(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記制御部による前記第1および第2の配管の往き戻りの切り替え制御のための往き戻りの判定は、前記浴槽と前記風呂給湯器との間で循環運転が行なわれている間に実施される、請求項1〜4のいずれか1項に記載のドレン排出装置。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の実施の形態について図に基づいて説明する。
まず本実施の形態のドレン排出装置の構成を
図1および
図2を用いて説明する。
【0023】
図1を参照して、本実施の形態のドレン排出装置は、風呂給湯器1と浴槽4との間で湯水を循環させるためのドレン排出装置であって、風呂給湯器1と、流路切り替え弁3と、浴槽4と、浴槽循環アダプター41と、追焚配管42と、ドレン排出管43とを主に有している。
【0024】
風呂給湯器1は、風呂側熱交換器11a、12aと、給湯側熱交換器11b、12bと、ドレン受け13a、13bと、中和器14と、ドレンタンク15と、水位検知部16と、制御部17と、燃焼バーナ18a、18bと、送風機19a、19bと、循環ポンプ20と、逆止弁21と、注湯電磁弁22と、電動三方弁23と、電動二方弁24と、検出部(給湯器内サーミスタ)25、26と、往き配管27aと、戻り配管27bと、配管27c〜27fとを主に有している。
【0025】
風呂側熱交換器11a、12aおよび給湯側熱交換器11b、12bのそれぞれは、潜熱回収型の熱交換器である。潜熱回収型の熱交換器では、従来排出していた熱交換後のガスが二次熱交換器へ通されることで二次熱交換器内の水が余熱される。この過程で燃焼ガスの温度が60℃程度まで下がることで、燃焼ガス中に含まれる水分が凝縮して潜熱を得ることができる。
【0026】
このため風呂側熱交換器11a、12aは、一次熱交換器11aと、二次熱交換器12aとを有している。また給湯側熱交換器11b、12bは、一次熱交換器11bと、二次熱交換器12bとを有している。
【0027】
風呂側熱交換器において、一次熱交換器11aの一方端と二次熱交換器12aの一方端とは互いに接続されている。一次熱交換器11aの他方端には往き配管27aが接続されており、二次熱交換器12aの他方端には配管27cが接続されている。一次熱交換器11aが二次熱交換器12aよりも燃焼バーナ18aの近くに配置されている。
【0028】
また給湯側熱交換器においても、一次熱交換器11bの一方端と二次熱交換器12bの一方端とは互いに接続されている。一次熱交換器11bの他方端には配管27fが接続されており、二次熱交換器12bの他方端には配管27eが接続されている。一次熱交換器11bが二次熱交換器12bよりも燃焼バーナ18bの近くに配置されている。
【0029】
燃焼バーナ18aは、一次熱交換器11aおよび二次熱交換器12aとの間で熱交換を行なうための燃焼ガスを発生させるためのものである。また燃焼バーナ18bは、一次熱交換器11bおよび二次熱交換器12bとの間で熱交換を行なうための燃焼ガスを発生させるためのものである。送風機19a、19bのそれぞれは燃焼バーナ18a、18bに対して燃焼に必要な空気を供給するためのものである。
【0030】
潜熱回収型の熱交換器では、上記のとおり燃焼ガスの水蒸気を凝縮させる構造上、どうしても凝縮した水(ドレン)が発生するためドレンの排水が必要である。このため、ドレン受け13a、13bが、二次熱交換器12a、12bのそれぞれの下側に配置されている。
【0031】
また排気ガス中には窒素酸化物などが含まれるため、これがドレンに溶け込んでドレンは酸性となる。中和器14は、ドレン受け13a、13bで受けられた酸性のドレンを中和するためのものである。ドレンタンク15は、中和器14で中和されたドレンを貯留するためのものである。中和器14とドレンタンク15とは一体化されていてもよい。
【0032】
ドレンタンク15に取り付けられた水位電極L、Hは、ドレンタンク15内におけるドレンの水位を検知するためのものである。この水位電極L、Hは、ドレンタンク15内の低水位(L:低位)を検出するための電極部と、高水位(H:高位)を検出するための電極部である。水位電極L、Hの各々は、水位検知部16に電気的に接続されている。
【0033】
