入力して「受諾する」を押してください」と促す。このプロンプトは例示的であり、他のユーザインタフェースが利用されてもよいことを当業者には十分理解されたい。さらに、携帯電話番号が顧客連絡方法として使用され得るが、他の連絡方法が使用されてもよい。
【0049】
処理は404に続き、404において、ウォレット入会システム300は、消費者連絡先情報を受信する。より具体的には、いくつかの実施形態において、消費者は、モバイルウォレットアプリケーションをインストールして使用したい自身のモバイルデバイスの電話番号を(例えば、入会デバイス304に関連付けられたディスプレイデバイスと対話することによって)入力するように促される。電話番号が受信されると、処理は406に続き、406において、消費者は、カード読取器306が読み取ることになる第1の支払いカードを提示するように促される。それから、消費者は、読取器306上に第1の支払いカードを(カードが磁気ストライプカードであるかRFIDカードであるかに依存して)スワイプし、あるいはタップする。このカードデータは、処理のために入会デバイス304から遠隔のウォレット入会プラットフォームに送信される。カードデータ(例えば、磁気ストライプ支払いカードのトラック1及びトラック2データなど)は、読取器306によって読み取られ、消費者が入力した情報(例えば、消費者が入力した携帯電話番号)と関連付けるために入会デバイス304に渡され、遠隔のウォレット入会プラットフォームに送信され、したがってこのデータは、消費者のモバイルウォレットにカードデータを記憶することに用いることができる。
【0050】
カードが正しく読み取られ、カードデータが成功裏に捕捉された場合、処理は408に続き、408において、消費者は、別の支払いカードを自身のウォレットに追加したいかどうかを回答するように促される。「はい」である場合、処理は406に戻り、消費者は、読取器306に別のカードを提示するように促される。消費者のウォレットにさらなるカードを追加しない場合、処理は410に続き、410において、モバイルウォレットインストールメッセージが消費者に送信される。
【0051】
例えば、モバイルウォレットインストールメッセージは、電子メールメッセージとして(消費者が自身の電子メールアドレスを提供していた場合)、SMSメッセージとして、などで消費者に送信されることができる。モバイルウォレットインストールメッセージは、本発明に係るモバイルウォレットアプリケーションを消費者自身のモバイルデバイス上にダウンロードしインストールすることに消費者を向かわせるリンクを提供することができる。いくつかの実施形態において、モバイルウォレットは、消費者の入会済みの支払いカードに関する情報を用いて予めロードされる。
【0052】
いくつかの実施形態において、モバイルウォレットインストールメッセージは、入会デバイス304のディスプレイデバイス上で消費者に提示されることができる。例えば、モバイルウォレットアプリケーション(このアプリケーションは、消費者のために個人向けにすることができる)のダウンロード場所へのURLをエンコードしたQRコードが生成されることができる。消費者は、自身のモバイルデバイスを操作し、QRコードをスキャンしてモバイルウォレットアプリケーションのダウンロード及びインストールを開始するように促されることができる。
【0053】
モバイルウォレットアプリケーションが消費者のモバイルデバイスにダウンロードされたとき、インストーラがアプリケーションを起動し、入会プロセスを完了するための情報に関して消費者を促すことができる。例えば、消費者が、自分自身を検証するように促されることができる。1つの特定の検証例として、消費者が、自身の(1又は複数の)支払いカードに関連し得るいくつかの住所(これらのうちいくつかは無効である)を提示され、自身の正しい住所を選択するように促されることができる。消費者が自身の正しい住所を適切に識別した場合、この消費者は有効であり、モバイルウォレットアプリケーションインストールプロセスは完了することができ、モバイルウォレットは支払い取引に用いるために使用することができる。
【0054】
図3図5に関連して図示され説明される本発明の実施形態は、ウォレット入会ソフトウェア又はアプリケーションを用いて更新できる販売ポイント端末を有さない加盟店に、更新パスを提供する。
【0055】
本明細書における上記プロセス説明は、プロセスステップを実行するための固定順序を示すものと見なされるべきではない。むしろ、上記プロセスステップは、少なくともいくつかのステップの同時実行を含め、実施可能な任意の順序で実行されてよい。
【0056】
本発明は、特定の例示的実施形態と関連して説明されているが、当業者に対して明らかな様々な変更、代替及び変形が、添付された特許請求の範囲に明記される発明の主旨及び範囲から逸脱することなく、開示された実施形態に対してなされ得ることを理解されたい。
【0057】
関連出願の相互参照
本出願は、2012年5月24日に申請された米国仮特許出願第61/651,193号の非仮出願であり、上記米国仮特許出願に対して利益及び優先を主張するものであり、その内容全体がすべての目的のため本明細書において参照により援用される。
図1
図2
図3
図4
図5