特許第6239877号(P6239877)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6239877外科手術ハンドルアセンブリと外科手術エンドエフェクタとの間に用いられる外科手術アダプタアセンブリ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6239877
(24)【登録日】2017年11月10日
(45)【発行日】2017年11月29日
(54)【発明の名称】外科手術ハンドルアセンブリと外科手術エンドエフェクタとの間に用いられる外科手術アダプタアセンブリ
(51)【国際特許分類】
   A61B 17/072 20060101AFI20171120BHJP
【FI】
   A61B17/072
【請求項の数】13
【全頁数】22
(21)【出願番号】特願2013-137994(P2013-137994)
(22)【出願日】2013年7月1日
(65)【公開番号】特開2014-14678(P2014-14678A)
(43)【公開日】2014年1月30日
【審査請求日】2016年6月10日
(31)【優先権主張番号】61/669,208
(32)【優先日】2012年7月9日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】13/904,497
(32)【優先日】2013年5月29日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】512269650
【氏名又は名称】コヴィディエン リミテッド パートナーシップ
(74)【代理人】
【識別番号】100107489
【弁理士】
【氏名又は名称】大塩 竹志
(72)【発明者】
【氏名】ラッセル プリバニク
(72)【発明者】
【氏名】スタニスロウ マルクジク
【審査官】 木村 立人
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2012/0089131(US,A1)
【文献】 特開2011−115594(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 17/00 ― 17/94
A61B 18/00 ― 18/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
機能を実行するように構成されている外科手術エンドエフェクタと、該エンドエフェクタを作動させるように構成されている外科手術デバイスとを選択的に相互接続するアダプタアセンブリであって、該エンドエフェクタは軸方向に並進可能な少なくとも1つの駆動部材を含み、該外科手術デバイスは回転可能な少なくとも1つの駆動シャフトを含み、該アダプタアセンブリは、
該外科手術デバイスとの接続のために構成および適合されたハウジングであって、該ハウジングは、該外科手術デバイスの回転可能な少なくとも1つの駆動シャフトの各々と動作可能に連絡しているように構成および適合されている、ハウジングと、
該ハウジングによって支持された近位端と、該エンドエフェクタとの接続のために構成および適合された遠位端とを有する外側チューブであって、該外側チューブの遠位端は、該エンドエフェクタの軸方向に並進可能な少なくとも1つの駆動部材の各々と動作可能に連絡している、外側チューブと、
該外科手術デバイスの回転可能な少なくとも1つの駆動シャフトのうちのそれぞれの1つと、該エンドエフェクタの軸方向に並進可能な少なくとも1つの駆動部材のうちの1つとを相互接続する少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリと
を含み、
該少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリは、該外科手術デバイスの第1の回転可能な駆動シャフトに接続可能な第1の端部と、該エンドエフェクタ軸方向に並進可能な第1の駆動部材に接続可能な第2の端部とを含み、該少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリは、該外科手術デバイスの該第1の回転可能な駆動シャフトの回転を該エンドエフェクタの軸方向に並進可能な第1の駆動部材の軸方向並進に変換および伝達し、
該少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリは、
該ハウジングおよび該外側チューブ内に回転可能に配置された駆動シャフトであって、該少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリの該駆動シャフトの近位端は、該外科手術デバイスの該第1の回転可能な駆動シャフトと動作可能に連絡しており、該少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリの該駆動シャフトは、ネジ付き遠位端部分を有する、駆動シャフトと、
該少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリの該駆動シャフトのネジ付き遠位端部分の25個〜35個の歯にネジ係合された駆動結合ナットであって、該駆動結合ナットは、非強化ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)熱可塑性ポリマーから製造されており、該駆動結合ナットは、該少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリの該駆動シャフトに対する軸方向回転を抑制される、駆動結合ナットと、
該駆動結合ナットに接続された近位部分と、該エンドエフェクタの軸方向に並進可能な駆動部材への選択的接続のために構成および適合された遠位部分とを有する軸方向に並進可能な駆動バーと
を含み、
該外科手術デバイスの該第1の回転可能な駆動シャフトの回転は、結果として該少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリの該駆動シャフトの回転をもたらし、該少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリの該駆動シャフトの回転は、結果として、該駆動結合ナットと、該駆動結合ナットに接続されている該駆動バーとの軸方向並進をもたらす、アダプタアセンブリ。
【請求項2】
前記少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリの前記駆動結合ナットは、前記駆動シャフトの前記ネジ付き遠位端部分の29個の歯を係合する、請求項に記載のアダプタアセンブリ。
【請求項3】
前記少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリの前記駆動シャフトの前記ネジ付き遠位端部分は、ユニファイねじの山形として構成されている、請求項1に記載のアダプタアセンブリ。
【請求項4】
前記少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリは、前記駆動結合ナットの近位表面に隣接して配置された第1のワッシャと、該駆動結合ナットの遠位表面に対して配置された第2のワッシャとを含む、請求項1に記載のアダプタアセンブリ。
【請求項5】
前記少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリの前記駆動結合ナットは、少なくとも1つの外側環状リブを含む、請求項1に記載のアダプタアセンブリ。
【請求項6】
機能を実行するように構成されている外科手術エンドエフェクタと、該エンドエフェクタを作動させるように構成されている外科手術デバイスとを選択的に相互接続するアダプタアセンブリであって、該エンドエフェクタは軸方向に並進可能な少なくとも1つの駆動部材を含み、該外科手術デバイスは回転可能な少なくとも1つの駆動シャフトを含み、該アダプタアセンブリは、
該外科手術デバイスの回転可能な少なくとも1つの駆動シャフトのそれぞれと、該エンドエフェクタの軸方向に並進可能な少なくとも1つの駆動部材のうちの1つとを相互接続する少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリを含み、
該少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリは、該外科手術デバイスの第1の回転可能な駆動シャフトに接続可能な第1の端部と、該エンドエフェクタ軸方向に並進可能な第1の駆動部材に接続可能な第2の端部とを含み、該少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリは、該外科手術デバイスの該第1の回転可能な駆動シャフトの回転を該エンドエフェクタの軸方向に並進可能な第1の駆動部材の軸方向並進に変換および伝達し、