ドレンタンク15には、配管27dが接続されており、この配管27dには逆止弁21が取り付けられている。戻り配管27b、配管27cおよび配管27dの各々は電動三方弁23に接続されている。戻り配管27bには電動二方弁24が取り付けられており、また戻り配管27bと配管27fとの各々は注湯電磁弁22に接続されている。
【0034】
往き配管27aには検出部26が取り付けられている。また配管27cには循環ポンプ20と検出部25とが取り付けられている。これらの検出部25、26の各々はサーミスタであり、配管27a、27cの内部を流れる湯水の温度を測定することができる。
【0035】
一方、浴槽循環アダプター41は浴槽4に取付けられている。追焚配管42は、第1の配管42aと、第2の配管42bとを有している。第1および第2の配管42a、42bの各々の一方端は浴槽循環アダプター41に接続されており、他方端は流路切り替え弁3に接続されている。
【0036】
流路切り替え弁3は、風呂給湯器1の往き配管27aおよび戻り配管27bと、追焚配管42の第1および第2の配管42a、42bと、ドレン排出管43とに接続されている。流路切り替え弁3は、第1および第2の配管42a、42bの往き戻りを切り替えることができるとともに、ドレン排出管43へのドレンの排出と非排出とを切り替えることができるように構成されている。
【0037】
この流路切り替え弁3は、たとえば電動四方弁33と、電動三方弁31とを有している。電動四方弁33には、往き配管27a、戻り配管27b、配管44aおよび配管44bが接続されている。電動三方弁31には、第1の配管42aと、配管44aと、ドレン排出管43とが接続されている。つまり電動四方弁33は、配管44aを介在して電動三方弁31に接続されており、配管44bを介在して第2の配管42bと接続されている。なお電動三方弁31が接続されない配管44bと第2の配管42bとは、実質的には同一の配管である。
【0038】
電動三方弁31の内部を流れる湯水の状態を検出するための検出部32が電動三方弁31に取付けられている。この検出部32はサーミスタであり、電動三方弁31の内部を流れる湯水の温度を測定することができる。
【0039】
上記の検出部25、26、32と、水位検知部16と、循環ポンプ20と、電動四方弁33と、電動三方弁23、31と、注湯電磁弁22と、電動二方弁24との各々は、制御部17に電気的に接続されている。
【0040】
図2を参照して、制御部17は、判定手段17aと、記憶手段17bと、水位判定手段17cと、制御手段17dとを主に有している。判定手段17aは、上記の検出部25、26、32の各々の検出結果を受けて、その検出結果に基づいて追焚配管である第1および第2の配管42a、42bの往き戻りを判定するためのものである。記憶手段17bは、判定手段17aによる判定結果などを記憶するためのものである。
【0041】
水位判定手段17cは、水位検知部16からの信号に基づいてドレンタンク15内の水位が低水位(L:低位)か高水位(H:高位)かを判定するためのものである。制御手段17dは、記憶手段17bに記憶された往き戻りの判定結果、水位判定手段17cによる判定結果などに基づいて、循環ポンプ20と、電動三方弁23、31と、注湯電磁弁22と、電動二方弁24と、電動四方弁33との動作を制御するためのものである。
【0042】
なお制御手段17dによる電動三方弁23、31と、電動二方弁24と、電動四方弁33との動作制御は、各弁に取付けられたモータ(
図1において「M」と表記された部分)などの駆動源を制御することにより行われる。なお注湯電磁弁22の駆動源はたとえばソレノイドである。
【0043】
次に、上記のドレン排出装置における循環運転の状態とドレン排出の状態とについて
図3および
図4を用いて説明する。
【0044】
図3を参照して、循環運転の際には、電動三方弁23は戻り配管27bと配管27cとを繋ぎ、配管27dからの流れを遮断する。また電動三方弁31は配管44aと第1の配管42aとを繋ぎ、ドレン排出管43への流れを遮断する。また電動四方弁33は往き配管27aと配管44aとを繋ぎ、かつ戻り配管27bと配管44bとを繋ぐ。この状態で循環ポンプ20がON状態とされる。
【0045】
