特許第6239894号(P6239894)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6239894
(24)【登録日】2017年11月10日
(45)【発行日】2017年11月29日
(54)【発明の名称】静電チャック
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/683 20060101AFI20171120BHJP
   H02N 13/00 20060101ALI20171120BHJP
【FI】
   H01L21/68 R
   H02N13/00 D
【請求項の数】6
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2013-164286(P2013-164286)
(22)【出願日】2013年8月7日
(65)【公開番号】特開2015-35448(P2015-35448A)
(43)【公開日】2015年2月19日
【審査請求日】2016年3月2日
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000004547
【氏名又は名称】日本特殊陶業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000578
【氏名又は名称】名古屋国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】三輪 要
【審査官】 内田 正和
(56)【参考文献】
【文献】 特開2007−317772(JP,A)
【文献】 特開2009−152475(JP,A)
【文献】 特開2010−010397(JP,A)
【文献】 特開2006−140455(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/683
H02N 13/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
金属ベース部と、
該金属ベース部上に配置され、静電引力によって被吸着物を吸着する吸着用電極を有し、かつ、前記金属ベース部よりも熱伝導率が低いセラミック吸着部とを備え、
前記金属ベース部には、冷媒を流通させる冷媒流路を有する冷却部と、前記金属ベース部と前記セラミック吸着部との積層方向において前記冷却部よりも前記セラミック吸着部側に配置された第1ヒータ部とが設けられており、
前記セラミック吸着部には、該セラミック吸着部に形成された複数の領域の温度をそれぞれ調整可能に構成された第2ヒータ部が設けられ、
前記冷却部と前記第1ヒータ部との間に、前記金属ベース部よりも熱伝導率が低い断熱部が配置されており、
前記冷却部を第1冷却部としたときに、前記金属ベース部には、冷媒を流通させる冷媒流路を有する第2冷却部が前記第1ヒータ部よりも前記セラミック吸着部側に配置されていることを特徴とする記載の静電チャック。
【請求項2】
前記断熱部は、前記積層方向に直交する方向において、前記第1ヒータ部より外径が大きいことを特徴とする請求項1に記載の静電チャック。
【請求項3】
前記断熱部は、前記金属ベース部と同じ材料からなり、前記金属ベース部よりも気孔率が高いことを特徴とする請求項1又は2に記載の静電チャック。
【請求項4】
前記第1ヒータ部を発熱させ、該第1ヒータ部が所定温度に到達した後、前記第2ヒータ部を発熱させるよう構成されていると共に、前記第2ヒータ部の発熱時に前記各領域に投入される電力量が異なるよう構成されていることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の静電チャック。
【請求項5】
前記第1ヒータ部の発熱時に投入される電力量は、前記第2ヒータ部の発熱時に投入される電力量よりも大きくなるよう構成されていることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の静電チャック。
【請求項6】
前記第1ヒータ部の発熱時に投入される電力量は、前記第2ヒータ部の発熱時に投入される電力量よりも小さくなるよう構成されていることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の静電チャック。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、半導体ウェハの固定、半導体ウェハの平面度の矯正等に用いられる静電チャックに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、半導体製造装置では、半導体ウェハ(例えばシリコンウェハ)に対してドライエッチング(例えばプラズマエッチング)等の処理が行われている。このドライエッチング等の加工精度を高めるためには、半導体ウェハを確実に固定しておく必要がある。そのため、半導体ウェハを固定する固定手段として、静電引力によって半導体ウェハを固定する静電チャックが提案されている。
