(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記貫通孔が楕円形である場合、前記貫通孔は、前記一面に対する垂直方向に沿って見た前記拡散部の外縁の最大寸法より、長径の寸法が大きく、短径の寸法が小さいことを特徴とする請求項2に記載の光源装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に係る照明装置においては、前記貫通孔が前記LED光源の出光面より大きく、該貫通孔の縁部の一部が前記LED光源の出光面及び前記LED基板の間に配置される構成である。
【0006】
すなわち、特許文献1に係る照明装置においては、前記LED基板の厚み方向において、前記貫通孔の位置が前記LED光源の出光面と整合せず、ずれている構成であり、前記LED光源の出光面の付近に反射シートが欠けている領域が多く存在する。従って、前記LED光源の付近で均一な光の反射ができず、輝度ムラが生じるという問題がある。
【0007】
本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、基板の一面に実装された発光素子と、前記一面上に設けられ、該発光素子からの光
を反射する反射シートとを備える光源装置において、前記発光素子の出光面側に設けられ、該発光素子からの光を拡散させる拡散部を備え、前記反射シートは、対向縁間の寸法が前記
一面に対する垂直方向
に沿って見た前記拡散部の大きさ以下である部分を含む貫通孔を有し、前記
一面に対する垂直方向
に沿って見た前記貫通孔は前記拡散部と整合する位置に設けられることにより、前記反射シートが前記基板の前記一面から浮き上がることを防止し、かつ、前記拡散部の付近にて反射シートが欠けている領域を減らすことができ、前記反射シートの浮き上がり及び反射シートの欠けに起因する輝度ムラの発生を抑制できる光源装置及び表示装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る光源装置は、基板の一面に実装された発光素子と、前記一面上に設けられ、該発光素子からの光
を反射する反射シートとを備える光源装置において、前記発光素子の出光面側に設けられ、該発光素子からの光を拡散させる拡散部を備え、前記反射シートは、対向縁間の寸法が前記
一面に対する垂直方向
に沿って見た前記拡散部の大きさ以下である部分を含む貫通孔を有し、前記
一面に対する垂直方向
に沿って見た前記貫通孔は前記拡散部と整合する位置に設けられていることを特徴とする。
【0009】
本発明にあっては、前記反射シートの前記貫通孔が前記
一面に対する垂直方向
に沿って見た前記拡散部の大きさ以下である部分を有し、該貫通孔、すなわち、反射シートの欠けが、前記
一面に対する垂直方向
に沿って見て、前記拡散部の外縁からはみ出すことを減らすように構成されているので、前記反射シートが前記貫通孔付近で前記基板の前記一面から浮き上がることが拡散部によって阻止され、かつ反射シートの欠けにより輝度ムラが発生することを抑制できる。
【0010】
本発明に係る光源装置は、前記貫通孔の周縁部に切れ目を形成してあることを特徴とする。
【0011】
本発明にあっては、前記貫通孔の周縁部に切れ目を形成し、該貫通孔の変形を容易にする。
【0012】
本発明に係る光源装置は、前記貫通孔は円形であり、前記切れ目は、前記貫通孔の縁から離れて、前記貫通孔の径方向に沿って複数形成され、前記貫通孔に対して対称的に配置されていることを特徴とする。
【0013】
本発明にあっては、前記切れ目を、円形である前記貫通孔の縁から離れて、該貫通孔の径方向に沿って複数形成して、該貫通孔の自由な変形をある程度制限することにより、該貫通孔の変形の容易性及び原の形状への復元性を共に図る。
【0014】
本発明に係る光源装置は、前記貫通孔は、楕円形であり、前記
一面に対する垂直方向
に沿って見た前記拡散部の外縁の最大寸法より、長径の寸法が大きく、短径の寸法が小さいことを特徴とする。
【0015】
本発明にあっては、前記貫通孔の短径の寸法が、前記
一面に対する垂直方向
に沿って見た前記拡散部の外縁の最大寸法より小さいことから、該貫通孔の長径方向への前記拡散部の相対的移動を抑制する。
【0016】
本発明に係る光源装置は、前記切れ目は、前記貫通孔の縁から離れ、該縁に沿って形成されていることを特徴とする。
【0017】
本発明にあっては、前記切れ目は、前記貫通孔の縁から離れ、該縁に沿って形成され、該貫通孔の自由な変形をある程度制限することにより、該貫通孔の変形の容易性及び元の形状への復元性を共に図る。
