特許第6240922号(P6240922)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6240922
(24)【登録日】2017年11月17日
(45)【発行日】2017年12月6日
(54)【発明の名称】自動車用ロックおよび製造方法
(51)【国際特許分類】
   E05B 85/02 20140101AFI20171127BHJP
【FI】
   E05B85/02
【請求項の数】11
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2013-552103(P2013-552103)
(86)(22)【出願日】2012年1月30日
(65)【公表番号】特表2014-507581(P2014-507581A)
(43)【公表日】2014年3月27日
(86)【国際出願番号】DE2012000069
(87)【国際公開番号】WO2012103869
(87)【国際公開日】20120809
【審査請求日】2015年1月30日
(31)【優先権主張番号】102011010175.6
(32)【優先日】2011年2月2日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】510222604
【氏名又は名称】キーケルト アクツィーエンゲゼルシャフト
(74)【代理人】
【識別番号】100107456
【弁理士】
【氏名又は名称】池田 成人
(74)【代理人】
【識別番号】100136722
【弁理士】
【氏名又は名称】▲高▼木 邦夫
(74)【代理人】
【識別番号】100162352
【弁理士】
【氏名又は名称】酒巻 順一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100123995
【弁理士】
【氏名又は名称】野田 雅一
(74)【代理人】
【識別番号】100148596
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 和弘
(74)【代理人】
【識別番号】100104411
【弁理士】
【氏名又は名称】矢口 太郎
(72)【発明者】
【氏名】ベンデル、トルステン
(72)【発明者】
【氏名】キッペス、トーマス
(72)【発明者】
【氏名】ミュラー、ドロシア
(72)【発明者】
【氏名】ゴッツェン、クラウス
【審査官】 家田 政明
(56)【参考文献】
【文献】 特開2006−144278(JP,A)
【文献】 独国特許出願公開第102007049078(DE,A1)
【文献】 特開2009−185539(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E05B 1/00−85/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロックハウジング(3、4)及びロックカバー(2)と、ロックケース(9)と、当該ロックケース(9)のベース面に搭載されたロック機構と、当該ロック機構を開錠する起動装置と、を有するロックであって、
前記ロックカバー(2)は、前記ロックハウジング(3、4)の側面から膨出して設けられ、前記起動装置の一部であるボーデンケーブルをその内部に収容し、
前記起動装置の起動レバーは、前記ロックカバー(2)の枢動自在なフラップ(5)によって少なくとも部分的に覆われ、前記フラップ(5)は互いに垂直に接する2つの壁部(5a、5b)を含み、前記2つの壁部の縦断端部と横断端部とが、前記フラップの閉鎖状態で、前記ロックカバー(2)の壁部(15、16)と係合することにより前記2つの壁部(5a、5b)が前記ロックカバー(2)の上面及びそれに接する側面と各々面一となり、
前記フラップ(5)は、前記ロックケース(9)のベース面に対して垂直な軸に開閉可能に取り付けられており、前記フラップ(5)の一方の前記壁部(5a)が前記フラップの閉鎖状態で前記ロックケース(9)のベース面と対向し、前記フラップ(5)は、前記ロックケース(9)のベース面に対して平行に枢動可能であることを特徴とする、ロック。
【請求項2】
前記閉鎖状態の際に前記フラップがラッチ係合可能とされる戻り止め機構(6、19)を有する、請求項1に記載のロック。
【請求項3】
前記戻り止め機構は、前記フラップ(5)の一部であるフックを有する弾性レバー(6)を含む、請求項2に記載のロック。
【請求項4】
前記ボーデンケーブルは、前記ロックハウジング(3、4)の開口部(7)を通って延出し、前記起動レバーに取り外し自在に接続されている、請求項3に記載のロック。
【請求項5】
