特許第6240032号(P6240032)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6240032
(24)【登録日】2017年11月10日
(45)【発行日】2017年11月29日
(54)【発明の名称】メッセージ・ファイル統合システム
(51)【国際特許分類】
   G06F 21/62 20130101AFI20171120BHJP
   G06F 12/00 20060101ALI20171120BHJP
   G06F 17/30 20060101ALI20171120BHJP
【FI】
   G06F21/62 318
   G06F12/00 537A
   G06F17/30 120B
【請求項の数】8
【全頁数】23
(21)【出願番号】特願2014-126784(P2014-126784)
(22)【出願日】2014年6月20日
(65)【公開番号】特開2016-6554(P2016-6554A)
(43)【公開日】2016年1月14日
【審査請求日】2016年9月6日
(73)【特許権者】
【識別番号】000233055
【氏名又は名称】株式会社日立ソリューションズ
(74)【代理人】
【識別番号】110000279
【氏名又は名称】特許業務法人ウィルフォート国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】笹谷 耕資
(72)【発明者】
【氏名】柳川 勝義
【審査官】 岸野 徹
(56)【参考文献】
【文献】 特開2007−041772(JP,A)
【文献】 特開2005−242924(JP,A)
【文献】 特開2012−018507(JP,A)
【文献】 特開平06−188905(JP,A)
【文献】 特開平04−361445(JP,A)
【文献】 特開2008−242726(JP,A)
【文献】 特開2013−115654(JP,A)
【文献】 特開2013−232819(JP,A)
【文献】 特開2010−061476(JP,A)
【文献】 特開2009−294817(JP,A)
【文献】 特開2008−262293(JP,A)
【文献】 特開2005−167903(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 21/62
G06F 12/00
G06F 17/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
メッセージシステムとファイルシステムを備えたメッセージ・ファイル統合システムであって、
前記メッセージシステムは、
ユーザ端末装置からのメッセージを受信して記録するメッセージ受信手段と、
前記メッセージに添付されているファイルを、前記ファイルシステムに送信するファイル送信手段と、
前記ファイルシステムから送信されてきたファイルの権限情報に基づいて、前記メッセージの権限情報を設定するメッセージ権限情報設定手段とを備え、
前記ファイルシステムは、
前記送信されてきたファイルを記録するファイル記録手段と、
前記ファイルに権限情報を設定するファイル権限情報設定手段と、
前記ファイルに設定された権限情報を、前記メッセージシステムに送信する権限情報送信手段とを備えたことを特徴とするメッセージ・ファイル統合システム。
【請求項2】
ユーザ端末装置からのメッセージを受信して記録するメッセージ受信手段と、
前記メッセージに添付されているファイルを、ファイルシステムに送信するファイル送信手段と、
前記ファイルに権限情報を設定するよう、前記ファイルシステムに依頼するファイル権限情報設定依頼手段と、
前記ファイルシステムから送信されてきたファイルの権限情報に基づいて、前記メッセージの権限情報を設定するメッセージ権限情報設定手段と、
を備えたメッセージシステム。
【請求項3】
メッセージシステムをコンピュータによって実現するためのメッセージ・システム・プログラムであって、前記コンピュータを、
ユーザ端末装置からのメッセージを受信して記録するメッセージ受信手段と、
前記メッセージに添付されているファイルを、ファイルシステムに送信するファイル送信手段と、
前記ファイルに権限情報を設定するよう、前記ファイルシステムに依頼するファイル権限情報設定依頼手段と、
前記ファイルシステムから送信されてきたファイルの権限情報に基づいて、前記メッセージの権限情報を設定するメッセージ権限情報設定手段として機能させるためのメッセージ・システム・プログラム。
【請求項4】
メッセージシステムから送信されてきたファイルを記録するファイル記録手段と、
前記ファイルに権限情報を設定するファイル権限情報設定手段と、
前記ファイルに設定された権限情報を、前記メッセージシステムに送信する権限情報送信手段と、
を備えたファイルシステム。
【請求項5】
ファイルシステムをコンピュータによって実現するためのファイル・システム・プログラムであって、前記コンピュータを、
メッセージシステムから送信されてきたファイルを記録するファイル記録手段と、
前記ファイルに権限情報を設定するファイル権限情報設定手段と、
前記ファイルに設定された権限情報を、前記メッセージシステムに送信する権限情報送信手段として機能させるためのファイル・システム・プログラム。
【請求項6】
請求項1のシステムにおいて、
前記ファイル権限情報設定手段は、前記ファイルに設定された権限情報が変更されると、前記メッセージの権限情報を変更するため、前記ファイルに設定された変更後の権限情報を、前記メッセージシステムに送信することを特徴とするシステム。
