特許第6240616号(P6240616)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6240616
(24)【登録日】2017年11月10日
(45)【発行日】2017年11月29日
(54)【発明の名称】タイムベース周辺機器
(51)【国際特許分類】
   G06F 15/78 20060101AFI20171120BHJP
   G06F 1/14 20060101ALI20171120BHJP
【FI】
   G06F15/78 515
   G06F1/14 520
【請求項の数】22
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2014-555689(P2014-555689)
(86)(22)【出願日】2013年1月31日
(65)【公表番号】特表2015-507287(P2015-507287A)
(43)【公表日】2015年3月5日
(86)【国際出願番号】US2013024004
(87)【国際公開番号】WO2013116435
(87)【国際公開日】20130808
【審査請求日】2016年1月26日
(31)【優先権主張番号】13/753,399
(32)【優先日】2013年1月29日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】61/593,527
(32)【優先日】2012年2月1日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】397050741
【氏名又は名称】マイクロチップ テクノロジー インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】MICROCHIP TECHNOLOGY INCORPORATED
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(72)【発明者】
【氏名】ボーリング, スティーブン
(72)【発明者】
【氏名】アイビー, ブラント
【審査官】 清木 泰
(56)【参考文献】
【文献】 特表平03−505642(JP,A)
【文献】 特開平01−137315(JP,A)
【文献】 特開2007−200303(JP,A)
【文献】 特開平08−227326(JP,A)
【文献】 特開平05−233094(JP,A)
【文献】 特開平01−229311(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2009/0184742(US,A1)
【文献】 後閑哲也,電子制御・信号処理のためのdsPIC活用ガイドブック,株式会社技術評論社,2006年 9月10日,初版,Pages:176-186
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F15/78
G06F 1/04− 1/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
クロック信号によって駆動されるタイムベースを備えるマイクロコントローラであって、前記タイムベースは、リセット入力と、コンパレータと結合された出力とを備え、前記コンパレータはさらに、レジスタと結合され、前記タイムベースが出力する値と前記レジスタが出力する一致する場合、同期出力信号を発生るように動作可能であり、前記マイクロコントローラは、前記コンパレータから前記同期出力信号を受信し、さらに、前記タイムベース以外のユニットによって発生される少なくとも1つのイベント信号を受信する第1のマルチプレクサをさらに備え、前記第1のマルチプレクサは、前記タイムベースのリセット入力にフィードバックされるタイムベース同期出力信号として、前記同期出力信号または前記少なくとも1つのイベント信号のいずれかを選択するように動作可能である、マイクロコントローラ。
【請求項2】
前記タイムベースおよび別のレジスタと結合された別のコンパレータをさらに備え、前記別のコンパレータの出力は、前記第1のマルチプレクサのさらなる入力と結合される、請求項1に記載のマイクロコントローラ。
【請求項3】
前記第1のマルチプレクサの別の入力にフィードされる入力捕捉イベント信号を発生させる入力捕捉論理をさらに備える、請求項1に記載のマイクロコントローラ。
【請求項4】