【0003】
例えば、特許文献1に記載の静電チャックでは、セラミック絶縁板(セラミック吸着部)内に吸着用電極を有しており、その吸着用電極に電圧を印加させた際に生じる静電引力を用いて、半導体ウェハをセラミック絶縁板の上面(吸着面)に吸着させるようになっている。この静電チャックは、セラミック絶縁板の下面に金属ベース部を接合することによって構成されている。
【0004】
近年、半導体ウェハの加工を好適に行うために、静電チャックに半導体ウェハの温度を調整する機能を持たせた技術が知られている。例えば、特許文献2には、セラミック絶縁板内にヒータ電極を設けた静電チャックが開示されている。このような構成の静電チャックでは、ヒータ電極でセラミック絶縁板を加熱することにより、セラミック絶縁板の吸着面に吸着された半導体ウェハを加熱することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2008−205510号公報
【特許文献2】特開2004−71647号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、前記特許文献2のような構成の静電チャックでは、金属等に比べて熱伝導率が低いセラミックからなるセラミック絶縁板内にヒータ電極を設けている。そのため、ヒータ電極による加熱の際に、セラミック絶縁板の吸着面に温度ムラ(平面方向における温度ばらつき)が生じ、さらにはセラミック絶縁板の吸着面に吸着された半導体ウェハにも温度ムラが生じる場合がある。そして、このような場合、半導体ウェハに対するドライエッチング等の処理にばらつきが生じるおそれがある。また、一方で、半導体ウェハに対するドライエッチング等の処理において、反応ガス濃度やプラズマ密度等により、その処理にばらつきが生じるという問題もある。
【0007】
本発明は、かかる背景に鑑みてなされたものであり、被吸着物の均熱化を図りながら、被吸着物の局所的な温度調整が可能であり、さらに昇温特性に優れた静電チャックを提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の静電チャックは、金属ベース部と、該金属ベース部上に配置され、静電引力によって被吸着物を吸着する吸着用電極を有し、かつ、前記金属ベース部よりも熱伝導率が低いセラミック吸着部とを備え、前記金属ベース部には、冷媒を流通させる冷媒流路を有する冷却部と、前記金属ベース部と前記セラミック吸着部との積層方向において前記冷却部よりも前記セラミック吸着部側に配置された第1ヒータ部とが設けられており、前記セラミック吸着部には、該セラミック吸着部に形成された複数の領域の温度をそれぞれ調整可能に構成された第2ヒータ部が設けられ、前記冷却部と前記第1ヒータ部との間に、前記金属ベース部よりも熱伝導率が低い断熱部が配置されており、前記冷却部を第1冷却部としたときに、前記金属ベース部には、冷媒を流通させる冷媒流路を有する第2冷却部が前記第1ヒータ部よりも前記セラミック吸着部側に配置されていることを特徴とする。
【0009】
前記静電チャックにおいて、金属ベース部には、冷却部と第1ヒータ部とが設けられている。そのため、第1ヒータ部を発熱させることにより、熱伝導率の高い金属ベース部を通じて、静電チャック全体を均一に加熱することができる。これにより、セラミック吸着部に吸着された半導体ウェハ等の被吸着物の均熱化を図り、ドライエッチング等の処理における加工精度を向上させることができる。また、冷却部の冷媒流路に冷媒を流通させることにより、静電チャック全体の温度の安定化を図ることもできる。
【0010】
また、セラミック吸着部には、複数の領域の温度をそれぞれ調整可能に構成された第2ヒータ部が設けられている。そのため、セラミック吸着部の各領域の温度調整を精度良く行うことができる。これにより、セラミック吸着部に吸着された半導体ウェハ等の被吸着物の局所的な温度調整が可能となり、ドライエッチング等の処理にばらつきが生じることを抑制することができる。
【0011】
例えば、セラミック吸着部に温度ムラが発生してドライエッチング等の処理にばらつきが生じる場合には、温度のばらつきが小さくなるように、各領域の温度を調整することができる。一方、反応ガス濃度やプラズマ密度等によってドライエッチング等の処理にばらつきが生じる場合には、逆に領域間に温度差をつけて処理のばらつきが小さくなるように、各領域の温度を調整することができる。
【0012】
また、前述したように、静電チャックは、金属ベース部に設けられた第1ヒータ部とセラミック吸着部に設けられた第2ヒータ部との2つのヒータ部を備えている。そのため、静電チャック(セラミック吸着部)を介して被吸着物を加熱する際に、この2つのヒータ部を用いることにより、被吸着物を迅速に加熱することができ、昇温特性を高めることができる。
