(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1は、実施形態にかかるデジタルテレビジョン放送受信装置11の信号処理系を示すブロック図である。なお、このデジタルテレビジョン放送受信装置11(デジタルテレビジョン11と称する)は、通常の平面視(2次元)表示用の映像信号に基づく映像表示を行なうだけでなく、立体視(3次元)表示用の映像信号に基づく映像表示も行なうことができる。
【0011】
図1に示すように、放送受信装置であるデジタルテレビジョン11は、アンテナ12で受信したデジタルテレビジョン放送信号を、入力端子13を介してチューナ部14に供給することにより、所望のチャンネルの放送信号を選局することが可能になっている。
【0012】
デジタルテレビジョン11は、チューナ部14で選局された放送信号を、復調部15に供給して復調し、デスクランブラ部16で必要に応じて暗号を復号した後、分離(Demux)部17に出力する。分離(Demux)部17は、デスクランブラ部16から出力された放送信号を種別ごとに分離し、分離された映像信号及び音声信号を映像/音声デコーダ18に出力する。
【0013】
映像/音声デコーダ18は、分離された映像信号及び音声信号を復号し、映像信号を合成処理部19に出力し、音声信号を音声処理部20に出力する。
【0014】
このうち、合成処理部19は、映像/音声デコーダ18から供給される映像信号に、後述するブラウザ21を介して入力される映像データまたは画像データを重畳して出力している。
【0015】
デジタルテレビジョン11は、合成処理部19から出力した映像信号を、映像処理部22に供給する。映像処理部22は、入力された映像信号を、後段の、例えば液晶表示パネル等を有する平面型の映像表示部23で表示可能なフォーマットのアナログ映像信号に変換している。デジタルテレビジョン11は、映像処理部22から出力されたアナログ映像信号を、映像表示部23に供給して映像表示に供する。
【0016】
音声処理部20は、入力された音声信号を、後段のスピーカ24で再生可能なフォーマットのアナログ音声信号に変換している。そして、この音声処理部20から出力されたアナログ音声信号が、スピーカ24に供給されることにより音声再生に供される。
【0017】
また、映像信号及び音声信号の他に、放送信号にはメディア情報や番組情報など番組関連情報(SI/PSI)が含まれている。この番組関連情報(SI/PSI)は、分離(Demux)部17より分離され、SI/PSI取得部25により解釈され、RAM(Random Access Memory)26に格納される。
【0018】
さらに、放送信号にはデジタルテレビジョン11で実行されるアプリケーションに関するアプリケーション情報が重畳されている。このアプリケーション情報は、分離(Demux)部17により分離され、アプリダウンローダ27に出力される。すなわち、復調部15や分離(Demux)部17が情報受信手段として機能することになる。
【0019】
アプリダウンローダ27は、ダウンロード実行手段として機能するものであって、分離(Demux)部17により分離されたアプリケーション情報に従って、ネットワークインターフェース28を介してネットワーク29上のサーバ30からアプリケーションをダウンロードし、RAM26もしくはFlashMemory31に記録する。
【0020】
なお、アプリケーションは、例えばHTMLによって記述されている。アプリケーションとしては、例えば、国政選挙や自然災害(台風、地震、水害など)発生の際などに、放送画面に字幕情報を表示するL字型画面や逆U字型画面などを表示するアプリケーションが挙げられる。加えて、アプリケーションとしては、前例のような放送局が作成する情報だけではなく、例えば、放送画面に関連してSNS(Social Networking Service)などに一般視聴者が投稿した情報を一覧表示するアプリケーションが挙げられる。
【0021】
RAM26もしくはFlashMemory31に記録されたアプリケーションは、ユーザの指示もしくはアプリケーション情報に記載された起動条件に従ってブラウザ21上で実行されて映像データまたは画像データとして映像/音声デコーダ18から供給される映像信号に重畳される。
【0022】
