(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
さらに、前記規制部の上方に配置し、前記タグを前記下台に対して押圧することによって前記切り込み部分に確実に折り目を付けるように配置されたローラを備えることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載のマーキング装置。
前記上刃と前記上刃を受け入れる前記スリットが前記タグの搬送方向と直交する方向に複数設けられることを特徴とする請求項1ないし4のうちいずれか1項に記載のマーキング装置。
さらに、前記規制部の上方に配置するローラを用いて、前記タグを前記下台に対して押圧することによって前記切り込み部分に確実に折り目を付ける工程を備えることを特徴とする請求項7に記載のマーキング方法。
【背景技術】
【0002】
いわゆるRFID(Radio Frequency Identification)が様々な分野において利用されている。RFIDの利用形態の内で代表的なものに、カード状やシート状の媒体を用いるものがある。これらの媒体には、ICチップとアンテナとを有するRFIDインレイが内蔵または貼り付けられている。
【0003】
近年においては、上記RFIDインレイが内蔵または貼り付けられたRFIDタグが開発されている。RFIDタグは、電子プリンタなどによってその表面に情報を印字可能であるとともに、リーダライタなどによってRFIDインレイに非接触状態で大量の情報を読取りおよび書込み可能である。RFIDタグは、その上方に形成するタグホールに紐などを通して商品に吊り下げられ、下げ札として使用される。
【0004】
しかし、上記RFIDタグは、RFIDインレイが製造工程の途中や使用前に破損して使用不能となる場合があるため、製品として出荷前にリーダライタ等の検査手段によって、RFIDタグを良品と不良品に検査して分別する必要がある。
【0005】
たとえば特許文献1では、RFIDインレイが破損して使用不能(不良)となったRFIDタグの出荷を防止するために、出荷前に検査して不良と判断されたRFIDインレイを有するRFIDタグに貫通穴を形成する装置が開示されている。
【0006】
しかし、特許文献1の場合、抜き片が発生するため、抜き片を吸い取るためのエアホース等の設備が必要となり、装置が大がかりなものになってしまう。
【0007】
また、たとえば下記特許文献2には、ICインレットロールから順次引き出されて搬送される複数のICインレットから不良と判明されたICインレットに、たとえばインクジェットプリンタを用いてマークを付する技術が開示されている。
【0008】
この場合、不良のICインレットに付されるマークは、油性インキ等によって描かれたものであり、それが目視できる状態にある場合において当該ICインレットを判別し得るものであった。
【0009】
それ故、たとえば、他のICインレットと重なり合ってスタック等された場合において、当該ICインレットを複数のICインレットの中から判別するのは困難であるという不都合を有していた。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、スタック等された複数のタグの中から不良と判定されたタグを容易に見つけることのできるマーキング装置およびマーキング方法を提供することにある。
また、本発明の目的は、不良と判定されたタグを容易に見つけられるように、タグに切り込み部分を形成し、該切り込み部分に確実に折り目をつけることができるマーキング装置およびマーキング方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、以下の構成によって把握される。
(1)本発明のマーキング装置は、不良タグに切り込みを入れるマーキング装置であって、連続する複数のタグが搬送される下台と、前記下台の上方に配置され、前記複数のタグの中から不良が判明したタグに前記切り込みを入れる上刃と、前記上刃に対応して前記下台に設けられ、前記タグの搬送方向上流側において前記上刃を受け入れ可能であって前記タグの切り込み部分を形成するスリットとを備え、前記スリットが前記タグの搬送方向下流側に規制部を有し、前記タグの搬送にともなって前記規制部が前記タグの切り込み部分を折り曲げる方向に押圧することを特徴とする。