【請求項7】
請求項1、4、5、6のいずれかのシステムまたはプログラムにおいて、
前記メッセージシステムは、メッセージ受信手段が受信して記録したメッセージを、当該メッセージの取り扱い権限を持たないユーザに転送するメッセージ転送手段をさらに備え、
前記ファイル権限情報設定手段は、上記転送が行われると、当該ユーザに対し、当該メッセージおよびその添付ファイルについての権限を与えるよう、ファイルの権限情報を変更することを特徴とするシステムまたはプログラム。
【請求項8】
請求項1、4、5、6、7のいずれかのシステムまたはプログラムにおいて、
前記メッセージシステムは、予め設定されていないユーザのユーザ端末装置からのメッセージである外部メッセージを受信する外部メッセージ受信手段をさらに備え、
前記ファイル権限情報設定手段は、前記外部メッセージが受信されると、当該外部メッセージおよび添付ファイルに対し、予め設定されているユーザに対する権限を設定するよう、ファイルの権限情報を変更することを特徴とするシステムまたはプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、メッセージやファイルの取り扱い権限の設定に関するものである。
【背景技術】
【0002】
文書の閲覧や書き換えの権限を管理するためのシステムが用いられている。たとえば、特許文献1には、役職などに応じて文書の権限を管理することのできるシステムが開示されている。このシステムによれば、役職などに応じて、文書の適切な利用を管理することができる。
【0003】
また、特許文献2には、文書ファイルを回覧するシステムにおいて、当該文書ファイルについてのアクセス権限を設定することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2001−142874
【特許文献2】特開2004−206311
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記のようなシステムでは、メッセージと文書ファイルの双方に権限の設定を行うことは容易ではなかった。たとえば、特許文献2では、文書ファイルについての権限設定しか行われておらず、メッセージについての権限設定については開示がなされていない。仮に、引用文献2のシステムがメッセージについての権限設定も行うことができるものであったとしても、メッセージと文書ファイルのそれぞれについて独立して権限設定を行わねばならず、煩雑であった。
【0006】
この発明は、上記のような問題点を解決して、メッセージ、ファイルについての権限設定が容易なシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(1)(2)(3)(7)(8)この発明に係るメッセージシステムとファイルシステムを備えたメッセージ・ファイル統合システムは、前記メッセージシステムが、ユーザ端末装置からのメッセージを受信して記録するメッセージ受信手段と、前記メッセージに権限情報を設定するメッセージ権限情報設定手段と、前記メッセージに添付されているファイルを、前記ファイルシステムに送信するファイル送信手段と、前記メッセージに設定された権限情報を、前記ファイルシステムに送信する権限情報送信手段とを備え、
前記ファイルシステムが、前記送信されてきたファイルを記録するファイル記録手段と、送信されてきた前記メッセージの権限情報に基づいて、前記ファイルに権限情報を設定するファイル権限情報設定手段とを備えたことを特徴としている。
【0008】
したがって、メッセージに対して設定された権限を、自動的に添付ファイルに引き継ぐことができる。
【0009】
(4)この発明に係るメッセージ・ファイル統合システムにおいては、メッセージ権限情報設定手段は、前記メッセージに設定された権限情報が変更されると、前記ファイルの権限情報を変更するため、前記メッセージに設定された変更後の権限情報を、前記ファイルシステムに送信することを特徴としている。
【0010】
したがって、メッセージに対する権限の変更があると、自動的にその変更が添付ファイルにも反映される。
【0011】
(5)この発明に係るメッセージ・ファイル統合システムにおいては、メッセージシステムは、メッセージ受信手段が受信して記録したメッセージを、当該メッセージの取り扱い権限を持たないユーザに転送するメッセージ転送手段をさらに備え、メッセージ権限情報設定手段は、上記転送が行われると、当該所定ユーザに対し、当該メッセージおよびその添付ファイルについての権限を与えるよう、メッセージの権限情報を変更することを特徴としている。
【0012】
したがって、メッセージを転送したユーザに対して、当該メッセージおよびファイルについての閲覧権限を与えることができる。
【0013】
(6)この発明に係るメッセージ・ファイル統合システムにおいては、メッセージシステムは、他のシステムからの外部メッセージを受信する外部メッセージ受信手段をさらに備え、メッセージ情報権限設定手段は、前記外部メッセージが受信されると、当該外部メッセージおよび添付ファイルに対し、予め設定されているユーザに対する権限を設定するよう、メッセージの権限情報を変更することを特徴としている。
【0014】
したがって、受信したメールなどをメッセージとして登録し、権限を設定することができる。
【0015】
