特許第6240952号(P6240952)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6240952
(24)【登録日】2017年11月17日
(45)【発行日】2017年12月6日
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
   A63F 7/02 20060101AFI20171127BHJP
【FI】
   A63F7/02 326Z
   A63F7/02 320
【請求項の数】2
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2017-9405(P2017-9405)
(22)【出願日】2017年1月23日
【審査請求日】2017年1月24日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】599104196
【氏名又は名称】株式会社サンセイアールアンドディ
(74)【代理人】
【識別番号】110002158
【氏名又は名称】特許業務法人上野特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】平 勇輝
【審査官】 井上 昌宏
(56)【参考文献】
【文献】 特開2008−036084(JP,A)
【文献】 特開2008−253457(JP,A)
【文献】 特開2014−138820(JP,A)
【文献】 特開2013−013609(JP,A)
【文献】 特開2015−226622(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F5/04;7/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電力が連続して供給されている時間である通電時間を算出する通電時間算出手段と、
前記通電時間算出手段により得られる通電時間が基準時間以上となった回数を、遊技者に供された提供日数とみなす提供日数取得手段と、
を備え
通電状態から非通電状態となり、再び通電状態となったとき、当該非通電状態にある非通電時間が特定時間よりも短い場合、当該非通電状態中も通電状態にあったものとみなして前記通電時間算出手段による通電時間の算出が実行されることを特徴とする遊技機。
【請求項2】
電力が連続して供給されている時間である通電時間を算出する通電時間算出手段と、
前記通電時間算出手段により得られる通電時間が基準時間以上となった回数を、遊技者に供された提供日数とみなす提供日数取得手段と、
を備え、
通電状態から非通電状態となり、再び通電状態となったとき、当該非通電状態にある非通電時間が特定時間よりも短い場合、当該非通電状態前の通電状態と、当該非通電状態後の通電状態が連続しているものとみなして前記通電時間算出手段による通電時間の算出が実行されることを特徴とす遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
RTC(リアルタイムクロック)を利用した演出を実行することが可能な遊技機が公知である(例えば、下記特許文献1等参照)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2016−123485号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
RTCでは、対象の遊技機が遊技者に供されてから(遊技店に設置されてから)の日数を把握することができない。
【0005】
本発明の目的は、遊技者に供されてからの日数を把握することが可能な遊技機を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するためになされた本発明にかかる遊技機は、電力が連続して供給されている時間である通電時間を算出する通電時間算出手段と、前記通電時間算出手段により得られる通電時間が基準時間以上となった回数を、遊技者に供された提供日数とみなす提供日数取得手段と、を備え、通電状態から非通電状態となり、再び通電状態となったとき、当該非通電状態にある非通電時間が特定時間よりも短い場合、当該非通電状態中も通電状態にあったものとみなして前記通電時間算出手段による通電時間の算出が実行されることを特徴とする。
【0007】
上記課題を解決するためになされた別の本発明にかかる遊技機は、電力が連続して供給されている時間である通電時間を算出する通電時間算出手段と、前記通電時間算出手段により得られる通電時間が基準時間以上となった回数を、遊技者に供された提供日数とみなす提供日数取得手段と、を備え、通電状態から非通電状態となり、再び通電状態となったとき、当該非通電状態にある非通電時間が特定時間よりも短い場合、当該非通電状態前の通電状態と、当該非通電状態後の通電状態が連続しているものとみなして前記通電時間算出手段による通電時間の算出が実行されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明にかかる遊技機は、遊技者に供されてからの日数を把握することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の一実施形態にかかる遊技機の正面図である。
