特許第6240318号(P6240318)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6240318無線ネットワークを管理するためのシステムおよび方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6240318
(24)【登録日】2017年11月10日
(45)【発行日】2017年11月29日
(54)【発明の名称】無線ネットワークを管理するためのシステムおよび方法
(51)【国際特許分類】
   H04W 28/24 20090101AFI20171120BHJP
   H04W 28/08 20090101ALI20171120BHJP
   H04W 92/14 20090101ALI20171120BHJP
【FI】
   H04W28/24
   H04W28/08
   H04W92/14
【請求項の数】15
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2016-518002(P2016-518002)
(86)(22)【出願日】2014年6月5日
(65)【公表番号】特表2016-521099(P2016-521099A)
(43)【公表日】2016年7月14日
(86)【国際出願番号】US2014041137
(87)【国際公開番号】WO2014197716
(87)【国際公開日】20141211
【審査請求日】2016年1月14日
(31)【優先権主張番号】61/831,471
(32)【優先日】2013年6月5日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】14/297,073
(32)【優先日】2014年6月5日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】504161984
【氏名又は名称】ホアウェイ・テクノロジーズ・カンパニー・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100146835
【弁理士】
【氏名又は名称】佐伯 義文
(74)【代理人】
【識別番号】100140534
【弁理士】
【氏名又は名称】木内 敬二
(72)【発明者】
【氏名】ハン・ジャン
【審査官】 篠田 享佑
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2011/0188457(US,A1)
【文献】 国際公開第2012/021320(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24− 7/26
H04W 4/00−99/00
3GPP TSG RAN WG1−4
SA WG1−4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線ネットワークを管理する方法において、
管理プレーンが、ネットワークノードを有する無線ネットワークのためのインフラストラクチャトポロジを管理するステップと、
前記管理プレーンが、無線ネットワークへのユーザ機器(UE)の接続を管理するステップと、
前記管理プレーンが、接続にわたってUEに提供される顧客サービスを管理するステップと、
前記管理プレーンが、無線ネットワークおよびサービスのためのアナリティクスを管理するステップと
を有していて、
前記接続を管理するステップは、UEがアイドル状態にある時、仮想ネットワークを更新するために制御プレーンに位置を提供するステップを有していて、
前記顧客サービスを管理するステップは、セッションの間、顧客サービス情報、UEの位置、およびUEからの要求に従って、サービスのための経験の質(QoE)について制御プレーンと交渉するステップを有していて、前記制御プレーンは、セッションの間、仮想ネットワーク−アクティブ(VN−アクティブ)を確立する、
ことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記インフラストラクチャトポロジを管理するステップは、無線ネットワーク上の輻輳およびトラフィック負荷分布に従ってインフラストラクチャトポロジを適合させるステップと、無線ネットワークに取り付けられたネットワークノードおよびUEにインフラストラクチャトポロジを伝達するステップとを有していることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記インフラストラクチャトポロジを適合させるステップは、
無線ネットワーク上の輻輳およびトラフィック負荷分布を識別するステップと、
インフラストラクチャトポロジをチェックするステップと、
帯域幅を増加させるステップ、新しいバックホールリンクを確立するステップ、および既存のバックホールリンクを変更するステップのうちの少なくとも1つを実行するステップと、
前記実行するステップに従ってインフラストラクチャデータベースを更新するステップと、
前記実行するステップに影響を受けるネットワークノードを構成するステップと、
更新されたインフラストラクチャトポロジを接続性マネージャに伝達するステップとを有していて、前記接続性マネージャは、更新されたインフラストラクチャトポロジに従って、前記接続を管理するステップを実行するように構成されている
ことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記接続を管理するステップは、更新されたインフラストラクチャトポロジに従ってアクセスマップを更新するステップと、このアクセスマップをUEに送信するステップとを有していることを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記インフラストラクチャトポロジを管理するステップは、複数のプライベートネットワークノードを、現在のネットワークノードを含む無線ネットワークに統合するステップを有していることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記統合するステップは、
無線ネットワーク上の輻輳およびトラフィック負荷分布を識別するステップと、
インフラストラクチャトポロジをチェックするステップと、
複数のプライベートネットワークノードと交渉して、無線ネットワークの拡張を生成するステップと、
前記拡張に従ってインフラストラクチャデータベースを更新するステップと、
複数のプライベートネットワークノードおよび現在のネットワークノードの中の影響を受けたノードを構成するステップと、
更新されたインフラストラクチャトポロジを接続性マネージャに伝達するステップとを有していて、前記接続性マネージャは、更新されたインフラストラクチャトポロジに従って、前記接続を管理するステップを実行するように構成されている
