特許第6240175号(P6240175)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6240175はめ込み壁のための接続ジョイント及びはめ込み壁
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6240175
(24)【登録日】2017年11月10日
(45)【発行日】2017年11月29日
(54)【発明の名称】はめ込み壁のための接続ジョイント及びはめ込み壁
(51)【国際特許分類】
   E04B 2/74 20060101AFI20171120BHJP
【FI】
   E04B2/74 501A
【請求項の数】21
【全頁数】26
(21)【出願番号】特願2015-515561(P2015-515561)
(86)(22)【出願日】2013年5月29日
(65)【公表番号】特表2015-524029(P2015-524029A)
(43)【公表日】2015年8月20日
(86)【国際出願番号】FR2013000136
(87)【国際公開番号】WO2013182760
(87)【国際公開日】20131212
【審査請求日】2016年5月2日
(31)【優先権主張番号】1255176
(32)【優先日】2012年6月4日
(33)【優先権主張国】FR
(73)【特許権者】
【識別番号】500374146
【氏名又は名称】サン−ゴバン グラス フランス
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100077517
【弁理士】
【氏名又は名称】石田 敬
(74)【代理人】
【識別番号】100087413
【弁理士】
【氏名又は名称】古賀 哲次
(74)【代理人】
【識別番号】100093665
【弁理士】
【氏名又は名称】蛯谷 厚志
(74)【代理人】
【識別番号】100128495
【弁理士】
【氏名又は名称】出野 知
(74)【代理人】
【識別番号】100111903
【弁理士】
【氏名又は名称】永坂 友康
(72)【発明者】
【氏名】ベアトリス モテレ
(72)【発明者】
【氏名】ジャン−フランソワ ウタン
【審査官】 新井 夕起子
(56)【参考文献】
【文献】 特表2009−520895(JP,A)
【文献】 特開2006−028809(JP,A)
【文献】 特表2002−508432(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2009/0000247(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2002/0009568(US,A1)
【文献】 米国特許第06263938(US,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04B 2/72 − 2/74
C09J 7/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
1のパネル(2)及び第2のパネル(2’)と、各パネル(2、2’)の面(23、21’)と共働する該パネル(2、2’)間の接続ジョイント(6)とを含むはめ込み壁(1)であって、該接続ジョイント(6)が
・第1の外面(7A、7’A)及び第2の外面(7B、7’B)を有する少なくとも1つの支持体(7、7’)、
・該支持体の第1の外面(7A、7’A)に配置された第1の連結手段(8)、
・該支持体の第2の外面(7B、7’B)に配置された第2の連結手段(9)、
を含むこと、及び、
可動式のあごの移動速度が100mm/分の可動あご式引張試験機を用いてガラスパネル上で測定した、第1の連結手段(8)の直角分離力が3N/cmと20N/cmの間、好ましくは3N/cmと15N/cmの間にある一方で、可動式のあごの移動速度が100mm/分の可動あご式引張試験機を用いてガラスパネル上で測定した、第2の連結手段(9)の直角分離力が30N/cm以上であることを特徴とする、はめ込み壁(1)。
【請求項2】
第1の連結手段が支持体(7、7’)の第1の外面(7A、7’A)に配置された第1の接着剤層(8)であり、第2の連結手段が支持体(7、7’)の第2の外面(7B、7’B)に配置された第2の接着剤層(9)であって、可動式のあごの移動速度が100mm/分の可動あご式引張試験機を用いてガラスパネル上で測定した、第1の接着剤層(8)の直角剥離力が3N/cmと20N/cmの間、好ましくは3N/cmと15N/cmの間にある一方で、可動式のあごの移動速度が100mm/分の可動あご式引張試験機を用いてガラスパネル上で測定した、第2の接着剤層(9)の直角剥離力が30N/cm以上であることを特徴とする、請求項1記載のはめ込み壁
【請求項3】
第1の連結手段が、支持体(7、7’)の第1の外面(7A、7’A)により支持されてパネル(2、2’)のレリーフ模様(25、25’)と相補的な形状により共働することができる機械的固定手段(8)であり、第2の連結手段が支持体(7、7’)の第2の外面(7B、7’B)に配置された接着剤層(9)であって、可動式のあごの移動速度が100mm/分の可動あご式引張試験機を用いてガラスパネル上で測定した、機械的固定手段(8)の直角分離力が3N/cmと20N/cmの間、好ましくは3N/cmと15N/cmの間にある一方で、可動式のあごの移動速度が100mm/分の可動あご式引張試験機を用いてガラスパネル上で測定した、接着剤層(9)の直角分離力が30N/cm以上であることを特徴とする、請求項1記載のはめ込み壁
【請求項4】
第1の連結手段(8)と第2の連結手段(9)のうちの少なくとも一方が、支持体(7、7’)をパネル(2、2’)の溝(25、25’)に適切な力で受け入れることができるように、支持体(7、7’)の対応する外面(7A、7’A、7B、7’B)により支えられたくぼみ(81、91)と突出部(83、93)とのセットを含んでいる機械的固定手段であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1つに記載のはめ込み壁
【請求項5】
前記接続ジョイント(6)が単一の支持体(7)を含んでおり、該支持体の第1の外面(7A)に配置された第1の連結手段(8)が第1のパネル(2)の面(23)と共働するようにされている一方で、該支持体の第2の外面(7B)に配置された第2の連結手段(9)が第2のパネル(2’)の面(21’)と共働するようにされていることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1つに記載のはめ込み壁
【請求項6】
前記接続ジョイント(6)が第1の外面(7A、7’ A)が互いに向かい合うとともに第1の連結手段(8)により一緒に接続されている第1の支持体(7)と第2の支持体(7’)とを含んでおり、第1の支持体(7)の第2の外面(7B)に配置された第2の連結手段(9)が第1のパネル(2)の面(23)と共働するようにされている一方で、第2の支持体(7’)の第2の外面(7’B)に配置された第2の連結手段(9)が第2のパネル(2’)の面(21’)と共働するようにされていることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1つに記載のはめ込み壁
【請求項7】
前記接続ジョイント(6)が第2の外面(7B、7’B)が互いに向かい合うとともに第2の連結手段(9)により一緒に接続されている第1の支持体(7)と第2の支持体(7’)とを含んでおり、第1の支持体(7)の第1の外面(7A)に配置された第1の連結手段(8)が第1のパネル(2)の面(23)と共働するようにされている一方で、第2の支持体(7’)の第1の外面(7’A)に配置された第1の連結手段(8)が第2のパネル(2’)の面(21’)と共働するようにされていることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1つに記載のはめ込み壁
【請求項8】
支持体(7、7’)が熱可塑性ポリマー製、特に熱可塑性エラストマー(TPE)製の部分を少なくとも1つ含むことを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1つに記載のはめ込み壁
【請求項9】
支持体(7、7’)が少なくとも1つの内部空洞(71、71’)を含むことを特徴とする、請求項1〜8のいずれか1つに記載のはめ込み壁
【請求項10】
支持体(7、7’)が複数の微小空洞(71、71’)を含むポリマー発泡体で形成されていることを特徴とする、請求項9記載のはめ込み壁
【請求項11】
支持体(7、7’)が四辺形の断面を有することを特徴とする、請求項1〜10のいずれか1つに記載のはめ込み壁
【請求項12】
支持体(7、7’)が少なくとも一部分は凸状の断面を有することを特徴とする、請求項1〜10のいずれか1つに記載のはめ込み壁
【請求項13】
支持体(7、7’)が空中ごまの形をした断面を有することを特徴とする、請求項1〜10のいずれか1つに記載のはめ込み壁
【請求項14】
接続ジョイント(6)がパネル(2、2’)の端面(23、21‘)間の空隙を埋めており、且つパネルの主面(22、24、22、24’)と同一平面にあることを特徴とする、請求項1〜13のいずれか1つに記載のはめ込み壁。
【請求項15】
各パネル(2、2’)がガラス又は硬質ポリマー製の支持体を含むことを特徴とする、請求項1〜14のいずれか1つに記載のはめ込み壁。
【請求項16】
パネル(2、2’)のうちの少なくとも一方が、接続ジョイント(6)の支持体(7、7’)の一部分の断面と実質的に相補的な断面を有する溝(25、25’)を含むことを特徴とする、請求項1〜15のいずれか1つに記載のはめ込み壁。
【請求項17】
接続ジョイント(6)の第1の連結手段(8)と第2の連結手段(9)のうちの一方が機械的固定手段であり、パネル(2、2’)のうちの一方が当該機械的固定手段を適切な力でその内部容積に受け入れるのに適合した溝(25、25’)を含むことを特徴とする、請求項16のいずれか1つに記載のはめ込み壁。