前記フラップ(5)は、当該フラップを開くために、前記ロックハウジング(3、4)の開口部(7)から離れるように開閉可能に取り付けられている、請求項4に記載のロック。
【請求項6】
前記戻り止め機構は、前記閉鎖状態において前記フラップをラッチ係合するために、前記ロックハウジングの開口部(7)に当接する、請求項5に記載のロック。
【請求項7】
前記起動装置の構成部品は前記ロックハウジングの開口部(7)を通って延出され、前記開口部は金属でできた補強インサート(8)により強化されている、請求項6に記載のロック。
【請求項8】
前記フラップ(5)の縁部は、前記フラップ(5)が閉じられると、前記ロックハウジングの1つの溝部または1若しくは幾つかの溝状部(21)に挿入される、請求項7に記載のロック。
【請求項9】
前記ロックハウジング(3、4)は、前記起動レバーの一端部(20)に隣接して配置される少なくとも1つの内壁(22)を含む、請求項8に記載のロック。
【請求項10】
請求項1に記載のロック(1)を製造する方法であって、
前記ロックハウジングを含むハウジング部品を製造することを含み、当該製造において、一体成形体として備え付けられ且つ射出成型によってプラスチックから作られる、フラップ(5)を備える前記ロックカバーを製造する方法。
【請求項11】
前記フラップ(5)が無負荷状態において開くように、前記フラップ(5)を有する前記ハウジング部品を製造する工程を有する、請求項10に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車または建物用の請求項1に記載の一般的特徴を有するロックおよび製造方法に関する。自動車用ロックを使用して、自動車ドアまたは後部ドア(テールゲート)が施錠される。建物のドアまたはゲートはまた、上述のタイプのロックにより施錠することが可能である。
【背景技術】
【0002】
上述のロックは、主に、ロック機構を有するロックケースを含み、このロック機構は前記ロックケース上に搭載されており、さらに少なくとも回転ラッチおよび少なくとも爪部と、ロックハウジングと、当該ハウジングの少なくとも一部を覆うカバーと、適用可能な場合少なくともロック手段および少なくとも起動装置とを有する。ロックハウジングのための前記カバーは、一般に、いわゆるロックカバーにより提供される。自動車のドアまたは後部ドアを施錠するため、前記回転ラッチは、ほとんどの場合車体に配設されたボルト把持部の周りに係合し、その後前記爪部によってロックされて完全な閉鎖位置と称される施錠位置になる。前記少なくとも1つの起動装置は、ラッチ係合配置を開放するように働き、ドアまたは後部ドアを開錠する。自動車の起動装置は、多くの場合内部ドアハンドルおよび外部ドアハンドルである。それぞれに設置されたロック手段でロックを施錠すると、ロック起動は無効化される、または開錠すると、ロック起動は再有効化される。
【0003】
ロックケースは、1つまたは幾つかの側壁を有するベース面を含む。ロックケースの側壁は、ベース面に対して直角を形成する。概して、2つの側壁は相互に向かい合うように提供される。この例の場合、ロックケースはU字型断面を有する。ロックケースが平板である場合は、ロックプレートと呼ばれる。ロックケースへの下記の任意の参照はまた、ロックプレートの場合も含む。
【0004】
回転ラッチおよび爪部は一般にロックケースに回転自在に搭載され、ほとんどの場合金属で作られており、好ましくは該ロックケースのベース面に搭載されている。多くの場合、ロックケースはさらなる機能を備えており、例えば車両のドアまたは車両の後部ドアをロック固定するのに使用可能なものである。また、爪部を戻り止め位置に固定可能な回転自在な回転防止レバーなどの他の構成部品または部品をロックケースに固定することも可能である。通常、この設置には、回転ラッチおよび/または爪部の追加的な回転自在な固定を提供するために使用される、一般に金属で作られた補強プレートを含む。回転ラッチおよび爪部は、通常ロックケースと補強プレートとの間に配置される。
【0005】
自動車のロックの構成部品は、一般にダストおよび湿気などの環境による影響から保護されなければならず、これはロックハウジングの主な課題である。ロックハウジングは、重量の問題で通常プラスチックで作られており、いくつかの部品で構成することも可能である。
【0006】
要約すると、ロックは、結果として以下のように構成することが可能である。ロック機構は通常金属で作られ、ロックケースのベース面に設置される。この上に、通常プラスチックで作られたロックハウジングまたはロックハウジング部品が挿入または配置される。この後、ロック機構の構成部品である例えば回転ラッチおよび爪部などを回転自在に搭載するのを補助する、通常金属で作られた補強プレートが配置される。ロックハウジングは通常、この後ロックカバーによって覆われる。しかしながら、このようなカバーは、その少なくとも一部は、中央ロック駆動部用のカバーのハウジングなどの他のアセンブリユニットによって提供され得る。これら他のカバー部品はまた、下記においてロックカバーという総称の下で含まれるものである。
