(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記荷電粒子発生源は、第一の真空チャンバー(102)中に配置されており、前記コリメーターシステムと前記高電圧シールド装置と前記冷却装置と前記ポンプシステムの開口は、第二の真空チャンバー(103)中に配置されている、請求項1〜2のいずれかひとつに記載の荷電粒子リソグラフィシステム。
前記コリメーターシステムは、その中に空洞をもつ本体を備えており、前記空洞は、前記空洞の表面が前記アインツェルレンズの外側電極として働くように構成されており、前記アインツェルレンズの中央電極(5b)は、前記中央電極を前記空洞の表面に接続している三つ以上のスプリング要素(320)によって空洞内の所定位置に維持される、請求項12または13に記載の荷電粒子リソグラフィシステム。
前記コリメーターシステムは、空洞内に収差補正のための追加電極(5d)を備えており、前記追加電極は、前記追加電極を前記空洞の表面に接続している三つ以上のスプリング要素(320)によって前記空洞内の所定位置に維持される、請求項26に記載の荷電粒子ビーム発生器。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下は、本発明のさまざまな実施形態の説明であり、単なる例として図面を参照して与えられる。
【0011】
図1は、荷電粒子リソグラフィ装置1の一実施形態の簡略概略図を示している。その種のリソグラフィシステムは、たとえば、米国特許第6,897,458号、第6,958,804号、第7,019,908号、第7,084,414号、第7,129,502号、米国特許出願公開2007/0064213号、同時係属米国特許出願61/031,573号、61/031,594号、61/045,243号、61/055,839号、61/058,596号、61/101,682号に説明されおり、それらはすべて、本発明の所有者に譲渡され、参照によってそっくりそのままここに組み込まれる。
【0012】
図1に示された実施形態では、リソグラフィ装置1は、複数のビームレットを生成するためのビームレット発生器2と、ビームレットをパターニングして変調ビームレットを形成するためのビームレット変調器8と、変調ビームレットをターゲット13の表面上に投影するためのビームレット投影器を備えている。ビームレット発生器2は、一般に、荷電粒子ビーム4を作り出すための発生源3を備えている。
図1では、発生源3は、実質的に一様に拡大する荷電粒子ビーム4を作り出す。以下、本発明の実施形態は、電子ビーム露出装置に関連して論じられる。したがって、発生源3は、電子発生源3と呼ばれることがあり、また、ビーム4は、電子ビーム4と呼ばれることがある。
図1に描かれたものと同様なシステムが、異なるタイプの放射と共に、たとえば、イオンビームを作り出すためのイオン源を使用することによって、使用されてよいと理解されなければならない。
【0013】
図1に示された実施形態では、ビームレット発生器2は、電子発生源3によって作り出された電子ビーム4をコリメートするためのコリメーターレンズ5と、複数のビームレット7を形成するための開口アレイ6をさらに備えている。コリメーターレンズ5は、任意のタイプのコリメート光学系であってよい。コリメートの前に、電子ビーム4は、ダブルオクタポール(図示せず)を通ってもよい。好ましくは、開口アレイ6は、複数の貫通穴が設けられたプレートを備えている。開口アレイ6は、電子ビーム4の一部を遮断するが、電子ビーム4の一部分は、複数の電子ビームレット7を作り出すように複数の穴を通って開口アレイ6を通過する。システムは、多数のビームレット122、好ましくは約10,000ないし1,000,000のビームレットを生成する。
【0014】
図1の実施形態のビームレット変調器または変調システム8は、ビームレットブランカーアレイ9と、ビームレットストップアレイ10を備えている。ビームレットブランカーアレイ9は、電子ビームレット7の一つ以上を偏向するための複数のブランカーを備えている。偏向および非偏向電子ビームレット7は、ビームストップアレイ10に到達し、それは複数の開口を有している。ビームレットブランカーアレイ9とビームストップアレイ10は、ビームレット7を遮断または通過させるように一緒に動作する。一般に、ビームレットブランカーアレイ9がビームレット7を偏向するならば、それは、ビームストップアレイ10中の対応の開口を通り抜けず、その代りに遮断される。しかしながら、ビームレットブランカーアレイ9がビームレット7を偏向しないならば、それは、ビームストップアレイ10中の対応の開口を通過する。あるいは、ビームレット7は、ビームレットブランカーアレイ9中の対応のブランカーによる偏向に対してビームレットストップアレイ10を通り抜け、それらが偏向されないならば、ビームレットストップアレイ10によって遮断されてもよい。ビームレット7をブランカーアレイ9の平面内に合焦させるため、リソグラフィシステム1は、コンデンサーレンズアレイ20を備えていてもよい。
【0015】
ビームレット変調器8は、制御ユニット60によって供給されるパターンデータ入力に基づいてビームレット7にパターンを提供するようになっていてよい。制御ユニット60は、データストレージユニット61と、読み出しユニット62と、データ変換ユニット63を備えている。制御ユニット60は、システムの残りから離して、たとえばクリーンルームの外部に配置されていてよい。パターンデータは、光ファイバー64によって搬送されてよい。光ファイバー64の光送信端は、一つ以上のファイバーアレイ15に組み立てられていてよい。それから、パターンデータ搬送光ビーム14は、ビームレットブランカーアレイ9上に設けられた、フォトダイオードなどの対応の受光素子上に投影される。そのような投影は、直接おこなわれても、
図1に投影レンズ65によって概略的に表わされた投影システムによっておこなわれてもよい。投影レンズ65などのそのような投影システム中の一つ以上の要素は、ビームレットブランカーアレイ9中の対応の光感応素子に対するデータ搬送光ビーム14の適切な整列および/または合焦を可能にする位置決めデバイス17によって、制御ユニット60の制御下で移動可能であってよい。
