特許第6240156号(P6240156)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6240156老化防止化合物および溶媒を含む安定な組成物
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6240156
(24)【登録日】2017年11月10日
(45)【発行日】2017年11月29日
(54)【発明の名称】老化防止化合物および溶媒を含む安定な組成物
(51)【国際特許分類】
   A61K 8/46 20060101AFI20171120BHJP
   A61K 8/37 20060101ALI20171120BHJP
   A61K 8/368 20060101ALI20171120BHJP
   A61K 8/19 20060101ALI20171120BHJP
   A61K 8/27 20060101ALI20171120BHJP
   A61K 8/26 20060101ALI20171120BHJP
   A61Q 19/00 20060101ALI20171120BHJP
【FI】
   A61K8/46
   A61K8/37
   A61K8/368
   A61K8/19
   A61K8/27
   A61K8/26
   A61Q19/00
【請求項の数】13
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2015-505005(P2015-505005)
(86)(22)【出願日】2013年4月10日
(65)【公表番号】特表2015-512928(P2015-512928A)
(43)【公表日】2015年4月30日
(86)【国際出願番号】FR2013050780
(87)【国際公開番号】WO2013153330
(87)【国際公開日】20131017
【審査請求日】2016年3月15日
(31)【優先権主張番号】1253356
(32)【優先日】2012年4月12日
(33)【優先権主張国】FR
(73)【特許権者】
【識別番号】508283406
【氏名又は名称】シャネル パフュームズ ビューテ
(74)【代理人】
【識別番号】100092783
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120134
【弁理士】
【氏名又は名称】大森 規雄
(74)【代理人】
【識別番号】100128761
【弁理士】
【氏名又は名称】田村 恭子
(74)【代理人】
【識別番号】100104282
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 康仁
(72)【発明者】
【氏名】フルニエ,オディール
【審査官】 駒木 亮一
(56)【参考文献】
【文献】 特表2008−546675(JP,A)
【文献】 特開2006−028084(JP,A)
【文献】 特開2009−149525(JP,A)
【文献】 特開2005−176673(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61K 8/00−8/99
A61Q 1/00−90/00
A61K31/00−31/327
A61K31/33−33/44
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
−チオクト酸ジアセチルレスベラトリル、および
−溶媒
を含む化粧用組成物であって、前記溶媒が、周囲温度で8以下のδ値、および16.9以上のδ値を有することを特徴とする化粧用組成物。
【請求項2】
前記溶媒が、周囲温度で4.7〜7.5のδ値を有することを特徴とする、請求項1に記載の化粧用組成物。
【請求項3】
前記溶媒が、周囲温度で18〜22のδ値を有することを特徴とする、請求項1または2に記載の化粧用組成物。
【請求項4】
前記溶媒が、周囲温度で6〜7.5のlog(Kow)値を有することを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載の化粧用組成物。
【請求項5】
前記溶媒が、トリメリット酸トリオクチル、ジメチルイソソルビド、エチルヘキシルメトキシクリレン、オクトクリレン、安息香酸フェニルおよびそれらの混合物から選択されることを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載の化粧用組成物。
【請求項6】
ケイ酸アルミニウムマグネシウム水和物、酸化亜鉛、カオリン、CuCO(OH)(またはマラカイト)、L−ピロリドンカルボン酸銅塩、およびそれらの混合物から選択される臭気吸収剤をさらに含むことを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載の化粧用組成物。
【請求項7】
組成物の総重量に対して、0.001重量%〜15重量%の範囲の割合でチオクト酸ジアセチルレスベラトリルを含むことを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項に記載の化粧用組成物。
【請求項8】
組成物の総重量に対して、0.01重量%〜10重量%の範囲の割合でチオクト酸ジアセチルレスベラトリルを含むことを特徴とする、請求項1から7のいずれか一項に記載の化粧用組成物。
【請求項9】
組成物の総重量に対して、0.1重量%〜50重量%の範囲の割合で溶媒を含むことを特徴とする、請求項1からのいずれか一項に記載の化粧用組成物。
【請求項10】
組成物の総重量に対して、1重量%〜25重量%の範囲の割合で溶媒を含むことを特徴とする、請求項1から9のいずれか一項に記載の化粧用組成物。
