特許第6240980号(P6240980)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6240980ガス濃度計測装置、通知方法及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6240980
(24)【登録日】2017年11月17日
(45)【発行日】2017年12月6日
(54)【発明の名称】ガス濃度計測装置、通知方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G01N 27/12 20060101AFI20171127BHJP
   G01N 27/16 20060101ALI20171127BHJP
   G01N 27/00 20060101ALI20171127BHJP
   G08B 21/24 20060101ALI20171127BHJP
【FI】
   G01N27/12 D
   G01N27/16 Z
   G01N27/00 L
   G08B21/24
【請求項の数】5
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2013-245810(P2013-245810)
(22)【出願日】2013年11月28日
(65)【公開番号】特開2015-102531(P2015-102531A)
(43)【公開日】2015年6月4日
【審査請求日】2016年5月9日
(73)【特許権者】
【識別番号】000133179
【氏名又は名称】株式会社タニタ
(74)【代理人】
【識別番号】100146835
【弁理士】
【氏名又は名称】佐伯 義文
(74)【代理人】
【識別番号】100134544
【弁理士】
【氏名又は名称】森 隆一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100141139
【弁理士】
【氏名又は名称】及川 周
(74)【代理人】
【識別番号】100162868
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 英輔
(74)【代理人】
【識別番号】100181135
【弁理士】
【氏名又は名称】橋本 隆史
(72)【発明者】
【氏名】佐川 清志
(72)【発明者】
【氏名】望月 計
【審査官】 櫃本 研太郎
(56)【参考文献】
【文献】 特開平09−274005(JP,A)
【文献】 特開2004−020301(JP,A)
【文献】 特開2005−069742(JP,A)
【文献】 特開平07−253406(JP,A)
【文献】 特開平10−104187(JP,A)
【文献】 英国特許出願公開第2435099(GB,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 27/00−27/24
G01N 33/497
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
蓋部の開閉を検知し、前記蓋部が開いているか閉じているかを示す電気信号を出力する開閉センサと、
計測対象ガスの濃度に応じた電気信号を出力するガスセンサに基づいて前記計測対象のガスの濃度を前記蓋部が開いているときに計測する計測部と、
前記計測部が前記計測対象のガスの濃度を計測をした時刻からの経過時間を計時する計時部と、
前記計時部が計時する前記計測対象のガスの濃度の計測を終了した時刻からの経過時間が所定の換気時間に達していない場合において、前記開閉センサから出力された電気信号が前記蓋部の開放されていることを示すときには、前記蓋部を閉じるべきでないことを通知し、前記開閉センサから出力された電気信号が前記蓋部の閉じられたことを示すときには、前記ガスセンサの外気への曝露を促すことを通知する通知部と
を備えるガス濃度計測装置。
【請求項2】
前記開閉センサから出力された電気信号が前記蓋部の閉じられたことを示すときには、前記計時部は、前記計測対象のガスの濃度の計測を終了した時刻からの経過時間の計時を停止し、前記蓋部が閉じられた時刻からの経過時間を計時し、
その後、前記開閉センサから出力された電気信号が前記蓋部の開放されていることを示すときには、前記計時部は、前記計測対象のガスの濃度の計測を終了した時刻からの経過時間の計時を再開し、また、前記開閉センサから出力された電気信号が前記蓋部の閉じられていることを示すときには、前記通知部は、前記計時部が計時する前記蓋部が閉じられた時刻からの経過時間が所定の通知停止時間に達した場合に前記ガスセンサの外気への曝露を促すことの通知を停止する
ことを特徴とする請求項1に記載のガス濃度計測装置。
【請求項3】
前記通知部は、前記開閉センサから出力された電気信号が前記蓋部の閉じられたことを示すときには、前記開閉センサから出力された電気信号が前記蓋部の開放されていることを示すときに通知した前記蓋部を閉じるべきでないことに加えて、前記ガスセンサの外気への曝露を促すことを通知する
ことを特徴とする請求項1に記載のガス濃度計測装置。
【請求項4】