循環ポンプ20をONさせることにより、図中矢印で示すように、浴槽4内の湯水は第2の配管42b、配管44b、電動四方弁33、戻り配管27b、電動二方弁24、電動三方弁23および配管27cを通じて、一次および二次熱交換器12a、11aで熱せられる。この熱せられた湯水は往き配管27a、電動四方弁33、配管44a、電動三方弁31および第1の配管42aを通じて浴槽4へ供給される。
【0046】
図4を参照して、ドレン排出の際には、電動三方弁23は配管27dと配管27cとを繋ぎ、戻り配管27bへの流れを遮断する。また電動三方弁31は配管44aとドレン排出管43とを繋ぎ、第1の配管42aへの流れを遮断する。また電動四方弁33は往き配管27aと配管44aとを繋ぎ、かつ戻り配管27bと配管44bとを繋ぐ。この状態で循環ポンプ20がON状態とされる。
【0047】
循環ポンプ20をONさせることにより、図中矢印で示すように、ドレンタンク15内のドレンは配管27d、電動三方弁23、配管27c、一次および二次熱交換器12a、11a、往き配管27a、電動四方弁33、配管44a、電動三方弁31およびドレン排出管43を通じて排水路に排出される。
【0048】
次に、風呂給湯器1の取付施工後の追焚配管42の往き戻り判定について
図1〜
図3、
図5、
図6および
図8を用いて説明する。
【0049】
本実施の形態において既設の浴槽4に風呂給湯器1を取付施工した場合、
図1に示すように電動四方弁33の一方継手33aが第1の配管42a側に接続され、かつ電動四方弁33の他方継手33bが第2の配管42b側に接続される場合と、
図5に示すように電動四方弁33の一方継手33aが第2の配管42b側に接続され、かつ電動四方弁33の他方継手33bが第1の配管42a側に接続される場合とがある。なお電動三方弁31が接続されない配管44bと第2の配管42bとは、実質的には同一の配管である。
【0050】
往き戻りの判定に際しては、風呂給湯器1の取付施工後の
図1または
図5の状態から各弁23、31、33の状態が制御部17により循環運転状態とされる(ステップS11:
図8)。これにより、
図1に示す状態は
図3に示す状態となり、
図5に示す状態は
図6に示す状態となる。
【0051】
具体的には
図3および
図6のいずれにおいても、電動三方弁23は戻り配管27bと配管27cとを繋ぎ、配管27dからの流れを遮断する。また電動三方弁31は配管44aと第1の配管42aとを繋ぎ、ドレン排出管43への流れを遮断する。この状態で、電動四方弁33にて流路を切り替えることにより、第1および第2の配管42a、42bの往き戻りを制御することができる。
【0052】
なお、この時点では追焚配管42の往き戻りが判明していないため、電動四方弁33は
図3および
図6のいずれにおいても同じ状態にある。電動四方弁33は、たとえば往き配管27aと配管44aとを繋ぎ、かつ戻り配管27bと配管44bとを繋いでいる。
【0053】
この状態から循環ポンプ20がON状態とされる(ステップS12:
図8)。
これにより
図3においては、図中矢印で示すように、浴槽4内の湯水は電動四方弁33の他方継手33bを通って一次および二次熱交換器12a、11aに戻され、一次および二次熱交換器12a、11aで加熱された湯水が電動四方弁33の一方継手33aおよび電動三方弁31を通って浴槽4に供給される。
【0054】
一方、
図6においては、図中矢印で示すように、浴槽4内の湯水は電動三方弁31および電動四方弁33の他方継手33bを通って一次および二次熱交換器12a、11aに戻され、一次および二次熱交換器12a、11aで加熱された湯水が電動四方弁33の一方継手33aを通って浴槽4に供給される。
【0055】
この循環運転の状態で、電動三方弁31の内部を流れる湯水の温度が検出部32により検知(測定)される(ステップS13:
図8)。この検出部32により検知された温度を、たとえば予め制御部17に記憶されていた往き側の湯水の温度または戻り側の湯水の温度と検知された温度と比較することにより、電動三方弁31の往き側、戻り側を判定することができる(ステップS14:
図8)。また追焚時にユーザーが設定した温度と検知された温度とを比較することにより、電動三方弁31の往き側、戻り側が判定されてもよい。
【0056】
たとえば電動三方弁31の検出部32で検出された温度と予め制御部17に記憶されていた往き側の湯水の温度との差が所定範囲内である場合には、電動三方弁31は往き配管27a側に接続されていると判定することができる。たとえば
