【文献】
Attacking Basics (With Pictures),CLASH of CLANS, [online],2014年 8月16日,[平成29年6月13日検索],インターネット,URL,https://forum.supercell.com/showthread.php/360661-Attacking-Basics-%28With-Pictures%29
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
複数のユーザ識別情報にそれぞれ対応付けられ、ユーザに提供される画像によって表されるゲーム空間において当該ユーザがオブジェクトを配置可能なエリアを特定する情報と、当該エリアにおいて配置されたオブジェクトの位置を特定する情報と、を含むエリア情報を記憶する記憶装置にアクセス可能な情報処理装置であって、
第1ユーザのユーザ識別情報に対応する前記エリア情報を前記記憶装置から取得する取得手段と、
前記取得手段により取得された前記エリア情報によって特定される、前記第1ユーザがオブジェクトを配置可能なエリアである第1エリアと、前記第1ユーザ以外のユーザがオブジェクトを配置可能なエリアである第2エリアとを、前記第1ユーザが区別可能に表示させる表示手段と、
前記第1エリアにおいて、前記第1ユーザの指示によって特定される位置に第1オブジェクトを配置する配置手段と、
前記配置手段によって配置された前記第1オブジェクトの位置を特定する情報が含まれるように、前記取得手段によって取得された前記エリア情報を更新する更新手段と、
を備え、
前記表示手段は、前記第1エリアを拡張する前記第1ユーザの要求に基づいて、拡張後の前記第1エリアを表示させ、かつ前記第1エリアの拡張に連動して前記第2エリアが拡張される場合には、拡張後の前記第2エリアを表示させる、
情報処理装置。
前記表示手段は、前記要求に基づいて前記第1エリアの拡張に連動して前記第2エリアが拡張される場合には、当該要求が確定する前に、当該要求が確定した場合の拡張前後の第2エリアの広さの変化を前記第1ユーザが認識可能となるように、前記第2エリアを表示させる、
請求項1に記載された情報処理装置。
前記第1エリアは、拡張後の前記第1エリアが拡張前の前記第1エリアに対して第1追加エリアが加えられたエリアとなるように、前記要求が行われる度に段階的に拡張され、
前記第2エリアは、前記第1エリアの拡張に連動して前記第2エリアが拡張される場合には、拡張後の前記第2エリアが拡張前の前記第2エリアに対して第2追加エリアが加えられたエリアとなるように、前記要求が行われる度に段階的に拡張され、
前記第1エリアと前記第2エリアは、所定の位置関係の条件を満たすように設定されている、
請求項1または2に記載された情報処理装置。
前記第1エリアの拡張に連動して前記第2エリアが拡張される場合、当該第1エリアの拡張における前記第1追加エリアと、当該第2エリアの拡張における前記第2追加エリアとは、少なくとも一部が隣接している、
請求項3または4に記載された情報処理装置。
前記第1ユーザが攻撃を受ける側となり、かつ前記第1ユーザ以外のユーザである第2ユーザが攻撃する側となって行われる、前記第1ユーザと前記第2ユーザの間の対戦の実行結果を通知する通知手段、をさらに備え、
前記対戦は、前記第1エリアに配置されている前記第1オブジェクトのパラメータと、前記第2エリアにおいて前記第2ユーザの指示によって特定される位置に配置された第2オブジェクトのパラメータとを用いて行われた対戦である、
請求項1〜5に記載された情報処理装置。
複数のユーザ識別情報にそれぞれ対応付けられ、ユーザに提供される画像によって表されるゲーム空間において当該ユーザがオブジェクトを配置可能なエリアを特定する情報と、当該エリアにおいて配置されたオブジェクトの位置を特定する情報と、を含むエリア情報を記憶する記憶装置にアクセス可能な情報処理装置において、コンピュータを、
第1ユーザのユーザ識別情報に対応する前記エリア情報を前記記憶装置から取得する取得手段、
前記取得手段により取得された前記エリア情報によって特定される、前記第1ユーザがオブジェクトを配置可能なエリアである第1エリアと、前記第1ユーザ以外のユーザがオブジェクトを配置可能なエリアである第2エリアとを、前記第1ユーザが区別可能に表示させる表示手段、
前記第1エリアにおいて、前記第1ユーザの指示によって特定される位置に第1オブジェクトを配置する配置手段、
前記配置手段によって配置された前記第1オブジェクトの位置を特定する情報が含まれるように、前記取得手段によって取得された前記エリア情報を更新する更新手段、
として機能させるためのプログラムであって、
前記表示手段は、前記第1エリアを拡張する前記第1ユーザの要求に基づいて、拡張後の前記第1エリアを表示させ、かつ前記第1エリアの拡張に連動して前記第2エリアが拡張される場合には、拡張後の前記第2エリアを表示させる、
プログラム。
複数のユーザ識別情報にそれぞれ対応付けられ、ユーザに提供される画像によって表されるゲーム空間において当該ユーザがオブジェクトを配置可能なエリアを特定する情報と、当該エリアにおいて配置されたオブジェクトの位置を特定する情報と、を含むエリア情報を記憶する記憶装置にアクセス可能なサーバと、当該サーバにアクセス可能なユーザ端末と、を含む情報処理システムであって、
第1ユーザのユーザ識別情報に対応する前記エリア情報を前記記憶装置から取得する取得手段と、
前記取得手段により取得された前記エリア情報によって特定される、前記第1ユーザがオブジェクトを配置可能なエリアである第1エリアと、前記第1ユーザ以外のユーザがオブジェクトを配置可能なエリアである第2エリアとを、前記第1ユーザが区別可能に表示させる表示手段と、
前記第1エリアにおいて、前記第1ユーザの指示によって特定される位置に第1オブジェクトを配置する配置手段と、
前記配置手段によって配置された前記第1オブジェクトの位置を特定する情報が含まれるように、前記取得手段によって取得された前記エリア情報を更新する更新手段と、
を備え、
前記表示手段は、前記第1エリアを拡張する前記第1ユーザの要求に基づいて、拡張後の前記第1エリアを表示させ、かつ前記第1エリアの拡張に連動して前記第2エリアが拡張される場合には、拡張後の前記第2エリアを表示させる、
情報処理システム。
【発明を実施するための形態】
【0013】
(1)情報処理システムの構成(
図1)
以下、情報処理システムの一実施形態として、ネイティブアプリケーション形式で行われるゲームに関連するシステムを例にして説明する。ネイティブアプリケーション形式のゲームとは、ユーザ端末がサーバからゲームアプリケーションをダウンロードし、当該ゲームアプリケーションがユーザ端末にインストールされることで実行可能となる。
【0014】
図1は、実施形態の情報処理システム1のシステム構成例を示している。
図1に示すように、この情報処理システム1は、ユーザ端末10−1,10−2,10−3,…、および、ゲームサーバ30を含む。各ユーザ端末10−1,10−2,10−3,…から各サーバに対しては、例えばインターネット、LAN、専用回線などの通信網Nを通してアクセス可能である。
各ユーザ端末10−1,10−2,10−3,…はそれぞれ、個々のユーザによって操作される端末である。各ユーザ端末10−1,10−2,10−3,…はそれぞれ情報処理装置の一例である。ユーザ端末等の情報処理装置は、ゲームサーバ30との間で通信を確立することができる装置であれば如何なる装置でもよく、例えば、専用のゲーム装置のほか、スマートフォンや携帯端末などの携帯型の通信端末、タブレット型やラップトップ型、あるいは据置き型パーソナルコンピュータなどであってもよい。
ユーザ端末10では、ユーザ端末10上で動作するオペレーティングシステム(以下、OS)上でユーザの操作に基づいてゲームアプリケーションが実行される。以下の説明において、各ユーザ端末10−1,10−2,10−3,…に共通して言及するときには、ユーザ端末10と表記する。
ゲームサーバ30は、サーバプログラムを実行し、各ユーザのユーザ端末10で実行されるゲームアプリケーションとの間でデータの送受信を行う。
【0015】
(2)ユーザ端末の構成(
図2)
図2を参照してユーザ端末10について説明する。
図2に示すように、ユーザ端末10は、CPU11、ROM12、RAM13、操作入力部15、ストレージ14、表示部16、および、通信インタフェース部17を備えており、各部間の制御信号あるいはデータ信号を伝送するためのバス18が設けられている。
【0016】
CPU11は、ROM12に格納されているプログラムやデータを読み出して、ユーザ端末10の各部との制御信号やデータ信号のタイミング処理等、ユーザ端末10内の全体の動作を制御する。RAM13は、CPU11の主記憶装置である。
ストレージ14は、例えばフラッシュメモリあるいはハードディスクによって構成される記憶装置であり、OS、ゲームアプリケーション等のプログラムやデータを記憶する。ストレージ14に記憶されるデータには、ゲームアプリケーションの実行に必要となるデータ(例えば、ログインに必要となるユーザID等のユーザアカウントのデータ等)が含まれる。ゲームアプリケーションは、後述するエリア情報をゲームサーバ30から取得し、ストレージ14に格納する。よって、ストレージ14は、後述するエリア情報を記憶する記憶装置の一例である。
CPU11は、ユーザ端末10の電源が投入された場合にOSをRAM13に展開して起動する。ゲームアプリケーションは、例えばユーザの操作に基づく実行指示に応じてOS上で動作する。
【0017】
表示部16は、例えば液晶ディスプレイ等の表示デバイスである。表示部16は、表示駆動回路と表示パネルを備え、アプリケーションの実行によって生成される画像データに基づいて、画像を表示パネルに表示する。
操作入力部15は、表示部16の表示画面に指先あるいはペンで触れることによってタッチパネル方式の入力を受け付けるタッチパネル入力方式を備えている。
【0018】
(3)ゲームサーバの構成(
図3)
図3を参照して、ゲームサーバ30の構成について説明する。
図3に示すように、ゲームサーバ30は、CPU31、ROM32、RAM33、ストレージ34、および、通信インタフェース部35を備えており、各部間の制御信号あるいはデータ信号を伝送するためのバス36が設けられている。
【0019】
ストレージ34は、ゲームの処理を実行するサーバアプリケーションのプログラムと、ゲームの処理において参照されるマスタデータテーブル群および所持データテーブル群(後述する)とを記憶する記憶装置である。例えば、ストレージ34は、例えばフラッシュメモリまたはハードディスク装置等であるが、如何なる構成のメモリデバイスであってもよい。ストレージ34は、後述するエリア情報を記憶する記憶装置の一例である。
【0020】
CPU31は、ROM32に格納されているプログラムやデータを読み出して、サーバの各部との制御信号やデータ信号のタイミング処理等、サーバ内の全体の動作を制御する。RAM33は、CPU31の主記憶装置である。
CPU31は、ストレージ34に格納されているサーバプログラムをRAM33に展開して、サーバプログラムを実行する。CPU31がサーバプログラムを実行することによって、ゲームサーバ30は、各ユーザのユーザ端末10でのゲームアプリケーションの実行によってなされる各種の要求に応じて処理を実行し、処理の実行結果をユーザ端末10へ返す。ゲームサーバ30は、ユーザ端末10のゲームアプリケーションの実行結果をユーザ端末10から受信し、当該実行結果をストレージ34にユーザIDに対応付けて記録する。
【0021】
(4)本実施形態のゲームについて
(4−1)本実施形態のゲームの概要
本実施形態では、ゲームの一例として、ユーザごとにゲーム内のエリア(以下、「ユーザエリア」という。)が対応付けられており、ユーザが自身のユーザエリアを発展させる育成要素と、ユーザが他のユーザのユーザエリアに対して攻撃を仕掛ける非同期での対戦要素とを組み込んだネットワークゲーム(以下、単に「ゲーム」あるいは「実施形態のゲーム」という。)を採り上げる。なお、非同期対戦では、ゲームにログインしているユーザが対戦相手を指定して対戦を実行する場合、当該対戦相手となるユーザがゲームにログインしていない場合でも当該対戦相手との対戦が実行される。
実施形態のゲームでは、ユーザは、自身のユーザエリア内に設置物を設置してユーザエリアを発展させていく。ユーザエリア内に設置物を設置し、また設置物を強化するためには資源が必要となるが、他のユーザから攻撃を受けるとエリア内の資源が奪われる一方、他のユーザに対して攻撃を仕掛けることで他のユーザのユーザエリア内の資源を奪うこともできる。他のユーザに対して攻撃を仕掛けるときには、他のユーザのユーザエリア内の設置物の配置を考慮しながら当該ユーザエリアの周囲の所望の位置に攻撃用オブジェクト(例えば、後述するキャラクタ)を配置することで、攻撃用オブジェクトが攻撃対象のユーザエリア内の設置物を破壊していく。
本実施形態のゲームの育成要素では、ユーザが自身のユーザエリアを拡張させることができるように構成されている。その一方で、実施形態のゲームの対戦要素は非同期であるため、ユーザは自身がゲームを行っていないときに自身のユーザエリアが攻撃対象として他のユーザに選択されることがある。そのため、ユーザは他のユーザから攻撃を受けることを想定して、予め防衛用オブジェクト等を自身のユーザエリアに効果的に配置することが必要となる。
【0022】
本実施形態において「オブジェクト」は、ユーザに提供される画像において独立した実体としてユーザに認識される表示対象である。オブジェクトの例として、キャラクタ、アイテム、設置物等が挙げられる。キャラクタは、人物・動物・モンスター等の実在または仮想の、ゲームをプレイするときに登場する対象である。アイテムは、ユーザが使用可能であってキャラクタまたは設置物を補助する対象であり、例えば回復薬(キャラクタ等のHPを回復させる効果を有するもの)等である。設置物は、建築物、爆弾、植物等、基本的には特定の位置に固定されて配置される対象であるが、移動可能な対象が含まれていてもよい。キャラクタ、アイテム、設置物等が他の形態で表されているもの(例えば、キャラクタの画像が表示されたカードや、キャラクタの画像が表示された建築物等)もオブジェクトの一例である。
