【実施例】
【0072】
本開示の実施形態を、例示的であって本開示の範囲を限定するものではない以下の実施例に示す。これらの実施例において用いられるポリマー基板または層として、(1)ポリ塩化ビニル(PVC)シートおよび(2)C−処理されたフッ素化エチレンプロピレン(FEP)コポリマーシートが挙げられる。
【0073】
本発明の実施例ならびに比較例の種々の層に用いる構成要素を、以下の市販の材料から構成した:
a)DSM Neoresinsによって供給される水系脂肪族ポリウレタン分散物Neorez R 9621;
b)DSM Neoresinsによって供給される水系脂肪族ポリウレタン分散物Neorez R 9330;
c)DSM Neoresinsによって供給される水系脂肪族ポリウレタン分散物Neorez R 9679;
d)DSM Neoresinsによって供給される水系脂肪族ポリウレタン分散物Neorez R600;
e)BPIによって供給される水系脂肪族ポリウレタン分散物Bondthane UD−410;
f)Cytech Industiresによって供給されるヘキサメトキシメチルメラミン化合物Cymel 303LF;および
g)Dupontによって供給されるエトキシ化非イオン性フルオロ界面活性剤Zonyl FSO。
h)WR Graceによって供給されるコロイダルシリカ分散物Ludox AM
i)Dupontによって供給されるフッ素化アニオン性界面活性剤Capstone FS−61
【0074】
接着剤層
実施例1−2層コンポジット
表1Aに記載の接着剤層のためのコーティング組成物を、C−処理されたFEP基板上に種々の厚さでコーティングし、93℃で10分間乾燥した。続いて、接着剤がコーティングされたFEPシートを、それぞれ、接着剤層がFEPおよびPVCシート間にあるようにPVCシートに積層した。積層は、40psiのフットプレスにおいて121℃でまたはハンドローラーによって室温(RT)でのいずれかで行った。こうして作製されたコンポジットのいくつかを、種々の期間にわたって107℃でさらに硬化した。FEPシートとPVCシートとの間の剥離強度を、ASTM D1876に従ったInstronにおいてポンド/リニアインチ(PLI)として求めた。種々のコンポジット構造、加工の詳細および対応する剥離強度値を表1Bに列挙する。
【0075】
【表1A】
【0076】
【表1B】
【0077】
上記に示すように、接着剤の組み合わせ:接着剤1〜接着剤6は、少なくとも2PLIの剥離強度値を生じた。
【0078】
さらに、接着剤1〜接着剤6を利用した各コンポジットは、屈曲され、折り畳まれ、湾曲されて、剥離しなかった。一方で、接着剤7〜接着剤8によって製造したコンポジットは、ほとんどまたは全く接着性を付与しなかった。実際、剥離することなく屈曲、折り畳み、または湾曲が可能である一体のコンポジットは、接着剤7〜接着剤8を用いて作り出すことができなかった。
実施例2−接着剤4をベースとした3層コンポジット
【0079】
両側にC−処理した2つのFEPシートのそれぞれを、表A1に概説する接着剤4で両側にコーティングし、93℃で10分間乾燥した。接着剤でコーティングしたFEPシートを、それぞれ、ハンドローラーによって室温(RT)で2つのPVCシート間に積層し、続いて107℃で5分間硬化させて、以下の表2に概説する以下のコンポジットを作り出した。さらに、コンポジットをそれぞれゲルボ装置において2000サイクルにわたる湾曲に供し、剥離についてチェックした。
【0080】
【表2】
【0081】
実施例3−防曇層
以下の表3に記載の防曇コーティング組成物を、PVC層の1つの表面上のコンポジットB1およびB2にコーティングした。さらに、防曇コーティング組成物を、独立型のC−処理されたFEPシートに直接適用した。
【0082】
【表3】
【0083】
性能試験
透明度−コーティングされた防曇層を有する上記サンプルを%VLTについて評価した。少なくとも50%の%VLTを有するサンプルを「高」とし、他を「低」とした。
【0084】
