(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下の説明では、本発明の様々な原理の深い理解を与えるため、多くの具体的な詳細について記載する。しかしながら、これらの詳細は、必ずしも、本発明の実施のために常にすべてが必要とされるものではない点は当業者には明らかであろう。この場合、一般的な概念を不要に曖昧にすることのないよう、周知の回路、制御論理、並びに従来のアルゴリズム及び処理に対するコンピュータープログラム命令の詳細については詳しく示していない。
【0015】
本発明の態様は、典型的には、コンピューター可読媒体などの永久記憶装置内に維持される、ソフトウェアプログラミングコードの形態で具体化することができる。クライアント/サーバー環境において、このようなソフトウェアプログラミングコードは、クライアント又はサーバーに記憶される。ソフトウェアプログラミングコードは、ディスケット、ハードドライブ、電子媒体、又はCD−ROMなどの、データ処理システムと共に使用するための様々な既知の非一時的媒体のうちの、いずれかの上に具現化されることができる。コードはこのような媒体上で配布でき、又は1つのコンピューターシステムのメモリー又は記憶装置からある種のネットワークを介して、別のコンピューターシステムのユーザーが使用するために、別のコンピューターシステム上の記憶装置に配布され得る。
【0016】
用語「結合する」又は「結合された」とは、間接の又は直接の接続のいずれかを意味するよう意図される。したがって、第1の装置が第2の装置に結合される場合、この接続は直接の接続を経てもよく、若しくは他の装置及び接続を介して、又は誘導結合又は静電結合を介して間接の接続を経てもよい。
【0017】
ここで図面を参照し、
図1を最初に参照すると、この
図1は、開示される本発明の実施形態に従って構築され、動作する、生存被験者の心臓12に対して診断的又は治療的処置を実行するためのシステム10の模式図である。このシステムは、患者の血管系を通じて、心臓12の室又は血管構造内に操作者16によって経皮的に挿入されるカテーテル14を備えている。一般的には医師である操作者16は、カテーテルの遠位先端部18を心臓壁のアブレーション標的部位と接触させる。必要に応じてそれらの開示内容を本明細書に援用する、米国特許第6,226,542号及び同第6,301,496号、並びに本願と同一譲受人に譲渡された米国特許第6,892,091号に開示される方法に基づいて、電気的活性マップを作製することができる。システム10の各要素を具体化した市販の製品の1つに、Biosense Webster,Inc.(3333 Diamond Canyon Road,Diamond Bar,CA 91765)より販売されるCARTO(登録商標)3システムとして入手可能なものがある。このシステムは、本明細書に記載される本発明の原理を具現化するように、当業者によって変更されることができる。
【0018】
例えば電気的活性マップの評価によって異常と判定された領域は、例えば心筋に高周波エネルギーを加える遠位先端部18の1以上の電極に、カテーテル内のワイヤーを通じて高周波電流を流すことなどにより熱エネルギーを加えることによってアブレーションすることができる。エネルギーは組織に吸収され、それを電気的興奮性が恒久的に失われる点(典型的には約50℃)に加熱する。支障なく行われた場合、この手術によって心臓組織に非伝導性の損傷部位が形成され、この損傷部位が不整脈を引き起こす異常な電気経路を遮断する。本発明の原理を異なる心臓の室に適用することによって多くの異なる心不整脈を治療することができる。
【0019】
カテーテル14は通常、アブレーションを行うために操作者16が必要に応じてカテーテルの遠位端を方向転換、位置決め、及び方向決めすることを可能とする適当な制御部を有するハンドル20を備えている。操作者16を補助するため、カテーテル14の遠位部分には、コンソール24内に配置された位置決めプロセッサ22に信号を供給する位置センサ(図示せず)が収容されている。
【0020】