前記第1のマルチプレクサの別の入力にフィードされる出力比較イベント信号を発生させる出力比較論理をさらに備える、請求項1に記載のマイクロコントローラ。
【請求項5】
前記第1のマルチプレクサは、制御レジスタによって制御される、請求項1に記載のマイクロコントローラ。
【請求項6】
前記第1のマルチプレクサの出力信号および複数の同期/トリガソース信号を受信する第2のマルチプレクサをさらに備え、前記第2のマルチプレクサの出力は、前記タイムベースのリセット入力と結合される、請求項1に記載のマイクロコントローラ。
【請求項7】
前記コンパレータの出力信号および複数の同期/トリガソース信号を受信する第2のマルチプレクサをさらに備え、前記第2のマルチプレクサの出力は、前記タイムベースのリセット入力と結合される、請求項1に記載のマイクロコントローラ。
【請求項8】
前記第2のマルチプレクサはさらに、前記第1のマルチプレクサの出力信号を受信する、請求項7に記載のマイクロコントローラ。
【請求項9】
前記タイムベースは、同期モードおよびトリガモードで動作するように動作可能である、請求項1に記載のマイクロコントローラ。
【請求項10】
前記クロック信号は、システムクロックおよび少なくとも1つの他のクロックソースから選択されることができる、請求項1に記載のマイクロコントローラ。
【請求項11】
前記少なくとも1つの他のクロックソースは、前記システムクロックと非同期の内部または外部クロックソースである、請求項10に記載のマイクロコントローラ。
【請求項12】
マイクロコントローラ内に同期またはトリガ信号を提供するための方法であって、
前記方法は、
クロック信号によって駆動されるタイムベースを動作させるステップであって、前記タイムベースは、リセット入力と、コンパレータと結合された出力とを備え、前記コンパレータはさらに、レジスタと結合され、前記タイムベースが出力する値と前記レジスタが出力する一致する場合、同期出力信号を発生るように動作可能である、ステップと、
前記タイムベース以外のユニットによって発生される少なくとも1つのイベント信号を受信するステップと、
第1のマルチプレクサによって、前記同期出力信号または前記少なくとも1つのイベント信号のいずれかを選択し、タイムベース同期出力信号として、前記選択された信号を前記マイクロコントローラ内に統合された複数の周辺機器ユニットおよび前記タイムベースのリセット入力にフィードするステップと
を含む、方法。
【請求項13】
前記タイムベースおよび別のレジスタと結合された別のコンパレータによって、別の同期出力信号を発生させることをさらに含み、前記第1のマルチプレクサは、前記タイムベース同期出力信号として、前記別の同期出力信号を選択することができる、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記少なくとも1つのイベント信号は、入力捕捉論理によって発生される、請求項12に記載の方法。
【請求項15】
前記少なくとも1つのイベント信号は、出力比較論理によって発生される、請求項12に記載の方法。
【請求項16】
前記少なくとも1つのイベント信号は、アナログコンパレータユニットによって発生される、請求項12に記載の方法。
【請求項17】
タイムベースカウンタは、前記第1のマルチプレクサの出力信号および複数の同期/トリガソース信号を受信する第2のマルチプレクサによって選択された信号によってリセットされる、請求項12に記載の方法。
【請求項18】
前記第2のマルチプレクサは、前記コンパレータの出力信号を受信する、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記タイムベースは、同期モードまたはトリガモードで動作するようにプログラムされる、請求項12に記載の方法。
【請求項20】
同期モードにおいて、タイムベースカウンタは、同期入力信号にリセットされる、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
トリガモードにおいて、タイムベースカウンタは、入力信号に従って始動される、請求項19に記載の方法。
【請求項22】
前記クロック信号は、システムクロックおよび少なくとも1つの他のクロックソースから選択されることができ、前記少なくとも1つの他のクロックソースは、前記システムクロックと非同期の内部または外部クロックソースである、請求項12に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願への相互参照)