【0016】
光感応素子は、一つ以上のブランカーに接続されており、光信号を異なるタイプの信号たとえば電気信号に変換するようになっている。パターンデータ搬送光ビーム14は、ビームレットブランカーアレイ9内の一つ以上のブランカーのためのデータを搬送する。したがって、パターンデータは、パターンデータ搬送光ビームによってブランカーに送られて、ブランカーがそこを通過する荷電粒子ビームレット7をパターンにしたがって変調することを可能にする。
【0017】
ビームレット変調器8を出る変調ビームレットは、ビームレット投影器によってターゲット13のターゲット表面上に投影される。ビームレット投影器は、変調ビームレットをターゲット表面上に走査するためのビームレット偏向器アレイ11と、変調ビームレットをターゲット表面上に合焦させるための投影レンズの一つ以上のアレイを備えている投影レンズ装置12を備えている。ターゲット13は、一般に移動可能ステージ24上に置かれ、その移動は、制御ユニット60などの制御ユニットによって制御される。
【0018】
リソグラフィ用途については、ターゲットは、通常、荷電粒子感応層またはレジスト層が設けられたウェーハからなる。レジストフィルムの一部は、荷電粒子すなわち電子のビームレットの照射によって化学的に改変される。その結果、膜の照射部分は、現像液に多かれ少なかれ可溶性になり、ウェーハ上にレジストパターンをもたらす。続いて、ウェーハ上のレジストパターンは、すなわち、半導体製造の分野で知られている、インプメンテーション、エッチングおよび/または堆積ステップによって下層に転写されることが可能である。明らかに、照射が均一でない場合、レジストは、均一に現像されず、パターンに誤りをもたらすことがある。したがって、高品質投影は、再現可能な結果物を提供するリソグラフィシステムを得ることに関連がある。
【0019】
偏向器アレイ11と投影レンズ装置12は、シングルエンドモジュールに統合されてよい。そのようなエンドモジュールは、好ましくは、挿入可能交換可能ユニットとして構成される。挿入可能交換可能ユニットはさらに、ビームレットストップアレイ10を有していてよい。
【0020】
偏向器アレイ11は、ビームレットストップアレイ10を通過する各ビームレット7を偏向するようになっている走査偏向器アレイの形を取っていてよい。偏向器アレイ11は、比較的小さい駆動電圧の印加を可能にする複数の静電気偏向器を備えていてよい。偏向器アレイ11は、投影レンズ装置12の上流に描かれているが、偏向器アレイ11は、投影レンズ装置12とターゲット表面13の間に配置されてもよい。
【0021】
したがって、投影レンズ装置12は、偏向器アレイ11による偏向の前または後に、ビームレット7を合焦させるようになっていてよい。好ましくは、合焦は、直径が約10ないし30ナノメートルの幾何学的なスポットサイズをもたらす。そのような好ましい実施形態では、投影レンズ装置12は、好ましくは、約100〜500倍、もっとも好ましくは、可能な限り大きい、たとえば300〜500倍の範囲内の縮小率を提供するようになっている。この好ましい実施形態では、投影レンズ装置12は、好都合に、ターゲット表面13の近くに配置される。
【0022】
荷電粒子リソグラフィ装置1は、真空環境中で動作する。真空は、荷電粒子ビームによってイオン化され発生源に引き付けられるようになることがある、また、解離し機械部品上に堆積されることがある、また、荷電粒子ビームを分散させることがある粒子状物質を除去するために望ましい。一般に、少なくとも10
−6のbarの真空が必要とされる。好ましくは、荷電粒子発生源3を含むビームレット発生器2、ビームレット変調器8、ビームレット投影器システム、移動可能ステージ24を含め、リソグラフィ装置1の主要要素はすべて、共通真空チャンバー中に収容されている。これらの主要要素はまた、電子光学カラム、または単にカラムと称され、
図1中に破線ボックス18によって概略的に表わされている。
【0023】
一実施形態では、荷電粒子発生源環境は、10
−10mbarまでの相当に高い真空に差動的に引かれる。そのような実施形態では、発生源3は、個別のチャンバーすなわち発生源チャンバー中に配置されていてよい。発生源チャンバー中の圧力レベルを引き下げることは、以下の手法でおこなわれてよい。第一に、真空チャンバーと発生源チャンバーが、真空チャンバーのレベルに引かれる。それから、発生源チャンバーが、好ましくは化学のゲッターによって当業者に知られている手法で、希望の低い圧力に追加的に引かれる。ゲッターのような再生的で化学的ないわゆる受動ポンプを使用することによって、発生源チャンバー内の圧力レベルは、この目的のための真空ターボポンプの必要なく、真空チャンバー中の圧力レベルよりも低いレベルにまで引かれることが可能である。ゲッターの使用は、そのような目的のために真空ターボポンプやその類似物が使用された場合の音響および/または機械振動に真空チャンバーの内部やすぐ外側の近辺がさらされることを回避する。
【0024】
図2Aと
図2Bは、メイン真空チャンバー中の投影カラムのいくらかのコンポーネントを示している簡略図である。
図2Aは、メインチャンバーが約2×10
−6mbar、中間チャンバーが約4×10
−9mbar、発生源チャンバーが約10
−9mbarにあるシステムにおける好ましい動作真空圧力を示している。
図2Bは、炭化水素分圧が、メインチャンバー中では約7×10
−8mbar、中間チャンバー中では約10
−10mbar、発生源チャンバー中では約10
−11mbarであるシステムにおける炭化水素汚染物質の一般的な結果の分圧の計算を示している。
【0025】
図2Aと
