(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の非空気入りタイヤでは、コーナリング性能を向上させることについて改善の余地があった。
【0005】
この発明は、このような事情を考慮してなされたもので、コーナリング性能を向上させることができる非空気入りタイヤを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するために、本発明は以下の手段を提案している。
本発明に係る非空気入りタイヤは、車軸に取り付けられる取り付け体と、該取り付け体をタイヤ径方向の外側から囲繞する外筒体と、前記取り付け体と前記外筒体とを変位自在に連結する連結部材と、を備え、前記連結部材は、タイヤ幅方向の位置を互いに異ならせて配置され、タイヤ幅方向の一方側に位置する第1弾性連結板、およびタイヤ幅方向の他方側に位置する第2弾性連結板を備える非空気入りタイヤであって、前記第1弾性連結板において、この第1弾性連結板が前記取り付け体と前記外筒体との間で延びる方向の中央部と、前記第2弾性連結板において、この第2弾性連結板が前記取り付け体と前記外筒体との間で延びる方向の中央部と、は、タイヤ幅方向に、前記外筒体のタイヤ幅方向に沿った大きさである外筒幅の0.25倍以上0.9倍以内の範囲で離間し、前記第1弾性連結板において前記外筒体に連結される一端部のタイヤ幅方向の一方側の端縁は、前記外筒体のタイヤ幅方向の一方側の端縁とタイヤ幅方向に同等の位置に配置され、または、前記外筒体のタイヤ幅方向の一方側の端縁からタイヤ幅方向の内側に、前記外筒幅の0.1倍以内の範囲に配置され、前記第2弾性連結板において前記外筒体に連結される一端部のタイヤ幅方向の他方側の端縁は、前記外筒体のタイヤ幅方向の他方側の端縁とタイヤ幅方向に同等の位置に配置され、または、前記外筒体のタイヤ幅方向の他方側の端縁からタイヤ幅方向の内側に、前記外筒幅の0.1倍以内の範囲に配置され
、前記第1弾性連結板および前記第2弾性連結板はそれぞれ、前記取り付け体から前記外筒体に向かうに従いタイヤ幅方向の外側に向けて延びていることを特徴とする。
【0007】
この発明によれば、第1弾性連結板の前記中央部と第2弾性連結板の前記中央部とが、タイヤ幅方向に、外筒幅の0.25倍以上0.9倍以内の範囲で離間しているので、これらの両弾性連結板が変形するときに互いに緩衝し合うことを抑えた上で、連結部材のタイヤ幅方向の剛性である横剛性を高めつつ、この非空気入りタイヤの重量を抑えることができる。すなわち、第1弾性連結板の前記中央部と第2弾性連結板の前記中央部との間のタイヤ幅方向の間隔が、外筒幅の0.25倍よりも小さい場合、連結部材のタイヤ幅方向の大きさである部材幅を確保し難くなり、連結部材の横剛性を高めることが困難になるおそれがある。また前記間隔が、タイヤ幅方向に、外筒幅の0.9倍よりも大きい場合、連結部材の部材幅が過度に大きくなり、この非空気入りタイヤの重量を抑えることが困難になるおそれがある。
ここで、このように連結部材の横剛性を高めつつこの非空気入りタイヤの重量を抑えることで、この非空気入りタイヤのコーナリング走行時に生じるコーナリングフォースを、連結部材によって受け止め易くすることができる。
さらにこの非空気入りタイヤでは、第1弾性連結板の一端部のタイヤ幅方向の一方側の端縁が、外筒体のタイヤ幅方向の一方側の端縁(以下、「外筒体の一方側端縁」という)とタイヤ幅方向に同等の位置に配置され、または、外筒体の一方側端縁からタイヤ幅方向の内側に、外筒幅の0.1倍以内の範囲に配置されている。しかも、第2弾性連結板の一端部のタイヤ幅方向の他方側の端縁が、外筒体のタイヤ幅方向の他方側の端縁(以下、「外筒体の他方側端縁」という)とタイヤ幅方向に同等の位置に配置され、または、外筒体の他方側端縁からタイヤ幅方向の内側に、外筒幅の0.1倍以内の範囲に配置されている。
これらにより、この非空気入りタイヤがコーナリング走行してキャンバー入力があったときに、両弾性連結板の一端部に生じる応力を抑えることができる。すなわち、第1弾性連結板および第2弾性連結板の一端部が、外筒体の一方側端縁や他方側端縁から、タイヤ幅方向の外側に向けて張り出している場合、この一端部に直接キャンバー入力され、一端部に生じる応力が極めて大きくなるおそれがある。また、第1弾性連結板および第2弾性連結板の一端部が、外筒体の一方側端縁や他方側端縁から、タイヤ幅方向に、外筒幅の0.1倍よりも大きく離間している場合、この一端部に応力集中箇所が形成され易くなるおそれがある。