【0013】
また、前述したように、静電チャックは、冷却部と第1ヒータ部との間に、金属ベース部よりも熱伝導率が低い断熱部が配置されている。
そのため、静電チャックを介して例えば半導体ウェハを加熱する際に、第1ヒータ部から冷却部への熱の伝達を抑制することができ、第1ヒータ部を効率よく発熱させることができる。これにより、例えば半導体ウェハを迅速に加熱することができ、昇温特性を高めることができる。
そして、例えば半導体ウェハに対するドライエッチング等の処理において、例えば半導体ウェハを異なる温度に制御する際、制御する温度の差が大きい場合であっても、例えば半導体ウェハの温度制御を容易に行うことができる。すなわち、制御する温度に差をつけることが可能となる。
しかも、静電チャックは、冷却部を第1冷却部としたときに、金属ベース部には、冷媒を流通させる冷媒流路を有する第2冷却部が第1ヒータ部よりもセラミック吸着部側に配置されている。
このように、本発明によれば、被吸着物の均熱化を図りながら、被吸着物の局所的な温度調整が可能であり、さらに昇温特性に優れた静電チャックを提供することができる。
なお、前記静電チャックにおいて、金属ベース部、セラミック吸着部のそれぞれの熱伝導率とは、金属ベース部、セラミック吸着部を主に構成する材料の熱伝導率を示す。
また、前記断熱部は、前記積層方向に直交する方向において、前記第1ヒータ部より外径が大きいように構成されていてもよい。
また、前記断熱部は、前記金属ベース部と同じ材料からなり、前記金属ベース部よりも気孔率が高いように構成されていてもよい。
【0014】
また、前記第1ヒータ部を発熱させ、該第1ヒータ部が所定温度に到達した後、前記第2ヒータ部を発熱させるよう構成されていると共に、前記第2ヒータ部の発熱時に前記各領域に投入される電力量が異なるよう構成されていてもよい。この場合には、第1ヒータ部によって被吸着物を十分に均熱化した後、第2ヒータ部によって被吸着物の局所的な温度調整を精度良く行うことができる。
【0015】
また、前記第1ヒータ部の発熱時に投入される電力量は、前記第2ヒータ部の発熱時に投入される電力量よりも大きくなるよう構成されていてもよい。この場合には、金属ベース部に設けられた第1ヒータ部を主として用い、セラミック吸着部に設けられた第2ヒータ部を補助的に用いることができる。これにより、第1ヒータ部による被吸着物の均熱化という効果を十分に得ながら、第2ヒータ部による被吸着物の局所的な温度調整が可能となる。
【0016】
また、前記第1ヒータ部の発熱時に投入される電力量は、前記第2ヒータ部の発熱時に投入される電力量よりも小さくなるよう構成されていてもよい。この場合には、第2ヒータ部によるセラミック吸着部の各領域の温度調整や被吸着物の局所的な温度調整をより一層精度良く行うことができる。特に、セラミック吸着部の領域間に温度差をつけようとする場合に非常に有効である。
【0017】
また、前記セラミック吸着部を構成する主要な材料(導電部分以外の絶縁材料)としては、アルミナ、イットリア(酸化イットリウム)、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、炭化珪素、窒化珪素等の高温焼成セラミックを主成分とする焼結体等が挙げられる。また、用途に応じて、ホウケイ酸系ガラスやホウケイ酸鉛系ガラスにアルミナ等の無機セラミックフィラーを添加したガラスセラミックのような低温焼成セラミックを主成分とする焼結体を選択してもよいし、チタン酸バリウム、チタン酸鉛、チタン酸ストロンチウム等の誘電体セラミックを主成分とする焼結体を選択してもよい。
【0018】
なお、半導体製造におけるドライエッチング等の各処理においては、プラズマを用いた技術が種々採用される。プラズマを用いた処理においては、ハロゲンガス等の腐食性ガスが多用されている。このため、腐食性ガスやプラズマに晒される静電チャックには、高い耐食性が要求される。したがって、セラミック吸着部は、腐食性ガスやプラズマに対する耐食性がある材料、例えば、アルミナやイットリアを主成分とする材料からなることが好ましい。
【0019】
また、前記セラミック吸着部は、複数のセラミック層を積層して構成することができる。この場合には、セラミック吸着部内に各種の構造(例えば、吸着用電極、第2ヒータ部等)を容易に形成することができる。
【0020】
また、前記吸着用電極は、金属粉末を含む導体ペーストを用い、従来周知の手法、例えば印刷法等により塗布した後、焼成することで形成することができる。
また、前記金属ベース部を構成する主要な材料としては、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、鉄(Fe)、チタン(Ti)等を用いることができる。
【0021】