図2Bに示された実施形態では、発生源3は、個別の発生源チャンバー102中に配置されており、この実施形態では、コリメーター72と、第一の開口アレイ要素(AA)からマルチ開口アレイ(MAA)までの開口アレイ要素は、中間チャンバー103中に配置されている。代替実施形態はまた、中間チャンバー103中のビームレットブランカーアレイ要素を有しており、それにより、ブランカーアレイ要素のはるかに小さい開口が、中間チャンバーとメインチャンバーの間に開口を形成している。別の実施形態では、第一の開口アレイ要素(AA)は、中間チャンバーとメインチャンバーの間に開口を形成しており、残りの開口アレイ要素は、メインチャンバー中に配置されている。
【0026】
図3は、中間真空チャンバーを備えた荷電粒子リソグラフィシステムの別の実施形態を示している。リソグラフィシステムは、メイン真空チャンバー101中に閉じ込められている。リソグラフィシステムは、真空環境中で動作する。真空は、荷電粒子ビームによってイオン化され発生源に引き付けられるようになることがある、また、解離しリソグラフィシステムのコンポーネント上に堆積されることがある、また、荷電粒子ビームを分散させることがある粒子状物質を除去するために望ましい。約2×10
−6mbarの真空が好ましい。真空環境を維持するため、荷電粒子リソグラフィシステムは、メイン真空チャンバー101中に配置されている。
図3は簡略図であり、通常、メイン真空チャンバー中に配置されるリソグラフィシステムの多くのコンポーネント、たとえばショートストローク、ロングストロークウェファーステージほかは図示されていないことに注意されたい。
【0027】
荷電粒子発生源3は、発生源真空チャンバー102中に配置されており、それが今度はメイン真空チャンバー101に配置されている。これは、発生源チャンバー102中の環境が、メインチャンバー101よりも相当に高い真空に、たとえば10
−10mbarにまで差動的に引かれることを可能にする。
図3にはただ一つの発生源3だけが図示されているが、発生源チャンバー102は、二つ以上の発生源を収容していてもよい。発生源チャンバー102内の高い真空は、発生源3の寿命を延ばし、荷電粒子ビームと干渉する発生源チャンバー中の気体の影響を弱めることがあり、いくつかのタイプの発生源にとっては、それらの機能のために必要とされることがある。一般に、発生源は電子発生源である。熱ディスペンサータイプ発生源が使用されてよい。
【0028】
発生源チャンバー中の高い真空は、発生源チャンバー内を循環する自由分子の低下をもたらす。発生源チャンバー中の自由分子を制限することは、水蒸気などのメインチャンバーからの汚染物質を制限し、露出されているレジストコートウェーハから放出される炭化水素が制限されることが可能になり、発生源チャンバー中のコンポーネント上への電子ビーム誘起堆積(EBID)を低減する。
【0029】
図3のシステムはまた、メインチャンバー101中に配置されている中間チャンバー103を有している。この実施形態では、中間チャンバーは、コリメート系5(たとえば、ただ一つのコリメーター電極または
図3中に描かれた二つ以上のコリメーターレンズ5a,5b,5cであってよい)と、第一の開口アレイ要素6を収容している。
図2Aに示された実施形態のように、追加開口アレイ要素が中間チャンバーに含まれていてもよい。
【0030】
発生源および中間チャンバーは、チャンバーを、発生源のための上部セクションと、中間チャンバーを備えている底部セクションに分割する壁を備えた単一の真空チャンバーとして構成されていてもよい。発生源3から第一の開口アレイ6までの距離の一般的な寸法は、約300mmである。
【0031】
中間チャンバー103の環境は、メインチャンバーと発生源チャンバーの真空レベルの間の中間圧力に差動的に引かれる。たとえば、システムは、メインチャンバーが約2×10
−6mbarにあり、中間チャンバーが約4×10
−9mbarにあり、発生源チャンバーが約10
−9mbarにあって動作されてよい。発生源チャンバーと同様に、この高い真空は、中間チャンバー内を循環する自由分子の低下をもたらし、水蒸気や放出炭化水素などのメインチャンバーからの汚染物質を制限し、中間チャンバー中のコンポーネント上へのEBIDを低減する。
【0032】
発生源チャンバー102は、中間チャンバー103とメインチャンバー101の中への荷電粒子ビーム4の透過を可能にするため、発生源チャンバー102の壁に開口105を備えている。発生源チャンバーは、必要であれば、すなわち、発生源チャンバー内の圧力レベルが真空チャンバー中の圧力レベルよりもはるかに低い圧力レベルに維持される必要があるならば、開口105を閉じるためのバルブ106を備えていてもよい。たとえば、バルブ106は、真空チャンバーがたとえば点検修理目的のために開かれる場合に閉じられてよい。その場合、発生源チャンバー内は高い真空レベルに維持され、それは、リソグラフィ装置の停止時間を改善し得る。発生源チャンバー内の圧力レベルが十分になるまで待つ代わりに、いま、発生源チャンバーに必要とされるレベルよりも高い希望の圧力レベルまで真空チャンバーが引かれる必要があるだけである。バルブ106は、圧電アクチュエーターたとえばPhysikinstrumenteモデルN−214またはN−215NEXLINE(登録商標)から構成されてよい作動ユニット106aによって制御されてよい。
【0033】
荷電粒子ビーム4の透過を可能にする発生源チャンバー102の開口105は、大型ビームを発するため比較的大きい必要がある。この開口の大きさは、26mm×26mmのリソグラフィシステムカラムに必要とされる丸いビームの実質的割合になり、この大きい開口は大き過ぎて、メインチャンバー101から発生源チャンバー102への圧力降下、すなわち発生源チャンバー中の10
−9mbarからメインチャンバー中の2×10
−6mbarへの圧力差を維持することができない。中間真空チャンバー103は、この大きい圧力差が維持されることを可能にする中間圧力環境を作り出す。
【0034】