該少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリは、
ハウジングおよび外側チューブ内に回転可能に配置された駆動シャフトであって、該少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリの該駆動シャフトの近位端は、該外科手術デバイスの該第1の回転可能な駆動シャフトと動作可能に連絡しており、該少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリの該駆動シャフトは、ネジ付き遠位端部分を有する、駆動シャフトと、
該少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリの該駆動シャフトのネジ付き遠位端部分の25個〜35個の歯にネジ係合された駆動結合ナットであって、該駆動結合ナットは、非強化ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)熱可塑性ポリマーから製造されており、該駆動結合ナットは、該少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリの該駆動シャフトに対する軸方向回転を抑制される、駆動結合ナットと、
該駆動結合ナットに接続された近位部分と、該エンドエフェクタの軸方向に並進可能な駆動部材への選択的接続のために構成および適合された遠位部分とを有する軸方向に並進可能な駆動バーと
を含み、
該外科手術デバイスの該第1の回転可能な駆動シャフトの回転は、結果として該少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリの該駆動シャフトの回転をもたらし、該少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリの該駆動シャフトの回転は、結果として、該駆動結合ナットと、該駆動結合ナットに接続されている該駆動バーとの軸方向並進をもたらす、アダプタアセンブリ。
【請求項7】
前記少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリの前記駆動結合ナットは、前記駆動シャフトの前記ネジ付き遠位端部分の29個の歯を係合する、請求項に記載のアダプタアセンブリ。
【請求項8】
前記少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリの前記駆動シャフトの前記ネジ付き遠位端部分は、ユニファイねじの山形として構成されている、請求項に記載のアダプタアセンブリ。
【請求項9】
前記少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリは、前記駆動結合ナットの近位表面に隣接して配置された第1のワッシャと、該駆動結合ナットの遠位表面に対して配置された第2のワッシャとを含む、請求項に記載のアダプタアセンブリ。
【請求項10】
前記少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリの前記駆動結合ナットは、少なくとも1つの外側環状リブを含む、請求項に記載のアダプタアセンブリ。
【請求項11】
前記外科手術デバイスとの接続のために構成および適合されたハウジングをさらに含み、該ハウジングは、該外科手術デバイスの前記回転可能な少なくとも1つの駆動シャフトの各々と動作可能に連絡しているように構成および適合されている、請求項に記載のアダプタアセンブリ。
【請求項12】
前記ハウジングによって支持された近位端と、前記エンドエフェクタとの接続のために構成および適合された遠位端とを有する外側チューブをさらに含み、該外側チューブの遠位端は、該エンドエフェクタの前記軸方向に並進可能な少なくとも1つの駆動部材の各々と動作可能に連絡している、請求項11に記載のアダプタアセンブリ。
【請求項13】
アダプタアセンブリを製造する方法であって、該アダプタアセンブリは、外科手術エンドエフェクタと外科手術デバイスとを選択的に相互接続し、該方法は、
非強化ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)熱可塑性ポリマーから構成された駆動結合ナットを提供するステップと、
該外科手術デバイスの回転可能な駆動シャフトからの回転を受け取るように構成された近位端を含む駆動シャフトを提供するステップであって、該駆動シャフトは、
少なくとも、該駆動シャフトの遠位端を表面硬化させるステップと、
該駆動シャフトの遠位端を表面硬化させた後に、該駆動シャフトの遠位端を回転することにより、該駆動シャフトの遠位端の表面上にネジを生成するステップと、
該駆動シャフトの遠位端を回転することにより、該駆動シャフトの遠位端の表面上にネジを生成した後に、該駆動シャフトの遠位端を電解研磨するステップと
に従って製造されている、ステップと、
駆動バーを提供するステップと、
該駆動バーを該駆動結合ナットに固定するステップと、
該駆動結合ナットが該駆動シャフトのネジ付き遠位端の25個〜35個の歯にネジ係合するように、該駆動結合ナットを該駆動シャフトのネジ付き遠位端にネジ連結するステップと
を含み、
該組み立てられた駆動バー、駆動結合ナットおよび駆動シャフトは、該外科手術デバイスの回転可能な駆動シャフトと、該エンドエフェクタの軸方向に並進可能な駆動部材とを相互接続するように構成された駆動コンバータアセンブリを規定し、該駆動コンバータアセンブリは、該外科手術デバイスの第1の回転可能な駆動シャフトの回転を該エンドエフェクタ軸方向に並進可能な第1の駆動部材の軸方向並進に変換および伝達し、
該外科手術デバイスの該第1の回転可能な駆動シャフトの回転は、結果として該少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリの該駆動シャフトの回転をもたらし、該少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリの該駆動シャフトの回転は、結果として、該駆動結合ナットと、該駆動結合ナットに接続されている該駆動バーとの軸方向並進をもたらす、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願への相互参照)
本出願は、2012年7月9日に出願された米国仮出願第61/669,208号の利益および優先権を主張する。上記文献の全ての内容は、参照することによって本明細書において援用される。
【背景技術】
【0002】
(背景)
1.技術分野
本開示は、外科手術デバイスに関する。特に、本開示は、動力付きの回転および/または関節運動する外科手術デバイスまたはハンドルアセンブリと、組織をクランプで締め、切断し、および/またはステープルで留めるエンドエフェクタとの間に用いられ、かつ、それらを相互接続する外科手術アダプタおよび/またはアダプタアセンブリに関する。
【0003】
2.関連技術の背景
1つのタイプの外科手術デバイスは、線形のクランピング、切断、およびステープリングデバイスである。このようなデバイスは、胃腸管からがん性組織または異常な組織を切除する外科手術処置において使用され得る。従来の線形のクランピング、切断、およびステープリング器具は、細長いシャフトと遠位部分とを有するピストル把持型構造を含む。遠位部分は、1対のはさみ型把持要素を含み、1対のはさみ型把持要素は、結腸の開放端をクランプで締めて閉じた状態にする。このデバイスにおいて、2つのはさみ型把持要素のうちの一方(例えば、アンビル部分)は、構造の全体に対して移動または旋回するが、他方の把持要素は、構造の全体に対して固定のままである。このはさみデバイスの作動(アンビル部分の旋回)は、ハンドルの中に維持された把持トリガーによって制御される。
【0004】
はさみデバイスに加えて、遠位部分は、ステープリング機構も含む。はさみ機構のうちの固定の把持要素は、ステープルカートリッジ受容領域と、アンビル部分に対して組織のクランプで締められた端部を突き破るようにステープルを駆動することにより、事前に開いた端部を密封する機構とを含む。はさみ要素は、シャフトと一体に形成される得、または、さまざまなはさみ要素とステープリング要素とが互換可能であるように取り外し可能であり得る。
【0005】