【0007】
このようなロックはまた、起動装置を含む。爪部によって回転ラッチの開錠位置への枢動が妨げられているラッチ係合されたロック機構は、起動装置の助けを借りて開錠することが可能である。このような起動装置の一般的な構成部品は、ロックのための起動レバーである。起動レバーが起動されると、すなわち、最初の位置から最終位置まで移動されると、ロック機構は開錠される。この起動レバーは、多くの場合ボーデンケーブルによってドアハンドルに接続されている。起動レバーは、ハンドルが起動されると、ボーデンケーブルによって作動される。ロックは、2つの起動レバーも含むことが可能である。そして、通常、一方の起動レバーは内部ドアハンドルによって作動され、他方の起動レバーは外部ドアハンドルによって動作される、この動作によりラッチ係合されたロック機構の開錠が可能となる。
【0008】
本発明のロックは、選択肢として上に列挙したような、ロックの1つまたは幾つかの特徴を含むことができる。特に、本発明のロックは、集約された配合を含む。任意の組み合わせが可能である。
【0009】
自動車のドアを施錠するためのロックハウジングを含むロックは、独国特許出願公開第199 55 693 A1号明細書に開示されている。前記ロックは、機械的な接続手段を少なくとも部分的に覆うカバーを含む。
【0010】
前記カバーは、クラムシェルによって保持されるようになっている。前記クラムシェルは、フォイルヒンジの助けを借りて旋回する(スイベル)ように搭載されている。
【0011】
また、ロック起動のための機械的接続手段が別個のカバー部品によって保護される自動車用ロックも存在する。
この出願の発明に関連する先行技術文献情報としては、以下のものがある(国際出願日以降国際段階で引用された文献及び他国に国内移行した際に引用された文献を含む)。
(先行技術文献)
(特許文献)
(特許文献1) 仏国特許出願公開第2925561号明細書
(特許文献2) 独国特許出願公開第10144166号明細書
(特許文献3) 独国特許出願公開第19955693号明細書
(特許文献4) 独国特許出願公開第102007049078号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明は、製造努力をほとんど要せずに製造可能な信頼性のある機能的なロックを提供するという課題を有する。
【課題を解決するための手段】
【0013】
この課題を解決するための自動車用ロックは、請求項1に記載の特徴を含む。有利な実施形態は、従属請求項に記載されている。製造方法も、従属請求項に開示されている。
【0014】
ロック機構を有するロックケースと、ロックハウジングと、カバーと、起動装置とを有する、課題を解決するためのロックが提供される。レバー、好ましくは前記起動装置の起動レバーは、前記カバーの枢動自在なフラップによって少なくとも部分的に覆われる。これにより一方で、起動レバーの機械的接続手段に外部の影響からの保護を提供する。他方、前記フラップはカバー位置から開放位置へ移動されることにより、起動レバーまたは少なくとも起動レバーの一部をアクセス可能にし、例えば設置時したときに機械的接続手段を作り出すことを可能にする。フラップが開放しているとき、ボーデンケーブルのコアは、例えば前記起動レバーに接続可能である。前記フラップは、次に閉じられる。そして、前記起動レバーは前記ロックのハウジング内部に保護される。
【0015】
フラップの枢動自在な搭載の説明のため、製造、保管、取扱い、および設置される必要がある追加部品は提供しないことにする。この業界においてコスト低減は主要な目標であり、部品点数を低減することは一般に目標とするところであるが、これは追加的な製造努力をもたらすことものでは決してない。したがって、フラップがカバーの別の部分とともに一体成形体として、特に射出成形によって作製されることで十分である。したがって、機械的接続手段の分野における大きく別々に配置されたフラップは、要求とされない。枢動自在なフラップは、ハウジングまたはカバーに基本的に閉じ込められるように取り付けられる。この結果、自動車用ロックの製造または設置の間に別個の部品が設置される必要がない。
【0016】
本発明の一実施形態では、フラップは可撓性フックなどの戻り止め機構を含み、その助けを借りて、フラップは閉じている状態で、好ましくはロックカバーまたは別のカバーとラッチ係合が可能である。これにより、戻り止め機構は、フラップが意図せずに開放しないことを確実にする。