本出願は、2012年2月1日に出願された米国仮出願第61/593,527号の利益を主張する。上記文献は、その全体として本明細書において援用される。
【0002】
(技術分野)
本開示は、タイムベース周辺機器に関し、特に、交番同期およびトリガ出力を伴う、タイムベース周辺機器に関する。
【背景技術】
【0003】
(背景)
マイクロコントローラは、マイクロプロセッサ、メモリ、オシレータ、および複数の周辺デバイスを含むチップ上のシステムである。事実上、マイクロコントローラを機能可能にするために、いかなる外部構成要素も要求しない、利用可能な多くのマイクロコントローラが存在する。マイクロコントローラ内に統合された種々の周辺機器は、タイムベースと同期される必要がある。タイムベースは、例えば、周辺機器によって使用される内部クロック信号を提供する。典型的マイクロコントローラ内のタイムベース周辺機器は、入力捕捉および出力比較モードを有する。典型的には、タイムベース周辺機器は、図1に示されるように、タイムベース周期ロールオーバと関連付けられた同期/トリガイベントのみ発生させる。例えば、マイクロコントローラ内では、従来の16ビットタイムベース周辺機器100は、図1に示されるように、外部同期およびトリガ能力を有し得る。同期モードでは、信号は、タイムベース周期を設定し、トリガモードでは、信号は、タイムベースを始動させ、タイムベース周期は、内部レジスタから導出される。同期モードは、多くのタイムベースを並行して動作させ、トリガモードは、遅延動作を可能にし、例えば、タイマは、トリガが受信されるまで、リセットに保持される。これらの従来の実施形態では、図1に示されるように、同期/トリガ出力は、タイムベースからの周期一致またはロールオーバ信号であり、デバイス上の全ての他のタイムベースに送信される。
【0004】
複数の同期/トリガ信号170が、マルチプレクサ120にフィードされる。入力信号のうちの1つは、コンパレータ140の出力信号であり得る。選択された信号は、16/32ビットタイムベースカウンタ110の動作を制御する同期およびトリガ制御ユニット130にフィードされる。コンパレータ140は、タイムベースカウンタ110からのカウント値および周期レジスタ150の値を受信し、他の周辺デバイスにフィードされることができる同期/トリガ出力信号160を発生させる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
(要約)
特に、タイムベース周辺機器のユーザが、限定された入力捕捉イベントと同時にADC変換、時間遅延、またはいくつかの他のタイプのイベントをトリガすることを可能にするであろう、装置および方法を提供するための改良されたタイムベース周辺機器に対するニーズが存在する。
【0006】
要するに、マイクロコントローラは、クロック信号によって駆動されるタイムベースを備え得、タイムベースは、リセット入力と、コンパレータと結合された出力とを備え、コンパレータはさらに、レジスタと結合され、タイムベースがレジスタ値と一致する場合、出力信号を発生させ、マイクロコントローラは、コンパレータの出力を受信し、さらに、タイムベース以外のユニットによって発生される少なくとも1つのイベント信号を受信する第1のマルチプレクサをさらに備える。
【0007】
ある実施形態によると、マイクロコントローラはさらに、タイムベースおよび別のレジスタと結合された別のコンパレータを備えてもよく、コンパレータの出力は、第1のマルチプレクサの入力と結合される。さらなる実施形態によると、マイクロコントローラはさらに、第1のマルチプレクサの別の入力にフィードされる入力捕捉イベント信号を発生させる入力捕捉論理を備えてもよい。さらなる実施形態によると、マイクロコントローラはさらに、第1のマルチプレクサの別の入力にフィードされる出力比較イベント信号を発生させる出力比較論理を備えてもよい。さらなる実施形態によると、第1のマルチプレクサは、制御レジスタによって制御されることができる。さらなる実施形態によると、マイクロコントローラはさらに、コンパレータの出力信号および複数の同期/トリガソース信号を受信する第2のマルチプレクサを備えてもよく、第2のマルチプレクサの出力は、タイムベースのリセットおよびトリガ入力論理と結合される。
【0008】
