(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記スリーブ部の遠位への移動は、前記スリーブ部が配置される前記外側導体の長さを減少させ、前記スリーブ部の近位への移動は、前記スリーブ部分が配置される前記外側導体の長さを増加させる、請求項2に記載の焼灼装置。
前記内側導体は第1の電気的導電性材料で形成され、前記外側導体は前記第1の電気的導電性材料とは異なる第2の電気的導電性材料で形成される、請求項1に記載の焼灼装置。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、添付の図面を参照しながら、調節可能な放射部分長さを有する本開示の焼灼装置、それを備えた電気外科手術システムおよびそれを用いた焼灼領域の調節方法の実施形態について説明する。図の説明全体にわたって、同様の符号は、同様または同一の要素を指すものとする。図面に示しかつ本説明で使用され、かつ従来同様に、対象上の相対的な位置づけについて述べる場合、「近位である」という用語は、使用者により近い焼灼装置またはその構成要素のその部分を指し、「遠位である」という用語は、使用者からより遠い焼灼装置またはその構成要素のその部分を指す。
【0015】
本説明は、「一実施形態では」、「実施形態では」、「いくつかの実施形態では」、あるいは、「他の実施形態では」という語句を用いる場合があるが、これらの語句はそれぞれ、本開示に係る同一または異なる実施形態の1つまたは複数を指すものとする。本説明のための「A/B」という形の語句は、AまたはBを意味する。本説明のための「Aおよび/またはB」という形の語句は、「(A)、(B)または(AおよびB)」を意味する。本説明のための「A、BまたはCのうちの少なくとも1つ」という形の語句は、「(A)、(B)、(C)、(AおよびB)、(AおよびC)、(BおよびC)または(A、BおよびC)」を意味する。
【0016】
電磁エネルギーは一般に、エネルギーの上昇または波長の低下によって、電波、マイクロ波、赤外線、可視光線、紫外線、X線およびガンマ線に分類される。本説明において使用される「マイクロ波」は一般に、300メガヘルツ(MHz)(3×10
8サイクル/秒)〜300ギガヘルツ(GHz)(3×10
11サイクル/秒)の周波数範囲の電磁波を指す。本説明において使用される「焼灼処置」は一般に、任意の焼灼処置、例えば、マイクロ波焼灼、無線周波数(RF)焼灼またはマイクロ波焼灼を用いる切除を指す。本説明において使用される「エネルギー照射装置」は一般に、マイクロ波もしくはRF電気外科手術用発生器などの電力発生源からのエネルギーを組織に移動させるために使用することができる任意の装置を指す。本説明において使用される「エネルギー照射装置アレイ」は一般に、1つまたは複数のエネルギー照射装置を指す。本説明において使用される「伝送線路」は一般に、ある点から別の点までの信号の伝播のために使用することができる任意の伝送媒体を指す。
【0017】
本説明において使用される「長さ」は、電気的長さまたは物理的長さを指すことができる。一般に、電気的長さは、伝送媒体内を伝播している信号の波長に換算した伝送媒体の長さの表現である。電気的長さは通常、波長、ラジアンまたは度(°)に換算して表される。例えば、電気的長さは、伝送媒体内を伝搬している電磁波または電気信号の波長の倍数または約数として表すことができる。波長は、ラジアン、または度(°)などの理論上の角度単位で表すことができる。伝送媒体の電気的長さは、(a)伝送媒体を通る電気もしくは電磁信号の伝播時間の(b)伝送媒体の物理的長さと等しい距離にわたる自由空間における電磁波の伝播時間に対する比を乗じたその物理的長さとして表すことができる。電気的長さは一般に物理的長さとは異なる。適当なリアクタンス素子(容量性または誘導性)の追加によって、電気的長さを、物理的長さよりも著しく短くまたは長くすることができる。
【0018】
本開示の様々な実施形態は、組織を治療するための調節可能な放射部分長さを有する焼灼装置および電磁放射線を組織に導く方法を提供する。実施形態は、マイクロ波周波数または他の周波数の電磁放射線を用いて実施してもよい。様々な実施形態に係る調節可能な放射部分長さを有する焼灼装置を備えた電気外科手術システムは、約300MHz〜約10GHzで動作するように設計および構成されている。
【0019】
組織内のエネルギー照射装置の周りにおける照射焼灼領域は、(例えば、マイクロ波周波数との関係で)アンテナ放射部分長さなどの多くの要因の影響を受ける。組織内の照射焼灼領域は、例えば、ダイポールアンテナアセンブリにおける給電点の間隙距離の影響を受ける場合もある。本開示の実施形態に係る焼灼装置は、放射部分の寸法調節を可能にするように構成された長さ調節部材(例えば、
図3に示す350)を備えていてもよい。いくつかの実施形態では、本開示の長さ調節部材は、遠位放射部分の長さの変更を達成するように構成されていてもよい。本開示に係る焼灼装置の実施形態は、追加として、あるいは、代わりとして、給電点の間隙距離の選択的な調節を可能にするように構成された間隙調節部材(例えば、
図6に示す640)を備えていてもよい。
【0020】
調節可能な放射部分長さを有する本開示の焼灼装置の様々な実施形態は、マイクロ波焼灼に適しており、かつマイクロ波焼灼を用いる手術切除のために組織を予め凝固するのに用いられる。以下に説明する様々な方法は、標的組織のマイクロ波焼灼および完全な破壊を目的としているが、電磁放射線を導く方法は、例えば、心臓組織内の電気的刺激の伝導を妨げるために標的組織が部分的に破壊されるか損傷を受ける他の治療法と共に使用できることを理解されたい。さらに、以下の説明はダイポールマイクロ波アンテナの使用について説明しているが、本開示の教示は、モノポール、ヘリカルまたは他の好適な種類のマイクロ波アンテナに応用することができる。
【0021】
図1は、エネルギー照射装置(本明細書では焼灼装置とも呼ばれる)またはプローブ100を備えた本開示の一実施形態に係る電気外科手術システム10を示す。本開示に係る組織焼灼用途での使用に適したエネルギー照射装置の一実施形態(例えば、
図1のプローブ100)が、
図2Aおよび
図2Bにより詳細に示されている。但し、当然のことながら、プローブの他の実施形態(例えば、
図3、
図6および
図11にそれぞれ示す301、601および901)を使用してもよい。
【0022】
プローブ100は一般に、給電線110(またはシャフト)によって伝送線路15を介してコネクタ16に接続された放射部分150を有するアンテナアセンブリ12を備え、プローブ100はさらに、コネクタ16によって電気外科手術用電力発生源(例えば、マイクロ波もしくはRF電気外科手術用発生器または発生器アセンブリ28)に動作可能に接続されていてもよい。様々な実施形態に係るプローブ100は、長さ(例えば、
図1および
図2Aに示す「L」)を有する放射部分150を備える。
図1および
図2Aに示すように、プローブ100は、放射部分150の長さの選択的な調節を可能にするように構成された長さ調節部材250を備えていてもよい。本開示において後でより詳細に説明するが、長さ調節部材250を調節することによる放射部分150の長さの調節は、自動的にあるいは使用者によって手動で行なってもよい。
【0023】
プローブ100は、近位放射部分140および遠位放射部分105を備えていてもよく、それについては本開示において後で説明する。いくつかの実施形態では、放射部分150は長さ「L」(
図1および
図2Aに示す)を有し、遠位放射部分105は長さ「LD」(
図2Aに示す)を有し、近位放射部分140は長さ「L7」(
図2Aに示す)を有するため、L=LD+L7となる。アンテナアセンブリ12および放射部分150の形状および大きさは、
図1に示す構成とは異なっていてもよい(例えば、
図2Aに示すように、放射部分150は長さ「L1」を有していてもよい)。
【0024】
給電線110は、好適なフレキシブル、セミリジッドまたはリジッドなマイクロ波伝導性ケーブルで形成されてもよく、かつ、電気外科手術用電力発生源28に直接接続していてもよい。あるいは、給電線110によって、アンテナアセンブリ12を伝送線路15を介して発生器28に電気的に接続させてもよい。給電線110は、アンテナアセンブリ12の近位端から伝送線路15の遠位端までの長さが約1インチ〜約12インチの長さ範囲で可変的であってもよい。給電線110は、好適な導電性材料(例えば、同様の導電率値を有する銅、金、銀または他の導電性金属あるいは金属合金)で形成されていてもよい。給電線110は、一般に組織および/または皮膚を穿孔するために必要とされる強度を与えるステンレス鋼製であってもよい。給電線110を形成するために使用される導電性材料は、例えば、それらの特性を向上させるため(例えば、導電率を向上させるため)またはエネルギー損失を減少させるために、他の材料(例えば、金または銀などの他の導電性材料)でメッキされていてもよい。いくつかの実施形態では、給電線110はステンレス鋼を含み、かつその導電率を向上させるために、ステンレス鋼は、銅または金などの導電性材料の層でコーティングされていてもよい。給電線110は、内側導体と、内側導体を同軸に取り囲む誘電体と、誘電体を同軸に取り囲む外側導体とを備えていてもよい。アンテナアセンブリ12は、外側導体260の最遠位端の遠位に延在する内側導体(例えば、