【0023】
(4−2)ゲーム空間と仮想平面とエリアの関係
図4は、実施形態のゲームにおいて、ゲーム空間と仮想平面とエリアの関係を例示する図である。
図4において、ゲーム空間GSは、ユーザ端末10に表示される画像Gによって認識されるゲームにおいて、ゲームを進行させるときの基準となる仮想的な平面(仮想平面)を含むゲーム内の仮想的な空間(仮想空間)を意味する。ここで、「ゲームを進行させるときの基準となる平面」(すなわち、仮想平面VP)は、ゲームの内容によって適宜定義できるが、本実施形態のゲームの例では、設置物等のオブジェクトを配置したり、キャラクタを移動させたりするときの基準となる平面である。その場合、ゲームにおいて仮想平面VP上にオブジェクトが配置され、あるいは仮想平面VP上をキャラクタが移動する。なお、後述するように、仮想平面VP上のすべての領域で、オブジェクトが配置可能、あるいはキャラクタが移動可能であるとは限らず、オブジェクトが配置可能な領域、あるいはキャラクタが移動可能な領域は、仮想平面VPの一部の領域に限定されてもよい。
図4に示す例では、仮想平面VP上にオブジェクトの一例として設置物B1が配置されている。
【0024】
画像Gは、ユーザがゲームを実行中にゲームの進行をユーザに認識させるために情報処理装置としてのユーザ端末10に描画される画像である。
図4では、符号Gが示すウィンドウの枠内から見えるゲーム空間GS内の像が、ユーザ端末10の表示パネルに表示される画像としてユーザに認識される。画像Gは、ユーザ端末10の表示パネル全体に表示される画像であってもよいし、ユーザ端末10の表示パネルの一部に表示される画像であってもよい。例えば、ユーザ端末10の表示パネルのうち一部の領域(例えば、ウィンドウ)にゲームの進行をユーザに認識させるための画像が表示され、当該表示パネルのうち残りの部分に、ゲームとは無関係な画像(例えば、背景画像など)が表示される場合、画像Gは、上記一部の領域に表示されている画像を意味する。
なお、以下では、ユーザ端末10の表示パネルの全領域に画像Gが表示される場合について説明する。
【0025】
ユーザ端末10に表示される画像Gは、ゲーム空間GSを特定の視点から見たときの像である。
図4に示すように、ユーザに提供される画像Gによってゲームが三次元空間上で行われるようにユーザに認識される場合(例えば、ゲームにおける三次元空間であるゲーム空間GSに対して斜め方向の視点から見た画像Gがユーザに提供される場合)、ゲーム空間の中でゲームを進行させるときの基準となる面は、仮想平面VPの一例である。ユーザのユーザエリアを含むゲーム空間GSを斜め方向の視点から見た画像がユーザに提供される場合、すなわち、
図4の画像Gがユーザに提供される場合、ゲーム空間GSの中で、ユーザエリアに設置物を配置し、あるいはユーザエリア上をキャラクタが移動するときには、ユーザエリアを含む平面は、仮想平面VPの一例である。
【0026】
ユーザに提供される画像によってゲームが二次元平面上で行われるようにユーザに認識される場合(例えば、ゲーム空間GSを上から見た二次元平面で画像が表される場合)、当該二次元平面は仮想平面VPの一例である。例えば、
図5は、
図4と同じゲーム空間GSを上から見た場合の仮想平面VPを示している。この場合には、ユーザに提供される画像Gによって、ゲーム空間GSは、仮想平面VPと同様に二次元平面としてユーザに認識される。すなわち、
図4および
図5に例示したように、ユーザに提供される画像Gは、ゲームに設定されるゲーム空間GSをみる視点によって適宜調整できるものである。
図4および
図5では画像Gの一例を示しているが、ユーザ端末10に対するユーザの所定の操作(例えば、タッチパネル上のドラッグ操作あるいはフリック操作)によって、画像として表示されるゲーム空間GSを変更できるように構成されている。また、ユーザ端末10に対するユーザの所定の操作(例えば、タッチパネル上のピンチイン操作あるいはピンチアウト操作)によって、ゲーム空間GSをみる視点を仮想平面VPに近付けたり、遠ざけたりすることができる。すなわち、ユーザは、ゲーム空間GS内の特定の位置を拡大し、あるいはゲーム空間GS内の仮想平面の広い範囲を画像Gによって概観することができる。
【0027】
本実施形態において、画像Gをユーザに提供することは、画像Gを情報処理装置としてのユーザ端末10に表示することによってユーザが画像Gを認識できる状態とすることを意味する。本実施形態では、ユーザ端末10にインストール済みのゲームアプリケーションが起動され、当該アプリケーションがゲームサーバ30から送信されるデータあるいはストレージ14に記憶されたデータを基にユーザ端末10に画像Gを表示することで、画像Gがユーザに提供される場合について説明する。
なお、画像Gのユーザへの提供態様として別の態様を採ってもよい。例えば、ユーザ端末10に対してゲームサーバ30から画像Gを表示するための表示用データが与えられ、当該表示用データを基に画像表示用ソフトウエア(例えばWebブラウザ等)によってユーザ端末10が画像Gを表示することで、画像Gがユーザに提供される場合であってもよい。すなわち、画像のユーザへの提供態様には、ゲームサーバ30等の外部装置から実質的に提供される場合と、ユーザ端末10の内部の処理によって提供される場合とが含まれる。
【0028】
本実施形態において、「エリア」とは、ゲーム空間GSに含まれる仮想平面VP上の特定の範囲を意味する。言い換えれば、仮想平面VP上のすべての領域の中の特定の一部の領域(閉領域)を意味する。
図4に示すように、本実施形態のゲームでは、ユーザエリアUAと攻撃可能エリアAAの2種類のエリアが設定される。なお、仮想平面VP上で、ユーザエリアUAでもなく攻撃可能エリアAAでもないエリアは、無効エリアIAである。無効エリアIAは、ユーザがオブジェクトを配置することができないエリアである。
図4に示す画像Gを見てゲームをプレイしている特定のユーザ(以下、適宜「ゲーム実行ユーザ」という。)は、「第1ユーザ」の一例である。つまり、第1ユーザは、ユーザ端末10が表示する画像Gを見ること、かつ当該ユーザ端末10を操作することによってゲームをプレイしているユーザを指す。
【0029】
本実施形態において、ユーザエリアUAは、ゲーム実行ユーザ(第1ユーザの一例)のユーザID(ユーザ識別情報の一例)に対応するエリア情報(後述する)によって特定されるエリアであり、「第1エリア」の一例である。ユーザエリアUAは、ゲーム実行ユーザが設置物等のオブジェクトを配置可能なエリアである。
【0030】
本実施形態において、ゲーム実行ユーザ以外のユーザは、ゲーム実行ユーザ(第1ユーザの一例)とは異なる不特定のユーザであり、「第1ユーザ以外のユーザ」の一例である。つまり、ゲーム実行ユーザ以外のユーザとは、ゲーム実行ユーザ(第1ユーザ)のユーザIDとは異なるユーザIDに対応付けられた、不特定のユーザを指す。例えば、ゲーム実行ユーザ以外のユーザとは、ゲーム実行ユーザがゲームをプレイするときに使用するユーザ端末10(つまり、
図4に示す画像Gを表示するユーザ端末10)とは異なるユーザ端末10を用いてプレイするユーザである。
【0031】
本実施形態において、攻撃可能エリアAAは、仮想平面VPにおいてゲーム実行ユーザ(第1ユーザ)以外のユーザがオブジェクトを配置可能なエリアであり、「第2エリア」の一例である。
図4に示す攻撃可能エリアAAは、ユーザエリアUAの範囲と重ならないエリアであるが、ユーザエリアUAの範囲と部分的に重なるエリアであってもよい。
本実施形態において、ユーザエリアUAに配置されるオブジェクトが設置物である場合、当該設置物が占める占有領域が設定される。例えば、
図4および
図5に示すように、ユーザエリアUAに配置される設置物B1には占有領域b10が設定されている。
図4および
図5に示す設置物B1は、タウンホールを表すオブジェクトである。設置物B1は、「第1オブジェクト」の一例である。
第1オブジェクトは、ゲーム実行ユーザ(第1ユーザの一例)によってユーザエリアUA(第1エリアの一例)に配置されるオブジェクトである。後述するが、第1オブジェクトの他の例として、ゲーム実行ユーザ以外のユーザによる攻撃からゲーム実行ユーザのユーザエリアを防御するための防衛用オブジェクト(例えば、迫撃砲オブジェクトや爆弾オブジェクト)が挙げられる。
【0032】
本実施形態において、「オブジェクトを配置する」とは、オブジェクトをエリアに置くことを意味する。本実施形態において「オブジェクトを配置可能」とは、オブジェクトを置くことができる状態を意味する。「オブジェクトを配置可能なエリア」とは、オブジェクトを置くことができるような状態として設定されているエリアを意味する。
なお、オブジェクトを配置可能なエリア上の位置であっても、制約条件によって配置することができないように設定してもよい。例えば、2以上のオブジェクトを同一の位置に重畳して配置することができないという制約条件が存在する場合、既に配置されているオブジェクトに重畳して他のオブジェクトを新たに配置することはできない。例えば、
図4および
図5では、ユーザエリアUAに設置物B1が配置されているが、設置物B1の占有領域b10の少なくとも一部に重畳するようにして他の設置物をユーザエリアUA内に配置させることはできない。
【0033】
上述した仮想平面VP上のユーザエリアUA、攻撃可能エリアAA、および、無効エリアIAは、適用されるゲームの内容に応じて、適宜設定することができる。一つのゲーム設定例は、以下のとおりである。
ユーザエリアUAはユーザがゲームの進行に伴って発展させていく村の土地である。ユーザは、自身の村に設置物を配置させることによって、自身の村を発展させるとともに、他のユーザからの攻撃から村を防御するための防衛用オブジェクトを配置させる。また、ユーザは、自身の村を発展させるための資源を生産する生産オブジェクトを配置させる。生産オブジェクトによって生産される資源を消費することによって、ユーザは、新たな設置物を自身の村に配置させ、あるいは既に配置されている設置物を強化することができる。
攻撃可能エリアAAは、ユーザの村の周辺に設けられる土地である。攻撃可能エリアAAは、ユーザの村を攻撃するために当該ユーザ以外の他のユーザがキャラクタ等の攻撃用オブジェクトを配置可能なエリアである。
無効エリアIAは、村や攻撃可能エリア以外の土地である。無効エリアIAには、例えば森等を配置させることで、いずれのユーザもオブジェクトを配置できないことをユーザが認識できるようにしてもよい。
【0034】
上述したゲーム空間GSは三次元空間であるため、ゲーム空間GS内の任意の位置は三次元座標によって定義される。また、仮想平面VPは二次元平面であり、ゲーム空間GSの高さ方向の軸(z軸)に直交する平面(例えば、z=0を満たす平面)として定義される。ユーザエリアUAおよび攻撃可能エリアAAは、仮想平面VP上の特定の範囲の領域であるため、仮想平面VP上の所定の位置を原点とした二次元座標系によって規定することができる。例えば、仮想平面VP上の各エリアは、当該エリアが仮想平面上で占める範囲を特定する輪郭線や、当該範囲を特定する複数の頂点を、上記二次元座標系で定義することでエリアが示す範囲をデータとして規定することができる。
【0035】
仮想平面VP上でエリアを規定するときの基準線が予め決められていてもよい。例えば、仮想平面VP上を格子状に区切ることでエリアを規定することもできる。
以下の説明では、仮想平面が格子状に区切られている場合について説明する。
図6は、実施形態のゲームにおいて、ゲーム空間GSを上から見たときの仮想平面VP(つまり、
図5と同一の視点からゲーム空間GSを見たときの仮想平面VP)を示しており、当該仮想平面VPが格子状に区切られている場合について説明する図である。格子状に区切られた仮想平面VPにおいて、最小単位の領域をセルという。
図6では、仮想平面VP上の任意の位置のセルを座標(x,y)として定義する場合が示されている。
図6では、仮想平面VPの所定の基準位置のセル(
図6では左下のセル)を(1,1)としている。1個のセルの大きさや数は、ゲームの設定に応じて適宜調整可能である。
図6では、ユーザエリアUAおよび攻撃可能エリアAAは、各エリアの輪郭線がセルに沿うようにして設定されている。つまり、
図6に示す仮想平面VPにおいて、エリアは少なくとも1個のセルからなる領域を示しており、1個のセルからなるエリアも100個のセルからなるエリアも、いずれも単一のエリアである(それぞれ、相対的に狭いエリアと広いエリアに相当する)。
【0036】
仮想平面VP上でオブジェクトを配置するための基準線が予め決められていてもよい。例えば、
図6に示すように仮想平面VPが格子状に区切られている場合には、配置されたオブジェクトの占有領域の周縁がセルに沿うようにして設定されている。つまり、
図6に示す仮想平面VPにおいて、オブジェクトの占有領域は少なくとも1個のセルからなる領域である。
図6に示す例では、ユーザエリアUAに配置されている設置物B1の占有領域b10は、3×3のセル((10,5), (10,6), (10,7), (11,5), (11,6), (11,7), (12,5), (12,6), (12,7)の座標のセル)からなる。
【0037】
図7は、実施形態のゲームにおいて、仮想平面VPが格子状に区切られている場合において、ユーザ端末10の表示画面に表示される画像Gによって表されるゲーム空間を示す図である。
図7に示す画像Gは、
図6と同一のゲーム空間GSを斜め方向の視点から見たときの画像(つまり、
図4と同一の視点からゲーム空間GSを見たときの画像)を示している。
図7に示す画像例では、仮想平面VP上のユーザエリアUA、攻撃可能エリアAA、および、ユーザエリアUAに配置されている設置物B1の占有領域b10が、
図6で定義したセルに沿って表示されている。
【0038】
なお、前述したように、タッチパネル上の操作(ドラッグ操作、フリック操作、ピンチイン操作、ピンチアウト操作等)によってゲーム空間GSを表示する画像が変化するが、ゲームアプリケーションは、仮想平面VP上の座標とタッチパネル上の位置との対応付けを、画像の変化がある度に更新する。それによって、ゲームアプリケーションは、ユーザによってタッチパネル上で指示される位置に対応する仮想平面VP上の座標を正しく認識する。
