(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記自動取引装置に対して予め決められた運用に沿った所定の条件を管理する運用管理テーブル、及び、前記貨幣処理部及び前記重要媒体処理部の各部への何れを前記動作判定部による動作状態の判定対象とするかを設定する動作判定対象テーブル、
を記憶する記憶部を備える
ことを特徴とする、請求項1に記載の自動取引装置。
貨幣の保管及び繰り出し処理を行う貨幣処理部と、通帳またはカードを含む重要媒体を取り扱う重要媒体処理部と、自動取引装置の電源入時または電源断時の扉の開閉及び、前記貨幣処理部及び前記重要媒体処理部へのアクセスを検知する検知部と、を備えた自動取引装置の状態管理方法であって、
ネットワークを介して前記自動取引装置に接続された精査端末が、前記検知部により検知された、前記扉の開閉状態と、前記貨幣処理部及び前記重要媒体処理部へのアクセス状況を取得するステップと、
前記精査端末が、前記扉の開閉状態及び前記アクセス状況に基づいて、前記自動取引装置の動作状態が確定状態か未確定状態かを判定するステップと、
前記精査端末が、前記自動取引装置の動作状態が確定状態の場合に計数動作を伴わない精査処理を前記自動取引装置に指示し、前記自動取引装置の動作状態が未確定状態の場合に計数動作を伴う精査処理を前記自動取引装置に指示するステップと、
を含むことを特徴とする、自動取引装置の状態管理方法。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下図面について、本発明の一実施の形態を詳述する。
【0017】
(1)自動取引装置の構成
まず、
図1を参照して、自動取引装置の外観構成について説明する。
図1に示すように、自動取引装置1は、1つの筐体7に、表示・操作部2、紙幣処理部3、硬貨処理部4、カード・明細票処理部5及び通帳処理部6を備えて構成される。
【0018】
表示・操作部2は、自動取引装置1の上面に設けられ、利用者に対する案内画面を表示し、利用者の入力操作を受け付ける。なお、表示・操作部2は、利用者の生体情報(指紋、指静脈、掌紋等)を読み取る生体情報読取部等を有していてもよい。
【0019】
紙幣処理部3は、入出金紙幣を収納し、紙幣を収納するためのシャッタが設けられている。紙幣処理部3は、このシャッタの開閉により、紙幣処理部3に対する紙幣の投入や取り出しを制限する。
【0020】
また、紙幣処理部3は、各金種別に紙幣を収納する各金種カセット、損券や判別不明な不確定紙幣を収納するリジェクトカセット、繰り出した紙幣の取り忘れが発生した際、該当取忘れ紙幣を収納する取忘れ回収カセット及び各金種カセットへ紙幣を収納する為に、初めに紙幣を手詰めする装填カセットなど各用途毎のカセットを有しており、各カセットへのアクセスはアクセス検知機構にて検知される。
【0021】
硬貨処理部4は、入出金硬貨を収納し、紙幣処理部3と同様に硬貨を収納するためのシャッタが設けられている。硬貨処理部4は、このシャッタの開閉により、硬貨処理部4に対する硬貨の投入や取り出しを制限する。
【0022】
硬貨処理部4は、各金種別に硬貨を収納する各金種カセット、破損硬貨や判別不明な不確定硬貨を収納するリジェクトカセット、繰り出した硬貨の取り忘れが発生した際、該当取忘れ硬貨を収納する取忘れ回収カセット、及び、各金種カセットへ硬貨を収納する為に、初めに硬貨を手詰めする装填カセットなど各用途毎のカセットを有しており、各カセットへのアクセスはアクセス検知機構にて検知される。
【0023】
カード・明細票処理部5は、挿入されたカードを取り込み、このカードに記録されているカード情報(金融機関番号、店舗番号、口座番号等)の読み取りや、カード情報の書き換え等を行う。カード・明細票処理部5は、磁気カードを処理する構成であっても、ICカードを処理する構成であっても、両方のカード(磁気カード及びICカード)を処理する構成であってもよい。また、カード・明細票処理部5は、取引内容を明細票に印字する印字部を有し、印字部により印字された明細票を放出する。
【0024】
また、カード・明細票処理部5は、自動取引装置1の動作履歴をジャーナル用ロール紙に印字するジャーナル部、振込取引において振込先情報を記録した振込み券をデータ書込み、印字、発券する振込み券発行部、及び、繰り出したカードの取り忘れが発生した際、該当取忘れカードを収納する取忘れ回収カセットを有している。各区分へのアクセスはアクセス検知機構にて検知される。各区分へのアクセス検知は、一般的なセンサを各部に備えることにより実現される。
【0025】
通帳処理部6は、本体正面に設けた通帳挿入口に挿入された通帳を取り込み、この通帳に対して取引履歴を印字する印字部を有している。また、通帳処理部6は、取り込んだ通帳のページを捲るページ捲り機構や、通帳に印刷されているページ番号を示すバーコードを読み取るバーコードリーダ、通帳に貼付されている磁気ストライプに記録されている通帳情報(金融機関番号、店舗番号、口座番号等)を読み取る磁気ヘッド等も有している。
