特許第6239867号(P6239867)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6239867手持ち式外科手術ハンドルアセンブリ、外科手術ハンドルアセンブリと外科手術エンドエフェクタとの間に用いられる外科手術アダプタ、および使用方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6239867
(24)【登録日】2017年11月10日
(45)【発行日】2017年11月29日
(54)【発明の名称】手持ち式外科手術ハンドルアセンブリ、外科手術ハンドルアセンブリと外科手術エンドエフェクタとの間に用いられる外科手術アダプタ、および使用方法
(51)【国際特許分類】
   A61B 17/072 20060101AFI20171120BHJP
【FI】
   A61B17/072
【請求項の数】17
【全頁数】31
(21)【出願番号】特願2013-112658(P2013-112658)
(22)【出願日】2013年5月29日
(65)【公開番号】特開2013-248394(P2013-248394A)
(43)【公開日】2013年12月12日
【審査請求日】2016年5月9日
(31)【優先権主張番号】61/654,191
(32)【優先日】2012年6月1日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】13/875,571
(32)【優先日】2013年5月2日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】512269650
【氏名又は名称】コヴィディエン リミテッド パートナーシップ
(74)【代理人】
【識別番号】100107489
【弁理士】
【氏名又は名称】大塩 竹志
(72)【発明者】
【氏名】デイビット ニコラス
(72)【発明者】
【氏名】ジョン ベアーズレイ
(72)【発明者】
【氏名】ラッセル プリバニク
(72)【発明者】
【氏名】マイケル ゼムロク
【審査官】 中村 一雄
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2012/0089131(US,A1)
【文献】 特開2011−125721(JP,A)
【文献】 特開2011−189136(JP,A)
【文献】 米国特許第06171316(US,B1)
【文献】 特開2011−115594(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 17/072
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
外科手術デバイスであって、該外科手術デバイスは、
アダプタアセンブリと選択的に接続するための接続部分を規定するデバイスハウジングと、
該デバイスハウジングの中に支持され、かつ、少なくとも1つの駆動シャフトを回転させるように構成された少なくとも1つの駆動モータと、
該少なくとも1つの駆動モータと電気的に連絡するように配置されたバッテリーと、
該バッテリーから該少なくとも1つの駆動モータに伝達される電力を制御するために、該ハウジング内に配置された回路ボードと、
少なくとも1つの機能を実行するように構成されたエンドエフェクタであって、該エンドエフェクタは、少なくとも1つの軸方向に並進可能な駆動部材を含む、エンドエフェクタと、
該エンドエフェクタと該デバイスハウジングとを選択的に相互接続するためのアダプタアセンブリと
を含み、
該アダプタアセンブリは、
該デバイスハウジングへの選択的接続のために、該少なくとも1つの回転可能な駆動シャフトの各々と動作可能に連絡するように構成および適合されたノブハウジングと、
該少なくとも1つの回転可能な駆動シャフトのそれぞれと、該エンドエフェクタの該少なくとも1つの軸方向に並進可能な駆動部材のうちの1つとを相互接続するための少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリと
を含み、
該少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリは、該回転可能な駆動シャフトの回転を、該エンドエフェクタの該少なくとも1つの軸方向に並進可能な駆動部材の軸方向並進に変換および伝送し、
該少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリは、第1の駆動コンバータアセンブリを含み、該第1の駆動コンバータアセンブリは、
該ノブハウジングの中に回転可能に支持された第1の駆動要素であって、該第1の駆動要素の近位端は、該回転可能な駆動シャフトと係合可能である、第1の駆動要素と、
該第1の駆動要素のネジ付き遠位部分にネジ連結可能に接続されたナットと、
関節運動スリーブであって、該関節運動スリーブの近位部分は、該ナットと機械的に協働するように配置されている、関節運動スリーブと、
該関節運動スリーブの遠位部分と機械的に協働するように配置された関節運動ベアリングと、
関節運動リンクであって、該関節運動リンクの近位部分は、該関節運動ベアリングと機械的に協働するように配置されており、該関節運動リンクの遠位部分は、該エンドエフェクタの該少なくとも1つの軸方向に並進可能な駆動部材との選択的係合のために構成されている、関節運動リンクと
を含み、
該回転可能な駆動シャフトの回転は、結果として該第1の駆動要素の回転をもたらし、該第1の駆動要素の回転は、結果として該ナット、該関節運動スリーブ、該関節運動ベアリング、該関節運動リンク、および該エンドエフェクタの該少なくとも1つの軸方向に並進可能な駆動部材の軸方向並進をもたらす、外科手術デバイス。
【請求項2】
前記関節運動ベアリングは、前記ノブハウジングに対する軸方向の、および回転可能な移動のために構成されている、請求項1に記載の外科手術デバイス。
【請求項3】
前記関節運動スリーブの遠位部分は、前記関節運動ベアリングの半径方向内側部分と機械的に協働するように配置されている、請求項1に記載の外科手術デバイス。
【請求項4】
前記関節運動リンクの近位部分は、前記関節運動ベアリングの半径方向外側部分と機械的に協働するように配置されている、請求項3に記載の外科手術デバイス。
【請求項5】
第2の駆動コンバータアセンブリをさらに含み、該第2の駆動コンバータアセンブリは、
前記ノブハウジングの中に回転可能に支持された第2の駆動要素であって、該第2の駆動要素の近位端は、前記外科手術デバイスの第2の回転可能な駆動シャフトに接続可能である、第2の駆動要素と、
該第2の駆動要素の遠位部分と機械的に協働するように配置された第1のギアと、
該第1のギアと機械的に協働するように配置された第2のギアと、
該第2のギアと機械的に協働するように配置され、かつ、該エンドエフェクタと機械的に協働するように配置されたギアリングであって、該ギアリングは、該ノブハウジングに対する回転から固定されている、ギアリングと
を含み、
該第2の回転可能な駆動シャフトの回転は、該第1のギアの回転を引き起こし、該第1のギアの回転は、該第2のギアの回転を引き起こし、該第2のギアの回転は、該ギアリングの回転を引き起こし、該ギアリングの回転は、該エンドエフェクタの回転を引き起こす、請求項1に記載の外科手術デバイス。
【請求項6】
前記ノブハウジングは、駆動結合ハウジングを含み、該駆動結合ハウジングは、該ノブハウジングの残部に対して回転可能である、請求項5に記載の外科手術デバイス。
【請求項7】
回転ベアリングをさらに含み、前記駆動結合ハウジングは、該回転ベアリングに回転可能に固定されており、前記ノブハウジングは、該回転ベアリングに対して回転可能である、請求項6に記載の外科手術デバイス。
【請求項8】
前記ギアリングは、該ギアリングの内側周囲の周りに配置された複数の歯を含む、請求項5に記載の外科手術デバイス。
【請求項9】
前記関節運動リンクの遠位部分は、該遠位部分の中にスロットを含み、該スロットは、該エンドエフェクタの該少なくとも1つの軸方向に並進可能な駆動部材の一部を解放可能に受け取るように構成されている、請求項1に記載の外科手術デバイス。
【請求項10】
前記スロットは、テーパー状の開口部を含む、請求項9に記載の外科手術デバイス。
【請求項11】
外科手術エンドエフェクタと、少なくとも1つの回転可能な駆動シャフトを有するハンドルアセンブリとを選択的に相互接続するためのアダプタアセンブリであって、該アダプタアセンブリは、
ハンドルアセンブリへの選択的接続のために構成および適合されたノブハウジングであって、該ノブハウジングは、駆動結合ハウジングを含む、ノブハウジングと、
該少なくとも1つの回転可能な駆動シャフトのそれぞれと、該外科手術エンドエフェクタの一部とを相互接続するための少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリと
を含み、
該少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリは、該回転可能な駆動シャフトの回転を、該エンドエフェクタの該少なくとも1つの軸方向に並進可能な駆動部材の軸方向並進に変換および伝送し、
該少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリは、第1の駆動コンバータアセンブリを含み、該第1の駆動コンバータアセンブリは、
ノブハウジングの中に回転可能に支持された駆動要素と、
該駆動要素の遠位部分と機械的に協働するように配置された第1のギアと、
該第1のギアと直接係合された第2のギアと、
該第2のギアと直接係合され、かつ、該アダプタアセンブリのエンドエフェクタの係合部分と機械的に協働するように配置されたギアリングであって、該ギアリングは、該ノブハウジングに対する回転から固定されている、ギアリングと、
回転ベアリングと
を含み、
該駆動結合ハウジングは、該回転ベアリングに回転可能に固定されており、該ノブハウジングは、該回転ベアリングに対して回転可能であり、
該駆動要素の回転は、該第1のギアの回転を引き起こし、該第1のギアの回転は、該第2のギアの回転を引き起こし、該第2のギアの回転は、該ギアリングの回転を引き起こし、該ギアリングの回転は、該アダプタアセンブリの該エンドエフェクタの係合部分の回転を引き起こす、アダプタアセンブリ。
【請求項12】
