特許第6239868号(P6239868)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6239868ハンドヘルド外科用ハンドルアセンブリ、外科用ハンドルアセンブリと外科用エンドエフェクタとの間で使用するための外科用アダプタ、および使用方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6239868
(24)【登録日】2017年11月10日
(45)【発行日】2017年11月29日
(54)【発明の名称】ハンドヘルド外科用ハンドルアセンブリ、外科用ハンドルアセンブリと外科用エンドエフェクタとの間で使用するための外科用アダプタ、および使用方法
(51)【国際特許分類】
   A61B 17/072 20060101AFI20171120BHJP
【FI】
   A61B17/072
【請求項の数】20
【全頁数】37
(21)【出願番号】特願2013-112661(P2013-112661)
(22)【出願日】2013年5月29日
(65)【公開番号】特開2013-248395(P2013-248395A)
(43)【公開日】2013年12月12日
【審査請求日】2016年5月9日
(31)【優先権主張番号】13/484,975
(32)【優先日】2012年5月31日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】512269650
【氏名又は名称】コヴィディエン リミテッド パートナーシップ
(74)【代理人】
【識別番号】100107489
【弁理士】
【氏名又は名称】大塩 竹志
(72)【発明者】
【氏名】マイケル ゼムロック
(72)【発明者】
【氏名】ライアン ウィリアムズ
(72)【発明者】
【氏名】スタニスロウ マルクジク
(72)【発明者】
【氏名】ニヒル パテル
(72)【発明者】
【氏名】デイビッド チョワニク
【審査官】 木村 立人
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2012/0089131(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2009/0209957(US,A1)
【文献】 特開2011−115594(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 17/00 ― 17/94
A61B 18/00 ― 18/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
機能を実行するように構成されている外科用エンドエフェクタと、該エンドエフェクタを作動させるように構成されている外科用デバイスとを選択的に相互接続するためのアダプタアセンブリであって、該エンドエフェクタは、少なくとも1つの軸方向に並進可能な駆動部材を含み、該外科用デバイスは、少なくとも1つの回転可能な駆動シャフトを含み、該アダプタアセンブリは、
該外科用デバイスとの接続のため、および、該外科用デバイスの該少なくとも1つの回転可能な駆動シャフトの各々と動作可能に連絡するように構成および適合されている筐体と、
該筐体によって支持されている近位端を有する内部筐体管であって、該内部筐体管は、内部空洞と、該空洞の中へ開口している少なくとも1つのアパーチャとを画定している、内部筐体管と、
該内部筐体管の遠位端に配置されている遠位の結合アセンブリであって、該遠位の結合アセンブリは、該エンドエフェクタと選択に接続するように構成されている、遠位の結合アセンブリと、
少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリであって、該少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリは、該外科用デバイスの該少なくとも1つの回転可能な駆動シャフトのうちのそれぞれの1つと、該エンドエフェクタの該少なくとも1つの軸方向に並進可能な駆動部材のうちの1つとを相互接続し、該少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリは、該内部筐体管の該空洞内に少なくとも部分的に配置され、該少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリは、
該外科用デバイスの第1の回転可能な駆動シャフトに接続可能である第1の端と、
該エンドエフェクタの第1の軸方向に並進可能な駆動部材に接続可能である第2の端
を含み、該少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリは、該外科用デバイスの該第1の回転可能な駆動シャフトの回転を該エンドエフェクタの該第1の軸方向に並進可能な駆動部材の軸方向の並進に変換伝達する、少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリと、
流体が該内部筐体管の該空洞の中に入ることを防止するために、該内部筐体管と該少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリとの間に配置されている複数のシールと
を備えているアダプタアセンブリ。
【請求項2】
前記複数のシールは、前記遠位の結合アセンブリと前記少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリの駆動管との間に挿置されている第1のシールを含む、請求項に記載のアダプタアセンブリ。
【請求項3】
前記第1のシールは、双方向性シールである、請求項に記載のアダプタアセンブリ。
【請求項4】
前記双方向性シールは、Xリングガスケットである、請求項に記載のアダプタアセンブリ。
【請求項5】
前記複数のシールは、前記遠位の結合アセンブリと前記内部筐体管との間に挿置されている第2のシールを含む、請求項に記載のアダプタアセンブリ。
【請求項6】
前記第2のシールは、圧縮スリーブである、請求項に記載のアダプタアセンブリ。
【請求項7】
前記複数のシールは、アダプタアセンブリの近位ブッシング内に嵌め込まれている第3のシールを含む、請求項に記載のアダプタアセンブリ。
【請求項8】
前記第3のシールは、OリングガスケットおよびXリングガスケットのうちの1つである、請求項に記載のアダプタアセンブリ。
【請求項9】
前記複数のシールは、第4のシールを含み、該第4のシールは、前記アダプタアセンブリの近位ブッシングの内径内に嵌め込まれ、前記少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリの第1の遠位の駆動シャフトの外径上に乗る、請求項に記載のアダプタアセンブリ。
【請求項10】
前記第4のシールは、OリングガスケットおよびXリングガスケットのうちの1つである、請求項に記載のアダプタアセンブリ。
【請求項11】
前記少なくとも1つのアパーチャは、前記アダプタアセンブリの使用および洗浄のうちの少なくとも1つの間に前記空洞に入る流体に対する出口を提供する、請求項1に記載のアダプタアセンブリ。
【請求項12】
前記内部筐体管に形成されている前記少なくとも1つのアパーチャは、複数のアパーチャを含み、該複数のアパーチャは、該内部筐体管の片側に沿って配置され、該内部筐体管の長さに沿って延びている、請求項11に記載のアダプタアセンブリ。
【請求項13】
前記内部筐体管に形成されている前記複数のアパーチャは、実質的に長手方向に延びている、請求項12に記載のアダプタアセンブリ。
【請求項14】
前記内部筐体管に形成されている前記複数のアパーチャは、該内部筐体管の対向する側に配置されているアパーチャを含む、請求項13に記載のアダプタアセンブリ。
【請求項15】
機能を実行するように構成されている外科用エンドエフェクタと、該エンドエフェクタを作動させるように構成されている外科用デバイスとを選択的に相互接続するためのアダプタアセンブリであって、該エンドエフェクタは、少なくとも1つの軸方向に並進可能な駆動部材を含み、該外科用デバイスは、少なくとも1つの回転可能な駆動シャフトを含み、該アダプタアセンブリは、
該外科用デバイスとの接続のため、および、該外科用デバイスの該少なくとも1つの回転可能な駆動シャフトの各々と動作可能に連絡するように構成および適合されている筐体と、
該筐体によって支持されている近位端を有する内部筐体管であって、該内部筐体管は、内部空洞と、該内部筐体管の外面に提供されている少なくとも1つの熱放散特徴とを画定している、内部筐体管と、
該内部筐体管の遠位端に配置されている遠位の結合アセンブリであって、該遠位の結合アセンブリは、該エンドエフェクタと選択的に接続するように構成されている、遠位の結合アセンブリと、
少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリであって、該少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリは、該外科用デバイスの該少なくとも1つの回転可能な駆動シャフトのうちのそれぞれの1つと、該エンドエフェクタの該少なくとも1つの軸方向に並進可能な駆動部材のうちの1つとを相互接続し、該少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリは、該内部筐体管の該空洞内に少なくとも部分的に配置され、該少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリは、
該外科用デバイスの第1の回転可能な駆動シャフトに接続可能である第1の端と、
該エンドエフェクタの第1の軸方向に並進可能な駆動部材に接続可能である第2の端
を含み、該少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリは、該外科用デバイスの該第1の回転可能な駆動シャフトの回転を該エンドエフェクタの該第1の軸方向に並進可能な駆動部材の軸方向の並進に変換伝達する、少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリと、
流体が該内部筐体管の該空洞の中に入ることを防止するために、該内部筐体管と該少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリとの間に配置されている複数のシールと
を備えている、アダプタアセンブリ。
【請求項16】
前記少なくとも1つの熱放散特徴は、前記内部筐体管の外面に形成されている少なくとも1つの溝を含む、請求項15に記載のアダプタアセンブリ。
【請求項17】
前記少なくとも1つの溝は、前記内部筐体管の外面上に複数のリッジを画定する複数の溝を含む、請求項16に記載のアダプタアセンブリ。
【請求項18】
前記複数の溝は、前記内部筐体管の外面の周りに環状に延びている、請求項17に記載のアダプタアセンブリ。
【請求項19】
前記複数の溝は、前記内部筐体管の外面に沿って長手方向に延びている、請求項17に記載のアダプタアセンブリ。
【請求項20】
前記内部筐体管は少なくとも1つのポートホールを含み、該少なくとも1つのポートホールは、該少なくとも1つのポートホールからの排出を可能にする、請求項15に記載のアダプタアセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の引用)
本出願は、2011年12月20日に出願された米国特許出願第13/331,047号の利益および優先権を主張する一部継続出願であり、米国特許出願第13/331,047号は、2010年11月15日に出願された米国特許出願第12/946,082号の利益および優先権を主張する一部継続出願であり、米国特許出願第12/946,082号は、2010年2月25日に出願された米国仮出願第61/308、045号および2009年12月2日に出願された米国仮出願第61/265,942号の各々の利益および優先権を主張し、これらの各々の全内容は、参考として本明細書に援用されている。
【0002】
2011年12月20日に出願された米国特許出願第13/331,047号は、2010年4月13日に出願された米国特許出願第12/758,900号の利益および優先権を主張する一部継続出願であり、米国特許出願第12/758,900号は、2009年11月20日に出願された米国特許出願第12/622,827号の利益および優先権を主張する一部継続出願であり、これらの各々の全内容は、参考として本明細書に援用されている。
【0003】