多くの外科手術デバイスメーカーは、外科手術デバイスを動作および/または操作するための専用の動力付き駆動システムを有する製品ラインを開発している。多くの場合において、外科手術デバイスは、再使用可能な動力付きハンドルアセンブリ、処分可能エンドエフェクタ、または、使用の前に動力付きハンドルアセンブリに選択的に接続され、そして処分され、またはいくつかの場合において再使用のために消毒されるために、使用の後にエンドエフェクタから切り離されるものを含む。
【0006】
多くの現在の動力付き外科手術デバイスおよび/またはハンドルアセンブリと共に用いられる多くの現在のエンドエフェクタは、線型力によって駆動される。例えば、胃腸内吻合処置、端々吻合処置、吻合処置腹部を実行するためのエンドエフェクタは、各々、一般的に、動作されるために、線形駆動力を要求する。従って、これらのエンドエフェクタは、電力等を送達するための回転運動を使用する外科手術デバイスおよび/またはハンドルアセンブリに適合しない。
【0007】
電力を送達するための回転運動を使用する動力付き外科手術デバイスおよび/またはハンドルアセンブリに適合可能な線形駆動されるエンドエフェクタを作るために、線形駆動されるエンドエフェクタと動力付きの回転駆動される外科手術デバイスおよび/またはハンドルアセンブリとの間にインターフェース接続し、かつ、それらを相互接続するアダプタおよび/またはアダプタアセンブリに対するニーズが存在する。
【0008】
これらのアダプタおよび/またはアダプタアセンブリは、回転可能な駆動ネジの回転を駆動ロッド等の線形運動に変換することができなくてはならない。このような力変換は、力変換インターフェースにおいて、システムに対して比較的に高いレベル歪みを生成する。さらに、これらのアダプタおよび/またはアダプタアセンブリは、力変換インターフェースでのシステムの劣化なしに、いくつかのオートクレーブサイクル(autoclaving cycle)を経験しなければならない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
従って、生体適合可能な材料から構成され、スチームおよび洗浄剤からの腐食に抵抗力のあり、および、比較的に長い疲労寿命を有するアダプタおよび/またはアダプタアセンブリに対するニーズが存在する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
(要約)
本開示は、動力付きの回転および/または関節運動する外科手術デバイスまたはハンドルアセンブリと、組織をクランプで締め、切断し、および/またはステープルで留めるエンドエフェクタとの間に用いられ、かつ、それらを相互接続する外科手術アダプタおよび/またはアダプタアセンブリに関する。
【0011】
本開示の局面に従って、機能を行うように構成されている外科手術エンドエフェクタと、エンドエフェクタを作動させるように構成されている外科手術デバイスとを選択的に相互接続するアダプタアセンブリが提供され、エンドエフェクタは、少なくとも1つの軸方向に並進可能な駆動部材を含み、外科手術デバイスは、少なくとも1つの回転可能な駆動シャフトを含む。
【0012】
アダプタアセンブリは、外科手術デバイスの少なくとも1つの回転可能な駆動シャフトのうちのそれぞれの1つと、エンドエフェクタの少なくとも1つの軸方向に並進可能な駆動部材のうちの1つとを相互接続する少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリを含み、少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリは、外科手術デバイスの第1の回転可能な駆動シャフトに接続可能な第1の端部と、エンドエフェクタの第1の軸方向に並進可能な駆動部材に接続可能な第2の端部とを含み、少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリは、外科手術デバイスの第1の回転可能な駆動シャフトの回転をエンドエフェクタの第1の軸方向に並進可能な駆動部材の軸方向並進に変換および伝達する。
【0013】
少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリは、ハウジングおよび外側チューブ内に回転可能に配置された駆動シャフトであって、少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリの駆動シャフトの近位端は、結合スリーブと動作可能に連絡しており、少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリの駆動シャフトは、ネジ付き遠位端部分を有する、駆動シャフトと、少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリの駆動シャフトの遠位端部分にネジ連結可能に接続された駆動結合ナットであって、駆動結合ナットは、少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリの駆動シャフトに対する軸方向回転を抑制される、駆動結合ナットと、駆動結合ナットに接続された近位部分とエンドエフェクタの軸方向に並進可能な駆動部材への選択的接続のために構成および適合された遠位部分とを有する軸方向に並進可能な駆動バーとを含む。
【0014】
使用中、外科手術デバイスの第1の回転可能な駆動シャフトの回転は、結果として少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリの駆動シャフトの回転をもたらし、少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリの駆動シャフトの回転は、結果として、駆動結合ナットと、駆動結合ナットに接続されている駆動バーとの軸方向並進をもたらす、アダプタアセンブリ。
【0015】
少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリの駆動結合ナットは、駆動シャフトのネジ付き遠位端部分の25個〜36個の歯、好ましくは、29個の歯を係合し得る。
【0016】
少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリの駆動結合ナットは、非強化ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)熱可塑性ポリマーから製造され得る。
【0017】
少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリの駆動シャフトのネジ付き遠位端部分は、ユニファイねじの山形として構成され得る。
【0018】
少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリの駆動シャフトのネジ付き遠位端部分は、表面硬化、触れ回り(rolling)、回転および/または電解研磨によって処理される。
【0019】
少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリは、駆動結合ナットの近位表面に隣接して配置された第1のワッシャと、駆動結合ナットの遠位表面に対して配置された第2のワッシャとを含み得る。
【0020】
少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリの駆動結合ナットは、少なくとも1つの外側環状リブを含み得る。
【0021】
アダプタアセンブリは、外科手術デバイスとの接続のために構成および適合されたハウジングをさらに含み得、ハウジングは、外科手術デバイスの少なくとも1つの回転可能な駆動シャフトの各々と動作可能に連絡しているように構成および適合されている。
【0022】
アダプタアセンブリは、ハウジングによって支持された近位端と、エンドエフェクタとの接続のために構成および適合された遠位端とを有する外側チューブをさらに含み得、外側チューブの遠位端は、エンドエフェクタの少なくとも1つの軸方向に並進可能な駆動部材の各々と動作可能に連絡している。
【0023】
本開示の別の局面に従って、アダプタアセンブリを製造する方法が提供され、アダプタアセンブリは、外科手術エンドエフェクタと外科手術デバイスとを選択的に相互接続する。方法は、非強化ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)熱可塑性ポリマーから構成された駆動結合ナットを提供するステップと、外科手術デバイスの回転可能な駆動シャフトからの回転を受け取るように構成された近位端を含む駆動シャフトを提供するステップとを含む。駆動シャフト製造は、少なくとも、駆動シャフトの遠位端を表面硬化させるステップと、駆動シャフトの遠位端を表面硬化させた後に、駆動シャフトの遠位端を回転するステップと、駆動シャフトの遠位端を回転した後に、駆動シャフトの遠位端を電解研磨するステップとを含む。アダプタアセンブリを製造する方法は、駆動バーを提供するステップと、駆動バーを駆動結合ナットに固定するステップと、駆動結合ナットを駆動シャフトのネジ付き遠位端にネジ連結するステップとをさらに含む。
