特許第6239931号(P6239931)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6239931画像形成装置の消耗品ユニット判定方法および画像形成装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6239931
(24)【登録日】2017年11月10日
(45)【発行日】2017年11月29日
(54)【発明の名称】画像形成装置の消耗品ユニット判定方法および画像形成装置
(51)【国際特許分類】
   G03G 21/00 20060101AFI20171120BHJP
【FI】
   G03G21/00 396
   G03G21/00 510
【請求項の数】3
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2013-219426(P2013-219426)
(22)【出願日】2013年10月22日
(65)【公開番号】特開2015-82009(P2015-82009A)
(43)【公開日】2015年4月27日
【審査請求日】2016年9月23日
(73)【特許権者】
【識別番号】000005049
【氏名又は名称】シャープ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100112335
【弁理士】
【氏名又は名称】藤本 英介
(74)【代理人】
【識別番号】100101144
【弁理士】
【氏名又は名称】神田 正義
(74)【代理人】
【識別番号】100101694
【弁理士】
【氏名又は名称】宮尾 明茂
(74)【代理人】
【識別番号】100124774
【弁理士】
【氏名又は名称】馬場 信幸
(72)【発明者】
【氏名】植地 正樹
(72)【発明者】
【氏名】酒井 正博
【審査官】 岡▲崎▼ 輝雄
(56)【参考文献】
【文献】 特開2000−298572(JP,A)
【文献】 特開2002−296984(JP,A)
【文献】 特開2006−091985(JP,A)
【文献】 特開2013−105097(JP,A)
【文献】 特開2007−011813(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03G 21/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
消耗品を収容するとともに消耗品情報を記憶する記憶手段を備えた消耗品ユニットが着脱可能に装着される画像形成装置の消耗品ユニット判定方法であって、
複数の画像形成装置を、ネットワークを介して通信可能に接続する工程と
前記複数の画像形成装置前記消耗品ユニット内の消耗品残量状態を検出する消耗品検出工程と、
前記複数の画像形成装置に装着された消耗品ユニットの消耗品残量情報に基づき、前記消耗品ユニットの消耗品残量を比較して、消耗品残量の多い消耗品ユニットを判定する消耗品ユニット判定工程と、
前記消耗品ユニット判定工程により判定された消耗品残量の多い消耗品ユニットが搭載される特定の画像形成装置の情報を使用中の画像形成装置の表示部に表示させる特定画像形成装置情報表示工程と、
を備え、
使用中の画像形成装置の消耗品ユニットの消耗品残量が所定量以下となった場合に、特定画像形成装置情報表示工程により、消耗品残量の多い消耗品ユニットが搭載される特定の画像形成装置の情報を使用中の画像形成装置の表示部に表示させることを特徴とする画像形成装置の消耗品ユニット判定方法
【請求項2】
使用中の画像形成装置の消耗品ユニットの消耗品残量が所定量以下となった場合に、前記消耗品ユニット判定工程により前記複数の画像形成装置において消耗品残量が多い消耗品ユニットがないと判断されたときに、消耗品を発注する発注画面を起動することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置の消耗品ユニット判定方法
【請求項3】
消耗品を収容するとともに消耗品情報を記憶する記憶手段を備えた消耗品ユニットが着脱可能に装着される画像形成装置であって、
複数の画像形成装置がネットワークを介して通信可能に接続され、
前記消耗品ユニット内の消耗品残量状態を検出する消耗品検出手段と、
前記複数の画像形成装置に装着された消耗品ユニットの消耗品残量情報に基づき、前記消耗品ユニットの消耗品残量を比較して、消耗品残量の多い消耗品ユニットを判定する消耗品ユニット判定手段と、
前記消耗品ユニット判定手段により判定された消耗品残量の多い消耗品ユニットが搭載される特定の画像形成装置の情報を使用中の画像形成装置の表示部に表示させる特定画像形成装置情報表示手段と、
を備え、
使用中の画像形成装置の消耗品ユニットの消耗品残量が所定量以下となった場合に、特定画像形成装置情報表示手段により、消耗品残量の多い消耗品ユニットが搭載される特定の画像形成装置の情報を使用中の画像形成装置の表示部に表示させることを特徴とする画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置の消耗品ユニット判定方法および画像形成装置に係り、特に、消耗品を収納する消耗品ユニットが着脱可能に装着され、消耗品ユニットを発注可能な機能を備える画像形成装置の消耗品ユニット判定方法および画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、複写機、ファクシミリ、プリンタ等の画像形成装置において、トナーが収納された消耗品ユニットが着脱可能に装着されて、消耗品ユニットから現像装置にトナーを供給するようになっている。そして、トナーが無くなったら消耗品ユニットを交換することで再びトナー供給が可能となる。
【0003】
このように構成された画像形成装置において、近年、使用する消耗品ユニット(例えば、トナーカートリッジ)をネットワーク回線を通じて発注することを可能にした画像形成装置が知られている。
【0004】
従来技術として、例えば、画像形成装置において、使用する消耗品の輸送コストを一定以下に抑制するのを目的として、近傍にあるトナー残量の少ないカートリッジをまとめて一括発注する方法は開示されている(特許文献1を参照)。
