(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記固体の水溶性ポリマー又は水溶性オリゴマーが、リグノスルホナート、加水分解度が約87パーセント〜約99パーセントであるポリビニルアルコール、又は、アルキルナフタレンスルホナートホルムアルデヒド縮合物の1つ又はそれ以上である、請求項1から13のいずれか一項に記載の組成物。
前記固体の水溶性ポリマー又は水溶性オリゴマーがポリビニルアルコール又はリグノスルホナートの1つ又はそれ以上である、請求項1から13のいずれか一項に記載の組成物。
前記固体の水溶性ポリマー又は水溶性オリゴマーが、加水分解度において約87%から約99%にまで変化する、ポリビニルアセタートの加水分解に由来するポリビニルアルコールの1つ又はそれ以上である、請求項1から13のいずれか一項に記載の組成物。
前記固体の水溶性ポリマー又は水溶性オリゴマーが前記組成物の総重量に対して約300g/kg〜約600g/kgの量である、請求項1から16のいずれか一項に記載の組成物。
ポリビニルアルコールを含まないか、又は、ポリビニルアルコールを前記組成物の総重量に対して7%(w/w)未満の量で含む、請求項1から17のいずれか一項に記載の組成物。
ポリビニルアルコールを含まないか、又は、加水分解度が約87パーセント〜約99パーセントであるポリビニルアルコールを含む、請求項1から18のいずれか一項に記載の組成物。
望ましくない植生を水性環境において抑制する方法であって、除草剤効果的な量の請求項1から20のいずれか一項に記載される組成物を前記望ましくない植生の出芽前又は出芽後のどちらであれ前記水性環境に散播すること、噴霧すること、又は加えることを含む方法。
望ましくない植生を、水をはった水田において抑制する方法であって、除草剤効果的な量の請求項1から20のいずれか一項に記載される組成物を、前記望ましくない植生の出芽前又は出芽後のどちらであれ、水をはった前記水田に散播すること、噴霧すること、又は加えることを含む方法。
【発明を実施するための形態】
【0017】
低い水溶性を有する農業用有効成分は時には、有害生物を排除するために作物に効果的に適用することが困難であり得る。この状況は、有効成分が植物の葉に直接に適用されないときには、例えば、除草剤粒剤製造物が、水をはった水田及び他の水性環境において雑草を抑制するために使用されるときには特に厄介である。水をはった水田に適用される除草剤粒剤は通常、水田における水に直接に加えられ、植物の葉との直接の接触が適用期間中にはほとんどない。例えば、シハロホップブチルは、粒剤で水に適用されたときには、標的雑草への除草剤の必要な送達及び取り込み、並びに、受け入れられるレベルの雑草抑制の発現をもたらすために、組み込まれた補助剤の使用を必要とする除草剤有効成分である。高レベルの組み込まれた補助剤を含有することができる粒剤は、グラム有効成分/ヘクタール(gai/ha)基準で、改善された雑草抑制を水性環境において、例えば水をはった水田などにおいてもたらすことができる。
【0018】
固体の農業用製造物、例えば除草剤粒剤及び粉末剤は、調製及び貯蔵の期間中における望ましくない物理的変化に対して、例えば顆粒又は粉末のケーキング又は固着などに対して敏感であり得る。そのような物理的変化は粒剤製造物及び粉末剤製造物を取り扱い困難にし得るか、或いは、粒剤製造物及び粉末剤製造物を水に分散すること、又は、他の粒剤製造物若しくは粉末剤製造物とブレンドすることを困難にし得る。候補となる固体農業用組成物の適正なスクリーニングを、今日の農薬市場における使用のための許容可能な物理的性質を有する製造物を開発するために、様々な貯蔵条件のもとで行わなければならない。
【0019】
I.改善された固体組成物
1つの実施形態において、本明細書中に提供される改善された固体除草剤組成物は、少なくとも1つの除草剤有効成分、1つ又はそれ以上の組み込まれた補助剤、及び、1つ又はそれ以上の固体の水溶性ポリマー又は水溶性オリゴマーを含む。1つの実施形態において、本明細書中に提供されるそのような改善された固体除草剤組成物は固体炭水化物を含まない。
【0020】
1つの実施形態において、本明細書中には、
a)ACCアーゼ酵素阻害剤及びALS酵素阻害剤及び下記式の化合物:
【化2】
又は
(式中、
Arは、ハロゲン、C
1〜C
6アルキル、C
1〜C
6アルコキシ、C
2〜C
4アルコキシアルキル、C
2〜C
6アルキルカルボニル、C
1〜C
6アルキルチオ、C
1〜C
6ハロアルキル、C
1〜C
6ハロアルコキシ、C
2〜C
4ハロアルコキシアルキル、C
2〜C
6ハロアルキルカルボニル、C
1〜C
6ハロアルキルチオ、−OCH
2CH
2−、−OCH
2CH
2CH
2−、−OCH
2O−又は−OCH
2CH
2O−から独立して選択される1個〜4個の置換基により置換されるフェニル基を表す;
RはH又はFを表す;
XはCl又はビニルを表す;及び
Yは、Cl、ビニル又はメトキシを表す)
並びにその塩及びエステル
から選択される少なくとも1つの除草剤であって、前記除草剤は当該組成物の総重量に対して約1グラム/キログラム(g/kg)〜約200g/kgの量で当該組成物に存在し;
b)1つ又はそれ以上の組み込まれた補助剤であって、前記組み込まれた補助剤は当該組成物の総重量に対して約50g/kg〜約750g/kgの量で当該組成物に存在し;及び
c)1つ又はそれ以上の固体の水溶性ポリマー又は水溶性オリゴマーであって、前記固体の水溶性ポリマー又は水溶性オリゴマーは当該組成物の総重量に対して約200g/kg〜約700g/kgの量で当該組成物に存在する;
を含む固体除草剤組成物であって、固体炭水化物を含まない固体除草剤組成物
が提供される。
【0021】
1つの実施形態において、本明細書中に提供される改善された固体除草剤組成物は、1つ又はそれ以上の除草剤有効成分、1つ又はそれ以上の組み込まれた補助剤、及び、1つ又はそれ以上の固体の水溶性ポリマー又は水溶性オリゴマーから本質的になる。1つの実施形態において、本明細書中に提供されるそのような改善された固体除草剤組成物は、農薬、殺カビ剤、殺昆虫剤、殺線虫剤、植物成長調節剤及び毒性緩和剤(これらに限定されない)を含む、1つ又はそれ以上のさらなる農学的有効成分、並びに/或いは、固体炭水化物以外の1つ又はそれ以上のさらなる農学的に許容され得る賦形剤を含有する場合がある。
【0022】
1つの実施形態において、本明細書中には、
a)ACCアーゼ酵素阻害剤及びALS酵素阻害剤及び下記式の化合物:
【化3】
又は
(式中、
Arは、ハロゲン、C
1〜C
6アルキル、C
1〜C
6アルコキシ、C
2〜C
4アルコキシアルキル、C
2〜C
6アルキルカルボニル、C
1〜C
6アルキルチオ、C
1〜C
6ハロアルキル、C
1〜C
6ハロアルコキシ、C
2〜C
4ハロアルコキシアルキル、C
2〜C
6ハロアルキルカルボニル、C
1〜C
6ハロアルキルチオ、−OCH
2CH
2−、−OCH
2CH
2CH
2−、−OCH
2O−又は−OCH
2CH
2O−から独立して選択される1個〜4個の置換基により置換されるフェニル基を表す;
RはH又はFを表す;
XはCl又はビニルを表す;及び
Yは、Cl、ビニル又はメトキシを表す)
並びにその塩及びエステル
から選択される少なくとも1つの除草剤であって、前記除草剤は当該組成物の総重量に対して約1グラム/キログラム(g/kg)〜約200g/kgの量で当該組成物に存在し;
b)1つ又はそれ以上の組み込まれた補助剤であって、前記組み込まれた補助剤は当該組成物の総重量に対して約50g/kg〜約750g/kgの量で当該組成物に存在し;及び
c)1つ又はそれ以上の固体の水溶性ポリマー又は水溶性オリゴマーであって、前記固体の水溶性ポリマー又は水溶性オリゴマーは当該組成物の総重量に対して約200g/kg〜約700g/kgの量で当該組成物に存在する;
から本質的になる固体除草剤組成物であって、固体炭水化物を含まない固体除草剤組成物が提供される。
【0023】
1つの実施形態において、本明細書中に提供される改善された固体除草剤組成物は、1つ又はそれ以上の除草剤有効成分、1つ又はそれ以上の組み込まれた補助剤、及び、1つ又はそれ以上の固体の水溶性ポリマー又は水溶性オリゴマーからなる。1つの実施形態において、本明細書中に提供されるそのような改善された固体除草剤組成物は固体炭水化物を含有せず、農薬、殺カビ剤、殺昆虫剤、殺線虫剤、植物成長調節剤及び毒性緩和剤(これらに限定されない)を含む、1つ又はそれ以上のさらなる農学的有効成分、並びに/或いは、1つ又はそれ以上のさらなる農学的に許容され得る賦形剤を含有する場合がある。
【0024】
1つの実施形態において、本明細書中には、
a)ACCアーゼ酵素阻害剤及びALS酵素阻害剤及び下記式の化合物:
【化4】
又は
(式中、
Arは、ハロゲン、C
1〜C
6アルキル、C
1〜C
6アルコキシ、C
2〜C
4アルコキシアルキル、C
2〜C
6アルキルカルボニル、C
1〜C
6アルキルチオ、C
1〜C
6ハロアルキル、C
1〜C
6ハロアルコキシ、C
2〜C
4ハロアルコキシアルキル、C
2〜C
6ハロアルキルカルボニル、C
1〜C
6ハロアルキルチオ、−OCH
2CH
2−、−OCH
2CH
2CH
2−、−OCH
2O−又は−OCH
2CH
2O−から独立して選択される1個〜4個の置換基により置換されるフェニル基を表す;
RはH又はFを表す;
XはCl又はビニルを表す;及び
Yは、Cl、ビニル又はメトキシを表す)
並びにその塩及びエステル