ここで、デジタルテレビジョン11は、上記した各種の受信動作を含むその全ての動作を統括的に制御するCPU(Central Processing Unit)32を備えている。CPU32は、上述したRAM26やCPU32が実行する制御プログラムを格納したFlashMemory31とともに制御部33を構成する。
【0023】
また、制御部33には、上述したネットワークインターフェース28が接続されている。このネットワークインターフェース28は、入出力端子(図示せず)を介して外部のネットワーク29に接続されている。そして、このネットワーク29には、当該ネットワーク29を介した通信機能を利用して各種のアプリケーションを提供するためのサーバ30が接続されている。このため、制御部33は、ネットワークインターフェース28及びネットワーク29を介して、サーバ30にアクセスして情報通信を行なうことにより、そこで提供しているアプリケーションを利用することができるようになっている。
【0024】
次に、放送信号によるアプリケーション情報の伝送方式について説明する。アプリケーション情報には、以下の情報を含む。なお、これに限るものではなく、その他の情報を含んでもよい。
・アプリケーション名:アプリケーションを識別するための名称
・アイコン:アプリケーションを表すアイコンのイメージ
・アプリケーション取得手段:アプリケーションの取得先(例:インターネット等)
・アプリケーション位置:URIで取得するファイルの位置
・アプリケーション実行時刻:アプリケーションを実行する予定時刻
・アプリケーション終了時刻:アプリケーションを終了する予定時刻
・アプリケーション起動条件:自動起動か手動起動
【0025】
なお、アプリケーション実行時刻とアプリケーション終了時刻に関しては、実行時刻と継続時間で表現しても相互に変換可能であるため差し支えない。
【0026】
さらに、処理の簡便化のため、アプリケーション情報が指し示すアプリケーションが現在実行可能かを示すフラグを設けることもできるが、上記のアプリケーション実行時間・アプリケーション終了時刻と現在時刻を用いることが可能であるため、本実施形態では用いない。
【0027】
上記のアプリケーション情報の放送信号による伝送方式としては、TSストリーム中のAITテーブルを用いる方式、XML形式を用いてAIT情報を表現(XML−AIT)し、放送中のカルーセル(DSM−CC:Digital Storage Media-Command and Control:サーバ−端末間制御プロトコル)を用いてXML−AITファイルを伝送する方式、ネットワーク29上のサーバ30からXML−AITファイルを取得する方法がある。AITテーブルで表現する際には、上記の情報を記述子の形で表現する。
【0028】
なお、本実施形態においては、上記の伝送方式にかかわらず、アプリケーション情報の伝送について以下のように定義する。現時刻で実行すべきアプリケーションがある場合は、そのアプリケーション情報を放送信号に重畳して伝送するとともに、次に実行するアプリケーションがある場合には、そのアプリケーション情報も連続して放送信号に重畳して伝送する。なお、サーバへの同時アクセスの可能性が高い場合はアプリケーションが自動で起動される場合であるので、アプリケーション実行条件が自動起動の場合のみ、次に実行するアプリケーションのアプリケーション情報を伝送してもよい。アプリケーション情報の放送信号による伝送は、一定間隔で繰り返し行うこととする。
【0029】
次に、アプリダウンローダ27がアプリケーションのダウンロードを実行するアルゴリズムについて説明する。アプリダウンローダ27は、分離(Demux)部17により分離されたアプリケーション情報を受信した場合に、ネットワークインターフェース28を介してネットワーク29上のサーバ30からアプリケーションのダウンロードを試みる。
【0030】
ここで、アプリダウンローダ27は、受信した複数のアプリケーション情報の内、現時刻で実行すべきアプリケーションに対応するアプリケーション情報に基づくアプリケーションのダウンロードを優先するか、次に実行すべきアプリケーションに対応するアプリケーション情報に基づくアプリケーションのダウンロードを優先するかを、以下に示す方針に従って決定する。
【0031】
