【文献】
Ericsson,On Forward Compatibility of DL-only LAA Design,3GPP TSG-RAN WG1#82b R1-156044,フランス,3GPP,2015年 9月26日,paragraph 2
【文献】
InterDigital Communications,On UL data transmission for eLAA,3GPP TSG-RAN WG1#84 R1-161079,フランス,3GPP,2016年 2月 5日,paragraph 2.2
【文献】
InterDigital Communications,UL channel access for eLAA,3GPP TSG-RAN WG1#84 R1-161084,フランス,3GPP,2016年 2月 5日,paragraph 2.2
【文献】
Ericsson, Qualcomm, NTT DOCOMO, Huawei, HiSilicon, Samsung, III, CHTTL,WF on LBT schemes for LAA,3GPP TSG-RAN WG1#80 R1-150785,フランス,3GPP,2015年 2月19日,p.3
【文献】
Lenovo,LBT mechanism for LAA uplink,3GPP TSG-RAN WG1#84 R1-161013,フランス,3GPP,2016年 2月 6日,paragraph 2
【文献】
LG Electronics,LBT schemes in LAA UL,3GPP TSG-RAN WG1#84 R1-160630,フランス,3GPP,2016年 2月 6日,paragraph 3.4
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記ランダムバックオフのバックオフ期間はコンテンションウィンドウサイズに基づいて決定され、前記コンテンションウィンドウサイズと優先度クラスとが関連付けられていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のユーザ端末。
【発明を実施するための形態】
【0017】
アンライセンスバンドでLTE/LTE−Aを運用するシステム(例えば、LAAシステム)においては、他事業者のLTE、Wi−Fi又はその他のシステムとの共存のため、干渉制御機能が必要になると考えられる。かかる場合、他事業者や他のシステムとの効率的かつフェアな共存を図ることが要求される。なお、アンライセンスバンドでLTE/LTE−Aを運用するシステムは、運用形態がCA、DC又はSAのいずれであるかに関わらず、総称して、LAA、LAA−LTE、LTE−U、U−LTEなどと呼ばれてもよい。
【0018】
一般に、アンライセンスバンドのキャリア(キャリア周波数又は単に周波数と呼ばれてもよい)を用いて通信を行う送信ポイント(例えば、無線基地局(eNB)、ユーザ端末(UE)など)は、当該アンライセンスバンドのキャリアで通信を行っている他のエンティティ(例えば、他のユーザ端末)を検出した場合、当該キャリアで送信を行うことが禁止されている。
【0019】
このため、送信ポイントは、送信タイミングよりも所定期間前のタイミングで、リスニング(LBT:Listen Before Talk)を実行する。具体的には、LBTを実行する送信ポイントは、送信タイミングよりも所定期間前のタイミングで、対象となるキャリア帯域全体(例えば、1コンポーネントキャリア(CC:Component Carrier))をサーチし、他の装置(例えば、無線基地局、ユーザ端末、Wi−Fi装置など)が当該キャリア帯域で通信しているか否かを確認する。
【0020】
リスニングとは、ある送信ポイント(例えば、無線基地局、ユーザ端末など)が信号の送信を行う前に、他の送信ポイントなどから所定レベル(例えば、所定電力)を超える信号が送信されているか否かを検出/測定し、チャネルがフリーかビジーか決定する動作を指す。また、無線基地局及び/又はユーザ端末が行うリスニングは、チャネルアクセス動作(channel access procedure)、LBT、CCA(Clear Channel Assessment)、キャリアセンスなどと呼ばれてもよい。
【0021】
送信ポイントは、他の装置が通信していないことを確認できた場合、当該キャリアを用いて送信を行う。例えば、送信ポイントは、LBTで測定した受信電力(LBT期間中の受信信号電力)が所定の閾値以下である場合、チャネルがアイドル状態(LBT
idle)であると判断し送信を行う。「チャネルがアイドル状態である」とは、言い換えると、特定のシステムによってチャネルが占有されていないことをいい、チャネルがアイドルである、チャネルがクリアである、チャネルがフリーである、などともいう。
【0022】
一方、送信ポイントは、対象となるキャリア帯域のうち、一部の帯域でも他の装置が使用中であることを検出した場合、自らの送信処理を中止する。例えば、送信ポイントは、当該帯域に係る他の装置からの信号の受信電力が、所定の閾値を超過していることを検出した場合、チャネルはビジー状態(LBT
busy)であると判断し、送信を行わない。LBT
busyの場合、当該チャネルは、改めてLBTを行いアイドル状態であることが確認できた後に初めて利用可能となる。なお、LBTによるチャネルのアイドル状態/ビジー状態の判定方法は、これに限られない。
【0023】
図1に、リスニング(チャネルアクセス動作)を利用した通信方法の一例を示す。
図1AはDL伝送を示し、
図1BはUL伝送を示している。
【0024】
DL伝送の場合、無線基地局がDL送信前に実施するリスニング(DL−LBT)の結果がLBT−idleである場合、LBTを省略したDL送信(DLバースト送信)が許容される期間を設定することができる(
図1A)。リスニング後(LBT−idleの場合)にLBTを実施せずに連続して送信が許容される期間を、DL最大チャネル占有期間(DL MCOT:DL Maximum Channel Occupancy Time)、チャネル占有期間、バースト期間(バースト送信期間、バースト長、最大バースト長、最大許容バースト長、Maximum burst length)とも呼ぶ。
【0025】
UL伝送の場合、ユーザ端末がULデータ送信前に実施するリスニング(UL−LBT)の結果がLBT−idleである場合、LBTを省略したULデータ送信(ULバースト送信)が許容される期間を設定することができる(
図1B)。リスニング後(LBT−idleの場合)にLBTを実施せずに連続して送信が許容される期間を、UL最大チャネル占有期間(UL MCOT:UL Maximum Channel Occupancy Time)、チャネル占有期間、バースト期間(バースト送信期間、バースト長、最大バースト長、最大許容バースト長、Maximum burst length)とも呼ぶ。
【0026】
以上述べたように、LAAシステムにおいて、LBTメカニズムに基づく干渉制御を導入することにより、LAAとWi−Fiとの間の干渉、LAAシステム間の干渉などを回避することができる。また、LAAシステムを運用するオペレータ毎に、送信ポイントの制御を独立して行う場合であっても、LBTによりそれぞれの制御内容を把握することなく干渉を低減することができる。
【0027】
一方で、LAAシステムにおいてLBTメカニズムを導入する場合、他システム(例えば、Wi−Fi)や他のLTE事業者とのフェアな共存を図ることが要求される。
【0028】
他システムや他の事業者とのフェアな共存を実現するために、アンライセンスバンドでLTE/LTE−Aシステムを利用する場合にも、リスニングにおいてランダムバックオフを適用することが考えられる。ランダムバックオフとは、チャネルが空き状態(アイドル状態)となった場合であっても、各送信ポイントがすぐに送信を開始するのでなく、ランダムに設定される期間(カウンタ値)だけ送信を待機してチャネルがクリアであれば送信を開始するメカニズムを指す。
【0029】
例えば、アンライセンスバンドにおいてチャネルが使用状態(ビジー状態)の場合、各送信ポイント(アクセスポイント)は、リスニングによりチャネルが空き状態(アイドル状態)と判断した時にデータの送信を開始する。この時、チャネルの空き状態を待っていた複数の送信ポイントが一斉に送信を開始すると送信ポイント間で衝突する可能性が高くなる。そのため、送信ポイント間の衝突を抑制するために、チャネルが空き状態になった場合でも各送信ポイントはすぐに送信を行わず、ランダムに設定される期間だけ送信を待機して送信ポイント間の衝突の確率を抑制する(ランダムバックオフ)。このランダムバックオフありのLBTメカニズムをカテゴリ4という。一方、ランダムバックオフなしのLBTメカニズムをカテゴリ2という(所定時間(defer duration(D_eCCA)とも呼ばれる)後すぐに送信が許可されるLBTメカニズム)。
【0030】