【0005】
このように、消耗品であるトナー残量が少なくなったことを画像形成装置本体が認識したときに、ネットワーク回線を通して受注側に自動発注することで、早めに、ユーザが次のカートリッジを発注する(受注側のホームページにアクセスし、消耗品を発注する)方法によれば、最寄りの消耗品販売店に出かけることもなく、また買い忘れることもなくなり、ユーザビリティの面で非常に有益である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2007−279944号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1の方法では、画像形成装置において、例えば、消耗品ユニットを交換する際に、トナー残量が少ない状態(ニア・ニアエンドもしくはニアエンド)が通知された時点で、直ちに消耗品ユニットを交換するとともに、ネットワーク回線を通じて消耗品の発注を行わせるUI(ユーザインターフェース)画面を起動させてしまうと、当該画像形成装置の近傍にあるトナー残量の多い(使用頻度が少なくて残量が多いもしくは交換したばかりで残量が多い)機器があるにもかかわらず、消耗品の無駄な発注(もしくは早すぎる発注)が行われてしまっていた。
【0008】
すなわち、直ちに消耗品ユニットを交換してしまうと、交換前の消耗品ユニット内のトナーを使い切ることができないばかりか、近傍にあるトナー残量の多い機器の有効な利用もなされていなかった。
【0009】
本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなされたものであって、消耗品の無駄な発注を防止でき、近傍にある機器の中で、使用頻度に応じて消耗品ユニットを流用でき、また、トナーを使い切ることができる画像形成装置の消耗品ユニット判定方法および画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上述した課題を解決するための本発明に係る画像形成装置の消耗品ユニット判定方法および画像形成装置は、次の通りである。
【0011】
本発明は、消耗品(トナー)を収容するとともに消耗品情報(トナー情報)を記憶する記憶手段を備えた消耗品ユニット(トナーカートリッジ)が着脱可能に装着される画像形成装置の消耗品判定方法であって、複数の画像形成装置がネットワークを介して通信可能に接続され、前記複数の画像形成装置の構成として、前記消耗品ユニット内の消耗品残量状態(有り無し、ニアエンド状態)を検出する消耗品検出工程と、前記複数の画像形成装置に装着された消耗品ユニットの消耗品残量情報に基づき、前記消耗品ユニットの消耗品残量を比較して、消耗品残量の多い消耗品ユニットを判定する消耗品ユニット判定工程と、前記消耗品ユニット判定工程により判定された消耗品残量の多い消耗品ユニットが搭載される特定の画像形成装置の情報を使用中の画像形成装置の表示部に表示させる特定画像形成装置情報表示工程と、を備え、使用中の画像形成装置の消耗品ユニットの消耗品残量が所定量以下(例えば、ニアエンド状態)となった場合に、特定画像形成装置情報表示工程により、消耗品残量の多い消耗品ユニットが搭載される特定の画像形成装置の情報を使用中の画像形成装置の表示部に表示させることを特徴とするものである。
【0012】
また、本発明は、使用中の画像形成装置の消耗品ユニットの消耗品残量が所定量以下となった場合に、前記消耗品ユニット判定工程により前記複数の画像形成装置において消耗品残量が多い消耗品ユニットがないと判断されたときに、消耗品を発注する発注画面を起動することが好ましい。
また、本発明は、消耗品を収容するとともに消耗品情報を記憶する記憶手段を備えた消耗品ユニットが着脱可能に装着される画像形成装置であって、複数の画像形成装置をネットワークを介して通信可能に接続して、前記消耗品ユニット内の消耗品残量状態を検出する消耗品検出手段と、前記複数の画像形成装置に装着された消耗品ユニットの消耗品残量情報に基づき、前記消耗品ユニットの消耗品残量を比較して、消耗品残量の多い消耗品ユニットを判定する消耗品ユニット判定手段と、前記消耗品ユニット判定手段により判定された消耗品残量の多い消耗品ユニットが搭載される特定の画像形成装置の情報を使用中の画像形成装置の表示部に表示させる特定画像形成装置情報表示手段と、を備え、使用中の画像形成装置の消耗品ユニットの消耗品残量が所定量以下となった場合に、特定画像形成装置情報表示手段により、消耗品残量の多い消耗品ユニットが搭載される特定の画像形成装置の情報を使用中の画像形成装置の表示部に表示させることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0013】
本発明の画像形成装置の消耗品ユニット判定方法によれば、消耗品を収容するとともに消耗品情報(トナー情報)を記憶する記憶手段を備えた消耗品ユニット(トナーカートリッジ)が着脱可能に装着される画像形成装置の消耗品ユニット判定方法であって、複数の画像形成装置がネットワークを介して通信可能に接続され、前記複数の画像形成装置の構成として、前記消耗品ユニット内の消耗品残量状態(有り無し、ニアエンド状態)を検出する消耗品検出工程と、前記複数の画像形成装置に装着された消耗品ユニットの消耗品残量情報に基づき、前記消耗品ユニットの消耗品残量を比較して、消耗品残量の多い消耗品ユニットを判定する消耗品ユニット判定工程と、前記消耗品ユニット判定工程により判定された消耗品残量の多い消耗品ユニットが搭載される特定の画像形成装置の情報を使用中の画像形成装置の表示部に表示させる特定画像形成装置情報表示工程と、を備え、使用中の画像形成装置の消耗品ユニットの消耗品残量が所定量以下(例えば、ニアエンド状態)となった場合に、特定画像形成装置情報表示工程により、消耗品残量の多い消耗品ユニットが搭載される特定の画像形成装置の情報を使用中の画像形成装置の表示部に表示させることで、消耗品の無駄な発注、もしくは早すぎる発注を防止でき、近傍にある機器の中で、使用頻度に応じて消耗品残量の多い消耗品ユニットを流用でき、また、消耗品を使い切ることができる。