接着性−防曇層を有するサンプルを、直上の層に対する防曇層の接着性についてスコッチテープによって評価した。材料のいずれの除去も「不良」と判断した一方で、除去されないものは「良」と判断した。
【0085】
粘着性−防曇層を有するサンプルを、該層を自身の上に折り畳み、それを離すことによって粘着性について評価した。該層が自身に付着したとき、これを「粘着性」であるとした。他の場合を「非粘着性」とした。
【0086】
防曇能−防曇層のサンプルを水による水蒸気浴に80℃の温度で15秒間暴露し、防曇特性について評価した。その後、水蒸気にあてたサンプルを、石鹸中きれいな古布によって、および温水によって洗浄し、乾燥した。乾燥後、サンプルを上記と同様にして再び水蒸気にあてた。水蒸気への暴露、続いての洗浄によるサイクルを15分間継続し、サンプルを材料のあらゆる除去または防曇特性の損失についてチェックした。本発明の防曇層は、サイクルの途中または終わりに材料のいずれの除去または防曇特性の損失も示すことなく該試験に「合格」した。
【0087】
剥離−防曇コーティングしたコンポジットをゲルボ試験器において2000サイクルにわたる湾曲に供し、剥離について評価した。サンプルは、いずれの層も剥離が検出されなかったときに、試験に「合格」したとみなす。
【0088】
試験結果を以下表2Bにまとめる。
【0089】
【表2B】
【0090】
上記に示すように、サンプル1〜3および7は、高い透明度、良好な接着性、非粘着性表面、良好な可撓性、良好な洗浄性を示すコンポジットバイザーを生じ、良好な防曇性能を維持した。一方で、サンプル4〜6は、不良な接着性または粘着性表面を与え、バイザー用途に望ましくないと判断した。
【0091】
多くの異なる態様および実施形態が可能である。これらの態様および実施形態のいくつかを以下に記載する。本明細書を読んだ後、当業者は、これらの態様および実施形態が単に説明目的であり、本発明の範囲を限定しないことを認識する。実施形態は、以下に列挙する項のいずれか1つ以上によることができる。
【0092】
項1.基板層と;防曇層とを含む透明コンポジットであって、防曇層が、接着性ポリマー、硬質ポリマー、および親水性ポリマーを含み、接着性ポリマー、硬質ポリマー、および親水性ポリマーが異なるものである、上記透明コンポジット。
【0093】
項2.基板層と;第1接着剤層と;第1透明層と;第2接着剤層と;第2透明層と;接着性ポリマー、硬質ポリマー、および親水性ポリマーを含む防曇層とを含む透明コンポジットであって、接着性ポリマー、硬質ポリマー、および親水性ポリマーが異なるものである、上記透明コンポジット。
【0094】
項3.接着性ポリマーと、硬質ポリマーと、親水性ポリマーとを含む防曇コーティング組成物であって、接着性ポリマー、硬質ポリマー、および親水性ポリマーが異なるものである、上記防曇コーティング組成物。
【0095】
項4.接着性ポリマーが、約45℃未満のT
gを有するポリマーを含み;硬質ポリマーが、ASTM D3363に従って測定されるとき、少なくともHの鉛筆硬度を有するポリマーを含み;親水性ポリマーが、骨格および骨格に共有結合している親水性セグメントを有するポリマーを含む、上記項のいずれか1つに記載の透明コンポジット。
【0096】
項5.防曇層または防曇コーティング組成物が親水性ポリマーを含む、上記項のいずれか1つに記載の透明コンポジットまたはコーティング組成物。
【0097】
項6.親水性ポリマーが親水性ポリウレタンを含む、項4に記載の透明コンポジットまたはコーティング組成物。
【0098】
項7.親水性ポリマーが、ポリウレタン骨格およびポリウレタン骨格に共有結合している親水性セグメントを有するポリマーを含む、項5〜6のいずれか1つに記載の透明コンポジットまたはコーティング組成物。
【0099】
項8.親水性セグメントが、アルキレンオキシド、ラクトン、ラクタム、シラン、アクリルアミド、アルコール、ゼラチン、またはこれらの組み合わせを含む、項7に記載の透明コンポジットまたはコーティング組成物。
【0100】
項9.親水性セグメントが、アルキレンオキシド、ラクトン、ラクタム、またはこれらの組み合わせを含む、項7〜8のいずれか1つに記載の透明コンポジットまたはコーティング組成物。
