特許第6239516号(P6239516)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6239516
(24)【登録日】2017年11月10日
(45)【発行日】2017年11月29日
(54)【発明の名称】機械読取情報を有する缶エンド
(51)【国際特許分類】
   B65D 25/20 20060101AFI20171120BHJP
   B65D 17/34 20060101ALI20171120BHJP
【FI】
   B65D25/20 P
   B65D17/34
【請求項の数】34
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2014-533311(P2014-533311)
(86)(22)【出願日】2012年9月27日
(65)【公表番号】特表2015-501259(P2015-501259A)
(43)【公表日】2015年1月15日
(86)【国際出願番号】US2012057507
(87)【国際公開番号】WO2013049313
(87)【国際公開日】20130404
【審査請求日】2015年9月28日
(31)【優先権主張番号】61/539,784
(32)【優先日】2011年9月27日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】506128042
【氏名又は名称】クラウン パッケイジング テクノロジー インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100092093
【弁理士】
【氏名又は名称】辻居 幸一
(74)【代理人】
【識別番号】100082005
【弁理士】
【氏名又は名称】熊倉 禎男
(74)【代理人】
【識別番号】100088694
【弁理士】
【氏名又は名称】弟子丸 健
(74)【代理人】
【識別番号】100095898
【弁理士】
【氏名又は名称】松下 満
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【弁理士】
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100147968
【弁理士】
【氏名又は名称】工藤 由里子
(72)【発明者】
【氏名】マクギアー ローラ ジェーン
(72)【発明者】
【氏名】ラムジー クリストファー ポール
【審査官】 小川 悟史
(56)【参考文献】
【文献】 特開2001−063729(JP,A)
【文献】 特開2011−016546(JP,A)
【文献】 特開2010−004523(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2001/0011431(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 25/20
B65D 17/34
H01Q 1/50
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
(i)缶エンドが密封された未開封の形態と、(ii)缶エンドを缶体に付加した後に前記缶の中味にアクセスできる開封した形態と、を有することができる缶エンドであって、前記缶エンドは、
缶エンドシェル及びプルタブであって、前記プルタブは、前記未開封の形態において前記缶エンドシェルの中央パネルに略平行の向きであり、前記プルタブは、前記プルタブの端部を持ち上げて前記中央パネルの切込み線を破断することによって部分的に垂直な位置に操作することができ、それにより前記開封した形態を達成する、プルタブと、
前記缶エンドシェルの中央パネル上に配置された複数のイメージを備え、
前記イメージの各々は機械読取可能であり、前記複数のイメージは前記中央パネルに配置され、前記未開封の形態の前記プルタブは前記プルタブの回転位置に関係なく前記イメージの各々の一部を隠すようになっており、前記が未開封の形態にある場合には、前記複数のイメージの何れも読み取ることができず、それによって、前記タブが部分的に垂直な位置に操作された状態で、前記イメージの少なくとも1つが完全に露出して、損傷を受けていない状態であり、手持ち式無線通信デバイスで読み取ることができる、
ことを特徴とする缶エンド。
【請求項2】
前記イメージは、インクジェット印刷によって形成される、請求項1に記載の缶エンド。
【請求項3】
前記イメージは、レーザーエッチングによって形成される、請求項1に記載の缶エンド。
【請求項4】
前記缶エンドシェルの各々は、金属及びコーティングを備え、前記コーティングはラッカー及び光活性成分を含み、前記イメージは、実質的にラッカーを燃焼、エッチング、又は除去することなく、少なくとも前記光活性成分の一部の外観を変化させるレーザーの使用によって形成される、請求項1に記載の缶エンド。
【請求項5】
前記金属は、アルミニウムである、請求項1に記載の缶エンド。
【請求項6】
前記缶エンドは、飲料缶エンドである、請求項1に記載の缶エンド。
【請求項7】
前記金属は、スチールである、請求項1に記載の缶エンド。
【請求項8】