から選択される少なくとも1つの除草剤であって、前記除草剤は当該組成物の総重量に対して約1グラム/キログラム(g/kg)〜約200g/kgの量で当該組成物に存在し;
b)1つ又はそれ以上の組み込まれた補助剤であって、前記組み込まれた補助剤は当該組成物の総重量に対して約50g/kg〜約750g/kgの量で当該組成物に存在し;及び
c)1つ又はそれ以上の固体の水溶性ポリマー又は水溶性オリゴマーであって、前記固体の水溶性ポリマー又は水溶性オリゴマーは当該組成物の総重量に対して約200g/kg〜約700g/kgの量で当該組成物に存在する;
からなる固体除草剤組成物であって、固体炭水化物を含まない固体除草剤組成物が提供される。
【0025】
1つの実施形態において、理論によって限定されることはないが、少なくとも約200g/kgの1つ又はそれ以上の固体の水溶性ポリマー又は水溶性オリゴマーが、本明細書中に提供される組成物に存在することにより、高レベルの組み込まれた補助剤を含有する安定化された組成物が提供される。本明細書中に提供される改善された固体除草剤組成物では、特定の条件のもとでは不安定性を引き起こし得る参照組成物における固体の炭水化物成分が除外される。
【0026】
本明細書中に記載される改善された固体除草剤組成物には、有効成分と、不活性成分とを含有するそのような固体農業用組成物が含まれ、粒剤、分散性粒剤、乳化性粒剤、粉末剤及び水和剤などが含まれる。1つの実施形態において、本明細書中に記載される改善された固体除草剤組成物は粒剤である。1つの実施形態において、本明細書中に記載される改善された固体除草剤組成物は粉末剤である。1つの実施形態において、本明細書中に記載される改善された固体除草剤組成物はさらに、1つ又はそれ以上のさらなる不活性成分を含む。1つの実施形態において、本明細書中に記載される改善された固体除草剤組成物はさらに、1つ又はそれ以上のさらなる農学的有効成分(例えば、農薬、除草剤、殺カビ剤、殺昆虫剤、殺線虫剤、植物成長調節剤又は毒性緩和剤)を含む。
【0027】
本明細書中に記載される改善された固体除草剤組成物は驚くべきことに、参照組成物に存在する固体の炭水化物成分が除かれたとき、改善された安定性を示すことが見出されている。安定な固体除草剤組成物は一般には、固体除草剤組成物が製造及び貯蔵される環境に対して物理的かつ化学的に安定である固体除草剤組成物として定義される。参照組成物に存在する固体の炭水化物成分を除くことによって、本明細書中に記載される改善された組成物はそれらの元の物理的形態をより良く保持することができ、かつ、組成物が易流動性であること、並びに、取り扱い及び作物への適用に対して容易であることを防ぎ得る望ましくない物理的変化に対する感受性があまりない。
【0028】
特定の実施形態において、本明細書中には、改善された安定性を多湿環境及び高圧縮環境において有する、組み込まれた補助剤を含有する改善された固体除草剤組成物であって、
a)ACCアーゼ酵素阻害剤及びALS酵素阻害剤から選択されるか、或いは、下記式の化合物:
【化5】
又は
(式中、
Arは、ハロゲン、C
1〜C
6アルキル、C
1〜C
6アルコキシ、C
2〜C
4アルコキシアルキル、C
2〜C
6アルキルカルボニル、C
1〜C
6アルキルチオ、C
1〜C
6ハロアルキル、C
1〜C
6ハロアルコキシ、C
2〜C
4ハロアルコキシアルキル、C
2〜C
6ハロアルキルカルボニル、C
1〜C
6ハロアルキルチオ、−OCH
2CH
2−、−OCH
2CH
2CH
2−、−OCH
2O−又は−OCH
2CH
2O−から独立して選択される1個〜4個の置換基により置換されるフェニル基を表す;
RはH又はFを表す;
XはCl又はビニルを表す;及び
Yは、Cl、ビニル又はメトキシを表す)
並びにその塩及びエステル
から選択される少なくとも1つの除草剤であって、前記除草剤は当該組成物の総重量に対して約1g/kg〜約200g/kgの量で当該組成物に存在し;
b)1つ又はそれ以上の組み込まれた補助剤であって、前記組み込まれた補助剤は当該組成物の総重量に対して約50g/kg〜約750g/kgの量で当該組成物に存在し;
c)1つ又はそれ以上の固体炭水化物であって、前記固体炭水化物は当該組成物の総重量に対して約10g/kg〜約700g/kgの量で当該組成物に存在する);及び
d)1つ又はそれ以上の固体の水溶性ポリマー又は水溶性オリゴマーであって、前記固体の水溶性ポリマー又は水溶性オリゴマーは当該組成物の総重量に対して約50g/kg〜約700g/kgの量で当該組成物に存在する;を含み、ここで、前記固体炭水化物及び前記固体の水溶性ポリマー又は水溶性オリゴマーの総量は当該組成物の総重量に対して少なくとも約200g/kgであり、
前記改善が、前記固体炭水化物(c)を除くことを含み、但し、前記固体の水溶性ポリマー又は水溶性オリゴマーが当該組成物の総重量に対して少なくとも約200g/kgの量で存在する、
固体除草剤組成物が提供される。
【0029】
本明細書中で使用される場合、別途示されない限り、固体炭水化物は、良好な水溶性又は水分散性を有する単糖、二糖又は多糖或いはそれらの混合物として定義される。しかしながら、本明細書中で使用される場合、固体炭水化物には、いかなる非糖化合物(例えば、ポリマー又はオリゴマー或いは補助剤)も含まれず、このことは、そのような非糖化合物が共有結合により炭水化物に連結されるとしても、又は、非共有結合により炭水化物と複合体化されるとしても、当てはまる。そのうえ、微量の固体炭水化物(例えば、10g/kg未満、9g/kg未満、8g/kg未満、7g/kg未満、6g/kg未満、5g/kg未満、4g/kg未満、3g/kg未満、2g/kg未満又は1g/kg未満)を有する特定の固体除草剤組成物が、本明細書中に提供される改善された固体除草剤組成物と同等であると見なされることを理解しなければならない。従って、句、例えば「固体炭水化物を含まない」、「固体炭水化物を含有しない」、「固体炭水化物を除外する」又は「固体炭水化物を除くこと」は、本明細書中で使用される場合、相当量の固体炭水化物が存在しないこと(例えば、当該組成物の総重量に対して最大でも10g/kg、最大でも9g/kg、最大でも8g/kg、最大でも7g/kg、最大でも6g/kg、最大でも5g/kg、最大でも4g/kg、最大でも3g/kg、最大でも2g/kg又は最大でも1g/kg)を意味する。
【0030】
A.除草剤有効成分
1つの実施形態において、本明細書中に提供される改善された固体除草剤組成物の除草剤有効成分は、ACCアーゼ(アセチル補酵素Aカルボキシラーゼ)酵素阻害剤部類の除草剤及びALS(アセト乳酸シンターゼ)酵素阻害剤部類の除草剤から選択される場合がある。「ホップ(fop)」系除草剤及び「ジム(dim)」系除草剤として当分野において公知であるACCアーゼ阻害の除草剤有効成分には、クレトジム、クロジナホッププロパルギル、シクロキシジム、シハロホップブチル、フェノキサプロップエチル、フルアジホップPブチル、ハロキシホップメチル、ハロキシホップPメチル、メタミホップ、プロパキザホップ、キザロホップPエチル、キザロホップPテフリル、プロホキシジム、セトキシジム及びトラルコキシジム並びにそれらの誘導体が含まれるが、これらに限定されない。ALS阻害の除草剤有効成分には、アジムスルフロン、ベンスルフロンメチル、ビスピリバックNa、シノスルフロン、クロランスラムメチル、シクロスルファムロン、ジクロスラム、エトキシスルフロン、フロラスラム、フルセトスルフロン、フルメツラム、ハロスルフロンメチル、メタゾスルフロン、メトスラム、メトスルフロンメチル、ペノキススラム、プリミスルフロンメチル、プロピリスルフロン、ピラゾスルフロンエチル、ピリベンゾキシム、ピリフタリド、ピリミノバックメチル、ピリミスルファン、ピロキススラム、イマザモックス、イマザピル、イマゼタピル、イマゾスルフロン及びトリアファモン並びにそれらの誘導体が含まれるが、これらに限定されない。
【0031】
1つの実施形態において、本明細書中に提供される改善された固体除草剤組成物の除草剤有効成分は、約3000ppm未満、約1000ppm未満又は約100ppm未満の水溶性を有する。1つの実施形態において、本明細書中に提供される改善された固体除草剤組成物の除草剤有効成分は、約20000パーツ・パー・ミリオン(ppm)未満、約10000ppm未満、約5000ppm未満、約4000ppm未満、約2000ppm未満、約500ppm未満又は約200ppm未満の水溶性を有する。
【0032】
1つの実施形態において、除草剤有効成分は、当該組成物の総重量に対して約1g/kg〜約200g/kgの量で、又は、約2g/kg〜約75g/kgの量で組成物に存在する。1つの実施形態において、除草剤有効成分は、当該組成物の総重量に対して約1g/kg〜約150g/kgの量で、約1g/kg〜約125g/kgの量で、約1g/kg〜約100g/kgの量で、約1g/kg〜約75g/kgの量で、約3g/kg〜約75g/kgの量で、約5g/kg〜約75g/kgの量で、約10g/kg〜約75g/kgの量で、約15g/kg〜約75g/kgの量で組成物に存在する。
【0033】
いくつかの実施形態において、本明細書中に提供される改善された固体除草剤組成物は、シハロホップブチル、ペノキススラム、ベンスルフロンメチル、アジムスルフロン、イマゾスルフロン及びフェノキサプロップPエチルのうちの少なくとも1つを含有する。いくつかの実施形態において、本明細書中に提供される改善された固体除草剤組成物は、シハロホップブチル、ペノキススラム及びベンスルフロンメチルのうちの少なくとも1つを含有する。
