(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6239237
(24)【登録日】2017年11月10日
(45)【発行日】2017年11月29日
(54)【発明の名称】タービン組立体用の回転組立体
(51)【国際特許分類】
F01D 5/20 20060101AFI20171120BHJP
F02C 7/00 20060101ALI20171120BHJP
F01D 5/28 20060101ALI20171120BHJP
F01D 25/00 20060101ALI20171120BHJP
【FI】
F01D5/20
F02C7/00 C
F01D5/28
F01D25/00 L
F01D25/00 Q
【請求項の数】20
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2013-16279(P2013-16279)
(22)【出願日】2013年1月31日
(65)【公開番号】特開2013-160228(P2013-160228A)
(43)【公開日】2013年8月19日
【審査請求日】2016年1月25日
(31)【優先権主張番号】13/368,931
(32)【優先日】2012年2月8日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】390041542
【氏名又は名称】ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ
(74)【代理人】
【識別番号】100137545
【弁理士】
【氏名又は名称】荒川 聡志
(74)【代理人】
【識別番号】100105588
【弁理士】
【氏名又は名称】小倉 博
(74)【代理人】
【識別番号】100129779
【弁理士】
【氏名又は名称】黒川 俊久
(74)【代理人】
【識別番号】100113974
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 拓人
(72)【発明者】
【氏名】ケヴィン・レオン・ブルース
(72)【発明者】
【氏名】ロナルド・ラルフ・カイロ
(72)【発明者】
【氏名】マシュー・ロバート・ピーサル
(72)【発明者】
【氏名】リチャード・ゴードン・ローリングス
【審査官】
米澤 篤
(56)【参考文献】
【文献】
特開2008−151120(JP,A)
【文献】
特開2008−75644(JP,A)
【文献】
特開昭63−41603(JP,A)
【文献】
特開2008−291846(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2005/0191182(US,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2009/0202344(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F01D 5/20 − 5/28
F01D 25/00
F02C 7/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
タービン組立体用の回転組立体であって、
軸方向中心線から半径方向外向きに延在して且つ該軸方向中心線の周りを回転可能な翼形部と、
前記翼形部の半径方向外側先端に近接して一体的に接続された先端シュラウドと、
前記先端シュラウドに接合された少なくとも1つの硬質表面接合部材と、
前記少なくとも1つの硬質表面接合部材に金属結合された基材と、
を備える、回転組立体。
【請求項2】
前記先端シュラウドが、
第1の面、該第1の面に対向する第2の面、第1の縁部及び第2の縁部を有する先端ブレードと、
前記第1の縁部及び前記第2の面に近接して配置された第1のカッタ部材と、
前記第2の縁部及び前記第1の面に近接して配置された第2のカッタ部材と
を含む、請求項1記載の回転組立体。
【請求項3】
前記先端シュラウドが、第1の縁部及び第2の縁部を有する相対的に平坦な先端ブレードを含み、前記基材が、前記第1の縁部及び第2の縁部の少なくとも一方に近接したフィレット部分を含む、請求項1または2に記載の回転組立体。
【請求項4】