【0026】
また、通帳に印字スペースがなくなった場合に新規通帳を印字、書込み、発行する通帳発行機構を有しており、本通用発行機構へ新通帳を手詰めする装填カセットも有している。各区分へのアクセスはアクセス検知機構にて検知される。
【0027】
次に、
図2を参照して、自動取引装置1の機能構成について説明する。
図2に示すように、自動取引装置1は、通信制御部21、係員・表示操作部22、主記憶部23及び制御部24を有する。
【0028】
通信制御部21は、保守運用を行うセンタ側に設置されているホストコンピュータ40との間におけるデータ通信を制御する。なお、ホストコンピュータ40では、開設されている口座毎に、口座開設者の氏名、住所、連絡先電話番号、取引履歴、暗証番号、口座残高等を含む口座管理情報を登録したデータベースを備えている。また、ホストコンピュータ40は、自動取引装置1から通知された取引内容に基づいて、取引が行われた口座にかかる口座管理情報を更新する処理や、自動取引装置1からの取引可否の認証要求に対して、取引可否を認証し、その認証結果を返信する処理等を行う。
【0029】
係員・表示操作部22は、自動取引装置1の後扉、または前扉の内側に設けられ、係員または保守員に状態を表示したり入力操作を受け付けたりする。
【0030】
扉アクセス検知部25は自動取引装置1の前扉または後扉に備えられる。扉アクセス検知部25は、自動取引装置1の電源状態が入切どちらの状況であっても、係員若しくは保守員のアクセスの有無を検知し、検知結果を主記憶部23に提供する。扉アクセス検知部25の検知機構については後で詳細に説明する。
【0031】
主記憶部23は、自動取引装置1の全アクセス記録、貨幣や消耗品の加減、障害の詳細情報を記憶する。また、定期運用登録テーブル700、カレンダー登録テーブル900、重要媒体管理テーブル1000、貨幣処理部テーブル1100、アクセス検知機構と連動するアクセス検知テーブル1200及び自動取引装置の状態管理テーブル1400を記憶する。そして、制御部24は、これらのテーブルを組み合わせて、セキュリティレベルテーブル1300を参照して精査処理の種類を判断する。また、制御部24は、係員表示・操作部22に判断理由と、処理内容を表示画面に表示させる。各テーブルの詳細及び判断方法については後述する。
【0032】
なお、カレンダー登録テーブル900と、重要媒体管理テーブル1000及び貨幣処理部テーブル1100の一部は、本発明の運用管理テーブルの一例である。また、重要媒体管理テーブル1000及び貨幣処理部テーブル1100の一部と、アクセス検知テーブル1200は、本発明の動作判定対象テーブルの一例である。
【0033】
制御部24は、自動取引装置1本体各部の動作を制御する。例えば、通信制御部21を介して精査端末30から精査の指示を受け付けると、主記憶部23に記憶されている各テーブルを参照して、各機構に必要な精査処理を実行させる。なお、制御部24は、本発明の動作判定部及び精査処理指示部として機能する。
【0034】
また、自動取引装置1は、
図2に示すように、精査端末30及びホストコンピュータ40とネットワークを介して接続されている。なお、精査端末30及びホストコンピュータ40に接続される自動取引装置1の台数は1台に限らない。また、自動取引装置1及び精査端末30から取引システムを構成してもよいし、ホストコンピュータ40も含めて取引システムを構成してもよい。
【0035】
図3を参照して、精査端末30の機能構成について説明する。
図3に示すように、精査端末30は、通信部35、操作部34、表示部33、及び、これら各部を制御する制御部32などで構成されている。制御部32は、CPUやメモリ等のハード構成と、プログラムやデータ等のソフト構成とから成り、各種処理を制御する。具体的に、制御部32は、遠隔して設置される自動取引装置1の精査結果情報を作成して管理する。
【0036】
表示部33は、画面表示機能を有し、操作部34は、マウスまたは接触入力による入力の検知機能を有する。表示部33及び操作部34は、精査情報を管理する者が精査データ結果チェックを行う際に、自動取引装置1の端末状態の情報や精査結果の確認状況情報を表示したり、操作を受付けたりする。
【0037】
次に、
図4を参照して、精査端末30、自動取引装置1及びホストコンピュータ40の関係について説明する。なお、精査端末30及びホストコンピュータ40は、本発明の精査装置に相当する。以下、紙幣に対する各種処理について説明する。
【0038】
図4に示すように、自動取引装置1は、装置内に収納している紙幣の枚数が変動する処理を行うと、当該処理の取引額、例えば、補充した金額、出金取引金額や入金取引金額などをホストコンピュータ40に通知する。そして、ホストコンピュータ40は、通知された取引額をもとに、自動取引装置1の現在高を更新する。これにより、ホストコンピュータ40は、各自動取引装置1の現在高、すなわち、自動取引装置1に収納されている金額を管理する。
【0039】