(9)-(13)この発明に係るメッセージ・ファイル統合システムは、メッセージシステムとファイルシステムを備えたメッセージ・ファイル統合システムであって、メッセージシステムが、ユーザ端末装置からのメッセージを受信して記録するメッセージ受信手段と、前記メッセージに添付されているファイルを、前記ファイルシステムに送信するファイル送信手段と、前記ファイルシステムから送信されてきたファイルの権限情報に基づいて、前記メッセージの権限情報を設定するメッセージ権限情報設定手段とを備え、
前記ファイルシステムが、前記送信されてきたファイルを記録するファイル記録手段と、前記ファイルに権限情報を設定するファイル権限情報設定手段と、前記ファイルに設定された権限情報を、前記メッセージシステムに送信する権限情報送信手段とを備えたことを特徴としている。
【0016】
したがって、ファイルに対して設定された権限を、自動的にメッセージに引き継ぐことができる。
【0017】
(14)この発明に係るメッセージ・ファイル統合システムは、ファイル権限情報設定手段が、前記ファイルに設定された権限情報が変更されると、前記メッセージの権限情報を変更するため、前記ファイルに設定された変更後の権限情報を、前記メッセージシステムに送信することを特徴としている。
【0018】
したがって、ファイルに対する権限の変更があると、自動的にその変更がメッセージにも反映される。
【0019】
(15)この発明に係るメッセージ・ファイル統合システムにおいては、メッセージシステムが、メッセージ受信手段が受信して記録したメッセージを、当該メッセージの取り扱い権限を持たないユーザに転送するメッセージ転送手段をさらに備え、ファイル権限情報設定手段が、上記転送が行われると、当該所定ユーザに対し、当該メッセージおよびその添付ファイルについての権限を与えるよう、ファイルの権限情報を変更することを特徴としている。
【0020】
したがって、メッセージを転送したユーザに対して、当該メッセージおよびファイルについての閲覧権限を与えることができる。
【0021】
(16)この発明に係るメッセージ・ファイル統合システムにおいては、メッセージシステムが、他のシステムからの外部メッセージを受信する外部メッセージ受信手段をさらに備え、ファイル権限情報設定手段は、前記外部メッセージが受信されると、当該外部メッセージおよび添付ファイルに対し、予め設定されているユーザに対する権限を設定するよう、ファイルの権限情報を変更することを特徴としている。
【0022】
したがって、受信したメールなどをメッセージとして登録し、権限を設定することができる。
【0023】
(17)(18)この発明に係るメッセージ・ファイル統合システムは、ユーザ端末装置からのメッセージを受信して記録するメッセージ受信手段と、前記メッセージに添付されているファイルを記録するファイル記録手段と、前記メッセージおよび前記ファイルに権限情報を設定する権限情報設定手段とを備えている。
【0024】
したがって、メッセージとファイルの権限をまとめて管理することができる。
【0025】
(19)この発明に係るメッセージ・ファイル統合システムは、メッセージ受信手段が受信して記録したメッセージを、当該メッセージの取り扱い権限を持たないユーザに転送するメッセージ転送手段をさらに備え、権限情報設定手段は、上記転送が行われると、当該所定ユーザに対し、当該メッセージおよびその添付ファイルについての権限を与えるよう、権限情報を変更することを特徴としている。
【0026】
したがって、メッセージを転送したユーザに対して、当該メッセージおよびファイルについての閲覧権限を与えることができる。
【0027】
(20)この発明に係るメッセージ・ファイル統合システムは、他のシステムからの外部メッセージを受信する外部メッセージ受信手段をさらに備え、権限情報設定手段は、前記外部メッセージが受信されると、当該外部メッセージおよび添付ファイルに対し、予め設定されているユーザに対する権限を設定するよう、権限情報を変更することを特徴としている。
【0028】
したがって、受信したメールなどをメッセージとして登録し、権限を設定することができる。
【0029】
(21)(22)この発明に係るメッセージシステムは、ユーザ端末装置からのメッセージを受信して記録するメッセージ受信手段と、前記メッセージに権限情報を設定するメッセージ権限情報設定手段と、メッセージ受信手段が受信して記録したメッセージを、当該メッセージの取り扱い権限を持たないユーザに転送するメッセージ転送手段とを備え、前記権限情報設定手段は、上記転送が行われると、当該所定ユーザに対し、当該メッセージについての権限を与えるよう、権限情報を変更することを特徴としている。
【0030】
したがって、メッセージを転送したユーザに対して、当該メッセージについての閲覧権限を与えることができる。
【0031】
(23)(24)この発明に係るメッセージシステムは、ユーザ端末装置からのメッセージを受信して記録するメッセージ受信手段と、前記メッセージに権限情報を設定するメッセージ権限情報設定手段と、他のシステムからの外部メッセージを受信する外部メッセージ受信手段と、前記権限情報設定手段は、前記外部メッセージが受信されると、当該外部メッセージに対し、予め設定されているユーザに対する権限を設定するよう、権限情報を変更することを特徴としている。
【0032】
したがって、受信したメールなどをメッセージとして登録し、権限を設定することができる。
【0033】
この発明において、「メッセージシステム」とは、少なくともメッセージを管理するシステムをいい、ファイルシステムを含んでいてもよい。
