【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、流体を供給するカートリッジを提供する。いくつかの実施形態では、カートリッジは、ポンプ室から来るポンプ室導管を位置決めするように円状に移動できる回転弁を備える。回転弁の回転により、ポンプ室導管は様々な他の導管の1つに接続できる。ポンプ室は、回転弁内の空洞と、ポンプ室の容積を変更するように動作可能であるプランジャとにより形成される。いくつかの他の実施形態では、ポンプ室導管を位置決めするためにリニア弁が使用される。
【0006】
カートリッジは、流体を収容する貯留槽および流体供給用の出口導管を備える。貯留槽導管は、貯留槽を弁と接続する。いくつかの実施形態では、出口案内導管は、出口ノズルを弁に接続する。弁が異なる位置に移動されるとき、ポンプ室導管は、貯留槽導管または出口導管で位置決めできる。いくつかの実施形態では、弁およびプランジャは、互いに独立して動作または作動させることができ得る。本カートリッジの各実施形態は、カートリッジが少しも流体を喪失させないように、または呼び水による流体喪失が減少させられ得るようにこの各実施形態が動作することができるという利点を有し得る。
【0007】
本明細書に用いられる場合のコントローラは、1つまたは複数の他の装置の動作および/または機能を制御する装置、機械、または機器を包含する。コントローラの例には、コンピュータ、プロセッサ、埋め込みシステムまたはコントローラ、プログラマブル論理コントローラ、およびマイクロコントローラが含まれ得るが、これらに限定されない。本明細書に用いられる場合の「計算装置」または「コンピュータ」は、プロセッサを備えた任意の装置を包含する。本明細書に用いられる場合の「プロセッサ」は、プログラムまたは機械実行可能指令を実行できる電子部品を包含する。
【0008】
本明細書に用いられる場合の「コンピュータ可読記憶媒体」は、計算装置のプロセッサにより実行可能である指令を記憶できる任意の有形の記憶媒体を包含する。このコンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータ可読持続性記憶媒体と呼ばれ得る。
【0009】
「コンピュータメモリ」または「メモリ」は、コンピュータ可読記憶媒体の一例である。コンピュータメモリは、プロセッサまたは他のコントローラに直接アクセス可能である任意のメモリである。「コンピュータ記憶部」または「記憶部」は、コンピュータ可読記憶媒体の一例である。コンピュータ記憶部は、任意の不揮発性コンピュータ可読記憶媒体である。
【0010】
本明細書に用いられる場合の「ユーザインターフェース」は、ユーザまたは操作者がコンピュータまたはコンピュータシステムとやりとりすることを可能にするインターフェースである。
【0011】
本明細書に用いられる場合の「ハードウェアインターフェース」は、プロセッサまたは他のコントローラが外部の計算装置および/または装置とやりとりするおよび/またはそれを制御することを可能にするインターフェースを包含する。ハードウェアインターフェースは、プロセッサが制御信号または指令を外部の計算装置および/または機器へ送信することを可能にすることができる。上記ハードウェアインターフェースは、上記プロセッサまたは他のコントローラがセンサデータを受け取り上記流体の供給を制御することを可能にすることができる。上記ハードウェアインターフェースは、いくつかの実施形態において閉制御ループを形成するために使用され得る。
【0012】
一態様では、本発明は、流体を供給するカートリッジを提供する。カートリッジは、弁を備える。この弁は、流体をポンプ送りするポンプ室を備える。弁は、ポンプ室導管を位置決めするように動作可能である。ポンプ室導管は、ポンプ室と接続されている。弁は、ポンプ室の容積を変更するように動作可能なプランジャをさらに備える。この弁は、貯留槽を弁と接続する貯留槽導管(124、1214)をさらに備え、この弁が、貯留槽導管と接続するようにポンプ室導管を位置決めするように動作可能である。上記弁は、流体を供給する出口導管をさらに備える。回転弁は、出口導管と接続するようにポンプ室導管を回転させるようにさらに動作可能である。
【0013】
別の態様によれば、本発明は、流体を供給するカートリッジを提供する。このカートリッジは、回転弁を備える。この回転弁は、流体をポンプ送りするポンプ室を備える。回転弁は、ポンプ室導管を回転させるように動作可能である。ポンプ室導管は、ポンプ室と接続されている。言い換えると、ポンプ室に接続されるポンプ室導管をその中で有する回転弁が存在する。回転弁を回転させることにより、ポンプ室導管は様々な位置に回転することができ、それによりポンプ室が他の導管に接続されることを可能にする。
【0014】
カートリッジは、ポンプ室の容積を変更するように動作可能なプランジャをさらに備える。回転弁およびプランジャは、独立して作動させられるように動作可能である。言い換えると、プランジャおよび回転弁は、プランジャが回転弁の位置に影響を与えることなく(その逆も同様)ポンプ室の容積を変更するために使用できるように動作できる。これにより、上記ポンプ室によってより大きいセットのポンプ作用を可能することができる。
【0015】
上記カートリッジは、流体を収容する貯留槽をさらに備える。貯留槽は、様々なやり方で構成することができる。いくつかの実施形態では、貯留槽は、好ましくは射出成形または熱成形プロセスを用いたプラスチック製である、硬い壁に囲まれた室とすることができる。いくつかの実施形態では、貯留槽は、可撓性の壁を備える室であってもよい。いくつかの実施形態では、貯留槽は、小袋または内袋であり得る。他の各実施形態では、貯留槽は、外側容器により支持された小袋または内袋であり得る。他の各実施形態では、貯留槽は管であり得る。
【0016】
上記カートリッジは、貯留槽を回転弁と接続する貯留槽導管をさらに備える。回転弁は、貯留槽導管と接続するようにポンプ室導管を回転させるように動作可能である。ポンプ室導管が正しい位置に回転させられるとき、ポンプ室と貯留槽の間に連通が存在する。
【0017】
上記カートリッジは、流体を供給すると共に回転弁に接続する出口導管をさらに備える。回転弁は、出口導管に接続するようにポンプ室導管を回転させるようにさらに動作可能である。本実施形態は、回転弁の回転位置の制御およびプランジャの適切な動作によりポンプ室を用いて多様なポンプ作用が行われ得るという利点を有し得る。例えば、回転弁は、ポンプ室導管が貯留槽導管に接続されるように位置決め可能である。この場合には、プランジャは、貯留槽からポンプ室の中に流体を引き込むために使用することもでき、またはポンプ室から貯留槽の中に流体を戻すようにポンプ送りするために使用することもできる。
【0018】
本実施形態は、ポンプ室を用いる他の種類の作用を可能にすることができる。例えば、ポンプ室導管が貯留槽導管と整合または接続されるとき、プランジャは、ポンプ室の容積を増減させるために繰り返し使用することができる。これにより、貯留槽内の流体が混合されることが可能になり得る。また、流体を貯留槽に戻す機能は、浪費される流体の量を減少させることができる。
【0019】