各送信ポイントに設定されるバックオフ期間は、ランダムに設定されるカウンタ値(乱数値)に基づいて決定することができる。カウンタ値の範囲はコンテンションウィンドウ(CW:Contention Window)サイズに基づいて決定され、例えば、0〜CWサイズ(整数値)の範囲からランダムにランダムバックオフのカウンタ値が設定される。
【0031】
CWサイズは、CWの最大値CWmax,pとCWの最小値CWmin,pの間で設定される。また、所定待ち時間のパラメータ(mp)、CWmax,p、CWmin,p、及びTMCOT,pにより、チャネルアクセス優先度クラスが設定される。例えば、優先度クラスは以下のように設定される。
(優先度クラス1)
mp=1、CWmin,p=3、CWmax,p=7、TMCOT,p=2ms、許可CWpサイズ=3,7
(優先度クラス2)
mp=1、CWmin,p=7、CWmax,p=15、TMCOT,p=3ms、許可CWpサイズ=7,15
(優先度クラス3)
mp=3、CWmin,p=15、CWmax,p=63、TMCOT,p=8ms又は10ms、許可CWpサイズ=15,31,63
(優先度クラス4)
mp=7、CWmin,p=15、CWmax,p=1023、TMCOT,p=8ms又は10ms、許可CWpサイズ=15,31,63,127,255,511,1023
【0032】
図2にランダムバックオフの適用例を示す。送信ポイントは、CCAによりチャネルがアイドル状態と判断した場合にランダムバックオフ用のカウンタ値を生成する。そして、所定期間(defer period(D_eCCA)とも呼ばれる)の待ち時間だけチャネルが空いていることを確認できるまでカウンタ値を保持する。チャネルが所定期間空いていることを確認できた場合、送信ポイントは、所定時間単位(例えば、eCCAスロット時間単位)のセンシングを行い、チャネルが空いている場合にはカウンタ値を減らし、カウンタ値がゼロになったら送信を行うことができる。
【0033】
ランダムバックオフにおいて、カウンタ値はCWサイズに関連づけられた範囲から決定される。
図2ではバックオフ期間として1〜16の中からランダムな値が選択される場合を示している。このように、リスニングにおけるランダムバックオフのカウンタ値に基づいて送信を制御することにより、複数の送信ポイント間で送信機会を分散してフェアにすることができる。
【0034】
アンライセンスバンドでLTEシステムを利用する場合にも、Wi−Fiと同様に送信ポイント(無線基地局及び/又はユーザ端末)がUL送信及び/又はDL送信を行う前のリスニング及びリスニングにおけるランダムバックオフを適用することが考えられる。
【0035】
上述したように、ユーザ端末における、信号送信前にリスニングを行うUL基準については、未だ詳細に議論されていない状況である。このため、リスニングについてのUL基準を検討する必要がある。この場合において、DL MCOT内のDL送信でULグラントが送信され、そのDL MCOT内でULデータ送信を行うケースと、DL MCOT内のDL送信でULグラントが送信され、そのDL MCOT外でULデータ送信の一部又は全部を行うケースとが考えられる。
【0036】
DL MCOT内のDL送信でULグラントが送信され、そのDL MCOT内でULデータ送信を行うケースの場合、DL LBTが行われ、その結果に基づいてDL MCOTが設定されているので、UL LBTの条件を緩和しても良い。例えば、短時間(例えば、25ms程度)のUL LBTを行ってULデータ送信を許容しても良い。また、必要に応じて、UL LBTを省略しても良い。なお、このケースの場合において、後述するように、DL LBTに適用される条件に応じてUL LBTの条件を決定しても良い。
【0037】
一方、DL LBT後に設定されるDL MCOT内のDL送信でULグラントが送信され、そのDL MCOT外でULデータ送信の一部又は全部を行うケースの場合に、どのようにUL LBTを適用するかについて検討する必要がある。このような点に鑑みて、本発明者らは、DL MCOT内のDL送信でULグラントが送信され、そのDL MCOT外でULデータ送信の一部又は全部を行うケースの場合に、DL LBTに適用される条件に応じてUL LBTの条件を決定することを着想して本発明をするに至った。
【0038】
ここで、DL LBTに適用される条件としては、ランダムバックオフの有無(カテゴリ2、カテゴリ4)、カテゴリ及び/又は各カテゴリにおいて設定される優先クラス、ULトラフィックタイプ、並びにこれらの組み合わせが挙げられる。これにより、リスニングの適用が規定されたセルを利用する通信システムにおいて、適切なUL通信を実現することができる。
【0039】
すなわち、本発明の実施の形態の一態様は、UL送信指示(ULグラント)が含まれるDL信号を受信し、前記UL送信指示と、UL送信前に行うULリスニング(UL LBT)とに基づいてULデータの送信を制御するユーザ端末において、前記DL信号の送信前のDLリスニング(DL LBT)後にULデータの送信を行う場合、前記無線基地局から通知される所定条件で前記ULリスニングを行うことにより、適切なUL通信を実現することである。
【0040】
DL LBTとUL LBTをそれぞれ別途行う場合、UL送信が大きく遅延する恐れがある。このため、本実施の形態においては、DL LBTとUL LBTの適切な組み合わせにより、LBT負荷のフェアネスを図りつつ適切にUL通信を行う。本実施の形態においては、ULグラントを送信するために使うDL LBTには制約を設けず、すなわち、カテゴリ(カテゴリ2、カテゴリ4)及び/又は各カテゴリ(カテゴリ2、カテゴリ4)において設定される優先クラスを用いて分類される。UL LBTは、DL LBTの条件に基づいて、その条件が決定される。なお、DL LBTの条件とUL LBTの条件(所定条件)は、予めその組み合わせが設定されており、所定条件が無線基地局からユーザ端末に通知される。
【0041】
前述の所定条件としては、以下のように、大きく分けて3つの条件が挙げられる。これらの所定条件は、DL LBTの条件に応じて決定される。なお、以下の説明では、リスニングのカテゴリとしてカテゴリ2、4を例に挙げて説明するが、本実施の形態はこれに限られない。
【0042】
(1)条件1
条件1では、DL LBTをカテゴリ4(ランダムバックオフあり)で、優先度クラス3,4とし、UL LBTをカテゴリ2(ランダムバックオフなし)とする。この条件1は、ラージパケットデータをUL送信する場合に適している。
【0043】
(2)条件2
条件2では、DL LBTをカテゴリ4(ランダムバックオフあり)で、優先度クラス1,2とし、UL LBTをカテゴリ4(ランダムバックオフあり)とする。UL LBTは、優先度クラス1,2の場合と優先度クラス3,4の場合に区別されており、優先度クラス1,2の場合はスモールパケットデータをUL送信する場合に適しており、優先度クラス3,4の場合はラージパケットデータをUL送信する場合に適している。
【0044】
(3)条件3
条件3では、DL LBTをカテゴリ2(ランダムバックオフなし)とし、UL LBTをカテゴリ4(ランダムバックオフあり)とする。UL LBTは、優先度クラス1,2の場合と優先度クラス3,4の場合に区別されており、優先度クラス1,2の場合はスモールパケットデータをUL送信する場合に適しており、優先度クラス3,4の場合はラージパケットデータをUL送信する場合に適している。
【0045】
ここで、各条件について具体的に説明する。なお、以下の説明においては、UL LBT後のULデータの送信について説明しているが、本発明はこれに限定されない。UL LBT後の他の信号(例えば、PRACH(Physical Random Access Channel)、上り参照信号等)に同様に適用することができる。特に、DL信号(例えば、PDCCH)により送信が制御(トリガ)されるUL信号(PRACH、非周期SRS等)に好適に適用することができる。
【0046】
(第1の態様:条件1)
条件1においては、カテゴリ4(ランダムバックオフあり)のDL LBTの優先度クラス3又は優先度クラス4がULグラントを含むDL送信に適用された場合に、そのDL MCOTの外でUL送信を行う場合に、カテゴリ2(ランダムバックオフなし)のUL LBTを適用する。
【0047】
図3〜
図5は、本発明の第1の態様(条件1)を説明するための図である。
条件1の手順においては、まず、
図3Aに示すように、無線基地局がユーザ端末に対してカテゴリ2のUL LBTを使うことをULグラントで指示する。ユーザ端末は、カテゴリ2のUL LBTにおけるUL MCOTを設定する。ここで、UL MCOTについては、
図3Bに示すように、ULトラフィックタイプ(トラフィック優先度クラス)に応じて複数設定しても良い。例えば、優先度の高いトラフィックについては、一度に複数のサブフレームをUL MCOTに使って良いとすることができる。また、このUL MCOTは、無線基地局が複数のサブフレームをスケジューリングするかどうかの判断に使っても良く、ユーザ端末が複数のサブフレームをスケジューリングされた場合に実際に何サブフレーム使うかを判断するために使っても良い。