精査端末30は、自動取引装置1に収納されている紙幣の金種毎の枚数が正しいかを調べる精査を行う。精査端末30は、自動取引装置1に対して、精査処理を実行させる精査指示を行うとともに、ホストコンピュータ40に現在高を通知させる現在高通知指示を行う。
【0040】
自動取引装置1は、精査端末30から精査指示を受信すると、後述する動作判定処理の結果を元に、再度貨幣の搬送路内を移動させて実際の数えなおしを行う計数動作を伴う精査を実行するか、数えなおしは行わず精査を実行するかを選択して精査処理を実行する。そして、自動取引装置1は、精査処理終了後、在高情報を精査端末30に通知する。精査端末30に通知した在高情報は、精査端末30の記憶部31に記憶されるとともに、ジャーナルや明細票などに印字される。
【0041】
また、ホストコンピュータ40は、当該自動取引装置1の現在高を精査端末30に通知する。精査端末30は、自動取引装置1からの精査結果としての在高情報と、ホストコンピュータ40からの現在高とを突合し、当該自動取引装置1に収納されている紙幣の金種毎の枚数が正しいかを判定する。なお、精査端末30は、この精査指示の前に照会指示を自動取引装置1に指示してもよい。この場合、自動取引装置1では、後述する動作判定処理の結果を精査端末30に通知する。これにより、精査端末30にて、実際の精査指示を指示する前に自動取引装置1の状態を把握しておくことが可能となる。
【0042】
次に、
図5a及び
図5bを参照して、自動取引装置1の扉アクセス検知部25の機構について説明する。
【0043】
図5aは、通常時の自動取引装置1の扉アクセス検知部25を示す。
図5aに示すように、扉アクセス検知部25のアクセス検知機構は、通常時には、上下二つのソレノイド506、507によって、光の変化を検知する光センサ504、505に反応しない位置に格納されている。ソレノイドは、上部ソレノイド507及び下部ソレノイド506の二つのソレノイドを有している。また、光センサも上部光センサ504及び下部光センサ505の二つのセンサを有している。2つのソレノイドまたはセンサのうち、どちらかが故障した場合には、どちらか片方だけでも動作して、扉アクセス検知部25の機能を実現する。
【0044】
図5bは、自動取引装置1の運用中(電源OFF時含む)に扉が開いた場合の扉アクセス検知部25の機構を示す。
【0045】
係員または、保守員が扉を開ける場合、キーシリンダー500が半時計回りに90度回転する。そして、下部金具501がキーシリンダー500に押され、遮光部材503方向へ移動する。遮光部材503は、下部金具501に押され、下部ソレノイド506方向へ移動する。これにより、遮光部材503が下部光センサ505に反応する位置で留められる。
【0046】
また、下部金具501が遮光部材508を上部に押し上げる。これにより、遮光部材508が上部光センサ504に反応する位置で留められる。また、遮光部材508は上部金具502を上部ソレノイド507方向へ移動させる。
【0047】
また、自動取引装置1の電源OFF中に扉アクセス検知機構が作動した場合、電源ONと同時に上部及び下部の光センサの状態を検知する。上部及び下部の光センサの状態を検知した後、検知した内容を自動取引装置1の主記憶部23に記憶する。その後、上部ソレノイド507および下部ソレノイド506を作動させ、
図5(a)の通常状態に戻す。
【0048】
(2)自動取引装置の動作の詳細
次に、自動取引装置1の状態管理処理について説明する。自動取引装置1の状態管理処理では、具体的に、自動取引装置1の状態を判定したり、自動取引装置1の状態を表示したり、自動取引装置1を作動させたりする。状態管理処理は、自動取引装置1の制御部24が行ってもよいし、該装置の状態を通知された精査端末30の制御部32が行ってもよい。
【0049】
まず、
図6を参照して、自動取引装置1の事前処理について説明する。自動取引装置1の事前処理では、自動取引装置1の動作判定処理を実施するために参照される各種テーブルが設定される。自動取引装置1の事前処理は、予め、管理者の入力に応じて自動取引装置1の制御部24により実行される。
【0050】
図6に示すように、自動取引装置1の制御部24は、自動取引装置1のカレンダーを設定する(S401)。次いで、制御部24は、重要媒体管理テーブルを設定する(S402)。次いで、制御部24は、貨幣処理部テーブルを設定する(S403)。次いで、制御部24は、アクセス検知テーブルを設定する(S404)。そして、制御部24は、セキュリティレベルテーブルを設定する(S405)。
【0051】
これらの事前処理で設定された各種テーブルを元に、後述する自動取引装置1の動作判定処理が実行され、自動取引装置1の状態表示処理が実行される。なお、事前処理で設定される各テーブルは、自動取引装置1の主記憶部23に記憶してもよいし、精査端末30の記憶部31に記憶してもよい。
【0052】
次に、
図7を参照して、ステップS401におけるカレンダー設定について説明する。