ことを特徴とする請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記アナリティクスを管理するステップは、
無線ネットワークに取り付けられた少なくとも1つのUEおよびネットワークノードからの経験の質(QoE)の報告をスケジューリングするステップと、
前記少なくとも1つのUEからQoE性能報告を受信するステップと、
前記QoE性能報告に従ってQoE状態を生成するステップと、
前記QoE状態を制御プレーンに伝達するステップと
を有していることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記アナリティクスを管理するステップは、
ネットワークノードからのネットワーク状態報告をスケジューリングするステップと、
ネットワークノードからのネットワーク状態報告を受信するステップと、
無線ネットワークのための輻輳およびトラフィック報告を生成するステップと、
輻輳およびトラフィック報告をインフラストラクチャマネージャに伝達するステップとを有していて、前記インフラストラクチャマネージャは、輻輳およびトラフィック報告に従って、前記インフラストラクチャトポロジを管理するステップを実行するように構成されている
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記顧客サービスを管理するステップは、
UEに対応する顧客のためにプライベート情報を管理するステップ、または
無線ネットワークに対するUEのアクセスを許可するステップ、また
顧客サービス情報、UEの位置、および制御プレーンからのセッション要求に従って、サービスのための経験の質(QoE)について制御プレーンと交渉するステップを有していて、前記制御プレーンは、ダウンストリーム送信が行われるセッション要求に対して仮想ネットワーク−アクティブ(VN−アクティブ)を確立し、UEに対してサービスとしての位置追跡(LTaaS)を提供する
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記接続を管理するステップは、
UEが無線ネットワークに入った後に、位置を追跡して、顧客装置情報データ構造内にUEのための位置を登録するステップ、また
UEがアイドル状態にある時、UEの現在の状態を維持して、UEをページングするステップ
を有していることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項11】
無線ネットワークを管理するためのコンピュータシステムにおいて、
それぞれの顧客サービス情報に従ってユーザ機器(UE)による無線ネットワークへのアクセスを許可して、
それぞれのUEの位置、それぞれの顧客サービス情報、および、それに対してそれぞれの仮想ネットワーク(VN)が制御プレーンによって確立される、それぞれのセッション要求に従って、UEの各々のためのそれぞれの経験の質(QoE)について交渉する
ように構成された顧客サービスマネージャと、
それぞれのUEの位置を追跡して、UEが接続されるそれぞれのVNを更新するように構成された接続性マネージャと、
無線ネットワークに取り付けられたネットワークノードから周期的に受信されるネットワーク状態報告に従って、輻輳およびトラフィック報告を生成して、
周期的にUEから受信されるQoE報告に従って、QoE状態を生成する
ように構成されたデータアナライザと、
トポロジならびに輻輳およびトラフィック報告に従って、トポロジを無線ネットワークに適合させるように構成されたインフラストラクチャマネージャと
を備えていることを特徴とするコンピュータシステム。
【請求項12】
前記インフラストラクチャマネージャは、トポロジならびに輻輳およびトラフィック報告に従って、複数のプライベートネットワークノードを無線ネットワークに統合するように更に構成されていることを特徴とする請求項11に記載のコンピュータシステム。
【請求項13】
前記接続性マネージャは、更に、
UEの中のアイドルUEをページングするように構成されているか、または
それぞれのVNを用いるそれぞれのUEの位置を追跡するように更に構成されているか、または
インフラストラクチャマネージャによって更新されるトポロジに従ってアクセスマップを更新して、該アクセスマップをUEに送信するように構成されている
ことを特徴とする請求項11に記載のコンピュータシステム。
【請求項14】
前記顧客サービスマネージャは、更に、
UEの中の1つのUEによって生成されるアップストリームセッション要求に従って、該1つのUEのためのそれぞれのQoEについて制御プレーンと交渉するように構成されているか、または
制御プレーンから受信されるダウンストリームセッション要求に従って、UEの中の1つのUEのためのそれぞれのQoEについて交渉するように構成されている
ことを特徴とする請求項11に記載のコンピュータシステム。
【請求項15】
通信システムにおいて、
無線ネットワーク上の顧客サービストラフィックに対するネットワーク資源管理決定を行うように構成された制御プレーンと、
トポロジの中に配置されたネットワークノードを有していて、トラフィック管理決定に従ってネットワークトラフィックを転送するように構成されたデータプレーンと、
それぞれの顧客サービス情報に従ってUEによる無線ネットワークへのアクセスを許可して、
それぞれのUEの位置、それぞれの顧客サービス情報、および、それに対してそれぞれの仮想ネットワーク(VN)が制御プレーンによって確立される、それぞれのセッション要求に従って、UEの各々のためのそれぞれの経験の質(QoE)について交渉する
ように構成された顧客サービスマネージャと、
それぞれのUEの位置を追跡して、UEが接続されるそれぞれのVNを更新するように構成された接続性マネージャと、
ネットワークノードから周期的に受信されるネットワーク状態報告に従って輻輳およびトラフィック報告を生成して、
UEから周期的に受信されるQoE報告に従ってQoE状態を生成する
ように構成されたデータアナライザと、
トポロジならびに輻輳およびトラフィック報告に従って、トポロジを適合させるように構成されたインフラストラクチャマネージャと
を有する管理プレーンと
を備えていることを特徴とする通信システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、"Framework for Management Plane Functionality and Interfaces"と題された、2013年6月5日に出願された米国仮出願番号第61/831,471号の利益を要求し、この出願は、ここでの引用により本願明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は、一般に無線ネットワークアーキテクチャに関し、特定の態様において、無線ネットワークを管理するためのシステムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0003】