アブレーションエネルギー及び電気信号を、遠位先端部18に又は遠位先端部18の付近に配置される、1つ又は2つ以上のアブレーション電極32を通じて、コンソール24に至るケーブル34を介し、心臓12へ/心臓12から、搬送することができる。ペーシング信号及び他の制御信号は、コンソール24から、ケーブル34及び電極32を通して、心臓12へと搬送することができる。感知電極33は、同様にコンソール24に接続され、アブレーション電極32の間に配置されて、ケーブル34への結線を有する。
【0021】
コンソール24は、ワイヤー接続35によって身体表面電極30、及び位置決定サブシステムの他の構成要素と接続されている。電極32及び身体表面の電極30は、参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第7,536,218号(Govariら)に教示されるように、アブレーション部位での組織のインピーダンスを測定するために使用することができる。熱電対31などの温度センサは、アブレーション電極32上又はその近辺、必要に応じて感知電極33の近辺に取付けられ得る。熱電対31は、以下に更に詳細に記載されるような電極回路に接続されている。
【0022】
コンソール24には通常、1以上のアブレーション電力発生装置25が収容されている。カテーテル14は、例えば、高周波エネルギー、超音波エネルギー、及びレーザー生成光エネルギーなどの任意の周知のアブレーション技術を使用して心臓にアブレーションエネルギーを伝導するように適合させることができる。このような方法は、本明細書に援用し本願と同一譲受人に譲渡された米国特許第6,814,733号、同第6,997,924号、及び同第7,156,816号に開示されている。
【0023】
位置決めプロセッサ22は、カテーテル14の位置及び方向座標を測定する、システム10における位置決めサブシステムの要素である。
【0024】
一実施形態では、この位置決めサブシステムは、磁場生成コイル28を使用して、既定の作業体積内に磁場を生成しカテーテルでのこれらの磁場を感知することによって、カテーテル14の位置及び配向を判定する、磁気位置追跡の配置構成を含む。位置決定サブシステムは、例えば、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第7,756,576号、及び上記の米国特許第7,536,218号に教示されているインピーダンス測定を使用することができる。
【0025】
上述したように、カテーテル14はコンソール24に連結され、これにより操作者16がカテーテル14の機能を観察及び調節できるようになっている。コンソール24は、プロセッサ、好ましくは適当な信号処理回路を有するコンピューターを含む。プロセッサは、モニター29を駆動するように連結されている。信号処理回路は一般的に、カテーテル14の遠位側に配置された上述のセンサ及び複数の位置感知電極(図示せず)によって生成される信号を含むカテーテル14からの信号を、受信、増幅、フィルタリング、及びデジタル化する。デジタル化された信号はコンソール24及び位置決めシステムによって受信され、カテーテル14の位置及び配向を計算し、電極からの電気信号を分析するために使用される。
【0026】
簡略化のため図には示されていないが、通常、システム10には他の要素も含まれる。例えば、システム10は、心電図(ECG)モニターを含み得、このECGモニターは、ECG同期信号をコンソール24に提供するために、1つ以上の身体表面電極から信号を受信するように結合される。また、上記に述べたように、システム10は通常、患者の身体の外側に取り付けられ外部から貼付された参照パッチ、又は心臓12に挿入され心臓12に対して固定位置に維持された、体内に配置されたカテーテルのいずれかにおいて参照位置センサを有する。カテーテル14にアブレーション部位を冷却するための液体を通して循環させるための従来形のポンプ及びラインが設けられている。
【0027】