本実施形態は、ポンプ室のいわゆる浪費が低減された呼び水機能または浪費のない呼び水機能を可能にし、それにより、流体が出口導管を通じて外にポンプ送りされるときに、あり得るほんのごく少量の流体が浪費または廃棄されるかそれが全くないものとすることもできる。例えば、ポンプ室導管が出口導管と接続されるとき、プランジャは、ポンプ室の容積を減少させ、それにより出口導管を通じて流体を外に押し出すまたは供給するために使用することができる。これを行うプロセス中、出口導管から出て行かない出口導管内の流体が存在し得る。正しい量の流体が供給された後、次いで、プランジャが使用されてポンプ室の容積を増大させ、それにより出口導管内に残り得る流体をポンプ室に戻すように引き込むことができる。次いで、流体はポンプ室内で保持することができ、または回転弁が貯留槽導管と整合するように回転されている場合、先に出口導管内にあった流体は、貯留槽の中にポンプ送りして戻すことができる。
【0020】
回転弁は、流体が貯留槽から思いがけず漏れるのを防止する手段も提供することができる。例えば、回転弁は、いくつかの実施形態において、それが出口導管にも貯留槽導管にも整合しない位置へ回転することができ得る。これにより、流体および/または気体が出口導管から出て行くのを防ぐ、ならびに/あるいは貯留槽内の流体および/または気体がポンプ室の中に漏れるまたは流出するのを防ぐことができる。
【0021】
別の実施形態では、上記カートリッジは、出口導管に接続された出口ノズルをさらに備える。本明細書に用いられる場合の出口ノズルは、流体の浪費を最小にするノズル設計を包含し、投薬プロセス中に滴がきれいに滴ることを可能にすることができる。例えば、単純な管において、プランジャがポンプ室の容積を減少させるために使用された後、流体の滴がノズルの外側に垂れ下がる場合がある。出口ノズルの形状または機能は、流体の滴が出口ノズルから垂れ下がる機会を減少させるように設計することができる。例えば、この出口ノズルは、いわゆるカモノハシ形状を有し、カモノハシノズルであり得る。
【0022】
他の各実施形態では、上記カートリッジは、ポンプ室がこれらの追加の貯留槽に接続されることを可能にする追加の貯留槽および追加の貯留槽導管を有することができる。典型的には、カートリッジは、ただ1種類の流体または試薬を収容することができる。いくつかの実施形態では、これは、様々な検査に使用または要求される希釈剤であり得る。回転弁が特定の回転位置にあるときにポンプ室導管にアクセス可能な導管にそれぞれ接続することができる複数の貯留槽も存在できる。
【0023】
例えば、多くの臨床検査の場合、2つの貯留槽が存在し得、免疫測定法の場合、異なる貯留槽内に2つまたは3つの異なる流体が存在し得る。本実施形態のいくつかの変形例では、カートリッジは、複数のポンプユニットを有することができ、各ポンプユニットは、その回転弁を介して1つまたは複数の貯留槽に接続されている。このようにして、免疫測定法は別個のポンプユニットを用いて供給され、それらはポンプ送り工程により混合されない。
【0024】
別の実施形態では、上記カートリッジは、貯留槽に接続された戻し導管をさらに備える。ポンプ室導管は、貯留槽の第1の部分から流体を受け入れるように動作可能である。戻し導管は、貯留槽の第2の部分へ流体を戻すように動作可能である。回転弁は、戻し導管に接続するようにポンプ室導管を回転させるようにさらに動作可能である。本実施形態は、例えば、流体が貯留槽に戻されるときに気体の気泡を潜在的に生じさせる影響を減少させることができるので、有益であり得る。本実施形態は、気泡を貯留槽の第2の部分へ通過させることにより貯留槽の第1の部分内の気泡の個数を減少させるという利益をさらに有し得る。
【0025】
例えば、ポンプ室導管が貯留槽導管と整合にあるように回転弁が回転されるときに、流体は、貯留槽から引き出すことができる。ある量の流体が出口導管を通じて供給された後、回転弁は、ポンプ室導管が戻し導管と整合にあるような位置に回転することができる。貯留槽導管は貯留槽の一の部分から流体を引き出すことができ、戻し導管は、貯留槽の異なる部分へこの流体を戻すために使用される。例えば、貯留槽導管および戻し導管の2つの位置は、流体が貯留槽からポンプ室の中に引き出されるときに、戻し導管を通じて貯留槽に入る気泡が貯留槽導管の中に引き込まれることがまずないように十分遠く離され得る。
【0026】
別の実施形態では、カートリッジは、副貯留槽をさらに備える。カートリッジは、副貯留槽導管をさらに備える。回転弁は、副貯留槽導管に接続するようにポンプ室導管を回転させるようにさらに動作可能である。本実施形態は、それが第2のまたは異なる流体がカートリッジを用いて収容および供給されることを可能にすることができそれは廃液が副貯留槽に配置されることも可能にすることができるので有利であり得る。
【0027】
追加の貯留槽が第3の貯留槽および第3の貯留槽導管、第4の貯留槽および第4の貯留槽導管などを加えることによりカートリッジに加えることができ、それにより任意の個数の貯留槽および貯留槽導管がカートリッジに加えられてもよいことに留意されたい。
【0028】
別の実施形態では、カートリッジが接続導管をさらに備える。接続導管は、副貯留槽と貯留槽の間で流体を移送するように動作可能である。本実施形態は、接続導管が副貯留槽を貯留槽へ流体を戻すために流体を預ける場所として使用することを可能にすることができるので有益であり得る。
【0029】
別の実施形態では、カートリッジは、接続導管を塞ぐ膜を備える。この膜は、流体を通すことができる。本実施形態は、流体が副貯留槽から貯留槽の中に戻っているときに流体をフィルタにかけるまたは気体の気泡を阻止する手段を提供することができるので有益であり得る。
【0030】
別の実施形態では、副貯留槽は気泡案内構造を備える。本明細書に用いられる場合の気泡案内構造は、貯留槽内の所定の位置へまたは通気穴に向けて気体の気泡を案内するために使用される構造を包含する。いくつかの実施では、気泡案内構造は、流体が貯留槽を通じて移動しているときに流体が気泡を回すことを可能にし得る。例えば、気泡構造は、気泡を配置および案内するために使用される1セットの畝であり得る。構造および畝は共に十分に近く間隔をおいて配置することができ、それにより流体が気泡を一回りさせることを可能にする領域の中に気泡が入るのを流体の表面張力が防ぐようになっている。気泡が適切に閉じ込められない場合、気泡は副貯留槽内の特定の位置で動かなくなる可能性があり副貯留槽の上部へ行くことができず、または接続導管が存在する場合には流体は貯留槽に戻ることができるので、これは有益であり得る。
【0031】
別の実施形態では、貯留槽および/または副貯留槽は、通気穴を備える。本明細書に用いられる場合の通気穴は、空気泡または他の気体容積がカートリッジに出入りすることを可能にする構造である。代替として、貯留槽はそのような通気穴を備え、または貯留槽と第2の貯留槽の両方が、そのような通気穴を備える。
【0032】