また、前記金属ベース部と前記セラミック吸着部とは、例えば、接着層等によって接合することができる。接着層を構成する材料としては、例えば、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリアミド樹脂等の樹脂材料や、インジウム等の金属材料を選択することができる。特に、例えば100℃以上の耐熱性を有する各種の樹脂製の接着剤が好ましい。
【0022】
また、セラミック材料からなるセラミック吸着部と金属材料からなる金属ベース部とは、熱膨張率の差が大きい。そのため、両者の間に配置される接着層は、緩衝材としての機能を有する弾性変形可能(柔軟)な樹脂材料からなることが特に好ましい。
【0023】
また、セラミック吸着部に吸着される被吸着物としては、例えば、半導体ウェハ、ガラス基板等が挙げられる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】実施形態1における、静電チャックの一部断面を示す斜視図である。
図2】実施形態1における、静電チャックの断面図である。
図3】実施形態1における、第2ヒータ部(ヒータ電極)の配置状態を示す説明図である。
図4】実施形態1における、第1ヒータ部(シースヒータ)の配置状態を示す説明図である。
図5】実施形態2における、静電チャックの断面図である。
図6】実施形態3における、静電チャックの断面図である。
図7】その他の実施形態における、静電チャックの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
(実施形態1)
本発明の実施形態について、図面と共に説明する。
図1図4に示すように、本実施形態の静電チャック1は、金属ベース部3と、金属ベース部3上に配置され、静電引力によって被吸着物(半導体ウェハ)8を吸着する吸着用電極21を有し、かつ、金属ベース部3よりも熱伝導率が低いセラミック吸着部2とを備えている。
【0026】
同図に示すように、金属ベース部3には、冷媒を流通させる冷媒流路311を有する冷却部31と、金属ベース部3とセラミック吸着部2との積層方向Xにおいて冷却部31よりもセラミック吸着部2側に配置された第1ヒータ部33とが設けられている。セラミック吸着部2には、セラミック吸着部2に形成された複数の領域(中心部231、外周部232)の温度をそれぞれ調整可能に構成された第2ヒータ部22が設けられている。以下、これを詳説する。
【0027】
図1に示すように、静電チャック1は、被吸着物である半導体ウェハ8を吸着保持するためのものであり、金属ベース部3と、金属ベース部3上に配置されたセラミック吸着部2とを備えている。金属ベース部3とセラミック吸着部2とは、両者の間に配置されたシリコーン樹脂からなる接着層41によって接合されている。以下、本実施形態では、金属ベース部3とセラミック吸着部2との積層方向Xの一方側(セラミック吸着部2側)を上側、他方側(金属ベース部3側)を下側として説明する。
【0028】
図2に示すように、円形板状のセラミック吸着部2の上面は、半導体ウェハ8を吸着する吸着面201である。また、セラミック吸着部2は、絶縁性を有する複数のセラミック層(図示略)を積層して構成されている。各セラミック層は、アルミナを主成分とするアルミナ質焼結体からなる。また、セラミック吸着部2(後述の吸着用電極21等を除く絶縁部分)は、金属ベース部3(後述の第1ベース層3a、第2ベース層3b)よりも熱伝導率が低い。なお、セラミック吸着部2の熱伝導率は、30W/m・Kであり、金属ベース部3の熱伝導率は、155W/m・Kである。
【0029】
また、セラミック吸着部2の内部には、平面形状が半円状の一対の吸着用電極21が配設されている。吸着用電極21は、両者の間に直流高電圧を印加して静電引力を発生させ、この静電引力によって半導体ウェハ8をセラミック吸着部2の吸着面201に吸着して固定する。また、吸着用電極21は、電極用電源(図示略)に接続されている。また、吸着用電極21は、タングステンからなる。
【0030】
また、セラミック吸着部2の内部には、第2ヒータ部22が配設されている。第2ヒータ部22は、2つのヒータ電極221、222により構成されている。また、第2ヒータ部22は、積層方向Xにおいて、吸着用電極21よりも金属ベース部3側に配置されている。
【0031】
図3に示すように、セラミック吸着部2は、中心部231と外周部232との2つの領域を有している。中心部231及び外周部232には、それぞれヒータ電極221、222が配設されている。ヒータ電極221、222は、それぞれ独立して温度制御が可能に構成されている。すなわち、第2ヒータ部22は、2つのヒータ電極221、222によって、中心部231及び外周部232の各領域の温度を調整可能に構成されている。
【0032】
図2に示すように、金属ベース部3は、積層方向Xにおいて、それぞれ円形板状の第1ベース層3a、第2ベース層3bをセラミック吸着部2側から順に積層して構成されている。第1ベース層3a及び第2ベース層3bは、アルミニウムを主成分とする材料からなる。