そして、このようにコーナリング走行時に両弾性連結板の一端部に生じる応力を抑えることができるので、前述のように、コーナリング走行時に生じるコーナリングフォースを、連結部材によって受け止め易くすることができるのと相俟って、例えばこの非空気入りタイヤのコーナリング走行時の姿勢を安定させること等が可能になり、コーナリング性能を向上させることができる。
さらに、第1弾性連結板および第2弾性連結板がそれぞれ、取り付け体から外筒体に向かうに従いタイヤ幅方向の外側に向けて延びているので、例えばキャンバー入力時に外筒体の端部に作用する力を、弾性連結板の形状に基づいて連結部材によって受け止め易くすることが可能になり、コーナリング性能を一層向上させることができる。
【0008】
また、前記第1弾性連結板および前記第2弾性連結板は、前記外筒体からタイヤ径方向の内側に延びながら、タイヤ周方向に向けて互いに反対側に向けて延び、これらの両弾性連結板同士のうち、前記一端部におけるタイヤ幅方向の中央部同士のタイヤ幅方向に沿った距離は、前記外筒幅の0.7倍以下であってもよい。
【0009】
この場合、両弾性連結板が、外筒体からタイヤ径方向の内側に延びながら、タイヤ周方向に向けて互いに反対側に向けて延びていることから、非空気入りタイヤの走行時にこの非空気入りタイヤにタイヤ径方向の圧縮荷重が加えられて連結部材がタイヤ径方向に圧縮変形したときに、両弾性連結板の一端部それぞれから外筒体に、タイヤ周方向の反対側に向かう力が作用する。ここで両弾性連結板が、タイヤ幅方向の位置を互いに異ならせて配置されていることから、両弾性連結板の一端部それぞれから外筒体に前述のような力が作用することで、外筒体のうち連結部材が連結された部分に、タイヤ径方向に延びる軸回りのモーメントが発生する。
本願発明者は、非空気入りタイヤにこのようなモーメントが発生し、このモーメントが、非空気入りタイヤの走行時に意図しない横力を発生させていることを見出した。
そこで両弾性連結板同士のうち、外筒体に連結される一端部におけるタイヤ幅方向の中央部同士のタイヤ幅方向に沿った距離を、外筒幅の0.7倍以下とした。これにより、構造を複雑にすることなく前述のモーメントの発生を抑えることが可能になり、この非空気入りタイヤの直進性を高めて操縦安定性を向上させることができる。
以上より、コーナリング性能のみならず、直進性を向上させることも可能になり、この非空気入りタイヤの操縦安定性を確実に向上させることができる。
【0010】
また、前記外筒体に外装された円筒状のトレッド部材を備え、前記トレッド部材の外周面は、タイヤ幅方向に沿う断面視で、タイヤ径方向の外側に向けて突の曲面状をなしていてもよい。
【0011】
この場合、トレッド部材の外周面が、タイヤ幅方向に沿う断面視で、タイヤ径方向の外側に向けて突の曲面状をなしていて、キャンバー入力時に外筒体の端部に大きな力が作用し易くなっていることから、前述したような、コーナリング性能を向上させることができるという作用効果を顕著に奏功させることができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、コーナリング性能を向上させることができる。
【発明を実施するための形態】
【0016】
(第1実施形態)
以下、本発明に係る非空気入りタイヤの第1実施形態を
図1から
図6を参照しながら説明する。
この非空気入りタイヤ1は、図示されない車軸に取り付けられる取り付け体11と、取り付け体11に外装される内筒体12、及び内筒体12をタイヤ径方向の外側から囲繞する外筒体13を備えるリング部材14と、内筒体12と外筒体13との間にタイヤ周方向に沿って複数配設されるとともに、これらの両筒体12、13同士を相対的に弾性変位自在に連結する連結部材15と、外筒体13の外周面側にその全周にわたって配設されたトレッド部材16と、を備えている。
【0017】
ここで、取り付け体11、内筒体12、外筒体13、及びトレッド部材16はそれぞれ、共通軸と同軸に配設されている。以下、この共通軸を軸線Oといい、この軸線Oに沿う方向をタイヤ幅方向Hといい、該軸線Oに直交する方向をタイヤ径方向といい、該軸線O回りに周回する方向をタイヤ周方向という。なお、取り付け体11、内筒体12、外筒体13、及びトレッド部材16は、タイヤ幅方向Hの中央部が互いに一致させられて配設されている。
【0018】
リング部材14のうち、外筒体13は内筒体12よりもタイヤ幅方向Hの大きさ、つまり幅が大きくなっている。また、内筒体12の内周面には、タイヤ径方向の内側に向けて突出するとともにタイヤ幅方向Hの全長にわたって延びる突条部12aが、タイヤ周方向に間隔をあけて複数配設されている。