【請求項11】
組成物の総重量に対して、0.0006重量%〜6重量%の範囲の割合で臭気吸収剤を含むことを特徴とする、請求項1から10のいずれか一項に記載の化粧用組成物。
【請求項12】
組成物の総重量に対して、0.006重量%〜0.6重量%の範囲の割合で臭気吸収剤を含むことを特徴とする、請求項1から11のいずれか一項に記載の化粧用組成物。
【請求項13】
皮膚の老化を予防し、および/または皮膚の老化に対抗するための請求項1から12のいずれか一項に記載の化粧用組成物の使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、チオクト酸ジアセチルレスベラトリル、溶媒および場合により臭気吸収剤を含む、好ましくは不快な臭気を有しない安定な化粧用組成物に関する。この組成物は、皮膚の老化を予防し、および/または皮膚の老化に対抗するために利用される。
【背景技術】
【0002】
チオクト酸ジアセチルレスベラトリル化合物の使用は、特許出願国際公開第2006/134282号に開示されている。
【発明の概要】
【0003】
それにも関わらず、本出願人は、この化合物が、特にオクチルドデカノールタイプの従来の親油性溶媒中に可溶化される場合にその配合中に安定性の問題を引き起こすことに注目した。実際、チオクト酸ジアセチルレスベラトリルを含む安定な化粧用組成物を得られるようにすることが望ましい。
【0004】
本出願人は今回、周囲温度で8以下のδ値、および16.9以上のδ値を有する特定の溶媒を使用することにより、この問題を解決することができることを発見した。
【0005】
したがって、本発明の主題は、
−チオクト酸ジアセチルレスベラトリル、および
−溶媒
を含む化粧用ケア組成物であり、前記溶媒は、周囲温度で8以下のδ値、および16.9以上のδ値を有する。
【0006】
かかる溶媒は、好ましくはトリメリット酸トリオクチル、ジメチルイソソルビド、エチルヘキシルメトキシクリレン、オクトクリレン、安息香酸フェニルおよびそれらの混合物から選択される。
【0007】
1つの特定の実施形態では、溶媒は、トリメリット酸トリオクチル、ジメチルイソソルビド、エチルヘキシルメトキシクリレン、オクトクリレン、トリメリット酸メチル、安息香酸フェニルおよびそれらの混合物から選択される。
【0008】
本発明の主題はまた、皮膚の老化を予防し、および/または皮膚の老化に対抗するための本発明による組成物の使用である。チオクト酸ジアセチルレスベラトリルは、特許出願国際公開第2006/134282号に示されるように調製することができる。
【0009】
本出願人は、チオクト酸ジアセチルレスベラトリルが安定性の問題を有すること、すなわちオクチルドデカノールタイプの従来の溶媒中に可溶化されると、チオクト酸ジアセチルレスベラトリルが再結晶することを実際に発見した。しかしながら、チオクト酸ジアセチルレスベラトリルが安定化された組成物を得られるようにすることは極めて重要である。
【0010】
「安定化」という用語は、4℃で10日後、およびATで6カ月後にチオクト酸ジアセチルレスベラトリルの結晶化が存在しないことを意味することを意図したものである。「AT」という用語は、周囲温度を意味することを意図したものである。「周囲温度」という用語は、およそ25℃の温度を意味することを意図したものである。
【0011】
溶媒の特徴は、5つの溶液パラメータ、すなわち、4つのハンセン溶解度パラメータ(δ、δ、δおよびδ)およびLog(Kow)により記載される。
【0012】
ハンセン溶解度パラメータ(δ、δ、δおよびδ)は、ある物質が別の物質中に可溶化されるかどうかを予測するのを可能にする。δは、分散力に起因した寄与であり、δは、極性力に起因した寄与であり、δは、水素結合寄与である。これらのパラメータは、下記の通りに定義される:
【0013】
【数1】
【0014】
この場合、ΔEは、蒸発エネルギーに相当し、Vは、液体のモル体積に相当する。
【0015】
δは、これらのパラメータそれぞれの寄与に起因した溶解度パラメータである:
【0016】
【数2】
【0017】
Log(Kow)は、2つの溶媒(オクタノールおよび水)中での化学化合物の示差的溶解度の尺度であり、オクタノール/水分配係数に相当する。
【0018】
本出願人は今回、周囲温度で8以下のδ値、および16.9以上のδ値を有する特定の溶媒中にチオクト酸ジアセチルレスベラトリルを可溶化させることにより、上記の問題を解決することができることを発見した。
【0019】
これらの範囲のδおよびδは、前記溶媒がチオクト酸ジアセチルレスベラトリルの安定な可溶化を容易にすることを確実にさせる。
【0020】
本出願人の知る限りでは、この活性剤を安定化する目的で、周囲温度で8以下のδ値および16.9以上のδ値を有する溶媒を使用することはいまだに提唱されていない。
【0021】
1つの特定の実施形態では、本発明による化粧用組成物の溶媒は、周囲温度で4.7〜7のδ値を有する。この範囲のδ値は、前記溶媒が上記活性剤の安定な可溶化を容易にすることを確実なものにする。
【0022】
1つの特定の実施形態では、本発明による化粧用組成物の溶媒は、周囲温度で18〜22のδ値を有する。この範囲のδ値は、前記溶媒が上記活性剤の安定な可溶化を容易にすることを確実なものにする。
【0023】
1つの特定の実施形態では、本発明による化粧用組成物の溶媒は、周囲温度で6〜7.5のlog(Kow)値を有する。この範囲のlog(Kow)値は、前記溶媒が上記活性剤の安定な可溶化を容易にすることを確実なものにする。
【0024】
1つの特定の実施形態では、本発明による化粧用組成物の溶媒は、トリメリット酸トリオクチル、ジメチルイソソルビド、エチルヘキシルメトキシクリレン、オクトクリレン、安息香酸フェニルおよびそれらの混合物から選択される。