【0033】
第1ベース層3aには、第1ヒータ部33が設けられている。また、第2ベース層3bには、冷却部31が設けられている。第1ヒータ部33は、積層方向Xにおいて、冷却部31よりもセラミック吸着部2側に配置されている。
【0034】
第1ベース層3aの下面には、第1ヒータ部33を構成するシースヒータ331を収容する収容溝部301が形成されている。収容溝部301は、第1ベース層3aの下面全体にわたって渦巻き状に形成されている。収容溝部301内には、シースヒータ331が配置されている。
【0035】
図4に示すように、発熱体である長尺のシースヒータ331は、収容溝部301に沿って渦巻き状に配置されている。また、シースヒータ331は、第1ベース層3aに対してろう付けにより接合されている。また、シースヒータ331は、ヒータ用電源(図示略)に接続されている。
【0036】
図2に示すように、第2ベース層3bの内部には、冷却部31を構成する冷媒流路311が設けられている。冷媒流路311内には、例えば、フッ素化液、純水等の冷媒を流通させることができるよう構成されている。冷媒流路311には、冷媒を導入する導入部312と冷媒を排出する排出部313とが設けられている。
【0037】
図1に示すように、セラミック吸着部2及び金属ベース部3の内部には、半導体ウェハ8を冷却するヘリウム等の冷却用ガスを供給する通路である冷却用ガス供給路51が設けられている。セラミック吸着部2の吸着面201には、冷却用ガス供給路51が開口してなる複数の冷却用開口部52や、その冷却用開口部52から供給された冷却用ガスが吸着面201全体に広がるように形成された環状の冷却用溝53が設けられている。
【0038】
次に、静電チャック1の製造方法について、簡単に説明する。
セラミック吸着部2を作製するに当たっては、セラミック吸着部2を構成するセラミック層となる複数のアルミナグリーンシートを成形した。そして、複数のアルミナグリーンシートに対して、冷却用ガス供給路51等の冷却ガスの流路となる空間等を必要な箇所に形成した。また、アルミナグリーンシート上の必要な箇所に、吸着用電極21及び第2ヒータ部22(ヒータ電極221、222)を形成するためのスラリー状の電極材料を例えばスクリーン印刷法等により印刷した。
【0039】
次いで、複数のアルミナグリーンシートを熱圧着し、所定の形状(円形板状)にカットすることにより、中間積層体を作製した。そして、この中間積層体を、還元雰囲気中において、1400〜1600℃の温度で所定時間焼成した。これにより、複数のセラミック層により構成されたセラミック吸着部2を作製した。
【0040】
また、金属ベース部3を作製するに当たっては、金属ベース部3を構成する第1ベース層3a及び第2ベース層3bを作製した。このとき、第1ベース層3aには、収容溝部301を切削加工しておいた。また、第2ベース層3bには、冷却部31を構成する冷媒流路311を形成しておいた。
【0041】
次いで、第1ベース層3aの収容溝部301内に、第1ヒータ部33を構成するシースヒータ331を嵌め込んで配置した後、第1ベース層3a及び第2ベース層3bをろう付けにより接合した。これにより、金属ベース部3を作製した。
【0042】
次いで、セラミック吸着部2と金属ベース部3との間にシリコーン樹脂からなる接着剤を介在させ、両者を積層した。これにより、セラミック吸着部2と金属ベース部3とを接着層41によって接合した。以上により、静電チャック1を作製した。
【0043】
次に、静電チャック1を用いた半導体ウェハ8の温度制御について、簡単に説明する。
ここでは、セラミック吸着部2の吸着面201に吸着された半導体ウェハ8を異なる温度(10℃、60℃)に制御する場合について説明する。
【0044】
例えば、半導体ウェハ8を昇温させる場合(60℃に制御する場合)には、第1ヒータ部33を発熱させ(設定温度55℃)、金属ベース部3を通じて静電チャック1全体を均一に加熱する。その後、第2ヒータ部22を発熱させ(設定温度55〜60℃)、セラミック吸着部2の各領域(中心部231、外周部232)の温度調整を行う。
【0045】
なお、第1ヒータ部33の発熱時に投入される電力量は全体の約99%である。また、第2ヒータ部22の発熱時に各領域(中心部231、外周部232)に投入される電力量、すなわちヒータ電極221に投入される電力量は全体の0.5%であり、ヒータ電極222に投入される電力量は全体の0.5%である。
【0046】
そして、このとき、第1冷却部31の冷媒流路311に冷媒(設定温度10℃)を流通させ、静電チャック1全体の温度の安定化を図る。これにより、セラミック吸着部2の吸着面201に吸着された半導体ウェハ8を加熱し、所定の温度(60℃)に制御する。
【0047】