前記ギアリングは、該ギアリングの内側周囲の周りに配置された複数の歯を含む、請求項11に記載のアダプタアセンブリ。
【請求項13】
前記駆動結合ハウジングは、前記ノブハウジングの残部に対して回転可能である、請求項11に記載のアダプタアセンブリ。
【請求項14】
第2の駆動コンバータアセンブリをさらに含み、該第2の駆動コンバータアセンブリは、
前記ノブハウジングの中に回転可能に支持された第2の駆動要素と、
該第2の駆動要素のネジ付き遠位部分にネジ連結可能に接続されたナットと、
関節運動スリーブであって、該関節運動スリーブの近位部分は、該ナットと機械的に協働するように配置されている、関節運動スリーブと、
該関節運動スリーブの遠位部分と機械的に協働するように配置された関節運動ベアリングと、
関節運動リンクであって、該関節運動リンクの近位部分は、該関節運動ベアリングと機械的に協働するように配置されており、該関節運動リンクの遠位部分は、該エンドエフェクタの一部との選択的係合のために構成されている、関節運動リンクと
を含み、
該第2の駆動要素の回転は、結果として該ナット、該関節運動スリーブ、該関節運動ベアリングおよび該関節運動リンクの軸方向並進をもたらす、請求項11に記載のアダプタアセンブリ。
【請求項15】
前記関節運動ベアリングは、前記ノブハウジングに対する軸方向の、および回転可能な移動のために構成されている、請求項14に記載のアダプタアセンブリ。
【請求項16】
前記関節運動スリーブの遠位部分は、前記関節運動ベアリングの半径方向内側部分と機械的に協働するように配置されている、請求項14に記載のアダプタアセンブリ。
【請求項17】
前記関節運動リンクの近位部分は、前記関節運動ベアリングの半径方向外側部分と機械的に協働するように配置されている、請求項16に記載のアダプタアセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願への相互参照)
本出願は、2012年6月1日に出願された米国仮出願第61/654,191の利益および優先権を主張する。上記文献の全ての内容は、参照することによって本明細書において援用される。
【背景技術】
【0002】
(背景)
1.技術分野
本開示は、外科手術デバイスおよび/またはシステム、外科手術アダプタ、並びにそれらの使用方法に関する。特に、本開示は、手持ち式動力付きの外科手術デバイス、外科手術アダプタ、並びに/または、動力付きの回転および/または関節運動する外科手術デバイスまたはハンドルアセンブリと、組織をクランプで締め、切断し、および/またはステープルで留めるエンドエフェクタとの間に用いられ、かつ、それらを相互接続するアダプタアセンブリに関する。
【0003】
2.関連技術の背景
1つのタイプの外科手術デバイスは、線形のクランピング、切断、およびステープリングデバイスである。このようなデバイスは、胃腸管からがん性組織または異常な組織を切除する外科手術処置において使用され得る。従来の線形のクランピング、切断、およびステープリング器具は、細長いシャフトと遠位部分とを有するピストル把持型構造を含む。遠位部分は、1対のはさみ型把持要素を含み、1対のはさみ型把持要素は、結腸の開放端をクランプで締めて閉じた状態にする。このデバイスにおいて、2つのはさみ型把持要素のうちの一方(例えば、アンビル部分)は、構造の全体に対して移動または旋回するが、他方の把持要素は、構造の全体に対して固定のままである。このはさみデバイスの作動(アンビル部分の旋回)は、ハンドルの中に維持された把持トリガーによって制御される。
【0004】
はさみデバイスに加えて、遠位部分は、ステープリング機構も含む。はさみ機構のうちの固定の把持要素は、ステープルカートリッジ受容領域と、アンビル部分に対して組織のクランプで締められた端部を突き破るようにステープルを駆動することにより、事前に開いた端部を密封する機構とを含む。はさみ要素は、シャフトと一体に形成される得、または、さまざまなはさみ要素およびステープリング要素が互換可能であるように取り外し可能であり得る。
【0005】
多くの外科手術デバイスメーカーは、外科手術デバイスを動作および/または操作するための専用の駆動システムを有する製品ラインを開発している。多くの場合において、外科手術デバイスは、再使用可能なハンドルアセンブリ、処分可能エンドエフェクタ、または、使用の前にハンドルアセンブリに選択的に接続され、そして処分され、またはいくつかの場合において再使用のために消毒されるために、使用の後にエンドエフェクタから切り離されるものを含む。
【0006】
多くの現在の外科手術デバイスおよび/またはハンドルアセンブリと共に用いられる多くの現在のエンドエフェクタは、直線力によって駆動される。例えば、胃腸内吻合処置、端々吻合処置、吻合処置腹部を実行するためのエンドエフェクタは、各々、一般的に、動作されるために、線形駆動力を要求する。従って、これらのエンドエフェクタは、電力等を送達するための回転運動を使用する外科手術デバイスおよび/またはハンドルアセンブリに適合されない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
電力を送達するための回転運動を使用する外科手術デバイスおよび/またはハンドルアセンブリに適合可能な線形駆動されるエンドエフェクタを作るために、線形駆動されるエンドエフェクタと回転駆動される外科手術デバイスおよび/またはハンドルアセンブリとの間にインターフェース接続し、かつ、それらを相互接続するアダプタおよび/またはアダプタアセンブリに対するニーズが存在する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
(要約)
本開示は、デバイスハウジングと、少なくとも1つの駆動モータと、バッテリーと、回路ボードと、エンドエフェクタと、アダプタアセンブリとを含む外科手術デバイスに関する。デバイスハウジングは、アダプタアセンブリと選択的に接続するための接続部分を規定する。少なくとも1つの駆動モータは、デバイスハウジングの中に支持され、かつ、少なくとも1つの駆動シャフトを回転させるように構成されている。バッテリーは、少なくとも1つの駆動モータと電気的に連絡するように配置されている。回路ボードは、バッテリーから少なくとも1つの駆動モータに伝達される電力を制御するために、ハウジング内に配置されている。エンドエフェクタは、少なくとも1つの機能を実行するように構成され、少なくとも1つの軸方向に並進可能な駆動部材を含む。アダプタアセンブリは、エンドエフェクタとデバイスハウジングとを選択的に相互接続するためのものであり、ノブハウジングと少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリとを含む。ノブハウジングは、デバイスハウジングへの選択的接続のために、少なくとも1つの回転可能な駆動シャフトの各々と動作可能に連絡するように構成および適合されている。少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリは、少なくとも1つの回転可能な駆動シャフトのそれぞれと、エンドエフェクタの少なくとも1つの軸方向に並進可能な駆動部材のうちの1つとを相互接続するためのものである。少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリは、回転可能な駆動シャフトの回転を、エンドエフェクタの少なくとも1つの軸方向に並進可能な駆動部材の軸方向並進に変換および伝送する。少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリは、第1の駆動コンバータアセンブリを含み、第1の駆動コンバータアセンブリは、第1の駆動要素と、ナットと、関節運動スリーブと、関節運動ベアリングと、関節運動リンクとを含む。第1の駆動要素は、ノブハウジングの中に回転可能に支持されている。第1の駆動要素の近位端は、回転可能な駆動シャフトと係合可能である。ナットは、第1の駆動要素のネジ付き遠位部分にネジ連結可能に接続されている。関節運動スリーブの近位部分は、ナットと機械的に協働するように配置されている。関節運動ベアリングは、関節運動スリーブの遠位部分と機械的に協働するように配置されている。関節運動リンクの近位部分は、関節運動ベアリングと機械的に協働するように配置されている。関節運動リンクの遠位部分は、エンドエフェクタの少なくとも1つの軸方向に並進可能な駆動部材との選択的係合のために構成されている。回転可能な駆動シャフトの回転は、結果として第1の駆動要素の回転をもたらす。第1の駆動要素の回転は、結果としてナット、関節運動スリーブ、関節運動ベアリング、関節運動リンク、およびエンドエフェクタの少なくとも1つの軸方向に並進可能な駆動部材の軸方向並進をもたらす。
【0009】
開示された実施形態において、関節運動ベアリングは、ノブハウジングに対する軸方向の、および回転可能な移動のために構成されている。
【0010】
開示された実施形態において、関節運動スリーブの遠位部分は、関節運動ベアリングの半径方向内側部分と機械的に協働するように配置されている。ここで、関節運動リンクの近位部分は、関節運動ベアリングの半径方向外側部分と機械的に協働するように配置されることが開示されている。
【0011】
開示された実施形態において、第2の駆動コンバータアセンブリが含まれ、第2の駆動コンバータアセンブリは、第2の駆動要素と、第1のギアと、第2のギアと、ギアリングとを含む。第2の駆動要素は、ノブハウジングの中に回転可能に支持されている。第2の駆動要素の近位端は、外科手術デバイスの第2の回転可能な駆動シャフトに接続可能である。第1のギアは、第2の駆動要素の遠位部分と機械的に協働するように配置さている。第2のギアは、第1のギアと機械的に協働するように配置されている。ギアリングは、第2のギアと機械的に協働するように配置され、かつ、エンドエフェクタと機械的に協働するように配置されている。ギアリングは、ノブハウジングに対する回転から固定されている。第2の回転可能な駆動シャフトの回転は、第1のギアの回転を引き起こし、第1のギアの回転は、第2のギアの回転を引き起こし、第2のギアの回転は、ギアリングの回転を引き起こし、ギアリングの回転は、エンドエフェクタの回転を引き起こす。ここで、ノブハウジングは、駆動結合ハウジングを含み、駆動結合ハウジングは、ノブハウジングの残部に対して回転可能であることが開示されている。ここで、回転ベアリングが含まれることが開示されており、駆動結合ハウジングは、回転ベアリングに回転可能に固定されており、ノブハウジングは、回転ベアリングに対して回転可能である。ここで、ギアリングは、ギアリングの内側周囲の周りに配置された複数の歯を含むことが開示されている。