図7に示すように、まず、自動取引装置1の制御部24は、管理者の入力に応じて定期運用登録を行う(S600)。ステップS600における定期運用登録では、
図8に示す定期運用登録テーブル700が設定される。定期運用登録テーブル700については後で詳細に説明する。
【0053】
次いで、制御部24は、カレンダー登録を行う(S601)。ステップS700におけるカレンダー登録では、
図9に示すカレンダー画面800の表示と、
図10に示すカレンダー登録テーブル900が設定される。カレンダー画面800及びカレンダー登録テーブル900については後で詳細に説明する。
【0054】
ステップS600で設定される定期運用登録テーブル700は、自動取引装置1の管理者の入力に応じて設定される。ここで、管理者とは、係員や業務委託先などである。自動取引装置1は現金を取り扱う装置であるため、係員や警備員に対して自動取引装置1を取扱う為の規則が定められていることが多い。また、警備員は業務委託の雇用形態を取っている場合も多い。その場合には、原則として、警備員により予め決められた日時や曜日に決められた操作が行われる。したがって、定期運用登録テーブル700には、上記した規則や運用に合わせて、管理者の入力により、各種処理の定期運用予定が設定される。
【0055】
図8に示すように、定期運用登録テーブル700には、運用種類として消耗媒体や貨幣の補充を行う補充予定701、エンドユーザーの取忘れ媒体や貨幣の回収行う回収予定702、貨幣や媒体の精査を行う精査予定703、自動取引装置1のデータ収集を行う収集予定704が設定される。
【0056】
定期運用登録テーブル700の各設定項目は、
図8の定期運用登録テーブル700を設定する表示画面により設定されてもよい。管理者は、定期運用登録テーブル700のそれぞれの予定に対し、定期運用の対象とするか、個別の日付での管理とするかを定期対象705から選択する。
図8では、定期運用の対象とする場合は「○」で表している。対象としない場合は、
図8に示すように「空欄」にするか、若しくは「×」のような表記にしても良い。なお、定期運用の対象としない場合については後述する。
【0057】
定期対象705の対象としたものについては、曜日登録706の設定を行う。曜日登録706は、月曜日〜日曜日の7つから選択する。続いて、間隔登録707の設定を行う。間隔登録707は、毎週、隔週、各曜日の第一週目から第四週目までを選択可能としている。また、間隔登録707には、毎月決まった日付、例えば毎月5日、20日などと設定することもできる。
【0058】
自動取引装置1または精査端末30は、定期運用登録テーブル700の設定を元に、
図9に示すカレンダー画面800を表示する。カレンダー画面800は、自動取引装置1の場合、係員・表示操作部に表示され、精査端末30の場合、表示部33に表示され、既存の画面に追加することも可能である。
【0059】
図9に示すカレンダー画面800の詳細について説明する。定期運用登録テーブル700において、定期運用の対象としたものは、カレンダー画面800の下部の定期運用情報欄802に表示され、カレンダー801の該当する日にも表示される。定期運用とせず管理者が個別の日程を登録する場合は、カレンダー画面800の対象日を選択して登録する。
【0060】
例えば、
図9に示すカレンダー画面800の「(水)16日」803を選択して押下すると、
図10に示すカレンダー登録テーブル900が表示される。カレンダー登録テーブル900には、先に設定した定期運用登録テーブル700の情報が取り込まれており、それぞれの対象について、予定の有無を「○」で示している。管理者は、「予定有」901、「予定無」902を変更したい場合は「○」と「空欄」を選択することにより、カレンダー登録テーブル900上で予定を変更することができる。
【0061】
例えば、
図10のカレンダー登録テーブル900の「過不足発生時」欄903で「○」を選択した場合、自動取引装置1で対象の媒体が「通常」状態、「満杯(フル)」状態、「満杯に近い(ニアフル)」状態、「空(エンド)」状態または「空に近い(ニアエンド)」状態のうち、「通常」状態以外の場合に、「予定有」した場合と同様にカレンダーに設定される。以上、ステップS401のカレンダーの設定について説明した。
【0062】
次に、
図11を参照して、ステップS402における重要媒体管理テーブルの設定について説明する。
図11に示すように、重要媒体管理テーブル1000では、貨幣以外の媒体であるカード、通帳、明細票、インクリボン及び各種データなどの重要媒体の管理を行う。重要媒体管理テーブル1000には、ステップS401で設定されたカレンダーの設定項目の内容が引き継がれる。
【0063】
したがって、重要媒体管理テーブル1000の「予定」欄1001には、カレンダー登録テーブル900の予定有901、予定無902及び過不足発生時903の設定が反映される。また、「次回日時」欄1002には、各項目の次回の予定日時が反映される。
【0064】