【0019】
取り付け体11は、
図1及び
図2に示されるように、前記車軸の先端部が装着される装着筒部17と、装着筒部17をタイヤ径方向の外側から囲繞する外リング部18と、装着筒部17と外リング部18とを連結する複数のリブ19と、を備えている。
装着筒部17、外リング部18、及びリブ19は例えばアルミニウム合金等の金属材料で一体に形成されている。装着筒部17及び外リング部18はそれぞれ、円筒状に形成され前記軸線Oと同軸に配設されている。複数のリブ19は、タイヤ周方向に同等の間隔をあけて配置されている。
【0020】
外リング部18の外周面には、タイヤ径方向の内側に向けて窪み、かつタイヤ幅方向Hに延びるキー溝部18aがタイヤ周方向に間隔をあけて複数形成されている。キー溝部18aは、外リング部18の外周面において、タイヤ幅方向Hの両端のうちの一方側にのみ開口し他方側は閉じている。これらのキー溝部18aに、リング部材14における内筒体12の突条部12aが各別に嵌合している。
なお、キー溝部18aを画成する壁面のうち、タイヤ周方向で互いに対向する一対の側壁面と底壁面とは直角をなしている。また、突条部12aの外表面のうち、内筒体12の内周面から立ち上がる一対の側壁面と、タイヤ径方向の内側を向く頂壁面と、は直角をなしている。突条部12a及びキー溝部18aのタイヤ周方向の大きさは互いに同等になっている。
【0021】
ここで、外リング部18におけるタイヤ幅方向Hの一方側の端縁において、キー溝部18aと対応する位置に、タイヤ幅方向Hの他方側に向けて窪み、かつ板材28が嵌め込まれる凹部18bが形成されている。板材28には貫通孔が形成されていて、凹部18bを画成する壁面のうち、タイヤ幅方向Hの一方側を向く壁面に、該凹部18bに嵌め込まれた板材28の貫通孔に連通する雌ねじ部が形成されている。なお、これらの雌ねじ部及び貫通孔はタイヤ周方向に間隔をあけて複数形成されている。
【0022】
そして、リング部材14は、内筒体12が取り付け体11に外嵌され、かつ突条部12aがキー溝部18aに嵌合された状態で、凹部18bに嵌め込んだ板材28の貫通孔を通してボルトを雌ねじ部にねじ込むことにより、取り付け体11に固定されている。この状態において、突条部12aは、板材28と、キー溝部18aを画成する壁面のうち、タイヤ幅方向Hの他端に位置して一方側を向く他端壁面と、によりタイヤ幅方向Hに挟み込まれている。
なお、外リング部18において、タイヤ周方向で隣り合うキー溝部18a同士の間に位置する部分には、タイヤ径方向に貫通する肉抜き孔がタイヤ幅方向Hに間隔をあけて複数配置されてなる孔列18cが、タイヤ周方向に間隔をあけて複数形成されている。また、リブ19にも、タイヤ幅方向Hに貫通する肉抜き孔19aが形成されている。
【0023】
トレッド部材16は円筒状に形成され、リング部材14の外筒体13の外周面側を全域にわたって一体に覆っている。トレッド部材16は、例えば、天然ゴムまたは/及びゴム組成物が加硫された加硫ゴム、あるいは熱可塑性材料等で形成されている。熱可塑性材料として、例えば熱可塑性エラストマー若しくは熱可塑性樹脂等が挙げられる。熱可塑性エラストマーとしては、例えばJIS K6418に規定されるアミド系熱可塑性エラストマー(TPA)、エステル系熱可塑性エラストマー(TPC)、オレフィン系熱可塑性エラストマー(TPO)、スチレン系熱可塑性エラストマー(TPS)、ウレタン系熱可塑性エラストマー(TPU)、熱可塑性ゴム架橋体(TPV)、若しくはその他の熱可塑性エラストマー(TPZ)等が挙げられる。熱可塑性樹脂としては、例えばウレタン樹脂、オレフィン樹脂、塩化ビニル樹脂、若しくはポリアミド樹脂等が挙げられる。なお、耐摩耗性の観点ではトレッド部材16を加硫ゴムで形成するのが好ましい。
【0024】
連結部材15は、取り付け体11と外筒体13とを相対的に弾性変位自在に連結する。
連結部材15は、取り付け体11に内筒体12を介して連結されている。連結部材15は、リング部材14における内筒体12と外筒体13とを互いに連結する第1弾性連結板21及び第2弾性連結板22を備えている。
連結部材15は、第1弾性連結板21が一のタイヤ幅方向Hの位置にタイヤ周方向に沿って複数配置され、かつ第2弾性連結板22が前記一のタイヤ幅方向Hの位置とは異なる他のタイヤ幅方向Hの位置にタイヤ周方向に沿って複数配置されるように、タイヤ周方向に沿って複数(図示の例では60個)設けられている。