【請求項18】
請求項1〜17のいずれか1つに記載のはめ込み壁(1)を取り付けるための方法であって、
・第1のパネルの接続ジョイント(6)を備えた面(23、21’)が第2のパネル(2’、2)の対応する面(21’、23)に面するようにしてパネル(2、2’)を配置する工程、
・利用できる連結手段(8、9)が働くようにするためパネルの面(23、21’)の加圧力(F2)をお互いに向かって及ぼさせることによって2枚のパネル(2、2’)を固定する工程、
を含むことを特徴とするはめ込み壁(1)の取り付け方法。
【請求項19】
ネル(2、2’)の面(23、21’)に接続ジョイント(6、61、62)を取り付ける工程であって、第1の連結手段(8)及び第2の連結手段(9)のうちの一方をパネルの当該面に向けて、接続ジョイントをパネルの当該面と向かい合わせに配置し、そしてパネルの当該面に面する連結手段を働かせるよう、パネルの面を横切る方向に、パネルの面に接続ジョイントを押しつけるため力を加える工程を含むことを特徴とする、請求項18記載の方法。
【請求項20】
パネル(2、2’)の面(23、21’)に接続ジョイント(6、61、62)を取り付ける前記工程を、第1の連結手段(8)及び第2の連結手段(9)のうちの一方をパネルの面(23、21’)に向けて、接続ジョイントをパネルの当該面と向かい合わせに配置するための手段、及びパネルの面を横切る方向に、パネルの面に接続ジョイントを押しつけるため力を加えるための手段を含む工具を用いて行うことを特徴とする、請求項19記載の方法
【請求項21】
前記配置するための手段がパネルの面に向き合わせて接続ジョイントを順次巻き出すための可動式手段であり、そして前記押しつける力を加えるための手段が前記配置手段に運動学的に連結されていて、接続ジョイントの一連のセグメントをパネルの面に向き合わせて巻き出したときにそれらに一定の力を加えるように構成されていることを特徴とする、請求項20記載の方法
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、はめ込み壁の2枚のパネル間の接続ジョイントと、当該接続ジョイントを含むはめ込み壁とに関する。本発明はまた、面のうちの少なくとも一つに当該接続ジョイントを含むパネル、特にガラス製のパネルと、はめ込み壁を取り付けるための方法とにも関する。
【背景技術】
【0002】
はめ込み壁は、互いに近接して並置された複数のパネルを含み、各パネルは単一のグレージング材でも、積層したグレージング材でも、あるいは複層グレージング材でもよい。はめ込み壁は、建設産業において、内部間仕切りあるいは外部とつながる壁として使用することができる。できるだけ美的な、特に最大限可能な眺望面を有する、壁を得るために、一連のパネルの隣り合った端面間の連結を行うとともに外気と騒音の透過を防ぐ透明又は半透明のジョイントを用いて、はめ込み壁のパネルを組み立てることが知られている。
【0003】
既知の一つの解決策は、はめ込み壁の一連のパネルの端面をシリコーンタイプの接着剤で結合するジョイントを用いて組み立てるものであり、このジョイントはその断面が小さいためにはめ込み壁の美観を維持する。しかし、この解決策は実施が困難である。その理由は、シリコーンジョイントがポンプにより製造され、これが清浄な外観を得るために巧妙さを必要とするからである。更に、はめ込み壁のパネルが複層グレージング材である場合、グレージング材の背面にアクセスするのが不可能であり、これはシリコーンジョイントの取り付けと仕上げをより複雑にする。シリコーンジョイントでの組み立ての別の欠点は、取り外すのが困難になりかねないことである。具体的に言うと、別のパネルを取り付けようとする場合、中間のパネルを取り除くためには、シリコーンジョイントを取り除いてからパネルの端面をきれいにすることが必要である。
【0004】
既知のもう一つの解決策は、一連のパネルの端面を両面接着ジョイントを用いて組み立てることである。有利なことに、両面接着ジョイントは断面が小さく、これがはめ込み壁の美観を維持する。ところが、接着テープをパネルの端面へ接着結合させるのには、パネルの垂直方向の位置合わせを満足なものにするために特別な注意が必要である。更に、この組み立ては、接着剤を剥がすことが必要なため解体が困難である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
はめ込み壁の容易な取り付けと取り外しを可能にする一方で美的観点から目立つことのない、特にはめ込み壁の透明な外観を維持する、はめ込み壁の一連のパネル間の接着ジョイントを提供することによって、本発明が特に克服しようとするのが、これらの欠点である。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この目的を達成するために、本発明は、はめ込み壁の第1のパネルと第2のパネルとの間の接続ジョイントであり、各パネルの面と共働するようにされていて、且つ、第1の外面及び第2の外面を有する少なくとも1つの支持体と、該支持体の第1の外面に配置された第1の連結手段と、該支持体の第2の外面に配置された第2の連結手段とを含む接続ジョイントであって、可動式のあごの移動速度が100mm/分の可動あご式引張試験機を用いてガラスパネル上で測定した、第1の連結手段の直角分離力が3N/cmと20N/cmの間、好ましくは3N/cmと15N/cmの間にある一方で、可動式のあごの移動速度が100mm/分の可動あご式引張試験機を用いてガラスパネル上で測定した、第2の連結手段の直角分離力が30N/cm以上であることを特徴とする、はめ込み壁の第1のパネルと第2のパネルとの間の接続ジョイントに関する。
【0007】
好ましくは、可動式のあごの移動速度が100mm/分の可動あご式引張試験機を用いてガラスパネル上で測定した第1の連結手段の直角分離力は5N/cmと15N/cmの間にある。
【0008】
好ましくは、可動式のあごの移動速度が100mm/分の可動あご式引張試験機を用いてガラスパネル上で測定した第2の連結手段の直角分離力は30N/cmと40N/cmの間にある。
【0009】
本発明に関して言えば、連結手段は、パネルの面と、特に端面又は主面と、接着結合によって共働することが可能である接着剤の層であることができる。別の実施形態として、それは、パネルのレリーフ模様との補完により共働することが可能である機械的な固定手段であってもよい。詳しく言うと、レリーフ模様は、パネルの面、特に端面に形成された長手方向の溝であって、その内部容積中に機械的固定手段を適切な力で受け入れるようにされた溝であることができる。連結手段が接着剤の層である場合、直角分離力は直角剥離力とも呼ばれる。
【0010】
本発明による接続ジョイントは、取り付けた状態におけるはめ込み壁の良好な結束性と、パネルを隣接パネルに対して移動させる場合の容易な分離の両方を確実にするため直角分離力が調整される第1の連結手段の助けによって、はめ込み壁のパネル間の取り外し可能な連結を行うのを可能にする。この結果として、位置合わせが不十分な場合にパネルを互いに対して再配置することが可能であるので、はめ込み壁の取り付けが容易になるとともに、中間のパネルをはめ込み壁から容易に抜き出すことができるので、取り外すことも容易になる。本発明による接続ジョイントは、パネル間の可逆的な接続を保証し、はめ込み壁の迅速な取り付け・取り外しを可能にする。内部間仕切りの場合、同じパネルを再利用することによってスペースを再編成することが可能である。第1の連結手段と第2の連結手段との直角分離力の違いのために、接続ジョイントは、それが間に配置される2枚のパネルのうちの一方に第2の連結手段によって強固に固定することができるので、はめ込み壁を取り外す際にこのパネルにそのまま固定したままにされる。
【0011】
本発明の範囲内において、連結手段の直角分離力、あるいは接着剤の層の場合における直角剥離力は、添付の図14に示したように、可動あご式引張試験機を用いて通常のように測定される。この試験は、評価しようとする連結手段を支持する軟質の支持体を、それを固定するガラス基材に対して90°の角度で分離させるのに必要な力を測定するものである。
【0012】
直角分離力を測定しようとする各連結手段8、9ごとに、添付の図15及び16に示したように、3つの供試体103を用意する。各供試体103はガラス基材105を含み、その片面106に連結手段8、9を支持する軟質の支持体セグメント7を固定する。この面106は、ガラス基材の端面でもよく、あるいはその主面でもよい。実施の実例として、軟質の支持体セグメント7は長さが250mm±1mm、幅が10mm±1mmであり、あるいはロールとして納品される市販の製品である場合、幅はロールのそれである。ガラス基材105の面106は長さが190mmであり、幅は10mm以上である。面106上の軟質支持体セグメント7の適用条件は、連結手段8、9の供給元により推奨されるものである。これは、詳しく言えば、接着剤層の場合接着についての推奨、特に押圧中の圧力と押圧の手段についての推奨、あるいは機械的な固定手段の場合は固定の条件についての推奨、特に基材上に形成するレリーフ模様の形状とその機械加工の仕方についての推奨を含むことができる。
【0013】
試験中の軟質支持体7の引張伸びを避けるために、それにアルミニウムストリップ107が装着される。ストリップ107は、評価しようとする連結手段よりも硬質の接着剤の層で軟質支持体7に固定され、そのため試験中に機能しなくなる結合は特性を調べようとする連結手段によりもたらされるものとなる。更に、図16に示したように各供試体103には2本の基準線、すなわち供試体の端面から25mm離れた第1の基準線t1と、第1の基準線t1から140mm離れた第2の基準線t2が引かれている。供試体103ごとに、23℃±2℃及び相対湿度50%±5%に調整した室内に22時間静置後に試験を行う。
【0014】