別の実施形態では、通気穴は、フィルタで覆われまたは封止されている。フィルタは、カートリッジ内に流体を封止するように動作可能である。フィルタは、いくつかの実施形態では、疎水性とすることができる。いくつかの実施形態では、気体フィルタは、気体だけを通過させると共に液体を通過させないために微細孔を有することができる。いくつかの実施形態では、フィルタは、ポリテトラフルオロエチレン、炭素繊維、PTFEで被覆された炭素繊維、カーボンナノチューブ、高分子繊維、またはフッ素重合体繊維の多孔質形態とすることができるが、これに限定されない。
【0033】
別の実施形態では、流体は磁性粒子を含む。
別の実施形態では、流体はラテックス粒子を含む。
別の実施形態では、流体は血液型判定試薬を含む。
【0034】
別の実施形態では、流体は免疫試薬を含む。
別の実施形態では、流体は抗体を含む。
別の実施形態では、流体は酵素を含む。
【0035】
別の実施形態では、流体は組換えタンパク質を含む。
別の実施形態では、流体はウイルス分離株を含む。
別の実施形態では、流体はウイルスを含む。
【0036】
別の実施形態では、流体は生物学的試薬を含む。
別の実施形態では、流体は溶剤を含む。
別の実施形態では、流体は希釈剤を含む。
【0037】
別の実施形態では、流体は分散体を含む。
別の実施形態では、流体はナノ粒子を含む。
別の実施形態では、流体はタンパク質を含む。
【0038】
別の実施形態では、流体は塩を含む。
別の実施形態では、流体は洗剤を含む。
別の実施形態では、流体は核酸を含む。
【0039】
別の実施形態では、流体は酸を含む。
別の実施形態では、流体は塩基を含む。
別の実施形態では、流体は、粒子懸濁液、液体試薬、液体接着剤、液体食品生産物、液体金属(例えば、はんだ)、および/または任意の他の液体を含み得る。
【0040】
別の実施形態では、カートリッジは、出口導管により供給される流体を計測するように動作可能なセンサをさらに備える。例えば、このセンサは、容量センサまたは光センサとすることができる。
【0041】
別の実施形態では、カートリッジが、回転弁およびプランジャをアクチュエータ組立体に取り付ける結合組立体をさらに備える。本実施形態は、本実施形態が回転弁およびプランジャがアクチュエータにうまい具合に接続されることを可能にできるので、有益であり得る。いくつかの実施形態における結合組立体は、回転弁およびプランジャがアクチュエータ組立体により独立して作動させられることを可能にすることができる。
【0042】
いくつかの実施形態では、それ自体のアクチュエータを備えたカートリッジを有することも可能であり得る。この場合には、カートリッジは、アクチュエータをさらに備える。場合によっては、アクチュエータは結合組立体に接続されてよく、またはアクチュエータは、回転弁とプランジャを独立して直接作動させるように設計または動作可能であってもよい。
【0043】
ここで使用される場合のポンプユニットは、流体をポンプ送りするための回転弁およびプランジャを包含する。自動分析器の中に装着されるとき、ポンプユニットごとに1つのアクチュエータが存在でき、または、自動分析器内のカートリッジの全部を作動させるために動かされ使用される1つのアクチュエータが存在できる。この場合には、カートリッジと単一のアクチュエータの間の相対位置を移動させる機構が存在できる。一群のカートリッジ用のアクチュエータが存在することもできる。
【0044】
例えば、カートリッジの異なる構成が存在し得る。いくつかの実施形態では、カートリッジは、単一のポンプユニットを有することができる。この単一のポンプユニットは、異なる貯留槽に接続された導管を有することができる。これにより、カートリッジが同一のカートリッジから異なる種類の流体をポンプ送りすることを可能にすることができる。別の例では、カートリッジは、複数のポンプユニットを有することができ、各ポンプユニットは、その回転弁を介して1つまたは複数の貯留槽に接続されている。
【0045】
いくつかの実施形態では、カートリッジは、ポンプユニットおよび取付可能な貯留槽を備える。本実施形態は、一般的なポンプユニットが作製され得ると共に必要に応じて貯留槽が取り付けられるので有益であり得る。これにより、より多様な流体を利用可能にさせることができる。異なる容積の貯留槽が選択されてもよい。異なるポンプユニットが、選択されることも可能である。そのような異なるポンプユニットは、例えば、異なるストロークおよび/または直径を有するプランジャを有することができる。これは、ポンプユニットの容積に影響を及ぼし得る。いくつかの応用例では、より大きい容積をより正確にポンプ送りすることが望ましいものであり得、他の応用例では、より小さいがより正確なポンプ容積が望まれ得る。したがって、ポンプユニットおよび取付可能な貯留槽の使用により、異なる種類および/または容積の流体を備えた貯留槽と定められた容積のこの流体を供給するように最適化されているポンプユニットとを組み合わせることを可能にするモジュールの概念を実現することを可能にする。このモジュールの概念は、異なるやり方で組み合わせることができる小さいセットのポンプユニットおよび/または貯留槽に基づいて大きいセットの最適化されたカートリッジを提供することを可能にする。ポンプユニットおよび取付可能な貯留槽の組立体は、カートリッジ製造中に製造ステップとして工場敷地で行うことができ、または例えば、カートリッジを自動分析器に挿入する前にポンプユニットと取付可能な貯留槽を組み立てることによりユーザ敷地で行うことができる。
【0046】
別の実施形態では、回転弁が円筒形部分を備える。ポンプ室が回転弁内の空洞である。ポンプ室が空洞およびプランジャにより形成される。カートリッジは、円筒形部分を受け入れる円筒形空間を有するカートリッジ本体を備える。回転弁が、円筒形空間内で回転するように動作可能である。
【0047】
別の実施形態では、貯留槽導管および出口導管は、円筒形空間に位置する。ポンプ室導管は、円筒形部分に位置する。
別の実施形態では、カートリッジは複数のポンプユニットを備える。
【0048】
別の実施形態では、カートリッジは複数の貯留槽を備える。
別の実施形態では、複数の貯留槽は、異なる流体で充填される。
別の態様によれば、本発明は、生体試料を分析する自動分析器を提供する。自動システムは、本発明の一実施形態によるカートリッジを保持するように動作可能である。自動分析器は、プランジャおよび弁を作動させるように動作可能なアクチュエータ組立体を備える。自動分析器は、アクチュエータ組立体の動作を制御するコントローラ(520、1920)をさらに備える。
【0049】
別の態様によれば、本発明は、本発明の一実施形態によるカートリッジを保持する自動分析器を提供する。本明細書に用いられる場合の自動分析器は、生体試料を自動的に分析するシステムを包含する。自動分析器が、プランジャを直線作動させると共に回転弁を回転作動させるように動作可能であるアクチュエータ組立体を備える。アクチュエータ組立体が、プランジャおよび回転弁を独立して作動させるようにさらに動作可能である。自動分析器が、アクチュエータ組立体の動作を制御するコントローラをさらに備える。
【0050】
