特許第6239534号(P6239534)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6239534多重制御チャネルタイプにおける制御チャネルタイプの検出に対応するHARQ−ACK信号送信
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6239534
(24)【登録日】2017年11月10日
(45)【発行日】2017年11月29日
(54)【発明の名称】多重制御チャネルタイプにおける制御チャネルタイプの検出に対応するHARQ−ACK信号送信
(51)【国際特許分類】
   H04W 72/04 20090101AFI20171120BHJP
   H04W 28/04 20090101ALI20171120BHJP
【FI】
   H04W72/04 136
   H04W28/04 110
【請求項の数】16
【全頁数】39
(21)【出願番号】特願2014-560852(P2014-560852)
(86)(22)【出願日】2013年3月5日
(65)【公表番号】特表2015-513863(P2015-513863A)
(43)【公表日】2015年5月14日
(86)【国際出願番号】KR2013001777
(87)【国際公開番号】WO2013133611
(87)【国際公開日】20130912
【審査請求日】2016年3月3日
(31)【優先権主張番号】61/606,772
(32)【優先日】2012年3月5日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】61/675,518
(32)【優先日】2012年7月25日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】61/684,997
(32)【優先日】2012年8月20日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】61/717,998
(32)【優先日】2012年10月24日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】503447036
【氏名又は名称】サムスン エレクトロニクス カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】アリス・パパサケラリオウ
(72)【発明者】
【氏名】ジュン−ヨン・チョ
【審査官】 望月 章俊
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2011/084038(WO,A2)
【文献】 国際公開第2011/136523(WO,A2)
【文献】 国際公開第2009/037854(WO,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2011/0292902(US,A1)
【文献】 Samsung,HARQ-ACK Transmission in Response to E-PDCCH Detection[online],3GPP TSG-RAN WG1#68 R1-120193,URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_68/Docs/R1-120193.zip,2012年 2月 6日
【文献】 CATT,Remaining issues on PUCCH format 3[online],3GPP TSG-RAN WG1#63 R1-105911,URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_63/Docs/R1-105911.zip,2010年 9月15日
【文献】 Pantech,PUCCH resource allocation for E-PDCCH[online],3GPP TSG-RAN WG1#68 R1-120329,URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_68/Docs/R1-120329.zip,2012年 2月 6日
【文献】 Alcatel-lucent Shanghai Bell,Alcatel-Lucent,PUCCH resource mapping with ePDCCH[online],3GPP TSG-RAN WG1#67 R1-114066,URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_67/Docs/R1-114066.zip,2011年11月14日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W4/00−H04W99/00
H04B7/24−H04B7/26
3GPP TSG RAN WG1−4
SA WG1−4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線通信方法であって、
リソース開始オフセットを含むシグナリング情報を受信するステップと、
少なくとも一つの制御チャネルエレメント(CCE)を使用する拡張物理ダウンリンク制御チャネル(EPDCCH)を通して、ハイブリッド自動反復要求(HARQ)肯定応答(ACK)フィードバックのためのリソースオフセットを含むダウンリンク制御情報(DCI)を受信するステップと、
前記制御チャネルエレメントのうちの最初の制御チャネルエレメントのインデックスと、前記ダウンリンク制御情報の前記リソースオフセットと、前記シグナリング情報の前記リソース開始オフセットとを合算して、物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)のリソースを決定するステップと、
前記決定されたリソースを使用する前記物理アップリンク制御チャネルを通してHARQ−ACK信号を基地局に送信するステップと、を含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記リソースオフセットは2ビットであることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記物理アップリンク制御チャネルのリソースは、
前記EPDCCHの送信タイプが分散送信である場合、前記最初の制御チャネルエレメントから決定される第1のパラメータと前記リソースオフセットから決定される第2のパラメータと前記リソース開始オフセットから決定される第3のパラメータとの和で決定されるインデックスを有することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記物理アップリンク制御チャネルのリソースは、
前記EPDCCHの送信タイプが局所的な(localized)送信である場合、前記最初の制御チャネルエレメントから決定される第1のパラメータと、前記EPDCCHの送信のために使用されるアンテナポートから決定される第2のパラメータと、前記リソースオフセットから決定される第3のパラメータと、前記リソース開始オフセットから決定される第4のパラメータとの和で決定されるインデックスを有することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項5】
無線通信方法であって、
リソース開始オフセットを含むシグナリング情報をユーザ端末機(UE)に送信するステップと、
少なくとも一つの制御チャネルエレメント(CCE)を使用する拡張物理ダウンリンク制御チャネル(EPDCCH)を通して、ハイブリッド自動反復要求(HARQ)肯定応答(ACK)フィードバックのためのリソースオフセットを含むダウンリンク制御情報(DCI)を送信するステップと、
前記制御チャネルエレメントのうちの最初の制御チャネルエレメントのインデックスと、前記ダウンリンク制御情報の前記リソースオフセットと、前記シグナリング情報の前記リソース開始オフセットとを合算して物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)のリソースを決定するステップと、
前記決定されたリソースを使用する前記物理アップリンク制御チャネルを通してHARQ−ACK信号を前記ユーザ端末機から受信するステップと、を含むことを特徴とする方法。
【請求項6】
前記リソースオフセットは2ビットであることを特徴とする請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記物理アップリンク制御チャネルのリソースは、
前記EPDCCHの送信タイプが分散送信である場合、前記最初の制御チャネルエレメントから決定される第1のパラメータと前記リソースオフセットから決定される第2のパラメータと前記リソース開始オフセットから決定される第3のパラメータとの和で決定されるインデックスを有することを特徴とする請求項5に記載の方法。
【請求項8】
前記物理アップリンク制御チャネルのリソースは、
前記EPDCCHの送信タイプが局所的な送信である場合、前記最初の制御チャネルエレメントから決定される第1のパラメータと、前記EPDCCHの送信のために使用されるアンテナポートから決定される第2のパラメータと、前記リソースオフセットから決定される第3のパラメータと、前記リソース開始オフセットから決定される第4のパラメータとの和で決定されるインデックスを有することを特徴とする請求項5に記載の方法。
【請求項9】
無線通信のためのユーザ端末機(UE)の装置であって、
リソース開始オフセットを含むシグナリング情報を受信し、少なくとも一つの制御チャネルエレメント(CCE)を使用する拡張物理ダウンリンク制御チャネル(EPDCCH)を通して、ハイブリッド自動反復要求(HARQ)肯定応答(ACK)フィードバックのためのリソースオフセットを含むダウンリンク制御情報(DCI)を受信する受信機と、
前記制御チャネルエレメントのうちの最初の制御チャネルエレメントのインデックスと、前記ダウンリンク制御情報の前記リソースオフセットと、前記シグナリング情報の前記リソース開始オフセットとを合算して物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)のリソースを決定するプロセッサと、
前記決定されたリソースを使用する前記物理アップリンク制御チャネルを通してHARQ−ACK信号を基地局に送信する送信機と、を含むことを特徴とする装置。
【請求項10】
前記リソースオフセットは2ビットであることを特徴とする請求項9に記載の装置。
【請求項11】
前記物理アップリンク制御チャネルのリソースは、
前記EPDCCHの送信タイプが分散送信である場合、前記最初の制御チャネルエレメントから決定される第1のパラメータと前記リソースオフセットから決定される第2のパラメータと前記リソース開始オフセットから決定される第3のパラメータとの和で決定されるインデックスを有することを特徴とする請求項9に記載の装置。
【請求項12】
前記物理アップリンク制御チャネルのリソースは、
前記EPDCCHの送信タイプが局所的な送信である場合、前記最初の制御チャネルエレメントから決定される第1のパラメータと、前記EPDCCHの送信のために使用されるアンテナポートから決定される第2のパラメータと、前記リソースオフセットから決定される第3のパラメータと、前記リソース開始オフセットから決定される第4のパラメータとの和で決定されるインデックスを有することを特徴とする請求項9に記載の装置。
【請求項13】
無線通信のための基地局の装置であって、
リソース開始オフセットを含むシグナリング情報をユーザ端末機(UE)に送信し、少なくとも一つの制御チャネルエレメント(CCE)を使用する拡張物理ダウンリンク制御チャネル(EPDCCH)を通して、ハイブリッド自動反復要求(HARQ)肯定応答(ACK)フィードバックのためのリソースオフセットを含むダウンリンク制御情報(DCI)を送信する送信機と、
前記制御チャネルエレメントのうちの最初の制御チャネルエレメントのインデックスと、前記ダウンリンク制御情報の前記リソースオフセットと、前記シグナリング情報の前記リソース開始オフセットとを合算して物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)のリソースを決定するプロセッサと、
