特許第6239104号(P6239104)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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6239104タイヤ圧監視センサを用いて電子制動装置を動的に調整する装置及び方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6239104
(24)【登録日】2017年11月10日
(45)【発行日】2017年11月29日
(54)【発明の名称】タイヤ圧監視センサを用いて電子制動装置を動的に調整する装置及び方法
(51)【国際特許分類】
   B60T 8/1766 20060101AFI20171120BHJP
   B60C 23/06 20060101ALI20171120BHJP
【FI】
   B60T8/1766
   B60C23/06 B
【請求項の数】16
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2016-523812(P2016-523812)
(86)(22)【出願日】2014年6月20日
(65)【公表番号】特表2016-528090(P2016-528090A)
(43)【公表日】2016年9月15日
(86)【国際出願番号】US2014043365
(87)【国際公開番号】WO2014209784
(87)【国際公開日】20141231
【審査請求日】2016年2月26日
(31)【優先権主張番号】61/840,680
(32)【優先日】2013年6月28日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】14/309,358
(32)【優先日】2014年6月19日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】313005662
【氏名又は名称】コンチネンタル オートモーティブ システムズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】CONTINENTAL AUTOMOTIVE SYSTEMS, INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100099483
【弁理士】
【氏名又は名称】久野 琢也
(72)【発明者】
【氏名】マシュー ディー. マッキンタイア
(72)【発明者】
【氏名】ジャン−クリストフ ドゥニオ
(72)【発明者】
【氏名】ブライアン ジェイ. ファレル
【審査官】 谷口 耕之助
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2010/0156667(US,A1)
【文献】 特開2012−218682(JP,A)
【文献】 特開昭61−166757(JP,A)
【文献】 特開平09−188113(JP,A)
【文献】 特開平08−169325(JP,A)
【文献】 特開2010−066261(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60T 8/1766
B60C 23/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の車両によって牽引されている第2の車両の制動装置を動的に調整する方法であって、該方法は、
前記第1の車両に配置された電子制御ユニット(以下ではECUとする)が、タイヤ圧監視センサ(以下ではTPMセンサとする)によって検出されたタイヤの動的なフットプリントの面積を前記TPMセンサから受信するステップと、
前記ECUが、少なくとも部分的に前記フットプリントの面積に基づいて、前記第1の車両に連結されている前記第2の車両の重量もしくは荷重を計算するステップと、
前記ECUが、計算された前記重量もしくは前記荷重に基づいて、前記第2の車両の前記制動装置の動作を変化させる指示を送信するステップと、
を含む
ことを特徴とする方法。
【請求項2】
さらに、前記ECUが、前記第2の車両の前記制動装置に対する調整を行うステップを含む、
請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記調整は電圧もしくは電流の変更である、
請求項2記載の方法。
【請求項4】
前記調整は前記第2の車両の前記制動装置内の弁の開閉である、
請求項2記載の方法。
【請求項5】