前記各イメージは、QRコード(登録商標)である、請求項1に記載の缶エンド。
【請求項9】
前記イメージは、前記タブを前記中央パネルに結合するリベットの周りに配置される、請求項1に記載の缶エンド。
【請求項10】
前記タブの上面又は下面の何れか一方に機械読取コードをさらに備える、請求項1に記載の缶エンド。
【請求項11】
缶エンド上に情報を提供する方法であって、
缶エンドシェル、プルタブ、及び前記缶エンドシェルの中央パネル上に配置された複数のイメージを有する金属缶エンドを準備する段階であって、前記イメージの各々は機械読取可能であり、前記複数のイメージは前記中央パネルに配置され、前記プルタブは前記プルタブの回転位置に関係なく前記イメージの各々の一部を隠して、前記複数のイメージの何れも読み取ることができないようになっている段階と、
前記プルタブの端部を部分的に垂直になるまで持ち上げて、前記中央パネルの切込み線を破断して、それによって、部分的に垂直な位置において前記イメージの少なくとも1つが完全に露出され、損傷を受けていない状態にあり、手持ち式無線通信デバイスで読み取ることができるようになっている段階と、を含む、
ことを特徴とする方法。
【請求項12】
前記タブが部分的に垂直な位置にある間に、前記イメージを機械で読み取る段階をさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記イメージは、インクジェット印刷によって形成される、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記イメージは、レーザーエッチングによって形成される、請求項11に記載の方法。
【請求項15】
前記缶エンドシェルの各々は金属及びコーティングを備え、前記コーティングはラッカー及び光活性成分を含み、前記イメージは、実質的にラッカーを燃焼、エッチング、又は除去することなく、少なくとも前記光活性成分の一部の外観を変化させるレーザーの使用によって形成される、請求項11に記載の方法。
【請求項16】
前記金属は、アルミニウムである、請求項11に記載の方法。
【請求項17】
前記缶エンドは、飲料缶エンドである、請求項11に記載の方法。
【請求項18】
前記金属は、スチールである、請求項11に記載の方法。
【請求項19】
前記各イメージは、二次元バーコードである、請求項11に記載の方法。
【請求項20】
前記イメージは、前記タブを前記中央パネルに結合するリベットの周りに配置される、請求項11に記載の方法。
【請求項21】
前記イメージは、前記タブを前記中央パネルに取り付けるリベットの周りに等距離で離間される、請求項11に記載の方法。
【請求項22】
前記複数のイメージは、4つのイメージである、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記複数のイメージは、3つのイメージである、請求項21に記載の方法。
【請求項24】
前記タブの上面又は下面の何れか一方に機械読取コードをさらに備える、請求項11に記載の方法。
【請求項25】
前記タブの下面に、前記タブの操作時にのみ読むことができる機械読取コードをさらに備える、請求項11に記載の方法。
【請求項26】
(i)缶エンドが密封された未開封の形態と、(ii)缶エンドを缶体に付加した後に前記缶の中味にアクセスできる開封した形態と、を有することができる缶エンドであって、前記缶エンドは、
缶エンドシェル及びプルタブであって、前記プルタブは、カールされた縁部を含む外周を構成し、前記プルタブは、前記未開封の形態において前記缶エンドシェルの中央パネルに略平行の向きであり、前記プルタブは、前記プルタブの端部を持ち上げて前記中央パネルの切込み線を破断することによって部分的に垂直な位置に操作することができ、それにより前記開封した形態を達成する、プルタブと、
前記タブの下面に配置され、缶エンドが開封した形態にあるときに手持ち型無線通信デバイスで読み取ることができ、6mm×6mm以下のサイズの二次元コードと、を備える、
ことを特徴とする缶エンド。
【請求項27】
前記コードのサイズは、少なくとも2mm×2mmである、請求項26に記載の缶エンド。
【請求項28】
前記コードのサイズは、少なくとも3mm×3mmである、請求項26に記載の缶エンド。
【請求項29】
前記コードのサイズは、少なくとも4mm×4mmであり、さらに5mm×5mm以下である、請求項26に記載の缶エンド。
【請求項30】
前記コードは、14×14のモジュールを有するマトリクスバーコードである、請求項26に記載の缶エンド。
【請求項31】
前記コードは、前記タブの構造本体に配置される、請求項26に記載の缶エンド。
【請求項32】
前記コードは、構造本体、及び、前記中欧パネルに連結されたヒンジ部分から本質的になる前記タブに配置される、請求項26に記載の缶エンド。
【請求項33】
前記タブの構造本体の下面は、覆われておらず、それによって、缶エンドが開封した形態にあるときに、前記タブの構造本体の下面に配置された二次元コートが読取可能になる、請求項26に記載の缶エンド。
【請求項34】