図2】通電時間算出手段、提供日数取得手段およびこれらに関連する要素を含めた制御ブロック図である。
図3】提供日数に応じて変化する背景画像の例を示した図である。
図4】提供日数が表示される例を示した図である。
図5】第五具体例を説明するための図である。
図6】第六具体例を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明にかかる実施形態について図面を参照して詳細に説明する。まず、図1を参照して遊技機1の全体構成について簡単に説明する。遊技機1は、額縁形状の機枠90を有し、この機枠90には前面枠91が回動自在に支持されている。前面枠91には、前側から遊技盤92を視認可能とする透明な板が設けられている。
【0015】
遊技盤92は、ほぼ正方形の合板により成形されており、前面枠91に着脱可能に取り付けられている。この遊技盤92には、発射装置94(ハンドル)の操作によって発射された遊技球を遊技領域922に案内する金属製の薄板からなる帯状のガイドレール923が略円弧形状となるように設けられている。
【0016】
遊技領域922には、第一始動入賞口924、第二始動入賞口925、大入賞口926、アウト口927などが設けられている。表示装置93は、大当たりの当否を報知する図柄等が表示される。かかる表示装置93の表示領域931は、遊技盤92に形成された開口921を通じて視認可能である。なお、一部の図においては、表示領域931を大まかに略方形状に記載するが、その形状等は適宜変更可能である(開口921の形状や大きさ、表示装置93自体の形状や大きさを変更することで表示領域931の形状等を変更することができる)。
【0017】
また、遊技領域922には、流下する遊技球が衝突することにより遊技球の流下態様に変化を与える障害物としての遊技釘(図示せず)が複数設けられている。遊技領域922を流下する遊技球は、遊技釘に衝突したときの条件に応じて様々な態様に変化する。
【0018】
このような遊技機1では、発射装置94(ハンドル)を操作することにより遊技領域922に向けて遊技球を発射する。遊技領域922を流下する遊技球が、始動入賞口924、925や大入賞口926等の入賞口に入賞すると、所定の数の賞球が払出装置により払い出される。その他の構成等は、公知の遊技機と同様のものが適用できるため、本発明に関わるもの以外の説明は省略する。
【0019】
図2に示すように、本実施形態にかかる遊技機1は、通電時間算出手段10および提供日数取得手段20を備える。以下、これらについて詳細に説明する。
【0020】
通電時間算出手段10は、遊技機1に対して電力が連続して供給されている時間を得る(算出する)ものである。遊技機1に対する電力供給のための構造自体は公知の遊技機と同様の構造とすることができるため詳細な説明を省略する。本実施形態では、電力線11を通じて電源基板(図示せず)に構築された電力制御用の回路に電力が供給される。また、電源ON/OFF用の電源スイッチ12が設けられている。通電時間算出手段10は、当該電源スイッチ12がONとなっているかOFFとなっているかを判断することが可能である。電源スイッチ12が設けられる位置等はどのようなものであってもよい。また、通電時間算出手段10として機能する回路は、電源基板と同じ基板に構築されたものとしてもよいし、別の基板に構築されたものとしてもよい。通電時間算出手段10が取得する通電時間は、電力線11が電源に接続された上で、電源スイッチ12がONとなっている時間ということになる。なお、電源スイッチ12が設けられていない構成としてもよい。この場合には、電力線11が電源に接続されている時間が通電時間ということになる。
【0021】
通電時間は、電力が「連続」して供給されている時間が通電時間であるため、電力供給が停止した場合(電力線11が電源に接続されていない状態となった場合や、電源スイッチ12がOFFとなった場合)には、時間の計測はリセットされる。そして、再び電力が供給されている状態となったことが検出されたことを契機として、時間の計測が再開される。
【0022】
提供日数取得手段20は、通電時間算出手段10によって検出された通電時間を基に、提供日数を取得するものである。提供日数取得手段20と通電時間算出手段10は一つの回路として構築することもできるし、別々の回路として構築することもできる。「提供日数」とは、遊技機1が遊技店に設置された上で、一般の遊技者に供された日数のことをいう。換言すれば、いわゆる「導入日」から経過した日数のことである。提供日数取得手段20はカウンタ(図示せず)を備える。当該カウンタの初期値は0に設定されており、通電時間算出手段10によって検出された通電時間が所定の基準時間以上となった場合には、提供日数を1増加させる処理を行う。当該カウンタの値が提供日数ということになる。
【0023】