「確定条件」欄1003には、対象の媒体へのアクセスを、後述する動作判定処理の条件に入れるか、入れないかが設定される。動作判定処理の条件に入れる場合は「条件内」を選択し、入れない場合は「条件外」を選択する。以上、ステップS402の重要媒体管理テーブルの設定について説明した。
【0065】
次に、
図12を参照して、ステップS403における貨幣処理部テーブル1100の設定について説明する。
図12に示すように、貨幣処理部テーブル1100では、自動取引装置1に入出金する貨幣の管理を行う。貨幣処理部テーブル1100には、ステップS401で設定されたカレンダーの設定項目の内容が引き継がれる。
【0066】
したがって、「予定」欄1101には、カレンダー登録テーブル900の「予定有」901、「予定無」902、「過不足発生時」903の設定が反映される。また、「次回日時」欄1002には、次回の予定日時が反映される。
【0067】
また、紙幣リジェクトカセット1104と硬貨リジェクトカセット1105は「予定」欄1101の選択項目に「精査不一致時」を有する。ここで、精査不一致とは、貨幣の数えなおしを意味する精査時に、自動取引装置1が保有していると想定している貨幣数と、数えなおした貨幣数が異なることを意味する。この場合、損券や不明金を収納するリジェクトカセットに、枚数または金種が分からない不明金が入っているため、係員や警備員等の現金管理者が手計算することとなる。このとき、紙幣リジェクトカセット1104及び硬貨リジェクトカセット1105は、係員等によりアクセスされる。
【0068】
「確定条件」欄1103には、対象の媒体へのアクセスを、後述する動作判定処理の条件に入れるか、入れないかが設定される。動作判定処理の条件に入れる場合は「条件内」を選択し、入れない場合は「条件外」を選択する。以上、ステップS403の貨幣処理部テーブルの設定について説明した。
【0069】
次に、
図13を参照して、ステップS404におけるアクセス検知テーブル1200の設定について説明する。
図13に示すように、アクセス検知テーブル1200では、ステップS402の重要媒体管理テーブルの設定、ステップS403の貨幣処理テーブルの設定において、確定状態の「条件内」とした対象項目に対し、「電源入時」1201のアクセスを「条件内」とするのか「条件外」とするのか、また、「電源切時」1202のアクセスを「条件内」とするのか「条件外」とするのかが選択される。
【0070】
例えば、アクセス検知テーブル1200において、紙幣処理部の装填カセットについて、電源入時は「条件外」と設定し、電源断時は「条件内」と設定したとする。この場合、電源入時に紙幣処理部の装填カセットにアクセスがあったとしても、自動取引装置1の確定状態の判定には影響しないことを示す。一方、電源断時に紙幣処理部の装填カセットにアクセスがあった場合には、自動取引装置1の確定状態の判定に影響することを示す。例えば、電源断時に紙幣処理部の装填カセットにアクセスがあった場合には、自動取引装置1は不確定状態であると判定する。
【0071】
次に、
図14を参照して、ステップS405におけるセキュリティレベルテーブルの設定について説明する。セキュリティレベルテーブル1300は、上記事前処理で設定した各種テーブルを参照して、自動取引装置1を「未確定」とするかを判断するためのテーブルである。
【0072】
例えば、アクセス検知情報欄1301には、アクセス検知テーブル1200、貨幣処理部テーブル1100及び重要媒体管理テーブル1000を参照して、どのようなアクセスがあった場合に自動取引装置1を「未確定」とするかのレベルを設定する情報が格納されている。
【0073】
また、カレンダー情報欄1302には、カレンダー登録テーブル900を参照して、どのような操作や動作があった場合に自動取引装置1を「未確定」とするかのレベルを設定する情報が格納されている。また、媒体情報欄1303には、重要媒体管理テーブル1000、貨幣処理部テーブル1100、カレンダー登録テーブル900を参照して、どのような操作や動作があった場合に自動取引装置1を「未確定」とするかのレベルを選択する情報が格納されている。
【0074】
アクセス検知情報1301、カレンダー情報1302及び媒体情報1303の一致条件は、
図14に示すように、予め決められた複数のパターンを用意しておいてもよいし、管理者毎に設定してもよい。
【0075】
以下では、
図14に示すセキュリティレベルのパターン4を選択している場合を例示して説明している。パターン4は、自動取引装置1の電源断時に、紙幣処理部3または硬貨処理部4にアクセスがあった場合に、自動取引装置1が未確定状態であると判断するセキュリティレベルを設定している。かかる例に限定されず、例えば、
図14に示すセキュリティレベルのパターン1のように、自動取引装置1の扉にアクセスがあった場合に、常に、自動取引装置1が未確定状態であると判断するセキュリティレベルを設定することも可能である。
【0076】
次に、
図15を参照して、自動取引装置1の動作判定処理について説明する。自動取引装置1の動作判定処理は、自動取引装置1が何らかの動作をしたり、変化した場合に、自動的に実行され、自動取引装置1が「不確定」状態か、または「確定」状態かのいずれかの状態であるかが判定される。