主にスマートフォン、タブレット、およびビデオストリーミングによって酷使されるので、無線ネットワークによって処理される無線データの量は著しく上昇し、かつ次の10年にわたって桁違いに上昇し続けることが予想される。純然たるデータ量に加えて、根本的により高いデータ速度と共に、装置の数が指数的に増大し続けることが予想され、おそらく何十億もの装置に達する。様々なアプリケーションは、将来の無線ネットワークの性能に様々な要求を出す。将来の無線ネットワークは、顧客および消費者のために、非常にフレキシブルで、非常に効率的で、オープンで、カスタマイズ可能であることが期待されている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
無線ネットワークを管理する一実施形態の方法は、無線ネットワークのためのインフラストラクチャトポロジを管理するステップを含む。無線ネットワークは、複数のネットワークノードを含む。方法は、無線ネットワークへのユーザ機器(UE)の接続を管理するステップを更に含む。方法は、接続にわたってUEに提供される顧客サービスを管理するステップを更に含む。方法は、また、無線ネットワークおよびサービスのためのアナリティクス(analytics)を管理するステップを含む。
【0005】
無線ネットワークを管理するための一実施形態のコンピュータシステムは、顧客サービスマネージャ、接続性マネージャ、データアナライザ、およびインフラストラクチャマネージャを含む。顧客サービスマネージャは、それぞれの顧客サービス情報に従って、UEによる無線ネットワークへのアクセスを許可するように構成されている。顧客サービスマネージャは、それぞれのUEの位置、それぞれの顧客サービス情報、および、それに対してそれぞれの仮想ネットワーク(VN)が制御プレーンによって確立される、それぞれのセッション要求に従って、UEの各々のためのそれぞれの経験の質(QoE)について交渉するように更に構成されている。接続性マネージャは、それぞれのUEの位置を追跡して、それに対してUEが接続される、それぞれのVNを更新するように構成されている。データアナライザは、無線ネットワークに取り付けられたネットワークノードから周期的に受信されるネットワーク状態報告に従って、輻輳およびトラフィック報告を生成するように構成されている。データアナライザは、UEから周期的に受信されるQoE報告に従って、QoE状態を生成するように更に構成されている。インフラストラクチャマネージャは、トポロジならびに輻輳およびトラフィック報告に従って、トポロジを無線ネットワークに適合させるように構成されている。
【0006】
一実施形態の通信システムは、制御プレーン、データプレーン、および管理プレーンを含む。制御プレーンは、無線ネットワークにわたる顧客サービストラフィックに対するネットワーク資源管理決定を行うように構成されている。データプレーンは、トラフィック管理決定に従って、トポロジの中に配置されていて、ネットワークトラフィックを転送するように構成されたネットワークノードを含む。管理プレーンは、顧客サービスマネージャ、接続性マネージャ、データアナライザ、およびインフラストラクチャマネージャを含む。顧客サービスマネージャは、それぞれの顧客サービス情報に従って、UEによる無線ネットワークへのアクセスを許可するように構成されている。顧客サービスマネージャは、それぞれのUEの位置、それぞれの顧客サービス情報、および、それに対してそれぞれのVNが制御プレーンによって確立される、それぞれのセッション要求に従って、UEの各々のためのそれぞれのQoEについて交渉するように更に構成されている。接続性マネージャは、それぞれのUEの位置を追跡して、それに対してUEが接続される、それぞれのVNを更新するように構成されている。データアナライザは、ネットワークノードから周期的に受信されるネットワーク状態報告に従って、輻輳およびトラフィック報告を生成するように構成されている。データアナライザは、UEから周期的に受信されるQoE報告に従って、QoE状態を生成するように更に構成されている。インフラストラクチャマネージャは、トポロジならびに輻輳およびトラフィック報告に従って、トポロジを適合させるように構成されている。
【0007】
本発明およびその効果のより完全な理解のために、参照が添付図面と関連する以下の記載に対してなされる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】無線ネットワークのための論理機能アーキテクチャの一実施形態のブロック図である。
図2】管理プレーン階層アーキテクチャの一実施形態のブロック図である。
図3】ネットワークノードの一実施形態のブロック図である。
図4】無線ネットワークを管理する方法の一実施形態のフロー図である。
図5】コンピュータシステムの一実施形態のブロック図である。
図6】顧客装置がネットワークに入る時の一実施形態の管理プレーンの動作の図である。
図7】顧客装置がバーストトラフィックのないアイドルである時の一実施形態の管理プレーンの動作の図である。
図8】顧客装置がアップストリームバーストトラフィックのあるアイドルである時の一実施形態の管理プレーンの動作の図である。
図9】顧客装置がダウンストリームバーストトラフィックのあるアイドルである時の一実施形態の管理プレーンの動作の図である。
図10】アップストリームセッションが顧客装置を起動させて、アイドルからアクティブへ移行させる時の一実施形態の管理プレーンの動作の図である。
図11】ダウンストリームセッションが顧客装置を起動させて、アイドルからアクティブへ移行させる時の一実施形態の管理プレーンの動作の図である。
図12】トポロジを適合させるための一実施形態の管理プレーンの動作の図である。
図13】プライベートネットワークノードをネットワークに統合するための一実施形態の管理プレーンの動作の図である。
図14】オンデマンドQoE保証のための一実施形態の管理プレーンの動作の図である。
図15】オンデマンドネットワーク状態分析のための一実施形態の管理プレーンの動作の図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
実施形態の作成および使用が以下に詳細に述べられる。しかし、本発明が多種多様な具体的状況で実施され得る多くの適用可能な発明概念を提供することは理解されるべきである。述べられる具体的な実施形態は、単に本発明を作成して使用するための具体的方法を例示するのみであり、本発明の範囲を限定するものではない。
【0010】