前記ECUが、計算された前記重量もしくは前記荷重に基づいて、前記第2の車両の前記制動装置の動作を動的に変化させる指示を送信する、請求項1記載の方法。
【請求項6】
第1の車両に配置されており、かつ、第2の車両のタイヤ圧監視センサ(以下ではTPMセンサとする)と通信するように構成されている、電子制御ユニット(以下ではECUとする)であって、該ECUは、
インタフェースと、
前記インタフェースに結合されており、かつ、前記TPMセンサによって検出されたタイヤの動的なフットプリントの面積を前記TPMセンサから受信するように構成された受信器と、
前記インタフェースに結合されている送信器と、
前記インタフェースに結合されているプロセッサと
を備え、
前記プロセッサは、少なくとも部分的に前記フットプリントの面積に基づいて、前記第1の車両に連結されている前記第2の車両の重量もしくは荷重を計算し、さらに、計算された前記重量もしくは前記荷重に基づいて、前記第2の車両の動装置に対する調整を行うのに有効な指示を、前記送信器を介して該制動装置へ送信するように構成されている、
ことを特徴とするECU。
【請求項7】
前記調整は電圧もしくは電流の変更である、
請求項記載のECU。
【請求項8】
前記調整は前記第2の車両の前記制動装置内の弁の開閉である、
請求項記載のECU。
【請求項9】
第1の車両によって牽引されている第2の車両の制動装置を動的に調整する方法であって、該方法は、
第2の車両に配置されたタイヤ圧監視センサ(以下ではTPMセンサとする)が、前記第1の車両に連結されている前記第2の車両のタイヤの動的なフットプリントの面積を求めるステップと、
前記TPMセンサが、前記フットプリントの面積を電子制御ユニットへ送信し、該電子制御ユニットはこれに応じて、少なくとも部分的に前記フットプリントの面積に基づいて、前記第1の車両に連結されている前記第2の車両の重量もしくは荷重を計算し、計算された前記重量もしくは前記荷重に基づいて、前記第2の車両の前記制動装置の動作を変化させる指示を送信するステップと、
を含む
ことを特徴とする方法。
【請求項10】
さらに、前記第2の車両の前記制動装置に対する調整を行うステップを含む、
請求項記載の方法。
【請求項11】
前記調整は電圧もしくは電流の変更である、
請求項10記載の方法。
【請求項12】
前記調整は前記第2の車両の前記制動装置内の弁の開閉である、
請求項10記載の方法。
【請求項13】
前記電子制御ユニットが、前記第2の車両の前記制動装置の動作を動的に変化させる指示を送信する、請求項9記載の方法。
【請求項14】
第1の車両に配置された電子制御ユニット(以下ではECUとする)と通信する、第2の車両に配置されたタイヤ圧監視センサ(以下ではTPMセンサとする)であって、該TPMセンサは、
インタフェースと、
前記インタフェースに結合されている送信器と、
タイヤ圧を測定するセンサ装置と、
前記インタフェースに結合されているプロセッサと
を含み、
前記プロセッサは、少なくとも部分的に前記センサ装置で検出された読取情報に基づいて、タイヤの動的なフットプリントの面積を求め、さらに、前記第2の車両の前記タイヤの動的なフットプリントの面積を前記ECUへ送信するように構成されており、
前記ECUは、前記フットプリントの面積の少なくとも一部に基づいて前記第2の車両の重量を求め、少なくとも部分的に前記重量に基づいて、前記第2の車両の制動装置に対し、調整を行う指示を送信する、
ことを特徴とするTPMセンサ。
【請求項15】
前記調整は電圧もしくは電流の変更である、
請求項14記載のTPMセンサ。
【請求項16】
前記調整は前記第2の車両の前記制動装置内の弁の開閉である、
請求項14記載のTPMセンサ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願へのクロスリファレンス
本願は、2013年6月28日付提出の米国仮出願第61/840680号、並びに、2014年6月19日付提出の米国実用新案出願第14/309358号(双方とも名称は"Method to Configure Electronic Braking using TPMS")の米国特許法第119条(e)に基づく利益を主張するものであり、これらの出願の内容は引用により全体として本願に含まれるものとする。
【0002】
技術分野
本発明は車両に関しており、より具体的には、自動車用の電子制動装置に関する。
【0003】
発明の背景
電子制動装置を備えた車両は、種々の制動状況に適応するために、車両制動のレスポンスを調整することができる。車両にトレーラが連結されている場合、トレーラの制動装置をトレーラの重量に基づいて調整しなければならない。