【0034】
いくつかの実施形態において、本明細書中に提供される改善された固体除草剤組成物の除草剤有効成分は、例えば、米国特許第7314849号、同第7300907号、同第7786044号及び同第7642220号(これらのすべてが参照によって本明細書中に組み込まれる)に開示されるように、下記式の化合物:
【化6】
又は
(式中、
Arは、ハロゲン、C
1〜C
6アルキル、C
1〜C
6アルコキシ、C
2〜C
4アルコキシアルキル、C
2〜C
6アルキルカルボニル、C
1〜C
6アルキルチオ、C
1〜C
6ハロアルキル、C
1〜C
6ハロアルコキシ、C
2〜C
4ハロアルコキシアルキル、C
2〜C
6ハロアルキルカルボニル、C
1〜C
6ハロアルキルチオ、−OCH
2CH
2−、−OCH
2CH
2CH
2−、−OCH
2O−又は−OCH
2CH
2O−から独立して選択される1個〜4個の置換基により置換されるフェニル基を表す;
RはH又はFを表す;
XはCl又はビニルを表す;及び
Yは、Cl、ビニル又はメトキシを表す)
並びにその塩及びエステルから選択される場合がある。
【0035】
具体的な実施形態において、好適な除草剤には、下記式の化合物:
【化7】
及びそのC
1〜C
6アルキルエステル又は塩誘導体、例えばメチルエステル(これは本明細書中では化合物Aとして示される)
が含まれる。
【0036】
具体的な実施形態において、好適な除草剤には、下記式の化合物:
【化8】
及びそのC
1〜C
12アルキルエステル及びC
7〜C
12アリールアルキルエステル又は塩誘導体、例えばベンジルエステル(これは本明細書中では化合物Bとして示される)
が含まれる。
【0037】
いくつかの実施形態において、本明細書中に記載される改善された固体除草剤組成物は、除草剤有効成分として、下記式の化合物:
【化9】
或いはそのC
1〜C
6アルキルエステル又は塩誘導体、例えばメチルエステルと、シハロホップブチル、ジクロスラム、クロランスラムメチル、フロラスラム、ペノキススラム、ピロキススラム、ベンスルフロンメチル、アジムスルフロン、イマゾスルフロン又はフェノキサプロップPエチルの少なくとも1つと
を含む。
【0038】
いくつかの実施形態において、本明細書中に記載される改善された固体除草剤組成物は、除草剤有効成分として、下記式の化合物:
【化10】
或いはそのC
1〜C
12アルキルエステル又はC
7〜C
12アリールアルキルエステル又は塩誘導体、例えばベンジルエステルと、シハロホップブチル、フェノキサプロップエチル、ハロキシホップPメチル、メタミホップ、プロホキシジム、アジムスルフロン、ベンスルフロンメチル、ビスピリバックNa、エトキシスルフロン、フルセトスルフロン、ハロスルフロンメチル、ヨーフェンスルフロン、メタゾスルフロン、メトスルフロンメチル、ペノキススラム、プロピリスルフロン、ピラゾスルフロンエチル、ピリベンゾキシム、ピリフタリド、ピリミスルファン、イマゾスルフロン又はトリアファモンの少なくとも1つと
を含む。
【0039】
B.組み込まれた補助剤
補助剤は農薬製造物における重要な成分であり、有効成分の生物学的活性を増大させることができるが、それ自体では著しく生物学的に活性でない物質として定義される場合がある。補助剤は、例えば、標的雑草植物への除草剤の送達及び取り込みを改善し、これにより、改善された生物学的抑制を引き起こすことによって、有効成分の有効性を助ける。
【0040】
補助剤は、固体物又は液体物の形態で、製造物の改善された成績を適用時にもたらすために、配合された農業用製造物、例えば粒剤に直接に加えることができる。一般に使用される補助剤には、例えば、界面活性剤、展着剤、石油由来及び植物由来の油及び溶媒、並びに、湿潤化剤が含まれる場合がある。一般に使用されている補助剤の例には、パラフィン油、園芸スプレー油(例えば、サマーオイル(summer oil))、メチル化ナタネ油、メチル化ダイズ油及び高度精製植物油など、ポリオール脂肪酸エステル、ポリエトキシル化エステル、エトキシル化アルコール、アルキル多糖及びブレンド物、アミンエトキシラート、ソルビタン脂肪酸エステルエトキシラート、ポリエチレングリコールエステル、有機シリコーン系界面活性剤、エチレンビニルアセタートターポリマー、エトキシル化アルキルアリールホスファートエステルなどが含まれるが、これらに限定されない。これらの補助剤及び他の補助剤が、「Compendium of Herbicide Adjuvants, 9th Edition」(Bryan Young編、Dept. of Plant, Soil and Agricultural Systems、Southern Illinois University MC-4415、1205 Lincoln Drive、Carbondale、IL 62901)に記載されており、これは、インターネットで、http://www.herbicide-adjuvants.com/において閲覧することができる。
【0041】
用語「組み込まれた補助剤」は、製造物の使用時点において、例えば噴霧溶液に加えられているのではなく、製造物の製造段階において特定の配合物、例えば粒剤配合物又は液体配合物に加えられている1つ又はそれ以上の補助剤を示す。組み込まれた補助剤の使用は、最終使用者のための農薬製造物の使用を、個々に計量し、かつ、適用しなければならない成分の数を減らすことによって簡略化する。
【0042】
記載されている改善された固体除草剤組成物の組み込まれた補助剤は、液体物又は固体物の形態であることが可能であり、また、非イオン性界面活性剤又は水非混和性液体の1つ又はそれ以上を含む場合がある。1つの実施形態において、記載されている改善された固体除草剤組成物の組み込まれた補助剤は、1つ又はそれ以上の水非混和性液体である。1つの実施形態において、記載されている改善された固体除草剤組成物の組み込まれた補助剤は、1つ又はそれ以上の非イオン性界面活性剤である。
【0043】
組み込まれた補助剤として使用され得る非イオン性界面活性剤には、ポリオール脂肪酸エステル、ポリエトキシル化エステル、ポリエトキシル化アルコール、アルキル多糖、例えばアルキルポリグリコシド及びそのブレンド物、アミンエトキシラート、ソルビタン脂肪酸エステルエトキシラート、有機シリコーン系界面活性剤、エチレンビニルアセタートターポリマー、エトキシル化アルキルアリールホスファートエステル、並びに、脂肪酸のスクロースエステルが含まれるが、これらに限定されない。
【0044】
組み込まれた補助剤として使用され得る水非混和性液体は一般には、水における約1体積パーセント未満の溶解性を有しており、これらには、石油分画物又は炭化水素、例えば鉱油、ケロシン、パラフィン系油、混合ナフタレン分画物及びアルキルナフタレン分画物、芳香族溶媒(特に、アルキル置換ベンゼン、例えばキシレン分画物又はプロピルベンゼン分画物など)など;植物由来油、例えばダイズ油、ナタネ油、オリーブ油、ひまし油、ヒマワリ種子油、ココナッツ油、トウモロコシ油、綿実油、アマニ油、パーム油、ピーナッツ油、ベニバナ油、ゴマ油及びキリ油など;上記植物由来油のエステル、例えば2−エチルヘキシルステアラート、n−ブチルオレアート、イソプロピルミリスタート、プロピレングリコールジオレアートなど;並びに、二酸のエステル、例えばジ−オクチルスクシナート、ジ−ブチルアジパート、ジ−オクチルフタラート及びジトリデシルフタラートなどが含まれる場合があるが、これらに限定されない。
【0045】
特定の実施形態において、組み込まれた補助剤には、石油分画物又は炭化水素、例えば鉱油、パラフィン系油、及び、キシレンのような芳香族溶媒、プロピルベンゼン分画物及びアルキルナフタレン分画物など;植物由来油、例えばダイズ油、ナタネ油、オリーブ油、ひまし油、ヒマワリ種子油、ココナッツ油、トウモロコシ油、綿実油、アマニ油、パーム油、ピーナッツ油、ベニバナ油、ゴマ油及びキリ油など;植物由来油のC
1〜C
6エステル、例えばメチル化種子油など;二酸のエステル、例えばジ−オクチルスクシナート、ジ−ブチルアジパート、ジ−オクチルフタラート及びジトリデシルフタラートなど;ポリオール脂肪酸エステル、ポリエトキシル化エステル、ポリエトキシル化アルコール、アルキル多糖、例えばアルキルポリグリコシド及びそのブレンド物、アミンエトキシラート、ソルビタン脂肪酸エステルエトキシラート、有機シリコーン系界面活性剤、エチレンビニルアセタートターポリマー、エトキシル化アルキルアリールホスファートエステル、並びに、脂肪酸のスクロースエステルのうちの1つ又はそれ以上が含まれる。
【0046】
いくつかの実施形態において、記載されている改善された固体除草剤組成物の組み込まれた補助剤は、石油由来パラフィン系炭化水素、石油由来芳香族炭化水素、植物由来油、又は、植物由来油のC
1〜C
6エステルのうちの1つ又はそれ以上である。いくつかの実施形態において、記載されている改善された固体除草剤組成物の組み込まれた補助剤は、種子油、又は、植物由来油のC
1〜C
6エステルのうちの1つ又はそれ以上である。いくつかの実施形態において、記載されている改善された固体除草剤組成物の組み込まれた補助剤はメチルソイアート(methyl soyate)である。
【0047】
いくつかの実施形態において、記載されている改善された固体除草剤組成物の組み込まれた補助剤は、組成物の総重量に対して約50g/kg〜約750g/kgの量で、約200g/kg〜約600g/kgの量で、又は、約300g/kg〜約600g/kgの量で組成物に存在する。
【0048】