【0101】
項10.親水性セグメントが、少なくとも約100、少なくとも約500、または少なくとも約1000さえもの分子量を有する、項7〜9のいずれか1つに記載の透明コンポジットまたはコーティング組成物。
【0102】
項11.親水性セグメントが、少なくとも約1重量%、少なくとも約10重量%、または少なくとも約25重量%さえもの親水性ポリマーを含む、項7〜10のいずれか1つに記載の透明コンポジットまたはコーティング組成物。
【0103】
項12.親水性ポリマーが、防曇層またはコーティング組成物の合計乾燥重量を基準にして約99.9重量%以下、約90重量%以下、約80重量%以下、または約70重量%以下さえもの量で防曇層に存在する、項5〜11のいずれか1つに記載の透明コンポジットまたはコーティング組成物。
【0104】
項13.親水性ポリマーが、防曇層またはコーティング組成物の合計乾燥重量を基準にして少なくとも約0.01重量%、少なくとも約10重量%、少なくとも約20重量%、または少なくとも約25重量%さえもの量で防曇層に存在する、項5〜12のいずれか1つに記載の透明コンポジットまたはコーティング組成物。
【0105】
項14.親水性ポリマーが、防曇層またはコーティング組成物の合計乾燥重量を基準にして約0.01重量%〜約99.9重量%、約10重量%〜約90重量%、約20重量%〜約80重量%、または約25重量%〜約75重量%さえもの範囲の量で防曇層に存在する、項5〜13のいずれか1つに記載の透明コンポジットまたはコーティング組成物。
【0106】
項15.防曇層または防曇コーティング組成物が硬質ポリマーを含む、上記項のいずれか1つに記載の透明コンポジット。
【0107】
項16.硬質ポリマーが、スチレン、スチレン誘導体、アクリル酸またはその誘導体、メタクリル酸またはその誘導体、オレフィン、(メタ)アクリロニトリル、イタコン酸およびその誘導体、マレイン酸およびその誘導体、ハロゲン化ビニル、ハロゲン化ビニリデン、フルオロポリマー、またはこれらの組み合わせを含むエチレン性不飽和モノマーから調製されたポリマーまたはインターポリマーを含む、項15に記載の透明コンポジットまたはコーティング組成物。
【0108】
項17.硬質ポリマーが、縮合ポリマーの水性分散物から調製されたポリマーを含む、項15〜16のいずれか1つに記載の透明コンポジットまたはコーティング組成物。
【0109】
項18.硬質ポリマーが、ポリウレタン、ポリエステル、またはこれらの組み合わせを含む、項15〜17のいずれか1つに記載の透明コンポジットまたはコーティング組成物。
【0110】
項19.硬質ポリマーが、ポリウレタン分散物、ポリエステル分散物、またはこれらの組み合わせから調製されたポリマーを含む、項15〜18のいずれか1つに記載の透明コンポジットまたはコーティング組成物。
【0111】
項20.硬質ポリマーが、ASTM D3363に従って測定されるとき、少なくとも約H、少なくとも約2H、少なくとも約3Hの鉛筆硬度を有する、項15〜19のいずれか1つに記載の透明コンポジットまたはコーティング組成物。
【0112】
項21.硬質ポリマーが、ASTM D412に従って測定されるとき、少なくとも約2000psi、少なくとも約3000psi、または少なくとも約3500psiさえもの100%モジュラスを有する、項15〜20のいずれか1つに記載の透明コンポジットまたはコーティング組成物。
【0113】
項22.硬質ポリマーが、ASTM D412に従って測定されるとき、約15000psi以下、約10000psi以下、または約7500psi以下さえもの100%モジュラスを有する、項15〜21のいずれか1つに記載の透明コンポジットまたはコーティング組成物。
【0114】
項23.硬質ポリマーが、ASTM D412に従って測定されるとき、少なくとも約3000psi、少なくとも約4000psi、または少なくとも約5000psiさえもの引張強度を有する、項15〜22のいずれか1つに記載の透明コンポジットまたはコーティング組成物。
【0115】