【0018】
本発明に係る光源装置は、前記貫通孔の周縁部に、該貫通孔の縁に沿って折り目を形成してあることを特徴とする。
【0019】
本発明にあっては、折り目が形成されていることから、該折り目に対して前記貫通孔の縁部側が、前記
一面に対する垂直方向に変形し易くなるので、前記貫通孔を含む該貫通孔周辺での変形がより容易になる。
【0020】
本発明に係る表示装置は、前述の発明の何れか一つに記載の光源装置と、該光源装置からの光を用いて画像表示を行う表示パネルとを備えることを特徴とする。
【0021】
本発明にあっては、前記光源装置の光源から出射された光は前記表示パネルに出射され、該表示パネルはかかる光を用いて画像を表示する。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、発光素子の実装された基板の一面から反射シートが浮き上がることを防止し、かつ、前記拡散部の付近にて反射シートが欠けている領域を減らすことができ、前記反射シートの浮き上がり及び反射シートの欠けに起因する輝度ムラの発生を抑制できる。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下に、本発明の実施の形態に係る光源装置及び表示装置をテレビジョン受像機に適用した場合を例として図面に基づいて詳述する。
【0025】
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1に係るテレビジョン受像機の概略構成を示す分解斜視図であり、
図2は本発明の実施の形態1に係るテレビジョン受像機の要部構成を示す分解斜視図である。図中符号100はテレビジョン受像機を示す。
【0026】
テレビジョン受像機100は、液晶表示部Bと、該液晶表示部Bを挟むようにして収容する表裏両キャビネットC,Dと、スタンドEとを備えて構成される。液晶表示部Bは、全体として横長の方形(矩形状)をなし、縦置き状態で収容されている。この液晶表示部Bは、
図2に示すように、表示パネルである液晶パネルHと、光源装置Aとを備え、液晶パネルH及び
光源装置Aなどが枠状のベゼルJなどにより一体的に保持されるようになっている。
【0027】
図3は本発明の実施の形態1に係るテレビジョン受像機100の要部構成を示す断面図であり、
図4は本発明の実施の形態1に係るテレビジョン受像機100の光源装置Aの一部を分解した模式的斜視図であり、
図5は本発明の実施の形態1に係るテレビジョン受像機100の光源ユニットの構成を示す部分的斜視図である。また、
図6は
図5のA−A線による断面図である。
【0028】
本発明の実施の形態1に係るテレビジョン受像機100は、画像を表示する表示面を前側に有する表示部70(液晶パネルH)と、該表示部70の後側に配されている光源ユニット10を含む光源装置Aと、表示部70の周縁部及び光源装置Aの後側を隠蔽するキャビネット71(C,D)とを備えている。
【0029】
表示部70は、表示面を有する表示パネル72と、該表示パネル72の後側に配されている光学シート73とを有する。表示パネル72の周縁部は、前保持枠体74と、後保持枠体75とにより前後に挾着保持されており、後保持枠体75が後述するバックライトシャーシ6の周縁部に取付けられている。
【0030】
光学シート73は、光源が発光した光を拡散する比較的厚肉の拡散板と、反射偏光板、プリズムシート、拡散シート等の比較的薄肉の合成樹脂シートが積層された構成を有している。
【0031】
バックライトシャーシ6は板部61及び該板部61の周縁に連なる枠部62を有し、該枠部62に光学シート73の前記拡散板の周縁部を支持している。
【0032】
キャビネット71は、表示部70の周縁部前側を隠蔽するキャビネット前分体71aと、光源ユニット10の周縁部及び後側を隠蔽する深皿形状のキャビネット後分体71bとを有し、例えば、バックライトシャーシ6の枠部62に雄螺子により取付けられている。
【0033】
本発明に係る光源装置Aは、複数の光源ユニット10を備えている。光源ユニット10は、表示部70の後側に装着されるもので、碁盤目のように並置される複数の発光ダイオード1と、該発光ダイオード1をその一面2aに並設して実装してあり、格子状に並置される複数の基板2と、光が出射される発光ダイオード1の出光面を覆い、該発光ダイオード1が発光した光を拡散させる複数のレンズ3(拡散部)とを備えている。
【0034】