【0004】
ただし、この調整は、運転者によって手動で行われている。多くの場合、トレーラ用の電子制動装置の調整は“試行錯誤”方式で行われている。トレーラの重量が適正に入力されていないと、制動装置の効果が損なわれ、安全でない運転状況が生じうる。
【0005】
運転者は、トラックがトレーラを牽引している場合、トラック制動装置の酷使乃至損耗が生じるようなトレーラの減速が行われないことの保証を望んでいる。一方、運転者は、トレーラ制動装置の酷使及び場合によりトラックでの操作ショックが生じないよう、トレーラ側で全制動動作が行われないことの保証も望んでいる。また、トレーラの積荷がきちんとセンタリングされていない場合、積荷の位置する領域又は積荷の位置する側のモーメントが大きくなり、そちら側に大きな制動力が必要となることもある。
【0006】
従来のアプローチはこうした問題を扱うのに適していない。したがって、一部のユーザにおいて従来のアプローチに対する不満が生じている。
【図面の簡単な説明】
【0007】
本発明は、添付図に即した詳細な説明からより良く理解されるはずである。
図1】本発明の種々の実施形態による、本発明のタイヤ圧監視システム(TPMS)を備えた車両を示す概略図である。
図2】本発明の種々の実施形態による、本発明のタイヤ圧監視システム(TPMS)を用いた制動装置の調整のアプローチの一例を示すフローチャートである。
図3】本発明の種々の実施形態によるアプローチを使用したタイヤ圧監視センサを示すブロック図である。
図4】本発明の種々の実施形態によるアプローチを使用した電子制御ユニット(ECU)を示すブロック図である。
【0008】
当業者であれば、図中の各要素が簡明性のために例示されていること、さらに、所定の動作及び/又はステップが特定の生起順序で説明乃至図示されているが、順序に関する詳細な設定は実際には必須のものでないこと、また、本明細書で使用している用語及び表現は、格別の意義が規定されていないかぎり、審査並びに研究等の対応する分野での用語及び表現に一致する通常の意義を有するものであることを、容易に理解できるはずである。
【0009】
発明の詳細な説明
以下の記述は説明のためのものであり、本発明及びその適用形態乃至応用形態を限定する意図を有さない。簡便性のために、図中、同様の機能を有する要素には同じ参照番号を付してある。
【0010】
図1には、電子制動装置12を備えた車両10が示されている。トレーラ14は車両10に連結されており、制動装置12にはトレーラ14の連結が報知されてもよい。なお、トレーラ14も固有のトレーラ制動装置16を有する。トレーラの各車輪20にはタイヤ圧監視センサ(以下ではTPMセンサとする)18が配設されている。電子制御ユニット(以下ではECUとする)22はTPMセンサ18によって測定された対応する車輪20のフットプリントに基づいて車両10の重量を計算するように構成されている。ECU22は、車両制動装置12又はトレーラ制動装置16に接続されている。
【0011】
本発明書の説明は多くは所定の車両がトレーラを牽引するケースに関連しているが、本発明のアプローチは、第1の車両が第2の車両を牽引するのであれば、どのようなタイプの車両にも適用可能である。つまり、第1の車両はどのようなタイプの自動車であってもよく、例えば乗用車であり、第2の車両はどのようなタイプの被駆動車(又は自動車)であってもよく、例えばトレーラである。
【0012】
車両10にトレーラ14が連結されると、トレーラ14の制動装置16をトレーラ14の重量に基づいて調整しなければならない。トレーラ14の荷重(負荷)は変化するので、トレーラ14の正確な重量が車両の運転者にとって未知であることがある。
【0013】
本発明のアプローチでは、複数のTPMセンサ18が設けられ、各TPMセンサ18がトレーラのタイヤのフットプリントの検出に用いられる。車両のECU22は荷重を計算し、当該情報を用いて制動装置16を調整する。TPMセンサ18のなかには、これを組み付けたタイヤ20に係るフットプリントを測定する能力を有するものもある。当該フットプリントは、他のタイヤ関連情報、例えば圧力、温度、加速度などの情報とともに、一実施形態によればRF信号によって、車両のECU22へ送信される。車両のECU22はこれらの情報を用いて各車輪の荷重とトレーラ14の全体荷重とを計算し、トレーラ14の制動装置16を調整する。
【0014】
eTISなどの幾つかのTPMセンサ18は、これを組み付けたタイヤ20のフットプリントを測定する能力を有する。フットプリントは、他のタイヤ関連情報、例えば圧力、温度、加速度などの情報とともに、RF信号によって、車両のECU22へ送信される。