図2Aに示す210)の一部から形成されていてもよい。給電線110は、電力処理を向上させるために、流体(例えば、食塩水または水)で冷却してもよく、かつ、ステンレス鋼製カテーテルを備えていてもよい。
【0025】
いくつかの実施形態では、電力発生源28は、約300MHz〜約2500MHzの動作周波数でマイクロ波エネルギーを供給するように構成されている。他の実施形態では、電力発生源28は、約300MHz〜約10GHzの動作周波数でマイクロ波エネルギーを供給するように構成されている。電力発生源28は、様々な周波数の電磁エネルギーを供給するように構成されていてもよい。伝送線路15は、追加として、あるいは、代わりとして、冷却液源18からプローブ100に冷却液を供給するように構成された導管(図示せず)を提供してもよい。
【0026】
アンテナアセンブリ12は一般に、内側導体210および外側導体260を備え、かつ、内側導体210と外側導体260を分離させる誘電体240を備えていてもよい。様々な実施形態に係る長さ調節部材250は、任意の好適な電気的続接方法(例えば、半田付け、溶接またはレーザー溶接)によって、内側導体210に電気的に接続されている。いくつかの実施形態では、内側導体210は第1の導電性材料(例えば、ステンレス鋼)で形成され、外側導体260は第2の導電性材料(例えば、銅)で形成されている。いくつかの実施形態では、外側導体260は、アンテナアセンブリ12の少なくとも一部に沿って、内側導体210を同軸に取り囲んでいる。内側導体210および外側導体260は、任意の好適な導電性材料で形成されていてもよい。
【0027】
本開示の実施形態によれば、外側導体260の遠位端は、その間に給電点(例えば、
図6に示す635)を画定するために、間隙(例えば、
図6および
図8に示す「G」)によって遠位放射部分の近位端から離間していてもよい。例えば、アンテナアセンブリ12のエネルギー焦点を向上させるために、電気チョークまたは非電気(流体)チョークを使用して、アンテナアセンブリ12の遠位端に戻り電流を収容させてもよい。一般に、チョークは、放射部分から近位にあるか放射部分の一部としてのアンテナアセンブリ12上に配置させることができる。
【0028】
誘電体240は、セラミック、水、マイカ、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリイミド、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)(例えば、テフロン(登録商標)、米国デラウェア州ウィルミントンのE. I. du Pont de Nemours and Company社製)、ガラスまたは金属酸化物などのこれらに限られない任意の好適な誘電性材料で形成されていてもよい。アンテナアセンブリ12には、外側導体260もしくはその部分を取り囲む第2の誘電体(例えば、
図2Aに示す270)が設けられていてもよい。いくつかの実施形態では、第2の誘電体は、誘電体240の誘電率とは異なる誘電率を有する材料で形成されている。
【0029】
アンテナアセンブリ12の遠位端には、エンドキャップまたはテーパー部分120が位置づけられており、それは、最小の抵抗での組織内への挿入を可能にするように鋭い先端部123で終端していてもよい。エンドキャップまたはテーパー部分120は、例えば、円形、平坦状、四角形、六角形またはシリンドロコニカル形の先端部123のような他の形状を有していてもよい。先端部123は、非粘着性材料(例えば、ポリテトラフルオロエチレン(別名、PTFEまたはテフロン(登録商標)、米国デラウェア州ウィルミントンのE. I. du Pont de Nemours and Company社製)、ポリエチレンテレフタレート(PET)など)でコーティングされていてもよい。
【0030】
いくつかの変形では、アンテナアセンブリ12は、近位放射部分140および遠位放射部分105を備える。いくつかの実施形態では、一般に誘電性材料で作られた接合部材(図示せず)は、近位放射部分140と遠位放射部分105とを結合する。いくつかの実施形態では、遠位および近位放射部分105、140は、接合部材において一直線に並べられ、かつさらに、遠位放射部分105を少なくとも部分的に貫通する内側導体によって支持されている。様々な実施形態に係る接合部材は、任意の好適な方法によって任意の好適なエラストマーまたはセラミック誘電性材料で形成されていてもよい。いくつかの実施形態では、接合部材は、オーバーモールドによって形成されており、かつ、熱可塑性エラストマー、例えば、ポリエーテルブロックアミド(例えば、PEBAX(登録商標)、フランスのコロンブのArkemaグループ社製)、ポリエーテルイミド(例えば、ULTEM(登録商標)および/またはEXTEM(登録商標)、サウジアラビアのSABIC Innovative Plastics社製)および/またはポリイミド系ポリマー(例えば、VESPEL(登録商標)、米国デラウェア州ウィルミントンのE. I. du Pont de Nemours and Company社製)を含む。接合部材は、任意の好適な方法によって任意の好適なオーバーモールド化合物を用いて形成されていてもよく、かつ、セラミック基板の使用を含んでいてもよい。接合部材の実施形態の例は、同一出願人による2010年2月5日に出願された「生物組織に短絡されるチョークを有する電気外科手術装置(ELECTROSURGICAL DEVICES WITH CHOKE SHORTED TO BIOLOGICAL TISSUE)」という発明の名称の米国特許出願公開第12/701,030号に開示されている。
【0031】
いくつかの実施形態では、アンテナアセンブリ12には、冷却液チャンバ(図示せず)が設けられていてもよい。さらに、接合部材は、冷却液チャンバに出入りする冷却液の流れを容易にするように冷却液流入および流出口(図示せず)を備えていてもよい。冷却液チャンバおよび冷却液流入および流出口の実施形態の例は、同一出願人による2009年3月10日に出願された「冷却され、誘電的に緩衝されたマイクロ波ダイポールアンテナ(COOLED DIELECTRICALLY BUFFERED MICROWAVE DIPOLE ANTENNA)」という発明の名称の米国特許出願公開第12/401,268号および「マイクロ波アンテナを冷却する装置および方法(DEVICES AND METHODS FOR COOLING MICROWAVE ANTENNAS)」という発明の名称の米国特許第7,311,703号に開示されている。
【0032】
いくつかの実施形態では、アンテナアセンブリ12には、遠位放射部分105もしくはその部分、近位放射部分140もしくはその部分および/または給電線110もしくは部分の周りに配置された外側ジャケット(図示せず)が設けられていてもよい。外側ジャケットは、ポリマーまたはセラミック材料などの任意の好適な材料で形成されていてもよい。外側ジャケットは、任意の好適な方法(例えば、熱収縮、オーバーモールド、コーティング、噴霧、浸漬、粉末塗装、焼き付けおよび/または膜蒸着)によって塗布してもよい。
【0033】
例えば、電気外科手術システム10を用いるマイクロ波焼灼の間、プローブ100は、組織に挿入されるか組織に隣接して配置され、マイクロ波エネルギーがそこに供給される。超音波またはコンピュータ断層撮影(CT)誘導を用いて、プローブ100を治療される組織の領域に正確に誘導してもよい。プローブ100は、例えば、手術スタッフによる従来の手術技術を用いて、経皮的にあるいは組織上に配置してもよい。臨床医は、マイクロ波エネルギーが照射される時間の長さを予め定めてもよい。照射持続時間は、腫瘍の大きさおよび位置などの多くの要因ならびに腫瘍が続発性または原発性癌であるか否かによって決められてもよい。プローブ100を用いるマイクロ波エネルギー照射の持続時間は、破壊される組織領域および/または周囲組織における熱分配の進行によって決められてもよい。標的組織領域の癌細胞を破壊するために、単一または複数のプローブ100を使用して、短い処置時間(例えば、数秒〜数分)の焼灼を行ってもよい。
【0034】
ほぼ同時に標的組織領域を焼灼するために、複数のプローブ100をさまざまな配置構成で配置し、より速い処置を可能にしてもよい。複数のプローブ100を使用して、相乗効果で大きな焼灼体積を生成したり、同時に別々の部位を焼灼したりすることができる。組織焼灼の大きさおよび形状は、エネルギー照射装置の設計、同時に使用されるエネルギー照射装置の数、焼灼時間およびワット数、ならびに組織特性などの様々な要因の影響を受ける。
