特許第6239863号(P6239863)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6239863
(24)【登録日】2017年11月10日
(45)【発行日】2017年11月29日
(54)【発明の名称】クッション
(51)【国際特許分類】
   A47C 27/08 20060101AFI20171120BHJP
【FI】
   A47C27/08 A
   A47C27/08 F
【請求項の数】4
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2013-106557(P2013-106557)
(22)【出願日】2013年5月20日
(65)【公開番号】特開2014-226219(P2014-226219A)
(43)【公開日】2014年12月8日
【審査請求日】2016年1月13日
(73)【特許権者】
【識別番号】506164006
【氏名又は名称】株式会社ウォーキングDAY
(74)【代理人】
【識別番号】110000213
【氏名又は名称】特許業務法人プロスペック特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】柿本 益志
(72)【発明者】
【氏名】高野 純一
【審査官】 須賀 仁美
(56)【参考文献】
【文献】 特開2004−113309(JP,A)
【文献】 特表2003−507085(JP,A)
【文献】 特開2007−090032(JP,A)
【文献】 実開平01−158762(JP,U)
【文献】 実開昭62−111459(JP,U)
【文献】 特開2001−070083(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47C27/08−27/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
可撓性を備えた扁平袋状のフィルムからなるクッション本体と、
前記クッション本体に設けられ、前記クッション本体内の圧力が外部の圧力よりも低いときに、外部から前記クッション本体内に空気を注入する逆止弁と、
前記クッション本体に設けられ、前記クッション本体内の圧力が外部の圧力以上の所定の値を超えたときに、前記クッション本体内の空気を外部に排出する調圧弁と、
前記クッション本体の内部に設置された多孔質の弾性部材とを備えたクッションであって、
前記クッションが、後部左側部分と、後部右側部分と、前記後部左側部分と前記後部右側部分との間の部分と、前部とに区分され、前記後部左側部分と前記後部右側部分の硬さが同じで、前記後部左側部分と前記後部右側部分よりもその間の部分の方が柔らかく、前記後部左側部分と前記後部右側部分との間の部分よりも前記前部が柔らかくなっていることを特徴とするクッション。
【請求項2】
幅または硬さの異なる線状部材を、前記後部左側部分、前記後部右側部分、前記後部左側部分と前記後部右側部分との間の部分および前記前部に設けることで、各部分の硬さが異なるようにした請求項に記載のクッション。
【請求項3】
可撓性を備えた扁平袋状のフィルムからなり、注入口と排出口とを備えたクッション本体と、
気体入口と気体出口とを備え、流入通路を介して前記気体入口に前記排出口が連通し、流出通路を介して前記気体出口に前記注入口が連通する気体収容タンクと、
前記流出通路に設けられ、前記クッション本体内の圧力が前記気体収容タンク内の圧力よりも低いときに、前記気体収容タンクから前記クッション本体内に気体を注入する逆止弁と、
前記流入通路に設けられ、前記クッション本体内の圧力が前記気体収容タンク内の圧力よりも高いときに、前記クッション本体内の気体を前記気体収容タンクに排出する調圧弁と、
前記流出通路における前記気体収容タンクと前記逆止弁との間に設けられた開閉弁と
を備えたことを特徴とするクッション。
【請求項4】
前記クッション本体の内部に多孔質の弾性部材を収容した請求項に記載のクッション。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、圧力を一定に調整できるクッションに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、例えば、ベッドや枕等の寝具や椅子やソファ等の家具においては、快適なクッション性を得るために、空気が封入されたクッションを用いることがある(例えば、特許文献1参照)。このクッション(クッション装置)は、3つのクッション部からなっており、各クッション部は、エアーマットと縁部とをカバーの内部に収容して構成されている。また、各エアーマットには、ホースを介して圧縮空気の供給源が接続されており、この供給源には、ポンプ、圧縮空気の流路を分配する分配器、圧縮空気の圧力を制御するレギュレータなどが含まれている。このため、供給源から各エアーマットに圧力を調整しながら圧縮空気を供給することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実開平7−24162号公報
【発明の概要】
【0004】