【0024】
組み立てられた駆動バー、駆動結合ナットおよび駆動シャフトは、外科手術デバイスの回転可能な駆動シャフトと、エンドエフェクタの軸方向に並進可能な駆動部材とを相互接続するように構成された駆動コンバータアセンブリを規定し、駆動コンバータアセンブリは、外科手術デバイスの第1の回転可能な駆動シャフトの回転をエンドエフェクタの第1の軸方向に並進可能な駆動部材の軸方向並進に変換および伝達する。
【0025】
使用中、外科手術デバイスの第1の回転可能な駆動シャフトの回転は、結果として少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリの駆動シャフトの回転をもたらし、少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリの駆動シャフトの回転は、結果として、駆動結合ナットと、駆動結合ナットに接続されている駆動バーとの軸方向並進をもたらす。
本願明細書は、例えば、以下の項目も提供する。
(項目1)
機能を行うように構成されている外科手術エンドエフェクタと、該エンドエフェクタを作動させるように構成されている外科手術デバイスとを選択的に相互接続するアダプタアセンブリであって、該エンドエフェクタは、少なくとも1つの軸方向に並進可能な駆動部材を含み、該外科手術デバイスは、少なくとも1つの回転可能な駆動シャフトを含み、該アダプタアセンブリは、
該外科手術デバイスとの接続のために構成および適合されたハウジングであって、該ハウジングは、該外科手術デバイスの該少なくとも1つの回転可能な駆動シャフトの各々と動作可能に連絡しているように構成および適合されている、ハウジングと、
該ハウジングによって支持された近位端と、該エンドエフェクタとの接続のために構成および適合された遠位端とを有する外側チューブであって、該外側チューブの遠位端は、該エンドエフェクタの該少なくとも1つの軸方向に並進可能な駆動部材の各々と動作可能に連絡している、外側チューブと、
該外科手術デバイスの該少なくとも1つの回転可能な駆動シャフトのうちのそれぞれの1つと、該エンドエフェクタの該少なくとも1つの軸方向に並進可能な駆動部材のうちの1つとを相互接続する少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリと
を含み、
該少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリは、該外科手術デバイスの第1の回転可能な駆動シャフトに接続可能な第1の端部と、該エンドエフェクタの第1の軸方向に並進可能な駆動部材に接続可能な第2の端部とを含み、該少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリは、該外科手術デバイスの該第1の回転可能な駆動シャフトの回転を該エンドエフェクタの該第1の軸方向に並進可能な駆動部材の軸方向並進に変換および伝達し、
該少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリは、
該ハウジングおよび該外側チューブ内に回転可能に配置された駆動シャフトであって、該少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリの該駆動シャフトの近位端は、結合スリーブと動作可能に連絡しており、該少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリの該駆動シャフトは、ネジ付き遠位端部分を有する、駆動シャフトと、
該少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリの該駆動シャフトの遠位端部分にネジ連結可能に接続された駆動結合ナットであって、該駆動結合ナットは、該少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリの該駆動シャフトに対する軸方向回転を抑制される、駆動結合ナットと、
該駆動結合ナットに接続された近位部分と、該エンドエフェクタの軸方向に並進可能な駆動部材への選択的接続のために構成および適合された遠位部分とを有する軸方向に並進可能な駆動バーと
を含み、
該外科手術デバイスの該第1の回転可能な駆動シャフトの回転は、結果として該少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリの該駆動シャフトの回転をもたらし、該少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリの該駆動シャフトの回転は、結果として、該駆動結合ナットと、該駆動結合ナットに接続されている該駆動バーとの軸方向並進をもたらす、アダプタアセンブリ。
(項目2)
上記少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリの上記駆動結合ナットは、上記駆動シャフトの上記ネジ付き遠位端部分の25個〜35個の歯を係合する、上記項目に記載のアダプタアセンブリ。
(項目3)
上記少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリの上記駆動結合ナットは、上記駆動シャフトの上記ネジ付き遠位端部分の29個の歯を係合する、上記項目のいずれかに記載のアダプタアセンブリ。
(項目4)
上記少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリの上記駆動結合ナットは、非強化ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)熱可塑性ポリマーから製造されている、上記項目のいずれかに記載のアダプタアセンブリ。
(項目5)
上記少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリの上記駆動シャフトの上記ネジ付き遠位端部分は、ユニファイねじの山形として構成されている、上記項目のいずれかに記載のアダプタアセンブリ。
(項目6)
上記少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリの上記駆動シャフトの上記ネジ付き遠位端部分は、表面硬化、触れ回り、回転および電解研磨のうちの少なくとも1つによって処理される、上記項目のいずれかに記載のアダプタアセンブリ。
(項目7)
上記少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリは、上記駆動結合ナットの近位表面に隣接して配置された第1のワッシャと、該駆動結合ナットの遠位表面に対して配置された第2のワッシャとを含む、上記項目のいずれかに記載のアダプタアセンブリ。
(項目8)
上記少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリの上記駆動結合ナットは、少なくとも1つの外側環状リブを含む、上記項目のいずれかに記載のアダプタアセンブリ。
(項目9)
機能を行うように構成されている外科手術エンドエフェクタと、該エンドエフェクタを作動させるように構成されている外科手術デバイスとを選択的に相互接続するアダプタアセンブリであって、該エンドエフェクタは、少なくとも1つの軸方向に並進可能な駆動部材を含み、該外科手術デバイスは、少なくとも1つの回転可能な駆動シャフトを含み、該アダプタアセンブリは、
該外科手術デバイスの該少なくとも1つの回転可能な駆動シャフトのそれぞれと、該エンドエフェクタの該少なくとも1つの軸方向に並進可能な駆動部材のうちの1つとを相互接続する少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリを含み、
該少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリは、該外科手術デバイスの第1の回転可能な駆動シャフトに接続可能な第1の端部と、該エンドエフェクタの第1の軸方向に並進可能な駆動部材に接続可能な第2の端部とを含み、該少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリは、該外科手術デバイスの該第1の回転可能な駆動シャフトの回転を該エンドエフェクタの該第1の軸方向に並進可能な駆動部材の軸方向並進に変換および伝達し、