(2)本発明のマーキング装置は、(1)の構成において、前記規制部が前記スリットの幅を前記タグの搬送方向下流側へ向かって徐々に狭くすることにより形成されることを特徴とする。
(3)本発明のマーキング装置は、(1)の構成において、前記規制部が前記スリットの前記タグの搬送方向下流側の端部を屈曲することにより形成されることを特徴とする。
(4)本発明のマーキング装置は、(1)ないし(3)のいずれかの構成において、さらに、前記規制部の上方に配置し、前記タグを前記下台に対して押圧することによって前記切り込み部分に確実に折り目を付けるように配置されたローラを備えることを特徴とする。
(5)本発明のマーキング装置は、(1)ないし(4)のいずれかの構成において、前記上刃と前記上刃を受け入れる前記スリットが前記タグの搬送方向と直交する方向に複数設けられることを特徴とする。
(6)本発明のマーキング装置は、(4)の構成において、さらに、前記ローラの配置箇所を通過した前記複数のタグをカットしスタックするカットスタック部を備えることを特徴とする。
(7)本発明のマーキング方法は、不良タグに切り込みを入れるマーキング方法であって、連続する複数のタグを下台上で搬送する工程と、前記複数のタグの中から不良が判明したタグに前記下台の上方に配置された上刃を用いて切り込みを入れる工程と、前記上刃に対応して前記下台に設けられ、前記タグの搬送方向上流側において前記上刃を受け入れ可能なスリットによって前記タグの切り込み部分を形成する工程と、前記スリットの前記タグの搬送方向下流側に設けられた規制部によって、前記タグの搬送にともなって前記タグの切り込み部分を折り曲げる方向に押圧する工程とを備えることを特徴とする。
(8)本発明のマーキング方法は、(7)の構成において、さらに、前記規制部の上方に配置するローラを用いて、前記タグを前記下台に対して押圧することによって前記切り込み部分に確実に折り目を付ける工程を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
このように構成されたマーキング装置およびマーキング方法によれば、スタック等された複数のタグの中から不良と判定されたタグを容易に見つけることができるようになる。
また、このように構成されたマーキング装置およびマーキング方法によれば、不良と判定されたタグを容易に見つけられるように、タグに切り込み部分を形成し、該切り込み部分に確実に折り目をつけることができるようになる。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための形態(以下、実施形態)について詳細に説明する。なお、実施形態の説明の全体を通して同じ要素には同じ番号を付している。
【0016】
(実施形態1)
図1(a)は、本発明が適用されるタグ形成装置の全体を示す図である。
図1(a)に示すように、タグ形成装置10は、図中右側から左側へかけて、順次、連続紙供給装置1、エンコード装置2、印刷装置3、検査装置4、マーキング装置5、および連続紙排出装置6を備えている。
【0017】
連続紙供給装置1では、
図1(b)に示すように、連続紙Pがミシン目などを折り目として‘Z’字状に折り畳まれており、その一端がエンコード装置2に挿入されることにより、連続紙Pは図示しないスプロケットや搬送ベルト、搬送ローラなどの搬送手段を組み合わせることによって印刷装置3、検査装置4、マーキング装置5へ搬送されるようになっている。この場合、連続紙Pは、その裏面にタイミングマーク(図示せず)が所定間隔で予め印刷され、装置側のピッチセンサ(図示せず)によって連続紙Pの搬送位置を検出するようになっている。エンコード装置2では、搬送される連続紙Pに形成されるべく各タグに対して情報の読取りおよび書込みを行うようになっている。