(1)電源投入直後もしくはチャンネル変更後
ここで、
図2はアプリダウンローダ27における処理動作を例示的に示す模式図である。
図2に示すように、分離(Demux)部17により分離されたアプリケーション情報(AIT)には、現時刻で実行すべきアプリケーションに対応するアプリケーション情報と、次に実行すべきアプリケーションに対応するアプリケーション情報とが含まれている。
図2に示す例によれば、アプリケーションAの実行中においては、現時刻で実行すべきアプリケーションAに対応するアプリケーション情報aと、次に実行すべきアプリケーションBに対応するアプリケーション情報bとが含まれている。ここで、次に実行すべきアプリケーションBとは、アプリケーションAに係る番組と同じチャンネルであって当該番組に続いて放送される番組に係るアプリケーションである。
【0032】
図2に示すように、デジタルテレビジョン11の起動後もしくはチャンネル変更後、アプリダウンローダ27は、分離(Demux)部17により分離されたアプリケーション情報(AIT)からアプリケーションBに対応するアプリケーション情報bとアプリケーションCに対応するアプリケーション情報cとを取得する。
【0033】
次いで、アプリダウンローダ27は、時間的に最も前に実行されるアプリケーションBに対応するアプリケーション情報bからアプリケーション終了時刻(t)を取り出す。そして、アプリダウンローダ27は、現在時刻(n)からアプリケーション終了時刻(t)までの残り時間t-nを求める。
【0034】
アプリダウンローダ27は、
図2の例1に示すように、残り時間t-nが予め定められたダウンロード判定基準時間Tより長い場合には(t-n>T)、アプリケーションBをネットワーク29上のサーバ30からダウンロードする。
【0035】
一方、アプリダウンローダ27は、
図2の例2に示すように、残り時間t-nが予め定められたダウンロード判定基準時間Tより短い場合には(t-n<T)、アプリケーションCをネットワーク29上のサーバ30からダウンロードする。
【0036】
これにより、アプリケーションをダウンロードしたとしても、アプリケーションの実行時間が短く、すぐに次のアプリケーションのダウンロードを始める必要があるような場合、先のアプリケーションのダウンロードをキャンセルし、ダウンロード回数を1回にとどめることができるので、サーバ30への負荷を減らすことができる。
【0037】
(2)視聴中にアプリケーションがアプリケーション終了時刻を迎える場合
アプリダウンローダ27は、現時刻で実行中のアプリケーションの次に実行するアプリケーションのアプリケーション開始時刻をアプリケーション情報から取得し、当該アプリケーション開始時刻より所定の時間分だけ早く次のアプリケーションのダウンロードを始めるようにスケジュールを設定する。ここで、所定の時間は、予め定めた最大準備時間からアプリケーション終了時刻までの時間内における一様乱数に従って決定される。
【0038】
これにより、視聴番組の終了などのようにアプリケーションが変化する時刻において、各デジタルテレビジョン11からサーバ30に対して一斉にアクセスが集中することを防ぐことが可能である。
【0039】
続いて、アプリダウンローダ27における処理動作を
図3のフローチャートを用いて説明する。
【0040】
図3に示すように、アプリダウンローダ27は、放送信号から分離(Demux)部17により分離されたアプリケーション情報(AIT)を取得したか否かを判定する(ステップS1)。なお、ネットワーク29上のサーバ30からXML−AITファイルを取得する方法による場合は、一定時間ごとにサーバ30からアプリケーション情報を取得するものとする。
【0041】
これ以降、時間的に先に実行されるアプリケーションをアプリケーションA、その後に実行されるものをアプリケーションBと呼ぶ。本実施形態では、上述したように、現在実行すべきアプリケーションのアプリケーション情報とその次に実行すべきアプリケーションのアプリケーション情報が連続して送信されるが、この場合は、現在実行すべきアプリケーションがアプリケーションA、次に実行すべきアプリケーションがアプリケーションBとなる。なお、現在実行すべきアプリケーションが無い場合は、次に実行されるアプリケーションがアプリケーションAとなる。