例示的実施形態によると、マイクロコントローラは、クロック信号によって駆動されるタイムベースを備え、タイムベースは、リセット入力と、コンパレータと結合された出力とを備え、コンパレータはさらに、レジスタと結合され、タイムベースがレジスタ値と一致する場合、同期出力信号を発生させるように動作可能である。マイクロコントローラはさらに、コンパレータから同期出力信号を受信し、さらに、タイムベース以外のユニットによって発生される少なくとも1つのイベント信号を受信する第1のマルチプレクサを備え、第1のマルチプレクサは、タイムベース同期出力信号として、同期出力信号または少なくとも1つのイベント信号のいずれかを選択するように動作可能である。
【0009】
さらなる実施形態によると、マイクロコントローラはさらに、タイムベースおよび別のレジスタと結合された別のコンパレータを備えてもよく、コンパレータの出力は、第1のマルチプレクサのさらなる入力と結合される。さらなる実施形態によると、マイクロコントローラはさらに、第1のマルチプレクサの別の入力にフィードされる入力捕捉イベント信号を発生させる入力捕捉論理を備えてもよい。さらなる実施形態によると、マイクロコントローラはさらに、第1のマルチプレクサの別の入力にフィードされる出力比較イベント信号を発生させる出力比較論理を備えてもよい。さらなる実施形態によると、第1のマルチプレクサは、制御レジスタによって制御されることができる。さらなる実施形態によると、マイクロコントローラはさらに、第1のマルチプレクサの出力信号および複数の同期/トリガソース信号を受信する第2のマルチプレクサを備えてもよく、第2のマルチプレクサの出力は、タイムベースのリセット入力と結合される。さらなる実施形態によると、マイクロコントローラはさらに、コンパレータの出力信号および複数の同期/トリガソース信号を受信する第2のマルチプレクサを備えてもよく、第2のマルチプレクサの出力は、タイムベースのリセット入力と結合される。さらなる実施形態によると、第2のマルチプレクサはさらに、第1のマルチプレクサの出力信号を受信してもよい。さらなる実施形態によると、タイムベースは、同期モードおよびトリガモードで動作するように動作可能であることができる。さらなる実施形態によると、クロック信号は、システムクロックおよび少なくとも1つの他のクロックソースから選択されることができる。さらなる実施形態によると、少なくとも1つの他のクロックソースは、システムクロックと非同期の内部または外部クロックソースであることができる。
【0010】
別の実施形態によると、マイクロコントローラ内に同期またはトリガ信号を提供するための方法は、クロック信号によって駆動されるタイムベースを動作させるステップであって、タイムベースは、リセット入力と、コンパレータと結合された出力とを備え、コンパレータはさらに、レジスタと結合され、タイムベースがレジスタ値と一致する場合、同期出力信号を発生させるように動作可能である、ステップと、タイムベース以外のユニットによって発生される少なくとも1つのイベント信号を受信するステップと、第1のマルチプレクサによって、同期出力信号または少なくとも1つのイベント信号のいずれかを選択し、タイムベース同期出力信号として、選択された信号をマイクロコントローラ内に統合された複数の周辺機器ユニットにフィードするステップとを含んでもよい。
【0011】
さらなる実施形態によると、本方法はさらに、タイムベースおよび別のレジスタと結合された別のコンパレータによって、別の同期出力信号を発生させることを含んでもよく、第1のマルチプレクサは、タイムベース同期出力信号として、別の同期出力信号を選択することができる。本方法のさらなる実施形態によると、少なくとも1つのイベント信号は、入力捕捉論理によって発生されることができる。本方法のさらなる実施形態によると、少なくとも1つのイベント信号は、出力比較論理によって発生されることができる。本方法のさらなる実施形態によると、少なくとも1つのイベント信号は、アナログコンパレータユニットによって発生されることができる。本方法のさらなる実施形態によると、タイムベースカウンタは、第1のマルチプレクサの出力信号および複数の同期/トリガソース信号を受信する第2のマルチプレクサによって選択された信号によってリセットされることができる。本方法のさらなる実施形態によると、第2のマルチプレクサは、コンパレータの出力信号を受信してもよい。本方法のさらなる実施形態によると、タイムベースは、同期モードではまたはトリガモードで動作するようにプログラムされることができる。本方法のさらなる実施形態によると、同期モードでは、タイムベースカウンタは、同期入力信号にリセットされることができる。本方法のさらなる実施形態によると、トリガモードでは、タイムベースカウンタは、入力信号に従って始動されることができる。本方法のさらなる実施形態によると、クロック信号は、システムクロックおよび少なくとも1つの他のクロックソースから選択されることができ、少なくとも1つの他のクロックソースは、システムクロックと非同期の内部または外部クロックソースである。