【0017】
一実施形態では、ボーデンケーブル、または例えばボーデンケーブルのコアなどの起動装置の構成部品は、ロックハウジングの開口部を通して延出する。この構成部品、例えばボーデンケーブルは、特に、起動レバーに接続される。この接続は、通常取り外し自在であり、これは工具を使わずに、ボーデンケーブルを起動レバーに接続する、または起動レバーから接続を切り離すことが可能なことを意味する。このような実施形態では、フラップは、好ましくは前記ハウジングの開口部から離れるように枢動可能に取り付けられ、これにより前記フラップの開放を可能にする。この結果、最初にフラップが開いている場合、ボーデンケーブルなどの構成部品を取り付けることは特に容易である。
【0018】
本発明の一実施形態では、前記開口部の戻り止め機構は、ロックカバー内に配設される。この結果、この戻り止め機構は、戻り止めの接続を解除し、フラップを開放することを特に容易にする。
【0019】
ロックハウジングの機械的接続手段のための前記開口部は、特に金属で作られたインサートによって補強が可能であり、これにより良好な操作の信頼性を確実にする。補強インサートは、ロックケースの一部または補強プレートの一部であることが可能である。補強インサートについては、独国特許出願公開第10 2007 049078 A1号明細書を参照してください。
【0020】
本発明の一実施形態では、フラップは、ロックハウジングのベース面に対して平行に枢動することができるような方法で配設される。特にこの実施形態では、フラップは、相互に垂直に接続する2つの壁または壁領域を含む。この実施形態では、一方では、フラップを開くことによって十分大きい開口部面積を作成することができ、特に容易な設置を可能にする。また、とても大きいベース面を有するすなわち必要な空間を増加するフラップを提供することを必要としない。それにもかかわらず、その閉鎖状態のフラップは、いかなるダストまたは湿気からロックハウジング内部を効果的に保護することを確実にすることができる。
【0021】
本発明の一実施形態では、フラップが閉じているとき、フラップの壁領域は、ロックハウジングの壁領域に重なり、および/または、カバー、例えばロックカバーに当接する。好適には、フラップの縦断端部と、フラップの横断端部とは、ハウジングの壁領域に近接して重なる。フラップとハウジングの近接する壁領域との間に提供される特に密接な接続は、ダストおよび湿気に対して特に信頼性のある保護を提供する。
【0022】
本発明の一実施形態は、フラップが閉じているときに、フラップの縁、すなわちフラップの側壁部が係合するロックハウジングの溝部または溝状部を含む。フラップが閉じているときに、一方でこれは位置を安定させ、他方フラップと隣接するハウジングの壁との間に緊密な接続が提供されることをより信頼性を有して確実にする。
【0023】
本発明の一実施形態では、フラップおよび/またはロックハウジング若しくはカバーは、1若しくはそれ以上の突出する突起部を含み、フラップの正しい閉鎖を容易にする。これらの突起部は、閉じるときにフラップを導く。突起部は、フラップが閉じているとき、フラップの縁領域が、ロックハウジングのそれぞれの壁領域の下方または上方に移動することを確実にするように、傾斜を付けて設計することが可能である。一実施形態では、このような1つの突起部または複数の突起部は、フラップの1若しくはそれ以上の角領域に位置付けられ、これにより特に信頼性を持って所望の前記ねじ込み効果を達成する。好適には、ハウジングの突起部は、フラップの少なくとも1つのこのような角領域と向かい合って、または隣接して配設される。
【0024】
ロックハウジングカバーは、好適には、無負荷状態でフラップが開くようにフラップとともに一体成形で製造される。これは、射出成型の型から取り外された後、フラップがその開放位置にあることを意味する。この結果フラップは、例えばハウジング部品の隣接する側壁と約45°の角度に位置付けられる。したがって、一体成形体として、そして枢動自在な配設として製造可能である。
【0025】
以下に、図面を参照して本発明および技術的な背景が、より詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1図1は、自動車用ロックを示す。
図2図2は、ロックの拡大断面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0027】