蓋部の開閉を検知し、前記蓋部が開いているか閉じているかを示す電気信号を出力するステップと、
計測対象ガスの濃度に応じた電気信号を出力するガスセンサに基づいて前記計測対象のガスの濃度を前記蓋部が開いているときに計測するステップと、
前記計測対象のガスの濃度を計測をした時刻からの経過時間を計時するステップと、
前記計測対象のガスの濃度の計測を終了した時刻からの経過時間が所定の換気時間に達していない場合において、前記蓋部が開いているか閉じているかを示す電気信号が前記蓋部の開放されていることを示すときには、前記蓋部を閉じるべきでないことを通知するステップと、
前記計測対象のガスの濃度の計測を終了した時刻からの経過時間が所定の換気時間に達していない場合において、前記蓋部が開いているか閉じているかを示す電気信号が前記蓋部の閉じられたことを示すときには、前記ガスセンサの外気への曝露を促すことを通知するステップと
を備える通知方法。
【請求項5】
コンピュータを、
蓋部の開閉を検知し、前記蓋部が開いているか閉じているかを示す電気信号を出力する開閉センサおよび計測対象ガスの濃度に応じた電気信号を出力するガスセンサに基づいて前記計測対象のガスの濃度を前記蓋部が開いているときに計測する計測部、
前記計測部が前記計測対象のガスの濃度を計測をした時刻からの経過時間を計時する計時部、
前記計時部が計時する前記計測対象のガスの濃度の計測を終了した時刻からの経過時間が所定の換気時間に達していない場合において、前記開閉センサから出力された電気信号が前記蓋部の開放されていることを示すときには、前記蓋部を閉じるべきでないことを通知し、前記開閉センサから出力された電気信号が前記蓋部の閉じられたことを示すときには、前記ガスセンサの外気への曝露を促すことを通知する通知部
として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガス濃度計測装置、通知方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
ガス濃度計測装置は、化学反応により計測対象となるガスの濃度に応じた電気信号を出力するセンサを備える。例えば、アルコール濃度計測装置が備えるアルコールセンサは、化学反応によりアルコールの濃度に応じた電気信号を出力する。アルコールセンサが被毒すると、活性が失われ、アルコールの検知精度が低下する。特許文献1には、アルコールセンサの劣化を測定する技術が記載されている(例えば、特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−223902号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ガス濃度計測装置が保管される環境に、ガスセンサの被毒物質(例えば、アルコールセンサの場合、揮発性有機化合物やケイ素化合物など)が多く含まれる場合、ガス濃度計測装置を使用していないときにもガスセンサの被毒が進行する可能性がある。そこで、ガスセンサを収容する筐体の気密性を向上することで、環境による被毒を防ぐことが考えられる。つまり、筐体の気密性を向上させ、ガスセンサの不使用時に、ガスセンサと外気とを遮断することで、筐体の外部に存在する被毒物質によってガスセンサが被毒することを防ぐことができる。
【0005】
しかしながら、筐体の気密性を向上させた場合、被検ガスに含まれる被毒物質(例えば、アルコールセンサの場合、呼気に含まれる硫黄化合物など)がガスセンサに付着したままガスセンサが外気から遮断されると、筐体内部に被毒物質が閉じ込められ、かえってガスセンサの劣化が進んでしまう可能性がある。
本発明の目的は、上述した課題を解決するガス濃度計測装置、通知方法及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の態様は、蓋部の開閉を検知し、前記蓋部が開いているか閉じているかを示す電気信号を出力する開閉センサと、計測対象ガスの濃度に応じた電気信号を出力するガスセンサに基づいて前記計測対象のガスの濃度を前記蓋部が開いているときに計測する計測部と、前記計測部が前記計測対象のガスの濃度を計測をした時刻からの経過時間を計時する計時部と、前記計時部が計時する前記計測対象のガスの濃度の計測を終了した時刻からの経過時間が所定の換気時間に達していない場合において、前記開閉センサから出力された電気信号が前記蓋部の開放されていることを示すときには、前記蓋部を閉じるべきでないことを通知し、前記開閉センサから出力された電気信号が前記蓋部の閉じられたことを示すときには、前記ガスセンサの外気への曝露を促すことを通知する通知部とを備えるガス濃度計測装置である。
【0007】
