(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6239512
(24)【登録日】2017年11月10日
(45)【発行日】2017年11月29日
(54)【発明の名称】光モジュール及び、光モジュールの光軸の調整方法
(51)【国際特許分類】
B60Q 1/068 20060101AFI20171120BHJP
F21S 8/12 20060101ALI20171120BHJP
F21S 8/10 20060101ALI20171120BHJP
F21V 29/76 20150101ALI20171120BHJP
F21V 29/503 20150101ALI20171120BHJP
F21W 101/10 20060101ALN20171120BHJP
F21Y 115/10 20160101ALN20171120BHJP
【FI】
B60Q1/068 100
F21S8/12 253
F21S8/10 531
F21V29/76
F21V29/503 100
F21W101:10
F21Y115:10
【請求項の数】13
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2014-528409(P2014-528409)
(86)(22)【出願日】2012年8月6日
(65)【公表番号】特表2014-527496(P2014-527496A)
(43)【公表日】2014年10月16日
(86)【国際出願番号】US2012049749
(87)【国際公開番号】WO2013032637
(87)【国際公開日】20130307
【審査請求日】2015年7月31日
(31)【優先権主張番号】13/220,985
(32)【優先日】2011年8月30日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】390041542
【氏名又は名称】ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ
(74)【代理人】
【識別番号】100137545
【弁理士】
【氏名又は名称】荒川 聡志
(74)【代理人】
【識別番号】100105588
【弁理士】
【氏名又は名称】小倉 博
(74)【代理人】
【識別番号】100129779
【弁理士】
【氏名又は名称】黒川 俊久
(74)【代理人】
【識別番号】100113974
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 拓人
(72)【発明者】
【氏名】バコ,ゾルタン
(72)【発明者】
【氏名】ガライ,ジョゼフ
(72)【発明者】
【氏名】モルナール,イムレ
(72)【発明者】
【氏名】ムドラ,イスタヴァン
【審査官】
當間 庸裕
(56)【参考文献】
【文献】
特開2005−285509(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2008/0198617(US,A1)
【文献】
特開2008−277007(JP,A)
【文献】
特開2009−146706(JP,A)
【文献】
特開2009−129571(JP,A)
【文献】
特開平06−223603(JP,A)
【文献】
特開2009−211815(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60Q 1/068
F21S 8/10
F21S 8/12
F21V 29/503
F21V 29/76
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
その取付け角度に応じて、光学的に調整可能な光モジュールであって、
回転軸の周りで回転可能であり且つ光軸を有する複数の光源と、
前記複数の光源に接続されたアームと、
を備え、
前記アームが移動することによって前記複数の光源の回転と前記光軸の方向の調整とが可能となり、
前記光源の各々が、前記回転軸に配置されたスクリューにより、調整された前記光軸の方向で固定される、光学的に調整可能な光モジュール。
【請求項2】
前記光源の各々が、前記回転軸に配置されたスクリューにより、ハウジングに固定され、