本明細書は、例えば、以下の項目も提供する。
(項目1)
クロック信号によって駆動されるタイムベースを備えるマイクロコントローラであって、前記タイムベースは、リセット入力と、コンパレータと結合された出力とを備え、前記コンパレータはさらに、レジスタと結合され、前記タイムベースがレジスタ値と一致する場合、同期出力信号を発生させるように動作可能であり、前記マイクロコントローラは、前記コンパレータから前記同期出力信号を受信し、さらに、前記タイムベース以外のユニットによって発生される少なくとも1つのイベント信号を受信する第1のマルチプレクサをさらに備え、前記第1のマルチプレクサは、タイムベース同期出力信号として、前記同期出力信号または前記少なくとも1つのイベント信号のいずれかを選択するように動作可能である、マイクロコントローラ。
(項目2)
前記タイムベースおよび別のレジスタと結合された別のコンパレータをさらに備え、前記コンパレータの出力は、前記第1のマルチプレクサのさらなる入力と結合される、項目1に記載のマイクロコントローラ。
(項目3)
前記第1のマルチプレクサの別の入力にフィードされる入力捕捉イベント信号を発生させる入力捕捉論理をさらに備える、項目1に記載のマイクロコントローラ。
(項目4)
前記第1のマルチプレクサの別の入力にフィードされる出力比較イベント信号を発生させる出力比較論理をさらに備える、項目1に記載のマイクロコントローラ。
(項目5)
前記第1のマルチプレクサは、制御レジスタによって制御される、項目1に記載のマイクロコントローラ。
(項目6)
前記第1のマルチプレクサの出力信号および複数の同期/トリガソース信号を受信する第2のマルチプレクサをさらに備え、前記第2のマルチプレクサの出力は、前記タイムベースのリセット入力と結合される、項目1に記載のマイクロコントローラ。
(項目7)
前記コンパレータの出力信号および複数の同期/トリガソース信号を受信する第2のマルチプレクサをさらに備え、前記第2のマルチプレクサの出力は、前記タイムベースのリセット入力と結合される、項目1に記載のマイクロコントローラ。
(項目8)
前記第2のマルチプレクサはさらに、前記第1のマルチプレクサの出力信号を受信する、項目7に記載のマイクロコントローラ。
(項目9)
前記タイムベースは、同期モードおよびトリガモードで動作するように動作可能である、項目1に記載のマイクロコントローラ。
(項目10)
前記クロック信号は、前記システムクロックおよび少なくとも1つの他のクロックソースから選択されることができる、項目1に記載のマイクロコントローラ。
(項目11)
前記少なくとも1つの他のクロックソースは、前記システムクロックと非同期の内部または外部クロックソースである、項目10に記載のマイクロコントローラ。
(項目12)
マイクロコントローラ内に同期またはトリガ信号を提供するための方法であって、
前記方法は、
クロック信号によって駆動されるタイムベースを動作させるステップであって、前記タイムベースは、リセット入力と、コンパレータと結合された出力とを備え、前記コンパレータはさらに、レジスタと結合され、前記タイムベースがレジスタ値と一致する場合、同期出力信号を発生させるように動作可能である、ステップと、
前記タイムベース以外のユニットによって発生される少なくとも1つのイベント信号を受信するステップと、
第1のマルチプレクサによって、前記同期出力信号または前記少なくとも1つのイベント信号のいずれかを選択し、タイムベース同期出力信号として、前記選択された信号を前記マイクロコントローラ内に統合された複数の周辺機器ユニットにフィードするステップと
を含む、方法。
(項目13)
前記タイムベースおよび別のレジスタと結合された別のコンパレータによって、別の同期出力信号を発生させることをさらに含み、前記第1のマルチプレクサは、前記タイムベース同期出力信号として、前記別の同期出力信号を選択することができる、項目12に記載の方法。