図14に見られるように、引張試験機100は、試験機の骨組み101に対して可動式の下あご102と、骨組み101に対して固定した上あご104を含む。上あご104は軟質支持体セグメント7の一方の端面を把持する。供試体103の移動は、およそ90°の分離角αを維持するよう、支持体105に取り付けたスレーブケーブル110によって下あご102の動きに追随する。下あご102の移動速度は100mm/分±1mm/分に調節される。試験機100は、可動式の下あご102の移動に応じて力を変動させる記録計を備えている。
【0015】
連結手段8、9の直角分離力を引張試験機100を用いて測定する操作のやり方は次のとおりである。
【0016】
まず、図14に示した構成とするように、供試体103を引張試験機100に導入する。このために、供試体から軟質支持体セグメントの一部分を第2の基準線t2を過ぎることなく分離し、そして軟質支持体セグメント7の端面を分離した領域の境界があごの軸線のところに至るまで上あごに固定する。その後、軟質支持体セグメント7にわずかな張力をかけるように、下あごを下げてから、スレーブケーブル110を基材105に取り付ける。
【0017】
この配置構成から、引張試験機100は100mm/分±1mm/分の下あご速度で開始して、分離力を下あご102の移動の関数としてニュートンで記録する。各供試体103ごとに、最初の25mmの分離に対応する力−移動曲線(横座標が移動、縦座標が力)の部分を除いてから100mmの長さにわたり、ニュートンでの平均分離力を測定する。平均分離力の測定は、曲線がなだらかになってから行ってもよく、あるいは、対象とする面を横軸に対する平行面のどちらかの側に図式的に投影させるようにし、この平行面の縦座標軸との交点が分離力の平均値を与えるようにして行ってもよい。
【0018】
次に、3つの供試体103についてこうして測定した分離力の値の平均を求める。結果は、連結手段の幅1cm当たりのニュートン(N/cm)で表した平均分離力で与えられる。より正確に言えば、接着剤層については、直角分離力は接着剤層の幅1cm当たりのニュートンの値で表される。レリーフ模様と共働する機械的な固定手段については、直角分離力は基材表面のレリーフ模様の幅1cm当たりのニュートン値で表される。例えば、溝に適した力で受け入れられた機械的固定手段の場合は、直角分離力は基材表面の溝の開口部の幅1cm当たりのニュートン値で表される。
【0019】
本発明の一実施形態によれば、第1の連結手段は支持体の第1の外面に配置した第1の接着剤層であり、第2の連結手段は基材の第2の外面に配置した第2の接着剤層であって、可動あご式引張試験機を用い可動式のあごの移動速度100mm/分にてガラスパネル上で上記のように測定した第1の接着剤層の直角剥離力は3N/cmと20N/cmの間、好ましくは3N/cmと15N/cmの間にあり、その一方可動あご式引張試験機を用い可動式のあごの移動速度100mm/分にてガラスパネル上で上記のように測定した第2の接着剤層の直角剥離力は30N/cm以上である。
【0020】
本発明の一実施形態によれば、第1の連結手段は支持体の第1の外面により支持されそしてパネルのレリーフ模様と補完的な形状によって共働することが可能である機械的な固定手段であり、第2の連結手段は支持体の第2の外面に配置した接着剤層であって、可動あご式引張試験機を用い可動式のあごの移動速度100mm/分にてガラスパネル上で上記のように測定した機械的固定手段の直角分離力は3N/cmと20N/cmの間、好ましくは3N/cmと15N/cmの間にあり、その一方可動あご式引張試験機を用い可動式のあごの移動速度100mm/分にてガラスパネル上で上記のように測定した接着剤層の直角分離力は30N/cm以上である。
【0021】
1つの特徴によれば、接続ジョイントの第1及び第2の連結手段のうちの少なくとも一方は、支持体をパネルの溝に適切な力で受け入れることができるように、支持体の対応する外面により支持された凹部と凸部とを含む機械的固定手段である。
【0022】
本発明の一実施形態によれば、接続ジョイントは単一の支持体を含み、支持体の第1の外面に配置した第1の連結手段は第1のパネルの面と共働するようにされており、その一方支持体の第2の外面に配置した第2の連結手段は第2のパネルの面と共働するようにされている。
【0023】
それとは異なる1つの実施形態によれば、接続ジョイントは、互いに向かい合う第1の外面を有するとともに第1の連結手段によって一緒に接続されている第1の支持体と第2の支持体とを含み、第1の支持体の第2の外面に配置した第2の連結手段は第1のパネルの面と共働するようにされており、その一方で第2の支持体の第2の外面に配置した第2の連結手段は第2のパネルの面と共働するようにされている。
【0024】
もう一つの異なる実施形態によれば、接続ジョイントは互いに向かい合う第2の外面を有するとともに第2の連結手段によって一緒に接続されている第1の支持体と第2の支持体とを含み、第1の支持体の第1の外面に配置した第1の連結手段は第1のパネルの面と共働するようにされており、その一方で第2の支持体の第1の外面に配置した第1の連結手段は第2のパネルの面と共働するようにされている。
【0025】
1つの特徴によれば、接続ジョイントは各パネルの1つの端面と共働するようにされていて、これはパネルを互いの延長線上で端面と端面を接して組み立てるのを可能にする。それとは異なる1つの実施形態によれば、接続ジョイントは、一方のパネルの端面及び他方のパネルの主面と共働するようにされていて、これはパネルを互いに対して横に向けて組み立てて、T字状又はL字状にするのを可能にする。
【0026】
接続ジョイントの支持体はポリマー材料からなるのが有利である。好ましくは、接続ジョイントの支持体は、透明又は半透明の熱可塑性ポリマー、特に熱可塑性エラストマー(TPE)からなる少なくとも1つの部分を含む。適合した材料の例には、ポリエステルや、ポリオレフィン、特にポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブチレンや、ビニルコポリマー、特にポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニルや、オレフィンコポリマー、特にエチレン−メタクリレートコポリマー、エチレン−酢酸ビニルコポリマー、エチレン−プロピレンコポリマーや、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレンコポリマーや、アクリルポリマー、アクリルコポリマー、ポリウレタンや、それらの組み合わせ又は混合物が含まれる。適合した混合物には、例えば、ポリプロピレン/ポリエチレン混合物、ポリウレタン/ポリオレフィン混合物、ポリウレタン/ポリカーボネート混合物、ポリウレタン/ポリエステル混合物が含まれる。このほかの適合した混合物には、例えば、スチレン−ブタジエンコポリマー、ポリクロロプレン、ニトリルゴム、ブチルゴム、シリコーンゴム、ポリウレタンゴム、アクリレートゴム、天然ゴム、熱可塑性ゴム、特にスチレンブロックコポリマー、エーテル−ウレタンブロックコポリマー、エステル−ウレタンブロックコポリマー、エーテル−エステルブロックコポリマー、エーテル−アミドブロックコポリマー、及びそれらの組み合わせが含まれる。
【0027】
1つの有利な特徴によれば、接続ジョイントの支持体は、建設産業において要請される要件を満足するように、難燃性と防煙性とを有する自己消火性材料、例えば特定の熱可塑性ポリマーなど、特にTPEからなる。
【0028】
好ましくは、接続ジョイントは少なくとも1つの内部空洞を含む。詳しく言えば、支持体は1以上の容積空洞を含むことができる。それとは異なる実施形態として、支持体は複数の内部微小空洞を含むことができ、特に支持体をポリマー発泡体で形成することができる。これらの2つの場合には、各支持体の構造中に1以上の内部空洞の存在することが、接続ジョイントにそれをはめ込み壁で使用するのに好都合な変形特性とエネルギー吸収特性を付与する。その一方で、接続ジョイントは、それが間に配置される2枚のパネルの面との連続的な接触を、たとえこれらのパネルの面に凹凸があろうとも確実にするため、変形することができる。こうして、接続ジョイントは、パネル間の良好な封止を約束し、外気と騒音の透過に対する効果的なバリアを形成する。更に、パネルの製造公差のための要件のレベルを引き下げることができる。その一方、接続ジョイントは、はめ込み壁のパネル間でエネルギーを、特に衝撃エネルギーを吸収することができ、これがパネルの連続した割れの回避を可能にするとともに、また振動エネルギーを吸収することができ、これがはめ込み壁の防音性能の向上を可能にする。
【0029】
1つの特徴によれば、接続ジョイントの支持体は四角形の断面を有する。この場合、接続ジョイントの連結手段は、支持体の4つの外面のうちの2つに取り付けることができる。支持体はできるだけ最小の幅を有する長方形の断面を有すること、そして接続ジョイントの連結手段はこの長方形断面の全長を形成する2つの面に取り付けることが有利である。こうして、2枚の隣り合ったパネル間の接続ジョイントの体積が制限されて、これがはめ込み壁の美観と透明性を向上させる。
【0030】
それとは異なる1つの実施形態として、接続ジョイントの支持体は少なくとも部分的に凸状の断面を有する。この場合、支持体の凸状部分は、パネルに形成されて支持体の凸状断面と実質的に補完しあう凸状断面を有する溝に受け入れられるのが有利である。このような配置関係が、2枚の隣り合ったパネル間の接続ジョイントの体積を減らすのを可能にし、従ってはめ込み壁の美観と透明性を向上させるのを可能にする。
【0031】
どのような実施形態であっても、接続ジョイントは、隣り合う2枚のパネルの面の間隔が5mm未満、好ましくは2mm程度であるようにされるのが有利である。
【0032】
別の実施形態によれば、支持体は空中ごまの形状の断面を有する。空中ごまの断面は、接続ジョイントが隣接したパネルの端面と共働しこれらが面取りされている場合に特に有利である。これは、その場合接続ジョイントが、間に挿入されるパネルの2つの端面の面全体にぴったり合わさることができるからである。
【0033】
別の有利な特徴によれば、接続ジョイントは隣り合うパネルの端面の間の隙間全体を埋めて、パネルの主面と同一平面になる。はめ込み壁の面と同一平面となる接続ジョイントの配置は、はめ込み壁の美観に寄与するとともに、パネル間に汚れがたまる危険がなくなるので、特にクリーニングの点から見てその維持管理を容易にする。