前記光源の各々が、リフレクタ及び/又はレンズ系と、発光ダイオードとを含み、前記ダイオードは、前記ダイオードからの光が前記リフレクタによって反射されるように位置決めされている、請求項1に記載の光モジュール。
【請求項3】
各々が回転軸の周りで回転可能であり且つ平行な光軸を有するように構成及び配列された複数の光源を備え、その取付け角度に応じて、光学的に調整可能な光モジュールであって、前記光源の各々が、リフレクタ及び/又はレンズ系と、発光ダイオードとを含み、前記発光ダイオードは、前記発光ダイオードからの光が前記リフレクタによって反射されるように位置決めされており、
前記光モジュールが更に、
前記複数の光源の全てに接続されたアームを備え、前記アームの移動により、前記複数の光源の回転と、前記複数の光源の光軸の互いに平行な方向の同時調整とが可能になり、
前記光モジュールが更に、
前記複数の光源及び前記アームを内部に受けるハウジングと、
前記ハウジングと熱連通して配置された熱伝達フィンと、
を備え、
前記光源の各々が、前記回転軸に配置されたスクリューにより、調整された前記光軸の方向で固定される、光モジュール。
【請求項4】
前記光源の各々が、ベースレッグと前記リフレクタ及び/又はレンズ系と及び、前記発光ダイオードが固定される直立レッグとを各々が有するL形ブラケットと、前記各回転軸において前記各ベースレッグと前記ハウジングとの間に延びるファスナーと、前記各ベースレッグと前記アームとの間のファスナーと、を更に備え、前記各回転軸における前記ファスナー及び前記各ベースレッグと前記アームとの間のファスナーにより、前記アームが移動したときに前記複数の光源の光軸が互いに平行に同時調整されるように前記光源の各々が回転可能になり、熱伝導性材料が、前記ベースレッグと前記ハウジングの間に配置される、請求項2または3に記載の光モジュール。
【請求項5】
前記光源の各々が、ベースレッグと前記リフレクタ及び/又はレンズ系と及び、前記発光ダイオードが固定される直立レッグとを各々が有するL形ブラケットと、前記ハウジングと前記ベースレッグとの間に配置されるリンクプレートと、前記各回転軸において前記各ベースレッグと前記ハウジングとの間に延びるファスナーと、前記各ベースレッグと前記各リンクプレートとの間のファスナーと、前記各リンクプレートと前記アームとの間のファスナーと、を更に備え、
前記回転軸における前記ファスナー、前記各ベースレッグと前記各リンクプレートとの間の前記ファスナー、及び前記各リンクプレートと前記アームとの間の前記ファスナーにより、前記アームが移動したときに前記複数の光源の光軸が互いに平行に同時調整されるように前記光源の各々が回転可能になり、熱伝導性材料が、前記ベースレッグと前記ハウジングの間に配置される、請求項2または3に記載の光モジュール。
【請求項6】
その長手方向軸線が前記複数の光源の光軸と整列するように位置決めされて配列され、且つ前記ハウジングに回転可能に装着されたハンドルと、前記ハンドルと前記アームとの間に接続されたファスナーと、を更に備える、請求項4または5に記載の光モジュール。
【請求項7】
前記複数の光源が、前記ハンドルの両側に配置される、請求項6に記載の光モジュール。
【請求項8】
前記ハンドルが、前記ハンドルの回転軸に配置されたスクリューにより、調整された前記光軸の方向で固定される、請求項6または7に記載の光モジュール。
【請求項9】
前記回転軸にて前記複数の光源を受ける複数の台座面を有するハウジングを備える、請求項1乃至8のいずれかに記載の光モジュール。
【請求項10】
自動車に装着されるように構成及び配列された、請求項1乃至9のいずれかに記載の光モジュール。
【請求項11】
前記自動車用の昼間走行用ライトである、請求項10に記載の光モジュール。
【請求項12】
車両に取り付けられた請求項11に記載の光モジュールの光軸の調整方法であって、
前記光モジュールを車両に取り付ける段階と、
前記スクリューが緩められた状態で、前記アームを移動させ、前記光軸を前記車両の軸線に対して調整する段階と、
前記スクリューを締結し、前記複数の光源を固定する段階と、
を含む方法。
【請求項13】
前記光モジュールを前記車両に取り付ける段階と、