【0035】
動作中、波長(ラムダ(λ))を有するマイクロ波エネルギーは、アンテナアセンブリ12を通って(例えば、遠位放射部分105に沿って)伝送され、かつ、周囲媒体(例えば、組織)に放射される。効率的な放射のためのアンテナの長さは、放射されている媒体の誘電性に依存する実効波長(λ
eff)に左右される場合がある。マイクロ波エネルギーを波長(λ)で内部に伝送させるアンテナアセンブリ12は、周囲媒体(例えば、乳房組織と対照的な肝臓組織)によって異なる実効波長(λ
eff)を有していてもよい。
【0036】
図1および
図2Aに示すように、本開示の実施形態に係るアンテナアセンブリ12は、放射部分150の寸法調節を可能にするように構成された長さ調節部材250を備える。様々な実施形態に係る長さ調節部材250は、近位端254および遠位端256を備えたスリーブ部255を備える。スリーブ部255は、ほぼ円筒状または管状の形状を有していてもよく、かつ、ステンレス鋼で形成されていてもよい。テーパー部分120は、スリーブ部255の遠位端256に隣接して配置されていてもよい。テーパー部分120は第1の導電性材料で形成されていてもよく、スリーブ部255は第1の導電性材料とは異なる第2の導電性材料で形成されていてもよい。テーパー部分120は、高熱伝導性を有する材料で形成されていてもよい。スリーブ部255およびテーパー部分120の形状および大きさは、
図1および
図2Aに示す構成とは異なっていてもよい。
【0037】
いくつかの実施形態では、アンテナアセンブリ12は、外側導体260の少なくとも一部の周りに配置された絶縁体スリーブ270を備える。
図2Aに示すように、スリーブ部255は、絶縁体スリーブ270の少なくとも遠位部分272の周りに配置されていてもよい。いくつかの実施形態では、絶縁体スリーブ270およびスリーブ部255は、内側導体210の長手軸(例えば、
図2Aに示す「A−A」)にほぼ同心であってもよい。絶縁体スリーブ270は、例えば、スリーブ部255の摺動性および/または再配置性(repositionability)を強化するために、外側導体260の遠位端262を越えて遠位に延在していてもよい。絶縁体スリーブ270の形状および大きさは、
図2Aおよび
図2Bに示す構成とは異なっていてもよい。
【0038】
絶縁体スリーブ270は、任意の好適な非導電性絶縁体、例えば、テフロン(登録商標)スリーブで形成されていてもよい。いくつかの実施形態では、絶縁体スリーブ270は、潤滑性スリーブである。絶縁体スリーブ270は、例えば、ポリマーコーティングを塗布することによっておよび/または熱収縮可能な管(例えば、ポリオレフィン)を配置しかつ外側導体260への熱収縮管に適合させるようにその温度を上昇させることによって、これらに限定されない任意の好適な方法によって塗布してもよい。絶縁体スリーブ270は、絶縁体スリーブ270上でのスリーブ部255もしくはその部分の摺動を可能にするように、材料特性(例えば、密度および潤滑性)に基づいて選択してもよい。絶縁体スリーブ270は、追加として、あるいは、代わりとして、絶縁体スリーブ270および/またはスリーブ部255に対する損傷を妨げかつ/またはそれらの摩耗を最小にするように選択してもよい。絶縁体スリーブ270は、潤滑性ポリマー材料、例えば、高密度ポリオレフィン(例えば、ポリエチレン)、ポリテトラフルオロエチレン(別名、PTFEまたはテフロン(登録商標)、米国デラウェア州ウィルミントンのE. I. du Pont de Nemours and Company社製)あるいはポリウレタンで形成されていてもよい。絶縁体スリーブ270は、熱収縮、押出成形、射出成形、浸漬コーティングまたは他の好適な方法によって形成してもよい。いくつかの実施形態では、絶縁体スリーブ270は、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンオキシド、ポリヒドロキシエチルメタクリレートまたはそのコポリマーなどの高親水性低摩擦ポリマーで形成された表面コーティングを含んでいてもよい。絶縁体スリーブ270は、例えば、周囲媒体(例えば、組織)内に放射されるエネルギーを最大にするために、誘電体240の誘電率よりも高い誘電率を有する材料で形成されていてもよい。絶縁体スリーブ270は、例えば、水および/または血液などの他の体液との接触によって、処置中の所定の期間において親水性になり得る材料で形成されていてもよい。
【0039】
様々な実施形態に係る長さ調節部材250は、比較的短い長さ「L1」(
図2Aに示す)を有する放射部分150に対応する第1の位置(例えば、最近位位置)、比較的長い長さ「L3」(
図2Bに示す)を有する放射部分150Lに対応する第2の位置(例えば、最遠位位置)、および中間の長さの放射部分に対応する複数の中間位置を有していてもよい。いくつかの実施形態では、距離「L1」は約1cmであり、距離「L3」は約5cmであってもよい。
【0040】
いくつかの実施形態では、長さ調節部材250が、例えば、比較的短い長さ「L1」(
図2Aに示す)を有する放射部分150に対応する第1の位置に配置されると、アンテナ放射部分の遠位部分250は、外側導体の下に部分的に重なる露出部によって形成されかつ長さ「L2」を有する近位放射部分22を越えて遠位に、固定された長さ「LD」だけ伸長するため、L1=LD+L2となる。
図2Bに示すように、長さ調節部材250が、例えば、比較的長い長さ「L3」を有する放射部分150Lに対応する第2の位置に配置されると、放射部分の遠位部分250は、長さ「L4」を有する近位放射部分22を越えて遠位に、固定された長さ「LD」だけなお伸長するため、L3=LD+L4となる。距離「L2」および「L4」は、任意の好適な長さであってもよく、かつ、波長の分数で測定してもよい。いくつかの実施形態では、距離「L2」は約1mmであり、距離「L4」は約4cmであってもよい。
【0041】
様々な実施形態に係る長さ調節部材250の選択的な調節によって、長さ調節部材250の近位に延在する外側導体の下に部分的に重なっている部分の長さの変更を可能にし、それにより、プローブ100のマイクロ波性能を強化しかつ/または所望の焼灼体積および形状を得てもよい。例えば、小さい焼灼体積を生じさせる局所温度を生成するために使用される比較的短い長さ(例えば、「L1」)を有する放射部分(例えば、
図2Aに示す150)は、例えば、915MHzの周波数を用いる小さな腫瘍の治療に適しているかもしれない。切除処置では、外科医が遠位放射部分をできるだけ遠く遠位に伸長させたい場所で、比較的長い長さ(例えば、「L3」)を有する放射部分(例えば、
図2Bに示す150L)は、近位放射部分の長さを調節するための長さ調節部材250を用いて形成してもよい。処置中、例えば、プローブ100のマイクロ波性能を強化しかつ/または所望の焼灼パターンを得るために、長さ調節部材250を用いる近位放射部分の長さの選択的な調節を任意の回数で行ってもよい。
【0042】
プローブ100は、指向性放射パターンと共に動作するように構成されていてもよい。プローブ100は、指向性放射パターンがそれと共に回転するように、長手軸「A−A」(
図2Aに示す)の周りを回転可能であってもよい。任意の細長い放射ローブがそれと共に回転するように軸「A−A」の周りを回転可能なアンテナアセンブリの例は、同一出願人による2008年8月25日に出願された「誘電性材料からなる放射状隔壁を有する誘電体部分を有するマイクロ波アンテナアセンブリ(MICROWAVE ANTENNA ASSEMBLY HAVING A DIELECTRIC BODY PORTION WITH RADIAL PARTITIONS OF DIELECTRIC MATERIAL)」という発明の名称の米国特許出願公開第12/197,405号に開示されている。
【0043】
図3は、内側導体210と、内側導体210の周りに同軸に配置された誘電体240と、遠位放射部分305の寸法調節を可能にするように構成された長さ調節部材350とを備えた本開示の一実施形態に係る焼灼装置301の一部を示す。
図3に示すように、内側導体210は、誘電体240を越えて遠位に延在していてもよい。内側導体210は、可塑性(yieldable)または可撓性材料で形成されていてもよい。
【0044】
図3および
図5に連携させて示すように、長さ調節部材350は、比較的短い長さ「L5」を有する遠位放射部分305に対応する第1の位置(例えば、最近位位置)、比較的長い長さ「L6」を有する遠位放射部分305Lに対応する第2の位置(例えば、最遠位位置)、および中間の長さの遠位放射部分に対応する複数の中間位置を有していてもよい。いくつかの実施形態では、距離「L5」は約1cmであり、距離「L6」は約5cmであってもよい。いくつかの実施形態では、長さ調節部材350は、遠位放射部分の遠位端において鋭い先端部(例えば、