また、本発明の画像形成装置によれば、消耗品を収容するとともに消耗品情報を記憶する記憶手段を備えた消耗品ユニットが着脱可能に装着される画像形成装置であって、複数の画像形成装置をネットワークを介して通信可能に接続して、前記消耗品ユニット内の消耗品残量状態を検出する消耗品検出手段と、前記複数の画像形成装置に装着された消耗品ユニットの消耗品残量情報に基づき、前記消耗品ユニットの消耗品残量を比較して、消耗品残量の多い消耗品ユニットを判定する消耗品ユニット判定手段と、前記消耗品ユニット判定手段により判定された消耗品残量の多い消耗品ユニットが搭載される特定の画像形成装置の情報を使用中の画像形成装置の表示部に表示させる特定画像形成装置情報表示手段と、を備え、使用中の画像形成装置の消耗品ユニットの消耗品残量が所定量以下となった場合に、特定画像形成装置情報表示手段により、消耗品残量の多い消耗品ユニットが搭載される特定の画像形成装置の情報を使用中の画像形成装置の表示部に表示させることで、消耗品の無駄な発注、もしくは早すぎる発注を防止でき、近傍にある機器の中で、使用頻度に応じて消耗品残量の多い消耗品ユニットを流用でき、また、消耗品を使い切ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の第1実施形態に係る画像形成装置の消耗品ユニット発注システムを構成する画像形成装置の全体の構成を示す説明図である。
図2】前記画像形成装置の操作パネルの構成を示す説明図である。
図3】(a)は前記画像形成装置に搭載されるトナーカートリッジの構成を示す説明図、(b)は(a)のA矢視図である。
図4】前記画像形成装置の構成を示すブロック図である。
図5】前記画像形成装置の制御部の構成を示すブロック図である。
図6】前記画像形成装置の消耗品ユニット発注システムを構成する通信ネットワークの一例を示す説明図である。
図7】前記画像形成装置の消耗品ユニット発注システムによりトナーカートリッジを交換する際の確認メッセージを表示する手順を示すフローチャートである。
図8】前記画像形成装置の表示部に表示されるトナーカートリッジ交換を促すメッセージ(OKキー有り)の一例を示す説明図である。
図9】流用可能なトナーカートリッジが存在することを示唆するメッセージ(OKキー有り)の一例を示す説明図である。
図10】流用可能なトナーカートリッジが存在することを示唆するメッセージ(OKキー無し)の一例を示す説明図である。
図11】新しいトナーカートリッジに交換することを促すメッセージの一例を示す説明図である。
図12】本発明の第2実施形態の画像形成装置の消耗品ユニット発注システムにより新しいトナーカートリッジを交換した際の確認メッセージを表示する手順を示すフローチャートである。
図13】前記画像形成装置の表示部に表示される元のトナーカートリッジに戻すことを促すメッセージの一例を示す説明図である。
図14】前記画像形成装置の表示部に表示される元のトナーカートリッジに戻すことを指示するメッセージの一例を示す説明図である。
図15】前記トナーカートリッジを交換したとき操作、処理を通知するメッセージの一例を示す説明図である。
図16】本発明の第3実施形態の画像形成装置の消耗品ユニット発注システムによりトナーカートリッジを交換する際の確認メッセージを表示する手順と新しいトナーカートリッジを発注する手順を示すフローチャートである。
図17】前記画像形成装置の表示部に表示される新しいトナーカートリッジの発注を促すメッセージ(OKキー有り)の一例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照して説明する。
図1は発明を実施する形態の一例であって、本発明の第1実施形態に係る画像形成装置の全体の構成を示す説明図、図2は前記画像形成装置の操作パネルの構成を示す説明図である。
【0016】
第1実施形態は、図1に示すように、消耗品であるトナーを収容するとともに消耗品情報を記憶する記憶手段を備えたトナーカートリッジ(消耗品ユニット)60が着脱可能に装着され、トナーカートリッジを発注可能な機能を備える画像形成装置1の消耗品ユニット発注システムとして、本発明に係る特徴的な画像形成装置の消耗品ユニット発注システムの構成を採用したものである。
【0017】
まず、画像形成装置1の全体構成について説明する。
画像形成装置1は、外部から伝達される画像データに応じて所定のシート(記録用紙,記録媒体)に画像を形成するものである。画像形成装置1は、図1に示すように、主に、本体装置である電子写真プロセス部(図示省略)を備えた画像形成部3と、操作パネル10とスキャナユニット(図示省略)を備えた画像読取部2とを備えて構成されている。
【0018】
原稿画像をスキャナユニットで読み取ることにより得られた画像データは、各種処理が施された後、メモリに一旦記憶され、出力指示に応じてメモリから画像データを画像形成部3に出力して、感光体ドラム(図示省略)上に可視画像として再現した後、用紙上に画像を転写してトナー像を形成する。
【0019】
画像形成部3に隣接して用紙を供給する給紙部4が構成されている。
給紙部4は、第1〜3カセット31,32,33、さらにオプションとして大容量カセット34を有している。大容量カセット34は、最も使用頻度の高い、例えばA4サイズの標準紙を大量に収容することができる。
【0020】
画像読取部2と画像形成部3の間には排紙トレイ51が形成されている。
画像形成部3に隣接して後処理装置5が構成されている。
後処理装置5には、第1排紙卜レイ52,第2排紙トレイ53が設けられている。
【0021】
操作パネル10は、図2に示すように、操作面(入力部)10aが設けられ、その略中央部に表示部11が構成されている。
【0022】
なお、表示部11は、操作面(入力部)10aと同一平面でなくとも、操作面(入力部)10aに対して開閉移動式であってもよいし、操作面(入力部)10aとは別に設けてもよい。また、それらを組み合わせてもよい。
【0023】
そして、画像形成装置1は、図示しないネットワーク回線(LAN、電話回線等)を介してPC、FAX、及びメーカー、販売先またはリース先等のデータ管理サーバに接続されている。