図2(a)は連続紙Pの一部を平面視した図であり、連続紙Pの幅方向(図中y方向)に配列される複数(図では6個)のタグT(図中点線枠)が搬送方向(図中x方向)に連続して形成されるようになっている。タグTの外枠を示す点線はタグカットラインLとなっており、各タグTの一端部にはたとえば紐通しのタグホールTHが形成されている。連続紙Pの搬送方向の各辺の近傍にはスプロケットホールSHが連続して形成され、連続紙PはスプロケットホールSHに噛合される図示しないスプロケット(搬送手段)の駆動によって搬送されるようになっている。また、連続紙Pには、各タグTの形成領域にいわゆるRFIDインレイ15が内蔵またはラミネートされ、このRFIDインレイ15はICチップ15Aとアンテナ15Bを有して構成されている。なお、連続紙供給装置1に供給される連続紙Pは、上述のように‘Z’字状に折り畳まれたものに限らず、他の態様で折り畳まれたものであっても、ロール状に巻かれたものであってもよい。
【0018】
図1(a)に戻り、印刷装置3では、搬送される連続紙Pに、たとえばレーザ等によって表面に印刷が施されるようになっている。連続紙Pの各タグTの表面には、
図2(b)に示すように、たとえば、バーコード11、数字12、文字13、その他の情報が印字されるようになっている。検査装置4では、エンコード装置2の出力に基づいて、各RFIDインレイ15の動作を検査するようになっている。マーキング装置5では、検査装置4の検査結果によって、不良と判明されたタグ(不良タグ)Tに切り込みによるマークを付するようになっている。このマーキング装置5の詳細な構成については後述する。連続紙排出装置6では、マーキング装置5からの連続紙を、
図1(c)に示すように、‘Z’字状に折り畳むようになっている。ここで、‘Z’字状に折り畳んだ連続紙Pは、通常、
図1(d)に示すように、タグ形成装置10と分離した位置に配置されているカットスタック部(装置)7にまで運ばれるようになっている。そして、連続紙Pの一端をカットスタック部(装置)7に挿入することにより、連続紙PはタグカットラインLに沿ってタグTごとにカットされ、カットされた複数のタグTが箱体7A内において表裏面を互いに接触されてスタックされるようになっている。
【0019】
次に、前記マーキング装置5およびそのマーキング方法について詳細に説明する。
図3は、マーキング装置5の構成を示す図である。
図3に示すマーキング装置5は、連続紙Pの搬送方向(図中x方向)下流側から観た図となっている。
【0020】
なお、
図3は、図中y方向に6個並設されるうちの1個のマーキング装置5を示している。マーキング装置5は、連続紙Pの幅方向(図中y方向)に形成されるタグTの数に対応して設けられている。すなわち、
図9(a)の上面図に示すように、マーキング装置5は、連続紙の搬送方向(図中x方向)と直交する方向(図中y方向)に6個並列されて設けられている。マーキング装置5は、それぞれ、点線枠で示す上刃駆動装置51と、この上刃駆動装置51の下方から連続紙Pの搬送方向(図中x方向)に所定の長さだけ延在して配置される下台52と、を含むように構成されている。
【0021】
図3に戻り、マーキング装置5は、連続紙Pが搬送される下台52の上流側の上方に上刃駆動装置51を有する。上刃駆動装置51は、上段にクラッチ51A、中段にギア51B、下段に上刃回転体51Cが配置され、それらの中心軸は互いに平行となって支持体51Dに回転可能に支持されて構成されている。
【0022】
上刃回転体51Cは、その周側面に複数(図ではたとえば6個)の上刃51Eが取り付けられている。上刃51Eは、周方向に隣接する3個を一組として2組設けられ、各組の上刃51Eは、上刃回転体51Cの中心軸51Gを間にした対向面のそれぞれに設けられている。
【0023】
連続紙Pの搬送にともない、一組の上刃51Eによって一つのタグTに切り込みを入れ、他の組の上刃51Eによって後に続くタグTに切り込みを入れるようにして、動作が繰り返されるようになっている。
【0024】
一方、下台52には、その一方の長手方向辺に近接してスリット52Aが形成されている。このスリット52Aは、下刃としての機能を有するようになっている。連続紙PのタグTが下台52の上方に位置づけられ上刃駆動装置51の上刃回転体51Cが回転した際に一組の上刃51Eを受け入れる(挿入する)ように構成されている。これにより、タグTには、その搬送方向に3個の並列された切り込みが形成されるようになる。なお、