クラウドに基づくネットワーキングの出現は、より高いスループット、より低いレーテンシ、より低いエネルギー、より低いコスト、および大幅に多い接続に対する予想される要求を満たすために、将来の無線ネットワークの能力を複雑にした。クラウドに基づくネットワーキングは、ネットワークサービスが供給されるエンドポイントおよび時間枠を根本的に再定義する。それは、ネットワークが、ずっと軽快で、フレキシブルで、スケーラブルなことが必要である。このように、ネットワーク機能仮想化(NFV)およびソフトウェア定義ネットワーク(SDN)のような技術は、将来の無線ネットワークを構築する際に、ますます重要になった。NFVは、伝統的にハードウェアに結合されたネットワーク機能が、データセンタ内のクラウドコンピューティングインフラストラクチャ上で動作することを可能にする。データプレーン、制御プレーン、および管理プレーンの分離は、商業的なクラウド内では実行可能ではないかもしれないが、ハードウェアインフラストラクチャからのそれらのネットワーク機能の分離は、将来の無線ネットワークアーキテクチャの礎石である。1つの利点は、ネットワーク機能の要求を弾力的にサポートする能力である。SDNは、知的プログラム可能ネットワークを作成するための構造的なフレームワークであり、ここで、制御プレーンとデータプレーンは分離され、ネットワーク知能および状態は論理的に中央に集められ、かつ基礎をなすネットワークインフラストラクチャはアプリケーションから抽出される。
【0011】
フレームワークは、仮想ネットワークの普及および資源の集中制御を包む将来の無線ネットワーク動作のために必要であることが、ここで理解される。仮想ネットワーク(VN)は、所定のサービスのために仮想化された一まとまりの資源である。管理プレーン機能のフレームワークは、将来の無線ネットワークの設計および実施を導くために必要であることが、ここで理解される。このフレームワークは、管理プレーン機能を識別することができ、管理プレーンインターフェースを含むことができ、かつ動作手順を含むことができることが、ここで更に理解される。管理プレーン機能は、他の機能の中で、インフラストラクチャ管理、装置接続性管理、顧客サービス管理、および状態分析管理を含み得る。
【0012】
インフラストラクチャ管理機能は、ネットワーク輻輳およびトラフィック負荷に従って、インフラストラクチャトポロジ適合のための管理能力を提供する。インフラストラクチャ管理機能は、複数のプロバイダの無線ネットワークの統合を可能にする。それは、また、無線アクセスネットワーク(RAN)のスペクトル管理および同じ位置に配置された様々な無線ネットワーク間のスペクトルシェアリングを提供する。インフラストラクチャ管理は、また、アクセス(MAP)管理および無線インターフェース管理を含む。
【0013】
装置接続性管理機能は、媒体アクセス制御(MAC)状態、位置追跡、およびページングを含む、無線ネットワークへの装置毎(per-device)の取り付けに対する管理能力を提供する。装置接続性管理機能は、カスタマイズされてシナリオ認識のある位置追跡方式を定めることを含む。装置接続性管理機能は、また、ソフトウェア定義で仮想のモバイルユーザ毎の地理的位置追跡エンティティおよびユーザ特有のデータプレーントポロジ更新の起動を提供する。装置接続性管理機能は、また、ユーザ特有の仮想ネットワーク移動およびサービスとしての位置追跡(LTaaS)を提供する。UEの位置は、ネットワークと関連している。または、より詳しくは、UEにネットワークアクセスを提供することができる一組の潜在的ネットワークノードと関連している。LTaaSは、UEのホームオペレータまたは通常サードパーティによって運営されているグローバルUE位置情報管理センターに、UE位置追跡および位置情報を提供する。情報は、他のオペレータ、VNオペレータ、およびその他によってアクセスされて使用され得る。
【0014】
顧客サービス管理機能は、顧客のプライベート情報、装置アクセスの許可、装置セキュリティ、および経験の質(QoE)のサービスの交渉のための管理能力を提供する。顧客サービス管理機能は、サービスへの課金と同様に、サービス毎のQoE管理を含む。顧客サービス管理機能は、また、接続およびサービスに対する顧客固有の状況を提供する。これは、QoE監視、課金、および請求を含む。
【0015】
状態分析管理機能は、オンデマンドネットワーク状態分析およびQoE保証のための管理能力を提供する。より詳しくは、状態分析管理機能は、オンデマンドネットワーク状態アナリティクス(analytics)の管理、オンデマンドサービスQoE状態アナリティクスの管理、およびサービスとしてのデータアナリティクス(DAaaS)を提供する。
【0016】
無線ネットワーク内で必要な管理プレーン機能は、装置の間で異なることができて、装置の状態に依存することができることは、ここで更に理解される。無線ネットワーク内の様々な装置は、顧客装置、すなわちユーザ機器(UE)、およびオペレータノード、すなわち基地局または無線ノードを含む。顧客装置が、電源をオンまたはオフされることができ、かつ、オンの間、アクティブまたはアイドルであることができ、その全ては顧客装置の状態と呼ばれることは、ここで理解される。オペレータノードが、電源をオンまたはオフされることができ、かつ、オンの間、アクティブ、アイドル、または非アクティブであり得ることも、ここで理解される。さらにまた、オペレータノードの状態は、そのそれぞれのサブシステムの間で異なり得る。例えば、オペレータノードのアクセスサブシステムは、電源がオンの間、アクティブ、アイドル、または非アクティブであり得る。一方、オペレータノードのバックホールサブシステムは、アクティブまたは非アクティブであり得る。同様に、オペレータノードのセンササブシステムは、電源がオンの間、アクティブまたは非アクティブであり得る。
【0017】
アクティブ状態の間、UEは、フィードバックチャネル品質インジケータ(CQI)を 継続的に検索して監視する。 継続的なプロセスは、伝送間隔毎に実行されるものである。例えば、伝送間隔が1ミリ秒である場合、UEは周期的に検索して監視し、この周期は1ミリ秒である。UEは、また、アップリンク(UL)CQI評価を可能にする信号を継続的に送信する。ネットワーク側では、UEがアクティブである間、VN-アクティブが確立される。VN−アクティブの構成は、UEの移動性、必要なQoE、およびネットワーク状態による。また、UEがアクティブである間、ネットワークは、第2層の上および下の状況を維持し、下は、自動繰り返し要求(ARQ)およびハイブリッドARQ(HARQ)を含み、上は、アクセスリンク(AL)、位置、状態、認証キー、セッション、およびQoEにおいて定められるIDに対するフロー/サービスIDマッピングを含む。
【0018】