【0012】
開示された実施形態において、関節運動リンクの遠位部分は、遠位部分の中にスロットを含み、スロットは、エンドエフェクタの少なくとも1つの軸方向に並進可能な駆動部材の一部を解放可能に受け取るように構成されている。ここで、スロットは、テーパー状の開口部を含むことが開示されている。
【0013】
本開示は、外科手術エンドエフェクタと、少なくとも1つの回転可能な駆動シャフトを有するハンドルアセンブリとを選択的に相互接続するためのアダプタアセンブリにも関する。アダプタアセンブリは、ノブハウジングと、少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリとを含む。ノブハウジングは、ハンドルアセンブリへの選択的接続のために構成および適合されている。ノブハウジングは、駆動接合ハウジングを含む。少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリは、少なくとも1つの回転可能な駆動シャフトのそれぞれと、外科手術エンドエフェクタの一部とを相互接続するためのものである。少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリは、回転可能な駆動シャフトの回転を、エンドエフェクタの少なくとも1つの軸方向に並進可能な駆動部材の軸方向並進に変換および伝送する。少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリは、第1の駆動コンバータアセンブリを含み、第1の駆動コンバータアセンブリは、駆動要素と、第1のギアと、第2のギアと、ギアリングと、回転ベアリングとを含む。駆動要素は、アダプタハウジングの中に回転可能に支持されている。第1のギアは、駆動要素の遠位部分と機械的に協働するように配置されている。第2のギアは、第1のギアと機械的に協働するように配置されている。ギアリングは、第2のギアと機械的に協働するように配置され、かつ、アダプタアセンブリのエンドエフェクタの係合部分と機械的に協働するように配置されている。ギアリングは、アダプタハウジングに対する回転から固定されている。駆動結合ハウジングは、回転ベアリングに回転可能に固定されており、ノブハウジングは、回転ベアリングに対して回転可能である。駆動要素の回転は、第1のギアの回転を引き起こし、第1のギアの回転は、第2のギアの回転を引き起こし、第2のギアの回転は、ギアリングの回転を引き起こし、ギアリングの回転は、アダプタアセンブリのエンドエフェクタの係合部分の回転を引き起こす。
【0014】
開示された実施形態において、ギアリングは、ギアリングの内側周囲の周りに配置された複数の歯を含む。
【0015】
開示された実施形態において、駆動結合ハウジングは、ノブハウジングの残部に対して回転可能である。
【0016】
開示された実施形態において、第2の駆動コンバータアセンブリが含まれ、第2の駆動コンバータアセンブリは、第2の駆動要素と、ナットと、関節運動スリーブと、関節運動リンクとを含む。第2の駆動要素は、ノブハウジングの中に回転可能に支持されている。ナットは、第2の駆動要素のネジ付き遠位部分にネジ連結可能に接続されている。関節運動スリーブの近位部分は、ナットと機械的に協働するように配置されている。関節運動ベアリングは、関節運動スリーブの遠位部分と機械的に協働するように配置されている。関節運動リンクの近位部分は、関節運動ベアリングと機械的に協働するように配置されている。関節運動リンクの遠位部分は、エンドエフェクタの一部との選択的係合のために構成されている。第2の駆動要素の回転は、結果としてナット、関節運動スリーブ、関節運動ベアリングおよび関節運動リンクの軸方向並進をもたらす。ここで、関節運動ベアリングは、ノブハウジングに対する軸方向の、および回転可能な移動のために構成されることが開示されている。ここで、関節運動スリーブの遠位部分は、関節運動ベアリングの半径方向内側部分と機械的に協働するように配置されることが開示されている。ここで、関節運動リンクの近位部分は、関節運動ベアリングの半径方向外側部分と機械的に協働するように配置されることが開示されている。
本願明細書は、例えば、以下の項目も提供する。
(項目1)
外科手術デバイスであって、該外科手術デバイスは、
アダプタアセンブリと選択的に接続するための接続部分を規定するデバイスハウジングと、
該デバイスハウジングの中に支持され、かつ、少なくとも1つの駆動シャフトを回転させるように構成された少なくとも1つの駆動モータと、
該少なくとも1つの駆動モータと電気的に連絡するように配置されたバッテリーと、
該バッテリーから該少なくとも1つの駆動モータに伝達される電力を制御するために、該ハウジング内に配置された回路ボードと、
少なくとも1つの機能を実行するように構成されたエンドエフェクタであって、該エンドエフェクタは、少なくとも1つの軸方向に並進可能な駆動部材を含む、エンドエフェクタと、
該エンドエフェクタと該デバイスハウジングとを選択的に相互接続するためのアダプタアセンブリと
を含み、
該アダプタアセンブリは、
該デバイスハウジングへの選択的接続のために、該少なくとも1つの回転可能な駆動シャフトの各々と動作可能に連絡するように構成および適合されたノブハウジングと、
該少なくとも1つの回転可能な駆動シャフトのそれぞれと、該エンドエフェクタの該少なくとも1つの軸方向に並進可能な駆動部材のうちの1つとを相互接続するための少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリと
を含み、
該少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリは、該回転可能な駆動シャフトの回転を、該エンドエフェクタの該少なくとも1つの軸方向に並進可能な駆動部材の軸方向並進に変換および伝送し、
該少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリは、第1の駆動コンバータアセンブリを含み、該第1の駆動コンバータアセンブリは、
該ノブハウジングの中に回転可能に支持された第1の駆動要素であって、該第1の駆動要素の近位端は、該回転可能な駆動シャフトと係合可能である、第1の駆動要素と、
該第1の駆動要素のネジ付き遠位部分にネジ連結可能に接続されたナットと、
関節運動スリーブであって、該関節運動スリーブの近位部分は、該ナットと機械的に協働するように配置されている、関節運動スリーブと、
該関節運動スリーブの遠位部分と機械的に協働するように配置された関節運動ベアリングと、
関節運動リンクであって、該関節運動リンクの近位部分は、該関節運動ベアリングと機械的に協働するように配置されており、該関節運動リンクの遠位部分は、該エンドエフェクタの該少なくとも1つの軸方向に並進可能な駆動部材との選択的係合のために構成されている、関節運動リンクと
を含み、
該回転可能な駆動シャフトの回転は、結果として該第1の駆動要素の回転をもたらし、該第1の駆動要素の回転は、結果として該ナット、該関節運動スリーブ、該関節運動ベアリング、該関節運動リンク、および該エンドエフェクタの該少なくとも1つの軸方向に並進可能な駆動部材の軸方向並進をもたらす、外科手術デバイス。
(項目2)
上記関節運動ベアリングは、上記ノブハウジングに対する軸方向の、および回転可能な移動のために構成されている、上記項目に記載の外科手術デバイス。
(項目3)
上記関節運動スリーブの遠位部分は、上記関節運動ベアリングの半径方向内側部分と機械的に協働するように配置されている、上記項目のいずれかに記載の外科手術デバイス。
(項目4)
上記関節運動リンクの近位部分は、上記関節運動ベアリングの半径方向外側部分と機械的に協働するように配置されている、上記項目のいずれかに記載の外科手術デバイス。
(項目5)
第2の駆動コンバータアセンブリをさらに含み、該第2の駆動コンバータアセンブリは、
上記ノブハウジングの中に回転可能に支持された第2の駆動要素であって、該第2の駆動要素の近位端は、上記外科手術デバイスの第2の回転可能な駆動シャフトに接続可能である、第2の駆動要素と、
該第2の駆動要素の遠位部分と機械的に協働するように配置された第1のギアと、
該第1のギアと機械的に協働するように配置された第2のギアと、
該第2のギアと機械的に協働するように配置され、かつ、該エンドエフェクタと機械的に協働するように配置されたギアリングであって、該ギアリングは、該ノブハウジングに対する回転から固定されている、ギアリングと
を含み、
該第2の回転可能な駆動シャフトの回転は、該第1のギアの回転を引き起こし、該第1のギアの回転は、該第2のギアの回転を引き起こし、該第2のギアの回転は、該ギアリングの回転を引き起こし、該ギアリングの回転は、該エンドエフェクタの回転を引き起こす、上記項目のいずれかに記載の外科手術デバイス。
(項目6)
上記ノブハウジングは、駆動結合ハウジングを含み、該駆動結合ハウジングは、該ノブハウジングの残部に対して回転可能である、上記項目のいずれかに記載の外科手術デバイス。
(項目7)
回転ベアリングをさらに含み、上記駆動結合ハウジングは、該回転ベアリングに回転可能に固定されており、上記ノブハウジングは、該回転ベアリングに対して回転可能である、上記項目のいずれかに記載の外科手術デバイス。
(項目8)
上記ギアリングは、該ギアリングの内側周囲の周りに配置された複数の歯を含む、上記項目のいずれかに記載の外科手術デバイス。
(項目9)
上記関節運動リンクの遠位部分は、該遠位部分の中にスロットを含み、該スロットは、該エンドエフェクタの該少なくとも1つの軸方向に並進可能な駆動部材の一部を解放可能に受け取るように構成されている、上記項目のいずれかに記載の外科手術デバイス。
(項目10)
上記スロットは、テーパー状の開口部を含む、上記項目のいずれかに記載の外科手術デバイス。
(項目11)
外科手術エンドエフェクタと、少なくとも1つの回転可能な駆動シャフトを有するハンドルアセンブリとを選択的に相互接続するためのアダプタアセンブリであって、該アダプタアセンブリは、
ハンドルアセンブリへの選択的接続のために構成および適合されたノブハウジングであって、該ノブハウジングは、駆動接合ハウジングを含む、ノブハウジングと、