【0025】
1つの特定の実施形態では、溶媒は、トリメリット酸トリオクチル、ジメチルイソソルビド、エチルヘキシルメトキシクリレン、オクトクリレン、トリメリット酸メチル、安息香酸フェニルおよびそれらの混合物から選択される。
【0026】
1つの好ましい実施形態では、溶媒はオクトクリレンである。
【0027】
チオクト酸ジアセチルレスベラトリルは、組成物の総重量に対して、0.001重量%〜15重量%、好ましくは0.01重量%〜10重量%の範囲の割合で、本発明の組成物中に存在することができる。
【0028】
溶媒は、組成物の総重量に対して、0.1重量%〜50重量%、好ましくは1重量%〜25重量%の範囲の割合で、本発明の組成物中に存在することができる。
【0029】
チオクト酸ジアセチルレスベラトリルは、本発明による溶媒により物理的に安定化される。すなわち、チオクト酸ジアセチルレスベラトリルは、結晶化せずに前記溶媒により可溶化されるが、組成物は、嗅覚安定性の問題を引き起こし得る。実際に、化粧用製品に関して受け入れ難い臭気の発生が観察されている。
【0030】
本出願人は今回、上述した組成物に、ケイ酸アルミニウムマグネシウム水和物、酸化亜鉛、カオリン、CuCO(OH)(またはマラカイト)、L−ピロリドンカルボン酸銅塩、およびそれらの混合物から選択される臭気捕捉剤を添加することにより、この問題を解決することができることを発見した。
【0031】
「臭気捕捉剤」または「臭気吸収剤」という用語は、硫黄と親和性を有し、かつ受け入れ難い臭気を中和することを可能にさせる分子を意味することを意図したものである。
【0032】
したがって、1つの特定の実施形態では、本発明の化粧用組成物は、ケイ酸アルミニウムマグネシウム水和物、酸化亜鉛、カオリン、CuCO(OH)(またはマラカイト)、L−ピロリドンカルボン酸銅塩、およびそれらの混合物から選択される臭気吸収剤も含む。
【0033】
好ましくは、臭気吸収剤は、カオリン、L−ピロリドンカルボン酸銅塩、およびそれらの混合物から選択される。
【0034】
臭気吸収剤は、組成物の総重量に対して、0.0006重量%〜6重量%、好ましくは0.006重量%〜0.6重量%の範囲の割合で、本発明の組成物中に存在し得る。
【0035】
これまで記載されているチオクト酸ジアセチルレスベラトリル、特定の溶媒、好ましくは臭気吸収剤のほかに、本発明による化粧用組成物はまた、化粧品または薬学の分野で通例である少なくとも1つの添加剤、例えばゲル化および/または増粘剤、界面活性剤または補助界面活性剤(co-surfactant)、液体脂肪物質または油、ワックス、シリコーンエラストマー、日焼け防止剤、色素、艶消し剤または充填剤、顔料、テンショニング剤(tensioning agent)、防腐剤、金属イオン封鎖剤、芳香物質、ならびにそれらの混合物から選択される化合物を含んでもよい。
【0036】
特に、1つの好ましい実施形態によれば、本発明による化粧用組成物は、非限定的な様式で、下記添加剤の1つまたは複数を含んでもよい:
−例えば、アクリロイルメチルプロパンスルホン酸(AMPS)および/またはアクリルアミドおよび/またはアクリル酸および/またはアクリル酸塩もしくはエステルの親水性または両親媒性の架橋または非架橋のホモポリマーおよびコポリマー(例えば、アクリロイルジメチルタウリンアンモニウム/VPコポリマーおよびアクリロイルジメチルタウリンアンモニウム/メタクリル酸ベヘネス−25コポリマー、特にClariantからAristoflex(登録商標)AVCおよびHMBの名称で販売されているもの、またはNoveon社による商品名PEMULEN(登録商標)TR−1もしくはTR−2、Carbopol(登録商標)1382またはCarbopol(登録商標)Ultrez20で販売されているアクリレート/アクリル酸C10〜30アルキルクロスポリマー)、セルロースベースの誘導体、植物起源のゴム(アカシアまたはアラビア、寒天、グアー、ローカストビーン、アルギン酸塩、カラギナン、ペクチン)または微生物起源のゴム(キサンタン、プルラン)、粘土(ラポナイト)から選択される1種または複数の水相ゲル化および/または増粘剤。前記ゲル化および/または増粘剤は、組成物の総重量に対して、約0.01重量%〜5重量%の含有量で、組成物中に存在し得る;
−1種または複数の界面活性剤、好ましくは乳化界面活性剤(それらが、非イオン性であろうと、陰イオン性であろうと、陽イオン性であろうと、または両性であろうと)、特にポリオールの脂肪酸エステル(例えば、グリセロールのオキシアルキレン化(より詳細には、ポリオキシエチレン化)脂肪酸エステル、ソルビタンのオキシアルキレン化脂肪酸エステル、オキシアルキレン化(オキシエチレン化および/またはオキシプロピレン化)脂肪酸エステル(例えばステアリン酸PEG−100/ステアリン酸グリセリル混合物(例えばArlacel(登録商標)165の名称でCroda社により販売されている))およびスクロースの脂肪酸エステル(例えばステアリン酸スクロース));糖の脂肪アルコールエーテル、特にアルキルポリグルコシド(APG)(例えば、デシルグルコシドおよびラウリルグルコシド、および例えばSEPPIC社によりMontanov(登録商標)68の名称で販売されている場合によりセトステアリルアルコールとの混合物としてのセトステアリルグルコシド、ならびにまた、SEPPIC社によりMontanov(登録商標)202の名称で販売されている、例えばアラキジルおよびベヘニルアルコールならびにアラキジルグルコシドの混合物の形態のアラキジルグルコシド);ポリエチレングリコールの脂肪アルコールエーテル;ポリエーテル修飾ポリシロキサン;ベタインおよびその誘導体;ポリクオタニウム;エトキシ化脂肪アルコール硫酸塩;スルホコハク酸塩;サルコシン酸塩;リン酸アルキルおよびリン酸ジアルキルならびにそれらの塩;ならびに脂肪酸セッケン。前記界面活性剤は、組成物の総重量に対して、約0.1重量%〜8重量%、好ましくは0.5重量%〜3重量%の含有量で、組成物中に存在し得る;