前記コードは、マトリクスバーコード及びQRコード(登録商標)のいずれか一方である、請求項26に記載の缶エンド。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は容器に関し、詳細には、機械読取情報を備える金属缶のマーキング部品に関する。
【0002】
[関連出願の相互参照]
本出願は、2011年9月27日出願の米国特許出願第61/539,784号の優先権を主張し、その開示内容全体を参照により本明細書に組み込む。
【背景技術】
【0003】
ツーピース金属缶は、缶エンドがシームによって取り付けられた缶体を含む。商業的なツーピース飲料缶は、本体の側壁を基部と一体に形成する絞り及びしごき処理によって形成される。スリーピース金属缶は筒状本体を含み、各エンドはシームによって取り付けられた缶エンドを有する。
【0004】
ツーピース飲料缶は飲料及び食品用途に大量生産され、スリーピース飲料缶は食品用途に大量生産される。従って、缶の部品は高速で生産する必要がある。
【0005】
従来の飲料缶及び多くのイージー・オープン食品缶はプルタブを有する。プルタブは、金属シートからタブプレスで形成される。要求量が多いので、従来のタブプレスは、2つ、3つ又は4つのタブのレーンで多数のタブを一度に形成する。
【0006】
一般的に、予めラッカー塗装されたアルミニウムコイルは、缶エンドシェルを形成するためにシェルプレスに供給される。予めラッカー塗装されたアルミニウムコイルは、プルタブを形成するためにタブプレスに供給される。シェルとプルタブとはコンバージョンプレスで組み合わされ、継ぎ目のない缶エンドを形成するようになっている。
【0007】
缶エンド、特にプルタブの装飾は公知である。例えば、米国特許第6,105,806号には、プルタブ上のコーティング部分をエッチングすること又は除去することが開示されている。米国特許第6,498,318号には、金属缶にマーキングすることの困難性を認識して、金属プルタブストック(metal pull tab stock)を除去することが開示されている。
【0008】
本発明者は、プルタブをレーザーエッチングするCO2レーザーを含む従来の工業用システムは、多くの場合約100Wで作動することを認識している。タブプレスの各レーンは固有のレーザーを有しており、タグプレスは、約100ミクロンの解像度又は寸法を有するレーザーを用いて1分間当たり約700個のタブを生産するように作動する。一般的に、暗色ラッカーはレーザーによって除去されて、裸アルミニウムを簡単なロゴ又は数文字の形態で露出させるようになっている。処理速度の制約は、装飾量の制約でもある。
【0009】
コーティングのレーザーマーキングは、種々のマーキング用途のための可撓性のあるカード包装で使用される。一般的に、熱活性顔料が透明又は明色ラッカーに混ぜられて、CO2レーザーが色変化を引き起こす。例えば、白いラッカーラベルにレーザーを照射して、黒色文字列を表示することができる。このタイプのレーザーマーキングシステムは、Sun ChemicalからSunlaseの商品名で入手することができ、100ミクロンYAGレーザーを使用する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】米国特許第6,105,806号明細書
【特許文献2】米国特許第6,498,318号明細書
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、缶エンド、特に缶エンド中央パネル、缶エンドチャック壁、及び缶プルタブをレーザーマーキングによって高速かつ高解像度で装飾するためのプロセスを提供する。また、本プロセスによってもたらされる缶エンド及びタブを提供する。
【0012】
缶エンドを装飾する方法は、アルミニウム、又は場合によってはスチール等の金属材料で構成される缶エンド中央パネル、チャック壁、及び/又はプルタブのような缶エンド基材を提供する段階と、缶エンド基材の少なくとも一部を好ましくは光活性成分を含むラッカーでコーティングする段階と、コーティングした基材にレーザーを照射して実質的にラッカーを燃焼、エッチング、又は除去することなく光活性成分の少なくとも一部の外観を変化させてイメージを形成する段階と、を含む。
【0013】
好ましくは、光活性成分は、熱的に活性の顔料を含む。好ましくは、外観の変化は、透明又は明色から半透明又は暗色のような色の変化である。
【0014】
好ましくは、CO2レーザーが使用され、ビーム幅は、好ましくは約50ミクロン未満、より好ましくは約30ミクロン未満、より好ましくは約10ミクロン未満であり、約5ミクロンであることが好ましい。従って、イメージは、寸法が約50ミクロン以下、好ましくは約30ミクロン以下、より好ましくは約10ミクロン以下、好ましくは約5ミクロンのドットによって形成することができる。従って、イメージは、寸法が約50ミクロン未満のドットによって形成することができる。
【0015】
本発明者は、レーザーマーキングプロセスは、缶エンドストック又はタブストックコイルに適用することができ、タブプレスの後でコンバージョンプレスの前のタブに適用することができ、シェルプレスの後でコンバージョンプレスの前の缶エンドシェル、又はコンバージョンプレスの後の継ぎ目のない缶エンドに適用することができると考えている。
