(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6240136
(24)【登録日】2017年11月10日
(45)【発行日】2017年11月29日
(54)【発明の名称】PLCシステム及びその動作方法
(51)【国際特許分類】
G05B 19/05 20060101AFI20171120BHJP
【FI】
G05B19/05 F
【請求項の数】10
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2015-213941(P2015-213941)
(22)【出願日】2015年10月30日
(65)【公開番号】特開2016-91559(P2016-91559A)
(43)【公開日】2016年5月23日
【審査請求日】2015年10月30日
(31)【優先権主張番号】10-2014-0148902
(32)【優先日】2014年10月30日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】593121379
【氏名又は名称】エルエス産電株式会社
【氏名又は名称原語表記】LSIS CO.,LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【弁理士】
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【弁理士】
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100165191
【弁理士】
【氏名又は名称】河合 章
(74)【代理人】
【識別番号】100151459
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 健一
(74)【代理人】
【識別番号】100170380
【弁理士】
【氏名又は名称】黒田 裕也
(72)【発明者】
【氏名】リ ゴン ホ
【審査官】
稲垣 浩司
(56)【参考文献】
【文献】
特開2014−106969(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G05B 19/05
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
メモリカードに接続されるPLC(Programmable Logic Controller)システムであって、
ファイルシステムが初期化される時、各機能に対応する複数の領域に分割されるように前記メモリカードを制御する前記ファイルシステムを含み、
前記PLCシステムは、遂行動作モードに応じて、前記分割された領域からデータを読み出し、又は、前記分割された領域にデータを記録し、
前記複数の分割領域は、前記PLCシステムのログデータを格納する第1格納領域と、HTML(Hyper Text Markup Language)ファイルを格納する第2格納領域とに分割される、PLCシステム。
【請求項2】
前記PLCシステムは、前記遂行動作モードがデータログ機能遂行モードであると、前記第1格納領域に前記ログデータを送信する、請求項1に記載のPLCシステム。
【請求項3】
前記第1格納領域に送信されるデータは、CSV(Comma Separated Values)ファイルとして格納される、請求項2に記載のPLCシステム。
【請求項4】
前記PLCシステムは、前記遂行動作モードがウェブサーバ機能遂行モードであると、前記第2格納領域から前記HTMLファイルを読み出す、請求項1〜3の何れか一項に記載のPLCシステム。
【請求項5】
前記PLCシステムは、データログ機能を行うデータログモジュールと、ウェブサーバ機能を行うウェブサーバモジュールとを備える、請求項1〜3の何れか一項に記載のPLCシステム。
【請求項6】
前記ファイルシステムは、前記PLCシステムの動作初期化時に、前記メモリカードを複数の領域に分割する、請求項1に記載のPLCシステム。
【請求項7】
前記ファイルシステムは、
ログデータ送信時に、前記第1格納領域に前記ログデータを送信し、
HTMLファイルを読み出す動作を行う時に、前記第2格納領域からHTMLファイルを読み出す、請求項1に記載のPLCシステム。
【請求項8】
PLCシステムの動作方法であって、
駆動要請を感知する段階と、
前記感知された駆動要請に回答して前記PLCシステムを初期化する段階と、
各機能に対応する複数の領域に分割されるようにメモリカードを制御する段階と、
動作モードを決定する段階と、
前記決定された動作モードに応じて前記分割された領域にデータの読み出し又は書き込み動作を行う段階と、を含み、
前記複数の分割領域は、前記PLCシステムのログデータを格納する第1格納領域と、HTMLファイルを格納する第2格納領域とを備える、PLCシステムの動作方法。
【請求項9】