【0034】
「ファイルシステム」とは、少なくともファイルを管理するシステムをいい、メッセージシステムを含んでいてもよい。
【0035】
「メッセージ受信手段」は、実施形態においては、ステップS31などがこれに対応する。
【0036】
「メッセージ権限情報設定手段」は、実施形態においては、ステップS32などがこれに対応する。
【0037】
「ファイル送信手段」は、実施形態においては、ステップS33などがこれに対応する。
【0038】
「権限情報送信手段」は、実施形態においては、ステップS35などがこれに対応する。
【0039】
「ファイル記録手段」は、実施形態においては、ステップS61などがこれに対応する。
【0040】
「ファイル権限情報設定手段」は、実施形態においては、ステップS62がこれに対応する。
【0041】
「外部メッセージ」とは、メッセージ管理システムにて登録されたメッセージ以外のメッセージをいうものであり、メールなどがこれに該当する。
【0042】
「プログラム」とは、CPUにより直接実行可能なプログラムだけでなく、ソース形式のプログラム、圧縮処理がされたプログラム、暗号化されたプログラム等を含む概念である。
【図面の簡単な説明】
【0043】
図1】この発明の一実施形態によるメッセージ・ファイル統合システムの機能ブロック図である。
図2】メッセージシステムのハードウエア構成である。
図3】ファイルシステムのハードウエア構成である。
図4】メッセージ・ファイルの投稿処理のフローチャートである。
図5】メッセージ・ファイルの投稿処理のフローチャートである。
図6】メッセージ・ファイルの投稿処理のフローチャートである。
図7】メッセージ・ファイルの登録画面例である。
図8】記録されたメッセージの例である。
図9】メッセージの閲覧権限テーブルの例である。
図10】ファイルテーブルの例である。
図11】ファイルの閲覧権限テーブルの例である。
図12】メッセージファイルの閲覧処理のフローチャートである。
図13】メッセージファイルの閲覧処理のフローチャートである。
図14】メッセージファイルの閲覧処理のフローチャートである。
図15】メッセージの表示例である。
図16】メッセージ・ファイルの投稿処理のフローチャートである。
図17】メッセージ・ファイルの閲覧処理のフローチャートである。
図18】メッセージ・ファイルの閲覧処理のフローチャートである。
図19】この発明の第二の実施形態によるメッセージ・ファイル統合システムの機能ブロック図である。
図20】メッセージ・ファイルの投稿処理のフローチャートである。
図21】メッセージ・ファイルの投稿処理のフローチャートである。
図22】メッセージ・ファイルの投稿処理のフローチャートである。
図23】メッセージ・ファイルの閲覧処理のフローチャートである。
図24】メッセージ・ファイルの閲覧処理のフローチャートである。
図25】この発明の第三の実施形態によるメッセージ・ファイル統合システムの機能ブロック図である。
図26】メッセージ転送処理のフローチャートである。
図27】この発明の第四の実施形態によるメッセージ・ファイル統合システムの機能ブロック図である。
図28】メール受信処理のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0044】
1.第一の実施形態
1.1全体構成
図1に、この発明の一実施形態によるメッセージ・ファイル統合システムの全体構成を示す。この実施形態においては、メッセージ・ファイル統合システムは、メッセージシステム30とファイルシステム60を備えている。
【0045】
メッセージシステム30のメッセージ受信手段2は、端末装置(図示せず)からのメッセージを受信して、記録部10に記録する。メッセージ権限情報設定手段4は、メッセージ12に対応づけて権限情報14を設定する。この実施形態では、権限情報14として、誰に閲覧権限があるかを設定するようにしている。
【0046】
ファイル送信手段6は、メッセージにファイルが添付されていれば、このファイルをファイルシステム60に送信する。権限情報送信手段8は、メッセージ12に設定された権限情報14をファイルシステム60に送信する。
【0047】
ファイルシステム60のファイル記録手段20は、ファイルを受信して記録部24に記録する。ファイル権限情報設定手段22は、権限情報14を受信して、上記ファイルに対応づけて記録する。
【0048】
以上のようにして、メッセージに対して設定された権限がファイルにも自動的に与えられる。
【0049】
1.2ハードウエア構成
図2に、メッセージシステム30のハードウエア構成を示す。CPU34には、ディスプレイ32、メモリ36、通信回路38、ハードディスク40、DVD−ROMドライブ42が接続されている。通信回路38は、インターネットに接続するためのものである。これにより、ユーザの使用する端末装置(図示せず)やファイルシステム60と通信を行うことができる。
【0050】
ハードディスク40には、オペレーティングシステム44、メッセージ・システム・プログラム46が記録されている。メッセージ・システム・プログラム46は、オペレーティングシステム44と協働してその機能を発揮するものである。また、メッセージ・システム・プログラム46、オペレーティングシステム44は、DVD−ROM54に記録されていたものを、DVD−ROMドライブ42を介して、ハードディスク40にインストールしたものである。