図3では、スリット52Aの一組の上刃51Eを受け入れる様子を明確にするため、連続紙PのタグTは下台52に位置づけられる手前の状態(未だ下台52の上方に位置づけられていない状態)で示している。
【0025】
図4(a)は、上刃回転体51Cの上刃51Eとスリット52Aの関係を示した拡大図である。
図4(b)は
図4(a)のb−b線における断面図である。
図4(a)、(b)に示すように、スリット52Aは、上刃回転体51Cの直下において、各上刃51Eを受け入れるに足る幅W1を有して形成されている。
【0026】
また、
図4(b)に示すように、上刃51Eは、その先端において角度θ(0°<θ<90°)を有するようになっている。すなわち、上刃51Eは、下台52の近接する長手方向辺側に垂直面Vが形成され、下台52の中心側に該垂直面Vに対して角度θを有する傾斜面SLを有して形成されている。上刃51Eをこのように形成した場合、タグTの切り込まれた部分(以下、切り込み部分T0と称する)は下台52の中心側において折り曲げられるようになる(
図6(a)参照)。
【0027】
図4(a)に戻り、上刃回転体51Cの直下のスリット52Aは、さらに、連続紙Pの搬送方向(図中x方向)に延在して形成されている。すなわち、スリット52Aは、タグTの搬送方向下流側に向かって幅が狭くなる細長のスリットとして形成されている。スリット52Aの幅が狭くなる部分は、タグの搬送にともなってタグの切り込み部分を折り曲げる規制部CTLとして機能するようになっている。すなわち、スリット52Aの延在端部の規制部CTLは、幅W1のスリット52Aに続くスリット52Aが幅W1から搬送方向へ徐々に狭くなって最終的に幅W2になる幅Wnを有し、さらに続くスリット52Aは幅W2を有するように形成されている。この場合、スリット52Aの下台52の近接する長手方向辺側の内側面Oは上面視において直線状に延在し、下台52の中央側の内側面Iが下台52の前記長手方向辺側の内側面Oに対して幅W1、Wn、W2を有するように変化するようになっている。
【0028】
また、
図5(a)、(b)に示すように、下台52の搬送方向下流側で、かつ、スリット52Aの規制部CTLの上方にはローラ53が配置され、このローラ53は、搬送されるタグTを下台52に対して押圧させるようになっている。なお、
図5(a)は上面図、
図5(b)は側面図であり、
図5(a)では上刃駆動装置51を点線枠で示している。
図5(a)、(b)から明らかとなるように、上刃駆動装置51の下方から搬送方向下流側へ延在されるスリット52Aは、ローラ53の下方に至るまで及んで形成されている。
【0029】
ここで、上刃駆動装置51によって形成されるタグTの切り込み部分が、下台52に搬送される過程においてスリット52A内で変化する様子を
図6(a)ないし(e)を用いて説明する。
【0030】
図6(a)、(b)、(c)、(d)、(e)は、それぞれ、
図5(a)のa−a線、b−b線、c−c線、d−d線、e−e線における断面図を示している。
【0031】
まず、
図6(a)において、
図5(a)のa−a線上を搬送するタグTは、上刃駆動装置51(
図5参照)の上刃51Eによって切り込みが形成されるようになる。上刃51Eの形状からタグTの切り込み部分T0は下台52の中央と反対側の長手方向辺側に折り曲げられるようになる。この場合、上述したように、上刃駆動装置51の上刃回転体51Cの2組の上刃51Eのうち一組の3個の上刃51Eによって切り込みがなされることから、タグTには3個の切り込みが形成されるようになる。
【0032】
上刃51EによるタグTへの切り込みが終わり、
図5(a)のb−b線上を搬送するタグTは、
図6(b)に示すように、上刃51Eの上方向への移動にともない、スリット52Aの比較的広い幅W1内において、タグTの切り込み部分T0の折り曲げの復帰が若干なされるようになる。
【0033】
しかし、タグTは、これ以降の搬送によって規制部CTLに至り、その切り込み部分T0は折り曲げられるようになる。すなわち、