2011年12月20日に出願された米国特許出願第13/331,047号は、2011年4月19日に出願された米国特許出願第13/089,672号の利益および優先権を主張する一部継続出願であり、米国特許出願第13/089,672号は、2008年9月22日に出願された米国特許出願第12/235,362号(現在では、米国特許7,963,433)の利益および優先権を主張する分割出願であり、米国特許出願第12/235,362号は、2007年9月21日に出願された米国仮特許出願第60/974,267号の利益および優先権を主張し、これらの各々の全内容は、参考として本明細書に援用されている。
【0004】
2011年12月20日に出願された米国特許出願第13/331,047号は、2011年4月19日に出願された米国特許出願第13/089,473号の利益および優先権を主張する一部継続出願であり、米国特許出願第13/089,473号は、2008年9月22日に出願された米国特許出願第12/235,362号(現在では、米国特許7,963,433)の利益および優先権を主張する分割出願であり、米国特許出願第12/235,362号は、2007年9月21日に出願された米国仮特許出願第60/974,267号の利益および優先権を主張し、これらの各々の全内容は、参考として本明細書に援用されている。
【0005】
2011年12月20日に出願された米国特許出願第13/331,047号は、2011年4月20日に出願された米国特許出願第13/090,286号の利益および優先権を主張する一部継続出願であり、米国特許出願第13/090,286号は、2008年9月22日に出願された米国特許出願第12/235,362号(現在では、米国特許7,963,433)の利益および優先権を主張する分割出願であり、米国特許出願第12/235,362号は、2007年9月21日に出願された米国仮特許出願第60/974,267号の利益および優先権を主張し、これらの各々の全内容は、参考として本明細書に援用されている。
【背景技術】
【0006】
(1.技術分野)
本開示は、外科用デバイスおよび/またはシステム、外科用アダプタ、ならびにそれらの使用方法に関する。より詳細には、本開示は、ハンドヘルド動力付き外科用デバイス、ならびに、動力付き回転運動および/もしくは関節運動外科用デバイスまたはハンドルアセンブリと、組織を締め付け、切断し、かつ/またはステープル留めするエンドエフェクタとの間で使用するための、および、これらを相互接続するための外科用アダプタおよび/またはアダプタアセンブリに関する。
【0007】
(2.関連技術の背景)
1つのタイプの外科用デバイスは、直線的な締め付け、切断、およびステープル留めを行うデバイスである。そのようなデバイスは、癌組織または異常組織を胃腸管から切除する外科処置において使用され得る。従来の、線形の締め付け、切断、およびステープル留めを行う器具は、細長いシャフトおよび遠位部分を有するピストルグリップ型構造を含む。遠位部分は、一対の鋏型グリップ要素を含み、一対の鋏型グリップ要素は、閉じられた結腸の開放端を締め付ける。このデバイスにおいて、2つの鋏型グリップ要素のうちの一方(例えば、アンビル部分)は、全体的構造に対して移動または旋回し、他方のグリップ要素は、全体的構造に対して固定したままである。この鋏式デバイスの作動(アンビル部分の旋回)は、ハンドルにおいて維持されているグリップトリガによって制御される。
【0008】
遠位部分は、鋏式デバイスに加えて、ステープル留めメカニズムも含む。鋏式メカニズムの固定されたグリップ要素は、ステープルカートリッジ受取り領域と、アンビル部分に対してステープルを上方に駆動して組織の締め付けられた端を貫通させ、それによってそれまでの開放端を密閉するメカニズムとを含む。鋏式要素は、シャフトと一体に形成され得るか、または取り外し可能であり得ることにより、様々な鋏式要素およびステープル留め要素が交換可能となり得る。
【0009】
多くの外科用デバイス製造業者が、外科用デバイスを作動させ、かつ/または操作するための自社の駆動システムを備えている製品種目を開発している。多くの例において、外科用デバイスは、再使用可能であるハンドルアセンブリと、使い捨てのエンドエフェクタなどとを含み、これらの使い捨てのエンドエフェクタなどは、使用前にハンドルアセンブリに選択的に接続され、次に、処分されるために、または一部の例においては、再使用に対して滅菌されるために使用後にエンドエフェクタから分離される。
【0010】
多くの既存の外科用デバイスおよび/またはハンドルアセンブリとの使用のための既存のエンドエフェクタの多くは、直線的力によって駆動される。例えば、胃腸内の吻合処置、端対端の吻合処置、および横吻合処置を実行するためのエンドエフェクタは、各々、通常、作動させられるために直線的な駆動力を必要とする。従って、これらのエンドエフェクタは、回転運動を使用して動力などを送達する外科用デバイスおよび/またはハンドルアセンブリと整合しない。
【0011】
直線的に駆動されるエンドエフェクタを回転運動を使用して動力を送達する外科用デバイスおよび/またはハンドルアセンブリと整合させるために、直線的に駆動されるエンドエフェクタを回転駆動される外科用デバイスおよび/またはハンドルアセンブリと調和させ、かつ、相互接続するためのアダプタおよび/またはアダプタアセンブリに対する必要性が存在する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0012】
本開示は、ハンドヘルド動力付き外科用デバイス、ならびに、動力付き回転および/もしくは関節運動外科用デバイスまたはハンドルアセンブリと、組織を締め付け、切断し、かつ/またはステープル留めするエンドエフェクタとの間で使用するための、および、これらを相互接続するための外科用アダプタおよび/またはアダプタアセンブリに関する。
【0013】
本開示の局面に従って、電気機械式外科システムが提供され、電気機械式外科システムはハンドヘルド外科用デバイスを備えており、ハンドヘルド外科用デバイスは、アダプタアセンブリと選択的に接続するための接続部分を画定しているデバイス筐体と、デバイス筐体の中で支持され、かつ駆動シャフトを回転させるように構成されている少なくとも1つの駆動モータと、デバイス筐体内に配置され、少なくとも1つの駆動モータに電力を供給する電源(例えば、バッテリ、燃料電池、外部電源に接続されている電力コード、その他)と、筐体内に配置され、バッテリからモータに送達される電力を制御する回路基板とを含む。電気機械式外科システムは、エンドエフェクタであって、該エンドエフェクタは少なくとも1つの機能を実行するように構成され、少なくとも1つの軸方向に並進可能な駆動部材を含む、エンドエフェクタと、該エンドエフェクタと外科用デバイスとを選択的に相互接続するためのアダプタアセンブリとをさらに備えている。アダプタアセンブリは、外科用デバイスの接続部分との選択的接続のため、および、外科用デバイスの少なくとも1つの回転可能な駆動シャフトの各々と動作可能に連絡するように構成および適合されているアダプタ筐体と、外管であって、該外管は、アダプタ筐体によって支持されている近位端と、エンドエフェクタとの接続に対して構成され、かつ、該接続に対して適合されている遠位端とを有し、該外管の遠位端は、エンドエフェクタの少なくとも1つの軸方向に並進可能な駆動部材の各々と動作可能に連絡している、外管と、少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリとを含み、該少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリは、外科用デバイスの少なくとも1つの回転可能な駆動シャフトのうちのそれぞれの1つと、エンドエフェクタの少なくとも1つの軸方向に並進可能な駆動部材のうちの1つとを相互接続し、該少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリは、外科用デバイスの駆動シャフトに接続可能である第1の端と、エンドエフェクタの少なくとも1つの軸方向に並進可能な駆動部材に接続可能である第2の端とを含み、該少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリは、外科用デバイスの回転可能な駆動シャフトの回転をエンドエフェクタの少なくとも1つの軸方向に並進可能な駆動部材の軸方向の並進に変換し、伝達する。
【0014】
アダプタアセンブリの少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリは、第1の駆動コンバータアセンブリを含み得、第1の駆動コンバータアセンブリは、アダプタ筐体の中で回転可能に支持されている第1の遠位の駆動シャフトであって、第1の遠位の駆動シャフトの近位端は、外科用デバイスの回転可能な駆動シャフトに接続可能である、第1の遠位の駆動シャフトと、第1の遠位の駆動シャフトのねじ付き遠位部分にねじ式に接続されている駆動結合ナットであって、駆動結合ナットは、アダプタ筐体内で回転しないようにキー止めされている駆動結合ナットと、駆動管であって、該駆動管は、駆動結合ナットに接続されている近位端と、エンドエフェクタの少なくとも1つの軸方向に並進可能な駆動部材と選択的に係合するように構成されている遠位端とを有する、駆動管とを含む。外科用デバイスの回転可能な駆動シャフトの回転は、遠位の駆動シャフトの回転を生じる。遠位の駆動シャフトの回転は、駆動結合ナット、駆動管、およびエンドエフェクタの少なくとも1つの軸方向に並進可能な駆動部材の軸方向の並進を生じる。
【0015】
第1の駆動コンバータアセンブリは、遠位の駆動シャフトの近位端にキー止めされているスパーギヤと、近位の回転可能な駆動シャフトであって、その遠位端に支持されているスパーギヤと、外科用デバイスの回転可能な駆動シャフトに接続可能な近位端とを有する近位の回転可能な駆動シャフトと、複合ギヤであって、遠位の駆動シャフトの近位端にキー止めされているスパーギヤと、近位の回転可能な駆動シャフトの遠位端に支持されているスパーギヤとを相互に係合させる複合ギヤとを含み得る。
【0016】
電気機械式外科システムはコネクタスリーブをさらに備え得、該コネクタスリーブは、外科用デバイスの回転可能な駆動シャフトをアダプタアセンブリの近位の回転可能な駆動シャフトと相互接続させる。
【0017】
使用に際して、エンドエフェクタの少なくとも1つの軸方向に並進可能な駆動部材の並進は、エンドエフェクタの閉鎖およびエンドエフェクタの発射を生じる。
【0018】
アダプタアセンブリの少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリは、第2の駆動コンバータアセンブリを含み得、第2の駆動コンバータアセンブリは、アダプタ筐体の中で回転可能に支持されている第2の近位の駆動シャフトであって、第2の近位の駆動シャフトの近位端は、外科用デバイスの第2の回転可能な駆動シャフトに接続可能である、第2の近位の駆動シャフトと、アダプタ筐体の中で回転可能かつ並進可能に支持されている結合カフであって、該結合カフは、内部環状レースを画定している、結合カフと、結合カフの環状レース内に回転可能に配置されている結合スライダであって、該結合スライダは、第2の近位の駆動シャフトのねじ付き遠位部分にねじ式に接続されている、結合スライダと、駆動バーであって、該駆動バーは、結合カフに接続されている近位端と、エンドエフェクタの別の軸方向に並進可能な駆動部材と選択的に係合するように構成されている遠位端とを有する、駆動バーとを含む。外科用デバイスの第2の回転可能な駆動シャフトの回転は、第2の近位の駆動シャフトの回転を生じる。第2の近位の駆動シャフトの回転は、結合スライダ、結合カフ、駆動バー、およびエンドエフェクタの別の軸方向に並進可能な駆動部材の軸方向の並進を生じる。
【0019】
第1の遠位の駆動シャフトは、結合カフを貫通し得、それによって、結合カフは、第1の遠位の駆動シャフト回りに回転可能である。
【0020】
電気機械式外科システムはコネクタスリーブをさらに備え得、該コネクタスリーブは、デバイスの第2の回転可能な駆動シャフトをアダプタアセンブリの第2の近位の駆動シャフトと相互接続させる。
【0021】
使用に際して、エンドエフェクタの別の軸方向に並進可能な駆動部材の並進は、エンドエフェクタのアダプタに対する関節運動を生じる。
【0022】