該少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリは、
ハウジングおよび外側チューブ内に回転可能に配置された駆動シャフトであって、該少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリの該駆動シャフトの近位端は、結合スリーブと動作可能に連絡しており、該少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリの該駆動シャフトは、ネジ付き遠位端部分を有する、駆動シャフトと、
該少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリの該駆動シャフトの遠位端部分にネジ連結可能に接続された駆動結合ナットであって、該駆動結合ナットは、該少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリの該駆動シャフトに対する軸方向回転を抑制される、駆動結合ナットと、
該駆動結合ナットに接続された近位部分と、該エンドエフェクタの軸方向に並進可能な駆動部材への選択的接続のために構成および適合された遠位部分とを有する軸方向に並進可能な駆動バーと
を含み、
該外科手術デバイスの該第1の回転可能な駆動シャフトの回転は、結果として該少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリの該駆動シャフトの回転をもたらし、該少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリの該駆動シャフトの回転は、結果として、該駆動結合ナットと、該駆動結合ナットに接続されている該駆動バーとの軸方向並進をもたらす、アダプタアセンブリ。
(項目10)
上記少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリの上記駆動結合ナットは、上記駆動シャフトの上記ネジ付き遠位端部分の29個の歯を係合する、上記項目のいずれかに記載のアダプタアセンブリ。
(項目11)
上記少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリの上記駆動結合ナットは、非強化ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)熱可塑性ポリマーから製造されている、上記項目のいずれかに記載のアダプタアセンブリ。
(項目12)
上記少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリの上記駆動シャフトの上記ネジ付き遠位端部分は、ユニファイねじの山形として構成されている、上記項目のいずれかに記載のアダプタアセンブリ。
(項目13)
上記少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリは、上記駆動結合ナットの近位表面に隣接して配置された第1のワッシャと、該駆動結合ナットの遠位表面に対して配置された第2のワッシャとを含む、上記項目のいずれかに記載のアダプタアセンブリ。
(項目14)
上記少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリの上記駆動結合ナットは、少なくとも1つの外側環状リブを含む、上記項目のいずれかに記載のアダプタアセンブリ。
(項目15)
上記外科手術デバイスとの接続のために構成および適合されたハウジングをさらに含み、該ハウジングは、該外科手術デバイスの上記少なくとも1つの回転可能な駆動シャフトの各々と動作可能に連絡しているように構成および適合されている、上記項目のいずれかに記載のアダプタアセンブリ。
(項目16)
上記ハウジングによって支持された近位端と、上記エンドエフェクタとの接続のために構成および適合された遠位端とを有する外側チューブをさらに含み、該外側チューブの遠位端は、該エンドエフェクタの上記少なくとも1つの軸方向に並進可能な駆動部材の各々と動作可能に連絡している、上記項目のいずれかに記載のアダプタアセンブリ。
(項目17)
アダプタアセンブリを製造する方法であって、該アダプタアセンブリは、外科手術エンドエフェクタと外科手術デバイスとを選択的に相互接続し、該方法は、
非強化ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)熱可塑性ポリマーから構成された駆動結合ナットを提供するステップと、
該外科手術デバイスの回転可能な駆動シャフトからの回転を受け取るように構成された近位端を含む駆動シャフトを提供するステップであって、該駆動シャフトは、
少なくとも、該駆動シャフトの遠位端を表面硬化させるステップと、
該駆動シャフトの遠位端を表面硬化させた後に、該駆動シャフトの遠位端を回転するステップと、
該駆動シャフトの遠位端を回転した後に、該駆動シャフトの遠位端を電解研磨するステップと
に従って製造されている、ステップと、
駆動バーを提供するステップと、
該駆動バーを該駆動結合ナットに固定するステップと、
該駆動結合ナットを該駆動シャフトのネジ付き遠位端にネジ連結するステップと
を含み、
該組み立てられた駆動バー、駆動結合ナットおよび駆動シャフトは、該外科手術デバイスの回転可能な駆動シャフトと、該エンドエフェクタの軸方向に並進可能な駆動部材とを相互接続するように構成された駆動コンバータアセンブリを規定し、該駆動コンバータアセンブリは、該外科手術デバイスの第1の回転可能な駆動シャフトの回転を該エンドエフェクタの第1の軸方向に並進可能な駆動部材の軸方向並進に変換および伝達し、
該外科手術デバイスの該第1の回転可能な駆動シャフトの回転は、結果として該少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリの該駆動シャフトの回転をもたらし、該少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリの該駆動シャフトの回転は、結果として、該駆動結合ナットと、該駆動結合ナットに接続されている該駆動バーとの軸方向並進をもたらす、方法。
(摘要)
機能を行うように構成されている外科手術エンドエフェクタと、エンドエフェクタを作動させるように構成されている外科手術デバイスとを選択的に相互接続するアダプタアセンブリが提供され、エンドエフェクタは、少なくとも1つの軸方向に並進可能な駆動部材を含み、外科手術デバイスは、少なくとも1つの回転可能な駆動シャフトを含む。アダプタアセンブリは、少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリを含み、少なくとも1つの駆動コンバータアセンブリは、駆動シャフトと、駆動シャフトの遠位端部分にネジ連結可能に接続された駆動結合ナットと、駆動結合ナットに接続された軸方向に並進可能な駆動バーとを含み、駆動シャフトの回転は、結果として駆動バーの軸方向並進をもたらす。駆動結合ナットは、駆動シャフトのネジ付き遠位端部分の29個の歯を係合する。駆動結合ナットは、非強化PEEK熱可塑性ポリマーから製造されている。
【0026】
本開示の実施形態は、添付の図面を参照して本明細書において説明される。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1図1は、本開示の実施形態に従う、パーツが分解された状態での外科手術デバイスおよびアダプタアセンブリの透視図であり、図1は、エンドエフェクタとの外科手術デバイスおよびアダプタアセンブリの接続を例示する。
図2図2は、図1の外科手術デバイスの透視図である。
図3図3は、外科手術デバイスとアダプタアセンブリとの各々の接続端部の透視図であり、図3は、それらの接続端部の接続を例示する。
図4図4は、図1のアダプタアセンブリの透視図である。
図5図5は、パーツが分解された状態での図1〜4のアダプタアセンブリの透視図である。
図6図6は、図4の6−6に沿ってとられた図1〜5のアダプタアセンブリの断面図である。
図7図7は、図6の示された詳細領域の拡大透視図である。
図8図8は、パーツが分解された状態での本開示の、外科手術デバイスおよびアダプタアセンブリと共に用いられる例示的なエンドエフェクタの透視図である。
図9図9は、LEDへの出力、(クランピング/切断、回転または関節運動を選択するための)モータの選択、および選択された機能を実行するための駆動モータの選択の概略的例示である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
(実施形態の詳細な説明)