【0034】
1つの実施形態では、接続ジョイントは、少なくとも1つの内部容積空洞を含む熱可塑性ポリマーで製作した、特にポリ塩化ビニル(PVC)で製作した異形断面を含み、そしてそれはその外面のうちの2つを第1の両面接着テープ及び第2の両面接着テープでそれぞれ覆われていて、可動式のあごの移動速度が100mm/分の可動あご式引張試験機を用いてガラスパネル上で上述のように測定して、第1の接着テープの外側を向いた接着剤層の直角剥離力が3N/cmと20N/cmの間、好ましくは3N/cmと15N/cmの間にある一方で、可動式のあごの移動速度が100mm/分の可動あご式引張試験機を用いてガラスパネル上で上述のように測定して、第2の接着テープの外側を向いた接着剤層の直角剥離力は30N/cm以上である。
【0035】
従ってこの実施形態においては、接続ジョイントの支持体は第1の接着テープの支持体、熱可塑性ポリマー製の異形断面の方に向けた第1の接着テープの接着剤層、熱可塑性ポリマー製の異形断面、熱可塑性ポリマー製の異形断面の方に向けた第2の接着テープの接着剤層、第2の接着テープの支持体の積重体によって形成される。これらの接着テープの支持体は、特にポリエステル又はアクリル発泡体製であることができる。好ましくは、各接着テープと異形断面の対応する外面との間の接着プライマーを用いて、各接着テープと異形断面の対応する外面との間の強固な接着力が得られる。一例として、異形断面がPVC製の場合には、PVC製異形断面の外面の接着テープの接着力を向上させるため、ポリアミド樹脂を基礎材料とするプライマーの層を設けることができる。1つの特徴によれば、熱可塑性ポリマー製の異形断面は四角形の断面を有し、第1及び第2の接着テープは異形断面の相対する2つの外面に配置される。1つの有利な特徴によれば、接続ジョイントの熱可塑性ポリマー製の異形断面は押出成形された異形断面である。
【0036】
1つの特徴によれば、接続ジョイントの支持体はその内部に、伸びに対して耐性を示す金属又は別の材料のストランドを含み、それは支持体の全長にわたり延在する。上述の実施形態において、ストランドは特に、熱可塑性ポリマー製異形断面の内部に配置することができる。このストランドは、接続ジョイントの剛性と伸びに対する耐性とを向上させる。詳しく言えば、このストランドが存在することによって、例えばそれをロールから、一旦取り付けると接続ジョイントの機械的特性を低下させかねない接続ジョイントの過負荷又はそれへのストレスの原因となることなしに巻き戻すために、ストランドに引張力を加えることにより接続ジョイントをパネルの面に配置することが可能である。
【0037】
本発明はまた、第1のパネルと第2のパネルを含むとともに、各パネルの面と共働する上述のとおりの接続ジョイントも含む、はめ込み壁にも関する。
【0038】
はめ込み壁の各パネルは、単一の基材により形成された単一のグレージング材であることができる。それとは別の実施形態として、各パネルは、積層グレージング材あるいは一緒に集成された複数の基材を含む複層グレージング材であってもよい。1つの有利な特徴によれば、はめ込み壁の各パネルごとに、パネルの基材はガラス製又は硬質ポリマー製、例えばポリカーボネートもしくはポリメチルメタクリレート製である。
【0039】
1つの特徴によれば、はめ込み壁のパネルのうちの少なくとも1つは、特にその端面に形成された、溝を含み、この溝は接続ジョイントの支持体の一部分の断面と実質的に相補的な断面を有する。溝と支持体の相補的断面は少なくとも一部が凸状であるのが有利である。
【0040】
別の特徴によれば、接続ジョイントの連結手段の1つは機械的な固定用手段であり、そしてはめ込み壁のパネルの1つは、特にその端面に形成された、その内部容積中に適切な力で機械的固定手段を受け入れるようにされた溝を含む。
【0041】
本発明はまた、面のうちの少なくとも1つに、特にその端面のうちの少なくとも1つに、上述のとおりの接続ジョイントを含む、特にガラス製の、パネルにも関し、第1及び第2の連結手段のうちの一方がパネルの面と共働する一方で、第1及び第2の連結手段のうちの他方は別のパネルへの接続のために利用することができる。別のパネルへの接続のために利用できる連結手段が接着剤の層である場合、後者は除去可能な保護テープ(ライナー)で覆われるのが有利である。
【0042】
少なくとも1つの接続ジョイントとともに前もって組み立てられる上述のとおりのパネルは、特にそれがガラスパネルである場合、パネルのための既存の製造ラインを過度に改造することなく工業的に製造できることが有利である。これは、製造ラインの最後において、パネルに付形するためのモジュールの後で、パネルの面のうちの1つに接続ジョイントを取り付けるための追加のモジュールを一体化させるのは、比較的容易であるからである。更に、面のうちの1つに別のパネルと共働するためその連結手段を利用することが可能な接続ジョイントを備えたこのようなパネルは、はめ込み壁の簡単で迅速な取り付けを可能にする。これは、接続ジョイントとともに前もって組み立てられたこれらのパネルのバッチから開始すると、連続するパネルの各対ごとに、一方のパネルの接続ジョイントを備えた面を別のパネルの対応する面に面するよう注意して配置しながら、それらのパネルを並べて配置することで十分であるからである。
【0043】
好ましくは、上述のパネルにおいて、パネルの面と共働するより大きな直角分離力を有するのは第2の連結手段であり、その一方、直角分離力がより小さく別のパネルへの結合のために利用できるのが第1の連結手段である。これは、パネルと共働するのは分離力がより大きな連結手段であるため、一緒に前もって組み立てられるパネルに対する接続ジョイントの分離の危険を制限する。
【0044】
本発明はまた、上述のパネルを少なくとも2つ含むはめ込み壁を取り付けるための方法であって、
・第1のパネルの接続ジョイントを備えた面が第2のパネルの対応する面に面するようにしてこれらのパネルを配置する工程、
・利用できる連結手段が働くようにするためパネルの面の加圧力をお互いに向かって及ぼさせることによって2枚のパネルを固定する工程、
を含む方法にも関する。
【0045】
詳しく言えば、端面の1つのみに接続ジョイントを備えたパネルの場合には、隣り合うパネルの各対のパネルを、第1のパネルの接続ジョイントを備えた端面が第2のパネルの対応する接続されていない端面に面するようにして配置する。このとき、2枚のパネルは、第1のパネルによって支えられた接続ジョイントの利用可能な連結手段を第2のパネルの接続されていない端面に押しつけることにより固定される。
【0046】
向かい合う2つの端面に接続ジョイントを備えたパネルの場合には、隣り合うパネルの各対のパネルを、第1のパネルの接続ジョイントを備えた1つの端面が第2のパネルの接続ジョイントを備えた1つの端面に面するようにして配置する。このときは、2枚のパネルの固定は、第1のパネルにより支えられた接続ジョイントの利用可能な連結手段を第2のパネルにより支えられた接続ジョイントの利用可能な連結手段に押しつけることにより行われる。
【0047】
本発明はまた、パネルの面へ上述の接続ジョイントを取り付けるための方法であって、第1の連結手段及び第2の連結手段のうちの一方をパネルの面に向けて、接続ジョイントをパネルの当該面と向かい合わせに配置し、そしてパネルの当該面に面する連結手段を働かせるよう、パネルの面を横切る方向に、パネルの面に接続ジョイントを押しつけるため力をかける接続ジョイントの取り付け方法にも関する。
【0048】
本発明の1つの実施形態によれば、ジョイントをパネルの面に向き合わせて順次配置し、そしてパネルの面に接続ジョイントを押しつけるためそれにかける力を、パネルの面に向き合わせて先ほど配置した接続ジョイントのセグメントに局所的に加える。この場合、接続ジョイントの全長にわたり同じ加圧力を加えるのが好ましい。
【0049】
1つの実施形態では、パネルの面へ取り付けるよりも前に接続ジョイントをそれ自体へ巻取り、この場合の方法は、パネルの面に向き合わせて接続ジョイントを巻き出し、そしてこのパネルの面に向き合わせて巻き出した接続ジョイントのセグメントに局所的に加圧力を加えるようにする。
【0050】
パネルの上記の面に面する連結手段が除去可能な保護層(ライナー)で覆われた接着剤の層である場合、方法は、パネルの面に向き合わせて接続ジョイントを取り付ける前に保護テープを取り除く事前の工程を含む。
【0051】
本発明はまた、パネルの面に上述の接続ジョイントを取り付けるための工具であって、第1の連結手段及び第2の連結手段のうちの一方をパネルの面に向けて、接続ジョイントをパネルの当該面と向かい合わせに配置するための手段、及びパネルの面を横切る方向に、パネルの面に接続ジョイントを押しつけるため力を加えるための手段を含む接続ジョイントの取り付け工具にも関する。
【0052】
特にパネルの面に取り付けるよりも前にそれ自体に巻取る接続ジョイントを取り付けるための、1つの実施形態では、工具は、
・前記配置手段がパネルの面に向き合わせて接続ジョイントを順次巻き出すための可動式手段であり、
・前記押しつける力を加えるための手段が前記配置手段に運動学的に連結されており、そして接続ジョイントの一連のセグメントをパネルの面に向き合わせて巻き出したときにそれらに一定の力を加えるように構成されている、
ようなものである。
【0053】
パネルの面がパネルの端面である場合、工具を配置するための手段は接続ジョイントをその端面に向き合わせて中央に合わせるための手段を含むのが有利である。工具は、接続ジョイントの連結手段を保護する除去可能な保護テープ(ライナー)を取り除くための手段を含むこともできる。
【0054】
本発明の特徴と利点は、本発明による接続ジョイント、はめ込み壁及びパネルのいくつかの実施形態についての、添付の図面を参照して実例としてのみ提示する以下の説明でもって明らかとなろう。
【図面の簡単な説明】
【0055】