アダプタは駆動伝達アセンブリをさらに備え得、該駆動伝達アセンブリは、第3の近位の回転可能な駆動シャフトであって、第3の近位の回転可能な駆動シャフトは、アダプタ筐体の中で回転可能に支持され、かつ、その遠位端に支持されているスパーギヤと、外科用デバイスの第3の回転可能な駆動シャフトに接続可能である近位端とを有する、第3の近位の回転可能な駆動シャフトと、アダプタ筐体の中で回転可能に支持されているリングギヤであって、該リングギヤは、第3の近位の回転可能な駆動シャフトのスパーギヤと係合させられている歯の内部アレイを画定している、リングギヤと、回転筐体であって、該回転筐体は、アダプタ筐体の中で回転可能に支持され、かつ、リングギヤにキー止めされている、回転筐体と、少なくとも1つの回転伝達バーであって、該少なくとも1つの回転伝達バーは、回転筐体に接続されている近位端と、遠位の結合アセンブリに接続されている遠位端とを有し、遠位の結合アセンブリは、エンドエフェクタと選択的に接続するように構成されている、少なくとも1つの回転伝達バーとを含む。外科用デバイスの第3の回転可能な駆動シャフトの回転は、第3の近位の駆動シャフトの回転を生じ、第3の近位の駆動シャフトの回転は、リングギヤ、回転筐体、少なくとも1つの回転伝達バー、および遠位の結合アセンブリの回転を生じ、アダプタによって画定されている長手方向軸回りにアダプタに対してエンドエフェクタを回転させる。
【0023】
電気機械式外科システムはコネクタスリーブをさらに備え得、該コネクタスリーブは、デバイスの第3の回転可能な駆動シャフトをアダプタアセンブリの第3の近位の駆動シャフトと相互接続させる。
【0024】
エンドエフェクタは、標的の外科手術部位の中への内視鏡的挿入に対して構成され得る。アダプタの外管は、標的の外科手術部位の中への内視鏡的挿入に対して構成され得る。アダプタの外管は、ほぼ12mmの外のり寸法を有し得る。アダプタ筐体は、標的の外科手術部位の中へ挿入されることから阻止され得る。
【0025】
第1の駆動コンバータアセンブリ、第2の駆動コンバータアセンブリ、および駆動伝達アセンブリのうちの少なくとも1つは、アダプタ筐体の中に配置され得る。
【0026】
実施形態において、エンドエフェクタおよびアダプタの外管は、標的の外科手術部位の中への内視鏡的挿入に対して構成されている内視鏡的部分を画定する。第1の駆動コンバータアセンブリ、第2の駆動コンバータアセンブリ、および駆動伝達アセンブリの各々は、内視鏡的部分の外側に配置され得る。
【0027】
本開示のさらなる局面に従って、機能を実行するように構成されている外科用エンドエフェクタと、エンドエフェクタを作動させるように構成されている外科用デバイスとを選択的に相互接続するために、アダプタアセンブリが提供され、エンドエフェクタは、少なくとも1つの軸方向に並進可能な駆動部材を含み、外科用デバイスは、少なくとも1つの回転可能な駆動シャフトを含む。アダプタアセンブリは、該外科用デバイスとの接続のため、および、該外科用デバイスの該少なくとも1つの回転可能な駆動シャフトの各々と動作可能に連絡するように構成および適合されている筐体と、該筐体によって支持されている近位端を有する内部筐体管であって、該内部筐体管は、内部空洞と、該空洞の中へ開口している少なくとも1つのアパーチャとを画定し、該少なくとも1つのアパーチャは、該アダプタアセンブリの使用および洗浄のうちの少なくとも1つの間に空洞に入る流体に対する出口を提供する、内部筐体管と、少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリとを含み、該少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリは、該外科用デバイスの該少なくとも1つの回転可能な駆動シャフトのうちのそれぞれの1つと、該エンドエフェクタの該少なくとも1つの軸方向に並進可能な駆動部材のうちの1つとを相互接続し、該少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリは、該内部筐体管の該空洞内に少なくとも部分的に配置されている。
【0028】
該少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリは、該外科用デバイスの第1の回転可能な駆動シャフトに接続可能である第1の端と、該エンドエフェクタの第1の軸方向に並進可能な駆動部材に接続可能である第2の端とを含み、該少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリは、該外科用デバイスの該第1の回転可能な駆動シャフトの回転を該エンドエフェクタの該第1の軸方向に並進可能な駆動部材の軸方向の並進に変換し、伝達する。
【0029】
前記内部筐体管に形成されている前記少なくとも1つのアパーチャは、複数のアパーチャを含み得、該複数のアパーチャは、該内部筐体管の片側に沿って配置され、該内部筐体管の長さに沿って延びている。前記内部筐体管に形成されている前記複数のアパーチャは、実質的に長手方向に延び得る。前記内部筐体管に形成されている前記複数のアパーチャは、該内部筐体管の対向する側に配置されているアパーチャを含み得る。
【0030】
本開示のさらに別の局面に従って、機能を実行するように構成されている外科用エンドエフェクタと、該エンドエフェクタを作動させるように構成されている外科用デバイスとを選択的に相互接続するために、アダプタアセンブリが提供され、該エンドエフェクタは、少なくとも1つの軸方向に並進可能な駆動部材を含み、該外科用デバイスは、少なくとも1つの回転可能な駆動シャフトを含む。該アダプタアセンブリは、該外科用デバイスとの接続のため、および、該外科用デバイスの該少なくとも1つの回転可能な駆動シャフトの各々と動作可能に連絡するように構成および適合されている筐体と、該筐体によって支持されている近位端を有する内部筐体管であって、該内部筐体管は、内部空洞と、該空洞の中へ開口している少なくとも1つのアパーチャとを画定している、内部筐体管と、該内部筐体管の遠位端に配置されている遠位の結合アセンブリであって、該遠位の結合アセンブリは、該エンドエフェクタと選択可能に接続するように構成されている、遠位の結合アセンブリと、少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリであって、該少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリは、該外科用デバイスの該少なくとも1つの回転可能な駆動シャフトのうちのそれぞれの1つと、該エンドエフェクタの該少なくとも1つの軸方向に並進可能な駆動部材のうちの1つとを相互接続し、該少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリは、該内部筐体管の該空洞内に少なくとも部分的に配置されている、少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリと、流体が該内部筐体管の該空洞の中に入ることを防止するために、該内部筐体管と該少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリとの間に配置されている複数のシールとを含む。
【0031】
前記少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリは、該外科用デバイスの第1の回転可能な駆動シャフトに接続可能である第1の端と、該エンドエフェクタの第1の軸方向に並進可能な駆動部材に接続可能である第2の端とを含み、該少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリは、該外科用デバイスの該第1の回転可能な駆動シャフトの回転を該エンドエフェクタの該第1の軸方向に並進可能な駆動部材の軸方向の並進に変換し、伝達する。
【0032】
前記複数のシールは、前記遠位の結合アセンブリと前記少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリの駆動管との間に挿置されている第1のシールを含み得る。前記第1のシールは、双方向性シールであり得る。前記双方向性シールは、Xリングガスケットであり得る。
【0033】
前記複数のシールは、前記遠位の結合アセンブリと前記内部筐体管との間に挿置されている第2のシールを含み得る。前記第2のシールは、圧縮スリーブであり得る。
【0034】
前記複数のシールは、アダプタアセンブリの近位ブッシング内に嵌め込まれている第3のシールを含み得る。前記第3のシールは、OリングガスケットおよびXリングガスケットのうちの1つであり得る。
【0035】
前記複数のシールは第4のシールを含み得、該第4のシールは、前記アダプタアセンブリの近位ブッシングの内径内に嵌め込まれ、前記少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリの第1の遠位の駆動シャフトの外径上に乗る。前記第4のシールは、OリングガスケットおよびXリングガスケットのうちの1つであり得る。
【0036】
本開示のさらに別の局面に従って、機能を実行するように構成されている外科用エンドエフェクタと、該エンドエフェクタを作動させるように構成されている外科用デバイスとを選択的に相互接続するために、アダプタアセンブリが提供され、該エンドエフェクタは、少なくとも1つの軸方向に並進可能な駆動部材を含み、該外科用デバイスは、少なくとも1つの回転可能な駆動シャフトを含む。該アダプタアセンブリは、該外科用デバイスとの接続のため、および、該外科用デバイスの該少なくとも1つの回転可能な駆動シャフトの各々と動作可能に連絡するように構成および適合されている筐体と、該筐体によって支持されている近位端を有する内部筐体管であって、該内部筐体管は、内部空洞と、該内部筐体管の外面に提供されている少なくとも1つの熱放散特徴とを画定している、内部筐体管と、少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリとを含み、該少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリは、該外科用デバイスの該少なくとも1つの回転可能な駆動シャフトのうちのそれぞれの1つと、該エンドエフェクタの該少なくとも1つの軸方向に並進可能な駆動部材のうちの1つとを相互接続し、該少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリは、該内部筐体管の該空洞内に少なくとも部分的に配置されている。該少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリは、該外科用デバイスの第1の回転可能な駆動シャフトに接続可能である第1の端と、該エンドエフェクタの第1の軸方向に並進可能な駆動部材に接続可能である第2の端とを含み、該少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリは、該外科用デバイスの該第1の回転可能な駆動シャフトの回転を該エンドエフェクタの該第1の軸方向に並進可能な駆動部材の軸方向の並進に変換し、伝達する。
【0037】
前記少なくとも1つの熱放散特徴は、前記内部管の外面に形成されている少なくとも1つの溝を含み得る。前記少なくとも1つの溝は、前記内部管の外面上に複数のリッジを画定する複数の溝を含み得る。
【0038】
前記複数の溝は、前記内部管の外面の周りに環状に延び得る。
【0039】
前記複数の溝は、前記内部管の外面に沿って長手方向に延び得る。
【0040】
例えば、本発明は以下を提供する。
(項目1)
機能を実行するように構成されている外科用エンドエフェクタと、該エンドエフェクタを作動させるように構成されている外科用デバイスとを選択的に相互接続するためのアダプタアセンブリであって、該エンドエフェクタは、少なくとも1つの軸方向に並進可能な駆動部材を含み、該外科用デバイスは、少なくとも1つの回転可能な駆動シャフトを含み、該アダプタアセンブリは、
該外科用デバイスとの接続のため、および、該外科用デバイスの該少なくとも1つの回転可能な駆動シャフトの各々と動作可能に連絡するように構成および適合されている筐体と、
該筐体によって支持されている近位端を有する内部筐体管であって、該内部筐体管は、内部空洞と、該空洞の中へ開口している少なくとも1つのアパーチャとを画定し、該少なくとも1つのアパーチャは、該アダプタアセンブリの使用および洗浄のうちの少なくとも1つの間に空洞に入る流体に対する出口を提供する、内部筐体管と、
少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリとを備え、該少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリは、該外科用デバイスの該少なくとも1つの回転可能な駆動シャフトのうちのそれぞれの1つと、該エンドエフェクタの該少なくとも1つの軸方向に並進可能な駆動部材のうちの1つとを相互接続し、該少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリは、該内部筐体管の該空洞内に少なくとも部分的に配置され、該少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリは、
