(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
請求項1に記載の装置(10)において、前記可動支持体(30、34)と前記基部(22)の間に配置された弾性手段(24)をさらに備え、前記弾性手段(24)は、前記可動支持体(30、34)を前記空の位置(P2)に向かって永続的に付勢する、装置(10)。
請求項1又は2のいずれか一項に記載の装置(10)において、移動機器(A)の特定の型式特有の交換可能な周囲アダプタ(44)をさらに備え、前記周囲アダプタ(44)は、前記装飾計器盤(14)の前記開口部(18)内に配置され固定され、それ自体に、移動機器(A)の前記型式の寸法(La、Lg)特有の開口部(58)が設けられ、それにより、前記移動機器(A)が適所に置かれた状態では、その正面(16)は、前記特有の開口部(58)を完全に塞ぎながら、前記装備(12)の前記装飾計器盤(14)と表面連続状態にある、装置(10)。
請求項1から3のいずれか一項に記載の装置(10)において、前記保持装置(26、32、40、56)が、カム(32)および指部(26)を備え、前記カム(32)は、前記可動支持体(30)または前記基部(22)に取り付けられ、前記指部は、前記基部(22)または前記可動支持体(30)それぞれに取り付けられ、前記カム(32)および前記指部(26)は、前記カム(32)および前記指部(26)の決定された相対位置(L3)において、前記可動支持体(30、34)が前記押し下げられた位置(P1)に保持されるように協働する、装置(10)。
請求項1から4のいずれか一項に記載の装置(10)において、前記保持装置(26、32、40、56)が、前記可動支持体(30、34)を前記空の位置(P2)に保持するように、前記装飾計器盤(12)に取り付けられた押し付け表面(56)と協働する、前記可動支持体(30、34)に取り付けられた停止部(40)を備える、装置(10)。
請求項1から5のいずれか一項に記載の装置(10)において、前記可動支持体(30、34)の前記主壁(36)が、分離可能および交換可能な装飾カバー(38)を含む、装置(10)。
請求項9に記載の装置(10)において、前記ホールド装置が、さらに、前記板上に配置された第2の弾性手段(82、84)を備え、それにより、前記板(70)の前記閉位置において、前記第2の弾性手段(82、84)は、前記移動機器(A)に、その隅部において力をかけ、これにより、前記移動機器(A)の位置が前記筐体(20)において調整される、装置(10)。
請求項7から10のいずれか一項に記載の装置(10)において、前記移動機器(A)に適合される電気接続器(88)を備え、それにより、前記機器は、再充電され、他の電子装置を備える電子ネットワークに接続され得る、装置(10)。
請求項11に記載の装置(10)において、前記接続器(88)が、前記板(70)上に配置され、それにより、前記開位置(PO)では、前記接続器(88)は前記移動機器(A)から遠くにあり、前記閉位置(PF)では、前記接続器(88)は、前記移動機器(A)に向かって移動され、前記移動機器(A)に相補的に接続される、装置(10)。
請求項8から12のいずれか一項に記載の装置(10)において、カムトラック(96)をさらに備え、前記カムトラック(96)に対して、カム従動子(98)が永続的に付勢され、前記トラック(96)、前記従動子(98)は、相互に、前記板(70)に取り付けられ、その一方で前記従動子(98)、前記トラック(96)は、相互に前記装備(12)に取り付けられ、前記従動子(98)は、前記カムトラック(96)に沿って、前記板(70)が前記開位置(PO)にあるときに到達される第1の位置と、前記板(30)が前記閉位置(PF)にあるときに到達される第2の位置との間を進行し、前記カムトラック(96)には、少なくとも1つの位置決め切欠部(102)が設けられ、前記位置決め切欠部(102)では、前記従動子(98)は、前記閉位置(PF)を安定化するために前記板(70)の前記閉位置(PF)に係合される、装置(10)。
請求項8から13のいずれか一項に記載の装置(10)において、前記板(70)に取り付けられた把持手段(66)をさらに備え、それにより、ユーザは、前記板(70)を前記開位置(PO)と閉位置(PF)の間で手動で変位させることができる、装置(10)。
請求項17に記載の装置(10)において、前記可動支持体(30)が押し下げられた位置(PE)にあるときに電力供給されるように配置された前記作動装置(118)の制御手段(130)をさらに備える、装置(10)。
請求項19に記載の装置(10)において、前記位置センサが、前記筺体(112)の底部に配置された電気接触器(130)であり、前記可動支持体(30)が押し下げられた位置(PE)に到着したときに前記可動支持体(30)によって作動される、装置(10)。
請求項16から20のいずれ一項に記載の装置(10)において、前記制御手段(130)が、前記可動支持体(30)上の前記移動機器(A)の存在の検出器をさらに備え、それにより、前記可動支持体(30)の空の位置(PL)では、移動機器(A)の存在が、前記可動支持体(30)の押し下げられた位置(PE)に向かう自動式変位を引き起こす、装置(10)。
請求項22に記載の装置(10)において、前記機械的伝動手段が、前記第2の可動支持体(148)の前記主軸(Z)に沿った変位を伝動し、前記ホールド装置(62)の長手方向変位(X)に変換する棒クランクシステムをさらに備える、装置(10)。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、特に自動車内の装飾計器盤を有する装備内に移動機器を装着するための装置を提案することによってこれらの問題を解決することが意図される。装飾計器盤には、移動機器を受け入れることができる筺体に接近できる開口部が設けられる。装置は、筺体の底部の固定された基部と、基部の近くにある押し下げられた位置と、基部から遠くにある空の位置との間で基部に対して変位可能である可動支持体とを備える。可動支持体は、移動機器を受け入れることができる主壁を有する。これはまた、保持装置も備え、この保持装置は、可動支持体を、その空の位置および押し下げられた位置に保ち、それにより、押し下げられた位置では、移動機器の正面は、開口部から出現し、装備の装飾計器盤と表面連続状態にあり、空の位置にある。可動支持体の主壁は、開口部から出現し、装備の装飾計器盤と表面連続状態にある。
【0008】
装置は、さらに、可動支持体と基部の間に配置された弾性手段を備え、この弾性手段は、可動支持体を空の位置に向かって永続的に付勢する。
【0009】