すなわち、複数の第1弾性連結板21は、タイヤ幅方向Hにおける同一の位置にタイヤ周方向に沿って複数配置されるとともに、複数の第2弾性連結板22は、第1弾性連結板21からタイヤ幅方向Hに離れた同一のタイヤ幅方向Hの位置にタイヤ周方向に沿って複数配置されている。
【0025】
なお、複数の連結部材15は、リング部材14における内筒体12と外筒体13との間において、前記軸線Oを基準に軸対称となる位置に各別に配置されている。また、全ての連結部材15は互いに同形同大となっている。さらに、連結部材15の幅は外筒体13の幅より小さくなっている。
そして、タイヤ周方向で隣り合う第1弾性連結板21同士は互いに非接触とされ、タイヤ周方向で隣り合う第2弾性連結板22同士も互いに非接触となっている。さらに、タイヤ幅方向Hで隣り合う第1弾性連結板21及び第2弾性連結板22同士も互いに非接触となっている。
なお、第1弾性連結板21及び第2弾性連結板22それぞれの幅は互いに同等になっている。また、第1弾性連結板21及び第2弾性連結板22それぞれの厚さも互いに同等になっている。
【0026】
ここで、第1弾性連結板21のうち、外筒体13に連結された一端部21aは、内筒体12に連結された他端部21bよりもタイヤ周方向の一方側に位置し、第2弾性連結板22のうち、外筒体13に連結された一端部22aは、内筒体12に連結された他端部22bよりもタイヤ周方向の他方側に位置している。
また、1つの連結部材15における第1弾性連結板21及び第2弾性連結板22の各一端部21a、22aは、外筒体13の内周面において、タイヤ幅方向Hの位置を互いに異ならせて、タイヤ周方向における同一の位置に連結されている。
【0027】
第1弾性連結板21及び第2弾性連結板22それぞれにおいて、一端部21a、22aと他端部21b、22bとの間に位置する中間部分21c、22cに、タイヤ周方向に湾曲する湾曲部21d〜21f、22d〜22fが、このタイヤ1をタイヤ幅方向Hから見たタイヤ側面視で、当該弾性連結板21、22が延びる延在方向に沿って複数形成されている。なお、湾曲部21d〜21f、22d〜22fは、第1、第2弾性連結板21、22それぞれにおいて、前記タイヤ側面視で曲率を有する部分となっている。
両弾性連結板21、22それぞれにおいて、複数の湾曲部21d〜21f、22d〜22fのうち、前記延在方向で互いに隣り合う各湾曲部21d〜21f、22d〜22fの湾曲方向が、互いに逆向きになっている。
【0028】
第1弾性連結板21に形成された複数の湾曲部21d〜21fは、タイヤ周方向の他方側に向けて突となるように湾曲した第1湾曲部21dと、第1湾曲部21dと一端部21aとの間に位置しかつタイヤ周方向の一方側に向けて突となるように湾曲した第2湾曲部21eと、第1湾曲部21dと他端部21bとの間に位置しかつタイヤ周方向の一方側に向けて突となるように湾曲した第3湾曲部21fと、を有している。
第2弾性連結板22に形成された複数の湾曲部22d〜22fは、タイヤ周方向の一方側に向けて突となるように湾曲した第1湾曲部22dと、第1湾曲部22dと一端部22aとの間に位置しかつタイヤ周方向の他方側に向けて突となるように湾曲した第2湾曲部22eと、第1湾曲部22dと他端部22bとの間に位置しかつタイヤ周方向の他方側に向けて突となるように湾曲した第3湾曲部22fと、を有している。
図示の例では、第1湾曲部21d、22dは、第2湾曲部21e、22e及び第3湾曲部21f、22fよりも、前記タイヤ側面視の曲率半径が大きくなっている。なお、第1湾曲部21d、22dは、第1弾性連結板21及び第2弾性連結板22の前記延在方向における中央部に配置されている。
【0029】
さらに、両弾性連結板21、22の各長さは互いに同等とされるとともに、両弾性連結板21、22の各他端部21b、22bは、
図4に示されるように、前記タイヤ側面視で、内筒体12の外周面において前記各一端部21a、22aとタイヤ径方向で対向する位置から前記軸線Oを中心にタイヤ周方向における一方側及び他方側にそれぞれ同じ角度(例えば20°以上135°以下)ずつ離れた各位置に各別に連結されている。また、第1弾性連結板21及び第2弾性連結板22それぞれの第1湾曲部21d、22d同士、第2湾曲部21e、22e同士、並びに第3湾曲部21f、22f同士は互いに、タイヤ周方向に突となる向きが逆で、かつ大きさが同等になっている。
これにより、各連結部材15の前記タイヤ側面視の形状は、
図4に示されるように、タイヤ径方向に沿って延在し、かつ両弾性連結板21、22の各一端部21a、22aを通る仮想線Lに対して線対称となっている。
【0030】
