(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【背景技術】
【0002】
近年、特定の構造を有する導体パターンを周期的に配置することで当該構造中を伝搬する電磁波の伝播特性を人工的に制御する技術(メタマテリアル技術)が提案されている。このメタマテリアルの最も基本的な構成要素として知られるものに、環状の導体を周方向の一部で切断したC字状のスプリットリングを用いたスプリットリング共振器がある。スプリットリング共振器は、磁界と相互作用することで実効的な透磁率を制御することができる。
【0003】
通信機能を有した電子装置においては、常に小型化が望まれており、これに伴い、通信を担うアンテナも小型化が要求されている。そこで、スプリットリング共振器を利用してアンテナを小型化する技術が提案されている。
【0004】
関連技術のスプリットリング共振器アンテナ(Sprit Ring Resonatorアンテナ、以降SRRアンテナとする)は、装置の部品実装プリント基板に直接描画される構成であった。また、スプリットリング共振器には、電波放射の源となる強烈な高周波渦電流が流れる。そのため、スプリットリング共振器の周辺近傍に金属物を実装した場合、当該金属物がこの渦電流を阻害してしまう。アンテナ特性を保護するため、スプリットリング共振器の周辺近傍には金属物を実装することができなかった。
【0005】
図12は、一般的なタブレット端末の筐体内部の構成を示す図である。
図12はLCD(Liquid Crystal Display)表示画面の裏側から内蔵物を見た図である。タブレット端末の狙うべき外観スタイルは、大画面かつ小型外観、すなわち狭額縁である。そのため、LCD1の上に部品実装プリント基板2と電池3が配置される。すなわち一番大きな構造物であるLCD1を装置外形として、その内輪に他の部品が実装される。LCD1のサイズに添って装置筐体4を設計し、極力装置外形を小さくかつLCD表示画面を大きくする。この場合、SRRアンテナのスプリットリング共振器とLCD1は近接せざるを得ない事になる。ここで、LCD1は金属物では無さそうに思える。しかし、LCD1には強度確保のための金属カバーが付いているため、LCD1はまさに金属の固まりでありアンテナ特性を阻害する要因となる。したがって、LCD1上に配置される部品実装プリント基板2にSRRアンテナを実装することは出来ない。例えば
図12に示すようにSRRアンテナ5を配置したとしても、SRRアンテナとLCDの金属部とが近接してしまう。
【0006】
特許文献1には、メタマテリアルを用いたアンテナが開示されている。すなわち、アンテナとして機能させたい領域を他の領域と区画する領域の金属筐体の内側に、複数のメタマテリアルを貼り付ける。アンテナとして機能させたい領域が、他の領域と電磁気的に分離されて、電磁界のメタマテリアルの共振波長の近傍の成分の電磁波と共振するアンテナとして機能する。この結果、金属筐体の一部をアンテナとして機能させることができる。
【0007】
特許文献2には、レーダビームの視野を調整するレンズとしてメタマテリアルを用いる車両用のレーダシステムが開示されている。
【発明を実施するための形態】
【0014】
[第1の実施形態]
図1は、第1の実施形態にかかるアンテナ装置10の構成を示す図である。プリント基板11には、給電部12と、スプリットリング共振部13と、インピーダンス整合部14と、結合部15とが設けられている。給電部12、インピーダンス整合部14、結合部15はそれぞれスプリットリング共振部13に接続している。
【0015】
給電部12には、同軸ケーブル又はマイクロストリップライン等の電波を損失なく伝送する伝送線路が接続される。
【0016】
スプリットリング部13、インピーダンス整合部14、結合部15は、プリント基板に銅箔で描画印刷されている。
図1において斜線で示されている部分には銅箔が設けられており、白色で示されている部分には銅箔が設けられていない。具体的には、スプリットリング共振部13及びインピーダンス整合部14それぞれの周囲を囲むように銅箔が設けられている。
【0017】
図1の長点線で囲まれるスプリットリング共振部13は、その周囲の一部にスプリット部を有する。スプリット部では、間隙を挟んで銅箔パターンが対向している。スプリット部は、コンデンサの機能を有する。
