【実施例】
【0029】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態の一例を説明する。
【0030】
図1、
図2図示のゴミ回収容器1は、網状の繊維材3よりなり、底面2fが閉塞され上面2eに開口部4が形成されている角筒状のゴミ収容部2と、ゴミ収容部2の上面周縁と底面周縁とを繋ぐ四本の支柱6と、当該底面周縁に設けられている複数個の永久磁石の小片5と、ゴミ収容部2の開口部4に、開閉紐11によって開閉可能な開閉口12が形成されている巾着型の蓋部材10を備えてなる。
【0031】
四本の支柱6の先端部は前記上面周縁から上方へ突出しており、四本の支柱6の先端部は樹脂製あるいはアルミ製の保護具7によって被覆されている。こうすることによって、ゴミ回収容器1を長期間使用しても、前記上面周縁が四本の支柱6の先端部によって破れるなど、破損することを防ぐことができる。
【0032】
繊維材3は、ポリエチレンやポリ塩化ビニルなどの高分子材料からなる合成樹脂を用いて網状に成形する。この網状に成形した繊維材3を用いて、
図1図示のように底面2fを閉塞し上面2eが開口するように角筒状のゴミ収容部2を成形する。
【0033】
ゴミ収容部2を網状の繊維材3で成形することにより、外からゴミ収容部2に収容されているペットボトルなどの資源ゴミの収容状態を確認することができる。
【0034】
また、前記ペットボトルなどの資源ゴミをゴミ収容部2に収容した際に、前記ペットボトルなどの資源ゴミから漏れ出す液体がゴミ収容部2内に溜まるのを防止することができる。
【0035】
ゴミ収容部2の上面周縁と底面周縁も合成樹脂で成形されており、当該上面周縁と底面周縁とを四本の支柱4で繋ぐことで、角筒状のゴミ収容部2が形成されている。四本の支柱4は、アルミニウムや硬質樹脂あるいは炭素鋼など長期間の使用に耐え得る素材を使用している。
【0036】
前記底面周縁は合成樹脂を袋状に縫着して成形し、当該袋状の底面周縁内に重量のある永久磁石の小片5が複数個封入されている。ゴミ回収容器1を所定の設置場所に設置する際には、前記袋状の底面周縁内の複数の永久磁石の小片5がお互いの磁力によって吸着し、一本の磁石の役割を果たす。そのため、四本の支柱4の自立性と永久磁石の重量によって、ゴミ回収容器1を安定して自立させることができる。
【0037】
また、ゴミ回収容器1を使用後、前記底面周縁の任意の位置で当該底面周縁を折り曲げる際に、当該位置に対応する内部の永久磁石の小片5間に生じる間隙8を利用して折り曲げることになるので、コンパクトにゴミ回収容器1を折畳むことができる
例えば、ゴミ収容部2の後面2c側の前記底面周縁の辺の任意の位置及び対向する前面2a側の前記底面周縁の辺の位置でゴミ回収容器1を折畳む際、
図1図示のように、後面2c側の前記底面周縁の辺の前記任意の位置から対応する上面周縁の後面2c側の位置にかけて形成されている折畳み部9、及び、前面2a側の前記底面周縁の辺の前記任意の位置から対応する上面周縁の前面2a側の位置にかけて形成されている折畳み部9に沿って、後面2c及び前面2aをゴミ回収容器1の内側へ折畳むことができる。
【0038】
また、前面2a及び後面2cを内側に折畳むと、前面2a及び後面2c側の前記袋状の底面周縁の合成樹脂内に封入されている永久磁石の小片5がお互いの磁力によって吸着し、さらに、ゴミ収容部1の左面2b及び右面2d側の前記袋状の底面周縁の合成樹脂内に封入されている永久磁石の小片5、5と、前面2a及び後面2c側の永久磁石の小片5、5とが、お互いの磁力によって吸着する。このように永久磁石の小片5の磁力を利用することによって、ゴミ回収容器1を折畳む際に、コンパクトに折畳むことができる。
【0039】
次に、ゴミ回収容器1の開口部4には、開閉紐11によって開閉可能な開閉口12が形成されている巾着型の蓋部材10が取り付けられている。蓋部材10には、ゴミ収容部2と同様に、ポリエチレンやポリ塩化ビニルなどの高分子材料からなる合成樹脂を網状に成形した繊維材3が使用されている。
【0040】
図3は本実施例のゴミ回収容器1の使用例を表す概念図である。まず、蓋部材10の開閉口12の位置をゴミ収容部2の上面周縁よりも下にすることで、ゴミ回収容器1を所定のゴミ回収場所に設置し、ペットボトルなどの資源ゴミ14を開閉口12からゴミ収容部2内へ投入しやすくなる(
図3(a))。
【0041】
また、従来のゴミ回収容器の場合、上述したように、上面の開口を越えるほどのペットボトルなどの資源ゴミが収容されると、当該ゴミ回収容器の移動中等に、収容しきれないペットボトルなどの資源ゴミが溢れてしまうおそれがあり、回収に手間がかかることがある。
【0042】
しかし、本実施例のようなゴミ回収容器1の場合、開口部4付近までペットボトルなどの資源ゴミ14が収容されると、開閉口12の位置がゴミ収容部2の上面周縁よりも上になり、ペットボトルなどの資源ゴミ14を蓋部材10の容量分まで収容することができる(
図3(b)
)。
【0043】
そして、
図3(c)図示のように、開閉紐11で開閉口12を閉じることで、前記資源ゴミをゴミ回収容器外へ溢れさせることなく規定量まで収容することができる。
【0044】
また、前記上面周縁の前面2a及び後面2c側に持ち手13が設けることにより(
図1)、持ち手13を利用することで、前記資源ゴミが規定量まで収容された状態のゴミ回収容器1の持ち運びがしやすくなる。
【0045】
以上、添付図面を参照して本発明の好ましい実施形態を説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載から把握される技術的範囲において種々の形態に変更可能である。