また、光源装置Aは、レンズ3及び基板2の一面2aの間に配される貫通孔41を有し、発光ダイオード1が発光した光を表示部70側に反射させる反射シート4を備えている。更に、光源装置Aは、光源ユニット10同士を電気的に接続するコネクタ5と、光源ユニット10を保持するバックライトシャーシ6とを備えている。反射シート4は光源ユニット10の基板2の一面2aに載置されている。
【0035】
光源ユニット10は、例えば、5つの発光ダイオード1が一列に実装されたもの及び6つの発光ダイオード1が実装されたもの2種である。これらは夫々の長手方向に直線状に併置されており、コネクタ5によって接続されている。複数の光源ユニット10、10、…10はバックライトシャーシ6の板部61に取り付けられ、保持されている。
【0036】
基板2は
図4及び
図5に示すように短冊状をなし、略矩形をなすバックライトシャーシ6の一面6aに長手方向及び幅方向に適宜離隔して並置されている。基板2の一面2aには複数の発光ダイオード1を長手方向に適宜間隔を離隔して実装している。
【0037】
また、基板2の他面2bには、光源ユニット10をバックライトシャーシ6に保持させる複数の掛止部20,20,…20を複数個所に設けている。掛止部20は金属製であり、弾性変形可能である。
【0038】
一方、バックライトシャーシ6は金属板を成形してなり、略矩形をなす平板状の板部61及び該板部61の周縁に連なる枠部を有し、板部61の一面6aに基板2を長手方向及び幅方向に並べて収容保持してある。なお、バックライトシャーシ6は光源ユニット10からの伝導される熱を大気中に放熱する放熱板としての役割を兼ねている。
【0039】
板部61には、基板2と当接する箇所に、基板2の掛止部20が掛止する掛止スリット63を複数設けている。掛止スリット63は、板部61の長手方向を長径方向とする長孔の形状を有している。なお、掛止スリット63の形状は、長孔に限るものでなく、板部61の長手方向に伸びるスリット状であってもよい。掛止スリット63は開口を構成する。
【0040】
また、板部61の一面6aには、掛止スリット63を有する凹部64を形成している。凹部64は、板部61の一面6aから反対側に向けて凹設され、一面6a側に開口を有し、底側に掛止スリット63が設けられている。凹部64の前記開口及び掛止スリット63は、基板2の他面2bの短手方向の寸法より小さく、基板2が板部61に保持された際には、基板2によって、凹部64の前記開口及び掛止スリット63が覆われるように構成されている。
【0041】
以上においては、掛止スリット63を有する凹部64が設けられている場合を例として説明したが、これに限るものでなく、凹部64を省略し、掛止スリット63のみを設けた構成であっても良い。
【0042】
一方、
図5及び
図6に示しているように、発光ダイオード1は、基板2の長手方向に離隔して例えば5個、又は6個実装されており、発光ダイオード1夫々に対応してレンズ3が、発光ダイオード1の出光面側に設けられている。レンズ3は、例えば、接着剤にて取付けられている。
【0043】
レンズ3は、発光ダイオード1が発光した光を四方に拡散させるための半球状をなす透光部31と、基板2の一面2aに沿って透光部31の周縁から突設された筒状の円周部32とを備えている。
【0044】
レンズ3の円周部32は、基板2の一面2aに対する垂直方向(以下、単に垂直方向という。)から見て円形状をなしており、前記垂直方向における面積が貫通孔41と同一か若干大きい。また、レンズ3と基板2の一面2aとの間に反射シート4の貫通孔41の周縁部を介在させてある。以下、前記垂直方向において、円周部32の縁をレンズ3の外縁という。
【0045】
反射シート4は、高反射性を有し、バックライトシャーシ6に対応して略矩形をなす一枚の合成樹脂シートからなり、レンズ3各々に対応する箇所に貫通孔41が設けられている。また、コネクタ5各々に対応する箇所には第2貫通孔42が形成されており、第2貫通孔42は略矩形をなしている。
【0046】
貫通孔41は前記垂直方向から見たレンズ3の形状に倣う形状を有している。本実施の形態において、貫通孔41は円形状を有しており、レンズ3の外縁と同一か若干小径を有する。また、貫通孔41は前記垂直方向において、レンズ3の位置と整合するように配置されている。
【0047】
換言すれば、前記垂直方向において、貫通孔41は、レンズ3の外縁内に収まり、レンズ3の外縁からはみ出さないように構成されている。
【0048】