しかしながら、このクッションでは、エアーマットに圧縮空気を供給するために、ポンプ、分配器およびレギュレータを含む供給源が必要となりクッションが大掛かりな装置になってしまい、高価になるとともに、持ち運びも困難になるという問題がある。さらに、ポンプを駆動するための外部動力が必要となる。
【0005】
本発明は、前述した問題に対処するためになされたもので、その目的は、外部動力を用いることなく、気体の注入や排出を行うことにより、圧力を一定に調整できるとともに、容易に持ち運びできるクッションを提供することである。なお、下記本発明の各構成要件の記載においては、本発明の理解を容易にするために、実施形態の対応箇所の符号を括弧内に記載しているが、本発明の構成要件は、実施形態の符号によって示された対応箇所の構成に限定解釈されるべきものではない。
【0006】
前述した目的を達成するため、本発明に係るクッションの構成上の特徴は、可撓性を備えた扁平袋状のフィルムからなるクッション本体と、クッション本体に設けられ、クッション本体内の圧力が外部の圧力よりも低いときに、外部からクッション本体内に空気を注入する逆止弁と、クッション本体に設けられ、クッション本体内の圧力が外部の圧力以上の所定の値を超えたときに、クッション本体内の空気を外部に排出する調圧弁と、クッション本体の内部に設置された多孔質の弾性部材(95a,95b,95c)とを備えたクッションであって、クッションが、後部左側部分と、後部右側部分と、後部左側部分と後部右側部分との間の部分と、前部とに区分され、後部左側部分と後部右側部分の硬さが同じで、後部左側部分と後部右側部分よりもその間の部分の方が柔らかく、後部左側部分と後部右側部分との間の部分よりも前部が柔らかくなっていることにある。
【0007】
本発明に係るクッションは、逆止弁と調圧弁とが設けられたクッション本体と、クッション本体の内部に設置された弾性部材とを備えている。そして、逆止弁は、クッション本体内の圧力が外部の圧力よりも低いときに、外部からクッション本体内に空気を注入するが、クッション本体の内部から外部に対しては空気を排出できないものである。また、調圧弁は、クッション本体内の圧力が所定の値を超えたときに、クッション本体の内部の空気を外部に排出するが、外部からクッション本体の内部に対しては空気を注入できないものである。そして、クッション本体内の所定の圧力値は、任意に設定される値であり、この値は外部の圧力以上の値である。また、弾性部材は、多孔質、すなわちスポンジ状に形成されており、圧力を加えることにより圧縮し、その圧力の負荷を解除することにより膨らんで元の形状に復元するものである。
【0008】
このため、クッション本体内に空気を注入し、このクッションを、椅子用のクッションとして用いた場合には、使用者が椅子に座ることによって、クッションに圧力が加わり、その圧力が所定値を超えると、クッション本体内の空気が調圧弁から外部に排出されるとともに、弾性部材は圧縮される。このとき、弾性部材およびクッション本体が復元しようとする復元力と、クッション本体内の圧力との合計の値が、使用者からクッションに掛かる負荷の値と釣り合ったときに、クッション本体内の空気の外部への排出が停止される。これによって、クッション本体と弾性部材との上面が使用者の臀部の形状に沿うように変形し、接触面積が大きくなることにより、圧力が分散されてクッションは適度なクッション性を維持した状態になる。これによって、使用者は心地の良い状態で椅子に座ることができる。また、弾性部材によって、クッションの上面が底部に接することも防止できる。
【0009】
使用者が、椅子から離れると、圧縮した弾性部材およびクッション本体が、元の形状に復元しようとするため、クッション本体内の圧力が、外気よりも低くなる。これによって、逆止弁を介して、外部の空気がクッション本体内に注入され、クッションは使用前の状態に戻る。この場合、調圧弁としては、弾性部材と組み合わせることで、クッションの圧力を椅子用のクッションとしてのクッション性を発揮できる圧力に維持できるものを用いる。このように、本発明によると、ポンプやレギュレータを備えた外部動力を用いることなく、クッションに適度なクッション性を持たせて使用することができる。また、クッションを構成する部材が、逆止弁と調圧弁とが設けられたクッション本体と、弾性部材とであるため、軽量になり持ち運びが容易になる。
【0013】
この場合、弾性棒状体の長さ方向または幅方向が弾性部材の厚みになる。本発明によっても、弾性部材が圧縮する際には、適度の弾性を持たせることができ、弾性部材が元の形状に復元する際には、より確実に復元するようになる。この場合、弾性棒状体を立てた状態で平行に配置すると、いわゆるピラー構造になり、圧縮後の復元性が良好になる。また、弾性棒状体を横に倒した状態で平行に配置すると、クッション性が良好になる。
【0015】
この場合の各部分は平面視による面で区分されるようになる。本発明においては、弾性部材を構成する各部分を、異なる形状、異なる厚み、異なる密度にすることができ、これによって、クッションにおける人体に接触する各部分の硬さを変えることができる。例えば、弾性部材に形成される貫通孔の断面積を部分によって変更したり、弾性部材を構成する各部分の厚みや密度を変更したりすることによってこれが可能になる。また、弾性棒状体の配置の密度や弾性棒状体の太さが弾性部材の部分によって異なるようにすることもでき、これによって、クッションにおける人体に接触する各部分の硬さを変えることもできる。