【0048】
条件1においては、ULトラフィックのうち、最も優先度の高いTraffic Priority class(
図3BにおいてはTraffic Priority class番号が小さい)に対応するUL MCOTよりも小さい値のUL MCOTを選択できない。例えば、ULバッファにおいて、トラフィック優先度クラス3又は4のULトラフィックがある場合、それより長いトラフィック優先度クラスが1又は2用のUL MCOTは選択できない。すなわち、条件1においては、
図4Aに示すように、ULバッファにおいて、トラフィック優先度クラス3又は4のULトラフィックがある場合、トラフィック優先度クラス3又は4のUL MCOTを選択することができるが(フェアネス)、トラフィック優先度クラス1又は2のUL MCOTを選択することができない(アンフェアネス)。
【0049】
条件1の手順においては、まず、
図3Aに示すように、無線基地局がユーザ端末に対してカテゴリ2のUL LBTを使うことをULグラントで指示する。ユーザ端末は、カテゴリ2のUL LBTにおけるUL MCOTを設定する。ここで、UL MCOTについては、
図3Bに示すように、ULトラフィックタイプ(トラフィック優先度クラス)に応じて複数設定しても良い。例えば、優先度の高いトラフィックについては、一度に複数のサブフレームをUL MCOTに使って良いとすることができる。また、このUL MCOTは、無線基地局が複数のサブフレームをスケジューリングするかどうかの判断に使っても良く、ユーザ端末が複数のサブフレームをスケジューリングされた場合に実際に何サブフレーム使うかを判断するために使っても良い。
【0050】
複数のサブフレームをスケジューリングする場合、DL MCOT内でもDL MCOT外でもカテゴリ2のUL LBTを使っても良い。この場合、UL送信を始めたタイミングからUL MCOTの範囲内でのみUL送信を行うことができる。
図5は、マルチサブフレームスケジューリングの場合の具体例を示している。
【0051】
まず、
図5Aに示すように、無線基地局がユーザ端末に対してカテゴリ2のUL LBTを使うことをULグラントで指示する。ユーザ端末は、カテゴリ2のUL LBTを行う。
図5Aにおいては、3回連続してビジー状態であり、4回目にアイドル状態となっている。このとき、ユーザ端末は、UL MCOTを設定する。UL MCOT内においては、特定のトラフィック優先度クラスを選択した場合、まず特定のトラフィック優先度クラスの番号よりも小さい番号のトラフィック優先度クラスのトラフィックを送信し、その後、UL MCOT内に余ったリソースがある場合にのみ、特定のトラフィック優先度クラスの番号よりも大きい番号のトラフィック優先度クラスのトラフィックを合わせて送信しても良い。
【0052】
図5Bにおいては、トラフィック優先度クラス2のトラフィックを送信し、その後、トラフィック優先度クラス3のトラフィックを送信する。つまり、UL MCOTでトラフィック優先度クラス2と3のトラフィックを送信し、トラフィック優先度クラス4に対応するバッファが送信できずにユーザ端末に保持される場合を示している。
【0053】
条件1において、
図3Bに示すUL MCOTとトラフィック優先度クラスとを関連づけた情報は、無線基地局からユーザ端末に上位レイヤシグナリングや下り制御情報で通知しても良く、無線基地局及びユーザ端末で予め共有しても良い。また、この情報をQCI(Qos Class Indicator)を送るLCG(Logical Channel Groups)で送っても良い。
【0054】
図3Bに示すUL MCOTを特定する情報(トラフィック優先度クラスの番号)は、無線基地局から上位レイヤシグナリングや下り制御情報で通知されても良く、
図3Bに示すUL MCOTとトラフィック優先度クラスとを関連づけた情報からユーザ端末が選択しても良い。
【0055】
第1の態様において、
図3Bでは、トラフィック優先度クラスの番号が小さいほどトラフィックの優先度が高いように設定されているが、これに限定されず、トラフィック優先度クラスの番号が大きいほどトラフィックの優先度が高いように設定しても良い。
【0056】
(第2の態様:条件2)
条件2においては、カテゴリ4(ランダムバックオフあり)のDL LBTの優先度クラス1又は優先度クラス2がULグラントを含むDL送信に適用された場合に、そのDL MCOTの外でUL送信を行う場合に、カテゴリ4(ランダムバックオフあり)のUL LBTを適用する。
【0057】
図6、
図7は、本発明の第2の態様(条件2)を説明するための図である。
条件2の手順においては、まず、無線基地局がユーザ端末に対してカテゴリ4のUL LBTを使うことをULグラントで指示する。条件2においては、カテゴリ4のUL LBT用に優先度クラスを定義する。その後、ユーザ端末は、カテゴリ4のUL LBTにおけるUL MCOTを設定する。
【0058】
優先度クラスは、例えば
図6に示すものであり、所定待ち時間のパラメータ(mp)、CWmax,p、CWmin,p、及びTMCOT,pにより設定される。例えば、優先度クラスは以下のように設定される。
(優先度クラス1)
mp=1、CWmin,p=1、CWmax,p=3、TMCOT,p=1ms、許可CWpサイズ=1,3
(優先度クラス2)
mp=1、CWmin,p=3、CWmax,p=4、TMCOT,p=2ms、許可CWpサイズ=3,4
(優先度クラス3)
mp=3、CWmin,p=4、CWmax,p=6、TMCOT,p=8ms又は10ms、許可CWpサイズ=4,5,6
(優先度クラス4)
mp=3、CWmin,p=4、CWmax,p=7、TMCOT,p=8ms又は10ms、許可CWpサイズ=4,5,6,7
【0059】
条件2においては、フェアネスのために短い所定待ち時間や小さいCWサイズが適用される場合には送信時間長を短く制限するため、UL送信の長さは、指示された優先度クラスのUL MCOTを超えないように設定される。また、条件2においては、短い所定待ち時間や小さいCWサイズが適用されているにも関わらずプライオリティの低いトラフィックを含めることで意図的に長時間送信することを防ぐために、指示された優先度クラス以下のクラス番号のトラフィックを送るのに最低限必要な長さよりも長くならないように設定される。
【0060】
ユーザ端末は、上述したように、カテゴリ4のUL LBTにおけるUL MCOTを設定する。UL MCOT内においては、無線基地局が指示した優先度クラスの番号よりも大きい番号のトラフィックは、無線基地局が指示した優先度クラスの番号以下の番号の優先度クラスのトラフィックがすべて送信した後に余ったリソースがある場合にのみ送信することができる。
【0061】
条件2において、
図6に示すUL MCOTと優先度クラスとを関連づけた情報は、無線基地局からユーザ端末に上位レイヤシグナリングや下り制御情報で通知しても良く、無線基地局及びユーザ端末で予め共有しても良い。また、この情報をQCI(Qos Class Indicator)を送るLCG(Logical Channel Groups)で送っても良い。
【0062】
図7は、条件2の場合の具体例を示している。まず、
図7Aに示すように、無線基地局がユーザ端末に対してカテゴリ4のUL LBTを使うことをULグラントで指示する。ユーザ端末は、無線基地局から指示された優先度クラスのカテゴリ4のUL LBT(ここでは、ランダムバックオフ値が3)を行う。このとき、優先度クラスは、無線基地局からユーザ端末に通知されるか、予め無線基地局とユーザ端末で共有される。ユーザ端末において、無線基地局から指示された優先度クラスの番号以下の番号のトラフィックを送信するのに最低限必要な長さで送信する。
【0063】
図7Bにおいては、無線基地局から指示された優先度クラスの番号が3であり、優先度クラスの番号が3以下(1〜3)のトラフィックを送信する。もし、余ったリソースがあれば、無線基地局から指示された優先度クラスの番号より大きい番号のトラフィック(
図7Bにおいて番号4のトラフィック)を送信することができる。
【0064】
第3の態様において、
図6では、優先度クラスの番号が小さいほど短いUL MCOTを設定しているが、これに限定されず、優先度クラスの番号が大きいほど短いUL MCOTを設定しても良い。
【0065】
(第3の態様:条件3)
条件3においては、カテゴリ2(ランダムバックオフなし)のDL LBTがULグラントを含むDL送信に適用された場合に、そのDL MCOTの外でUL送信を行う場合に、カテゴリ4(ランダムバックオフあり)のUL LBTを適用する。
【0066】
図8は、本発明の第3の態様(条件3)を説明するための図である。
条件3の手順においては、まず、無線基地局がユーザ端末に対してカテゴリ4のUL LBTを使うことをULグラントで指示する。条件3においては、DL MCOT内のDL送信の際にULグラントのみをユーザ端末に送信する。条件3においても、条件2と同様にカテゴリ4のUL LBT用に優先度クラスを定義する(