−1種または複数の補助界面活性剤(例えば、長い炭素鎖(C14〜C20)を含む直鎖状脂肪アルコール、特にセチルおよびステアリルアルコール)。前記界面活性剤は、組成物の総重量に対して、0.1重量%〜5重量%、好ましくは0.5重量%〜2重量%の割合で、組成物中に存在する;
−揮発性または不揮発性の炭化水素ベースまたはシリコーンベースであり、かつ直鎖状、環状または分岐状である、周囲温度で液体である1種または複数の脂肪物質(一般的には油と呼ばれる)(例えば、ポリジメチルシロキサン(ジメチコン)、ポリアルキルシクロシロキサン(シクロメチコン)およびポリアルキルフェニルシロキサン(フェニルジメチコン)などのシリコーン油;フルオロオイル、安息香酸アルキルおよび分岐状炭化水素(例えば、ポリイソブチレンまたはイソドデカン)などの合成油;鉱油(パラフィン);植物油(甘扁桃油、マカダミアナッツ油、ブラックカラント種子油、ホホバ油、あるいはナガミノアマナズナ(Camelina sativa)油(例えば、Unipex社により商品名Lipex(登録商標)Omega3/6で販売されている油);脂肪アルコール;脂肪アミド;脂肪酸またはエステル、例えばInnospec社により商品名Finsolv(登録商標)で販売されている安息香酸C12〜C15アルキル)、トリグリセリド(カプリン酸/カプリル酸のトリグリセリドを含む)、Cognis社によりCetiol(登録商標)CCの名称で販売されている炭酸ジカプリリル)(好ましくは、組成物の総重量に対して、0.1重量%〜およそ10重量%、好ましくは0.5重量%〜5重量%の割合で);
−1種または複数のワックス(周囲温度で固体または実質的に固体である化合物)(その融点は一般的に35℃を上回る)(例えば、オゾケライト、ポリエチレンワックス、蜜蝋またはカルナウバワックス)(好ましくは、組成物の総重量に対して、0.01重量%〜およそ5重量%、好ましくは0.5重量%〜5重量%の割合で);
−特に触媒の存在下で、少なくとも1つの反応性基(特に、水素またはビニル)を有し、かつ末端上および/または側鎖上に存在する少なくとも1つのアルキル(特にメチル)またはフェニル基を保有するポリシロキサンと、有機シリコーン(例えば、オルガノヒドロゲノポリシロキサン(organohydrogenopolysiloxane)と反応させることにより得られる1種または複数のシリコーンエラストマー)(好ましくは、組成物の総重量に対して、0.1重量%〜およそ20重量%、好ましくは0.25重量%〜15重量%の割合で);
−1種または複数の日焼け防止剤、特に有機日焼け防止剤(例えば、ジベンゾイルメタン誘導体(特に商品名Parsol(登録商標)1789でDSMにより販売されているブチルメトキシジベンゾイルメタンを含む)、ケイ皮酸誘導体(特に商品名Parsol(登録商標)MCXでDSMにより販売されているメトキシケイ皮酸エチルヘキシルを含む)、サリチル酸塩、パラ−アミノ安息香酸、アクリル酸β,β’−ジフェニル、ベンゾフェノン、ベンジリデンカンファー誘導体、フェニルベンズイミダゾール、トリアジン、フェニルベンゾトリアゾールおよびアントラニル酸誘導体);または無機日焼け防止剤(コーティングされているかまたはコーティングされていない顔料またはナノ顔料の形態での無機酸化物に基づく、特に二酸化チタンまたは酸化亜鉛に基づく)(好ましくは、組成物の総重量に対して、0.1重量%〜およそ30重量%、さらに好ましくは0.5重量%〜20重量%の割合で);
−1種または複数の水溶性色素(例えば、ポンソー二ナトリウム塩、アリザリングリーン二ナトリウム塩、キノリンイエロー、アマランス三ナトリウム塩、タートラジン二ナトリウム塩、ローダミン一ナトリウム塩、フクシン二ナトリウム塩またはキサントフィルなど)(好ましくは、組成物の総重量に対して、0.1重量%〜およそ2重量%の割合で);
−1種または複数の充填剤、特に艶消し剤またはソフトフォーカス効果充填剤、特にソフトフォーカス効果粉末。
【0037】
「充填剤」という用語は、塗布時に即座に組成物に形もしくは剛性、ならびに/または柔軟性、マット感および一様性を付与するのに適した層状または非層状の無機または合成の無色または白色の粒子を意味すると理解されるべきである。これらの充填剤は特に、カモフラージュ効果またはソフトフォーカス効果を通じて、しわを修飾、さらにはマスキングすることができる。
【0038】
艶消し剤は、艶消し用ポリマー(溶液で、分散液でまたは粒子形態で)、および皮膚の輝きを低減させて顔の艶を一様にさせる無機粒子から選択され得る。艶消し剤は、特にデンプン、タルク、セルロースマイクロビーズ、植物繊維、合成繊維、特にポリアミド繊維(Nylon−12(Atochem社により販売されているOrgasol(登録商標))などのNylon(登録商標)粉末)、アクリル系コポリマーのミクロスフェア、特にポリ((メタ)アクリル酸メチル)のミクロスフェア(PMMA粒子またはSEPPIC社により販売されているMicropearl(登録商標)M310粒子)、シリカ粉末、シリコーン樹脂粉末、アクリル系ポリマー粉末、ポリエチレン粉末、エラストマー架橋オルガノポリシロキサン(特にShin−Etsu社によりKSG(登録商標)の名称で、Dow Corning社によりTrefil(登録商標)、BY29(登録商標)またはEPSX(登録商標)の名称で、あるいはGrant Industries社によりGransil(登録商標)の名称で販売されている)、タルク/二酸化チタン/アルミナ/シリカ複合材粉末、ケイ酸塩粉末、およびそれらの混合物から選択され得る。