前記少なくとも1つの硬質表面接合部材が、ベース部と複数の縁部とを含み、前記基材の一部が前記複数の縁部の少なくとも1つを少なくとも部分的に囲む、請求項1乃至3のいずれかに記載の回転組立体。
【請求項5】
前記少なくとも1つの硬質表面接合部材が、予備焼結プリフォーム材料から形成される、請求項1乃至4のいずれかに記載の回転組立体。
【請求項6】
前記基材が複数の溝付き部分を含む、請求項1乃至5のいずれかに記載の回転組立体。
【請求項7】
前記複数の溝付き部分が相対的にU字形状である、請求項6記載の回転組立体。
【請求項8】
前記複数の溝付き部分が相対的にV字形状である、請求項6記載の回転組立体。
【請求項9】
前記基材が、複数の突出部を含む、請求項1乃至8のいずれかに記載の回転組立体。
【請求項10】
前記少なくとも1つの硬質表面接合部材が前記基材にろう付けされる、請求項1乃至9のいずれかに記載の回転組立体。
【請求項11】
タービン組立体用の回転組立体であって、
軸方向中心線から半径方向外向きに延在して且つ該軸方向中心線の周りを回転可能な複数の回転部材と、
前記複数の回転部材のうちの少なくとも1つの回転部材の半径方向外側先端に近接して一体的に接続された先端シュラウドと、
ベース部及び複数の縁部を有する、前記先端シュラウドに接合された硬質表面接合部材と、
前記硬質表面接合部材に金属結合された基材と、
を備えており、前記ベース部が前記基材に固定され、前記基材の一部が前記複数の縁部のうちの少なくとも1つを少なくとも部分的に囲む、回転組立体。
【請求項12】
前記先端シュラウドが、 第1の面、該第1の面に対向する第2の面、第1の縁部及び第2の縁部を有する先端ブレードと、
前記第1の縁部及び前記第2の面に近接して配置された第1のカッタ部材と、
前記第2の縁部及び前記第1の面に近接して配置された第2のカッタ部材と
を含む、請求項11記載の回転組立体。
【請求項13】
前記先端シュラウドが、第1の縁部及び第2の縁部を有する相対的に平坦な先端ブレードを含み、前記基材が、前記第1の縁部及び第2の縁部の少なくとも一方に近接したフィレット部分を含む、請求項11または12に記載の回転組立体。
【請求項14】
前記硬質表面接合部材が、予備焼結プリフォーム材料から形成される、請求項11乃至13のいずれかに記載の回転組立体。
【請求項15】
前記基材が、複数の溝付き部分を含む、請求項11乃至14のいずれかに記載の回転組立体。
【請求項16】
前記基材が、複数の突出部を含む、請求項11乃至15のいずれかに記載の回転組立体。
【請求項17】
タービン組立体用の回転組立体であって、
軸方向中心線から半径方向外向きに延在して且つ該軸方向中心線の周りを回転可能な翼形部と、
前記翼形部の半径方向外側先端に近接して一体的に接続された先端シュラウドと、
前記先端シュラウドに結合される少なくとも1つの硬質表面接合部材と
前記少なくとも1つの硬質表面接合部材に金属結合され、複数の溝付き部分を含む基材と、
を備える、回転組立体。
【請求項18】
前記複数の溝付き部分が、相対的にU字形状である、請求項17記載の回転組立体。
【請求項19】
前記複数の溝付き部分が、相対的にV字形状である、請求項17記載の回転組立体。
【請求項20】
前記少なくとも1つの硬質表面接合部材が、予備焼結プリフォーム材料から形成される、請求項17乃至19のいずれかに記載の回転組立体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書で開示される主題は、タービンシステムに関し、より詳細には先端シュラウドに関する。
【背景技術】
【0002】
タービンシステムは、例えば、タービンが作動状態にあるときに高速度で回転する圧縮機段及びタービン段などの幾つかの回転構成要素又は組立体を利用している。一般に、1つの段は、中心ハブから半径方向外向きに延在する複数のフリーフローブレードを含む。一部のブレードは、段内の振動を制限するシュラウドを含む。シュラウドは、通常、ブレードの先端部分、ブレードの中間部分、或いは、ブレードの中間部分と先端部分の両方に位置付けられる。シュラウドは、高速又は作動速度では浮動ブレードが相互連結して一体的な回転部材を形成するが、低速及び場合によって0rpmの始動位置からの始動時にもブレードが相互連結できるように設計されている。ブレードの相互連結中、先端部分が相互連結されるときのスリップに起因して摩耗が発生する。タービンのターニングギア上などでの低速では、ブレードは相互連結しない場合があり、互いに衝突することが多くなる。ブレード間の衝突は、ターボ機械の耐用期間が短くなる損傷を引き起こす恐れがある。