該外科用デバイスの第1の回転可能な駆動シャフトに接続可能である第1の端と、
該エンドエフェクタの第1の軸方向に並進可能な駆動部材に接続可能である第2の端とを含み、該少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリは、該外科用デバイスの該第1の回転可能な駆動シャフトの回転を該エンドエフェクタの該第1の軸方向に並進可能な駆動部材の軸方向の並進に変換し、伝達する、
アダプタアセンブリ。
(項目2)
上記内部筐体管に形成されている上記少なくとも1つのアパーチャは、複数のアパーチャを含み、該複数のアパーチャは、該内部筐体管の片側に沿って配置され、該内部筐体管の長さに沿って延びている、上記項目のいずれか一項に記載のアダプタアセンブリ。
(項目3)
上記内部筐体管に形成されている上記複数のアパーチャは、実質的に長手方向に延びている、上記項目のいずれか一項に記載のアダプタアセンブリ。
(項目4)
上記内部筐体管に形成されている上記複数のアパーチャは、該内部筐体管の対向する側に配置されているアパーチャを含む、上記項目のいずれか一項に記載のアダプタアセンブリ。
(項目5)
機能を実行するように構成されている外科用エンドエフェクタと、該エンドエフェクタを作動させるように構成されている外科用デバイスとを選択的に相互接続するためのアダプタアセンブリであって、該エンドエフェクタは、少なくとも1つの軸方向に並進可能な駆動部材を含み、該外科用デバイスは、少なくとも1つの回転可能な駆動シャフトを含み、該アダプタアセンブリは、
該外科用デバイスとの接続のため、および、該外科用デバイスの該少なくとも1つの回転可能な駆動シャフトの各々と動作可能に連絡するように構成および適合されている筐体と、
該筐体によって支持されている近位端を有する内部筐体管であって、該内部筐体管は、内部空洞と、該空洞の中へ開口している少なくとも1つのアパーチャとを画定している、内部筐体管と、
該内部筐体管の遠位端に配置されている遠位の結合アセンブリであって、該遠位の結合アセンブリは、該エンドエフェクタと選択可能に接続するように構成されている、遠位の結合アセンブリと、
少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリであって、該少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリは、該外科用デバイスの該少なくとも1つの回転可能な駆動シャフトのうちのそれぞれの1つと、該エンドエフェクタの該少なくとも1つの軸方向に並進可能な駆動部材のうちの1つとを相互接続し、該少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリは、該内部筐体管の該空洞内に少なくとも部分的に配置され、該少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリは、
該外科用デバイスの第1の回転可能な駆動シャフトに接続可能である第1の端と、
該エンドエフェクタの第1の軸方向に並進可能な駆動部材に接続可能である第2の端とを含み、該少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリは、該外科用デバイスの該第1の回転可能な駆動シャフトの回転を該エンドエフェクタの該第1の軸方向に並進可能な駆動部材の軸方向の並進に変換し、伝達する、少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリと、
流体が該内部筐体管の該空洞の中に入ることを防止するために、該内部筐体管と該少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリとの間に配置されている複数のシールと
を備えている、
アダプタアセンブリ。
(項目6)
上記複数のシールは、上記遠位の結合アセンブリと上記少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリの駆動管との間に挿置されている第1のシールを含む、上記項目のいずれか一項に記載のアダプタアセンブリ。
(項目7)
上記第1のシールは、双方向性シールである、上記項目のいずれか一項に記載のアダプタアセンブリ。
(項目8)
上記双方向性シールは、Xリングガスケットである、上記項目のいずれか一項に記載のアダプタアセンブリ。
(項目9)
上記複数のシールは、上記遠位の結合アセンブリと上記内部筐体管との間に挿置されている第2のシールを含む、上記項目のいずれか一項に記載のアダプタアセンブリ。
(項目10)
上記第2のシールは、圧縮スリーブである、上記項目のいずれか一項に記載のアダプタアセンブリ。
(項目11)
上記複数のシールは、アダプタアセンブリの近位ブッシング内に嵌め込まれている第3のシールを含む、上記項目のいずれか一項に記載のアダプタアセンブリ。
(項目12)
上記第3のシールは、OリングガスケットおよびXリングガスケットのうちの1つである、上記項目のいずれか一項に記載のアダプタアセンブリ。
(項目13)
上記複数のシールは、第4のシールを含み、該第4のシールは、上記アダプタアセンブリの近位ブッシングの内径内に嵌め込まれ、上記少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリの第1の遠位の駆動シャフトの外径上に乗る、上記項目のいずれか一項に記載のアダプタアセンブリ。
(項目14)
上記第4のシールは、OリングガスケットおよびXリングガスケットのうちの1つである、上記項目のいずれか一項に記載のアダプタアセンブリ。
(項目15)
機能を実行するように構成されている外科用エンドエフェクタと、該エンドエフェクタを作動させるように構成されている外科用デバイスとを選択的に相互接続するためのアダプタアセンブリであって、該エンドエフェクタは、少なくとも1つの軸方向に並進可能な駆動部材を含み、該外科用デバイスは、少なくとも1つの回転可能な駆動シャフトを含み、該アダプタアセンブリは、
該外科用デバイスとの接続のため、および、該外科用デバイスの該少なくとも1つの回転可能な駆動シャフトの各々と動作可能に連絡するように構成および適合されている筐体と、
該筐体によって支持されている近位端を有する内部筐体管であって、該内部筐体管は、内部空洞と、該内部筐体管の外面に提供されている少なくとも1つの熱放散特徴とを画定している、内部筐体管と、
少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリとを備え、該少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリは、該外科用デバイスの該少なくとも1つの回転可能な駆動シャフトのうちのそれぞれの1つと、該エンドエフェクタの該少なくとも1つの軸方向に並進可能な駆動部材のうちの1つとを相互接続し、該少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリは、該内部筐体管の該空洞内に少なくとも部分的に配置され、該少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリは、
該外科用デバイスの第1の回転可能な駆動シャフトに接続可能である第1の端と、
該エンドエフェクタの第1の軸方向に並進可能な駆動部材に接続可能である第2の端とを含み、該少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリは、該外科用デバイスの該第1の回転可能な駆動シャフトの回転を該エンドエフェクタの該第1の軸方向に並進可能な駆動部材の軸方向の並進に変換し、伝達する、
アダプタアセンブリ。
(項目16)
上記少なくとも1つの熱放散特徴は、上記内部筐体管の外面に形成されている少なくとも1つの溝を含む、上記項目のいずれか一項に記載のアダプタアセンブリ。
(項目17)
上記少なくとも1つの溝は、上記内部筐体管の外面上に複数のリッジを画定する複数の溝を含む、上記項目のいずれか一項に記載のアダプタアセンブリ。
(項目18)
上記複数の溝は、上記内部筐体管の外面の周りに環状に延びている、上記項目のいずれか一項に記載のアダプタアセンブリ。
(項目19)
上記複数の溝は、上記内部筐体管の外面に沿って長手方向に延びている、上記項目のいずれか一項に記載のアダプタアセンブリ。
(項目20)
上記内部筐体管は少なくとも1つのポートホールを含み、該少なくとも1つのポートホールは、該少なくとも1つのポートホールからの排出を可能にする、上記項目のいずれか一項に記載のアダプタアセンブリ。
【0041】
(摘要)
少なくとも一対の機能を実行するように構成されている外科用エンドエフェクタと、エンドエフェクタを作動させるように構成されている外科用デバイスとを選択的に相互接続するために、アダプタアセンブリが提供され、エンドエフェクタは、第1の軸方向に並進可能な駆動部材と第2の軸方向に並進可能な駆動部材とを含み、外科用デバイスは、第1の回転可能な駆動シャフトと第2の回転可能な駆動シャフトとを含む。
【0042】
本開示の実施形態が、添付の図面を参照して本明細書に記述される。
【図面の簡単な説明】
【0043】
図1図1は、本開示の実施形態による、部品が分離された外科用デバイスおよびアダプタの斜視図であり、それらのエンドエフェクタとの接続を示している。
図2図2は、図1の外科用デバイスの斜視図である。
図3図3は、部品が分離された、図1および図2の外科用デバイスの斜視図である。
図4図4は、図1図3の外科用デバイスにおける使用のためのバッテリの斜視図である。
図5図5は、図1図3の外科用デバイスの斜視図であり、外科用デバイスの筐体は除去されている。
図6図6は、外科用デバイスおよびアダプタの各々の接続端の斜視図であり、それらの間の接続を示している。
図7図7は、図2の7−7により切断された図1図3の外科用デバイスの断面図である。
図8図8は、図2の8−8により切断された図1図3の外科用デバイスの断面図である。
図9図9は、部品が分離された、図1図3の外科用デバイスのトリガ筐体の斜視図である。
図10図10は、図1のアダプタの斜視図である。
図11図11は、部品が分離された、図1および図10のアダプタの斜視図である。
図12図12は、部品が分離された、図1および図10のアダプタの駆動結合アセンブリの斜視図である。
図13図13は、部品が分離された、図1および図10のアダプタの遠位部分の斜視図である。
図14図14は、図10の14−14により切断された図1および図10のアダプタの断面図である。
図15図15は、図10の15−15により切断された図1および図10のアダプタの断面図である。
図16図16は、14の示された詳細な領域の拡大図である。
図17図17は、15の示された詳細な領域の拡大図である。
図18図18は、14の示された詳細な領域の拡大図である。
図19図19は、15の示された詳細な領域の拡大図である。
図20図20は、部品が分離された、図1および図10のアダプタの結合カフの斜視図である。
図21図21は、部品が分離された、本開示の外科用デバイスおよびアダプタとの使用のための例示的なエンドエフェクタの斜視図である。
図22図22は、LEDへの出力、(締め付け/切断、回転または関節運動を選択するための)モータの選択、および、選択された機能を実行するための駆動モータの選択の概略図である。
図23図23は、本開示の別の実施形態によるアダプタの内部筐体管の第1の斜視図である。
図24図24は、図23の内部筐体管の第2の斜視図である。
図25図25は、本開示のさらなる実施形態による内部筐体管の第1の斜視図である。
図26図26は、図25の内部筐体管の第2の斜視図である。
図27図27は、図25の27−27により切断された図25および図26の内部筐体管の長手方向の断面図である。
図28図28図30は、図27の示された詳細な領域の拡大図である。
図29図28図30は、図27の示された詳細な領域の拡大図である。
図30図28図30は、図27の示された詳細な領域の拡大図である。
図31図31は、本開示のさらに別の実施形態によるアダプタの内部筐体管の斜視図である。
図32図32は、本開示の別の実施形態によるアダプタの内部筐体管の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0044】
(実施形態の詳細な説明)
本開示の外科用デバイスならびに外科用デバイスおよび/またはハンドルアセンブリに対するアダプタアセンブリの実施形態が、図面を参照して詳細に記載され、図面においては、同様な参照番号は、幾つかの図面の各々において同一または対応する要素を示す。本明細書において使用される場合、用語「遠位」は、ユーザからより遠い、アダプタアセンブリもしくは外科用デバイスまたはそのコンポーネントの部分を指し、一方、用語「近位」は、ユーザにより近い、アダプタアセンブリもしくは外科用デバイスまたはそのコンポーネントの部分を指す。