【0039】
(4−3)ユーザエリアと攻撃可能エリアの連動した拡張
本実施形態のゲームの育成要素では、ユーザは、ユーザエリアを拡張する要求を行うことで、自身のユーザエリアを拡張させることができるように構成されている。その一方で、本実施形態のゲームでは、ユーザは自身がゲームを行っていないときに自身のユーザエリアが攻撃対象として他のユーザに選択されることがあることから、ユーザは他のユーザから攻撃を受けることを想定して、予め防衛用オブジェクト等を自身のユーザエリアに効果的に配置することが必要となる。
しかし、仮に、ユーザのユーザエリアに対して常に仮想平面上のあらゆる位置からの他のユーザからの攻撃が可能であるならば、ユーザは、自身のユーザエリアを拡張するにつれてユーザの守備範囲も広くなるため、広いユーザエリアに対して他のユーザからの攻撃を防ぐように有効に防衛用オブジェクトを配置することが困難となる。そのためユーザは、自身のユーザエリアを拡張させるほど(例えば、自身の村を発展させるほど)他のユーザからの攻撃を受けやすくなって不利になりやすい。特にゲームを始めたばかりのユーザのユーザエリアが攻撃対象として選択される場合には、当該ユーザが自身のユーザエリアに配置可能な防衛用オブジェクトの数や質が十分でない場合が多いためより不利になりやすい。
その一方で、仮に、ユーザが自身のユーザエリアを拡張させた場合に、当該ユーザ以外のユーザが攻撃を行うための攻撃可能エリアが変化しないとしたならば、攻撃を受けるユーザは、攻撃される方向が特定されるため、攻撃に備えて防衛用オブジェクト等を配置しやすくなる。それによって、攻撃を受けるユーザの不利が緩和されるが、逆に、攻撃するユーザが不利になりやすい。攻撃を受けるユーザは、ゲームを進めることで防衛用オブジェクトの数や質を高めることができるが、攻撃するユーザは、攻撃できる場所が特定の範囲に制限されたままキャラクタ等の攻撃用オブジェクトを配置して攻撃を行わなければならず、攻撃の自由度が高まらないためである。
【0040】
そこで、本実施形態のゲームでは、ユーザが自身のユーザエリアを拡張させていく過程で、当該ユーザと、当該ユーザ以外のユーザのいずれか一方が不利になり過ぎることがないように、ユーザエリアと、当該ユーザエリアに対応する攻撃可能エリアとを連動して拡張させていくことを特徴とする。言い換えれば、ユーザがユーザエリアを拡張する要求を行うことによって当該ユーザエリアが拡張し、それに伴って攻撃可能エリアも拡張するようにする。
【0041】
なお、エリアの「拡張」とは、エリアの占める範囲が広くなった状態、あるいはエリアの占める面積が大きくなった状態をいう。例えば、
図6に示したように仮想平面VPが格子状に区切られて設定されている場合、10×20のセルからなるエリアが20×20のセルからなるエリアに変化した場合、当該エリアが拡張されたことを意味する。また、後述するように、エリアの拡張は段階的に行われてもよい。すなわち、エリアを拡張するユーザの要求が行われる度に拡張前のエリアに対して新たなエリアが追加されることによって、段階的にエリアが拡張されるようにしてもよい。
ユーザエリアと攻撃可能エリアとを連動して拡張させる場合の具体例については後述する。
【0042】
(5)本実施形態のゲームにおいて参照されるデータテーブル
次に、ゲームサーバ30のストレージ34に記憶される各データテーブルの構成について、
図8〜13を参照して説明する。
図8は、実施形態のユーザデータテーブルTBL301の構成例を示す図である。
図9は、実施形態のキャラクタマスタデータテーブルTBL302の構成例を示す図である。
図10は、実施形態の設置物マスタデータテーブルTBL303の構成例を示す図である。
図11は、実施形態の所持キャラクタデータテーブルTBL305の構成例を示す図である。
図12は、実施形態の所持設置物データテーブルTBL306の構成例を示す図である。
図13は、実施形態のエリアデータテーブルTBL308の構成例を示す図である。
【0043】
(5−1)ユーザデータテーブル(
図8)
ユーザデータテーブルTBL301の各レコード(以下「ユーザデータレコード」という。)には、ユーザに関する情報が格納される。
図8に示すように、ユーザデータテーブルTBL301は、「ユーザID」フィールドと、「ユーザ名」フィールドと、「エリアレベル」フィールドと、「所持資源量」フィールドと、「対戦データ」フィールドと、を含む。
【0044】
「ユーザID」フィールドには、ユーザデータレコードを特定する主キーであるユーザIDが格納される。ユーザIDは、ユーザ識別情報の一例である。なお、「ユーザ識別情報」は、ユーザを識別するための情報であれば如何なる情報でもよく、例えば、ユーザの電子メールアドレス、ユーザが使用するユーザ端末10の端末識別情報、ユーザが最初にログインした際にゲームサーバ30が付与した固有の値等であってもよい。
ユーザデータテーブルTBL301において、ユーザID、ユーザ名、エリアレベル、所持資源量、および対戦データの各データは、ユーザ識別情報としてのユーザIDに対応付けられる。「対応付けられる」とは、ユーザIDと各データとが1対1に対応付けられた状態をいう。つまり、ユーザ識別情報が特定されると、各データが一意に特定可能な状態をいう。あるいは、ユーザデータテーブルTBL301において、ユーザIDを主キーとして各データを一意に特定することができる状態をいう。
なお、ユーザ端末10がスタンドアローン型のゲーム装置である場合、ユーザデータテーブルTBL301に代えて、セーブデータテーブルがストレージ14に格納される。例えば、セーブデータテーブルには、セーブデータを識別する情報であるセーブIDと、ゲームの進行度を示す情報と、が格納される。
【0045】
「ユーザ名」フィールドには、ユーザが任意に決めたユーザ名を示す文字列が格納される。
「エリアレベル」フィールドには、ユーザの要求に基づいて更新されるエリアレベル(エリアの拡張の段階を示す値)が格納される。
「所持資源量」フィールドには、ゲームにおいてユーザが所持している資源の量を示す値が格納される。ゲームにおいて資源は、設置物を取得するために、あるいは既に配置されている設置物のレベルを上げるために消費されるゲーム内のパラメータである。
「対戦データ」フィールドには、ゲームにおいてユーザの対戦に関するデータである対戦データが格納される。対戦データには、対戦の勝敗を示すデータ、対戦前後でのユーザが所持する資源の量の変化を示すデータ、および、対戦の経過を再生するための再生データのうち少なくともいずれかを含む。
【0046】
本発明のエリア情報は、ユーザがオブジェクトを配置可能なユーザエリアを特定する情報と、当該ユーザエリアにおいて配置されたオブジェクトの位置を特定する情報とを含む。上記エリアレベルは、エリア情報のうち「ユーザエリアを特定する情報」の一例である。
「ユーザエリアを特定する情報」は、直接的に仮想平面上のユーザエリアを特定する情報(例えば、仮想平面上においてユーザエリアが占める範囲を特定する座標、または当該範囲を規定する輪郭線や複数の頂点を、仮想平面上の二次元座標系で定義した情報)であってもよい。例えば、本実施形態において、「ユーザエリアを特定する情報」は、
図6に示すユーザエリア内のセルの座標であってもよい。また、「ユーザエリアを特定する情報」は、ユーザエリアを間接的に特定するパラメータ(例えば仮想平面上でのエリアを特定する情報に対応付けられたパラメータ、あるいはユーザエリアを特定する情報がユーザエリア内の特定のオブジェクトのパラメータ(例えば設置物B1のレベル)に関連付けられている場合には当該オブジェクトのパラメータであってもよい。
【0047】
(5−2)キャラクタマスタデータテーブル(
図9)
キャラクタマスタデータテーブルTBL302の各レコード(以下「キャラクタマスタデータレコード」という。)には、ゲームで使用可能なキャラクタに関する情報が格納される。
図9に示すように、キャラクタマスタデータテーブルTBL302は、「キャラクタID」フィールドと、「キャラクタ名」フィールドと、「キャラクタ画像」フィールドと、「キャラクタパラメータ」(「レベル」、「必要経験値」、「HP」、および「攻撃力」)フィールドとを含む。
【0048】
「キャラクタID」フィールドには、キャラクタマスタデータレコードの主キーであるキャラクタIDが格納される。キャラクタIDは、キャラクタを識別する情報である。
「キャラクタ名」フィールドには、キャラクタの名称を示す文字列が格納される。
「キャラクタ画像」フィールドには、キャラクタの画像のファイルが保存された場所を示すアドレスが格納される。
「レベル」フィールドには、キャラクタのレベルを示す値が格納される。
「必要経験値」フィールドには、レベル毎に、キャラクタのレベルを上げるために必要な経験値を示す値が格納される。
「HP」フィールドには、レベル毎に、キャラクタのヒットポイントを示す値が格納される。
「攻撃力」フィールドには、レベル毎に、キャラクタの攻撃力を示す値が格納される。
【0049】
(5−3)設置物マスタデータテーブル(
図10)
設置物マスタデータテーブルTBL303の各レコード(以下「設置物マスタデータレコード」という。)には、ゲームで使用可能な設置物に関する情報が格納される。
設置物マスタデータテーブルTBL303は、「設置物ID」フィールドと、「設置物名」フィールドと、「設置物画像」フィールドと、「設置物パラメータ」(「サイズ」、「レベル」、「必要資源量」、「HP」、「攻撃力」、「射程」、「資源の生産量」、および、「付与経験値」)フィールドとを含む。
【0050】
「設置物ID」フィールドには、設置物マスタデータレコードの主キーである設置物IDが格納される。設置物IDは、設置物を識別する情報である。
「設置物名」フィールドには、設置物の名称を示す文字列が格納される。
「設置物画像」フィールドには、設置物の画像のファイルが保存された場所を示すアドレスが格納される。
「サイズ」フィールドには、設置物のサイズを示す値が格納される。
「レベル」フィールドには、設置物のレベルを示す値が格納される。
「必要資源量」フィールドには、レベル毎に、設置物のレベルを上げるために必要な資源の量を示す値が格納される。例えば、レベル1の設置物B1をレベル2に上げるために必要な資源の量は3000である。
「HP」フィールドには、設置物の対戦時のHPを示す値が格納される。
「攻撃力」フィールドには、設置物の対戦時の攻撃力を示す値が格納される。
「射程」フィールドには、設置物の対戦時の射程距離を示す値が格納される。
「資源の生産量」フィールドには、所定の時間毎の設置物の資源の生産量を示す値が格納される。
【0051】
図10の設置物マスタデータテーブルTBL303において、「資源の生産量」フィールドに「0」以外の値が格納されている設置物B2は、資源を生産する資源オブジェクトの一例である。また、「攻撃力」フィールドおよび「射程」フィールドに「0」以外の値が格納されている設置物B3〜B5は、他のユーザによる攻撃からユーザエリアを防衛するための防衛用オブジェクトの一例である。
【0052】
(5−4)所持キャラクタデータテーブル(
図11)
所持キャラクタデータテーブルTBL305の各レコード(以下「所持キャラクタデータレコード」という。)には、ゲームにおいてユーザが所持しているキャラクタ(以下「所持キャラクタ」という。)に関する情報が格納される。なお、所持キャラクタデータテーブルTBL305は、ユーザIDに対応付けられる(つまり、所持キャラクタデータテーブルTBL305は、ユーザ毎に設けられる)。
図11に示すように、所持キャラクタデータテーブルTBL305は、「キャラクタID」フィールドと、「デッキフラグ」フィールドと、を含む。
【0053】
「キャラクタID」フィールドには、所持キャラクタデータレコードの主キーであるキャラクタIDが格納される。ユーザが同一のキャラクタを複数個所持している場合、複数の所持キャラクタデータレコードの「キャラクタID」フィールドに同一のキャラクタIDが格納される。
「デッキフラグ」フィールドには、対戦で使用するキャラクタであるか否かを示す値が格納される。例えば、対戦で使用するキャラクタの「デッキフラグ」フィールドには「1」が格納され、対戦ゲームで使用しないキャラクタの「デッキフラグ」フィールドには「0」が格納される。
【0054】
なお、図示しないが、所持キャラクタデータテーブルTBL305では、「能力パラメータ」フィールドを設けてもよい。例えば、所持キャラクタの中で選択されたいずれかのキャラクタ(「ベースキャラクタ」という。)に対して他のキャラクタ(「参照キャラクタ」という。)を合成することで、ベースキャラクタの能力パラメータを上昇させる仕組みを設けてもよい。その場合、合成後に参照キャラクタはユーザの所持キャラクタの中から消失する。
また、前述した設置物マスタデータテーブルTBL303の中には、キャラクタを訓練する設置物を設けてもよい。このような設置物を利用して所持キャラクタの能力パラメータを上昇させる仕組みを設けてもよい。
【0055】
(5−5)所持設置物データテーブル(
図12)
所持設置物データテーブルTBL306の各レコード(以下「所持設置物データレコード」という。)には、ゲームにおいてユーザが所持している設置物に関する情報が格納される。なお、所持設置物データテーブルTBL306は、ユーザIDに対応付けられる(つまり、所持設置物データテーブルTBL306は、ユーザ毎に設けられる)。
図12に示すように、所持設置物データテーブルTBL306は、「設置物ID」フィールドと、「設置物パラメータ」(「レベル」および「座標」)フィールドとを含む。
ユーザデータテーブルTBL301において、レベルおよび座標の各データは、ユーザ識別情報としてのユーザIDに対応付けられる。「対応付けられる」とは、ユーザIDと各データとが1対1に対応付けられた状態をいう。つまり、ユーザ識別情報が特定されると、各データが一意に特定可能な状態をいう。あるいは、所持設置物データテーブルTBL306において、ユーザIDをキーとして各データを一意に特定することができる状態をいう。