可動支持体は、移動機器の型式に左右されない汎用支持体と、移動機器の特定の型式特有の交換可能な厚みアダプタとを備える。厚みアダプタは、汎用支持体上に配置され、その厚みは、移動機器の厚みに応じて選択され、それにより、押し下げられた位置では、前記型式の移動機器の正面は、装飾計器盤と表面連続状態にある。
【0010】
装置は、さらに、移動機器の特定の型式特有の交換可能な周囲アダプタを備える。周囲アダプタは、筺体の開口部内に配置され固定され、それ自体に、移動機器の型式の寸法特有の開口部が設けられる。移動機器Aが適所に置かれた状態で、その正面は、特有の開口部を全体的に塞ぎながら、装備の装飾計器盤と表面連続状態にある。
【0011】
保持装置は、カムおよび指部を備え、カムは、可動支持体または基部に取り付けられ、指部は、基部または可動支持体それぞれに取り付けられる。カムおよび指部は、カムおよび指部の決定された相対位置において、可動支持体が押し下げられた位置に保持されるように協働又は共働する。
【0012】
保持装置は、可動支持体を空の位置に保持するように、装飾計器盤に取り付けられた当接表面と協働又は共働する、可動支持体に取り付けられた停止部を備える。
【0013】
可動支持体の主壁は、分離可能および交換可能な装飾カバーを含む。
【0014】
装置は、さらに、移動機器をその場所で適所に維持するための装置を備える。
【0015】
装置は、移動機器が中に置かれ得る、またはその場所から後退され得る開位置と、移動機器がその場所で適所に維持される閉位置との間で変位可能な板を備える。
【0016】
ホールド装置には、弾性手段が設けられ、この弾性手段は、板の閉位置において、移動機器Aが適所に維持されるように移動機器に力をかける。
【0017】
装置は、さらに、板上に配置された第2の弾性手段を備え、それにより、板の閉位置において、弾性手段は、移動機器に同時作用の力をかけ、この同時作用の力は、その隅部において、移動機器の位置をその場所に調整するようにかけられる。
【0018】
装置は、さらに、移動機器に取り付けられた電気接続器を備え、それにより、機器は、再充電され、他の電子装置を備える電子ネットワークに接続され得る。接続器は、板上に配置され、それにより、開位置では、接続器は移動機器から遠くにあり、閉位置では、接続器は、移動機器に向かって移動され、移動機器に相補的に接続される。
【0019】
装置は、さらに、カムトラックを備え、このカムトラックに対して、カム従動子が永続的に付勢され、前記トラック、前記従動子は、相互に板に取り付けられ、その一方で従動子、トラックは、相互に装備に取り付けられ、従動子は、カムトラックに沿って、板が開位置にあるときに到達される第1の位置と、板が閉位置にあるときに到達される第2の位置との間を進行し、カムトラックには、少なくとも1つの位置決め切欠部が設けられ、この位置決め切欠部内では、従動子は、前記閉位置を安定化するように板の閉位置に係合される。
【0020】
装置は、さらに、板に取り付けられた把持手段を備え、それにより、ユーザは、板を開位置と閉位置の間で手動で変位させることができる。
【0021】
装置は、さらに、ホールド装置の変位のための自動式の電動または磁気の手段を備える。
【0022】
装置は、さらに、ホールド装置および接続器の変位を制御する電気作動装置を備える。
【0023】
ホールド装置および接続器の変位は、伝動手段が設けられた電気モータである同じ作動装置によって制御され、この伝動手段は、前記電気モータ、ホールド装置、および接続器を接続し、それにより、ホールド装置および接続器は、連動して駆動され、したがって、ホールド装置の後退位置では、接続器は接続解除され、延長位置では、接続器は接続される。
【0024】
装置は、さらに、可動支持体が押し下げられた位置にあるときに電力供給されるように構成された作動装置を制御するための手段を備える。制御手段は、可動支持体の位置センサを備える。位置センサは、筺体の底部に配置された電気接触器であり、可動支持体が押し下げられた位置に到着したときに可動支持体によって作動される。
【0025】
制御手段は、さらに、可動支持体上の移動機器の存在の検出器を備え、それにより、可動支持体の空の位置では、移動機器の存在が、可動支持体の押し下げられた位置に向かう自動式変位を引き起こす。
【0026】
装置は、代替として、主軸に沿って並進して移動可能であり、第1の可動支持体と協働又は共働するように配置された第2の支持体を備える機械的伝動手段を備えることができ、第2の可動支持体には、ホールド装置が長手方向軸に沿って摺動式に配置される場所が設けられる。
【0027】
機械的伝動手段は、さらに、第2の可動支持体の主軸に沿った変位を伝動し、ホールド装置の長手方向変位に変換する棒クランクシステムを備える。
【0028】
本発明はまた、装飾計器盤および請求項によって形成された装置が設けられた装備内に特定の型式の移動機器を設置するためのキットにも関する。キットは、可動支持体上に配置され得る厚みアダプタであって、移動機器の型式に特に適合された寸法を有する、厚みアダプタと、筺体の開口部内に配置され固定されることが可能である周囲アダプタであって、それ自体に、移動機器の型式の寸法特有の開口部が設けられた、周囲アダプタとを備える。
【0029】
本発明の他の特性、目的、および利点が、以下の詳細な説明を読み取り、非限定的な例として与えられた添付された図を参照することにより、明白になるであろう。
【発明を実施するための形態】
【0031】
本説明の以後の部分においては、同一または類似の要素は、同じ参照番号で指定される。
【0032】
図1は、車の運転位置を示し、その中央肘かけにおいて、装置10は、移動機器Aの装備12内の組み込みを可能にする。機器Aは、ほぼ矩形であり、その長さは長手方向軸Xに沿って配向され、正面16は、主軸Zに対して垂直である。横断軸Yは、デカルト座標系を完成し、移動機器の幅は、この軸に沿って位置合わせされる。例として、図では、電子タブレットタイプの、より大きいサイズの移動機器もまた、準鉛直方向位置に置かれる。以下に続く説明は、水平機器のものに基づくが、鉛直機器への転置も即対応する。
【0033】
本発明の目的は、自動車環境には限定されず、装置10は、肘かけ椅子の肘かけ、ハンドルの中央部、ダッシュボードまたは任意の他の装備、移動機器が設置され得る場所が利用可能であれば、それがどのようなものであろうと完全に適することができる。
【0034】
移動機器は、従来、わずかに曲線状の隅部を備えた平行六面体の矩形であるが、本発明をこの形状に限定することはなく、これは、本説明の例として使用される。本説明では、正面16の小さい方の寸法を幅La、正面16の大きい方の寸法を長さLg、機器Aの正面16から後部までの寸法を厚みep1として参照される。