【0045】
本開示の実施形態に従って、外科用デバイスは概して100として示され、動力付きハンドヘルド電気機械式器具の形態であり、複数の異なるエンドエフェクタがそれに対して選択的に取り付けられるように構成されており、これら複数の異なるエンドエフェクタは、各々、動力付きハンドヘルド電気機械式外科用器具によって作動させられ、かつ操作されるように構成されている。
【0046】
図1に示されているように、外科用デバイス100は、アダプタ200との選択的接続に対して構成されており、次に、アダプタ200は、エンドエフェクタまたは使い捨てのローディングユニット300との選択的接続に対して構成されている。
【0047】
図1図3に示されているように、外科用デバイス100はハンドル筐体102を含み、ハンドル筐体102は、下部筐体部分104、下部筐体部分104から延び、かつ/または下部筐体部分104に支持されている中間筐体部分106、および中間筐体部分106から延び、かつ/または中間筐体部分106に支持されている上部筐体部分108を有する。中間筐体部分106および上部筐体部分108は、下部筐体部分104と一体に形成されており下部筐体部分104から延びている遠位の半分区間110aと、複数の締め具によって遠位の半分区間110aに接続可能である近位の半分区間110bに分離される。遠位の半分区間110aと近位の半分区間110bは、接合された場合、その中に空洞102aを有するハンドル筐体102を画定し、空洞102aには、回路基板150および駆動メカニズム160が位置する。
【0048】
図1に見られるように、遠位の半分区間110aおよび近位の半分区間110bは、上部筐体部分108の長手方向軸「X」を横断する平面に沿って分割される。
【0049】
ハンドル筐体102はガスケット112を含み、ガスケット112は、遠位の半分区間110aおよび/または近位の半分区間110bの縁の周りに完全に延び、遠位の半分区間110aと近位の半分区間110bとの間に挿置されている。ガスケット112は、遠位の半分区間110aおよび近位の半分区間110bの周囲を密閉している。ガスケット112は、回路基板150および駆動メカニズム160が滅菌手順および/または洗浄手順から保護されるように、遠位の半分区間110aと近位の半分区間110bとの間に気密シールを確立するように機能する。
【0050】
この方法で、ハンドル筐体102の空洞102aは、遠位の半分区間110aおよび近位の半分区間110bの周囲に沿って密閉されているが、しかし、回路基板150および駆動メカニズム160が、ハンドル筐体102の中でより容易かつより効率的に組み立てられることができるように構成されている。
【0051】
ハンドル筐体102の中間筐体部分106は、回路基板150がその中に位置する筐体を提供する。以下にさらに詳細に述べられるように、回路基板150は、外科用デバイス100の様々な動作を制御するように構成されている。
【0052】
外科用デバイス100の下部筐体部分104はアパーチャ(図示されず)を画定し、このアパーチャは、下部筐体部分104の上面に形成され、中間筐体部分106の下または中間筐体部分106内に位置している。下部筐体部分104のアパーチャは通路を提供し、この通路をワイヤ152が通り抜け、下部筐体部分104に位置する電気部品(図4に示されているようなバッテリ156、図3に示されているような回路基板154、その他)を中間筐体部分106および/または上部筐体部分108に位置する電気部品(回路基板150、駆動メカニズム160、その他)に電気的に相互接続する。
【0053】
ハンドル筐体102はガスケット103を含み、ガスケット103は、下部筐体部分104のアパーチャ内に配置され(図示されず)、それによって、ワイヤ152がアパーチャを通り抜けることを可能にしながら、下部筐体部分104のアパーチャを塞ぐかまたは密閉する。ガスケット103は、回路基板150および駆動メカニズム160が滅菌手順および/または洗浄手順から保護されるように、下部筐体部分104と中間筐体部分106との間に気密シールを確立するように機能する。
【0054】
図示されているように、ハンドル筐体102の下部筐体部分104は、充電式バッテリ156が除去可能に位置する筐体を提供する。バッテリ156は、外科用デバイス100の任意の電気部品に電力を供給するように構成されている。下部筐体部分104は、バッテリ156がその中に挿入される空洞(図示されず)を画定する。下部筐体部分104の空洞を閉じ、下部筐体部分104の空洞の中にバッテリ156を保持するために、下部筐体部分104は、それに旋回可能に接続されているドア105を含む。バッテリ156が示されているが、しかし、外科用デバイスは、例えば燃料電池、外部電源に接続されている電力コードなどのような任意の数の電源によって電力が供給され得ることが勘案されている。
【0055】
図3および図5を参照すると、上部筐体部分108の遠位の半分区間110aは、ノーズまたは接続部分108aを画定する。ノーズコーン114は、上部筐体部分108のノーズ部分108aに支持されている。ノーズコーン114は、透明な材料から作成されている。照明部材116は、ノーズコーン114を通して見えるように、ノーズコーン114内に配置されている。照明部材116は、発光ダイオード印刷回路基板(LED PCB)の形態である。照明部材116は、複数の色を放射し、特定のカラーパターンが一意別個のイベントと関連付けられるように構成されている。
【0056】
ハンドル筐体102の上部筐体部分108は、駆動メカニズム160がその中に位置する筐体を提供する。図5に示されているように、外科用デバイス100の様々な動作を実行するために、駆動メカニズム160は、シャフトおよび/またはギヤコンポーネントを駆動するように構成されている。特に、エンドエフェクタ300のツールアセンブリ304(図1および図20を参照)をエンドエフェクタ300の近位の本体部分302に対して選択的に移動させるために、エンドエフェクタ300を長手方向軸「X」(図3を参照)回りにハンドル筐体102に対して回転させるために、アンビルアセンブリ306をエンドエフェクタ300のカートリッジアセンブリ308に対して移動させるために、ならびに/またはエンドエフェクタ300のカートリッジアセンブリ308内のステープル留めおよび切断カートリッジを発射するために、駆動メカニズム160は、シャフトおよび/またはギヤコンポーネントを駆動するように構成されている。
【0057】
駆動メカニズム160は、アダプタ200に対して直接的に近位に位置しているセレクタギヤボックスアセンブリ162を含む。第1のモータ164を有する機能選択モジュール163は、セレクタギヤボックスアセンブリ162に対して近位であり、機能選択モジュール163は、セレクタギヤボックスアセンブリ162内のギヤ要素を選択的に移動させ、第2のモータ166を有する入力駆動コンポーネント165と係合させるように機能する。
【0058】
図1図4に示されているように、かつ、上述されたように、上部筐体部分108の遠位の半分区間110aは接続部分108aを画定し、接続部分108aは、アダプタ200の対応する駆動結合アセンブリ210を受け入れるように構成されている。
【0059】
図6図8に示されているように、外科用デバイス100の接続部分108aは円筒状リセス108bを有し、円筒状リセス108bは、アダプタ200が外科用デバイス100と嵌合させられる場合、アダプタ200の駆動結合アセンブリ210を受取る。接続部分108aは、3つの回転可能駆動コネクタ118、120、122を収容している。
【0060】
アダプタ200が外科用デバイス100と嵌合させられる場合、外科用デバイス100の回転可能駆動コネクタ118、120、122の各々は、アダプタ200の対応する回転可能コネクタスリーブ218、220、222と結合する。(図6を参照。)この点において、対応する第1の駆動コネクタ118と第1のコネクタスリーブ218との間のインターフェース、対応する第2の駆動コネクタ120と第2のコネクタスリーブ220との間のインターフェース、および対応する第3の駆動コネクタ122と第3のコネクタスリーブ222との間のインターフェースは、外科用デバイス100の駆動コネクタ118、120、122の各々の回転が、アダプタ200の対応するコネクタスリーブ218、220、222の対応する回転を引き起こすようにキー止めされている。
【0061】
外科用デバイス100の駆動コネクタ118、120、122のアダプタ200のコネクタスリーブ218、220、222との嵌合は、回転力が、3つのそれぞれのコネクタインターフェースの各々を介して独立的に伝達されることを可能にする。外科用デバイス100の駆動コネクタ118、120、122は、駆動メカニズム160によって独立的に回転させられるように構成されている。この点において、駆動メカニズム160の機能選択モジュール163は、外科用デバイス100のどの駆動コネクタまたはどの複数の駆動コネクタ118、120、122が、駆動メカニズム160の入力駆動コンポーネント165によって駆動されるべきかを選択する。
【0062】
外科用デバイス100の駆動コネクタ118、120、122の各々は、アダプタ200のそれぞれのコネクタスリーブ218、220、222に対してキー止めされ、かつ/または、実質的に回転不可能なインターフェースを有するので、アダプタ200が外科用デバイス100に結合された場合、回転力は、外科用デバイス100の駆動メカニズム160からアダプタ200に選択的に伝達される。
【0063】
外科用デバイス100の駆動コネクタ118、120および/または122の選択的回転は、外科用デバイス100が、エンドエフェクタ300の様々な機能を選択的に起動させることを可能にする。以下にさらに詳細に論議されるように、外科用デバイス100の第1の駆動コネクタ118の選択的かつ独立的回転は、エンドエフェクタ300のツールアセンブリ304の選択的かつ独立的開閉、およびエンドエフェクタ300のツールアセンブリ304のステープル留め/切断コンポーネントの駆動に対応する。また、外科用デバイス100の第2の駆動コネクタ120の選択的かつ独立的回転は、エンドエフェクタ300のツールアセンブリ304の、長手方向軸「X」(図3を参照)を横切る選択的かつ独立的関節運動に対応する。さらに、外科用デバイス100の第3の駆動コネクタ122の選択的かつ独立的な回転は、エンドエフェクタ300の、外科用デバイス100のハンドル筐体102に対する長手方向軸「X」(図3を参照)回りの選択的かつ独立的回転に対応する。
【0064】
上述のように、かつ、図5および図8に示されているように、駆動メカニズム160は、セレクタギヤボックスアセンブリ162と、セレクタギヤボックスアセンブリ162に対して近位に位置している機能選択モジュール163であって、セレクタギヤボックスアセンブリ162内のギヤ要素を選択的に移動させ、第2のモータ166と係合させるように機能する機能選択モジュール163とを含む。従って、駆動メカニズム160は、外科用デバイス100の駆動コネクタ118、120、122のうちの1つを所与の時間に選択的に駆動する。
【0065】
図1図3および図9に示されているように、ハンドル筐体102は、中間筐体部分106の遠位の表面または側面にトリガ筐体107を支持している。トリガ筐体107は、中間筐体部分106と協働して、一対の指起動式制御ボタン124、126およびロッカデバイス128、130を支持している。特に、トリガ筐体107は、第1の制御ボタン124をスライド可能に受取るための上部アパーチャ124aおよび第2の制御ボタン126をスライド可能に受取るための下部アパーチャ126bを画定する。
【0066】
制御ボタン124、126およびロッカデバイス128、130の各々は、オペレータの起動によって移動させられるそれぞれのマグネット(図示されず)を含む。さらに、回路基板150は、制御ボタン124、126およびロッカデバイス128、130の各々に対して、それぞれのホール効果スイッチ150a〜150dを含み、ホール効果スイッチ150a〜150dは、制御ボタン124、126およびロッカデバイス128、130におけるマグネットの移動によって起動させられる。特に、第1のホール効果スイッチ150a(図3および図7を参照)は、制御ボタン124に対して直接的に近位に位置し、第1のホール効果スイッチ150aは、オペレータが制御ボタン124を起動させることに応じて、制御ボタン124内のマグネットが移動すると起動させられる。制御ボタン124に対応する第1のホール効果スイッチ150aの起動により、回路基板150は、適切な信号を提供し、駆動メカニズム160の選択モジュール163および入力駆動コンポーネント165を機能させ、エンドエフェクタ300のツールアセンブリ304を閉じ、かつ/またはエンドエフェクタ300のツールアセンブリ304内のステープル留め/切断カートリッジを発射する。