前記複数の光源を内部に受けるハウジングにカバーを取り付ける段階を含む、請求項12に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、光学的に調整可能な光モジュールに関し、詳細には、車両用の光学的に調整可能なLED光モジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
自動車は、外部照明を提供し、又は他者に対する車両の可視性を高める様々なライトを含む。これらのライトは、複数の照明機能を含み、とりわけ昼間走行ランプ(DRL)を含むことができる。DRLは、意図して、対向ドライバーに警告して車の被視認性を高める目的で昼間に使用されるライトを提供する。DRLは通常、車の運転時に作動状態となり、他の前方照明機能が作動したときに非作動となり、又はポジションライトに減光される。これらのDRLは、新車に組み込むことができるが、既存の車にもDRLを搭載する必要がある。
【0003】
自動車で使用されるDRL光モジュールは、LEDのような複数の光源を有することができる。光源は、車の長手方向軸線に対する全体の光投影要件に適合するように位置決め/配光される。このことは、モジュールの光軸を定め、光軸に対する光投影要件を確保し、設置中に光軸を車の軸線と平行に設定することにより確保される。
【0004】
DRLモジュールが取り付けられるべき車両の前部は、車の軸線に対して形状及び角度が様々である。従って、現行のDRLモジュール設計は、光軸すなわちモジュール軸角度が予め設定されているので、既存の車へのDRLモジュールの取り付けが困難となる場合がある。結果として、異なる車両の前部形状に対して光モジュール角度が異なる設計が必要となる。
【0005】
本開示のDRL光モジュールは、異なる形状を有する既存の車両前部に適合し、光軸を車の軸線に平行になるよう調整することができるようにして、この問題を解決する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】米国特許出願公開第2008198617号明細書
【発明の概要】
【0007】
一般に、本開示は、回転軸の周りで回転可能であり且つ光軸を有する少なくとも1つの光源又はランプと、光源に接続されたアームと、を備え、アームが移動することによって光源の回転と光軸の調整とが可能となる、光学的に調整可能な光モジュールを特徴として備える。
【0008】
特定の特徴要素を参照すると、光源は、発光ダイオードを含むことができる。光源は、リフレクタ及び/又はレンズ系と、発光ダイオード(及び関連する電子回路)とを含み、発光ダイオードは、ダイオードからの光がリフレクタ及び/又はレンズ系によって部分的に反射されるように位置決めされている。光モジュールは、熱連通して配置される熱伝達フィンを有するハウジングを含むことができ、該ハウジング内に光源及びアームが受けられる。任意選択的に、光透過カバーをハウジングの前部に締結することができる。台座面は、光源の回転軸にてファスナーを受けることができる。
【0009】
第1の特定の態様において、L形ブラケットは、ベースレッグ及び直立レッグを有する。光源は、直立レッグに固定される。光源の回転軸にて配置されるファスナーは、ベースレッグと台座面との間に延びる。回転軸におけるファスナーと、ベースレッグとアームとの間のファスナーにより、アームが移動したときに光軸が長手方向基準線(例えば、自動車の長手方向軸線)と平行に調整されるように光源が回転可能になる。
【0010】
第2の特定の態様において、L形ブラケットは、ベースレッグ及び直立レッグを有する。光源は、直立レッグに固定される。リンクプレートは、台座面とベースレッグとの間に配置される。光源の回転軸にて配置されたファスナーは、ベースレッグと台座面の間に(及びリンクプレートを通って)延びる。回転軸におけるファスナーと、ベースレッグとリンクプレートとの間に配置されたファスナーと、リンクプレートとアームとの間に配置されたファスナーとにより、アームが移動したときに光軸が長手方向基準線(例えば、自動車の長手方向軸線)と平行に調整されるように光源が回転可能になる。
【0011】