【0039】
ソフトフォーカス効果充填剤は、顔の艶への透明性およびかすんだ効果を付与し得る。好ましくは、ソフトフォーカス充填剤は、30ミクロン以下、より優先的には15ミクロン以下の平均粒子サイズを有する。これらのソフトフォーカス充填剤は、任意の形状であってもよく、特に球状または非球状であり得る。それらは、シリカおよびケイ酸塩の粉末、特にアルミナの粉末、ポリ(メタクリル酸メチル)タイプの粉末(PMMAまたはMicropearl(登録商標)M310)、タルク、シリカ/TiOまたはシリカ/酸化亜鉛複合材、ポリエチレン粉末、デンプン粉末、ポリアミド粉末、スチレン/アクリル系コポリマー粉末、シリコーンエラストマー、およびそれらの混合物から選択され得る。
【0040】
好ましくは、これらの艶消し剤またはソフトフォーカス効果充填剤は、組成物の総重量に対して、0.1重量%〜およそ10重量%の割合で、好ましくは0.1重量%〜およそ7重量%の割合で使用される;
媒質中で不溶性であり、かつ組成物を着色させ、および/または不透明にすることが意図される1種または複数の白色または有色の真珠光沢または非真珠光沢の無機および/または有機のコーティングされているかまたはコーティングされていない顔料。それらは、通常サイズまたはナノメートル(nonometric)サイズであり得る。無機顔料の中では、場合により表面処理されている二酸化チタン、酸化鉄またはクロム、マンガンバイオレット、ウルトラマリンブルー、クロム水和物およびフェリックブルーが挙げられ得る。有機顔料の中では、カーボンブラック、D&Cタイプの顔料、およびコチニールカルミン、バリウム、ストロンチウム、カルシウムまたはアルミニウムに基づくレーキが挙げられ得る。真珠光沢顔料または真珠層は、光を反射する虹色粒子である。これらの真珠光沢顔料は、白色真珠光沢顔料(例えば、チタンまたはオキシ塩化ビスマス(bismuth oxichloride)でコーティングされたマイカ)、および有色真珠光沢顔料(例えば、酸化鉄を伴うチタンマイカ)から選択され得る。顔料は、表面処理を受けていてもよい。好ましくは、これらの顔料は、組成物の総重量に対して、0.1重量%〜およそ10重量%の割合で、好ましくは0.1重量%〜およそ5重量%の割合で使用される;
−1種または複数のテンショニング剤。「テンショニング剤」という用語は、皮膚を引き締め、またこのテンショニング効果により、皮膚を滑らかにして、即座に皮膚中のしわおよび小じわを低減させるか、またはさらには消滅させるのに適した化合物を意味すると理解されるべきである。テンショニング剤として、天然起源のポリマー;混合ケイ酸塩;無機充填剤のコロイド粒子;合成ポリマー;およびそれらの混合物が挙げられ得る。特に、植物または微生物起源のポリマー、皮膚付属器、卵タンパク質および天然起源のラテックスに由来するポリマーが挙げられ得る。これらのポリマーは、好ましくは親水性である。植物起源のポリマーとして、特に、タンパク質およびタンパク質加水分解産物、より詳細には穀類、マメ科植物、油産生植物の抽出物(例えば、トウモロコシ、ライムギ、軟質コムギ、ソバ、ゴマ、スペルト、エンドウ、タピオカ、ソラマメ、ヒラマメ、ダイズおよびウチワマメの抽出物)が挙げられ得る。本発明により使用することができる他のテンショニング剤は、天然起源の多糖、特にコメ、トウモロコシ、タピオカ、ジャガイモ、キャッサバ、エンドウに由来するデンプン;カラギナン、アカシアゴム(アラビアゴム)、アルギン酸塩、寒天、ジェラン、キサンタンガム、セルロースベースのポリマーおよびペクチン(好適には、ゲル微粒子の水性分散液として)、セルロースベースの誘導体、およびそれらの混合物である。合成ポリマーは概して、ラテックスまたは擬似ラテックスの形態で存在し、重縮合タイプであり得るか、またはフリーラジカル重合により得られ得る。特に、ポリエステル/ポリウレタンおよびポリエーテル/ポリウレタン分散液が挙げられ得る。好ましくは、テンショニング剤は、PVP/アクリル酸ジメチルコニルおよび親水性ポリウレタンのコポリマー(Hydromer社からのAquamere(登録商標)S−2011(登録商標))が挙げられ得る。より優先的には、テンショニング剤は、マニホト・エスクレンタ(キャッサバ)(Manihot esculenta)塊茎抽出物(SilabによりInstensylの名称で販売)である。
−1種または複数の防腐剤;
−金属イオン封鎖剤(例えば、EDTA塩);
−芳香物質;
−およびそれらの混合物。
【0041】
かかる添加剤の例は、特にスキンケア産業で一般的に使用される、限定することなく多種多様な化粧用および医薬成分について記載しているCFTAディクショナリー(The Cosmetic, Toiletry and Fragrance Associationにより発行されたInternational Cosmetic Ingredient Dictionary and Handbook, 11thEdition, 2006)中で言及されており、それらは、本発明による組成物におけるさらなる成分としての使用に適している。
【0042】
当業者は、これらの任意の添加剤全てから、組成および組成物に添加されるその量の両方を、組成物がその特性の全てを保持するように選択することが可能である。
【0043】
さらに、本発明による組成物は、ビタミン、酸化防止剤、保湿剤、汚染防止剤、角質溶解剤、収斂剤、抗炎症剤、漂白剤および微小循環促進剤から成る群から選択され得る各種活性剤を場合により含有してもよい。
【0044】
ビタミンの例としては、ビタミンA、B1、B2、B6、CおよびEならびにそれらの誘導体、パントテン酸およびその誘導体、ならびにビオチンが挙げられる。
【0045】