上述したように、本発明の実施の形態1に係るテレビジョン受像機100においては、反射シート4の貫通孔41の大きさ(面積)が前記垂直方向におけるレンズ3の形状(以下、単にレンズ3の形状と言う。)と同一か若干小さい。従って、本発明の実施の形態1に係るテレビジョン受像機100の組み立ての際に、作業者は貫通孔41をレンズ3の位置に合わせて反射シート4を基板2側に押し下げれば良い。斯かる際、貫通孔41が適宜変形することによりレンズ3を通過するので、これによって、反射シート4を基板2の一面2a(バックライトシャーシ6の板部61)上に敷き備えることができる。
【0049】
本発明の実施の形態1に係るテレビジョン受像機100は、以上のような構成を有することから、反射シート4が基板2の一面2aから浮き上がることを未然に防止できる。以下、詳しく説明する。
【0050】
反射シート4を基板2側に押し下げることによって貫通孔41がレンズ3を通過するが、本来、貫通孔41の大きさ(面積)はレンズ3の形状に係る面積より小さい(
図6参照)。すなわち、反射シート4を敷き備えた場合は、貫通孔41に係る縁部がレンズ3及び基板2の間に介在し、かつレンズ3の外縁よりも、レンズ3の中央の発光ダイオード1側に位置する。
【0051】
従って、何らかの原因により、反射シート4が基板2の一面2aから浮き上がろうとする場合であっても、貫通孔41に係る縁部がレンズ3の外縁に引っ掛かるので、反射シート4の浮き上がりがレンズ3によって抑制される。これによって、本発明の実施の形態1に係るテレビジョン受像機100においては、簡単な構成にて反射シート4の浮き上がりを未然に防止できる。
【0052】
また、以上の構成を有することから、前記垂直方向において、貫通孔41がレンズ3の位置と整合するように反射シート4を敷き備えた場合、該垂直方向において、貫通孔41がレンズ3の外縁からはみ出さないようになる。
【0053】
従って、レンズ3を介して出光される発光ダイオード1からの光を全て光学シート73側に反射することができる。前記垂直方向において、貫通孔41(縁部)がレンズ3の外縁からはみ出している場合、はみ出している部分では反射シート4が欠けているので反射ができず、表示パネル72における輝度ムラの原因となる。しかし、本発明の実施の形態1に係るテレビジョン受像機100においては、このようにレンズ3(発光ダイオード1)付近にて輝度むらが発生することを防止できる。
【0054】
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2に係るテレビジョン受像機100は、本発明の実施の形態1と略同様の構成を有するが、反射シート4の構成において相違する。以下、詳しく説明する。
図7は本発明の実施の形態2に係るテレビジョン受像機100において、反射シート4を部分的に示す概略図である。
図7では、貫通孔41とレンズ3との位置関係を表すため、レンズ3を破線にて示している。
【0055】
反射シート4は、実施の形態1と同様、高反射性を有し、バックライトシャーシ6に対応して略矩形をなす一枚の合成樹脂シートからなり、レンズ3各々に対応する箇所に貫通孔41が設けられている。
【0056】
貫通孔41は前記垂直方向から見たレンズ3の形状に倣う円形状を有しており、レンズ3の外縁と同一か若干小径を有する。また、貫通孔41は前記垂直方向において、レンズ3の位置と整合するように配置されている。
【0057】
また、貫通孔41はその縁部に放射方向へ切り込まれた複数の切れ目42が形成されている。切れ目42は、貫通孔41の周縁から離れて、貫通孔41の径方向に沿って複数形成されており、切れ目42は貫通孔41に対して、図面視上下方向にて対称的に配置されている。
【0058】
本発明の実施の形態2に係るテレビジョン受像機100は、反射シート4が以上のような構成を有することから、貫通孔41を含む貫通孔41周辺での変形がより容易になる。従って、作業者が反射シート4を基板2側に押し下げて、貫通孔41にレンズ3を通過させて、反射シート4を基板2の一面2a(バックライトシャーシ6の板部61)上に敷き備える組み立て作業がより容易になる。
【0059】
本発明の実施の形態2に係るテレビジョン受像機100は、切れ目42が貫通孔41の縁から離れて形成されているので、切れ目42が貫通孔41の縁から形成されている場合に生じ得る不具合を未然に防止できる。
【0060】