【0003】
ブレード衝突により生じる損傷を最小限にするために、接触する可能性がある箇所に硬質表面皮膜が施される。硬質表面皮膜は、ブレードの作動中に生じる可能性がある摩耗に対する耐性を強化し、また、衝突を受けやすい接触可能箇所の耐久性を向上させる。従来は、硬質表面皮膜は、例えば、溶接、ろう付け、又は溶射法によってブレードに金属結合される。ブレードに硬質表面接合部を結合する溶接プロセスを用いることで多大な量の局所的熱が発生し、この熱は、適切に制御しない場合には、接合される材料の接合部における摩耗及び衝突耐性並びに他の金属特性を低下させる可能性がある。過剰な熱はまた、製造中の隣接材料に亀裂を発生させる可能性がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許第7771171号明細書
【発明の概要】
【0005】
本発明の1つの態様によれば、タービン組立体用の回転組立体は、軸方向中心線から半径方向外向きに延在して且つ該軸方向中心線の周りを回転可能な翼形部を含む。また、翼形部の半径方向外側先端に近接して一体的に接続された先端シュラウドが含まれる。更に、先端シュラウドに動作可能に結合された基材が含まれる。更に、基材に固定された少なくとも1つの硬質表面接合部材が含まれる。
【0006】
本発明の別の態様によれば、タービン組立体用の回転組立体は、軸方向中心線から半径方向外向きに延在して且つ該軸方向中心線の周りを回転可能な複数の回転部材を含む。また、複数の回転部材のうちの少なくとも1つの回転部材の半径方向外側先端に近接して一体的に接続された先端シュラウドが含まれる。更に、先端シュラウドに動作可能に結合された基材が含まれる。更にまた、ベース部及び複数の縁部を有する硬質表面接合部材が含まれ、ベース部が基材に固定され、基材の一部が複数の縁部のうちの少なくとも1つを少なくとも部分的に囲む。
【0007】
本発明の更に別の態様によれば、タービン組立体用の回転組立体は、軸方向中心線から半径方向外向きに延在して且つ該軸方向中心線の周りを回転可能な翼形部を含む。また、翼形部の半径方向外側先端に近接して一体的に接続された先端シュラウドが含まれる。更に、先端シュラウドに動作可能に結合され、複数の溝付き部分を含む基材が含まれる。更にまた、基材と機械的に相互連結され且つ金属結合される少なくとも1つの硬質表面接合部材が含まれる。
【0008】
これら及び他の利点並びに特徴は、図面を参照しながら以下の説明から明らかになるであろう。
【0009】
本発明とみなされる主題は、本明細書と共に提出した特許請求の範囲に具体的に指摘し且つ明確に特許請求している。本発明の上記及び他の特徴並びに利点は、添付図面を参照しながら以下の詳細な説明から明らかである。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】回転組立体を含むターボ機械の部分概略断面図。
【
図2】複数の回転構成要素を含む回転組立体の部分斜視図。
【
図3】第1の実施形態の先端シュラウドの前方斜視図。
【
図5】複数の実質的に「U字」形状の溝を有する基材の斜視図。
【
図6】複数の実質的に「V字」形状の溝を有する基材の斜視図。
【
図7】第2の実施形態の先端シュラウドの前方斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
この詳細な説明は、例証として図面を参照しながら、本発明の利点及び特徴と共に例示的な実施形態を説明している。
【0012】