ここで開示された外科手術デバイスと、外科手術デバイスおよび/またはハンドルアセンブリのためのアダプタアセンブリとの実施形態は、図面を参照して詳細に説明され、同様の参照数字が、いくつかの図面のそれぞれにおいて同一または対応する要素を示す。本明細に使用されるように、用語「遠位」は、ユーザーからより遠いアダプタアセンブリまたは外科手術デバイス、またはそのコンポーネントの一部を指すが、用語「近位」は、ユーザーにより近いアダプタアセンブリまたは外科手術デバイス、またはそのコンポーネントの一部を指す。
【0029】
本開示の実施形態に従う外科手術デバイスが、概して100として示され、外科手術デバイス100は、複数の異なるエンドエフェクタのそれへの選択的取り付けのために構成された動力付きの手持ち式電気機械的器具の形態であり、複数の異なるエンドエフェクタは、各々、動力付きの手持ち式電気機械的外科手術器具による作動および操作のために構成される。
【0030】
図1に例示されるように、外科手術デバイス100は、アダプタアセンブリ200との選択的接続のために構成され、次に、アダプタアセンブリ200は、エンドエフェクタまたは使い捨てローディングユニット300との選択的接続のために構成される。
【0031】
図1および2に例示されるように、外科手術デバイス100は、下部ハウジング部分104と、下部ハウジング部分104から延在し、そして/または下部ハウジング部分104上に支持された中間ハウジング部分106と、中間ハウジング部分106から延在し、そして/または中間ハウジング部分106上に支持された上部ハウジング部分108とを有するハンドルハウジング102を含む。中間ハウジング部分106および上部ハウジング部分108は、下部ハウジング部分104と一体に形成され、かつ下部ハウジング部分104から延在する遠位ハーフセクションと、複数のファスナーによって遠位ハーフセクションに接続可能な近位ハーフセクションとに分離される。連結された場合、遠位ハーフセクションおよび近位ハーフセクションは、そこにキャビティを有するハンドルハウジング102を規定し、キャビティの中において、制御ボード(示されていない)および駆動機構(示されていない)が配置される。
【0032】
図1〜3を参照して、上部ハウジング部分108の遠位ハーフセクションは、ノーズまたは接続部分108aを規定する。ノーズ円錐114は、上部ハウジング部分108のノーズ部分108a上に支持されている。ノーズ円錐114は、透明の材料から製造される。照明部材(示されていない)は、ノーズ円錐114内に配置されることにより、照明部材が、ノーズ円錐114を通して見える。照明部材は、発光ダイオードプリント回路ボード(LED PCB)の形態であり得る。照明部材は、特有の個別イベントに関連付けられる特定の色パターンを有する複数の色を照射するように構成され得る。
【0033】
ハンドルハウジング102の上部ハウジング部分108は、駆動機構が配置されるハウジングを提供する。駆動機構は、器具100のさまざまな動作を実行するために、駆動シャフトおよび/または歯車コンポーネントを駆動するように構成されている。特に、駆動機構は、エンドエフェクタ300の近位本体部分302に対してエンドエフェクタ300のツールアセンブリ304(図1および8を参照)を選択的に動かして、長手方向軸「X」(図4を参照)の周りにハンドルハウジング102に対してエンドエフェクタ300を回転させること、エンドエフェクタ300のカートリッジアセンブリ308に対してアンビルアセンブリ306を動かすこと、および/またはエンドエフェクタ300のカートリッジアセンブリ308内のステープル留めおよび切断カートリッジを発射することを行うために、駆動シャフトおよび/または歯車コンポーネントを駆動するように構成されている。
【0034】
図1〜3において例示され、かつ、前述のように、上部ハウジング部分108の遠位ハーフセクションは、アダプタアセンブリ200の対応する駆動結合アセンブリ210を受け取るように構成された接続部分108aを規定する。
【0035】
図2および3において例示されるように、外科手術デバイス100の接続部分108aは、アダプタアセンブリ200が外科手術デバイス100に嵌合されるときにアダプタアセンブリ200の駆動結合アセンブリ210を受容する円筒形凹部108bを有する。接続部分108aは、3つの回転可能な駆動コネクタ118、120、122を収容する。
【0036】
アダプタアセンブリ200が外科手術デバイス100に嵌合されると、外科手術デバイス100の回転可能な駆動コネクタ118、120、122の各々は、アダプタアセンブリ200の対応する回転可能なコネクタスリーブ218、220、222と結合する(図3を参照)。その際に、第1の駆動コネクタ118と第1のコネクタスリーブ218との間のインターフェースと、第2の駆動コネクタ120と第2のコネクタスリーブ220との間のインターフェースと、第3の駆動コネクタ122と第3のコネクタスリーブ222との間のインターフェースとは、外科手術デバイス100の駆動コネクタ118、120、122の各々の回転がアダプタアセンブリ200の対応するコネクタスリーブ218、220、222の対応する回転を引き起こすようにキーで固定される。
【0037】
アダプタアセンブリ200のコネクタスリーブ218、220、222との外科手術デバイス100の駆動コネクタ118、120、122の嵌合は、回転力が、3つのそれぞれのコネクタインターフェースの各々を介して独立的に伝達されることを可能にする。外科手術デバイス100の駆動コネクタ118、120、122は、駆動機構によって独立的に回転されるように構成されている。その際に、駆動機構の機能選択モジュールは、外科手術デバイス100のどの駆動コネクタ118、120、122が駆動機構の入力駆動コンポーネントによって駆動されるべきかを選択する。
【0038】
外科手術デバイス100の駆動コネクタ118、120、122が、アダプタアセンブリ200のそれぞれのコネクタスリーブ218、220、222とのキーで固定され、および/または実質的に回転不可能なインターフェースを有するので、アダプタ200アセンブリが外科手術デバイス100に結合されている場合、回転力は、外科手術デバイス100の駆動機構からアダプタアセンブリ200へ選択的に伝達される。
【0039】
外科手術デバイス100の駆動コネクタ118、120、および/または122の選択的回転は、外科手術デバイス100がエンドエフェクタ300の異なる機能を選択的に作動させることを可能にする。以下により詳細に議論されるように、外科手術デバイス100の第1の駆動コネクタ118の選択的かつ独立的回転は、エンドエフェクタ300のツールアセンブリ304の選択的かつ独立的開閉、およびエンドエフェクタ300のツールアセンブリ304のステープリング/切断コンポーネントの駆動に対応する。また、外科手術デバイス100の第2の駆動コネクタ120の選択的かつ独立的回転は、長手方向軸「X」(図4を参照)を横切るエンドエフェクタ300のツールアセンブリ304の選択的かつ独立的な関節運動に対応する。さらに、外科手術デバイス100の第3の駆動コネクタ122の選択的かつ独立的回転は、長手方向軸「X」(図4を参照)の周りに外科手術デバイス100のハンドルハウジング102に対するエンドエフェクタ300の選択的かつ独立的な回転に対応する。
【0040】
図1および2において例示されるように、ハンドルハウジング102は、1対のフィンガ作動の制御ボタン124、126と、1対のロッカーデバイス128、130とを支持する。
【0041】
第1の制御ボタン124の作動は、エンドエフェクタ300のツールアセンブリ304を閉じること、および/またはエンドエフェクタ300のツールアセンブリ304内においてステープリング/切断カートリッジを発射することを引き起こす。
【0042】
第1の方向におけるロッカーデバイス128の動きは、本体部分302に対して第1の方向でツールアセンブリ304を関節運動させ、その一方で、反対の(例えば、第2の)方向におけるロッカーデバイス128の動きは、本体部分302に対して反対の(例えば、第2の)方向でツールアセンブリ304を関節運動させる。
【0043】
制御ボタン126の作動は、エンドエフェクタ300のツールアセンブリ304を開くことを引き起こす。
【0044】
ロッカーデバイス130の作動は、外科手術デバイス100のハンドルハウジング102に対してエンドエフェクタ300を回転させる。特に、第1の方向におけるロッカーデバイス130の動きは、ハンドルハウジング102に対して第1の方向でエンドエフェクタ300を回転させ、その一方で、反対の(例えば、第2の)方向におけるロッカーデバイス130の動きは、ハンドルハウジング102に対して反対の(例えば、第2の)方向でエンドエフェクタ300を回転させる。