中間チャンバーは、荷電粒子ビームを受け入れるための、発生源チャンバー開口105に対応する開口部107と、メインチャンバーの中への荷電粒子ビームレットの透過を可能にする中間チャンバーとメインチャンバーの間の開口部10を有している。必要であれば、たとえば、メイン真空チャンバーが点検修理目的のために開かれる場合に開口108を閉じるためのバルブ109が設けられていてよい。中間(および発生源)チャンバー内が高い真空レベルに維持されることが可能であり、それは、ポンプ停止時間を低減することによってリソグラフィ装置の停止時間を改善することができる。それは、中間および発生源チャンバーに必要とされるレベルよりも高い希望の圧力レベルまでメイン真空チャンバーだけが引かれる必要があるだけであるからである。バルブ109は、圧電アクチュエーターから構成されてよい作動ユニット109aによって制御される。
【0035】
中間チャンバー103は、中間チャンバーとメインチャンバーの間の開口108が第一の開口アレイ要素によって形成されるように構成されてよい。これは、中間チャンバーの壁の一部分を第一の開口アレイ要素6ときつくはまるように形成することによって達成されることが可能である。たとえば、第一の開口アレイの外側エッジを収容する凹部が中間チャンバー壁に形成されてよい。このようにして、開口108の大きさは大幅に低減され、開口のエリアは、第一の開口アレイの複数の非常に小さい開口を備えている。開口108のこの大幅に低減された大きさは、中間チャンバー102とメインチャンバー101の間に、はるかに大きい差のある圧力が維持されることを可能にする。
【0036】
リソグラフィシステムは、メンテナンスのしやすさを可能にするため、好ましくはモジュール式様式に設計されている。主要サブシステムは、好ましくは、自己完結型取り外し可能モジュールに構成されており、それにより、それらは、他のサブシステムに対して可能な限り小さい外乱で、リソグラフィ機械装置から取り外されることが可能である。これは、機械装置へのアクセスが制限されている、真空チャンバー中に閉じ込められたリソグラフィ機械装置にとって特に有利である。したがって、欠陥のあるサブシステムが、他のシステムを不必要に分離したり妨害したりすることなく、すばやく取り外され交換されることが可能である。
図3に示された実施形態では、これらのモジュール式サブシステムは、コンデンサーレンズアレイ74と、マルチ開口アレイ75と、ビームレットブランカーアレイ9と、ビームストップアレイ10と投影レンズアレイ12を有している投影光学モジュールを有しているビームスイッチングモジュールを有していてよい。これらのモジュールは、整列フレームに対してスライドして出入りするように設計されている。各モジュールは、多数の電気信号および/または光信号と、その動作のための電力を必要とする。真空チャンバーの内側のモジュールは、一般にチャンバーの外側に配置された制御システムから、これらの信号を受け取る。真空チャンバーは、制御システムから真空ハウジングの中に信号を搬送するケーブルを、ケーブルのまわりの真空シールを維持しながら受け入れるための開口またはポートを有している。各モジュールは、好ましくは、そのモジュールに専用の一つ以上のポートを通って取り回された電気、光学および/または電力ケーブル接続の集まりを有している。これは、特定のモジュールが、他のモジュールのいずれかのためのケーブルを邪魔することなく、分離され取り外され交換されることを可能にする。
【0037】
メイン真空チャンバー101は、放出口と真空ポンプシステム111を備えている。発生源チャンバー102は、それ自体の放出口112とポンプ113を備えており、また、中間チャンバー103も、放出口114とポンプ115を備えている。ポンプ113,115は、メインチャンバーの外部に出して概略的に図示されている。これは、振動がリソグラフィシステムに供給されることをもたらすことがある。チャンバー102,103中の真空のレベルのため、これらのチャンバー中の分子をメインチャンバーの外側に放出することなく捕獲するため、化学的またはゲッターポンプが使用されてよい。クライオジェニックポンプもこれらのチャンバーに使用されてよいが、チャンバーの小さいサイズのために除外されることがある。
【0038】
システム中の圧力レベルを引き下げることは、以下の手法でおこなわれてよい。第一に、メインチャンバー101と中間チャンバー103と発生源チャンバー102が、メインチャンバー101のレベルに引かれる。これは、メイン真空チャンバー101のポンプシステム111によって完全にまたは主におこなわれてよい。ポンプシステム111は、メインチャンバーに専用の一つ以上の真空ポンプを有していてもよいし、一つ以上の真空ポンプが、いくつかの個別のリソグラフィシステムのいくつかのメイン真空チャンバーの間で共有されてもよい。各メインチャンバーは、小さい真空ポンプを有していてもよいし、大型真空ポンプを共有していてもよい。メイン真空チャンバー中の真空を実現する二つ以上のポンプを使用する能力は、真空運転の信頼性を改善し得る真空ポンプ代理機能性を作り出す。ある真空ポンプが誤動作するならば、別の真空ポンプがその機能を引き継ぐことが可能である。
【0039】
メイン真空チャンバー中の真空は、ターボ真空ポンプによって生成されることが可能であるが、クライオポンプシステムが使用されてもよい。メインチャンバー中の真空を形成するのを支援するためにメインチャンバー中の水蒸気を捕らえるため、たとえば一つ以上のクライオポンプシールド117の形をした水蒸気クライオポンプがメイン真空チャンバー101中に含まれていてよい。これは、適切な真空を作り出すために必要とされる真空ポンプの大きさを低減し、ポンプ停止時間を低減し、可動部を使用しないため、他のタイプの低温(<4K)システムによって一般に引き起こされる振動を持ち込まない。好ましくは、(一つまたは複数の)真空ポンプが最初に作動され、クライオポンプシステムの作動がそれに続く。クライオポンプシステムに先立った真空ポンプシステムの作動は、より効率的な真空引き手順と、さらなる効率向上をもたらし、(一つまたは複数の)真空ポンプは、所定の期間たとえばあらかじめ定められたしきい値を下回る圧力値を得るために要する時間の後にメイン真空チャンバーから切り離されてよい。真空ポンプの切り離しの後、クライオポンプシステムは、真空の生成を完了するために動作し続ける。
【0040】