前記決定されたリソースを使用する前記物理アップリンク制御チャネルを通してHARQ−ACK信号を前記ユーザ端末機から受信する受信機と、を含むことを特徴とする装置。
【請求項14】
前記リソースオフセットは2ビットであることを特徴とする請求項13に記載の装置。
【請求項15】
前記物理アップリンク制御チャネルのリソースは、
前記EPDCCHの送信タイプが分散送信である場合、前記最初の制御チャネルエレメントから決定される第1のパラメータと前記リソースオフセットから決定される第2のパラメータと前記リソース開始オフセットから決定される第3のパラメータとの和で決定されるインデックスを有することを特徴とする請求項13に記載の装置。
【請求項16】
前記物理アップリンク制御チャネルのリソースは、
前記EPDCCHの送信タイプが局所的な送信である場合、前記最初の制御チャネルエレメントから決定される第1のパラメータと、前記EPDCCHの送信のために使用されるアンテナポートから決定される第2のパラメータと、前記リソースオフセットから決定される第3のパラメータと、前記リソース開始オフセットから決定される第4のパラメータとの和で決定されるインデックスを有することを特徴とする請求項13に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線通信システムに関し、より詳しくは、肯定応答(ACKnowledgements:ACK)信号の送信及び受信に関する。
【背景技術】
【0002】
通信システムは、例えば、基地局(Base Station:BS)、又はNodeBのような送信ポイント(point)からの送信信号を、ユーザ端末(User Equipment:UE)に伝達するダウンリンク(DownLink:DL)を含む。前記通信システムは、また、UEから、例えば、BS又はNodeBのような受信ポイントに送信信号を伝達するアップリンク(UpLink:UL)を含む。さらに、一般に端末又は移動局とも呼ばれるUEは、固定的であっても、又は移動的であってもよく、携帯電話と、パーソナルコンピュータデバイス(personal computer device)などとして実現されてもよい。NodeBは、一般に、固定局であり、またアクセスポイント(access point)又はこれに同等の他の用語と称されてもよい。
【0003】
DL信号は、情報コンテンツを運搬するデータ信号と、DL制御情報(DL Control Information:DCI)を運搬する制御信号と、パイロット信号(pilot signal)とも知られている基準信号(Reference Signal:RS)とからなっている。NodeBは、データ情報又はDCIを、それぞれ物理DL共有チャネル(Physical DL Shared Channel:PDSCH)又は物理DL制御チャネル(Physical DL Control Channel:PDCCH)を介して送信する。
【0004】
さらに、UL信号は、データ信号、制御信号及びRSからなっている。UEは、データ情報又はUL制御情報(UL Control Information:UCI)を、それぞれ物理アップリンク共有チャネル(Physical Uplink Shared Channel:PUSCH)又は物理アップリンク制御チャネル(Physical Uplink Control Channel:PUCCH)を介してNodeBに送信する。
【0005】
NodeBは、UE−共通RS(Common RS:CRS)と、チャネル状態情報RS(Channel State Information RS:CSI−RS)と、復調RS(DeModulation RS:DMRS)とを含む多重タイプのRSのうちの一つ以上を送信する。CRSは、実質的に全DLシステムの帯域幅(BandWidth:BW)を介して送信され、データ又は制御信号を復調するために、又は測定を行うために、全てのUEにより用いられることができる。UEは、CRSが前記NodeBから送信される放送チャネルを介して送信されるNodeBアンテナポート(antenna port)の個数を決めることができる。CRSと関連付けのオーバーヘッド(overhead)を減少するために、NodeBは、UEが測定を行うようにCRSの時間及び/又は周波数ドメインにおける密度より小さい前記時間及び/又は周波数ドメインにおける密度を用いて、CSI−RSを送信してもよい。UEは、前記NodeBからの上位階層シグナリング(higher layer signaling)を介して、CSI−RS送信パラメータを決定することができる。DMRSは、各PDSCHのBWでのみ送信され、UEは、該PDSCHに含まれている情報を復調するために、前記DMRSを用いることができる。
【0006】
UEへのPDSCH送信、又はUEからのPUSCH送信は、動的スケジューリング(dynamic scheduling)又は準固定スケジューリング(Semi-Persistent Scheduling:SPS)に応じて存在してもよい。動的スケジューリングにおいて、NodeBは、各PDCCHを介して、DCIフォーマットをUEに伝達する。DCIフォーマットのコンテンツ、及び結果的に、そのサイズは、UEが各PDSCH受信、又はPUSCH送信のために設定される送信モード(Transmission Mode:TM)に基づいている。SPSにおいて、PDSCH送信又はPUSCH送信は、例えば、無線リソース制御(Radio Resource Control:RRC)シグナリングのような上位階層シグナリングを介して、NodeBによりUEに構成される。前記送信は、前記上位階層シグナリングにより知られているように、予め定められた時間インスタント(time instance)で、予め定められたパラメータを用いて起こる。
【0007】
図1は、DL送信時間間隔(Transmission Time Interval:TTI)の構造を示しているダイアグラムである。
【0008】
図1を参照すると、DL TTIは、データ情報、DCI、又はRSを送信するための2個のスロット(slot)120と、
【0009】
【数1】
【0010】
とを含む1個のサブフレーム110を含む。直交周波数分割多重化(Orthogonal Frequency Division Multiplexing:OFDM)は、DL信号送信のために仮定され、OFDMシンボルは、サイクリックプレフィックス(Cyclic Prefix:CP)を含む。
【0011】
【数2】
【0012】
送信BWは、リソースブロック(Resource Block:RB)と称される周波数リソースユニット(frequency resource unit)から構成される。各RBは、
【0013】
【数3】
【0014】
又はリソースエレメント(Resource Element:RE)を含む。前記周波数ドメインにおける1個のRB、及び時間ドメインにおける1個のサブフレームのユニットが、物理リソースブロック(Physical Resource Block:PRB)と称される。
【0015】
【数4】
【0016】
一部のシンボルにおいて、一部のREは、UEにおける情報信号のチャネル推定及びコヒーレント(coherent)復調を有効にするCRS(又はDMRS)を含む(150)。
【0017】
追加の制御チャネルが、DL制御領域に送信されてもよい。例えば、PUSCHにおけるデータ送信のためのハイブリッド自動反復要求(Hybrid Automatic Repeat reQuest:HARQ)プロセスを用いると仮定する場合、NodeBは、物理ハイブリッド−HARQインディケータチャネル(Physical Hybrid-HARQ Indicator Channel:PHICH)でHARQ−ACK情報を送信して、UEに該UEのPUSCHにおける各データトランスポートブロック(Transport Block:TB)の先送信が正確に検出されたか(即ち、ACKを介して)、又は不正確に検出されたか(即ち、否定応答(Negative ACK:NACK)を介して)を指示してもよい。
【0018】
図2は、NodeB送信機におけるDCIフォーマットのエンコーディング(encoding)プロセスを示すダイアグラムである。
【0019】
図2を参照すると、NodeBは、各PDCCHにおいて各DCIフォーマットを別々にコード化し、送信する。DCIフォーマットが目的とするUEのセル無線ネットワーク臨時識別子(Cell Radio Network Temporary Identifier:C−RNTI)、又はSPS無線ネットワーク臨時識別子(SPS Radio Network Temporary Identifier:SPS−RNTI)は、特定のDCIフォーマットが前記UEを目的とすることを、前記UEが識別できるように、DCIフォーマットコードワード(codeword)の巡回冗長検査(a Cyclic Redundancy Check:CRC)をマスク(mask)する。その他にも、DCI−タイプRNTIは、DCIフォーマットがUE−共通情報を提供する場合、CRCをマスクしてもよい。CRC演算ユニット220は、(非コード化)DCIフォーマットビット210のCRCを演算する。そして、前記CRCは、該CRCと、各RNTIビットとの間の排他的OR(exclusive OR:XOR)動作230を用いてマスクされる(240)。前記XOR動作230は、XOR(0、0)=0、XOR(0、1)=1、XOR(1、0)=1、XOR(1、1)=0として定義される。例えば、CRC及びRNTIの両方は、16ビットからなる。前記マスクされたCRCビットは、CRC付加ユニット250で、CRC付加の動作を用いてDCIフォーマット情報ビットに追加される。チャネルコーディングは、チャネルコーディングユニット260(例えば、畳み込みコード(convolutional code)を使用)でチャネルコーディング動作を用いて行われる。レートマッチング動作は、レートマッチングユニット270で割り当てられたリソースに対して行われる。インターリービング(interleaving)及び変調は、制御信号290の送信のためのインターリービング及び変調ユニット280で実施される。
【0020】
図3は、UE受信機におけるDCIフォーマットのデコーディング(decoding)プロセスを示すダイアグラムである。
【0021】
図3を参照すると、UE受信機は、受信された制御信号310を復調し、得られるビットは、復調及びデインターリービング(de-interleaving)ユニット320においてデインターリーブされる。NodeB送信機で適用されたレートマッチングが、レートマッチングユニット330を介して回復される。データは、続いてチャネルデコーダー(channel decoder)340でデコードされる。データをデコードした後、DCIフォーマット情報ビット360は、CRC抽出ユニット350でCRCビットを抽出することにより獲得される。前記CRCビットは、各UE RNTIマスク380を用いて、XOR動作370を適用することによりデマスク(de-mask)される。UEは、CRCテストユニット390でCRCテストを行う。前記CRCテストをパスする場合、UEは、前記DCIフォーマットが有効であるとみなし、信号受信又は信号送信のためのパラメータを決定する。前記CRCテストがパスされない場合、UEは、推定されたDCIフォーマットを無視する。
【0022】
他のUEへのPDCCH送信を遮断するUEへのPDCCH送信を避けるために、DL制御領域の時間−周波数ドメインにおいて、各PDCCHの位置は固有ではない。従って、UEは、DLサブフレームにおいて、前記UE向けのPDCCHがあるか否かを決定するために複数のデコーディング動作を行う必要がある。PDCCHを伝達するREは、前記論理ドメイン(logical domain)において、制御チャネルエレメント(Control Channel Element:CCE)にグループ化される。図2において、一定数のDCIフォーマットビットの場合、各PDCCHに対するCCEの個数は、チャネルコーディングレート(channel coding rate)に基づいている(直交位相シフトキーイング(Quadrature Phase Shift Keying:QPSK)は、前記変調方式として仮定される)。NodeBは、高いDL信号対干渉及び雑音比(Signal-to-Interference and Noise Ratio:SINR)を経験するUEより低いDL SINRを経験するUEへPDCCHを送信するために、より低いチャネルコーディングレート(即ち、より多くのCCE)を用いてもよい。CCEアグリゲーションレベルは、例えば