アイドル状態の間、UEは、アイドル状態IDを有し、かつネットワークに接続されたままである。UEは、測定目的および位置更新のためにネットワークを継続的に検索して監視する。UEは、移動性監視/追跡およびネットワークとの位置同期を実行することもできる。ある実施形態では、UEは、条件付きでネットワーク監視を実行する。UEは、また、アクティブ状態に戻ることなく短いデータバーストを送受信する。ネットワーク側では、UEがアイドルである間、VN−アイドルが確立される。VN−アイドルの構成は、UEの移動性、必要なQoE、およびネットワーク状態による。VN−アイドルは、例えば、ユーザ固有の仮想サービングゲートウェイ(v-u-SGW)と他のゲートウェイ(GW)との間に、専用物理ネットワーク資源を持たない、または専用物理ネットワーク資源を部分的に持つことができる。
【0019】
図1は、無線ネットワークのための論理機能構成100の一実施形態のブロック図である。構成100は、無線ネットワークを、データプレーン110、制御プレーン120、および管理プレーン130に分離する。データプレーン110は、無線ネットワークに接続された様々なネットワークノードおよびUEの間でネットワークトラフィックを運ぶ。制御プレーン120は、顧客サービストラフィックのためのネットワーク資源割り当て決定を行って、様々なネットワークノードおよびUEの間で制御信号を運ぶ。管理プレーン130は、様々な管理および運営機能をネットワークに提供する。インターフェースが、管理プレーン130、制御プレーン120、およびデータプレーン110の間に存在し、各々が、そのそれぞれの機能を実行することを可能にしている。加えて、制御プレーン120は、アプリケーションプログラミングインターフェース(API)122を有し、それは、様々なアプリケーション140-1から140Nが、制御プレーン120にアクセスすることを可能にしている。
【0020】
構成100は、また、その機能を実行する際に管理プレーン130によって時々アクセスされる様々なデータベースを含む。これらのデータベースは、プライバシーネットワークデータベース150、顧客サービス情報データベース152、顧客装置情報データベース154、インフラストラクチャデータベース156、およびインフラストラクチャアブストラクション(abstraction)データベース158を含む。プライバシーネットワークデータベース150は、トポロジ情報、ノードの性能、状態、およびセキュリティ情報のためのリポジトリである。顧客サービス情報データベース152は、顧客装置、すなわちUEに関連した認証およびセキュリティ情報のためのリポジトリである。顧客装置情報データベース154は、顧客装置の性能、位置、および状態のためのリポジトリである。インフラストラクチャデータベース156は、ネットワークトポロジ、ノードの性能、および状態のためのリポジトリである。インフラストラクチャアブストラクションデータベース158は、無線ネットワーク内の様々なインフラストラクチャアブストラクションのためのリポジトリである。
【0021】
構成100の中で、管理プレーン130は、インフラストラクチャマネージャ132、データアナライザ134、顧客サービスマネージャ136、および接続性マネージャ138を含む、それぞれの制御ブロックを通して様々な機能を提供する。管理プレーン130は、ある実施形態において、例えば、無線アクセスネットワーク(RAN)内の内容キャッシュを定め、キャッシュ可能なネットワークノードを構成し、かつ内容の転送を管理する役割を果たす内容サービス管理のような追加の機能を提供することができる。
【0022】
インフラストラクチャマネージャ132は、様々な無線ネットワークプロバイダからのネットワークノードを統合する役割を果たす。インフラストラクチャマネージャ132は、また、同じ位置に配置された無線ネットワークの間でのスペクトルシェアリングと同様に、RANバックホールリンクおよびアクセスネットワークのためのスペクトル管理の役割を果たす。インフラストラクチャマネージャ132は、また、他の機能の間で、アクセスマップ管理および無線インターフェース管理を提供する。データアナライザ134は、無線ネットワークに関連したデータアナリティクスの役割を果たす。これらのアナリティクスは、他の機能の間で、オンデマンドネットワーク状態の管理、オンデマンドQoEの管理、およびサービスとしてのデータアナリティクス(DAaaS)の提供を含む。顧客サービスマネージャ136は、他の機能の間で、QoE、課金、および顧客情報を含むサービスの顧客態様の役割を果たす。接続性マネージャ138は、他の機能の間で、位置追跡および同期、ユーザにトポロジ更新をプッシュすること、VN移動、およびサービスとしての位置追跡(LTaaS)を提供することの役割を果たす。
【0023】
インフラストラクチャマネージャ132、データアナライザ134、顧客サービスマネージャ136、および接続性マネージャ138は、1つ以上のプロセッサ、1つ以上の特定用途向け集積回路(ASIC)、1つ以上のフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、専用論理回路、またはそれらの任意の組み合わせで実施され得る。これらの全ては、集合的にプロセッサと呼ばれる。インフラストラクチャマネージャ132、データアナライザ134、顧客サービスマネージャ136、および接続性マネージャ138のためのそれぞれの機能は、プロセッサによる実行のための非一時的メモリ内の命令として格納され得る。
【0024】
図2は、管理プレーン階層アーキテクチャ200の一実施形態のブロック図である。アーキテクチャ200は、トップレベル管理プレーン210を含み、その下に第2および第3レベルを有している。トップレベル管理プレーン210は、第2レベル管理プレーン220-1から220-Nの間で協調する。第2レベル管理プレーン220-1から220-Nの各々は、そのそれぞれの第3レベル管理プレーンの間で協調する役割を果たす。例えば、第2レベル管理プレーン220-Nは、第3レベル管理プレーン230-1から230-Mの間で協調する。アーキテクチャ200の各レベルで、管理プレーンは、図1の管理プレーン130のための全機能まで含み得る。アーキテクチャ200内のトップレベル管理プレーン210および他の上位レベル管理プレーンは、また、それぞれの下位レベル管理プレーンの間で協調するための協調能力を含む。アーキテクチャ200の様々なレベルへの管理プレーンの分割は、地理的ゾーン、仮想ネットワーク、およびサービスタイプによるものを含む様々な方法でなされ得る。ある実施形態において、アーキテクチャ200の単一のレベルの中で、同位の管理プレーンは、互いと通信することもできる。例えば、第2レベル管理プレーン220-1は、第2レベル管理プレーン220-2と通信することができる。
【0025】