図3に示す338)で終端するテーパー状端部(例えば、
図3に示す355)を備える。テーパー状端部は、最小の抵抗での組織内へのプローブの挿入を可能にする。テーパー状端部は、例えば、円形、平坦状、四角形、六角形またはシリンドロコニカル形の先端部のような他の形状を有していてもよい。
【0045】
様々な実施形態に係る長さ調節部材350は、内側スリーブ352と、内側スリーブ352の少なくとも一部の周りに配置された外側スリーブ351とを備える。外側スリーブ351および内側スリーブ352は、異なる大きさ、直径および厚さを有していてもよい。
図3および
図4に示すように、内側スリーブ352は、近位端353と、遠位端354と、近位端353と遠位端354との間に配置されたネジ山付き中間部分357とを含んでいてもよく、外側スリーブ351は、テーパー状端部355と、中間部分356と、内側スリーブ352のネジ山付き中間部分357に係合するネジ山付き端部358とを含んでいてもよい。外側スリーブ351および内側スリーブ352は、任意の好適な導電性材料、例えば、ステンレス鋼、チタンなどの金属で形成されていてもよい。いくつかの実施形態では、内側スリーブ352は、任意のリジッドな誘電性材料で形成されていてもよい。外側スリーブ351および内側スリーブ352の形状および大きさは、
図3〜
図5に示す構成とは異なっていてもよい。
【0046】
長さ調節部材350が第1の位置(例えば、最近位位置)、第2の位置(例えば、最遠位位置)または第1と第2の位置との間の中間位置に配置されると、ネジ山付き端部358の複数のネジ山(例えば、
図4に示す358a)は、ネジ山付き中間部分357の複数のネジ山(例えば、
図4に示す357a)に係合する。
図3および
図4に示すように、外側スリーブ351が最近位位置に配置されると、ネジ山付き端部358は、内側スリーブ352の近位端353の最も近くに配置されたネジ山付き中間部分357の近位部分に係合する。
図5に示すように、外側スリーブ351が最遠位位置に配置されると、ネジ山付き端部358は、内側スリーブ352の遠位端354の最も近くに配置されたネジ山付き中間部分357の遠位部分に係合する。
【0047】
いくつかの実施形態では、内側スリーブ352の遠位端354は、外側スリーブ351の中間部分356に係合するように構成された機械的インタフェースを含んでいてもよい。
図3に示すように、内側スリーブ352の遠位端354は、例えば、長さ調節部材350の構造一体性を強化しかつ/またはネジ山357a、358aの適切な位置合わせを維持するために、外側スリーブ351の中間部分356の内面に摺動可能に係合するように構成された突起部354pを含んでいてもよい。突起部354pの形状および大きさは、
図3および
図5に示す構成とは異なっていてもよい。いくつかの実施形態では、外側スリーブ351上の摩擦は、外側スリーブ351の中間部分356の内面と接触する突起部354pの表面積を最小にすることによって減少させてもよい。
【0048】
焼灼装置301もしくはその部分には、可撓性の外側コーティングまたはジャケット材322が設けられていてもよい。いくつかの実施形態では、ジャケット材322は、長さ調節部材350もしくはその部分の周りに配置されていてもよい。好適な材料特性(例えば、弾性)を有する任意の材料を、ジャケット材322(例えば、伸縮性ポリマー熱収縮)のために使用してもよい。
【0049】
いくつかの実施形態では、長さ調節部材350は、内側スリーブ352および外側スリーブ351を互いに関係づけて回転させることによって、長さを伸縮させることができる。例えば、長さ調節部材350を調節する際に、内側導体210の弾性、反発性または可塑性特性によって、内側導体210のコイル状部分の巻き取りまたは巻き戻しを可能にしてもよい。
【0050】
様々な実施形態に係る焼灼装置301は、例えば、組織内の照射焼灼領域を調節するための自動調節プロセス時に、長さ調節部材350を用いる遠位放射部分の長さの選択的な調節を可能にするように構成されていてもよい。焼灼装置301は、指向性放射パターンがそれと共に回転するように、長手軸の周りを回転可能であってもよい。
【0051】
図6は、本開示において後で説明するが、間隙調節部材640が長さ調節部材350の近位に配置されていること以外は、
図3の焼灼装置301の一部に類似する本開示の一実施形態に係る焼灼装置601の一部を示す。焼灼装置601は、内側導体210と、内側導体210の周りに同軸に配置された誘電体240と、外側導体260とを備え、かつ、誘電体240もしくはその部分の周りに配置された絶縁体スリーブ270を備えていてもよい。
図6に示す内側導体210、誘電体240および絶縁体スリーブ270は、
図3〜
図5において同様の符号で示されている要素に類似しており、そのさらなる説明は簡潔のために省略する。
【0052】
焼灼装置601の実施形態は、
図3〜
図5に示す長さ調節部材350を備えていてもよい。長さ調節部材350は、最遠位位置、最近位位置および複数の中間位置に調節可能であってもよい。
図7に示すように、外側スリーブ351が最遠位位置に配置されると、ネジ山付き端部358は、内側スリーブ352の遠位端354の最も近くに配置されたネジ山付き中間部分357の遠位部分に係合し、これは、比較的長い長さ(例えば、
図5に示す「L6」)を有する遠位放射部分305Lに対応する。
図8に示すように、外側スリーブ351が最近位位置に配置されると、ネジ山付き端部358は、内側スリーブ352の近位端353の最も近くに配置されたネジ山付き中間部分357の近位部分に係合し、これは、比較的短い長さ(例えば、
図3に示す「L5」)を有する遠位放射部分305に対応する。長さ調節部材350の形状および大きさは、
図6、
図7および
図8に示す構成とは異なっていてもよい。
【0053】
外側導体660は、任意の好適な導電性材料、例えば、銅、アルミニウム、ステンレス鋼などの金属または他の好適な金属で形成されていてもよい。
図6に示すように、外側導体660の遠位端662は、その間に給電点635を画定するために、遠位放射部分305の近位端から間隙「G」によって離間していてもよい。
【0054】
様々な実施形態に係る間隙調節部材640は、例えば、プローブ100のマイクロ波性能を強化しかつ/または所望の焼灼パターンを得るために、給電点635の間隙距離の選択的な調節を可能にするように構成されている。例えば、より丸いまたはドーナツ状形状の焼灼を有するより小さい焼灼が求められる場合、焼灼装置601は、放射部分調節点を下げて(例えば、組織の1/4の波長)、その最もコンパクトな長さに調節してもよい。焼灼装置が(例えば、切除処置において)より長くかつより幅が狭い焼灼を生成するために必要とされる場合、間隙および遠位放射部分の長さは、間隙調節部材640および長さ調節部材350を調節することによって、より最大の長さになるまで拡張してもよい。いくつかの実施形態では、間隙調節部材640および/または長さ調節部材350は、例えば、本開示の電気外科手術システム1000(
図9に示す)によって、使用者が手動でかつ/または自動的に調節してもよい。実施形態に係る間隙調節部材640は、潤滑性の有無によらない様々な形態(例えば、可動スリーブおよび/または可動アーム)であってもよい。
【0055】
間隙調節部材640は、任意の好適な導電性材料、例えば、銅、ステンレス鋼、チタンなどの金属で形成されていてもよい。
図6に示すように、間隙調節部材640は、誘電体240の周りに配置された絶縁体スリーブ270の周りに同軸に配置されていてもよい。間隙調節部材640は、例えば、給電点635の間隙距離を縮めるために遠位から近位方向に、かつ、例えば、給電点635の間隙距離を(
図6に矢印線で示すように)伸ばすために近位から遠位方向に、絶縁体スリーブ270に沿って長手方向に移動(例えば、摺動)させるように構成されていてもよい。いくつかの実施形態では、間隙調節部材640は、誘電体240の周りに同軸に配置されていてもよく、ここで、誘電体240は、誘電体240および/または間隙調節部材640を損傷させずに、第1の誘電体の外面に沿って間隙調節部材640の摺動を可能にする材料特性(例えば、密度)を有する。外側導体660は、間隙調節部材640に電気的に接続されている。いくつかの実施形態では、外側導体260の遠位端66は、間隙調節部材640の少なくとも一部の周りに同軸に配置されている。間隙調節部材640もしくはその部分の外面は、間隙調節部材640の移動を支援するための好適な潤滑性(lubricious)物質(図示せず)でコーティングされていてもよい。潤滑性物質は、導電性物質であってもよい。間隙調節部材640の形状および大きさは、
図6に示す構成とは異なっていてもよい。
【0056】