上記基準時間は、遊技機1が遊技者に供されたことによる連続通電であるか否かを判断するための閾値となる時間である。かかる基準時間の長さは種々の観点から設定することができるが、少なくとも遊技機が設置される遊技店の営業時間よりも短い時間に設定されなければならない。例えば、遊技店の営業時間がX時間である場合には、当該X時間よりも短い時間が基準時間とされる。また、メーカ側が行う遊技機が出荷される前の検査工程における作業(設置前作業)や、遊技機が遊技店に設置された後、遊技店側が動作等を確認したり、各種機能を調整したりするといった作業(設置後作業)において、遊技機に電力が供給された状態となることが考えられる。これらの作業のための電力供給により提供日数が増加しないようにするため、上記設置前作業や設置後作業に要する時間を考慮して基準時間が設定される。例えば、これらの作業に必要な時間(作業に要する最大時間)はY時間を超えることはないであろうと判断するのであれば、基準時間はY時間超とされる。つまり、基準時間は、「Y時間(≠0)<基準時間<X時間」となるように設定される。このように、本実施形態における基準時間は、単に遊技店の営業時間未満に設定されるのではなく、検査や確認等に要する時間(作業時間)を考慮した時間を超える時間に設定されるため、検査や確認等を行うための通電(比較的短時間の通電)が行われた場合であっても、それによって提供日数が増加してしまうことはない。
【0024】
本実施形態における遊技機1は、取得された提供日数や基準時間等を記憶する不揮発性かつ書き換え可能な記憶手段30(メモリ)を備える。
【0025】
提供日数取得手段20によって取得される提供日数に関する情報は、種々利用することができる。本実施形態では、提供日数が所定日数に到達したことを契機として特定の演出(以下、対象演出と称する)の態様を変化させる。対象演出の一例としては、表示装置93の表示領域931に表示される背景画像(当否抽選の結果を報知する識別図柄40の背景に表示される画像。なお、ここでいう「画像」には静止画、動画の両方が含まれる)の態様を変化させることが考えられる。例えば、図3に示すように、予め背景画像として背景画像A〜Dの四種類が設定された(記憶された)ものとし、提供日数が10日以下であるときには背景画像A(図3(a)参照)、10日超20日以下であるときには背景画像B(図3(b)参照)、20日超30日以下であるときには背景画像C(図3(c)参照)、30日超であるときには背景画像D(図3(d)参照)を出力するといった構成とすることができる。
【0026】
また、図4に示すように、提供日数そのものを表示装置93に出力する対象演出(例えば「本機導入から○○日目です」といった表示を行う)が行われるようにしてもよい。これにより、遊技者が導入日から経過した日数を把握することが可能となる。なお、この種の演出も、提供日数が所定日数に到達したことを契機として態様が変化するものであるということができる(全ての日数が「所定日数」に設定されているということである)。
【0027】
以上説明したように、本実施形態にかかる遊技機1によれば、提供日数をカウントする等の人為的な操作を要することなく、提供日数を把握することが可能である。また、公知の遊技機として暦を取得できる手段(例えば、リアルタイムクロック(RTC))が搭載されたものが知られているが、本実施形態にかかる遊技機1はこのような手段が設けられたものではない(ただし、このような暦を取得できる手段が設けられた構成とすることを否定するわけではない)。そして、このような手段では取得することができない「提供日数(導入日から○○日後)」という情報を取得することができるという点で、本実施形態にかかる遊技機1は優れているということがいえる。
【0028】
以下、上記実施形態にかかる遊技機1を改良、変形、具体化等した具体例について説明する。なお、以下の具体例を用いて説明する技術思想を複数組み合わせて適用した構成としてもよい。
【0029】
・第一具体例
提供日数取得手段20によって取得された提供日数を表示する専用の表示装置として日数表示手段を備えたものとする。当該日数表示手段を遊技機内部に設けて(遊技者からは見えないように設けて)、遊技店側が提供日数を容易に把握できるようにする。ただし、日数表示手段を遊技者にも見えるような位置に設け、遊技者が提供日数を把握できるような構成とすることを否定するわけではない。
【0030】
・第二具体例
提供日数取得手段20によって取得された提供日数を外部に送信するための通信手段を備えた構成とする。これにより、遊技店は、所有する情報収集装置(いわゆるホールコンピュータ)にて、設置している各遊技機の提供日数を把握することが可能となる。なお、公知の遊技機は、実行された当否抽選の回数や大当たり回数等の情報を情報収集装置に送信するための通信手段を備えているのが通常であるため、当該通信手段を提供日数の送信のために利用してもよい。
【0031】
・第三具体例