【0023】
【数5】
【0024】
を含んでもよい。
【0025】
PDCCHデコーディングプロセスにつき、UEは、全てのUEに対するCCEの共通集合(即ち、共通探索空間(Common Search Space:CSS))によって、かつCCEのUE−専用集合(即ち、UE−専用探索空間(UE-Dedicated Search Space: UE−DSS))によって、前記論理ドメインにおいて前記CCEを復元した後、候補PDCCHの探索空間を決定してもよい。CSSは、前記論理ドメインにおいて第1のC個のCCEを含んでもよい。UE−DSSは、例えば、前記サブフレーム番号、又は前記サブフレームにおけるCCEの総個数、及び前記RNTIのようなUE−特定のパラメータのような、インプットとしてUE−共通パラメータを有する擬似ランダム(pseudo-random)関数によって決められてもよい。例えば、
【0026】
【数6】
【0027】
について、PDCCH候補mに相応するCCEが、数式1により提供される。
【0028】
【数7】
【0029】
複数のUEに情報を伝達するDCIフォーマットは、CSSで送信される。加えて、複数のUEに情報を伝達するDCIフォーマットの送信の後にも、十分なCCEが残っている場合、CSSは、またDL SA又はUL SAについての一部のUE−特定のDCIフォーマットを伝達してもよい。UE-DSSは、専らDL SA又はUL SAについてのUE−特定のDCIフォーマットを伝達する。例えば、UE−CSSは、16個のCCEを含んでもよく、L=8個のCCEを有する2個のDCIフォーマット、又はL=4個のCCEを有する4個のDCIフォーマット、又はL=8個のCCEを有する1個のDCIフォーマット及びL=4個のCCEを有する2個のDCIフォーマットを支援してもよい。CSSについての前記CCEは、まず前記論理ドメイン(インターリービングの前)に配置される。
【0030】
図4は、各PDCCHにおけるDCIフォーマットの送信プロセスを示すダイアグラムである。
【0031】
図4を参照すると、エンコードされたDCIフォーマットビットは、前記論理ドメインにおいてPDCCH CCEにマッピングされる。第1の4個のCCE(L=4)、CCE1 401と、CCE2 402と、CCE3 403と、CCE4 404とが、UE1にPDCCHを送信するために用いられる。次の2個のCCE(L=2)、CCE5 411、及びCCE6 412は、UE2にPDCCHを送信するために用いられる。その次のCCE(L=2)、CCE7 421、及びCCE8 422は、UE3にPDCCHを送信するために用いられる。最終的に、最後のCCE(L=1)、CCE9 431が、UE4にPDCCHを送信するために用いられる。前記DCIフォーマットビットは、ステップ440において、二進スクランブリングコード(binary scrambling code)を用いて、スクランブルされてもよく、順次に、ステップ450で変調される。さらに、各CCEは、リソースエレメントグループ(Resource Element Group:REG)に分割される。例えば、36個のREから構成されるCCEは、それぞれが4個のREからなる9個のREGに区分けられる。ステップ460において、インターリービングがREG(4個のQPSKシンボルのブロック)の間に適用される。例えば、ブロックインターリーバ(block interleaver)が用いられてもよい。結果として生じる一連のQPSKシンボルは、ステップ470において、J個のシンボルによりシフト(shift)されてもよい。ステップ480において、各QPSKシンボルは、前記DLサブフレームの制御領域でREにマッピングされる。したがって、CRS491及びCRS492と、PCFICH493及び該PHICHのような他の制御チャネルの他に、PDCCHに含まれているREは、UE1 494、UE2 495、UE3 496、及びUE4 497についてのDCIフォーマットに相応するQPSKシンボルを含む。
【0032】
UEは、PDSCHと関連付けのPDCCHの検出に応じて、PUCCHでHARQ−ACK信号を送信してもよく、数式2に示されているように、各PDCCHの第1の
【0033】
【数8】
【0034】
から、各PUCCHリソースnPUCCHを非明示的に(implicitly)導き出してもよい。
【0035】
【数9】
【0036】
【数10】
【0037】
図5は、ZCシーケンスのUE送信機を示すブロック図である。
【0038】
図5を参照すると、サブキャリアマッピングユニット(sub-carrier mapping unit)520は、ZCシーケンスユニット510からのZCシーケンスをRE選択ユニット525により指示される割当送信BWのREにマッピングされる。順次に、IFFTが、IFFTユニット530により行われ、CSがスクランブリングユニット(scrambling unit)550を用いて、セル−特定のシーケンス(cell-specific sequence)でスクランブルされた後の、CSユニット540による出力に適用される。CPは、CP挿入ユニット560により挿入され、その結果として生じる信号は、時間ウィンドウユニット(time windowing unit)570によりフィルターされる。前記送信電力PPUCCHは、電力増幅器580により適用され、ZCシーケンスが送信される(590)。変調のない場合、ZCシーケンスは、RSとしての機能をする。変調のある場合、ZCシーケンスはHARQ−ACK信号としての機能をする。
【0039】
図1において、前記DL制御領域は、
【0040】
【数11】
【0041】
を用い、主に全体のDL BWを介して制御信号を送信する。このような構成は、PDCCH容量を制限し、異なるNodeBからのPDCCH送信のうち、前記周波数ドメインにおいて干渉協力(interference coordination)を達成することができない。前記周波数ドメインにおいて拡張されたPDCCH容量又はPDCCH干渉協力が制御信号の送信のために求められる幾つかの場合がある。そのような一つの場合は、複数のPDCCHが、複数のUEに同一のPDSCHリソースをスケジュールし、拡張されたPDCCH容量が求められるPDSCH送信についての空間多重化(spatial multiplexing)の使用である。他の場合は、第1のセルにおけるDL送信が、第2のセルにおけるDL送信から強力な干渉を経験し、前記周波数ドメインにおいて、前記二つのセル間の干渉協力が求められる異種ネットワーク(heterogeneous network)についてのものである。
【0042】
最大DL制御領域のサイズを、
【0043】
【数12】
【0044】
より大きく直接拡張することは、少なくともレガシー(legacy)UEを支援するための要求事項により不可能であり、前記レガシーUEは、そのような拡張が認識できない。他の方式は、個別的なPRBを用いることにより、従来のPDSCH領域において、DL制御シグナリングを支援することである。前記従来のPDSCH領域のPRBで送信されたPDCCHは、拡張PDCCH(Enhanced PDCCH:EPDCCH)と称される。
【0045】
図6は、DLサブフレームにおけるEPDCCH送信を示すダイアグラムである。
【0046】
図6を参照すると、EPDCCH送信が従来のDL制御チャネル610の直後に開始され、残りの全DLサブフレームシンボルを介して送信されるとしても、EPDCCH送信は、予め定められたサブフレームシンボルで代わりに始まってもよく、残りのDLサブフレームシンボルの一部に拡張されてもよい。EPDCCH送信は、4個のPRB620、630、640、650で起こってもよく、その反面、残りのPRB660、662、664、666、668は、PDSCH送信について用いられてもよい。一定数のサブフレームシンボルを通じたEPDCCH送信は、PRBで有用なサブフレームシンボルの個数より少ない個数のREを必要とするため、複数のEPDCCHは、同一のPRBで多重化され得る。この多重化は、可能なドメイン(即ち、時間ドメイン、周波数ドメイン、又は空間ドメイン)のうちのいずれの組み合わせにおいて存在することができ、さらにPDCCHと類似の方式で、EPDCCHは、少なくとも一つの拡張CCE(Enhanced CCE:ECCE)を含む。類似の拡張がPCFICH送信(EPCFICH)又はPHICH送信(EPHICH)に適用されてもよい。
【0047】
UEには、上位階層シグナリングにより、例えば、EPDCCH、又はEPCFICH、又はEPHICHを含むことができる拡張CCH(Enhanced CCH:ECCH)の潜在的な送信のためのPRBが構成されることができる。NodeBが、前記UEに対して正確なDLチャネル情報を有し、周波数ドメインスケジューリング(Frequency Domain Scheduling:FDS)又はビームフォーミング(beam-forming)を行うことができる場合、多数のDLサブフレームシンボルを通じたUEへのECCH送信は、単一のPRBに存在してもよく、又は正確なDLチャネル情報が有用ではない場合、又はECCHが複数のUEを目的とする場合、前記多数のDLサブフレームシンボルを通じたUEへのECCH送信は、複数のPRBに存在してもよい。単一のPRBを通じたECCH送信は、「局所的(localized)」又は「インターリーブされていない(non-interleaved)」のように称される。複数のPRBを通じたECCH送信は、「分散された(distributed)」又は「インターリーブされた(interleaved)」のように称される。
【0048】
EPDCCH候補の探索空間についての正確な設計は、本発明の実施形態には重要ではなく、PDCCH候補の探索空間の設計と同様な原則に従うと仮定されてもよい。従って、可能なECCEアグリゲーションレベル(aggregation level)LEのための多数のEPDCCH候補が存在することができ、ここで、例えば、
【0049】
【数13】
【0050】
は、局所的なEPDCCHの場合であり、
【0051】
【数14】
【0052】
は、分散されたEPDCCHの場合である。UEは、各CCEアグリゲーションレベルのCPDCCH候補を決定するために前述した機能と類似した、予め定められた機能に応じて探索空間で、各ECCEアグリゲーションレベルのEPDCCH候補を決定する。
【0053】
図7は、局所的なEPDCCH送信のためのECCEの割当を示すダイアグラムである。
【0054】
図7を参照すると、前記ECCEの分割が、前記周波数ドメインに存在し、PRBは4個のECCE710、720、730、740を含み、UEへのEPDCCH送信は、1個のECCE、又は2個のECCE、又は4個のECCEから構成されてもよい。コード分割多重化(Code Division Multiplexing:CDM)及び周波数分割多重化(Frequency Division Multiplexing:FDM)を用いる4個の直交DMRSアンテナポートがある。DMRSポート1 750及びDMRSポート2 760は、同一のREを占有し、2個の連続したサブフレームシンボルを通じて、各々直交カーバリングコード(Orthogonal Covering Code:OCC){1、1}及びOCC{1、−1}の使用によって分離される。最初の2個のDMRSポートと異なるREを占有するDMRSポート3 770及びDMRSポート4 780についても同様に適用される。また、各アンテナポートからのDMRS送信は、スクランブリングシーケンスを用いてスクランブルされてもよい。局所的なEPDCCHの場合、UEには、例えば、該UEの識別子(C−RNTI)又は前記サブフレームの番号に基づいて、固有のDMRSポートが割り当てられ、又はUEについての前記DMRSアンテナポートは、またECCE番号又はEPDCCH候補に基づいてもよい。EPDCCH送信は、例えば、レガシーCCH790後の最初のサブフレームシンボルで始まると仮定し、もし存在すると、残りのサブフレームシンボルに拡大されると仮定する。