それから、中間チャンバーと発生源チャンバーは、好ましくは当業者に知られている手法の化学的ゲッターによって、希望の低い圧力に追加的に引かれる。ゲッターのような再生的で化学的ないわゆる受動ポンプを使用することによって、中間チャンバーと発生源チャンバー内の圧力レベルは、真空ターボポンプの必要なく、メインチャンバー中の圧力レベルよりも低いレベルにまで引かれることが可能である。ゲッターの使用は、そのような目的のために真空ターボポンプが使用された場合の音響および/または機械振動に真空チャンバーの内部やすぐ外側の近辺がさらされることを回避する。
【0041】
メインチャンバーは、最初、チャンバーの内側の大気を取り除くことによって引かれる。ポンプ引きは、クライオポンプシールドまたは同様の方法を使用し、チャンバー中に残る分子を可能な限り捕獲することによって続く。これは、メインチャンバー中を循環する分子を「捕獲」し、これらの分子が中間チャンバーと発生源チャンバーに入ることを防止することをもたらす。メインチャンバーと中間チャンバーの間に開口を形成する開口アレイの一つの開口を使用し、それにより開口の大きさを低減することによって、メインチャンバー中の(比較的多くの)分子が中間チャンバー中に入る機会も低減される。同様に、発生源および中間チャンバー間の開口は、分子が発生源チャンバーに入る機会をさらに少ない量に制限する。メインチャンバーと中間チャンバーを分離する開口アレイの使用は、チャンバー間の高い圧力差を可能にし、メインチャンバーから中間チャンバーの中へ、さらに先の発生源チャンバーへ移動する汚染物質分子を低減する。
【0042】
メインチャンバーは、中間および発生源チャンバーよりもはるかに大きく、炭化水素や水や他の汚染物質分子を放出源である多くのコンポーネントを収容している。炭化水素を最も強力な放出源は、リソグラフィシステムによって露出されたレジストコートウェーハである。これらの炭化水素は、荷電粒子と相互作用し、EBID(電子ビーム誘起堆積)堆積物を形成する。汚染物質の支配的な成長は一般に開口にあり、汚染物質はEBID処理によって成長される。電極上の電流密度は、開口上よりもはるかに低い。
【0043】
中間チャンバーは、特に開口の縁における汚染物質およびEBID成長による開口劣化を制限することを支援する。汚染問題、すなわち開口径の低減を引き起こす開口中のEBID成長は、開口アレイにおけるよりもビームストップ(炭化水素放出源に近い)においてさらに深刻であるが、炭化水素分圧とEBID成長の影響はまた、ウェーハからさらに遠くに配置された開口アレイ上においても顕著であり、開口の掃除を必要とすることがある。開口アレイ要素の一つの開口によって形成された中間チャンバー103とメインチャンバー101の間の開口108を有していることによって、発生源および中間チャンバーとメインチャンバーとの間で大きい圧力差が維持されることが可能である。さらに、
図2Bに示されるように、炭化水素分圧は、中間チャンバー中では非常に低いレベルにまで、発生源チャンバー中ではさらに低いレベルにまで、非常に著しく低減される。この低い炭化水素分圧は、これらのチャンバー中に配置された開口アレイと他のコンポーネント上におけるEBID成長を大幅に低減する。
【0044】
本発明のアイデアは、二つのアスペクトを一つの設計に組み合わせて、それにより、二つのアスペクトのおのおのが最小のスペックすなわち最大圧力を満たすことである。これらの二つのアスペクトは、発生源チャンバーとメインチャンバーの間の必要圧力差を維持し、中間および発生源チャンバー中への汚染物質の進入を、特に、これらのチャンバーの炭化水素分圧を低減し、また、EBID成長を低減することによって低減することである。中間チャンバーの使用で、炭化水素などの汚染物質による中間および発生源チャンバー中のコンポーネントの汚染は、事前の計算によればおよそ100だけ落ちると予想される。
【0045】
図4は、荷電粒子ビーム発生器を概略的に示している。ビーム発生器は、発散荷電粒子ビームを生成するための荷電粒子発生源3と、荷電粒子ビームを屈折させるためのコリメーターシステムと、開口アレイ6を備えている。コリメーターシステムは、三つのレンズ5a,5b,5cを備えているアインツェルレンズと、追加レンズ5dを備えている。開口アレイ6は、発生源3によって生成されたビームから複数の荷電粒子ビームレットを形成するようになっている。加えて、ビーム発生器は、中間チャンバー103に関連して
図3に描かれたポンプシステムなどのポンプシステムの一つ以上の開口を備えている。開口は、(真空)ポンプ115への接続のための
図3に描かれた放出口114などの放出口として使用される注入口の形を取っていてよい。一つ以上の開口は、ポンプシステムの統合部品を形成してもよいし、一つ以上の開口は、ポンプシステム内の一つ以上のポンプに接続可能であってもよい。
図4に描かれた実施形態などのいくつかの実施形態では、一つ以上の開口は、一つ以上のポンプ220の一部であり、ポンプ220はビーム発生器に含まれている。ポンプは、チタンサブリメーションポンプなどのゲッターポンプやサブリメーションポンプであってよい。以下では、一つ以上のポンプ220がビーム発生器に含まれている実施形態が論じられる。
【0046】
コリメーターシステム内の一つ以上のレンズ、一般にレンズ5bと5dは、高電圧、たとえば500eVよりも高い電圧で動作する。電極5b、すなわちアインツェルレンズ装置の中央電極は、荷電粒子ビームを屈折させるために使用されてよい。このレンズに適した電圧は、15〜25kV、たとえば約20kVであってよい。レンズ5a,5cは、0Vに維持されてよい。追加レンズ5dは、後に論じられるように、収差を補正するために使用されてよい。レンズ5dは、はるかに低い電圧、たとえば約1kVで動作してよい。
【0047】