【0042】
アプリダウンローダ27は、アプリケーション情報(AIT)を取得したと判定すると(ステップS1のYes)、アプリケーション情報が新規取得か否かを判定する(ステップS2)。例えば、ストリーム受信の際に取得した各アプリケーション情報に対応付けてフラグを立てておき、ステップS2にて新規取得と判定されたアプリケーション情報についてフラグをクリアすることで、この判定手段を実現することが可能である。
【0043】
アプリダウンローダ27は、アプリケーション情報が新規取得であると判定した場合には(ステップS2のYes)、デジタルテレビジョン11の電源投入直後かチャンネル変更直後であると判断してステップS3に進み、アプリケーション情報が新規取得でないと判定した場合には(ステップS2のNo)、ステップS9へ進む。
【0044】
ステップS3では、アプリダウンローダ27は、アプリケーションAに対応するアプリケーション情報aからアプリケーション終了時刻tを取得する。その後、アプリダウンローダ27は、予め定められたダウンロード判定基準時間T(例えば、60秒)より、アプリケーション終了時刻tと現在時刻nとの差の時間(t-n)が小さく(ステップS4のYes)、次のアプリケーション、すなわちアプリケーションBがダウンロード済みでなく、もしくは、ダウンロードを予約済みでなければ(ステップS5のNo)、アプリケーションBをダウンロードする(ステップS6)。
【0045】
アプリケーションのダウンロード方法は、アプリケーション情報において指定されたURLが指し示すページ(イメージを含む)をダウンロードするが、ダウンロードしたページを辿って巡回ダウンロードを行ってもよい。また、アプリケーションのダウンロード先は、RAM26やFlashMemory31などにダウンロードを行うが、これに限るものではなく、ブラウザ21で直接URLを読み込んで、実行時間まで非表示にする方法も可能である。
【0046】
また、アプリダウンローダ27は、予め定められたダウンロード判定基準時間(T:例えば、60秒)より、アプリケーション終了時刻tと現在時刻nとの差の時間(t-n)が小さくても(ステップS4のYes)、次のアプリケーション、すなわちアプリケーションBのダウンロードが終了していれば(ステップS5のYes)、そのまま処理を終了する。
【0047】
一方、アプリダウンローダ27は、予め定められたダウンロード判定基準時間(T:例えば、60秒)より、アプリケーション終了時刻tと現在時刻nとの差の時間(t-n)が大きい場合には(ステップS4のNo)、現在のアプリケーション、すなわちアプリケーションAがダウンロード済みでなく、もしくは、ダウンロードを予約済みでなければ(ステップS7のNo)、アプリケーションAをダウンロードする(ステップS8)。
【0048】
また、アプリダウンローダ27は、予め定められたダウンロード判定基準時間(T:例えば、60秒)より、アプリケーション終了時刻tと現在時刻nとの差の時間(t-n)が大きくても(ステップS4のNo)、現在のアプリケーション、すなわちアプリケーションAのダウンロードが終了していれば(ステップS7のYes)、そのまま処理を終了する。
【0049】
一方、アプリダウンローダ27は、アプリケーション情報が新規取得でないと判定した場合には(ステップS2のNo)、アプリケーション情報に対応するアプリケーション、すなわち時間的に先に実行されるアプリケーションAが現時刻で実行時間にあるか否かを判定する(ステップS9)。
【0050】
具体的には、アプリダウンローダ27は、アプリケーションAに対応するアプリケーション情報aに含まれるアプリケーション実行時刻とアプリケーション終了時刻との間に現在時刻があれば、実行可能であると判断する。
【0051】
アプリダウンローダ27は、アプリケーションAが現時刻で実行時間にあると判定した場合であって(ステップS9のYes)、アプリケーションAをダウンロードしていなければ(ステップS10のNo)、アプリケーションAをダウンロードし(ステップS11)、アプリケーションAを実行する(ステップS12)。なお、フローチャートでは省略しているが、既にアプリケーションAが実行中である場合は、2重に実行することはない。
【0052】