前記遂行動作モードがデータログ機能遂行モードであると、前記第1格納領域に前記ログデータを送信する、請求項8に記載のPLCシステムの動作方法。
【請求項10】
前記遂行動作モードがウェブサーバ機能遂行モードであると、前記第2格納領域から前記HTMLファイルを読み出す、請求項8又は9に記載のPLCシステムの動作方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本実施形態は、PLCシステムに関し、さらに詳細には、PLCシステムに装着されるメモリカードを機能別に分割して、メモリカードを探索するのにかかる時間を最小化できるPLCシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
産業現場の自動化設備は、リレーなどを使用した機械的な装置から構成される。機械的な装置から構成される自動化設備を変更するためには、設備の内部回路配線を変更しなければならないという難しさがある。このような難しさを解消するために、PLC(Programmable Logic Controller)が利用される。
【0003】
PLCは、一般にコンピュータのような役割を果たすが、設備から出る信号を受けて、PLC内部のプログラミングされた内容の通りに処理した後、処理された信号を設備に出力する。すなわち、PLCの動作がスムーズということは、工場内部の自動化設備が
効率的に動作していることを意味する。
【0004】
図1は、従来のPLCシステムの動作を説明するための構成図である。
【0005】
通常、PLCシステム10には、メモリカード20が装着されて、互いにデータを送受信できる。
【0006】
MPU(Micro Processing Unit)11は、設定されたプログラムに従って動作して、PLCシステム10を全般的に制御し、特にデータログモジュール12とウェブサーバモジュール13とを実行させる。
【0007】
データログモジュール12は、MPU11の制御によってデータログ機能を行うものであって、PADT(Programmable And Debugging Tool)において設定されたデバイス値を収集して、メモリカード20に送信する。
【0008】
ウェブサーバモジュール13は、MPU11の制御によってウェブサーバ機能を行うものであって、メモリカード20に格納されたHTMLファイルをウェブブラウザに送信する。
【0009】
ファイルシステム14は、メモリカード20のファイルまたは資料に対する探索及びアクセスが容易なように構造化されており、データログモジュール12から出力されるデータは、ファイルシステム14を介してメモリカード20に送信され、メモリカード20から送信されるデータは、ファイルシステム14を介してウェブサーバモジュール13に伝達される。
【0010】
メモリカード20は、PLCシステム10から送信されるデータをCSV(Comma Separated Values)ファイルとして格納し、ウェブページを送信するためにHTML(HyperText Markup Language)ファイルを予め格納している。
【0011】
これとは異なり、データログとウェブサーバとは、メモリカードを使用する機能として、データログモジュール12とウェブサーバモジュール13とが交互にメモリカード20にアクセスして、データを読み出すか、または書き込む。
【0012】
ここで、メモリカード20に複数のモジュールがアクセスしてデータを読み出し書き込むと、メモリカード20内部のセクターを探すのにかかる探索時間が大幅に長くなるという問題が発生する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
そこで、本発明は、上記の従来の技術の問題点を解決するために案出されたものであって、本発明の目的は、PLCシステムに装着されるメモリカードを機能別に分割して、メモリカードを探索するのにかかる時間を減らすことのできるPLCシステムを提供することにある。
【0014】
このように、本実施形態によれば、PLCシステムは、メモリカードをCSVファイル格納領域とHTMLファイル格納領域とに分割し、ログデータをCSVファイル格納領域に格納し、HMTLファイルをHTMLファイル格納領域から読み出す。
【0015】
よって、遂行機能に応じてPLCシステムがアクセスするメモリカードの領域が異なるから、PLCシステムがデータを読み出すか、または書き込むために、メモリカードを探索するのにかかる時間を減らすことができる。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明の実施形態にかかるPLC(Programmable Logic Controller)システムは、メモリ領域を機能別に複数の領域に分割し、遂行動作モードに応じて、前記分割された領域からデータを読み出し、又は前記分割された領域にデータを送信し、前記複数の分割領域は、前記PLCシステムのログデータを格納する第1格納領域と、HTMLファイルを格納する第2格納領域とに分割される。