図5に示されるように、連結部材15のタイヤ幅方向Hの中央部は、外筒体13のタイヤ幅方向Hの中央部と一致している。連結部材15は、この連結部材15を、前記軸線Oおよび前記仮想線Lの両方に直交する方向から見た正面視において、前記軸線Oに直交するとともに外筒体13のタイヤ幅方向Hの中央部を通る基準線Sに対して線対称となっている。
【0031】
連結部材15のタイヤ幅方向Hに沿った大きさである部材幅は、外筒体13のタイヤ幅方向Hに沿った大きさである外筒幅W1以下となっていて、図示の例では更に取り付け体11および内筒体12それぞれのタイヤ幅方向Hに沿った大きさ以下となっている。連結部材15の部材幅は、この連結部材15におけるタイヤ幅方向Hの外側の両端縁間のタイヤ幅方向Hに沿った距離である。連結部材15のタイヤ幅方向Hの外側の端縁は、両弾性連結板21、22それぞれのタイヤ幅方向Hの外側の端縁である。なお本実施形態では、連結部材15の部材幅は、連結部材15の全長にわたって同等となっている。連結部材15のタイヤ幅方向Hの外側の両端縁はそれぞれ、前記正面視において、前記基準線Sと平行に延在する直線状に形成されており、段差無く滑らかに延在している。
【0032】
両弾性連結板21、22のタイヤ幅方向Hに沿った大きさは、前記延在方向の全長にわたって同等となっている。ここで本実施形態では、第1弾性連結板21における前記延在方向の中央部と、第2弾性連結板22における前記延在方向の中央部と、は、タイヤ幅方向Hに、外筒幅W1の0.25倍以上0.9倍以内の範囲で離間していて、第1弾性連結板21の前記中央部と第2弾性連結板22の前記中央部との間のタイヤ幅方向Hの間隔W2は、0.25W1以上0.9W1以下となっている。なお図示の例では、連結部材15の両弾性連結板21、22同士のうち、タイヤ幅方向Hの内側の端縁同士は、連結部材15の一端部から他端部に至るまでの全長にわたってタイヤ幅方向Hに離間していて、これらの端縁同士のタイヤ幅方向Hの間隔は、連結部材15の全長にわたって同等とされている。前記正面視において、両弾性連結板21、22それぞれのタイヤ幅方向Hの内側の端縁は、前記基準線Sと平行に延在する直線状に形成されており、段差無く滑らかに延在している。
【0033】
また両弾性連結板21、22同士のうち、一端部21a、22aにおけるタイヤ幅方向Hの中央部同士のタイヤ幅方向Hに沿った距離W3は、外筒幅W1の0.7倍以下、つまり0.7W1以下である。なお、各弾性連結板21、22の一端部21a、22aにおけるタイヤ幅方向Hの中央部上に、この一端部21a、22aにおける荷重中心があってもよく、この一端部21a、22aにおいてこの中央部を含む一定の範囲内に前記荷重中心があってもよい。ここで前記荷重中心とは、この非空気入りタイヤ1にタイヤ径方向の圧縮荷重が加えられたときに、各弾性連結板21、22の一端部21a、22aにおいて最大の負荷がかかる部分を意味する。
【0034】
さらに両弾性連結板21、22それぞれの一端部21a、22aのタイヤ幅方向Hの外側の端縁は、外筒体13のタイヤ幅方向Hの外側の端縁からタイヤ幅方向Hの内側に、外筒幅W1の0.1倍以内の範囲に配置されていて、両弾性連結板21、22それぞれの一端部21a、22aの前記端縁と外筒体13の前記端縁との間のタイヤ幅方向Hの離間距離W4は、0.1W1以下である。つまり、第1弾性連結板21の一端部21aのタイヤ幅方向Hの一方側の端縁は、外筒体13のタイヤ幅方向Hの一方側の端縁(以下、「外筒体13の一方側端縁」という)からタイヤ幅方向Hの内側に、外筒幅W1の0.1倍以内の範囲に配置されている。また、第2弾性連結板22の一端部22aのタイヤ幅方向Hの他方側の端縁は、外筒体13のタイヤ幅方向Hの他方側の端縁(以下、「外筒体13の他方側端縁」という)からタイヤ幅方向Hの内側に、外筒幅W1の0.1倍以内の範囲に配置されている。図示の例では、第1弾性連結板21についての離間距離W4と第2弾性連結板22についての離間距離W4とは、互いに同等となっている。
【0035】
なお、両弾性連結板21、22それぞれの一端部21a、22aのタイヤ幅方向Hの外側の端縁が、外筒体13のタイヤ幅方向Hの外側の端縁とタイヤ幅方向Hに同等の位置に配置され、前記離間距離W4が0であってもよい。つまり、第1弾性連結板21のタイヤ幅方向Hの一方側の端縁が、外筒体13の一方側端縁とタイヤ幅方向Hに同等の位置に配置され、この一方側端縁と面一となっていてもよく、第2弾性連結板22のタイヤ幅方向Hの他方側の端縁が、外筒体13の他方側端縁とタイヤ幅方向Hに同等の位置に配置され、この他方側端縁と面一となっていてもよい。
【0036】