【0056】
「設置物ID」フィールドには、所持設置物データレコードの主キーである設置物IDが格納される。ユーザが同一の設置物を複数個所持している場合、複数の所持設置物データレコードの「設置物ID」フィールドに同一の設置物IDが格納される。
「レベル」フィールドには、設置物のレベルを示す値が格納される。ある設置物の経験値が当該設置物の必要経験値に達すると、当該キャラクタのレベルが当該必要経験値に対応するレベルまで上昇する。
「座標」フィールドには、ゲーム空間内の仮想平面上で予め定義された、設置物の位置を特定する座標(本実施形態の例では、
図6に示すセルの座標)が格納される。
なお、所持設置物データテーブルTBL306の各データレコードは、エリア情報のうち「オブジェクトの位置を特定する情報」の一例である。
「オブジェクトの位置を特定する情報」は、オブジェクトがエリアにおいて占める範囲を特定する座標(つまり、仮想平面上の二次元座標系で定義した位置情報)、または当該範囲の基準位置(例えば、オブジェクトの占める範囲が矩形である場合にはその矩形の頂点)の座標である。本実施形態の例では、「オブジェクトの位置を特定する情報」は、
図6に示すセルの座標である。
【0057】
(5−6)エリアデータテーブル(
図13)
図13に、エリアデータテーブルTBL308の構成例を示す。
図13に示すように、エリアデータテーブルTBL308は、「エリアレベル」フィールドと、「ユーザエリア(UA)」フィールドと、「攻撃可能エリア(AA)」フィールドとを含む。
「エリアレベル」フィールドには、ユーザエリアのエリアレベルが格納される。
「ユーザエリア(UA)」フィールドには、エリアレベルに対応するユーザエリアの範囲を示す情報が格納される。
「攻撃可能エリア(AA)」フィールドには、エリアレベルに対応する攻撃可能エリアの範囲を示す情報が格納される。
図13の「ユーザエリア(UA)」フィールドおよび「攻撃可能エリア(AA)」フィールドにそれぞれ格納されるユーザエリアおよび攻撃可能エリアの情報は、初期エリア、または、初期エリアおよび1または複数の追加エリアの組合せによって特定される。例えば、ユーザエリアおよび攻撃可能エリアの情報は、各エリアの範囲を
図6に示したセルの座標で表したデータである。
【0058】
前述したように、本実施形態のゲームでは、ユーザが自身のユーザエリアを拡張させる要求に基づいてユーザエリアを拡張させ、適宜、ユーザエリアと攻撃可能エリアとを連動して拡張させることを特徴としている。
ここで、「連動」とは、同じタイミングでユーザエリアUA(第1エリアの一例)と攻撃可能エリアAA(第2エリアの一例)とが拡張することを意味する。拡張前後のユーザエリアUAと攻撃可能エリアAAの位置関係については、任意に設定できる。例えば、後述する具体例では、拡張後のユーザエリアUAと攻撃可能エリアAAが、拡張前のユーザエリアUAおよび攻撃可能エリアAAに対してそれぞれ追加エリアが加えられるようにして拡張され、ユーザエリアUAと攻撃可能エリアAAの追加エリア同士が隣接する。この例とは異なり、攻撃可能エリアAAの追加エリアを、拡張前のユーザエリアUA、またはユーザエリアUAの追加エリアと離間した位置に設けてもよい。
【0059】
以下、
図14を参照し、
図13に例示したエリアデータテーブルTBL308に従って、エリアレベルの増加に伴ってユーザエリアUAと攻撃可能エリアAAとが適宜連動して拡張する場合の各エリアの示す範囲について、具体的に説明する。
図14は、
図13のユーザエリアを画定するための初期エリアUA1および追加エリアUA2〜UA7と、
図13の攻撃可能エリアを画定するための初期エリアAA2および追加エリアAA4〜AA7とについて、仮想平面VPを上から見た場合の設定例を示す図である。
【0060】
ユーザエリアの追加エリアUA2〜UA7はそれぞれ、第1追加エリアの一例である。
「第1追加エリア」は、ユーザエリアUA(第1エリアの一例)を拡張させる要求に対する拡張後のユーザエリアUAと拡張前のユーザエリアUAの差分に相当するエリアである。例えば、拡張前のユーザエリアUAがXであり、拡張後のユーザエリアUAがX+αである場合には、エリアαが第1追加エリアとなる。第1追加エリアは、拡張前のユーザエリアUAと連続したエリアであってもよいし、拡張前のユーザエリアUAと離間したエリア(飛び地)であってもよい。
【0061】
攻撃可能エリアの追加エリアAA4〜AA7はそれぞれ、第2追加エリアの一例である。
「第2追加エリア」は、ユーザエリアUA(第1エリアの一例)を拡張させる要求に対する拡張後の攻撃可能エリアAA(第2エリアの一例)と拡張前の攻撃可能エリアAAの差分に相当するエリアである。例えば、拡張前の攻撃可能エリアAAを拡張させる要求がYであり、拡張後の攻撃可能エリアAAがY+βである場合には、エリアβが第2追加エリアとなる。第2追加エリアは、拡張前の攻撃可能エリアAAと連続したエリアであってもよいし、拡張前の攻撃可能エリアAAと離間したエリア(飛び地)であってもよい。
【0062】
エリアデータテーブルTBL308によって画定される、エリア毎のユーザエリアUAおよび攻撃可能エリアAAの範囲について、
図15および
図16を参照して説明する。
図15および
図16は、ゲーム実行ユーザのエリアレベル毎のユーザエリアUAおよび攻撃可能エリアAAを、
図14と同様に仮想平面VPを上から見た場合に示す図である。
図15および
図16は、
図13および
図14によって特定されるエリアレベル毎のユーザエリアUAおよび攻撃可能エリアAAについて、各エリアの範囲を仮想平面VP上に示した図である。
【0063】
図15を参照すると、ゲーム実行ユーザのエリアレベルが「1」(初期値)である場合には、ユーザエリアUA(初期エリアUA1のみ)は比較的小さく攻撃可能エリアAAは存在しない。そのためゲーム実行ユーザは、他のユーザから攻撃を受けることなくユーザエリアUAを発展させること(例えば、ユーザエリアUA内に設置物を配置する等)ができる。
ゲーム実行ユーザのエリアレベルが「2」である場合、エリアレベルが「1」の場合と比較してユーザエリアUA(=初期エリアUA1+追加エリアUA2)が少し拡張するとともに、攻撃可能エリアAA(=初期エリアAA2)が設定される。この初期エリアAA2は、ユーザエリアUAの下方向で隣接したエリアである。これによってゲーム実行ユーザ以外のユーザが攻撃可能エリアAAにキャラクタを配することによってユーザエリアUAが当該他のユーザから攻撃を受ける可能性が生ずる。しかし、設定された攻撃可能エリアAAは、ユーザエリアUAを基準にして特定の方向の範囲(
図15では、下方向の範囲)に限られているため、ゲーム実行ユーザは、ユーザエリアUAの中の攻撃可能エリアAAに近い位置に重点的に防衛用オブジェクトを配することができる。そのため、ユーザエリアUAにおける防御力と、当該ユーザエリアUAに対する攻撃可能エリアAAからの攻撃力とのバランスがとれた状態となっている。
ゲーム実行ユーザのエリアレベルが「3」である場合、エリアレベルが「2」の場合と比較してユーザエリアUA(=初期エリアUA1+追加エリアUA2,UA3)が少し拡張するが、攻撃可能エリアAA(=初期エリアAA2)は拡張しない。
ゲーム実行ユーザのエリアレベルが「4」である場合、エリアレベルが「3」の場合と比較してユーザエリアUA(=初期エリアUA1+追加エリアUA2,UA3,UA4)が少し拡張するとともに、攻撃可能エリアAA(=初期エリアAA2+追加エリアAA4)が少し拡張する。すなわち、
図15に示すように、ユーザエリアUAの追加エリアUA4に隣接して攻撃可能エリアAAの追加エリアAA4が設定される。つまり、ユーザエリアUAと攻撃可能エリアAAとが連動して拡張するため、ユーザエリアUAにおける防御力と、当該ユーザエリアUAに対する攻撃可能エリアAAからの攻撃力とのバランスがとれた状態が維持される。
【0064】
同様にして、ゲーム実行ユーザのエリアレベルが「5」〜「7」である場合には、順に追加エリアUA5〜UA7が加えられるようにして、エリアレベルが増加する度にユーザエリアUAが拡張する。一方、ユーザエリアUAの拡張に伴って、順に追加エリアAA5〜AA7が加えられるようにして、エリアレベルが増加する度に攻撃可能エリアAAが拡張する。
図16に示す例では、ユーザエリアの追加エリアUA5〜UA7はそれぞれ、攻撃可能エリアの追加エリアAA5〜AA7に隣接している。
ゲーム実行ユーザのエリアレベルが「5」〜「7」である場合には、ユーザエリアUAが比較的広くなり、ゲーム実行ユーザは自身のユーザエリアUA内に様々な設置物を配置させることができるようになる。その一方で、ユーザエリアUAの拡大に連動して攻撃可能エリアAAも広くなるため、ゲーム実行ユーザのユーザエリアUAを攻撃しようとする他のユーザは、攻撃可能エリアAA内においてユーザエリアUAから見た様々な方向の位置にキャラクタを配置させることができる。一方、ゲーム実行ユーザは、エリアレベルが低いときと比較して攻撃を受けやすくなるが、エリアレベルが比較的高い場合には多くの防衛用オブジェクト、または、レベルが高い防衛用オブジェクトがユーザエリアUA内に配置されている場合が多い。そのため、それらの防衛用オブジェクトによってユーザエリアUAから見た様々な方向からの攻撃に対処することができる。
よって、エリアレベルが「5」〜「7」である場合についても、ユーザエリアUAにおける防御力と、当該ユーザエリアUAに対する攻撃可能エリアAAからの攻撃力とのバランスがとれた状態が維持され、対戦する2ユーザのいずれか一方のユーザが不利になり過ぎる状況が回避される。
【0065】
図15および
図16に示すように、ユーザエリアと攻撃可能エリアは、ユーザエリアの増加に応じて連動して拡張する。そのため、本実施形態のゲームでは、ユーザエリアUAを拡張、発展させようとするゲーム実行ユーザの防御力と、攻撃可能エリアAAにキャラクタを配置させることで当該ゲーム実行ユーザのユーザエリアUAを攻撃しようとする他のユーザの攻撃力とのバランスがとれた状態(均衡した状態)が、ユーザエリアUAの広狭に関わらず維持される。
【0066】
(6)ユーザ端末が備える機能の概要
次に、上述した本実施形態のユーザ端末10が備える機能について、
図17を参照して説明する。
図17は、本実施形態のユーザ端末10において主要な役割を果たす機能を含む機能ブロック図である。なお、
図17に示す機能ブロック図に含まれる手段のすべてが本発明に必須の要素とは限らない。本実施形態では、ユーザ端末10は少なくとも、取得手段110、表示手段120、配置手段130、および、更新手段140が含まれていればよい。
【0067】
取得手段110は、ゲーム実行ユーザ(第1ユーザの一例)のユーザID(ユーザ識別情報の一例)に対応する、エリアレベルおよびユーザエリアに配置されている設置物の情報(エリア情報の一例)をストレージ14(記憶装置の一例)から取得する機能を備える。
【0068】
表示手段120は、取得手段110により取得されたエリア情報によって特定される、ゲーム実行ユーザ(第1ユーザの一例)が設置物(オブジェクトの一例)を配置可能なエリアであるユーザエリア(第1エリアの一例)と、第1ユーザ以外のユーザがキャラクタ(オブジェクトの一例)を配置可能なエリアである攻撃可能エリア(第2エリアの一例)とを、ゲーム実行ユーザ(第1ユーザの一例)が区別可能に表示させる機能を備える。
表示手段120はさらに、ユーザエリア(第1エリアの一例)を拡張するゲーム実行ユーザ(第1ユーザの一例)の要求に基づいて、拡張後のユーザエリアを表示させ、かつユーザエリアの拡張に連動して攻撃可能エリア(第2エリアの一例)が拡張される場合には、拡張後の攻撃可能エリアを表示させる機能を備える。
【0069】
配置手段130は、ユーザエリア(第1エリアの一例)において、ゲーム実行ユーザ(第1ユーザの一例)の指示によって特定される位置に設置物(第1オブジェクトの一例)を配置する機能を備える。
【0070】
更新手段140は、配置手段130によって配置された設置物(第1オブジェクトの一例)の位置を特定する情報が含まれるように、配置手段130によって取得されたエリア情報を更新する機能を備える。
【0071】
対戦実行手段150は、例えばユーザU1(第1ユーザの一例)が攻撃を受ける側となり、かつユーザU1以外のユーザであるユーザU2(第2ユーザの一例)が攻撃する側となって行われる、ユーザU1とユーザU2の間の対戦を実行する機能を備える。
【0072】
通知手段160は、例えばユーザU1(第1ユーザの一例)が攻撃を受ける側となり、かつユーザU1以外のユーザであるユーザU2(第2ユーザの一例)が攻撃する側となって行われる、ユーザU1とユーザU2の間の対戦の実行結果を通知する機能を備える。
【0073】
(7)本実施形態のゲームで実行される処理
次に、本実施形態のゲームで実行される主要な処理について説明する。本実施形態のゲームで実行される主要な処理には、ゲームアプリケーションの起動処理、オブジェクトの配置処理、エリアレベルの更新処理、および、ユーザ間の対戦処理が含まれる。
【0074】
(7−1)ゲームアプリケーションの起動処理(
図18、
図19)
先ず、ゲームアプリケーションの起動処理について、
図18および
図19を参照して説明する。
図18は、本実施形態のゲームのゲームアプリケーションを起動したときの処理を示すシーケンスチャートである。
図19は、
図18のシーケンスチャートの処理によってユーザ端末10に表示される画像を例示する図である。
なお、
図18のシーケンスチャートでは、処理対象となるユーザ(すなわち、ゲーム実行ユーザ)がユーザ登録済みであり、当該ユーザに対してユーザIDが発行されている場合を想定している。
【0075】
図18を参照すると、ユーザがユーザ端末10にインストール済みのゲームアプリケーションを起動する操作を行うことによってゲームアプリケーションが起動する(S100)。ゲームアプリケーションが起動されると、ゲームアプリケーションは、ゲームサーバ30へのログインのためにユーザIDをゲームサーバ30へ送信する(S102)。ゲームサーバ30は、S102で送信されたユーザIDを受信する(S300)。次いでゲームサーバ30は、データを読み出す(S302)。ここで読み出されるデータは、マスタテーブル群(キャラクタマスタデータテーブルTBL302、設置物マスタデータテーブルTBL303)、および、S102で受信したユーザIDに対応付けられた、ユーザデータレコード、所持キャラクタデータテーブルTBL305、および、所持設置物データテーブルTBL306である。