図3に示された状態においては、上記により電動三方弁31が往き配管27a側に接続されていると判定される。
【0057】
逆に、電動三方弁31の検出部32で検出された温度と予め制御部17に記憶されていた往き側の湯水の温度との差が所定範囲より大きい場合には、電動三方弁31は戻り配管27a側に接続されていると判定することができる。たとえば
図6に示された状態においては、上記により電動三方弁31が戻り配管27b側に接続されていると判定される。
【0058】
また湯水の温度の検知においては、往き配管27aに取付けられた検出部26および配管27cに取付けられた検出部25の少なくともいずれかで検知された温度が用いられてもよい。つまり電動三方弁31の検出部32で検知された温度が、往き配管27aの検出部26および配管27cの検出部25の少なくともいずれかで検知された温度と比較されてもよい。
【0059】
たとえば電動三方弁31の検出部32で検出された温度が往き配管27aの検出部26で検出された温度との間に所定の範囲内の温度差しかない場合には、電動三方弁31は往き配管27a側に接続されていると判定することができる。たとえば
図3に示された状態においては、上記により電動三方弁31が往き配管27a側に接続されていると判定される。
【0060】
逆に、電動三方弁31の検出部32で検出された温度が往き配管27aの検出部26で検出された温度との間に所定の範囲以上の温度差がある場合には、電動三方弁31は戻り配管27b側に接続されていると判定することができる。たとえば
図6に示された状態においては、上記により電動三方弁31が戻り配管27b側に接続されていると判定される。
【0061】
また、たとえば電動三方弁31の検出部32で検出された温度が配管27cの検出部25で検出された温度との間に所定の範囲内の温度差しかない場合には、電動三方弁31は戻り配管27b側に接続されていると判定することができる。たとえば
図6に示された状態においては、上記により電動三方弁31が戻り配管27b側に接続されていると判定される。
【0062】
逆に、電動三方弁31の検出部32で検出された温度が配管27cの検出部25で検出された温度との間に所定の範囲以上の温度差がある場合には、電動三方弁31は往き配管27a側に接続されていると判定することができる。たとえば
図3に示された状態においては、上記により電動三方弁31が往き配管27a側に接続されていると判定される。
【0063】
上記の判定により得られた往き戻りの判定結果は、制御部17の記憶手段17b(
図2)に記憶される(ステップS15:
図8)。その後、循環ポンプがOFF状態とされて(ステップS16:
図8)、追焚配管42の往き戻り判定が終了する。
【0064】
次に、上記追焚配管42の往き戻り判定後におけるドレンの排出動作について、
図2〜
図4、
図6、
図7および
図9を用いて説明する。
【0065】
まず
図4、
図7および
図9を参照して、ドレンの排出動作においては、ドレンタンク15内の水位の検知が水位電極L、Hおよび水位検知部16により行われる(ステップS21:
図9)。次に、検知されたドレンタンク15内の水位が高水位(H)か否かの判定がなされる(ステップS22:
図9)。この水位の判定は制御部17の水位判定手段17c(
図2)により行われる。
【0066】
上記においてドレンタンク15内の水位が高水位(H)でない場合には、再度、ドレンタンク15内の水位が高水位(H)になるまでドレンタンク15内の水位が検知される(ステップS21:
図9)。またドレンタンク15内の水位が高水位(H)である場合に各弁23、31、33の状態がドレン排出状態に制御される(ステップS23:
図9)。この各弁23、31、33の制御は、制御部17の記憶手段17bに記憶されていた追焚配管42の往き戻り判定結果に基づいて、制御手段17d(
図2)により行なわれる。この各弁23、31、33の制御は、第1の配管42aが往き側となるように行なわれる。
【0067】
具体的には、
図3に示す状態において追焚配管42の第1の配管42aが往き側に接続され、かつ第2の配管42bが戻り側に接続されていると判定した場合には、
図4に示すように電動四方弁33は、往き配管27aと配管44aとを繋ぎ、かつ戻り配管27bと配管44bとを繋いだ状態を維持するように制御される。また電動三方弁31は、