記憶手段30に記憶された基準時間の長さを任意の時間に変化させる基準時間調整手段を備えた構成とする。上述したように、基準時間は提供日数を1増加させるか否かの閾値であるため、適当な時間でないと提供日数取得手段20により取得される提供日数と実際の提供日数にずれが生じてしまうおそれがある。また、営業時間は遊技店ごとに異なる可能性があるし、遊技店によっては営業時間を変化させること(例えば短時間営業を行うこと)もある。したがって、基準時間は、一旦設定された時間が固定されてしまうようにするのではなく、任意の時間に変化させる(増減させる)ことができるようにしておくことが好ましい。これにより、提供日数取得手段20により取得される提供日数と実際の提供日数にずれが生じてしまうおそれを低減することが可能である。なお、基準時間調整手段それ自体の具体的な構成はどのようなものであってもよい(記憶手段30に記憶されている基準時間を書き換えることが可能な公知の入力装置を適用することができる)。
【0032】
・第四具体例
提供日数取得手段20によって取得された提供日数(基準時間以上の通電時間となった回数)を変化させる提供日数調整手段を備えた構成とする。つまり、提供日数取得手段20によって取得された提供日数は記憶手段30に記憶されているところ、当該記憶手段30に記憶されている提供日数(の値)を、変化させることができる構成とする。種々の要因により、提供日数取得手段20により自動的に取得される提供日数と、実際の提供日数にずれが生じてしまう可能性はあるため、このような状況が発生した場合であっても記憶手段30に記憶されている提供日数の値を修正できるようにしておくことが好ましい。また、ある遊技店にて設置された遊技機が、別の遊技店にて設置されること(中古市場における流通)が考えられるところ、提供日数取得手段20を備えていれば、別の遊技店に設置されるときに提供日数を0にすることができる(リセットできる)という利点もある。なお、提供日数調整手段それ自体の具体的な構成はどのようなものであってもよい(記憶手段30に記憶されている提供日数を書き換えることが可能な公知の入力装置を適用することができる)。
【0033】
なお、提供日数調整手段を設けず、中古市場における流通等を考慮して提供日数をリセットする(0にする)手段のみを設けた構成としてもよい。
【0034】
・第五具体例
電力が供給されている通電状態から、非通電状態となり、再び通電状態となったとき、非通電状態にあった非通電時間が特定時間以下であるかどうかを判断する非通電時間判断手段を備えた構成とする。営業時間中であっても、何らかのトラブルが発生し、当該トラブルの解消のために通電を停止する(電源スイッチ12をOFFとする)必要が生じる可能性がある。例えば、ある遊技店の開業日において、通電状態にあった遊技機が、連続する通電時間が基準時間に達する前にトラブル解消等のために非通電状態とされたとする。その後復旧し再び通電状態とされたとしても、当該営業日の残りの営業時間が基準時間に足りないときには、当該営業日が提供日数にカウントされないおそれがある。
【0035】
このような問題を解消するため、非通電時間が比較的短い時間である場合には、トラブル解消等のための通電停止を行ったものと想定し、非通電状態中も通電状態にあったものとみなして処理するようにする。つまり、特定時間は、トラブル解消等のために必要であろう最大の時間よりも短く設定される。また、非通電時間が特定時間よりも短かった場合、非通電時間を通電時間とみなして通電時間を算出するようにすることが好ましい。つまり、図5に示すように、時間T1の通電状態→(特定時間より短い)時間T2の非通電状態→時間T3の通電状態というように推移した場合には、「通電時間=T1+T2+T3」となるようにする。ただし、非通電時間を通電時間に含めない通電時間の算出手法を採用すること(上記の例でいえば、「通電時間=T1+T3」となるようにすること)を否定するわけではない。特定時間よりも短い通電時間によって「連続」する通電が途切れたという判断がなされないようにすればよい。
【0036】
なお、上記基準時間と同様に、特定時間も任意の時間に変化させることができるようにすることが好ましい。つまり、トラブル解消等のために想定される必要な時間は各遊技店の事情等により変わるであろうから、各遊技店が適当な長さに設定することができるようにしておくとよい。
【0037】
また、特定時間の長さを得るための手段はどのような構成であってもよい。例えば、時間計測装置(時計)および非通電状態となったときでも当該時間計測装置を駆動させるバッテリを備えるものとし、通電状態→非通電状態→通電状態という状態の推移が発生した場合には、先の通電状態の終了時点(終了時刻)から後の通電状態の開始時点(開始時刻)の差を算出することで、特定時間の長さを得る構成とすることが考えられる。
【0038】
・第六具体例
提供日数取得手段20によって提供日数が所定の基準日数に到達していないと判断されているときには、遊技者に提供されてからの日数が短いことを示す表示(以下、特定表示50と称する)がなされるようにする(図6(b)参照)。当該特定表示50としては、「新台」であることを示す表示を例示することができる。また、特定表示50は、表示装置93の表示領域931(演出等が実行される領域)に表示されるようにしてもよいし、別の表示装置に表示されるようにしてもよい。また、特定表示50は常に表示されている構成としてもよいし、所定条件成立時に表示される構成としてもよい。例えば、図5に示すように、遊技が停止されて(図6(a)参照)から一定期間遊技がなされていない状態が維持されたときに待機状態(図6(b)参照)に移行する遊技機が公知であるが、当該待機状態に移行したことを契機として特定表示50がなされるようにしてもよい。このように、特定表示50を利用して、待機状態にある遊技機(稼働していない遊技機)の遊技の促進を図ることも可能である。