【0067】
また、第2のホール効果スイッチ150b(図3および図7を参照)は、ロッカデバイス128に対して直接的に近位に位置し、第2のホール効果スイッチ150bは、オペレータがロッカデバイス128を起動させる際に、ロッカデバイス128内のマグネット(図示されず)が移動すると起動させられる。ロッカデバイス128に対応する第2のホール効果スイッチ150bの起動により、回路基板150は、適切な信号を提供し、駆動メカニズム160の選択モジュール163および入力駆動コンポーネント165を機能させ、エンドエフェクタ300の本体部分302に対してツールアセンブリ304を関節運動させる。有利なことに、ロッカデバイス128の第1の方向への移動により、ツールアセンブリ304は、本体部分302に対して第1の方向に関節運動し、一方、ロッカデバイス128の反対方向(例えば第2の方向)への移動により、ツールアセンブリ304は、本体部分302に対して反対方向(例えば第2の方向)に関節運動する。
【0068】
さらに、第3のホール効果スイッチ150c(図3および図7を参照)は、制御ボタン126に対して直接的に近位に位置し、第3のホール効果スイッチ150cは、オペレータが制御ボタン126を起動させ、制御ボタン126内のマグネット(図示されず)が移動すると起動させられる。制御ボタン126に対応する第3のホール効果スイッチ150cの起動により、回路基板150は、適切な信号を提供し、駆動メカニズム160の選択モジュール163および入力駆動コンポーネント165を機能させ、エンドエフェクタ300のツールアセンブリ304を開く。
【0069】
さらに、第4のホール効果スイッチ150d(図3および図7を参照)は、ロッカデバイス130に対して直接的に近位に位置し、第4のホール効果スイッチ150dは、オペレータがロッカデバイス130を起動させ、ロッカデバイス130内のマグネット(図示されず)が移動すると起動させられる。ロッカデバイス130に対応する第4のホール効果スイッチ150dの起動により、回路基板150は、適切な信号を提供し、駆動メカニズム160の選択モジュール163および入力駆動コンポーネント165を機能させ、エンドエフェクタ300を外科用デバイス100のハンドル筐体102に対して回転させる。特に、ロッカデバイス130の第1の方向への移動により、エンドエフェクタ300は、ハンドル筐体102に対して第1の方向に回転し、一方、ロッカデバイス130の反対方向(例えば第2の方向)への移動により、エンドエフェクタ300は、ハンドル筐体102に対して反対方向(例えば第2の方向)に回転する。
【0070】
図1図3に見られるように、外科用デバイス100は発射ボタンまたは安全スイッチ132を含み、発射ボタンまたは安全スイッチ132は、中間筐体部分106と上部筐体部分との間に支持され、トリガ筐体107の上に位置している。使用に際して、エンドエフェクタ300のツールアセンブリ304は、必要および/または所望に応じて、開いた状態と閉じた状態との間で作動させられる。エンドエフェクタ300のツールアセンブリ304が閉じた状態にある場合にエンドエフェクタ300を発射し、そこからファスナを排出するために、安全スイッチ132が押し下げられ、それによって、エンドエフェクタ300がそこからファスナを排出する準備ができていることを外科用デバイス100に指示する。
【0071】
図1および図10図20に示されているように、外科用デバイス100は、アダプタ200との選択的接続に対して構成されており、次に、アダプタ200は、エンドエフェクタ300との選択的接続に対して構成されている。
【0072】
図21に示されているように、かつ、以下により詳細に論議されるように、アダプタ200は、外科用デバイス100の駆動コネクタ120および122の回転をエンドエフェクタ300の駆動アセンブリ360および関節運動リンク366を操作するために有用である軸方向の並進に変換するように構成されている。
【0073】
アダプタ200は、外科用デバイス100の第3の回転可能駆動コネクタ122とエンドエフェクタ300の第1の軸方向並進可能駆動部材とを相互接続するための第1の駆動伝達/変換アセンブリを含み、第1の駆動伝達/変換アセンブリは、発射のために、外科用デバイス100の第3の回転可能駆動コネクタ122の回転をエンドエフェクタ300の第1の軸方向並進可能駆動アセンブリ360の軸方向の並進に変換し、伝達する。
【0074】
アダプタ200は、外科用デバイス100の第2の回転可能駆動コネクタ120とエンドエフェクタ300の第2の軸方向並進可能駆動部材とを相互接続するための第2の駆動伝達/変換アセンブリを含み、第2の駆動伝達/変換アセンブリは、関節運動のために、外科用デバイス100の第2の回転可能駆動コネクタ120の回転をエンドエフェクタ300の関節運動リンク366の軸方向の並進に変換し、伝達する。
【0075】
ここで、図10および図11を参照すると、アダプタ200は、ノブ筐体202と、ノブ筐体202の遠位端から延びている外管206とを含む。ノブ筐体202および外管206は、アダプタ200のコンポーネントを収容するための構成および大きさとされる。外管206は、内視鏡的挿入に対する大きさとされ、特に、外管は、通常のトロカールポート、カニューレなどを通過することができる。ノブ筐体202は、トロカールポート、カニューレなどに入らないような大きさとされる。
【0076】
ノブ筐体202は、外科用デバイス100の遠位の半分区間110aの上部筐体部分108の接続部分108aに接続するように構成され、かつ、これに接続するように適合される。
【0077】
図10図12に見られるように、アダプタ200は、その近位端における外科用デバイス駆動結合アセンブリ210と、その遠位端におけるエンドエフェクタ結合アセンブリ230とを含む。駆動結合アセンブリ210は、ノブ筐体202の中で回転可能に少なくとも部分的に支持されている遠位の駆動結合筐体210aと近位の駆動結合筐体210bとを含む。駆動結合アセンブリ210は、その中で、第1の回転可能な近位の駆動シャフト212、第2の回転可能な近位の駆動シャフト214、および第3の回転可能な近位の駆動シャフト216を回転可能に支持している。
【0078】
近位の駆動結合筐体210bは、第1のコネクタスリーブ218、第2のコネクタスリーブ220、および第3のコネクタスリーブ222を回転可能に支持するように構成されている。上述されたように、コネクタスリーブ218、220、222の各々は、外科用デバイス100のそれぞれの第1の駆動コネクタ118、第2の駆動コネクタ120、および第3の駆動コネクタ122と嵌合するように構成されている。コネクタスリーブ218、220、222の各々は、それぞれの第1の近位の駆動シャフト212、第2の近位の駆動シャフト214、および第3の近位の駆動シャフト216の近位端と嵌合するようにさらに構成されている。
【0079】
近位の駆動結合アセンブリ210は第1の付勢部材224、第2の付勢部材226、および第3の付勢部材228を含み、第1の付勢部材224、第2の付勢部材226、および第3の付勢部材228は、それぞれの第1のコネクタスリーブ218、第2のコネクタスリーブ220、および第3のコネクタスリーブ222の遠位に配置されている。付勢部材224、226および228の各々は、それぞれの第1の回転可能な近位の駆動シャフト212、第2の回転可能な近位の駆動シャフト214、および第3の回転可能な近位の駆動シャフト216の周りに配置されている。アダプタ200が外科用デバイス100に接続された場合、付勢部材224、226および228は、それぞれのコネクタスリーブ218、220および222に対して作用し、コネクタスリーブ218、220および222が外科用デバイス100のそれぞれの回転可能駆動コネクタ118、120、122の遠位端と係合させられた状態を維持することを補佐する。
【0080】
特に、第1の付勢部材224、第2の付勢部材226、および第3の付勢部材228は、それぞれのコネクタスリーブ218、220および222を近位の方向に付勢するように機能する。この方法で、アダプタ200の外科用デバイス100への組み立て中において、第1のコネクタスリーブ218、第2のコネクタスリーブ220、および/または第3のコネクタスリーブ222が外科用デバイス100の駆動コネクタ118、120、122と整列仕損じた場合、第1の付勢部材224、第2の付勢部材226、および/または第3の付勢部材228は圧縮される。従って、外科用デバイス100の駆動メカニズム160が係合させられた場合、外科用デバイス100の駆動コネクタ118、120、122が回転し、第1の付勢部材224、第2の付勢部材226、および/または第3の付勢部材228は、それぞれの第1のコネクタスリーブ218、第2のコネクタスリーブ220、および/または第3のコネクタスリーブ222を滑らせて近位方向に戻し、外科用デバイス100の駆動コネクタ118、120、122を近位の駆動結合アセンブリ210の第1の近位の駆動シャフト212、第2の近位の駆動シャフト214、および/または第3の近位の駆動シャフト216と有効に結合させる。
【0081】
外科用デバイス100の較正の際、正しい整列が達成された場合、外科用デバイス100の駆動コネクタ118、120、122の各々は回転させられ、コネクタスリーブ(複数可)218、220および222に対する付勢は、外科用デバイス100のそれぞれの駆動コネクタ118、120、122を覆うようにコネクタスリーブ(複数可)218、220および222を正しく着座させる。
【0082】
アダプタ200は、ハンドル筐体202および外管206内に配置されている第1の駆動伝達/変換アセンブリ240、第2の駆動伝達/変換アセンブリ250、および第3の駆動伝達/変換アセンブリ260を含む。各駆動伝達/変換アセンブリ240、250、260は、エンドエフェクタ300の閉鎖、開放、関節運動、および発射をもたらすために、外科用デバイス100の第1の駆動コネクタ118、第2の駆動コネクタ120、および第3の駆動コネクタ122の回転をアダプタ200の駆動管246および駆動バー258の軸方向の並進に伝達または変換するように構成され、かつ、適合され、または、アダプタ200の回転をもたらすために、アダプタ200のリングギヤ266の回転に伝達または変換するように構成され、かつ、適合されている。
【0083】
図13図19に見られるように、第1の駆動伝達/変換アセンブリ240は、筐体202および外管206内で回転可能に支持されている第1の遠位の駆動シャフト242を含む。第1の遠位の駆動シャフト242の近位端部分242aは、スパーギヤ242cにキー止めされ、スパーギヤ242cは、複合ギヤ243を介して第1の回転可能な近位の駆動シャフト212にキー止めされているスパーギヤ212aに接続するように構成されている。第1の遠位の駆動シャフト242は、ねじ付き外プロフィールまたは表面を有する遠位端部分242bをさらに含む。
【0084】
第1の駆動伝達/変換アセンブリ240は、駆動結合ナット244をさらに含み、駆動結合ナット244は、第1の遠位の駆動シャフト242のねじ付き遠位端部分242bに回転可能に結合され、かつ、外管206内にスライド可能に配置されている。駆動結合ナット244は、外管206の内部筐体管206aにキー止めされ、それによって、第1の遠位の駆動シャフト242が回転するとき、回転防止される。この方法で、第1の遠位の駆動シャフト242が回転するとき、駆動結合ナット244は、外管206の内部筐体管206aを通って、かつ/または、外管206の内部筐体管206aに沿って並進させられる。
【0085】
第1の駆動伝達/変換アセンブリ240は駆動管246をさらに含み、駆動管246は、第1の遠位の駆動シャフト242を取り囲み、かつ、駆動結合ナット244に接続されている近位端部分と、第1の遠位の駆動シャフト242の遠位端を越えて延びている遠位端部分とを有する。駆動管246の遠位端部分は接続部材247(図13を参照)を支持し、接続部材247は、エンドエフェクタ300の駆動アセンブリ360の駆動部材374を選択的に係合するための構成および大きさとされる。
【0086】
動作において、外科用デバイス100の第1の駆動コネクタ118の回転の結果として、第1のコネクタスリーブ218が回転することにより、第1の回転可能な近位の駆動シャフト212が回転するとき、第1の回転可能な近位の駆動シャフト212のスパーギヤ212aは、複合ギヤ243の第1のギヤ243aを係合し、複合ギヤ243を回転させる。複合ギヤ243が回転するとき、複合ギヤ243の第2のギヤ243bが回転させられ、従って、第1の遠位の駆動シャフト242にキー止めされ、それと係合させられているスパーギヤ242cも回転させ、それによって、第1の遠位の駆動シャフト242を回転させる。第1の遠位の駆動シャフト242が回転させられるとき、駆動結合ナット244は、第1の遠位の駆動シャフト242に沿って軸方向に並進させられる。