【0024】
次に、第1実施形態の画像形成装置1に搭載される消耗品ユニットであるトナーカートリッジ60について説明する。
図3(a)は第1実施形態の画像形成装置に搭載されるトナーカートリッジの構成を示す説明図、(b)は(a)のA矢視図である。
【0025】
画像形成装置1に使用されるトナーカートリッジ60は、図1に示すように、画像形成部3内に着脱可能に装着されている。トナーカートリッジ60を着脱する場合は、外カバー3aを開放して行う。
【0026】
トナーカートリッジ60は、図3(a),(b)に示すように、柱状体で構成され、補給トナーが収容されているトナー収容部62を備えている。
【0027】
トナー収容部62の底部(図中下側)にトナー補給口63が設けられている。
トナーカートリッジ60の画像形成装置1本体に向けて装着される一端部60aには、消耗品情報が記憶された記憶部(記憶手段)61が設けられている。
【0028】
記憶部61は、ICチップ(例えば、無線ICタグ、接触型CRUMなどの不揮発性メモリ)、バーコードやQRコード(登録商標)等の2次元コードの何れかを用いて構成されている。本実施形態では、記憶部61には、トナーカートリッジ60に関する情報を格納するEEPROM等を内蔵したデバイス等で構成される不揮発性メモリの接触型CRUMが備えられ、このメモリにはトナーカートリッジの型番、製造箇所、トナー残量(逐次更新される)、新品か否か、装着された装置のシリアルナンバーなどの情報が記憶されている。
【0029】
記憶部61には、記憶部位置決めボス64が設けられている。この記憶部位置決めボス64は、トナーカートリッジ60を画像形成装置1に装着する際に、記憶部61を画像形成装置1本体側の記憶部用コネクタ(図示省略)に対して位置決めするための位置決め部材である。図中の符号65は接続端子、66は記憶部61をトナーカートリッジ60に取付けるための取付け穴を示す。
【0030】
次に、画像形成装置1の特徴的な構成についてブロック図を参照して説明する。
図4は第1実施形態の画像形成装置の構成を示すブロック図、図5は前記画像形成装置の制御部の構成を示すブロック図である。
【0031】
画像形成装置1は、図4に示すように、電気的構成として、画像形成装置1の動作を制御する制御部501、記憶部502、演算部503、表示部11、入力部505、ネットワーク回線を介してPC等とLAN接続等を行う通信部506、画像処理を行う画像処理部508、画像形成を行う画像形成部509、トナー像の定着処理を行う定着部510、スキャナにおいて画像の読み取りを行う読取部507、後処理装置5(図4の周辺機器を指す)の動作を制御する制御部511などを備えている。
【0032】
第1実施形態では、画像形成装置1に用いられるトナーカートリッジ60には、記憶部61が備えられている。そして、画像形成装置1は、このトナーカートリッジ60の記憶部61に格納された情報を検出する検出部(消耗品検出手段)509aを備えている。
【0033】
検出部509aは、ユーザが画像形成装置1で使用している消耗品の情報を検出する。
演算部503は、消耗品の使用状態に応じて印刷枚数を算出する機能(印刷枚数算出手段)を備えている。
【0034】
制御部501は、図5に示すように、検出部509aにより検出された検出結果(消耗品情報)に加えて、演算部503により算出された算出結果(消耗品による印刷枚数)をデータ管理サーバ701に通知する消耗品情報通知手段551を備えるとともに、さらに、消耗品ユニット判定手段552と、特定画像形成装置情報表示手段553とを備えている。
【0035】
消耗品ユニット判定手段552は、複数の画像形成装置に装着されたトナーカートリッジのトナー残量情報に基づき、それぞれのトナーカートリッジのトナー残量を比較して、トナー残量の多いトナーカートリッジを判定する。
【0036】
特定画像形成装置情報表示手段553は、消耗品ユニット判定手段552により判定されたトナー残量の多いトナーカートリッジが搭載される特定の画像形成装置の情報を使用中の画像形成装置1の表示部11に表示させる。
【0037】
第1実施形態では、消耗品ユニット発注システムは、使用中の画像形成装置1のトナーカートリッジ60のトナー残量が所定量以下、例えばニアエンド状態となった場合に、特定画像形成装置情報表示手段553により、トナー残量の多いトナーカートリッジが搭載される特定の画像形成装置の情報を使用中の画像形成装置の表示部に表示することを特徴としている。
【0038】
次に、第1実施形態の画像形成装置の消耗品ユニット発注システムの特徴的な構成について図面を参照して説明する。
図6は第1実施形態の画像形成装置の消耗品ユニット発注システムを構成する通信ネットワークの一例を示す説明図である。
【0039】
本実施形態に係る画像形成装置の消耗品ユニット発注システムは、図6に示すように、画像形成装置1に用いられるトナーカートリッジ60の使用状況からトナーカートリッジ60の取得を促す消耗品ユニット発注システムであって、通信部506によりLAN(ローカルエリアネットワーク)700を介して複数の画像形成装置1(1A,1B,1C)が接続されるとともに、メーカー、販売先またはリース先等のデータ管理サーバ701に接続されて、データ管理サーバ701を管理する事業者からユーザに対して消耗品が無くなる前に消耗品の取得(購入)する旨を通知するようにされている。
【0040】
この消耗品ユニット発注システムは、画像形成装置1と消耗品の販売先のデータ管理サーバ701とが通信接続としてLAN(ローカルエリアネットワーク(通信手段))700を介して接続されて、販売先により画像形成装置1の消耗品の使用状況が監視可能に構成されるとともに、データ管理サーバ701と消耗品販売会社とがLAN700を介して接続されている。
【0041】