ここで、本実施形態では、リング部材14及び複数の連結部材15は、合成樹脂材料により一体に形成されている。なお、この合成樹脂材料は、1種だけの樹脂材料、2種類以上の樹脂材料を含む混合物、または1種以上の樹脂材料と1種以上のエラストマーとを含む混合物であってもよく、さらに、例えば老化防止剤、可塑剤、充填剤、若しくは顔料等の添加物を含んでもよい。
さらに本実施形態では、リング部材14は、
図1に示されるように、タイヤ幅方向Hの一方側に位置する一方側分割リング部材23と、タイヤ幅方向Hの他方側に位置する他方側分割リング部材24と、に分割されている。なお図示の例では、リング部材14はタイヤ幅方向Hの中央部で分割されている。
【0037】
そして、一方側分割リング部材23は、第1弾性連結板21と一体に形成され、他方側分割リング部材24は、第2弾性連結板22と一体に形成されている。
さらに本実施形態では、一方側分割リング部材23及び第1弾性連結板21、並びに他方側分割リング部材24及び第2弾性連結板22はそれぞれ、射出成形により一体に形成されている。
以下、一方側分割リング部材23及び第1弾性連結板21が一体に形成されたものを第1分割ケース体31といい、他方側分割リング部材24及び第2弾性連結板22が一体に形成されたものを第2分割ケース体32という。
【0038】
ここで、射出成形としては、第1、第2分割ケース体31、32それぞれの全体を各別に同時に成形する一般的な方法であってもよいし、第1、第2分割ケース体31、32それぞれにおいて、一方側、他方側分割リング部材23、24、並びに第1、第2弾性連結板21、22のうちの一方をインサート品として他方を射出成形するインサート成形でもよいし、あるいはいわゆる二色成形等であってもよい。
また、第1、第2分割ケース体31、32それぞれにおいて、一方側、他方側分割リング部材23、24と、第1、第2弾性連結板21、22と、は、互いに異なる材質で形成してもよいし、同一の材質で形成してもよい。なお、この材質としては、金属材料や樹脂材料等が挙げられるが、軽量化の観点から樹脂材料、特に熱可塑性樹脂が好ましい。
なお、第1、第2分割ケース体31、32それぞれの全体を各別に同時に射出成形する場合には、内筒体12に形成された複数の突条部12aをゲート部分としてもよい。
【0039】
第1、第2分割ケース体31、32それぞれにおいて、第1、第2弾性連結板21、22のタイヤ幅方向Hの中央部と、外筒体13のタイヤ幅方向Hの中央部と、は互いに一致し、内筒体12は、外筒体13よりも幅が小さくなっている。
【0040】
そして、一方側分割リング部材23の外筒体13、及び他方側分割リング部材24の外筒体13それぞれのタイヤ幅方向Hの端縁同士が、例えば溶着、融着若しくは接着等により連結されている。なおこれらのうち、溶着の場合には例えば熱板溶着等を採用してもよい。
また、一方側分割リング部材23の内筒体12、及び他方側分割リング部材24の内筒体12それぞれのタイヤ幅方向Hの端縁同士は、タイヤ幅方向Hに離れている。これにより、取り付け体11に外嵌される内筒体12の内周面にバリが生ずることが防止されている。
【0041】
また、第1分割ケース体31及び第2分割ケース体32は、これら31、32を前述のように連結する前の状態では、
図3に示されるように互いに同形同大となっている。
そして、前述のように連結するに際し、各連結部材15が前記タイヤ側面視で前述のように線対称となるように、第1分割ケース体31及び第2分割ケース体32それぞれのタイヤ周方向の位置を合わせつつ、これらの両分割ケース体31、32のタイヤ幅方向Hの向きを互いに逆向きにした状態で、第1分割ケース体31及び第2分割ケース体32の各外筒体13のタイヤ幅方向Hの端縁同士を突き合わせて連結することにより、非空気入りタイヤ1が得られる。
【0042】
以上説明したように、本実施形態による非空気入りタイヤ1によれば、第1弾性連結板21の前記中央部と第2弾性連結板22の前記中央部とが、タイヤ幅方向Hに、外筒幅W1の0.25倍以上0.9倍以内の範囲で離間しているので、これらの両弾性連結板21、22が変形するときに互いに緩衝し合うことを抑えた上で、連結部材15のタイヤ幅方向Hの剛性である横剛性を高めつつ、この非空気入りタイヤ1の重量を抑えることができる。すなわち、第1弾性連結板21の前記中央部と第2弾性連結板22の前記中央部との間のタイヤ幅方向Hの間隔W2が、外筒幅W1の0.25倍よりも小さい場合、連結部材15の部材幅を確保し難くなり、連結部材15の横剛性を高めることが困難になるおそれがある。また前記間隔W2が、タイヤ幅方向Hに、外筒幅W1の0.9倍よりも大きい場合、連結部材15の部材幅が過度に大きくなり、この非空気入りタイヤ1の重量を抑えることが困難になるおそれがある。