外側ジャケット(図示せず)は、例えば、遠位放射部分の近位に配置されて、プローブ601もしくはその部分に設けられていてもよい。いくつかの実施形態では、外側ジャケットは、例えば、ポリイミドまたは類似の誘電性材料などの絶縁材料で作られていてもよい。外側ジャケットは、低導電率を有する材料で形成された水冷カテーテルであってもよい。使用中、外側ジャケット内に冷却液を循環させてもよく、それにより、プローブ601の温度の制御を支援し、かつ、放射部分内に誘電体を装荷してもよい。外側ジャケットの外面は、組織内での外側ジャケットの移動を支援し、かつ組織がそこに付着するのを防止するために、テフロン(登録商標)などの好適な潤滑性物質でコーティングされていてもよい。
【0057】
焼灼装置601は、(例えば、インディシア位置合わせマークと一致するようにエネルギーの流れ方向の方向付けを可能にするように外科医に視覚的な手がかりを提供するための)着色したストリップなどのインディシア位置合わせマーク(図示せず)および/または挿入深さの参照のためのインディシア目盛り線(図示せず)を含んでいてもよい。インディシア位置合わせマークおよびインディシア目盛り線の実施形態の例は、同一出願人による2009年6月2日に出願された「指向性放射パターンを有する電気外科手術装置(ELECTROSURGICAL DEVICES WITH DIRECTIONAL RADIATION PATTERN)」という発明の名称の米国特許出願公開第12/476,960号に開示されている。
【0058】
様々な実施形態に係る焼灼装置601は、外科医が任意の好適な構成に合わせて遠位放射部分の長さおよび給電点の間隙距離を調節できる(例えば、焼灼領域を調節しかつ/または所望の手術結果を達成できる)ように構成されている。例えば、
図7に示すように、長さ調節部材350は、細長い遠位放射部分305Lを提供するように調節してもよく、本開示の一実施形態に係る間隙調節部材640は、比較的小さい間隙距離に対応し得る長さ「L9」まで給電点の間隙距離を縮めるように長さ「L8」だけ外側導体660の遠位端662から遠位に伸長させてもよい。いくつかの実施形態では、距離「L8」は約5mmであり、距離「L9」は約0.5mmであってもよい。
図8に示すように、長さ調節部材350は、比較的短い長さを有する遠位放射部分305を提供するように調節してもよく、本開示の一実施形態に係る間隙調節部材640は、長さ「L11」の間隙距離を提供する(例えば、焼灼領域を調節する)ように長さ「L10」だけ調節してもよい。いくつかの実施形態では、距離「L10」は約0.5mmであり、距離「L11」は約10mmであってもよい。
【0059】
図9は、焼灼装置またはプローブ601を備えた本開示の一実施形態に係る電気外科手術システム1000を概略的に示す。但し、当然のことながら、プローブの他の実施形態(例えば、
図3および
図11にそれぞれ示す301および901)を使用してもよい。電気外科手術システム1000は、
図1の電気外科手術システム10の発生器アセンブリ28の一実施形態に動作可能に接続されたアクチュエータ20を備える。アクチュエータ20は、ケーブル19によってコネクタ17を介して発生器アセンブリ28に動作可能に接続されたフットスイッチ、ハンドスイッチ、噛み作動式(bite-activated)スイッチまたは任意の他の好適なアクチュエータであってもよい。ケーブル19は、アクチュエータ20からの作動信号を発生器アセンブリ28に伝達するための1つまたは複数の導電体を備えていてもよい。一実施形態では、アクチュエータ20は、無線周波数または赤外線リンクなどのこれらに限定されない無線リンクによって、発生器アセンブリ28に動作可能に接続されている。使用中、臨床医は、焼灼装置601の動作特性をプレビューするためにユーザインタフェース25と対話することができる。
【0060】
様々な実施形態に係る発生器アセンブリ28は、処理装置(例えば、
図10に示す82)と動作可能に通信する発生器モジュール(例えば、
図10に示す86)と、ユーザインタフェース25と、アクチュエータ20とを備える。焼灼装置601は、RFおよび/またはマイクロ波エネルギー源として構成することができる発生器モジュールのエネルギー出力口に動作可能に接続されている。アクチュエータ20は、ユーザインタフェース21を介して処理装置に動作可能に接続されている。実施形態において、アクチュエータ20は、ケーブル接続またはワイヤレス接続によって処理装置および/または発生器モジュールに動作可能に接続されていてもよい。
【0061】
ユーザインタフェース25は、少なくとも1つのユーザインタフェース要素23、24を視覚的に表示するように構成されたフラットパネルグラフィックLCD(液晶表示装置)などのこれに限定されない表示装置21を備えていてもよい。一実施形態では、表示装置21は、タッチスクリーン機能(図示せず)、例えば、表示装置との物理的な接触によってスタイラスまたは使用者の指先などのこれらに限定されない物体からの入力を受け取る機能を備える。ユーザインタフェース要素23、24は、ユーザインタフェース要素に関連づけられたアクティブ領域内でスクリーンに接触することによって、ユーザインタフェース要素23、24に関連づけられた入力がユーザインタフェース25によって受け取られるように、対応するアクティブ領域を有していてもよい。
【0062】
ユーザインタフェース25は、追加として、あるいは、代わりとして、スイッチ(例えば、プッシュボタンスイッチ、トグルスイッチ、スライドスイッチ)および/または連続アクチュエータ(例えば、回転または線形電位差計、回転または線形エンコーダ)(これらに限定されない)を備え得る1つまたは複数の制御部22を備えていてもよい。一実施形態では、制御部22は、専用の機能(例えば、表示装置のコントラスト、電源のオン/オフなど)を有する。制御部22は、電気外科手術システム10の動作モードに従って変更可能な機能を有していてもよい。ユーザインタフェース要素23は、その機能を表示するために、制御部22にほぼ隣接して配置されていてもよい。制御部22は、照明付きインジケータ(例えば、単色または色が変わるLEDインジケータ)などのインジケータを備えていてもよい。
【0063】
図10は、
図9の電気外科手術システム1000の一実施形態を示すブロック図である。一実施形態では、発生器モジュール86は、約915MHzのエネルギーを供給するように構成されている。発生器モジュール86は、追加として、あるいは、代わりとして、約2450MHz(2.45GHz)のエネルギーを供給するように構成されていてもよい。本開示は、発生器モジュール86が約915MHzまたは約2450MHz以外の周波数を生成するように構成された実施形態および発生器モジュール86が可変周波数エネルギーを生成するように構成された実施形態を意図している。発生器アセンブリ28は、ユーザインタフェース21に動作可能に接続された処理装置82を備える。処理装置82は、メモリ(例えば、記憶装置88または外部装置91)に格納された一連の指示を実行することができる任意の種類の計算装置、計算回路あるいは任意の種類の処理装置または処理回路を備えていてもよい。
【0064】
いくつかの実施形態では、記憶装置88は、処理装置82に動作可能に接続され、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリーメモリ(ROM)および/または不揮発性メモリ(NVRAM、フラッシュおよびディスクベースの記憶装置)を含んでいてもよい。記憶装置88は、本開示に係る焼灼パターンの表示および制御方法を実行するための処理装置82上で実行可能な1組のプログラム命令を含んでいてもよい。発生器アセンブリ28は、外部装置91との通信リンクを提供するように構成されたデータインタフェース90を備えていてもよい。いくつかの実施形態では、データインタフェース90は、USBインタフェース、メモリカードスロット(例えば、SDスロット)および/またはネットワークインターフェイス(例えば、100BaseTイーサネット(登録商標)インタフェースまたは802.11「Wi−Fi」インタフェース)のうちのいずれかであってもよい。外部装置91は、USB装置(例えば、メモリスティック)、メモリカード(例えば、SDカード)および/またはネットワーク接続した装置(例えば、コンピュータまたはサーバ)のうちのいずれかであってもよい。
【0065】
発生器アセンブリ28は、エネルギー照射装置データ(例えば、1つまたは複数のエネルギー照射装置(例えば、
図11に示す901)に関連したパラメータ)を格納しかつ読み出すように構成されたデータベース84を備えていてもよい。エネルギー照射装置またはエネルギー照射装置アレイアセンブリに関連したデータベース84に格納されるパラメータとしては、エネルギー照射装置(もしくは照射装置アレイアセンブリ)識別子、エネルギー照射装置(もしくは照射装置アレイアセンブリ)寸法、周波数、(例えば、放射部分長さに対する)焼灼長さ、焼灼直径、(例えば、焼灼形状に対する)給電点における間隙距離、時間的係数、形状測定基準および/または周波数測定基準が挙げられるが、これらに限定されない。一実施形態では、焼灼パターン位相(例えば、照射装置アレイアセンブリのワイヤーフレームモデルおよび/またはそれに関連づけられた焼灼パターン)がデータベース84に含まれていてもよい。