組織を正確にアブレーションするために、例えば、その中で組織温度が重要な変数である既知の手順に従って、実際の動作におけるアブレーションカテーテルの挙動を理解しかつモデル化することが望ましい。このことは、本発明の実施形態により、温度シミュレータとして機能し、高周波発生装置に接続されているジグを使用して実行され得る。このシミュレータは、高周波構成成分に対して好ましい低インピーダンスのパスをもたらすキャパシタを使用して、比較的高い電力の高周波電流を低電力のDC電流から切り離すことによって、高周波発生装置が稼働中である間に動作する。DC構成成分は、典型的な熱電対接合電圧に近似する約40μVの電圧であり、これは検出されかつ定量化される。電圧に関してDC電源を外部的に制御することによって、検出された電圧、故にシミュレーションされた温度は、高周波発生装置の動作に関係なく、即時に影響を受ける。
【0028】
本発明の実施形態は、シミュレーション/較正ジグにおける2つの効果、すなわち、接合電位、V
jと、高周波電力Pとを分離する。ジグの陽極端子及び陰極端子は、それぞれ発生装置のμV入力及びアースに接続されている。
【0029】
ここで
図2を参照すると、
図2は、本発明の実施形態による熱電対利用高周波アブレーションシステム45の概略図である。高周波発生装置モジュール47として実現される組織アブレーションモジュールは、高周波発生装置43とマイクロボルトDC読取りを表示するディスプレイ49とを含む。
【0030】
発生装置モジュール47は、実際のアブレーション動作において、カテーテル14に接続可能である。発生装置43は調節可能であり、カテーテル14の実際の動作中に、熱電対31の直流(DC)応答が生じる。したがって、熱電対31のDC出力(v
j)は、高周波発生装置43によって発生される電力(P)に関連付けられ、かつディスプレイ49を使用して測定できる。しかしながら、本システムにおいて、監視されたDC出力の精度、したがって温度読取りの精度は、熱電対回路内の誘導された高周波電流の存在によって影響を受ける。
【0031】
ここで
図3を参照すると、
図3は、本発明の実施形態によるアブレーションシステム45(
図2)の動作をシミュレーションするジグ51の詳細な電気回路図である。
図3に示す回路において、直流及び高周波電流の流れは、それぞれ実線の矢印及び破線として描かれた矢印によって示されている。
【0032】
上述したように、アブレーションシステムの実際の動作において、発生装置モジュール47によって発生された高周波電力は、患者の抵抗性の組織を加熱し、組織の一部のアブレーションを引き起こす。ジグ51において、抵抗性の組織は、発生装置43の高周波出力に接続されている負荷抵抗器41によって表示される。抵抗器41は、25Wのオーダーで電力を散逸することができる必要がある。
【0033】
銅−コンスタンタンから成る陽極端子53及びコンスタンタンワイヤ55は、アブレーションカテーテルにおいて熱電対を実装することができるタイプの熱電対金属要素である。かかるカテーテルでは、熱電対は、アブレーション電極と物理的接触の状態にあってもよく、又は実際の物理的接触無しでアブレーション電極とより疎に結合されていてもよい。ジグ51では、高周波電流は陽極端子53において存在する。
図3の例では、陽極端子53は、熱電対の1つの「アーム」として銅伝導体57(電力を搬送する)を使用する−他方のアームはコンスタンタンワイヤ55である。接合温度に起因する陽極端子53において発生される電位V
jは、典型的にはマイクロボルトのオーダーである。この電位は陰極端子59を介して電力発生装置に送り戻され得、陰極端子は典型的には、測定された電位を使用して、発生装置によって供給された電力を制御する。他の熱電対金属要素及び合金が、陽極端子53及び陰極端子59における銅及びコンスタンタンに置き換えられてもよい。
【0034】
発生装置43としての使用に好適な発生装置は、Biosense Websterにより製造されたnMARQ(商標)高周波発生装置である。この発生装置は、マイクロボルト入力61及び電極によって送達された電力を表示する能力並びにその出力端子によって「現れる」インピーダンスを有する。この発生装置はまた、マイクロボルト入力61を介して受け取られ、ディスプレイ49上に示される上記記載の接合電位V
jを使用して、電極の温度を表示する。この温度は一般的には、患者組織の実際の温度又は電極−組織境界面の実際の温度ではない。マニュアルに述べられるように、「nMARQ Multi−Channel RF Generatorで表示される温度は、組織の温度を表示せず、また電極と組織との間の温度も表示しない」。熱電対によって記録された温度(及びnMARQ発生装置によって表示された温度)と、組織の温度とは、高周波電力の加熱効果のために異なる。