図1】本発明の第1の実施形態による接続ジョイントにより2つ一組で連結された互いに隣り合って並んで複数の透明パネル含む、本発明によるはめ込み壁の立面図である。
図2図1のII−II線断面図である。
図2A】2枚のパネルを固定するのを示す、図2と同様の断面図である。
図3】本発明の第2の実施形態のための図2と同様の断面図である。
図3A】2枚のパネルを固定するのを示す、図3と同様の断面図である。
図4】本発明の第3の実施形態のための図2と同様の断面図である。
図5】本発明の第4の実施形態のための図2と同様の断面図である。
図5A】2枚のパネルを固定するのを示す、図5と同様の断面図である。
図6】本発明の第5の実施形態のための図2と同様の断面図である。
図6A】2枚のパネルを固定するのを示す、図6と同様の断面図である。
図7】本発明の第6の実施形態のための図2と同様の断面図である。
図7A】2枚のパネルを固定するのを示す、図7と同様の断面図である。
図8】本発明の第7の実施形態のための図2と同様の断面図である。
図9】本発明の第8の実施形態のための図2と同様の断面図である。
図9A】2枚のパネルを固定するのを示す、図9と同様の断面図である。
図10】本発明の第9の実施形態のための図2と同様の断面図である。
図10A】2枚のパネルを固定するのを示す、図10と同様の断面図である。
図11】本発明の第10の実施形態のための図2と同様の断面図である。
図11A】2枚のパネルを固定するのを示す、図11と同様の断面図である。
図12】本発明の第11の実施形態のための図2と同様の断面図である。
図12A】2枚のパネルを固定するのを示す、図12と同様の断面図である。
図13】本発明の第12の実施形態のための図2と同様の断面図である。
図13A】2枚のパネルを固定するのを示す、図13と同様の断面図である。
図14】連結手段の直角分離力を測定するため本発明の範囲内で使用され、可動あご式引張試験機を用いガラスパネル上で測定を行う配置構成の模式図である。
図15図14の配置構成で使用する供試体の拡大図である。
図16】測定の際に使用する基準線を示す、図14の供試体を上から見た図である。
図17】パネルの端面へ本発明による接続ジョイントを取り付ける工程と取り付けのための工具を示し、パネルを正面に向けた左側の図と、右側のパネルの横の図とを含む立面図である。
【発明を実施するための形態】
【0056】
図1〜16は模式的である。詳しく言えば、明確にするため、種々の構成要素の相対的な寸法はこれらの図において厳密に順守されてはいない。
【0057】
図1に示したはめ込み壁1は、互いに並べて配置した複数の透明パネル2、2’、2”等を含んでいる。一例として、はめ込み壁1は、建物の部屋の床10と天井11の間に配置された、部屋の内部間仕切りである。この例では、各パネル2、2’、2”等は長方形の形状を持った強化ガラスの一体型ガラス板で形成されており、その長手方向の寸法は実質的に部屋の高さに対応している。主面を22、24、22’、24’、22”、24”で示し、各パネル2、2’又は2”の長手方向の端面を21、23、21’、23’、21”、23”で示している。隣り合ったパネルの各対ごとに、2枚のパネルを長手方向の端面を互いに向き合わせて突き合わせている。詳しく言えば、パネル2の長手方向の端面23はパネル2’の長手方向の端面21’に向き合う一方で、パネル2’の長手方向の端面23’はパネル2”の長手方向の端面21”と向き合っている。隣り合ったパネルの各対について言えば、はめ込み壁1は、2枚のパネルの長手方向の端面の間におのおのの端面と共働する接続ジョイント6を含んでいる。好ましくは、接続ジョイント6は、外気と騒音が通り抜けるのを効果的に防ぐように、実質的にパネルの長手方向の端面の長さ全体にわたって延在する。
【0058】
接続ジョイント6は、第1の外面に第1の連結手段8を備え第2の外面に第2の連結手段9を備えた熱可塑性ポリマー製の、特に熱可塑性エラストマー(TPE)製の、透明又は半透明の支持体を少なくとも1つ含む。本発明によれば、第1の連結手段の直角分離力は3N/cmと15N/cmの間にあり、その一方で第2の連結手段の直角分離力は30N/cm以上である。下記で説明する実施形態のおのおのにおいて、直角分離力(又は接着剤層の場合は直角剥離力)の値は、図14〜16を参照して先に説明した測定方法に従って示される。
【0059】
図2に示した第1の実施形態では、接続ジョイント6は差のある接着剤システムを備えた両面接着テープであって、長方形断面と3つの内部容積空洞71を有する単一の支持体7を含む。長方形断面の全長を形成している支持体7の2つの外面を、7A及び7Bで示している。面7Aは、直角剥離力が7.0N/cmであるアクリル接着剤の層8で被覆されており、その一方、面7Bは、直角剥離力が36.7N/cmであるアクリル接着剤の層9で被覆されている。はめ込み式の間仕切り1を取り付けた状態で、接着剤層8はパネル2の端面23と共働し、接着剤層9はパネル2’の端面21’と共働する。
【0060】
図2Aは、はめ込み壁1を組み立てる際にパネル2、2’を固定するところを示している。この図に示したように、パネル2’は最初にその端面21’に接続ジョイント6が前もって取り付けられる一方で、パネル2はその端面23に接続ジョイントがない。好ましくは、はめ込み壁1のパネルパネル2、2’、2”などは全て、最初にそれらの端面21、21’、21”などに接続ジョイント6が前もって取り付けられ、それらの端面23、23’、23”などには接続ジョイントがない。各パネル2、2’、2”などごとに、直角剥離力が大きい方の接着剤層9はパネルの端面21、21’、21”などと共働し、その一方、直角剥離力が小さい方の接着剤層8は除去可能な保護テープ5で被覆されて別のパネルへの接続のために利用することができる。はめ込み壁1の取り付けは、接続ジョイント6を備えたパネル2’の端面21’をパネル2の接続されていない端面23と向き合わせるようにしてパネル2と2’を配置し、次に保護テープ5を図2Aの矢印F1により示されるように取り除いてから、接着剤層8を機能させるよう端面23と21’に押しつける力F2を互いに向けて加えることにより行われる。
【0061】
各接続ジョイント6の接着剤層8の剥離力が相対的に小さいために、はめ込み壁1の取り付けの際にパネルを互いに対して再配置することが可能である。更に、はめ込み壁1を一旦取り付けると、壁全体を取り壊す必要なしに中間にあるパネルを抜き出すことが容易である。接着剤層9の剥離力が接着剤層8に比べ大きいために、各パネルの接続ジョイント6は端面21、21’、21”などに強固に固定されて、はめ込み壁1を取り外す際にこの端面に固定されたままとなる。
【0062】
図3に示す第2の実施形態では、接続ジョイント6は2つの支持体7、7’を含み、両者は同じ長方形断面と複数の微小空洞71、71’を含む発砲構造とを有する。長方形断面の全長を形成している支持体7の2つの外面を7Aと7Bで示し、支持体7’の2つの同様の面を7’Aと7’Bで示している。支持体7と7’は互いに向き合う面7Aと7’Aを有し、これらの面で直角剥離力が7.0N/cmのアクリル接着剤層8によって一緒に連結されている。支持体7と7’の面7Bと7’Bはそれぞれ、直角剥離力が36.7N/cmのアクリル接着剤層9で覆われている。はめ込み式の間仕切り1を取り付けた状態では、支持体7の外面7Bに支えられた接着剤層9がパネル2の端面23と共働し、支持体7’の外面7’Bに支えられた接着剤層9がパネル2’の端面21’と共働する。
【0063】
図3Aは、はめ込み壁1を組み立てる際にパネル2、2’を固定するところを示している。パネル2は最初に、端面23に接続ジョイントのうちの部分61が事前に取り付けられており、この部分は接着剤層8、9で覆われた支持体7によって形成されていて、直角剥離力が大きい方の接着剤層9はパネルの端面23と共働する一方で、直角剥離力が小さい方の接着剤層8は除去可能な保護テープ5で覆われている。対称的に、パネル2’は最初に、端面21’に接続ジョイントのうちの部分62が事前に取り付けられ、この部分は接着剤層8、9で覆われた支持体7’によって形成されていて、直角剥離力が大きい方の接着剤層9はパネルの端面21’と共働する一方で、直角剥離力が小さい方の接着剤層8は除去可能な保護テープ5で覆われている。言うまでもなく、別の実施形態として、接続ジョイントのうちの一方の部分61又は62だけが接着剤層8を含む一方で、他方の部分62又は61には接着剤層8がないことを考えることができる。はめ込み壁1の取り付けは、パネル2の端面23をパネル2’の端面21’と向き合わせるようにしてパネル2と2’を配置し、次に保護テープ5を図3Aの矢印F1により示されるように取り除いてから、接着剤層8を機能させて支持体7と7’をそれらの面7Aと7’Aに固定するよう端面23と21’に押しつける力F2を互いに向けて加えることにより行われる。
【0064】
図4に示した第3の実施形態は、支持体7と7’が直角剥離力36.7N/cmのアクリル接着剤層9によりそれらの向き合った面7Bと7’Bで一緒に連結されている一方で、支持体7と7’の面7Aと7’Aが直角剥離力7.0N/cmのアクリル接着剤層8でそれぞれ覆われており、それがパネルの端面と共働するという点で、図3の第2の実施形態と異なる。はめ込み式の間仕切り1を取り付けた状態において、支持体7の外面7Aにより支えられた接着剤層8がパネル2の端面23と共働し、支持体7’の外面7’Aにより支えられた接着剤層8はパネル2’の端面21’と共働する。はめ込み壁1を組み立てる際にパネル2と2’を固定するところは、直角剥離力が低い方と高い方の接着剤層8と9の位置は異なるが、図3Aを参照して説明したのと同様に行うものとして、この第3の実施形態については示していない。
【0065】