酸化防止剤の例としては、アスコルビン酸およびその誘導体(例えば、パルミチン酸アスコルビル、テトライソパルミチン酸アスコルビル、アスコルビルグルコシド、リン酸アスコルビルマグネシウム、リン酸アスコルビルナトリウムおよびソルビン酸アスコルビル);トコフェロールおよびその誘導体(例えば、酢酸トコフェリル、ソルビン酸トコフェリルおよび他のトコフェロールエステル);BHTおよびBHA;没食子酸、リン酸、クエン酸、マレイン酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸のエステル、ケファリン、ヘキサメタリン酸塩、フィチン酸、および植物の抽出物(例えば、ジンギバー・オフィシナレ(Zingiber officinale)(ショウガ)(例えば、Biolandes社により販売されているBlue Malagasy Ginger)の根、アイリッシュモス(Chondrus crispus)、ロディオラ属(Rhodiola)、サーマス・サーモフィルス(Thermus thermophilus)、マテの葉、オーク木、カユ・ラペ(kayu rapet)樹皮、サクラの葉およびイランイランの葉の抽出物)が挙げられる。
【0046】
保湿剤の例としては、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセロール、ブチレングリコール、キシリトール、ソルビトール、マルチトール、ムコ多糖(例えば、コンドロイチン硫酸)、高または低分子量のヒアルロン酸、あるいはシラノール誘導体で強化したヒアルロン酸(例えば、Exymol社により販売されている活性剤Epidermosil(登録商標))、およびムコイチン硫酸;カロン酸(caronic acid);胆汁酸塩、NMF(天然保湿因子)の主成分(例えば、ピロリドンカルボン酸の塩および乳酸の塩)、アミノ酸類縁体(例えば、尿素)、システインおよびセリン;短鎖可溶性コラーゲン、ジグリセロールPPG、2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンのホモおよびコポリマー(例えば、NOFからのLipidure HMおよびLipidure PBM);アラントイン;グリセロール誘導体(例えば、商品名Wilbride(登録商標)S753で販売されているNOFからのPEG/PPG/ポリブチレングリコール−8/5/3グリセロール、あるいは商品名Lubrajel(登録商標)MSで販売されているSedermaからのポリメタクリル酸グリセリル);Asahi Kasei Chemicals社により商品名Aminocoat(登録商標)で販売されているトリメチルグリシン、および各種植物抽出物(例えば、ヨーロッパグリ(Castanea sativa)、加水分解されたヘーゼルナッツタンパク質、ツベロサ・ポリアンサス(Tuberosa polyanthus)多糖、アルガニア・スピノサ(Argania spinosa)核油の抽出物およびコンキオリンを含有する真珠層の抽出物(これらは、特に商品名Pearl Extract(登録商標)でMaruzen社(日本)により販売されている)が挙げられる。
【0047】
保湿剤の他の例としては、マトリプターゼMT/SP1の発現を刺激する化合物(例えば、ローカストビーン果肉の抽出物)、およびまたFN3Κの発現を刺激する作用物質;ケラチノサイト増殖または分化を増加させる作用物質(例えば、サーマス・サーモフィルス(Thermus thermophilus)またはヤブツバキ・アルバプレナ(Camellia japonica Alba Plena)の花またはカカオ(Theobroma cacao)豆の殻の抽出物、水溶性トウモロコシ抽出物、バンバラマメ(Voandzeia subterranea)のペプチド抽出物およびナイアシンアミド);表皮脂質および表皮脂質合成を直接的に、または脂質前駆体の脱グリコシル化(例えば、グルコシルセラミドをセラミド(例えば、リン脂質、セラミドまたはルピン(lupin)タンパク質加水分解産物へ)を調節するある特定のβ−グルコシダーゼを刺激することにより増加させる作用物質が挙げられる。
【0048】
汚染防止剤の例としては、ワサビノキ(Moringa pterygosperma)の種子抽出物(例えば、LSNからのPurisoft(登録商標));シアバター抽出物(例えば、SilabからのDetoxyl(登録商標))、およびセイヨウキヅタ(ivy)抽出物、フィチン酸およびヒマワリの種子抽出物の混合物(例えば、SedermaからのOsmopur(登録商標))が挙げられる。
【0049】
角質溶解剤の例としては、α−ヒドロキシ酸(例えば、グリコール酸、乳酸、クエン酸、リンゴ酸、マンデル酸または酒石酸)およびβ−ヒドロキシ酸(例えば、サリチル酸)、およびそれらのエステル(例えば、乳酸C12〜C13アルキル)、ならびにこれらのヒドロキシ酸を含有する植物抽出物(例えば、ローゼル(Hibiscus sabdriffa)抽出物)が挙げられる。
【0050】
抗炎症剤の例としては、ビサボロール、アラントイン、トラネキサム酸、酸化亜鉛、硫黄酸化物およびその誘導体、コンドロイチン硫酸、グリチルリジン酸およびその誘導体(例えば、グリチルリジン酸塩)が挙げられる。
【0051】
収斂剤の例としては、ハマメリス抽出物が挙げられる。
【0052】