図3は、ネットワークノード300の一実施形態のブロック図である。ネットワークノード300は、アクセスサブシステム310-1から310-i、バックホールサブシステム320-1から320-j、およびセンササブシステム330-1から330-kを含む。アクセスサブシステム310-1から310-iは、単一または複数のアクセスリンクを含み得る。同様に、バックホールサブシステム320-1から320-jは、単一または複数のバックホールリンクを含み得る。ネットワークノード300の様々なサブシステムは、所定の時間に異なる状態であり得る。サブシステムの各々は、独立して電源オンおよびオフされ得る。そして、独立して様々な状態の間を移行する。アクセスサブシステム310-1から310-iの各々は、電源オンの間、アクティブ状態、アイドル状態、または非アクティブ状態になり得る。バックホールサブシステム320-1から320-jの各々は、電源オンの間、アクティブ状態または非アクティブ状態になり得る。センササブシステム330-1から330-kの各々は、電源オンの間、アクティブ状態または非アクティブ状態になり得る。これらのサブシステムの各々は、電源オフの間、非アクティブになる。
【0026】
ネットワークノード300のサブシステムの動作は、各サブシステムの現在の状態と共に変化する。アクセスサブシステムは、アクティブである間、連続ダウンリンク(DL)送信、不連続無線周波数(RF)送信(例えば、パイロットおよび基準信号)、およびUL送信の継続的受信および監視を実行する。アイドル状態においては、アクセスサブシステムは、DL RF送信を実行しないが、UL受信および監視を継続的に実行する。非アクティブである間、アクセスサブシステムは、DLおよびULを含めて、RF動作をシャットダウンする。
【0027】
バックホールサブシステムは、アクティブ状態において、RF送信を実行して、RF送信を継続的に受信し、かつ監視する。非アクティブである間、バックホールサブシステムは、RF動作をシャットダウンする。同様に、センササブシステムは、時にはバンド外のセンササブシステムと呼ばれるが、アクティブである間、連続および不連続RF送信を実行して、RF送信を継続的に受信し、かつ監視する。非アクティブである間、センササブシステムは、RF動作をシャットダウンする。
【0028】
図4は、無線ネットワークを管理する方法の一実施形態のフロー図である。この方法は、開始ステップ410から始まる。インフラストラクチャ管理ステップ420で、管理プレーンは、無線ネットワークのためのインフラストラクチャトポロジを管理する。無線ネットワークのインフラストラクチャトポロジは、通常、複数のネットワークノードを含む。接続性管理ステップ430で、管理プレーンは、インフラストラクチャトポロジに従って無線ネットワークに対するUEの接続を管理する。顧客サービス管理ステップ440で、管理プレーンは、UEに対してそれらのそれぞれの接続にわたって提供されるサービスを管理する。データアナリティクスステップ450で、管理プレーンは、性能メトリックス上で分析を実行して、対応するアナリティクスを管理する。これらのステップは、通常、同時に実行されるが、ある状況下では、ステップ間で順次的な態様がある。そして、この方法は、終了ステップ460で終了する。
【0029】
図5は、ここで開示されている装置および方法を実施するために用いられ得るコンピューティングシステム500のブロック図である。特定の装置は、示された構成要素の全てまたは構成要素のサブセットのみを利用することができ、統合のレベルは、装置毎に変化し得る。さらにまた、装置は、構成要素の複数の例、例えば複数の処理ユニット、プロセッサ、メモリ、送信器、受信器などを含み得る。コンピューティングシステム500は、1つ以上の入出力装置、例えばスピーカ、マイクロフォン、マウス、タッチスクリーン、キーパッド、キーボード、プリンタ、ディスプレイ等を装備する処理ユニット502を備え得る。処理ユニットは、バス520に接続された中央処理装置(CPU)514、メモリ508、大容量記憶装置504、ビデオアダプタ510、およびI/Oインターフェース512を含み得る。
【0030】
バス520は、メモリバスまたはメモリコントローラ、周辺バス、ビデオバス等を含む任意のタイプのいくつかのバスアーキテクチャの一つ以上であってもよい。CPU514は、任意のタイプの電子データプロセッサを備え得る。メモリ508は、任意のタイプの非一時的システムメモリ、例えばスタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)、シンクロナスDRAM(SDRAM)、リードオンリーメモリ(ROM)、それらの組み合わせ等を備え得る。一実施形態において、メモリ508は、起動での使用のためのROM、およびプログラムのためのDRAMおよびプログラムを実行する間の使用のためのデータ記憶装置を含み得る。
【0031】
大容量記憶装置504は、データ、プログラム、および他の情報を記憶して、データ、プログラム、および他の情報をバス520を介してアクセス可能にするように構成された任意のタイプの非一時的記憶装置を含み得る。大容量記憶装置504は、例えば、固体ドライブ、ハードディスクドライブ、磁気ディスクドライブ、光ディスクドライブ等のうちの一つ以上を含み得る。
【0032】
ビデオアダプタ510およびI/Oインターフェース512は、外部入出力装置を処理ユニット502に接続するためのインターフェースを提供する。図示したように、入出力装置の例は、ビデオアダプタ510に接続されたディスプレイ518およびI/Oインターフェース512に接続されたマウス/キーボード/プリンタ516を含む。他の装置が、処理ユニット502に接続され得る。そして、追加の、またはより少ないインターフェースカードが利用され得る。例えば、ユニバーサルシリアルバス(USB)(図示せず)のようなシリアルインターフェースが、プリンタのためのインターフェースを提供するために用いられ得る。
【0033】
処理ユニット502は、また、一つ以上のネットワークインターフェース506を含み、これは、イーサネット(登録商標)ケーブル等のような有線リンク、および/またはノードまたは別のネットワークにアクセスするための無線リンクを含み得る。ネットワークインターフェース506は、処理ユニット502がネットワークを介して遠隔ユニットと通信することを可能にする。例えば、ネットワークインターフェース506は、一つ以上の送信器/送信アンテナおよび一つ以上の受信器/受信アンテナを介して無線通信を提供することができる。一実施形態において、処理ユニット502は、データ処理および他の処理ユニット、インターネット、遠隔記憶装置等のような遠隔装置との通信のために、ローカルエリアネットワーク522または広域ネットワークに接続される。
【0034】