【0035】
最後に、さらに明確にし簡易化するために、主軸Zに沿った底部から上部の配向が採用される。したがって、用語「底部」、「上部」、「上方」、「下方」、「上側」、「下側」、および「水平」および「垂直」は、それによって本発明を限定することなく、特に、移動機器の装備内の組み込みの複数の可能性を考慮に入れて本説明において使用され得る。
【0036】
図2および3に示されるように、機器Aは、装飾計器盤14が設けられた、
図1の肘かけ内でさまざまな形で配向され得る。
【0037】
装置10の要素が、次に、
図4を参照して説明される。
【0038】
装備12には、中空筺体20に接近できる矩形開口部18が設けられる。本発明の教示は、任意の他の対応する形状、特に円形、楕円形または他の機器に適用され得ることは明らかである。
【0039】
基部22が、筺体20の底部に固定される。図示される基部22は、これを開口部18に通すことによって設置され得る。筺体20の底部になった後、
図4では4つの舌部が、基部22から弾性的に伸び、筺体20の周囲壁内においてそれら自体筺体内に配置される。筺体の底部にねじによって固定された基部などの他の装置が可能である。基部22には、2つの圧縮ばね24と、揺りアームの端部に装着された指部26と、制動器28とが設けられる。代替として、他の弾性手段が、使用され得る。
【0040】
それ自体にカム32が設けられた可動支持体30は、基部22上に嵌合し、ばね24を圧縮し、制動器28上に着座する。好ましいが、それだけではない実施形態では、カム32は、指部26を中に嵌合させるハート形状のトラックを画定するカムである。カムおよび指部は、以下で説明され、
図9から14によって示される。さらに、
図4では、可動支持体30およびカム32は、2つの別個の部分であるが、組み立てられた後、これら同士は取り付けられる。可動支持体およびカムの一体品として作製された一体化構造が、当然ながら可能である。
【0041】
厚みアダプタ34が、可動支持体30上に配置される。厚みアダプタ34は、側壁に沿って垂直に境界付けられた厚みep2の主壁36を有する。適所になった後、厚みアダプタ34は、可動支持体30上に着座し、これを覆う。主壁36は、上記で説明された限定的形状ではなく矩形であり、中央ゾーン42に対して厚みにおいてわずかに合欠きされた狭小周囲部40によって境界付けられる。中央ゾーン42は、設置される移動機器Aの寸法La×Lgを有する。
【0042】
その主要寸法La×Lgが、機器Aおよび中央ゾーン42の寸法でもある、小さい厚みep3の矩形の装飾カバー38が、厚みアダプタ34の中央ゾーン42上に配置され固定される。
【0043】
周囲アダプタ44が、筺体20の開口部18内に配置され保持される。周囲アダプタ44は、矩形冠の形態を有し、その外部の側縁46および内部の側壁48は、内部的および外部的にわずかに重複する水平上面50によって連結される。外部側壁46は、開口部18のものに合致する寸法を有し、それにより、この部分の相補的な係合がもたらされる。内部側壁48は、厚みアダプタ34のものに合致する寸法を有し、それにより、後者は、損傷無しに変位され得る。
【0044】
図5から8においてより容易に見られるように、周囲アダプタ44は、相補的な装置内の開口部18内で適所に置かれる。上面50の外部重複部52は、装飾計器盤14内のわずかな合欠き部54に完全に嵌合し、このわずかな合欠き部54は、開口部18の円周を境界付ける。この相補的な係合は、周囲アダプタ44が、開口部18内に正確に配置され、上面50がこのとき、装飾計器盤14と表面連続状態にあることを確実にする。さらに、周囲アダプタ44および上面50の内部重複部56は、その開口部18を特有の開口部58に制限し、この特有の開口部の寸法は、移動機器AのLa、Lg、装飾カバー38、および厚みアダプタ34の主壁36の中央ゾーン42のものである。
【0045】
システムの作動が、次に、
図5から8を参照して説明される。
【0046】
図5および6は、スマートフォンAの第1の型式M1用に特に設計された装置10を示す。この第1の型式M1は、
図7および8を示すために選択された第2の型式M2と、異なる幅および厚さによって区別される。作動は同一のままである。
【0047】
これらの図は、特に、外部重複部52が装飾計器盤14のわずかな合欠き部54内にある相補的な装置によって、周囲アダプタ44を開口部18内に装着することを示す。装置10は、装飾カバー38、厚みアダプタ34、可動支持体30、圧縮ばね24、および基部22の積層体を備える。こうして装着された装飾カバー38、厚みアダプタ34、および可動支持体30は、主軸Zに沿って変位され得る。
【0048】
図5および7は、押し下げられた位置P1に対応する。移動機器Aは適所にあり、ばね24は圧縮され、可動支持体30は基部22の近くにある。
【0049】
図6および8は、空の位置P2に対応する。移動機器Aは取り外され、ばね24は以前ほど圧縮されておらず、可動支持体30は、基部22から遠くにある。
【0050】
図5および7では、機器Aは、装飾カバー38上の適所にある。機器Aの正面16は、周囲アダプタ44の特有の開口部58から出現し、これを全体的に塞ぐ。正面16は、装備12の装飾計器盤14および周囲アダプタ44の上面50と表面連続状態にある。
【0051】
図6および8では、機器Aは取り外される。装飾カバー38は、周囲アダプタ44の特有の開口部58から出現し、これを完全に塞ぐ。これは、装備12の装飾計器盤14および周囲アダプタ44の上面50と表面連続状態にある。
【0052】
図5および7では、この組立体は、ハート形状のカム32および指部26によってこの押し下げられた位置P1に維持される。このタイプの機構は知られており、その作動が、次に、
図9から14を参照して簡潔に説明される。他の装置が、可動支持体30の位置を固定するために存在する。
【0053】
カム32には、指部26をそれに沿って進行させるハート形状のトラックが設けられ、それにより、空の位置P2では、指部は、ハートの底部凸状地点L1にある。
【0054】
移動機器Aを適所に置くために、装置が空の位置P2にある状態で−
図10−、ユーザは、機器Aを装飾カバー38上に置き、前部ほつれ16を、
図11の矢印の方向に主軸Zに沿って押さえ付ける。可動支持体30およびカム32は変位され、指部26は、次いで、外方向トラックCAに沿って進行し、ハートの第1の突出部の上部にある第1の天頂位置L2を通過する。機器Aは、次いで、筺体20内に全体的に入れられ、その正面16は、装飾計器盤14に対して押し下げられる。制動器28は、ユーザが機器Aを少し激しく押さえた場合の急な衝撃を防止するために基部上に置かれる。次いで、ユーザは圧力を解除し、ばね24によって付勢された状態で、可動支持体30は、再度上昇し−