システム内の非明示コンポーネント上の高電圧の存在は望ましくない。なぜならば、たとえば、そのような電圧は、望ましくなく、しばしば予測不能な方法で荷電粒子ビームに影響を及ぼす追加の場を作り出すからである。したがって、レンズ5a〜5dは、この実施形態ではさらに開口アレイ6も、シールド装置201内に存在する高電圧から、装置201の外側のコンポーネントをシールドするための高電圧シールド装置201内に配置されている。さらに、使用中に存在する荷電粒子ビームは、ビームの均一性に負の影響を及ぼしたり、追加の収差を持ち込んだりすることがある高電圧シールド装置201の外側の個所から発生する場から保護される。好ましくは、シールド装置201は、ワイヤーメッシュ構造体を備えている。いくつかの小さい開口を備えた閉じた構造体に代わるワイヤーメッシュ構造体の使用は、適切な真空圧力を得るためにシールド装置201内の容積が容易に引かれることが可能であるということである。
【0048】
一つ以上のポンプ220は、一つ以上のポンプが帯電するのを避けるため、シールド装置201の外側に配置されている。荷電粒子ビームは、特に開口プレート6からの荷電粒子の後方散乱の結果として熱を生成する。その結果、一つ以上のポンプ220も加熱され、それらの効率に影響することがある。他のコンポーネントの動作も、加熱によって負の影響を受けることがある。したがって、ビーム発生器は、コリメーターシステム内に生成された熱などの熱を取り除くための冷却装置203をさらに備えている。冷却装置203は、高電圧シールド装置201と一つ以上のポンプ220を取り囲んでいる。その結果、一つ以上のポンプ220は、高電圧シールド装置201と冷却装置203の間に配置されている。冷却装置203は、それを通って水などの冷却液が流れ得る一つ以上の冷却チャネル204を備えていてよい。冷却液が流れる冷却チャネルによる能動的冷却の使用は、熱伝導材料に作られたヒートシンクと比較して、熱伝達を向上させる。
【0049】
好ましくは、磁気シールド装置205は冷却装置203を取り囲んでいる。磁気シールド装置205の使用は、荷電粒子ビームに影響を及ぼすことがある外部磁場を遮断する。好ましくは、磁気シールド装置205は、約20,000よりも大きい透磁率をもつ磁気シールド材料からなる一つ以上の壁を備えている。好ましくは、磁気シールド材料は、約300,000よりも大きい透磁率を有している。最も好ましくは、磁気シールド材料はまた、低い残留磁気を有している。磁気シールド材料の例としては、これに限定されないが、一種のミューメタルとNanovateTM−EMがある。
【0050】
磁気シールド装置205は、荷電粒子ビームと干渉する装置205内のワイヤーによって生成される磁場を遮断しない。そのようなワイヤーは、たとえば電極5b,5dを帯電させるために存在している。この理由のため、磁気シールド装置205内のワイヤーは直線であり、コリメーターシステムの中心に対して径方向に向けられている。さらに、ワイヤーは、異なるワイヤーの磁場が可能な限り多く互いに相殺するようになっている。磁気シールド装置205の外側では、ワイヤーの向きは重要でない。なぜならば、ワイヤーによってこれらの個所に生成される磁場は、装置205によって遮断されるからである。磁気シールド装置205は、必ずしも閉じた構造体である必要がないことに注意されたい。特に底部では、装置205は、
図4に破線によって示されるように、開いていてよい。
【0051】
高電圧シールド装置201と冷却装置203と磁場シールド装置205を含むすべてのコンポーネントは、真空チャンバー101内に置かれていてよい。リソグラフィ装置の一部分に対しての個別の真空チャンバーの使用は、モジューラ設計に役立ち得る。真空チャンバー内のすべてのコンポーネントは、たとえば互いに対して整列されており、製造環境に向けての輸送に先立ってテストされてもよい。
【0052】
図5は、ビーム発生器の全体像を概略的に示している。好ましくは、発生源3は、コリメーターが存在しているエリア103よりも高い真空のエリア102に配置されている。
図5〜8では、コリメーターは、参照番号300を伴うブロックとして概略的に描かれている。コリメーターは、足231をもつ支柱構造体230によって支持されている。好ましくは、支柱構造体230は、いわゆるA構造体の形を取っている。支柱構造体230は、フレーム240に接続されていてよい。真空を確立するため、ビーム発生器は、初期ポンプダウンのための一つ以上のポート250,251を備えている。参照番号260は、冷却液および/またはワイヤーに結合するために配されたフランジを指している。
【0053】
図6は、磁気シールド装置205が設けられた
図5のビーム発生器を示している。シールド装置205は、発生源3とコリメーター300のまわりの筒状ボックスの形を取っていてよく、上部が閉じられていて、底部が開いていてよい。見られ得るように、シールド装置205の単なる使用は、磁気シールド以外のための遮断構造体を形成するであろう。たとえば、ワイヤーと冷却液チューブが、通過できなくてもよい。さらに、シールド装置205は、好ましくは、コンポーネントが容易に交換および/または維持されることが可能であるような方法で装着されている。
【0054】
図7は、真空チャンバーセパレーションを備えた
図6のビーム発生器を示している。特に、プレート310、好ましくは金属板は、第一の真空チャンバー102と第二の真空チャンバー103を作り出しており、第一の真空チャンバー102は好ましくは第二の真空チャンバー103よりも低い圧力にある。ポート250はいま、真空チャンバー102を引くために使用され、一方、ポート251は、真空チャンバー103を引くために使用される。プレートは、リング325によって支持されている。
【0055】
図8は、真空チャンバーセパレーションの別の実施形態を備えた
図6のビーム発生器を示している。この場合、第一の真空チャンバー102を作り出すため、発生源3のまわりに構造体315が装着されている。構造体315も、リング325によって支持されていてよい。
【0056】
図7と
図8に示されたビーム発生器の実施形態では、磁気シールド装置205のシールド構造体は中断されている。
図9は、発生源チャンバー102とコリメーター300の基本的なレイアウトを、第一の真空チャンバー102と第二の真空チャンバー103の間の真空漏れが制限される、すなわち、その負の影響が容認可能であるような方法で配されたシールド装置205と一緒に示している。いま構造体315は、第一の真空チャンバー102と第二の真空チャンバー103の間に追加壁317を備えていることに注意されたい。さらに、シールドが中断される個所では、シールドプレートは、ある距離にわたって互いに平行に延びているように形成されている。