図5に示した第4の実施形態では、接続ジョイント6は空中ごま形状の断面と内部容積空洞71とを有する単一の支持体7を含んでいる。はめ込まれた空中ごまの2つの部分の間の中間部分を形成している支持体7の外面を、7Aと7Bで示している。面7Aは、直角剥離力7.0N/cmのアクリル接着剤層8で覆われており、その一方、面7Bは直角剥離力36.7N/cmのアクリル接着剤層9で覆われている。はめ込み式の間仕切り1を取り付けた状態で、接着剤層8はパネル2の端面23と共働し、接着剤層9はパネル2’の端面21’と共働する。空中ごまの断面が面取りした端面23及び21’と補完的であることにより、接続ジョイント6は2つの端面23及び21’の表面と完全に合わさり、パネル2と2’の間の間隙全体を埋める。接続ジョイントは、パネル2と2’の主面22、24、22’、24’と同一平面となることが有利である。図5Aに示したように、はめ込み壁1を組み立てる際のパネル2と2’の固定は、図2Aを参照して説明したのと同じようにして行われる。
【0066】
図6に示した第5の実施形態では、接続ジョイント6は、円形断面と2つの中間容積空洞71とを有する単一の支持体7を含んでいる。支持体7の正反対に向き合った2つの外面を、7Aと7Bで示している。面7Aは直角剥離力7.0N/cmのアクリル接着剤層8で覆われている一方で、面7Bは直角剥離力36.7N/cmのアクリル接着剤層9で覆われている。この実施形態では、パネル2、2’の端面23と21’のおのおのにそれぞれ25及び25’で示した長手方向の溝が設けられており、そしてそれは支持体の各面7A及び7Bの外形と実質的に補完的な凸状の断面を有している。それぞれの溝25と25’は長手方向の端面23、21’の中央部分に形成されており、そのため両側で端面23、21’の2つの残りの表面部分に接している。はめ込み式の間仕切り1を取り付けた状態で、支持体7はその面7Aが端面23の溝25に受け入れられており、面7Bが端面21’の溝25’に受け入れられている。この場合、接着剤層8はパネル2の端面23に形成した溝25と共働する一方で、接着剤層9はパネル2’の端面21’に形成した溝25’と共働する。
【0067】
図6Aは、はめ込み壁1を組み立てる際にパネル2と2’を固定するところを示している。この図に示したように、パネル2’は最初に、端面21’の溝25’に受け入れられた接続ジョイント6と前もって一緒にされており、その一方、パネル2の端面23に接続ジョイントはない。はめ込み壁1のパネル2、2’、2”などは全て、最初にそれらの端面21、21’、21”などが事前に接続ジョイント6と一緒にされていて、端面23、23’、23”などには接続ジョイントがないのが好ましい。各パネル2、2’、2”ごとに、直角剥離力が大きい方の接着剤層9はパネルの端面21、21’、21”に形成した溝と共働する一方で、直角剥離力が小さい方の接着剤層8は除去可能な保護テープ5で覆われていて、別のパネルとの接続のために利用することができる。はめ込み壁1の取り付けは、接続ジョイント6を備えつけたパネル2’の端面21’をパネル2の接続されていない端面23と向き合わせ、次に図6Aの矢印F1により示されるように保護テープ5を取り除いてから、接続ジョイントの支持体7をパネル2の端面23に形成した溝25に挿入して接着剤層8を機能させるよう、端面23と21’に加圧力F2を互いに向けて加えることにより行われる。
【0068】
図7に示した第6の実施形態では、接続ジョイント6は2つの支持体7と7’を含んでおり、それらは両方とも同じ半円又は平凸形状の断面と、それぞれ71及び71’により示した内部容積空洞とを有している。半円形断面の平らな側を形成している支持体7の外面を7Aで示し、半円形断面の凸状の側を形成している支持体7の外面を7Bで示している。同じように、支持体7’の同様の面を7’A、7’Bで示している。支持体7と7’は互いに向き合う平らな面7Aと7’Aを有しており、直角剥離力7.0N/cmのアクリル接着剤層8によってそれらの平らな面で一緒に連結されている。支持体7と7’の凸状の面7Bと7’Bはそれぞれ、直角剥離力36.7N/cmのアクリル接着剤層9で覆われている。先の実施形態におけるように、パネル2、2’の端面23と21’のそれぞれには、支持体7と7’のそれぞれの凸状面7Bと7’Bの外形と実質的に補完的である凸状断面を有する、それぞれ25及び25’で示した長手方向の溝が設けてある。はめ込み式の間仕切り1を取り付けた状態において、支持体7はその面7Bが端面23の溝25に受け入れられており、支持体7’はその面7’Bが端面21’の溝25’に受け入れられている。この場合、支持体7の外面7Bにより支えられた接着剤層9はパネル2の端面23に形成した溝25と共働する一方で、支持体7’の外面7’Bに支えられた接着剤層9はパネル2’の端面21’に形成した溝25’と共働する。
【0069】
図7Aは、はめ込み壁1を組み立てる際にパネル2と2’とを固定するところを示している。パネル2は最初に、その端面23が接続ジョイントの部分61と事前に一緒にされており、その部分は接着剤層8と9で覆われた支持体7により形成されていて、直角剥離力が大きい方の接着剤層9はパネルの端面23と共働する一方、直角剥離力が小さい方の接着剤層8は除去可能な保護テープ5で覆われている。パネル2’は最初に、その端面21’が接続ジョイントの部分62と事前に一緒にされていて、その部分は接着剤層8と9で覆われた支持体7’により形成されており、直角剥離力が大きい方の接着剤層9はパネルの端面21’と共働する一方、直角剥離力が小さい方の接着剤層8は除去可能な保護テープ5で覆われている。言うまでもなく、それとは別の実施形態として、接続ジョイントの一方の部分61又は62だけが接着剤層8を含む一方で、他方の部分62又は61には接着剤層8を設けないことを考えることができる。はめ込み壁1の取り付けは、パネル2の端面23をパネル2’の端面21’と向き合わせ、次に図7Aの矢印F1により示したように保護テープ5を取り除いてから、接着剤層8を機能させそして支持体7と7’とをそれらの端面7Aと7’Aで固定するよう、端面23と21’に加圧力F2を互いに向けて加えることにより行われる。
【0070】
図8に示した第7の実施形態は、支持体7と7’が7Bと7’Bで示したそれらの向き合った平らな面で、直角剥離力36.7N/cmのアクリル接着剤層9により一緒に接続されている一方で、7Aと7’Aで示した支持体7と7’の凸状面がそれぞれ、直角剥離力7.0N/cmのアクリル接着剤層8で覆われている点で、図7の第6の実施形態と異なる。はめ込み式の間仕切り1を取り付けた状態で、支持体7はその面7Aが端面23の溝25に受け入れられており、支持体7’はその面7’Aが端面21’の溝25’に受け入れられている。この場合、支持体7の外面7Aに支えられた接着剤層8はパネル2の端面23に形成した溝25と共働する一方で、支持体7’の外面7’Aに支えられた接着剤層8はパネル2’の端面21’に形成した溝25’と共働する。はめ込み壁1を組み立てる際にパネル2と2’を固定するところは、直角剥離力が低い方と高い方の接着剤層8と9の位置は異なるが、図7Aを参照して説明したのと同様に行うものとして、この第7の実施形態については示していない。
【0071】
図9に示した第8の実施形態では、接続ジョイント6は実質的に長方形の断面と3つの内部容積空洞71とを有する単一の支持体7を含んでいる。長方形断面の全長を形成している支持体7の2つの外面のうちの1つを7Bで示し、支持体7の残りの外表面で形成された外面を7Aで示している。面7Bは、直角剥離力36.7N/cmのアクリル接着剤層9により覆われていて、その一方、面7Aはくぼみ81とリップの形をした突出部83とのセットにより形成された機械的固定手段8を具備している。この実施形態では、パネル2’の端面21’に長手方向の溝25’が設けてあり、この溝25’は、その長手方向の開口部の端から端まで露出される面7Bを備えた支持体7を適切な力で受け入れるのに適合した長方形の断面を有している。固定手段8と溝25’は、直角分離力が15N/cm以下となるような寸法にされている。はめ込み式の間仕切り1を取り付けた状態において、接着剤層9はパネル2の端面23と共働し、固定手段8はパネル2’の端面21’に形成した溝25’と共働する。
【0072】
図9Aは、はめ込み壁1を組み立てる際にパネル2と2’を固定するところを示している。この図に示したように、パネル2’は最初に、その端面21’が接続ジョイント6と事前に一緒にされている一方で、パネル2の端面23に接続ジョイントはない。好ましくは、はめ込み壁1のパネル2、2’、2”などは全て、最初にそれらの端面21、21’、21”などに接続ジョイント6が事前に組み込まれており、端面23、23’、23”などには接続ジョイントはない。各パネル2、2’、2”などごとに、固定手段8がパネルの端面21、21’、21”などに形成した溝と共働する一方で、接着剤層9は除去可能な保護テープ5で覆われており、別のパネルとの接続のために利用することができる。はめ込み壁1の取り付けは、接続ジョイント6を備え付けたパネル2’の端面21’をパネル2の接続されていない端面23と向き合わせるようにしてパネル2と2’を配置し、次に図9Aの矢印F1により示したように保護テープ5を取り除いてから、接着剤層9を機能させるよう、端面23と21’に加圧力F2を互いに向けて加えることにより行われる。
【0073】
図10に示した第9の実施形態では、接続ジョイント2は2つの支持体7と7’を含んでおり、その両者は実質的に長方形の同じ断面と、それぞれ支持体7については71で示し支持体7’については71’で示した3つの内部容積空洞とを有している。長方形断面の全長を形成している支持体7の2つの外面のうちの1つを7Bで示し、支持体7の残りの外表面により形成された外面を7Aで示している。同じようにして、支持体7’の同様の面を7’B、7’Aで示している。支持体7と7’は、互いに向き合う面7Bと7’Bを有しており、直角剥離力が36.7N/cmのアクリル接着剤層9によりこれらの面で一緒に接続されていている。支持体7と7’の面7Aと7’Aはそれぞれ、凹部81とリップの形をした突出部83とのセットにより形成された機械的固定手段8を具備している。この実施形態では、パネル2、2’の端面23と21’のおのおのに、25と25’でそれぞれ示した長手方向の溝が設けてある。溝25は、その長手方向の開口部の端から端まで露出される面7Bを備えた支持体7を適切な力で受け入れるのに適合した長方形の断面を有している。固定手段8と溝25は、直角分離力が15N/cm以下となるような寸法にされている。同様に、溝25’は、その開口部の端から端まで露出される面7’Bを備えた支持体7’を適切な力で受け入れるのに適合した長方形の断面を有している。固定手段8と溝25’は、直角分離力が15N/cm以下となるような寸法にされている。はめ込み式の間仕切り1を取り付けた状態において、支持体7はパネル2の端面23に形成した溝25に受け入れられる一方で、支持体7’は、その固定手段8がパネル2’の端面21’に形成した溝25’と共働するように、溝25’に受け入れられる。