追加の特定の特徴要素に関して、ハンドルは、回転軸にて台座面に回転可能に装着され、該ハンドルとアームとの間にファスナーを含む。回転軸の周りにハンドルを枢動させることによりアームが移動する。光モジュールは、詳細には自動車用の昼間走行用ライトとして自動車に装着されるよう構成及び配列される。光源は、少なくとも2つ、特に、少なくとも4つ存在することができる。
【0012】
第2の実施形態を参照すると、光学的に調整可能な光モジュールは、各々が回転軸の周りで回転可能であり且つ平行な光軸を有するように構成及び配列された複数の光源を備え、光源の各々が、リフレクタ及び/又はレンズ系と、発光ダイオードとを含み、発光ダイオードは、該発光ダイオードからの光がリフレクタ及び/又はレンズ系によって反射されるように位置決めされている。アームは、光源の全てに接続され、アームの移動により光源の回転と、光源の光軸の互いに平行な同時調整とが可能になる。ハウジングは、光源及びアームを内部に受ける。熱伝達フィンは、ハウジングと熱連通して配置される。任意選択的に、光透過カバーは、ハウジングの前部に締結することができる。
【0013】
第2の実施形態において用いることができる特定の特徴要素に関して、第1及び第2の態様の何れかが適用される(上述のようなL形ブラケット、アーム、ファスナー、及び任意選択のリングプレートに関して)。詳細には、第1の態様において、ハウジング内のL形ブラケットは各々、ベースレッグ及び直立レッグを有する。光源は、直立レッグに固定される。各回転軸におけるファスナーは、各ベースレッグとハウジングとの間に延びる。各ベースレッグとアームとの間にファスナーが存在する。各回転軸におけるファスナー、及び各ベースレッグとアームとの間のファスナーによって、アームが移動したときに光源の光軸が互いに平行に同時調整されるように光源の各々が回転可能になる。第2の態様において、ハウジング内のL形ブラケットは各々、ベースレッグ及び直立レッグを有する。光源は、直立レッグに固定される。リンクプレートは、ハウジングと各ベースレッグとの間に配置される。各回転軸におけるファスナーは、各ベースレッグとハウジングとの間に延びる。各ベースレッグと各リンクプレートとの間にファスナーが配置され、また、各リンクプレートとアームとの間にファスナーが配置される。各回転軸におけるファスナー、各ベースレッグと各リンクプレートとの間のファスナー、及び各リンクプレートとアームとの間のファスナーにより、アームが移動したときに光源の光軸が互いに平行に同時調整されるように光源の各々が回転可能になる。
【0014】
ハンドルは、回転軸にて台座面に回転可能に装着することができ、該ハンドルとアームとの間にはファスナーを含む。光モジュールは、詳細には自動車用の昼間走行用ライトとして自動車に装着されるよう構成及び配列される。複数の光源は、少なくとも2つ、特に、少なくとも4つ存在することができる。
【0015】
本開示の第3の実施形態を参照すると、光モジュールは、各々が回転軸の周りで回転可能であり且つ平行な光軸を有するように構成及び配列された複数の光源を備え、光源の各々が、リフレクタ及び/又はレンズ系と、発光ダイオードとを含み、発光ダイオードは、該発光ダイオードからの光がリフレクタ及び/又はレンズ系によって反射されるように位置決めされる。ハウジングは、下側台座面を含む。L形ブラケットは、ハウジング内に配置され、ベースレッグと光源が固定される直立レッグとを各々が有する。光源は、直立レッグに固定される。ファスナーは、回転軸にてベースレッグを通って台座面内に配置される。アームは、ハウジング内に配置され、ベースレッグに接続されて光源の各々の回転を可能にする。ハンドルは、ハウジング内に配置され、回転軸にて台座面に回転可能に装着され且つアームに締結され、ハンドルがアームを移動させたときに、光源の光軸が互いに対して平行に同時調整されるようになる。熱伝達フィンは、ハウジングと熱連通して配置される。任意選択的に、光透過カバーが、ハウジングの前部に締結することができる。
【0016】
第1及び第2の実施形態に関する上述の特定の特徴要素は、第3の実施形態にも適用される。詳細には、光モジュールは、自動車に装着されるよう構成及び配列することができ、自動車用の昼間走行用ライトとすることができる。光源は少なくとも2つ存在することができる。ハンドルがアームを移動させると、ハンドルの長手方向軸線及びひいては光源の光軸は、自動車の長手方向軸線に平行に配向することができる。