【0051】
図3に、ファイルシステム60のハードウエア構成を示す。CPU64には、ディスプレイ62、メモリ66、通信回路68、ハードディスク70、DVD−ROMドライブ72が接続されている。通信回路68は、インターネットに接続するためのものである。これにより、ユーザの使用する端末装置(図示せず)やメッセージシステム30と通信を行うことができる。
【0052】
ハードディスク70には、オペレーティングシステム74、ファイル・システム・プログラム76が記録されている。ファイル・システム・プログラム76は、オペレーティングシステム74と協働してその機能を発揮するものである。また、ファイル・システム・プログラム76、オペレーティングシステム74は、DVD−ROM84に記録されていたものを、DVD−ROMドライブ72を介して、ハードディスク70にインストールしたものである。
【0053】
1.3メッセージ・ファイルの投稿処理
図4図6に、メッセージ・システム・プログラムおよびファイル・システム・プログラムのフローチャートを示す。ユーザ端末装置を用いて、ユーザがファイルを作成し(ステップS1)、メッセージを作成する(ステップS2)。さらに、このメッセージにファイルを添付する(ステップS3)。図7に、ユーザ端末装置における表示例を示す。作成したメッセージ90と指定された添付ファイル92が示されている。
【0054】
続いて、ユーザは、ユーザ端末装置を用いて、このメッセージとファイルの閲覧権限を指定する(ステップS4)。たとえば、画面に表示されたユーザ一覧の中から、閲覧権限を与えるユーザを選択することによって指定を行う。これにより、図7に示すように、閲覧権限の指定94が表示される。
【0055】
次に、ユーザが投稿ボタン96をクリックして、アップロード指令が与えられると(ステップS5)、ユーザ端末装置は、メッセージおよび閲覧権限を、メッセージ管理サーバ装置30に送信する(ステップS6)。
【0056】
メッセージ管理サーバ装置30のCPU34(以下、メッセージ管理サーバ装置30と省略することがある)は、受信したメッセージをハードディスク40に記録する(ステップS31)。図8に、記録されたメッセージの一覧を示す。図8に示すように、各メッセージには、メッセージIDが付されて記録される。
【0057】
次に、メッセージ管理サーバ装置30は、受信した閲覧権限に基づいて、閲覧権限テーブル52を生成(あるいは更新)する。図9に生成された閲覧権限テーブル52を示す。メッセージIDに対応付けて、閲覧権限を有するユーザのユーザIDが記述されている。メッセージ管理サーバ装置30は、この閲覧権限テーブル52を、ハードディスク40に記録する(ステップS32)。
【0058】
続いて、ユーザ端末装置は、添付されているファイルをメッセージ管理サーバ装置30に送信する(ステップS7)。メッセージ管理サーバ装置30は、このファイルを受信し、これをファイル管理サーバ装置60に転送する(ステップS33)。また、メッセージ管理サーバ装置30は、ファイルと添付元メッセージとの対応を示すファイルテーブルを作成(あるいは更新)し、記録する(ステップS34)。ファイルを受信したファイル管理サーバ装置60は、ハードディスク70にファイルを記録する(ステップS61)。
【0059】
さらに、メッセージ管理サーバ装置30は、メッセージ閲覧権限を、ファイル管理サーバ装置60に送信する(ステップS34)。ファイル管理サーバ装置60は、このメッセージ閲覧権限を受けて、これをファイル閲覧権限として、閲覧権限テーブル82を生成(あるいは更新)し、記録する(ステップS62)。図11に、ファイルの閲覧権限テーブル82の例を示す。
【0060】
以上のようにして、メッセージの閲覧権限を、当該メッセージに添付したファイルにも引き継ぐことができる。
【0061】
なお、この実施形態では、メッセージの閲覧権限とファイルの閲覧権限を別途管理した上で、同期をとるようにしている。したがって、メッセージ管理サーバ装置30の処理を本発明に適用するようにすれば、既に提供されているファイル管理サーバ装置60をそのまま用いることができるという利点がある。
【0062】
なお、上記では説明を省略したが、メッセージ管理サーバ装置30、ファイル管理サーバ装置60ともに、ユーザ認証(たとえば、ユーザIDおよびパスワードによる認証)が必要である。この実施形態では、ユーザがメッセージ管理サーバ装置30にアクセスして、ユーザ認証のための情報(ユーザID、パスワードなど)を登録・変更すると、メッセージ管理サーバ装置30は、これをファイル管理サーバ装置60に転送する。これを受けて、メッセージ管理サーバ装置30においても、同様に、ユーザ認証のための情報が更新される。したがって、メッセージ管理サーバ装置30とファイル管理サーバ装置60のユーザ認証のための情報が常に同一のものとなる、
ユーザが、ユーザ端末装置からメッセージ管理サーバ装置30にログインすると、メッセージ管理サーバ装置30はユーザ認証を行うとともに、ユーザID、パスワードをファイル管理サーバ装置60に転送する。これにより、ファイル管理サーバ装置60においてもユーザ認証が行われ、ログインがなされる。
【0063】
以上のようにして、ユーザからは、メッセージ管理サーバ30に対するログインを行うだけで、ファイル管理サーバ60へのログインも行われることになる。
【0064】
1.4メッセージ・ファイルの閲覧処理