項24.硬質ポリマーが、ASTM D412に従って測定されるとき、約15000psi以下の引張強度を有する、項15〜23のいずれか1つに記載の透明コンポジットまたはコーティング組成物。
【0116】
項25.硬質ポリマーが、防曇層またはコーティング組成物の合計乾燥重量を基準にして約90重量%以下、約80重量%以下、約70重量%以下、または約60重量%以下さえもの量で防曇層に存在する、項15〜24のいずれか1つに記載の透明コンポジットまたはコーティング組成物。
【0117】
項26.硬質ポリマーが、防曇層またはコーティング組成物の合計乾燥重量を基準にして少なくとも約0.1重量%、少なくとも約10重量%、少なくとも約20重量%、または少なくとも約25重量%さえもの量で存在する、項15〜25のいずれか1つに記載の透明コンポジットまたはコーティング組成物。
【0118】
項27.硬質ポリマーが、防曇層またはコーティング組成物の合計乾燥重量を基準にして約0.1重量%〜約90重量%、約10重量%〜約80重量%、約20重量%〜約70重量%、または約25重量%〜約60重量%さえもの範囲内の量で存在する、項15〜26のいずれか1つに記載の透明コンポジットまたはコーティング組成物。
【0119】
項28.防曇層またはコーティング組成物が接着性ポリマーを含む、上記項のいずれか1つに記載の透明コンポジットまたはコーティング組成物。
【0120】
項29.接着性ポリマーがポリエステルまたはポリウレタンを含む、項28に記載の透明コンポジットまたはコーティング組成物。
【0121】
項30.接着性ポリマーが、脂肪族の非イオン性ポリウレタンを含む、項28〜29のいずれか1つに記載の透明コンポジットまたはコーティング組成物。
【0122】
項31.接着性ポリマーが、防曇層またはコーティング組成物の合計乾燥重量を基準にして約90重量%以下、約80重量%以下、約70重量%以下、または約60重量%以下さえもの量で存在する、項28〜30のいずれか1つに記載の透明コンポジットまたはコーティング組成物。
【0123】
項32.接着性ポリマーが、防曇層またはコーティング組成物の合計乾燥重量を基準にして少なくとも約0.1重量%、少なくとも約10重量%、少なくとも約20重量%、またはさえもの少なくとも約25重量%さえもの量で存在する、項28〜31のいずれか1つに記載の透明コンポジットまたはコーティング組成物。
【0124】
項33.接着性ポリマーが、防曇層またはコーティング組成物の合計乾燥重量を基準にして約0.1重量%〜約90重量%、約10重量%〜約80重量%、約20重量%〜約70重量%、または約25重量%〜約60重量%さえもの範囲内の量で存在する、項28〜32のいずれか1つに記載の透明コンポジットまたはコーティング組成物。
【0125】
項34.接着性ポリマーが、スチレン、スチレン誘導体、アクリル酸またはその誘導体、メタクリル酸またはその誘導体、オレフィン、(メタ)アクリロニトリル、イタコン酸およびその誘導体、マレイン酸およびその誘導体、ハロゲン化ビニル、ハロゲン化ビニリデン、フルオロポリマー、ならびにこれらの組み合わせからなる群から選択されるエチレン性不飽和モノマーから調製されたポリマーまたはインターポリマーを含む、項28〜33のいずれか1つに記載の透明コンポジットまたはコーティング組成物。
【0126】
項35.接着性ポリマーが、フルオロポリマーから調製されたポリマーまたはインターポリマーを含み、フルオロポリマーが、PTFE、FPA、FEP、THV、ETFE、PVDF、ならびにこれらの組み合わせからなる群から選択される、項28〜34のいずれか1つに記載の透明コンポジットまたはコーティング組成物。
【0127】
項36.接着性ポリマーが、縮合ポリマーの水性分散物から調製されたポリマーを含む、項28〜35のいずれか1つに記載の透明コンポジットまたはコーティング組成物。
【0128】
項37.接着性ポリマーが、ポリウレタンまたはポリエステル分散物から調製されたポリマーを含む、項28〜36のいずれか1つに記載の透明コンポジットまたはコーティング組成物。
【0129】