【0017】
本発明の多くの追加の特徴、利点、及びより完全な理解は、添付図面並びに以下の「発明を実施するための形態」から得られるであろう。上記の発明の概要は、本発明を概略的に説明しており、以下の「発明を実施するための形態」は、本発明をより狭い範囲で説明し、具体的な実施形態を提供しており、これは、請求項で定義される広範囲な本発明の必然的な限定として解釈すべきではない点は理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本開示に従って実施された光モジュールの第1の態様の斜視図。
【
図4】光軸が平行になるような光源の移動を示す、
図1の光モジュールの上方断面図。
【
図6】光モジュールの第1の態様のLED光源及びブラケットの斜視図。
【
図7】光モジュールの第1の態様におけるハウジング無しの光源及び関連構造の斜視図。
【
図8】本開示に従って実施された光モジュールの第2の態様の斜視図。
【
図11】光軸が平行になるような光源の移動を示す、
図8の光モジュールの上方断面図。
【
図13】光モジュールの第2の態様におけるハウジング無しの光源及び関連構造の斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0019】
光学的に調整可能な光モジュール10は、複数の光源又はランプ12を備え、これらは、各々回転軸14の周りに回転可能であり、平行な光軸16を有するように構成及び配列される。このセクションでは複数の光源に言及しているが、光モジュールは、単一の光源(例えば、1つのLED)のみを含むことができる点は理解されたい。光源12の各々は、リフレクタ及び/又はレンズ系18と、発光ダイオード20(及びLEDを含み且つ固定するPCB21上の関連する電子回路)とを備え、発光ダイオード20は、該発光ダイオードからの光がリフレクタ及び/又はレンズ系によって部分的に反射するように位置付けられる。ハウジング22は、隆起した下側台座面24を含む。L形ブラケット26は、ハウジング22内に配置され、各々がベースレッグ28及び直立レッグ30を有する。光源12は、直立レッグ30に固定される。ファスナー32は、各回転軸14にてベースレッグ28を通って台座面24内に配置される。アーム34は、ハウジング22内に配置され、ベースレッグ28に接続されて光源12の各々の回転を可能にする。ハンドル36は、ハウジング22内に配置され、回転軸38にて台座面24に回転可能に装着され且つアーム34に締結され、ハンドル36がアーム34を移動させたときに光源12の光軸16が互いに平行に同時調整されるようになる。熱伝達フィン40は、ハウジングと熱的に連通している(例えば、ハウジング22の後部に配置される)。ハウジング22は、熱伝導性材料、好ましくはアルミニウムから作ることができる。
【0020】
図1〜5を参照すると、第1の特定の態様において、ファスナー32は、各ベースレッグ28と台座面24との間に配置され、ファスナー42は、各ベースレッグ28とアーム34との間に配置され、アームが移動したときに光源の光軸16が互いに平行に同時調整されるように光源の各々の回転が可能になる。部品間に熱伝導性材料(すなわち、ゲル又はフォイル)を加えることによって、熱伝達性を強化することができる。例えば、熱伝導性材料は、ベースレッグ28と台座面24(
図4)との間に配置することができ、また、LEDが固定されるPCB21と直立レッグ30(
図5)との間に配置することができる。アーム34は、ハウジング22の内部46の後部44に位置付けられる。ベースレッグ28をアーム34に接続するファスナー42の各々は、ピン(例えば、リベット又はクリンチ)とすることができる。ベースレッグ28と台座面24との間に延びるファスナー32は、スクリューとすることができる。ハンドル36は、回転軸38にてファスナー50により台座面24に回転可能に装着され、ピン48(リベット又はクリンチ)は、アーム34とハンドル36との間の移動を可能にする。ハンドル36は、ハウジングの中心に位置付けられ、同じ数の光源をハンドルの両側に配置することができるようになるが、これは必須ではない。ハンドル36は、その長さに沿って軸線62を含み、この軸線に対して光源の光軸16の全てが平行である。軸線62は、車への設置中に車の軸線に平行になるよう調整される。ブラケット26、ハウジング22、及びアーム34は各々、台座面の対応する開口に対するベースレッグ28の中心開口52の位置決め、アームの対応する開口に対するベースレッグ28の後方開口54の位置決め、並びにハウジングの台座面24及びアーム34に沿ったそれぞれの各光源12に対するこれらの開口の離間により、光源の全ての光軸16が互いに常に平行になるように設計される。