【0016】
本発明者は、装飾された缶エンドは、飲料缶エンドがシームの後などに遭遇する場合がある20分間の75℃までの低温殺菌に耐えるのに適すると考えている。また、本発明者は、装飾された缶エンドは、食品缶エンドがシームの後などに遭遇する場合がある90分間の131℃までのレトルト温度に耐えるのに適すると考えている。従って、本発明の方法は、低温殺菌又はレトルトステップを含む。
【0017】
装飾缶エンドは、各々が好ましくはアルミニウム、場合によってはスチールから構成される缶エンドシェル及びプルタブと、ラッカー及び光活性成分を含むコーティング、及び缶エンドシェルの中央パネル及びプルタブの下面の少なくとも一方に提供されるイメージとを備えることができ、イメージは、実質的にラッカーを燃焼、エッチング、又は除去することなく光活性成分の少なくとも一部の外観を変化させるレーザー照射によって形成される。
【0018】
好ましくは、イメージは、ラッカーよりも暗い色である。また、好ましくは、イメージはドットで形成することができ、ドットの寸法は約50ミクロン以下、好ましくは約30ミクロン以下、より好ましくは約10ミクロン以下、好ましくは約5ミクロンである。
【0019】
また、中央パネル上のQRコード(登録商標)のような機械読取コードを有する装飾缶エンドが提供される。缶エンドは、(i)缶エンドが密封された未開封の形態と、(ii)缶の飲料物にアクセスできる開封した形態とを有する。缶エンドは、缶エンドシェル及びプルタブを備える。プルタブは、未開封形態において缶エンドシェルの中央パネルに略平行であり、プルタブは端部を持ち上げて中央パネルの切込み線を破断することによって部分的に垂直な位置に操作することができ、それにより開封した形態を実現する。缶エンドはアルミニウム飲料缶エンドであることが好ましい。また、食料缶用のアルミニウム又はスチール缶エンド等の他の材料又は用途の缶エンドを使用することができる。用語「部分的に垂直」は、飲料缶エンドの注ぎ口パネルの破断及び開放が生じるプルタブの位置を説明するために使用される。食料缶エンドで用いる場合、それは、パネルの関連部分の開放が生じるプルタブの位置である。
【0020】
タブを中央パネルに結合するリベットの周りに配置されるQRコード(登録商標)のような複数のイメージは、缶エンドシェルの中央パネルに配置され、イメージの各々は機械読取可能である。複数のイメージは中央パネルに配置され、未開封の形態のプルタブは、プルタブの回転位置に関係なくイメージの各々を隠すようになっている。従って、飲料缶が未開封の形態にある場合、複数のイメージの何れも読み取ることができない。次に、タブが部分的に垂直な位置に操作された状態では、缶エンドの引き裂きパネルが外されたとしても、イメージの少なくとも1つが完全に露出して、損傷を受けていない状態であり、機械読取可能である。
【0021】
イメージは、インクジェット印刷、レーザーエッチング、及び/又は技術的に理解される別の他の手段によって形成することができる。缶エンドはアルミニウム又はスチールとすることができる。また、イメージは、実質的にラッカーを燃焼、エッチング、又は除去することなく光活性成分の少なくとも一部の外観を変化させるレーザー照射によって形成することができる。
【0022】
また、前述の缶エンドに情報を与える方法が提供される。本方法は、缶エンドシェル、プルタブ、及び缶エンドシェルの中央パネル上に配置される複数のイメージを有する金属飲料缶エンドを準備する段階であって、イメージの各々は機械読取可能であり、複数のイメージは中央パネルに配置され、プルタブは前記プルタブの回転位置に関係なくイメージの各々一部を隠して、複数のイメージの何れも読み取ることができないようになっている段階と、プルタブの端部を部分的に垂直になるまで持ち上げて、中央パネルの切込み線を破断して、それによって部分的に垂直な位置においてイメージの少なくとも1つが完全に露出し、損傷を受けていない状態にあり、手持ち式無線通信デバイスで読み取ることができるようになっている段階と、を含む。イメージの読み取りは、タブが部分的に垂直な位置にある間に機械を用いて行うことができる。
【0023】
(i)缶エンドが密封された未開封の形態と、(ii)缶エンドを缶体に適用した後に前記缶の中味にアクセスできる開封した形態と、を有することができる缶エンドが提供される。缶エンドは、缶エンドシェル及びプルタブと、手持ち型無線通信デバイスで読み取ることができ、タブの上面又は下面の何れか一方に配置され、6mm×6mm以下のサイズの二次元コードと、を備え、プルタブは、未開封の形態において缶エンドシェルの中央パネルに略平行であり、プルタブは、前記プルタブの端部を持ち上げて中央パネルの切込み線を破断することによって部分的に垂直な位置に操作することができ、それにより開封した形態を実現する。
【0024】
機械読取コードのサイズは、少なくとも2mm×2mm又は少なくとも3mm×3mmであることが好ましく、少なくとも4mm×4mmであり5mm×5mm以下であることがより好ましい。機械読取コードは、14×14のモジュールを有するマトリクスバーコードであることが好ましい。
【0025】