いくつかの実施形態では、上記自動分析器は、本発明の一実施形態による複数のカートリッジを保持するようになされ得る。この場合には、カートリッジと反応管/キュベットの間の相対移動を実現する機構が存在し得る。ポンプユニットごとに1つのアクチュエータが存在でき、または複数のカートリッジに用いられる1つのアクチュエータが存在できる。この場合には、カートリッジとアクチュエータの間の相対移動を実現する機構またはロボットシステムが存在できる。一群のカートリッジにそれぞれ用いられる複数のアクチュエータが存在する実施形態も存在し得る。一群のカートリッジは予め決定することができ、または一群のカートリッジは臨機応変に決定されてもよい。代替として、複数のアクチュエータは、例えば、事前供給または事後供給行為のような異なる目的のために、カートリッジまたは一群のカートリッジに用いられてもよい。
【0051】
別の実施形態では、自動分析器は、カートリッジを備える。
別の実施形態では、コントローラは、回転弁を回転させることにより貯留槽導管と接続するようにポンプ室導管を回転させるようにアクチュエータ組立体を制御するように動作可能である。コントローラは、プランジャを用いてポンプ室の容積を増大させることによりポンプ室を充填するようにアクチュエータ組立体を制御するようにさらに動作可能である。コントローラは、回転弁を回転させることにより出口導管と接続するようにポンプ室導管を回転させるようにアクチュエータ組立体を制御するようにさらに動作可能である。コントローラは、プランジャを用いてポンプ室の容積を減少させることにより出口導管を通じて流体をポンプ送りするようにアクチュエータ組立体を制御するようにさらに動作可能である。本実施形態は、出口導管を通じて流体をポンプ送りする方法を提供するので有益であり得る。
【0052】
別の実施形態では、コントローラは、プランジャを用いてポンプ室の容積を増大させることにより出口導管から流体を受け入れるようにアクチュエータ組立体を制御するように動作可能である。
【0053】
別の実施形態では、コントローラは、回転弁を回転させることにより貯留槽導管と接続するようにポンプ室導管を回転させるようにアクチュエータ組立体を制御するように動作可能である。コントローラは、プランジャを用いてポンプ室の容積を減少させることにより貯留槽へ流体を戻すようにアクチュエータ組立体を制御するようにさらに動作可能である。本実施形態は、呼び水なしでポンプの動作を実現するので、有利であり得る。流体の100%またはほぼ100%が使用できる。
【0054】
別の実施形態では、コントローラは、回転弁を回転させることにより貯留槽導管と接続するようにポンプ室導管を回転させるようにアクチュエータ組立体を制御するように動作可能である。コントローラは、プランジャを用いてポンプ室の容積を繰り返し増減させることにより貯留槽内で流体を混合するようにアクチュエータ組立体を制御するようにさらに動作可能である。流体が磁性粒子またはラテックス粒子などのビーズまたは粒子を含む場合、本実施形態は、流体とその合成物を混合するために使用することができる。
【0055】
別の実施形態では、カートリッジが出口ノズルを備える。自動分析器が、流体のメニスカスを検出するメニスカス検出器をさらに備える。コントローラは、出口ノズルを通じて流体を押し出すようにアクチュエータを制御するように動作可能である。コントローラは、メニスカス検出器を用いてメニスカスを検出するようにさらに動作可能である。コントローラは、メニスカスが所定の位置にあるときに、出口を通じた流体の送り出しを停止するようにアクチュエータを制御するようにさらに動作可能である。本実施形態は、流体のより正確でより精密な供給を可能にし得るので有益であり得る。本実施形態は、メニスカスが流体の供給が始まるときと同じ位置にある場合、流体の供給は、より正確、より精密、および/またはより再現可能になり得るので、有益であり得る。メニスカスは、出口ノズルの内側または外側にあってもよい。例えば、出口ノズルは長い管状構造とすることができ、メニスカスは管内の特定の位置を有することができる。他の各実施形態では、メニスカスは、出口ノズルから垂れ下がる流体の滴により形成され得る。多くの応用例では、好ましくは、メニスカスは、出口ノズルのまさに孔に位置する。
【0056】
別の実施形態では、コントローラは、出口を通じて流体の予め定められた容積を押し出すようにアクチュエータを制御するようにさらに動作可能である。いくつかの実施形態では、アクチュエータは、メニスカスが所定の位置にある後に出口ノズルを通じて流体の予め定められた容積を押し出すように制御することができる。
【0057】
別の実施形態では、メニスカス検出器は、容量センサ、光センサ、およびカメラのいずれか1つである。メニスカスがノズルの内側にあるとき、容量センサは、メニスカスの位置を検出するために使用することができる。ノズルが光学的に透明である場合には、光センサは、ノズル内のメニスカスの位置を決定するために使用することもできる。メニスカスがノズルを越えて延びている場合、容量センサ、光センサ、またはカメラがそれぞれ使用されて、メニスカスの位置を決定することができる。
【0058】
別の実施形態では、自動分析器は、複数のカートリッジを保持するように動作可能である。各複数のカートリッジは、本発明の一実施形態による。
別の実施形態では、自動分析器は、複数のカートリッジをさらに備える。
【0059】
複数のカートリッジを有する本実施形態は、様々なやり方で実施することができる。例えば、各ポンプユニットは、それ自体のアクチュエータ組立体を有することができる。これは、並行な動作であり得る。別の例では、カートリッジは、同一のアクチュエータ組立体上へ動かし配置することができ、またはアクチュエータ組立体は、異なるカートリッジの間、もしくは同一のカートリッジの一部である異なるポンプユニットの間でも動かすことができる。さらに他の実施形態では、複数のアクチュエータが存在でき、および複数のカートリッジが、これらの複数のアクチュエータの間で機械式ロボットシステムを介して動かすことができる。
【0060】
別の実施形態では、自動分析器は、流体の供給を測定または計測するように動作可能なセンサまたは計測システムを備える。コントローラは、このセンサまたは計測システムから受け取った測定値またはデータに従って流体の供給を制御するように動作可能である。言い換えると、コントローラは、センサを用いた閉ループ制御システムまたは流体の供給を制御する計測システムを形成するように動作可能である。
【0061】
別の態様によれば、本発明は、本発明の一実施形態によるカートリッジを動作させる方法を提供する。方法は、貯留槽導管と接続するように回転弁を回転させてポンプ室導管を回転させるステップと、ポンプ室を充填するようにプランジャを用いてポンプ室の容積を増大させるステップと、出口導管と接続するように回転弁を回転させてポンプ室導管を回転させるステップと、出口導管を通じて流体をポンプ送りするようにプランジャを用いてポンプ室の容積を減少させるステップとを含む。
【0062】
別の実施形態では、この方法は、出口導管から流体を取り出すためにプランジャを用いてポンプ室の容積を増大させるステップをさらに含む。
別の実施形態では、この方法は、貯留槽導管と接続するように回転弁を回転させてポンプ室導管を回転させるステップと、プランジャを用いてポンプ室の容積を減少させることにより貯留槽へ流体を戻すステップとをさらに含む。
【0063】
別の実施形態では、上記方法は、貯留槽導管と接続するように回転弁を回転させてポンプ室導管を回転させるステップと、貯留槽内で流体を混合するようにプランジャを用いてポンプ室の容積を繰り返し増減させるステップとをさらに含む。