図1を参照すると、ガスタービンエンジンの形態で示され、本発明の例示的な実施形態に従って構成されたターボ機械が、全体的に参照符号10で示されている。エンジン10は、圧縮機12と、缶アニュラ型アレイで配列された複数の燃焼器組立体を含み、その1つが参照符号14で示される。図示のように、燃焼器組立体14は、燃焼室18をシールし且つ少なくとも部分的に定める端部カバー組立体16を含む。端部カバー組立体16によって複数のノズル20〜22が支持されて燃焼室18内に延在する。ノズル20〜22は、共通の燃料入口(図示せず)を通じて燃料と、圧縮機12から加圧空気とを受ける。燃料及び加圧空気は、燃焼室18に入って点火され、高温高圧の燃焼生成物又は空気ストリームを形成し、これを用いてタービン24を駆動する。タービン24は、複数の回転組立体又は段26〜28を含み、これらは、圧縮機/タービンシャフト30(ロータと呼ばれることもある)を通じて圧縮機12に動作可能に接続される。
【0013】
作動時には、空気は圧縮機12に流入して加圧され、高圧ガスにされる。高圧ガスは、燃焼器組立体14に供給され、燃焼室18において燃料(例えば、プロセスガス及び/又は合成ガス(シンガス))と混合される。燃料/空気又は可燃混合気が点火して、約538℃〜1593℃(1000°F〜2900°F)の高圧高温燃焼ガスストリームを形成する。或いは、燃焼器組立体14は、限定ではないが、天然ガス及び/又は燃料油を含む燃料を燃焼することができる。いずれにしても、燃焼器組立体14は、燃焼ガスストリームをタービン24に送り、該タービンが、熱エネルギーを機械回転エネルギーに変換する。
【0014】
ここで、各回転組立体又は段26〜28は同様に形成されているので、残りの段(すなわち段27及び28)が類似の構造を有する条件下で、
図2を参照して、本発明の第1の例示的な実施形態に従って構成した段26について説明する点を理解されたい。また、本発明は、圧縮機12の段で、或いは摩耗及び/又は衝突耐性のある表面を必要とする他の回転組立体で利用することができる点を理解されたい。いずれにしても、段26は、各々が軸方向中心線35を有する中心ハブ34から半径方向外向きに延在した翼形部32などの複数の回転部材を含めて図示されている。翼形部32は、中心ハブ34の軸方向中心線35の周りを回転可能であり、ベース部分36と先端部分38とを含む。
【0015】
先端シュラウド50は、翼形部32のバケット又はスロート部分(別個に表記せず)を覆う。先端シュラウド50は、隣接する回転部材上に先端シュラウドを受け入れ、又は入れ子にし、段26の周りに円周方向に延在する連続したリングを形成するように設計されている。連続リングは、外側流路境界を生成して、段26の上部(別個に表記せず)を越えるガス経路空気漏洩を低減し、段効率並びにタービン性能全体を向上させるようにする。図示の例示的な実施形態において、高速又は作動速度の間、隣接する翼形部32は、タービン24の作動によって生成される遠心力によりそれぞれの先端シュラウド50を通じて相互連結される。相互連結は、極低速作動時でも発生する場合があり、その結果、ブレードのスリップによる摩耗が相互連結中の作動に起因して生じる可能性がある点は理解されたい。しかしながら、タービンターニングギア中などの低速時には、相互連結を確立するには回転力が不十分である場合があり、隣接する回転部材が互いに衝突する可能性がある。衝突は、回転部材に摩耗を生じさせ、これによりタービン24の全体の耐用期間が短くなる可能性がある。加えて、複数の製造及び組立段階での作業者の取り扱いがこのような衝突をもたらす場合がある。このため、先端シュラウド50は、以下でより完全に説明されるような耐摩耗性/耐衝撃性部材を備える。
【0016】
図3及び4を参照すると、先端シュラウド50は、該先端シュラウド50の上面54にほぼ沿って延在した先端ブレード52を含む。先端ブレード52は、第1の面56及び対向する第2の面58、並びに第1の縁部60及び第2の縁部62から構成される。図示の例示的な実施形態において、先端ブレード52はまた、第1のカッタ部材64及び第2のカッタ部材66などの1つ又はそれ以上のカッタ部材を含む。第1のカッタ部材64は、先端ブレード52の第1の縁部60に近接し且つ第2の面58上に配置され、他方、第2のカッタ部材66は、第2の縁部62に近接し且つ第1の面56上に配置される。第1のカッタ部材64及び第2のカッタ部材66の両方は、対応部分面を係合するよう構成される。このような対応部分面の一例は、ハニカム構造のような外側ケーシング(図示せず)の内面である。対応部分面との第1のカッタ部材64及び第2のカッタ部材66の係合は、対応部分面から材料を除去し、段26の外側区域に近接するシール構成をもたらす。