ここで、このように連結部材15の横剛性を高めつつこの非空気入りタイヤ1の重量を抑えることで、この非空気入りタイヤ1のコーナリング走行時に生じるコーナリングフォースを、連結部材15によって受け止め易くすることができる。
【0043】
さらにこの非空気入りタイヤ1では、第1弾性連結板21の一端部21aのタイヤ幅方向Hの一方側の端縁が、外筒体13の一方側端縁とタイヤ幅方向Hに同等の位置に配置され、または、外筒体13の一方側端縁からタイヤ幅方向Hの内側に、外筒幅W1の0.1倍以内の範囲に配置されている。しかも、第2弾性連結板22の一端部22aのタイヤ幅方向Hの他方側の端縁が、外筒体13の他方側端縁とタイヤ幅方向Hに同等の位置に配置され、または、外筒体13の他方側端縁からタイヤ幅方向Hの内側に、外筒幅W1の0.1倍以内の範囲に配置されている。
これらにより、この非空気入りタイヤ1がコーナリング走行してキャンバー入力があったときに、両弾性連結板21、22の一端部21a、22aに生じる応力を抑えることができる。すなわち、第1弾性連結板21および第2弾性連結板22の一端部21a、22aが、外筒体13の一方側端縁や他方側端縁から、タイヤ幅方向Hの外側に向けて張り出している場合、この一端部21a、22aに直接キャンバー入力され、一端部21a、22aに生じる応力が極めて大きくなるおそれがある。また、第1弾性連結板21および第2弾性連結板22の一端部21a、22aが、外筒体13の一方側端縁や他方側端縁から、タイヤ幅方向Hに、外筒幅W1の0.1倍よりも大きく離間している場合、この一端部21a、22aに応力集中箇所が形成され易くなるおそれがある。
【0044】
そして、このようにコーナリング走行時に両弾性連結板21、22の一端部21a、22aに生じる応力を抑えることができるので、前述のように、コーナリング走行時に生じるコーナリングフォースを、連結部材15によって受け止め易くすることができるのと相俟って、例えばこの非空気入りタイヤ1のコーナリング走行時の姿勢を安定させること等が可能になり、コーナリング性能を向上させることができる。
【0045】
また、両弾性連結板21、22が、外筒体13からタイヤ径方向の内側に延びながら、タイヤ周方向に向けて互いに反対側に向けて延びていることから、非空気入りタイヤ1の走行時にこの非空気入りタイヤ1にタイヤ径方向の圧縮荷重が加えられて連結部材15がタイヤ径方向に圧縮変形したときに、
図6に示されるように、両弾性連結板21、22の一端部21a、22aそれぞれから外筒体13に、タイヤ周方向の反対側に向かう力が作用する。ここで両弾性連結板21、22が、タイヤ幅方向Hの位置を互いに異ならせて配置されていることから、両弾性連結板21、22の一端部21a、22aそれぞれから外筒体13に前述のような力が作用することで、外筒体13のうち連結部材15が連結された部分に、前記基準線S(タイヤ径方向に延びる軸)回りのモーメントが発生する。
本願発明者は、非空気入りタイヤ1にこのようなモーメントが発生し、このモーメントが、非空気入りタイヤ1の走行時に意図しない横力を発生させていることを見出した。
【0046】
そこで両弾性連結板21、22同士のうち、外筒体13に連結される一端部21a、22aにおけるタイヤ幅方向Hの中央部同士のタイヤ幅方向Hに沿った距離W3を、外筒幅W1の0.7倍以下とした。これにより、構造を複雑にすることなく前述のモーメントの発生を抑えることが可能になり、この非空気入りタイヤ1の直進性を高めて操縦安定性を向上させることができる。
【0047】
以上より、コーナリング性能のみならず、直進性を向上させることも可能になり、この非空気入りタイヤ1の操縦安定性を確実に向上させることができる。
【0048】
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態に係る非空気入りタイヤを、
図7を参照して説明する。
なお、この第2実施形態においては、第1実施形態における構成要素と同一の部分については同一の符号を付し、その説明を省略し、異なる点についてのみ説明する。
【0049】
本実施形態の非空気入りタイヤ2では、トレッド部材16の外周面は、