【0018】
図1の一点鎖線で囲まれるインピーダンス整合部14には、RF回路とのインピーダンス整合性を高めるための一般的な技術が用いられる。
【0019】
スプリットリング部13、インピーダンス整合部14を含む部分を、SRRコアと称する。SRRコアの構成により、共振周波数が決定される。
【0020】
装置筐体内の金属部とアンテナ装置10の結合部15とを接続することで、アンテナ装置10を構成する。
【0021】
図2は、アンテナ装置10の実装例を示す図である。
図2(a)は、LCD1、部品実装プリント基板2、電池3を
図12と同様に配置した装置筐体内部の斜視図である。
図2(b)は、アンテナ装置10の実装部分の拡大図である。結合部15とLCD1の金属壁部、つまりLCD1の強度確保のための金属カバーの側面とを結合(接触)させることによりアンテナ装置10を実装する。すなわち、アンテナ装置10は、LCD1の部品実装面(部品実装プリント基板や電池が実装されている面)に対して垂直に実装される。
図2(a)、(b)においては、SRRコアのパターン印刷は、プリント基板11の裏面に施されているものとする。結合部15とLCD1の金属壁部との結合には、導通性両面テープ、ガスケット(導通性クッション)を用いることができる。また、結合部が他の部品等を用いて金属壁部に押さえ付けられるような構造となるように設計することもできる。
【0022】
SRRコアに流れる電流だけでは、実用的な放射効率を実現することができない。そこで、本実施形態にかかるアンテナ装置10は、LCD1の金属壁部の端(第1の端部16及び第2の端部17)から有限の距離(
図2では点線矢印で示す部分)を有する位置に実装される。点線矢印で示す部分もSRRコア同様電波放射を司る。なお、第1の端部16とアンテナ装置を実装する箇所との間の距離は、第2の端部17とアンテナを実装する箇所との間の距離と同じでなくてもよい。
【0023】
アンテナ装置10の給電部12は、同軸ケーブル6を介して部品実装プリント基板2に実装されたRF回路(図示せず)と接続している。
【0024】
次に、本実施形態によるアンテナ装置10の動作について説明する。
【0025】
周波数fのRF信号が入力されたスプリットリング共振部13は、その周囲に沿ってリング状に流れる電流によって生じるインダクタンスLとスプリット部に生じるキャパシタンスCとからなるLC直列共振回路として、入力されたRF信号を既知である次式に基づいて共振させる。π(パイ)は円周率を表す。
【0026】
f=1/2π√LC・・・・・(式1)
まず、RF回路が給電部12に周波数fのRF信号を出力する。給電部12は、RF回路から入力した当該周波数fのRF信号をスプリットリング共振部13に出力する。周波数fのRF信号が入力されたスプリットリング共振部13は、その周囲に沿ってリング状に流れる電流によって生じるインダクタンスLとスプリット部に生じるキャパシタンスCとからなるLC直列共振回路を形成する。これにより、入力されたRF信号を共振させる。そして、アンテナ装置10は、スプリットリング共振部13において生じる共振現象に基づいて周波数fの電磁波信号を中空に放射する。このように、本実施形態によるアンテナ装置10は周波数fの電磁波を中空に放射するアンテナとして機能する。
【0027】
図3及び4は、本実施の形態にかかるアンテナ装置10の特性を示す図である。
図3はアンテナ装置のインピーダンス特性、
図4はリターンロス特性を示す。
図3及び
図4に示した特性は、ネットワークアナライザをアンテナの給電部12に接続して測定したものである。
【0028】
インピーダンスとは、高周波におけるアンテナ装置の特性を表すものの一つであり、スミスチャートに描かれる。一般的には、スミスチャート円の中心の50Ωに近いほど、アンテナ装置としての特性がよく、さらに回路との整合もよくなる。
【0029】
リターンロスとは、インピーダンスと同じ測定により得られるものであり、チャートへの表し方が異なるものである。50Ωに近いほど小さな値になるように作成された図である。すなわち、
図4に示す谷の部分が50Ωに近い部分であり、アンテナ装置の特性がよく、さらに回路との整合もよくなる。