該少なくとも1つの回転可能な駆動シャフトのそれぞれと、該外科手術エンドエフェクタの一部とを相互接続するための少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリと
を含み、
該少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリは、該回転可能な駆動シャフトの回転を、該エンドエフェクタの該少なくとも1つの軸方向に並進可能な駆動部材の軸方向並進に変換および伝送し、
該少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリは、第1の駆動コンバータアセンブリを含み、該第1の駆動コンバータアセンブリは、
該アダプタハウジングの中に回転可能に支持された駆動要素と、
該駆動要素の遠位部分と機械的に協働するように配置された第1のギアと、
該第1のギアと機械的に協働するように配置された第2のギアと、
該第2のギアと機械的に協働するように配置され、かつ、該アダプタアセンブリのエンドエフェクタの係合部分と機械的に協働するように配置されたギアリングであって、該ギアリングは、該アダプタハウジングに対する回転から固定されている、ギアリングと、
回転ベアリングと
を含み、
該駆動結合ハウジングは、該回転ベアリングに回転可能に固定されており、該ノブハウジングは、該回転ベアリングに対して回転可能であり、
該駆動要素の回転は、該第1のギアの回転を引き起こし、該第1のギアの回転は、該第2のギアの回転を引き起こし、該第2のギアの回転は、該ギアリングの回転を引き起こし、該ギアリングの回転は、該アダプタアセンブリの該エンドエフェクタの係合部分の回転を引き起こす、アダプタアセンブリ。
(項目12)
上記ギアリングは、該ギアリングの内側周囲の周りに配置された複数の歯を含む、上記項目のいずれかに記載のアダプタアセンブリ。
(項目13)
上記駆動結合ハウジングは、上記ノブハウジングの残部に対して回転可能である、上記項目のいずれかに記載のアダプタアセンブリ。
(項目14)
第2の駆動コンバータアセンブリをさらに含み、該第2の駆動コンバータアセンブリは、
上記ノブハウジングの中に回転可能に支持された第2の駆動要素と、
該第2の駆動要素のネジ付き遠位部分にネジ連結可能に接続されたナットと、
関節運動スリーブであって、該関節運動スリーブの近位部分は、該ナットと機械的に協働するように配置されている、関節運動スリーブと、
該関節運動スリーブの遠位部分と機械的に協働するように配置された関節運動ベアリングと、
関節運動リンクであって、該関節運動リンクの近位部分は、該関節運動ベアリングと機械的に協働するように配置されており、該関節運動リンクの遠位部分は、該エンドエフェクタの一部との選択的係合のために構成されている、関節運動リンクと
を含み、
該第2の駆動要素の回転は、結果として該ナット、該関節運動スリーブ、該関節運動ベアリングおよび該関節運動リンクの軸方向並進をもたらす、上記項目のいずれかに記載のアダプタアセンブリ。
(項目15)
上記関節運動ベアリングは、上記ノブハウジングに対する軸方向の、および回転可能な移動のために構成されている、上記項目のいずれかに記載のアダプタアセンブリ。
(項目16)
上記関節運動スリーブの遠位部分は、上記関節運動ベアリングの半径方向内側部分と機械的に協働するように配置されている、上記項目のいずれかに記載のアダプタアセンブリ。
(項目17)
上記関節運動リンクの近位部分は、上記関節運動ベアリングの半径方向外側部分と機械的に協働するように配置されている、上記項目のいずれかに記載のアダプタアセンブリ。
(摘要)
本開示は、エンドエフェクタとデバイスハウジングとを選択的に接続するためのアダプタアセンブリを含む外科手術デバイスに関する。アダプタアセンブリは、少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリを含み、少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリは、回転可能な駆動シャフトの回転を、エンドエフェクタの少なくとも1つの軸方向に並進可能な駆動シャフトの軸方向並進に変換および伝送する。第1の駆動コンバータアセンブリは、第1の駆動要素と、ナットと、関節運動スリーブと、関節運動ベアリングと、関節運動リンクとを含む。回転可能な駆動シャフトの回転は、結果として第1の駆動要素の回転をもたらす。第1の駆動要素の回転は、結果としてナット、関節運動スリーブ、関節運動ベアリング、関節運動リンク、およびエンドエフェクタの少なくとも1つの軸方向に並進可能な駆動部材の軸方向並進をもたらす。
【0017】
本開示の実施形態は、添付の図面を参照して本明細書において説明される。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1図1は、本開示の実施形態に従う、パーツが分解された状態での外科手術デバイスおよびアダプタの透視図であり、図1は、エンドエフェクタとの外科手術デバイスおよびアダプタの接続を例示する。
図2図2は、図1の外科手術デバイスの透視図である。
図3図3は、パーツが分解された状態での図1および2の外科手術デバイスの透視図である。
図4図4は、図1〜3の外科手術デバイスに用いられるバテッリーの透視図である。
図5図5は、そのハウジングが取り外された状態での図1〜3の外科手術デバイスの透視図である。
図6図6は、その間の接続を例示する、外科手術デバイスとアダプタとのそれぞれの接続端の透視図である。
図7図7は、図2の7−7に沿ってとられた図1〜3の外科手術デバイスの断面図である。
図8図8は、図2の8−8に沿ってとられた図1〜3の外科手術デバイスの断面図である。
図9図9は、パーツが分解された状態での図1〜3の外科手術デバイスのトリガーハウジングの透視図である。
図10図10は、図1のアダプタの透視図である。
図11図11は、図10の11−11に沿ってとられた図1および10のアダプタの断面図である。
図12図12は、図11の示された詳細領域の拡大図である。
図13図13は、図11の示された詳細領域の拡大図である。
図14図14は、いくつかのパーツが省略された状態での、アダプタと、ローディングユニットの一部との透視図である。
図15図15は、図14の示された詳細領域の拡大図である。
図16図16は、図14の示された詳細領域の拡大図である。
図17図17は、ローディングユニットと係合されたアダプタの遠位端の透視図である。
図18図18および19は、パーツが省略された状態でのアダプタの一部の透視図である。
図19図18および19は、パーツが省略された状態でのアダプタの一部の透視図である。
図20図20は、図10の20−20に沿ってとられた図1および10のアダプタの断面図である。
図21図21は、図20の示された詳細領域の拡大図である。
図22図22は、図20の示された詳細領域の拡大図である。
図23図23は、アダプタの遠位部分の透視図である。
図24図24は、図23に示されたアダプタの遠位部分において遠位方向に見る断面透視図である。
図25図25は、パーツが省略された状態でのアダプタの一部の透視図である。
図26図26は、パーツが分解された状態での本開示の外科手術デバイスおよびアダプタと共に用いられる例示的なエンドエフェクタの透視図である。
図27図27は、LEDへの出力、(クランピング/切断、回転または関節運動を選択するための)モータの選択、および選択された機能を実行するための駆動モータの選択の概略的例示である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
(実施形態の詳細な説明)
ここで開示された外科手術デバイスと、外科手術デバイスおよび/またはハンドルアセンブリのためのアダプタアセンブリとの実施形態は、図面を参照して詳細に説明され、同様の参照数字が、いくつかの図面のそれぞれにおいて同一または対応する要素を示す。本明細に使用されるように、用語「遠位」は、ユーザーからより遠いアダプタアセンブリまたは外科手術デバイス、またはそのコンポーネントの一部を指すが、用語「近位」は、ユーザーにより近いアダプタアセンブリまたは外科手術デバイス、またはそのコンポーネントの一部を指す。
【0020】
本開示の実施形態に従う外科手術デバイスが、概して100として示され、外科手術デバイス100は、複数の異なるエンドエフェクタのそれへの選択的取り付けのために構成された動力付きの手持ち式電気機械的器具の形態であり、複数の異なるエンドエフェクタは、各々、動力付きの手持ち式電気機械的外科手術器具による作動および操作のために構成される。
【0021】
図1に例示されるように、外科手術デバイス100は、アダプタ200との選択的接続のために構成され、次に、アダプタ200は、エンドエフェクタまたは使い捨てローディングユニット300との選択的接続のために構成される。
【0022】
図1〜3に例示されるように、外科手術デバイス100は、下部ハウジング部分104、下部ハウジング部分104から延在し、そして/または下部ハウジング部分104上に支持された中間ハウジング部分106と、中間ハウジング部分106から延在し、そして/または中間ハウジング部分106上に支持された上部ハウジング部分108とを有するハンドルハウジング102を含む。中間ハウジング部分106および上部ハウジング部分108は、下部ハウジング部分104と一体に形成され、かつ下部ハウジング部分104から延在する遠位ハーフセクション110aと、複数のファスナーによって遠位ハーフセクション110aに接続可能な近位ハーフセクション110bとに分離される。連結された場合、遠位ハーフセクション110aおよび近位ハーフセクション110bは、そこにキャビティ102aを有するハンドルハウジング102を規定し、キャビティ102aにおいて、制御ボード150および駆動機構160が配置される。
【0023】
図3において理解されるように、遠位ハーフセクション110aおよび近位ハーフセクション110bは、上部ハウジング部分108の長手方向軸「X」を横切る平面に沿って分割される。
【0024】