図6参照)。その後、ユーザ端末は、カテゴリ4のUL LBTにおけるUL MCOTを設定する。
【0067】
条件3においては、フェアネスのために短い所定待ち時間や小さいCWサイズが適用される場合には送信時間長を短く制限するため、UL送信の長さは、指示された優先度クラスのUL MCOTを超えないように設定される。また、条件3においては、短い所定待ち時間や小さいCWサイズが適用されているにも関わらずプライオリティの低いトラフィックを含めることで意図的に長時間送信することを防ぐために、指示された優先度クラス以下のクラス番号のトラフィックを送るのに最低限必要な長さよりも長くならないように設定される。
【0068】
ユーザ端末は、上述したように、カテゴリ4のUL LBTにおけるUL MCOTを設定する。UL MCOT内においては、無線基地局が指示した優先度クラスの番号よりも大きい番号のトラフィックは、無線基地局が指示した優先度クラスの番号以下の番号の優先度クラスのトラフィックがすべて送信した後に余ったリソースがある場合にのみ送信することができる。
【0069】
条件3において、
図6に示すUL MCOTと優先度クラスとを関連づけた情報は、無線基地局からユーザ端末に上位レイヤシグナリングや下り制御情報で通知しても良く、無線基地局及びユーザ端末で予め共有しても良い。また、この情報をQCI(Qos Class Indicator)を送るLCG(Logical Channel Groups)で送っても良い。
【0070】
図8は、条件3の場合の具体例を示している。まず、
図8Aに示すように、無線基地局がユーザ端末に対してカテゴリ4のUL LBTを使うことをULグラントで指示する(
図8AではDL送信でULグラントのみを送る)。ユーザ端末は、無線基地局から指示された優先度クラスのカテゴリ4のUL LBTを行う。このとき、優先度クラスは、無線基地局からユーザ端末に通知されるか、予め無線基地局とユーザ端末で共有される。ユーザ端末において、無線基地局から指示された優先度クラスの番号以下の番号のトラフィックを送信するのに最低限必要な長さで送信する。
【0071】
図8Bにおいては、無線基地局から指示された優先度クラスの番号が3であり、優先度クラスの番号が3以下(1〜3)のトラフィックを送信する。もし、余ったリソースがあれば、無線基地局から指示された優先度クラスの番号より大きい番号のトラフィック(
図8Bにおいて番号4のトラフィック)を送信することができる。
【0072】
第3の態様において、
図6では、優先度クラスの番号が小さいほど短いUL MCOTを設定しているが、これに限定されず、優先度クラスの番号が大きいほど短いUL MCOTを設定しても良い。
【0073】
上記条件1〜3において、UL LBTに関する情報を無線基地局からユーザ端末に通知する方法として、以下の方法が考えられる。UL LBTに関する情報としては、例えば、LBTタイプ(カテゴリ2又はカテゴリ4)、カテゴリ4の時のCWサイズまたはランダムバックオフ値、優先度クラス及び/又はMCOT、CCAのためのUL LBTギャップの有無、CCAのためのUL LBTギャップの長さ(例えば、シンボル数)、ED(Energy detection)閾値(例えば共存WiFiの有無)等が含まれる。
【0074】
これらの情報は、ULグラント又はコモンPDCCHで無線基地局からユーザ端末に通知される。例えば、これらの情報は、
図9に示すようなビット数で通知される。
図9における情報のうち、UL LBTギャップの有無を表すビットテーブルの一例を
図10Aに示し、UL LBTギャップの長さを表すビットテーブルの一例を
図10Bに示す。また、UL LBTギャップの有無とUL LBTギャップの長さを同時に表すビットテーブルの一例を
図10Cに示す。
【0075】
図9や
図10に示す情報(ビットテーブル等)は、無線基地局からユーザ端末に上位レイヤシグナリングで通知しておくか、予め無線基地局及びユーザ端末で保持して共有しておき、無線基地局からユーザ端末にビット情報をULグラント又はコモンPDCCHで通知することになる。
【0076】
また、上記条件1〜3において、ユーザ端末の上りトラフィックのタイプは、基本的にユーザ端末側で保持しているので、カテゴリ4のUL LBTの優先度クラスを無線基地局からユーザ端末に通知するためには、ユーザ端末側からどのトラフィックタイプを保持しているかを無線基地局に報告する必要がある。ユーザ端末から無線基地局にトラフィックタイプを報告する場合、例えば、上位レイヤシグナリング、MACシグナリング及び物理レイヤシグナリングの少なくとも一つを用いて行うことができる。あるいは、上記条件1〜3において、ユーザ端末が、上りトラフィックのタイプに基づいて、カテゴリ4のUL LBTの優先度クラスを決定しても良い。これにより、カテゴリ4のUL LBTの優先度クラスを無線基地局からユーザ端末に通知する必要がなくなる。
【0077】
(無線通信システム)
以下、本発明の一実施形態に係る無線通信システムの構成について説明する。この無線通信システムでは、上記各態様に係る無線通信方法が適用される。なお、上記各態様に係る無線通信方法は、それぞれ単独で適用されてもよいし、組み合わせて適用されてもよい。
【0078】
図11は、本発明の一実施形態に係る無線通信システムの概略構成の一例を示す図である。無線通信システム1では、LTEシステムのシステム帯域幅(例えば、20MHz)を1単位とする複数の基本周波数ブロック(コンポーネントキャリア)を一体としたキャリアアグリゲーション(CA)及び/又はデュアルコネクティビティ(DC)を適用することができる。なお、無線通信システム1は、SUPER 3G、LTE−A(LTE−Advanced)、IMT−Advanced、4G、5G、FRA(Future Radio Access)などと呼ばれても良い。
【0079】
図11に示す無線通信システム1は、マクロセルC1を形成する無線基地局11と、マクロセルC1内に配置され、マクロセルC1よりも狭いスモールセルC2を形成する無線基地局12a〜12cとを備えている。また、マクロセルC1及び各スモールセルC2には、ユーザ端末20が配置されている。セル間で異なるニューメロロジーが適用される構成としてもよい。なお、ニューメロロジーとは、あるRATにおける信号のデザインや、RATのデザインを特徴付ける通信パラメータのセットのことをいう。
【0080】
ユーザ端末20は、無線基地局11及び無線基地局12の双方に接続することができる。ユーザ端末20は、異なる周波数を用いるマクロセルC1とスモールセルC2を、CA又はDCにより同時に使用することが想定される。また、ユーザ端末20は、複数のセル(CC)(例えば、6個以上のCC)を用いてCA又はDCを適用することができる。また、ユーザ端末は、複数のセルとしてライセンスバンドCCとアンライセンスバンドCCを利用することができる。
【0081】
ユーザ端末20と無線基地局11との間は、相対的に低い周波数帯域(例えば、2GHz)で帯域幅が狭いキャリア(既存キャリア、Legacy carrierなどと呼ばれる)を用いて通信を行うことができる。一方、ユーザ端末20と無線基地局12との間は、相対的に高い周波数帯域(例えば、3.5GHz、5GHzなど)で帯域幅が広いキャリアが用いられてもよいし、無線基地局11との間と同じキャリアが用いられてもよい。なお、各無線基地局が利用する周波数帯域の構成はこれに限られない。
【0082】
無線基地局11と無線基地局12との間(又は、2つの無線基地局12間)は、有線接続(例えば、CPRI(Common Public Radio Interface)に準拠した光ファイバ、X2インターフェースなど)又は無線接続する構成とすることができる。
【0083】
無線基地局11及び各無線基地局12は、それぞれ上位局装置30に接続され、上位局装置30を介してコアネットワーク40に接続される。なお、上位局装置30には、例えば、アクセスゲートウェイ装置、無線ネットワークコントローラ(RNC)、モビリティマネジメントエンティティ(MME)などが含まれるが、これに限定されるものではない。また、各無線基地局12は、無線基地局11を介して上位局装置30に接続されてもよい。
【0084】
なお、無線基地局11は、相対的に広いカバレッジを有する無線基地局であり、マクロ基地局、集約ノード、eNB(eNodeB)、送受信ポイント、などと呼ばれてもよい。また、無線基地局12は、局所的なカバレッジを有する無線基地局であり、スモール基地局、マイクロ基地局、ピコ基地局、フェムト基地局、HeNB(Home eNodeB)、RRH(Remote Radio Head)、送受信ポイントなどと呼ばれてもよい。以下、無線基地局11及び12を区別しない場合は、無線基地局10と総称する。
【0085】
各ユーザ端末20は、LTE、LTE−Aなどの各種通信方式に対応した端末であり、移動通信端末だけでなく固定通信端末を含んでもよい。