また、第2の態様は、蓋部の開閉を検知し、前記蓋部が開いているか閉じているかを示す電気信号を出力するステップと、計測対象ガスの濃度に応じた電気信号を出力するガスセンサに基づいて前記計測対象のガスの濃度を前記蓋部が開いているときに計測するステップと、前記計測対象のガスの濃度を計測をした時刻からの経過時間を計時するステップと、前記計測対象のガスの濃度の計測を終了した時刻からの経過時間が所定の換気時間に達していない場合において、前記蓋部が開いているか閉じているかを示す電気信号が前記蓋部の開放されていることを示すときには、前記蓋部を閉じるべきでないことを通知するステップと、前記計測対象のガスの濃度の計測を終了した時刻からの経過時間が所定の換気時間に達していない場合において、前記蓋部が開いているか閉じているかを示す電気信号が前記蓋部の閉じられたことを示すときには、前記ガスセンサの外気への曝露を促すことを通知するステップとを備える通知方法である。
【0008】
また、第3の態様は、コンピュータを、蓋部の開閉を検知し、前記蓋部が開いているか閉じているかを示す電気信号を出力する開閉センサおよび計測対象ガスの濃度に応じた電気信号を出力するガスセンサに基づいて前記計測対象のガスの濃度を前記蓋部が開いているときに計測する計測部、前記計測部が前記計測対象のガスの濃度を計測をした時刻からの経過時間を計時する計時部、前記計時部が計時する前記計測対象のガスの濃度の計測を終了した時刻からの経過時間が所定の換気時間に達していない場合において、前記開閉センサから出力された電気信号が前記蓋部の開放されていることを示すときには、前記蓋部を閉じるべきでないことを通知し、前記開閉センサから出力された電気信号が前記蓋部の閉じられたことを示すときには、前記ガスセンサの外気への曝露を促すことを通知する通知部として機能させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0009】
上記態様のうち少なくとも1つの態様によれば、筐体内部に被毒物質が閉じ込められることによるガスセンサの劣化を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】少なくとも1つの実施形態によるアルコール濃度計測装置の外観を示す図である。
図2】第1の実施形態によるアルコール濃度計測装置の構成を示す概略ブロック図である。
図3】第1の実施形態によるアルコール濃度計測装置の動作を示すフローチャートである。
図4】第1の実施形態によるアルコール濃度計測装置のディスプレイに表示される画像の例を示す図である。
図5】第2の実施形態によるアルコール濃度計測装置の構成を示す概略ブロック図である。
図6】第3の実施形態によるアルコール濃度計測装置の構成を示す概略ブロック図である。
図7】第3の実施形態によるアルコール濃度計測装置の動作を示すフローチャートである。
図8】少なくとも1つの実施形態に係るコンピュータの構成を示す概略ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
《第1の実施形態》
以下、図面を参照しながら実施形態について詳しく説明する。
図1は、少なくとも1つの実施形態によるアルコール濃度計測装置1の外観を示す図である。本実施形態に係るアルコール濃度計測装置は、ガス濃度計測装置の一例である。
アルコール濃度計測装置1は、筐体10と蓋部20とを備える。
図1(A)は、アルコール濃度計測装置1の蓋部20を閉じた状態を示す。図1(B)は、アルコール濃度計測装置1の蓋部20を開いた状態を示す。
【0012】
筐体10は、内部に半導体アルコールセンサ17を収容する略直方体の形状を有する。筐体10の長手方向の一端には、蓋部20と嵌合する嵌合部11が設けられる。嵌合部11の外周は、筐体10本体の外周より小さく、蓋部20の内周と嵌合する。嵌合部11には、筐体10の内部に外気を取り込む通気口12が設けられる。
【0013】
蓋部20は、一端に開口を有する箱状の形状を有する。蓋部20は、嵌合部11に嵌合して、嵌合部11の全体を遮蔽する位置から、嵌合部11の通気口12が露出する位置まで摺動可能に構成される。なお、蓋部20が嵌合部11の全体を遮蔽することで、つまり蓋部20を閉じることで、筐体10の内部は、外気から遮断される。筐体10は、環境による半導体アルコールセンサ17の被毒を防ぐため、蓋部20が嵌合部11に嵌合するときの内部の気密性が高くなるよう設計される。なお、ゴムなどのシール材を用いると筐体10の気密性を高めることができるが、半導体アルコールセンサ17の劣化の要因にもなる。そのため、筐体10のフレームに金属フレームを用い、蓋部20と筐体10とのがたつきを抑えることにより気密性を高めることが好ましい。
【0014】
筐体10には、ディスプレイ13が設けられる。ディスプレイ13は、LCD(Liquid Crystal Display)などにより構成される。ディスプレイ13には、アルコール濃度の計測を開始できるか否か、計測したアルコールの濃度、半導体アルコールセンサ17の外気への曝露を促す通知などが表示される。また、筐体10にはスピーカ14が設けられる。スピーカ14は、半導体アルコールセンサ17の外気への曝露を促す通知などを出力する。
【0015】
図2は、第1の実施形態によるアルコール濃度計測装置1の構成を示す概略ブロック図である。
アルコール濃度計測装置1は、筐体10の内部に、開閉センサ15、半導体アルコールセンサ17、制御装置18とを備える。
【0016】