【0017】
また、本実施形態にかかるPLCシステムの動作方法は、駆動要請が感知されると、初期化動作時にメモリを機能別に分割し、前記駆動要請に応じて動作モードを感知し、前記感知された動作モードに応じて前記分割されたメモリにデータの読み出し又は書き込み動作を行い、前記複数の分割領域は、前記PLCシステムのログデータを格納する第1格納領域と、HTMLファイルを格納する第2格納領域とを備える。
【発明の効果】
【0018】
よって、遂行機能に応じてPLCシステムがアクセスするメモリカードの領域が異なるため、PLCシステムがデータを読み出し又は書き込むために、メモリカードを探索するのにかかる時間を減らすことができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】従来のPLCシステムの動作を説明するための構成図である。
【
図2】本実施形態にかかるPLCシステムの構成図である。
【
図3】本実施形態にかかるPLCシステムの動作順序を説明するための動作フローチャートである。
【
図4】本実施形態にかかるPLCシステムがメモリカードを分割する場合に使用するコードの一例である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本明細書及び請求の範囲に使用された用語や単語は、一般的または辞書的な意味に限定して解釈されてはならず、発明者は、彼自身の発明を最善の方法で説明するために用語の概念を適切に定義できるという原則に立って、本発明の技術的思想に符合する意味と概念として解釈されねばならない。
【0021】
よって、本明細書に記載された実施形態と図面に示す構成は、本発明の最も好ましい一実施形態に過ぎず、本実施形態の技術的思想を全て代弁するものではないので、本出願時点においてこれらを取り替えることができる多様な均等物と変形例がありうることを理解しなければならない。
【0022】
図2は、本実施形態にかかるPLCシステムの構成図である。
【0023】
図2に示すように、本実施形態にかかるPLCシステム100は、メモリカード200に接続されて収集したログデータをメモリカード200に送信するか、またはメモリカード200からHTMLファイルを読み出してウェブブラウザに送信できる。
【0024】
このとき、PLCシステム100とメモリカード200との間のデータ送信は、SPI(
Serial
Peripheral
Interface)通信により行われることができる。前記通信方式以外にも、PLCシステム100とメモリカード200との間のデータ送信は、多様な通信方式により具現化され得る。
【0025】
一方、PLCシステム100は、マイクロプロセシングユニット(MPU:
Micro
Processing
Unit)110、データログモジュール120、ウェブサーバ
モジュール130及びファイルシステム140から構成され得る。
【0026】
MPU110は、設定されたプログラムに従って動作して、PLCシステム100を全般的に制御できる。特に、データログモジュール120とウェブサーバモジュール130とを制御できる。
【0027】
データログモジュール120は、MPU110の制御によってデータログ機能を行うことができる。データログモジュール120は、PADT(Programmable And Debugging Tool)において設定されたデバイス値(‘ログデータ’)を収集できる。
【0028】
データログモジュール120により収集されたログデータは、ファイルシステム140を経てメモリカード200に格納され得る。
【0029】
一方、前記ウェブサーバモジュール130は、MPU110の制御によってウェブサーバ機能を行うものであって、メモリカード200に格納されたHTMLファイルをウェブブラウザに送信できる。
【0030】
ファイルシステム140は、データログモジュール120とメモリカード200との間のデータ送信及びウェブサーバモジュール130とメモリカード200との間のデータ送信を実行できる。
【0031】
すなわち、ファイルシステム140は、データログモジュール120からログデータを受信してメモリカード200に送信し、メモリカード200からHTMLファイルを受信してウェブサーバモジュール130に送信できる。
【0032】
このとき、PLCシステム100の実行後に前記ファイルシステム140が初期化される場合、前記ファイルシステム140は、メモリカード200を機能別に分割できる。すなわち、前記ファイルシステム140は、メモリカード200を、ログデータを格納するためのCSVファイル格納領域210と、HTMLファイルを格納するためのHTMLファイル格納領域220とに分割できる。この他にも、ファイルシステム140は、メモリカード200を機能に応じてより多くの格納領域に分割できる。