また、消耗品ユニット発注システムは、画像形成装置1側に、画像形成装置1に用いられるトナーカートリッジ60に備えられた記憶部(記憶手段)61または記録手段に格納されている情報を検出する機能(検出手段)と、その検出結果(消耗品の情報)をデータ管理サーバ701に通知する機能(消耗品情報通知手段)と、消耗品による印刷枚数を算出する機能(印刷枚数算出手段)を備え、データ管理サーバ701側に、算出された消耗品による印刷枚数が消耗品のメーカー保証の印刷枚数(印刷保証枚数)に近づいたか否かを判断する機能(消耗品使用状況判定手段)と、算出された消耗品による印刷枚数が消耗品のメーカー保証の印刷枚数に近づいたと判断された場合に、画像形成装置1のユーザ情報とメーカー保証の印刷枚数に近づいたという消耗品使用情報とを画像形成装置の設置場所から最寄りの消耗品販売会社へ通知するとともに、消耗品の購入時期が近づいたという消耗品購入情報と消耗品の注文先情報とを画像形成装置1へ通知する機能(情報通知手段)を備えている。
【0042】
第1実施形態では、画像形成装置1は、画像形成装置1に用いられる消耗品に備えられた記憶手段または記録手段に格納されている情報を検出する検出部509aと、消耗品による印刷枚数を算出する演算部503とを備えるとともに、制御部501が、検出部509aにより検出された消耗品の情報や演算部503により算出された算出結果をデータ管理サーバ701に通知する消耗品情報通知手段551を備えるように構成されている。
【0043】
また、データ管理サーバ701が、画像形成装置1に用いられる消耗品の情報を格納する消耗品情報記憶手段として機能し、演算部503により算出された消耗品による印刷枚数が消耗品のメーカー保証の印刷枚数(印刷保証枚数)に近づいたか否かを判断する消耗品使用状況判定手段として機能するとともに、消耗品による印刷枚数が消耗品のメーカー保証の印刷枚数に近づいたと判断された場合に、画像形成装置1のユーザ情報とメーカー保証の印刷枚数に近づいたという消耗品使用情報とを画像形成装置の設置場所から最寄りの消耗品販売会社へ通知するとともに、消耗品の購入時期が近づいたという消耗品購入情報と消耗品の注文先情報とを画像形成装置1へ通知する情報通知手段として機能するように構成されている。
【0044】
なお、第1実施形態では、データ管理サーバ701によりトナーカートリッジ60の使用状況を管理するようにされているが、画像形成装置1側にトナーカートリッジ60の使用状況を管理する機能を備えるようにしてもよい。
【0045】
次に、第1実施形態の画像形成装置の消耗品ユニット発注システムを構成する画像形成装置1とデータ管理サーバ701との接続について説明する。
【0046】
第1実施形態において、画像形成装置1の全体制御は、図4に示すように、制御部501により行なわれる。
【0047】
第1実施形態では、画像形成装置1とデータ管理サーバ701とが通信手段を介して接続されている。例えば、図6に示すように、複数の画像形成装置1(1A,1B,1C)は、それぞれの通信部506によりLAN(ローカルエリアネットワーク)700を介してその他の画像形成装置や消耗品の販売店やリース会社などのデータ管理サーバ701に接続されたり、通信衛星711を利用した衛星通信インフラ710を介して通信接続することが可能である。
【0048】
LAN(ローカルエリアネットワーク)700としては、有線の場合は、イーサネット(登録商標)IEEE規格の10BASE−T、100BASE−TX、10GBASE−T等や、それらの光マルチモードの10BASE−F、100BASE−F、1000BASE−X、10GBASE−R、10GBASE−W、10GBASE−X、無線の場合は、WiMAXのIEEE 802.16(ブロードバンド無線規格)、IEEE 802.16a(固定無線通信の標準規格、IEEE 802.16規格の使用周波数帯を変更したもの)、IEEE 802.16-2004(固定区間に用いられる方式、別名IEEE 802.16a/REVd)、WAN、そして、クラウドコンピューティングサービス(専用事業者:クラウドプロバイダー)も利用できる。
【0049】
なお、画像形成装置1とデータ管理サーバ701との通信接続の方式は、特に限定されず、例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(virtual private network)、電話回線網、移動体通信網等が利用可能である。
また、通信ネットワークを構成する伝送媒体としては、特に限定されず、例えば、IEEE 1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、802.11無線、およびHDR、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。
【0050】
次に、画像形成装置の消耗品ユニット発注システムにより、トナーカートリッジ60のトナー残量が少なくなった時に、トナーカートリッジ60を交換する際の確認メッセージを表示する手順をフローチャートに沿って説明する。
図7は第1実施形態の画像形成装置の消耗品ユニット発注システムによりトナーカートリッジを交換する際の確認メッセージを表示する手順を示すフローチャート、図8は前記画像形成装置の表示部に表示されるトナーカートリッジ交換を促すメッセージ(OKキー有り)の一例を示す説明図、図9は流用可能なトナーカートリッジが存在することを示唆するメッセージ(OKキー有り)の一例を示す説明図、図10は流用可能なトナーカートリッジが存在することを示唆するメッセージ(OKキー無し)の一例を示す説明図、図11は新しいトナーカートリッジに交換することを促すメッセージの一例を示す説明図である。
【0051】
図7に示すように、画像形成装置1の電源をONにして画像形成装置の消耗品ユニット発注システムにより画像形成装置1に使用するトナーカートリッジを取得する制御が開始されると、使用中のトナーカートリッジ60のトナー残量情報に基づき、トナー残量がニアエンド状態になったか否かが判断される(ステップS1)。
【0052】
ステップS1において、トナーカートリッジ60のトナー残量がニアエンド状態になったと判断された場合は、図8に示すように、操作パネル10の表示部11にトナーカートリッジの交換を促す「トナーカートリッジを交換して下さい」というメッセージを含むメッセージ画面111が表示される(ステップS2)。画面中のOKキー111aをタッチするとメッセージ画面111は消える。
【0053】