【0064】
一態様では、本発明は、流体を供給するカートリッジを提供する。カートリッジは滑り弁を備える。この滑り弁は、直線運動をとる。滑り弁は、直線弁とも呼ばれ得る。滑り弁は、流体をポンプ送りするポンプ室を備える。滑り弁は、ポンプ室導管を並進移動させるように動作可能である。ポンプ室導管がポンプ室と接続される。カートリッジは、ポンプ室の容積を変更するように動作可能なプランジャをさらに備える。カートリッジは、流体を収容する貯留槽をさらに備える。カートリッジは、貯留槽を滑り弁と接続する貯留槽導管をさらに備える。滑り弁が貯留槽導管と接続するようにポンプ室導管を並進移動させるように動作可能である。カートリッジは、流体を供給する出口導管をさらに備える。滑り弁が出口導管と接続するようにポンプ室導管を並進移動させるように動作可能である。本実施形態は、滑り弁とプランジャの組み合わせにより流体の正確な供給を可能にするので有益であり得る。さらに、本実施形態は、カートリッジにより流体を供給するときに減じられた量の廃液を生産することも可能にし得る。
【0065】
各実施形態は、上記ポンプ室によるより大きいセットのポンプ作用が可能であるという利点を有することにもなり得る。本実施形態は、滑り弁の位置の並進移動およびプランジャの適切な動作を制御することによりポンプ室を用いて多様なポンプ作用が行われ得るという利点を有し得る。例えば、滑り弁は、ポンプ室導管が貯留槽導管に接続されるように位置決め可能である。この場合には、プランジャは、貯留槽からポンプ室の中に流体を引き込むために使用することができ、またはポンプ室から貯留槽の中に流体を戻すようにポンプ送りするために使用することもできる。
【0066】
本実施形態は、ポンプ室を用いる他の種類の作用を可能にすることができる。例えば、ポンプ室導管が貯留槽導管と整合または接続されるとき、プランジャは、ポンプ室の容積を増減させるために繰り返し使用することができる。これにより、貯留槽内の流体が混合されることが可能になり得る。また、流体を貯留槽に戻す機能は、浪費される流体の量を減少させることができる。
【0067】
本実施形態は、ポンプ室のいわゆる浪費が低減された呼び水機能または浪費のない呼び水機能を可能にし、それにより、流体が出口導管を通じて外にポンプ送りされるときに、あり得るほんのごく少量の流体が浪費または廃棄されるかそれが全くないものとすることもできる。例えば、ポンプ室導管が出口導管と接続されるとき、プランジャは、ポンプ室の容積を減少させ、それにより出口導管を通じて流体を外に押し出すまたは供給するために使用することができる。これを行うプロセス中、出口導管から出て行かない出口導管内の流体が存在し得る。正しい量の流体が供給された後、次いで、プランジャが使用されてポンプ室の容積を増大させ、それにより出口導管内に残り得る流体をポンプ室に戻すように引き込むことができる。次いで、流体はポンプ室内で保持することができ、または滑り弁が貯留槽導管と整合するように並進移動されている場合、先に出口導管内にあった流体は、貯留槽の中にポンプ送りして戻すことができる。
【0068】
上記滑り弁は、流体が貯留槽から思いがけず漏れるのを防止する手段も提供することができる。例えば、滑り弁は、いくつかの実施形態において、それが出口導管にも貯留槽導管にも整合しない位置へ並進移動することができ得る。これにより、流体および/または気体が出口導管から出て行くのを防ぐ、ならびに/あるいは貯留槽内の流体および/または気体がポンプ室の中に漏れるまたは流出するのを防ぐことができる。
【0069】
いくつかの実施形態では、カートリッジは、ポンプユニットおよび取付可能な貯留槽を備える。一般的なポンプユニットが作製され得ると共に必要に応じてそれに貯留槽が取り付けられ得るので有益であり得る。これにより、より多様な流体を利用可能にさせることができる。異なる容積の貯留槽が選択されてもよい。異なるポンプユニットが、選択されることも可能である。そのような異なるポンプユニットは、例えば、異なるストロークおよび/または直径を有するプランジャを有することができる。これは、ポンプユニットの容積に影響を及ぼし得る。いくつかの応用例では、より大きい容積をより正確にポンプ送りすることが望ましいものであり得、他の応用例では、より小さいがより正確なポンプ容積が望まれ得る。
【0070】
ポンプユニットおよび取付可能な貯留槽の使用は、異なる種類および/または容積の流体を備えた貯留槽と定められた容積のこの流体を供給するように最適化されているポンプユニットの組み合わせを可能にするモジュラーシステムの実現を可能にすることができる。このモジュラーシステムは、異なるやり方で組み合わせることができる小さいセットのポンプユニットおよび/または貯留槽に基づいて大きいセットの最適化されたカートリッジを提供することができる。ポンプユニットおよび取付可能な貯留槽の組立体は、カートリッジ製造中に製造ステップとして工場敷地で行うことができ、または例えばカートリッジを自動分析器に挿入する前にポンプユニットと取付可能な貯留槽を組み立てることによりユーザ敷地で行うことができる。
【0071】
貯留槽は、様々なやり方で構成することができる。いくつかの実施形態では、貯留槽は、好ましくは射出成形または熱成形プロセスを用いたプラスチック製である、硬い壁に囲まれた室とすることができる。いくつかの実施形態では、貯留槽は、可撓性の壁を備える室であってもよい。いくつかの実施形態では、貯留槽は、小袋または内袋であり得る。他の各実施形態では、貯留槽は、外側容器により支持された小袋または内袋であり得る。他の各実施形態では、貯留槽は管であり得る。
【0072】
いくつかの実施形態では、ポンプ室導管は、機械式止め部を用いて貯留槽導管および/または出口導管に整合する。機械式止め部を使用することの代替として、整合は他の手段により実現することもできる。例えば、物理的特性または幾何学的特性の空間的に定められた変更による、例えば摩擦係数または直径の変更による。他の各実施形態では、機械式止め部は使用されず、整合は使用中にカートリッジに取り付けられるアクチュエータシステムにより行われる。
【0073】
別の実施形態では、上記カートリッジは、出口導管に接続された出口ノズルをさらに備える。本明細書に用いられる場合の出口ノズルは、流体の浪費を最小にするノズル設計を包含し、投薬プロセス中に滴がきれいに滴ることを可能にすることができる。例えば、単純な管において、プランジャがポンプ室の容積を減少させるために使用された後、流体の滴がノズルの外側に垂れ下がる場合がある。出口ノズルの形状または機能は、流体の滴が出口ノズルから垂れ下がる機会を減少させるように設計することができる。例えば、この出口ノズルは、いわゆるカモノハシ形状を有し、カモノハシノズルであり得る。
【0074】
他の各実施形態では、上記カートリッジは、ポンプ室がこれらの追加の貯留槽に接続されることを可能にする追加の貯留槽および追加の貯留槽導管を有することができる。典型的には、カートリッジは、ただ1種類の流体または試薬を収容することができる。いくつかの実施形態では、これは、様々な検査に使用または要求される希釈剤であり得る。滑り弁が特定の直線位置にあるときにポンプ室導管にアクセス可能な導管にそれぞれ接続することができる複数の貯留槽も存在できる。