【0086】
無線通信システム1においては、無線アクセス方式として、下りリンクにOFDMA(直交周波数分割多元接続)が適用され、上りリンクにSC−FDMA(シングルキャリア−周波数分割多元接続)が適用される。OFDMAは、周波数帯域を複数の狭い周波数帯域(サブキャリア)に分割し、各サブキャリアにデータをマッピングして通信を行うマルチキャリア伝送方式である。SC−FDMAは、システム帯域幅を端末毎に1つ又は連続したリソースブロックからなる帯域に分割し、複数の端末が互いに異なる帯域を用いることで、端末間の干渉を低減するシングルキャリア伝送方式である。なお、上り及び下りの無線アクセス方式は、これらの組み合わせに限られず、上りリンクでOFDMAが用いられてもよい。
【0087】
無線通信システム1では、下りリンクのチャネルとして、各ユーザ端末20で共有される下り共有チャネル(PDSCH:Physical Downlink Shared Channel)、報知チャネル(PBCH:Physical Broadcast Channel)、下りL1/L2制御チャネルなどが用いられる。PDSCHにより、ユーザデータや上位レイヤ制御情報、SIB(System Information Block)などが伝送される。また、PBCHにより、MIB(Master Information Block)が伝送される。
【0088】
下りL1/L2制御チャネルは、下り制御チャネル(PDCCH(Physical Downlink Control Channel)、EPDCCH(Enhanced Physical Downlink Control Channel))、PCFICH(Physical Control Format Indicator Channel)、PHICH(Physical Hybrid-ARQ Indicator Channel)などを含む。PDCCHにより、PDSCH及びPUSCHのスケジューリング情報を含む下り制御情報(DCI:Downlink Control Information)などが伝送される。PCFICHにより、PDCCHに用いるOFDMシンボル数が伝送される。PHICHにより、PUSCHに対するHARQの送達確認情報(ACK/NACK)が伝送される。EPDCCHは、PDSCH(下り共有データチャネル)と周波数分割多重され、PDCCHと同様にDCIなどの伝送に用いられる。
【0089】
無線通信システム1では、上りリンクのチャネルとして、各ユーザ端末20で共有される上り共有チャネル(PUSCH:Physical Uplink Shared Channel)、上り制御チャネル(PUCCH:Physical Uplink Control Channel)、ランダムアクセスチャネル(PRACH:Physical Random Access Channel)などが用いられる。PUSCHにより、ユーザデータ、上位レイヤ制御情報が伝送される。送達確認情報(ACK/NACK)や無線品質情報(CQI)などの少なくとも一つを含む上り制御情報(UCI:Uplink Control Information)は、PUSCH又はPUCCHにより、伝送される。PRACHにより、セルとの接続確立のためのランダムアクセスプリアンブルが伝送される。
【0090】
<無線基地局>
本実施の形態において、無線基地局は、UL送信指示が含まれるDL信号を送信すると共に、DL信号の送信前のDLリスニング後のULデータ送信のためのULリスニングの所定条件を送信する。
【0091】
図12は、本発明の一実施形態に係る無線基地局の全体構成の一例を示す図である。無線基地局12は、複数の送受信アンテナ101と、アンプ部102と、送受信部103と、ベースバンド信号処理部104と、呼処理部105と、伝送路インターフェース106とを備えている。なお、送受信部103は、送信部及び受信部で構成される。
【0092】
下りリンクにより無線基地局10からユーザ端末20に送信されるユーザデータは、上位局装置30から伝送路インターフェース106を介してベースバンド信号処理部104に入力される。
【0093】
ベースバンド信号処理部104では、ユーザデータに関して、PDCP(Packet Data Convergence Protocol)レイヤの処理、ユーザデータの分割・結合、RLC(Radio Link Control)再送制御などのRLCレイヤの送信処理、MAC(Medium Access Control)再送制御(例えば、HARQ(Hybrid Automatic Repeat reQuest)の送信処理)、スケジューリング、伝送フォーマット選択、チャネル符号化、逆高速フーリエ変換(IFFT:Inverse Fast Fourier Transform)処理、プリコーディング処理などの送信処理が行われて送受信部103に転送される。また、下り制御信号に関しても、チャネル符号化や逆高速フーリエ変換などの送信処理が行われて、送受信部103に転送される。
【0094】
送受信部103は、ベースバンド信号処理部104からアンテナ毎にプリコーディングして出力されたベースバンド信号を無線周波数帯に変換して送信する。送受信部103で周波数変換された無線周波数信号は、アンプ部102により増幅され、送受信アンテナ101から送信される。
【0095】
送受信部(受信部)103は、ユーザ端末から送信される上り制御情報と上りデータを受信する。例えば、送受信部(受信部)103は、上り制御情報(UCI)を、リスニング結果に基づいて送信が制御される上り共有チャネル(例えば、LAA SCell)以外の上りチャネルで受信する。上りチャネルとしては、他セル(例えば、ライセンスバンドCC)の上り制御チャネル及び/又は上り共有チャネルを利用することができる。送受信部(送信部)103は、ユーザ端末に対してDL信号(例えば、ULグラント等)を送信する。また、送受信部(送信部)103は、DL信号の送信前のDLリスニング後のULデータ送信のためのULリスニングの所定条件を送信する。
【0096】
送受信部103は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるトランスミッター/レシーバー、送受信回路又は送受信装置から構成することができる。なお、送受信部103は、一体の送受信部として構成されてもよいし、送信部及び受信部から構成されてもよい。
【0097】
一方、上り信号については、送受信アンテナ101で受信された無線周波数信号がアンプ部102で増幅される。送受信部103はアンプ部102で増幅された上り信号を受信する。送受信部103は、受信信号をベースバンド信号に周波数変換して、ベースバンド信号処理部104に出力する。
【0098】
ベースバンド信号処理部104では、入力された上り信号に含まれるユーザデータに対して、高速フーリエ変換(FFT:Fast Fourier Transform)処理、逆離散フーリエ変換(IDFT:Inverse Discrete Fourier Transform)処理、誤り訂正復号、MAC再送制御の受信処理、RLCレイヤ及びPDCPレイヤの受信処理がなされ、伝送路インターフェース106を介して上位局装置30に転送される。呼処理部105は、通信チャネルの設定や解放などの呼処理や、無線基地局10の状態管理や、無線リソースの管理を行う。
【0099】
伝送路インターフェース106は、所定のインターフェースを介して、上位局装置30と信号を送受信する。また、伝送路インターフェース106は、基地局間インターフェース(例えば、CPRI(Common Public Radio Interface)に準拠した光ファイバ、X2インターフェース)を介して隣接無線基地局10と信号を送受信(バックホールシグナリング)してもよい。
【0100】
図13は、本実施形態に係る無線基地局の機能構成の一例を示す図である。なお、
図13では、本実施形態における特徴部分の機能ブロックを主に示しており、無線基地局10は、無線通信に必要な他の機能ブロックも有しているものとする。
図11に示すように、ベースバンド信号処理部104は、制御部(スケジューラ)301と、送信信号生成部(生成部)302と、マッピング部303と、受信信号処理部304と、測定部305と、を備えている。
【0101】
制御部301は、送受信部(送信部)103の送受信を制御することができる。例えば、制御部301は、上り制御情報と上りデータの受信を制御する。また、制御部301は、測定部305によるDL LBT(リスニング)を制御し、DL LBT結果に従って、送信信号生成部302及びマッピング部303に対して、下り信号の送信を制御する。制御部301は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるコントローラ、制御回路又は制御装置とすることができる。
【0102】