そして、ステップS3に進み、ネットワークを介して画像形成装置1が他の画像形成装置等に接続されているか否かが判断される。
【0054】
ステップS3において、画像形成装置1が他の画像形成装置等に接続されていると判断された場合は、ステップS4に進む。ステップS4では、色、種類が共通で、且つ、トナー残量がニアエンドにいたる前のトナー残量状態、いわゆるニア・ニアエンド状態に到達していない流用可能なトナーカートリッジが存在するか否かが判断される。そして、消耗品ユニット判定手段552により、他の画像形成装置に装着されたトナーカートリッジのトナー残量情報に基づき、それぞれのトナーカートリッジのトナー残量を比較して、トナー残量の多いトナーカートリッジが判定される。
【0055】
ステップS4において、流用可能なトナーカートリッジが存在すると判断された場合は、図9に示すように、操作パネル10の表示部11にトナーカートリッジの交換を促す「トナーカートリッジを交換して下さい」というメッセージとともに、流用可能な最適なトナーカートリッジが存在する旨と、特定画像形成装置情報表示手段553によりその最適なトナーカートリッジが搭載される機器の管理番号、機器名称、トナー型番等を含むメッセージ画面112が表示される(ステップS5)。画面中のOKキー112aをタッチするとメッセージ画面112は消える。そして、ステップS6に進む。
【0056】
一方、ステップS3において、画像形成装置1が他の画像形成装置等に接続されていないと判断された場合、または、ステップS4において、ニア・ニアエンド状態に到達していない流用可能なトナーカートリッジが存在しないと判断された場合は、そのままステップS1に戻る。
【0057】
ステップS1において、トナーカートリッジ60のトナー残量がニアエンド状態になっていないと判断された場合は、ステップS6に進み、トナーカートリッジ60のトナー残量がトナーエンド状態になったか否かが判断される。
【0058】
ステップS6において、トナーカートリッジ60のトナー残量がトナーエンド状態になったと判断された場合は、図8に示すように、操作パネル10の表示部11にトナーカートリッジの交換を促す「トナーカートリッジを交換して下さい」というメッセージを含むメッセージ画面111が表示される(ステップS7)。画面中のOKキー111aをタッチするとメッセージ画面111は消える。
【0059】
そして、ステップS8に進み、ネットワークを介して画像形成装置1が他の画像形成装置等に接続されているか否かが判断される。
【0060】
ステップS8において、画像形成装置1が他の画像形成装置等に接続されていると判断された場合は、ステップS9に進む。ステップS9では、色、種類が共通で、且つ、トナー残量がニア・ニアエンドに到達していない流用可能なトナーカートリッジが存在するか否かが判断される。そして、消耗品ユニット判定手段552により、他の画像形成装置に装着されたトナーカートリッジのトナー残量情報に基づき、それぞれのトナーカートリッジのトナー残量を比較して、トナー残量の多いトナーカートリッジが判定される。
【0061】
ステップS9において、流用可能なトナーカートリッジが存在すると判断された場合は、図10に示すように、操作パネル10の表示部11にトナーカートリッジの交換を促す「トナーカートリッジを交換して下さい」というメッセージとともに、流用可能な最適なトナーカートリッジが存在する旨と、特定画像形成装置情報表示手段553によりその最適なトナーカートリッジが搭載される機器の管理番号、機器名称、トナー型番等を含むメッセージ画面113が表示される(ステップS10)。
【0062】
一方、ステップS8において、画像形成装置1が他の画像形成装置等に接続されていないと判断された場合、または、ステップS9において、ニア・ニアエンド状態に到達していない流用可能なトナーカートリッジが存在しないと判断された場合は、図11に示すように、表示部11に新しいトナーカートリッジの交換を促す「新トナーカートリッジに交換して下さい」というメッセージを含むメッセージ画面114が表示される(ステップS11)。
【0063】
以上のように、トナーカートリッジ60のトナー残量が少なくなった時に、トナーカートリッジ60を交換する前に、画像形成装置1の付近に流用可能なトナーカートリッジが存在するか否かを確認することができる。
【0064】
以上のように構成したので、第1実施形態によれば、消耗品であるトナーを収容するとともに消耗品情報を記憶する記憶手段を備えたトナーカートリッジ60が着脱可能に装着され、トナーカートリッジを発注可能な機能を備える画像形成装置1の消耗品ユニット発注システムとして、複数の画像形成装置をネットワークを介して通信可能に接続し、画像形成装置1の構成として、消耗品検出手段として検出部509aと、消耗品ユニット判定手段552と、特定画像形成装置情報表示手段553と、を備え、使用中の画像形成装置1のトナーカートリッジ60のトナー残量が所定量以下(ニアエンド状態またはエンド状態)となった場合に、トナーカートリッジを発注する前に、特定画像形成装置情報表示手段553により、トナー残量の多い流用可能なトナーカートリッジが搭載される特定の画像形成装置の情報を使用中の画像形成装置1の表示部11に表示させることで、トナーカートリッジの無駄な発注、もしくは早すぎる発注を防止でき、近傍にある機器の中で、使用頻度に応じてトナー残量の多いトナーカートリッジを流用でき、また、トナーを使い切ることができる。
【0065】
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
第2実施形態は、画像形成装置1のトナーカートリッジ60を交換する際に、流用可能なトナーカートリッジを表示する機能に加えて、画像形成装置1のトナーカートリッジ60を新しいトナーカートリッジに交換した際に、トナー残量がある元のトナーカートリッジの再使用を促す処理工程を加えたものである。
【0066】
以下に、画像形成装置1において、トナーカートリッジ60を交換した際に、元のトナーカートリッジを使用する確認メッセージを表示する手順をフローチャートに沿って説明する。
【0067】