【0077】
また、自動取引装置1の動作判定処理は、上記した事前処理により各種テーブルが設定された後、管理者が利用する管理端末などからの照会により実施するようにしてもよい。また、自動取引装置1の動作判定処理は、予め決められた時間に定期的に実施されてもよいし、精査端末30が精査処理を実行する前に自動取引装置1の動作判定処理を実施するようにしてもよい。
【0078】
自動取引装置1の動作判定処理の結果、自動取引装置1が「不確定」状態であると判定された場合には、精査端末30により精査指示を受けた場合、貨幣の搬送路内を移動させ実際の数えなおしを行う計数動作を伴う精査を実行する。また、自動取引装置1が「確定」状態であると判定された場合には、数えなおしは行わず精査を実行することになる。
【0079】
なお、自動取引装置1の動作判定処理は、自動取引装置1の制御部24が実行してもよいし、精査端末30の制御部32が実行してもよい。以下では、自動取引装置1の制御部24が実行するとして説明する。
【0080】
図15に示すように、自動取引装置1の制御部24は、動作判定処理において、まず、セキュリティ判定処理を行う(S1501)。ステップS1501におけるセキュリティ判定処理については後で詳細に説明する。そして、ステップS1501におけるセキュリティ判定処理の結果をもとに、セキュリティ問題の有無を判定する(S1502)。
【0081】
ステップS1502において、セキュリティに問題があると判定された場合には、制御部24は、自動取引装置1の状態を「不確定」状態とする(S1508)。一方、ステップS1502において、セキュリティに問題がないと判定された場合には、制御部24は、金種別枚数判定処理を行う(S1503)。ステップS1503における金種別枚数判定処理については、後で詳細に説明する。
【0082】
ステップS1503における金種別枚数判定処理の結果、制御部24は、リジェクトカセットが確定したか、不確定かを判定し(S1504)、リジェクトカセットが不確定の場合には、自動取引装置1の状態を「不確定」状態とする(S1508)。一方、ステップS1504において、リジェクトカセットが確定した場合には、障害判定処理を行う(S1505)。ステップS1505における障害判定処理により、在高が変わる可能性があるかが判定されるが、障害判定処理の詳細ついては後で説明する。
【0083】
ステップS1505において、在高が変わる可能性があると判定された場合には、制御部24は、自動取引装置1の状態を「不確定」状態とする(S1508)。一方、ステップS1505において、在高が変わる可能性がないと判定された場合には、制御部24は、自動取引装置1の状態を「確定」状態とする(S1507)。
【0084】
そして、制御部24は、上記判定処理の結果をもとに、自動取引装置1の状態情報を係員・表示操作部22に表示させる(S1509)。本実施の形態では、状態情報を自動取引装置1の係員・表示操作部22に表示させることとしたが、自動取引装置1の状態情報を精査端末30の表示部33に表示させてもよい。
【0085】
なお、上記したステップS1501におけるセキュリティ判定処理、ステップS1504における金種別枚数判定処理、ステップS1505における障害判定処理は、
図5に示す処理順に限定されない。ただし、金種別枚数判定処理及び障害判定処理を実施する前にセキュリティ判定処理を実施して、セキュリティ判定処理に問題がある場合には、動作判定処理の処理時間を短縮することが可能となる。
【0086】
次に、
図16を参照して、ステップS1502におけるセキュリティ判定処理について説明する。
図16に示すように、自動取引装置1の制御部24は、ステップS405で設定したセキュリティテーブル1300の情報を取得する(S1600)。
【0087】
次に、制御部24は、S401で設定した定期運用登録テーブル700の情報を取得し(S1601)、カレンダー登録テーブル900の情報を取得し(S1602)、重要媒体管理テーブル1000の情報を取得し(S1603)、貨幣処理部テーブル1100の情報を取得し(S1604)、アクセス検知テーブル1200の情報を取得する(S1605)。そして、最後に、制御部24は、状態管理テーブル1400の情報を取得する(S1606)。
【0088】
図17を参照して、状態管理テーブル1400の内容について説明する。状態管理テーブル1400は、自動取引装置1に何らかの変化があった場合に更新されるテーブルである。状態管理テーブル1400は、セキュリティレベルテーブル1300に管理者が設定したセキュリティレベルと、実際の自動取引装置1の挙動とをアクセス検知状況1403の観点、カレンダーとの一致状況1404の観点、媒体状況1405の観点で比較し更新される。
【0089】