ゲームサーバ30は、S302において読み出したデータをユーザ端末10へ送信する(S304)。ユーザ端末10はS304において送信されたデータを受信する(S104)。
【0076】
ユーザデータレコードに含まれるエリアレベルのデータ、所持設置物データテーブルTBL306の各データレコードに含まれる各データは、エリア情報の一例である。そして、S302で読み出されたデータをS104においてユーザ端末10が受信することは、エリア情報を取得する取得手段110の一例である。
ここで、エリア情報の「取得」は、
図18のシーケンスチャートに示したように、エリア情報を記憶する記憶装置がゲームサーバ30(より具体的には、ストレージ34)のようにユーザ端末10の外部の装置である場合に当該外部の装置との通信によってエリア情報を取得する行為に限られない。エリア情報の取得は、エリア情報を記憶する記憶装置がユーザ端末10(情報処理装置の一例)に内蔵されたメモリデバイス(例えば、ストレージ14)である場合にストレージ14から読み出し処理によってエリア情報を取得する行為であってもよい。後者の場合には、ゲームアプリケーションは、起動時にゲームサーバ30からのデータ取得を行わず、ユーザ端末10のストレージ14からデータを読み出す。
【0077】
ユーザ端末10のゲームアプリケーションは、S104で受信したデータをストレージ14に記録する(S106)。ゲームアプリケーションは、S106において記録したデータのうちユーザデータレコードに含まれるユーザエリアに基づいて、ゲーム実行ユーザのユーザエリアと攻撃可能エリアを特定する(S108)。ここで、ゲームアプリケーションは、ゲーム実行ユーザのユーザデータレコードに含まれるエリアレベルに対応するユーザエリアと攻撃可能エリアを、エリアデータテーブルを参照して特定する。
【0078】
ゲームアプリケーションは、エリアデータテーブルを参照してユーザエリアおよび攻撃可能エリアを特定すると、特定したユーザエリアおよび攻撃可能エリアに基づいて、ユーザに提供する画像をユーザ端末10の表示部16に表示させる(S110)。このとき、ゲームアプリケーションは、特定したユーザエリアに、S104で受信した所持設置物データテーブルTBL306の各データレコードを基に、ゲーム空間に各設置物をマッピングする処理を行う。各設置物をマッピングする処理とは、ゲーム空間において仮想平面に定義された座標系(
図6を参照)に、各設置物を、設置物の座標が示す1または複数のセルに配置させる処理である。ゲームアプリケーションは、各設置物をゲーム空間にマッピングする処理を行った後、ゲーム空間を所定の視点から見た画像を生成する。
S110の表示処理は、表示手段120の一例である。
【0079】
図19は、S110において表示部16が表示する画像の一例を示す。
図19に示す画像G1と、
図7の画像Gとは、同一のゲーム空間を同一の視点から見た画像である。ゲーム実行ユーザは、ユーザ端末10に対する所定の操作(例えば、タッチパネル上のドラッグ操作あるいはフリック操作)によって、ゲーム空間GSを表す画像を変更できるように構成されている。例えば、
図19に示す画像G1において、表示パネルに対するドラッグ操作を行うことで、ゲーム空間のうち
図7の画像Gでは見えていないゲーム空間を画像として表示させることができる。
また、ユーザ端末10に対する所定の操作(例えば、タッチパネル上のピンチイン操作あるいはピンチアウト操作)によって、ゲーム空間GSを見る視点を仮想平面VPに近付けたり、遠ざけたりすることができる。
【0080】
図19の画像G1には、メニューボタンP10と、メッセージボタンP11と、ゲーム実行ユーザの所持資源量を示すテキスト101とが含まれる。
メニューボタンP10を操作することでユーザは、例えば後述する他のユーザとの対戦を含む複数の処理の中からいずれかの処理を選択することができるように構成されている。メッセージボタンP11は、ゲーム実行ユーザに対するメッセージを表示させるためのボタンである。メッセージには、他のユーザとの対戦結果等が含まれる。なお、対戦結果に関するデータは、S104で受信したユーザデータレコードの中の対戦データに含まれる。
テキスト101が示す所持資源量は、ゲーム実行ユーザが現在所持している資源の量である。この資源の量は、S104で受信したユーザデータレコードの「所持資源量」フィールドのデータに基づいている。
【0081】
本実施形態のゲームでは、ユーザエリアUA(第1エリアの一例)と攻撃可能エリアAA(第2エリアの一例)とが、ゲーム実行ユーザに区別可能に表示される。
ここで、ユーザエリアUAと攻撃可能エリアAAとが「区別可能」とは、2つのエリアの範囲をユーザが視覚的に区別できることを意味する。2つのエリアを「区別可能に表示」する方法として、例えば
図19に示すように、2つのエリアの範囲内を異なる表示態様で表示する方法が挙げられるが、この方法に限られない。2つのエリアを「区別可能に表示」する方法は、2つのエリアの外縁を異なる表示態様で表示する方法、あるいは、移動可能なオブジェクトがエリア内に位置する場合とエリア内に位置しない場合とで異なる表示態様で表示する方法(つまり、オブジェクトの表示態様によって間接的にエリアを区別可能とする方法;この方法については後述する。)等を適用してもよい。異なる表示態様としては、
図19に例示する模様の違いのほかに、画像の違いで表示してもよい。例えば、ユーザエリアUAを「平地」を示す画像を表示し、攻撃可能エリアAAを「海岸」を示す画像を表示することで2つのエリアを区別可能に表示してもよい。また、そのほかの異なる表示態様として、色や輝度、テキストの有無、異なるテキストの表示などが挙げられる。
【0082】
(7−2)オブジェクトの配置処理(
図20〜22)
次に、本実施形態のゲームのオブジェクトの配置処理について、
図20〜22を参照して説明する。以下では、配置対象のオブジェクトが設置物である場合について説明する。
図20は、本実施形態のゲームにおいて設置物の配置処理を示すフローチャートである。
図21は、本実施形態のゲームのゲーム空間において設置物を選択状態とした場合の表示例を示す図である。
図22は、本実施形態のゲームにおいて仮想平面上で設置物を移動させた場合の、設置物の位置に応じた表示例を示す図である。
【0083】
図20を参照すると、ゲームアプリケーションは、ゲーム実行ユーザによってユーザエリアに配置されているいずれかの設置物を選択する操作が行われたと判断すると(S120:YES)、その設置物が選択状態であること(つまり、選択された状態であること)を示す表示処理を行う(S122)。ここで、設置物を選択する操作の一例は、ユーザ端末に表示されている画像内の設置物を対象とした、ユーザ端末10のタッチパネル上での指によるタッチ操作である。設置物が選択状態であることを示す表示例を
図21に示す。
図21に示す例では、ゲーム空間GSのユーザエリアUA上に設置物B1〜B3が配置されている。ここで、設置物B3を選択する操作が行われた場合、設置物B3が選択状態であることを示す表示例として矢印b32(4方向)が表示される。これによってゲーム実行ユーザは、設置物B3が選択状態であることを認識できる。
【0084】
なお、
図21において、設置物B2は資源オブジェクトの一例であり、設置物B3は防衛用オブジェクトの一例である。後述するように、ゲーム実行ユーザ以外のユーザは、攻撃可能エリアAAにキャラクタを配置することでユーザエリアUAを攻撃する。そのため、ゲーム実行ユーザは、攻撃可能エリアAAのユーザエリアUAに対する位置関係や、防衛用オブジェクトの射程および攻撃力等を勘案しながら、ユーザエリアUA内で防衛用オブジェクトを配置する位置を決定するように動機付けられる。
【0085】
ゲームアプリケーションは、設置物が選択状態である場合に当該設置物に対する移動指示の操作が開始されて移動先の位置が特定されたと判断すると(S124:YES)、S126以降の処理を行う。設置物に対する移動指示の操作の一例は、ユーザ端末10の表示パネル上での指によるドラッグ操作である。その場合、設置物が仮想平面上で所定の量(例えば、0.5セル分)移動させるドラッグ操作が行われたことを認識した場合に、当該設置物に対する移動指示の操作が開始されたと判断してもよい。設置物に対して移動指示の操作が開始された後、ユーザの指示によって設置物の移動先の位置が特定される。
【0086】
ユーザの指示によって移動先の位置を特定する方法は、移動対象の設置物(オブジェクトの一例)によって異なってもよい。当該指示は、選択状態である設置物を対象とした、ユーザによるユーザ端末10の表示パネル上のドラッグ操作による方法であってもよいし、ユーザがユーザ端末10に接続された入力装置(例えば、マウス等のポインティングデバイス)を使用して表示パネルに表示されているカーソルやボタンを操作する方法であってもよい。ドラッグ操作による方法では、エリア上に配置されている設置物を別の位置に移動させて配置させる場合には、表示パネル上のタッチ操作によって移動対象の設置物を選択状態とし、次いで選択状態とした設置物に対してドラッグ操作を行うことによって当該設置物をユーザの所望の位置まで移動させ、表示パネルのタッチ操作を解除することによって設置物の移動先の位置が特定される。カーソルやボタンを操作する方法では、例えばカーソル若しくはボタン操作またはマウスによるポインティング操作によって移動対象の設置物を選択し、選択した設置物に対するカーソル操作あるいはマウスによるドラッグ操作によって、選択した設置物を移動させる。そして、カーソル操作あるいはマウスによるドラッグ操作を解除することによって、設置物の移動先の位置が特定される。
【0087】
ゲームアプリケーションは、設置物の移動指示の操作が行われたと判断した場合、移動対象の設置物が移動先の位置に配置可能であるか否か判断する(S126)。移動先の位置において移動対象の設置物の占有領域の少なくとも一部が既に配置されている他の設置物の占有領域と重複する場合、移動対象の設置物を当該位置に配置することはできない。当該位置に配置するためには、当該他の設置物を先に他の位置に移動させる必要がある。また、移動先の位置において移動対象の設置物の占有領域の少なくとも一部が、攻撃可能エリアAAまたは無効エリアIAの一部と重複する場合、移動対象の設置物を当該位置に配置することはできない。
【0088】
ゲームアプリケーションは、移動対象の設置物が移動先の位置に配置可能であると判断した場合(S126:YES)、ストレージ14に記録されている所持設置物データテーブルTBL306を更新する処理を行う(S128)。具体的には、所持設置物データテーブルTBL306において、移動対象の設置物IDに対応する座標のデータを移動先の位置に書き換える処理を行う。
一方、ゲームアプリケーションは、移動対象の設置物が移動先の位置に配置可能ではないと判断した場合(S126:NO)、当該設置物が配置不可であることを表示する(S130)。
図20のフローチャートにおいて、S120〜S126の処理は配置手段130の一例であり、所持設置物データテーブルTBL306を更新するS128の処理は更新手段140の一例である。
【0089】
設置物の配置可否の判断は、ユーザの設置物に対する移動操作(例えばドラッグ操作)に基づいて当該設置物の移動先の位置を特定する処理と、当該移動先の位置が仮想平面上で配置ができないエリアとして設定されているエリア(「配置不可エリア」という。)と重複しているか否かを判定する処理とによって行われる。
ゲームアプリケーションは、例えば移動操作の表示パネル上の操作量(例えば、ドラッグ操作の操作量)を仮想平面上の二次元座標系での移動量に変換し、当該移動量に基づいて設置物の移動先の位置、つまり移動先における当該設置物の占有領域のセルの座標を特定する。設置物の占有領域が2×2のセルである場合には、4つのセルの座標が特定される。配置不可エリアは、攻撃可能エリアAAと無効エリアIAが占めるセルの座標によって特定される。そしてゲームアプリケーションは、設置物の移動先のセルの位置が示す座標と、配置不可エリアのセルの座標とで、少なくとも1つのセルの座標が同じである場合には、両者が重複していると判定し、そうでない場合には両者が重複していないと判定する。
【0090】
S130において設置物が配置不可であることの表示は、当該設置物が配置不可であることをゲーム実行ユーザが認識可能となる表示態様であれば如何なる表示態様であってもよい。その表示態様の一例を、
図22に示す。
図22では、移動対象であるオブジェクトとしての設置物B1がユーザエリアUAにある場合(つまり、設置物B1が配置可能である場合)と、当該設置物B1がユーザエリアUAにない場合(つまり、設置物B1が配置不可である場合)とで、設置物B1の表示態様の差異の一例を示している。具体的には、移動対象の設置物B1の占有領域b10の少なくとも一部が攻撃可能エリアAAと重複する場合には、当該占有領域b10の表示態様(ここでは、模様)が変化する。それによってユーザは、移動先の位置に設置物B1を配置できないことがわかる。
なお、設置物を配置不可の位置に移動させた場合であっても、移動操作の直後には当該位置にあたかも配置されたように表示させてもよいが、所持設置物データテーブルTBL306が更新されないため、当該設置物の配置は実質的に無効である。
【0091】
図22は、別の観点では、ユーザエリアUA(第1エリアの一例)と攻撃可能エリアAA(第2エリアの一例)とを区別可能に表示する一例を示している。つまり、設置物B1を仮想平面VP上で移動させた場合に、当該設置物B1がユーザエリアUA上にあるか、または攻撃可能エリアAA上若しくは無効エリアIA上にあるかによって、当該設置物B1の占有領域b10の表示態様が変化するため、ユーザは占有領域b10を画面上で見ることでユーザエリアUAと攻撃可能エリアAAを間接的に区別することができる。