いくつかの実施形態において、記載されている改善された固体除草剤組成物の組み込まれた補助剤は、組成物の総重量に対して約100g/kg〜約700g/kgの量で、約150g/kg〜約650g/kgの量で、約200g/kg〜約650g/kgの量で、約200g/kg〜約600g/kgの量で、約250g/kg〜約600g/kgの量で、約300g/kg〜約600g/kgの量で、約325g/kg〜約550g/kgの量で、約350g/kg〜約500g/kgの量で、約375g/kg〜約450g/kgの量で、約375g/kg〜約425g/kgの量で、又は、約380g/kg〜約420g/kgの量で組成物に存在する。いくつかの実施形態において、組成物における組み込まれた補助剤の量が、組成物の総重量に対して約75g/kg〜約750g/kg、約100g/kg〜約750g/kg、約125g/kg〜約750g/kg、約150g/kg〜約750g/kg、約200g/kg〜約750g/kg、約250g/kg〜約750g/kg、約300g/kg〜約750g/kg、約350g/kg〜約750g/kg、約300g/kg〜約700g/kg、約300g/kg〜約600g/kg、約300g/kg〜約550g/kg、又は、約300g/kg〜約500g/kgである。
【0049】
いくつかの実施形態において、本明細書中に提供される改善された固体除草剤組成物はメチルナフタレンを含有しない。いくつかの実施形態において、本明細書中に提供される改善された固体除草剤組成物がポリビニルアルコールを含むとき、改善された固体除草剤組成物はメチルナフタレンを含有しない。
【0050】
C.固体の水溶性ポリマー又は水溶性オリゴマー
記載されている改善された固体除草剤組成物の固体の水溶性ポリマー又は水溶性オリゴマーには、周囲温度で水に膨潤するか、分散するか、又は溶解する合成された又は部分合成されたポリマー又はオリゴマーの1つ又はそれ以上が含まれる。典型的な固体の水溶性ポリマー又は水溶性オリゴマーには、リグノスルホナート、アルキルナフタレンスルホナートホルムアルデヒド縮合物、ポリビニルアルコール、ポリアクリラート、ポリエチレンオキシド及びポリビニルピロリドン、並びに、それらのコポリマー、誘導体及び混合物が含まれる。
【0051】
特定の実施形態において、記載されている改善された固体除草剤組成物の固体の水溶性ポリマー又は水溶性オリゴマーには、加水分解度において約87%から約99%まで変化する、ポリビニルアセタートの加水分解に由来するポリビニルアルコール(Selvol(登録商標)205(Sekisui Chemical Co.,Ltd.の登録商標)がその一例である)、リグノスルホナート、例えばリグノスルホン酸ナトリウム(Borresperse(登録商標)NA(Borregaard LignoTechの登録商標である)がその一例である)、及び、アルキルナフタレンスルホナートホルムアルデヒド縮合物(Morwet(登録商標)D425(Akzo Nobelの登録商標)がその一例である)、並びに、それらのコポリマー、誘導体及び混合物が含まれる。
【0052】
特定の実施形態において、記載されている改善された固体除草剤組成物の固体の水溶性ポリマー又は水溶性オリゴマーは、リグノスルホナート、加水分解度が約87パーセント〜約99パーセントであるポリビニルアルコール、又は、アルキルナフタレンスルホナートホルムアルデヒド縮合物の1つ又はそれ以上である。特定の実施形態において、記載されている改善された固体除草剤組成物の固体の水溶性ポリマー又は水溶性オリゴマーは、ポリビニルアルコール又はリグノスルホナートの1つ又はそれ以上である。特定の実施形態において、記載されている改善された固体除草剤組成物の固体の水溶性ポリマー又は水溶性オリゴマーは、加水分解度において約87%から約99%にまで変化する、ポリビニルアセタートの加水分解に由来するポリビニルアルコールの1つ又はそれ以上である。
【0053】
1つの実施形態において、記載されている改善された固体除草剤組成物の固体の水溶性ポリマー又は水溶性オリゴマーは、組成物の総重量に対して約200g/kg〜約700g/kgの量で、又は、約200g/kg〜約600g/kgの量で組成物に存在する。
【0054】
1つの実施形態において、記載されている改善された固体除草剤組成物の固体の水溶性ポリマー又は水溶性オリゴマーは、組成物の総重量に対して約250g/kg〜約650g/kgの量で、約300g/kg〜約600g/kgの量で、約325g/kg〜約550g/kgの量で、約350g/kg〜約525g/kgの量で、約375g/kg〜約500g/kgの量で、約400g/kg〜約475g/kgの量で、又は、約425g/kg〜約450g/kgの量で組成物に存在する。1つの実施形態において、記載されている改善された固体除草剤組成物の固体の水溶性ポリマー又は水溶性オリゴマーは、組成物の総重量に対して約200g/kg〜約650g/kgの量で、約200g/kg〜約600g/kgの量で、約200g/kg〜約550g/kgの量で、約200g/kg〜約500g/kgの量で、約200g/kg〜約450g/kgの量で、約200g/kg〜約400g/kgの量で、約200g/kg〜約300g/kgの量で、約250g/kg〜約650g/kgの量で、約250g/kg〜約600g/kgの量で、約250g/kg〜約550g/kgの量で、約250g/kg〜約500g/kgの量で、約250g/kg〜約450g/kgの量で、約250g/kg〜約400g/kgの量で、約300g/kg〜約650g/kgの量で、約300g/kg〜約600g/kgの量で、約300g/kg〜約550g/kgの量で、又は、約300g/kg〜約500g/kgの量で組成物に存在する。
【0055】
いくつかの実施形態において、本明細書中に提供される改善された固体除草剤組成物はポリビニルアルコールを含有しない。いくつかの実施形態において、本明細書中に提供される改善された固体除草剤組成物はポリビニルアルコールを含有しており、但し、この場合、このポリビニルアルコールは加水分解度が約87mol%〜約99mol%である。いくつかの実施形態において、本明細書中に提供される改善された固体除草剤組成物は、ポリビニルアルコールを組成物の総重量に対して約20%(w/w)未満の量で、約15%(w/w)未満の量で、約10%(w/w)未満の量で、約9%(w/w)未満の量で、約8%(w/w)未満の量で、約7%(w/w)未満の量で、約6%(w/w)未満の量で、約5%(w/w)未満の量で、約4%(w/w)未満の量で、約3%(w/w)未満の量で、約2%(w/w)未満の量で、又は、約1%(w/w)未満の量で含有する。いくつかの実施形態において、ポリビニルアルコールは、組成物の総重量に対して約1%(w/w)の量で、約2%(w/w)の量で、約3%(w/w)の量で、約4%(w/w)の量で、約5%(w/w)の量で、約6%(w/w)の量で、約7%(w/w)の量で、約8%(w/w)の量で、約9%(w/w)の量で、又は、約10%(w/w)の量で組成物に存在する。そのような固体除草剤組成物は、ポリビニルアルコール以外の1つ又はそれ以上の固体の水溶性ポリマー又は水溶性オリゴマー(例えば、リグノスルホン酸ナトリウム)を含み、固体の水溶性ポリマー又は水溶性オリゴマーの総量が組成物の総重量に対して約20%(w/w)超である。
【0056】
D.安定性特性
いくつかの実施形態において、本明細書中に記載される改善された固体除草剤組成物は、改善された化学的安定性及び物理的安定性を加工期間中及び貯蔵期間中に提供し、また、噴霧適用前の噴霧タンクにおいて水に加えられたとき、又は、固体除草剤組成物が、標的とされた有害生物を抑制するために使用されるときには許容可能なレベルの生物学的活性を提供する水性環境、例えば水をはった水田又は稲田に直接に加えられたとき、容易に分散する。本明細書中に記載される固体除草剤組成物の改善された安定性には、固体除草剤組成物に含有される成分の漏出又は喪失の阻害、特に、液体成分、例えば液体の有効成分又は液体の組み込まれた補助剤の漏出又は喪失の阻害が含まれるが、これらに限定されない。改善された固体除草剤組成物の安定性が、高負荷量(例えば、150g/kg超又は200g/kg超)の液体成分、例えば液体の組み込まれた補助剤が存在する場合には特に改善される。本明細書中に記載される改善された固体除草剤組成物は、様々な環境(例えば、高温、高湿度及び/又は高加重圧縮など、これらに限定されない)で貯蔵されるとき、改善された物理的安定性をもたらす。例えば、高湿度環境において、改善された固体除草剤組成物は、特に高加重圧縮の存在下における、例えば柔軟な容器、例えば紙袋、プラスチック袋又は布袋の積み重ねでの製造物貯蔵の期間中に遭遇する高加重圧縮の存在下におけるその液体成分のケーキング、固着若しくは分解及び/又は漏出を引き起こす低下した傾向を有する。規定された温度及び湿度の環境において特定の組成物が吸収することができる水分の量が、その平衡水分含有量によって表され得る。
【0057】
いくつかの実施形態において、本明細書中に記載される改善された固体除草剤組成物は、改善された安定性を、低湿度(例えば、30%未満の相対湿度)の環境における加重圧縮のもとでは、約54℃又はそれ以上の温度で、少なくとも1日、2日、3日、4日、5日、6日、7日又は8日の期間にわたって示す。いくつかの実施形態において、本明細書中に記載される改善された固体除草剤組成物は、改善された安定性を、加重圧縮のもとで、かつ、適度な湿度(例えば、45%の相対湿度)の環境において、約40℃又はそれ以上の温度で、少なくとも1日、2日、3日、4日、5日、6日、7日又は8日の期間にわたって示す。いくつかの実施形態において、本明細書中に記載される改善された固体除草剤組成物は、改善された安定性を、加重圧縮のもとで、かつ、高湿度(例えば、65%の相対湿度)の環境において、約20℃又はそれ以上の周囲温度で、少なくとも1日、2日、3日、4日、5日、6日、7日又は8日の期間にわたって示す。