図5(a)のc−c線上を搬送されるタグTは、
図6(c)に示すように、スリット52Aの幅Wnが狭くなることから、スリット52Aの下台52の中央側の内側面Iの押圧によって、タグTの切り込み部分T0の折り曲げが再びなされるようになる。この場合、スリット52Aの幅Wnはタグの搬送ともに狭くなり、タグTの切り込み部分T0の折り曲げは引き続きなされるようになる。
【0034】
そして、
図5(a)のd−d線上を搬送されるタグTは、
図6(d)に示すように、その切り込み部分T0が幅W2のスリット52A内に位置づけられ、該切り込み部分T0の折り曲げはタグTに対してほぼ垂直に起立されることになる。
【0035】
この状態で、
図5(a)のe−e線上を搬送されるタグTは、
図6(e)に示すように、切り込み部分T0がほぼ垂直に起立した状態で、ローラ53によって下台52との間に挟持されて押圧されるようになり、該切り込み部分T0に確実に折り目が付けられるようになる。
【0036】
このようにして、切り込みが入れられたタグTは、それを裏面側から観た斜視図である
図7に示すように、一方の長手方向辺に沿って3個の切り込み部分T0が形成され、これら切り込み部分T0はタグTに対してほぼ垂直に起立した状態を維持して形成される。
【0037】
図8は、不良とされたタグTに切り込みを入れ、ローラ53の配置箇所を通過した連続紙Pをカットスタック部(装置)7(
図1(a)参照)によってタグTごとにカットした後にスタックした状態を示す図である。
図8に示すように、カットスタック部(装置)7には一方向に沿って溝が形成される箱体7Aを有し、この箱体7A内に複数のタグTが表裏面を接触させて収納されている。この場合、不良とされたタグTには、その一方の面に折り曲げられた切り込み部分T0を有することから、該切り込み部分T0によって隣接する他のタグTとの間に隙間Sが形成され、不良とされたタグTを一見して判別することができるようになる。
【0038】
(実施形態2)
実施形態1では、マーキング装置5の下台52は、
図9(a)に示したように、各上刃駆動装置51と対になるように上刃駆動装置51ごとに設けられたものとして構成した。しかし、これに限定されることはなく、たとえば、
図9(b)に示すように、各下台52は互いに一体のものとして形成するようにしてもよいことはもちろんである。各上刃駆動装置51は、不良が判明したタグTに応じて独立に駆動されるが、各下台52は対応する上刃駆動装置51の動作と関係なく共通のものとして形成することができるからである。
【0039】
(実施形態3)
実施形態1では、
図1(a)に示したように、カットスタック部(装置)7をタグ形成装置10に対して分離した位置に配置させたものである。しかし、これに限定されることはなく、
図10に示すように、カットスタック部(装置)7をタグ形成装置10に隣接させて配置し、タグ形成装置10のマーキング装置5から搬送されてくる連続紙Pを直接にカットスタック部(装置)7へ送出させるようにしてもよいことはもちろんである。この場合、
図1(a)において必要とされた連続紙排出装置6を不要とすることができるようになる。なお、
図10に示すカットスタック部(装置)7の動作は、
図1(d)に示したカットスタック部(装置)7と同様となっている。
【0040】
(実施形態4)
図11は、マーキング装置5の他の実施形態に係る、各上刃駆動装置に対応して配置される複数の下台の構成を示す図である。
【0041】
本実施形態では、
図11に示すように、図示しない上刃回転体51Cは
図3ないし
図5に示したとほぼ同様の構成となっているが、下台52、スリット52A等の構成が異なっている。すなわち、下台52があり、この下台52にその上流側の端面から下流側の端面にかけてスリット52Aが形成されている。そして、スリット52Aは、下流側の端面の近傍に屈曲部BDが形成され、スリット52Aの屈曲部BDの下流側(スリット52Aの延在端部)が上述した規制部CTLとして機能するようになっている。すなわち、下台52の上流側からほぼ直線状に下流側へ延在されてくるスリット52Aは、下流側の端面の近傍において、それまでのスリット52Aの延長線に対して角度γ(0°<γ<90°)で屈曲される屈曲部BDを有し、この屈曲部BDから下台52の下流側の端面に至るまでの間に規制部CTLが形成されている。