【0075】
例えば、多くの臨床検査の場合、2つの貯留槽が存在し得、免疫測定法の場合、異なる貯留槽内に2つまたは3つの異なる流体が存在し得る。本実施形態のいくつかの変形例では、カートリッジは、複数のポンプユニットを有することができ、各ポンプユニットは、その滑り弁を介して1つまたは複数の貯留槽に接続されている。このようにして、免疫測定法は別個のポンプユニットを用いて供給され、それらはポンプ送り工程により混合されない。
【0076】
いくつかの実施形態では、滑り弁およびプランジャは、独立して作動させられるように動作可能である。他の各実施形態では、上記プランジャまたはこのプランジャの作動は、滑り弁も作動させるために使用される。
【0077】
別の実施形態では、上記カートリッジは、貯留槽に接続された戻し導管をさらに備える。ポンプ室導管は、貯留槽の第1の部分から流体を受け入れるように動作可能である。戻し導管は、貯留槽の第2の部分へ流体を戻すように動作可能である。滑り弁は、戻し導管に接続するようにポンプ室導管を並進移動させるようにさらに動作可能である。本実施形態は、気泡を貯留槽の第2の部分へ通過させることにより貯留槽の第1の部分内の気泡の個数を減少させるという利益を有し得る。
【0078】
例えば、ポンプ室導管が貯留槽導管と整合にあるように滑り弁が並進移動されるときに、流体は、貯留槽から引き出すことができる。ある量の流体が出口導管を通じて供給された後、滑り弁は、ポンプ室導管が戻し導管と整合にあるような位置に並進移動することができる。貯留槽導管は貯留槽の一の部分から流体を引き出すことができ、戻し導管は、貯留槽の異なる部分へこの流体を戻すために使用される。例えば、貯留槽導管および戻し導管の2つの位置は、流体が貯留槽からポンプ室の中に引き出されるときに、戻し導管を通じて貯留槽に入る気泡が貯留槽導管の中に引き込まれることがまずないように十分遠く離され得る。
【0079】
別の実施形態では、カートリッジは、副貯留槽をさらに備える。カートリッジは、副貯留槽導管をさらに備える。滑り弁は、副貯留槽導管に接続するようにポンプ室導管を並進移動させるようにさらに動作可能である。本実施形態は、それが第2のまたは異なる流体がカートリッジを用いて収容および供給されることを可能にすることができそれは廃液が副貯留槽に配置されることも可能にすることができるので有利であり得る。
【0080】
別の実施形態では、副貯留槽は通気穴を備える。本明細書に用いられる場合の通気穴は、空気泡または他の気体容積がカートリッジに出入りすることを可能にする構造である。代替として、貯留槽はそのような通気穴を備え、または貯留槽と副貯留槽の両方はそのような通気穴を備える。
【0081】
追加の貯留槽が第3の貯留槽および第3の貯留槽導管、第4の貯留槽および第4の貯留槽導管などを加えることによりカートリッジに加えることができ、それにより任意の個数の貯留槽および貯留槽導管がカートリッジに加えられてもよいことに留意されたい。この追加の貯留槽は通気穴を備えることもできる。
【0082】
別の実施形態では、カートリッジは、接続導管をさらに備える。接続導管は、副貯留槽と貯留槽の間で流体を移送するように動作可能である。本実施形態は、接続導管が副貯留槽を貯留槽へ流体を戻すために流体を預ける場所として使用することを可能にすることができるので有益であり得る。
【0083】
別の実施形態では、カートリッジは、接続導管内に設置される膜または格子またはフィルタを備える。膜が使用される場合、膜は、流体を通すことができる。そのような膜は、例えば、「Unimpeded Permeation of Water Through Helium−Leak−Tight Graphene−Based Membranes」(R.R.Nair et al.;Science 335,442(2012)に記載されている。格子または機械的フィルタが使用される場合、気体の気泡が格子またはフィルタを通じての移行するのを防ぐために、メッシュまたは穴の大きさは、気体の気泡の大きさより小さくなければならない。本実施形態は、流体が副貯留槽から貯留槽の中に戻っているときに流体をフィルタにかけるまたは気体の気泡を阻止する手段を提供することができるので有益であり得る。
【0084】
別の実施形態では、副貯留槽は気泡案内構造を備える。本明細書に用いられる場合の気泡案内構造は、貯留槽内の所定の位置へまたは通気穴に向けて気体の気泡を案内するために使用される構造を包含する。いくつかの実施では、気泡案内構造は、流体が貯留槽を通じて移動しているときに流体が気泡を回すことを可能にし得る。例えば、気泡構造は、気泡を配置および案内するために使用される1セットの畝であり得る。構造および畝は共に十分に近く間隔をおいて配置することができ、それにより流体が気泡を一回りさせることを可能にする領域の中に気泡が入るのを流体の表面張力が防ぐようになっている。気泡が適切に閉じ込められない場合、気泡は副貯留槽内の特定の位置で動かなくなる可能性があり副貯留槽の上部へ行くことができず、または接続導管が存在する場合には流体は貯留槽に戻ることができるので、これは有益であり得る。
【0085】
別の実施形態では、貯留槽および/または副貯留槽は、通気穴を備える。通気穴は、フィルタで封止されている。フィルタは、空気を通すことができる。フィルタは、カートリッジ内に流体を封止するように動作可能である。フィルタは、いくつかの実施形態では、疎水性とすることができる。いくつかの実施形態では、気体フィルタは、気体だけを通過させると共に液体を通過させないために微細孔を有することができる。いくつかの実施形態では、フィルタは、ポリテトラフルオロエチレン、炭素繊維、PTFEで被覆された炭素繊維、カーボンナノチューブ、高分子繊維、またはフッ素重合体繊維の多孔質形態とすることができるが、これに限定されない。
【0086】
別の実施形態では、流体は磁性粒子を含む。
別の実施形態では、流体はラテックス粒子を含む。
別の実施形態では、流体は血液型判定試薬を含む。
【0087】
別の実施形態では、流体は免疫試薬を含む。
別の実施形態では、流体は抗体を含む。
別の実施形態では、流体は酵素を含む。
【0088】
別の実施形態では、流体は組換えタンパク質を含む。
別の実施形態では、流体はウイルス分離株を含む。
別の実施形態では、流体はウイルスを含む。
【0089】
別の実施形態では、流体は生物学的試薬を含む。
別の実施形態では、流体は溶剤を含む。
別の実施形態では、流体は希釈剤を含む。
【0090】
別の実施形態では、流体は分散体を含む。
別の実施形態では、流体はナノ粒子を含む。
別の実施形態では、流体はタンパク質を含む。
【0091】
別の実施形態では、流体は塩を含む。
別の実施形態では、流体は洗剤を含む。
別の実施形態では、流体は核酸を含む。
【0092】
別の実施形態では、流体は酸を含む。
別の実施形態では、流体は塩基を含む。
他の各実施形態では、流体は、粒子懸濁液、液体試薬、液体接着剤、液体食品生産物、液体金属(例えば、はんだ)または任意の他の液体である。
【0093】