【0058】
いくつかの実施形態において、本明細書中に記載される改善された固体除草剤組成物は、水に注がれたときには容易に分散し、かつ、例えば、標的雑草の有害生物に対する噴霧適用によって適用されたときにはその生物学的効力を保持するように、調製期間中にさらされる(例えば、約80℃〜約150℃の)高温での乾燥条件に対する良好な安定性をもたらす。
【0059】
いくつかの実施形態において、本明細書中に記載される改善された固体除草剤組成物は、改善された安定性を、約54℃又はそれ以上の温度で、少なくとも1日、2日、3日、4日、5日、6日、7日、8日、10日、12日又は14日の期間にわたってもたらし、また、水に注がれたときには容易に分散し、かつ、最初に調製されるときと同じ又は類似する粒径プロフィルを保持する。
【0060】
他の実施形態において、本明細書中に記載される改善された固体除草剤組成物の相対的安定性を熱分析によって求めることができる。これを、不活性な標準物と比較してサンプルへの熱流量又はサンプルからの熱流出が、サンプルの温度がゆっくり上げられるにつれ測定される熱分析法、例えば示差走査熱量測定法(DSC)を使用して行うことができる。熱の吸収又は生成のどちらであれ、それらを引き起こすサンプルは一般に、化学的又は物理的な変換、例えば相変化、例えば融解、結晶化又はガラス転移、化学的分解、酸化又は化学的反応(これらに限定されない)をその都度受ける。そのような熱的に誘導された変換が生じる温度が、そのような組成物の相対的安定性を示すものである。熱事象がより低い温度で生じる組成物は一般に、熱事象が高い温度で生じる組成物よりも安定性が低い。
【0061】
E.調製方法
本明細書中に記載される組成物及び方法のさらなる態様が、改善された固体除草剤組成物を調製する方法に関する。1つの実施形態において、粒剤配合物が、下記の加工方法の1つ又はそれ以上を使用して製造される場合がある:(1)パン造粒(pan granulation)、(2)混合凝集、(3)押出し造粒、(4)流動床造粒、(5)噴霧造粒又は噴霧凝集、及び、(6)ドラム造粒。いくつかの実施形態において、粒剤が、ペレットプレスを使用することによって調製される場合がある。有効成分及び添加剤の物理化学的性質が、使用するためのプロセスを選ぶときに考慮するために重要である。G.A.Bell及びD.A.Knowlesは、「Chemistry and Technology of Agrochemical Formulations」(編者:D. A. Knowles, (Kluwer Academic Publishers, 1998), pages 41-114;これは参照によって本明細書中に組み込まれる)において、農薬配合物において使用される粒剤のタイプを記載しており、これらの固体配合物の製造に対する参考文献を提供する。1つの実施形態において、粉末剤配合物を、当業者には周知である真空乾燥、ロータリーエバポレーター乾燥、噴霧乾燥、ドラム乾燥又は他の加工方法によって製造することができる。
【0062】
本明細書中に記載される加工方法のいずれにおいても、必要に応じた不活性成分が、加工を改善するために、或いは、粉末剤又は粒剤の最終的な性状、安定性又は水における分散特性を改善するために、加工前、加工期間中又は加工後に組成物に加えられる場合がある。必要に応じたこれらの不活性成分には、流動性添加剤、安定性添加剤、例えば組み込まれた補助剤を安定化するための酸化防止剤、及び、固化防止剤、例えば親水性沈降シリカ、親水性ヒュームドシリカ及び粘土、消泡剤、湿潤化剤、バインダー、分散化剤、固体希釈剤及び担体が含まれる場合があるが、これらに限定されない。
【0063】
本明細書中にはまた、固体の添加剤が、水不溶性の液体を加工期間中に安定化して、安定な粉末剤を製造するために使用される実例が提供される。そのような添加剤の例として、ゼラチン、グリシン、カゼイン、水溶性ポリマー、例えばポリビニルアルコール及びポリビニルピロリドン及び多糖が挙げられる。これらの適用のいくつかが、例えば、米国特許第4,244,836号及び国際公開第2006/076943号に記載される(これらは参照によって本明細書中に組み込まれる)。しかしながら、高レベルの組み込まれた補助剤を、農業用の粒剤又は粉末剤を製造するための加工の期間中に安定化させるための努力はこれまで非常に限られている。
【0064】
本明細書中に記載される改善された固体除草剤組成物を調製する方法の一例では、
(1)すべての固体の水溶性ポリマー又は水溶性オリゴマーを水において混合して、水相を形成する工程;
(2)組み込まれた補助剤と、油溶性又は油分散性の有効成分とを混合して、油相を形成する工程;
(3)工程(2)で調製される油相を高剪断均質化のもと、工程(1)で調製される水相に加えて、混合物を提供する工程;及び
(4)(3)で調製される混合物を乾燥して、改善された固体除草剤組成物を粒剤又は粉末剤として提供する工程
が含まれる。
【0065】
いくつかの実施形態において、本明細書中に記載される改善された固体除草剤組成物を調製する方法はさらに、(5)必要な場合には、工程(4)で調製される除草剤粉末剤を低剪断の造粒プロセスによって凝集させて、除草剤粒剤を調製する工程を含む。本明細書中に記載される改善された除草剤粒剤組成物又は除草剤粉末剤組成物を調製するための本明細書中に記載される方法を実施する最適な方式が、本開示を考慮して当業者によって容易に決定され得る。
【0066】
改善された固体除草剤組成物を調製するとりわけ好適な方法では、上記調製方法の工程3で得られる混合物を取り出す工程、及び、その混合物を噴霧乾燥して、改善された固体除草剤組成物を粉末剤又は粒剤の形態で提供する工程が伴う。改善された粉末剤はさらに、低剪断の造粒方法を使用して、例えばパン造粒、流動床凝集又は噴霧凝集を使用して、改善された粒剤に加工される場合がある。そのような低剪断加工方法の使用が、改善された粒剤に対する機械的損傷及び組み込まれた補助剤の喪失を最小限に抑えるために望ましい。
【0067】
別の実施形態において、本明細書中には、本明細書中に記載される方法に従って調製される改善された固体除草剤組成物、例えば粒剤又は粉末剤が提供される。
【0068】
F.有効成分のさらなる実施形態
別の実施形態において、本明細書中に記載される改善された固体除草剤組成物はさらに、農薬有効成分、植物成長調節剤又は毒性緩和剤を含めて、1つ又はそれ以上のさらなる農学的有効成分を含む。これらの農薬有効成分、植物成長調節剤及び毒性緩和剤には、除草剤、殺昆虫剤、殺カビ剤、殺線虫剤、植物成長調節剤又は除草剤毒性緩和剤の1つ又はそれ以上が含まれる場合がある。
【0069】
1つの実施形態において、本明細書中に記載される改善された固体除草剤組成物に存在する場合がある好適な除草剤には、下記のものが含まれるが、それらに限定されない:2,4−D、アセトクロール、アシフルオルフェン、アラクロール、アミドスルフロン、アミノピラリド、アミノトリアゾール、チオシアン酸アンモニウム、アニリホス(anilifos)、ベンフレサート、ベンタゾン、ベンチオカルブ、ベンゾビシクロン、ベンゾフェナップ、ビフェノックス、ブロモブチド、ブタクロール、カフェンストロール、カルフェントラゾン、クロリムロン、クロルプロファム、クロマゾン、クロメプロップ、クロピラリド、クミルロン、ダイムロン、ジクロホップ、ジフルフェニカン、ジメピペラート、ジメタメトリン、ジクワット、ジチオピル、EK2612、EPTC、エスプロカルブ、ET−751、エトベンザニド(ethbenzanid)、フェノキサプロップエチル+イソキシジフェンエチル(isoxidifen-ethyl)、フェノキサスルホン、フェントラザミド、フラザスルフロン、フルフェナセット、フルフェンピル、フルミオキサジン、フルピルスルフロン、フルロキシピル、ホメサフェン、ホラムスルフロン、グルホシナート、グリホサート、イマザメタベンズ、イマザピック、イマザピル、イマザキン、インダノファン、インダジフラム、アイオキシニル、イプフェンカルバゾン、イソキサベン、MCPA、MCPB、メフェナセット、メソスルフロン、メソトリオン、メトラクロール、モリナート、モノスルフロン(monosulfuron)、MSMA、オルトスルファムロン、オリザリン、オキサジアルギル、オキサジアゾン、オキサジクロメホン、オキシフルオルフェン、パラコート、ペンディメタリン、ペントキサゾン、ペトキサミド、ピクロラム、ピノキサデン、ピペロホス、プレチラクロール、プロヘキサジオン、プロパクロール、プロパニル、プロピソクロール(propisochlor)、プロピザミド、プロスルホカルブ、プロスルフロン、ピリブチカルブ、ピラクロニル、ピラゾギル(pyrazogyl)、ピラゾリナート、ピラゾキシフェン、ピリダート、キノクラミン、キンクロラック、S−3252、サフルフェナシル、シマジン、シメトリン、s−メトラクロール、スルコトリオン、スルフェントラゾン、スルホサート(sulfosate)、テフリルトリオン、テプラロキシジム、テニルクロール、チアゾピル、チオベンカルブ、トリクロピル、トリフルラリン、トリネキサパック及びトリトスルフロン。
【0070】