【0016】
本発明に係るクッションのさらに他の構成上の特徴は、幅または硬さの異なる線状部材(95a,95b,95c)を、後部左側部分、後部右側部分、後部左側部分と後部右側部分との間の部分および前部に設けることで、各部分の硬さが異なるようにしたことにある。
【0018】
また、本発明に係るクッションの構成上の特徴は、可撓性を備えた扁平袋状のフィルムからなり、注入口(114)と排出口(115)とを備えたクッション本体(111)と、気体入口(124)と気体出口(125)とを備え、流入通路(121)を介して気体入口に排出口が連通し、流出通路(122)を介して気体出口に注入口が連通する気体収容タンク(120)と、流出通路に設けられ、クッション本体内の圧力が気体収容タンク内の圧力よりも低いときに、気体収容タンクからクッション本体内に気体を注入する逆止弁(112)と、流入通路に設けられ、クッション本体内の圧力が気体収容タンク内の圧力よりも高いときに、クッション本体内の気体を気体収容タンクに排出する調圧弁(113)と、流出通路における気体収容タンクと逆止弁との間に設けられた開閉弁(123)とを備えたことにある。
【0019】
本発明では、開閉弁を閉じた状態でクッション本体に荷重を加え、クッション本体内の圧力が気体収容タンク内の圧力よりも高くなると、クッション本体内の気体の一部が調圧弁を通過して気体収容タンク内に流れ、クッション本体内の圧力と気体収容タンク内の圧力とが同じになる。このとき、開閉弁が閉じているため、クッション本体内の圧力は適度な一定値に維持することができ、これによって、クッションは快適なクッション性を発揮できる。そして、使用後に、クッション本体への荷重の負荷を解除すると、クッション本体は元の膨らんだ状態に戻ろうとするが、気体収容タンクの気体は調圧弁に遮断されてクッション本体には戻れない。このため、クッション本体内の圧力は気体収容タンク内の圧力よりも低くなる。その状態で、開閉弁を開くと、気体収容タンク内の気体の一部が流出通路を通過してクッション本体内に流れてクッション本体内の圧力と気体収容タンク内の圧力とが同じになって元の状態に戻る。
【0020】
このように、本発明に係るクッションは、外部動力を用いることなく、開閉弁の操作、すなわち、クッションの使用中には開閉弁を閉じ、クッションの使用後は開閉弁を開ける操作だけで、クッション本体と気体収容タンクとの間で気体を移動させながら、クッションに適度なクッション性を持たせて使用することができる。なお、本発明によると、空気以外の気体を用いる場合に適したクッションを得ることができる。気体としては、空気の外、水素、窒素、ヘリウム等を用いることができる。また、人体に無害な気体であれば、他の気体を用いてもよいし、それらの気体を混合したものを用いてもよい。
【0021】
また、本発明に係るクッションの他の構成上の特徴は、前述した気体収容タンクを備えたクッションにおけるクッション本体の内部に多孔質の弾性部材を収容したことにある。本発明によると、気体の圧力に加えて、弾性部材の弾性力も利用できるため、さらに細かな圧力調整が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】本発明の第1実施形態に係るクッションを示した斜視図である。
図2図1のクッションに備わった弾性部材を示しており(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は(a)に示した領域Aの拡大図である。
図3】クッションの作動状態を示しており、(a)は使用前の状態を示した説明図、(b)は使用者が着座した状態を示した説明図、(c)はクッションが復元する状態を示した説明図である。
図4】第1実施形態の第1変形例に係るクッションに備わった弾性部材を示した横断面図である。
図5】第1実施形態の第2変形例に係るクッションに備わった弾性部材を示した横断面図である。
図6】第1実施形態の第3変形例に係るクッションに備わった弾性部材を示した横断面図である。
図7】本発明の第2実施形態に係るクッションを示した斜視図である。
図8】(a)は図7に示したクッションの横断面図、(b)は図7に示したクッションの縦断面図である。
図9】第2実施形態の第1変形例に係るクッションに備わった弾性部材を示した横断面図である。
図10】本発明の第2実施形態の変形例に係るクッションを示した斜視図である。
図11】(a)は図10に示したクッションの横断面図、(b)は図10に示したクッションの縦断面図である。
図12】本発明の第3実施形態に係るクッションを示した斜視図である。
図13】(a)は図12に示したクッションの横断面図、(b)は図12に示したクッションの縦断面図である。
図14】本発明の第4実施形態に係るクッションおよびクッションに備わっている線状部材を示した説明図である。