(項目14)
前記少なくとも1つのイベント信号は、入力捕捉論理によって発生される、項目12に記載の方法。
(項目15)
前記少なくとも1つのイベント信号は、出力比較論理によって発生される、項目12に記載の方法。
(項目16)
前記少なくとも1つのイベント信号は、アナログコンパレータユニットによって発生される、項目12に記載の方法。
(項目17)
タイムベースカウンタは、前記第1のマルチプレクサの出力信号および複数の同期/トリガソース信号を受信する第2のマルチプレクサによって選択された信号によってリセットされる、項目12に記載の方法。
(項目18)
前記第2のマルチプレクサは、前記コンパレータの出力信号を受信する、項目17に記載の方法。
(項目19)
前記タイムベースは、同期モードまたはトリガモードで動作するようにプログラムされる、項目12に記載の方法。
(項目20)
同期モードにおいて、タイムベースカウンタは、同期入力信号にリセットされる、項目19に記載の方法。
(項目21)
トリガモードにおいて、タイムベースカウンタは、入力信号に従って始動される、項目19に記載の方法。
(項目22)
前記クロック信号は、前記システムクロックおよび少なくとも1つの他のクロックソースから選択されることができ、前記少なくとも1つの他のクロックソースは、前記システムクロックと非同期の内部または外部クロックソースである、項目12に記載の方法。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1図1は、同期/トリガ出力を伴う、従来のタイムベースを示す。
図2図2は、改良されたタイムベースおよび同期/トリガ出力の実施形態を示す。
図3図3は、同期/トリガ出力のさらに別の実施形態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0013】
(詳細な説明)
種々の実施形態によると、同期/トリガイベント出力は、入力捕捉エッジイベントまたは出力比較エッジイベントと関連付けられることができる。同期/トリガ出力は、他のタイムベースを始動させる、ADC変換を始動させる、容量時間測定を始動または停止させる等のために使用されることができる。故に、マイクロコントローラ内の種々の制御機能は、トリガまたは同期されることができる。
【0014】
したがって、種々の実施形態は、他のタイムベースを同期させ、他の周辺機器イベントをトリガするために使用され得る、選択可能出力イベント信号を伴う、タイムベース周辺機器に関する。これらの特徴は、ユーザに、その最終用途において、イベントタイミングを構成するためのさらなる柔軟性をもたらす。より複雑な相互作用は、用途タイミングおよび測定要件を解決するために、周辺機器間で設定されることができる。
【0015】
図2に示されるように、タイムベース周辺機器200は、内部信号、例えば、コンパレータ140の出力信号、あるいはタイムベースのための同期またはトリガソースとして使用される複数の外部信号からの外部信号を選択する、入力マルチプレクサ120を有する。代替実施形態では、2つ以上の内部信号が、マルチプレクサ120を通して選択可能であってもよい。マルチプレクサ120によって選択された同期信号は、16/32ビットタイムベース110のタイマカウンタが、0にリセットされ、したがって、タイマの周期を設定すべきときを決定するであろう。トリガ信号は、カウンタ110が、カウントを始動するであろうときを決定するであろう。同期およびトリガ制御ユニット130は、選択された信号からこれらの制御信号を発生させるために使用される。タイムベースカウンタ110は、システムクロックであり得る、内部クロック信号、もしくはシステムクロックあるいは任意の他の内部または外部クロックソースから導出される選択可能クロック信号によって駆動される。
【0016】
トリガモードでは、タイマ周期は、概して、例えば、タイムベース110をリセットすることによって、内部で設定される。sync_out信号は、点線によって示されるように、例えば、コンパレータ140によって生成され、他のモジュールによって、同期ソースまたはトリガソースとして使用されることができる。本sync_out信号は、典型的には、タイマから内部で発生される同期信号であり、タイマが周期レジスタ150内に記憶された値に到達すると発生される。SYNCOSEL信号によって、交番sync_out信号が、マルチプレクサ250を通して選択される。本信号は、ユニット220によって、入力捕捉モードで動作する場合、入力捕捉イベント信号となり、またはユニット210によって、出力比較モードで動作する場合、比較一致信号となり得る。交番sync_out信号は、モジュールイベントに関連する付加的タイミング基準を提供する。