1つの実施形態において、本明細書中に記載される改善された固体除草剤組成物に存在する場合がある好適な殺昆虫剤には、下記のものが含まれるが、それらに限定されない:アバメクチン、アセファート、アセタミプリド、アクリナトリン、アルファシペルメトリン、アルファエンドスルファン、アザジラクチン(azadirachtin)、アジンホスエチル、アジンホスメチル、ベンダイオカルブ、ベンフラカルブ、ベンスルタップ、ベータシフルトリン、ベータシぺルメトリン、ビフェントリン、ブフェンカルブ、ブプロフェジン、ブタカルブ、カズサホス、カルバリル、カルボフラン、カルボスルファン、カルタップ、カルタップ塩酸塩、クロラントラニリプロール、クロルフェナピル、クロルフェンビンホス、クロルフルアズロン、クロルメホス、クロルピリホス、クロルピリホスメチル、クロマフェノジド、クロチアニジン、シアントラニリプロール、シフルトリン、シハロトリン、シペルメトリン、デルタメトリン、ダイアジノン、ジクロトホス、ジフルベンズロン、ジメトエートジノテフラン、ジスルホトン、エマメクチン、エマメクチンベンゾアート、エンドスルファン、エンドチオン、エンドリン、EPN、エスフェンバレラート、エタホス(etaphos)、エチオフェンカルブ、エチオン、エチプロール、エトエートメチル、エトフェンプロックス、フェナミホス、フェナザフロル、フェネタカルブ、フェニトロチオン、フェノブカルブ、フェンプロパトリン、フェンスルホチオン、フェンチオン、フェンチオンエチル、フェンバレラート、フィプロニル、フロニカミド、フルベンジアミド、フルシトリナート、ホノホス、フフェノジド(fufenozide)、フラチオカルブ、ガンマシハロトリン、ガンマHCH、ハルフェンプロックス、ハロフェノジド、ヘプテノホス、ヒキンカルブ、イミダクロプリド、インドキサカルブ、イサゾホス、イソベンザン、イソカルボホス(isocarbophos)、イソフェンホス、イソフェンホスメチル、イソプロカルブ、イソチオアート、イソキサチオン、キノプレン、ラムダシハロトリン、レピメクチン、ルフェヌロン、マラチオン、メタミドホス、メトミル、メトキシフェノジド、メビンホス、メキサカルバート、ミルベメクチン、モノクロトホス、ニテンピラム、ノバルロン、オメトアート、オキサミル、オキシジメトンメチル、オキシデプロホス、オキシジスルホトン、パラチオン、パラチオンメチル、ペンフルロン(penfluron)、ペルメトリン、フェントアート、ホラート、ホサロン、ホスホラン、ホスメット、ホスファミドン、ピリメタホス、ピリミカーブ、ピリミホスエチル、ピリミホスメチル、プリミドホス、プロフェノホス、プロフルトリン、プロメカルブ、プロパホス、プロポキスル、プロチオホス、ピメトロジン、ピラフルプロール、ピリダリル、ピリフルキナゾン、ピリプロール、ピリプロキシフェン、スピネトラム、スピノサド、スピロテトラマト、スルホキサフロル、スルプロホス、タウフルバリナート、テブフェノジド、テブフェンピラド、テフルベンズロン、テフルトリン、テトラメチルフルトリン、シータシペルメトリン、チアクロプリド、チアメトキサム、チクロホス、チオシクラム、チオシクラムオキサラート、チオジカルブ、チオメトン、チオスルタップ、チオスルタップジナトリウム、チオスルタップモノナトリウム、チューリンギエンシン(thuringiensin)、トルフェンピラド、トリアゾホス、トリフルムロン及びゼータシぺルメトリン。
【0071】
1つの実施形態において、本明細書中に記載される改善された固体除草剤組成物に存在する場合がある好適な殺カビ剤には、下記のものが含まれるが、それらに限定されない:トリシクラゾール、フタリド(phthalide)、カルプロパミド、ピロキロン、ジクロシメット、フェノキサニル、プロベナゾール、イソプロチオラン、イプロベンホス、イソチアニル、チアジニル、カスガマイシン、フルトラニル、メプロニル、ペンシクロン、ポリオキシン、バリダマイシン、トクロホスメチル、ボスカリド、ペンチオピラド、チフルザミド、ビキサフェン、フルオピラム、イソピラザム、プロピコナゾール、ジフェノコナゾール、フェンブコナゾール、イプコナゾール、トリアジメホン、ヘキサコナゾール、アゾキシストロビン、メタミノストロビン(metaminostrobin)、オリサストロビン及びアシベンゾラルSメチル。1つの実施形態において、これらの殺カビ剤のいくつかは、除草剤粒剤適用の時期に適用されたときには病気抑制のために効果的でない場合がある。これは、菌類の病気蔓延及び成長サイクルが、標的とされた雑草成長サイクルと一致しない場合があるからである。これらの殺カビ剤の効果的な使用及び適用時期は当業者によって容易に決定することができる。
【0072】
1つの実施形態において、改善された固体除草剤組成物に存在する場合がある好適な除草剤毒性緩和剤には、下記のものが含まれるが、それらに限定されない:ベノキサコル、ベンチオカルブ、クロキントセット、クロキントセットメキシル、ダイムロン、ジクロルミド、ジシクロノン、ジメピペラート、フェンクロラゾールエチル、フェンクロリム、フルラゾール(flurazole)、フルキソフェニム、フリラゾール、ハーピンタンパク質、イソキサジフェンエチル、メフェンピルジエチル、メフェナート(mephenate)、MG191、MON4660、ナフタル酸無水物(NA)、オキサベトリニル、R29148及びN−フェニル−スルホニル安息香酸アミド系薬剤。
【0073】
いくつかの実施形態において、本明細書中に記載される改善された固体除草剤組成物は、組成物全体に対して、約0.1g/kg〜約100g/kg、約1g/kg〜約100g/kg、又は、約1g/kg〜約50g/kgのクロキントセット又はクロキントセットメキシルを含有する。
【0074】
いくつかの実施形態において、本明細書中に記載される改善された固体除草剤組成物は、除草剤有効成分に対する重量基準で、約0.5倍量〜約3倍量、約0.5倍量〜約2倍量、又は、約0.5倍量〜約1倍量のクロキントセット又はクロキントセットメキシルを含有する。いくつかの実施形態において、本明細書中に記載される改善された固体除草剤組成物は、クロキントセット又はクロキントセットメキシルを、他の除草剤有効成分に対して約0.5倍〜約3倍、約0.5倍〜約2倍、又は、約0.5倍〜約1倍の重量基準での量で含有する。
【0075】
いくつかの実施形態において、本明細書中に記載される改善された固体除草剤組成物に存在する場合がある好適な植物成長調節剤には、下記のものが含まれるが、それらに限定されない:2,4−D、2,4−DB、IAA、IBA、ナフタレンアセトアミド、α−ナフタレン酢酸、カイネチン、ゼアチン、エテホン、アビグリシン、1−メチルシクロプロペン(1−MCP)、エテホン、ジベレリン、ジベレリン酸、アブシジン酸、アンシミドール、フルルプリミドール、メフルイジド、パクロブトラゾール、テトシクラシス、ウニコナゾール、ブラシノリド、ブラシノリドエチル及びエチレン。
【0076】
いくつかの実施形態において、本明細書中に記載される改善された固体除草剤組成物は、下記式の除草剤化合物:
【化11】
或いはそのC
1〜C
6アルキルエステル又は塩誘導体、例えば本明細書中では化合物Aとして示されるメチルエステルと、クロランスラムメチル、ジクロスラム、フロラスラム、フルメツラム、メトスラム、ペノキススラム、ピロキススラム、2,4−D、アミノピラリド、クロピラリド、ジフルフェニカン、フルロキシピルメプチル、ピクロラム又はプロピザミド或いはそれらの誘導体のうちの少なくとも1つと、必要な場合には、除草剤毒性緩和剤のクロキントセット又はクロキントセットメキシルと
を含有する。
【0077】
いくつかの実施形態において、本明細書中に記載される改善された固体除草剤組成物は、除草剤化合物Aと、フロラスラムと、必要な場合には、除草剤毒性緩和剤のクロキントセットメキシルとを含有する。
【0078】
いくつかの実施形態において、本明細書中に記載される改善された固体除草剤組成物は、下記式の除草剤化合物:
【化12】
或いはそのC
1〜C
12アルキルエステル又はC
7〜C
12アリールアルキルエステル又は塩誘導体、例えばベンジルエステルと、2,4−D、ベンフレサート、ベンゾビシクロン、ブロモブチド、ブタクロール、クロマゾン、ダイムロン、イプフェンカルバゾン、MCPA、MCPB、メフェナセット、モリナート、オルトスルファムロン、オキサジアルギル、オキサジアゾン、オキサジクロメホン、ペントキサゾン、ペトキサミド、プレチラクロール、プロパニル、ピリブチカルブ、ピラクロニル、ピラゾリナート、キンクロラック、テフリルトリオン、テニルクロール、チオベンカルブ又はトリクロピル或いはそれらの誘導体のうちの少なくとも1つと
を含有する。
【0079】
いくつかの実施形態において、本明細書中に記載される改善された固体除草剤組成物は、除草剤のシハロホップブチルと、ペノキススラムとを含有する。
【0080】
G.さらなる適合性成分
上記で示される組成物及び方法に加えて、本明細書中に記載される改善された固体除草剤組成物は、1つ又はそれ以上のさらなる適合性成分との組合せで使用される場合がある。これらのさらなる適合性成分には、例えば、1つ又はそれ以上の農薬有効成分、界面活性剤、色素、肥料、微量栄養素、フェロモン、並びに、機能的有用性を提供する多くの他のさらなる成分、例えば安定剤、例えば組み込まれた補助剤を安定化するための酸化防止剤、香気剤及び分散剤などが含まれる場合がある。本明細書中に記載される改善された固体除草剤組成物がさらなる有効成分との組合せで使用されるとき、現時点で請求項に記載される組成物は、固体組成物として、そのような他の有効成分とともに配合することができ、或いは、噴霧適用のために、そのような他の有効成分と水においてタンク混合することができ、或いは、別個の固体適用又は噴霧適用においてそのような他の有効成分とともに逐次適用することができる。