【0066】
データベース84は、少なくとも部分的にデータインタフェース90を介して外部装置91によって提供されるデータによって維持されてもよい。例えば、限定されるものではないが、エネルギー照射装置データは、データインタフェース90を介して外部装置91からデータベース84にアップロードされてもよい。エネルギー照射装置データは、追加として、あるいは、代わりとして、外部装置91に格納されているデータおよび/または指示に従って、処理(例えば、追加、修正または削除)されてもよい。一実施形態では、データベース84に表示されるエネルギー照射装置データのセットは、データインタフェース90に接続(例えば、物理的結合および/または論理的結合)されている外部装置91に応答して外部装置91に含まれている対応するデータと自動的に同期される。
【0067】
様々な実施形態に係る処理装置82は、使用者がユーザインタフェース25および/または表示装置21を介して照射装置アレイアセンブリの一実施形態に対応する少なくとも1つの焼灼パターンおよび/または他のエネルギー照射装置データを観察することができるようにプログラムされている。例えば、外科医は、ほぼ丸い焼灼パターンが必要であると決定するかもしれない。外科医は、発生器アセンブリ28のための「焼灼形状を選択する」という動作モードを作動させ、表示装置21にグラフィックおよび文字で示されるデータを見直すことによってエネルギー照射装置アレイをプレビューし、場合により、あるいは、代わりとして、例えば、画像を回転させることによってグラフィック画像を処理し、かつ、表示されたパラメータに基づいてエネルギー照射装置のアレイを選択する。次いで、選択したエネルギー照射装置(1つまたは複数)を、それと共に使用される発生器アセンブリ28に電気的に接続してもよい。
【0068】
一実施形態では、発生器アセンブリ28に、パラメータに対応する1つまたは複数の電磁エネルギー伝達装置を提示させるために、外科医は、ユーザインタフェース25を介して照射装置アレイパラメータを入力してもよい。例えば、外科医は、3.0cm×3.0cm×3.0cmの焼灼パターンを必要とし、それに対応する入力を行ってもよい。それに応答して、発生器アセンブリ28は、入力されたパラメータに一致または相関する利用可能な電磁エネルギー伝達装置の対応するサブセットをプレビューしてもよい。
【0069】
一実施形態では、外科医は、選択した電力出力をユーザインタフェース25を介して入力してもよく、次いで、電気外科手術システム1000は、自動的に長さ調節部材350の外側スリーブ358を回転伸縮させて遠位放射部分305の長さを調節する(例えば、組織内の照射焼灼領域を調節する)ように焼灼装置601を制御する。電気外科手術システム1000は、電力レベルおよび/または反射電力レベルに基づいて、自動的に外側スリーブ358を回転伸縮させて遠位放射部分305の長さを調節してもよい。
【0070】
電気外科手術システム1000は、追加として、あるいは、代わりとして、自動的に間隙調節部材640を調節して給電点635の間隙距離を伸縮させるように焼灼装置601を制御するように構成されていてもよい。様々な実施形態に係る電気外科手術システム1000は、本開示に係る焼灼装置の一実施形態(例えば、
図6に示す601または
図11に示す901)の制御での使用に適したフィードバックループ機構を備えていてもよい。フィードバックループ機構としては、近接センサ、分圧器ネットワーク、放射状センサおよび/または、例えば、ネジ山357a、358aのネジ山比に基づくフィードバッククリック音(feedback clicks)(これらに限定されない)が挙げられる。
【0071】
別の実施形態では、電気外科手術システム1000は、焼灼装置901(
図11に示す)を制御するように構成されていてもよく、かつ、組織内の照射焼灼領域の自動調節を可能にするために、(例えば、焼灼装置901の第1のピボット要素に動作可能に接続された)第1のアクチュエータおよび/または(例えば、焼灼装置901の第2のピボット要素に動作可能に接続された)第2のアクチュエータを備えていてもよい。本開示において後でより詳細に説明するように、第1のアクチュエータは、長さ調節部材(例えば、
図11に示す950)を用いて遠位放射部分の長さを調節することによって自動的に焼灼領域を調節するために使用してもよく、かつ/または、第2のアクチュエータは、間隙調節部材(例えば、
図11に示す940)を用いて給電点の間隙距離を調節することによって焼灼領域を調節するために使用してもよい。
【0072】
図11は、遠位放射部分905と、遠位放射部分905の寸法調節を可能にするように構成された長さ調節部材950とを備えた、本開示の別の実施形態に係る焼灼装置901の一部を示す。焼灼装置901は、追加として、あるいは、代わりとして、給電点935の間隙距離の選択的な調節を可能にするように構成された間隙調節部材940を備えていてもよい。
図11に示すように、焼灼装置901は一般に、遠位端912を有する内側導体210と、内側導体210の周りに同軸に配置された誘電体240と、誘電性材料240の少なくとも近位部分の周りに同軸に配置された外側導体960とを備える。いくつかの実施形態では、内側導体210は第1の導電性材料(例えば、ステンレス鋼)で形成され、外側導体260は第2の導電性材料(例えば、銅)で形成されている。内側導体210は、長さ調節部材950に電気的に接続されていてもよい。
【0073】
様々な実施形態に係る長さ調節部材950は、誘電体(例えば、誘電体240あるいはプラスチック、セラミックまたは空気などのこれらに限定されない他の誘電体)の近位部分943の周りに配置された内面91を有する内側スリーブ952と、内側スリーブ952の外面92の少なくとも一部の周りに配置された外側スリーブ951とを備える。外側スリーブ951および内側スリーブ952は、任意の好適な導電性材料(例えば、ステンレス鋼、チタンなどの金属)で形成されていてもよい。外側スリーブ951および内側スリーブ952は、異なる大きさ、直径および厚さを有していてもよい。外側スリーブ951および内側スリーブ952の形状および大きさは、
図11に示す構成とは異なっていてもよい。
【0074】
いくつかの実施形態では、内側スリーブ952は、例えば、ほぼ円筒状または管状の形状を有する中空本体954と、中空本体の開放端を閉じるように構成されたエンドキャップ953とを備える。エンドキャップ953は、内面94および外面97を備え、かつ、ほぼ円形またはディスク状の形状を有していてもよい。
図11に示すように、エンドキャップ953には、内側導体210の遠位端912の通過を可能にするように構成された開口部が設けられていてもよい。いくつかの実施形態では、内側導体210は、エンドキャップ953に電気的に接続されている。
【0075】
図11に示すように、外側スリーブ951は、例えば、内側スリーブ952の少なくとも一部を受容するように構成されたチャンバ「C」を画定する管状の本体956と、スリーブ本体956の遠位端の遠位に延在するテーパー状端部955とを備えていてもよい。いくつかの実施形態では、テーパー状端部955は、内面95および内面95によって画定された内部空洞95aを備える。
図11に示すように、内部空洞95aは、チャンバ「C」と連絡する開放端を備えていてもよい。チャンバ「C」および空胴95aの形状および大きさは、
図11に示す構成とは異なっていてもよい。
【0076】
様々な実施形態に係る長さ調節部材950は、第1の付勢部材983を備える。第1の付勢部材983は、任意の好適な付勢部材(例えば、ばね)であってもよい。第1の付勢部材983は、チャンバ「C」および/または空胴95a内に嵌合するように構成されていてもよい。いくつかの実施形態では、第1の付勢部材983は、空胴95aの近位壁に付勢力を与えるように構成されている。いくつかの実施形態では、誘電体240の遠位端242は、(例えば、力がエンドキャップ953の外面97に与えられる場合の)内側スリーブ952の近位への移動を妨げるか最小にするのを支援するために、エンドキャップ953の内面94に隣接して配置されていてもよい。
図11に示すように、第1の付勢部材983は、導体210がエンドキャップ953の外面97からチャンバ「C」および/または空胴95a内に遠位に延在するのを可能にするように構成された(例えば、ばねのコイルによって画定された)内部開放空間を備えていてもよい。様々な実施形態に係る第1の付勢部材983は、外側スリーブ951を長さ「L12」だけ遠位に移動させるのに十分な付勢力を与えるように構成されている。いくつかの実施形態では、距離「L12」は、約3cm〜約10cmの範囲である。
【0077】