図12図14に、メッセージ・ファイルの閲覧処理のフローチャートを示す。ユーザがユーザ端末装置に表示されたメッセージ一覧から、マウスなどでメッセージを選択すると、ユーザ端末装置からメッセージ管理サーバ装置30に対して、メッセージ取得要求が送信される(ステップS11)。このメッセージ取得要求には、対象となるメッセージのID、ユーザIDなどが含まれている。
【0065】
メッセージ管理サーバ装置30は、メッセージ取得要求を受けて、当該メッセージに対して、そのユーザが閲覧権限を有しているかどうかを確認する(ステップS41)。この確認は、図9のメッセージ閲覧権限テーブルを参照することによって行われる。
【0066】
メッセージ管理サーバ装置30は、当該ユーザに閲覧権限があることを確認すると、当該メッセージを、メッセージテーブル(図8参照)から読み出してユーザ端末装置に送信する(ステップS42)。
【0067】
ユーザ端末装置は、このメッセージを受けてディスプレイに表示する(ステップS12)。表示例を図15に示す。メッセージ100が表示され、その横に、添付ファイルがあることを示す表示102がなされている。
【0068】
ユーザが添付ファイルの表示102をクリックすると、ユーザ端末装置は、ファイル取得要求をメッセージ管理サーバ装置30に送信する(ステップS13)。この要求には、ファイル名、ユーザIDが含まれる。
【0069】
メッセージ管理サーバ装置30は、この要求を受けて、当該ユーザが、当該ファイルについて閲覧権限を持っているかどうかを確認する(ステップS43)。この権限確認は以下のようにして行う。まず、ファイルテーブル(図10)を参照して、ファイル名に対応する添付元メッセージのIDを取得する。次に、図9のメッセージの閲覧権限テーブルを参照して、当該ユーザが、当該メッセージについて閲覧権限を有しているかどうか(つまり、当該ファイルに対する閲覧権限を有しているかどうか)を確認する。
【0070】
メッセージ管理サーバ装置30は、閲覧権限を確認すると、ファイル管理サーバ装置60に対して、当該ファイルを要求する(ステップS44)。ファイル管理サーバ装置60は、要求されたファイルを暗号化してメッセージ管理サーバ装置30に返信する(ステップS70)。これを受信したメッセージ管理サーバ装置30は、ユーザ端末装置に転送する(ステップS45)。なお、ファイル管理サーバ装置60から、直接、ユーザ端末装置に暗号化ファイルを送信するようにしてもよい。
【0071】
次に、ユーザがユーザ端末装置において、当該暗号化ファイルを開くための操作(ダブルクリックなど)を行うと、ユーザ端末装置は、メッセージ管理サーバ装置60に対してファイル閲覧要求を送信する(ステップS14)。
【0072】
これを受けたファイル管理サーバ装置60は、当該ユーザがファイルの閲覧権限を有しているかどうかを確認する(ステップS71)。この確認は、図11のファイル閲覧権限テーブルを参照して行う。閲覧権限を確認できれば、ファイル管理サーバ装置60は、ユーザ端末装置に対して暗号キーを送信する(ステップS72)。ユーザ端末装置は、暗号キーを受け取り、暗号化ファイルを復号化し、表示する(ステップS15)。以上のようにして、メッセージとファイルの閲覧を行うことができる。
【0073】
1.5その他
(1)上記実施形態では、メッセージに対して権限を設定した場合について説明した。しかし、メッセージ対してすでに設定されている権限を変更した場合も、上記と同様の処理によって、当該メッセージに添付されているファイルの権限を自動的に変更することができる。
【0074】
(2)上記に加えて、ファイルの閲覧権限を変更した場合に、自動的にそのファイルが添付されているメッセージの閲覧権限を変更するようにしてもよい。
【0075】
(3)上記実施形態では、閲覧権限について説明したが、書換権限などその他の権限についても同じように適用することができる。
【0076】
(4)上記実施形態では、メッセージ管理サーバ装置30とファイル管理サーバ装置60を、別の装置として構築している。しかし、これらを一体化して、メッセージ・ファイル管理サーバ装置として構築してもよい。その場合の、メッセージ・ファイル管理サーバ装置におけるメッセージファイル投稿処理のフローチャートを、図4図5図16に示す。図4図5においては、メッセージ管理サーバ装置の処理が、この例におけるメッセージ・ファイル管理サーバ装置の処理となる。図4図5の処理に続いて、図16の処理が実行される。
【0077】
図16において、ファイルがメッセージ・ファイル管理サーバ装置に送信される(ステップS7)。メッセージ・ファイル管理サーバ装置は、送信されてきたファイルを暗号化してハードディスクに記録する(ステップS33)。さらに、図11に示すファイルの閲覧権限テーブルを作成(もしくは更新)する(ステップS34)。
【0078】
図12図17図18に、メッセージファイル閲覧処理のフローチャートを示す。図12においては、メッセージ管理サーバ装置の処理が、この例におけるメッセージ・ファイル管理サーバ装置の処理となる。図12の処理に続いて、図17図18の処理が実行される。
【0079】
図17において、ユーザがメッセージ添付されたファイルをクリックすると、ファイル取得要求が、メッセージ・ファイル管理サーバ装置に送信される(ステップS13)。メッセージ・ファイル管理サーバ装置は、ファイル閲覧権限テーブルを参照して、当該ユーザが当該ファイルに対して閲覧権限を有しているかどうかを判断する(ステップS43)。メッセージ・ファイル管理サーバ装置は、閲覧権限を確認できれば、暗号化されたファイルをユーザ端末装置に送信する(ステップS45)。