また、アプリダウンローダ27は、アプリケーションAが現時刻で実行時間にあると判定した場合であって(ステップS9のYes)、アプリケーションAがダウンロード済みである場合には(ステップS10のYes)、アプリケーションAを実行する(ステップS12)。
【0053】
一方、アプリダウンローダ27は、アプリケーションAが現時刻で実行時間にないと判定した場合であって(ステップS9のNo)、アプリケーションAがダウンロード済みである場合には(ステップS13のYes)、そのまま処理を終了する。
【0054】
また、アプリダウンローダ27は、アプリケーションAが現時刻で実行時間にないと判定した場合であって(ステップS9のNo)、アプリケーションAがダウンロード済みでなく、もしくは、ダウンロードを予約済みでない場合には(ステップS13のNo)、視聴中にアプリケーションがアプリケーション終了予定時刻を迎える場合に、サーバ30にアクセスが集中しないよう早めにダウンロードを行う。
【0055】
すなわち、アプリダウンローダ27は、アプリケーションAがダウンロード済みでない場合には(ステップS13のNo)、予め定めた最大準備時間をMとしたときに、[0,M]区間内の一様乱数を発生させてt´とし(ステップS14)、次のアプリケーションBのアプリケーション開始時刻をT´とする(ステップS15)。そして、T´−t´の時刻においてダウンロードを始めるようにスケジュールを予約する(ステップS16)。
【0056】
なお、アプリケーション情報の送信間隔が十分に長い場合は、一様乱数で遅延時間(ただし、アプリケーション送信間隔より短い)をさらに加味してダウンロードのタイミングを決定することも可能である。
【0057】
なお、本実施形態においては、電源投入時もしくは視聴者がチャンネルを変更した場合において、放送信号から分離(Demux)部17により分離されたアプリケーション情報が新規取得か否かの判定を行うが(ステップS2)、放送画面が非表示のとき、もしくは、デジタルテレビジョン11が複数のチューナ部14を持つ場合は、未使用のチューナ部14を用いて、予め設定されたチャンネル(視聴可能チャンネルなど)にチューニングを行って、
図3のアルゴリズムに従いアプリケーションのダウンロードを行う。
【0058】
これにより、電源投入時もしくはチャンネル変更時にアプリケーションをダウンロードする必要がなくなるので、アプリケーションの素早い立ち上げが可能となる。また、アプリケーションのダウンロードを目的として予め設定されたチャンネル(視聴可能チャンネルなど)にチューニングを行うのではなく、地上デジタル放送の場合、EIT(Event Information Table)に記述された番組情報を取得のため巡回チューニングを行っているので、このようなEITからの番組情報の取得と同時に上記のアプリケーションのダウンロードを行うようにしてもよい。
【0059】
このように実施形態の放送受信装置によれば、現時刻では放送されていない番組の放送前に、当該放送前の番組に対応するアプリケーションに係るアプリケーション情報に含まれる開始時刻に従って、サーバ30から放送前の番組に対応するアプリケーションのダウンロードを実行するようにしたので、予め放送前の番組のアプリケーションを前もって取得することが可能となるため、放送受信装置からサーバ30へのアクセス時刻をずらして分散させることが可能となるので、従来に比べ、同時に処理すべき要求数を大幅に低減させることが可能となり、サーバ30の処理能力を低く抑えることが可能となる。
【0060】
また、実施形態の放送受信装置によれば、視聴者がチャンネルを切り替えたタイミングを利用して、サーバ30に対するアクセスを行うため、取得時間のランダム化が図れる。
【0061】
また、実施形態の放送受信装置によれば、同一チャンネルを連続して視聴する場合にでも、番組終了前の一定範囲の時間内でランダムに取得することにより、取得時間の分散が図れる。
【0062】
なお、本実施形態では、放送受信装置としてデジタルテレビジョン放送受信装置11に適用した例をあげて説明したが、例えば、HDDレコーダ、チューナ、セットトップボックス等にも放送受信装置を適用することができる。
【0063】
また、放送受信装置としてノート型のポータブルコンピュータ(以下ノートPCという)を適用することもできる。