本実施の形態では、自動取引装置1の扉及び各ユニットについては、アクセス検知テーブル1200で、電源入時、電源切時共に確定条件の「条件内」に設定している。このため、各区分のアクセス状況は保持されている。各アクセスの詳細情報については、電源入時であれば、自動取引装置1の主記憶部23に保存してあり、各区分のアクセス情報を呼び出して、アクセス検知状況1403として保持される。
【0090】
また、電源切時の場合、扉については、
図5に示した扉のアクセス検知機構にて検知される。各ユニットについても、各ユニットに備えられた図示しないアクセス検知機構にて検知される。
【0091】
カレンダー一致状況1404は、アクセス検知状況1403とステップS401で設定したカレンダー登録テーブル900との「一致」または「不一致」を判定し、保持する。本実施の形態の場合、硬貨処理部4の各金種カセットはカレンダー登録テーブル900ではアクセスの予定は無いが、状況管理テーブル1400のアクセス検知状況1403では、各金種カセットにおいて電源切時のアクセス1406が「有」となっており、アクセスが発生している。したがって、カレンダー一致状況は「不一致」1407となる。
【0092】
また、媒体状況一致状況1405は、重要媒体管理テーブル1000の予定1001と貨幣処理部テーブル1100の予定1101で設定した予定と、実際の自動取引装置1の媒体状況及びアクセス検知状況を比較し、「一致」か「不一致」かを判定し、判定結果を保持する。
【0093】
本実施の形態では、ジャーナルの媒体情報一致状況1408は、重要媒体管理テーブル1000上、ニアエンド発生時に補充を予定しており、実際、自動取引装置1はニアエンドを検知後、解消した状況を示す「一致(ニアエンド検知⇒解消)」を保持している。この場合、正規の補充がなされたと見なされ「一致」となる。
【0094】
しかし、通帳処理部6の装填カセットの媒体情報一致状況1409は、電源入時のアクセス検知状況が「有」でアクセスを検知していながら、当該カセットのニアエンドが解消していないため、「不一致(ニアエンド検知有り)」となる。
図17に示す状態管理テーブル1400の情報を取得した後(S1606)、セキュリティ判定処理は終了する。
【0095】
次に、
図18を参照して、ステップS1504における金種別枚数判定処理について説明する。
図18に示すように、まず、自動取引装置1の制御部24は、紙幣処理部3及び硬貨処理部4それぞれのリジェクトカセットに貨幣が収納されているかを判定する(S1700)。
【0096】
ステップS1700において、リジェクトカセットに貨幣が無いと判定された場合には、制御部24は、リジェクトカセットが「確定」状態であることを保持する(S1703)。一方、ステップS1700において、貨幣が収納されていると判定された場合には、制御部24は、「金種」並びに「枚数」が確定しているかを判定し(S1701)、確定している場合には、リジェクトカセットが「確定」状態であることを保持する(S1703)。
【0097】
一方、ステップS1701において、「金種」「枚数」のいずれかが確定していない場合には、制御部24は、リジェクトカセットが「不確定」状態であることを保持する(S1702)。
【0098】
次に、
図19を参照して、ステップS1506における障害判定処理について説明する。
図19に示すように、制御部24は、自動取引装置1が保持している貨幣の在高と、ホストコンピュータ40が保持している自動取引装置1の在高を照合する(在高突合)(S1800)。
【0099】
ステップS1800における在高突合の結果、在高が一致するかを判定し(S1801)、一致しないと判定された場合には、制御部24は、在高状態が「不確定」状態であることを保持する(S1806)。
【0100】
一方、ステップS1801における判定の結果、在高が一致すると判定された場合には、制御部24は、前回の精査終了後から現在までの期間に、自動取引装置1において障害が発生したかを判定する(S1802)。
【0101】
ステップS1802において、障害が発生していないと判定された場合には、制御部24は、在高状態が「確定」状態であることを保持する(S1805)。一方、ステップS1802において、障害が発生していたと判定された場合には、制御部24は、障害の詳細情報を取得する(S1803)。
【0102】
そして、制御部24は、ステップS1803で取得した情報から発生した障害の種類を判別し、通帳処理部6などの貨幣処理部以外の障害と、ホストコンピュータ40との電文の送受信中の障害や貨幣処理部のジャム障害など、在高に影響を与える可能性がある障害かを判定する(S1804)。
【0103】
ステップS1804において、在高が変わる可能性がないと判定された場合には、制御部24は、在高状態が「確定」状態であることを保持する(S1805)。一方、ステップS1804において、在高が変わる可能性がある場合には、制御部24は、在高状態が「不確定」状態であることを保持する(S1806)。
【0104】
上記したように、セキュリティ判定処理、金種別枚数判定処理及び障害判定処理における判定結果が保持されて、保持内容に応じてステップS1509で表示される状態情報が変化する。