【0035】
概略図に示すように、既知値の抵抗器63、65が、熱電対の銅−コンスタンタン接合部を横切って配置されている。抵抗器63、65は、抵抗器67、69を含める抵抗器チェーンの一部である。抵抗器63、65、67、69は、150〜200オームの数値を有する。このチェーンは可変DC電源71に接続され、この可変DC電源は、DC電圧V
jを組み合わさせて、陽極端子53及び陰極端子59にわたって出現する。National Instruments Corporationから入手可能なモデルNIPCI−6073データ収集ツールの11500N。Mopac Expwy,Austin,TX 7859−3504は電源71に好適である。ボックス73によって示された回路の一部における高周波電流は、1mHのフェライトインダクタ75の存在によって、更に高周波に対して低インピーダンスを有する帰還経路を提供するために、抵抗器77を0.15mFのDCブロッキングキャパシタ79と直列に接続させることによって、並びに陽極端子53からアースに誘導することによって、大幅に削減される。結果的に、DCは帰還経路から遮断されるが、高周波は許可される。これと同時に、高周波電流は、電源71、インダクタ75及び抵抗器チェーンによって形成されたパスであり、DC電流よりも高周波電流に対してより大きな抵抗を有する第2の回路から、効果的に遮断される。これは、高周波ソースによって見られるインダクタ75のリアクタンスに大きく起因する。しかしながら、組み合わされた電源71のDC出力及び電圧V
jは、第2の回路内を容易に流れ、DC電圧は、陰極端子59において並びに発生装置モジュール47のマイクロボルト入力61において出現する。
【0036】
この効果は、発生装置モジュール47によって発生した高周波電流からDC電位を陽極端子53と陰極端子59との間で分離するためのものである。DC電位及び高周波電力の分離は、ジグが2つの目的で使用されることを可能にする。
(1)出力電源71及び発生装置43を調節することによって、熱電対電位V
j及び高周波電力Pの異なる数値を、互いに独立してシミュレーションすること。このタイプのシミュレーションは、発生装置(nMARQ高周波発生装置など)に構築された種々のアブレーションアルゴリズムが変更又は評価されることを可能にする。かかるアルゴリズムは、典型的には、電位V
jを使用して、高周波電力Pを制御する。ジグ51は、例えば安全限界を超える急激な温度変動、又は非常に安定な温度などのシナリオのシミュレーションを可能にする。かかるシナリオが発生する場合、発生装置モジュール47の応答が評価され得る。
(2)電力Pの異なる値及び電力Pの経時的な変化などの他の変数についての電位V
jの値の較正。温度の関数としてのコンスタンタンなどの銅−ニッケル合金によって発生される起電力は周知である。較正モードにおいて、任意の所望の温度がシミュレーションされ得、発生装置モジュール47の読取りが、誤差を訂正するよう調節され得る。発生される高周波電力のレベルに従って変動する誤差を訂正するために、この較正は精巧に作製され得る。かかる較正は、典型的には工場で実施されるが、保守作業者によって、又は所望の場合、操縦者によっても繰り返されてもよい。
【0037】
発生装置43及びディスプレイ49は、
図3のように一体型であってもよく、これは必須条件ではなく、これらは別々に提供されてもよい。上記記載のシミュレーション及び較正は、いかなる場合でも実行され得る。
【0038】
以下の手順は、
図3に示す回路に関して便宜上説明されているが、これらはそこに示す特定の構成に限定されるものではない。
【0039】
ここで
図4を参照すると、
図4は、本発明の実施形態による熱電対利用高周波アブレーションシステムのための温度シミュレータを操作する方法のフローチャートである。最初の手順81では、ジグ51が、発生装置モジュール47に、ディプレイ49及び直流電源71に接続される。
【0040】
次に、手順83では、発生装置モジュール47がその内部のプログラミングに従って認識しかつ応答すると予測される事象のシーケンスをシミュレーションするように、発生装置47及び電源71の出力が個別に調節される。