【0045】
図1〜3において例示されるように、外科手術デバイス100は、アダプタアセンブリ200との選択的接続のために構成され、次に、アダプタアセンブリ200は、エンドエフェクタ300との選択的接続のために構成される。
【0046】
図8において例示されるように、アダプタアセンブリ200は、外科手術デバイス100の駆動コネクタ120および122のいずれの回転も、エンドエフェクタ300の駆動アセンブリ360および関節運動リンク366を動作させることに有用である軸方向並進に変換するように構成される。
【0047】
アダプタアセンブリ200は、外科手術デバイス100の第3の回転可能な駆動コネクタ122と、エンドエフェクタ300の第1の軸方向に並進可能な駆動部材とを相互接続する第1の駆動伝達/変換アセンブリを含み得、第1の駆動伝達/変換アセンブリは、外科手術デバイス100の第3の回転可能な駆動コネクタ122の回転を、エンドエフェクタ300の第1の軸方向に並進可能な駆動部材360(図8を参照)の、発射するための軸方向並進に変換および伝達する。
【0048】
アダプタアセンブリ200は、外科手術デバイス100の第2の回転可能な駆動コネクタ120と、エンドエフェクタ300の第2の軸方向に並進可能な駆動部材とを相互接続する第2の駆動伝達/変換アセンブリを含み得、第2の駆動伝達/変換アセンブリは、外科手術デバイス100の第2の回転可能な駆動コネクタ120の回転を、エンドエフェクタ300の関節運動リンク366(図8を参照)の、関節運動のための軸方向並進に変換および伝達する。
【0049】
ここで図4〜7に着目すると、アダプタアセンブリ200は、ノブハウジング202と、ノブハウジング202の遠位端から延在する外側チューブ206とを含む。ノブハウジング202および外側チューブ206は、アダプタアセンブリ200のコンポーネントを収容するように構成され、寸法を合わされる。外側チューブ206は、内視鏡挿入に対して寸法を合わされ、特に、外側チューブは、典型的なトロカール、カニューレ等を通過可能である。ノブハウジング202は、トロカールポート、カニューレ等に進入しないように寸法を合わされる。
【0050】
ノブハウジング202は、外科手術デバイス100の遠位ハーフセクションの上部ハウジング部分108の接続部分108aに接続するように構成および適合される。
【0051】
図4〜7において理解されるように、アダプタアセンブリ200は、その近位端における外科手術デバイス駆動結合アセンブリ210と、その遠位端におけるエンドエフェクタ結合アセンブリ230とを含む。
【0052】
前述のように、アダプタアセンブリ200は、ハンドルハウジング202内に配置された第1、第2および第3の駆動伝達/変換アセンブリと外側チューブ206とを含む。各駆動伝達/変換アセンブリは、エンドエフェクタ300の閉、開、関節運動および発射をもたらすために、外科手術デバイス100の第1、第2および第3の駆動コネクタ118、120、122の回転を、アダプタアセンブリ200の駆動バーの軸方向並進、または、アダプタアセンブリ200の回転に伝達または変換するように構成および適合される。
【0053】
特に、アダプタアセンブリ200は、ハンドルハウジング202内に配置された第1の駆動伝達/変換アセンブリ240と外側チューブ206とを含む。駆動伝達/変換アセンブリ240は、エンドエフェクタ300の閉、開、関節運動および発射をもたらすために、外科手術デバイス100の第1の駆動コネクタ118の回転を、アダプタ200の駆動チューブ246の軸方向並進に伝達または変換するように構成および適合される。
【0054】
図4〜7において理解されるように、第1の駆動伝達/変換アセンブリ240は、ハウジング202内に回転可能に支持された第1の遠位駆動シャフト242と外側チューブ206とを含む。第1の遠位駆動シャフト242の近位端部分242aは、平歯車242cにキーで固定される。第1の遠位駆動シャフト242は、ネジ付き外側プロフィールまたは表面を有する遠位端部分242bをさらに含む。
【0055】
本開示に従って、第1の遠位駆動シャフト242の遠位端部分242bのネジ付き外側プロフィールは、ユニファイねじの山形として構成され得る。さらに、本開示に従って、第1の遠位駆動シャフト242の遠位端部分242bのネジ付き外側プロフィールは、表面を硬化するネジの回転または触れ回りの後に、表面を円滑にする二次電解研磨によって製造される。第1の遠位駆動シャフト242の遠位端部分242bのネジ付き外側プロフィールの電解研磨は、駆動結合ナット244のPEEK材料とのインターフェースのためのネジを円滑にすることにより、その間の摩耗抵抗および寿命を増大させる。
【0056】
第1の駆動伝達/変換アセンブリ240は、第1の遠位駆動シャフト242のネジ付き遠位端部分242bに回転可能に結合された駆動結合ナット244をさらに含む。駆動結合ナット244は、内側ハウジングチューブ206a内に滑り可能に配置される。さらに、駆動結合ナット244は、第1の遠位駆動シャフト242が回転されるにつれての回転を防ぐように、内側ハウジングチューブ206aにキーで固定される。従って、第1の遠位駆動シャフト242が回転されると、駆動結合ナット244は、内側ハウジングチューブ206aを通して、および/またはそれに沿って長手方向に並進される。
【0057】
図6および7において理解されるように、駆動結合ナット244は、その近位端および遠位端においてそれぞれのワッシャ245a、245bによって支持される。ワッシャ245a、245bは、負荷を分布することを支援し、第1の遠位駆動シャフト242が回転される場合、第1の遠位駆動シャフト242のネジ付き遠位端部分242bによって駆動結合ナット244上に作用される応力集中を防ぐことを支援する。
【0058】
引き続き図6および7を参照して、駆動結合ナット244は、成形され得、一様な壁の厚さを維持することを助けるために、少なくとも1つの外側環状リブ244aを提供され得る。
【0059】
駆動結合ナット244のネジに沿って一様な圧力分布を達成するために、駆動結合ナット244は、非強化ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)熱可塑性ポリマーから製造され得ることが想到される。非強化PEEKは、ステレンススチールの弾性係数より約55倍も低い弾性係数を有する。さらに、非強化PEEKの降伏点伸びは、約5%に等しく、非強化PEEKの破裂伸びは、約45%に等しい。別の言い方をすれば、駆動結合ナット244の材料は、比較的に柔らかく、かつて高い靭性であり、なお同時に、比較的に強くて(すなわち、約14,500 psiの降伏力を有する)、かつオートクレーブに強い抵抗力がある。
【0060】
本開示に従って、駆動結合ナット244は、駆動結合ナット244が、第1の遠位駆動シャフト242のネジ付き遠位端部分242bの25個〜35個のネジ、好ましくは、29個のネジを係合するように寸法を合わされている。
【0061】
摩擦を減少させ、かつ、発熱を減少させることを助けるために、潤滑剤、例えば、DuPont(登録商標)から市販で入手可能なKRYTOX(登録商標)206(PEEKと適合性のあるグリースであり、オートクレーブプロセスに耐え得る)は、第1の遠位駆動シャフト242の遠位端部分242bと駆動結合ナット244とに適用され、および/またはそれらの間に適用され得る。
【0062】
第1の駆動伝達/変換アセンブリ240は、第1の遠位駆動シャフト242を囲む駆動チューブ246をさらに含み、駆動チューブ246は、駆動結合ナット244に接続された近位端部分と、第1の遠位駆動シャフト242の遠位端部分242bを超えて延在する遠位端部分とを有する。駆動チューブ246の近遠位端部分は、エンドエフェクタ300の駆動アセンブリ360の駆動部材374(図8を参照)との選択的係合のために構成され、寸法を合わされる。
【0063】
動作中、第1の回転可能な近位駆動シャフト212が回転されると、外科手術デバイス100の別個の第1の駆動コネクタ118の回転の結果として、第1の回転可能な近位駆動シャフト212は、回転され、その回転を、第1の遠位駆動シャフト242にキーで固定されている平歯車242cに伝達し、それによって第1の遠位駆動シャフト242の回転を引き起こす。第1の遠位駆動シャフト242が回転されると、駆動結合ナット244は、第1の遠位駆動シャフト242に沿って軸方向に並進させられる。
【0064】