【0055】
EPDCCH送信のスペクトル効率性を改善するために、従って関連されるオーバーヘッドを減少し、DL処理量を増加するために、異なるUEへのEPDCCHは、空間多重化を用いて送信されてもよい。これは、前記NodeBが異なるプレコーディング(precoding)を、各EPDCCH送信に適用することにより、複数のUE各々への複数のEPDCCH送信のために、同一のリソースを機会的に用いることにより、有効(enable)とされ、各EPDCCH送信は、残りのEPDCCH送信に対して、実質的に直交するようになり、従って前記相互干渉を実質的に抑制するようにする。空間多重化を有効とする場合、各チャネルの推定が正確に獲得することができ、前記残りのEPDCCH送信に対する直交予測(projection)ができるように、各UEに直交DMRSを提供することが必須的である。このような方式で、かつ各EPDCCHにより伝達されるDRMSが、各データと同一のプレコーディングを有するので、前記空間多重化の使用は、UEに対してトランスペアレント(transparent)である。
【0056】
図8は、同一のECCEを用いて空間多重化を介した2個のEPDCCHの送信を示すダイアグラムである。
【0057】
図8を参照すると、DMRSポート1 810と関連づけの第1のEPDCCH送信、及びDMRSポート2 820と関連付けの第2のEPDCCH送信は、同一のECCE#0及びECCE#1 830に該当するREで多重化される。DMRSポート3 860及びDMRSポート4 870は存在しても、又は存在しなくてもよい。前記DMRSポート3 860及びDMRSポート4 870が存在していない場合、各REは、EPDCCH送信に用いられてもよい(又は空いている状態でもよい)。また、空間的に多重化されたEPDCCH送信が、同一個数のECCEを介して送信されると示されていたとしても、前記空間的に多重化されたEPDCCH送信は、代わりに、異なる個数のECCEを介して送信されてもよく、部分的にオーバーラップ(overlap)されてもよい。前記DMRSと類似に、DCIフォーマットに含まれている制御情報は、スクランブリングシーケンスによりスクランブルされることができる。
【0058】
各UEについてのPDSCHと関連付けのEPDCCHの送信に空間多重化を使用することにより、従来のPUCCHリソースの決定の下で、各HARQ−ACK信号送信に対して、PUCCHリソースの衝突が発生される。
【0059】
【数15】
【0060】
前述のPUCCHリソースの衝突問題は、UEにHARQ−ACK信号送信のためのアンテナ送信ダイバーシティ(antenna transmission diversity)が構成され、各アンテナに対して異なるPUCCHリソースが要求される場合にさらに悪化される。2個のアンテナについて、従来の方法は、単一のアンテナの場合のように、第1のアンテナについての
【0061】
【数16】
【0062】
を獲得するものであり、第2のアンテナについては、
【0063】
【数17】
【0064】
を獲得するものである。PRB別に4個のECCEのような、PRBについて制限されたECCEの個数により、送信機アンテナダイバーシティについての前記PUCCHリソースの衝突問題は、EPDCCH送信のための空間多重化の使用とは関係なく存在する。
【0065】
空間多重化がEPDCCH送信のために用いられるか、又は送信機アンテナダイバーシティが、PDSCHと関連付けのEPDCCH検出に応じてHARQ−ACK信号送信のために用いられるかの可否とは関係なく、各PUCCHリソースのチャネル化(channelization)が定義される必要がある。EPDCCHの検出に対応する、そしてPDCCHの検出に対応するこれらのPUCCHリソースは、共有又は分離されることができる。さらに、分散されたEPDCCHの検出に対応する、そして局所的なEPDCCHの検出に対応するこれらのPUCCHリソースもまた、共有又は分離されることができる。一般に、前記スケジューリングが、PDCCHのみにより、又はEPDCCHのみにより行われるか、又は両方により行われるかの可否とは関係なく、サブフレーム別のPDSCHの個数が顕著に異なっていないため、分離されたPUCCHリソースは、ULオーバーヘッドを増加させる。
【0066】
【数18】
【0067】
a)
【0068】
【数19】
【0069】
は、異なるPUCCHリソースが、常にPDCCH検出及びEPDCCH検出にそれぞれ相応するHARQ−ACK信号送信のために用いられるようにする。
【0070】
b)UEは、PCFICHをデコードし、PDCCH CCEの総数を決定する(レガシーDL制御領域の送信に用いられるDLサブフレームシンボルの個数を決め、CRS RE及びPHICH/PCFICH REの個数を知ることにより)。EPDCCH検出に相応するPUCCHリソースは、PDCCH検出に相応するPUCCHリソースの次に連続して番号付けられることができる。
【0071】
c)PUCCHリソースの共有された集合が用いられ、前記NodeBのスケジューラは、各HARQ−ACK信号送信が、同一のPUCCHリソースを用いないように、PDCCH送信の場合、第1のCCEを用いること、又はEPDCCH送信の場合、第1のECCEを用いることが制限される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0072】
最初の二つのアプローチ方式は、サブフレーム別のPDSCHの平均個数が、PDCCH及びEPDCCHの両方を用いる場合に比べて、より大きくないことがあっても、PDSCHをスケジュールするために、PDCCHのみを用いる場合に比べて、PUCCHオーバーヘッドを増加させる。前記第1のアプローチ方式は、UEがPCFICHをリード(read)していない場合のように、PUCCHオーバーヘッドでより大きな増加を招き、PDCCH送信について、最も大きな個数のCCEを仮定する必要があり得る。第3のアプローチ方式は、PUCCHオーバーヘッドの増加を避けるものの、実際には実現可能でない前記スケジューラ動作に対して大幅な制限をおいてもよい。
【0073】
したがって、前記関連付けのオーバーヘッドを最小化し、また複数のHARQ−ACK信号送信について同一のPUCCHリソースの使用を避けながら、PDCCHと、分散されたEPDCCHと、各PDSCHと関連付けの局所的なEPDCCHの検出に応じて、HARQ−ACK信号送信のためのPUCCHリソースを定義する必要がある。
【0074】
さらに、各PDSCHに関連付けの、同一の第1のECCEを共有する各EPDCCHの検出に応じて、異なるUEからのHARQ−ACK信号送信のために、異なるPUCCHリソースを割り当てる必要がある。
【0075】
また、PDSCHと関連付けのEPDCCH検出に応じて、HARQ−ACK信号の送信のためのアンテナダイバーシティを有効とする必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0076】
本発明は、少なくとも上記において言及した問題、及び/又は不利点を解消するためになされたものであり、少なくとも以下に説明する利点を提供する。したがって、本発明の一態様は、UEがPUCCHのリソースでHARQ−ACK信号を送信し、基地局(NodeB)がPUCCHのリソースでHARQ−ACK信号を受信する方法及び装置を提供する。
【0077】
本発明の一実施形態によれば、TTIにおいて基地局から送信されるPDCCHの検出に応じて、PUCCHリソースでHARQ−ACK信号を送信する方法、及びUE装置が提供される。UEは、多数のCCEを介してPDCCHを検出する。前記PDCCHは、HARQ−ACK PUCCHリソースオフセット(HARQ‐ACK PUCCH Resource Offset:HPRO)情報フィールドを含むDCIフォーマットを伝達する。
【0078】
UEは、PUCCHリソースnPUCCHを、
【0079】
【数20】
【0080】
のように決め、ここで、nECCEは、PDCCHに含まれているDCIフォーマットのために用いられる第1のCCEであり、f(HPRO)は、HPRO情報フィールドに基づいた整数を提供するマッピング関数(mapping function)であり、
【0081】
【数21】
【0082】
は、上位階層シグナリングを介して、基地局からUEに割当てられたオフセットである。前記UEは、決められたPUCCHリソースでHARQ−ACK信号を送信する。前記NodeBは、決められたPUCCHリソースでHARQ−ACK信号を受信する。
【0083】
本発明の他の実施形態によれば、TTIにおけるPDCCHの検出に応じて、UEから送信されるHARQ−ACK信号を、PUCCHで受信する方法及び基地局(NodeB)装置が提供される。NodeBは、複数のCCEを介してPDCCHを送信する。PDCCHは、HPRO情報フィールドを含むDCIフォーマットを伝達する。
【0084】
【数22】
【0085】
本発明のまた他の実施形態によれば、TTIにおける基地局から送信される第1のPDCCH又は第2のPDCCHの検出に応じて、PUCCHでHARQ−ACK信号を送信する方法及びUE装置が提供される。前記UEは、第1タイプの第1のCCEの第1番を介して、第1のPDCCHを検出するか、又は第2タイプの第2番のCCEを介して、第2のPDCCHを検出する。第1のPDCCHは、情報フィールドを含む第1のDCIフォーマットを伝達する。第2のPDCCHは、第1のDCIフォーマットの全ての情報フィールドを含み、さらにHPRO情報フィールドを含む第2のDCIフォーマットを伝達する。
【0086】
【数23】
【0087】
前記UEは、決められた第1又は第2のPUCCHリソースにおいて前記HARQ−ACK信号を送信する。
【0088】
本発明のまた他の実施形態によれば、TTIにおける第1のPDCCH又は第2のPDCCHの検出に応じて、UEから送信されるHARQ−ACK信号を、PUCCHで受信する方法及び基地局(NodeB)装置が提供される。前記NodeBは、第1タイプの第1のCCEの第1番を介して、第1のPDCCHを送信するか、又は第2タイプの第2番のCCEを介して、第2のPDCCHを送信する。第1のPDCCHは、情報フィールドを含む第1のDCIフォーマットを伝達する。第2のPDCCHは、第1のDCIフォーマットの全ての情報フィールドを含み、さらにHPRO情報フィールドを含む第2のDCIフォーマットを伝達する。前記NodeBは、該NodeBが第1のPDCCHを送信する場合、第1のPUCCHリソースnPUCCHを、nPUCCH=nCCE+NPUCCHのように決め、ここで、nCCEは、第1のPDCCHに含まれている第1のDCIフォーマットに用いられる第1のCCEであり、NPUCCHは、第1のオフセットである。
【0089】
【数24】
【0090】
本発明のまた他の実施形態によれば、基地局から送信される第1のPDCCH又は第2のPDCCHの検出に応じて、PUCCHでHARQ−ACK信号を送信する方法及びUE装置が提供される。前記UEは、前記基地局から第1のPDCCHの受信のためのPRBの第1集合を割り当て、第2のPDCCHの受信のためのPRBの第2集合を割り当てる上位階層シグナリングを受信する。PRBは、TTIの間、複数の隣接する周波数REを含む。第1のPDCCHの受信は、PRBの第1集合に含まれている単一のPRBにおいて局所的となり、第2のPDCCHの受信は、PRBの第2集合に含まれている複数のPRBを介して分散される。前記UEは、多数の各CCEを介して第1のPDCCH又は第2のPDCCHを検出する。第1のPDCCH又は第2のPDCCHは、HPRO情報フィールドを含むDCIフォーマットを伝達し、前記UEは、単一のPRBの各REで受信されるDMRSから獲得されるチャネルの推定を用いて、そして基地局アンテナポート番号(antenna port number)NDMRSに相応して単一のPRBで第1のPDCCHを検出する。前記UEは、前記UEが第1のPDCCHを検出する場合、第1のCCEのインデックス(index)と、NDMRSと、HPRO情報フィールドと、前記上位階層シグナリングを介して、前記基地局から前記UEに割当てられた第1のオフセットの関数として第1のPUCCHリソースを決定する。前記UEは、該UEが前記第2のPDCCHを検出する場合、第1のCCEのインデックスと、HPRO情報フィールドと、上位階層シグナリングとを介して、前記基地局から前記UEに割当てられた第2のオフセットの関数として第2のPUCCHリソースを決定する。前記UEは、決められた第1又は第2のPUCCHリソースにおいてHARQ−ACK信号を送信する。