図4においてマーカー1と2の間にある谷が共振周波数である。アンテナ装置10の共振周波数は、2400〜2500MHzであることがわかる。共振周波数が2400〜2500MHzであるアンテナ装置は、例えばWiFi(Wireless Fidelity、登録商標)のアンテナ装置として用いられる。
【0030】
図5は、回路との整合損失とリターンロスとの関係を示す図である。
図5からわかるように、リターンロスが−5dB以上になると整合損失が急激に増加する。そのため、設計ではリターンロスが−5dB以下となるように心がける。本実施の形態にかかるアンテナ装置10の場合、
図4に示すように、WiFi使用周波数帯域(2400〜2500MHz)においてリターンロスが−5dB以下になっており、WiFiアンテナに適したアンテナ装置であることがわかる。
【0031】
本実施形態にかかるアンテナ装置10は、LCD1の金属壁部と結合することでアンテナとして機能する。また、アンテナ装置10は、LCD1の金属壁部の端から有限の距離を有する位置に実装される。これにより、アンテナ装置自身を小型化しつつ、十分なアンテナ特性を確保することができる。さらに、SRRコアは金属壁部から所定の距離だけ離れている。本実施形態では、アンテナ装置がLCD1の金属壁部に金属面に対して垂直に実装される。これにより、SRRコアが印刷されたプリント基板平面に垂直な方向にLCDの金属部、すなわち、SRRコアを流れる高周波渦電流を遮る金属部が近接していない。そのため、アンテナ特性を阻害することなくアンテナ装置を実装することができる。
【0032】
本実施形態では、アンテナ装置10が無線信号の送信側として電磁波を放射するアンテナ装置である場合を説明した。しかし、アンテナ装置10は、無線信号の受信側として電磁波を受信することも可能である。すなわち、アンテナ装置10は、外部から中空を伝搬する周波数fの電磁波を受信して、当該受信したRF信号をRF回路(受信回路)へと出力することもできる。この場合の動作は、上述した放射する際の動作と逆の動作となる。
【0033】
また、アンテナ装置10は、金属平面と正確に垂直である必要はなく、やや斜めでもよい、
また、SRRコアは、銅箔で形成される場合が一般的であるが、導電性であれば他の素材で形成されてもよく、各々が同一の素材であってもよいし、異なる素材であってもよい。
【0034】
また、アンテナ装置10は、タブレット端末だけでなく種々の無線通信装置に実装されうる。アンテナ装置の小型化により、無線通信装置全体の小型化が可能となる。
[第2の実施形態]
図6は、第2の実施形態にかかるアンテナ装置20、21、22の構成を示す図である。アンテナ装置20、21、22は、第1の実施形態にかかるアンテナ装置10と同様のSRRコアを有している。アンテナ装置20、21、22は、結合部とLCD1の金属部との結合の態様がアンテナ装置10と異なる。
【0035】
図6(a)に示すアンテナ装置21では、結合部25とLCD1の金属部とが2点で結合(接触)している(2点接触型)。
【0036】
図6(b)に示すアンテナ装置20では、結合部35の面積がアンテナ装置10における結合部15の面積よりも小さく、1点でLCD1の金属部と結合(接触)している(1点接触型)。
【0037】
図6(c)に示すアンテナ装置22では、SRRコアが印刷されたプリント基板に対して平行な方向から見た図である。
図6(c)では、結合部とLCDの金属部との直接の接触はなく、面同士が容量結合部45において静電容量結合している(非接触型)。容量結合部45がコンデンサとしての機能を有する。そのため、容量結合部45の面積が大きく、かつ空間間隙が小さいほど静電容量が大きくなり、結合が強くなる。
【0038】
アンテナ装置20、21、22の動作は、第1の実施形態におけるアンテナ装置10の動作と同様である。
【0039】
本実施形態にかかるアンテナ装置20、21、22によれば、LCD1の金属部の形状に合わせた結合態様を実現することができ、より信頼性の高い結合を実現することができる。
[第3の実施形態]
図7は、第3の実施形態にかかるアンテナ装置30を示す図である。
【0040】
部品実装基板2上に、誘電体素材のブロックを設ける。本実施形態では、セラミック素材の直方体7を設ける。当該直方体7の表面にはスプリットリング共振部23及びインピーダンス整合部24が描画印刷され、SRRコアを構成する。直方体7は、底面で部品実装基板2の配線と半田づけする。