すなわち、切れ目42が貫通孔41の縁から形成されている場合は、言わば反射シート4において貫通孔41の縁部が複数部分に切断されたような状態であり、個々の部分の変形が自由に行われる。従って、反射シート4を組み立てる際、反射シート4の貫通孔41の縁部分(以下、単に孔縁部分という。)の一部が、前記垂直方向にめくれ上がり、レンズ3に引っかかったまま残ってしまう虞がある。このような場合、斯かる反射シート4の孔縁部分が影になり、輝度ムラが生じる。
【0061】
しかし、本発明の実施の形態2に係るテレビジョン受像機100では、切れ目42が貫通孔41の縁から離れて形成されているので、変形にある程度の制限がかかる。すなわち、切れ目42によって、貫通孔41がレンズ3を通過する際、貫通孔41が容易に変形するが、切れ目42が貫通孔41の縁から離れて形成されているので、貫通孔41がレンズ3を通過した後は、原の形状に戻りやすくなり、上述したような問題が生じない。
【0062】
実施の形態1と同様の部分については、同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
【0063】
(実施の形態3)
本発明の実施の形態3に係るテレビジョン受像機100は、本発明の実施の形態1と略同様の構成を有するが、反射シート4の構成において相違する。以下、詳しく説明する。
図8は本発明の実施の形態3に係るテレビジョン受像機100において、反射シート4を部分的に示す概略図である。
【0064】
反射シート4は、実施の形態1と同様、高反射性を有し、バックライトシャーシ6に対応して略矩形をなす一枚の合成樹脂シートからなり、レンズ3各々に対応する箇所に貫通孔41Aが設けられている。
図8では、貫通孔41Aとレンズ3との位置関係を表すため、レンズ3を破線にて示している。
【0065】
貫通孔41Aは前記垂直方向から見た場合、楕円形状を有するように形成されている。例えば、貫通孔41Aは、図面視上下方向が長径となる楕円状を有しており、前記垂直方向において、レンズ3の位置と整合するように配置されている。
【0066】
貫通孔41Aは、前記垂直方向でのレンズ3の外縁の最大寸法より、長径の寸法が大きく、短径の寸法が小さい。すなわち、貫通孔41Aの長径はレンズ3のそれより大きいが、貫通孔41Aの短径はレンズ3のそれと同一か若干小さい。
【0067】
本発明の実施の形態3に係るテレビジョン受像機100は反射シート4が以上のような構成を有することから、貫通孔41Aの長径に係る縁間の間隔が、前記垂直方向でのレンズ3の外縁の寸法より小さい。従って、反射シート4を敷き備えた場合、貫通孔41Aにおける長径に係る縁部がレンズ3の外縁に引っ掛かるので、反射シート4の浮き上がりがレンズ3によって抑制される。これによって、本発明の実施の形態3に係るテレビジョン受像機100においては、簡単な構成にて反射シート4の浮き上がりを未然に防止できる。
【0068】
また、反射シート4が以上のような構成を有することから、貫通孔41Aを含む貫通孔41A周辺での変形がより容易になる。従って、反射シート4を基板2の一面2a(バックライトシャーシ6の板部61)上に敷き備える組み立て作業がより容易になる。
【0069】
更に、本発明の実施の形態3に係るテレビジョン受像機100は、貫通孔41Aの短径がレンズ3のそれと同一か若干小さいので、長径方向へのレンズ3の相対移動が制限される。従って、前記長径方向への移動が自由である場合に比べ、前記垂直方向において、貫通孔41(縁部)がレンズ3の外縁からはみ出ることを抑えることができる。よって、レンズ3付近に反射シート4がない部分が存在することにより、表示パネル72において輝度ムラが生じる問題を極力低減させることが出来る。
【0070】
すなわち、レンズ3の外縁より大きい径を有する従来技術の貫通孔に比べると、本発明に係る貫通孔41Aは以下のような特徴を有する。
1.長孔方向:レンズ3の直径<貫通孔41Aの長径≦従来技術の貫通孔の直径
2.短孔方向:貫通孔41Aの短径<レンズ3の直径<従来技術の貫通孔の直径
【0071】
従って、本発明に係るテレビジョン受像機100においては、前記垂直方向にてレンズ3と貫通孔41Aとの位置ずれが生じず、位置ずれがない分は、従来技術での反射シートの欠損領域よりも、本発明に係る貫通孔41Aの長径側の領域の方が、局所的な輝度ムラに対して改善されている。
【0072】
実施の形態1と同様の部分については、同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
【0073】
(実施の形態4)
本発明の実施の形態4に係るテレビジョン受像機100は、本発明の実施の形態3と略同様の構成を有するが、反射シート4の構成において相違する。以下、詳しく説明する。