【0057】
図10は、コリメーターシステムの一実施形態の断面図を示している。
図10に描かれた実施形態では、コリメーターシステムは、その中に空洞をもつ本体を備えており、空洞は、空洞の表面がアインツェルレンズの外側電極5a,5cとして働くように構成されている。アインツェルレンズの中央電極5bは、
図11と
図12を参照して論じられるように、スペーサーによって、たとえば三つ以上のスプリング要素によって空洞内の所定位置に維持され得る。好ましくは、本体は冷却装置203を形成している。そのような場合、好ましくは、本体は、冷却液、たとえば水の流れを収容するための一つ以上の冷却チャネル(
図11に示される)を備えている。
【0058】
図10に描かれた実施形態では、上側電極5aはさらに、上流に配置されている発生源3がアインツェルレンズの中央電極5bによって生成される電場から効果的に保護されるように形づくられている。中央電極5bは、発生源によって生成された荷電粒子ビームを屈折させるために使用される。
【0059】
断面図はさらに、高電圧シールド201と一つ以上のポンプ220の存在を示している。最後に、
図10に描かれた実施形態では、空洞内の下側位置に、追加電極5dが存在している。この追加電極5dは、収差補正に使用され得る。この電極5dの図示された形状は、開口アレイから後方散乱する低エネルギー電子に斥力をさらに提供し得る。したがって、空洞に再び入る電子が少なくなり、そのことがEBIDを低減する。アインツェルレンズの中央電極5bと同様、追加電極5dは、
図11と
図12を参照して論じられるように、スペーサーによって、たとえば三つ以上のスプリング要素によって空洞に接続されている。
【0060】
図11は、
図10のコリメーターシステムの高尚な断面図を示している。冷却装置203は、冷却液の流れの収容するための一つ以上の冷却チャネル340を備えている。
図11の実施形態では、冷却チャネルは、レーザードリルとレーザ溶接を使用して、カバー345が設けられた溝である。あるいは、冷却チャネルは、ろう付けなどのこの分野で知られている一つ以上の他の技術によって製造されてもよい。冷却チャネルはまた、好ましくは、矢印によって示されるように、鉛直方向に冷却する。
【0061】
図11はさらに、コリメーターを支持するための支柱構造体230が、所定の位置に配置されているボール232と合う足231を備えていることを示している。そのようなボール232の使用は、リソグラフィシステム中の異なるモジュールの互いに対する整列を可能にする。
【0062】
さらに、
図11は、アインツェルレンズの中央電極5bと追加電極5dを空洞の表面と接続するためのスプリング要素320を示している。スプリング要素320の可能な向きを示しているそのような装置の断面図が、
図12に概略的に描かれている。
【0063】
好ましくは、
図11に描かれるように、一つ以上のポンプは、アインツェルレンズから下流に、また開口アレイ6の上流に配置されている。一つ以上のポンプ220、より一般には、ポンプシステムの一つ以上の開口のそのような個所は、圧力を低下させる一つ以上のポンプ220のための十分な空間を提供し、さらに、アインツェルレンズの近傍にある残留ガス分子のイオン化を低減するのを助ける。
【0064】
図13と
図14は、コリメーターシステムの代替実施形態を示している。これらの実施形態では、
図10に描かれたような単一構造体の代わりに、コリメーターシステムは、個別の本体401,402を備えており、
図10に示されそれに関連して説明された構造体に似ている構造体を一緒に形成している。加えて、構造体の底部端には開口アレイ6は存在しており、それは
図11に描かれた開口アレイに似ている。
【0065】
図13に描かれた実施形態では、アインツェルレンズの電極5a,5b,5cは、単一の本体401中に形成されている。同様に、追加電極5dと開口アレイ6は、追加本体402の一部である。本体401,402は、互いに対して整列されていてよい。
【0066】
図14に描かれた実施形態では、アインツェルレンズの電極5a,5b,5cと追加電極5dは、単一の本体401を形成しており、一方、開口アレイ6は、追加本体402として表わされている。再び、本体401,402は、最適な結果を得るため、おのおのに対して整列されていてよい。
【0067】
上に論じられたいくらかの実施形態への言及によって本発明が説明された。これらの実施形態は、本発明の趣旨と範囲から逸脱することなく、さまざまな修正と代替形態がこの分野の当業者には可能であることが認められるであろう。したがって、特定の実施形態が説明されたが、これらは単なる例であり、本発明の範囲を限定するものではなく、それは、添付の特許請求の範囲において定められる。
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1] ターゲット(13)を露出するための荷電粒子リソグラフィシステム(1)であって、
・荷電粒子ビームを生成するための荷電粒子ビーム発生器と、
・前記荷電粒子ビームから複数のビームレットを形成するための開口アレイ(6)と、
・前記ビームレットをターゲットの表面上に投影するためのビームレット投影器(12)を備えており、
前記荷電粒子ビーム発生器は、
・発散荷電粒子ビームを生成するための荷電粒子発生源(3)と、
・前記発散荷電粒子ビームを屈折させるためのコリメーターシステム(5a,5b,5c,5d;72;300)と、
・ポンプシステムの一つ以上の開口と、
・高電圧シールド装置(201)であって、前記高電圧シールド装置の外側のコンポーネントを前記高電圧シールド装置内の高電圧からシールドするための前記高電圧シールド装置と、
・熱を取り除くための冷却装置(203)を備えており、
前記一つ以上の開口は、前記高電圧シールド装置と前記冷却装置の間に配置されている、リソグラフィシステム。