開閉センサ15は、蓋部20の開閉を検知し、蓋部20が開いているか閉じているかを示す電気信号を出力する。開閉センサ15は、例えば、嵌合部11の先端に設けられ、蓋部20を閉じたときに蓋部20によって押下され、蓋部20を開いたときに開放されるスイッチによって実現することができる。
【0017】
半導体アルコールセンサ17は、通気口12から取り入れられる呼気のアルコールの濃度を電気信号に変換して制御装置18に出力する。具体的には、半導体アルコールセンサ17は、周囲の酸素量に応じて抵抗値が変化する半導体(例えば、スズ酸化膜)と当該半導体を加熱するヒータとを備える。半導体の表面にアルコールが吸着されると、酸素とアルコールガスとが化学反応を起こすことにより、相対的に酸素量が少なくなる。また、ヒータは半導体を加熱することにより、酸素とアルコールガスとの反応を促進させる。そのため、呼気のアルコールの濃度が高いほど、半導体の抵抗値が低下する。他方、半導体アルコールセンサ17が外気や呼気に含まれる被毒物質により被毒すると、半導体のアルコールに対する感度が悪くなる。つまり、半導体アルコールセンサ17が劣化する。本実施形態において半導体アルコールセンサ17は、ガスセンサの一例である。
【0018】
制御装置18は、センサ値取得部181、計時部182、計測部183、通知部184を備える。
センサ値取得部181は、開閉センサ15及び半導体アルコールセンサ17から電気信号を受信し、当該電気信号に基づいてセンサ値を取得する。
計時部182は、蓋部20が開いた時刻からの経過時間、半導体アルコールセンサ17に呼気が吹き付けられた時刻からの経過時間、計測部183がアルコール濃度の計測を終了した時刻からの経過時間を、それぞれ計時する。
計測部183は、半導体アルコールセンサ17のセンサ値に基づいて、呼気のアルコールの濃度を計測する。
通知部184は、アルコール濃度の計測を開始できるか否か、計測したアルコールの濃度、半導体アルコールセンサ17の外気への曝露を促す通知をディスプレイ13に表示させ、またスピーカ14から出力させる。
【0019】
次に、本実施形態に係るアルコール濃度計測装置1の動作について説明する。
図3は、第1の実施形態によるアルコール濃度計測装置1の動作を示すフローチャートである。
図4は、第1の実施形態によるアルコール濃度計測装置1のディスプレイ13に表示される画像の例を示す図である。
被験者が蓋部20を筐体10から離間する方向に摺動させることで蓋部20を開放すると、開閉センサ15は、蓋部20が開放されたことを検知し、蓋部20の開放を示す電気信号を出力する。これにより、アルコール濃度計測装置1の電源がオンになる。
【0020】
センサ値取得部181が開閉センサ15から蓋部20の開放を示す電気信号を取得すると、計時部182は、蓋部20が開いた時刻からの経過時間の計時を開始する(ステップS101)。次に、半導体アルコールセンサ17は、ヒータを加熱させ、半導体のヒーティング処理を開始する(ステップS102)。ヒーティング処理とは、半導体の周囲の酸素とアルコールガスとの反応を促進させ、また半導体に付着した汚れを除去するために行われる処理である。
次に、計測部183は、計時部182が計時する経過時間が所定の熱処理時間(例えば、10秒)に達したか否かを判定する(ステップS103)。計時部182が計時する経過時間が熱処理時間に達していない場合(ステップS103:NO)、ステップS103に戻り、経過時間が熱処理時間に達したか否かの判定を繰り返す。なお、アルコール濃度計測装置1は、計時部182が計時する経過時間が所定の熱処理時間を経過した後に、呼気の吹き付けを受け付ける。つまり、熱処理時間が経過する前に呼気が吹き込まれても、計測部183はアルコール濃度の計測を行わない。また、計時部182が計時する経過時間が熱処理時間を経過するまで、通知部184は、図4(A)に示すように、経過時間が熱処理時間に達するまでの残り時間をディスプレイ13に表示させる。
【0021】
他方、計測部183は、計時部182が計時する経過時間が熱処理時間に達したと判定した場合(ステップS103:YES)、センサ値取得部181は、半導体アルコールセンサ17が出力する電気信号からセンサ値を取得する(ステップS104)。計測部183は、センサ値取得部181が取得した半導体アルコールセンサ17のセンサ値の変化が所定の閾値以上であるか否かを判定する(ステップS105)。半導体アルコールセンサ17に呼気が吹き付けられた場合、半導体アルコールセンサ17の半導体の周囲の酸素濃度が変動する。そのため、本実施形態では、半導体アルコールセンサ17のセンサ値の変化の有無により、呼気の吹き付けの有無を判定する。
計測部183は、半導体アルコールセンサ17のセンサ値に変動がないと判定した場合(ステップS105:NO)、ステップS104に戻り、呼気の吹き付けを待機する。なお、通知部184は、呼気の吹き付けを検知するまで、図4(B)に示すように、ディスプレイ13に「START」の文字を表示させることで、被験者に呼気の吹き付けを促す。
【0022】