【0091】
本発明のまた他の実施形態によれば、第1のPDCCH又は第2のPDCCHの検出に応じて、UEから送信されるHARQ−ACK信号をPUCCHで受信する方法及び基地局(NodeB)装置が提供される。前記NodeBは、上位階層シグナリングを介して、UEに第1のPDCCHの送信のためのPRBの第1集合と、第2のPDCCHの送信のためのPRBの第2集合を割り当てる。PRBは、送信TTIの間、複数の隣接する周波数REを含む。第1のPDCCHの受信は、PRBの第1集合に含まれている単一のPRBで局所的となり、第2のPDCCHの受信は、PRBの第2集合に含まれている複数のPRBに分散される。前記NodeBは、複数の各CCEを介して、第1のPDCCH又は第2のPDCCHを送信する。第1のPDCCH又は第2のPDCCHは、HPRO情報フィールドを含むDCIフォーマットを伝達する。前記NodeBは、NodeBアンテナポート番号NDMRSから単一のPRBの各REにおいてDMRSを送信し、前記DMRSは、第1のPDCCHと関連付けられる。前記NodeBは、前記NodeBが第1のPDCCHを送信する場合、第1のCCEのインデックスと、NDMRSと、HPRO情報フィールドと、第1のオフセットの関数として第1のPUCCHリソースを決定する。前記NodeBは、該NodeBが第2のPDCCHを送信する場合、第1のCCEのインデックスと、HPRO情報フィールドと、第2のオフセットの関数として第2のPUCCHリソースを決定する。前記NodeBは、決められた第1又は第2のPUCCHリソースでHARQ−ACK信号を受信する。
【0092】
本発明の上記及び他の態様、特徴、及び長所は、添付の図面と共に、以下の詳細な説明から明らかである。
【図面の簡単な説明】
【0093】
図1】DL TTIの構造を示すダイアグラムである。
図2】NodeB送信機におけるDCIフォーマットのエンコーディング(encoding)プロセスを示すダイアグラムである。
図3】UE受信機におけるDCIフォーマットのデコーディング(decoding)プロセスを示すダイアグラムである。
図4】各PDCCHにおけるDCIフォーマットの送信プロセスを示すダイアグラムである。
図5】ZCシーケンスのためのUE送信機を示すブロック図である。
図6】DLサブフレームにおいてEPDCCH送信を示すダイアグラムである。
図7】局所的なEPDCCH送信のためのECCEの割当を示すダイアグラムである。
図8】同一のECCEを用いて、空間多重化(spatial multiplexing)を介した2個のEPDCCHの送信を示すダイアグラムである。
図9】UEによる局所的なEPDCCH検出に応じた、HARQ−ACK送信の非明示的なPUCCHリソースの決定を示すダイアグラムである。
図10】本発明の一実施形態による、UEが各PDCCH、分散されたEPDCCH、又は局所的なEPDCCHの検出に応じて、HARQ−ACK信号の送信のためのPUCCHリソースを決めるプロセスを示すダイアグラムである。
図11】本発明の一実施形態による、サブフレームにおいて分散されたEPDCCH送信および局所的なEPDCCH送信のために用いられるPRBを指示するEPCFICHの使用を示すダイアグラムである。
図12】本発明の一実施形態による、UEの場合に、EPCFICHの検出値に基づき、サブフレームにおいて、EPDCCH送信用に構成されたPRBが、EPDCCH送信のために用いられるか、又はPDSCH送信のために用いられるかを決めるプロセスを示すダイアグラムである。
図13】本発明の一実施形態による、EPDCCH検出に応じた、HARQ−ACK信号送信のためのPUCCHリソースの決定を示すダイアグラムである。
図14】本発明の一実施形態による、異なるDMRSアンテナポートと関連付けのHARQ−ACK送信のPUCCHリソースを決めるための異なるオフセットの割当を示すダイアグラムである。
図15】本発明の一実施形態による、EPDCCHの各検出に応じて、異なるUEからのHARQ−ACK信号送信のためのPUCCHリソースを分離するHPROの使用を示すダイアグラムである。
図16】本発明の一実施形態による、EPDCCH送信が局所的となるか、又は分散されるかに基づき、EPDCCH検出に応じて、HARQ−ACK信号を送信するためのアンテナダイバーシティ(antenna diversity)の適応的使用を示すダイアグラムである。
図17】本発明の一実施形態による、各々の検出されたEPDCCHが、1個のECCE又は複数個のECCEを用いて送信されたかの可否に基づいて、HARQ−ACK信号のための送信機アンテナダイバーシティの適応的使用を示すダイアグラムである。
図18】本発明の一実施形態による、UEがEPDCCH検出に応じて、HARQ−ACK信号送信のためのリソースを決める適応的機能性を示すダイアグラムである。
【発明を実施するための形態】
【0094】
以下、添付の図面を参照して、本発明の実施態様について詳細に説明する。同一又は類似の構成要素には、これらの構成要素がその他の図面に示されていても、同一の又は類似の参照番号を付けてもよい。また、以下の詳細な説明において示される様々な特定の定義は、専ら本発明の一般的な理解を助けるために提供されるだけであって、そのような定義を使用せず、本発明が実現できることは、当該技術分野における技術者には明らかである。当該技術分野における公知の構成、又はプロセスの具体的な説明は、本発明の内容を曖昧にすることを避けるために省略してもよい。
【0095】
また、本発明の実施形態が、OFDM及び離散フーリエ変換拡散OFDM(Discrete Fourier Transform Spread OFDM:DFT−S−OFDM)を参照して後述されるが、本発明の実施形態は、一般に、全ての周波数分割多重化(Frequency Division Multiplexing:FDM)送信にも適用可能である。
【0096】
本発明の第1実施形態は、各PDSCHと関連付けのPDCCH及びEPDCCHの検出に応じて、PUCCHリソースを多重化する方法を考慮する。さらに、本発明の第1実施形態は、PDSCHと関連付けのEPDCCHの検出に応じて、HARQ−ACK信号送信のためのPUCCHリソースを決定し、PRBがサブフレームでEPDCCHを送信するために用いられるか、又はPDSCHを送信するために用いられるかを決めるUE装置を考慮する。
【0097】
以下の説明において、ECCEは、ECCEが分散されたEPDCCH(distributed EPDCCH)に割り当てられる場合、DCCEに分類され、ECCEが局所的なEPDCCHに割り当てられる場合、LCCEに分類される。DCCEは、LCCEと同一のサイズを有してもよいし、又は有していなくてもよい。また、特記していない限り、本発明の実施形態について、EPDCCH送信は、常に各PDSCH送信又はSPS PDSCH送信の解除と関連付けられると仮定する。
【0098】
第1のアプローチ方式において、UEには、サブフレームにおいてEPDCCHを、NodeBと通信している任意のUEへ送信するために、潜在的に使用できるPRBの集合が、上位階層シグナリングを介してNodeBにより構成される。さらに、異なるPRBは、分散されたEPDCCH及び局所的なEPDCCHを送信するために使用することもでき、UEは、サブフレームにおいて各EPDCCH送信のタイプのためのPRBの別途の集合から構成されることができる。UEには、またサブフレームにおいて前記UEにEPDCCHを送信するために、潜在的に使用できるPRBのサブ集合(PRBのUE−特定の集合)が構成される。異なるPRBが、分散されたEPDCCH及び局所的なEPDCCHの送信に用いられる場合、PRBのサブ集合は、さらにUEに対して個別的に構成される(前記NodeBから上位階層シグナリングにより)2個の各サブ集合に分けられる。簡略性のために、以下のような分析は、局所的なEPDCCHを考慮するが、同一のプロセスが分散されたEPDCCHについて適用される。
【0099】
PRB別に固定された個数のLCCEを仮定する場合、局所的なEPDCCHを送信するためのPRBの集合、又はサブ集合の構成は、各々サブフレーム別のLCCEの集合、又はサブ集合の構成と同等である。前記PRBの集合において、LCCEには順次に番号が付けられ、UEは、前記LCCEの集合における各LCCE番号に基づいて、また前記LCCEのサブ集合における各LCCE番号、又は前記局所的なEPDCCH送信のPRBにおける各LCCE番号に基づいていないEPDCCH検出に応じて、HARQ−ACK送信のためのPUCCHリソースを決定する。PRBの異なるサブ集合は、UEに対して構成されることができ、PRBの全集合は、潜在の局所的なEPDCCH送信のために、全てのUEを含む、任意のUEに対して構成されてもよい。
【0100】
UEへの局所的なEPDCCH送信について、PRBの異なる集合を構成する理由の一つは、例えば、セル内のUEのような非利得UE(non-benefiting UE)についてのPRBの他の集合ではなく、例えば、セル-エッジ(cell-edge)UEのような利得UE(benefiting UE)についてのPRBの一部集合において、プランニング(planning)を簡単にし、特にレガシー(legacy)UEについてのPDSCHスケジューリングに影響を与え得る過度なDL BWフラグメンテーション(fragmentation)を避けるために、前記周波数ドメインで干渉協力を提供することである。局所的なEPDCCH送信について、UEにPRBの異なる集合を構成する他の理由は、EPDCCHが協力マルチポイント(Coordinated Multi-Point:CoMP)送信規則に従って、PRBの異なる集合において異なるポイントから送信されることを許容するためである。PRBの単一のサブ集合が、潜在的なEPDCCH送信のためにUEに対して構成され、図7又は図8に示されているように、異なるスクランブリングが、PRBの異なるサブ集合に使用されてもよい(同一のスクランブリングは、PRBの単一のサブ集合に使用される)。
【0101】
局所的なEPDCCH送信のためのUS−DSSは、各々の構成されたPRBのサブ集合に渡って制限され、各候補が単一のPRBに含まれている制約と共に、前記レガシーUE−DSSと類似の設計(例えば、数式1に示したような)に基づいていてもよい。UEは、前記LCCEにPRBの構成されたサブ集合を介して連続的に番号が付けられることを考慮してもよく、PRBの構成された集合のうち、残りのPRBにおけるLCCEは、前記UE−DSSを決めるために考慮されない。しかし、HARQ−ACK信号送信のためのPUCCHリソースを決めるために、UEはPRBの構成された集合において全てのLCCEを考慮してもよい。これは、各UE−DSSについて、同一の番号を有するLCCEがPRBの異なる各構成されたサブ集合を有する各UEへの局所的なEPDCCH送信のために使用されても、異なるPUCCHリソースが各HARQ−ACK信号送信のために使用されることを保障する。
【0102】
図9は、UEによる局所的なEPDCCH検出に応じて、HARQ−ACK送信のための非明示的なPUCCHリソースの決定を示すダイアグラムである。
【0103】
図9を参照すると、PRBの集合は、基準UE、又は任意の他のUEへの潜在の局所的なEPDCCH送信910、912、914、916のために、UEに対して構成される。PRBのこのような集合から、PRBのサブ集合910、914は、前記UEへの局所的なEPDCCH送信のために前記UEに対して構成される。さらに、PRBのサブ集合は、潜在の分散されたEPDCCH送信920、922のために前記UEに対して構成されてもよい。PRB別のLCCEの個数は4である。EPDCCH検出に応じて、HARQ−ACK信号送信のためのPUCCHリソースを決めるために、PRB910、914に含まれるLCCEのみが局所的なEPDCCHについてのUE−DSSを構成するとしても、UEは順次に総16個のLCCEについてのPRBの構成された集合930において全てのLCCEを考慮する。PUCCHリソース940についての非明示的なマッピングは、数式3に示した通りである。