【0033】
ファイルシステム140は、ログデータ送信を行う場合、メモリカード200のCSVファイル格納領域210にログデータを送信し、HTMLファイルを読み出す動作を行う場合に、メモリカード200のHTMLファイル格納領域220にアクセスして、HTMLファイルを読み出すことができる。
【0034】
本実施形態にかかるPLCシステム100に接続されてデータを送受信するメモリカード200は、PLCシステム100から送信されるデータをCSV(
Comma Separated Values)ファイルとして格納し、ウェブページを送信するためのHTML(Hyper Text Markup Language)ファイルを予め格納している。
【0035】
このとき、前記メモリカード200は、本実施形態にかかるPLCシステム100によりCSVファイル格納領域210とHTMLファイル格納領域220とに分割され得る。
【0036】
これにより、前記メモリカード200は、PLCシステム100からログデータを受信してCSVファイル格納領域210に格納し、PLCシステム100から要請がある場合に、HTMLファイル格納領域220に格納していたHTMLファイルをPLCシステム100に送信できる。
【0037】
以上、本実施形態にかかるPLCシステムの構成及び機能について説明した。以下では、
図2に示すような構成を有するPLCシステムの具体的な動作について、添付された図面を参照して詳細に説明する。
【0038】
図3は、本実施形態にかかるPLCシステムの動作を説明するための動作フローチャートである。
【0039】
図3に示すように、PLCシステム100の駆動モード要請が感知されると(S310)、PLCシステム100は初期化され、このとき、メモリカード200を機能別に分割できる(S320)。このようなメモリカード200の分割は、PLCシステム100のファイルシステム140により行われ得る。
【0040】
すなわち、前記PLCシステム100は、メモリカード200を、ログデータを格納するためのCSVファイル格納領域210と、HTMLファイルを格納するためのHTMLファイル格納領域220とに分割する。
【0041】
前記PLCシステム100がメモリカード200を分割する場合、
図4に示すように、前記PLCシステム100は、sfs_devreg()関数を利用してメモリカード200を分割できる。
【0042】
このように、前記PLCシステム100が初期化過程でメモリカード200を分割した後(S320)、PLCシステム100は、現在状態の動作モードを判断できる(S330)。詳細には、PLCシステム100は、現在状態がデータログ機能遂行モードであるか、またはウェブサーバ機能遂行モードであるかを判断できる(S330)。
【0043】
PLCシステム100は、現在状態の動作モードに対する判断結果が、データログ機能遂行モードであると、前記PLCシステム100は、収集されたログデータをメモリカードに送信できる(S340)。このとき、PLCシステム100は、メモリカード200のCSVファイル格納領域210にログデータを送信できる。
【0044】
これに対し、PLCシステム100は、現在状態の動作モードがウェブサーバ機能遂行モードであると判断されると、メモリカード200からHTMLファイルを読み出すことができる(S350)。このとき、前記HTMLファイルは、メモリカード200のHTMLファイル格納領域220から読み出すことができる。
【0045】
上述のように、本実施形態にかかるPLCシステムは、メモリカードをCSVファイル格納領域とHTMLファイル格納領域とに分割し、ログデータをCSVファイル格納領域に格納し、HTMLファイルをHTMLファイル格納領域から読み出すことができる。
【0046】
よって、遂行機能に応じてPLCシステムがアクセスするメモリカードの領域が異なるから、PLCシステムがデータを読み出すか、または書き込むためにメモリカードを探索するのにかかる時間を最小化できる。
【0047】
以上、本発明に対してその好ましい実施形態を中心に説明したが、これは例示に過ぎず、本発明を限定するものではなく、本発明が属する分野における通常の知識を有した者であれば、本発明の本質的な特性から逸脱しない範囲内で以上に例示していない様々な変形と応用が可能であることが分かるであろう。例えば、本発明の実施形態に具体的に示した各構成要素は変形して実施できる。そして、このような変形と応用にかかわる差異点らは、添付された請求の範囲で規定する本発明の範囲に含まれると解釈されねばならないであろう。
【符号の説明】
【0048】
10、100 PLCシステム
11、110 MPU
12、120 データログモジュール
13、130 ウェブサーバモジュール
14、140 ファイルシステム
20、200 メモリカード
210 CSVファイル格納領域
220 HTMLファイル格納領域