項38.防曇層またはコーティング組成物が架橋剤をさらに含む、上記項のいずれか1つに記載の透明コンポジットまたはコーティング組成物。
【0130】
項39.防曇層またはコーティング組成物が、硬質ポリマー、親水性ポリマー、および接着性ポリマーを含むポリマーの架橋網目構造をさらに含む、上記項のいずれか1つに記載の透明コンポジットまたはコーティング組成物。
【0131】
項40.防曇層またはコーティング組成物が、界面活性剤、消泡剤、コーティング助剤、電荷制御剤、導電性粒子、導電性ポリマー、増粘剤、粘度調整剤、合一助剤、可溶性および/または固体粒子染料、防曇剤、無機または有機充填剤、艶消しビーズ、無機またはポリマー粒子、接着促進剤、バイト溶剤、化学エッチング液、潤滑剤、可塑剤、抗酸化剤、ボイド化剤、着色剤、色調剤、粗化剤、スリップ剤、UV吸収剤、屈折率整合材、ならびにこれらの組み合わせからなる群から選択される添加剤をさらに含む、上記項のいずれか1つに記載の透明コンポジットまたはコーティング組成物。
【0132】
項41.基板層に隣接して設けられた第1透明層をさらに含む、上記項のいずれか1つに記載の透明コンポジット。
【0133】
項42.第1透明層がフルオロポリマーを含む、項41に記載の透明コンポジット。
【0134】
項43.第1透明層が、C−処理されたフルオロポリマーを含む、項41〜42のいずれか1つに記載の透明コンポジット。
【0135】
項44.第1透明層に隣接して設けられた第2透明層をさらに含む、項41〜43のいずれか1つに記載の透明コンポジット。
【0136】
項45.第2透明層が、フルオロポリマーまたはポリ塩化ビニル、またはポリエステル、またはポリカーボネート、または酢酸セルロース、またはポリオレフィンを含む、項44に記載の透明コンポジット。
【0137】
項46.第2透明層が、C−処理されたフルオロポリマーを含む、項44〜45のいずれか1つに記載の透明コンポジット。
【0138】
項47.第1透明層および第2透明層が同じポリマー材料を含む、項41〜46のいずれか1つに記載の透明コンポジット。
【0139】
項48.透明コンポジットが、第1透明層と基板層との間に設けられた第1接着剤層と;第2透明層と第1透明層との間に設けられた第2接着剤層とを含む、上記項のいずれか1つに記載の透明コンポジット。
【0140】
項49.第1接着剤層、または第2接着剤層が、ポリウレタンポリマーを含む、項48に記載の透明コンポジット。
【0141】
項50.第1接着剤層、または第2接着剤層が、硬化した架橋水系脂肪族ポリウレタン分散物を含む、項48〜49のいずれか1つに記載の透明コンポジット。
【0142】
項51.第1接着剤層、または第2接着剤層が、防曇層において同じ接着性ポリマーを含む、項48〜50のいずれか1つに記載の透明コンポジット。
【0143】
項52.第1接着剤層、または第2接着剤層が、水溶性ポリマー、親水性コロイドまたは水不溶性ポリマーをラテックスまたは分散物の形態で含む、項48〜51のいずれか1つに記載の透明コンポジット。
【0144】
項53.第1接着剤層、または第2接着剤層が、エチレン性不飽和モノマー、例えばスチレン、スチレン誘導体、アクリル酸またはその誘導体、メタクリル酸またはその誘導体、オレフィン、(メタ)アクリロニトリル、イタコン酸およびその誘導体、マレイン酸およびその誘導体、ハロゲン化ビニル、ハロゲン化ビニリデン、またはフルオロポリマーから調製されたポリマーおよびインターポリマーを含む、項48〜52のいずれか1つに記載の透明コンポジット。
【0145】
項54.第1接着剤層、または第2接着剤層が、縮合ポリマーの水性分散物から調製されたポリマーを含む、項48〜53のいずれか1つに記載の透明コンポジット。
【0146】
項55.第1接着剤層、または第2接着剤層が、ポリウレタンまたはポリエステル分散物から調製されたポリマーを含む、項48〜54のいずれか1つに記載の透明コンポジット。
【0147】
項56.第1接着剤層、または第2接着剤層が、45℃以下、20℃以下、10℃以下、または0℃以下さえものガラス転移温度(T
g)を有するポリマー含む、項48〜55のいずれか1つに記載の透明コンポジット。