図15】本発明の第5実施形態に係るクッションの作動状態を示しており、(a)は使用前の状態を示した説明図、(b)は使用者が着座した状態を示した説明図、(c)はクッションが復元する状態を示した説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態を図面を用いて説明する。図1は、同実施形態に係るクッション10を示している。このクッション10は、膨らませた状態で扁平な四角袋状になるクッション本体11の側部に、それぞれ6個の逆止弁12と、調圧弁13とを取り付け、クッション本体11の内部に、図2(a),(b)に示した弾性部材14を密閉状態で収容して構成されている。クッション本体11は、EVA(エチレン−酢酸ビニル共重合体)フィルムで構成され、弾性部材14は、ウレタンからなっている。なお、図1は、クッション10を斜め上方から見た状態を示しており、以下の説明においては、前後方向は、図1の左下から右上に延びる方向とし、左右方向は、図1の左上から右下に延びる方向とする。
【0024】
クッション本体11は、膨らんだ状態での左右方向の長さが524mmで、前後方向の長さが520mmで、上下方向の長さが50mmになっており多少の伸縮性および変形からの復元力を備えている。そして、クッション本体11の右側面に、逆止弁12と調圧弁13とが一対となって前方から後方に向かって3対取り付けられ、図示していないが、クッション本体11の左側面には、前方に位置する調圧弁13と後方に位置する逆止弁12とが一対となって前方から後方に向かって3対取り付けられている。すなわち、クッション本体11の右側面と左側面とに、逆止弁12と調圧弁13とが対向して6組取り付けられている。
【0025】
逆止弁12は、クッション本体11内の空気圧が大気圧よりも高いときには閉弁し、クッション本体11内の空気圧が大気圧よりも低いときには開弁して外部の空気をクッション本体11内に注入する弁で構成されており、空気を一方向にだけ通過させる。調圧弁13は、クッション本体11内の空気圧が所定の設定値よりも低いときには閉弁し、クッション本体11内の空気圧が所定の設定値よりも高くなると開弁してクッション本体11内の空気を外部に排出する弁で構成されており、空気を一方向にだけ通過させる。また、調圧弁13は、開弁するときの圧力を調節することができる。調圧弁13としては、例えば、ばねによって弁座に押し付けられる弁体と、調節ねじとを備え、調節ねじの調節によりばねを伸縮させてばねの弾性力を変化させることができるものを使用することができる。
【0026】
弾性部材14は、多孔質のウレタンからなる成形体で構成されており、図2(a),(b)に示したように、四角枠状の周壁部14aと、周壁部14aの内部に形成されたワッフル構造部14bとからなっている。ワッフル構造部14bは、波状になって左右にジグザグに延びる線状部分14cを、前後に10列形成して構成されており、隣接する各線状部分14cは互いに前後対称になるように形成されている。この弾性部材14の左右、前後、上下の長さは、前述したクッション本体11の対応する部分の長さと略同じになっている。また、周壁部14aおよび各線状部分14cの幅(平面視による厚み)はそれぞれ10mmに設定されている。
【0027】
図2(c)は、図2(a)に円形Aで示した部分を拡大した図であり、図2(c)に示した線状部分14cの前後方向の長さaは50mmに設定され、線状部分14cのピッチbは56mmに設定されている。また、線状部分14cの屈曲した部分の外周面は半径が12.22mmの曲面に形成され、その内周面は半径が2.22mmの曲面に形成されている。この弾性部材14は、左右方向および前後方向をクッション本体11の左右方向および前後方向に合わせてクッション本体11内に収容され、その状態でクッション本体11は密閉されている。また、クッション本体11は、内部に弾性部材14を収容することによって、膨れた状態に維持されている。
【0028】
つぎに、クッション10を使用する際の作動状態を、図3(a)〜図3(c)を用いて説明する。この場合、クッション10は、椅子やソファの座面に置いて使用するものとする。まず、使用前のクッション10は、図3(a)に示したように、負荷がなく膨らんだ状態になっている。このとき、クッション本体11内の圧力は大気圧と同じに維持されて、逆止弁12と調圧弁13とはいずれも閉じた状態になっている。そして、クッション10の上に使用者が腰掛けると、その重さによってクッション本体11内の圧力は上昇していき、その圧力が設定値を超えると、調圧弁13が開弁して、クッション本体11内の空気が外部に排出されるとともに、弾性部材14は上下方向に圧縮されていく。
【0029】
これによって、クッション10の上面は、図3(b)に示したように、使用者の臀部Hの形状に沿った曲面になり、クッション10の上面と臀部Hとの接触面積が増加していく。そして、弾性部材14の圧縮によって弾性による反発力が増加し、さらに変形したクッション本体11の復元力も加わって、これらとクッション本体11内の圧力との合計の値が、使用者の重さと釣り合うと、クッション本体11内の圧力は設定値に維持されるようになる。これによって、クッション10のクッション性は一定に維持されるとともに、クッション10と臀部Hとの接触面積が増大して体圧が分散されるため、使用者は、心地よく椅子やソファに座っていることができる。