【0041】
図8は、アンテナ装置のリターンロス特性を示す図である。
図8において比較のために、第1の実施形態にかかるアンテナ装置10のリターンロス特性Bと本実施の形態にかかるアンテナ装置30のリターンロス特性Aとを重ねて表示した。
図8からわかるように、アンテナ装置10に比べて多少カバー周波数帯域の範囲が狭くなる。しかしこれは、対応すべきシステムの周波数帯域に応じてアンテナ装置を適切に設計することで解決する。
【0042】
セラミック素材の直方体7の表面SRRコアを描画印刷することにより、第1及び2の実施形態におけるプリント基板11に描画印刷したSRRコアと異なり、アンテナ装置を1つの自動搭載部品として扱うことができる。そのため、製造が容易になる。
【0043】
なお、アンテナ装置30の形状は直方体に限られず、立方体や円柱形などでもよい。また、素材はセラミックに限られず、樹脂であってもよい。
[第4の実施形態]
図9は、第4の実施形態にかかる在庫管理システム100の構成を示す図である。第1乃至3の実施形態においては、装置筐体内の金属部とアンテナ装置の結合部とを結合(接触)させる構成としたが、自装置内の金属部で無く、例えばあるシステムに含まれる金属製のラックやBOXと結合部とを結合させることもできる。
図11は、ジュース等の自動販売機に無線機を搭載し、在庫管理をするシステムである。在庫管理システム100は、自動販売機41、無線機8、同軸ケーブル9、アンテナ装置40を含む。アンテナ装置40は、第1乃至3の実施形態におけるアンテナ装置と同様の構成である。無線機8とアンテナ装置40とは同軸ケーブル9で接続されている。アンテナ装置40の結合部と自動販売機41の金属部とを結合することにより、SRRアンテナを構成することができる。
[第5の実施形態]
図10は、第5の実施形態にかかるアンテナ装置50の構成を示す図である。アンテナ装置50は、第1乃至3の実施形態におけるアンテナ装置と同様の構成を有するアンテナ装置に接続線51を設けた構成である。接続線51を介してマグネット52と結合部55とを接続し、マグネット52を金属部に接触させることにより、SRRアンテナを構成することができる。本実施形態にかかるアンテナ装置50によれば、マグネット52を接続することにより、金属部に自在に貼付することができる。
[第6の実施形態]
図11は、第6の実施形態にかかるアンテナ装置60を示す図である。アンテナ装置60は、二つのスプリットリング共振部及びインピーダンス整合部を有する。それぞれのスプリットリング共振部及びインピーダンス整合部の構成は、第1及び2の実施形態におけるスプリットリング共振部13及びインピーダンス整合部14と同様である。
【0044】
アンテナ装置60では、マイクロストリップライン63を用いてスプリットリング共振部33及び43を接続している。また、マイクロストリップライン64を用いてインピーダンス整合部34及び44を接続している。マイクロストリップライン63には、給電部62が接続されている。アンテナ装置60によれば、それぞれのスプリットリング共振部において、それぞれの共振周波数に対して良好なインピーダンス整合をとることができる。スプリットリング共振部及びインピーダンス整合部を複数設けたことにより、複数の周波数帯で動作し、かつ小型なアンテナ装置を提供することができる。
【0045】
本実施形態にかかるアンテナ装置60は、第1乃至第5の実施形態にかかるアンテナ装置と同様、結合部を筐体内外の金属部に接触させることにより、SRRアンテナを構成する。
【0046】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて、他の変形例、応用例を含むことは言うまでもない。
【0047】
上記の実施形態の一部又は全部は、以下のようにも記載されうるが、以下には限られない。
【0048】
(付記1)
無線通信装置の筐体内に実装されるアンテナ装置であって、
スプリットリング共振部と、それぞれ前記スプリット共振部に接続されるインピーダンス整合部と、給電部と、結合部とを有し、
前記結合部と前記筐体内の金属部とが結合し、
前記金属部の互いに対向する第1の端部と第2の端部との間に、前記第1の端部と前記第2の端部から有限の距離を有して設けられることを特徴とするアンテナ装置。