一方、半導体ウェハ8を降温させる場合(10℃に制御する場合)には、第1ヒータ部33及び第2ヒータ部22の発熱を停止する。そして、冷却部31の冷媒流路311に冷媒(設定温度10℃)を流通させる。これにより、セラミック吸着部2の吸着面201に吸着された半導体ウェハ8を冷却し、所定の温度(10℃)に制御する。
【0048】
次に、本実施形態の静電チャック1の作用効果について説明する。
本実施形態の静電チャック1において、金属ベース部3には、冷却部31と第1ヒータ部33とが設けられている。そのため、第1ヒータ部33を発熱させることにより、熱伝導率の高い金属ベース部3を通じて、静電チャック1全体を均一に加熱することができる。これにより、セラミック吸着部2に吸着された半導体ウェハ8の均熱化を図り、ドライエッチング等の処理における加工精度を向上させることができる。また、冷却部31の冷媒流路311に冷媒を流通させることにより、静電チャック1全体の温度の安定化を図ることもできる。
【0049】
また、セラミック吸着部2には、複数の領域(中心部231、外周部232)の温度をそれぞれ調整可能に構成された第2ヒータ部22が設けられている。そのため、セラミック吸着部2の各領域の温度調整を精度良く行うことができる。これにより、セラミック吸着部2に吸着された半導体ウェハ8の局所的な温度調整が可能となり、ドライエッチング等の処理にばらつきが生じることを抑制することができる。
【0050】
例えば、セラミック吸着部2に温度ムラが発生してドライエッチング等の処理にばらつきが生じる場合には、温度のばらつきが小さくなるように、各領域の温度を調整することができる。一方、反応ガス濃度やプラズマ密度等によってドライエッチング等の処理にばらつきが生じる場合には、逆に領域間に温度差をつけて処理のばらつきが小さくなるように、各領域の温度を調整することができる。
【0051】
また、前述したように、静電チャック1は、金属ベース部3に設けられた第1ヒータ部33とセラミック吸着部2に設けられた第2ヒータ部22との2つのヒータ部を備えている。そのため、静電チャック1(セラミック吸着部2)を介して半導体ウェハ8を加熱する際に、この2つのヒータ部(第1ヒータ部33、第2ヒータ部22)を用いることにより、半導体ウェハ8を迅速に加熱することができ、昇温特性を高めることができる。
【0052】
また、本実施形態において、第1ヒータ部33を発熱させ、第1ヒータ部33が所定温度に到達した後、第2ヒータ部22を発熱させるよう構成されていると共に、第2ヒータ部22の発熱時に各領域(中心部231、外周部232)に投入される電力量が異なるよう構成されている。そのため、第1ヒータ部33によって半導体ウェハ8を十分に均熱化した後、第2ヒータ部22によって半導体ウェハ8の局所的な温度調整を精度良く行うことができる。
【0053】
また、第1ヒータ部33の発熱時に投入される電力量は、第2ヒータ部22の発熱時に投入される電力量よりも大きくなるよう構成されている。そのため、金属ベース部3に設けられた第1ヒータ部33を主として用い、セラミック吸着部2に設けられた第2ヒータ部22を補助的に用いることができる。これにより、第1ヒータ部33による半導体ウェハ8の均熱化という効果を十分に得ながら、第2ヒータ部22による半導体ウェハ8の局所的な温度調整が可能となる。
【0054】
このように、本実施形態によれば、被吸着物である半導体ウェハ8の均熱化を図りながら、半導体ウェハ8の局所的な温度調整が可能であり、さらに昇温特性に優れた静電チャック1を提供することができる。
【0055】
(実施形態2)
本実施形態は、図5に示すように、金属ベース部3に断熱部34を設けた例である。
同図に示すように、積層方向Xにおいて、冷却部31と第1ヒータ部33との間には、金属ベース部3よりも熱伝導率が低い断熱部34が配置されている。断熱部34は、金属ベース部3に対してろう付けにより接合されている。以下、これを詳説する。
【0056】
同図に示すように、金属ベース部3は、円形板状の第1ベース層3a、第2ベース層3b、第3ベース層3cをセラミック吸着部2側から順に積層して構成されている。第1ベース層3aの基本的な構成は、前述の実施形態1の第1ベース層3a(図2参照)と同様である。また、第3ベース層3cの基本的な構成は、前述の実施形態1の第2ベース層3b(図2参照)と同様である。
【0057】
第2ベース層3bの下面には、断熱部34を収容する収容凹部302が形成されている。収容凹部302内には、円形板状の断熱部34が配置されている。断熱部34は、第2ベース層3bに対してろう付けにより接合されている。
【0058】
また、断熱部34は、金属ベース部3内に埋設されている。具体的には、半導体ウェハ8に対するドライエッチング等の処理において、チャンバー内を真空雰囲気にした場合に、その真空雰囲気に接する箇所において断熱部34が金属ベース部3から露出していない状態である。
【0059】