【0021】
図6を参照すると、LED20は、ブラケット26の直立レッグ30に当該レッグの開口を通って取り付けられる。直立レッグの開口56は、開口の周りに離間して配置され、半円球形のリフレクタ及び/又はレンズ系18のレッグ58を受ける。レンズ系18は、リフレクタ23のみ、レンズ25のみ、又は
図6に示すようなリフレクタ23とレンズ25を含むことができる。リフレクタ23は、LED20を受ける中心開口を含む。PCB21上のLED20、及びリフレクタ及び/又はレンズ系18が光源又はランプ12を形成する。LEDは、直立レッグに熱伝導的に接続されたPCBにはんだ付けされる。ドライバー電子回路は、モジュールに組み込むか、又は外部回路の何れかとすることができる。ドライバー電子回路が組み込まれる場合、実施可能な位置はハウジングの上側後方側部であり、後続の光学的配列を可能にするように配置することができる。光モジュールは、広範囲の乗用車/トラック/バスモデルに適合できるように設計される。
【0022】
光モジュール10設計のこの第1の態様の光源12の光軸16を調整することが望ましい場合、
図3及び4を参照すると、前方光透過カバー60が取り外され、5つのスクリュー32全てが緩められる。次いで、ハンドル36の前方部分を左又は右側に移動させて、軸線38の周りでハンドル36を回転させ、これによりハンドル36に取り付けられたアーム34が反対方向に移動し、その結果ベースレッグ28が回転軸14の周りで回転し、これにより光源12の光軸16全てが互いに平行に且つハンドルが移動した方向に同時に移動する。モジュール軸線62又はハンドルの軸線は、光軸16を車両の軸線(車両の長手方向軸線)に平行に整列させるように移動する。この調整が完了すると、5つのスクリュー32を締結し、光源12を所定位置に固定する。シリコーン又は他のタイプのシーラントをカバーの周辺に使用して、光源への湿分の侵入を防ぐことができる。次いで、カバー60は、ハウジング22の前部に対し所定位置にスナップ嵌合又はスクリュー止めすることができる。
図4において、光源12は、
図3の光源と比べて左側に移動しており、その間常に光軸16は互いに対して且つ軸線62に対して平行に保持されている。
【0023】
同様の部品は、複数の図を通じて第1の態様の光モジュールと同じ参照符号が付与された、光モジュール設計70の第2の特定の態様の
図8〜13を参照すると、狭いリンクプレート72が、台座面24とブラケット26の間に垂直に配置される(詳細には
図12を参照)。リンクプレート72は、ハウジング22の内部の前部76においてアーム74から、ハウジングの後部44においてベースレッグ28まで延びている。スクリューなどのファスナー78は、回転軸80(
図12)において、ベースレッグ28及びリンクプレート72の整列した開口を通って台座部24内に配置される。ファスナー82は、各ベースレッグ28と各リンクプレート72との間に配置され、ファスナー84は、各リンクプレート72とアーム74との間で、ベースレッグ28、アーム74及びリンクプレート72の整列した開口を通って配置され、アームが移動したときに光源の光軸16が互いに対して平行に同時調整されるように光源12の各々の回転が可能になる。部品間に熱伝導性材料(すなわち、ゲル又はフォイル)を加えることによって、熱伝達性を強化することができる。例えば、熱伝導性材料は、ベースレッグ28とリンクプレート72(
図12)との間、及びリンクプレート72と台座面24との間に配置することができ、また、LEDが固定されるPCB21と直立レッグ30(