駆動結合ナット244が、第1の遠位駆動シャフト242に沿って軸方向に並進させられると、駆動チューブ246は、外側チューブ206の内側ハウジングチューブ206aに対して軸方向に並進させられる。駆動チューブ246が軸方向に並進されると、接続部材247が駆動チューブ246に接続され、かつ、エンドエフェクタ300の駆動アセンブリ360の駆動部材374(図8を参照)に接続された状態で、駆動チューブ246は、エンドエフェクタ300の駆動部材374の同時軸方向並進を引き起こして、ツールアセンブリ304の閉鎖およびエンドエフェクタ300のツールアセンブリ304の発射をもたらす。
【0065】
動作中、外科手術デバイスのボタンがユーザーによって作動されると、ソフトウェアは、所定の状態をチェックする。状態が満足された場合、ソフトウェアは、モータを制御し、取り付けられた外科手術ステープラに機械的駆動を送達し、次に、これは、押されたボタンの機能に依存して開き、閉じ、回転し、関節運動し、または発射することが可能である。ソフトウェアは、外科手術デバイス100、アダプタアセンブリ200および/またはエンドエフェクタ300の状態を示すために、所定の方法で色光をオンまたはオフにすることによってユーザーにフィードバックも提供する。
【0066】
システムの高レベル電気的構造図は、図9において表示され、さまざまなハードウェアおよびソフトウェアインターフェースへの接続を示す。ボタン124、126の押圧から、および駆動シャフトのモータエンコーダーからの入力は、図9の左側に示される。マイクロコントローラは、外科手術デバイス100、アダプタアセンブリ200および/またはエンドエフェクタ300を動作させるデバイスソフトウェアを含む。マイクロコントローラは、マイクロLAN、ウルトラIDチップ、バッテリーIDチップ、およびアダプタIDチップから入力を受信し、かつ、それらに出力を送信する。
【0067】
マイクロLAN、ウルトラIDチップ、バッテリーIDチップ、およびアダプタIDチップは、以下のように、外科手術デバイス100、アダプタアセンブリ200および/またはエンドエフェクタ300を制御する。
マイクロLAN − シリアル1−ワイヤが、システムコンポーネントID情報を読み取る/書き込むように通信を輸送する。
ウルトラIDチップ − 外科手術デバイス100を識別し、使用情報を記録する。
バッテリーIDチップ − バッテリー156を識別し、使用情報を記録する。
アダプタIDチップ − アダプタアセンブリ200のタイプを識別し、エンドエフェクタ300の存在を記録し、使用情報を記録する。
【0068】
図9において概略的に例示された図の右側は、LEDへの出力、(クランピング/切断、回転または関節運動を選択するための)モータの選択、および選択される機能を実行するための駆動モータの選択を示す。
【0069】
図1および8において例示されるように、エンドエフェクタが300として示される。エンドエフェクタ300は、カニューレ、トロカール等を通る内視鏡挿入のために構成され、寸法を合わされる。特に、図1および8において例示された実施形態において、エンドエフェクタ300は、エンドエフェクタ300が閉じた状態にある場合にカニューレまたはトロカールを通過し得る。
【0070】
エンドエフェクタ300は、近位本体部分302とツールアセンブリ304とを含む。近位本体部分302は、アダプタアセンブリ200の遠位結合230に解放可能に取り付けられ、ツールアセンブリ304は、近位本体部分302の遠位端に旋回可能に取り付けられる。ツールアセンブリ304は、アンビルアセンブリ306とカートリッジアセンブリ308とを含む。カートリッジアセンブリ308は、アンビルアセンブリ306に関連して旋回可能であり、トロカールのカニューレを通る挿入のために、開いた位置またはクランプで締められていない位置と、閉じた位置またはクランプで締められた位置との間において移動可能である。
【0071】
近位本体部分302は、少なくとも、駆動アセンブリ360と関節運動リンク366とを含む。
【0072】
図8を参照すると、駆動アセンブリ360は、動的クランピング部材365に固定される遠位端を有する可撓性駆動ビーム364と、近位係合セクション368とを含む。係合セクション368は、ショルダー370を規定する階段状部分を含む。係合セクション368の近位端は、正反対で内側に延在するフィンガ372を含む。フィンガ372は、駆動部材374をビーム364の近位端に固定して確保するために、中空の駆動部材374を係合する。駆動部材374は、近位のぞき窓376を規定し、近位のぞき窓376は、エンドエフェクタ300がアダプタアセンブリ200の遠位結合230に取り付けられるとき、アダプタアセンブリ200の第1の駆動コンバータアセンブリ240の駆動チューブ246の接続部材247を受け取る。
【0073】
駆動アセンブリ360は、ツールアセンブリ304内において遠位に前進される場合、クランピング部材365の上部ビームは、アンビルプレート312とアンビルカバー310との間に規定されたチャンネル内において移動し、下部ビームは、ツールアセンブリ304を閉じ、そこからステープルを発射するために、キャリア316の外部表面上を移動する。
【0074】
エンドエフェクタ300の近位本体部分302は、関節運動リンク366を含み、関節運動リンク366は、エンドエフェクタ300の近位端から延在するフック付きの近位端366aを有する。関節運動リンク366のフック付きの近位端366aは、エンドエフェクタ300がアダプタアセンブリ200の遠位ハウジング232に固定されるとき、アダプタアセンブリ200の駆動バー258の結合フック258cを係合する。アダプタアセンブリ200の駆動バー258が前述のように前進または後退させられるとき、エンドエフェクタ300の関節運動リンク366は、エンドエフェクタ300内において前進または後退させられて、近位本体部分302の遠位端に関連してツールアセンブリ304を旋回させる。
【0075】
図8において例示されるように、ツールアセンブリ304のカートリッジアセンブリ308は、キャリア316の中に支持可能なステープルカートリッジ305を含む。ステープルカートリッジ305は、中央長手方向スロット305aと、長手方向スロット305aの両側の各々に位置決めされた3つの直線列のステープル保持スロット305bとを規定する。ステープル保持スロット305bの各々は、単一のステープル307とステープルプッシャー309の一部とを受け取る。外科手術デバイス100の動作の間に、駆動アセンブリ360は、作動スレッドに接し、カートリッジ305を通して作動スレッドを押す。作動スレッドがカートリッジ305を通って移動すると、作動スレッドのカムウェッジは、連続してステープルプッシャー309を係合して、ステープル保持スロット305b内においてステープルプッシャー309を垂直に移動させ、アンビルプレート312に当たるような形成のために、そこから単一ステープル307を連続して射出する。
【0076】
エンドエフェクタ300の構成および動作の詳細な議論に対して、2009年8月31日に出願された「TOOL ASSEMBLY FOR A SURGICAL STAPLING DEVICE」という題名の米国特許出願第2009/0314821号が参照になされ得る。上記文献の全ての内容は、参照することによって本明細書において援用される。
【0077】
外科手術デバイス100、アダプタアセンブリ200、およびエンドエフェクタ300の残りのコンポーネントのいずれかの構成および動作の詳細な議論に対して、2012年5月31日に出願された「HAND HELD SURGICAL HANDLE ASSEMBLY,SURGICAL ADAPTERS FOR USE BETWEEN
SURGICAL HANDLE ASSEMBLY AND SURGICAL END EFFECTORS,AND METHODS OF USE」という題名の米国特許出願第13/484,975号も参照になされ得る。上記文献の全ての内容は、参照することによって本明細書において援用される。
【0078】
さまざまな変更は、ここで開示されたアダプタアセンブリの実施形態になされ得ることが理解される。それゆえ、上記説明は、限定としてではなく、単に実施形態の例示として解釈されるべきである。当業者は、本開示の範囲および精神内において他の変更を予想する。
【符号の説明】
【0079】
100 外科手術デバイス
102 ハンドルハウジング
104 下部ハウジング部分
107 トリガーハウジング
108a 接続部分
114 ノーズ円錐
132 発射ボタンまたは安全スイッチ
200 アダプタアセンブリ
210 駆動結合アセンブリ
230 エンドエフェクタ結合アセンブリ
300 エンドエフェクタ
302 近位本体部分
304 ツールアセンブリ
306 アンビルアセンブリ
308 カートリッジアセンブリ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9