【0148】
項57.コンポジットが基板層を含む、上記項のいずれか1つに記載の透明コンポジット。
【0149】
項58.コンポジットが自立型透明基板層を含む、上記項のいずれか1つに記載の透明コンポジット。
【0150】
項59.コンポジットが、ポリ塩化ビニル、ポリエステル、フルオロポリマー、ポリカーボネート、またはポリオレフィンを含む基板層を含む、上記項のいずれか1つに記載の透明コンポジット。
【0151】
項60.第1透明層と基板層との間の剥離強度が、ASTM D1876に従って測定されるとき、少なくとも約2ポンド/リニアインチ(PLI)、少なくとも約3PLI、少なくとも約4PLI、または少なくとも約5PLIでさえある、上記項のいずれか1つに記載の透明コンポジット。
【0152】
項61.第2透明層と第1透明層との間の剥離強度が、ASTM D1876に従って測定されるとき、少なくとも約2ポンド/リニアインチ(PLI)、少なくとも約3PLI、少なくとも約4PLI、または少なくとも約5PLIでさえある、上記項のいずれか1つに記載の透明コンポジット。
【0153】
項62.外層とフルオロポリマーを含む層との間の結合が、ASTM D1876に従って測定されるとき、少なくとも約2ポンド/リニアインチ(PLI)、少なくとも約3PLI、少なくとも約4PLI、または少なくとも約5PLIさえもの結合強度を有し;フルオロポリマーを含む層とポリマーを含む層との間の結合が、ASTM D1876に従って測定されるとき、少なくとも約2ポンド/リニアインチ(PLI)、少なくとも約3PLI、少なくとも約4PLI、または少なくとも約5PLIさえもの結合強度を有する、上記項のいずれか1つに記載の透明コンポジット。
【0154】
項63.防曇層が、スコッチテープ試験に従って測定されるとき、隣接層に対して良好な接着性を有する、上記項のいずれか1つに記載の透明コンポジット。
【0155】
項64.防曇層は、該層を自身の上に折り畳み、該層を離し、該層が自身に付着するかを観察することによって判断されるとき、非粘着性である、上記項のいずれか1つに記載の透明コンポジット。
【0156】
項65.防曇層が、水蒸気浴試験に合格する、上記項のいずれか1つに記載の透明コンポジット。
【0157】
項66.コンポジットが、ゲルボ試験器における2000サイクルにわたる湾曲によって判断されるとき、剥離しない、上記項のいずれか1つに記載の透明コンポジット。
【0158】
項67.防曇層が、少なくとも50%、少なくとも70%、または少なくとも90%さえもの%VLTを有する、上記項のいずれか1つに記載の透明コンポジット。
【0159】
項68.防曇層を含む透明コンポジットであって、防曇層が、親水性ポリマーと、コロイダルシリカおよび/またはアニオン性フッ素化界面活性剤を含むブロッキング防止剤とを含む、透明コンポジット。
【0160】
項69.親水性ポリマーと、コロイダルシリカおよび/またはアニオン性フッ素化界面活性剤を含むブロッキング防止剤とを含む防曇コーティング組成物。
【0161】
項70.防曇コーティング組成物および/または層が、ブロッキング防止剤を含む、上記項のいずれか1つに記載の透明コンポジットまたはコーティング組成物。
【0162】
項71.防曇コーティング組成物および/または層が、コロイド状無機粒子を含むブロッキング防止剤を含む、上記項のいずれか1つに記載の透明コンポジットまたはコーティング組成物。
【0163】
項72.防曇コーティング組成物および/または層が、コロイダルシリカを含むブロッキング防止剤を含む、上記項のいずれか1つに記載の透明コンポジットまたはコーティング組成物。
【0164】
項73.防曇コーティング組成物および/または層が、フッ素化界面活性剤を含むブロッキング防止剤を含む、上記項のいずれか1つに記載の透明コンポジットまたはコーティング組成物。
【0165】
項74.防曇コーティング組成物および/または層が、アニオン性フッ素化界面活性剤を含むブロッキング防止剤を含む、上記項のいずれか1つに記載の透明コンポジットまたはコーティング組成物。
【0166】