図12−、指部26は、これが突出部L3間の凹状地点内に移動するまで外方向トラックCAに沿ってたどり、次いで、可動支持体30を押し下げられた位置P1に保持する。
【0055】
機器Aを取り外すために、主軸Zに沿った
図13の矢印方向の、正面16上の圧力は、可動支持体30を再度押し下げ、指部26は、次いで、戻りトラックCRに沿って、突出部L3間の凹状地点から、ハートの第2の突出部の上部にある第2の天頂位置L4まで変位される。機器Aは、次いで、全体的に筺体20内に再度入れられ、その正面16は、装飾計器盤14に対して押し下げられる。ここでは、制動器28はここでも、かなり急な圧力の影響を軽減することができる。その後−
図14−、ユーザは、かけられた圧力を解放し、ばね24に付勢されている状態で、可動支持体30は、周囲アダプタ34の周辺部40が、周囲アダプタ44の上面50の内部重複部56の下方で当接するまで再度上昇する。指部26は、これが、ハートの凸状底部地点L1に再度戻るまで戻りトラックCRを辿った。可動支持体30は、次いで、空の位置P2に維持され、機器Aは、容易に取り外され得る。
【0056】
スマートフォンの型式M1−
図5−は、型式M2−
図7より厚みがある。したがって、各型式では、特有の厚みアダプタ34が、機器のものep1を補償する厚みep2に対応し、押し下げられた位置P1において、正面16が、装飾計器盤14と表面連続状態にあることを確実にする。
【0057】
同様に、スマートフォン
図5−の型式M1は、型式M2−
図7より小さい幅Laである。したがって、各型式では、特有の周囲アダプタ44は、対応する型式の正面16の寸法に正確に対応する特有の開口部58に対応し、それにより、押し下げられた位置P1では、機器Aの正面16は、特有の開口部58を完全に塞ぐ。
【0058】
空の位置P2では、装飾計器盤14と装飾カバー38の間の表面連続性が望ましい。これを得るために、内部重複部56の厚みは、装飾カバー38のものに等しくなければならない。代替として、装置の寸法積み重ねを考慮に入れて、他の構造が選択され得る。
【0059】
この説明のいくつかの場所において、等しい寸法を有する部分の相補的な係合が言及される。たとえば、正面16または装飾カバー38は、特有の開口部58を塞ぐ。
図1の肘かけ内の装置は、移動機器Aを準水平に位置決めする。機器は、このとき、筺体20内で適所に自然に維持される。これは、たとえば、道路の隆起、尾根部、またはこぶ、くぼみ、あらゆる種類の凹凸部上を通過することによる偶発的な外れを防止するために依然として重要である。この目的を達成するために、特有の開口部58の寸法は、移動機器Aの正面16が、内部重複部56間にわずかに挟まるように調整される。他方では、装飾カバー38が厚みアダプタ34上に固定されると、これは、偶発的な外れの危険を有さず、このときそれ自体の寸法は、装飾カバー38と特有の開口部58の間に非常にわずかな遊びを維持するように選択される。
【0060】
当業者は、この寸法を、わずかな挟まりおよびわずかな遊びが、装置の適正な機能を減じないように選択することができる。
【0061】
特有の開口部58内の正面16のわずかな挟まりは、筺体20内の移動機器Aの維持手段62の第1の実施形態である。この第1の実施形態が十分であると考えられない場合、たとえば、ハンドルの中心部内の垂直組み込み、または正面16を下方向に配向した「逆さ(head−down)」組み込みの場合、追加の維持手段62が設けられ得る。この追加の維持手段62は、さまざまな実施形態に従って形成されてよく、特に、移動機器を適所に配置すること、したがって可動支持体30を押し下げることを用いて、周囲アダプタ44の内部側壁48と移動機器Aの側部の間に嵌合する横方向摩擦パッドの傾斜を作動させる。パッドの傾斜は、ばねまたは別のものを用いて引き起こされる圧縮による挟まりによって置き換えられる。締め金もまた、プライヤの対の顎部のように、移動機器の側部で閉じることができる。装置は、機器を取り囲み、保持するようにも設計され得る。それがどのようなものになろうと、追加の維持手段62は、表面の連続性の外観を保持するためにユーザに見えてはならない。
【0062】
また、本説明は、移動機器Aの寸法が、隅部の可能な曲線部を含むことを明記しない。したがって、特有の開口部58は矩形であるが、移動機器の型式がそのように形成される場合、曲線状の隅部がこの開口部58に設けられ得る。
【0063】
構造の最も汎用的な実施形態が、説明されてきた。代替的実施形態もまた、本発明の教示に従って形成され得る。
【0064】
構造の第2の実施形態によれば、装飾カバー38は、厚みアダプタ34との一体品として形成される。この場合、空の位置P2では、厚みアダプタ34の主壁36は、装飾計器盤14から出現し、これと表面連続状態にある。この第2の実施形態によれば、厚みアダプタ34の取り換えは、たとえば、装置10の審美性を装飾計器盤14に適合させるために必要である。
【0065】
移動機器Aの単一の型式用に特に設計された構造の第3の実施形態では、厚みアダプタおよび周囲アダプタは解消され、装飾カバー38は、可動支持体30上に直接的に固定され、またはさらにこれとの一体品として作製され、装飾計器盤14内に形成された開口部18は、スマートフォンの前記型式の特有の寸法を直接的に有する。
【0066】
最も汎用的な第1の実施形態に類似する、構造の第4の実施形態では、周囲アダプタ44は、機器Aを縦位置または横位置に置くために開口部内に2つの垂直方向に配置され得る。これを達成するために、筺体20の開口部18は、正方形断面のものになることができ、周囲アダプタ44の外部側壁46は、相補的な正方形を形成する。特有の開口部58は、正面16の寸法を有する矩形のままである。他の適合、特に厚みアダプタ34のものは、当業者の範囲に留まる。
【0067】
構造の第5の実施形態では、正面16の任意の角度位置決めが意図されるとき、筺体20の開口部18は、円形になることができ、周囲アダプタ44は、相補的な円形の外部壁を有することができる一方で、特有の開口部58は、機器Aの正面16の寸法を備えた矩形のままである。他の適合、特に厚みアダプタ34のものは、当業者の範囲内に留まる。
【0068】
移動機器Aの所与の型式特有の部分である厚みアダプタ、周囲アダプタ、および装飾カバーは、別個に提供される特有のキットの物品になることができる。機器Aの変更時、これは、そのとき、新しい機器に対応するキットを得るために新しい機器を装備12内に組み込んで、厚みアダプタ34、周囲アダプタ44、および装飾カバー38を取り換えるだけで十分である。同様に、装飾カバーは、消耗したカバーを取り換える、または装置10を新しい装飾計器盤14に合致させるために、別個のキットとして単独で供給され得る。