【0074】
図10Aは、はめ込み壁1を組み立てる際にパネル2と2’を固定するところを示している。パネル2は最初に、端面23が接続ジョイントのうちの部分61と事前に一緒にされており、この部分は、固定手段8を面7Aに含むとともに除去可能な保護テープ5で覆われた接着剤層9を面7Bに含む支持体7により形成されている。対称的に、パネル2’は最初に、端面21’が接続ジョイントのうちの部分62と事前に一緒にされており、この部分は、固定手段8を面7Aに含むとともに除去可能な保護テープ5で覆われた接着剤層9を面7Bに含む支持体7’により形成されている。言うまでもなく、それとは別の実施形態として、接続ジョイントのうちの一方の部分61又は62だけが接着剤層9を含む一方で、他方の部分62又は61には接着剤層9がないことを考えることができる。はめ込み壁1の取り付けは、パネル2の端面23をパネル2’の端面21’と向き合わせるようにしてパネル2と2’を配置し、次に保護テープ5を図10Aの矢印F1により示されるように取り除いてから、接着剤層8を機能させて支持体7と7’をそれらの面7Bと7’Bに固定するよう端面23と21’に押しつける力F2を互いに向けて加えることにより行われる。
【0075】
図11に示した第10の実施形態では、接続ジョイント6は2つの支持体7と7’を含んでおり、その両者は実質的に長方形の同じ断面と、複数の微小空洞71、71’を含む発砲構造とを有している。長方形断面の全長を形成している支持体7の2つの外面を7Aと7Bで示し、支持体7’の同様の2つの面を7’Aと7’Bで示している。支持体7と7’は、互いに向き合う面7Aと7’Aを有するとともに、切り込みタイプの機械的固定手段によってこれらの面で一緒に接続されていている。より正確に言えば、支持体7の面7Aは凹部81と突出部83とのセットを具備していて、これは支持体7’の面7’Aの突出部83と凹部81とのセットと形状の相補性により共働することができる。固定手段8の直角分離力は15N/cm以下である。それらの部分について言うと、支持体7と7’の面7Bと7’Bはそれぞれ、直角剥離力36.7N/cmのアクリル接着剤層9で覆われている。はめ込み式の間仕切り1を取り付けた状態では、支持体7の外面7Bに支えられた接着剤層9はパネル2の端面23と共働しており、支持体7’の外面7’Bに支えられた接着剤層9はパネル2’の端面21’と共働している。
【0076】
図12に示した第11の実施形態では、接続ジョイント6は、複数の微小空洞71を含む発砲構造を有する単一の支持体7を含んでいる。支持体7は十字型の断面を有していて、その2つの反対側の枝状部72はパネル2、2’の間のスペーサーとして使用することを目的としたものである。十字型断面の他の二つの枝状部のそれぞれにおける外面を、それぞれ7A、7Bで示している。面7Aは、凹部81と突出部83とのセットによって形成される第1の機械的固定手段8を含んでおり、面7Bは、凹部91と突出部93とのセットによって形成される第2の機械的固定手段9を含んでいる。この実施形態では、パネル2、2’の端面23と21’のそれぞれに、それぞれ25及び25’で示した長手方向の溝が設けてある。溝25は、第1の固定手段8を支える支持体7の面7Aを適した力で受け入れるのに適合した長方形の断面を有している。第1の固定手段8と溝25は、直角分離力が15N/cm以下となるような寸法にされている。同じように、溝25’は、第2の固定手段9を支える支持体7の面7Bを適した力で受け入れるのに適合した長方形の断面を有している。第2の固定手段9と溝25’は、直角分離力が30N/cm以上となるような寸法にされている。はめ込み式の間仕切り1を取り付けた状態では、支持体7は、第1の固定手段8が溝25’と共働し第2の固定手段9が溝25’と共働するように、パネル2の溝25及びパネル2’の溝25’の両方に受け入れられる。
【0077】
図13に示した第12の実施形態では、接続ジョイント6は2つの支持体7と7’を含んでおり、その両者は実質的に四辺形の断面と、支持体7については71でそして支持体7’については71’でそれぞれ示した3つの内部容積空洞とを有している。四辺形断面の1辺の近接した支持体7の外面を7Aで示しており、支持体7の残りの外表面により形成された外面を7Bで示している。同じように、支持体7’の同様の面を7’B、7’Aで示している。支持体7と7’は、互いに向き合う面7Aと7’Aを有するとともに、機械的固定手段8によってこれらの面で一緒に接続されている。より正確に言えば、支持体7の面7Aは、支持体7’の面7’Aの突出部83と形状の相補性によって共働することができる凹部81を具備している。固定手段8の直角分離力は15N/cm以下である。支持体7と7’の面7Bと7’Bはおのおの、凹部91とリップの形をした突出部93とのセットによって形成された機械的固定手段9を具備している。この実施形態において、パネル2、2’の端面23と21’のおのおのには、25と25’によってそれぞれ示した長手方向の溝が設けてある。溝25は、その長手方向の開口部の端から端まで露出される面7Aを備えた支持体7を適切な力で受け入れるのに適合した長方形の断面を有している。固定手段9と溝25は、直角分離力が30N/cm以上となるような寸法にされている。同様に、溝25’は、その長手方向の開口部の端から端まで露出される面7’Aを備えた支持体7’を適切な力で受け入れるのに適合した長方形の断面を有している。固定手段9と溝25’は、直角分離力が30N/cm以上となるような寸法にされている。はめ込み式の間仕切り1を取り付けた状態で、支持体7は、その固定手段9が溝25と共働するようにパネル2の端面23に形成された溝に受け入れられており、その一方で支持体7’は、その固定手段9が溝25’と共働するようにパネル2’の端面21’に形成された溝25’に受け入れられている。
【0078】
図17は、本発明による接続ジョイント6を取り付けるための方法と工具の例を図解している。この図において、ガラスパネル2は吸盤200を含む把持装置により垂直に保持されている。図示した例では、接続ジョイント6をパネルの端面21に配置する。接続ジョイント6は最初は、パネル端面21の上方に配置したスプール202の周りでそれ自体に巻き付けられている。スプール202はシャーシ204に固定されていて、それはまた、パネルの端面21に沿って、例えば手動式に作動させることでスライドさせることを目的とした構成部品205も支持している。構成部品205のスライドを自動で行う手段を設けてもよい。
【0079】
構成部品205は、接続ジョイント6をパネルの端面21の方に向け、第1の固定手段と第2の固定手段のうちの一方を端面21に向き合わせて配置するための2対のローラー206を含んでおり、これらのローラー206は接続ジョイント6の案内を確実にするとともにそれを端面21の中央に当てる。構成部品205はまた、接続ジョイント6をパネルの端面21に押し当てるため、端面21と実質的に直角の方向に力Fを加えるためのローラー208も含んでいる。スプール202、シャーシ204及び構成部品205を含む集成装置は可動式であり、構成部品205をパネルの端面21に沿ってスライドさせその結果端面21に沿って接続ジョイント6を漸進的に適用するように、図17の矢印Vにより示したようにパネル2に沿って移動させることを目的としている。この移動Vの進行につれて、スプール202から接続ジョイント6が巻き出される。ローラー208が、端面21に向き合わせて巻き出された接続ジョイント6のセグメントに局所的に力Fを加え、この力Fは移動Vの間一定に保たれる。
【0080】
端面21との共働を目的とした接続ジョイント6の連結手段が当初は除去可能な保護テープ(ライナー)により保護された接着剤の層である場合、設備は保護テープを除去するための装置を含むこともでき、この場合この除去装置(図示せず)はスプール202と構成部品205の間で接合ジョイント6に働きかける。
【0081】
本発明は、ここに記載し説明した例に限定されない。
【0082】
具体的に言うと、パネル2、2’、2”などは、長方形以外の任意の形状でよく、強化ガラスの一体式ガラス板以外の任意のタイプのものであってもよい。具体的には、ガラスを、例えばポリカーボネート又はポリメチルメタクリレートなどの硬質ポリマーで置き換えてもよい。各パネルもまた、ガラス又は硬質ポリマー製の基材を複数含む積層又は複層グレージング材であってもよい。おのおのが例えばポリビニルブチラール(PVB)を基礎材料とするポリマーの積層用挿入材で集成された少なくとも2つの基材を含む、積層グレージング材間の接続の場合、あるいは国際公開第01/79644号パンフレット及び国際公開第03/040507号パンフレットに記載されたように、おのおのがガス層で分離されて端面において平らなストリップによって集成された2つの基材を少なくとも2つ含む、複層グレージング材間の接続の場合、グレージング材の単一の基材の端面と共働するように、又はグレージング材の複数の基材の端面と共働する一方で積層用挿入材もしくは平らなストリップと重なるように接続ジョイントを供給することができる。パネルは透明であっても、半透明であっても、あるいは不透明であってもよい。
【0083】
更に、接続ジョイントは、パネルの端面21、23、21’、23’などとだけでなく、それらの主面22、24、22’、24’などとも共働することができる。具体的に言えば、接続ジョイントは、T型又はL型の形状を作るように、第1のパネルの1つの端面及び第2のパネルの1つの主面と共働してもよい。より一般的に言えば、接続ジョイントは、任意の所望の幾何学的形状のはめ込み壁を作るように、パネルどうしを角度をつけて接続することができる。