計測部183は、センサ値取得部181が取得した半導体アルコールセンサ17のセンサ値に変動があると判定した場合(ステップS105:YES)、センサ値の変動が生じる直前にステップS104でセンサ値取得部181が取得したセンサ値を、内部メモリに記録する(ステップS106)。次に、計時部182は、呼気が吹き付けられた時刻からの経過時間の計時を開始する(ステップS107)。次に、センサ値取得部181は、半導体アルコールセンサ17が出力する電気信号から半導体アルコールセンサ17のセンサ値を取得する(ステップS108)。次に、計測部183は、計時部182が計時する呼気が吹き付けられた時刻からの経過時間が、所定の計測時間に達したか否かを判定する(ステップS109)。計測部183は、経過時間が計測時間に達していないと判定した場合(ステップS109:NO)、ステップS108に戻り、センサ値の取得を継続する。他方、計測部183は、経過時間が計測時間に達したと判定した場合(ステップS109:YES)、計測時間が経過する直前にステップS108でセンサ値取得部181が取得したセンサ値を、内部メモリに記録する(ステップS110)。そして、計測部183は、ステップS106で記録した呼気の吹き付け前のセンサ値とステップS110で記録した計測時間の経過直前のセンサ値との差に基づいて、呼気に含まれるアルコールの濃度を計測する(ステップS111)。
【0023】
通知部184は、計測部183がアルコールの濃度を計測すると、図4(C)に示すように、ディスプレイ13にアルコールの濃度を表示させる(ステップS112)。次に、計時部182は、計測部183がアルコールの濃度の計測を終了した時刻からの経過時間の計時を開始する(ステップS113)。通知部184は、計時部182が計時する経過時間が、所定の換気時間に達したか否かを判定する(ステップS114)。
【0024】
通知部184が、計時部182が計時する経過時間が換気時間に達していないと判定した場合(ステップS114:NO)、センサ値取得部181は、開閉センサ15が出力する電気信号からセンサ値を取得する(ステップS115)。通知部184は、センサ値取得部181が取得したセンサ値が、蓋部20の開放を示すか否かを判定する(ステップS116)。通知部184は、開閉センサ15のセンサ値が蓋部20の開放を示すと判定した場合(ステップS116:YES)、ステップS114に戻り、経過時間が換気時間に達したか否かの判定を継続する。このとき、通知部184は、経過時間が換気時間に達するまで、図4(D)に示すように、ディスプレイ13に「CLEAN」の文字を表示させることで、被験者に筐体10の内部の換気のために蓋部20を閉じるべきでないことを通知する。
【0025】
他方、通知部184は、経過時間が換気時間に達しておらず、かつ開閉センサ15のセンサ値が蓋部20が閉じられたことを示すと判定した場合(ステップS116:NO)、図4(E)、(F)に示すように、ディスプレイ13に「OPEN」の文字をスクロール表示させ、さらにスピーカ14に警告音を出力させることで、半導体アルコールセンサ17の外気への曝露を促すことを通知する(ステップS117)。このとき、計時部182は、ステップS113で開始した経過時間の計時を停止する。
【0026】
次に、計時部182は、蓋部20が閉じられた時刻からの経過時間の計時を開始する(ステップS118)。次に、センサ値取得部181は、開閉センサ15が出力する電気信号からセンサ値を取得する(ステップS119)。通知部184は、センサ値取得部181が取得したセンサ値が、蓋部20の開放を示すか否かを判定する(ステップS120)。通知部184は、開閉センサ15のセンサ値が蓋部20が閉じられていることを示すと判定した場合(ステップS120:NO)、計時部182が計時する経過時間が所定の通知停止時間に達したか否かを判定する(ステップS121)。経過時間が通知停止時間に達していない場合(ステップS121:NO)、ステップS119に戻り、通知部184は、半導体アルコールセンサ17の外気への曝露を促す通知を継続して発する。他方、経過時間が通知停止時間に達した場合(ステップS121:YES)、ディスプレイ13やスピーカ14による消費電力を抑えるため通知を停止し、アルコール濃度計測装置1の電源をオフにする。これにより、被験者が通知を無視して蓋部20を閉じたまま放置されたとしても、次回の使用時までに電力が全て消費されてしまうことを防ぐことができる。
【0027】
他方、ステップS120において、通知部184が、開閉センサ15のセンサ値が蓋部20が開放されたことを示すと判定した場合(ステップS120:YES)、通知部184は、半導体アルコールセンサ17の外気への曝露を促す通知をやめる。次に、計時部182は、ステップS113で開始した経過時間の計時を再開する(ステップS122)。そして、ステップS114に戻り、経過時間が換気時間に達したか否かの判定を継続する。なお、ステップS121において、経過時間は0秒にリセットされる。
【0028】
他方、ステップS114において、通知部184が、計時部182が計時する経過時間が換気時間に達したと判定した場合(ステップS114:YES)、アルコール濃度計測装置1の電源をオフにし、処理を終了する。これにより、アルコール濃度計測装置1の電源が次にオンになるまで、蓋部20が閉じられたとしても、通知部184は半導体アルコールセンサ17の外気への曝露を促す通知を発しない。