制御部301は、DL LBTを制御する場合、カテゴリ2のDL LBT及びカテゴリ4のDL LBTを制御する。制御部301は、DL LBTの所定条件(条件1〜条件3)に基づいてDL LBTを制御する。すなわち、制御部301は、所定条件が条件1及び条件2の場合に、カテゴリ4のDL LBT(ランダムバックオフあり)を行うように制御し、所定条件が条件3の場合に、カテゴリ2のDL LBTを行うように制御する。また、制御部301は、カテゴリ4のDL LBTを制御する場合、優先度クラス1,2と優先度クラス3,4を区別して制御する。制御部301は、UL LBTの所定条件(条件1〜条件3)をユーザ端末に通知するように制御する。
【0103】
送信信号生成部302は、制御部301からの指示に基づいて、DL信号(下りデータ信号、下り制御信号を含む)を生成して、マッピング部303に出力する。具体的には、送信信号生成部302は、ユーザデータを含む下りデータ信号(PDSCH)を生成して、マッピング部303に出力する。また、送信信号生成部302は、DCI(ULグラント)を含む下り制御信号(PDCCH/EPDCCH)を生成して、マッピング部303に出力する。また、送信信号生成部302は、CRS、CSI−RSなどの下り参照信号を生成して、マッピング部303に出力する。
【0104】
マッピング部303は、制御部301からの指示に基づいて、送信信号生成部302で生成されたDL信号を、所定の無線リソースにマッピングして、送受信部103に出力する。マッピング部303は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるマッパー、マッピング回路又はマッピング装置とすることができる。
【0105】
受信信号処理部304は、ユーザ端末20から送信されるUL信号(HARQ−ACK、PUSCH等)に対して、受信処理(例えば、デマッピング、復調、復号など)を行う。処理結果は、制御部301に出力される。また、受信信号処理部304は、受信信号や、受信処理後の信号を、測定部305に出力する。受信信号処理部304は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明される信号処理器、信号処理回路又は信号処理装置、並びに、測定器、測定回路又は測定装置から構成することができる。
【0106】
測定部305は、受信した信号に関する測定を実施する。測定部305は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明される測定器、測定回路又は測定装置から構成することができる。
【0107】
測定部305は、制御部301からの指示に基づいて、LBTが設定されるキャリア(例えば、アンライセンスバンド)でDL LBTを実施し、DL LBT結果(例えば、チャネル状態がアイドルであるかビジーであるかの判定結果)を、制御部301に出力する。なお、測定部305は、カテゴリ2のDL LBTでは、所定時間(defer duration)のチャネル検出を行い、カテゴリ4のDL LBTでは、所定時間(defer duration)及び追加期間(ランダムに設定される追加スロット期間)のチャネル検出を行う。
【0108】
また、測定部305は、例えば、受信した信号の受信電力(例えば、RSRP(Reference Signal Received Power))、受信品質(例えば、RSRQ(Reference Signal Received Quality))やチャネル状態などについて測定してもよい。測定結果は、制御部301に出力されても良い。
【0109】
<ユーザ端末>
本実施の形態において、ユーザ端末は、UL送信指示が含まれるDL信号を受信する受信部と、UL送信指示と、UL送信前に行うULリスニングとに基づいてULデータの送信を制御する制御部と、を有し、制御部において、DL信号の送信前のDLリスニング後にULデータ送信を行う場合、無線基地局から通知される所定条件でULリスニングを行う。
【0110】
図14は、本発明の一実施形態に係るに係るユーザ端末の全体構成の一例を示す図である。ユーザ端末20は、MIMO伝送のための複数の送受信アンテナ201と、アンプ部202と、送受信部203と、ベースバンド信号処理部204と、アプリケーション部205と、を備えている。なお、送受信部203は、送信部及び受信部から構成されてもよい。
【0111】
複数の送受信アンテナ201で受信された無線周波数信号は、それぞれアンプ部202で増幅される。各送受信部203はアンプ部202で増幅された下り信号を受信する。送受信部203は、受信信号をベースバンド信号に周波数変換して、ベースバンド信号処理部204に出力する。
【0112】
送受信部(受信部)203は、無線基地局から送信されるDL信号(例えば、下り制御情報、下りデータ)を受信する。また、送受信部(受信部)203は、受信したDL信号に対する上り制御情報と上りデータを送信する。送受信部203は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるトランスミッター/レシーバー、送受信回路又は送受信装置とすることができる。
【0113】
ベースバンド信号処理部204は、入力されたベースバンド信号に対して、FFT処理や、誤り訂正復号、再送制御の受信処理などを行う。下りリンクのユーザデータは、アプリケーション部205に転送される。アプリケーション部205は、物理レイヤやMACレイヤより上位のレイヤに関する処理などを行う。また、下りリンクのデータのうち、報知情報もアプリケーション部205に転送される。
【0114】
一方、上りリンクのユーザデータについては、アプリケーション部205からベースバンド信号処理部204に入力される。ベースバンド信号処理部204では、再送制御の送信処理(例えば、HARQの送信処理)や、チャネル符号化、プリコーディング、離散フーリエ変換(DFT:Discrete Fourier Transform)処理、IFFT処理などが行われて各送受信部203に転送される。送受信部203は、ベースバンド信号処理部204から出力されたベースバンド信号を無線周波数帯に変換して送信する。送受信部203で周波数変換された無線周波数信号は、アンプ部202により増幅され、送受信アンテナ201から送信される。
【0115】
図15は、本実施形態に係るユーザ端末の機能構成の一例を示す図である。なお、
図13においては、本実施形態における特徴部分の機能ブロックを主に示しており、ユーザ端末20は、無線通信に必要な他の機能ブロックも有しているものとする。
図12に示すように、ユーザ端末20が有するベースバンド信号処理部204は、制御部401と、送信信号生成部402と、マッピング部403と、受信信号処理部404と、測定部405と、を備えている。
【0116】
制御部401は、無線基地局10から送信された下り制御信号(PDCCH/EPDCCHで送信された信号)及び下りデータ信号(PDSCHで送信された信号)を、受信信号処理部404から取得する。制御部401は、下り制御信号や、下りデータ信号に対する再送制御の要否を判定した結果などに基づいて、上り制御信号や上りデータ信号の生成を制御する。具体的には、制御部401は、送信信号生成部402、マッピング部403、受信信号処理部404及び測定部405の制御を行うことができる。
【0117】
制御部401は、送受信部(送信部)103の送受信を制御することができる。例えば、制御部401は、上り制御情報と上りデータの送信を制御する。また、制御部401は、測定部405によるUL LBT(リスニング)を制御し、UL LBT結果に従って、送信信号生成部402及びマッピング部403に対して、上り信号の送信を制御する。制御部401は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるコントローラ、制御回路又は制御装置とすることができる。
【0118】
制御部401は、無線基地局から通知されたUL LBTの所定条件(条件1〜条件3)に基づいてUL LBTを制御する。すなわち、制御部401は、所定条件が条件1の場合に、カテゴリ2のUL LBTを行うように制御し、所定条件が条件2及び条件3の場合に、カテゴリ4のUL LBT(ランダムバックオフあり)を行うように制御する。また、制御部401は、カテゴリ4のUL LBTを制御する場合、優先度クラス1,2と優先度クラス3,4を区別して制御する。また、制御部401は、上りデータ信号のトラフィックタイプ(優先度)に基づいてUL LBT後に設定されるULチャネル占有期間(UL MCOT)を制御する。
【0119】
送信信号生成部402は、制御部401からの指示に基づいて、UL信号を生成して、マッピング部403に出力する。例えば、送信信号生成部402は、制御部401からの指示に基づいて、上りデータ信号を生成する。
【0120】
また、送信信号生成部402は、制御部401からの指示に基づいて上りデータ信号を生成する。例えば、送信信号生成部402は、無線基地局10から通知される下り制御信号にULグラントが含まれている場合に、制御部401から上りデータ信号の生成を指示される。送信信号生成部402は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明される信号生成器、信号生成回路又は信号生成装置とすることができる。