【0092】
(7−3)エリアレベルの更新処理(
図23および
図24)
次に、本実施形態のゲームにおいて、エリアレベルの更新処理の例を、
図23および
図24を参照して説明する。
図23は、本実施形態のゲームにおいてエリアレベルの更新処理を示すフローチャートである。
図24は、ユーザエリアを拡張させる際に、ユーザエリアの拡張に先立って拡張後の攻撃可能エリアをユーザに認識可能に示す図である。
【0093】
図23を参照すると、ゲームアプリケーションは、エリアレベルのレベルアップ要求があるか否か判定する(S140)。レベルアップ要求は、ゲーム実行ユーザによるユーザエリアを拡張する要求であり、第1エリアを拡張する要求の一例である。本実施形態のゲームは、ユーザ自身のユーザエリアを発展させる育成要素を備えている。かかる育成要素の下でユーザは、例えば、自身が所持する設置物の量または質の増加等に伴って、ユーザエリアを拡張させることが動機付けられている。そしてユーザは、所望のタイミングで、自身のユーザエリアを拡張させるためのレベルアップ要求を行うことができる。
【0094】
「ユーザエリアを拡張する要求」は、ユーザエリアを拡張することのゲーム実行ユーザ(第1ユーザの一例)の指示、コマンド等を意味する。ユーザエリアを拡張することは、ユーザエリアの占める範囲を広くする、あるいはユーザエリアの占める面積を大きくすることと同義である。ユーザエリアを拡張することを指示するコマンドが設けられている場合、そのコマンドは、ユーザエリアを拡張する要求の一例である。ユーザエリアがパラメータに連動して拡張する場合には、当該パラメータを増加させるコマンドは「ユーザエリアを拡張する要求」の一例である。例えば、ユーザエリアとしてユーザが自身の村を発展させていくゲームにおいて、村(ここでは、ユーザエリアの一例)の中に配置されている特定の設置物のレベルの増加が村の広さと連動している場合には、当該設置物のレベルを増加させるコマンドは「ユーザエリアを拡張する要求」の一例である。
図示しないが、例えばユーザは、ゲームを実行中に
図19の画像G1のメニューボタンP10を操作することで、レベルアップ要求を行うためのボタンを表示させる。ゲーム実行ユーザは、当該ボタンを操作することでレベルアップ要求を行うことができる。
【0095】
ゲームアプリケーションは、レベルアップ要求を受け付けると(S140:YES)、レベルアップ要求に基づいてユーザエリア(第1エリアの一例)の拡張に連動して攻撃可能エリア(第2エリアの一例)が拡張される場合には、当該要求が確定する前に、当該要求が確定した場合の拡張前後の攻撃可能エリアの広さの変化をゲーム実行ユーザ(第1ユーザの一例)が認識可能となるように、攻撃可能エリアを表示させる。具体的には、エリアデータテーブルTBL308を参照して、ユーザの現在のエリアレベルよりも1つ高いエリアレベルに対応するユーザエリアと攻撃可能エリアの座標のデータを読み出す(S142)。次いでゲームアプリケーションは、エリアレベルのレベルアップ前後のユーザエリアと攻撃可能エリアの広さの変化を表示する(S144)。
【0096】
「エリアの広さの変化」とは、レベルアップ要求が行われる前に対して表示されていたエリアが占める面積に対する、レベルアップ要求が行われた後に表示されるエリアが占める面積の変化を意味する。例えば、レベルアップ要求が行われる前の攻撃可能エリア(「範囲Y」とする。)に対して新たな範囲(「範囲γ」とする。)が付加されて、レベルアップ要求が行われた後の攻撃可能エリア(範囲Y+γ)が表示される場合、攻撃可能エリアの広さの変化は範囲γに相当する。
なお、レベルアップ要求を行った時点でのゲーム実行ユーザのエリアレベルによっては、攻撃可能エリアが変化しない場合もある。例えば、
図15に示した例では、現在のエリアレベルが「2」である場合、レベルアップ要求によって攻撃可能エリアの変化はない。従って、S144において攻撃可能エリアの広さの変化の表示は、レベルアップ要求が確定したならば攻撃可能エリアが拡張する場合に限り、行われる。
【0097】
図24は、
図15に示した例において、現在のユーザのエリアレベルが「3」であるときにレベルアップ要求が受け付けられた場合の、ユーザエリアUAと攻撃可能エリアAAの広さの変化の表示例を示している。
図24を参照すると、レベルアップ要求が受け付けられる前には、エリアレベル:「3」の場合のユーザエリアUAおよび攻撃可能エリアAAが表示される。レベルアップ要求が受け付けられた後には、エリアレベル:「4」の場合のユーザエリアUAおよび攻撃可能エリアAAが、攻撃可能エリアAAの広さの変化(この例では、追加エリアAA4)がユーザに認識可能となるように表示される。また、この表示により、ユーザは、拡張後のユーザエリアは「UA+UA4」となり、拡張後の攻撃可能エリアは「AA+AA4」となることを認識することもできる。つまり、
図24に示す例は、拡張後のユーザエリアと拡張後の攻撃可能エリアとを表示している。
【0098】
ここで、「ユーザに認識可能」とは、仮にレベルアップ要求が確定した場合の拡張前の攻撃可能エリアに対する拡張後の攻撃可能エリアの広さの変化をゲーム実行ユーザ(第1ユーザの一例)が認識できる状態であることを意味する。
図24は、仮にレベルアップ要求が確定したとすれば、拡張前の攻撃可能エリア(初期エリアAA2)に対して新たな範囲(追加エリアAA4)が付加されて拡張後の攻撃可能エリア(AA2+AA4)となる場合、エリアの広さの変化に相当する追加エリアAA4をゲーム実行ユーザに認識可能とする例として、追加エリアAA4の輪郭を強調して表示する表示態様を示している。他の表示態様として、追加エリアAA4の輪郭を拡張前の初期エリアAA2の輪郭とは異なる色、輝度または模様とする表示態様、または、追加エリアAA4が占める範囲を拡張前の初期エリアAA2が占める範囲とは異なる色、輝度または模様とする表示態様が挙げられる。また、追加エリアUA4の輪郭を拡張前のユーザエリアUAの輪郭とは異なる色等で表示してもよい。攻撃可能エリアが所定の模様や画像で示されることをユーザが知っている場合において、追加エリアUA4が加えられることでユーザエリアUAが拡張されると、追加エリアUA4に隣接する攻撃可能エリアAA4が加えられることで攻撃可能エリアAAが連動して拡張されることをユーザが認識することができるためである。例えば、「海岸」を示す画像が攻撃可能エリアを示すものであると知っているユーザは、追加エリアUA4の隣に「海岸」を示す画像(
図24のAA4)が表示されている場合、追加エリアUA4が加えられることでユーザエリアUAが拡張されると、隣接する「海岸」を示す画像のエリアが攻撃可能エリアとして連動して拡張されることを認識することができる。つまり、直接的または間接的に攻撃可能エリアAAの広さの変化である追加エリアAA4をユーザに認識できるように表示するものであればどのような表示態様であってもよい。
【0099】
図示しないが、ゲームアプリケーションは、S144の各エリアの広さの変化の表示とともに、ゲーム実行ユーザにレベルアップ要求を確定させるための指示を受け付けるボタンを表示させる。ゲーム実行ユーザは、当該ボタンを操作することでレベルアップ要求を確定されることができる。すなわち、ゲーム実行ユーザは、仮にエリアレベルを増加させた場合の攻撃可能エリアAAの広さの変化を視覚的に認識しながら、レベルアップ要求を確定させるか否かについて自身で決定することができる。
【0100】
レベルアップ要求を確定させるための指示が受け付けられた場合(S146:YES)、すなわち、レベルアップ要求が確定した場合、ゲームアプリケーションは、ゲーム実行ユーザのユーザデータレコードの「エリアレベル」フィールドのデータを更新する(S148)。次いでゲームアプリケーションは、ユーザエリアと攻撃可能エリアの表示の更新を行う(S150)。つまり、S142で読み出したユーザエリアと攻撃可能エリアの座標のデータに基づいてユーザ端末10に表示する画像を更新する。
【0101】
なお、「レベルアップ要求の確定」とは、レベルアップ要求を有効な手続きとして確定させることをいう。例えば、レベルアップ要求(つまり、ユーザエリアを拡張する要求)を開始するための第1コマンド(S140で受け付けられる指示または要求に相当する。)と、レベルアップ要求を確定させるための第2コマンド(S146で受け付けられる指示または要求に相当する。)とを経て、要求の手続きが完了する場合、第1コマンドを実行した段階では要求の確定前であり、第2コマンドを実行することで要求の確定がなされる。
【0102】
図23のフローチャートにおいて、レベルアップ要求が確定する前に、エリアレベルのレベルアップ前後のユーザエリアと攻撃可能エリアの広さの変化を表示させることは必須ではない。ゲームアプリケーションは、レベルアップ要求が受け付けられた場合(S140:YES)、直ちにS148以降の処理を実行してもよい。
図23のフローチャートにおいて、S120の要求に基づいてS150においてユーザエリアおよび攻撃可能エリアの表示を更新することは、表示手段120の一例である。
【0103】
(5−4)ユーザ間の対戦処理(
図25〜28)
次に、本実施形態のゲームにおいて、ユーザ間の対戦処理の例を、
図25〜28を参照して説明する。
図25は、本実施形態のゲームにおいてユーザが対戦を行うときの処理を示すシーケンスチャートである。
図26は、
図25のシーケンスチャートにおいてユーザ端末によって実行される対戦処理を示すフローチャートである。
図27は、本実施形態のゲームの対戦処理において、ユーザがキャラクタを配置するときの表示例を示す図である。
図28は、対戦結果を通知するためにユーザ端末に表示される画像を例示する図である。
なお、以下の説明では、
図25および
図26においてユーザ端末10を使用したゲーム実行ユーザが「ユーザU1」(第1ユーザの一例)である場合を想定する。
【0104】
図25を参照すると、ユーザ端末10のゲームアプリケーションは、攻撃要求があるか否か判定する(S160)。攻撃要求は、ゲーム実行ユーザが他のユーザのユーザエリアに対して攻撃を行う要求である。ゲーム実行ユーザは、例えば、
図19のメニューボタンP10を操作した後に対戦コマンド(図示せず)を選択することで攻撃要求を行うことができる。
ゲームアプリケーションは、ユーザU1からの対戦要求を受け付けると(S160:YES)、対戦相手のデータ要求をゲームサーバ30へ送信する(S162)。ゲームサーバ30は、ユーザ端末10から当該データ要求を受信する(S310)。ゲームサーバ30は、対戦相手のデータ要求を受信すると、対戦相手を決定し(S312)、決定した対戦相手のデータを読み出す(S314)。対戦相手の決定方法は、例えばゲームにログインしていないユーザの中から無作為に決定される。S314で読み出されるデータは、決定した対戦相手のユーザデータレコードと、当該対戦相手に対応する所持設置物データテーブルTBL306である。ゲームサーバ30は、S314で読み出したデータをユーザ端末10のゲームアプリケーションへ送信する(S316)。なお、以下の説明では、対戦相手が「ユーザU2」である場合を想定する。
ここで、ユーザU2は「第2ユーザ」の一例であり、第1ユーザとしてのユーザU1とは異なるユーザの中から特定されたユーザである。
ユーザ端末10のゲームアプリケーションは、対戦相手(ユーザU2)のデータを受信し(S164)、ユーザU2が攻撃を受ける側となり、かつユーザU1が攻撃する側となって行われる、ユーザU1とユーザU2の間の対戦処理を実行する(S166)。
【0105】
S166で行われる対戦処理の詳細なフローチャートが
図26に示される。
図26において、ゲームアプリケーションは先ず、対戦相手であるユーザU2のユーザデータレコードに含まれるエリアレベルに基づいて、ユーザU2のユーザエリアUAとユーザU1の攻撃可能エリアを特定し(S180)、対戦開始の画像を表示する(S182)。
S182において画像を表示するにあたってゲームアプリケーションは、S164で受信したユーザU2の所持設置物データテーブルTBL306の各データレコードを基に、ユーザU2が所持する各設置物を、ゲーム空間にマッピングする処理を行う。ゲームアプリケーションは、各設置物をゲーム空間にマッピングする処理を行った後、ゲーム空間を所定の視点から見た画像を生成する。
【0106】
S182において対戦開始の画像を表示すると、ゲームアプリケーションは、ユーザU1によるキャラクタの攻撃可能エリア上の配置指示を待機する。そして、ゲームアプリケーションは、キャラクタの配置指示の入力を認識し(S184:YES)、かつ指示された位置が攻撃可能エリア内である場合に(S186:YES)、ユーザU1のキャラクタをS184で指示された位置に配置させる(S188)。より具体的には、S184およびS186では、ゲームアプリケーションは、ユーザによってタッチパネル上で指示される位置に対応する仮想平面VP上のセルの座標を認識し、認識したセルの座標が、S180で特定した攻撃可能エリアを示すセルの座標に含まれるか否かを判定する。そして、S180で特定した攻撃可能エリアを示すセルの座標に含まれる場合に、指示された位置が攻撃可能エリア内であると判断する。
【0107】
図27に示す例では、画像G2がユーザ端末10に表示されている場合に、ユーザU1が攻撃可能エリアAAの所望の位置を指Fでタッチする操作あるいは長押し操作を行うと、操作を行った攻撃可能エリアAA上の位置に、ユーザU1が対戦で使用するキャラクタC1が配置される。なお、対戦に使用されるユーザU1のキャラクタは、ユーザU1に対応する所持キャラクタデータテーブルTBL305(
図11参照)において「デッキフラグ」フィールドの値が「1」となっているキャラクタIDのキャラクタである。
図27において、攻撃可能エリアAAの所望の位置を指Fでタッチする操作あるいは長押し操作が、「ユーザの指示によって位置を特定すること」の一例である。
【0108】
次いで、ゲームアプリケーションは、攻撃可能エリアAAに配置されたユーザU1のキャラクタのパラメータと、ユーザエリアUAに配置されている設置物のパラメータとを用いた対戦処理を実行する(S190)。