【0029】
このように、本実施形態によれば、アルコール濃度を計測をした時刻からの経過時間が所定の換気時間に満たないときに、半導体アルコールセンサ17が外気から遮断された場合、計測部183は、半導体アルコールセンサ17の外気への曝露を促す通知を発する。これにより、筐体10の内部に被毒物質が閉じ込められることによる半導体アルコールセンサ17の劣化を防ぐことができる。
【0030】
《第2の実施形態》
図5は、第2の実施形態によるアルコール濃度計測装置2の構成を示す概略ブロック図である。
第2の実施形態に係るアルコール濃度計測装置2は、第1の実施形態の構成に加え、制御装置18が換気時間決定部285をさらに備えるものである。なお、第2の実施形態の構成のうち、第1の実施形態と同じ構成であるものについては、第1の実施形態と同じ符号を用いて説明する。
【0031】
換気時間決定部285は、計測部183が計測したアルコールの濃度に基づいて、筐体10の内部を換気すべき換気時間を決定する。例えば、換気時間決定部285は、濃度と換気時間とを関連付けたテーブルに従って、換気時間を特定する。当該テーブルにおいて、換気時間は、検出されたアルコールの濃度に対して単調非減少となる時間である。これにより、呼気に被毒物質が含まれる蓋然性が高いほど、換気時間を長くとることができる。
【0032】
《第3の実施形態》
図6は、第3の実施形態によるアルコール濃度計測装置3の構成を示す概略ブロック図である。
第3の実施形態に係るアルコール濃度計測装置3は、第1の実施形態の半導体アルコールセンサ17に代えて燃料電池アルコールセンサ37を備え、さらに呼気センサ16を備えるものである。なお、第2の実施形態の構成のうち、第1の実施形態と同じ構成であるものについては、第1の実施形態と同じ符号を用いて説明する。
【0033】
呼気センサ16は、通気口12に吹き込まれた呼気を検知し、呼気が吹き込まれているか否かを示す電気信号を出力する。呼気センサ16は、例えば、筐体10内の圧力を電気信号に変換する圧力センサや、通気口12を流れる気体の流量を電気信号に変換する流量センサによって実現することができる。
【0034】
燃料電池アルコールセンサ37は、水素イオンを透過する高分子膜と白金触媒とを備える。白金触媒が呼気のアルコールから水素イオンを分離し、当該水素イオンが高分子膜を介して空気中の酸素と反応することで、燃料電池アルコールセンサ37は、電気を発生させる。そのため、呼気のアルコールの濃度が高いほど、白金触媒によって分離される水素イオンの量が増えるため、燃料電池アルコールセンサ37が発生させる電力が高くなる。
【0035】
他方、燃料電池アルコールセンサ37を長時間外気や呼気に曝露すると、白金触媒の活性が徐々に低下する。これにより、燃料電池アルコールセンサ37における酸素と水素の反応速度が遅くなる。つまり、半導体アルコールセンサ17が劣化する。本実施形態において半導体アルコールセンサ17は、ガスセンサの一例である。
【0036】
次に、第3の実施形態によるアルコール濃度計測装置3の動作について説明する。
図7は、第3の実施形態によるアルコール濃度計測装置3の動作を示すフローチャートである。
センサ値取得部181が開閉センサ15から蓋部20の開放を示す電気信号を取得すると、計時部182は、蓋部20が開いた時刻からの経過時間の計時を開始する(ステップS201)。計測部183は、計時部182が計時する経過時間が所定の復帰時間(例えば、10秒)に達したか否かを判定する(ステップS202)。復帰時間は、前回の計測において燃料電池アルコールセンサ37に付着したアルコールを燃料電池アルコールセンサ37から抜くための時間である。計時部182が計時する経過時間が復帰時間に達していない場合(ステップS202:NO)、ステップS202に戻り、経過時間が復帰時間に達したか否かの判定を繰り返す。なお、アルコール濃度計測装置3は、計時部182が計時する経過時間が所定の復帰時間を経過した後に、呼気の吹き付けを受け付ける。つまり、復帰時間が経過する前に呼気が吹き込まれても、計測部183はアルコール濃度の計測を行わない。また、計時部182が計時する経過時間が復帰時間を経過するまで、通知部184は、図4(A)に示すように、経過時間が復帰時間に達するまでの残り時間をディスプレイ13に表示させる。
【0037】
他方、計測部183は、計時部182が計時する経過時間が復帰時間に達したと判定した場合(ステップS202:YES)、センサ値取得部181は、呼気センサ16が出力する電気信号からセンサ値を取得する(ステップS203)。計測部183は、センサ値取得部181が取得した呼気センサ16のセンサ値が、呼気が吹き付けられたことを示すか否かを判定する(ステップS204)。計測部183は、呼気センサ16のセンサ値が、呼気が吹き付けられていないことを示す場合(ステップS204:NO)、ステップS203に戻り、呼気の吹き付けを待機する。なお、通知部184は、呼気の吹き付けを検知するまで、図4(B)に示すように、ディスプレイ13に「START」の文字を表示させることで、被験者に呼気の吹き付けを促す。