図6は、顧客装置がネットワークに入る時の一実施形態の管理プレーンの動作を表している手順600の図である。手順600は、図1に示した、顧客サービスマネージャ136および接続性マネージャ138を含む、管理プレーンの様々な構成要素の間で実行される。手順600は、また、顧客装置610、図1の制御プレーン120、および図1のデータプレーン110の間で実行される。顧客装置610は、ステップ620で電源オンされ、ステップ622でDL取得およびUL同期手順を開始する。そして、顧客装置610は、ステップ624で、ステップ640での登録のために制御プレーン120にIDおよび位置情報を送信する。位置情報は、制御プレーン120から接続性マネージャ138に渡され、それはステップ670で登録される。接続性マネージャ138は、顧客装置情報データベース内に位置情報を記憶する。そして、接続性マネージャ138は、ステップ672で位置追跡を顧客装置610と同期させ始める。ID情報は、ステップ660で認証のために顧客サービスマネージャ136に渡される。認証は、ID情報および顧客サービス情報データベース内の情報に従って実行される。そして、許可が、顧客サービスマネージャ136から顧客装置610に送信され、これはステップ626で受信される。制御プレーン120は、ステップ642でVNを確立し、これはステップ650でデータプレーン110内でVN−アイドルによって表される。そして、顧客装置610は、ステップ628でアイドルのための準備を行い、ステップ630でアイドル状態に入る。
【0035】
図7は、顧客装置がバーストトラフィックのないアイドルである時の一実施形態の管理プレーンの動作を表している手順700の図である。手順700は、ステップ710でアイドル状態の顧客装置610から開始される。顧客装置は、ステップ712でDL監視および位置追跡を実行する。ステップ714で、位置更新がなされ、ステップ720で接続性マネージャ138と同期される。接続性マネージャ138は、顧客装置情報データベース内の位置を更新する。そして、接続性マネージャは、ステップ730で位置更新を制御プレーン120に送信する。そして、制御プレーン120は、ステップ740でVN−アイドルを更新する。接続性マネージャ138は、722で位置追跡を続行し、顧客装置610は、ステップ716でDL監視および位置追跡を再開する。
【0036】
図8は、顧客装置がアップストリームバーストトラフィックを有するアイドルである時の一実施形態の管理プレーンの動作を表している手順800の図である。手順800は、ステップ810でアイドル状態の顧客装置610から開始される。顧客装置610は、ステップ812でDL監視およびUL同期を実行する。ステップ814で、顧客装置610は、トラフィックバーストをデータプレーン110に送信する。データプレーン110は、VN−アイドルを用いるu-v-SGWにトラフィックバーストを転送する。顧客装置610は、ステップ816でアイドルのままである。
【0037】
図9は、顧客装置がダウンストリームバーストトラフィックを有するアイドルである時の一実施形態の管理プレーンの動作を表している手順900の図である。手順900は、ステップ910でアイドル状態の顧客装置610から開始される。顧客装置610は、ステップ912でDL監視およびUL同期を実行して、ステップ914でページングのための監視を行う。データプレーン110は、ステップ940で、v-u-SGWでバーストトラフィックを受信して、それをフィルタリングする。v-u-SGWは、制御プレーン120に通知する。制御プレーン120は、ステップ950で接続性マネージャ138に顧客装置610をページングすることを指示する。顧客装置610は、ステップ916で、ページを承認して、CQIを測定する。ページに従って、制御プレーン120は、ステップ932でトラフィック決定を行い、ステップ942でデータプレーン110にバーストを転送するように指示する。バーストは、ステップ918で顧客装置610によって受信され、顧客装置610は、ステップ920でアイドルを続ける。
【0038】
図10は、アップストリームセッションが顧客装置を起動させ、アイドルからアクティブに移行させる時の一実施形態の管理プレーンの動作を表している手順1000の図である。手順1000は、ステップ1010でアイドル状態の顧客装置610から開始される。顧客装置610は、ステップ1012でDL取得およびUL同期を実行する。顧客装置610は、ステップ1014でセッション要求を制御プレーン120に提出する。制御プレーン120は、ステップ1030で要求を処理して、ステップ1040で顧客サービスマネージャ136との交渉を開始する。顧客サービスマネージャ136および制御プレーン120は、顧客サービス情報データベース内の情報に従って顧客装置610のためのQoEについて交渉して、ステップ1016でQoE保証を行う。代替実施形態では、顧客サービスマネージャ136が、直接顧客装置610と交渉して、QoE保証を確立する。制御プレーン120は、交渉されたQoE、位置情報、およびネットワーク状態に従ってステップ1032でVNを確立する。VN−アクティブ1050が、ステップ1050でデータプレーン110内で生成される。そして、顧客装置610は、ステップ1018でアクティブ状態に移行して、ステップ1052でデータプレーン110を介してアップストリーム送信を行う。顧客装置610がアクティブ状態にある間、顧客装置610はステップ1020で時々位置更新を行い、接続性マネージャ138は、ステップ1060で位置を同期させて、顧客装置情報データベース内の位置を更新する。
【0039】
図11は、ダウンストリームセッションが顧客装置を起動させて、アイドルからアクティブに移行させる時の一実施形態の管理プレーンの動作を表している手順1100の図である。手順1100は、ステップ1110でアイドル状態の顧客装置610から開始される。顧客装置610は、ステップ1112で位置更新を行い、接続性マネージャ138は、ステップ1130で位置を同期させる。接続性マネージャ138は、顧客装置情報データベース内の位置を更新する。顧客装置610は、ステップ1114でページングのための継続的な監視を行う。セッション要求が、ステップ1140で制御プレーン120で受信される。そして、制御プレーン120および顧客サービスマネージャ136は、顧客サービス情報データベース内の情報に従って、ステップ1150でQoE要求について交渉する。制御プレーン120は、ステップ1142で接続性マネージャ138に対して位置問い合わせを行う。そして、接続性マネージャ138は、ステップ1132で顧客装置610をページングする。顧客装置610は、ステップ1116で、ページを承認して、CQIを測定する。接続性マネージャ138は、顧客装置610のために位置を更新して、それを制御プレーン120に渡す。制御プレーン120は、位置情報、QoE要求、およびネットワーク状態に従ってステップ1144でVNを確立する。VN−アクティブが、ステップ1120でデータプレーン110内で生成される。そして、ダウンストリーム送信がステップ1122で行われ、顧客装置610が起動され、ステップ1118でアクティブ状態に移行される。