ここで、対戦処理で用いられる「パラメータ」は、オブジェクトとしての設置物に関連付けられた複数のパラメータ、および、オブジェクトとしてのキャラクタに関連付けられた複数のパラメータのうち、オブジェクトを用いた対戦の勝敗に影響を及ぼすパラメータである。そのようなパラメータは1つであるとは限らない。例えば、キャラクタマスタデータテーブルTBL302(
図9参照)の例では、キャラクタのHP(Hit Point)、攻撃力は、対戦処理で用いられるパラメータの例である。また、設置物マスタデータテーブルTBL303(
図10参照)の例では、設置物のHP、攻撃力は、対戦処理で用いられるパラメータの例である。
対戦処理においてパラメータを「用いる」とは、対戦処理の結果を得るためにオブジェクトのパラメータを参照することをいう。例えば、オブジェクトに対する攻撃によって当該オブジェクトのHPを参照し、当該HPを低下させる処理を行うことは、対戦処理においてHPを用いることの一例である。
【0109】
S190の対戦処理では、ゲームアプリケーションは、ユーザU1のキャラクタによってユーザエリア内の設置物に対する攻撃を行い、ユーザエリア内の設置物のうち防衛用オブジェクトによってユーザU1のキャラクタに対する攻撃を行い、攻撃力に応じてキャラクタまたは設置物のHPを低下させる。防衛用オブジェクトの攻撃範囲は、防衛用オブジェクトの射程によって決定される。キャラクタのHPおよび攻撃力は、キャラクタマスタデータテーブルTBL302および所持キャラクタデータテーブルTBL305に記録されている値が参照される。防衛用オブジェクトのHP、攻撃力、および射程は、設置物マスタデータテーブルTBL303および所持設置物データテーブルTBL306に記録されている値が参照される。キャラクタの行動パターン(防衛用オブジェクトを優先して攻撃する、資源オブジェクトを優先して攻撃する等)は予めプログラムされている。防衛用オブジェクトの攻撃パターン(方向、頻度等)は予め設定されている。
【0110】
ゲームアプリケーションは、対戦の勝敗を、予め設定されている対戦の規則に従って決定する。例えば、ユーザU1が攻撃可能エリアに配置したキャラクタが1体であり、ユーザU2がユーザエリアに配置している設置物が1個である場合には、先にHPがゼロになったオブジェクト(キャラクタまたは設置物)を配置したユーザを負けとしてもよいし、対戦開始から一定時間後にHPが少ない方のオブジェクトを配置したユーザを負けとしてもよい。また、ユーザU1が攻撃可能エリアに配置したキャラクタが複数体あり、ユーザU2がユーザエリアに配置している設置物が複数個ある場合には、複数のオブジェクト(キャラクタまたは設置物)のうち一定割合若しくは一定数のオブジェクトのHPがゼロになった方のユーザを負けとしてもよいし、対戦開始から一定時間後にHPがゼロになったオブジェクトの割合若しくは数が多い方のユーザを負けとしてもよい。あるいは、対戦開始から一定時間内にユーザU2のユーザエリア内の特定の設置物のHPがゼロになったか否かによって勝敗を決定してもよい。なお、設置物のHPがゼロになったときには設置物が破壊されたように表示し、キャラクタのHPがゼロになったときにはキャラクタを非表示とするようにしてもよい。
【0111】
ゲームアプリケーションは、対戦の規則に基づき対戦が終了基準を満たす(例えば、対戦の勝敗が決定した)と判断した場合(S192:YES)、対戦の実行結果をユーザU1のユーザ端末10に表示する(S194)。
図28は、対戦でユーザU1が勝利してユーザU2が敗北したときに、ユーザU1に提示される画像G4と、ユーザU2に提示される画像G5とを示している。画像G4は、対戦終了後に直ちにゲーム実行ユーザであるユーザU1のユーザ端末10に表示される。一方、ユーザU2は対戦相手として選択されたもののログインしていないユーザであるため、対戦終了後にゲームにログインした時点で画像G5を閲覧可能である。
【0112】
ゲームアプリケーションは、対戦が終了すると、対戦データを生成する(S196)。対戦データは「対戦の実行結果」を示すデータの一例である。
対戦データは、対戦の勝敗を示す情報に加えて、対戦の結果に基づいて一方のユーザから他方のユーザに対して、オブジェクトやアイテム、あるいはユーザに関連付けられたパラメータ(例えば、所定の量の資源など)を移転させる場合には、その移転についての情報を含めてもよい。例えば、対戦の結果に基づいて対戦相手の所持する資源がゲーム実行ユーザに移転される場合(つまり、奪われる場合)、資源の移転量を示すデータが対戦データに含まれる。対戦データには対戦の経過を示す動画を含めてもよい。当該動画を含めるためには、ゲームアプリケーションは、S188およびS190において実行した処理(例えば、キャラクタの動作やパラメータの変化等に関連する処理)をフレーム単位でRAM33に記録しておく。
【0113】
なお、S194において対戦の実行結果を表示することは、「対戦結果の通知」の一例である。
「対戦結果の通知」は、対戦の実行結果を画像(静止画および/または動画)、あるいは音声によって対戦を行ったユーザ(ユーザU1またはユーザU2)に伝えることを意味する。例えば、
図28に例示したように勝敗を示すテキストを含む静止画を表示することや、対戦の経過を示す動画を再生すること等である。
図26のフローチャートにおいてS180〜S192の処理は対戦実行手段150の一例であり、S194の表示処理は通知手段160の一例である。
【0114】
図25を再度参照する。
ゲームアプリケーションは、S166において対戦処理が終了すると、対戦データをゲームサーバ30へ送信する(S168)。ゲームサーバ30は、対戦データを受信すると(S318)、受信した対戦データを、ユーザデータテーブルTBL301のユーザU1,U2に対応する「対戦データ」フィールドに記録する(S320)。
対戦後に対戦相手であったユーザU2がゲームアプリケーションを起動した場合、
図18のS104の受信処理に示したように、ユーザU2のユーザ端末10のゲームアプリケーションは、ユーザU2のユーザデータレコードを取得する。このユーザデータレコードの「対戦データ」フィールドには、S320で記録されたユーザU1との対戦の対戦データが含まれている。そして、ユーザU2が画面上のメッセージボタンP11(
図19を参照)を操作することで、当該対戦の実行結果(
図28の画像G5)を表示させることができる。
【0115】
図26のS194による表示(例えば
図28の画像G4)、あるいは、メッセージボタンの操作による表示(例えば
図28の画像G5)は、「対戦の実行結果の通知」の一例である。
なお、本実施形態では、ゲームアプリケーションが対戦処理を実行する場合について説明したが、対戦処理をゲームサーバ30が実行し、ゲームサーバ30が対戦データをユーザ端末10へ送信するようにしてもよい。その場合、ユーザ端末10は、ゲームサーバ30から受信した対戦データに基づいて、対戦の実行結果を画像による表示出力あるいは音声出力する。
【0116】
以上説明したように、本実施形態のゲームでは、ユーザエリア(第1エリアの一例)と攻撃可能エリア(第2エリアの一例)とがゲーム実行ユーザ(第1ユーザの一例)に区別可能となるように表示される。そして、ユーザエリアを拡張するゲーム実行ユーザの要求に基づいて、拡張後のユーザエリアが表示され、かつユーザエリアの拡張に連動して攻撃可能エリアが拡張される場合には、拡張後の攻撃可能エリアが表示される。そのため、ゲーム実行ユーザが設置物等のオブジェクトをユーザエリアに配置し、ゲーム実行ユーザ以外のユーザがキャラクタ等の攻撃用オブジェクトを攻撃可能エリアに配置するときに、ゲーム実行ユーザとゲーム実行ユーザ以外のユーザのうち一方のユーザが不利になり過ぎないような仕組みとすることができる。
本実施形態のゲームは、上述した対戦ゲームに適用されることが好ましい。かかる対戦ゲームでは、オブジェクトを配置させる位置が勝敗に影響を与えるため、ゲーム実行ユーザ(第1のユーザの一例)とゲーム実行ユーザ以外のユーザ(第2ユーザの一例)のうち一方のユーザが対戦において不利になり過ぎないようになるという効果がより発揮される。
【0117】
上述した実施形態では、
図15および
図16を参照して例示したように、ユーザエリアUAと攻撃可能エリアAAが段階的に拡張され、かつユーザエリアUAと攻撃可能エリアAAが所定の位置関係の条件を満たすように設定されている場合について説明した。すなわち、
図15および
図16に示した例では、ユーザエリアUAは、拡張後のユーザエリアUAが拡張前のユーザエリアUAに対して追加エリア(UA2〜UA7のいずれか)が加えられたエリアとなるように、要求が行われる度に段階的に拡張される。攻撃可能エリアAAは、ユーザエリアUAの拡張に連動して攻撃可能エリアAAが拡張される場合には、拡張後の攻撃可能エリアAAが拡張前の攻撃可能エリアAAに対して追加エリア(AA4〜UA7のいずれか)が加えられたエリアとなるように、要求が行われる度に段階的に拡張される。そして、ユーザエリアUAと攻撃可能エリアAAは、攻撃可能エリアAAがユーザエリアUAの外側を隣接させながら取り囲むという位置関係を満たすように設定される。
なお、「追加エリアを加える」とは、拡張前のエリア(ユーザエリアまたは攻撃可能エリア)に対して追加エリアを付加することによってエリアを拡張することを意味する。また、「段階的に拡張する」とは、拡張後のエリア(ユーザエリアまたは攻撃可能エリア)が拡張前のエリアに対して追加エリアが加えられたエリアとなるようにして、段々とエリアが拡張されていくことをいう。
すなわち、上述した実施形態の例では、ユーザエリアと攻撃可能エリアが所定の位置関係の条件を満たしつつ、それぞれ段階的に拡張する。つまり、ユーザエリアと攻撃可能エリアの範囲は連続性を維持しつつ拡大していき、かつ所定の位置関係の条件が満たされたものとなる。そのため、ゲーム実行ユーザは、ユーザエリアを拡張させていく過程において、より戦略的にオブジェクトを配置するようになる。
【0118】
ユーザエリアおよび攻撃可能エリアは、
図15および
図16に例示したように段階的に拡張させなくてもよい。例えば、拡張前のエリア(ユーザエリアまたは攻撃可能エリア)に対して離間した位置に追加エリア(飛び地)を設定することによって、エリアを拡張させてもよい。あるいは、拡張前のエリアの一部を削除しつつ、拡張前のエリアに対して追加エリア(範囲:α)を加えることによって、全体としてはエリアが拡張するように設定してもよい。
【0119】
なお、ユーザエリアと攻撃可能エリアについての「所定の位置関係の条件」とは、仮想平面上におけるユーザエリアと攻撃可能エリアの位置関係に関する条件を意味する。例えば、所定の位置関係の条件は、
図15および
図16に示したように攻撃可能エリアがユーザエリアよりも仮想平面上で外側に位置するという条件に限られない。所定の位置関係の条件は、攻撃可能エリアがユーザエリアよりも外側に所定距離だけ離間した位置にあるという条件であってもよいし、攻撃可能エリアとユーザエリアとが重ならないという条件などであってもよい。
【0120】
上述した実施形態では、ユーザエリアを拡張する複数回の要求が行われる場合、各回の要求ごとにユーザエリアおよび攻撃可能エリアの追加エリアが設定されている場合について説明した。
ここで「追加エリアが設定されている」とは、複数回の要求の各々に対する追加エリアのサイズおよび位置が予め決まっていることを意味する。例えば、
図14〜16に示した例では、ユーザエリアUAの追加エリアUA2〜UA7および攻撃可能エリアAAの追加エリアAA4〜AA7の形状、位置が予め決められている。各要求に対する追加エリアのサイズは、異なっていてもよいし同じでもよい。例えば、初期エリアの範囲がAであり、1回目の要求に対する追加エリアがα1であり、2回目の要求に対する追加エリアがα2である場合(つまり、エリアの範囲の拡張要求が行われる度に、A→A+α1→A+α1+α2、と拡張する場合)、α1とα2のサイズは、異なっていてもよいし同じでもよい。追加エリアの形状は限定されないが、
図6に示したように仮想平面が格子状に区切られて設定されている場合には、セルを単位とする任意のサイズの形状であってもよい。
各回の要求ごとに追加エリアが設定されている場合には、ゲーム実行ユーザは計画を立てながらユーザエリアを拡張させていくことができる。また、エリアの変化の量が要求ごとに変動するように設定しておくことで、要求を行う度にゲーム実行ユーザが設置物等のオブジェクトの配置を調整する必要が生ずるため、ゲームの戦略性を高めることができる。
【0121】
なお、ユーザエリアを拡張する複数回の要求が行われる場合に、各回の要求ごとにユーザエリアおよび攻撃可能エリアの追加エリアが設定されている場合に限られない。各回の要求ごとにユーザエリアおよび攻撃可能エリアの追加エリアは、一定のサイズの形状であってもよい。あるいは、要求がある度に追加エリアの位置およびサイズの少なくともいずれか一方が、複数の選択肢の中から無作為に決定されるようにしてもよい。
【0122】
上述した実施形態では、ユーザエリアの拡張に連動して攻撃可能エリアが拡張される場合、当該ユーザエリアの拡張における追加エリア(第1追加エリアの一例)と、当該攻撃可能エリアの拡張における追加エリア(第2追加エリアの一例)とは、少なくとも一部が隣接している場合について説明した。例えば、
図15および
図16に例示したように、エリアレベルが「3」から「4」に増加するときには、ユーザエリアUAの追加エリアUA4と攻撃可能エリアAAの追加エリアAA4とが隣接し、エリアレベルが「4」から「5」に増加するときには、ユーザエリアUAの追加エリアUA5と攻撃可能エリアAAの追加エリアAA5とが隣接する、といった具合である。
なお、
図15および
図16に例示したように、ユーザエリアの追加エリア(第1追加エリアの一例)と攻撃可能エリアの追加エリア(第2追加エリアの一例)が共に矩形である場合に、ユーザエリアの追加エリアの1辺の少なくとも一部と攻撃可能エリアの追加エリアの1辺の少なくとも一部が接している場合には、両追加エリアは隣接している、と言える。
また、ユーザエリアの追加エリアの1辺の少なくとも一部と攻撃可能エリアの追加エリアの1辺とが完全に接していなくても、僅かに離間した程度で(例えば1セル分等離間して)隣り合っている場合も、実質的に両者は隣接していると言える。