ハンドルハウジング102は、ガスケット112を含み、ガスケット112は、遠位ハーフセクション110aおよび/または近位ハーフセクション110bのリムの周りに完全に延在し、遠位ハーフセクション110aと近位ハーフセクション110bとの間に配置される。ガスケット112は、遠位ハーフセクション110aおよび近位ハーフセクション110bの周辺を密封する。ガスケット112は、遠位ハーフセクション110aと近位ハーフセクション110bとの間に気密の密封を確立するように機能することにより、回路ボード150および駆動機構160が、消毒および/または洗浄処置から保護される。
【0025】
従って、ハンドルハウジング102のキャビティ102aは、遠位ハーフセクション110aおよび近位ハーフセクション110bの周辺に沿って密封されるが、なおハンドルハウジング102内において回路ボード150および駆動機構160のより簡単で、より高効率的な組立を可能にするように構成される。
【0026】
ハンドルハウジング102の中間ハウジング部分106は、回路ボード150が中に設置されるハウジングを提供する。以下にさらなる詳細に説明されるように、回路ボード150は、外科手術デバイス100のさまざまな動作を制御するように構成される。
【0027】
外科手術デバイス100の下部ハウジング部分104は、アパーチャ(示されていない)を規定し、アパーチャは、下部ハウジング部分104の上部表面に形成され、中間ハウジング部分106の下またはその中に位置している。下部ハウジング部分104のアパーチャは、通路を提供し、ワイヤ152は、通路を通過して、下部ハウジング部分104の中に設置された電気コンポーネント(図4において例示されたバッテリー156、図3において例示された回路ボード154等)を中間ハウジング部分106および/または上部ハウジング部分108の中に設置された電気コンポーネント(例えば、回路ボード150、駆動機構160等)と相互接続する。
【0028】
ハンドルハウジング102は、下部ハウジング部分104のアパーチャ(示されていない)内に配置されたガスケット103を含み、それによって、下部ハウジング部分104のアパーチャに差し込み、または密封する間に、ワイヤ152がそこに通過することを可能にする。ガスケット103は、下部ハウジング部分104と中間ハウジング部分106との間に気密の密封を確立するように機能することにより、回路ボード150および駆動機構160が、消毒および/または洗浄処置から保護される。
【0029】
示されるように、ハンドルハウジング102の下部ハウジング部分104は、再充電可能なバッテリー156が取り外し可能に設置されるハウジングを提供する。バッテリー156は、外科手術デバイス100の電気コンポーネントのいずれかに電力を供給するように構成される。下部ハウジング部分104は、バッテリー156が挿入されるキャビティ(示されていない)を規定する。下部ハウジング部分104は、扉105を含み、扉105は、下部ハウジング部分104のキャビティを閉じて、そこにバッテリー156を保持するために、下部ハウジング部分104に旋回可能に接続される。
【0030】
図3および5を参照して、上部ハウジング部分108の遠位ハーフセクション110aは、ノーズまたは接続部分108aを規定する。ノーズ円錐114は、上部ハウジング部分108のノーズ部分108a上に支持されている。ノーズ円錐114は、透明の材料から製造される。照明部材116は、ノーズ円錐114内に配置されることにより、照明部材116が、ノーズ円錐114を通して見える。照明部材116は、発光ダイオードプリント回路ボード(LED PCB)の形態である。照明部材116は、特有の個別イベントに関連付けられる特定の色パターンを有する複数の色を照射するように構成される。
【0031】
ハンドルハウジング102の上部ハウジング部分108は、駆動機構160が配置されるハウジングを提供する。図5において例示されるように、駆動機構160は、器具100のさまざまな動作を実行するために、シャフトおよび/またはギアコンポーネントを駆動するように構成されている。特に、駆動機構160は、エンドエフェクタ300の近位本体部分302に対してエンドエフェクタ300のツールアセンブリ304(図1および20を参照)を選択的に動かして、長手方向軸「X」(図3を参照)の周りにハンドルハウジング102に対してエンドエフェクタ300を回転させることと、エンドエフェクタ300のカートリッジアセンブリ308に対してアンビルアセンブリ306を動かすことと、および/またはステープルを発射し、エンドエフェクタ300のカートリッジアセンブリ308内のカートリッジを切断することを行うために、シャフトおよび/またはギアコンポーネントを駆動するように構成されている。
【0032】
駆動機構160は、アダプタ200に対してすぐ近位に位置しているセレクタギアボックスアセンブリ162を含む。セレクタギアボックスアセンブリ162の近位に、第1のモータ164を有する機能選択モジュール163があり、第1のモータ164は、セレクタギアボックスアセンブリ162内のギア要素を選択的に動かし、第2のモータ166を有する入力駆動コンポーネント165と係合させるように機能する。
【0033】
図1〜4において例示されるように、上部ハウジング部分108の遠位ハーフセクション110aは、アダプタ200の対応する駆動結合アセンブリ210を受け取るように構成された接続部分108aを規定する。
【0034】
図6〜8において例示されるように、外科手術デバイス100の接続部分108aは、アダプタ200が外科手術デバイス100に嵌合されるときにアダプタ200の駆動結合アセンブリ210を受容する円筒形凹部108bを有する。接続部分108aは、3つの回転可能な駆動コネクタ118、120、122を収容する。
【0035】
アダプタ200が外科手術デバイス100に嵌合されると、外科手術デバイス100の回転可能な駆動コネクタ118、120、122の各々は、アダプタ200の対応する回転可能なコネクタスリーブ218、220、222と結合する(図6を参照)。その際に、第1の駆動コネクタ118と第1のコネクタスリーブ218との間のインターフェースと、第2の駆動コネクタ120と第2のコネクタスリーブ220との間のインターフェースと、第3の駆動コネクタ122と第3のコネクタスリーブ222との間のインターフェースとは、外科手術デバイス100の駆動コネクタ118、120、122の各々の回転がアダプタ200の対応するコネクタスリーブ218、220、222の対応する回転を引き起こすように、突起を有する。
【0036】
アダプタ200のコネクタスリーブ218、220、222との外科手術デバイス100の駆動コネクタ118、120、122の嵌合は、回転力が、3つのそれぞれのコネクタインターフェースの各々を介して独立的に伝達されることを可能にする。外科手術デバイス100の駆動コネクタ118、120、122は、駆動機構160によって独立的に回転されるように構成されている。その際に、駆動機構160の機能選択モジュール163は、外科手術デバイス100のどの駆動コネクタ118、120、122が駆動機構160の入力駆動コンポーネント165によって駆動されるべきかを選択する。
【0037】
外科手術デバイス100の駆動コネクタ118、120、122が、アダプタ200のそれぞれのコネクタスリーブ218、220、222との突起を有するインターフェース、および/または実質的に回転不可能なインターフェースを有するので、アダプタ200が外科手術デバイス100に結合されている場合、回転力は、外科手術デバイス100の駆動機構160からアダプタ200へ選択的に伝達される。
【0038】
外科手術デバイス100の駆動コネクタ118、120、および/または122の選択的回転は、外科手術デバイス100がエンドエフェクタ300の異なる機能を作動させることを可能にする。以下により詳細に議論されるように、外科手術デバイス100の第1の駆動コネクタ118の選択的かつ独立的回転は、エンドエフェクタ300のツールアセンブリ304の選択的かつ独立的開閉、およびエンドエフェクタ300のツールアセンブリ304のステープリング/切断コンポーネントの駆動に対応する。また、外科手術デバイス100の第2の駆動コネクタ120の選択的かつ独立的回転は、長手方向軸「X」(図3を参照)を横切るエンドエフェクタ300のツールアセンブリ304の選択的かつ独立的の作動に対応する。さらに、外科手術デバイス100の第3の駆動コネクタ122の選択的かつ独立的回転は、長手方向軸「X」(図3を参照)の周りに外科手術デバイス100のハンドルハウジング102に対するエンドエフェクタ300の選択的かつ独立的の作動に対応する。
【0039】
前述のように、および図5および8において例示されるように、駆動機構160は、セレクタギアボックスアセンブリ162と、セレクタギアボックスアセンブリ162の近位に位置している機能選択モジュール163とを含み、機能選択モジュール163は、セレクタギアボックスアセンブリ162内のギア要素を選択的に動かし、第2のモータ166と係合させるように機能する。従って、駆動機構160は、所与の時に外科手術デバイス100の駆動コネクタ118、120、122のうちの1つを選択的に駆動する。
【0040】
図1〜3および図9において例示されるように、ハンドルハウジング102は、中間ハウジング部分106の遠位表面または遠位側においてトリガーハウジング107を支持する。トリガーハウジング107は、中間ハウジング部分106と協働して、1対のフィンガ作動の制御ボタン124、126と、1対のロッカーデバイス128、130とを支持する。特に、トリガーハウジング107は、第1の制御ボタン124を滑り可能に受容する上部アパーチャ124aと、第2の制御ボタン126を滑り可能に受容する下部アパーチャ126bとを規定する。
【0041】
制御ボタン124、126およびロッカーデバイス128、130の各々は、オペレータの作動によって動かされるそれぞれの磁石(示されていない)を含む。加えて、回路ボード150は、制御ボタン124、126およびロッカーデバイス128、130の各々に対して、制御ボタン124、126およびロッカーデバイス128、130における磁石の動きによって作動されるそれぞれのホール効果スイッチ150a〜150dを含む。特に、制御ボタン124のすぐ近位に位置しているのは、第1のホール効果スイッチ150a(図3および7を参照)であり、第1のホール効果スイッチ150aは、オペレータが制御ボタン124を作動すると、制御ボタン124の中の磁石の動きに基づいて作動される。制御ボタン124に対する第1のホール効果スイッチ150aの作動は、回路ボード150が、駆動機構160の機能選択モジュール163および入力駆動コンポーネント165に適切な信号を提供して、エンドエフェクタ300のツールアセンブリ304を閉じること、および/またはエンドエフェクタ300のツールアセンブリ304内においてステープリング/切断カートリッジを発射することを行うことを可能にする。