別の実施形態では、カートリッジが、出口ノズルにより供給される流体を計測するように動作可能なセンサをさらに備える。例えば、このセンサは、容量センサまたは光センサとすることができる。
【0094】
別の実施形態では、カートリッジが、滑り弁およびプランジャをアクチュエータ組立体に取り付ける結合組立体をさらに備える。いくつかの実施形態では、結合組立体が、プランジャに付着するだけである。他の各実施形態では、結合組立体は、滑り弁とプランジャの両方が独立して作動できるように滑り弁とプランジャの両方に付着する。
【0095】
いくつかの実施形態では、それ自体のアクチュエータを備えたカートリッジを有することも可能であり得る。この場合には、カートリッジは、アクチュエータをさらに備える。場合によっては、アクチュエータは結合組立体に接続されてよく、またはアクチュエータは、滑り弁およびプランジャを独立して直接作動させるように設計することが可能でありまたは動作可能であり得る。
【0096】
ここで使用される場合のポンプユニットは、流体をポンプ送りするための滑り弁およびプランジャを包含する。自動分析器の中に装着されるとき、ポンプユニットごとに1つのアクチュエータが存在でき、または、自動分析器内のカートリッジの全部を作動させるために動かされ使用される1つのアクチュエータが存在できる。この場合には、カートリッジと単一のアクチュエータの間の相対位置を移動させる機構が存在できる。一群のカートリッジ用のアクチュエータが存在することもできる。
【0097】
例えば、カートリッジの異なる構成が存在し得る。いくつかの実施形態では、カートリッジは、単一のポンプユニットを有することができる。この単一のポンプユニットは、異なる貯留槽に接続された導管を有することができる。これにより、カートリッジが同一のカートリッジから異なる種類の流体をポンプ送りすることを可能にすることができる。別の例では、カートリッジは、複数のポンプユニットを有することができ、各ポンプユニットは、その滑り弁を介して1つまたは複数の貯留槽に接続されている。
【0098】
別の実施形態では、カートリッジは複数のポンプユニットを備える。
別の実施形態では、カートリッジは複数の貯留槽を備える。
別の実施形態では、複数の貯留槽は、異なる流体で充填される。
【0099】
別の実施形態では、滑り弁はピストンを備える。ポンプ室は、ピストン内の空洞である。ポンプ室が空洞およびプランジャにより形成される。ピストンが容積内で並進運動するように動作可能である。
【0100】
ピストンおよび容積は、互いに対応する異なる断面形状を有することができる。例えば、ピストンと対応する容積が共に、円形、楕円形、または他の断面形状を有することができる。
【0101】
別の実施形態では、ピストンおよび滑り弁は、同一直線上で運動するように動作可能である。言い換えると、ピストンおよび滑り弁は、平行であるまたは同じ方向である並進運動を有するように動作可能である。
【0102】
別の実施形態では、滑り弁は、ポンプ室導管をリザーブ導管と整合させる貯留槽導管機械式止め部を備える。言い換えると、ポンプ室導管が貯留槽導管に整合するようにピストンを整合させる機械式止め部が存在する。
【0103】
別の実施形態では、滑り弁は、ポンプ室導管を出口導管に整合させる出口導管機械式止め部を備える。言い換えると、滑り弁は、ポンプ室導管が出口導管と一列に並ぶようにピストンを整合させる機械式止め部を有する。
【0104】
別の実施形態では、ピストンは、ピストンに対してのプランジャの運動を規制する2つのプランジャ機械式止め部を備える。プランジャは、ピストンを作動させるように動作可能である。本実施形態は、カートリッジが単一のリニアアクチュエータを用いて動作することを可能にするので有益であり得る。これは、貯留槽導管機械式止め部および出口導管機械式止め部をやはり有する組み合わされた実施形態が存在するときに特に真実である。
【0105】
別の態様によれば、本発明は、生体試料を分析する自動分析器を提供する。この自動分析器は、本発明の一実施形態によるカートリッジを保持するように動作可能である。自動分析器は、プランジャおよび滑り弁を直線作動させるように動作可能なアクチュエータ組立体を備える。
【0106】
上記アクチュエータ組立体は、カートリッジの設計に応じて1つまたは2つのアクチュエータを有することができる。例えば、いくつかの実施形態では、リニアアクチュエータは、プランジャを作動させることだけできる。他の各実施形態では、滑り弁およびプランジャを独立して作動させるリニアアクチュエータが存在できる。自動分析器は、アクチュエータ組立体の動作を制御するコントローラをさらに備える。
【0107】
別の実施形態では、自動分析器は、カートリッジを備える。
別の実施形態では、自動分析器は、一実施形態によるカートリッジを保持するように動作可能である。ピストンは、ピストンに対してのプランジャの運動を規制する2つのプランジャ機械式止め部を備え、プランジャは、ピストンを作動させるように動作可能である。アクチュエータ組立体は、プランジャを直線作動させるように動作可能である。本実施形態は、たった1つのリニアアクチュエータが使用されるので有益であり得る。
【0108】
滑り弁の作動は、プランジャを通じてまたはそれにより行われる。
別の実施形態では、アクチュエータ組立体は、プランジャを別個に直線作動させると共に滑り弁を直線作動させるように動作可能である。本実施形態では、アクチュエータ組立体内に2つのリニアアクチュエータが存在し、プランジャおよび滑り弁は、独立して作動させられる。本実施形態は、自動分析器によってより複雑な挙動またはポンププロトコルが可能になるので有益であり得る。
【0109】
別の実施形態では、コントローラは、滑り弁を並進移動させることにより貯留槽導管と接続するようにポンプ室導管を並進移動させるようにアクチュエータ組立体を制御するように動作可能である。コントローラは、プランジャを用いてポンプ室の容積を増大させることによりポンプ室を充填するようにアクチュエータ組立体を制御するようにさらに動作可能である。コントローラは、滑り弁を並進移動させることにより出口導管と接続するようにポンプ室導管を並進移動させるようにアクチュエータ組立体を制御することによりさらに動作可能である。コントローラは、プランジャを用いてポンプ室の容積を減少させることにより出口導管を通じて流体をポンプ送りするようにアクチュエータ組立体を制御するようにさらに動作可能である。
【0110】
滑り弁の並進移動は、滑り弁がピストンを有するこれらの実施形態において、本明細書中ではピストンの並進移動に均等である。
別の実施形態では、コントローラは、滑り弁を並進移動させることにより貯留槽導管と接続するようにポンプ室導管を並進移動させるようにアクチュエータ組立体を制御するように動作可能である。コントローラは、プランジャを用いてポンプ室の容積を減少させることにより貯留槽へ流体を戻すようにアクチュエータ組立体を制御するようにさらに動作可能である。本実施形態は、呼び水なしでポンプの動作を実現するので、有利であり得る。流体の100%またはほぼ100%が使用できる。
【0111】