同図に示すように、断熱部34は、積層方向Xにおいて、冷却部31(冷媒流路311)と第1ヒータ部33(シースヒータ331)との間に配置されている。また、断熱部34は、積層方向Xに直交する方向(径方向)において、第1ヒータ部33(シースヒータ331が配設されている領域)よりも外径が大きい。
【0060】
また、断熱部34は、金属ベース部3と同様に、アルミニウムを主成分とする材料からなる。また、断熱部34は、ポーラス体であり、金属ベース部3(第1ベース層3a、第2ベース層3b、第3ベース層3c)よりも気孔率が高く、熱伝導率が低い。なお、断熱部34の気孔率は90%であり、熱伝導率は16W/m・Kである。また、金属ベース部3の気孔率はほぼ0%であり、熱伝導率は155W/m・Kである。
【0061】
なお、断熱部34としては、緻密なバルク体を用いることもできる。また、断熱部34を構成する材料としては、例えば、ステンレス、チタン、コンスタンタン、モネルメタル、ニクロム等を用いることもできる。その他の基本的な構成は、前述の実施形態1と同様である。
【0062】
次に、本実施形態の作用効果について説明する。
本実施形態の静電チャック1において、金属ベース部3における冷却部31と第1ヒータ部33との間には、金属ベース部3よりも熱伝導率が低い断熱部34が配置されている。そのため、静電チャック1(セラミック吸着部2)を介して半導体ウェハ8を加熱する際に、第1ヒータ部33から冷却部31への熱の伝達(第1ヒータ部33の熱の逃げ)を抑制することができ、第1ヒータ部33を効率よく発熱させることができる。これにより、半導体ウェハ8を迅速に加熱することができ、昇温特性を高めることができる。
【0063】
そして、例えば、半導体ウェハ8に対するドライエッチング等の処理において、半導体ウェハ8を異なる温度に制御する際、制御する温度の差が大きい場合であっても、半導体ウェハ8の温度制御を容易に行うことができる。すなわち、制御する温度に差をつけることが可能となる。
【0064】
また、断熱部34は、積層方向Xに直交する方向において、第1ヒータ部33よりも外径が大きい部分が存在している。そのため、断熱部34によって、第1ヒータ部33から冷却部31への熱の伝達(第1ヒータ部33の熱の逃げ)をより一層抑制することができる。
【0065】
また、断熱部34は、金属ベース部3内に埋設されている。そのため、本実施形態のように、断熱部34がポーラス体であっても使用することができる。また、半導体ウェハ8に対するドライエッチング等の処理に用いられる反応性ガスによる断熱部34の腐食を防止することができる。
【0066】
また、断熱部34は、金属ベース部3と同じ材料からなり、かつ、金属ベース部3よりも気孔率が高い。そのため、断熱部34を金属ベース部3(第2ベース層3b)に対してろう付けにより接合しやすくなる。また、断熱部34の気孔率を金属ベース部3よりも小さくするだけで、断熱部34の熱伝導率を金属ベース部3よりも低くすることができる。その他の作用効果は、前述の実施形態1と同様である。
【0067】
(実施形態3)
本実施形態は、図6に示すように、金属ベース部3に2つの冷却部を設けた例である。
同図に示すように、金属ベース部3には、前述の実施形態1の冷却部31(以下、本実施形態において第1冷却部31という)の他に、冷媒を流通させる冷媒流路321を有すると共に、積層方向Xにおいて第1冷却部31よりもセラミック吸着部2側に配置された第2冷却部32が設けられている。以下、これを詳説する。
【0068】
同図に示すように、第1ベース層3aの内部には、第2冷却部32を構成する冷媒流路321が設けられている。冷媒流路321内には、例えば、フッ素化液、純水等の冷媒を流通させることができるよう構成されている。冷媒流路321には、冷媒を導入する導入部322と冷媒を排出する排出部323とが設けられている。
【0069】
また、第2冷却部32は、積層方向Xにおいて、第1ヒータ部33よりも上側(セラミック吸着部2側)に配置されている。また、第1冷却部31は、積層方向Xにおいて、第1ヒータ部33より下側に配置されている。すなわち、第1ヒータ部33は、積層方向Xにおいて、第1冷却部31と第2冷却部32との間に配置されている。その他の基本的な構成は、前述の実施形態1と同様である。
【0070】
次に、静電チャック1を用いた半導体ウェハ8の温度制御について、簡単に説明する。
ここでは、セラミック吸着部2の吸着面201に吸着された半導体ウェハ8を異なる温度(10℃、60℃)に制御する場合について説明する。
【0071】
例えば、半導体ウェハ8を昇温させる場合(60℃に制御する場合)には、第1ヒータ部33を発熱させ(設定温度55℃)、金属ベース部3を通じて静電チャック1全体を均一に加熱する。その後、第2ヒータ部22を発熱させ(設定温度55〜60℃)、セラミック吸着部2の各領域(中心部231、外周部232)の温度調整を行う。なお、第1ヒータ部33及び第2ヒータ部22の発熱時に投入される電力量は、実施形態1と同様である。
【0072】