【0087】
駆動結合ナット244が第1の遠位の駆動シャフト242に沿って軸方向に並進させられるとき、駆動管246は、外管206の内部筐体管206aに対して軸方向に並進させられる。接続部材247は、駆動管246に接続され、かつ、エンドエフェクタ300の駆動アセンブリ360の駆動部材374に接続されており、駆動管246が軸方向に並進させられるとき、駆動管246は、エンドエフェクタ300の駆動部材374の付随的な軸方向の並進を引き起こし、エンドエフェクタ300のツールアセンブリ304の閉鎖およびツールアセンブリ304の発射を引き起こす。
【0088】
図13図19を参照すると、アダプタ200の第2の駆動コンバータアセンブリ250は、第2の回転可能な近位の駆動シャフト214を含み、第2の回転可能な近位の駆動シャフト214は、駆動結合アセンブリ210内で回転可能に支持されている。第2の回転可能な近位の駆動シャフト214は、非円形のまたは形状が与えられた近位端部分214aを含み、近位端部分214aは、外科用デバイス100の第2のコネクタ120に接続されている第2のコネクタ220と接続するように構成されている。第2の回転可能な近位の駆動シャフト214は、ねじ付き外プロフィールまたは表面を有する遠位端部分214bをさらに含む。
【0089】
図20に示されているように、第2の駆動コンバータアセンブリ250は結合カフ254をさらに含み、結合カフ254は、ノブ筐体202に形成されている環状のレース(race)またはリセス内で回転可能かつ並進可能に支持されている。結合カフ254は、その中を通る管腔254aおよび管腔254aの表面に形成された環状のレースまたはリセスを画定する。第2の駆動コンバータアセンブリ250は結合スライダ256をさらに含み、結合スライダ256は、結合カフ254の管腔254aを横切って延び、かつ、結合カフ254のレース内にスライド可能に配置されている。結合スライダ256は、第2の回転可能な近位の駆動シャフト214のねじ付き遠位端部分214bにねじ式に接続されている。このように構成されているので、結合カフ254は、第2の回転可能な近位の駆動シャフト214回りに回転することができ、それによって、第1の回転可能な近位の駆動シャフト242に対する第2の回転可能な近位の駆動シャフト214の半径方向の位置を維持する。
【0090】
第2の回転可能な近位の駆動シャフト214は回転軸を画定し、結合カフ254は、第2の回転可能な近位の駆動シャフト214の回転軸からある半径方向の距離だけ離れた回転軸を画定する。結合スライダ256は、結合カフ254の回転軸と一致する回転軸を画定する。
【0091】
第2の駆動コンバータアセンブリ250は駆動バー258をさらに含み、駆動バー258は、外管206を通る軸方向の並進に対して並進可能に支持されている。駆動バー258は、結合カフ254に結合されている近位端部分258aと、結合フック258cを画定している遠位端部分258bとを含み、結合フック258cは、エンドエフェクタ300の関節運動リンク366のフック付き近位端366aと選択的に係合するための構成および大きさとされる。(図21を参照。)
動作において、図10図19に示されているように、外科用デバイス100の第2の駆動コネクタ120の回転の結果として、第2のコネクタスリーブ220が回転することにより、駆動シャフト214が回転するとき、結合スライダ256は、第2の回転可能な近位の駆動シャフト214のねじ付き遠位部分214bに沿って軸方向に並進させられ、これによって、次に、結合カフ254はノブ筐体202に対して軸方向に並進させられる。結合カフ254が軸方向に並進させられるとき、駆動バー258は、軸方向に並進させられる。従って、駆動バー258のフック258cは、エンドエフェクタ300(図21を参照)の関節運動リンク366のフック付き近位端366aと接続されており、駆動バー258が軸方向に並進させられるとき、駆動バー258は、エンドエフェクタ300の関節運動リンク366の付随的な軸方向の並進を引き起こし、ツールアセンブリ304の関節運動を引き起こす。
【0092】
図10図19に見られるように、かつ、上述されたように、アダプタ200は、ノブ筐体202の中で支持されている第3の駆動伝達/変換アセンブリ260を含む。第3の駆動伝達/変換アセンブリ260は、ノブ筐体202の中で回転可能に支持されている第1の回転筐体半分区間262および第2の回転筐体半分区間264と、第1の回転筐体半分区間262と第2の回転筐体半分区間264との間で支持され、これらの間に挿置されている内部回転リングギヤ266とを含む。第1の回転筐体半分区間262および第2の回転筐体半分区間264の各々は、各々から遠位方向に延びているアーム262a、264bを含み、アーム262a、264bは、互いに対して平行であり、互いから横にある距離だけ離れている。各アーム262a、264aは、各々の遠位端の近くで半径方向内向きに延びているボス262b、264bを含む。
【0093】
第3の駆動伝達/変換アセンブリ260は、一対の回転伝達バー268、270をさらに含み、各々は、各々の近位端においてアーム262a、264aのボス262b、264bに接続され、かつ、各々の遠位端において、外管206の遠位端に支持されている遠位の結合アセンブリ230に接続されている。
【0094】
第3の駆動伝達/変換アセンブリ260は、歯266aの内部アレイを画定するリングギヤ266を含む。リングギヤ266は、その外縁から突出する、一対の半径方向正反対に延びる突起266bを含む。突起266bは、第1の回転筐体半分区間262および第2の回転筐体半分区間264の内面に画定されているリセス262c、264c内に配置され、それによって、リングギヤ266の回転は、第1の回転筐体半分区間262および第2の回転筐体半分区間264の回転を生じる。
【0095】
第3の駆動伝達/変換アセンブリ260は、筐体202および外管206内で回転可能に支持されている第3の回転可能な近位の駆動シャフト216をさらに含む。第3の回転可能な近位の駆動シャフト216の近位端部分は、アダプタ200の第3のコネクタ222にキー止めされている。第3の回転可能な近位の駆動シャフト216は、その遠位端にキー止めされているスパーギヤ216aを含む。ギヤセット274は、第3の回転可能な近位の駆動シャフト216のスパーギヤ216aをリングギヤ266の歯266aと相互に係合させる。ギヤセット274は、第3の回転可能な近位の駆動シャフト216のスパーギヤ216aと係合させられている第1のギヤ274aと、リングギヤ266の歯266aと係合させられている第2のギヤ274bとを含む。
【0096】
動作において、図10図19に示されているように、外科用デバイス100の第3の駆動コネクタ122の回転の結果として、第3のコネクタスリーブ222が回転することにより、第3の回転可能な近位の駆動シャフト216が回転するとき、第3の回転可能な近位の駆動シャフト216のスパーギヤ216aは、ギヤセット274の第1のギヤ272aを係合し、ギヤセット274を回転させる。ギヤセット274が回転するとき、ギヤセット274の第2のギヤ274bが回転させられ、従って、リングギヤ266も回転させられ、それによって、第1の回転筐体半分区間262および第2の回転筐体半分区間264を回転させる。第1の回転筐体半分区間262および第2の回転筐体半分区間264が回転させられるとき、回転伝達バー268、270およびそれらに接続されている遠位の結合アセンブリ230が、アダプタ200の長手方向軸「X」回りに回転させられる。遠位の結合230が回転させられるとき、遠位の結合アセンブリ230に接続されているエンドエフェクタ300もアダプタ200の長手方向軸回りに回転させられる。
【0097】
図10図11図13および図18を参照すると、アダプタ200はロックメカニズム280をさらに含み、ロックメカニズム280は、エンドエフェクタ300のそれへの接続およびそれからの分離のために、駆動管246の軸方向の位置および半径方向の配向を固定するためのものである。ロックメカニズム280は、ノブ筐体202上でスライド可能に支持されているボタン282を含む。ロックボタン282は、外管206を長手方向に貫通する作動バー284に接続されている。作動バー284は、外管206と内部筐体管206aとの間に挿置されている。作動バー284は、ロックボタン282が移動すると移動する。作動バー284は遠位部分284aを含み、遠位部分284aは、遠位部分284aにウィンドウ284bを画定する。図18に見られるように、ウィンドウ284bの遠位端は、カム表面284cを画定する。
【0098】
図13および図18に示されているように、ロックメカニズム280は、ロックアウト286をさらに含み、ロックアウト286は、作動バー284の遠位部分284aのウィンドウ284bとそろった位置において遠位の結合アセンブリ230上に支持されている。ロックアウト286は、駆動管246の接続部材247に向かって延びているタブ286aを含む。ロックアウト286のタブ286aは、駆動管246の接続部材247に形成されているカットアウト247aを選択的に係合するような構成および大きさとされる。ロックメカニズム280は付勢部材288をさらに含み、付勢部材288は、ロックアウト286およびそのタブ286aを駆動管246の接続部材247に形成されているカットアウト247aから離れた状態に維持する傾向がある。
【0099】
動作において、駆動管246の位置および/または配向をロックするために、ユーザは、遠位の位置から近位の位置へロックボタン282を動かし、それによって、作動バー284のカム表面284cがロックアーム286を係合するようにし、そして、付勢部材288の付勢に逆らって駆動管246の方にロックアウト286を促し、それによって、ロックアウト286のタブ286aは、駆動管246の接続部材247に形成されているカットアウト247aに受取られる。
【0100】
この方法で、駆動管246は、遠位の移動および/または近位の移動から防止される。ロックボタン282が近位の位置から遠位の位置へ移動させられる場合、カム表面284cは、ロックアウト286から係合解除され、それによって、付勢部材288が、駆動管246の接続部材247に形成されているカットアウト247aから出るようにロックアウト286およびそのタブ286aを促すことを可能にする。
【0101】
図6および図12に見られるように、アダプタ200は、外科用デバイス100の接続部分108aに配置されている対応する電気プラグ190a、190bに電気接続するための一対の電気接触ピン290a、290bを含む。電気接触部290a、290bは、回路基板150に電気的に接続されている電気プラグ190a、190bを介して、必要なライフサイクル情報を外科用デバイス100の回路基板150に対して較正および通信することを可能にすることに役立つ。アダプタ200は回路基板292をさらに含み、回路基板292は、ノブ筐体202の中で支持され、電気接触ピン290a、290bと電気的に通信している。
【0102】
ボタンがユーザによって起動させられた場合、ソフトウエアは、既定の条件をチェックする。条件が満たされた場合、ソフトウエアはモータを制御し、機械的駆動力を取り付けられた外科用ステープラに送達し、外科用ステープラは、次に、押圧されたボタンの機能に依存して開き、閉じ、回転し、関節運動し、または発射することができる。ソフトウエアは、定められた方法で着色光をオンまたはオフにして外科用デバイス100、アダプタ200および/またはエンドエフェクタ300の状態を示すことにより、ユーザにフィードバックも提供する。
【0103】
システムの高レベル電気的構築図が、概略図「A」で以下に示され、様々なハードウエアおよびソフトウエアインターフェースへの接続を示している。ボタン124、126の押圧からの入力および駆動シャフトのモータエンコーダからの入力が、概略図「A」の左側に示されている。マイクロコントローラは、外科用デバイス100、アダプタ200および/またはエンドエフェクタ300を動作させるデバイスソフトウエアを含む。マイクロコントローラは、マイクロLAN(MicroLAN)、ウルトラ ID チップ(Ultra ID chip)、バッテリ ID チップ(Battery ID chip)、およびアダプタ ID チップ(Adaptor ID chips)から入力を受信し、かつ、これらへ出力を送信する。マイクロLAN、ウルトラ ID チップ、バッテリ ID チップ、およびアダプタ ID チップは、外科用デバイス100、アダプタ200、および/またはエンドエフェクタ300を以下のように制御する。