いくつかの実施形態では、第1の付勢部材983がコイルばねである場合、付勢力は、材料特性および/またはばねの特定の構成(例えば、ばねワイヤの直径、コイルの長さおよび単位長さ当たりの巻数)の関数であってもよい。一実施形態では、第1の付勢部材983は、例えば、第1の付勢部材983への加熱によって付勢力の調節を可能にするように公知の熱膨張係数を有する材料で形成されている。
【0078】
図11に示すように、外側スリーブ951は、第1のピボット要素997(例えば、ピンおよびスプール機構)に接続された第1の引張要素994(例えば、ケーブル)に動作可能に関連づけられていてもよい。いくつかの実施形態では、長さ調節部材950は、第1のピボット要素997を回転させることによって、伸縮させることができる。いくつかの実施形態では、第1の付勢部材983によって外側スリーブ951に与えられる付勢力に従って、第1のピボット要素997が第1の回転方向(例えば、時計回り)に回転すると、第1の引張要素994は第1のピボット要素997上に巻き取られて外側スリーブ951を近位に移動させ、第1のピボット要素997が第1の回転方向とは反対の第2の回転方向(例えば、反時計回り)に回転すると、第1の引張要素994は、第1のピボット要素997から巻き戻されて外側スリーブ951を遠位に移動させることができる。第1の引張要素994は、無線周波数(RF)エネルギーに対してほぼ透過性または半透過性である材料(例えば、テフロン(登録商標)または任意のリジッドな誘電性材料)で形成されていてもよい。
【0079】
様々な実施形態に係る間隙調節部材940は、外側導体960の遠位部分965の周りに配置された近位スリーブ部971を有する軸方向に摺動可能な外側導体スリーブ要素970と、近位スリーブ部971に付勢力を与えるように構成された第2の付勢部材981とを備える。第2の付勢部材981は、任意の好適な付勢部材(例えば、ばね)であってもよい。いくつかの実施形態では、第2の付勢部材981は、外側導体スリーブ要素970を長さ「L13」だけ遠位に移動させるのに十分な付勢力を与えるように構成されている。いくつかの実施形態では、距離「L13」は、約1cmである。
【0080】
様々な実施形態に係る外側導体スリーブ要素970は、第2のピボット要素995(例えば、ピンおよびスプール機構)に接続された第2の引張要素92(例えば、ケーブル)に動作可能に関連づけられていてもよい。いくつかの実施形態では、間隙調節部材940は、第2のピボット要素995を回転させることによって、例えば、外側導体960の遠位端に対して配置させることができる。いくつかの実施形態では、第2の付勢部材981によって外側導体スリーブ要素970に与えられる付勢力に従って、第2のピボット要素995が第1の回転方向(例えば、時計回りに)に回転すると、第2の引張要素92は第2のピボット要素995上に巻き取られて外側導体スリーブ要素970を近位に移動させ、第2のピボット要素995が第1の回転方向とは反対の第2の回転方向(例えば、反時計回り)に回転すると、第2の引張要素92は、第2のピボット要素995から巻き戻されて外側導体スリーブ要素970を遠位に移動させることができる。第2の引張要素92は、RFエネルギーに対してほぼ透過性または半透過性である材料(例えば、テフロン(登録商標)または任意のリジッドな誘電性材料)で形成されていてもよい。
【0081】
本開示の実施形態に係る焼灼装置901は、自動プロセス時に長さ調節部材950を制御するための第1のピボット要素997に動作可能に接続された第1のアクチュエータ(例えば、
図13に示す1197)を備えていてもよい。いくつかの実施形態では、第1のアクチュエータは、制御装置(例えば、電気外科手術システム1000の処理装置82)に動作可能に関連づけられている。焼灼装置901は、追加として、あるいは、代わりとして、自動プロセス時に間隙調節部材940を制御するための第2のピボット要素995に動作可能に接続された第2のアクチュエータ(例えば、
図13に示す1195)を備えていてもよい。
【0082】
図12に示すように、焼灼装置901は、第1のピボット要素997に動作可能に接続された第1の動作要素1297(例えば、摘みまたはボタン)を備えていてもよい。いくつかの実施形態では、第1の動作要素1297(以後、第1の摘み1297と呼ぶ)は、第1の摘み1297を第1の回転方向(例えば、時計回り)に回転させて(第1の引張要素994を第1のピボット要素997上に巻き取ってもよい)、例えば、外側スリーブ951を近位に移動させ、かつ/または、第1の摘み1297を第2の回転方向(例えば、反時計回り)に回転させて(第1の引張要素994を第2のピボット要素995から巻き戻してもよい)、例えば、外側スリーブ951を遠位に移動可能にすることによって、使用者が手動で長さ調節部材950を調節できるようにする。第1の摘み1297は、様々な形状、テクスチャおよび色を有していてもよい。いくつかの実施形態では、第1の摘み1297は、ほぼ円筒形状を有する。
【0083】
焼灼装置901は、追加として、あるいは、代わりとして、第2のピボット要素995に動作可能に接続された第2の動作要素1295(例えば、摘みまたはボタン)を備えていてもよい。いくつかの実施形態では、第2の動作要素1295(以後、第2の摘み1295と呼ぶ)は、第2の摘み1295を第1の回転方向(例えば、時計回り)に回転させて(第2の引張要素92を第2のピボット要素995上に巻き取ってもよい)、例えば、外側導体スリーブ要素970を近位に移動させ、かつ/または、第2の摘み1295を第2の回転方向(例えば、反時計回り)に回転させて(第2の引張要素92を第2のピボット要素995から巻き戻してもよい)、例えば、外側導体スリーブ要素970を遠位に移動可能にすることによって、使用者が手動で間隙調節部材940を調節できるようにしてもよい。第1の摘み1297および第2の摘み1295の形状および大きさは、
図12に示す構成とは異なっていてもよい。
【0084】
図13は、放射部分905を有する焼灼装置またはプローブ1101を備えた本開示の一実施形態に係る電気外科手術システム1100を示す。プローブ1101は、組織内の放射部分の周りにおける照射焼灼領域の選択的な調節を可能にするように構成された照射領域調節部材(例えば、
図11に示す長さ調節部材950および/または間隙調節部材940)を備える。様々な実施形態に係るプローブ1101は、第1のアクチュエータ1197および第2のアクチュエータ1195以外は、
図11のプローブ901に類似している。いくつかの実施形態では、第1のアクチュエータ1197は第1のピボット要素997(
図11に示す)に動作可能に接続され、かつ/または、第2のアクチュエータ1195は第2のピボット要素995(
図11に示す)に動作可能に接続されている。いくつかの実施形態では、第1のアクチュエータ1197および/または第2のアクチュエータ1195は、発生器アセンブリ1128に電気的に接続されていてもよい。第1のアクチュエータ1197および第2のアクチュエータ1195はそれぞれ、例えば、処理装置82(
図10に示す)上で実行されているプロセスに関連して、長さ調節部材950(
図11に示す)および間隙調節部材940(
図11に示す)の自動調節を可能にしてもよい。
【0085】
様々な実施形態に係る発生器アセンブリ1128は、使用者がユーザインタフェース25(
図9に示す)および/または表示装置21(
図9に示す)を介してプローブ1101に対応する少なくとも1つの焼灼パターンおよび/または他のエネルギー照射装置データを観察することができるように構成されている。発生器アセンブリ1128は、
図9および
図10の発生器アセンブリ28にほぼ類似しており、そのさらなる説明は簡潔のために省略する。
【0086】
いくつかの実施形態では、外科医はユーザインタフェース25を介して選択した電力出力を入力してもよく、次いで、電気外科手術システム1100は、電力レベルおよび/または反射電力レベルに基づいて自動的に長さ調節部材950を調節して遠位放射部分305の長さを調節するようにアクチュエータ1197を制御する。
図11および
図13に連携させて示すように、本開示の電気外科手術システム1100は、第1の付勢部材983によって外側スリーブ951に与えられる付勢力に従って、第1の引張要素994を第1のピボット要素997上に巻き取って長さ調節部材950の外側スリーブ951を近位に移動させ得る第1の回転方向に第1のピボット要素997を回転させ、かつ/または第1の引張要素994を第1のピボット要素997から巻き戻して、外側スリーブ951を遠位に移動可能にし得る第2の回転方向に第1のピボット要素997を回転させるようにアクチュエータ1197を制御してもよい。
【0087】
電気外科手術システム1100は、追加として、あるいは、代わりとして、給電点の間隙距離を伸縮させるように間隙調節部材940を自動調節するように第2のアクチュエータ1195を制御するように構成されていてもよい。
図11および