【0104】
【数25】
【0105】
また、UEはEPDCCH送信のために、サブフレームで使用してもよいPRBの集合のみを知っていることがあり、一部の他のUEへのEPDCCH送信のために用いられる他の可能なPRBの集合を知らないこともある。UEは、前記UEがサブフレームで各EPDCCH送信のために用いられるように、例えば、PRB910、914などを知っているPRBの各集合において、DCCEについてのインデックス、又はLCCEについてのインデックスを知っている場合のみがある。LCCEについて、インデックス付与(indexing)は、図9に示しているが、UEに知られたPRBの集合についてのみ制限できる(例えば、PRB910において、LCCEは、上りのPRBの順に、第1に、0から3までインデックスが与えられ、PRB914において、LCCEは、第2に、8から11までの代わりに、4から7までインデックスが与えられる)。サブフレームにおいてUE−特定のPRBの第1集合が、EPDCCHを送信するために用いられる第1のUEと、サブフレームにおいてUE−特定のPRBの第2集合が、EPDCCHを送信するために用いられる第2のUEとは、少なくとも部分的に、各々の分散されたEPDCCH検出、又は局所的なEPDCCH検出に応じて、HARQ−ACK信号送信のためのPUCCHリソースを導き出す場合、同一のDCCEインデックス又はLCCEインデックスを使用してもよい。その結果、一般に、好ましくないスケジューリングの制限なく、同一のPUCCHリソースは、複数のEPDCCH検出各々に応じて、複数のHARQ−ACK信号各々を送信するために、複数のUEにより導き出されることにより、衝突及び各HARQ−ACK信号の信頼性のない受信を招き得る。
【0106】
【数26】
【0107】
図10は、本発明の一実施形態による、UEが各PDCCH、分散されたEPDCCH、又は局所的なEPDCCHの検出に応じて、HARQ−ACK信号の送信のためのPUCCHリソースを決定するプロセスを示すダイアグラムである。
【0108】
図10を参照すると、PDCCH CCEk及び総K1個のCCE1010について、HARQ−ACK信号送信のための各PUCCHリソースは、NPUCCH+k1020のように決められる。分散されたEPDCCH DCCEk及び総K2個のDCCE1030について、HARQ−ACK信号送信のための各PUCCHリソースは、
【0109】
【数27】
【0110】
のように決められる。局所的なEPDCCH LCCEk及び総K3個のLCCE1050について、HARQ−ACK信号送信のための各PUCCHリソースは、
【0111】
【数28】
【0112】
のように決められる。
【0113】
【数29】
【0114】
の値を制御することにより、NodeBは、各PUCCHリソースの完全オーバーラップ(full overlap)を考慮して、前記関連のオーバーヘッドを最小化することができ、又は部分的なオーバーラップを考慮に入れることができ、又は各PUCCHリソースの完全分離を考慮して、いずれのスケジューラ制限を避けることができる。前者の場合において、専らNPUCCHのみがUEについて対して構成される必要がある。また、HARQ−ACK信号送信のためのPUCCHリソースを決めるための目的として、分散されたEPDCCH及び局所的なEPDCCHについて構成されたPRBの集合及びサブ集合を共に(jointly)考慮することが可能である。しかし、これは何のスケジューラの制限もなく、PUCCHリソースの衝突を常に避けることができるとしても、より大きなPUCCHオーバーヘッドを招く。
【0115】
第2のアプローチ方式において、局所的なEPDCCH送信又は分散されたEPDCCH送信についてのPRBの構成された集合は、例えば、毎サブフレームでEPCFICHの送信を介して、サブフレームの単位で調整されてもよい。PRBの構成された集合を調整することにより、PRBのUE−特定の構成されたサブ集合もまた調整される。「通信システムにおける物理ダウンリンク制御チャネルの拡張(Extension of a Physical Downlink Control Channel in a Communication System)」という発明の名称として、US特許出願第61/522、399号に記載されているように、前記EPCFICH送信は、一部のサブフレームシンボルを通じて、一部の各REをEPCFICH送信に割り当てることにより、分散されたEPDCCH送信のために常に存在する、構成されたPRBの最小集合に存在することができる。前記EPCFICHは、分散されたEPDCCH送信及び局所的なEPDCCH送信の両方について、前記構成されたPRBの情報を提供してもよく、又は2個の別途のEPCFICHは、それぞれ分散されたEPDCCH送信及び局所的なEPDCCH送信のために用いてもよい。
【0116】
図11は、本発明の一実施形態による、サブフレームにおいて分散されたEPDCCH送信及び局所的なEPDCCH送信のために用いられるPRBを指示するEPCFICHの使用を示すダイアグラムである。
【0117】
図11を参照すると、PRB1110、1112は、常に分散されたEPDCCH送信のために存在し、EPCFICHを伝達するREを含んでもよい。上位階層は、局所的なEPDCCH送信のために、前記UEにPRB1120、1122、1124、1126の集合を構成し、分散されたEPDCCH送信のために、前記UEにPRB1114、1116の追加的な集合を構成する。これらの追加の構成されたPRBが、サブフレームでEPDCCH送信のために用いられることを、UEが仮定するべきかの可否は、前記EPCFICH値により指示される。前記EPCFICHをデコードする場合、UEは、追加的なPRBがサブフレームで分散されたEPDCCH送信又は局所的なEPDCCH送信のために用いられるか否かを決めることができる。2ビットからなる値を伝達するEPCFICHを仮定する場合、前記EPCFICH値が「10」であるとき(1130)、PRB1120、1122、1124、1126は、またUEが、前記各サブフレームで局所的なEPDCCH送信のために用いられると仮定するように指示される。PRB1114、1116は、分散されたEPDCCH送信のために用いられないと指示され、UEはPRB1114、1116が、PDSCH送信1140のために用いられることを仮定することができる。
【0118】
前記EPCFICH値が「01」である場合(1150)、専らPRB1160、1164が局所的なEPDCCH送信のために用いられ、その反面に、潜在の局所的なEPDCCH送信について構成されても、PRB1162、1166は、これらが用いられないEPCFICHにより指示される。LCCEの番号付けは、前記EPCFICH値が「10」の場合と比べて変更されて、局所的なEPDCCH送信についての「01」のEPCFICH値により指示されるPRBのみを考慮する。「00」のEPCFICH値は、専らPRB1110、1112が、各サブフレームでEPDCCH送信のために用いられることを指示してもよい(専ら分散されたEPDCCH送信のみがPRBの最小集合に存在する)。「11」のEPCFICH値は、各サブフレームでPRB1110、1112、1114、1116が、分散されたEPDCCH送信のために用いられ、PRB1160、1164が、局所的なEPDCCH送信のために用いられることを指示してもよい。
【0119】
サブフレーム別の分散されたEPDCCH送信、及び局所的なEPDCCH送信についてのPRBの構成された集合を調整することにより、PDSCHと関連付けのEPDCCH検出に相応するPUCCHリソースは、またサブフレーム別に調整される。これは、前記関連付けのPUCCHオーバーヘッドをさらに減少することから有利である。
【0120】
UEへのPDSCH送信のために用いられるPRBを指示するために求められるシグナリングオーバーヘッドを低減するために、このような指示が、RBGに存在することができ、ここで、RBGは複数のPRBから構成され、割当タイプに基づき、PDSCH送信のために、UEには複数のPRBの代わりに、複数のRBGが割り当てられてもよい。RBGがEPDCCH送信に構成されるPRBを含む場合、UEには基準RBGでPDSCH受信が指示され、前記UEは基準PRBでEPDCCHを検出せず、前記UEは、検出されたEPCFICH値による指示に基づいて、PDSCH受信について基準PRBを考慮するかの可否を決めてもよい。前記EPCFICH値が、各サブフレームでEPDCCH送信のために基準PRBが用いられないと指示する場合、前記UEは、PDSCHがまた、前記基準PRBで送信されると仮定する。EPCFICH値が、各サブフレームでEPDCCH送信のために前記基準PRBが用いられると指示する場合、前記UEは、PDSCHが前記基準PRBで送信されていなく、前記基準RBGの残りのPRBで送信されるだけであると仮定する。
【0121】
図12は、本発明の一実施形態による、UEの場合に、EPCFICHの検出値に基づき、サブフレームにおいて、EPDCCH送信用に構成されたPRBが、EPDCCH送信のために用いられるか、又はPDSCH送信のために用いられるかを決めるプロセスを示すダイアグラムである。
【0122】
図12を参照すると、RBGは3個のPRBから構成され、各RBG1210、1220は、少なくとも、可能なUE−共通制御シグナリング(UE-common control signaling)を伝達する分散されたEPDCCHとEPCFICHとを送信するために用いられるPRBの最小集合において、それぞれPRB1212、1222を含む。検出されたEPCFICH値又は検出された分散されたEPDCCHと関係なく、UEは、常にRBG1210又は1220のうちのいずれかを含むPDSCH受信からPRB1212、1222各々を廃棄すると仮定する。RBG1230は、局所的なEPDCCH送信用に構成され、各サブフレームで局所的な送信のために用いられる検出されたEPCFICH値により指示されるPRB1232を含む。この指示に基づいて、RBG1230でPDSCHを受信するUEは、PDSCHを伝達する前記PRBからPRB1232を無視する。RBG1240は、分散されたEPDCCH送信用に構成されるが、各サブフレームで分散されたEPDCCH送信のために用いられない検出されたEPCFICH値により指示されるPRB1242を含む。この指示に基づいて、RBG1240でPDSCHを受信するUEは、PDSCHを伝達するPRBにPRB1242を含む。それぞれPRB1252、1262を含み、検出されたEPCFICH値に基づいて、分散されたEPDCCH及び局所的なEPDCCH用にそれぞれ構成されるRBG1250、1260について同様に適用され、UEは前記RBG1250、1260がEPDCCHを送信するために前記基準サブフレームで用いられないと決め、前記RBG1250、1260がPDSCHを伝達すると仮定する。
【0123】
本発明の第2の実施形態は、EPDCCH送信の空間多重化を考慮する間、UEがPDSCH(又はSPS解除(release))と関連付けのEPDCCHの検出に応じて、HARQ−ACK信号送信のためのPUCCHリソースを決める方法及び装置を考慮する。簡略性のために、次のような解析は、局所的なEPDCCHを考慮するが、同一のプロセスが分散されたEPDCCHに適用される。
【0124】
第1のアプローチ方式において、空間的に多重化されたEPDCCH送信が、それぞれ同一の第1のLCCEを用いる場合、HARQ−ACK信号送信のためのPUCCHリソースの衝突は、EPDCCHの送信のためにのみ空間多重化の使用を制限することにより防止され、ここで、最大1個のEPDCCHが、PDSCHをスケジュールする(残りのEPDCCHは、例えば、PUSCHをスケジュールしてもよい)。しかし、多くのアプリケーション(application)において、DLトラフィック(traffic)は、ULトラフィックより顕著に大きく、以前の制限は、EPDCCH送信への空間多重化の適用から生ずる潜在的なオーバーヘッドの減少を顕著に弱化し得る。