【0017】
図5及び6を参照すると、基材70は、先端シュラウド50に動作可能に結合され、機械的相互連結パターン72を含む。図示の実施形態において、機械的相互連結パターン72は、複数の溝74として簡単に図示しているが、複数の溝、突出部、又はこれらの組み合わせから形成されてもよい点は理解されたい。複数の溝74は、限定ではないが、例えば、相対的に「U字」形状(
図5)又は「V字」形状(
図6)を有する溝を含む、幾つかの幾何形状を持つことができる。「U字」及び「V字」形状の実施例は、単にこれらを利用して複数の溝74を形成することができる種々の形状の例示に過ぎずない。機械的相互連結パターン72及び具体的には溝もしくは突出構成に関係なく、本構成は、単なる平面と比べたときに、取り付け時に相互連結する硬質表面接合部80の表面積を増大させる。
【0018】
図3及び4を再度参照すると、基材70は、先端シュラウド50及び硬質表面接合部80との接合部を提供するものとして図示されている。基材70は、先端シュラウド50に対する硬質表面接合部80としての保持及び/又は接合機能を提供する。硬質表面接合部80は、例えば、溶接又はろう付けにより基材70に動作可能に固定される。上述のように、基材70の機械的相互連結パターン72は、利用可能な表面積を増大させ、基材70に対する硬質表面接合部80の固定部を形成することで構造的一体性を強化する。硬質表面接合部80は、ベース部80と、複数の縁部84とを含む。基材70は、ベース部70において、又は複数の縁部84の少なくとも1つにおいて、或いはこれらの組み合わせにおいて硬質表面接合部80に固定することができる点は企図される。基材70は、縁部84の1つ又はそれ以上を部分的に又は完全に内包することにより構造的一体性を更に提供し、作動時、設置時、又は取り扱い時の他の構造体との衝突に起因した硬質表面接合部80に対する損傷の可能性が低減されるようになる。硬質表面接合部80は、例えば、予備焼結プリフォーム(PSP)材料から形成することができるが、種々の材料を異なる用途で利用できることは理解されたい。
【0019】
図7を参照すると、
図3及び4に示されたものと同様の先端シュラウド50が図示されている。
図7の先端シュラウド50は、先端ブレード52の第1の縁部60と第2の縁部62との間の中央位置に近接して配置された単一のカッタ部材90を含む。カッタ部材90は、第1の面56及び第2の面58の両方から離れて延在して、作動中の先端シュラウド50又は先端ブレード52の変形に関係なく、カッタ部材90は、ハニカム構造のような前述の対応部分面から材料を除去する機能を果たすことができるようになる。図示の実施形態において、基材70は、第2の縁部62に近接した位置にて第1の面56から外向きに広がっている。同様に、追加の基材部分は、第1の縁部60に近接した位置にて第2の面58から離れような、他の種々の位置にて外向きに広がることができる。
【0020】
限られた数の実施形態のみに関して本発明を詳細に説明してきたが、本発明はこのような開示された実施形態に限定されないことは理解されたい。むしろ、本発明は、上記で説明されていない多くの変形、改造、置換、又は均等な構成を組み込むように修正することができるが、これらは、本発明の技術的思想及び範囲に相応する。加えて、本発明の種々の実施形態について説明してきたが、本発明の態様は記載された実施形態の一部のみを含むことができる点を理解されたい。従って、本発明は、上述の説明によって限定されるとみなすべきではなく、添付の請求項の範囲によってのみ限定される。
【符号の説明】
【0021】
10 エンジン
12 圧縮機
14 燃焼器組立体
16 端部カバー
18 燃焼室
20−22 ノズル
24 タービン
26−28 回転組立体
30 圧縮機/タービンシャフト
32 翼形部
34 ハブ
35 軸方向中心線
36 ベース部
38 先端部
50 先端シュラウド
52 先端ブレード
54 上面
56 第1の面
58 対向する第2の面
60 第1の縁部
62 第2の縁部
64 第1のカッタ部材
66 第2のカッタ部材
72 機械的相互連結パターン
74 溝
80 硬質表面接合部
82 ベース部
84 縁部
90 単一のカッタ部材