【0030】
つぎに、使用者が、椅子やソファから離れると、クッション10は、荷重から解放され、図3(c)に示したように、弾性部材14が膨張して元の状態に復元しようとするとともに、クッション本体11も復元しようとする。このため、クッション本体11内の圧力は大気圧よりも低くなり、逆止弁12が開弁して、外部の空気がクッション本体11内に注入される。これによって、クッション10は、図3(a)に示した元の膨張した状態に戻る。この場合、弾性部材14が多孔質のウレタンで構成されているため、周壁部14aと各線状部分14cとの間の空間だけでなく、その内部の微小空間にも空気が吸い込まれるため、クッション10は効果的に復元する。
【0031】
以上のように、本実施形態に係るクッション10は、逆止弁12と調圧弁13とが設けられたクッション本体11と、クッション本体11の内部に設置された弾性部材14とで構成されている。そして、逆止弁12は、クッション本体11内の圧力が大気圧よりも低いときに、外部の空気をクッション本体11内に注入し、調圧弁13は、クッション本体11内の圧力が設定値を超えたときに、クッション本体11内の空気を外部に排出する。また、弾性部材14は、荷重を加えることにより圧縮し、その荷重を解除することにより元の形状に復元する。
【0032】
このため、使用者が椅子やソファの座面に置かれたクッション10の上に座り、クッション10加わる圧力が設定値を超えると、クッション本体11内の空気が調圧弁13から外部に排出されて、一定のクッション性が維持されるようになる。その際、弾性部材14によって、圧力が分散されるため、使用者は心地の良い状態で椅子に座ることができる。また、弾性部材14によって、クッション本体11の上面が底部に接することが防止される。そして、使用者が、椅子から離れたときには、逆止弁12を介して、外部の空気がクッション本体11内に注入されて、クッション10は使用前の状態に戻る。このように、本実施形態に係るクッション10によると、外部動力を用いることなく、クッション10に適度なクッション性を持たせて使用することができる。
【0033】
また、クッション10を構成する部材が、逆止弁12と調圧弁13とが設けられたクッション本体11と、弾性部材14とであるため、軽量になり持ち運びが容易になる。さらに、弾性部材14を、周壁部14aと、周壁部14aの内部に形成されたワッフル構造部14bとで構成したため、弾性部材14が収縮する際には、適度の弾性を持たせることができ、弾性部材14が元の形状に復元する際には、より確実に復元するようになる。また、逆止弁12と調圧弁13とを交互に配置したため、吸気と排気とにむらが生じることなく、クッション10の全体が吸気されたり排気されたりするようになる。
【0034】
(第1実施形態の第1変形例)
図4は、前述した第1実施形態の第1変形例に係るクッションに備わった弾性部材24を示している。この弾性部材24は、横断面形状が六角形の筒状体を平面上に並設したハニカム構造に形成されている。なお、図示は省略しているが、この弾性部材24の周囲には、前述した周壁部14aと同様の周壁部を設けてもよい。この弾性部材24を備えたクッションのそれ以外の部分の構成については、前述したクッション10と同一である。この弾性部材24を備えたクッションによっても、前述したクッション10と同様の作用効果を得ることができる。
【0035】
(第1実施形態の第2変形例)
図5は、前述した第1実施形態の第2変形例に係るクッションに備わった弾性部材34を示している。この弾性部材34は、横断面形状が四角形の筒状体を平面上に並設した格子構造に形成されている。この弾性部材34を備えたクッションのそれ以外の部分の構成については、前述したクッション10と同一であり、この弾性部材34を備えたクッションによっても、前述したクッション10と同様の作用効果を得ることができる。
【0036】
(第1実施形態の第3変形例)
図6は、前述した第1実施形態の第3変形例に係るクッションに備わった弾性部材44を示している。この弾性部材44は、横断面形状が四角形の筒状体を左右に9個並べた列と8個並べた列とを前後方向に交互に並べることによって、段違いになった梯子構造に形成されている。この弾性部材44を備えたクッションのそれ以外の部分の構成については、前述したクッション10と同一であり、この弾性部材44を備えたクッションによっても、前述したクッション10と同様の作用効果を得ることができる。
【0037】
(第2実施形態)
図7は、本発明の第2実施形態に係るクッション50を示しており、図8(a)はその横断面を示し、図8(b)は縦断面を示している。このクッション50は、クッション本体51の側部に、それぞれ6個の逆止弁52と、調圧弁53とを取り付け、クッション本体51の内部に弾性部材54を密閉状態で収容して構成されている。クッション本体51、逆止弁52および調圧弁53は、前述したクッション本体11、逆止弁12および調圧弁13とそれぞれ略同じ構成をしており、逆止弁52と調圧弁53とは、逆止弁12および調圧弁13と同様の配置で、クッション本体51に取り付けられている。