【0104】
マイクロLAN − システムコンポーネントID情報を読み出す/書き込むためのシリアル1−ワイヤバス(Serial 1−wire bus)通信
ウルトラ ID チップ − 外科用デバイス100を識別し、使用情報を記録する。
【0105】
バッテリ ID チップ − バッテリ156を識別し、使用情報を記録する。
【0106】
アダプタ ID チップ − アダプタ200の型を識別し、エンドエフェクタ300の存在を記録し、かつ、使用情報を記録する。
【0107】
図22に示される概略図の右側は、LEDへの出力、(締め付け/切断、回転または関節運動を選択するための)モータの選択、および、選択された機能を実行するための駆動モータの選択を示す。
【0108】
図1および図21に示されているように、エンドエフェクタは300として示されている。エンドエフェクタ300は、カニューレ、トロカールなどを通す内視鏡的挿入のための構成および大きさとされる。特に、図1および図21に示されている実施形態において、エンドエフェクタ300は、エンドエフェクタ300が閉じた状態にある場合、カニューレまたはトロカールを通り抜け得る。
【0109】
エンドエフェクタ300は、近位の本体部分302とツールアセンブリ304とを含む。近位の本体部分302は、アダプタ200の遠位の結合部230に解放可能に取り付けられ、ツールアセンブリ304は、近位の本体部分302の遠位端に旋回可能に取り付けられる。ツールアセンブリ304は、アンビルアセンブリ306とカートリッジアセンブリ308とを含む。カートリッジアセンブリ308は、アンビルアセンブリ306に対して旋回可能であり、開いたまたは締め付けられていない位置と、カニューレまたはトロカールを通す挿入のために閉じたまたは締め付けられた位置との間で移動可能である。
【0110】
近位の本体部分302は、少なくとも駆動アセンブリ360と関節運動リンク366とを含む。
【0111】
図21を参照すると、駆動アセンブリ360は柔軟な駆動ビーム364を含み、柔軟な駆動ビーム364は、動的締め付け部材365に固定されている遠位端と、近位の係合区間368とを有する。係合区間368は、ショルダ370を画定する段付き部分を含む。係合区間368の近位端は、内向き正反対に延びるフィンガ372を含む。フィンガ372は、中空の駆動部材374を係合し、駆動部材374をビーム364の近位端に固定する。駆動部材374は近位のポートホール376を画定し、近位のポートホール376は、エンドエフェクタ300がアダプタ200の遠位の結合部230に取り付けられた場合、アダプタ200の第1の駆動コンバータアセンブリ240の駆動管246の接続部材247を受取る。
【0112】
駆動アセンブリ360がツールアセンブリ304内を遠位方向に前進させられる場合、締め付け部材365の上部ビームは、アンビルプレート312とアンビルカバー310との間に画定されているチャネル内を移動し、下部ビームは、キャリヤ316の外面の上を移動し、ツールアセンブリ304を閉じ、そこからステープルを発射する。
【0113】
エンドエフェクタ300の近位の本体部分302は関節運動リンク366を含み、関節運動リンク366は、エンドエフェクタ300の近位端から延びているフック付き近位端366aを有する。関節運動リンク366のフック付き近位端366aは、エンドエフェクタ300がアダプタ200の遠位の筐体232に固定された場合、アダプタ200の駆動バー258の結合フック258cを係合する。アダプタ200の駆動バー258が、上述されたように前進させられるか、または引き込まれる場合、エンドエフェクタ300の関節運動リンク366は、エンドエフェクタ300内で前進させられるか、または引き込まれ、近位の本体部分302の遠位端に対してツールアセンブリ304を旋回させる。
【0114】
図21に示されているように、ツールアセンブリ304のカートリッジアセンブリ308は、キャリヤ316の中に支持可能なステープルカートリッジ305を含む。ステープルカートリッジ305は、中央の長手方向スロット305a、および長手方向スロット305aの各側に位置決めされている3直線列のステープル保持スロット305bを画定する。ステープル保持スロット305bの各々は、単一のステープル307およびステープルプッシャ309の一部分を受取る。外科用デバイス100の動作中、駆動アセンブリ360は作動スレッドに当接し、カートリッジ305を通るように作動スレッドを押す。作動スレッドがカートリッジ305を通って移動するとき、作動スレッドのカムウェッジは、ステープルプッシャ309を順次係合し、ステープル保持スロット305b内で垂直にステープルプッシャ309を移動させ、アンビルプレート312に対する形成のために、ステープル保持スロット305bから単一のステープル307を順次排出する。
【0115】
エンドエフェクタ300の構造および動作に関する詳細な論議については、「TOOL ASSEMBLY FOR A SURGICAL STAPLING DEVICE」と題して2009年8月31日に出願された米国特許公開第2009/0314821号が参照され得る。
【0116】
アダプタ200は再使用可能であるので、少なくともアダプタ200は、各使用の前に、既知の滅菌技術および方法(例えば、洗浄液などを使用するハンドウォッシング(hand−washing)、ディッシュウォッシング(dishwashing)および/またはその次の高圧蒸気滅菌)を使用して滅菌されなければならない。この過程中に、洗浄液(例えば、水、洗剤、その他)が、内部筐体管206aを含むアダプタ200に入り得る。
【0117】
図23および図24を参照すると、アダプタ200には内部筐体管206aが提供され得、内部筐体管206aは、そこに形成されている少なくとも1つの、望ましくは複数のポートホールまたはアパーチャ206bを含む。図23に見られるように、ポートホール206bのアレイは内部筐体管206aに形成され、このアレイは、内部筐体管206aに沿って長手方向に延びるように配向されている。望ましくは、ポートホール206bのアレイは、内部筐体管206aの直径を挟んで正反対側に提供され得る。さらに、このアレイのポートホール206bは、互いに対して均等に間隔をおいて離され得る。ポートホール206bのアレイは、長手方向に延びる4つのポートホール206bを含むとして示されたが、しかし、内部筐体管206aには、ある量の、形状の、サイズの、および配列のポートホールまたはアパーチャ206bが提供され得ることが勘案され、かつ、これは、本開示の範囲内である。
【0118】
このように構成されているので、洗浄/滅菌過程中に内部筐体管206aに入り得た任意の流体は、出て行くための経路を有する。特に、ポートホール206bは、洗浄液が、洗浄、ディッシュウォッシングおよび/または高圧蒸気滅菌過程中に、またはそれらの後に、内部筐体管206aから出て行くことを可能にする。さらに、高圧蒸気滅菌過程の乾燥期間中において、洗浄液は、ポートホール206bを介して、内部筐体管206aから流出または蒸発することができる。
【0119】
ここで図25図30を参照すると、アダプタ200は、任意の流体(例えば、洗浄液、体液、その他)が内部筐体管206aの中に入ることを防止する複数のシールなどを含み得る。このように構成されているので、内部筐体管206aの内部に含まれている任意の潤滑剤(例えば、グリース)は、洗浄/滅菌過程中において、内部筐体管206aの中に留まる。
【0120】
特に、図27および図28に見られるように、アダプタ200は、遠位の結合アセンブリ230と駆動管246との間に挿置されている双方向性シール(例えば、Xリングガスケット)の形態で第1のシール207aを含み得る。第1のシール207aは、気密状態(pnuemostasis)を維持するように、および、流体が内部筐体管206aに入ることを密閉して防止するように構成されている。
【0121】
アダプタ200は、遠位の結合アセンブリ230と内部筐体管206aとの間に挿置されている圧縮スリーブおよびXリングなどの形態で、第2のシール207bを含み得る。さらにまたは代替として、シールが、遠位の結合アセンブリ230および内部筐体管206aの内部に追加され、それらの間に拘束され得る。
【0122】
図27および図29に見られるように、アダプタ200は、アダプタ200の近位ブッシング内に嵌め込まれたOリングまたはXリングガスケットの形態で、内部筐体管206aの近位端において内部筐体管206aの内部特徴を密閉するための第3のシール207cも含み得、第3のシール207cは、内部筐体管206aの外面と結合カフ254の内面との間に挿置されている。
【0123】
図27および図30に見られるように、アダプタ200は、アダプタ200の結合カフ254の内径内に嵌め込まれたOリングまたはXリングガスケットの形態で、第1の遠位の駆動シャフト242の外径上に乗るための第4のシール207dも含み得る。
【0124】
さらに、上述されたように、外科用デバイス100およびエンドエフェクタ300の閉鎖/開放および発射機能中において、第1の駆動シャフト242は回転させられ、駆動結合ナット244を軸方向に動かす。この過程中に、熱が、駆動結合ナット244と第1の駆動シャフト242との間の摩擦により生成され得る。
【0125】
このようにして、内部筐体管206aは、外科用デバイス100およびエンドエフェクタ300の閉鎖/開放および発射機能中において熱放散を増加させるために、熱シンクまたは熱放散特徴を含み得る。熱シンクの目的は、熱をより効果的に放散させるために、内部筐体管206aの表面積を増加させることである。
【0126】
本開示により、熱は、伝導または対流のいずれかにより内部筐体管206aから放散させられることができる。
【0127】
伝導は、次の熱伝導率の式に従って生じる。
【0128】
【数1】
ここで、「k」は、材料の熱伝導率であり、ここでは材料は、アルミニウムであり、
「A」は、コンポーネントの表面積であり、ここではコンポーネントは、内部筐体管206aであり、
ΔT/Δxは、コンポーネントの厚さにまたがる材料の温度差であり、ここではコンポーネントは、内部筐体管206aである。
【0129】
対流は、次の熱対流率の式に従って生じる。
【0130】
【数2】
ここで、「h」は、対流熱伝達係数であり、
「A」は、コンポーネントの表面積であり、ここではコンポーネントは、内部筐体管206aであり、
「T」は、コンポーネントの表面温度であり、ここではコンポーネントは、内部筐体管206aであり、
「T」は、コンポーネントを取り囲む流体(例えば、空気)の温度であり、ここではコンポーネントは、内部筐体管206aである。
【0131】
従って、内部筐体管206aの表面積を増加させることにより、内部筐体管206aからの熱伝導率および熱対流率が増加する。従って、図31に見られるように、内部筐体管206aには、その外面に形成され、かつ、その長さに沿って少なくとも部分的に延びている複数の環状の溝206cが提供され得る。図32に見られるように、環状の溝が示されているが、しかし、同じかまたは同様な結果を達成するために、長手方向に延びる溝206dも内部筐体管206aの外面に形成され得ることが勘案されている。溝206c、206dは、任意の量、形状、サイズおよび/または配列であり得る。溝206c、206dは、内部筐体管206aの外面に沿ってリッジまたはリブを画定する。
【0132】
本開示のアダプタアセンブリの実施形態に対して、様々な改変がなされ得ることが理解される。従って、上述は、限定するものとして解釈されるべきではなく、単なる実施形態の例示として解釈されるべきである。当業者は、本開示の範囲および精神内で他の改変に想到する。
【符号の説明】
【0133】
100 外科用デバイス
102 ハンドル筐体
104 下部筐体部分
105 ドア
106 中間筐体部分
107 トリガ筐体
108 上部筐体部分
108a ノーズ部分
108b 円筒状リセス
114 ノーズコーン
124 制御ボタン
126 制御ボタン
128 ロッカデバイス
130 ロッカデバイス
132 安全スイッチ
200 アダプタ
210 駆動結合アセンブリ
230 エンドエフェクタ結合アセンブリ
300 エンドエフェクタ
302 近位の本体部分
304 ツールアセンブリ
306 アンビルアセンブリ
308 カートリッジアセンブリ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
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図8
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