【0042】
また、ロッカーデバイス128のすぐ近位に位置しているのは、第2のホール効果スイッチ150b(図3および7を参照)であり、第2のホール効果スイッチ150bは、オペレータがロッカーデバイス128を作動すると、ロッカーデバイス128の中の磁石(示されていない)の動きに基づいて作動される。ロッカーデバイス128に対する第2のホール効果スイッチ150bの作動は、回路ボード150が、駆動機構160の機能選択モジュール163および入力駆動コンポーネント165に適切な信号を提供して、エンドエフェクタ300の本体部分302に対してツールアセンブリ304を関節運動させることを可能にする。有利に、第1の方向におけるロッカーデバイス128の動きは、本体部分302に対して第1の方向でツールアセンブリ304を関節運動させ、その一方で、反対の(例えば、第2の)方向におけるロッカーデバイス128の動きは、本体部分302に対して反対の(例えば、第2の)方向でツールアセンブリ304を関節運動させる。
【0043】
さらに、制御ボタン126のすぐ近位に位置しているのは、第3のホール効果スイッチ150c(図3および7を参照)であり、第3のホール効果スイッチ150cは、オペレータが制御ボタン126を作動すると、制御ボタン126の中の磁石の動きに基づいて作動される。制御ボタン126に対する第3のホール効果スイッチ150c作動は、回路ボード150が、駆動機構160の機能選択モジュール163および入力駆動コンポーネント165に適切な信号を提供して、エンドエフェクタ300のツールアセンブリ304を開くことを可能にする。
【0044】
加えて、ロッカーデバイス130のすぐ近位に位置しているのは、第4のホール効果スイッチ150d(図3および7を参照)であり、第4のホール効果スイッチ150dは、オペレータがロッカーデバイス130を作動すると、ロッカーデバイス130の中の磁石(示されていない)の動きに基づいて作動される。ロッカーデバイス130に対応する第4のホール効果スイッチ150dの作動は、回路ボード150が、駆動機構160の機能選択モジュール163および入力駆動コンポーネント165に適切な信号を提供して、外科手術デバイス100のハンドルハウジング102に対してエンドエフェクタ300を回転させることを可能にする。特に、第1の方向におけるロッカーデバイス130の動きは、ハンドルハウジング102に対して第1の方向でエンドエフェクタ300を回転させ、その一方で、反対の(例えば、第2の)方向におけるロッカーデバイス130の動きは、ハンドルハウジング102に対して反対の(例えば、第2の)方向でエンドエフェクタ300を回転させる。
【0045】
図1〜3において理解されるように、外科手術デバイス100は、中間ハウジング部分106と上部ハウジング部分との間に支持され、かつ、トリガーハウジング107の上に設置された発射ボタンまたは安全スイッチ132を含む。使用中、エンドエフェクタ300のツールアセンブリ304は、必要に応じて、そして/または所望に応じて、開いた状態と閉じた状態との間に作動される。エンドエフェクタ300を発射し、エンドエフェクタ300のツールアセンブリ304が閉じた状態にある場合にエンドエフェクタ300からファスナーを吐き出すために、安全スイッチ132が押し下げられ、それによって、エンドエフェクタ300がそこからファスナーを吐き出す準備ができることを外科手術デバイス100に命令する。
【0046】
図1および10〜25において例示されるように、外科手術デバイス100は、アダプタ200との選択的接続のために構成され、次に、アダプタ200は、エンドエフェクタ300との選択的接続のために構成される。
【0047】
図26において例示されるように、および以下により詳細に議論されるように、アダプタ200は、外科手術デバイス100の駆動コネクタ120および122のどちらかの回転を、エンドエフェクタ300の駆動アセンブリ360および関節運動リンク366を動作させることに有用である軸方向並進に変換するように構成される。
【0048】
アダプタ200は、外科手術デバイス100の第3の回転可能な駆動コネクタ122と、エンドエフェクタ300の第1の軸方向に並進可能な駆動部材360とを相互接続する第1の駆動伝達/交換アセンブリを含み、第1の駆動伝達/交換アセンブリは、外科手術デバイス100の第3の回転可能な駆動コネクタ122の回転を、エンドエフェクタ300の第1の軸方向に並進可能な駆動部材360における発射するための軸方向並進に交換および伝達する。
【0049】
アダプタ200は、外科手術デバイス100の第2の回転可能な駆動コネクタ120と、エンドエフェクタ300の第2の軸方向に並進可能な駆動部材366とを相互接続する第2の駆動伝達/交換アセンブリを含み、第2の駆動伝達/交換アセンブリは、外科手術デバイス100の第2の回転可能な駆動コネクタ120の回転を、エンドエフェクタ300の関節運動リンク366における関節運動のための軸方向並進に交換および伝達する。
【0050】
ここで図10に着目すると、アダプタ200は、ノブハウジング202と、ノブハウジング202の遠位端から延在する外側チューブ206とを含む。ノブハウジング202および外側チューブ206は、アダプタ200のコンポーネントを収容するように構成され、寸法を合わされる。外側チューブ206は、内視鏡挿入に対して寸法を合わされ、特に、外側チューブは、典型的なトロカール、カニューレ等を通過可能である。ノブハウジング202は、トロカールポート、カニューレ等に進入しないように寸法を合わされる。
【0051】
ノブハウジング202は、外科手術デバイス100の遠位ハーフセクション110aの上部ハウジング部分108の接続部分108aに接続するように構成および適合される。
【0052】
図10、11および14において理解されるように、アダプタ200は、その近位端における外科手術デバイス駆動結合アセンブリ210と、その遠位端におけるエンドエフェクタ結合アセンブリ230とを含む。駆動結合アセンブリ210は、少なくとも部分的にノブハウジング202の中に回転可能に支持された駆動結合ハウジング210aを含む。駆動結合アセンブリ210は、その中において、第1の回転可能な近位駆動シャフトまたは要素212と、第2の回転可能な近位駆動シャフトまたは要素214と、第3の回転可能な近位駆動シャフトまたは要素216とを回転可能に支持する(例えば、図15を参照)。
【0053】
図19において理解されるように、駆動結合ハウジング210aは、第1のコネクタスリーブ218、第2のコネクタスリーブ220、および第3のコネクタスリーブ222をそれぞれに回転可能に支持するように構成される。前述のように、コネクタスリーブ218、220、222の各々は、それぞれ、外科手術デバイス100の第1の駆動コネクタ118、第2の駆動コネクタ120、および第3の駆動コネクタ122と嵌合するように構成される。コネクタスリーブ218、220、222の各々は、それぞれ、第1の近位駆動シャフトまたは要素212の近位端、第2の近位駆動シャフトまたは要素214の近位端、および第3の近位駆動シャフトまたは要素216の近位端と嵌合するようにさらに構成される。
【0054】
特に、図19および22を参照して、近位駆動結合アセンブリ210は、第1のコネクタスリーブ218の遠位に配置された第1の付勢部材224と、第2のコネクタスリーブ220の遠位に配置された第2の付勢部材226と、第3のコネクタスリーブ222の遠位に配置された第3の付勢部材228とを含む。付勢部材224、226および228の各々は、それぞれ、第1の回転可能な近位駆動シャフト212、第2の回転可能な近位駆動シャフト214、および第3の回転可能な近位駆動シャフト216の周りに配置される。付勢部材224、226および228は、それぞれ、コネクタスリーブ218、220および220の上において、アダプタ200が外科手術デバイス100に結合される場合に外科手術デバイス100のそれぞれの駆動回転可能な駆動コネクタ118、120、122の遠位端と係合されたコネクタスリーブ218、220および222を維持することを助けるために機能する。
【0055】
特に、第1の付勢部材224、第2の付勢部材226および第3の付勢部材228は、それぞれ、近位方向にコネクタスリーブ218、220および222を付勢するように機能する。従って、外科手術デバイス100へのアダプタ200の組立の間に、第1、第2および/または第3のコネクタスリーブ218、220および/または222が、外科手術デバイス100の駆動コネクタ118、120、122との位置合わせが間違われる場合、第1、第2および/または第3の付勢部材224、226および/または228が圧縮される。従って、外科手術デバイス100の駆動機構160が係合されると、外科手術デバイス100の駆動コネクタ118、120、122は、回転し、第1、第2および/または第3の付勢部材224、226および/または228は、それぞれ、第1、第2および/または第3のコネクタスリーブ218、220および/または222を戻るように近位に滑らせ、外科手術デバイス100の駆動コネクタ118、120、122を、近位駆動結合アセンブリ210の第1、第2および/または第3の近位駆動シャフト212、214および216に効率的に結合させる。
【0056】
外科手術デバイス100のキャリブレイションの際に、外科手術デバイス100の駆動コネクタ118、120、122の各々は、回転し、コネクタスリーブ218、220および222上の付勢は、正しい位置合わせが達される場合に外科手術デバイス100のそれぞれの駆動コネクタ118、120、122の上においてコネクタスリーブ218、220および222を正しく座席させる。
【0057】