【0038】
弾性部材54は、クッション本体51の下部に位置する下面部51aとクッション本体51の上部に位置する上面部51bとの間に、多孔質のウレタンからなる四角柱状のピラー54aを前後左右にそれぞれ一定間隔で10列配置して構成されており、各ピラー54aの上下の端面はそれぞれ下面部51aと上面部51bとに貼り付けられている。ピラー54aは、断面形状が正方形に形成されており、その一辺の長さが20mmで、上下の長さが50mmに設定されている。
【0039】
このクッション50は、前述した第1実施形態に係るクッション10およびその変形例に係るクッションと比較するとクッション本体51内における空間部の割合が多いため、弾性部材54による影響が小さくなる。このため、このクッション50は、クッション本体51内に弾性部材54を入れずに空気だけを入れたものと、第1実施形態に係るクッション10等との中間のクッション性を備えたものになる。このクッション50によっても前述したクッション10と同様の作用効果を得ることができる。
【0040】
(第2実施形態の第1変形例)
図9は、前述した第2実施形態の第1変形例に係るクッションに備わった弾性部材64を示している。この弾性部材64は、下面部61a上に配置された複数のピラー64aで構成されており、ピラー64aの横断面形状は円形になっている。この弾性部材64を備えたクッションのそれ以外の部分の構成については、前述したクッション50と同一である。この弾性部材64を備えたクッションによっても、前述したクッション50と同様の作用効果を得ることができる。
【0041】
(第2実施形態の第2変形例)
図10は、前述した第2実施形態の第2変形例に係るクッション70を示しており、図11(a)はその横断面を示し、図11(b)は縦断面を示している。このクッション70は、クッション本体71の側部に、それぞれ6個の逆止弁72と、調圧弁73とを取り付け、クッション本体71の内部に弾性部材74を密閉状態で収容して構成されている。クッション本体71は、平面状の下面部71aと、凹凸のある上面部71bとで構成されている。
【0042】
上面部71bは、第2実施形態のクッション50に備わっている上面部51bを前後左右にそれぞれ一定間隔で10列に区切り、その境界部にそれぞれ下面部71aに向かって延びる壁部を形成した形状に形成されている。すなわち、上面部71bは、前後左右にそれぞれ下方が開口した四角形の凹部を形成した形状をしており、凹部内の各空間は下部で連通している。そして、上面部71bにおける各凹部の天井面と、下面部71aとの間にそれぞれピラー74aの上端面と下端面とが貼り付けられている。このピラー74aは前述したピラー54aと同じ構成をしている。また、逆止弁72および調圧弁73は、前述した逆止弁12および調圧弁13とそれぞれ略同じ構成をしており、逆止弁72と調圧弁73とは、逆止弁12および調圧弁13と同様の配置で、クッション本体71に取り付けられている。
【0043】
このクッション70では、各ピラー74aが収容された空間部が互いに独立した状態に近いようになっているため、各部分がそれぞれ付加される荷重に応じて別々に変形するようになる。このため、使用者の臀部Hの形状に応じた圧力調整ができるようになる。このクッション70のそれ以外の作用効果は、前述したクッション50と同様である。
【0044】
(第3実施形態)
図12は、本発明の第3実施形態に係るクッション80を示しており、図13(a)はその横断面を示し、図13(b)は縦断面を示している。なお、図13(a)は、クッション80の前後を左右に向け、クッション80の左右を前後に向けて示している。このクッション80は、クッション本体81の側部に、それぞれ10個の逆止弁82と、調圧弁83とを取り付け、クッション本体81の内部に弾性部材84を密閉状態で収容して構成されている。クッション本体81は、平面視が左右に長い長方形で、側面視が前後に長い楕円形になった袋状の5個の分割本体81aを前後に5個連結して構成されている。そして、各分割本体81aの両側面に、一対の逆止弁82と調圧弁83とが前後の配置を逆にして取り付けられている。逆止弁82および調圧弁83は、それぞれ前述した逆止弁12および調圧弁13と同じ構成をしている。
【0045】
弾性部材84は、左右方向の長さが分割本体81aよりも少し短く、側面が上下に長い長方形に形成された多孔質のウレタンからなる5個の壁部84aで構成されており、各壁部84aは、それぞれの分割本体81a内に取り付けられている。壁部84aは、上下両面がそれぞれ分割本体81aの上面と下面との中央部分に貼り付けられている。壁部84aの両端面と分割本体81aの両端面との間には隙間が形成され、分割本体81a内は壁部84aによって区切られることなく連通している。
【0046】