【0038】
計測部183が、センサ値取得部181が取得した呼気センサ16のセンサ値が、呼気が吹き付けられたことを示すと判定した場合(ステップS204:YES)、センサ値取得部181は、燃料電池アルコールセンサ37が出力する電気信号から燃料電池アルコールセンサ37のセンサ値を取得する(ステップS205)。計測部183は、センサ値取得部181が取得した燃料電池アルコールセンサ37のセンサ値が、ステップS204において呼気の吹き付けを検知した時刻以降に取得したセンサ値のピーク値より大きいか否かを判定する(ステップS206)。計測部183は、取得したセンサ値がピーク値より大きいと判定した場合(ステップS206:YES)、ピーク値を更新する(ステップS207)。他方、計測部183は、取得したセンサ値がピーク値以下であると判定した場合(ステップS206:NO)、ピーク値を更新しない。次に、計測部183は、燃料電池アルコールセンサ37のセンサ値の積算値を算出する(ステップS208)。
【0039】
次に、計測部183は、燃料電池アルコールセンサ37のセンサ値が、ピーク値の20%以下であるか否かを判定する(ステップS209)。計測部183は、燃料電池アルコールセンサ37のセンサ値が、ピーク値の20%より大きいと判定した場合(ステップS209:NO)、燃料電池アルコールセンサ37のセンサ値の取得開始からの所定時間(例えば、1秒)の間に計測されたピーク値が所定の閾値以下であるか否かを判定する(ステップS210)。
【0040】
計測部183は、燃料電池アルコールセンサ37のセンサ値がピーク値の20%より大きく、かつピーク値が閾値より大きいと判定した場合(ステップS210:NO)、ステップS205に戻り、燃料電池アルコールセンサ37のセンサ値の取得を継続する。他方、計測部183は、取得した信号の値がピーク値の20%より大きく、かつピーク値が閾値より大きいと判定した場合(ステップS210:YES)、呼気にアルコールが含まれていないと判定する(ステップS211)。つまり、計測部183は、呼気に含まれるアルコールの濃度が0%であると判定する。
【0041】
他方、ステップS209において計測部183が、燃料電池アルコールセンサ37のセンサ値がピーク値の20%以下であると判定した場合(ステップS209:YES)、計測部183は、ピーク値及びセンサ値の積算値に基づいて、呼気に含まれるアルコールの濃度を計測する(ステップS212)。
【0042】
通知部184は、計測部183がステップS211またはステップS212でアルコールの濃度を計測すると、図4(C)に示すように、ディスプレイ13にアルコールの濃度を表示させる(ステップS213)。次に、計時部182は、計測部183がアルコールの濃度の計測を終了した時刻からの経過時間の計時を開始する(ステップS214)。通知部184は、計時部182が計時する経過時間が、所定の換気時間に達したか否かを判定する(ステップS215)。
【0043】
通知部184が、計時部182が計時する経過時間が換気時間に達していないと判定した場合(ステップS215:NO)、センサ値取得部181は、開閉センサ15が出力する電気信号からセンサ値を取得する(ステップS216)。通知部184は、センサ値取得部181が取得したセンサ値が、蓋部20の開放を示すか否かを判定する(ステップS217)。通知部184は、開閉センサ15のセンサ値が蓋部20の開放を示すと判定した場合(ステップS217:YES)、ステップS215に戻り、経過時間が換気時間に達したか否かの判定を継続する。このとき、通知部184は、経過時間が換気時間に達するまで、図4(D)に示すように、ディスプレイ13に「CLEAN」の文字を表示させることで、被験者に筐体10の内部の換気のために蓋部20を閉じるべきでないことを通知する。
【0044】
他方、通知部184は、経過時間が換気時間に達しておらず、かつ開閉センサ15のセンサ値が蓋部20が閉じられたことを示すと判定した場合(ステップS217:NO)、図4(E)、(F)に示すように、ディスプレイ13に「OPEN」の文字をスクロール表示させ、さらにスピーカ14に警告音を出力させることで、燃料電池アルコールセンサ37の外気への曝露を促すことを通知する(ステップS218)。このとき、計時部182は、ステップS214で開始した経過時間の計時を停止する。
【0045】
次に、計時部182は、蓋部20が閉じられた時刻からの経過時間の計時を開始する(ステップS219)。次に、センサ値取得部181は、開閉センサ15が出力する電気信号からセンサ値を取得する(ステップS220)。通知部184は、センサ値取得部181が取得したセンサ値が、蓋部20の開放を示すか否かを判定する(ステップS221)。通知部184は、開閉センサ15のセンサ値が蓋部20が閉じられていることを示すと判定した場合(ステップS221:NO)、計時部182が計時する経過時間が所定の通知停止時間に達したか否かを判定する(ステップS222)。経過時間が通知停止時間に達していない場合(ステップS222:NO)、ステップS220に戻り、通知部184は、燃料電池アルコールセンサ37の外気への曝露を促す通知を継続して発する。他方、経過時間が通知停止時間に達した場合(ステップS222:YES)、ディスプレイ13やスピーカ14による消費電力を抑えるため通知を停止し、アルコール濃度計測装置3の電源をオフにする。これにより、被験者が通知を無視して蓋部20を閉じたまま放置されたとしても、次回の使用時までに電力が全て消費されてしまうことを防ぐことができる。