図11、14および20において理解されるように、アダプタ200は、それぞれ、ハンドルハウジング202内に配置された第1、第2および第3の駆動伝達/変換アセンブリ240、250、260と外側チューブ206とを含む。各駆動伝達/変換アセンブリ240、250、260は、エンドエフェクタ300の閉、開、関節運動および発射をもたらすために、外科手術デバイス100の第1、第2および第3の駆動コネクタ118、120、122の回転を、アダプタ200の遠位駆動部材248および駆動バー(または関節運動バー)258の軸方向並進に伝達または変換し、または、アダプタ200のハンドルハウジング202の回転をもたらすために、外科手術デバイス100の第1、第2および第3の駆動コネクタ118、120、122の回転をアダプタ200のリングギア266の回転に伝達または変換するように構成および適合される。
【0058】
図11〜13において理解されるように、第1の駆動伝達/変換アセンブリ240は、ハウジング202内に回転可能に支持された第1の遠位駆動シャフト242と外側チューブ206とを含む。第1の遠位駆動シャフト242の近位端部分242aは、第1の近位駆動シャフト212から遠位方向に延在する。第1の遠位駆動シャフト242は、ネジの外側プロフィールまたは表面を有するネジ部分242bをさらに含む。
【0059】
第1の駆動伝達/変換アセンブリ240は、第1の遠位駆動シャフト242のネジ付き遠位端部分242bに回転可能に結合された駆動結合ナット244をさらに含み、駆動結合ナット244が、外側チューブ206内に滑り可能に配置される。駆動結合ナット244は、第1の遠位駆動シャフト242が回転されるにつれての回転を防ぐように、外側チューブ206の内側ハウジングチューブ206aに合わせられる。従って、第1の遠位駆動シャフト242が回転されると、駆動結合ナット244は、外側チューブ206の内側ハウジングチューブ206aを通して、および/またはそれに沿って長手方向に並進される。
【0060】
第1の駆動伝達/変換アセンブリ240は、駆動結合ナット244と機械的に係合される遠位駆動部材248をさらに含み、それによって、駆動結合ナット244の軸方向移動が遠位駆動部材248の対応する量の軸方向移動をもたらす。特に、結合ナット244の遠位端は、遠位駆動部材248の近位部分に配置された少なくとも1つの対応する溝249(図11を参照)を係合する少なくとも1つの内側に垂れる突起部245を含む。遠位駆動部材248の遠位端部分は、接続部材247を支持し、接続部分247は、エンドエフェクタ300の駆動アセンブリ360の駆動部材374との選択的係合のために構成され、寸法を合わされる。
【0061】
動作中、第1のコネクタスリーブ218の回転のために、第1の回転可能な近位駆動シャフト212が回転されると、外科手術デバイス100の別個の第1の駆動コネクタ118の回転の結果として、第1の遠位駆動シャフト242が回転する。第1の遠位駆動シャフト242が回転されると、駆動結合ナット244は、第1の遠位駆動シャフト242に沿って軸方向に並進させられる。駆動結合ナット244が、第1の遠位駆動シャフト242に沿って軸方向に並進させられると、遠位駆動部材248は、外側チューブ206の内側ハウジングチューブ206aに対して軸方向に並進させられる。遠位駆動部材248が軸方向に並進されると、接続部材247が遠位駆動部材248に接続され、かつ、エンドエフェクタ300の駆動アセンブリ360の駆動部材374と係合された状態で、遠位駆動部材248は、エンドエフェクタ300の駆動部材374の同時軸方向並進を引き起こして、ツールアセンブリ304の閉鎖およびエンドエフェクタ300のツールアセンブリ304の発射をもたらす。
【0062】
図13〜22を参照して、アダプタ200の第2の駆動コンバータアセンブリ250は、駆動結合アセンブリ210内に回転可能に支持された第2の回転可能な近位駆動シャフト216を含む。第2の回転可能な近位駆動シャフト216は、第2のコネクタまたはカプラー222との接続のために構成された非円形または尖った近位端部分を含み、その近位端部分は、外科手術デバイス100の別個の第2のコネクタ120に接続される。第2の回転可能な近位駆動シャフト216は、ネジの外側プロフィールまたは表面を有する遠位端部分216bをさらに含む。
【0063】
近位駆動シャフト216の遠位端部分216bは、ナット252とネジ連結可能に係合される。ナット252は、関節運動スリーブ254の近位部分254aと機械的協働状態で配置される。例えば、ナット252は、関節運動スリーブ254内の凹部255を通して延在する。関節運動スリーブ254の遠位部分254bは、関節運動ベアリング261と、特に、関節運動ベアリング261の内側スリーブ262と機械的協働状態で(例えば、それらに取り付けられ、または結合されるように)配置される。関節運動ベアリング261の外側スリーブ264は、関節運動バー258の近位部分258aに機械的に結合される。関節運動バー258の遠位部分258bは、その中にスロット272を含み、スロット272は、ローディングユニット300の一部(例えば、フラッグ、関節運動リンク366等)を受け取るように構成される。さらに、スロット272は、テーパー状のエントリセクション274を含み、エントリセクション274は、ローディングユニット300と関節運動バー258との間の隙間を減少させ、従ってその間の位置合わせおよび/または係合を容易にするように構成される。
【0064】
さらに関節運動ベアリング261に関して、関節運動ベアリング261は、回転と長手方向の並進との両方が可能である。さらに、関節運動ベアリング261は、ローディングユニット300のジョー部材306、308が接近させられた位置にある場合、および/またはジョー部材306、308が関節運動させられる場合、ローディングユニット300の自由でスムーズな回転の動きを可能にすることが考えられる。さらに、関節運動および/または接近させられたジョー部材は、概して回転および/または関節運動システム上に大きな負荷を生成するので、関節運動ベアリング261は、一般的に関節運動および/または接近させられたジョー部材の回転に関連付けられる摩擦の量を減少させる。
【0065】
動作中、駆動シャフト216が、第2のコネクタスリーブ222の回転のために回転されると、外科手術デバイス100の第2の駆動コネクタ120の回転の結果として、ナット252は、近位駆動シャフト216のネジ付き遠位端部分216bに沿って軸方向に並進させられ、次に、これは、関節運動スリーブ254をノブハウジング202に対して軸方向に並進させる。関節運動スリーブ254が軸方向に並進させられると、関節運動ベアリング261は、軸方向に並進させられる。従って、関節運動ベアリング261が軸方向に並進させられると、関節運動バー258が軸方向に並進させられ、これは、エンドエフェクタ300の関節運動リンク366の同時軸方向並進を引き起こして、ツールアセンブリ304の関節運動をもたらす。
【0066】
図20〜25において理解されるように、および前述のように、アダプタ200は、ノブハウジング202の中に支持された第3の駆動伝達/変換アセンブリ260を含む。第3の駆動伝達/変換アセンブリ260は、チューブアセンブリ400、回転ベアリング410、回転リンクギア420、アイドラーギア430およびスパーギア440を含む。チューブアセンブリ400は、ハウジングチップ402、チューブ206およびチューブカプラー406を含む。ハウジングチップ402は、接続部材247に隣接して遠位に配置される。チューブカプラー406は、チューブアセンブリ400の近位端に隣接して配置される。チューブ206は、ハウジングチップ402とチューブカプラー406との間に延在する。図24に示されるように、チューブカプラー406は、上部部分および下部部分のハンドルまたはノブハウジング202の遠位端に隣接して機械的に結合される。ノブハウジング202の近位部分は、回転ベアリング410の周りに位置決めされ、回転ベアリング410がその間の回転を可能にする。
【0067】
さらに回転ベアリング410に関して、回転ベアリング410は、駆動結合ハウジング210aに対して回転不能であり、ノブハウジング202に対して回転と長手方向の並進との両方が可能である。さらに、回転ベアリング410は、ローディングユニット300のジョー部材306、308が接近された位置にある場合、および/またはジョー部材が関節運動される場合、ローディングユニット300の自由でスムーズな回転移動を可能にすることが考えられる。さらに、関節運動および/または接近されたジョー部材が、概して回転および/または関節運動システム上に大きな負荷を生成するので、回転ベアリング410は、一般的に関節運動および/または接近されたジョー部材の回転に関連付けられる摩擦の量を減少させる。
【0068】
回転リンクギア420は、回転ベアリング410の遠位に配置され、ノブハウジング202に対して回転不能である(例えば、リンクギア420の突起部421がノブハウジング202の中の対応する凹部によって捕らえられるためである)。回転リンクギア420は、その内側周囲の周りに配置された複数の歯422を含む。アイドラーギア430は、ピン434の周りに回転可能であり、その外側周囲の周りに配置された複数の歯432を含み、複数の歯432は、回転リンクギア420の複数の歯422を係合するように構成および位置決めされる。スパーギア440は、その外側周囲の周りに配置された複数の歯442を含み、複数の歯442は、アイドラーギア430の複数の歯432を係合するように構成および位置決めされる。さらに、スパーギア440は、第2の回転可能な近位駆動シャフト214に取り付けられる。
【0069】
動作中、外科手術デバイス100の第2の駆動コネクタ120の回転は、第2のコネクタスリーブ220および駆動シャフト214を回転させる。駆動シャフト214の回転は、スパーギア440を回転させる。スパーギア440の回転は、結果として、アイドラーギア430に回転を生じさせ、アイドラーギア430の回転は、同様に、リンクギア420を回転させる。リンクギア420がノブハウジング202に対して回転不能であるので、リンクギア420の回転は、ノブハウジング202を回転させる。さらに、ノブハウジング202とチューブカプラー406との間の係合のために、ノブハウジング202の回転は、チューブカプラー406、チューブ206、ハウジングチップ402、および遠位結合アセンブリ230を、アダプタ200によって規定された長手方向軸「A−A」(図1を参照)の周りに回転させる。遠位結合アセンブリ230が回転させられると、遠位結合アセンブリ230に結合されるエンドエフェクタ300も、アダプタ200によって規定された長手方向軸の周りに回転させられる。