好ましくは、光感応インクによって形成された情報を読み取る機械は、手持ち型無線通信デバイスであり、これは、遍在的な一般的なユーザが操作するスマートフォン(換言すれば、カメラ及びアプリケーションをダウンロードする機能を有する、アイフォン又はアンドロイドオペレーティングシステム上で作動する電話といった「スマートフォン」)を意味することが意図されており、工業的に又は小売業環境で製造又は在庫管理目的で使用される一次元又は二次元バーコード読取器の工業用リーダ読取器とは区別される。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1A】缶エンドの概略図であり、開放、作動位置にあるタブの下面を示す。
図1B】第1の実施形態の缶エンドの図であり、開放、操作完了位置にあるタブの上面を示す。
図1C】第1の実施形態の缶エンドの図であり、開放、操作完了位置にあるタブの下面を示す。
図1D】第2の実施形態の缶エンドの図であり、開放、操作完了位置にあるタブの上面を示す。
図1E】第1の実施形態の缶エンドの図であり、開放、操作完了位置にあるタブの下面を示す。
図2】別の実施形態の缶エンドの斜視図であり、缶エンド中央パネル上のイメージを示す。
図3A】中央パネル上にイメージを有する缶エンドの上面図であり、タブは様々な位置にある。
図3B】中央パネル上にイメージを有する缶エンドの上面図であり、タブは様々な位置にある。
図3C】中央パネル上にイメージを有する缶エンドの上面図であり、タブは様々な位置にある。
図3D】中央パネル上にイメージを有する缶エンドの上面図であり、タブは様々な位置にある。
図3E】中央パネル上にイメージを有する缶エンドの上面図であり、タブは様々な位置にある。
図3F】中央パネル上にイメージを有する缶エンドの上面図であり、タブは様々な位置にある。
図4A】イメージを有する缶エンドの上面図であり、タブは操作完了位置にある。
図4B】イメージを有する缶エンドの上面図であり、タブは操作完了位置にある。
図4C】イメージを有する缶エンドの上面図であり、タブは操作完了位置にある。
図5】別の実施形態の缶エンドを示す缶エンドの上面図である。
図6】レーザーマーキングプロセスの位置を示す製造プロセスのフローチャートである。
図7】レーザーマーキングプロセスの他の位置を示す製造プロセスのフローチャートである。
図8】レーザーマーキングプロセスの他の位置を示す製造プロセスのフローチャートである。
図9】レーザーマーキングプロセスの他の位置を示す製造プロセスのフローチャートである。
図10】レーザーマーキングプロセスの他の位置を示す製造プロセスのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0027】
好適なマーキングシステムは、従来のラッカーに顔料、着色剤、染料若しくはインク、又はDatalaseから入手可能な同様の化合物のような光活性成分(photonically active component)を添加したものを使用する。レーザーは、光活性成分及び/又はラッカーの外見に(視覚的に知覚できる)局所的な変化を引き起こす。本発明者は、レーザーが光活性成分に照射されて色変化を引き起こして結果的にイメージを形成することができる、いくつかの可能性のある仕組み又は実施形態を検討した。
【0028】
本発明者は、イメージは、食品又は飲料缶エンド、又は食品又は飲料缶プルタブに照射するレーザーマーキングによって形成されると考えている。イメージは、ロゴ、絵又は審美的なマークのような装飾、又は文字列やQRコード(登録商標)のような情報を広く包含する。
【0029】
これに関連して、図1Aは、缶体12と、継ぎ目のある缶エンド14とを含む飲料缶10を示す。缶エンド14は中央パネル20とチャック壁22とを含む。また、完成品の缶エンドは、リベットによって中央パネルに取り付けられたプルタブ26を含む。プルタブは、切込み線を破断して注ぎ口を生成した後の、完全に操作された位置で示されている。タブ26の下面にはイメージ、即ちQRコード(登録商標)28が、タブ26の操作後にだけ見えるように設けられる。本発明は、飲料缶エンドに限定されず、食品缶エンド等の他の缶エンドも包含する。
【0030】
図1B及び図1Cは、産業界ではDRTエンドとして知られている構成の飲料缶エンドを示す。図1D及び図1Eは、産業界ではStolleエンドとして知られている構成の飲料缶エンドを示す。これらの図に示した各実施形態は、タブ下面に印刷されたQRコード(登録商標)を有する。
【0031】
本発明は、タブの下面、タブの上面(図示しない)及び両面に形成された機械読取コードを包含する。機械読取コードは、限定されるものではないが、QRコード(登録商標)、データマトリクスコード、及びその逆コードを含む、二次元バーコード又はマトリクスバーコードを包含する。
【0032】
本発明者は、タブの上面又は下面のいずれかに存在する二次元コードは、約6mm×6mm以下、最も好ましくは約5mm×5mmであることを見出した。最小寸法は、レーザー、プリンタ又は他のコード形成手段の解像度及び速度、タブストックの移動速度又はマーキング時の停止タブストック又はタブのドエル時間、並びに無線通信デバイス及びデータを検出して処理するためのソフトウェアの解像能力に依存する。最小サイズは、技術の予測可能な進歩を考慮して2mm×2mm、3mm×3mm、又は4mm×4mmであることが好ましい。