【0042】
このように構成された下台52は、屈曲部BDよりも上流側のスリット52Aにおいて、図示しない上刃回転体51Cによってタグに切り込み部分T0を形成し、屈曲部BDから下流側のスリット52Aにおいて、その側壁60のタグTの搬送にともなう押圧によって、タグTの切り込み部分T0を折り曲げるようになっている。
【0043】
このように構成した場合にも、実施形態1に示したと同様の効果を奏するようになる。
【0044】
なお、下台52の搬送方向下流側、かつ、スリットの規制部CTLの上方に配置する図示しないローラ(
図5の符号53に相当)が、タグTを下台52に対して押圧することによって該タグTの切り込み部分T0に確実に折り目を付けることができるようになっている。
【0045】
(実施形態5)
図12は、マーキング装置5の他の実施形態に係る、各上刃駆動装置に対応して配置される複数の下台の構成を示す図である。本実施形態では、
図12に示すように、図示しない上刃回転体51Cは
図3ないし
図5に示したとほぼ同様の構成となっているが、下台52、スリット52A等の構成が異なっている。すなわち、スリット52Aは、下台52と該下台52と隣接して配置される他の下台52との間に形成される隙間によって形成されるようになっている。これにより、スリット52Aは、下台52の上流側の端面から下流側の端面にかけて直線状に形成されている。また、下台52上を搬送する連続紙Pは、その各タグTが該スリット52Aを跨るように位置づけられて、図中矢印βの方向へ走行するようになっている。
【0046】
下台52の下流側の端面(スリット52Aの延在端部)には、下台52の表面とほぼ面一に配置される別部材の板材からなる規制部CTLが取り付けられている。規制部CTLは、平面的に観て、スリット52Aの下流側への延長線に対して角度γ(0°<γ<90°)の側壁60を有して形成されている。これにより、規制部CTLは、スリット52Aの下流側への延長上において下流側に向かうにつれ、その側壁60が横切ってくるように作用するようになっている。
【0047】
このように構成されたマーキング装置5は、隣接された下台52の隙間によって形成されるスリット52Aにおいて、図示しない上刃回転体51CによってタグTに切り込み部分T0を形成し、規制部CTLにおいて、その側壁60のタグTの搬送にともなう押圧によって、タグTの切り込み部分T0を起立するように折り曲げるようになっている。
【0048】
このように構成した場合にも、実施形態1に示したと同様の効果を奏するようになる。また、
図13に示すように、タグ搬送方向上流側からタグ搬送方向下流側にかけてスリット52Aが形成されている下台52に、別部材の板材からなる規制部CTLを取付けても同様の効果を奏する。
【0049】
なお、下台52の搬送方向下流側、かつ、別部材の板材の規制部CTLの上方に配置する図示しないローラ(
図5の符号53に相当)が、タグTを下台52に対して押圧することによって該タグTの切り込み部分T0に確実に折り目を付けることができるようになっている。
【0050】
(実施形態6)
上述した実施形態では、複数のタグTが連続して形成された連続紙Pを例に挙げて説明したものである。しかし、これに限定されることはなく、複数のラベルが連続して形成される連続紙においても適用できることはいうまでもない。要は、単葉状に切り離される複数の用紙(タグ、ラベル等)が連続して形成された連続紙であれば適用することができる。
【0051】
以上、実施形態を用いて本発明を説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されないことは言うまでもない。上記実施形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。また、その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。