【0121】
マッピング部403は、制御部401からの指示に基づいて、送信信号生成部402で生成された上り信号(上り制御信号及び/又は上りデータ)を無線リソースにマッピングして、送受信部203へ出力する。マッピング部403は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるマッパー、マッピング回路又はマッピング装置とすることができる。
【0122】
受信信号処理部404は、DL信号(例えば、無線基地局から送信された下り制御信号、PDSCHで送信された下りデータ信号等)に対して、受信処理(例えば、デマッピング、復調、復号など)を行う。受信信号処理部404は、無線基地局10から受信した情報を、制御部401、測定部405に出力する。受信信号処理部404は、例えば、報知情報、システム情報、RRCシグナリング、DCIなどを、制御部401に出力する。
【0123】
受信信号処理部404は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明される信号処理器、信号処理回路又は信号処理装置、並びに、測定器、測定回路又は測定装置から構成することができる。また、受信信号処理部404は、本発明に係る受信部を構成することができる。
【0124】
測定部405は、受信した信号に関する測定を実施する。測定部405は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明される測定器、測定回路又は測定装置から構成することができる。
【0125】
測定部405は、制御部401からの指示に基づいて、LBTが設定されるキャリア(例えば、アンライセンスバンド)でUL LBTを実施し、UL LBT結果(例えば、チャネル状態がアイドルであるかビジーであるかの判定結果)を、制御部401に出力する。なお、測定部405は、カテゴリ2のUL LBTでは、所定時間(defer duration)のチャネル検出を行い、カテゴリ4のUL LBTでは、所定時間(defer duration)及び追加期間(ランダムに設定される追加スロット期間)のチャネル検出を行う。
【0126】
また、測定部405は、例えば、受信した信号の受信電力(例えば、RSRP(Reference Signal Received Power))、受信品質(例えば、RSRQ(Reference Signal Received Quality))やチャネル状態などについて測定してもよい。測定結果は、制御部401に出力されても良い。
【0127】
上述した構成の無線通信システムにおいては、無線基地局からUL送信指示が含まれるDL信号を送信し、このDL信号をユーザ端末において受信する。ユーザ端末においては、UL送信指示と、UL送信前に行うUL LBTとに基づいてULデータの送信を制御する。この制御においては、DL信号の送信前のDL LBT後にULデータの送信を行う場合に、無線基地局から通知される所定条件(条件1〜条件3)でUL LBTを行う。
【0128】
このような方法により、LBTの適用が規定されたセルを利用する通信システムにおいて、適切なUL通信を実現することができる。
【0129】
(ハードウェア構成)
なお、上記実施形態の説明に用いたブロック図は、機能単位のブロックを示している。これらの機能ブロック(構成部)は、ハードウェア及び/又はソフトウェアの任意の組み合わせによって実現される。また、各機能ブロックの実現手段は特に限定されない。すなわち、各機能ブロックは、物理的に結合した1つの装置により実現されてもよいし、物理的に分離した2つ以上の装置を有線又は無線で接続し、これら複数の装置により実現されてもよい。
【0130】
例えば、本発明の一実施形態における無線基地局、ユーザ端末などは、本発明の無線通信方法の処理を行うコンピュータとして機能してもよい。
図16は、本発明の一実施形態に係る無線基地局及びユーザ端末のハードウェア構成の一例を示す図である。上述の無線基地局10及びユーザ端末20は、物理的には、プロセッサ1001、メモリ1002、ストレージ1003、通信装置1004、入力装置1005、出力装置1006、バス1007などを含むコンピュータ装置として構成されてもよい。
【0131】
なお、以下の説明では、「装置」という文言は、回路、デバイス、ユニットなどに読み替えることができる。無線基地局10及びユーザ端末20のハードウェア構成は、図に示した各装置を1つ又は複数含むように構成されてもよいし、一部の装置を含まずに構成されてもよい。
【0132】
無線基地局10及びユーザ端末20における各機能は、プロセッサ1001、メモリ1002などのハードウェア上に所定のソフトウェア(プログラム)を読み込ませることで、プロセッサ1001が演算を行い、通信装置1004による通信や、メモリ1002及びストレージ1003におけるデータの読み出し及び/又は書き込みを制御することで実現される。
【0133】
プロセッサ1001は、例えば、オペレーティングシステムを動作させてコンピュータ全体を制御する。プロセッサ1001は、周辺装置とのインターフェース、制御装置、演算装置、レジスタなどを含む中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)で構成されてもよい。例えば、上述のベースバンド信号処理部104(204)、呼処理部105などは、プロセッサ1001で実現されてもよい。
【0134】
また、プロセッサ1001は、プログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュールやデータを、ストレージ1003及び/又は通信装置1004からメモリ1002に読み出し、これらに従って各種の処理を実行する。プログラムとしては、上述の実施形態で説明した動作の少なくとも一部をコンピュータに実行させるプログラムが用いられる。例えば、ユーザ端末20の制御部401は、メモリ1002に格納され、プロセッサ1001で動作する制御プログラムによって実現されてもよく、他の機能ブロックについても同様に実現されてもよい。
【0135】
メモリ1002は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、ROM(Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable ROM)、RAM(Random Access Memory)などの少なくとも1つで構成されてもよい。メモリ1002は、レジスタ、キャッシュ、メインメモリ(主記憶装置)などと呼ばれてもよい。メモリ1002は、本発明の一実施形態に係る無線通信方法を実施するために実行可能なプログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュールなどを保存することができる。
【0136】
ストレージ1003は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、CD−ROM(Compact Disc ROM)などの光ディスク、ハードディスクドライブ、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、フラッシュメモリなどの少なくとも1つで構成されてもよい。ストレージ1003は、補助記憶装置と呼ばれてもよい。
【0137】
通信装置1004は、有線及び/又は無線ネットワークを介してコンピュータ間の通信を行うためのハードウェア(送受信デバイス)であり、例えばネットワークデバイス、ネットワークコントローラ、ネットワークカード、通信モジュールなどともいう。例えば、上述の送受信アンテナ101(201)、アンプ部102(202)、送受信部103(203)、伝送路インターフェース106などは、通信装置1004で実現されてもよい。
【0138】
入力装置1005は、外部からの入力を受け付ける入力デバイス(例えば、キーボード、マウスなど)である。出力装置1006は、外部への出力を実施する出力デバイス(例えば、ディスプレイ、スピーカーなど)である。なお、入力装置1005及び出力装置1006は、一体となった構成(例えば、タッチパネル)であってもよい。
【0139】
また、プロセッサ1001やメモリ1002などの各装置は、情報を通信するためのバス1007で接続される。バス1007は、単一のバスで構成されてもよいし、装置間で異なるバスで構成されてもよい。
【0140】
また、無線基地局10及びユーザ端末20は、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP:Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などのハードウェアを含んで構成されてもよく、当該ハードウェアにより、各機能ブロックの一部又は全てが実現されてもよい。例えば、プロセッサ1001は、これらのハードウェアの少なくとも1つで実装されてもよい。