【0125】
第2のアプローチ方式において、空間的に多重化されたEPDCCH送信(各PDSCHと関連付けの)が、それぞれ同一の第1のLCCEを用いる場合、HARQ−ACK信号送信のためのPUCCHリソースの衝突は、非明示的なマッピングを用いる前記PUCCHリソースの決定において、各EPDCCH送信と関連したDMRSポートを組み合わせることにより防止される。そしてから、前記PUCCHリソースは、下記数式4に示されているように、決定することができる。
【0126】
【数30】
【0127】
図13は、本発明の一実施形態による、EPDCCH検出に応じて、HARQ−ACK信号送信のためのPUCCHリソースの決定を示すダイアグラムである。
【0128】
図13を参照すると、第1のUEへの第1のEPDCCH送信のための第1のLCCE及びDMRSポートは、それぞれ
【0129】
【数31】
【0130】
であり(1310)、これに反し、第2のUEへの第2のEPDCCH送信のための第1のLCCE及びDMRSポートは、それぞれ
【0131】
【数32】
【0132】
である(1320)。第1のUEは、第1のEPDCCHの検出に応じて、HARQ−ACK信号送信のための第1のPUCCHリソースを
【0133】
【数33】
【0134】
のように決定する(1330)。第2のUEは、第2のEPDCCHの検出に応じて、HARQ−ACK信号送信のための第2のPUCCHリソースを、
【0135】
【数34】
【0136】
のように決定する(1340)。
【0137】
したがって、複数のEPDCCHが、これらの送信のための第1のLCCEと同一のLCCEを有してもよいとしても、1対1マッピングが、EPDCCH1350及び各PUCCHリソース1360の間に存在し、かつ衝突を回避することができる。
【0138】
前記第2のアプローチ方式によるHARQ−ACK信号送信ための前記非明示的なPUCCHリソースの決定は、潜在的なPUCCHリソースの衝突を避けるものの、一部のスケジューリング制限を招く。例えば、DMRSポート1を用いるEPDCCH送信を有する前記UEが、PUCCHリソース
【0139】
【数35】
【0140】
を用いる場合、前記スケジューラは、このPUCCHリソースが他のHARQ−ACK信号送信のために用いられないことを保障すべきである。これは、各EPDCCH送信が、1個のLCCEから構成される場合、次のLCCEは、PDSCHをスケジュールする他のEPDCCH送信のために用いられないことを意味する。したがって、第2のアプローチ方式の機能性は、複数の空間的に多重化されたEPDCCHの送信が、少なくとも同一又はより多くの個数のLCCEから構成されることを必要とするか、又は前記複数の空間的に多重化されたEPDCCHの送信が単一のLCCEから構成される場合において、次のLCCEがEPDCCH送信のために用いられないか、又はPUSCH送信をスケジュールするEPDCCHの送信のために用いられることを必要とする。
【0141】
第3のアプローチ方式において、空間的に多重化されたEPDCCH送信が、それぞれ同一の第1のLCCEを用いる場合、HARQ−ACK信号送信のためのPUCCHリソースの衝突は、各DMRSポートについて別途のPUCCHオフセットを割り当てることにより避けられる。第2のアプローチ方式と関連付けの前述の制限が重要ではなくても、第2のアプローチ方式と関連付けの前述の制限は、一部の追加的なPUCCHオーバーヘッドを犠牲して、第3のアプローチ方式により回避することができる。そして、アンテナポートNDMRSと関連付けのHARQ−ACK信号送信のためのPUCCHリソースは、下記数式5に示されているように獲得することができる。
【0142】
【数36】
【0143】
図14は、本発明の一実施形態による、異なるDMRSアンテナポートと関連付けのHARQ−ACK送信のためのPUCCHリソースを決めるための異なるオフセットの割当を示すダイアグラムである。
【0144】
【数37】
【0145】
したがって、複数のEPDCCHが、これらの送信のための第1のLCCEと同一のLCCEを有してもよいとしても、1対1マッピングがEPDCCH1450及び各PUCCHリソース1460の間に存在し、かつ衝突を避けることができる。
【0146】
第4のアプローチ方式において、空間的に多重化されたEPDCCH送信がそれぞれ同一の第1のLCCEを用いる場合、HARQ−ACK信号送信のためのPUCCHリソースの衝突は、HARQ−ACK PUCCHリソースオフセットフィールドを、各PDSCHをスケジュールするEPDCCHにより伝達される前記DCIフォーマットに含ませることにより避けられる。前記HPROは、名目上の(nominal)HARQ−ACKリソースに対して、PUCCH HARQ−ACKリソースにインデックスを付与する機能をする。HARQ−ACK PUCCHリソースインデックス(HARQ‐ACKPUCCH Resource Index:HPRI)の類似した原則が、異なる用途のために、「複数の割当の受信に対応する肯定応答信号のためのリソースインデックス付与(RESOURCE INDEXING FOR ACKNOWLEDGEMENT SIGNALS IN RESPONSE TO RECEPTIONS OF MULTIPLE ASSIGNMENTS)」という発明の名称として、米国特許出願第12/986、675号に記載されている。続いて説明されるように、本発明の実施形態は、PUCCHリソースの予め定められた、構成された集合からのPUCCHリソースの直接的な指示子より、UEにより動的に決められるPUCCHリソースについてのオフセットとして動作する各DCIフォーマットに含まれているHPROフィールドを考慮する。一般に、EPDCCHの送信は局所的となるか(同一の第1のLCCEを共有)、又は分散されているか(同一の第1のDCCEを共有)、又は局所的及び分散されることができる(各々同一の第1のLCCEと同一の第1のDCCEを共有)。
【0147】
図15は、本発明の一実施形態による、EPDCCHの各検出に応じて、異なるUEからのHARQ−ACK信号送信のためのPUCCHリソースを分離するHPROの使用を示すダイアグラムである。
【0148】
図15を参照すると、HPRO1510は、2個のビットから構成され、例えば、「00」は、−2にマッピングされ、「01」は−1にマッピングされ、「10」は0にマッピングされ、「11」は1にマッピングされる。第1のEPDCCHにより第1のUEに伝達されるDCIフォーマットは、前記HPROフィールド1520についてのHPRO(1)の値を指示する。第2のEPDCCHにより第2のUEに伝達されるDCIフォーマットは、前記HPROフィールド1530についてのHPRO(2)の値を指示する。
【0149】
【数38】
【0150】
したがって、複数のEPDCCHが、第1のLCCEと同一のLCCEを有してもよいとしても、1対1マッピングがEPDCCH1560及び各PUCCHリソース1570の間に存在し、衝突が避けることができる。
【0151】
PDSCHをスケジュールするEPDCCH検出に応じて、HARQ−ACK信号送信のためのPUCCHリソースは、
【0152】
【数39】
【0153】
のように決められることができ、ここで、nECCEは、各EPDCCHの最も低いインデックスを有するECCEであり(分散されたEPDCCHについてはnECCE=nDCCE、局所的なEPDCCHについてはnECCE=nLCCE)、HPROは、各EPDCCHにより伝達されるDCIフォーマットに含まれている二進HPROフィールドのマッピングされた整数値であり(例えば、00、01、10、11の二進のHPRO値は、それぞれ−1、0、1、2の整数HPRO値にマッピングされてもよい)、
【0154】
【数40】
【0155】
は、PRB集合別のUE−特定のPUCCHリソースオフセットである。
【0156】
【数41】
【0157】
【数42】
【0158】
従って、PDCCH送信、又は分散されたEPDCCH送信、又はEPDCCH送信に相応するHARQ−ACK送信のためにオーバーラップされるPUCCHリソースの量は、
【0159】
【数43】
【0160】
を介して制御されることができ、これに反し、オーバーラッピングが発生する場合、PUCCHリソースの衝突は、HPROフィールドを介して解決することができる。
【0161】
PDSCHをスケジュールするDCIフォーマットにおいて、HPROフィールドの使用は、同一の第1のLCCEを共有する局所的なEPDCCHの空間多重化の使用について説明されていても、その使用は、同一の第1のDCCEを共有する分散されたEPDCCHについて同一の方式、及び各々第1のLCCE及びDCCEについて同一の番号を有する局所的なEPDCCH及び分散されたEPDCCHついて同一の方式で拡張されることができる。また、HPROによりレガシーPUCCHリソースにインデックスが付与されることができないとしても、前記HPROの使用は、分散されたEPDCCH検出又は局所的なEPDCCH検出に対応するリソースに適合にインデックスを与えることにより、PDCCH検出及び分散されたEPDCCH検出又は局所的なEPDCCH検出に応じて、HARQ−ACK信号送信のためのPUCCHリソースの衝突を回避するために、依然として適用することができる。このような方式で、最小のスケジューラ制限を有することで、衝突を回避しながら、PDCCH検出と、分散されたEPDCCH検出及び局所的なEPDCCH検出に応じて、HARQ−ACK信号送信のためのPUCCHリソースの完全オーバーラップ又は部分オーバーラップが支援されることができる。
【0162】
本発明の第3の実施形態は、UEがPDSCHと関連付けのEPDCCHの検出に応じて、送信機アンテナダイバーシティを用いて、PUCCHでHARQ−ACK信号を送信する方法及び装置を考慮する。
【0163】
UEには、NodeBによりPUCCHでHARQ−ACK信号送信についての送信機アンテナダイバーシティ(transmitter antenna diversity)を用いるか否かの可否が構成される。PRBで局所的なEPDCCH送信は、ビームフォーミング又はFDSから利得が生じるため、同一のDCIフォーマットの分散されたEPDCCH送信のためのDCCEより少ないLCCEを求める可能性がある。その結果、単一のLCCEを通じた局所的なEPDCCH送信は、一般に、より高いSINRを経験し、従って、高いコーディングレート又は変調次数を持って送信され、より少ない個数のリソースを必要とすることができるため、同一のDCIフォーマットについて、単一のLCCEを通じた局所的なEPDCCH送信が、単一のDCCEを通じた分散されたEPDCCH送信よりもっと可能性がある。
【0164】
単一のLCCEを通じた第1の局所的なEPDCCH送信の可能性の増加は、従来の方法が、第2のアンテナについてのPUCCHを導き出すのに用いられる場合、各HARQ−ACK信号についての送信機アンテナダイバーシティの使用に強力な制限を置くことになる。これは、このような第2のリソースが、第1のEPDCCH送信の第1のLCCEの後、次のLCCEに相応するためであり、次のLCCEは、第2のEPDCCH送信の第1のLCCEとなる可能性がある。そしてから、PUCCHリソースの衝突は、第2のEPDCCHがPDSCHと関連する限り、発生する。しかし、これは、DLトラフィックが一般に、ULトラフィックより大きく、NodeBが局所的なEPDCCHを送信するために必要とするチャネル状態情報は、PDSCH送信とは関連付けられ、PUSCH送信とは関連づけられていないため、多くの場合不可能である。
【0165】
第1のアプローチ方式において、送信機アンテナダイバーシティを用いるように構成されたUEからのHARQ−ACK信号についての前記送信機アンテナダイバーシティは、前記検出されたEPDCCHが、分散されたEPDCCHであるか、又は局所的なEPDCCHであるかの可否に基づいて、適応的に適用される。前記検出されたEPDCCHが、分散されたEPDCCHの場合において、UEは送信機アンテナダイバーシティを用いて、HARQ−ACK信号を送信する。前記検出されたEPDCCHが局所的なEPDCCHである場合において、UEは単一の送信機アンテナ(予め定められた又はUEが選択した)を用いて、HARQ−ACK信号を送信する。