【0069】
ホールド装置62の実施形態が、次に、
図15から18を参照して説明される。装置62は、以下に説明される別の隠蔽手段68のすぐ上方を鉛直方向に突起する舌部66を用いることによって手動で作動される。
【0070】
ホールド装置62は、平坦でほぼ矩形の板70を備え、その長い辺72は、移動機器Aの幅の寸法のものである。板70は、水平に配置され、長手方向軸Xに沿って並進して変位可能である。舌部66は、板70に取り付けられ、そこから垂直に延びる。移動機器Aの最も近くに位置する板70の2つの隅部78内では、板70に、2つの筺体80が設けられ、その各々内には、右に傾斜した台形の形態のこう配付きのブロック84を長手方向Xに付勢する圧縮されたばね82が配置され、ブロック84の2つの斜面側86は、移動機器Aの曲線状の隅部にあたるように配向される。代替として、輪郭付けられた板ばねが設けられることが可能であり、これは、板に近付くことで、移動機器Aまたはゴム封止部と接触する。
【0071】
移動機器Aに最も近い板70の長い辺72の中心には、雄型電気接続器88が配置される。この接続器88は移動機器Aの雌型接続器内に係合されるという目的を有するので、雄型接続器88の板70上の形態およびまさにその場所は、選択された移動機器Aの形態によって左右され、偏心雌型接続器を有する移動機器Aの場合、対応する雄型接続器88は、それに対応して板70の側に配置される。電気接続器88はそれ自体、移動機器Aに電気の再充電および機能の組へのアクセスの両方をもたらすために、図示されないケーブルによって電源回路および車両のコンピュータネットワークに接続される。
【0072】
最後に、板70の中心には、舌部66および前記他の隠蔽手段68が配置される。舌部66は、横断方向Yに延びる平行6面体ブロック90の一部であり、この平行6面体ブロック90は、板70内の相補的開口部内に係合するつまみ内で終端する2つの脚部を用いて板70に取り付けられる。板70とブロック90の間には、細い通路が形成され、その通路内には、装置10に取り付けられ、横断方向軸Yの周りで回転する2つのローラ94間に伸張される連続帯92が通る。帯92には、舌部66をそこから突起させる小さい長穴が設けられる。こうして配置されているとき、ユーザは、舌部66上に作用を及ぼすことによって板70を変位させることができ、それにより、ユーザが舌部66を押し出したとき、帯92はローラ94の周りで回転し、ブロック90は変位され、板70を駆動する。帯92は、これが回転するとき、前記舌部66の変位に必要な開口部を連続的に隠す。他の手段が、たとえば、舌部を解消し、帯上に直接的に作用させることによって開発され得る。これは、ユーザによってかけられた圧力の下で、わずかに変形され、平行6面体のブロック90と接触し、この平行6面体のブロック90は、変位され、板70を駆動する。類似のやり方では、帯は動くことができず、またはブロックの上面に任意のやり方で固定されることが可能であり、それにより、変形することなく、帯の駆動は、ブロック90および板70を変位させる。
【0073】
図17および18に特に見られ得るように、板70は、下面76上にカムトラック96が設けられ、このカムトラック96に対して、鉛直方向ばね100によって押し出される従動子指部98が付勢される。代替として、別の類似の装置が、たとえば指部を玉軸受または板ばねに置き換えることによって使用され得る。カムトラック96は、さらに、一方の端部に、閉鎖切欠部102が設けられる。こうして配置されるとき、板70が開位置PO−
図17−にあるとき、これは移動機器Aから遠くにあり、電気接続器88は、機器Aから係合解除され、従動子指部98は、カムトラック96の端部にある。板70を舌部66を用いて変位させるには、ユーザは、舌部を長手方向軸Xに沿って押し出さなければならず、それにより、カムトラック96は、変位され、従動子指部98によってそれに沿って進行される。板70が閉位置PFに近付く進行の限界点では、電気接続器88は、機器Aの接続器内に相補的に係合し、こう配付きブロック84は、機器Aの曲線状の角度と接触し、これをその筺体20内に固定するように押さえ、従動子指部は、閉鎖切欠部102内に移動され、したがってさらに切欠部102内に係合することによって前記閉位置を固定し、指部98は、ユーザにわずかな力を伝動し、この力は、不快ではなく、かつ接続が適正になされたことをユーザに保証するものである。
図17および18に示されるように、カムトラック96は、ユーザがこうして力を感知するように輪郭付けられ、カムトラック96は、閉鎖方向では、ユーザは、力の増大に打ち勝つ必要があり、その後指部98の切欠部102内の係合時にわずかな「クリック」が続き、他方で開放方向では、ユーザは、指部98を切欠部102から係合解除させるのに必要な力を与えるだけでよいように傾けられ、カムトラック96上の指部98の作用は、このとき、板が開位置POになるまで駆動している。さらに、図示されないが、カムトラックには、指部98が、板70の開位置POに係合される開放切欠部が設けられ得る。
【0074】
カムトラック96、開放切欠部、および閉鎖切欠部の輪郭は、相補的な規則を有する。開位置POおよび閉位置PFが、安定した位置であることが有用である。
図17および18によれば、この安定性は、閉位置PFでは、指部98が閉鎖切欠部102内に係合することによって、開位置POでは、一方では、指部98がそれに対して当接するカムトラック96の端部によって、他方では、カムトラック96の斜面によってもたらされる。開位置POの例に従い、カムトラックは、
図17および18の開口部のような2つの停止部によって終端される、非常に開かれた曲線状のVを備えたV形状として設計され得る。
【0075】
上記で説明された手動変位手段は、たとえば電動または磁気の自動式手段によって置き換えられ得る。
【0076】
上記で説明されたキット60はまた、上記で説明された維持および接続の装置を備えることもできる。
【0077】
電動装置の特定の実施形態が、次に、
図19から30を参照して説明される。
【0078】
この実施形態によれば、装備12には、肘かけと連動した装飾計器盤14が設けられる。装備12の開口部18は、移動機器Aが中に置かれ得る平行6面体の筺体20に接近できる。可動支持体30は筺体20内に配置され、そこで、上面104が開口部18から出現し、移動機器Aが、上部表面104上に置かれている状態の
図19にあるような空の位置PLと、押し下げられた位置PE−