【0141】
なお、本明細書で説明した用語及び/又は本明細書の理解に必要な用語については、同一の又は類似する意味を有する用語と置き換えてもよい。例えば、チャネル及び/又はシンボルは信号(シグナリング)であってもよい。また、信号はメッセージであってもよい。また、コンポーネントキャリア(CC:Component Carrier)は、セル、周波数キャリア、キャリア周波数などと呼ばれてもよい。
【0142】
また、無線フレームは、時間領域において1つ又は複数の期間(フレーム)で構成されてもよい。無線フレームを構成する当該1つ又は複数の各期間(フレーム)は、サブフレームと呼ばれてもよい。さらに、サブフレームは、時間領域において1つ又は複数のスロットで構成されてもよい。さらに、スロットは、時間領域において1つ又は複数のシンボル(OFDMシンボル、SC−FDMAシンボルなど)で構成されてもよい。
【0143】
無線フレーム、サブフレーム、スロット及びシンボルは、いずれも信号を伝送する際の時間単位を表す。無線フレーム、サブフレーム、スロット及びシンボルは、それぞれに対応する別の呼称が用いられてもよい。例えば、1サブフレームが送信時間間隔(TTI:Transmission Time Interval)と呼ばれてもよいし、複数の連続したサブフレームがTTIと呼ばれてよいし、1スロットがTTIと呼ばれてもよい。つまり、サブフレームやTTIは、既存のLTEにおけるサブフレーム(1ms)であってもよいし、1msより短い期間(例えば、1−13シンボル)であってもよいし、1msより長い期間であってもよい。
【0144】
ここで、TTIは、例えば、無線通信におけるスケジューリングの最小時間単位のことをいう。例えば、LTEシステムでは、無線基地局が各ユーザ端末に対して、無線リソース(各ユーザ端末において使用することが可能な周波数帯域幅や送信電力など)を、TTI単位で割り当てるスケジューリングを行う。なお、TTIの定義はこれに限られない。
【0145】
リソースブロック(RB:Resource Block)は、時間領域及び周波数領域のリソース割当単位であり、周波数領域において、1つ又は複数個の連続した副搬送波(サブキャリア(subcarrier))を含んでもよい。また、RBは、時間領域において、1つ又は複数個のシンボルを含んでもよく、1スロット、1サブフレーム又は1TTIの長さであってもよい。1TTI、1サブフレームは、それぞれ1つ又は複数のリソースブロックで構成されてもよい。なお、RBは、物理リソースブロック(PRB:Physical RB)、PRBペア、RBペアなどと呼ばれてもよい。
【0146】
また、リソースブロックは、1つ又は複数のリソースエレメント(RE:Resource Element)で構成されてもよい。例えば、1REは、1サブキャリア及び1シンボルの無線リソース領域であってもよい。
【0147】
なお、上述した無線フレーム、サブフレーム、スロット及びシンボルなどの構造は例示に過ぎない。例えば、無線フレームに含まれるサブフレームの数、サブフレームに含まれるスロットの数、スロットに含まれるシンボル及びRBの数、RBに含まれるサブキャリアの数、並びにTTI内のシンボル数、シンボル長、サイクリックプリフィクス(CP:Cyclic Prefix)長などの構成は、様々に変更することができる。
【0148】
また、本明細書で説明した情報、パラメータなどは、絶対値で表されてもよいし、所定の値からの相対値で表されてもよいし、対応する別の情報で表されてもよい。例えば、無線リソースは、所定のインデックスで指示されるものであってもよい。
【0149】
本明細書で説明した情報、信号などは、様々な異なる技術のいずれかを使用して表されてもよい。例えば、上記の説明全体に渡って言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、チップなどは、電圧、電流、電磁波、磁界若しくは磁性粒子、光場若しくは光子、又はこれらの任意の組み合わせによって表されてもよい。
【0150】
また、ソフトウェア、命令、情報などは、伝送媒体を介して送受信されてもよい。例えば、ソフトウェアが、有線技術(同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア及びデジタル加入者回線(DSL)など)及び/又は無線技術(赤外線、マイクロ波など)を使用してウェブサイト、サーバ、又は他のリモートソースから送信される場合、これらの有線技術及び/又は無線技術は、伝送媒体の定義内に含まれる。
【0151】
また、本明細書における無線基地局は、ユーザ端末で読み替えてもよい。例えば、無線基地局及びユーザ端末間の通信を、複数のユーザ端末間(D2D:Device-to-Device)の通信に置き換えた構成について、本発明の各態様/実施形態を適用してもよい。この場合、上述の無線基地局10が有する機能をユーザ端末20が有する構成としてもよい。また、「上り」や「下り」などの文言は、「サイド」と読み替えられてもよい。例えば、上りチャネルは、サイドチャネルと読み替えられてもよい。
【0152】
同様に、本明細書におけるユーザ端末は、無線基地局で読み替えてもよい。この場合、上述のユーザ端末20が有する機能を無線基地局10が有する構成としてもよい。
【0153】
本明細書で説明した各態様/実施形態は単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよいし、実行に伴って切り替えて用いてもよい。また、所定の情報の通知(例えば、「Xであること」の通知)は、明示的に行うものに限られず、暗黙的に(例えば、当該所定の情報の通知を行わないことによって)行われてもよい。
【0154】
情報の通知は、本明細書で説明した態様/実施形態に限られず、他の方法で行われてもよい。例えば、情報の通知は、物理レイヤシグナリング(例えば、DCI(Downlink Control Information)、UCI(Uplink Control Information))、上位レイヤシグナリング(例えば、RRC(Radio Resource Control)シグナリング、報知情報(MIB(Master Information Block)、SIB(System Information Block)など)、MAC(Medium Access Control)シグナリング)、その他の信号又はこれらの組み合わせによって実施されてもよい。また、RRCシグナリングは、RRCメッセージと呼ばれてもよく、例えば、RRC接続セットアップ(RRCConnectionSetup)メッセージ、RRC接続再構成(RRCConnectionReconfiguration)メッセージなどであってもよい。また、MACシグナリングは、例えば、MAC制御要素(MAC CE(Control Element))で通知されてもよい。
【0155】
本明細書で説明した各態様/実施形態は、LTE(Long Term Evolution)、LTE−A(LTE-Advanced)、LTE−B(LTE-Beyond)、SUPER 3G、IMT−Advanced、4G(4th generation mobile communication system)、5G(5th generation mobile communication system)、FRA(Future Radio Access)、New−RAT(Radio Access Technology)、CDMA2000、UMB(Ultra Mobile Broadband)、IEEE 802.11(Wi−Fi(登録商標))、IEEE 802.16(WiMAX(登録商標))、IEEE 802.20、UWB(Ultra-WideBand)、Bluetooth(登録商標)、その他の適切な無線通信方法を利用するシステム及び/又はこれらに基づいて拡張された次世代システムに適用されてもよい。
【0156】
本明細書で説明した各態様/実施形態の処理手順、シーケンス、フローチャートなどは、矛盾の無い限り、順序を入れ替えてもよい。例えば、本明細書で説明した方法については、例示的な順序で様々なステップの要素を提示しており、提示した特定の順序に限定されない。
【0157】
以上、本発明について詳細に説明したが、当業者にとっては、本発明が本明細書中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。例えば、上述の各実施形態は単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよい。本発明は、特許請求の範囲の記載により定まる本発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。したがって、本明細書の記載は、例示説明を目的とするものであり、本発明に対して何ら制限的な意味を有するものではない。