図13に連携させて示すように、本開示の電気外科手術システム1100は、例えば、第2の付勢部材981によって外側導体スリーブ要素970に与えられる付勢力に従って、第2の引張要素92を第2のピボット要素995上に巻き取って外側導体スリーブ要素970を近位に移動させ得る第1の回転方向に第2のピボット要素995を回転させ、かつ/または、第2の引張要素92を第2のピボット要素995から巻き戻して外側導体スリーブ要素970を遠位に移動可能にし得る第2の回転方向に第2のピボット要素995を回転させるようにアクチュエータ1195を制御してもよい。
【0088】
第1のアクチュエータ1197および/または第2のアクチュエータ1195としては、空気圧アクチュエータ、油圧アクチュエータ、電気式アクチュエータまたは他の好適なアクチュエータが挙げられる。いくつかの実施形態では、第1のアクチュエータ1197は、回転電気式アクチュエータである。いくつかの実施形態では、第2のアクチュエータ1195は、回転電気式アクチュエータである。
【0089】
以下、
図14を参照しながら本開示に係るエネルギーを組織に導く方法について説明し、
図15を参照しながら組織内の照射焼灼領域の調節方法について説明する。本明細書で提供される方法のステップは、本開示の範囲から逸脱することなく、組み合わせでも本明細書に示されているものとは異なる順序でも実施できることを理解されたい。
【0090】
図14は、本開示の一実施形態に係るエネルギーを組織に導く方法を示すフローチャートである。ステップ1410では、エネルギー照射装置(例えば、
図1に示す100)を用意する。エネルギー照射装置は、長さ(例えば、
図2Aに示す「L1」)を有する放射部分(例えば、
図2Aに示す150)を備える。放射部分は、内側導体(例えば、
図2Aおよび
図2Bに示す210)と、内側導体に電気的に接続された長さ調節部材(例えば、
図2Aおよび
図2Bに示す250)とを備える。内側導体210は、可塑性または可撓性の導電性材料(例えば、チタン)で形成されていてもよい。長さ調節部材は、放射部分の寸法調節を可能にするように構成され、かつ、スリーブ部(例えば、
図2Aに示す255)を備えていてもよい。絶縁体スリーブ(例えば、
図2Aおよび
図2Bに示す270)は、エネルギー照射装置の外側導体(例えば、
図2Aおよび
図2Bに示す260)の少なくとも一部の周りに配置されていてもよい。絶縁体スリーブは、例えば、スリーブ部の摺動性および/または再配置性を強化するために、外側導体の遠位端を越えて遠位に延在していてもよい。いくつかの実施形態では、放射部分は、ブロードサイド放射パターンでエネルギーを放射するように構成されている。
【0091】
ステップ1420では、エネルギー照射装置(例えば、
図1に示す100)を組織内に配置する。エネルギー照射装置は、組織内に直接挿入するか、外科手術中に臨床医によって体内に配置されたか、あるいは、当該技術分野で知られている他の好適な方法によって体内に配置された内腔(例えば、静脈、針、内視鏡またはカテーテル)を介して挿入してもよい。エネルギー照射装置は、指向性放射パターンと共に動作するように構成されていてもよい。
【0092】
ステップ1430では、組織内のエネルギー照射装置の少なくとも一部の周りにおける照射焼灼領域を生成するために、エネルギー源(例えば、
図1に示す28)からのエネルギーを放射部分(例えば、
図2Aに示す150)を通して伝送させる。エネルギー源は、出力信号を生成するための任意の好適な電気外科手術用発生器であってもよい。いくつかの実施形態では、エネルギー源は、マイクロ波エネルギー源であり、かつ、約300MHz〜約10GHzの動作周波数でマイクロ波エネルギーを供給するように構成されていてもよい。
【0093】
ステップ1440では、放射部分の長さを調節するための長さ調節部材を用いて焼灼領域を調節する。本開示のエネルギー照射装置のいくつかの実施形態では、焼灼領域は、給電点(例えば、
図11に示す935)の間隙距離の選択的な調節を可能にするように構成された間隙調節部材(例えば、
図11に示す940)を用いて調節してもよい。
【0094】
図15は、本開示の一実施形態に係る、組織内の照射焼灼領域の調節方法を示すフローチャートである。ステップ1510では、エネルギー照射装置(例えば、
図11に示す901)を用意する。エネルギー照射装置は、長さを有する遠位放射部分(例えば、
図11に示す905)を備える。遠位放射部分は、遠位放射部分の長さの選択的な調節を可能にするように構成された長さ調節部材(例えば、
図11に示す950)を備える。長さ調節部材は、第1のピボット要素(例えば、
図11に示す997)に動作可能に関連づけられている。
【0095】
ステップ1520では、エネルギー照射装置(例えば、
図11に示す901)を組織内に配置する。エネルギー照射装置は、任意の好適な方法によって組織内に配置してもよい。
【0096】
ステップ1530では、組織内の照射焼灼領域を生成するために、エネルギー源(例えば、
図1に示す28)からのエネルギーを遠位放射部分(例えば、
図11に示す905)を通して伝送させる。いくつかの実施形態では、エネルギー源は、マイクロ波エネルギー源であり、かつ、約300MHz〜約10GHzの動作周波数でマイクロ波エネルギーを供給するように構成されていてもよい。
【0097】
ステップ1540では、放射部分の長さを調節するために、第1のピボット要素(例えば、
図11に示す997)を第1の回転方向または第2の回転方向に回転させることによって組織内の照射焼灼領域を調節する。第1のピボット要素は、例えば、第1の摘み(例えば、
図12に示す1297)を用いて手動で、あるいは、例えば、発生器アセンブリ(例えば、
図13に示す1128)に電気的に接続されたアクチュエータ(例えば、
図13に示す1197)によって自動的に回転させてもよい。
【0098】
さらに、エネルギー照射装置(例えば、
図11に示す901)は、給電点の間隙距離の選択的な調節を可能にするように構成された間隙調節部材(例えば、
図11に示す940)を備えていてもよい。場合により、ステップ1550では、給電点の間隙距離を調節するために、第2のピボット要素(例えば、
図11に示す995)を回転させることによって組織内の照射焼灼領域を調節してもよい。第2のピボット要素は、例えば、第2の摘み(例えば、
図12に示す1295)を用いて手動で、あるいは、例えば、発生器アセンブリ(例えば、
図13に示す1128)に電気的に接続されたアクチュエータ(例えば、
図13に示す1195)によって自動的に回転させてもよい。
【0099】
本開示の実施形態に係る、放射部分の寸法調節を可能にするように構成された長さ調節部材および/または給電点の間隙距離の選択的な調節を可能にするように構成された間隙調節部材を備えた上記焼灼装置ならびに組織に電磁放射線を導く方法によって、臨床医は、組織内の照射焼灼領域を調節することによって、大血管、健康な臓器または生体膜などの組織構造を不必要に焼灼または加熱することを回避することができる。上記焼灼装置は、開放手術、内視鏡(例えば、リジッドまたはフレキシブル)または経皮的処置に適しているかもしれない。
【0100】
上記電気外科手術システムによって、使用者は、焼灼装置の一実施形態に対応する1つまたは複数の焼灼パターンおよび/または他のエネルギー照射装置データを観察することができ、それにより、臨床医は、焼灼体積を予測し、合併症を回避しかつ/または治療マージンの計画を立てることができる。上記電気外科手術システムは、本開示の長さ調節部材の一実施形態を用いて放射部分の長さを自動調節し、かつ/または本開示の間隙調節部材の一実施形態を用いて給電点の間隙距離を自動調節するように構成されていてもよい。
【0101】
上記焼灼装置は、約915MHz、約2.45GHzまたは任意の他の適当な周波数で動作するように設計されていてもよい。いくつかの実施形態では、放射部分の寸法調節を可能にするように構成された長さ調節部材および/または給電点の間隙距離の選択的な調節を可能にするように構成された間隙調節部材を備えた本開示の焼灼装置、およびそれを備えた電気外科手術システムは、第1の周波数(例えば、約915MHz)で動作させてもよく、ここで、遠位放射部分は、第1の長さ(例えば、約2cm)および第2の周波数(例えば、約2.45GHz)を有し、かつ、第2の長さ(例えば、約1cm)を有するように調節されている。
【0102】
調節可能な放射部分長さを有する上記焼灼装置は、外科的または非外科的(例えば、インターベンショナルラジオロジーなど)環境での使用に適しているかもしれない。
【0103】
例示および説明のために添付の図面を参照しながら実施形態について詳細に説明してきたが、本発明の方法および装置はそれらによって限定されるものとして解釈されるべきでないことを理解されたい。本開示の範囲から逸脱することなく、上記実施形態に対する様々な修正が可能であることは当業者には明らかであろう。