漂白剤の例としては、アルブチンおよびその誘導体、フェルラ酸(例えば、Cytovector(登録商標):水、グリコール、レシチン、フェルラ酸、ヒドロキシエチルセルロース、BASFにより販売)およびその誘導体、コウジ酸、レゾルシノール、エラグ酸、ロイコドパクロムおよびその誘導体、ビタミンB3、リノール酸およびその誘導体、セラミドおよびその相同体、特許出願国際公開第2009/010356号に記載されるようなペプチド、特許出願国際公開第2006/134282号に記載されるような生物学的前駆体(bioprecursor)、またはトラネキサム酸セチルの塩酸塩などのトラネキサム酸の塩、カンゾウ抽出物(スペインカンゾウ(Glycyrrhiza glabra)抽出物)(これは、特に商品名Licorice extract(登録商標)でMaruzen社により販売されている)、酸化防止効果も有する漂白剤(例えば、アスコルビン酸塩、脂肪酸のアスコルビルエステルまたはアスコルビン酸のアスコルビルエステル、ならびにアスコルビン酸の他の誘導体、例えばリン酸アスコルビル(例えば、リン酸アスコルビルマグネシウムおよびリン酸アスコルビルナトリウム)、またはソルビン酸多糖エステル(これらとしては、例えばアスコルビル−2−グルコシド、2−O-α−D−グルコピラノシル−アスコルビン酸塩または6−O-β−D−ガラクトピラノシル−アスコルビン酸塩が挙げられる))を含むビタミンC化合物が挙げられる。このタイプの活性剤は、特に商品名Ascorbyl glucoside(登録商標)でDKSH社により販売されている。
【0053】
微小循環促進剤の例としては、ルピン(lupin)(例えば、SilabからのEclaline(登録商標))、ナギイカダ(ruscus)、トチノキ、セイヨウキヅタ(ivy)、朝鮮ニンジン(ginseng)またはスイートクローバーの抽出物、カフェイン、ニコチン酸塩およびその誘導体、コラリナ・オフィシナリス・アルガル(Corallina officinalis algal)抽出物(例えば、CODIFにより販売されているもの);ならびにそれらの混合物が挙げられる。皮膚微小循環に対して活性であるこれらの作用物質は、顔の艶の曇りを防止して、および/または顔の艶の一様性および輝きを改善させるのに使用することができる。
【0054】
本発明により使用される組成物はまた、本発明によるポリペプチドのほかに、テンシン1発現を刺激する作用物質(例えば、エレミ(elemi)抽出物);FN3Κ発現および/またはFN3Κ RP発現を刺激する作用物質(例えば、ツルハナモツヤクノキ(Butea frondosa)抽出物);CERTまたはARNT2発現を刺激する作用物質;成長因子産生を刺激する作用物質;抗糖化または脱糖化剤;コラーゲン合成を増加させるか、またはコラーゲン分解を防止する作用物質(抗コラゲナーゼ剤、特にマトリックスメタロプロテイナーゼ阻害剤);特に、コラーゲンIVおよび/またはヒアルロナンおよび/またはフィブノネクチン合成を増加させる作用物質(例えば、少なくとも1つのアシル化オリゴペプチド、特に商品名Matrixyl(登録商標)3000でSederma社により販売されているもの);エラスチン合成を増加させるか、またはエラスチン分解を防止する作用物質(抗エラスターゼ剤);グリコサミノグリカンまたはプロテオグリカン合成を増加させるか、またはそれらの分解を防止する作用物質(抗プロテオグリカネーゼ剤)(例えば、Exsymol社により販売されている活性剤Epidermosil(登録商標)(メチルシラントリオールと組み合わせたヒアルロン酸);線維芽細胞によるインテグリン合成を刺激する作用物質;線維芽細胞増殖を増加させる作用物質;経皮吸収を容易にさせる作用物質(例えば、アルコール、脂肪アルコールおよび脂肪酸)およびそれらのエステルまたはエーテル誘導体、ピロリドン、4−アルキル−オキサゾリジン−2−オン(例えば、4−デシルオキサゾリジン−2−オン);テルペン、精油およびα−ヒドロキシ酸;ならびにそれらの混合物から選択される少なくとも1つの活性剤を含んでもよい(この列挙は限定的ではない)。
【0055】
本発明はここで、下記の非限定的な実施例を用いて説明される。
【実施例】
【0056】
[実施例1−a)]
溶媒の選択
候補溶媒は、HSPiPソフトウェア(バージョン:3.1.14)を使用して選択した。次に、このようにして選択した候補溶媒を安定化試験に付す。この試験は、周囲温度(AT)で初期溶解度(t)および1日後の溶解度(1D)を比較することである。
【0057】
結果
下記表に、各候補溶媒の溶解度パラメータの値(周囲温度でのδ、δd、δ、δおよびlog(Kow))およびチオクト酸ジアセチルレスベラトリル安定化試験の結果を示す。
【0058】
【表1】
【0059】
試験した溶媒の中で、チオクト酸ジアセチルレスベラトリルは、トリメリット酸トリオクチル、ジメチルイソソルビド、エチルヘキシルメトキシクリレン、オクトクリレン、安息香酸フェニル中でtおよびATにて部分的に溶解性である。チオクト酸ジアセチルレスベラトリルは、溶解の1日後(1D)に安定に溶解される。
【0060】
これらの溶媒は全て、周囲温度で条件δ≦8およびδ≧6.9を満たすのに対して、オクチルドデカノールおよびPPG−15ステアリルエーテルは、これらの範囲外のδおよびδ値を有することに留意すべきである。陽性の結果を示した5つの溶媒の中でも、エチルヘキシルメトキシクリレンおよびオクトクリレンが特に満足のいくものである。これらの2つ溶媒は、周囲温度での2つの条件δ≦8およびδ≧6.9のほかに、下記のさらなる条件:4.7≦δ≦7.5、18≦δ≦22、および6≦log(KOW)≦7.5を周囲温度で満たすことに留意すべきである。
【0061】
下記実施例に関して、オクトクリレンを選択した。
【0062】
[実施例1−b)]
比較例
ジメチルイソソルビド、エチルヘキシルメトキシクリレンおよびオクトクリレンによるレスベラトロールの安定化を、実施例1−a)と同じプロトコルに従って評価した。但し、溶解度は、tと同日に評価した(0D)。
【0063】
結果