【0033】
機械読取コードは、本明細書で説明した光感応インク(photonically sensitive ink)にレーザーを照射するプロセス、従来のレーザーエッチング、従来の印刷等含む、何らかの手段で形成することができる。同時係属中の米国特許出願第13/584,521号(代理人整理番号CC−5636/A0560US)「レーザーマーキングシステム及び方法」には、タブストックを連続的に移動させながらマーキングする好適な方法が記載されており、本発明は、タブストックがタブプレス内へ移動する際の又はタブがコンバージョンプレスへ移動する際のドエル時間中のマーキングを包含する。
【0034】
タブ上の機械読取コード(QRコード(登録商標)又はデータマトリクスコード、又はそれらの逆コード)の使用例として、ユーザは、一般的に「アプリ」と呼ばれるアプリケーションを自動的にインストールするソフトウェアダウンロードサイトにリンクする無線通信デバイスを使用して、容器のタブ又は他の場所の上のコードをスキャンすることができる。アプリは、無線通信デバイス上にスプラッシュスクリーンを表示することができ、次に、デバイス上に従来のカメラ視野を表示することができる。アプリが無線通信デバイスに予めダウンロードされている場合、アプリのダウンロードは必要ない。
【0035】
次に、無線通信デバイスは、「タブ裏面をスキャン」する指令を提示し(例えばタブの裏面にマークが付されている場合)、機械読取コードの場所を示す概略図を表示することができる。指令に従って、ユーザは機械読取コードをスキャンすることができ、「あなたの勝ち、缶をスキャンして賞を受け取りなさい!」といったメッセージが表示される場合がある。
【0036】
次に、無線通信デバイスは、マーカーとして機能する容器又は容器の一部をスキャンする指令を含む他の概略図を表示することができる。これに関連して、無線通信デバイスは、容器との間でビデオを表示する又はダウンロードする、音楽トラックを再生する又はダウンロードする、褒賞ポイントを与える、拡張現実感を表示する等の情報をやりとりすることができ、このことは概して同時係属中の米国特許出願第61/612,064号(代理人整理番号CC−5616/A0566US)「無線通信デバイスと固有の識別子を有するパッケージとの間の情報のやりとりを支援するデバイス、システム、及び方法」に開示されている。
【0037】
また、上面コードと下面コードとは相互作用することができる。例えば、上面パネルのコードはゲーム又はカテゴリを特定することができ、下面コードは、ゲーム又は賞金を獲得したか否かを特定するような追加情報を提供することができる。
【0038】
図2は、中央パネル上に複数のイメージを有する飲料缶の斜視図である。図2のイメージでは、飲料缶は、中央パネル20’の周りに配置された4つのQRコード(登録商標)28’を含む缶エンド14’を有することができる。製造時のようにタブが操作されておらず操作前の位置にある限り、コード28’は、タブの向き及び位置に関係なくタブ26’によって上方から完全に非遮蔽とならないように向きが定められ間隔をおいて配置される。
【0039】
図3Aから図3Fの各々は、4つのQRコード(登録商標)28’を有する缶エンド14’を示す。各図においてコードは同じ位置にあるが、図3Aから図3Fにおいてタブ26’は種々の位置に示され、コード28’は、タブ26’の位置に関係なく上方から完全に非遮蔽とならないことを示している。
【0040】
図4Aから図4Cの各々は、タブが完全に操作されて開放位置にある状態で、4つのQRコード(登録商標)28’のグループの固有の位置を示し、コード28’の位置に関係なく、少なくとも1つのコードが切れ目なく完全に露呈され、開放時にタブが完全に操作されて直立位置にある場合に上方から読取可能であることを示している。コードの数、間隔、及び寸法は、審美的及び機能的理由から様々であることを理解されたい。さらに、図4Aから図4Cに示した実施形態は、本明細書で説明されているようなレーザーを使用することに限定されず、説明されているようなQRコード(登録商標)を形成するためのインクジェット印刷等の従来のプロセスを包含する。
【0041】
図5は、中央パネル20”、チャック壁22”、及びタブ26”を含む飲料缶エンド14”を示す。種々の図形であるイメージ28”は中央パネル20”上に配置される。
【0042】
缶エンド又はプルタブ製造プロセスにおけるレーザーマーキングプロセスの適用位置を以下に説明し、次にレーザーの好適な形式の説明及び発明者が使用できると考える光感応成分の説明を行う。
【0043】
図6に示すように、レーザーマーキングプロセスは、タブプレスに入る前のタブストックコイルに行うことができる。レーザーマーキングによって生成されたイメージに対してタブを正確に形成するために、公知の方法を使用してマーク付けされたコイルを位置合わせすることができる。従って、図6のタブプレスの生産物はマーク付きタブとなる。本明細書で用いる場合、用語「コイル」はコイル状に巻かれた金属ストックを呼び、ロールから切断された平らな金属シートを包含する。