【0080】
ユーザが当該暗号化ファイルをダブルクリックするなどして開こうとすると、ファイル閲覧要求がメッセージ・ファイル管理サーバ装置に送信される(ステップS14)。これを受けて、メッセージ・ファイル管理サーバ装置は、ファイル閲覧権限テーブルを参照して、当該ユーザが当該ファイルに対して閲覧権限を有しているかどうかを判断する(ステップS46)。メッセージ・ファイル管理サーバ装置は、閲覧権限を確認できれば、暗号キーをユーザ端末装置に送信する(ステップS47)。ユーザ端末装置は、受け取った暗号キーによってファイルを復号化し、ファイルを閲覧する(ステップS15)。
【0081】
なお、上記においてステップS45にて、ファイルとともに暗号化キーを送信するようにしてもよい。
【0082】
(5)上記各変形例は、その本質に反しない限り、第二の実施形態以下にも適用することができる。
【0083】
2.第二の実施形態
2.1全体構成
図19に、第二の実施形態によるッセージ・ファイル統合システムの全体構成を示す。この実施形態においては、メッセージ・ファイル統合システムは、メッセージシステム30とファイルシステム40を備えている。
【0084】
第一の実施形態では、メッセージシステムがユーザ端末装置との連絡をとっていたが、この実施形態では、ファイルシステムがユーザ端末装置との連絡をとっている。
【0085】
ファイルシステム60のファイル受信手段3は、端末装置(図示せず)からのファイル付きメッセージを受信して、記録部24に記録する。ファイル権限情報設定手段5は、ファイル26に対応づけて権限情報28を設定する。この実施形態では、権限情報28として、誰に閲覧権限があるかを設定するようにしている。
【0086】
メッセージ送信手段7は、メッセージをメッセージシステム30に送信する。権限情報送信手段9は、ファイル26に設定された権限情報28をメッセージシステム30に送信する。
【0087】
メッセージシステム30のメッセージ記録手段21は、メッセージを受信して記録部10に記録する。メッセージ権限情報設定手段23は、権限情報28を受信して、上記メッセージに対応づけて記録する。
【0088】
以上のようにして、ファイルに対して設定された権限がメッセージにも自動的に与えられる。
【0089】
2.2ハードウエア構成
この実施形態におけるハードウエア構成は、第一の実施形態と同様であるので省略する。
【0090】
2.3メッセージ・ファイルの投稿処理
この実施形態における、メッセージ・ファイルの投稿処理のフローチャートを図20図21図22に示す。メッセージ管理サーバ装置30がユーザ端末装置からメッセージおよびファイルを受け取るのではなく、ファイル管理サーバ装置60がこれを受け取るようにしている。したがって、ファイル管理サーバ装置60がファイルの権限を設定し(ステップS52)、メッセージ管理サーバ装置30にメッセージを転送する(ステップS53)。また、ファイル管理サーバ装置60は、ファイル閲覧権限を、メッセージ管理サーバ装置30に送信し(ステップS55)、メッセージ管理サーバ装置60は、これを受けて、ファイル閲覧権限と同様にメッセージ閲覧権限を設定する(ステップS82)。なお、この実施形態では、ファイルを暗号化せずに記録するようにしているが、第一の実施形態と同じように暗号化して記録するようにしてもよい。
【0091】
メッセージ・ファイル閲覧処理のフローチャートを、図23図24に示す。フェイル管理サーバ装置60は、ファイル取得要求があると(ステップS11)、ファイル閲覧権限を確認した上で(ステップS61)、ファイルを送信する(ステップS62)。また、メッセージ取得要求があると(ステップS13)、メッセージ閲覧権限を確認した上で(ステップS63)、メッセージ管理サーバ装置30に対しメッセージ要求を行う(ステップS64)。メッセージ管理サーバ装置30は、これを受けてメッセージを、ファイル管理サーバ装置60に送信する(ステップS70)。ファイル管理サーバ装置60は、受信したメッセージを、ユーザ端末装置に転送する(ステップS65)。
【0092】
2.4その他
(1)上記実施形態では、ファイルに対して権限を設定した場合について説明した。しかし、ファイル対してすでに設定されている権限を変更した場合も、上記と同様の処理によって、当該ファイルが添付されているメッセージの権限を自動的に変更することができる。
【0093】
(2)上記に加えて、メッセージの閲覧権限を変更した場合に、自動的に添付されているフェイスの閲覧権限を変更するようにしてもよい。
【0094】
(3)上記実施形態では、閲覧権限について説明したが、書換権限などその他の権限についても同じように適用することができる。
【0095】
(4)上記実施形態では、メッセージ管理サーバ装置30とファイル管理サーバ装置60を、別の装置として構築している。しかし、第一の実施形態のその他に示すように、これらを一体化して、メッセージ・ファイル管理サーバ装置として構築してもよい。
【0096】
(5)上記各変形例は、その本質に反しない限り、第一の実施形態、第三の実施形態以下にも適用することができる。
【0097】
3.第三の実施形態
3.1全体構成
この発明の第三の実施形態によるメッセージシステムの全体構成を図25に示す。メッセージ受信手段2は、ユーザ端末装置(図示せず)からのメッセージを受信し、記録部10に記録する。メッセージ権限情報設定手段4は、記録部10に記録したメッセージ12に対して、権限情報14を設定する。