図6)との間に配置することができる。アーム34は、ハウジング22の内部46の後部44に位置付けられる。ベースレッグ28とリンクプレート72との間のファスナー82、及びアーム34とリンクプレート72との間のファスナー84は、ピン(例えば、リベット又はクリンチ)とすることができる。アーム74は、ハウジングの内部の前部76に位置付けられ、リンクプレート72を介してベースレッグ28の後部にてピン82と接続される。ハンドル86は、回転軸87にて、ファスナー78を介して台座面24に回転可能に装着され、ハンドル86とアーム74との間にはピン88(例えば、リベット又はクリンチ)がある。ハンドル86は、ハウジングの中心に配置され、同じ数の光源がハンドルの両側に配置されるが、これは必須ではない。ハンドル36は、その長さに沿って軸線90を含み、この軸線に対して光源の光軸の全てが平行である。軸線90は、車両の軸線に平行に移動する。
【0024】
ブラケット26、ハウジング22、リンクプレート72、及びアーム34は各々、台座面24の開口に対するベースレッグ28の中心開口52の位置決め、リンクプレート72の開口に対するベースレッグ28の後方開口54の位置決め、リンクプレートの前方開口及びアーム74上の開口の位置決め、並びにハウジング22の台座面24及びアーム74に沿ったそれぞれの各光源12に対するこれらの開口の離間により、光源の全ての光軸16が互いに常に平行になるように設計される。
【0025】
図6を参照すると、LED20は、中心開口を通ってブラケット26の直立レッグ30の中心に取り付けられる。直立レッグ30の開口56は、中心開口の周りに離間して配置され、半円球形のリフレクタ及び/又はレンズ系18のレッグ58を受ける。このレンズ系は、リフレクタ23のみ、レンズ25のみ、又は
図10に示すようなリフレクタ23とレンズ25を含むことができる。LED20及び関連するPCB21、並びにリフレクタ及び/又はレンズ系18は、光源又はランプ12を形成する。リフレクタ23は、LED20を受ける中心開口を含む。ドライバー電子回路は、LED20に取り付けられる。LEDは直列接続され、よって1つの共通ドライバーがある。
【0026】
光モジュール設計70のこの第2の態様の光源12の光軸16を調整することが望ましい場合、
図10を参照すると、5つのスクリュー78全てが緩められる。次いで、ハンドル86の前方部分を左又は右側に移動させて、これによりハンドルに取り付けられたアーム74をハンドルと同じ方向に移動させる。アーム74のこの移動により、アームに取り付けられたリンクプレート72を移動させ、その結果、回転軸78の周りでベースレッグを回転が回転し、これにより光源12の光軸16全てが、アームが移動した方向で互いに平行に同時に移動する。モジュール軸線90又はハンドルの軸線は、光軸16を車両の軸線に平行に整列させるように移動する。
図11において、光源12は、
図10の光源の位置と比べて左側に移動しており、その間常に光軸16は互いに対して且つ軸線90に対して平行に保持されている。この調整が完了すると、5つのスクリュー78を締結し、光源12を所定位置に固定する。シリコーン又は他のタイプのシーラントをカバーの周辺に使用して、光源への湿分の侵入を防ぐことができる。次いで、カバー60は、所定位置にスナップ嵌合又はスクリュー止めすることができる。
【0027】
上述の第1及び第2の設計態様の光モジュールは、特に車両用の昼間走行用ライトとして車両(例えば、乗用車、トラック、又はバス)に装着されるように構成及び配列される。本開示の光モジュールでは、あらゆる数の光源を用いることができる。例えば、複数の光源は、少なくとも2つの光源、詳細には、少なくとも4つの光源を含むことができる。
【0028】
本開示の技術的範囲及び技術思想から逸脱せずに多くの修正及び変更を行えることは、当業者には明らかであろう。従って、請求項の範囲内において、本発明は、具体的に図示され説明されたもの以外でも実施できる点を理解されたい。
【符号の説明】
【0029】
10 光モジュール
12 光源又はランプ
18 リフレクタ及び/又はレンズ系
20 発光ダイオード
22 ハウジング
26 L形ブラケット
28 ベースレッグ
30 直立レッグ
32 スクリュー
34 アーム
36 ハンドル
42 ファスナー
50 ファスナー
60 前方光透過カバー
72 リンクプレート
78 ファスナー
82 ピン
84 ファスナー
86 ハンドル
88 ピン