【0044】
図7に示すように、レーザーマーキングプロセスは、タブプレスで形成された後であるが、コンバージョンプレスでエンドシェルに結合される前のタブに対して行なうことができる。
【0045】
図8に示すように、レーザーマーキングプロセスは、缶エンドがコンバージョンプレスで形成された後に、中央パネル又はチャック壁等の缶エンド及び/又はタブに対して行なうことができる。
【0046】
図9に示すように、レーザーマーキングプロセスは、シェルプレスに入る前のコイル上の缶エンドストック金属に対して行うことができる。この関連で、レーザーマーキングは、缶エンドの中央パネル及び/又はチャック壁を形成するコイルの一部に形成することができる。タブを正確に形成するために、マーク付けされたコイルを位置合わせする公知の方法を使用することができる。
【0047】
図10に示すように、レーザーマーキングプロセスは、シェルプレスで形成された後であるがコンバージョンプレスに入る前に缶エンドシェルに対して行なうことができる。本明細書で説明した各々の適用に関して、タブストックコイル及び/又は缶エンドストックコイルは、製造者から事前にラッカーを塗装した状態で入手することが好ましい。本発明は、レーザーマーキングプロセスに先立つ何らかの段階でラッカーを塗布することを包含する。
【0048】
CO2レーザーの特有の寸法又はビーム幅は、50ミクロン未満であることが好ましく、30ミクロン未満であることがより好ましく、10ミクロン未満であることが最も好ましく、好ましくは約5ミクロンである。このタイプのCO2レーザーは、Datalase社から入手可能な光感応成分と一緒に使用することができる。
【0049】
本発明者は、缶エンド及び/又はプルタブのラッカーに、レーザー、好ましくはCO2赤外線レーザー又は近赤外線レーザーを照射した場合に外観が変化する光活性成分を使用して、モノクロ黒又は有色のレーザイメージを生成することを意図している。本明細書で用いる場合、表現「光活性成分」は、レーザー照射時に外観が変化し得る顔料及び同様の組成物を包含する。換言すれば、光活性成分を含む材料にレーザーが衝突すると、成分又はラッカーの外観は、光活性成分により視覚的に知覚可能な方法で変化する。以下に本発明者が考える本マーキングシステム、方法、及び生産物で使用することができる光活性成分技術の実施例を示す。
【0050】
レーザーの照射によってマーキングが可能となる種々の顔料が提案されている。例えば、国際公開第2000/43456号、特開平11−001065号、欧州特許出願公開第0522370号、欧州特許出願公開第0797511号、米国特許第5,053,440号、及び米国特許第5,350,792号には、ポリオキシメチレン及び獣炭を含むプラスチックモールド組成物が開示されている。米国特許第5,928,780号、米国特許第6,017,972号及び米国特許第6,019,831号には、レーザーマーキング用の銅ヒドロキシホスフェートが開示されている。米国特許第5,489,639号及び米国特許第5,884,079号には、別の有用な組成物が開示されている。
【0051】
米国特許第7,485,403号には、多価金属、特に化学式(NH44Mo826で表わされるオクタモリブデン酸アンモニウム(「AOM」)のオキシアニオンを、不安定なグループを有するポリマーバインダーのようなポリマーバインダーと組み合わせて、CO2レーザー光の波長(10,600nm)で吸収して、酸化状態の変化によって色変化することが開示されている。組み合わせは、一般に低温殺菌で生じる温度ではない。
【0052】
また、NIRレーザーの照射によって色が変化するか、さもなければ視覚的な外観の変化を引き起こすいくつかの組成物が開示されている。例えば、国際公開第05/068207号には、NIRレーザー放射(即ち800〜2000nm)を利用して、NIR吸収金属塩が通常は非常に長い波長(〜10,600nm)で色変化反応が生じる物質、例えばAOMと組み合わせて使用される場合に色変化反応を開始することが開示されている。銅ヒドロキシホスフェートのような銅の塩を含む複数の金属塩が記載されている。
【0053】
特開平8−127670号には、還元酸化チタン化合物を用いて配合したレーザーマーキング用熱可塑性樹脂が開示されている。
【0054】
米国特許第5,578,120号には、レーザービームを吸収する無機物質及び着色剤を使用することが開示されている。使用可能な着色剤の例としては、特開昭49−82340号に説明された酸化亜鉛半導体及び二酸化チタン半導体を含む着色剤を挙げることができる。
【0055】
米国特許第5,911,921号には、不定比リン酸イッテルビウムを使用してNIR吸収インクを生産し、秘密バーコードなどを印刷することが開示されている。
【0056】