このクッション80によると、各分割本体81aは、互いに独立した状態になっているため、それぞれが付加される荷重に応じて変形するようになる。このため、使用者の臀部Hの形状に応じた圧力調整ができるようになる。また、クッション80の上面は波形の曲面になるため、使用者が座ったときの感触が上面が平面状のクッションとは異なり、興趣に富んだものとなる。このクッション80のそれ以外の作用効果は、前述したクッション10と同様である。なお、このクッション80の変形例として、各分割本体81a内の空間を連通させてもよい。また、各調圧弁13が開弁する際の圧力がそれぞれ異なるようにしてもよい。
【0047】
(第4実施形態)
図14は、本発明の第4実施形態に係るクッション90およびクッション90に備わっている線状部材95a,95b,95cを示している。このクッション90は、前述したクッション10における各部分を4つの領域91〜94に区分けし、その領域91〜94の硬さが3段階で異なるようにしたものである。領域91はクッション90の後部左側部分で構成されている。そして、クッション90の右側縁部は、クッション90の後縁部の左から1/3の部分から左縁部の前から1/3の部分にかけて延びており、右側に向かって僅かに突出するように湾曲している。領域92は、クッション90後部右側部分で構成されており、領域91と左右対称に形成されている。領域93は、クッション90の後部における領域91と領域92との間に形成され、領域94はクッション90の前部で構成されている。
【0048】
そして、弾性部材は、幅の異なる線状部材95a,95b,95cで構成されており、領域91,92には線状部材95aが用いられ、領域93には線状部材95bが用いられ、領域94には線状部材95cが用いられている。また、線状部材95bとしては、前述した線状部分14cと同じものが用いられ、線状部材95aとしては、線状部材95bよりも幅が長い12mmのものが用いられている。そして、線状部材95cとしては、線状部材95bよりも幅が短い8mmのものが用いられている。すなわち、このクッション90では、前部を除いた部分の中央側が中程度の硬さで、その左右両側がやや硬く、前部が柔らかくなっている。また、線状部材95a,95b,95cの幅は前述した長さに限らず適宜設定することができる。
【0049】
なお、図示は省略しているが、クッション90にもクッション10と同様にして、逆止弁と調圧弁とが設けられている。これによると、クッション90の各領域91〜94の硬さは、使用者の臀部Hの各部位に応じたものになるため、クッション90の快適な使用が可能になる。このクッション90のそれ以外の作用効果は、前述したクッション10と同様である。
【0050】
また、前述したクッション90の変形例として、線状部材95a,95b,95cの幅でなく硬度を変更することもできる。この場合、例えば、線状部材95a,95b,95cの幅は、すべて10mmにして、線状部材95bを構成するウレタンの硬度を基準値として20〜23Nとする。そして、線状部材95aを構成するウレタンの硬度を基準値の2〜3割増しとし、線状部材95cを構成するウレタンの硬度を基準値の2〜3割減とする。これによっても、前述したクッション90と同様の作用効果を得ることができる。
【0051】
さらに、他の変形例として、線状部材95a,95b,95cの幅や硬度でなく高さを変更することもできる。この場合、硬くする部分は低くし、柔らかくする部分は高くする。また、線状部材95a,95b,95cの幅や硬度の変更に加えて高さも変更することもできる。この場合、硬くする部分は幅が太くて低くし、柔らかくする部分は幅が細くて高くなるようにする等により、種々の線状部材95a,95b,95cを用いることができる。これらのクッションによっても、前述したクッション90と同様の作用効果を得ることができる。
【0052】
さらに、前述したクッション90の変形例として、領域91〜94をそれぞれ独立した空間を備えた領域で構成して、各領域にそれぞれ逆止弁と調圧弁とを設けることにより、クッションを、4つの独立した分割クッションを備えたもので構成することもできる。この場合、弾性部材を異なるもので構成するのではなく、調圧弁が開弁する際の圧力が異なるように調節して、領域91〜94の硬度を変更する。すなわち、領域93に設けられた調圧弁は、中程度の圧力の負荷で開弁するようにし、領域91,92に設けられた調圧弁は、中程度よりもやや大きな圧力の負荷で開弁するようにし、領域94に設けられた調圧弁は、中程度よりもやや小さな圧力の負荷で開弁するようにする。これによっても、前述したクッション90と同様の作用効果を得ることができる。
【0053】
(第5実施形態)
図15(a)〜図15(c)は、本発明の第5実施形態に係るクッション100を示している。このクッション100は、クッション部110と、気体収容タンク120と、クッション部110と気体収容タンク120とを接続する配管121,122と、配管122に設けられた開閉弁123とで構成されている。クッション部110は、前述したクッション10における調圧弁13に代えて、逆止弁12と同じ弁からなる調圧弁113を用いるとともに、弾性部材14を省略した構成をしており、調圧弁113の外、クッション本体111および逆止弁112を備えている。
【0054】