【0015】
トレーラの各センサから受信された情報に基づいて、車両のECU22は、車輪20ごと、シャフトごと、タイヤごと、又は、サイドごとのトレーラ14の荷重、及び、トレーラ14の全体荷重を計算し、当該情報を用いて、トレーラの電子制動装置を最適設定へ向かって調整する。
【0016】
一実施形態によれば、トレーラ14が連結されると、車両10にトレーラ14の連結が報知される。例えば、ドライバインフォメーションセンタ(DIC)のスクリーンに警報が表示される。一実施形態では、運転者に対して、トレーラ14の重量を入力する機会が与えられる。
【0017】
これに代えて、運転者が重量の入力をスキップし、運転中に車両10内のECU22にトレーラ14の重量を動的に計算させるように構成してもよい。車両のECU22はトレーラ14の重量を計算して、車両10の動作中に制動装置16を調整する。これにより、制動装置16がトレーラ14の重量を正しく補償することが保証される。
【0018】
車両10の動作中、トレーラ14のTPMセンサ18は、これを組み付けたタイヤ20のフットプリントを測定し、これを車両のECU22へ送信する。
【0019】
図2には、トレーラの重量(荷重)の計算のしかたの一例が示されている。説明のために、タイヤ250が矢印252で示されている方向に回転するものとする。半径線254は、センサから外向きにタイヤエッジへ向かって延びている。タイヤの回転にしたがって、当該半径線は、ポイント258で路面256に接触し、ポイント260で路面との接触状態から離脱する。
【0020】
より具体的には、ステップ202でTPMセンサがフットプリント情報を取得し、この情報が、結果的にトレーラ制動装置を動的に制動するために用いられる。
【0021】
これに関連して、
圧力=力/面積s
が該当することが容易に理解されるはずである。ここで、圧力とはタイヤ圧であり、力とはトレーラ重量に関連する力であり、面積sとは表面積もしくはフットプリントである。
【0022】
TPMセンサは上述したようにタイヤとともに回転する。センサは、回転の1周期中、2つの衝撃値を有する。タイヤの回転にしたがって、まず、タイヤ圧監視システム(以下ではTPMSとする)のセンサがポイント258で路面に“ぶつかった”とき、センサの第1の衝撃値が取得される。つまり、ポイント258に達した時点での瞬時値が取得される。センサが路面から離れると、第2の衝撃値が取得され、これがポイント260への到達時点である。弧262が形成され、弧262の長さはフットプリントに関連している。
【0023】
2つの衝撃値(ポイント258,260での値)は一定の時間だけ離れている。ここでの時間はタイヤの距離及び長さを表している。センサは、一回転当たりの時間と求心加速度及び重力とを測定するように構成されている。例えば、所定のタイヤの1回転の距離(例えば2m)と、当該1回転にかかる時間(例えば20ms)とを測定できる。また、2つの衝撃波が1msの間隔で取得されることがTPMセンサによって測定できる。したがって、単純な比較により(タイヤ1回転の全長が既知であるので)、この例では、弧の長さは10cmであり、弧の面積(フットプリント)は弧の長さの2乗、すなわちこの例では100cmである。
【0024】
ステップ204では、当該フットプリントの面積情報が車両のECUへ送信される。当該情報は、ワイヤレスで、例えばRF信号によって送信される。
【0025】
ステップ206では、既知のタイヤ圧と今や既知となった面積とによって上掲の式を適用でき、トレーラもしくは各タイヤでの力(もしくは重量)が求められる。
【0026】
重量(荷重)が既知であるので、質量は容易に求められる。よって、実際の制動力を計算できる。一実施形態によれば、トレーラ質量とトレーラ速度とを乗算した量としてモーメントが定義される。なお、一例として、モーメントの極大値からモーメントのゼロ値までの移行が所望されることもある。これに関して、必要とされる制動力の実際値を計算可能である。例えば、重量mが1500kg、速度が20m/sである場合、モーメントは1500kg×20m/s=30000kg(m)/sである。これはトレーラ速度をゼロまで低減するのに必要なモーメントの実際値である。
【0027】
ステップ208で、制動装置を調整するための信号がトレーラへ送信される。当該信号は、トレーラ速度を所定値まで低減するのに必要なモーメント値であってもよいし、又は、他のスケーリング値であってもよい。
【0028】