【0039】
多くの遊技店では、遊技者に提供されてからの日数が短い遊技機を「新台」と評して設置している。例えば、「新台」であることを遊技者に対して示すため、遊技機の周囲に「新台」と書かれたカード等を掲げたり、遊技店内においてアナウンスしたりする。本例によれば、自動的に「新台」等の表示がなされることになるため、遊技店の負担軽減に資することになる。なお、遊技店によっては、「新台」よりも提供日数は長いが比較的提供されてからの日数が短い遊技機を「準新台」と評して設置することもある。本例により、このような表示がなされるようにしてもよい。
【0040】
以上、本発明の実施の形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の改変が可能である。
【0041】
上記実施形態にかかる遊技機1はいわゆるぱちんこ遊技機であるが、回動式遊技機等、その他の遊技機に対しても同様の技術思想を適用することが可能である。
【0042】
上記実施形態から得られる具体的手段(遊技機)を以下に列挙する。
【0043】
○手段1
電力が連続して供給されている時間である通電時間を算出する通電時間算出手段と、
前記通電時間算出手段により得られる通電時間が基準時間以上となった回数を、遊技者に供された提供日数とみなす提供日数取得手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
上記遊技機によれば、遊技者に供された提供日数を把握することが可能となる。
【0044】
○手段2
前記提供日数取得手段によって提供日数が所定日数に到達したと判断されたことを契機として、対象演出の態様を変化させる演出変化実行手段を備えることを特徴とする手段1に記載の遊技機。
このような構成とすれば、提供日数に基づき、対象演出の態様を変化させることが可能である。
【0045】
○手段3
前記演出変化実行手段は、前記提供日数取得手段によって提供日数が所定日数に到達したと判断されたことを契機として、当否判定結果を報知するための識別図柄の背景に表示される背景画像を変化させることを特徴とする手段2に記載の遊技機。
このように、提供日数に基づき、背景画像を変化させることが可能となる。
【0046】
○手段4
前記基準時間の長さを変化させる基準時間調整手段を備えることを特徴とする手段1から手段3のいずれかに記載の遊技機。
このような構成とすることで、適当な基準時間を設定することができるため、提供日数取得手段により取得された提供日数と実際の提供日数にずれが生じてしまうおそれを低減することが可能である。
【0047】
○手段5
前記提供日数取得手段によって取得された提供日数を変化させる提供日数調整手段を備えることを特徴とする手段1から手段4のいずれかに記載の遊技機。
このような構成とすることで、提供日数取得手段により取得された提供日数と実際の提供日数にずれが生じてしまった場合であっても、正しい提供日数に修正することが可能である。
【0048】
○手段6
通電状態から非通電状態となり、再び通電状態となったとき、当該非通電状態にある非通電時間が特定時間よりも短い場合、当該非通電状態中も通電状態にあったものとみなして前記通電時間算出手段による通電時間の算出が実行されることを特徴とする手段1から手段5のいずれかに記載の遊技機。
このような構成とすることで、トラブル解消等のために非通電状態とされたことが原因で、その日が提供日数として判断されなくなる事象が発生してしまうおそれを低減することが可能である。
【0049】
○手段7
前記提供日数取得手段によって提供日数が所定日数に到達していないと判断されているときには、遊技者に提供されてからの日数が短いことを示す特定表示がなされることを特徴とする手段1から手段6のいずれかに記載の遊技機。
このような構成とすることで、遊技者に提供されてからの日数が短いことが自動的に表示されることになるから、遊技店の負担が軽減される。
【符号の説明】
【0050】
1 遊技機
10 通電時間算出手段
20 提供日数取得手段
30 記憶手段
40 識別図柄
50 特定表示
【要約】
【課題】遊技者に供されてからの日数を把握することが可能な遊技機を提供すること。
【解決手段】電力が連続して供給されている時間である通電時間を算出する通電時間算出手段10と、前記通電時間算出手段10により得られる通電時間が基準時間以上となった回数を、遊技者に供された提供日数とみなす提供日数取得手段20と、を備える遊技機1とする。前記提供日数取得手段20によって提供日数が所定日数に到達したと判断されたことを契機として、対象演出の態様を変化させる演出変化実行手段を備えるとよい。
【選択図】図2
図1
図2
図3
図4
図5
図6