別の実施形態では、コントローラは、滑り弁を並進移動させることにより貯留槽導管と接続するようにポンプ室導管を並進移動させるようにアクチュエータ組立体を制御するように動作可能である。コントローラは、プランジャを用いてポンプ室の容積を繰り返し増減させることにより貯留槽内で流体を混合するようにアクチュエータ組立体を制御するようにさらに動作可能である。流体が磁性粒子またはラテックス粒子などのビーズまたは粒子を含む場合、本実施形態は、流体とその合成物を混合するために使用することができる。
【0112】
別の実施形態では、コントローラは、プランジャを用いてポンプ室の容積を増大させることにより出口導管から流体を取り出すようにアクチュエータ組立体を制御するようにさらに動作可能である。
【0113】
別の実施形態では、カートリッジが出口ノズルを備える。自動分析器は、流体のメニスカスを検出するメニスカス検出器をさらに備える。コントローラは、出口ノズルを通じて流体を押し出すようにアクチュエータ組立体を制御するようにさらに動作可能である。コントローラは、メニスカス検出器を用いてメニスカスを検出するようにさらに動作可能である。コントローラは、メニスカスが所定の位置にあるときに出口を通じた流体の送り出しを停止するようにアクチュエータを制御するようにさらに動作可能である。本実施形態は、流体のより正確でより精密な供給を可能にするので有益であり得る。本実施形態は、メニスカスが流体の供給が始まるときと同じ位置にある場合、流体の供給は、より正確、より精密、および/またはより再現可能になり得るので、有益であり得る。メニスカスは、出口ノズルの内側または外側にあってもよい。
【0114】
例えば、出口ノズルは長い管状構造とすることができ、メニスカスは管内の特定の位置を有することができる。他の各実施形態では、メニスカスは、出口ノズルから垂れ下がる流体の滴により形成され得る。多くの応用例では、好ましくは、メニスカスは、出口ノズルのまさに孔に位置する。
【0115】
別の実施形態では、コントローラは、出口を通じて流体の予め定められた容積を押し出すようにアクチュエータを制御するように動作可能である。いくつかの実施形態では、アクチュエータは、メニスカスが所定の位置にある後に出口ノズルを通じて流体の予め定められた容積を押し出すように制御することができる。
【0116】
別の実施形態では、メニスカス検出器は、容量センサ、光センサ、およびカメラのいずれか1つである。メニスカスがノズルの内側にあるとき、容量センサは、メニスカスの位置を検出するために使用することができる。ノズルが光学的に透明である場合には、光センサは、ノズル内のメニスカスの位置を決定するために使用することもできる。メニスカスがノズルを越えて延びている場合、容量センサ、光センサ、またはカメラがそれぞれ使用されて、メニスカスの位置を決定することができる。
【0117】
別の実施形態では、自動分析器は、複数のカートリッジを保持するように動作可能である。各複数のカートリッジは、本発明の一実施形態による。
別の実施形態では、自動分析器は、複数のカートリッジをさらに備える。
【0118】
複数のカートリッジを有する本実施形態は、様々なやり方で実施することができる。例えば、各ポンプユニットは、それ自体のアクチュエータ組立体を有することができる。これは、並行な動作であり得る。別の例では、カートリッジは、同一のアクチュエータ組立体上へ動かし配置することができ、またはアクチュエータ組立体は、異なるカートリッジの間、もしくは同一のカートリッジの一部である異なるポンプユニットの間でも動かすことができる。さらに他の実施形態では、複数のアクチュエータが存在でき、および複数のカートリッジが、これらの複数のアクチュエータの間で機械式ロボットシステムを介して動かすことができる。
【0119】
別の実施形態では、上記自動分析器は、複数のカートリッジを保持するように動作可能である。各複数のカートリッジは、本発明の一実施形態による。この場合には、カートリッジと反応管/キュベットの間の相対移動を実現する機構が存在し得る。ポンプユニットごとに1つのアクチュエータが存在でき、または複数のカートリッジに用いられる1つのアクチュエータが存在できる。この場合には、カートリッジとアクチュエータの間の相対移動を実現する機構またはロボットシステムが存在できる。一群のカートリッジにそれぞれ用いられる複数のアクチュエータが存在する実施形態も存在し得る。一群のカートリッジは予め決定することができ、または一群のカートリッジは臨機応変に決定されてもよい。代替として、複数のアクチュエータは、例えば、事前供給または事後供給行為のような異なる目的のために、カートリッジまたは一群のカートリッジに用いられてもよい。
【0120】
別の実施形態では、自動分析器は、流体の供給を測定または計測するように動作可能なセンサまたは計測システムを備える。コントローラは、このセンサまたは計測システムから受け取った測定値またはデータに従って流体の供給を制御するように動作可能である。言い換えると、コントローラは、センサを用いた閉ループ制御システムまたは流体の供給を制御する計測システムを形成するように動作可能である。
【0121】
別の態様によれば、本発明は、本発明の一実施形態によるカートリッジを動作させる方法を提供する。この方法は、貯留槽導管と接続するようにポンプ室導管を並進移動させるように滑り弁を並進移動させるステップを含む。この方法は、ポンプ室を充填するようにプランジャを用いてポンプ室の容積を増大させるステップをさらに含む。この方法は、外側の出口導管と接続するようにポンプ室導管を並進移動させるように滑り弁を並進移動させるステップをさらに含む。この方法は、出口導管を通じて流体をポンプ送りするようにプランジャを用いてポンプ室の容積を減少させるステップをさらに含む。
【0122】
自動分析器について説明した各実施形態は、流体を供給する自動システムに適用することも可能であり得る。
別の態様によれば、本発明は、流体を供給する自動システムを提供する。自動システムは、本発明の一実施形態によるカートリッジを保持するように動作可能である。この自動システムは、プランジャおよび滑り弁を直線作動させるように動作可能なアクチュエータ組立体(200、400、904、904’、904”)を備える。この自動システムは、アクチュエータ組立体の動作を制御するコントローラ(920)をさらに備える。
【0123】
別の実施形態では、アクチュエータ組立体は、プランジャを直線作動させるように動作可能である。
別の実施形態では、自動システムは、プランジャを別個に直線作動させるように動作可能であると共に滑り弁を直線作動させるように動作可能である。
【0124】
別の実施形態では、カートリッジが出口ノズル(126)を備える。自動分析器が、流体のメニスカスを検出するメニスカス検出器(1002、1002’、1002”)をさらに備える。コントローラは、出口ノズルを通じて流体を押し出すようにアクチュエータ組立体を制御し、メニスカス検出器を用いてメニスカスを検出し、メニスカスが所定の位置にあるときに、出口を通じた流体の送り出しを停止するようにアクチュエータを制御するように動作可能である。
【0125】
1つまたは複数の請求項および/または実施形態は、組み合わせた要素が相互に相容れないことのない限り組み合わせることができると理解される。
以下において、本発明の各実施形態が、例だけにより、以下の図面を参照することによってより詳細に説明される。