【0041】
例えば、シミュレータは、電力が25Wまで変化すると同時に、ディプレイ49が、最初に38℃を記録し44℃に推移するよう調節されてもよい。
【0042】
代替的なテストシーケンスにおいて、シミュレータは、+/−2℃の揺動を伴って、ディプレイ49が、最初に38℃を記録し47℃の上限温度まで推移するように調節されてもよく、その間に電力は目標の25Wに達し、次いで温度の読みを47℃未満に維持するために、降下し得る。
【0043】
アブレータの安全性をテストするために設計された、更に別の代替的なテストシーケンスにおいて、ディスプレイ49は、47℃を記録し80℃へと推移するように最初に設定されてもよい。発生装置モジュール47は、異常な高温を示す警告を発し、アブレーションを停止するために出力を低減する又は中断するよう意図される制御信号を発生するであろうと予測される。
【0044】
次に、判定手順85では、発生装置モジュール47がプログラムされたようなテストシーケンスに応答したかどうかが判定される。この判定が肯定的である場合、次いで制御が最終手順87に進み、ここで良好な結果が報告される。
【0045】
判定手順85での判定が否定的である場合、次いで制御が最終手順89に進み、ここで不良が報告される。
【0046】
ここで
図5を参照すると、
図5は、本発明の実施形態による、マイクロボルト入力を有する高周波発生装置を較正するための熱電対利用高周波アブレーションシステムの温度シミュレータを操作する方法の流れ図である。
【0047】
最初の手順91では、ジグ51が、発生装置47に、ディスプレイ59及び直流電源71に接続される。
【0048】
次に、手順93において、電源71が、第1の温度、例えば25℃をシミュレーションするよう調節される。発生装置モジュール47におけるバイアス制御は、ディスプレイ49が25℃を読取るように調製される。発生装置47は、ディスプレイ49が連続して25℃を読取ることを保証する動作レベルで電力を発生するよう稼働され得る。
【0049】
次に手順95では、電源71が第2の温度、例えば75℃をシミュレーションするよう調節される。発生装置モジュール内の感度制御47は、ディスプレイ49が
75℃を読取るように調節される。発生装置モジュール47は、ディスプレイ49が75℃を連続して読み取ることを保証する動作レベルで電力を発生するよう稼働され得る。
【0050】
手順93、95は、ディスプレイ49の読取りの品質を改善するために必要に応じてバイアス及び感度制御を変更しながら繰り返され得る。
【0051】
次に、判定手順97では、ディスプレイ49の読取りが所定の公差限界の範囲内で正確であるかどうかが判定される。この判定が肯定的である場合、次いで制御は最終手順99に進み、ここで良好な結果が報告される。
【0052】
判定手順97における判定が否定的である場合、次いで制御は最終手順101に進み、ここで不良が報告される。
【0053】
当業者であれば、本発明は、上記に具体的に示し、説明したものに限定されない点は認識されるところであろう。むしろ、本発明の範囲は、上記に述べた異なる特性の組み合わせ及び一部の組み合わせ、並びに上記の説明文を読むことで当業者には想到されるであろう、従来技術ではない変形及び改変をも含むものである。
【0054】
〔実施の態様〕
(1) 組織アブレーションシステムをテストするための装置であって、
調節可能な高周波(RF)出力とモニターディスプレイとを有する、テストされるアブレータモジュールに接続可能なエミュレーション回路を備え、前記エミュレーション回路が、
前記アブレータモジュールの前記出力に連結した第1の熱電対金属材料を含む第1のアームと、
前記モニターディスプレイに接続された第2の熱電対金属材料を含む第2のアームと、
前記第1のアームから前記アブレータモジュールまで延び、高周波電流を通過させ、かつ直流(DC)を遮断する帰還経路と、
DC電位を発生し、出力回路を介して前記第1のアームと前記第2のアームに対して接続される調節可能な電圧源であって、前記出力回路が直流よりも高周波電流に対してより大きな抵抗を有する、調節可能な電圧源と、を備える、装置。
(2) 前記帰還経路が、DCブロッキングキャパシタを備える、実施態様1に記載の装置。