【0166】
図16は、本発明の一実施形態による、EPDCCH送信が局所的であるか又は分散されるかに基づいて、EPDCCH検出に応じてHARQ−ACK信号を送信するためのアンテナダイバーシティの適応的使用を示すダイアグラムである。
【0167】
図16を参照すると、UEは、ステップ1610において、PDSCHと関連付けのEPDCCHを検出する。ステップ1620において、EPDCCH送信が分散されたものであるかの可否が決められる。EPDCCH送信が分散されたものである場合、前記UEはステップ1630において、送信機アンテナダイバーシティを用いて各HARQ−ACK信号を送信する。第1の送信機アンテナについてのPUCCHリソースは、EPDCCHの第1のDCCEの番号nDCCEから決められる。第2のアンテナについてのPUCCHリソースは、例えば、数式1に示されているようなnDCCE+1から決められるか、又は本発明の第1の実施形態、又は第2の実施形態について、前述したアプローチ方式のうちの一つのように決められ、ここで、単一のPUCCHリソースの代わりに、PUCCHリソースのペアが考慮される。前記EPDCCH送信が局所的なことである場合、又は分散されていないことである場合、前記UEは、ステップ1640で単一の送信機アンテナを用いて各HARQ−ACK信号を送信する。
【0168】
第2のアプローチ方式において、HARQ−ACK信号についての送信機アンテナダイバーシティは、検出されたEPDCCHが局所的なEPDCCHの場合には、各ECCEアグリゲーションレベル(aggregation level)に基づいて適応的に適用される。専ら1個のLCCEが、検出されたEPDCCHの送信のために用いられる場合、各HARQ−ACK信号について、送信機アンテナダイバーシティは適用されない。複数のLCCEが、検出されたEPDCCHの送信のために用いられる場合、各HARQ−ACK信号について、送信機アンテナダイバーシティが適用される。検出された分散されたEPDCCHについては、各HARQ−ACK信号に対して、各DCCEアグリゲーションレベルに対する別途の制限なく、送信機アンテナダイバーシティが常に適用される(構成される場合)。
【0169】
図17は、本発明の一実施形態による、各々の検出されたEPDCCHが、1個のECCE又は複数個のECCEを用いて送信されたかの可否に基づいて、HARQ−ACK信号に対する送信機アンテナダイバーシティの適応的使用を示すダイアグラムである。
【0170】
図17を参照すると、UEはステップ1710において、PDSCHと関連付けの局所的なEPDCCHを検出する。ステップ1720において、前記EPDCCH送信が、複数個のLCCEから構成されるかの可否が決められる。前記EPDCCH送信が、複数個のLCCEから構成される場合、前記UEは、ステップ1730で送信機アンテナダイバーシティを用いて、各HARQ−ACK信号を送信する。第1の送信機アンテナについてのPUCCHリソースは、前記EPDCCHの第1のLCCEの番号nLCCEから決められる。第2のアンテナについてのPUCCHリソースは、nLCCS+1から決められる。前記EPDCCH送信が単一のLCCEから構成される場合、前記UEは、ステップ1740で単一の送信機アンテナを用いて、各HARQ−ACK信号を送信する。
【0171】
PDCCH検出と、分散されたEPDCCH検出と、局所的なEPDCCH検出に応じて、HARQ−ACK信号送信のPUCCHリソースが、少なくとも部分的に共有される場合、送信機アンテナダイバーシティが用いられる際、リソース衝突をより回避し難くなり得る。しかし、EPDCCHにより伝達されるDCIフォーマットに含まれているHPROフィールドの使用は、送信機アンテナダイバーシティを用いて、HARQ−ACK信号を送信する場合、PUCCHリソースの衝突を回避するために、スケジューラ制限を容易に緩和することができる。その後、前記UEは、第2のアンテナからHARQ−ACK信号送信についてのPUCCHリソースを
【0172】
【数44】
【0173】
のように決定する。
【0174】
局所的なEPDCCHの場合において、前記LCCEアグリゲーションレベルに加えて、DMRSアンテナポートがまた、HARQ−ACK信号送信のための送信機アンテナダイバーシティ(構成される場合)の適応的使用の時、考慮され得る。前記DMRSアンテナポートが、第1のDMRSアンテナポートではない場合、前記DMRSアンテナポートは、空間EPDCCH多重化の使用と関連付けられてもよい。この場合において、PUCCHリソース衝突確率の増加を防止するために、空間EPDCCH多重化の使用が、UEに対してトランスペアレント(transparent)であると仮定するので、各EPDCCHについてDMRSアンテナポートが、第1のDMRSアンテナポートではない場合、HARQ−ACKシグナリングの送信機アンテナダイバーシティは適用されなくてもよい。
【0175】
さらに、UEがHARQ−ACKシグナリングについて送信機アンテナダイバーシティ(構成される場合)を適用することであるかの可否に関して、UEによる動的な決定は、各EPDCCHの送信のために用いられる変調方式に基づくことができる。QAM16が用いられる場合、UEは良好のリンク品質を有し、NodeBに対して小さい経路損失を有すると仮定されることができ、各HARQ−ACK信号について送信機アンテナダイバーシティを適用しなくてもよい。各EPDCCHを送信するために、QPSKが用いられる場合、それと逆に適用される。
【0176】
UEがHARQ−ACKシグナリングについて送信機アンテナダイバーシティ(構成される場合)を適用すべきであるか否かの動的な指示は、PDSCHと関連付けの各EPDCCHにより伝達されるDCIフォーマットに含まれている各1-ビットフィールド(例えば、送信機アンテナダイバーシティを指示する0と、単一の送信機アンテナを指示する1を使用)の包含を介して支援されることができる。
【0177】
本発明の第4の実施形態は、EPDCCHタイプ(分散された又は局所的な)について可能なECCEアグリゲーションレベルが、サブフレーム別に変更され、特に1個のECCEのアグリゲーションレベルの存在が、サブフレーム別に変更される場合、EPDCCH検出に応じて、HARQ−ACK信号送信のためのPUCCHリソースをUEが決定する方法及び装置を考慮する。
【0178】
EPDCCH送信のために使用してもよい前記ECCEアグリゲーションレベルは、サブフレームでUEに割り当てられる各PRBにおけるEPDCCH送信に有用なREの各可変数に調整するために、サブフレーム別に変更されてもよい。例えば、図4において、PRBで局所的なEPDCCH送信に有用なREは、最初の3個のOFDMシンボルにおいて、従来のDL制御領域により用いられるRE、及び多様なRSタイプ(DMRS、CRSなど)を送信するために用いられるREを排除する。したがって、図4において、PRBで局所的なEPDCCH送信に有用なREの総数は、96と同等であり、LCCEサイズは、PRBで4個のLCCEについての24個のREと同等である。RE別に2ビットを伝達するQPSK変調と、40ビットを超過するDCIフォーマットの一般的なペイロード(payload)を仮定する場合、1個のLCCEのアグリゲーションレベルを有するDCIフォーマット送信について得られるコードレートは、少なくとも約0.83(40/(2*24))であり、この値は、一般に、DCIフォーマットを信頼性よく伝達するには高過ぎる。これとは逆に、専ら1個のOFDMシンボルが、従来のDL制御領域により用いられる場合、PRBで局所的なEPDCCH送信に有用なREの総数は、120と同等であり、LCCEサイズは、PRB別に4個のLCCEについて30個のREである。このような場合において、1個のLCCEのアグリゲーションレベルを有する、少なくとも40ビットから構成されるDCIフォーマットを送信するために得られるコードレートは、少なくとも約0.67(40/(2*30))であり、前記DCIフォーマット送信は、少なくとも適正なDL SINRを経験するUEに信頼性よく伝達されることができる。したがって、PRB別のREの個数が臨界値より大きいか、又は小さいかに基づいて、各EPDCCH送信に用いられるECCEアグリゲーションレベルが変わることができる。NodeBからEPDCCHを送信し、UEでEPDCCHを検出する場合、PRB別のREの可変数を考慮するために、サブフレーム別に支援されるECCEアグリゲーションレベルを変更するこのようなアプローチ方式は、「通信システムにおける物理ダウンリンク制御チャネルの探索プロセス(Search Process for Physical Downlink Control Channels in a Communication System)」という発明の名称を有するUS特許出願第61/552、846号に記載されている。
【0179】
各EPDCCH検出に応じて、UEからHARQ−ACK信号送信のためのリソースを決定することについて、サブフレーム別にECCEアグリゲーションレベルにおいて前述した可変性が考慮されて、HARQ−ACK信号を送信するための各リソースオーバーヘッドを減少することができる。1個のECCEの最小アグリゲーションレベルが、NodeBからUEにEPDCCHを送信するためにサブフレームで用いられ得る場合、UEからのHARQ−ACK信号送信のための各リソースは、例えば、数式3に示したように、各EPDCCHの第1の(最も低い)ECCEに基づくことができる。しかし、2個のECCEの最小アグリゲーションレベルのみが、NodeBからUEにEPDCCHを送信するためにサブフレームで用いられ得る場合、各EPDCCHの第1の(最も低い)ECCEからUEからのHARQ−ACK信号送信のための各リソースを決めることは、少なくともHARQ−ACK信号送信のための全ての他のリソースが用いられない状態で保持されることであるため、不要なULオーバーヘッドを招く。この場合、HARQ−ACK信号送信のリソース
【0180】
【数45】
【0181】
は、下記数式6に基づいて決定することができる。
【0182】
【数46】
【0183】
図18は、本発明の一実施形態による、UEがEPDCCH検出に応じて、HARQ−ACK信号送信のためのリソースを決める適応的機能性を示すダイアグラムである。
【0184】
図18を参照すると、ステップ1810において、各EPDCCHを介したUEについてのPDSCHスケジューリングと関連付けのDCIフォーマットは、1個のECCEのアグリゲーションレベルを用いて送信される(各サブフレームのPRBにおいて、EPDCCH送信に有用な複数のREからUEにより決定されるように)。ステップ1820において、UEは、第1の(最も低い)ECCEインデックスnECCEを用いて、各HARQ−ACK信号送信のリソースを決定する。これとは反対に、ステップ1830において、同一のDCIフォーマットは、少なくとも2個のECCEのアグリゲーションレベルを用いて、EPDCCHを介して専ら送信される。
【0185】
【数47】
【0186】
一方、本発明の詳細な説明では、具体的な実施形態について説明したが、後述の特許請求の範囲のみならず、この特許請求の範囲と均等なものにより定められるように本発明の精神及び範囲から逸脱しない範囲内で、様々な変形が可能であることは、当業者に明らかである。
【符号の説明】
【0187】
110 サブフレーム
120 スロット
150 CRS RE
210,360 DCIフォーマットビット
220 CRC演算ユニット
240,380 C−RNTIマスク
250 CRC付加ユニット
260 チャネルコーディングユニット
270,330 レートマッチングユニット
280 インターリービング&変調ユニット
290,310 制御信号
320 復調&デインターリビングユニット
340 チャネルデコーダー
350 CRC抽出ユニット
390 CRCテストユニット
510 ZCシーケンスユニット
520 サブキャリアマッピングユニット
525 RE選択ユニット
530 IFFTユニット
540 CSユニット
550 スクランブリングユニット
560 CP挿入ユニット
570 時間ウィンドウユニット
580 電力増幅器
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