【0098】
メッセージ転送手段101は、メッセージ12を、閲覧権限のないユーザに転送する。かかる転送に対応して、メッセージ権限情報設定手段4は、上記閲覧権限のないユーザに対し、当該メッセージ12に対してのみ閲覧権限を与えるように権限情報14を訂正する。
【0099】
したがって、閲覧権限のないユーザに対してメッセージ12を転送した場合に、当該メッセージ12に対してのみ閲覧権限を与えることができる。
【0100】
3.2ハードウエア構成
この実施形態におけるメッセージシステムは、メッセージ管理サーバ装置を備えて構成されており、そのハードウエア構成は、第一の実施形態におけるメッセージ管理サーバ装置30と同様である。
【0101】
3.3メッセージ転送処理
図26に、メッセージ転送処理のフローチャートを示す。ユーザは、ユーザ端末装置を操作して、メッセージを作成する(ステップS101)。このメッセージを、メールによって、閲覧権限を持たないユーザにメール転送する場合には、メールアドレスが指定される(ステップS102)。そして、ユーザの操作により、メッセージの登録依頼と転送依頼が、メッセージ管理サーバ装置30に送信される(ステップS103)。
【0102】
メッセージ管理サーバ装置30は、メッセージ転送登録・転送依頼を受けると、メッセージを−ディスクに記録するとともに、権限情報を設定する(ステップS131)。つまり、予め定められているメンバーユーザに対して、閲覧権限を与える。次に、メッセージ管理サーバ装置30は、宛先のメールアドレスに基づいて、当該ユーザを一時ユーザとして追加する。さらに、受信した当該メッセージの閲覧権限を、当該ユーザに与えるよう権限情報に追加する(ステップS132)。
【0103】
続いて、メッセージ管理サーバ装置30は、メッセージを宛先のメールアドレスに転送する処理を行う(ステップS133)。たとえば、メールサーバに対して、当該メッセージを宛先のメールアドレスに送信するように依頼する。
【0104】
以上のようにして、閲覧権限を持たないユーザに対してメッセージを転送した場合に、そのユーザに対して、当該メッセージについてのみ一時的に閲覧権限を与えることができる。
【0105】
3.4その他
(1)上記実施形態では、メッセージを転送する場合について説明した。しかし、ファイルを転送する場合についても同じように適用することができる。
【0106】
(2)上記実施形態では、メッセージのみを管理するシステムとして説明した。しかし、第一・第二の実施形態のように、メッセージとファイルを管理するシステムにも適用することができる。この場合、メッセージについて一時権限が与えられると、添付したファイルにも同様に一時権限が与えられる。あるいは、ファイルについて一時権限が与えられると、そのファイルが添付されているメッセージにも同様に一時権限が与えられる。
【0107】
(3)上記各変形例は、その本質に反しない限り、第一、二の実施形態、第四の実施形態以下にも適用することができる。
【0108】
4.第四の実施形態
4.1全体構成
この発明の第四の実施形態によるメッセージシステムの全体構成を図27に示す。メッセージ受信手段2は、メンバーであるユーザのユーザ端末装置からメッセージを受信し、記録部10に記録する。メッセージ権限情報設定手段4は、このメッセージに関して予め定められたユーザに対して、権限情報を付す。
【0109】
外部メッセージ受信手段110は、上記メンバー以外のユーザの端末装置からメッセージを受信し、記録部10に記録する。メッセージ権限情報設定手段4は、予め定められたユーザが閲覧可能となすように、このメッセージの閲覧権限を設定する。
【0110】
したがって、外部からのメッセージもシームレスに扱うことができる。
【0111】
4.2ハードウエア構成
この実施形態におけるメッセージ・ファイルシステムのハードウエア構成は、第一の実施形態におけるものと同様である。
【0112】
4.3メッセージ転送処理
図28に、メッセージ管理サーバ装置30のメール受信時のフローチャートを示す。この実施形態では、メッセージ・ファイル管理システムにメール内容を登録するための特定のアドレスが設定されている。したがって、当該アドレスに対して、メールが送信されてくると、メールサーバからメッセージ管理サーバ装置30に対して、当該メールが送られることになる(ステップS141)。
【0113】
メッセージ管理サーバ装置30は、受信したメールを解析し、本文と添付ファイルに分ける(ステップS142)。続いて、メール本文を、メッセージとしてハードディスク40に記録する(ステップS143)。さらに、当該メッセージに対し、予め定められた閲覧権限を設定する(ステップS144)。
【0114】
メールにファイルが添付されていた場合には、当該ファイルの登録を,ファイル管理サーバ装置60に依頼する(ステップS145)。ファイル登録の処理は、第一の実施形態に示すとおりである。したがって、ファイルに対しても、メッセージと同じように閲覧権限が設定されることになる。
【0115】
4.4その他
(1)上記実施形態では、メッセージとファイルを管理するシステムとして説明した。しかし、メッセージのみを管理するシステムとして構築することもできる。
【0116】
(2)上記各変形例は、その本質に反しない限り、第一、二、三の実施形態にも適用することができる。

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28