【0046】
他方、ステップS221において、通知部184が、開閉センサ15のセンサ値が蓋部20が開放されたことを示すと判定した場合(ステップS221:YES)、通知部184は、燃料電池アルコールセンサ37の外気への曝露を促す通知をやめる。次に、計時部182は、ステップS214で開始した経過時間の計時を再開する(ステップS223)。そして、ステップS215に戻り、経過時間が換気時間に達したか否かの判定を継続する。なお、ステップS222において、経過時間は0秒にリセットされる。
【0047】
他方、ステップS215において、通知部184が、計時部182が計時する経過時間が換気時間に達したと判定した場合(ステップS215:YES)、アルコール濃度計測装置3の電源をオフにし、処理を終了する。これにより、アルコール濃度計測装置3の電源が次にオンになるまで、蓋部20が閉じられたとしても、通知部184は燃料電池アルコールセンサ37の外気への曝露を促す通知を発しない。
【0048】
以上、図面を参照していくつかの実施形態について詳しく説明してきたが、具体的な構成は上述のものに限られることはなく、様々な設計変更等をすることが可能である。
例えば、上述した実施形態では、ガスセンサの外気への曝露を促す通知を発した後、蓋部20が開放されないまま通知停止時間が経過した場合に、消費電力を抑えるために電源をオフにする場合について説明したが、これに限られない。例えば、他の実施形態では、通知部184は、ガスセンサの外気への曝露を促す通知を発した時刻からの経過時間に関わらず、当該通知を継続しても良い。これにより、被験者に対し、より強力にガスセンサの外気への曝露を促すことができる。また、これにより次回の起動に要する電力が残らなかった場合、その事実は、被験者に対し、蓋部20を換気時間の間開放しておく必要があることを認識させ得る。また、例えば、他の実施形態では、通知部184は、所定の間隔ごとにガスセンサの外気への曝露を促す通知を発しても良い。
【0049】
また、上述した実施形態では、ガス濃度計測装置を、アルコール濃度計測装置1、2、3に実装する場合について説明したが、これに限られない。例えば、本発明に係るガス濃度計測装置の機能を、他のガス濃度計測装置に適用しても良い。他のガス濃度計測装置の例としては、呼気中のアセトン濃度を検出することで、体脂肪の燃焼度合いを計測する体脂肪燃焼量測定装置や、メチルメルカプタンなどの口臭要因ガスの濃度を計測する口臭検査装置などが挙げられる。
【0050】
図8は、少なくとも1つの実施形態に係るコンピュータ900の構成を示す概略ブロック図である。
コンピュータ900は、CPU901、主記憶装置902、補助記憶装置903、インタフェース904を備える。
上述の制御装置18、28は、コンピュータ900に実装される。そして、上述した各処理部の動作は、プログラムの形式で補助記憶装置903に記憶されている。CPU901は、プログラムを補助記憶装置903から読み出して主記憶装置902に展開し、当該プログラムに従って上記処理を実行する。
【0051】
なお、少なくとも1つの実施形態において、補助記憶装置903は、一時的でない有形の媒体の一例である。一時的でない有形の媒体の他の例としては、インタフェース904を介して接続される磁気ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、DVD−ROM、半導体メモリ等が挙げられる。また、このプログラムが通信回線によってコンピュータ900に配信される場合、配信を受けたコンピュータ900が当該プログラムを主記憶装置902に展開し、上記処理を実行しても良い。
【0052】
また、当該プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良い。さらに、当該プログラムは、前述した機能を補助記憶装置903に既に記憶されている他のプログラムとの組み合わせで実現するもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。
【符号の説明】
【0053】
1…アルコール濃度計測装置10…筐体 20…蓋部 11…嵌合部 12…通気口 13…ディスプレイ 14…スピーカ 15…開閉センサ 16…呼気センサ 17…半導体アルコールセンサ 18…制御装置 181…センサ値取得部 182…計時部 183…計測部 184…通知部 900…コンピュータ 901…CPU 902…主記憶装置 903…補助記憶装置 904…インタフェース
図1
図2
図3
図4
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図6
図7
図8