【0081】
配合の技術分野において従来から使用され、また、本発明の配合物において必要に応じて使用される場合がある界面活性剤が、とりわけ、「McCutcheon's Detergents and Emulsifiers Annual」(MC Publishing Corp., Ridgewood, New Jersey, 1998)及び「Encyclopedia of Surfactants」, Vol. I-III(Chemical Publishing Co., New York, 1980-81)に記載される(これらはともに、参照によって本明細書中に組み込まれる)。これらの表面活性剤は、性質においてアニオン性、カチオン性又は非イオン性であることが可能であり、乳化剤、湿潤化剤又は懸濁化剤として、或いは、他の目的のために用いることができる。典型的な表面活性剤には、下記のものが含まれるが、それらに限定されない:アルキルスルファートの塩、例えばジエタノールアンモニウムラウリルスルファート;アルキルアリールスルホナート塩、例えばカルシウムドデシルベンゼンスルホナート;アルキルフェノール−アルキレンオキシド付加生成物、例えばノニルフェノール−C
18エトキシラート;石けん、例えばステアリン酸ナトリウム;アルキルナフタレンスルホナート塩、例えばナトリウムジブチルナフタレンスルホナート;スルホスクシナート塩のジアルキルエステル、例えばナトリウムジ(2−エチルヘキシル)スルホスクシナート;第四級アミン、例えばラウリルトリメチルアンモニウムクロリド;エチレンオキシド及びプロピレンオキシドのブロックコポリマー;並びに、モノアルキルホスファートエステル及びジアルキルホスファートエステルの塩。
【0082】
多くの場合、これらの界面活性剤のいくつかは、農業用補助剤として、液状担体として、又は、表面活性剤として交換可能に使用することができる。
【0083】
1つの実施形態において、本明細書中に提供される改善された固体除草剤組成物は鉱物タイプの粉末(例えば、粘土)を含有しない。1つの実施形態において、本明細書中に提供される改善された固体除草剤組成物は、鉱物タイプの粉末(例えば、粘土)を当該組成物の総重量に対して約60%(w/w)未満の量で、約50%(w/w)未満の量で、約40%(w/w)未満の量で、約30%(w/w)未満の量で、約25%(w/w)未満の量で、約20%(w/w)未満の量で、約15%(w/w)未満の量で、約10%(w/w)未満の量で、又は、約5%(w/w)未満の量で含有する。
【0084】
H.雑草を抑制するための方法
本明細書中に記載される組成物及び方法の別の実施形態が、望ましくない植生を抑制するために、改善された固体除草剤組成物を散播するか、又は加えるか、或いは、改善された固体除草剤組成物から製造される水溶液又は混合物を水性環境、例えば水田、貯水池、湖及び小川に噴霧することによって雑草を抑制する方法に関する。1つの実施形態において、改善された固体除草剤組成物の除草剤効果的な量、或いは、改善された固体除草剤組成物から製造される水性噴霧溶液又は混合物の除草剤効果的な量が、望ましくない雑草植物の好適な抑制を提供するために水域領域に適用される。改善された固体除草剤組成物、或いは、改善された固体除草剤組成物から製造される噴霧溶液又は混合物は、水をはった水田又は稲田におけるイネ科雑草、広葉雑草及びスゲ属雑草を抑制するために特に有用である。
【0085】
本明細書中に記載される組成物及び方法の別の実施形態が、記載されている改善された固体除草剤組成物を担体、例えば水に加えること、及び、分散された除草剤有効成分を含有する得られた水溶液又は混合物を、望ましくない植生を作物環境又は非作物環境において抑制するための噴霧適用のために使用することを含む、望ましくない植生を抑制する方法に関する。1つの実施形態において、改善された固体除草剤組成物に由来する水性噴霧混合物の除草剤効果的な量が、例えば、望ましくない植物有害生物の好適な抑制を提供するために土壌領域に、又は、標的とされる植物の葉に適用される。改善された固体除草剤組成物から製造される噴霧溶液又は混合物は、穀物作物畑におけるイネ科雑草及び/又は広葉雑草を抑制するために特に有用である。
【0086】
1つの実施形態において、本明細書中には、望ましくない植生を水性環境において抑制する方法であって、除草剤効果的な量の本明細書中に提供される固体除草剤組成物を、前記望ましくない植生の出芽前又は出芽後のどちらであれ、前記水性環境に散播する工程、又は噴霧する工程、又は加える工程を含む方法が提供される。
【0087】
1つの実施形態において、本明細書中には、望ましくない植生を、水をはった水田において抑制する方法であって、除草剤効果的な量の本明細書中に提供される固体除草剤組成物を、前記望ましくない植生の出芽前又は出芽後のどちらであれ、水をはった前記水田に散播する工程、又は噴霧する工程、又は加える工程を含む方法が提供される。
【0088】
別の実施形態において、本明細書中に記載される改善された固体除草剤組成物はさらに、遺伝子操作によって、又は、変異及び選抜によって、それらに対して、又は、他の除草剤に対して耐性又は抵抗性になっている多くの作物における望ましくない植生を抑制するために用いることができる。記載されている組成物はさらに、グリホサート耐性、グルホシナート耐性、ジカンバ耐性、イミダゾリノン耐性又は2,4−D耐性の作物に対して、グリホサート、グルホシナート、ジカンバ、イミダゾリノン系除草剤又は2,4−Dと併用して使用することができる。いくつかの実施形態において、記載されている組成物を、処置されようとする作物について選択的であり、かつ、用いられる適用割合でこれらの化合物によって抑制される雑草の作用スペクトルを補完する除草剤との併用で使用することが一般に好ましい。いくつかの実施形態において、さらに一般には、記載されている組成物と他の補完的除草剤とを、併用配合物として、又は、タンクミックス物としてそれらのどちらであれ、同時に適用することが好ましい。同様に、記載されている組成物は、アセト乳酸シンターゼ阻害剤耐性の作物に対して、アセト乳酸シンターゼ阻害剤と併用して使用することができる。
【0089】
I.さらなる実施形態
改善された固体除草剤組成物を調製するための例示的な手順において、水相が、固体の水溶性ポリマー又は水溶性オリゴマー及び必要な場合にはいずれかの有効成分又はさらなる不活性成分(これらに限定されない)を含めて、水溶性成分又は水分散性成分を水において混合することによって調製される。この油相が、組み込まれた補助剤及び油溶性の有効成分又はさらなる不活性成分(これらに限定されない)を含めて、いずれかの油溶性成分を一緒に混合することによって調製される。油相が、所望される混合物が達成されるまで高剪断均質化のもとで水相にゆっくり加えられる。その後、混合物は、改善された固体除草剤組成物を粒剤又は粉末剤の形態で提供するために乾燥される。この粉末剤は必要な場合には、本明細書中に記載される改善された固体除草剤組成物の粒剤形態を提供するためにさらに加工することができる。1つの実施形態において、本明細書中には、本明細書中に記載される手順に従って調製される固体除草剤組成物が提供される。
【0090】
1つの例示的な実施形態において、本明細書中に提供される、組み込まれた補助剤を含有する固体除草剤組成物は、
a)組成物全体に対して約2g/kg〜約75g/kg(例えば、約10g/kg〜約60g/kg)の量での、シハロホップブチルを含む除草剤有効成分;
b)組成物全体に対して約0g/kg〜約20g/kg(例えば、約0g/kg〜約5g/kg)の量での、ペノキススラムを含む除草剤有効成分;
c)組成物全体に対して約300g/kg〜約600g/kg(例えば、約350g/kg〜約450g/kg)の量での、メチルソイアートを含む組み込まれた補助剤;
d)組成物全体に対して約10g/kg〜約100g/kg(例えば、約20g/kg)の量での、87%〜99%加水分解されたポリビニルアルコールを含む固体の水溶性ポリマー又は水溶性オリゴマー;
e)組成物全体に対して約150g/kg〜約600g/kg(例えば、約450g/kg〜約550g/kg)の量での、リグノスルホン酸ナトリウムを含む固体の水溶性ポリマー又は水溶性オリゴマー;及び
f)必要な場合には他の不活性な配合成分
を含み、但し、この固体除草剤組成物は固体炭水化物を含まない
【0091】
1つの例示的な実施形態において、本明細書中に提供される、組み込まれた補助剤を含有する固体除草剤組成物は、
a)組成物全体に対して約2g/kg〜約75g/kg(例えば、約5g/kg〜約30g/kg)の量での、化合物Aを含む除草剤有効成分;
b)組成物全体に対して約0g/kg〜約50g/kg(例えば、約2g/kg〜約25g/kg)の量での、フロラスラムを含む除草剤有効成分;
c)組成物全体に対して約300g/kg〜約700g/kg(例えば、約500g/kg〜約700g/kg)の量での、Agnique ME12−18を含む組み込まれた補助剤;
d)組成物全体に対して約10g/kg〜約100g/kg(例えば、約20g/kg)の量での、87%〜99%加水分解されたポリビニルアルコールを含む固体の水溶性ポリマー又は水溶性オリゴマー;
e)組成物全体に対して約150g/kg〜約600g/kg(例えば、約250g/kg〜約500g/kg)の量での、リグノスルホン酸ナトリウムを含む固体の水溶性ポリマー又は水溶性オリゴマー;