【0064】
図4は、ノートPC100のハードウェア構成を示すブロック図である。
図4に示すように、ノートPC100は、情報処理を行うCPU(Central Processing Unit)101、BIOSなどを記憶した読出し専用メモリであるROM(Read Only Memory)102、各種データを書換え可能に記憶するRAM(Random Access Memory)103、各種データベースとして機能するとともに各種のプログラムを格納するHDD(Hard Disk Drive)104、記憶媒体110を用いて情報を保管したり外部に情報を配布したり外部から情報を入手するためのDVDドライブ等の媒体駆動装置105、ネットワーク29を介して外部の他のコンピュータと通信により情報を伝達するための通信制御装置106、処理経過や結果等をユーザに表示するLCD(Liquid Crystal Display)等の表示装置107、並びにユーザがCPU101に命令や情報等を入力するためのキーボードやポインティングデバイス等の入力装置108、選択した放送局から放送された映像のコンテンツ(TV番組)をアンテナやケーブル(不図示)を介して受信する放送受信部111、IPTVサーバ(図示せず)を接続するインターフェースであって放送受信手段であるIPTV(Internet Protocol Television)接続部112、音声出力部113等から構成されており、これらの各部間で送受信されるデータをバスコントローラ109が調停して動作する。
【0065】
このようなノートPC100では、ユーザが電源を投入するとCPU101がROM102内のローダーというプログラムを起動させ、HDD104よりOS(Operating System)というコンピュータのハードウェアとソフトウェアとを管理するプログラムをRAM103に読み込み、このOSを起動させる。このようなOSは、ユーザの操作に応じてプログラムを起動したり、情報を読み込んだり、保存を行ったりする。OSのうち代表的なものとしては、Windows(登録商標)等が知られている。これらのOS上で走る動作プログラムを応用ソフトウェアと呼んでいる。なお、応用ソフトウェアは、所定のOS上で動作するものに限らず、後述の各種処理の一部の実行をOSに肩代わりさせるものであってもよいし、所定のアプリケーションソフトやOSなどを構成する一群のプログラムファイルの一部として含まれているものであってもよい。
【0066】
ここで、ノートPC100は、応用ソフトウェアとして、放送受信プログラムをHDD104に記憶している。この意味で、HDD104は、放送受信プログラムを記憶する記憶媒体として機能する。
【0067】
また、一般的には、ノートPC100のHDD104にインストールされる応用ソフトウェアは、DVDなどの各種の光ディスク、各種光磁気ディスク、フレキシブルディスクなどの各種磁気ディスク、半導体メモリ等の各種方式のメディア等の記憶媒体110に記録され、この記憶媒体110に記録された動作プログラムがHDD104にインストールされる。このため、DVD等の光情報記録メディアやFD等の磁気メディア等の可搬性を有する記憶媒体110も、応用ソフトウェアを記憶する記憶媒体となり得る。さらには、応用ソフトウェアは、例えば通信制御装置106を介して外部のネットワーク29から取り込まれ、HDD104にインストールされても良い。
【0068】
ノートPC100で実行される放送受信プログラムは、上述した各部(復調部15、デスクランブラ部16、分離(Demux)部17、映像/音声デコーダ18、合成処理部19、音声処理部20、ブラウザ21、映像処理部22、SI/PSI取得部25、アプリダウンローダ27)を含むモジュール構成となっており、実際のハードウェアとしてはCPU101が上記記憶媒体からプログラムを読み出して実行することにより上記各部がRAM103上にロードされ、復調部15、デスクランブラ部16、分離(Demux)部17、映像/音声デコーダ18、合成処理部19、音声処理部20、ブラウザ21、映像処理部22、SI/PSI取得部25、アプリダウンローダ27がRAM103上に生成されるようになっている。
【0069】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。