(3) 前記出力回路が、インダクタと直列に接続されている一連の抵抗器を備える、実施態様1に記載の装置。
(4) 前記インダクタが、前記調節可能な電圧源と直列に接続されている複数のフェライトインダクタを備える、実施態様3に記載の装置。
(5) 前記インダクタの数値が1mHである、実施態様3に記載の装置。
【0055】
(6) 熱電対利用高周波アブレーションシステムをテストする方法であって、
温度シミュレータをアブレータモジュールに接続する手順であって、前記アブレータモジュールが、温度信号における既定の変動に応答して、既定の方法で、その高周波(RF)出力を変更するよう動作する、手順と、
高周波電力を前記アブレータモジュールから前記温度シミュレータに送達する手順と、を含み、
高周波電力を送達する前記手順を実行すると同時に、
前記温度シミュレータから前記アブレータモジュールに温度信号を通信する手順と、
前記通信した温度信号を変更する手順と、
前記通信した温度信号を変更することに応答する前記アブレータモジュールの前記出力における変動が、前記既定の方法にぴったり一致することを確認する手順と、を実行する、方法。
(7) 前記温度シミュレータが、
前記アブレータモジュールの前記出力に連結した第1の熱電対金属材料を含む第1のアームと、
モニターディスプレイへの接続のための第2の熱電対金属材料を含む第2のアームと、
前記第1のアームから前記アブレータモジュールまで延び、高周波電流を通過させ、かつ直流(DC)を遮断する帰還経路と、
直流(DC)電位を発生し、出力回路を介して前記第1のアームと前記第2のアームに対して接続される調節可能な電圧源であって、前記出力回路が直流よりも高周波電流に対してより大きな抵抗を有する、調節可能な電圧源と、を備える、実施態様6に記載の方法。
(8) 前記帰還経路が、DCブロッキングキャパシタを備える、実施態様7に記載の方法。
(9) 前記出力回路が、インダクタと直列に接続されている一連の抵抗器を備える、実施態様7に記載の方法。
(10) 前記インダクタが、前記調節可能な電圧源と直列に接続されている複数のフェライトインダクタを備える、実施態様9に記載の方法。
【0056】
(11) 前記インダクタの数値が1mHである、実施態様9に記載の方法。
(12) 熱電対利用高周波アブレーションシステムをテストする方法であって、
温度シミュレータをアブレータモジュールに接続する手順であって、前記アブレータモジュールが、温度信号における既定の変動に応答して、既定の方法で、その高周波(RF)出力を変更するよう動作し、温度表示モニターを有する、手順と、
高周波電力を前記アブレータモジュールから前記温度シミュレータに送達する手順と、を含み、
高周波電力を送達する前記手順を実行すると同時に、
前記温度シミュレータから前記アブレータモジュールに温度信号を通信する手順と、
それぞれの温度を表示するために、熱電対接合の既知の温度依存性電位に従って、前記通信した温度信号の電位を変更する手順と、
前記温度表示モニターを較正し、前記通信した温度信号によって表示された前記それぞれの温度にぴったり一致させる手順と、を実施する、方法。
(13) 前記温度シミュレータが、
前記アブレータモジュールの前記出力に連結した第1の熱電対金属材料を含む第1のアームと、
モニターディスプレイへの接続のための第2の熱電対金属材料を含む第2のアームと、
前記第1のアームから前記アブレータモジュールまで延び、高周波電流を通過させ、かつ直流(DC)を遮断する帰還経路と、
DC電位を発生し、出力回路を介して前記第1のアームと前記第2のアームに対して接続される調節可能な電圧源であって、前記出力回路が直流よりも高周波電流に対してより大きな抵抗を有する、調節可能な電圧源と、を備える、実施態様12に記載の方法。
(14) 前記帰還経路が、DCブロッキングキャパシタを備える、実施態様13に記載の方法。
(15) 前記出力回路が、インダクタと直列に接続されている一連の抵抗器を備える、実施態様13に記載の方法。
【0057】
(16) 前記インダクタが、前記調節可能な電圧源と直列に接続されている複数のフェライトインダクタを備える、実施態様15に記載の方法。
(17) 前記インダクタの数値が1mHである、実施態様15に記載の方法。