【0105】
(3)自動取引装置の状態の表示画面例
次に、
図20〜
図23を参照して、本実施の形態における自動取引装置1の状態情報を表示する表示画面について説明する。
【0106】
図20は、上記したステップS1509で自動取引装置1の係員・表示操作部22に表示される表示画面の画面レイアウト2000である。上記したように、本実施の形態では、状態管理テーブル1400のセキュリティテーブルのパターン4が選択されている。パターン4では、電源切時に紙幣処理部3、または硬貨処理部4にアクセスがあった場合に、「未確定」状態として計数動作を伴う精査が実施される。
【0107】
図17の状態管理テーブル1400では、硬貨処理部の各金種カセットの電源切時のアクセス検知が「有」となっている。これは、セキュリティレベルテーブル1300のパターン4のアクセス検知情報1301の条件に一致するため、自動取引装置1の状態は「未確定」状態となる。
【0108】
本実施の形態では、自動取引装置1の状態が「未確定」状態の場合には、「セキュリティリスク高」と表示しているが、かかる例に限定されず、例えば、「10%の安全度」など、セキュリティリスクを数値化して表示してもよい。
【0109】
画面レイアウト2000では、自動取引装置1の状態の詳細情報として、イベントの発生時刻を表示したり、次回精査が計数動作を伴う旨を表示したりしてもよい。また、すぐに精査処理を実行するための「今すぐ精査処理」ボタンや、後で精査処理を実行するための「後で精査処理」ボタンを表示してもよい。
【0110】
自動取引装置1のさらに詳細な情報を表示させるための「詳細を表示」ボタンを表示してもよい。「詳細を表示」ボタンが押下された場合には、主記憶部23から取得された詳細情報を、自動取引装置1の係員・表示操作部22に表示させてもよい。
【0111】
図21は、自動取引装置1の係員・表示操作部22に表示される詳細情報を含む表示画面の画面レイアウト2100である。例えば、画面レイアウト2100に、発生したイベントの詳細情報として、電源断時にアクセスが検知されたユニットの名称や、当該ユニットのアクセス予定などを表示させてもよい。
【0112】
図22は、自動取引装置1の係員・表示操作部22に表示される表示画面の他の例である。
図22では、自動取引装置1の状態として、媒体情報が不一致の場合の表示画面例2200を表示している。媒体情報が不一致の場合には、「セキュリティリスク中」と表示して、通帳処理部を目視で確認することを勧めることが表示される。
【0113】
また、画面レイアウト2200に、自動取引装置1のセキュリティリスクの内訳を表示させるための「うちわけ」ボタンを表示させてもよい。
【0114】
図23は、自動取引装置1の係員・表示操作部22に表示されるセキュリティリスクの内訳を含む表示画面の画面レイアウト2300である。例えば、画面レイアウト2200の「うちわけ表示」が押下された場合には、画面レイアウト2300が自動取引装置1の係員・表示操作部22に表示される。画面レイアウト2300には、不一致の詳細情報として、「通帳冊数変化無し」であることが表示される。
【0115】
(4)本実施の形態の効果
以上のように本実施形態では、セキュリティレベルテーブル1300と、カレンダー登録テーブル900、重要媒体管理テーブル1000、貨幣処理部テーブル1100及びアクセス検知テーブル1200を組み合わせることにより、自動取引装置1に対する運用に即して現金管理業務及び重要管理媒体を管理し、省力化を阻害することなく必要な精査処理を実行することが可能となる。
【0116】
(5)他の実施の形態
上記実施の形態では、自動取引装置1の扉へのアクセス検知をもとに自動取引装置の現金管理業務や重要管理媒体を管理しているが、本発明はかかる例に限定されない。例えば、自動取引装置1の扉へのアクセス検知を行わずとも、定期運用登録テーブル700や、カレンダー登録テーブル900における設定状況に基づいて、自動取引装置1に対する運用に即して現金管理業務及び重要管理媒体を管理するようにしてもよい。
【0117】
この場合、アクセス検知テーブル1200、セキュリティレベルテーブル1300及び状態管理テーブル1400における自動取引装置1の扉のアクセス検知に関する項目を削除するか、当該項目を考慮せずに自動取引装置1の状態が「確定」か「不確定」かを判定するようにしてもよい。これにより、自動取引装置1に扉へのアクセスを検知するセンサ等が設置されていない場合でも、自動取引装置1の状態を判定して、自動取引装置1の運用に即した現金管理業務及び重要管理媒体の管理を行うことができる。
【0118】
また、上記実施の形態では、精査端末30において精査処理を行っているが、本発明はかかる例に限定されない。例えば、制御部24は、係員・表示操作部22から精査の指示を受け付けると、主記憶部23に記憶されている各テーブルを参照して、各機構に必要な精査処理を実行させるようにして、精査端末30を用いないようにしてもよい。