図20との間で鉛直方向Zに変位され得る。可動支持体30はそれ自体平行6面体であり、これは、ほぼ開口部18のものである寸法を有する上面104と、反対側の下面106とを備え、この面104、106は、4つ側壁108によって連結される。筺体20の下面106と底部112の間に配置された、ばね110、または代替として任意の他の弾性手段は、可動支持体を、空の位置PLに向かって永続的に付勢する。説明された実施形態では、ばね110は、筺体の底部内に設けられた中空場所によって適所に維持される。可動支持体30には、さらに、係止切欠部128が設けられ、この係止切欠部128は、
図19の右に示される横断方向の側壁108の厚みそれ自体内で横断方向Yに延びる。反対側の側壁、
図19の「左」壁には、その下側部分内に、開口部18のへりとの相補的係合を可能にする拡張部が設けられる。この係合は、空の位置PLにおいて、可動支持体30が前記場所に対して当接することを可能にし、ばね110によって鉛直方向Zに付勢されるが、これは静止したままであり、上面104は開口部18から出現する。
【0079】
筺体20の右幅の近傍において、装備12には、ホールド装置62と、移動機器Aの型式に適合された電気接続器88とが装備された、上記で説明された板70が中に配置される、制御空間114が設けられる。さらに、位置決めボルト116、電気モータ118、および伝動手段が、
図29および30を参照して詳細に説明される。
【0080】
図19に提示されるように、装備12は、制御空間114内に、ホールド装置62および電気接続器88が中に配置された上部筺体120と、ボルト116が中に配置された底部筺体122とを備える。可動支持体30が空の位置PL−
図19−にあるとき、上部筺体120は、係止切欠部124に面しており、このいずれも同じ高さHを有し、その高さは、鉛直方向軸Zに沿って測定される。
【0081】
上部筺体120内では、ホールド装置62および接続器88は板70に取り付けられ、したがって一緒になって装備された板126を形成し、鉛直方向軸Zに沿って測定されたその厚さEは、上部筺体120の高さHより明白に小さい。相対的な摺動および変位を容易にする先端部が設けられた別のばね128が、装備された板126の下方に配置され、これを、上部筺体120の「天井」とも呼ばれる上部筺体120の上部に向かって永続的に鉛直方向Zに付勢する。
【0082】
さらにより詳細に説明されるように、装備された板126は、上部筺体120内で移動可能であり、長手方向Xおよび鉛直方向Zに変位され得る。
【0083】
ボルト116としては、底部筺体122の厚み内で摺動するように調整され、そこでは長手方向軸Xに沿ってしか変位され得ない。
【0084】
図19などによる可動支持体30の空の位置PLでは、装備された板126は、後退位置PRにおいて、全体的に上部筺体120の内側かつ上部にある。ボルト116もまた、後退位置PRでは、全体的に底部筺体の内側にある。
図19に観察されるように、ボルト116は、筺体20の右壁と同一平面であるが、装備された板126は、前記壁から奥まっている。色付けから、ボルト116は、装備された板126より「前進される」ように表される。
【0085】
装備された板126およびボルト116の長手方向の変位Xは、電気モータ118によって電動化され、この電気モータ118は、とりわけ、電気接触器130を備える制御手段を有する。
図19の実施形態では、接触器130は、筺体20の底部に配置された電子回路板上に配置され、それにより、可動支持体30が鉛直方向Zに押し下げられた位置PEまで降下したとき、その下面106が、電気的な切り替えを行う接触器130を作動させる。
【0086】
取り付けのステップが、次に、
図19から23を参照して説明される。
【0087】
図19によれば、移動機器Aは、空の位置PLにある可動支持体30の上面104上に置かれる。ばね110によって上方向に鉛直方向に押し出された前記上面104は、装飾計器盤14と同一平面である。移動機器Aは、したがって、筺体20の外側にある。係止切欠部124は、上部筺体120に面する。装備された板126およびボルト116は、いずれも、位置PRでは、そのそれぞれの筺体の内側に後退される。特に、他のばね128によって鉛直方向に付勢された、装備された板126は、上部筺体120の「天井」まで上がっている。
【0088】
図20によれば、近付いてきた指は、このとき、機器Aと接触しており、機器Aを筺体20に入れるために矢印Fの方向に押さえる。可動支持体30の下面106は、次いで、切り替えを行う電気接触器130と接触する。可動支持体30は、押し下げられた位置PEにある。装備された板126およびボルト116は、後退位置PRのままである。係止切欠部124は、下げられ、ボルト116に面する。接触器130が押さえられているとき、モータ118は対応する情報を受け取り、回転し始める。
【0089】
図21によれば、接触器130が切り替えられたために電力供給されたモータ118は、回転し始め、それにより、装備された板126およびボルト116は、いずれも長手方向Xに前進し始める。ボルト116は装備された板126よりわずかにより前進されているため、ボルト116は、長手方向の変位Xの最初から、係止切欠部124内に係合し、その間装備された板126は、全体的に、依然として上部筺体120内にある。表現「わずかな前進」は、ボルト116が、板126より移動支持体30に近いという意味において解釈される。ボルト116のこの係合地点において、モータ118は停止および続行し、
図22によれば、ユーザが機器A上の動作を止めたとき、機器Aは、ばね110の影響下でわずかに鉛直方向Zに上昇して戻るが、ボルト116は係止切欠部124内に部分的に係合され、これは、前記切欠部124の底壁146と接触し始め、そのため、可動支持体30を、その下面106がもはや接触器130と接触せず、移動機器Aのスクリーンが、開口部18から出現するように保持する。この位置では、接続器88は、移動機器Aの雌型接続器に面しており、可動支持体30は、もはや、切り替えをここでも行う接触器130を押さえ付けず、
図23によれば、可動支持体30が次いでボルト116によって保持された状態で、モータ118は、再度回転し始め、装備された板126およびボルト116は、その長手方向変位Xを続行する。ボルト116は、こうして、係止切欠部124内のその完全な係合を続行し、依然として上部筺体120の「天井」にある装備された板126は、機器A内でその係合を続行し、それにより、雄型接続器88は、移動機器Aの雌型接続器内に差し込まれ、移動機器Aは、こうして、その電池の再充電および車両の電子ネットワークとの接続のために接続される。装備された板126およびボルト116は、延長された位置PSにある。