図1は、ロック1の斜視図を示す。前記ロック1は、ロックケース9と、中央ロックハウジング3を有するロックハウジング4と、ロックカバー2とを含む。前記ロックカバー2は、互いに垂直に接続する壁部5aおよび5bを有する枢動自在に搭載されたフラップ5を含む。前記フラップ5は、フック形状の端部を有する弾性レバー6を含む。前記フラップ5が閉じているとき、前記フック形状レバー6は、前記ロックカバー2または別の近接するカバーの適切に配設された突出する突起部19の凹部に係合する。次に、前記フラップ5は、前記レバー6を回転して戻すことによってラッチ係合の後、再び開くことが可能である。前記レバー6には、前記ロックハウジング4の開口部7の上方にまたはこれに近接して容易に届くことが可能である。開口部7は、独国特許出願公開第10 2007 049078 A1号明細書に金属インサート8によって補強されることが、十分に記載されている。前記フラップ5を開くには、前記ロックハウジング4、前記ハウジング3、または前記カバー2内で当該フラップを前記開口部7から離れるように枢動させる。この結果、ロックレバーに機械的接続を提供するボーデンケーブルを容易に設置可能な十分な空間ができる。金属インサート8は、ロックの補強プレートに接続することが可能であり、または金属で作られた図1に側壁9として示されるロックケースに接続することが可能である。前記側壁9は、図面に示されていないが、前記ロックケースのベース面に直角である。フラップ5(図示せず)は、前記ロックケースのベース面に対して平行に枢動可能である。ボーデンケーブル(図示せず)は、開口部7を通して挿入され、図1でフラップ5によって覆われる起動レバーに接続される。前記ロックの別の起動レバー10は、ハウジング部品3から延出している。前記ボーデンケーブルは、例えば関連するドアの外部ハンドルに接続される。次に、前記起動レバー10は、例えば内部ドアハンドルに接続される。
【0028】
フラップ5は、2つの角部に設けられた突出する突起部11および12を含み、閉じるときにフラップ5が装着されることを可能にする。それぞれの前記角部は、フラップ5が閉じているとき、ロックカバー2または別のカバーの縁部に隣接して配置される。前記フラップ5の突起部11および12ならびに縁部、または側壁部13および14は、前記フラップ5が閉じているとき、前記ロックカバー2の縁部または側壁部15および16の下方に移動する。前記突起部11、12は、端部に向かって先細の傾斜状になっており、ねじ込み装着を容易にするようになっている。溝状部は前記縁部15および16の下方に設置されており、前記フラップ5が閉じているとき、前記フラップ5の縁部13および14がその中に挿入される。前記ロック1は接続ソケット17を含み、電気プラグがその中に挿入されて前記ロックに電力が供給される。
【0029】
ロックハウジング部品3、4と、フラップ5を含むロックカバー2との全ては、射出成形によってプラスチックから一体成形体として作製される。前記ロックカバー2および前記フラップ5は、特に一体成形で作製されて、ウェブ18の領域内で当該ロックカバーの周囲をフラップが枢動自在に移動可能となる。前記枢動自在な搭載のため、前記フラップ5を失うことはなくなる。前記フラップ5は、その固定にかかわらず設置を妨げないようなに配置されて取り付けられる。前記フラップ5およびそれぞれのロックカバー2が作製されるのに特に適切なプラスチック材料は、PBT GF20、ガラス繊維で強化されたポリブチレンテレフタレートである。
【0030】
図2は、僅かに異なる視点からの拡大断面図を示す。図面は、ボーデンケーブルに接続される起動レバーの端部20を示す。この端部20は、図1に示されるロックカバーのフラップ5によって覆われる。図面はまた、前記フラップ5が閉じているとき、図1に示すフラップ5の縁部13が移動して入り込む溝状部21を示す。内壁22は端部20を有する起動レバーに特に良好な保護を提供し、前記ロックカバー2と垂直に接続されて、ロックカバー2と一体成形体を形成するように提供されている。前記内壁22は、ダストおよび湿気がロック1の内側に入るのを防止するのに貢献する。前記内壁22は、起動レバーの端部20を、ロックハウジング3、4の内部の前記起動レバーおよび他の構成部品の他の領域から分離する。前記内壁22は、前記レバー20の端部に隣接する。
【符号の説明】
【0031】
1...ロック
2...ロックカバー
3...ロックハウジング部品
4...ロックハウジング部品
5...壁部5aおよび5bを備えるフラップ
6...フックの端部を有する弾性レバー
7...開口部
8...金属インサート
9...側壁
10...起動レバー
11...フラップのフラップ縁部の突起部
12...フラップのフラップ縁部の突起部
13...ロックハウジング部品の縁部
14...ロックハウジング部品の縁部
15...接続ソケット
16...接続ソケット
18...枢動自在なウェブ部
19...凹部を有する突出する突起部
20...起動レバーの端部
21...溝状部
22...内壁
図1
図2