そして、このとき、第1冷却部31の冷媒流路311に冷媒(設定温度50℃)を流通させ、静電チャック1全体の温度の安定化を図る。また、第2冷却部32の冷媒流路321には、冷媒を流通させない。これにより、セラミック吸着部2の吸着面201に吸着された半導体ウェハ8を加熱し、所定の温度(60℃)に制御する。
【0073】
一方、半導体ウェハ8を降温させる場合(10℃に制御する場合)には、第1ヒータ部33及び第2ヒータ部22の発熱を停止する。また、第1冷却部31の冷媒流路311には、冷媒を流通させない。そして、第2冷却部32の冷媒流路321に冷媒(設定温度10℃)を流通させる。これにより、セラミック吸着部2の吸着面201に吸着された半導体ウェハ8を冷却し、所定の温度(10℃)に制御する。
【0074】
次に、本実施形態の作用効果について説明する。
本実施形態の静電チャック1において、金属ベース部3には、第1冷却部31と第2冷却部32とが設けられている。そのため、セラミック吸着部2の吸着面201に吸着された半導体ウェハ8を昇温させる場合には、第1ヒータ部33を発熱させ、第1冷却部31の冷媒流路311に冷媒を流通させる。これにより、静電チャック1の熱引きを適度に行い、静電チャック1全体の温度の安定化を図ることができる。
【0075】
このとき、第1冷却部31の冷媒流路311に流通させる冷媒の温度(50℃)を第1ヒータ部33の設定温度(55℃)に近づけることで、第1ヒータ部33から第1冷却部31への熱の伝達(第1ヒータ部33の熱の逃げ)を抑制することができ、第1ヒータ部33を効率よく発熱させることができる。これにより、半導体ウェハ8を迅速に加熱することができ、昇温特性を向上させることができる。さらに、第2冷却部32の冷媒流路321に冷媒を流通させないようにすることで、前述の昇温特性向上効果をさらに高めることができる。
【0076】
一方、半導体ウェハ8を降温させる場合には、第1ヒータ部33の発熱を停止させ、第2冷却部32の冷媒流路321に冷媒を流通させる。これにより、半導体ウェハ8を迅速に冷却することができ、降温特性を向上させることができる。さらに、第1冷却部31の冷媒流路311に冷媒を流通させないようにすることで、前述の降温特性向上効果をさらに高めることができる。
【0077】
よって、例えば、半導体ウェハ8に対するドライエッチング等の処理において、半導体ウェハ8を異なる温度に制御し、それぞれの温度で処理を行う場合であっても、半導体ウェハ8の温度制御を容易かつ迅速に行うことができる。すなわち、制御する温度の差が大きい場合であっても、半導体ウェハ8を所望の温度に容易に制御することができる。また、その温度制御(昇温、降温)を迅速に行うことができる。
【0078】
また、第1冷却部31の冷媒流路311を流通する冷媒の温度(50℃)は、第2冷却部32の冷媒流路321を流通する冷媒の温度(10℃)よりも高い。そのため、第1冷却部31による昇温特性向上効果と第2冷却部32による降温性向上効果とを共に十分に得ることができ、温度制御特性をさらに向上させることができる。
【0079】
また、第1ヒータ部33の発熱時には、第1冷却部31の冷媒流路311を流通する冷媒の流量が第2冷却部32の冷媒流路321を流通する冷媒の流量よりも多くなるよう構成されていると共に、第1ヒータ部33の発熱停止時には、第2冷却部32の冷媒流路321を流通する冷媒の流量が第1冷却部31の冷媒流路311を流通する冷媒の流量よりも多くなるよう構成されている。そのため、第1ヒータ部33の発熱時において、第1冷却部31による昇温特性向上効果をより一層高めることができると共に、第1ヒータ部33の発熱停止時において、第2冷却部32による降温特性向上効果をより一層高めることができる。その他の作用効果は、前述の実施形態1と同様である。
【0080】
なお、本発明は、前述の実施形態1〜3に何ら限定されるものではなく、本発明を逸脱しない範囲において種々の態様で実施しうることはいうまでもない。
例えば、第1ヒータ部33の発熱時に投入される電力量は、第2ヒータ部22の発熱時に投入される電力量よりも小さくなるよう構成されていてもよい。この場合には、第2ヒータ部22によるセラミック吸着部2の各領域の温度調整や半導体ウェハ8の局所的な温度調整をより一層精度良く行うことができる。特に、セラミック吸着部2の領域間に温度差をつけようとする場合に非常に有効である。
【0081】
また、図7に示すように、前述の実施形態2の断熱部34と前述の実施形態3の第2冷却部32との両方を備えた構成とすることもできる。
【符号の説明】
【0082】
1…静電チャック
2…セラミック吸着部
21…吸着用電極
22…第2ヒータ部
3…金属ベース部
31…冷却部
311…冷媒流路
33…第1ヒータ部
8…被吸着物(半導体ウェハ)
X…積層方向
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7