【0070】
図21および22を参照して、アダプタ200は、遠位駆動部材248の軸方向位置および半径方向の向きを固定するための係止機構280をさらに含む。係止機構280は、ノブハウジング202上に滑り可能に支持されたボタン282を含む。係止ボタン282は、外側チューブ206を通して長手方向に延在する作動バー284に接続される。作動バー284は、外側チューブ206と内側ハウジングチューブ206aとの間に配置される。作動バー284は、係止ボタン282の移動に基づいて動く。係止ボタン282の所定の量の移動に基づいて、作動バー284の遠位端284aは、ロックアウト286と接触するように移動し、これは、ロックアウト286が、遠位駆動部材248の凹部249からのカム作用部材288をカム作用するようにさせる。カム作用部材288が凹部249と係合している(例えば、少なくとも部分的に凹部249内にある)場合、カム作用部材288と遠位駆動部材248との間の係合は、接続部材247と係合されるエンドエフェクタ300の軸方向および回転方向の位置を効果的に係止する。
【0071】
動作中、遠位駆動部材248の位置および/または向きを係止するために、ユーザーは、係止ボタン282を遠位位置から近位位置に動かし、それによって、ロックアウト286を近位方向に動かすことにより、ロックアウト286の遠位面286aが、カム作用部材288との接触の外へ移動し、それは、カム作用部材288を遠位駆動部材248の凹部249内にカム作用させる。従って、遠位駆動部材248は、遠位および/または近位移動から保護される。係止ボタン282が、近位位置から遠位位置に移動される場合、作動バー284の遠位端284aは、付勢部材289の付勢に対抗して遠位方向でロックアウト286内に移動して、カム作用部材288に凹部249から外への力を与え、それによって、遠位駆動部材248のスムーズな軸方向並進および半径方向移動を可能にする。駆動部材248が、ツールアセンブリ304の閉鎖を開始するように並進した場合、係止ボタン282は、作動されることができず、エンドエフェクタ300は、ツールアセンブリ304が再度開かれるまで取り外されることができない。
【0072】
図6において理解されるように、アダプタ200は、外科手術デバイス100接続部分108aの中に配置された対応する電気プラグ190a、190bへの電気的接続のための1対の電気接触ピン290a、290bを含む。電気接触290a、290bは、回路ボード150に電気的に接続される電気プラグ190a、190bを介して、外科手術デバイス100の回路ボード150へのキャリブレイションおよびライフサイクル情報の通信を可能にするように機能する。アダプタ200は、ノブハウジング202の中に支持された回路ボードをさらに含み、回路ボードは、電気接触ピン290a、290bと電気的に連絡している。
【0073】
外科手術デバイスのボタンがユーザーによって作動されると、ソフトウェアは、所定の状態をチェックする。状態が満足された場合、ソフトウェアは、モータを制御し、取り付けられた外科手術ステープラに機械的駆動を送達し、次に、これは、押されたボタンの機能に依存して開き、閉じ、回転し、関節運動し、または発射することが可能である。ソフトウェアは、外科手術デバイス100、アダプタ200および/またはエンドエフェクタ300の状態を示すために、所定の方法で色光をオンまたはオフにすることによってユーザーにフィードバックも提供する。
【0074】
システムの高レベル電気的構造図は、以下の図式「A」において表示され、さまざまなハードウェアおよびソフトウェアインターフェースへの接続を示す。ボタン124、126の押圧から、および駆動シャフトのモータエンコーダーからの入力は、図式「A」の左側に示される。マイクロコントローラは、外科手術デバイス100、アダプタ200および/またはエンドエフェクタ300を動作させるデバイスソフトウェアを含む。マイクロコントローラは、マイクロLAN、ウルトラIDチップ、バッテリーIDチップ、およびアダプタIDチップから入力を受信し、かつ、それらに出力を送信する。マイクロLAN、ウルトラIDチップ、バッテリーIDチップ、およびアダプタIDチップは、以下のように、外科手術デバイス100、アダプタ200および/またはエンドエフェクタ300を制御する。
マイクロLAN − シリアル1−ワイヤが、システムコンポーネントID情報を読み取る/書き込むように通信を輸送する。
ウルトラIDチップ − 外科手術デバイス100を識別し、使用情報を記録する。
バッテリーIDチップ − バッテリー156を識別し、使用情報を記録する。
アダプタIDチップ − アダプタ200のタイプを識別し、エンドエフェクタ300の存在を記録し、使用情報を記録する。
【0075】
図27において概略的に例示された図の右側は、LEDへの出力、(クランピング/切断、回転または関節運動を選択するための)モータの選択、および選択される機能を実行するための駆動モータの選択を示す。
【0076】
図1および26において例示されるように、エンドエフェクタが300として示される。エンドエフェクタ300は、カニューレ、トロカール等を通る内視鏡挿入のために構成され、寸法を合わされる。特に、図1および26において例示された実施形態において、エンドエフェクタ300は、エンドエフェクタ300が閉じた状態にある場合にカニューレまたはトロカールを通過し得る。
【0077】
エンドエフェクタ300は、近位本体部分302とツールアセンブリ304とを含む。近位本体部分302は、アダプタ200の遠位結合230に解放可能に取り付けられ、ツールアセンブリ304は、近位本体部分302の遠位端に旋回可能に取り付けられる。ツールアセンブリ304は、アンビルアセンブリ306とカートリッジアセンブリ308とを含む。カートリッジアセンブリ308は、アンビルアセンブリ306に関連して旋回可能であり、トロカールのカニューレを通る挿入のために、開いた位置またはクランプで締められていない位置と、閉じた位置またはクランプで締められた位置との間において移動可能である。
【0078】
近位本体部分302は、少なくとも、駆動アセンブリ360と関節運動リンク366とを含む。
【0079】
図26を参照すると、駆動アセンブリ360は、動的クランピング部材365に固定される遠位端を有する可撓性駆動ビーム364と、近位係合セクション368とを含む。係合セクション368は、ショルダー370を規定する階段状部分を含む。係合セクション368の近位は、直径方向に反対の内側に延在するフィンガ372を含む。フィンガ372は、駆動部材374をビーム364の近位端に固定して固定するために、中空の駆動部材374を係合する。駆動部材374は、近位のぞき窓376を規定し、近位のぞき窓376は、エンドエフェクタ300がアダプタ200の遠位結合230に取り付けられるとき、アダプタ200の第1の駆動コンバータアセンブリ240の駆動チューブ246の接続部材247を受け取る。
【0080】
駆動アセンブリ360は、ツールアセンブリ304内において遠位に前進される場合、クランピング部材365の上部ビームは、アンビルプレート312とアンビルカバー310との間に規定されたチャンネル内において移動し、下部ビームは、ツールアセンブリ304を閉じ、そこからステープルを発射するために、キャリア316の外部表面上に移動する。
【0081】
エンドエフェクタ300の近位本体部分302は、関節運動リンク366を含み、関節運動リンク366は、エンドエフェクタ300の近位端から延在するフック付きの近位端366aを有する。関節運動リンク366のフック付きの近位端366aは、エンドエフェクタ300がアダプタ200の遠位ハウジング232に固定されるとき、アダプタ200の駆動バー258の結合フック258cを係合する。アダプタ200の駆動バー258が前述のように前進させられるとき、エンドエフェクタ300の関節運動リンク366は、エンドエフェクタ300内において前進または収縮させられて、近位本体部分302の遠位端に関連してツールアセンブリ304を旋回させる。
【0082】
図26において例示されるように、ツールアセンブリ304のカートリッジアセンブリ308は、キャリア316の中に支持可能なステープルカートリッジ305を含む。ステープルカートリッジ305は、中央長手方向スロット305aと、長手方向スロット305aの両側の各々に位置決めされた3つの直線列のステープル保持スロット305bとを規定する。ステープル保持スロット305bの各々は、単一のステープル307とステープルプッシャー309の一部とを受け取る。外科手術デバイス100の動作の間に、駆動アセンブリ360は、作動スレッドに接し、カートリッジ305を通して作動スレッドを押す。作動スレッドがカートリッジ305を通して移動すると、作動スレッドのカムウェッジは、連続してステープルプッシャー309を係合して、ステープル保持スロット305b内においてステープルプッシャー309を垂直に移動させ、アンビルプレート312に当たるような形成のために、そこから単一ステープル307を連続して射出する。
【0083】
エンドエフェクタ300の構成および動作の詳細な議論に対して、2009年8月31日に出願された「TOOL ASSEMBLY FOR A SURGICAL STAPLING DEVICE」という題名の米国特許出願第2009/0314821号が参照になされ得る。
【0084】
さまざまな変更は、ここで開示されたアダプタアセンブリの実施形態になされ得ることが理解される。例えば、バッテリー156は、ライン電圧(ACかまたはDCか)または燃料電池のような電気的動力の代替的な供給源と取り替えられ得る。それゆえ、上記説明は、限定としてではなく、単に実施形態の例示として解釈されるべきである。当業者は、本開示の範囲および精神内において他の変更を予想する。
【符号の説明】
【0085】
100 外科手術デバイス
102 ハンドルハウジング
104 下部ハウジング部分
105 扉
107 トリガーハウジング
108a 接続部分
114 ノーズ円錐
132 発射ボタンまたは安全スイッチ
200 アダプタ
210 駆動結合アセンブリ
230 エンドエフェクタ結合アセンブリ
300 エンドエフェクタ
302 近位本体部分
304 ツールアセンブリ
306 アンビルアセンブリ
308 カートリッジアセンブリ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27