図23の位置は、装備12内に設置された移動機器Aの使用位置PUである。
【0090】
図24から28は、移動機器Aを装備12から取り外すために従われるステップを示す。
【0091】
図24によれば、ユーザは、再度、移動機器Aを押さえ付け、それによって、押し下げられた位置PEへの戻りに対応するばね110の圧縮を行いながら、可動支持体30の下面106が接触器130を押さえ付け、これを切り替えさせるまで機器Aおよび可動支持体30を鉛直方向Zに押し下げる効果を与える。この鉛直方向Zの変位はまた、接続器88が機器A内に依然として差し込まれている装備された板126を移動させている。これを行う上で、板126は、上部筺体120の天井から外方に移動しており、他のばね128を圧縮している。ボルト116としては、係止切欠部124のほぼ中間にある。接触器130が切り替えられたとき、電気モータ118は再度電力供給され、以前とは逆方向に回転し始める。
図29および30の構成では、モータ118は、逆転することなく、同じ方向に永続的に回転できることが以下に示される。
【0092】
図25によれば、可動支持体は、押し下げられた位置PEに依然としてあるが、装備された板126およびボルト116は、後退し始めている。接続器88は、このとき、機器A内に部分的にしか係合されず、装備された板126は、依然として、上部筺体12の底部表面の近位にありまたは接触もしながら、全体的に上部筺体120内にある。ボルト116としては、部分的にしか後退されない。
【0093】
図26は、
図25の後に続き、接触器88は、このとき、機器Aから全体的に係合解除される。他のばね128だけの影響の下で、板126は、上部筺体120の床部から天井まで鉛直方向Zに変位されている。
【0094】
図27によれば、ユーザは、機器Aをもはや押さえ付けておらず、依然として電力供給されている電気モータ118は、ボルト116の後退および装備された板126の完全な引き出しを続行する。ボルト116は部分的ではあっても、係止切欠部124内に係合されたままであり、これは、可動支持体30を保持する。
【0095】
図19と同一である
図28によれば、ボルト116は、全体的に係止切欠部124から係合解除される。可動支持体30は、もはや、その下面106上に鉛直方向Zに作用するばね110の力を受けず、それによって、これを、機器Aが取り外され得る位置である、
図19の空の位置PLになるまで再度上昇させる。
【0096】
装備12の電動化が、ここで、
図29および30を参照して説明される。電気モータ118は、装備12に取り付けられる。これは、中央軸TMが横断方向Yである回転式モータであり、このモータは、駆動プーリ132、ならびに上部筺体120の後方に配置された、横断方向軸TPの第1の被駆動プーリ136、および底部筺体122の後方に配置された、横断軸TVの、第1の被駆動プーリ136と同じ直径の第2の被駆動プーリ138を直接的に駆動する。表現「後方」は、
図29の文脈において「右に向かう」長手方向の位置を指す。ベルト142は、プーリを同じ回転方向に駆動するが、これは必須ではない。さらに、ベルト142は、ジョッキーローラ(jockey−roller)144による引張力の下で保たれる。
【0097】
第1の被駆動プーリ136は、第1の棒クランクシステム134を用いて板126を駆動する。棒は、装備された板126に枢動式に連結され、クランクは、プーリ136に枢動式に連結される。システム134は、装備された板126の後退位置PRでは、棒およびクランクが、長手方向軸Xに沿って位置合わせされ、プーリ136上のクランクの固定枢動点は、できる限り後方にあり、板126の延長位置PSでは、棒およびクランクは、依然として、長手方向軸Xに沿って位置合わせされ、プーリ136上のクランクの固定枢動点は、できる限り前方にあるように配置される。これに追加して、被駆動プーリ136の半回転は、装備された板126が後退位置PRと延長位置PSの間で進行される長手方向Xの変位に対応する。
【0098】
第2の被駆動プーリ138は、簡単なクランク140を用いてボルト116を駆動する。クランクは、一方側のその端部の各々において、プーリ138に、他方側ではボルト116に枢動式に連結される。クランク104は、ボルト116の後退位置PRでは、これが、長手方向軸Xに沿って位置合わせされ、プーリ138上のクランクの固定枢動点は、できる限り後方にあり、ボルト116の延長位置PSでは、クランクは、ここでも、長手方向Xに沿って位置合わせされ、プーリ138上のクランクの固定枢動点は、できる限り前方にあるように配置される。したがって、第2の被駆動プーリ138の半回転は、後退位置PRと延長位置PSの間で進行されるボルト116の長手方向Xの変位に対応する。ここでは、装備された板126およびボルト116の前後の動作は、モータ118の半回転の結果、つまりこれらの半回転が、回転方向の逆転でもたらされようと、または同じ回転方向を継続することによってもたらされようと、その結果になることができると考えられる。
図29は、後退位置PRにある装置を示し、
図30は、これが、接続器88は機器Aから係合解除されるが、ボルト116は係止切欠部124内に部分的に係合される、
図21、22、26および27にあるような中間位置にあることを示す。
【0099】
被駆動プーリ136、138ならびにその棒クランク134およびクランク140の機構は、装備された板126およびボルト116の、同時で同じ長さである長手方向の変位を可能にしなければならない。図では、プーリが同一であり、棒の締結枢動点が同じように偏心している実施形態が示される。この電動化および運動伝動装置に対する複数の代替策は、たとえば、回転式モータを、線形モータまたは電磁石に置き換えることによって使用可能であり、モータは、板およびボルトに直接的に接続される。
【0100】
キット60は、説明されたものなどの電動手段で容易に拡大され得る。これらの手段もまた、別個のキットの主題になることができる。
【0101】
現在提示されている別の実施形態では、機器Aは、適所に置かれ、維持され、
図31を参照して次に説明される機械的装置を用いて連結され得る。この実施形態によれば、可動支持体30は、筺体20内に配置され、そこで、上面104が開口部18から出現し、移動機器Aが上部表面104上に置かれているだけの、
図31などの空の位置PLと、押し下げられた位置PE−