【0017】
出力比較論理ユニット210は、例えば、異なるタイマユニットまたはデジタル入力ポートからのデジタル値を比較し、一致の際に外部ピン215にもフィードされ得る出力信号を発生させるように動作可能である。加えて、本信号は、マルチプレクサ250の入力に別個にフィードされることができる。加えて、例えば、1つ以上の外部ピン225と結合される少なくとも1つのラッチを備える、入力捕捉論理220が存在してもよい。入力捕捉論理は、トリガされると、外部または内部デジタル信号を捕捉し、個別の出力論理信号を発生させるように設計されてもよい。入力捕捉ユニット220によって発生される出力論理信号はまた、マルチプレクサ250の別の入力にもフィードされる。
【0018】
加えて、タイムベース110は、システムクロックまたは任意の他のクロックソースからプログラム可能に動作されることができる。この目的を達成するために、複数のクロックソースのうちの1つを選択することができる、クロック選択ユニット270が、追加される。例えば、クロック選択ユニット270は、CPUと同期して動作するようにシステムクロックを選択してもよい。しかしながら、図2に示されるように、クロック選択ユニット130に提供される種々のクロック入力信号ととともに、二次クロックまたは外部クロック等の他の非同期クロックソースが、選択されてもよい。非同期クロック選択肢は、周辺機器が、必ずしも、システムクロックソースではないクロックソース、またはシステムクロックから導出されたクロックに由来して動作することを可能にする。これは、CPUおよびそのクロックソースが動作しているかどうかにかかわらず、周辺機器が、動作を継続し、種々のハードウェアイベントをトリガすることを可能にする。したがって、周辺機器は、タイムベース110から出力信号を受信することができ、CPU動作から独立して、種々のタスクを完了することができ、これによって、動作電力を低減させ得る。タイマモードにおいて適切な機能を確実にするために、同期されたタイマモードが、必要となり得る。そのようなモードは、マルチプレクサ120によって選択された同期ソースが、クロック選択ユニット270によって選択された同一ソースからクロッキングされることを要求し得る。これを確実にするために、タイムベース110およびトリガソースは、同期される。これは、特に、外部ソースが選択される場合、重要となり得る。しかしながら、外部ソースおよびタイムベース110は両方とも、システムクロックと同期または非同期である、クロックソースに由来して動作することができる。
【0019】
図2に示されるように、第2のセットのコンパレータ230および関連付けられた周期レジスタ240が、提供されてもよく、コンパレータ230の出力は、マルチプレクサ250のさらなる入力と結合される。マルチプレクサ250は、例えば、2つの信号ラインを使用して、2ビット信号であり得る、信号SYNCOSELによって制御される。選択可能同期/トリガ信号の数に応じて、より多くの制御ラインが、マルチプレクサ250を制御するために必要となり得る。例えば、図2に示されるように、マルチプレクサ250のためのさらなる制御ラインを要求するであろう、別の周辺機器論理ユニット235が、提供されてもよい。実施例として、アナログコンパレータユニット235は、アナログ値を比較し、内部または外部基準電圧等の所定の閾値を超えると、出力信号を発生させてもよい。アナログコンパレータユニット235の代わりに、またはそれに加え、さらなるデジタルコンパレータまたはイベント発生器ユニットがさらに、マイクロコントローラ内から付加的デジタルイベントを供給するために存在してもよい。統合されたアナログコンパレータは、次いで、マルチプレクサ250にもフィードされ得る、トリガ信号を発生させることができる。
【0020】