f)必要な場合には(例えば、組成物全体に対して約5g/kg〜約30g/kgの量での)クロキントセット;及び
g)必要な場合には他の不活性な配合成分
を含み、但し、この固体除草剤組成物は固体炭水化物を含まない
【0092】
加えて、本明細書中に記載される改善された固体除草剤組成物は場合により、例えば、粒剤の物理的に均一なブレンド物又は粉末剤の物理的に均一なブレンド物を含有する組成物を形成するために、さらなる有効成分を含有する他の粒剤組成物又は粉末剤組成物とブレンドされる場合がある。2つ又はそれ以上の有効成分を含有する、粒剤組成物及び粉末剤組成物のこれらのブレンド物は、例えば、望ましくない雑草を水性環境において、例えば水をはった水田及び稲田において抑制するために使用される場合がある。
【実施例】
【0093】
J.実施例
記載された実施形態及び下記の実施例は例示目的のためであり、請求項の範囲を限定するために意図されない。本明細書中に記載される組成物に関する他の改変、使用又は組合せが、本開示の精神及び範囲から逸脱することなく、当業者には明らかであろう。
【0094】
実施例1:シハロホップブチル及び高レベルの組み込まれた補助剤を含有する粉末剤である改善された固体除草剤組成物の調製
油相を、5.4グラムのシハロホップブチルを39.4グラムのメチルソイアート(組み込まれた補助剤;Agnique(登録商標)ME18S−U;Cognis)に溶解することによって調製した。水相を、Selvol(登録商標)205(ポリビニルアルコール;Sekisui Chemical Co.,Ltd.)の20%(w/w)水溶液の10グラムと、51.5グラムのリグノスルホン酸ナトリウム(Borresperse(登録商標)NA;Borregaard LignoTech)とを95.64グラムの水に溶解することによって調製した。その後、この油相を、Silverson高剪断ミキサーによるおよそ11,000rpmでの30分間の混合を行いながら水相にゆっくり加えて、水における分散された油滴の混合物を製造した。この油滴は、体積平均直径(d
50)が、Malvern Mastersizer 2000レーザー回折粒子分析装置を使用して測定された場合、約1ミクロン〜2ミクロンであった。所望される液滴サイズが得られると、混合物を300mL/hrの供給速度によりBUCHI290噴霧乾燥機(入口温度:135℃;出口温度:90℃)で噴霧乾燥して、残存水分含有量が総サンプル重量に関して2重量パーセント〜3重量パーセントである乾燥固体(粉末剤A;表1)を得た。粉末剤Aから製造される固体粒子の体積平均直径が、粉末剤Aを水に再分散させたとき、2ミクロンから4ミクロンにまで及んでいた。シリカ(1.5g、Hi−Sil(商標)233、PPG Industries Inc.(Monroeville、PA)から入手可能)を粉末剤Aに加えて、その流動特性を改善した。粉末剤B及び比較用の粉末剤Cを、表1に示される成分を使用して、粉末剤Aと同様な様式で調製した。また、粉末剤Aと同様な様式で、かつ、表1に示される成分を使用して、粉末剤A1及び粉末剤A2(これらはともに、ペノキススラムを含有する)を、Granite SC除草剤(240g/Lのペノキススラム;Dow AgroSciences)を、シハロホップブチルを含有する噴霧乾燥前の上記水性油混合物に加えることによって調製した。
【表1】
【0095】
実施例2:化合物A、フロラスラム、クロキントセットメキシル及び高レベルの組み込まれた補助剤を含有する粉末剤である改善された固体除草剤組成物の調製
表2に示される成分及び量を使用して、粉末剤D〜粉末剤Gを記載されるように調製した。油相を、化合物A及びクロキントセットメキシル(CQM)をAgnique ME12−18(組み込まれた補助剤)に(必要ならば、加熱及び超音波処理を伴って)溶解するか、又は(非常に大きい剪断での混合を伴って)分散させることによって調製した。水相を、リグノスルホン酸ナトリウム(Borresperse NA;Lignotech,Inc.)及びポリビニルアルコール(PVA;Selvol(商標)205;Sekisui Specialty Chemicals America,LLC)を水に溶解することによって調製した。この油相を、乳濁液滴の体積平均粒径(d
50)が約5〜10ミクロン(μm)となるまで、Silverson高剪断ミキサーによる混合を、油負荷が60dry wt%未満であるならば、およそ3000rpmで行いながら、又は、油負荷が60dry wt%超であるならば、6000rpmで行いながら水相にゆっくり加えた。所望される乳濁液サイズが得られると、水におけるフロラスラムの懸濁液(45wt%)を、混合を行いながら加えて、サスポエマルション剤を得た。このサスポエマルション剤を磁石撹拌子により撹拌し、入口温度が135℃であるBuchi290噴霧乾燥機に300mL/hrの液体流速で供給することによって乾燥した。得られた噴霧乾燥粉末は水分含有量が3wt%〜5wt%であり、また、水に再分散されたとき、噴霧乾燥粉末が製造された乳濁液と類似する粒径プロフィルを示した。
【表2】
実施例3:改善された固体除草剤組成物の安定性試験
圧縮−湿度試験:
粉末剤B及び比較用粉末剤Cを様々な温度及び湿度の環境において圧縮試験に供した。
【0096】
試験手順:粉末剤B及び比較用粉末剤Cの10gのサンプルを別個の円筒状ガラス容器(4.5cmの内径を有する150mLのガラスビーカー)に置いた。約835gの重りを、金属ビーズを満たしたガラスビン(4.5cmよりもわずかに小さい直径)を粉末剤の上に置くことによって粉末剤サンプルに載せた(52.53g/cm
2)。その後、これらのサンプルのそれぞれを、3つの異なる貯蔵条件において、それぞれ8日間置いた:(1)54℃/30%未満の相対湿度、(2)室温/65%の相対湿度、及び、(3)40℃/45%の相対湿度。3つすべてのサンプルを8日の貯蔵の後におけるケーキング安定性及び油性補助剤(メチルソイアート)の漏出について調べた。結果が表3に示される。ここで記載される様式と類似する様式で、本明細書中に記載される他の改善された固体除草剤組成物を高圧縮及び湿度の条件において貯蔵安定性について試験することができる。
【0097】
【表3】
改善された固体除草剤組成物の水における再分散:
粉末剤Eと、54℃で貯蔵された粉末剤Eの数個のサンプルとの粒径分布を、サンプルを水に分散させ、粒径分布を、Malvern Mastersizer2000を使用して測定することによって求めた(データが表4に示される)。データは、粉末剤Eが調製条件及び貯蔵条件の両方に対して非常に安定であったことを示している。
【0098】
【表4】
示差走査熱量測定法による分析:
粉末剤B及び比較用粉末剤Cを、TA Instruments社のDSC分析装置(モデルQ2000)で示差走査熱量測定法(DSC)によって分析した。
図1に示されるように、これら2つのサンプルは、異なる温度における様々な熱事象(吸熱及び発熱)の出現によって示されるような明確に異なる熱特性プロフィルを示した。粉末剤Bによって示される熱事象が、粉末剤Cによって示される熱事象よりもはるかに高い温度で生じたので、粉末剤Bは、より良好な安定性を有することがこの方法によって示される。これらの結果は、表3に示される貯蔵安定性試験結果と一致している。
実施例4:高レベルの組み込まれた補助剤を含有する粉末剤である改善された固体除草剤組成物の、雑草抑制のための使用
材料及び方法:
植物繁殖
ピートに基づく鉢植え用土、すなわち、Metro−mix360(登録商標)を本実験における土壌培地として使用した。Metro−mixは、35%〜45%の特別に加工されたココヤシ・コイア・ピース(Coconut Coir Pith)、10%〜20%の園芸規格のバーミキュライト、15%〜25%の加工されたトネリコ(ash)樹皮、20%〜30%の上質カナダ産ミズゴケピートモス、並びに、独自開発の栄養分及び他の成分からなる生育用培地である。それぞれの生物種の数個の種子を別々の10cm平方のポットにそれぞれ植えた。植物材料を、温室域E2、Dow AgroSciences Global Headquarters(Indianapolis、Indiana、米国)において繁殖させ、18℃〜20℃の温度及び50%〜60%の相対湿度で保った。自然光を、500μE m−2 s−1の光合成活性放射の平均照度を有する天井の1000ワットのハロゲン化金属ランプにより毎日16時間にわたって補った。植物を処理前には上面灌漑(top-watered)し、処理後には地下灌漑した。
除草剤適用
処理を、Allen Machine Works(Midland、Michigan)によって製造されるトラック噴霧機(track sprayer)により施した。トラック噴霧機を、1.9mph(3.1km/hr)の速度において、8002Eイーブンファン噴霧ノズルを40psiの圧力で利用して94L/haを送達するように校正した。適量の配合された製造物を、ソフトウエアパッケージARM8(Gylling Data Management Inc.)によって計算されるように噴霧バイアルに加えた。除草剤アリコートを清浄なインジアナポリス水道水により希釈して、60mLの総体積にした。補助剤を噴霧溶液に何ら加えなかった。処理を噴霧適用後20日で評価した。データが4つの雑草植物種のパーセント抑制で表される(表5)。
評価された雑草植物種:
【0099】
【表5】
【0100】
【表6】