【0084】
更に、接続ジョイントの各支持体は、パネルの面との共働に適合した、上述のもの以外の任意の断面を有することができる。いかなる実施形態であっても、接続ジョイントの各支持体はまた容積空洞又は複数の微小空洞を同様に含むこともできる。
本発明の態様としては、以下を挙げることができる:
《態様1》
はめ込み壁(1)の第1のパネル(2)と第2のパネル(2’)との間の接続ジョイント(6)であり、各パネル(2、2’)の面(23、21’)と共働するようにされていて、且つ、
・第1の外面(7A、7’A)及び第2の外面(7B、7’B)を有する少なくとも1つの支持体(7、7’)、
・該支持体の第1の外面(7A、7’A)に配置された第1の連結手段(8)、
・該支持体の第2の外面(7B、7’B)に配置された第2の連結手段(9)、
を含む接続ジョイントであって、可動式のあごの移動速度が100mm/分の可動あご式引張試験機を用いてガラスパネル上で測定した、第1の連結手段(8)の直角分離力が3N/cmと20N/cmの間、好ましくは3N/cmと15N/cmの間にある一方で、可動式のあごの移動速度が100mm/分の可動あご式引張試験機を用いてガラスパネル上で測定した、第2の連結手段(9)の直角分離力が30N/cm以上であることを特徴とする、はめ込み壁(1)の第1のパネル(2)と第2のパネル(2’)との間の接続ジョイント(6)。
《態様2》
第1の連結手段が支持体(7、7’)の第1の外面(7A、7’A)に配置された第1の接着剤層(8)であり、第2の連結手段が支持体(7、7’)の第2の外面(7B、7’B)に配置された第2の接着剤層(9)であって、可動式のあごの移動速度が100mm/分の可動あご式引張試験機を用いてガラスパネル上で測定した、第1の接着剤層(8)の直角剥離力が3N/cmと20N/cmの間、好ましくは3N/cmと15N/cmの間にある一方で、可動式のあごの移動速度が100mm/分の可動あご式引張試験機を用いてガラスパネル上で測定した、第2の接着剤層(9)の直角剥離力が30N/cm以上であることを特徴とする、態様1記載の接続ジョイント。
《態様3》
第1の連結手段が、支持体(7、7’)の第1の外面(7A、7’A)により支持されてパネル(2、2’)のレリーフ模様(25、25’)と相補的な形状により共働することができる機械的固定手段(8)であり、第2の連結手段が支持体(7、7’)の第2の外面(7B、7’B)に配置された接着剤層(9)であって、可動式のあごの移動速度が100mm/分の可動あご式引張試験機を用いてガラスパネル上で測定した、機械的固定手段(8)の直角分離力が3N/cmと20N/cmの間、好ましくは3N/cmと15N/cmの間にある一方で、可動式のあごの移動速度が100mm/分の可動あご式引張試験機を用いてガラスパネル上で測定した、接着剤層(9)の直角分離力が30N/cm以上であることを特徴とする、態様1記載の接続ジョイント。
《態様4》
第1の連結手段(8)と第2の連結手段(9)のうちの少なくとも一方が、支持体(7、7’)をパネル(2、2’)の溝(25、25’)に適切な力で受け入れることができるように、支持体(7、7’)の対応する外面(7A、7’A、7B、7’B)により支えられたくぼみ(81、91)と突出部(83、93)とのセットを含んでいる機械的固定手段であることを特徴とする、態様1〜3のいずれか1つに記載の接続ジョイント。
《態様5》
単一の支持体(7)を含んでおり、該支持体の第1の外面(7A)に配置された第1の連結手段(8)が第1のパネル(2)の面(23)と共働するようにされている一方で、該支持体の第2の外面(7B)に配置された第2の連結手段(9)が第2のパネル(2’)の面(21’)と共働するようにされていることを特徴とする、態様1〜4のいずれか1つに記載の接続ジョイント。
《態様6》
第1の外面(7A、7’ A)が互いに向かい合うとともに第1の連結手段(8)により一緒に接続されている第1の支持体(7)と第2の支持体(7’)とを含んでおり、第1の支持体(7)の第2の外面(7B)に配置された第2の連結手段(9)が第1のパネル(2)の面(23)と共働するようにされている一方で、第2の支持体(7’)の第2の外面(7’B)に配置された第2の連結手段(9)が第2のパネル(2’)の面(21’)と共働するようにされていることを特徴とする、態様1〜4のいずれか1つに記載の接続ジョイント。
《態様7》
第2の外面(7B、7’B)が互いに向かい合うとともに第2の連結手段(9)により一緒に接続されている第1の支持体(7)と第2の支持体(7’)とを含んでおり、第1の支持体(7)の第1の外面(7A)に配置された第1の連結手段(8)が第1のパネル(2)の面(23)と共働するようにされている一方で、第2の支持体(7’)の第1の外面(7’A)に配置された第1の連結手段(8)が第2のパネル(2’)の面(21’)と共働するようにされていることを特徴とする、態様1〜4のいずれか1つに記載の接続ジョイント。
《態様8》
支持体(7、7’)が熱可塑性ポリマー製、特に熱可塑性エラストマー(TPE)製の部分を少なくとも1つ含むことを特徴とする、態様1〜7のいずれか1つに記載の接続ジョイント。
《態様9》
支持体(7、7’)が少なくとも1つの内部空洞(71、71’)を含むことを特徴とする、態様1〜8のいずれか1つに記載の接続ジョイント。
《態様10》
支持体(7、7’)が複数の微小空洞(71、71’)を含むポリマー発泡体で形成されていることを特徴とする、態様9記載の接続ジョイント。
《態様11》
支持体(7、7’)が四辺形の断面を有することを特徴とする、態様1〜10のいずれか1つに記載の接続ジョイント。
《態様12》
支持体(7、7’)が少なくとも一部分は凸状の断面を有することを特徴とする、態様1〜10のいずれか1つに記載の接続ジョイント。
《態様13》
支持体(7、7’)が空中ごまの形をした断面を有することを特徴とする、態様1〜10のいずれか1つに記載の接続ジョイント。
《態様14》
第1のパネル(2)と第2のパネル(2’)とを含むはめ込み壁(1)であって、各パネル(2、2’)の面(23、21’)と共働する、態様1〜13のいずれか1つに記載の接続ジョイント(6)を含むことを特徴とするはめ込み壁(1)。
《態様15》
接続ジョイント(6)がパネル(2、2’)の端面(23、21‘)間の空隙を埋めており、且つパネルの主面(22、24、22、24’)と同一平面にあることを特徴とする、態様14記載のはめ込み壁。
《態様16》
各パネル(2、2’)ごとに、パネルの支持体がガラス又は硬質ポリマー製であることを特徴とする、態様14又は15記載のはめ込み壁。
《態様17》
パネル(2、2’)のうちの少なくとも一方が、接続ジョイント(6)の支持体(7、7’)の一部分の断面と実質的に相補的な断面を有する溝(25、25’)を含むことを特徴とする、態様14〜16のいずれか1つに記載のはめ込み壁。
《態様18》
接続ジョイント(6)の第1の連結手段(8)と第2の連結手段(9)のうちの一方が機械的固定手段であり、パネル(2、2’)のうちの一方が当該機械的固定手段を適切な力でその内部容積に受け入れるのに適合した溝(25、25’)を含むことを特徴とする、態様14〜17のいずれか1つに記載のはめ込み壁。
《態様19》
態様1〜13のいずれか1つに記載の接続ジョイント(6、61、62)を面(23、21’)の少なくとも一方に含むパネル(2、2’)であり、第1の連結手段(8)と第2の連結手段(9)のうちの一方が当該パネル(2、2’)の面(23、21’)と共働している一方で、第1の連結手段(8)と第2の連結手段(9)のうちの他方が別のパネルとの接続のために利用可能である、特にガラス製の、パネル。
《態様20》
態様19記載のパネル(2、2’)を少なくとも2つ含むはめ込み壁(1)を取り付けるための方法であって、
・第1のパネルの接続ジョイント(6)を備えた面(23、21’)が第2のパネル(2’、2)の対応する面(21’、23)に面するようにしてパネル(2、2’)を配置する工程、
・利用できる連結手段(8、9)が働くようにするためパネルの面(23、21’)の加圧力(F2)をお互いに向かって及ぼさせることによって2枚のパネル(2、2’)を固定する工程、
を含むことを特徴とするはめ込み壁(1)の取り付け方法。
《態様21》
態様1〜13のいずれか1つに記載の接続ジョイント(6、61、62)をパネル(2、2’)の面(23、21’)に取り付けるための方法であって、第1の連結手段(8)及び第2の連結手段(9)のうちの一方をパネルの当該面に向けて、接続ジョイントをパネルの当該面と向かい合わせに配置し、そしてパネルの当該面に面する連結手段を働かせるよう、パネルの面を横切る方向に、パネルの面に接続ジョイントを押しつけるため力を加えることを特徴とする接続ジョイント(6、61、62)の取り付け方法。
《態様22》
態様1〜13のいずれか1つに記載の接続ジョイント(6、61、62)をパネル(2、2’)の面(23、21’)に取り付けるための工具であって、第1の連結手段(8)及び第2の連結手段(9)のうちの一方をパネルの面(23、21’)に向けて、接続ジョイントをパネルの当該面と向かい合わせに配置するための手段、及びパネルの面を横切る方向に、パネルの面に接続ジョイントを押しつけるため力を加えるための手段を含むことを特徴とする接続ジョイント(6、61、62)の取り付け工具。
《態様23》
前記配置するための手段がパネルの面に向き合わせて接続ジョイントを順次巻き出すための可動式手段であり、そして前記押しつける力を加えるための手段が前記配置手段に運動学的に連結されていて、接続ジョイントの一連のセグメントをパネルの面に向き合わせて巻き出したときにそれらに一定の力を加えるように構成されていることを特徴とする、態様22記載の工具。
図1
図2
図2A
図3
図3A
図4
図5
図5A
図6
図6A
図7
図7A
図8
図9
図9A
図10
図10A
図11
図11A
図12
図12A
図13
図13A
図14
図15
図16
図17