図9は本発明の実施の形態4に係るテレビジョン受像機100において、反射シート4を部分的に示す概略図である。
図9では、貫通孔41Aとレンズ3との位置関係を表すため、レンズ3を破線にて示している。
【0074】
反射シート4は、実施の形態3と同様、高反射性を有し、バックライトシャーシ6に対応して略矩形をなす一枚の合成樹脂シートからなり、レンズ3各々に対応する箇所に貫通孔41Aが設けられている。
【0075】
貫通孔41Aは前記垂直方向から見て楕円形状を有しており、前記垂直方向において、レンズ3の位置と整合するように配置されている。
【0076】
また、貫通孔41Aはその縁部にてその形状に沿って複数の切れ目42Aが形成されている。より詳しくは、切れ目42Aは、例えば、貫通孔41Aの長径に係る縁(以下、長径縁と言う)から離れて、該長径縁の形状に沿って形成されている。切れ目42Aは、貫通孔41Aの両長径縁側に各々形成されており、相互対称する。
【0077】
また、以上の構成に限るものでなく、切れ目42Aは、例えば、貫通孔41Aの短径に係る縁(以下、短径縁と言う)側に、該短径縁から離れて、該短径縁の形状に沿って形成された構成であっても良い。
【0078】
更に、これに限るものでなく、貫通孔41Aが楕円形状でなく、例えば、円形状であっても良い。
【0079】
本発明の実施の形態4に係るテレビジョン受像機100は、反射シート4が以上のような構成を有することから、貫通孔41Aを含む貫通孔41A周辺での変形がより容易になる。従って、作業者が反射シート4を基板2側に押し下げて、貫通孔41Aにレンズ3を通過させて、反射シート4を基板2の一面2a(バックライトシャーシ6の板部61)上に敷き備える組み立て作業がより容易になる。
【0080】
実施の形態1と同様の部分については、同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
【0081】
(実施の形態5)
本発明の実施の形態5に係るテレビジョン受像機100は、本発明の実施の形態1と略同様の構成を有するが、反射シート4の構成において相違する。以下、詳しく説明する。
図10は本発明の実施の形態5に係るテレビジョン受像機100において、反射シート4を部分的に示す概略図である。
【0082】
反射シート4は、実施の形態1と同様、高反射性を有し、バックライトシャーシ6に対応して略矩形をなす一枚の合成樹脂シートからなり、レンズ3各々に対応する箇所に貫通孔41が設けられている。
図10では、貫通孔41とレンズ3との位置関係を表すため、レンズ3を破線にて示している。
【0083】
貫通孔41は前記垂直方向から見た場合、円形状を有するように形成されており、前記垂直方向において、レンズ3の位置と整合するように配置されている。
【0084】
また、貫通孔41はその縁部にてその形状に倣った形状の折り目43が形成されている。より詳しくは、貫通孔41の縁から離れた位置に、該縁に沿って折り目43が形成されている。折り目43は、前記垂直方向での大きさにおいて、レンズ3より直径が若干小さい円形状なしている。
【0085】
本発明の実施の形態5に係るテレビジョン受像機100は、反射シート4が以上のような構成を有するので、折り目43に対して貫通孔41の縁側部分が、前記垂直方向に変形し易い。従って、貫通孔41を含む貫通孔41周辺での変形がより容易になり、作業者が反射シート4を基板2の一面2a(バックライトシャーシ6の板部61)上に敷き備える組み立て作業がより容易になる。
【0086】
実施の形態1と同様の部分については、同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
【0087】
また、本発明に係るテレビジョン受像機100は、以上の記載に限るものでない。
一般に、バックライトシャーシ6は、他面(背面)全面を保持されるのではなく、周縁部等その一部がブロック等にて保持される形で組み立てが実施される。従って、バックライトシャーシ6の他面側に所定の装置を設置することが可能である。また、バックライトシャーシ6には、一般に複数の貫通孔が形成されている。
【0088】
従って、反射シート4の組み立ての際、バックライトシャーシ6の他面側に減圧機/加圧機をセットして、これを作動させた状態で反射シート4の組み立て作業を行うことにより、反射シート4がバックライトシャーシ6側に吸引されて、レンズ3に貫通孔41,41Aを通過させる作業がよりし易くなる。