下記頁の表に、試験した各溶媒の溶解度パラメータ(周囲温度でのδ、δd、δ、δおよびlog(Kow))の値およびレスベラトロール安定化試験の結果を示す。結論として、レスベラトロール活性剤は試験した3種の溶媒について沈殿する。
【0064】
【表2】
【0065】
[実施例2]
臭気吸収剤の選択
臭気吸収剤は、下記プロトコルに従って選択した。
【0066】
プロトコル
下記ベースの組成物を調製した。この組成物では、オクトクリレンをチオクト酸ジアセチルレスベラトリル安定化溶媒として使用する。
【0067】
脱塩水 85.75%
グアーガム 0.30%
アクリル酸ナトリウム/アクリロイルジメチルタウリン/ジメチルアクリルアミドクロスポリマー&イソヘキサデカン&ポリソルベート60(Simulgel SMS 88) 1.50%
グリセロール 2.00%
EDTA二ナトリウム(Dissolvine NA−2) 0.05%
フェノキシエタノール 0.70%
チオクト酸ジアセチルレスベラトリル 0.10%
トリメリット酸トリオクチル(Biosynth Totm) 3.00%
酒石酸ジミリスチル/セテアリルアルコール−C12〜C15 パレス 7−PPG 25 ラウレス 25(Cosmacol PSE) 2.00%
オクトクリレン 4.00%
【0068】
各候補物である臭気吸収剤0.60%を上記ベースに添加した。まず、初期臭気(t)を周囲温度(AT)で評価した。この第1の評価の結果が陽性であった溶媒に関して、第2の嗅覚評価を、15日後に45℃で実施した(15D/45℃)。
【0069】
結果
結果を以下の表にまとめる。
【0070】
【表3】
【0071】
で周囲温度での第1の嗅覚評価(t/AT)後に、ケイ酸アルミニウムマグネシウム水和物、酸化亜鉛、カオリン、銅およびシリカ粉末、およびCuCO(OH)(またはマラカイト)を保持した。15日後の45℃での第2の評価(15D/45℃)後に、これらの化合物に関して満足のいく結果が得られた。
【0072】
[実施例3]
嗅覚安定性の研究
実施例2で保持した臭気吸収剤(ケイ酸アルミニウムマグネシウム水和物、酸化亜鉛、カオリン、銅およびシリカ粉末、L−ピロリドンカルボン酸銅塩およびCuCO(OH)(またはマラカイト))に関して、また同様にL−ピロリドンカルボン酸銅塩に関して、下記プロトコルに従って、より詳細な嗅覚安定性研究を実施した。
【0073】
プロトコル
下記のとおりのベース組成物を調製した。この組成物では、オクトクリレンをチオクト酸ジアセチルレスベラトリル安定化溶媒として使用する。
【0074】
ベース
脱塩水 89.80%
(L−ピロリドンカルボン酸銅塩に関しては、90.34%)
グアーガム 0.30%
アクリル酸ナトリウム/アクリロイルジメチルタウリン/ジメチルアクリルアミドクロスポリマー&イソヘキサデカン&ポリソルベート60(Simulgel SMS 88) 1.50%
グリセロール 2.00%
フェノキシエタノール 0.70%
酒石酸ジミリスチル/セテアリルアルコール−C12〜C15 パレス 7−PPG 25 ラウレス 25(Cosmacol PSE) 1.00%
チオクト酸ジアセチルレスベラトリル 0.10%
オクトクリレン 4.00%
【0075】
各候補物である臭気吸収剤0.60%を上記ベース組成物の1つに添加して、3つの温度(周囲温度、5℃および45℃)で、および下記時間で、嗅覚安定性を試験した:
−開始時(t)、
−1カ月(1M)、
−2カ月(2M)および
−3カ月(3M)。
【0076】
以下の表に結果を示す。t、1カ月(1M)および3カ月(3M)での結果は、試験した3つの温度に関して結果が同一であるため一つの欄に示す。
【0077】
結果
結果を以下の表にまとめる。
【0078】
【表4】
【0079】
結果により、ベースとケイ酸アルミニウムマグネシウム水和物との混合物が1カ月(1M)でその有効性を損失することが示される。同様に、2カ月を超えると(2Mおよび3M)、ベースと酸化亜鉛との混合物はもはや有効ではない。最後に、カオリンおよびCuCO(OH)(またはマラカイト)は、満足のいく結果を示す。L−ピロリドンカルボン酸銅塩は、ベースと組み合わせると最も適切である。
【0080】
[実施例4]
配合物中のチオクト酸ジアセチルレスベラトリルの安定性
溶媒と臭気吸収剤との間の適合性を確認する目的で、下記プロトコルに従って、実施例3で保持した臭気吸収剤に関して、チオクト酸ジアセチルレスベラトリル安定性試験を実施した。
【0081】
プロトコル
各候補物である臭気吸収剤0.6%をベースに添加して、2カ月で2つの温度(5℃および45℃)で嗅覚安定性を試験した。
【0082】
結果
結果を以下の表に示す。
【0083】
【表5】
【0084】
5℃では、試験した吸収剤全てに関して満足のいく結果が得られたのに対して、45℃では、酸化亜鉛は、チオクト酸ジアセチルレスベラトリルの安定化を崩壊させる。0.085以上のチオクト酸ジアセチルレスベラトリルの安定化度は、ケイ酸アルミニウムマグネシウム水和物、カオリン、CuCO(OH)(またはマラカイト)およびL−ピロリドンカルボン酸銅塩に関して得られた。
【0085】
[実施例5]
本発明による配合
下記組成物は、油中水型エマルジョンであり、皮膚の老化を予防し、および/または皮膚の老化に対抗するために調製した。
【0086】
水 100までの量
アルコール 10%
グリセロール 2%
フェノキシエタノール 適量
オクチルドデカノール 4%
アクリロイルジメチルタウリンアンモニウム/VPコポリマー(Aristoflex AVC) 1%
カオリン(Whitetex) 0.6%
L−ピロリドンカルボン酸銅塩(Cuivridone) 0.06%
オクトクリレン 3%
チオクト酸ジアセチルレスベラトリル(reversage) 0.1%
センテラ・ヘテロサイド(Centella heterosides) 3%