[2] 前記一つ以上の開口は、一つ以上のポンプ(220)の一部であり、前記一つ以上のポンプは、前記高電圧シールド装置と前記冷却装置の間に配置されている、[1]のリソグラフィシステム。
[3] 前記一つ以上のポンプは、ゲッターポンプまたはサブリメーションポンプである、[2]のリソグラフィシステム。
[4] 前記荷電粒子発生源は、第一の真空チャンバー(102)中に配置されており、前記コリメーターシステムと前記高電圧シールド装置と前記冷却装置と前記ポンプシステムの開口は、第二の真空チャンバー(103)中に配置されている、[1]〜[3]のいずれかひとつのリソグラフィシステム。
[5] 前記第二の真空チャンバー中に、前記コリメーターシステムに下流に開口アレイが配置されている、[4]のリソグラフィシステム。
[6] 前記第一の真空チャンバーは、前記第二の真空チャンバー中に配置されている、[4]または[5]のリソグラフィシステム。
[7] 前記第一の真空チャンバーと前記第二の真空チャンバーは第三の真空チャンバー中に配置されている、[4]または[5]に記載のリソグラフィシステム。
[8] 前記高電圧シールド装置は、ワイヤーメッシュ構造体を備えている、[1]〜[7]のいずれかひとつのリソグラフィシステム。
[9] 前記冷却装置を磁気シールド装置(205)が取り囲んでいる、[1]〜[8]のいずれかひとつのリソグラフィシステム。
[10] 前記磁気シールド装置は、ミューメタルからなる一つ以上のプレートを備えている、[9]のリソグラフィシステム。
[11] 前記コリメーターシステムは、500eVを超える電圧を受けるのに適している一つ以上のレンズ構造体(5b;5d)を備えており、前記発生器は、前記一つ以上のレンズ構造体に電圧を供給するワイヤー(210)をさらに備えている、[9]または[10]のリソグラフィシステム。
[12] 前記磁気シールド装置の内側のワイヤーは直線である、[11]のリソグラフィシステム。
[13] 前記コリメーターシステムは、三つの電極(5a,5b,5c)を備えたアインツェルレンズを備えている、[1]〜[12]のいずれかひとつのリソグラフィシステム。
[14] 前記アインツェルレンズの下流に開口アレイをさらに備えており、前記ポンプシステムの前記一つ以上の開口は、前記アインツェルレンズと前記開口アレイの間に配置されている、[13]のリソグラフィシステム。
[15] 前記コリメーターシステムは、その中に空洞をもつ本体を備えており、前記空洞は、前記空洞の表面が前記アインツェルレンズの外側電極として働くように構成されており、前記アインツェルレンズの中央電極(5b)は、前記中央電極を前記空洞の表面に接続している三つ以上のスプリング要素(320)によって空洞内の所定位置に維持される、[13]または[14]のリソグラフィシステム。
[16] 前記コリメーターシステムは、空洞内に収差補正のための追加電極(5d)を備えており、前記追加電極は、前記追加電極を前記空洞の表面に接続している三つ以上のスプリング要素(320)によって前記空洞内の所定位置に維持される、[15]のリソグラフィシステム。
[17] [1]〜[16]のいずれかひとつに記載の荷電粒子リソグラフィシステムに使用される荷電粒子ビーム発生器であって、
発散荷電粒子ビームを生成するための荷電粒子発生源(3)と、
前記発散荷電粒子ビームを屈折させるためのコリメーターシステム(5a,5b,5c,5d;72;300)と、
・ポンプシステムの一つ以上の開口と、
高電圧シールド装置(201)であって、前記高電圧シールド装置の外側のコンポーネントを前記高電圧シールド装置内の高電圧からシールドするための前記高電圧シールド装置と、
熱を取り除くための冷却装置(203)を備えており、
前記一つ以上の開口は、前記高電圧シールド装置と前記冷却装置の間に配置されている、発生器。
[18] 前記一つ以上の開口は、一つ以上のポンプ(220)の一部であり、前記一つ以上のポンプは、前記高電圧シールド装置と前記冷却装置の間に配置されている、[17]のリソグラフィシステム。
[19] 前記一つ以上のポンプは、ゲッターポンプまたはサブリメーションポンプである、[18]の発生器。
[20] 前記荷電粒子ビームから複数のビームレットを形成するための開口アレイ(6)をさらに備えている、[17]〜[19]のいずれかひとつの発生器。
[21] 前記高電圧シールド装置は、ワイヤーメッシュ構造体を備えている、[17]〜[20]のいずれかひとつの発生器。
[22] 前記冷却装置を磁気シールド装置(205)が取り囲んでいる、[17]〜[21]のいずれかひとつの発生器。
[23] 前記磁気シールド装置は、ミューメタルからなる一つ以上のプレートを備えている、[22]の発生器。
[24] 前記コリメーターシステムは、500eVを超える電圧を受けるのに適している一つ以上のレンズ構造体(5b;5d)を備えており、前記発生器は、前記一つ以上のレンズ構造体に電圧を提供するワイヤー(210)をさらに備えている、[22]または[23]の発生器。
[25] 前記磁気シールド装置の内側のワイヤーは直線である、[24]の発生器。
[26] 前記コリメーターシステムは、三つの電極(5a,5b,5c)を備えたアインツェルレンズを備えている、[17]〜[25]のいずれかひとつの発生器。
[27] 前記アインツェルレンズの下流に開口アレイをさらに備えており、前記ポンプシステムの前記一つ以上の開口は、前記アインツェルレンズと前記開口アレイの間に配置されている、[26]の発生器。
[28] 前記コリメーターシステムは、その中に空洞をもつ本体を備えており、前記空洞は、空洞の表面がアインツェルレンズの外側電極(5a,5c)として働くように構成されており、前記アインツェルレンズの中央電極(5b)は、前記中央電極を空洞の表面に接続している三つ以上のスプリング要素(320)によって空洞内の所定位置に維持される、[26]または[27]の発生器。
[29] 前記コリメーターシステムは、空洞内に収差補正のための追加電極(5d)を備えており、前記追加電極は、前記追加電極を前記空洞の表面に接続している三つ以上のスプリング要素(320)によって前記空洞内の所定位置に維持される、[28]の発生器。