図12は第2実施形態の画像形成装置の消耗品ユニット発注システムにより新しいトナーカートリッジを交換した際の確認メッセージを表示する手順を示すフローチャート、図13は前記画像形成装置の表示部に表示される元のトナーカートリッジに戻すことを促すメッセージの一例を示す説明図、図14は前記画像形成装置の表示部に表示される元のトナーカートリッジに戻すことを指示するメッセージの一例を示す説明図、図15はトナーカートリッジを交換したとき操作、処理を通知するメッセージの一例を示す説明図である。
【0068】
図12に示すように、画像形成装置1のトナーカートリッジの交換処理に従って、ユーザが元のトナーカートリッジ60を新しいトナーカートリッジに交換すると(ステップS201)、図13に示すように、元のトナーカートリッジ60に戻すことを促す「今まで使用していたトナーカートリッジはまだ使用できます」というメッセージを含むメッセージ画面115が表示される(ステップS202)。
【0069】
メッセージ画面115には、「はい」を選択する選択キー115aと、「いいえ」を選択する選択キー115bが表示されている。
【0070】
そして、ステップS203に進む。ステップS203では、元のトナーカートリッジ60を使用するか否かが判断される。
【0071】
ステップS203において、ユーザによって「はい」を選択する選択キー115aがタッチされると、元のトナーカートリッジ60を使用すると判断され、図14に示すように、「今まで使用していたトナーカートリッジを元に戻してください」というメッセージを含むメッセージ画面116が表示される(ステップS204)。画面中のOKキー116aをタッチするとメッセージ画面116は消える。
【0072】
そして、ユーザが元のトナーカートリッジ60を装着すると(ステップS205)、画像形成装置1は、コピー動作可能な状態へ移行する(ステップS207)。
【0073】
一方、ステップS203において、ユーザによって「いいえ」を選択する選択キー115bがタッチされると、元のトナーカートリッジ60を使用しないと判断され、図15に示すように、「トナーカートリッジの更新登録を行います」というメッセージを含むメッセージ画面117が表示される(ステップS206)。画面中のOKキー117aをタッチするとメッセージ画面117は消える。そして、ステップS207に進む。
【0074】
以上のように、使用していたトナーカートリッジ60を新しいトナーカートリッジに交換した時に、元のトナーカートリッジ60を使用するか否かを再度確認することができる。
【0075】
以上のように構成したので、第2実施形態によれば、使用していたトナーカートリッジ60を新しいトナーカートリッジに交換した時に、元のトナーカートリッジ60を使用するか否かを再度確認されるため、トナー残量がある状態でトナーカートリッジを交換してしまうことを防止でき、トナーカートリッジ内のトナーを使い切ることができる。
【0076】
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態について説明する。
第3実施形態は、画像形成装置1のトナーカートリッジ60を交換する際に、流用可能なトナーカートリッジを表示する機能に加えて、消耗品ユニット判定手段552により複数の画像形成装置においてトナー残量が多い流用可能なトナーカートリッジがないと判断されたときに、トナーカートリッジを発注する発注画面を起動するようにしたものである。
【0077】
以下に、画像形成装置の消耗品ユニット発注システムにより、トナーカートリッジ60のトナー残量が少なくなった時に、トナーカートリッジ60を交換する際の確認メッセージを表示する手順と新しいトナーカートリッジを発注する手順をフローチャートに沿って説明する。
【0078】
図16は第3実施形態の画像形成装置の消耗品ユニット発注システムによりトナーカートリッジを交換する際の確認メッセージを表示する手順と新しいトナーカートリッジを発注する手順を示すフローチャート、図17は前記画像形成装置の表示部に表示される新しいトナーカートリッジの発注を促すメッセージ(OKキー有り)の一例を示す説明図である。
【0079】
図16に示すように、画像形成装置1の電源をONにして画像形成装置の消耗品ユニット発注システムにより画像形成装置1に使用するトナーカートリッジを取得する制御が開始されると、使用中のトナーカートリッジ60のトナー残量情報に基づき、トナー残量がニアエンド状態になったか否かが判断される(ステップS301)。
【0080】
ステップS301において、トナーカートリッジ60のトナー残量がニアエンド状態になったと判断された場合は、図8に示すように、操作パネル10の表示部11にトナーカートリッジの交換を促す「トナーカートリッジを交換して下さい」というメッセージを含むメッセージ画面111が表示される(ステップS302)。画面中のOKキー111aをタッチするとメッセージ画面111は消える。
【0081】
そして、ステップS303に進み、ネットワークを介して画像形成装置1が他の画像形成装置等に接続されているか否かが判断される。
【0082】
ステップS303において、画像形成装置1が他の画像形成装置等に接続されていると判断された場合は、ステップS304に進む。ステップS304では、色、種類が共通で、且つ、トナー残量がニアエンドにいたる前のトナー残量状態、いわゆるニア・ニアエンド状態に到達していない流用可能なトナーカートリッジが存在するか否かが判断される。そして、消耗品ユニット判定手段552により、他の画像形成装置に装着されたトナーカートリッジのトナー残量情報に基づき、それぞれのトナーカートリッジのトナー残量を比較して、トナー残量の多いトナーカートリッジが判定される。
【0083】
ステップS304において、流用可能なトナーカートリッジが存在すると判断された場合は、図9に示すように、操作パネル10の表示部11にトナーカートリッジの交換を促す「トナーカートリッジを交換して下さい」というメッセージとともに、流用可能な最適なトナーカートリッジが存在する旨と、特定画像形成装置情報表示手段553によりその最適なトナーカートリッジが搭載される機器の管理番号、機器名称、トナー型番等を含むメッセージ画面112が表示される(ステップS305)。画面中のOKキー112aをタッチするとメッセージ画面112は消える。そして、ステップS306に進む。