ステップ210で制動装置の各ユニットが相応に調整される。ECUによって計算されかつ送信された値が、実際に力を加えてトレーラを制動する他の複数の電気電子要素及び/又は機械要素を調整するために用いられるように構成することもできる。例えば、当該値は、電圧を調整するための値であってもよいし、又は、トレーラの各ブレーキに制動流体が適用されるよう、弁を所定の距離だけ開閉するための値であってもよい。
【0029】
本発明のアプローチは、トレーラの重量(及び制動装置で利用される制動力)が常時かつ自動的にリアルタイムで再計算されるという利点を有する。(トレーラが同じ質量もしくは重量を有するとの仮定のもとで)速度が変化すると、トレーラを停止もしくは減速させるために用いられる制動力の実際値は変化するので、この力の値は車速に関係なく常時更新される。本発明のアプローチは、適用する必要のある力の変化量に対応する。例えば、予め定められた時間間隔で定期的に再計算が行われる。ブレーキペダルは所望される結果を決定するために用いることができる。例えば、ペダルが所定レベルまで踏み込まれたことは、運転者がトレーラを現在の速度から速度ゼロへ減速しようとしていることを表す。他の例も可能である。
【0030】
図3には、本発明のアプローチを利用したセンサの一例が示されている。センサ300は、圧力測定装置302,プロセッサ304,送信器306,受信器308及びインタフェース309を含む。メモリ310は、本発明のアプローチの幾つかを実現させるためにプロセッサ304上で実行される複数の指示(コンピュータ命令)を記憶している。TPMSのセンサ300は上述したようにフットプリントを測定する。フットプリント情報は送信器306からインタフェース309及びアンテナ311を介してECUへ送信される。ECUは、当該情報を用いて、上述したように、制動情報を常時更新する。また、センサ300は、加速度計320(又は衝撃測定の可能な他のエレメント)を含んでもよい。
【0031】
インタフェース309は、適切な変換機能を実行してもよいし、また、ソフトウェアもしくはハードウェアの適切なコンビネーション装置として構成されてもよい。送信器306は送信のために信号のフォーマット化もしくはその他の信号準備処理を行うように構成されており、送信のためのバッファ又は他の部品を含んでもよい。受信器308は、アンテナ311及びインタフェース309を介して送信信号を受信するように構成されている。圧力測定装置302は、タイヤからの圧力情報を取得する。また、圧力測定装置302は温度などの他のパラメータも測定できる。
【0032】
図4には、車両内のECU400の一例が示されている。ECU400は、プロセッサ402と、送信器404と、受信器406と、インタフェース409とを含む。ECU400は、スクリーン又はディスプレイ413を駆動して、ユーザに報知や情報提示を行うことができる。メモリ410は、本発明のアプローチの幾つかを実現するためにプロセッサ402上で実行される複数の指示(コンピュータ命令)を記憶することができる。
【0033】
動作中、ECU400は、TPMセンサからの情報を、アンテナ411を介して受信する。当該情報は、インタフェース409と受信器406とを介して、プロセッサ402で取得される。その後、プロセッサ402は荷重を計算する。これは、制動装置をどのように変化させるかの決定に用いることができる。例えば、運転者が60mphから0mphへの減速を決定した場合、トレーラの重量(荷重)を求めることができ、所望の結果を達成するのに必要な力が求められる。制動装置をどのように変化させるかという指示は、プロセッサ402から、送信器404、インタフェース409及びアンテナ411を介して、トレーラへ送信される。こうして、制動装置は、当該制動力が適用されるように調整可能となる。
【0034】
インタフェース409は、適切な変換機能を実行してもよいし、また、ソフトウェアもしくはハードウェアの適切なコンビネーション装置として構成されてもよい。送信器406は送信のために信号のフォーマット化もしくはその他の信号準備処理を行うように構成されており、送信のためのバッファ又は他の部品を含んでもよい。受信器406は、アンテナ411及びインタフェース409を介して送信信号を受信するように構成されている。ディスプレイ413は、ECUが配置されている車両の運転者(又は乗員)が観察可能な適切なディスプレイである。
【0035】
本発明を実行するのに最適な状況を詳細に説明したが、本発明の真の範囲はこれに制限されない。なぜなら、本発明に関連する分野の当業者は、特許請求の範囲の観点において本発明を実施するための種々の代替的な設計事項及び変形形態を認識できるはずだからである。
図1
図2
図3
図4