【0040】
図12は、トポロジを適合させるための一実施形態の管理プレーンの動作を表している手順1200の図である。手順1200は、図1のインフラストラクチャマネージャ132、データアナライザ134、および接続性マネージャ138を含む、管理プレーンの様々な要素を通じて実行される。手順1200は、また、部分的に顧客装置610および図1のデータプレーン110によって実行される。データアナライザ134は、ステップ1210で輻輳およびトラフィック報告を生成して、この報告をインフラストラクチャマネージャ132に送付する。インフラストラクチャマネージャ132は、ステップ1220で現在のネットワークトポロジをチェックする。そして、インフラストラクチャマネージャ132は、輻輳およびトラフィック報告ならびにインフラストラクチャデータベース内の情報に従って、ステップ1222でトポロジを適合させる。適合は、他の適合の中で、帯域幅増加、新しいバックホールリンク、および既存のバックホールリンクの修正を含み得る。ステップ1224で、インフラストラクチャマネージャ132は、適合の影響を受けたネットワークノード1230を構成する。構成は、他のパラメータの中で、ビーム/セクタ構成およびアクセスリンク構成を含み得る。そして、インフラストラクチャマネージャ132は、ステップ1226でインフラストラクチャ更新を発行する。接続性マネージャ138は、ステップ1240で、インフラストラクチャ更新を受信して、更新されたインフラストラクチャマップを顧客装置610にプッシュする。顧客装置610は、アイドルまたはアクティブ状態にあり得る。
【0041】
図13は、プライベートネットワークノードをネットワークに統合するための一実施形態の管理プレーンの動作を表している手順1300の図である。手順1300は、ステップ1310で、データアナライザ134からの輻輳およびトラフィック報告から開始される。報告は、インフラストラクチャマネージャ132によって受信される。インフラストラクチャマネージャは、ステップ1320で現在のネットワークトポロジをチェックする。輻輳およびトラフィック報告に従って、インフラストラクチャマネージャ132は、ステップ1322で、プライベートノード1330と交渉して、それらをデータプレーン110に統合する。インフラストラクチャデータベースは1324で更新され、影響を受けたノード1332はステップ1326で更新される。インフラストラクチャマネージャ132は、ステップ1328でインフラストラクチャ更新を発行する。接続性マネージャ138は、ステップ1340で、インフラストラクチャ更新を受信して、更新されたインフラストラクチャマップを顧客装置610にプッシュする。顧客装置610は、ステップ1350でアイドル状態にある。
【0042】
図14は、オンデマンドQoE保証のための一実施形態の管理プレーンの動作を表している手順1400の図である。手順1400は、顧客装置610、制御プレーン120、データプレーン110、データアナライザ134、および顧客サービスマネージャ136の間で実行される。手順1400は、ステップ1420でアクティブ状態の顧客装置610から開始される。データアナライザ134は、ステップ1410でQoE報告をスケジューリングする。QoE報告は、アクティブな顧客装置、選択されたネットワークノード1430、または両方によってスケジューリングされ得る。顧客装置610は、ステップ1422でQoEメトリックスを生成して、それらをデータアナライザ134に送信する。データプレーン110内の選択されたノード1430は、ステップ1432でQoEメトリックスを生成して、同様にそれらをデータアナライザ134に送信する。ステップ1412で、データアナライザは、顧客装置610およびデータプレーン110からのQoEメトリックスを分析して、QoE状態を生成する。QoE状態は、ステップ1440で制御プレーン120に送信される。制御プレーン120は、ステップ1442で、ステップ1450における顧客サービスマネージャ136とQoEについて交渉する。交渉は、データアナライザ134によって生成されたQoE状態に従ってなされる。QoE交渉に従って、制御プレーン120は、ステップ1444で、VN−アクティブ1434を更新する。顧客サービスマネージャ136は、交渉されたQoEに従ってステップ1452でQoE要求を更新して、この更新を顧客装置610に送信する。顧客装置610は、ステップ1424でアクティブ状態にとどまる。
【0043】
図15は、オンデマンドネットワーク状態分析のための一実施形態の管理プレーンの動作を表している手順1500の図である。手順1500は、インフラストラクチャマネージャ132、データプレーン110、およびデータアナライザ134の間で実行される。手順1500は、ステップ1510でネットワーク状態報告をスケジューリングしているデータアナライザ134から開始される。ネットワーク状態報告は、選択されたノード1520のためにスケジューリングされる。データプレーン110内の選択されたノード1520は、ステップ1522でネットワーク状態報告を生成する。ネットワーク状態報告は、データアナライザ134に送信される。データアナライザ134は、ステップ1512でネットワーク状態を分析して、ステップ1514で輻輳およびトラフィック報告を生成する。輻輳およびトラフィック報告は、インフラストラクチャマネージャ132に渡される。インフラストラクチャマネージャ132は、ステップ1530で現在のネットワークトポロジをチェックする。そして、インフラストラクチャマネージャ132は、ステップ1532で、輻輳およびトラフィック報告に従って、インフラストラクチャを選択されたノード1520に適合させる。インフラストラクチャマネージャ132は、ステップ1534で、輻輳およびトラフィック報告に従って、プライベートノード1522を無線ネットワークに統合することもできる。
【0044】
本発明が例示的な実施形態に関して記載されたが、この記載は限定的に解釈されることを意図しているのではない。記載の参照に応じて、例示的な実施形態の様々な修正および組み合わせが、本発明の他の実施形態と同様に、当業者にとって明らかである。従って、添付の請求項は、任意のこのような修正または実施形態を含むことが意図されている。
【符号の説明】
【0045】
110 データプレーン
120 制御プレーン
130 管理プレーン
132 インフラストラクチャマネージャ
134 データアナライザ
136 顧客サービスマネージャ
138 接続性マネージャ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15