図7に示されるような、タイヤ幅方向Hに沿う断面視で、タイヤ径方向の外側に向けて突の曲面状をなし、トレッド部材16の外径は、その最大外径部分16aからタイヤ幅方向Hに離れるに従い漸次縮径している。なお、トレッド部材16の外径は、トレッド部材16の外周面と前記軸線Oとのタイヤ径方向に沿う距離となっている。トレッド部材16の最大外径部分16aは、非空気入りタイヤ1におけるタイヤ幅方向Hの中央部に位置している。
【0050】
さらに本実施形態では、第1弾性連結板21および第2弾性連結板22それぞれの一端部21a、22aが、トレッド部材16のうち、その最大外径部分16aからタイヤ幅方向Hにずれた位置に連結されている。図示の例では、第1、第2弾性連結板21、22それぞれの一端部21a、22aが、外筒体13の内周面において、トレッド部材16の最大外径部分16aをタイヤ幅方向Hの両側から挟む各位置に各別に連結されている。
【0051】
以上説明したように、本実施形態による非空気入りタイヤ2によれば、トレッド部材16の外周面が、タイヤ幅方向Hに沿う断面視で、タイヤ径方向の外側に向けて突の曲面状をなしていて、キャンバー入力時に外筒体13の端部に大きな力が作用し易くなっていることから、前述したような、コーナリング性能を向上させることができるという作用効果を顕著に奏功させることができる。
【0052】
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態に係る非空気入りタイヤを、
図8を参照して説明する。
なお、この第3実施形態においては、第1実施形態における構成要素と同一の部分については同一の符号を付し、その説明を省略し、異なる点についてのみ説明する。
【0053】
本実施形態の非空気入りタイヤ3では、両弾性連結板21、22はそれぞれ、取り付け体11から外筒体13に向かうに従いタイヤ幅方向Hの外側に向けて延びている。両弾性連結板21、22それぞれのタイヤ幅方向Hの外側の端縁は、前記正面視において、前記基準線Sに対して傾斜する直線状に形成されている。連結部材15の部材幅は、連結部材15において、取り付け体11に連結された他端部から、外筒体13に連結された一端部に向かうに従い、漸次大きくなっている。連結部材15のタイヤ幅方向Hの外側の両端縁はそれぞれ、連結部材15の他端部から一端部に向かうに従い、漸次タイヤ幅方向Hの外側に向かっており、段差無く滑らかに延在している。
【0054】
以上説明したように、本実施形態による非空気入りタイヤ3によれば、両弾性連結板21、22がそれぞれ、取り付け体11から外筒体13に向かうに従いタイヤ幅方向Hの外側に向けて延びているので、例えばキャンバー入力時に外筒体13の端部に作用する力を、弾性連結板21、22の形状に基づいて連結部材15によって受け止め易くすることが可能になり、コーナリング性能を一層向上させることができる。
【0055】
なお、本発明の技術的範囲は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
【0056】
例えば、第1弾性連結板21及び第2弾性連結板22それぞれの他端部21b、22bは、前記実施形態に代えて例えば、内筒体12の外周面において前記軸線Oをタイヤ径方向で挟んで互いに反対となる各位置に各別に連結してもよいし、あるいは、内筒体12の外周面において、第1弾性連結板21及び第2弾性連結板22の各一端部21a、22aにタイヤ径方向で対向する位置等に連結してもよい。
また、前記実施形態に代えて、両弾性連結板21、22の各一端部21a、22aを、外筒体13の内周面にタイヤ周方向位置を互いに異ならせて連結してもよい。
【0057】
さらに、一方側分割リング部材23の内筒体12と、他方側分割リング部材24の内筒体12と、の間にタイヤ幅方向Hの隙間を設けなくてもよい。
また、リング部材14をタイヤ幅方向Hに3個以上分割してもよいし、分割しなくてもよい。
また、リング部材14及び複数の連結部材15が一体に形成されていなくてもよい。
さらにまた、リング部材14及び連結部材15は、前記実施形態に示したものに限られない。例えば内筒体が備えられておらず、外筒体と取り付け体とが連結部材を介して相対的に弾性変位自在に直結されていてもよい。
【0058】
また、両弾性連結板21、22同士のうち、一端部21a、22aにおけるタイヤ幅方向Hの中央部同士のタイヤ幅方向Hに沿った距離W3を、外筒幅W1の0.7倍以下としなくてもよい。
【0059】
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上記した実施の形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、上記した変形例を適宜組み合わせてもよい。