【0123】
ユーザエリアと攻撃可能エリアとを連動して拡張させる場合に各エリアの追加エリア同士を隣接させることで、ユーザエリアおよび攻撃可能エリアの変化も連動したものとなる。すなわち、ユーザエリアおよび攻撃可能エリアの各追加エリア同士が近接した位置関係になるため、ユーザエリアに配置される設置物等のオブジェクトと攻撃可能エリアに配置されるキャラクタ等の攻撃用オブジェクトとに基づいて実行されるゲームが、より白熱し、興趣に富んだものとなる。
【0124】
ユーザエリアの拡張に連動して攻撃可能エリアが拡張される場合、当該ユーザエリアの拡張における追加エリアと、当該攻撃可能エリアの拡張における追加エリアとは、隣接していていなくてもよい。例えば、ユーザエリアの追加エリアと攻撃可能エリアの追加エリアが共に矩形である場合に、攻撃可能エリアの追加エリアの1辺が、拡張前のユーザエリアのいずれかの箇所と隣接し、かつユーザエリアの追加エリアの1辺とは隣接しないようにしてもよい。
【0125】
上述した実施形態において記載された技術的事項は、技術的矛盾が生じない限り、適宜組み合わせることが可能である。上述した実施形態では「記憶装置」の例として、ストレージ34またはストレージ14を挙げたが、ユーザ端末10またはゲームサーバ30から有線または無線でアクセス可能に構成された外部の装置であってもよい。
上述した実施形態では、ユーザ間の対戦がユーザ間において非同期で行われる場合について説明したが、ユーザ間で同期して行われる対戦(オンライン対戦、同期対戦ともいう。)でもよい。
【0126】
上述した実施形態では、ゲームアプリケーションは、ゲーム実行ユーザによる対戦要求を受け付けた後に対戦相手のデータをゲームサーバ30から取得する場合について場合について説明したが、このような場合に限られない。ゲーム実行ユーザがゲームにログインした時点ですべてのユーザのユーザデータレコードを取得してストレージ14に記録し、対戦要求を受け付けた場合には、ストレージ14から対戦相手のデータを取得してもよい。あるいは、ユーザ間の対戦をP2P方式によって行う場合には、対戦相手となる他のユーザのユーザ端末10から対戦相手のデータを直接取得してもよい。これは、エリア情報の取得方法の一例である。
【0127】
[付記]
以上の記載から本発明は例えば以下のように把握される。
【0128】
本発明の第1態様は、複数のユーザ識別情報(ユーザID)にそれぞれ対応付けられ、ユーザに提供される画像(G)によって表されるゲーム空間(GS)において当該ユーザがオブジェクトを配置可能なエリアを特定する情報(エリアレベル)と、当該エリアにおいて配置されたオブジェクト(例えば設置物)の位置を特定する情報(セルの座標)と、を含むエリア情報(ユーザデータテーブルTBL301,所持設置物データテーブルTBL306)を記憶する記憶装置(例えばストレージ14)にアクセス可能な情報処理装置(例えばユーザ端末10)であって、
第1ユーザ(ゲーム実行ユーザ)のユーザ識別情報に対応する前記エリア情報を前記記憶装置から取得する取得手段(110)と、
前記取得手段(110)により取得された前記エリア情報によって特定される、前記第1ユーザがオブジェクトを配置可能なエリアである第1エリア(ユーザエリアUA)と、前記第1ユーザ以外のユーザがオブジェクトを配置可能なエリアである第2エリア(攻撃可能エリアAA)とを、前記第1ユーザが区別可能に表示させる表示手段(120)と、
前記第1エリアにおいて、前記第1ユーザの指示によって特定される位置に第1オブジェクト(例えば設置物B1)を配置する配置手段(130)と、
前記配置手段(130)によって配置された前記第1オブジェクトの位置を特定する情報(例えば設置物B1の座標)が含まれるように、前記取得手段(110)によって取得された前記エリア情報を更新する更新手段(140)と、
を備え、
前記表示手段(120)は、前記第1エリアを拡張する前記第1ユーザの要求(例えばS140の処理)に基づいて、拡張後の前記第1エリアを表示させ(例えばS150の処理)、かつ前記第1エリアの拡張に連動して前記第2エリアが拡張される場合には、拡張後の前記第2エリアを表示させる(例えばS150の処理)。
【0129】
第1エリアに配置されるオブジェクトと第2エリアに配置されるオブジェクトとに基づいて実行されるゲームにおいて、第1ユーザは、自らの要求に基づいて第1エリアを拡張する場合を想定する。このとき、仮に、第2エリアの範囲を何ら制限しないとしたならば、第2エリアにオブジェクトを配置する自由度が高過ぎることになって、第1ユーザが不利となる。他方、仮に、第2エリアの範囲を大きく制限したならば、第2エリアにオブジェクトを配置する自由度が低過ぎることになって、第2ユーザが不利となる。
そこで、本発明の第1態様では、第1ユーザが自らの要求に基づいて第1エリアを拡張する場合、第1エリアと第2エリアとが連動して拡張される。そのため、第1のユーザと第1のユーザ以外のユーザのうち一方のユーザが不利になり過ぎないようそれぞれのユーザがオブジェクトを配置できる仕組みを提供することができる。
【0130】
本発明の第2態様は、上記第1の態様において、前記表示手段(120)は、前記要求(例えばS140の処理)に基づいて前記第1エリア(ユーザエリアUA)の拡張に連動して前記第2エリア(攻撃可能エリアAA)が拡張される場合には、当該要求が確定する(例えばS146の処理)前に、当該要求が確定した場合の拡張前後の第2エリアの広さの変化(例えば追加エリアAA4)を前記第1ユーザが認識可能となるように、前記第2エリアを表示させてもよい(例えばS144の処理)。
【0131】
本発明の第2態様によれば、第1ユーザは、自らの要求に基づいて第1エリアを拡張しようとする場合、第2エリアの広さの変化を予め認識できる。そのため、第1ユーザは、第2エリアの広さの変化を視覚的に認識しながら、自らの要求を確定させるか否か検討することができる。
【0132】
本発明の第3態様は、上記第1または第2態様において、前記第1エリア(ユーザエリアUA)は、拡張後の前記第1エリアが拡張前の前記第1エリアに対して第1追加エリア(例えば、UA2〜UA7)が加えられたエリアとなるように、前記要求が行われる度に(例えばS140の処理)段階的に拡張され(例えばS150)、
前記第2エリア(攻撃可能エリアAA)は、前記第1エリアの拡張に連動して前記第2エリアが拡張される場合には、拡張後の前記第2エリアが拡張前の前記第2エリアに対して第2追加エリア(例えば、AA4〜UA7)が加えられたエリアとなるように、前記要求が行われる度に(例えばS140の処理)段階的に拡張され(例えばS150の処理)、
前記第1エリアと前記第2エリアは、所定の位置関係の条件を満たすように設定されていてもよい。
【0133】
本発明の第3態様によれば、第1エリアと第2エリアが所定の位置関係の条件を満たしつつ、それぞれ段階的に拡張する。すなわち、第1エリアと第2エリアの範囲は連続性を維持しつつ拡大していき、かつ所定の位置関係の条件が満たされたものとなる。そのため、第1ユーザは、エリアを拡張させていく過程において、より戦略的にオブジェクトを配置するようになる。
【0134】
本発明の第4態様は、上記第3態様において、複数回の前記要求が行われる場合、各回の前記要求ごとに(例えばS140,S142の処理)前記第1追加エリアおよび前記第2追加エリアが設定されていてもよい(例えばエリアデータテーブルTBL308)。
本発明の第4態様では、第1エリアおよび第2エリアが連動して段階的に拡張する場合に、要求ごとの各エリアの変化(つまり、第1追加エリアおよび第2追加エリア)が予め設定されているため、第1ユーザは計画を立てながら第1エリアを拡張させていくことができる。また、エリアの変化の量が要求ごとに変動するように設定しておくことで、要求を行う度に第1ユーザがオブジェクトの配置を調整する必要が生ずるため、ゲームの戦略性を高めることができる。
【0135】
本発明の第5態様は、上記第3または第4態様において、前記第1エリアの拡張に連動して前記第2エリアが拡張される場合、当該第1エリアの拡張における前記第1追加エリアと、当該第2エリアの拡張における前記第2追加エリアとは、少なくとも一部が隣接していてもよい。
本発明の第5態様は、第1エリアおよび第2エリアが連動して段階的に拡張する場合に、要求ごとに各エリアにそれぞれ加えられる第1追加エリアおよび第2追加エリアの少なくとも一部が隣接する。すなわち、第1エリアおよび第2エリアの各追加エリア同士が近接した位置関係になるため、第1エリアに配置されるオブジェクトと第2エリアに配置されるオブジェクトとに基づいて実行されるゲームが、より白熱し、興趣に富んだものとなる。
【0136】
本発明の第6態様は、上記第1〜第5態様のいずれかにおいて、前記第1ユーザ(例えばユーザU1)が攻撃を受ける側となり、かつ前記第1ユーザ以外のユーザである第2ユーザ(例えばユーザU2)が攻撃する側となって行われる、前記第1ユーザと前記第2ユーザの間の対戦の実行結果(例えば対戦データ)を通知する通知手段(160)、をさらに備え、
前記対戦は、前記第1エリア(ユーザエリアUA)に配置されている前記第1オブジェクト(例えば設置物)のパラメータ(例えばHP)と、前記第2エリア(攻撃可能エリアAA)において前記第2ユーザの指示によって特定される位置に配置された第2オブジェクト(例えばキャラクタ)のパラメータ(例えばHP)とを用いて行われた対戦であってもよい。
第1エリアに配置されるオブジェクトと第2エリアに配置されるオブジェクトとに基づいて実行されるゲームは、好ましくは、オブジェクトを用いて行われる対戦ゲームである。かかる対戦ゲームでは、オブジェクトを配置させる位置が勝敗に影響を与えるため、第1のユーザと第2ユーザのうち一方のユーザが対戦において不利になり過ぎないようになるという効果がより発揮される。
【0137】
本発明の第7態様は、複数のユーザ識別情報(ユーザID)にそれぞれ対応付けられ、ユーザに提供される画像(G)によって表されるゲーム空間(GS)において当該ユーザがオブジェクトを配置可能なエリアを特定する情報(エリアレベル)と、当該エリアにおいて配置されたオブジェクト(例えば設置物)の位置を特定する情報(セルの座標)と、を含むエリア情報(ユーザデータテーブルTBL301,所持設置物データテーブルTBL306)を記憶する記憶装置(例えばストレージ14)にアクセス可能な情報処理装置(例えばユーザ端末10)において、コンピュータを、
第1ユーザ(ゲーム実行ユーザ)のユーザ識別情報に対応する前記エリア情報を前記記憶装置から取得する取得手段(110)、
前記取得手段(110)により取得された前記エリア情報によって特定される、前記第1ユーザがオブジェクトを配置可能なエリアである第1エリア(ユーザエリアUA)と、前記第1ユーザ以外のユーザがオブジェクトを配置可能なエリアである第2エリア(攻撃可能エリアAA)とを、前記第1ユーザが区別可能に表示させる表示手段(120)、
前記第1エリアにおいて、前記第1ユーザの指示によって特定される位置に第1オブジェクト(例えば設置物B1)を配置する配置手段(130)、
前記配置手段(130)によって配置された前記第1オブジェクトの位置を特定する情報(例えば設置物B1の座標)が含まれるように、前記取得手段(110)によって取得された前記エリア情報を更新する更新手段(140)、
として機能させるためのプログラムであって、
前記表示手段(120)は、前記第1エリアを拡張する前記第1ユーザの要求(例えばS140の処理)に基づいて、拡張後の前記第1エリアを表示させ(例えばS150の処理)、かつ前記第1エリアの拡張に連動して前記第2エリアが拡張される場合には、拡張後の前記第2エリアを表示させる(例えばS150の処理)、
プログラムである。
【0138】
本発明の第8態様は、上記プログラムを格納する、光ディスク、磁気ディスク等の、一時的でない(non-transitory)コンピュータが読み取り可能な記憶媒体である。
【0139】
本発明の第9態様は、複数のユーザ識別情報(ユーザID)にそれぞれ対応付けられ、ユーザに提供される画像(G)によって表されるゲーム空間(GS)において当該ユーザがオブジェクトを配置可能なエリアを特定する情報(エリアレベル)と、当該エリアにおいて配置されたオブジェクト(例えば設置物)の位置を特定する情報(セルの座標)と、を含むエリア情報(ユーザデータテーブルTBL301,所持設置物データテーブルTBL306)を記憶する記憶装置(例えばストレージ34)にアクセス可能なサーバ(30)と、当該サーバ(30)にアクセス可能なユーザ端末(10)と、を含む情報処理システム(1)であって、
第1ユーザ(ゲーム実行ユーザ)のユーザ識別情報に対応する前記エリア情報を前記記憶装置から取得する取得手段(110)と、
前記取得手段(110)により取得された前記エリア情報によって特定される、前記第1ユーザがオブジェクトを配置可能なエリアである第1エリア(ユーザエリアUA)と、前記第1ユーザ以外のユーザがオブジェクトを配置可能なエリアである第2エリア(攻撃可能エリアAA)とを、前記第1ユーザが区別可能に表示させる表示手段(120)と、
前記第1エリアにおいて、前記第1ユーザの指示によって特定される位置に第1オブジェクト(例えば設置物B1)を配置する配置手段(130)と、
前記配置手段(130)によって配置された前記第1オブジェクトの位置を特定する情報(例えば設置物B1の座標)が含まれるように、前記取得手段(110)によって取得された前記エリア情報を更新する更新手段(140)と、
を備え、
前記表示手段(120)は、前記第1エリアを拡張する前記第1ユーザの要求(例えばS140の処理)に基づいて、拡張後の前記第1エリアを表示させ(例えばS150の処理)、かつ前記第1エリアの拡張に連動して前記第2エリアが拡張される場合には、拡張後の前記第2エリアを表示させる(例えばS150の処理)、
情報処理システムである。
【0140】
なお、上記では、本発明の理解を容易にするため、適宜図面に記載された符号を括弧書きで記載しているが、これにより本発明に係る情報処理装置等が図示の態様に限定されるものではない。