【0084】
一方、ステップS303において、画像形成装置1が他の画像形成装置等に接続されていないと判断された場合、または、ステップS304において、ニア・ニアエンド状態に到達していない流用可能なトナーカートリッジが存在しないと判断された場合は、そのままステップS301に戻る。
【0085】
ステップS301において、トナーカートリッジ60のトナー残量がニアエンド状態になっていないと判断された場合は、ステップS306に進み、トナーカートリッジ60のトナー残量がトナーエンド状態になったか否かが判断される。
【0086】
ステップS306において、トナーカートリッジ60のトナー残量がトナーエンド状態になったと判断された場合は、図8に示すように、操作パネル10の表示部11にトナーカートリッジの交換を促す「トナーカートリッジを交換して下さい」というメッセージを含むメッセージ画面111が表示される(ステップS307)。画面中のOKキー111aをタッチするとメッセージ画面111は消える。
【0087】
そして、ステップS308に進み、ネットワークを介して画像形成装置1が他の画像形成装置等に接続されているか否かが判断される。
【0088】
ステップS308において、画像形成装置1が他の画像形成装置等に接続されていると判断された場合は、ステップS309に進む。ステップS309では、色、種類が共通で、且つ、トナー残量がニア・ニアエンドに到達していない流用可能なトナーカートリッジが存在するか否かが判断される。そして、消耗品ユニット判定手段552により、他の画像形成装置に装着されたトナーカートリッジのトナー残量情報に基づき、それぞれのトナーカートリッジのトナー残量を比較して、トナー残量の多いトナーカートリッジが判定される。
【0089】
ステップS309において、流用可能なトナーカートリッジが存在すると判断された場合は、図10に示すように、操作パネル10の表示部11にトナーカートリッジの交換を促す「トナーカートリッジを交換して下さい」というメッセージとともに、流用可能な最適なトナーカートリッジが存在する旨と、特定画像形成装置情報表示手段553によりその最適なトナーカートリッジが搭載される機器の管理番号、機器名称、トナー型番等を含むメッセージ画面113が表示される(ステップS310)。
【0090】
一方、ステップS308において、画像形成装置1が他の画像形成装置等に接続されていないと判断された場合、または、ステップS309において、ニア・ニアエンド状態に到達していない流用可能なトナーカートリッジが存在しないと判断された場合は、図17に示すように、表示部11に新しいトナーカートリッジの発注を促す「新しいトナーカートリッジを発注して下さい」というメッセージを含むメッセージ画面118が表示される(ステップS311)。画面中のOKキー118aをタッチするとメッセージ画面118は消える。
【0091】
そして、操作パネル10の表示部11に発注画面が表示される(ステップS312)。そして、発注画面の指示に沿ってユーザがトナーカートリッジの発注を行う。
【0092】
以上のように、トナーカートリッジ60のトナー残量が少なくなった時に、トナーカートリッジ60を交換する前に、画像形成装置1の付近に流用可能なトナーカートリッジが存在するか否かを確認することができるとともに、流用可能なトナーカートリッジが存在しない場合に新しいトナーカートリッジを発注することができる。
【0093】
以上のように構成したので、第3実施形態によれば、画像形成装置の消耗品ユニット発注システムにおいて、トナーカートリッジ60を交換する際に、流用可能なトナーカートリッジを表示する機能に加えて、消耗品ユニット判定手段552により複数の画像形成装置においてトナー残量が多い流用可能なトナーカートリッジがないと判断されたときに、トナーカートリッジを発注する発注画面を起動することで、トナーカートリッジの無駄な発注、もしくは早すぎる発注を防止することができる。
【0094】
なお、上述した実施形態では、本発明に係る画像形成装置の消耗品ユニット発注システムの構成を図1に示すような操作パネル10を有する画像形成装置1に適用した例について説明したが、再生消耗品に関するメッセージを表示可能な表示部を備える装置であれば、上述したような構成の画像形成装置や複写機に限定されるものではなく、インクジェット記録装置、または、その他の装置、例えば家電製品、民生用機器(映像・音響・通信などに関連した電子機器や装置、または端末において、一般消費者による使用・一般家庭での使用を目的としているもの、または、そのことを前提に開発・設計された製品・規格を指す)、および業務用機器(法人(企業や学校、官公庁)など、一般家庭以外の用途を前提として開発された製品)等に展開が可能である。
【0095】
以上のように、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。すなわち、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0096】
1 画像形成装置
10 操作パネル
11 表示部
60 トナーカートリッジ(消耗品ユニット)
61 記憶部(記憶手段)
111,112,113,114,115,116,117,118 メッセージ画面
501 制御部
509a 検出部(消耗品検出手段)
551 消耗品情報通知手段
552 消耗品ユニット判定手段
553 特定画像形成装置情報表示手段
700 LAN(ローカルエリアネットワーク)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
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図12
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図15
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