タイムベース周期一致/リセットイベントは、典型的には、図1に示されるように、従来のシステム内の他のタイムベース周辺機器を同期またはトリガするために使用されるであろう、唯一のイベントである。図2に示される実施形態は、2セットのコンパレータおよび周期レジスタ140/150および230/240によって、2つの異なる周期値間で選択可能にすることによって、既に拡張されている。種々の実施形態によるタイムベース周辺機器はさらに、複数の機能および動作モードを単一モジュール内で組み合わせる。したがって、他のイベントタイプも、特に、非タイムベース機能をトリガするために、モジュール外で使用するために利用可能である。
【0021】
種々の実施形態によると、これらの他の信号は、同期/トリガ出力260に割り当てられることができる。したがって、交番出力信号は、例えば、周辺機器内で利用可能なタイムベース機能に依存する。タイマモードでは、これは、例えば、タイムベース110と、コンパレータ/周期レジスタ140/150および230/240とによって提供されるようなトリガレジスタイベントであり得る。出力比較モードでは、これは、ユニット210によって提供される出力比較イベントであり得る。入力比較モードでは、これは、ユニット220によって示されるように、アナログコンパレータによって発生される論理信号であり得る。入力捕捉モードでは、これは、入力捕捉ユニット225によって示されるような入力捕捉イベント信号であり得る。他の信号は、図2に示されるように、適切に設計されたマルチプレクサ250によって使用されてもよい。
【0022】
種々の実施形態は、デバイスレベルルーティングを簡略化する。同期/トリガバス260に接続された周辺機器は、現時点では、より多くの信号へのアクセスを有する。これは、はるかに大きなタイミング柔軟性を提供する。例えば、以下の機能性が、種々の実施形態に従って実装されることができる。
−捕捉イベント後のゼロ捕捉タイムベース
−周期レジスタの代わりに、トリガレジスタを使用して、スレーブ化されたタイムベースの可変オフセットを提供する
−入力捕捉イベントに関するADC/DACをトリガする
−出力比較イベントに関するADC/DACをトリガする
−充電時間測定ユニット(CTMU)のためのトリガ信号を提供する
−入力捕捉イベント、出力比較エッジイベント、またはトリガレジスタイベントからワンショット遅延を予定する
−ユーザは、周辺機器相互作用を自動化するための多くの他の使用を開発し得る
【0023】
図3は、入力選択ユニットの例示的実施形態を示す。ここでは、マルチプレクサ120は、32個の入力信号を有し、マルチプレクサ250は、2つのsync_out信号間で選択することができる。sync_out信号は、第1の入力‘0’に、マルチプレクサ250の出力は、第2の入力‘1’にフィードされる。次の7つの入力は、捕捉/比較ユニットによって発生された同期信号によって取り込まれる。次の3つの入力は、割り込み信号であり、続く5つの入力信号は、タイマ同期信号である。続く4つの信号は、構成可能な論理セル(CLC)ユニットによって提供される。したがって、前述の信号は、マルチプレクサ120の入力‘0−20’を取り込む。ここでは、次の4つの入力は、反転され、入力‘25−27’は、3つのコンパレータ信号によって、入力‘28’は、ADコンバータトリガ信号によって、および入力‘29’は、キャパシタ時間測定ユニットからのトリガ信号によって取り込まれる。最後の2つの入力‘30’および‘31’は、反転される。本実施形態では、マルチプレクサ250は、2つの入力信号、すなわち、個別のタイムベースユニットからのsync_out信号と、さらなるマルチプレクサによって提供され得る、第2の信号のみを受信する。したがって、第2の信号は、交番sync_out信号と見なされることができる。故に、単一ビットSYNCOSELのみ、制御マルチプレクサ250を制御するために必要とされる。
【0024】
したがって、図3は、同期およびトリガ入力の可能性として考えられる実装を示す。最小限でも、デバイス上の全ての他のタイムベース周辺機器の同期出力は、タイムベース同期の目的のために、モジュールに利用可能になるはずである。これは、利用可能である場合、全ての他のMCCP/SCCPモジュールおよび離散タイマを含む。他の非タイムベース入力は、モジュールのためのトリガソースとして使用されるであろう。パルスイベントまたは時間遅延をもたらすために必要であり得る、任意の外部ソースが、トリガ入力として接続され得る。これらは、外部割り込みピン、コンパレータ出力、AOC変換イベント等を含む。CLC出力は、トリガソースのより広範な選択へのアクセスを提供し、また、ユーザが、複雑なトリガイベントを設定することを可能にする。
図1
図2
図3