図33との間で鉛直方向Zに変位され得る。下面106と筺体30の底部112の間に配置された、ばね110、または代替として他の弾性手段が、可動支持体30を空の位置PLに向かって永続的に付勢する。特定の実施形態では、ばね110は、筺体の底部112内に設けられた、図示されない中空場所内で適所に維持され得る。側壁108は、開口部18のへりとの相補的な係合を可能にする肩部を形成する。この係合は、空の位置PLにおいて、ショルダが前記へりと当接することを可能にし、ばね110によって鉛直方向Zに付勢されているが、移動支持体30は静止したままであり、その上側表面104は、開口部18から出現する。
【0102】
装備12には、さらに、第1の可動支持体30の下方の、第1の可動支持体30の下面106と、筺体の底部112の間に配置された第2の可動支持体148が設けられる。第2の可動支持体148は、第1の可動支持体30と平行に延びる平坦な水平部150と、雌型接続器が設けられた機器Aの側になるように配置された平行6面体のブロックを形成する鉛直方向延長部152とを備える。
図31では、この鉛直方向延長部152は、水平部150の右側に位置する幅上にある。水平部150には、ばね110がそこを通って延びる穴が設けられ、鉛直方向延長部152それ自体には、上記で説明された装備された板126が中に配置される中空空間154が設けられる。
【0103】
機器Aおよび第1の可動支持体30の主軸Zに沿った並進は、以下で説明する、第2の可動支持体148、先端板160、および棒クランク装置を備える新しい伝動機構156を用いて、装備された板126の長手方向の並進Xに変換される。
【0104】
第2の可動支持体148の下方では、筺体の底部112内に形成された空洞158内に、横断方向軸Y回りで斜めになる板160が、配置される。板160には、カム162が設けられ、このカムの半円形の輪郭は2つの切欠部164を有する。カム162は、カム162の輪郭に対してばねまたは任意の他の弾性手段によって永続的に付勢された指部166によって辿られる。指部166が2つの切欠部164の1つに移動したとき、これは、板160の安定位置を画定する。板160の2つの安定位置P1およびP2は、互いに線対称に傾斜された位置であり、その位置では、板160は、筺体の底部112とは平行ではなく、板の一方の縁は、第2の可動支持体148の下部に接触する。カム162の本体の偏心点168には、クランク170の端部の一方が枢動式に装着され、このクランク170は、棒172と枢動連結する別の端部まで延び、棒172としては、装備された板126に枢動式に連結された端部自体まで延びる。3つの枢動連結が、横断方向軸Yに沿ってもたらされる。
【0105】
代替として、かつ他所で説明されてきたように、装備12は、所与の機器Aの寸法に正確に形成されるのではなく、機器Aの複数の型式を収容するためにより大きく形成され、周囲アダプタおよび任意選択で厚みアダプタを備える特有のアダプタが設けられ得る。
【0106】
さらに、図の左に図式で示されるように、かつそのことについて言えば、これはその真の場所ではないが、第1の可動支持体30には、上記で説明されたような移動可能な指部によって辿られるハート形状のカム32が設けられる。
【0107】
機器Aを適所に置くためのステップが、次に説明される。
【0108】
図31によれば、装備12は、空の位置PLにあり、可動支持体30の上面104は、開口部18から出現する。機器Aは、可動支持体30上に置かれ、そのため、全体的に筺体20の外側にある。第2の可動支持体148は、第1の可動支持体30の下面106から遠くの、かつ筺体20の底部112からも遠くの中間の上側位置に維持される。斜めの板160は、指部の右に向かって傾斜された第1の安定位置P1にあり、したがって、第2の可動支持体148を上方向に押し戻す。この安定位置は、指部166によって与えられ、この指部166の先端部は、カム162の切欠部164内に移動される。クランク170および棒172は、装備された板126を全体的に空間154内に維持する。
【0109】
図32によれば、ユーザは機器Aを押さえ付け、これを、第1の可動支持体30がばね110を十分に圧縮するまで押し下げ、第1の可動支持体30の下面106は、第2の可動支持体148と接触状態にある。第1の可動支持体30の押し下げのこの点において、接触器88は、機器Aの雌型接続器に正確に面する。機器Aの押し下げのこの第1の段階中、第2の可動支持体148、装備された板126、および伝動機構156は、移動していない。
【0110】
図33によれば、押さえ続け、かつ機器Aの押し下げ運動を干渉することなく、第1の可動支持体30は、第2の可動支持体148が、筺体112の底部と接触状態になるまでこれを押し戻す。この変位ステップにおいて、第2の可動支持体148は、鉛直方向延長部152、したがって装備された板126を下方向に駆動し、この運動においては、接続器88は、機器Aの接続器と位置合わせされたままである。これが筺体の底部112に近付くにつれて、第2の可動支持体148は、板160を、これが水平位置−
図33−に、第2の可動支持体148に対して表面当接状態になるまで枢動させる。この水平位置では、指部166は、カムの輪郭の頂点上の2つの切欠部164間にあり、それによってこの位置を不安点にする。板160のこの斜めの移動は、装備された板126を長手方向Xに変位させている、クランク170および棒172の変位を引き起こしている。そのようにするとき、雄型接続器88は、機器Aに差し込まれており、
図33に示されるように、接続器88は、ほぼ半分まで差し込まれている。
【0111】
図34によれば、ユーザが機器A上の圧力を解放する状態で、これは再度上昇し、第1の可動支持体30は、このとき、ばね110の鉛直方向力を受けているだけである。指部166によって付勢されると、板160は、再度、指部166が他方の切欠部164内にある他の安定位置P2になるまで同じ方向に斜めになり続ける。板160の斜めになるこの第2の部分は、機器A内に全体的に挿入されている電気接続器88を変位させ続けている。この上方向の変位の終了時、機器Aは静止され、開口部18から出現し、使用位置PUにある。
【0112】
機器Aを取り外すには、機器Aを再度押さえ付けるだけで十分であり、それによって、再度機器Aを押し下げ、板160を、この時は他方の回転方向に、図の文脈では時計周り方向に斜めにさせる。この回転は、棒およびクランクによって接続器88の接続解除の運動に変換され、装備された板126は、空間154内に戻る。圧力を解放すると、機器Aは上昇し続け、筺体20を再度離れて、これが再度取り外され得る空の位置−
図31−に至る。
【0113】
第1の可動支持体30の鉛直方向変位は、ハート形状のカム32の輪郭内の指部の進行によって標識される。
【0114】
数多くの代替策が、説明された実施形態から導き出され得る。特に、板160は、斜め作用が、第2の可動支持体148を開口部18に向かって押し出すという条件で、任意の形態の要素によって置き換えられ得る。