クッション本体111はクッション本体11と同じ構成をしており、逆止弁112は逆止弁12と同じ構成をしている。また、クッション本体111には、注入口114と排出口115とが設けられ、注入口114に逆止弁112が取り付けられ、排出口115に調圧弁113が取り付けられている。気体収容タンク120は、気体入口124と気体出口125とが設けられた樹脂製のタンクで構成されている。そして、配管121は、調圧弁113と気体入口124とを接続し、配管122は、気体出口125と逆止弁112とを接続している。なお、配管121で本発明に係る流入通路が構成され、配管122で本発明に係る流出通路が構成される。また、開閉弁123は、手動操作により開閉する。
【0055】
つぎに、クッション100を使用する際の作動状態を説明する。この場合も、クッション100は、椅子やソファの座面に置いて使用するものとする。まず、使用前のクッション100は、開閉弁123が開弁されてクッション本体111内の圧力と気体収容タンク120内の圧力とは同じになっている。その状態で、図15(a)に示したように、まず、開閉弁123を閉弁し、クッション100の上に使用者が腰掛けると、その重さによってクッション本体111内の圧力は上昇していく。そして、クッション本体111内の空気の一部が調圧弁113を通過して、気体収容タンク120内に流れていくとともに、クッション本体111は上下方向に圧縮されていく。
【0056】
これによって、クッション部110の上面は、図15(b)に示したように、使用者の臀部Hの形状に沿った曲面になる。そして、クッション部110の上面と臀部Hとの接触面積が増加することによって、体圧が分散されるため、使用者は、心地よく椅子やソファに座っていることができる。つぎに、使用者が、椅子やソファから離れると、クッション部110は、荷重から解放され、図15(c)に示したように、クッション本体111が膨張して元の状態に復元しようとするが、調圧弁113によって空気の逆流が防止される。このため、クッション本体111内の圧力は気体収容タンク120内の圧力よりも低くなる。ここで、手動操作により、開閉弁123を開けると、気体収容タンク120内の空気の一部が、逆止弁112を通過してクッション本体111内に注入される。これによって、クッション100は、図15(a)に示した元の膨張した状態に戻る。
【0057】
このクッション100では、気体収容タンク120を設けたことによって、使用後のクッション本体111を使用前の元の状態に復元できるため、弾性部材を省略できる。このクッション100によっても前述したクッション10等と同様の作用効果を得ることができる。なお、クッション100においても、クッション本体111内に前述した弾性部材14等の弾性部材を収容することができ、これによると、さらに細かな圧力調整が可能になる。
【0058】
また、前述した実施形態では、調圧弁113を逆止弁12と同じ弁で構成しているが、調圧弁113を調圧弁13のような弁で構成して、クッション本体111内の圧力が気体収容タンク120内の圧力よりも所定値以上大きくなったときに、開弁するようにしてもよい。さらに、クッション100においては、配管121を省略して調圧弁113を気体入口124に接続してもよい。この場合、排出口115と、気体入口124との間で流入通路が構成される。また、前述した実施形態では、気体として空気を用いているが、空気以外の気体を用いることもできる。この場合の気体としては、窒素、ヘリウム、人体に無害な他の気体等を用いてもよいし、それらの気体を混合したものを用いてもよい。
【0059】
また、本発明に係るクッションは、前述した各実施形態に限定するものでなく適宜、変更して実施することができる。例えば、前述したクッション10,50,70には、それぞれ複数の逆止弁12等および調圧弁13等が設けられているが、クッション10等のように、クッション本体11等の内部に連通した空間部が1つだけ形成されている場合は、逆止弁12等および調圧弁13等は、それぞれ1個ずつ設けてもよい。
【0060】
また、前述した各実施形態や各変形例に備わっている弾性部材や調圧弁は、それぞれ組み合わせを変更して用いることができ、これによると、種々の機能を備えたクッションを得ることができる。さらに、前述した各実施形態や各変形例では、クッション10等を椅子やソファの座面に置くものとしているが、クッション10等は、椅子やソファに限らず、ベッドや枕等の寝具に用いることもでき、さらにそれ以外の用途で用いることもできる。また、本発明に係るクッションのそれ以外の部分についても、本発明の技術的範囲内で適宜変更して実施することができる。
【符号の説明】
【0061】
10,50,70,80,90,100…クッション、11,51,71,81,111…クッション本体、12,52,72,82,112…逆止弁、13,53,73,83,113…調圧弁、14,24,34,44,54,64,74,84…弾性部材、54a,64a,74a…ピラー、81a…分割本体、84a…壁部、91,92,93,94…領域、95a,95b,95c…線状部材、114…注入口、115…排出口、120…気体収容タンク、121,122…配管、123…開閉弁、124…気体入口、125…気体出口。
図1
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