米国特許出願公開第2010−0015558号には、例えばナノ粉末状のr−ITOなどの不定比化合物が、900nm〜2500nmの領域の近赤外線照射の非常に有効な吸収体として機能することができ、例えばAOMベースのインク組成物に混入され電磁スペクトル(780nm〜2500nm)の近赤外領域のレーザー照射を受けたときにコントラストがあるイメージを生成することが開示されている。金属塩は、ある成分と組み合わせた場合にはレーザー源からの放射の吸収によって機能的なIR吸収体及び/又は顕色体材料として色生成反応を直接起こすことができ、さもなければ金属塩は、より長い波長での照射によって所望の反応を受ける。例えば、金属塩を塗布されたコーティング中のオキシ金属アニオン成分と組み合わせて使用して、はっきりと色付けられたイメージを生成することができる。代替的に、鮮明なイメージを生成するために色生成成分が使用される。イメージ形成のためにファイバー、タイオード、ダイオードアレイ、又はCO2レーザーを使用することができる。
【0057】
米国特許第6,602,595号には、r−ITO(還元インジウムスズ酸化物)のようなインクで使用されNIR吸収材として作用する、不定比ナノ材料を使用することが開示されている。
【0058】
国際公開第2009−093028号には、照射によって色変化を生じる化合物が開示されている。化合物は、一般構造式X−C≡C−C≡C−Y−(CO)n−QZを有し、式中XはH、アルキル又は−Y−(CO)n−QWであり、各Yは同じ又は異なる二価アルキレン基であり、QはO、S、又はNRであり、RはH又はアルキルであり、WはH、アルキル、又はZであり、各Zは同じ又は異なる不飽和アルキルであり、各nは0又は1である。
【0059】
欧州特許第1365923号には、レーザーの照射によって離脱反応を起こす官能基と金属化合物又は酸とを含有する材料を含み、対比可能な色の反応物を生成するようになった、対象物のレーザーマーキング方法が開示されている。プロセスは、レーザービームを対象物のマーキング領域に向ける段階を備える。例えば、炭水化物及び金属塩を使用すれば、錠剤又は他の可食性材料のコーティング上に有効なマーキングを行うことができる。本発明者は、これらの化合物が缶エンドに使用できると考えている。
【0060】
米国特許出願公開第2009−0117353号には、アルカリ金属の水溶性弱酸塩又はアルカリ土類金属の水溶性弱酸塩のいずれかを含む白色又は無色の水溶液によって基材をコーティングする段階と、マーキングされる基材の複数の領域をこれらの領域が変色するように照射する段階とを備える、基材にマーキングする方法が開示される。一般的に、基材は、多糖材料、好ましくはセルロースのようなセルロース系材料を含み、本発明者は、このプロセスは缶エンド及び/又はプルタブのような金属基材に使用できると考えている。本明細書で用いる場合、請求項に記載のコーティング基材にレーザーを照射する段階は、本段落で説明する色の変化を包含する。
【0061】
上記のプロセス手順で生成されるイメージは、約50ミクロン以下、好ましくは約30ミクロン以下、より好ましくは約10ミクロン以下、最も好ましくは約5ミクロンの直径又は他の特有の寸法(レーザーマーキングが線を生成する場合は幅といった)を有するドットを生成する。本明細書に説明するように形成されたドットは、隣接するドットと結合することを理解されたい。従って、ドットの直径又は特有の寸法は、最初の形成時に又は他の都合のよい時間に測定することができる。
【0062】
表現「実質的にラッカーを燃焼、エッチング、又は除去することなく」とは、物質の損失がないことを必要としない。本発明者は、レーザービーム照射に由来する僅かなミストは、変更のきく特許出願に適用された場合、実際には、ガス抜け、揮発性物質の損失、又は他の物質の損失を示すと考えている。本発明は、一般的に理解されるような燃焼、エッチング、又は除去ではない限り、レーザー照射中の物質の多少の損失を包含する。
【0063】
本発明者は、プルタブをレーザーエッチングするCO2レーザーを含む従来の工業用システムは、多くの場合約100Wで作動することを認識している。タブプレスの各レーンは固有のレーザーを有しており、タグプレスは、約100ミクロンの解像度又は寸法を有するレーザーを用いて1分間当たり約700個のタブを生産するように作動する。一般的に、暗色ラッカーはレーザーによって除去されて、裸アルミニウムを簡単なロゴ又は数文字の形態で露出させるようになっている。処理速度の制約は、装飾量の制約でもある。
【0064】
コーティングのレーザーマーキングは、種々のマーキング用途のための可撓性のあるカード包装で使用される。一般的に、熱活性顔料が透明又は明色ラッカーに混ぜられて、CO2レーザーが色変化を引き起こす。例えば、白いラッカーラベルにレーザーを照射して、黒色文字列を表示することができる。このタイプのレーザーマーキングシステムは、Sun ChemicalからSunlaseの商品名で入手することができ、100ミクロンYAGレーザーを使用する。
【符号の説明】
【0065】
10 飲料缶
12 缶体
14 缶エンド
20 中央パネル
22 チャック壁
26 タブ
28 QRコード(登録商標)
図1A
図1B
図1C
図1D
図1E
図2
図3A
図3B
図3C
図3D
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図4A
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図6
図7
図8
図9
図10