【0049】
(付記2)
前記スプリットリング共振部および前記インピーダンス整合部は、前記金属部から所定の距離だけ離れている付記1に記載のアンテナ装置。
【0050】
(付記3)
前記スプリットリング共振部、前記インピーダンス整合部、前記給電部及び前記結合部はプリント基板に設けられ、
前記プリント基板は、その面が前記金属部の有する金属面に略垂直に設けられている、付記1又は2に記載のアンテナ装置。
【0051】
(付記4)
前記スプリットリング共振部、前記インピーダンス整合部、前記給電部及び前記結合部は誘電体ブロックの側面に設けられ、
前記誘電体ブロックは、前記スプリットリング共振部及び前記インピーダンス整合部が設けられた側面と前記金属部の有する金属面とが略垂直になるように前記金属面上に設けられている、付記1又は2に記載のアンテナ装置。
【0052】
(付記5)
前記結合部は、二以上の点で前記金属部と結合している、付記1乃至4のいずれか一項に記載のアンテナ装置。
【0053】
(付記6)
前記結合部は、静電容量結合により前記金属部と結合している、付記1乃至4のいずれか一項に記載のアンテナ装置。
【0054】
(付記7)
前記結合部は、接続線を介してマグネットと接続しており、
前記マグネットを前記金属部と結合させることによりアンテナとして機能する、付記1乃至6のいずれか一項に記載のアンテナ装置。
【0055】
(付記8)
複数の前記スプリットリング共振部及びインピーダンス整合部を有し、
複数の前記スプリットリング共振部同士、及び複数の前記インピーダンス整合部同士がマイクロストリップラインで接続されている、付記1乃至7のいずれか一項に記載のアンテナ装置。
【0056】
(付記9)
付記1乃至8に記載のアンテナ装置を有することを特徴とする無線通信装置。
【0057】
(付記10)
スプリットリング共振部と、それぞれ前記スプリットリング共振部に接続されるインピーダンス整合部と、給電部と、結合部とを有し、
前記結合部が金属部と結合することによりアンテナとして機能することを特徴とする、アンテナ装置。
【0058】
(付記11)
前記アンテナ装置は無線通信装置の筐体内に実装され、
前記結合部と前記筐体内の金属部とが結合し、
前記金属部の互いに対向する第1の端部と第2の端部との間に、前記第1の端部と前記第2の端部から有限の距離を有して設けられる、付記10に記載のアンテナ装置。
【0059】
(付記12)
前記スプリットリング共振部および前記インピーダンス整合部は、前記金属部から所定の距離だけ離れている付記10又は11に記載のアンテナ装置。
【0060】
(付記13)
前記スプリットリング共振部、前記インピーダンス整合部、前記給電部及び前記結合部はプリント基板に設けられ、
前記プリント基板は、その面が前記金属部の有する金属面に略垂直に設けられている、付記10乃至12のいずれか一項に記載のアンテナ装置。
【0061】
(付記14)
前記スプリットリング共振部、前記インピーダンス整合部、前記給電部及び前記結合部は誘電体ブロックの側面に設けられ、
前記誘電体ブロックは、前記スプリットリング共振部及び前記インピーダンス整合部が設けられた側面と前記金属部の有する金属面とが略垂直になるように前記金属面上に設けられている、付記10乃至12のいずれか一項に記載のアンテナ装置。
【0062】
(付記15)
前記結合部は、二以上の点で前記金属部と結合している、付記10乃至14のいずれか一項に記載のアンテナ装置。
【0063】
(付記16)
前記結合部は、静電容量結合により前記金属部と結合している、付記10乃至14のいずれか一項に記載のアンテナ装置。
【0064】
(付記17)
前記結合部は、接続線を介してマグネットと接続しており、
前記マグネットを前記金属部と結合させることによりアンテナとして機能する、付記10乃至16のいずれか一項に記載のアンテナ装置。
【0065】
(付記18)
複数の前記スプリットリング共振部及びインピーダンス整合部を有し、
複数の前記スプリットリング共振部同士、及び複数の前記インピーダンス整合部同士がマイクロストリップラインで接続されている、付記10乃至17のいずれか一項に記載のアンテナ装置。
【0066】
(付記19)
付記10乃至18に記載のアンテナ装置を有することを特徴とする無線通信装置。