項75.防曇コーティング組成物および/または層が、防曇コーティング組成物または防曇層の合計重量を基準にして少なくとも約1重量%、少なくとも約3重量%、または少なくとも約7重量%さえもの量で防曇コーティング組成物または防曇層に存在するコロイダルシリカを含むブロッキング防止剤を含む、上記項のいずれか1つに記載の透明コンポジットまたはコーティング組成物。
【0167】
項76.防曇コーティング組成物および/または層が、約50重量%以下、約40重量%以下、約30重量%以下、または約20重量%以下さえもの量で防曇コーティング組成物または防曇層に存在するコロイダルシリカを含むブロッキング防止剤を含む、上記項のいずれか1つに記載の透明コンポジットまたはコーティング組成物。
【0168】
項77.防曇コーティング組成物および/または層が、約1重量%〜約50重量%、約3重量%〜約40重量%、または約7重量%〜約30重量%さえもの範囲の量で防曇コーティング組成物または防曇層に存在するコロイダルシリカを含むブロッキング防止剤を含む、上記項のいずれか1つに記載の透明コンポジットまたはコーティング組成物。
【0169】
項78.防曇コーティング組成物および/または層が、防曇コーティング組成物または防曇層の合計重量を基準にして少なくとも約0.005重量%、少なくとも約0.01重量%、または少なくとも約0.03重量%さえもの量で防曇コーティング組成物または防曇層に存在するフッ素化アニオン性界面活性剤を含むブロッキング防止剤を含む、上記項のいずれか1つに記載の透明コンポジットまたはコーティング組成物。
【0170】
項79.防曇コーティング組成物および/または層が、約15重量%以下、約10重量%以下、約8重量%以下、または約2重量%以下さえもの量で防曇コーティング組成物または防曇層に存在するフッ素化アニオン性界面活性剤を含むブロッキング防止剤を含む、上記項のいずれか1つに記載の透明コンポジットまたはコーティング組成物。
【0171】
項80.防曇コーティング組成物および/または層が、約0.005重量%〜約15重量%、約0.01重量%〜約10重量%、または約0.03重量%〜約8重量%さえもの範囲の量で防曇コーティング組成物または防曇層に存在するフッ素化アニオン性界面活性剤を含むブロッキング防止剤を含む、上記項のいずれか1つに記載の透明コンポジットまたはコーティング組成物。
【0172】
記載全体または実施例において上記したアクティビティの全てが必要とされるわけではないこと、特定のアクティビティの一部は必要とされない場合があること、および1つ以上のさらなるアクティビティが上記のものに加えて実施されてよいことが理解されよう。さらにまた、アクティビティが列挙されている順序は、必ずしも、それらが実施される順序ではない。
【0173】
利益、他の利点、および課題に対する解決策を具体的な実施形態に関して上記に記載した。しかし、かかる利益、他の利点、および課題に対する解決策、ならびに任意の利益、利点、または解決策が生じ得るようにまたはより顕著になるようにすることができる任意の特徴は、特許請求の範囲のいずれかまたは全ての厳密な、必要とされる、または必須の特徴であると解釈されてはならない。
【0174】
本明細書に記載の実施形態の詳述および例示は、種々の実施形態の構造の全体的な理解を付与することが意図される。該詳述および例示は、本明細書に記載の構造または方法を用いる装置およびシステムの全ての要素および特徴の包括的かつ総合的な記載として機能することを意図していない。個々の実施形態が単一の実施形態において組み合わせて提供されてもよく、反対に、簡潔のために単一の実施形態の文脈で記載されている種々の特徴が、個々にまたは任意のサブ組み合わせで提供されてもよい。さらに、範囲で記した値への言及は、該範囲内のありとあらゆる値を含む。本明細書を読んだ後、多くの他の実施形態が当業者に明らかになり得る。他の実施形態が用いられて本開示から誘導されてよく、その結果、構造的置換、論理的置換または別の変更が本開示の範囲から逸脱することなくなされ得ることとなる。したがって、本開示は、制限的であるよりもむしろ例示的であると見なされるべきである。