図4に示すように配管44aとドレン排出管43とを繋ぎ、第1の配管42aへの流れを遮断するように制御される。また電動三方弁23は配管27dと配管27cとを繋ぎ、戻り配管27bへの流れを遮断するように制御される。
【0068】
なお
図3の状態において仮に電動四方弁33が往き配管27aと配管44bとを繋ぎ、戻り配管27bと配管44aとを繋いだ状態になっている場合には、追焚配管42の第1の配管42aが戻り側に接続され、かつ第2の配管42bが往き側に接続されていると判定される。このため、この場合には往き戻りの判定結果に基づいて、
図4に示すように電動四方弁33は、往き配管27aと配管44aとを繋ぎ、かつ戻り配管27bと配管44bとを繋いだ状態となるように制御部17により制御される。
【0069】
また
図6に示す状態において追焚配管42の第1の配管42aが戻り側に接続され、かつ第2の配管42bが往き側に接続されていると判定した場合には、
図7に示すように電動四方弁33は、往き配管27aと配管44aとを繋ぎ、戻り配管27bと配管44bとを繋ぐ状態となるように制御される。また電動三方弁31は、
図7に示すように配管44aとドレン排出管43とを繋ぎ、第1の配管42aへの流れを遮断するように制御される。また電動三方弁23は配管27dと配管27cとを繋ぎ、戻り配管27bへの流れを遮断するように制御される。
【0070】
なお
図6の状態において仮に電動四方弁33が往き配管27aと配管44aとを繋ぎ、戻り配管27bと配管44bとを繋いだ状態になっている場合には、追焚配管42の第1の配管42aが往き側に接続され、かつ第2の配管42bが戻り側に接続されていると判定される。このため、この場合には往き戻りの判定結果に基づいて、
図7に示すように電動四方弁33は、往き配管27aと配管44aとを繋ぎ、戻り配管27bと配管44bとを繋いだ状態が維持されるように制御される。
【0071】
この後、循環ポンプ20がON状態とされる(ステップS24:
図9)。これによりドレンタンク15内のドレンはドレンタンク15から排出される。その後、
図4の状態においてドレンは、図中の矢印で示すように電動三方弁23、循環ポンプ20、二次および一次熱交換器12a、11a、電動四方弁33の一方継手33aおよび電動三方弁31を順に通過して、ドレン排出管43から排水路に排水される。
【0072】
また
図7の状態においてドレンは、図中の矢印で示すように電動三方弁23、循環ポンプ20、二次および一次熱交換器12a、11a、電動四方弁33の他方継手33bおよび電動三方弁31を順に通過して、ドレン排出管43から排水路に排水される。
【0073】
この後、ドレンタンク15内の水位が低水位(L)か否かの判定がなされる(ステップS25)。ドレンタンク15内の水位が低水位(L)でない場合には、ドレンタンク15内のドレンの排出を続けながら、再度、ドレンタンク15内の水位が低水位(L)か否かの判定がなされる(ステップS25:
図9)。またドレンタンク15内の水位が低水位(L)である場合には、循環ポンプ20がON状態からOFF状態とされて(ステップS26)、ドレンタンク15内からのドレンの排出が停止される。
【0074】
次に、本実施の形態のドレン排出装置の作用効果について、
図10および
図11に示す比較例と対比して説明する。
【0075】
図10に示す比較例のドレン排出装置の構成は、
図1に示す本実施の形態の構成と比較して、流路切り替え弁130の構成などにおいて異なっている。比較例においては、流路切り替え弁130は1つの電動三方弁130よりなっている。つまり、比較例は電動四方弁を備えていない。この電動三方弁130は、追焚配管42の第1の配管42aと、風呂給湯器1の往き配管27aと、ドレン排出管43とを接続している。
【0076】
この比較例におけるドレン排出時には、電動三方弁130は往き配管27aとドレン排出管43とを繋ぎ、第1の配管42aの流れを遮断するように制御される。これによりドレンは、図中の矢印で示すようにドレンタンク15から電動三方弁23、循環ポンプ20、二次および一次熱交換器12a、11aおよび電動三方弁130を順に通過して、ドレン排出管43から排水路に排水される。
【0077】
しかし、この比較例においては、既設の浴槽4に風呂給湯器1を取付施工した場合、
図11に示すように間違って追焚配管42の第1の配管42aに風呂給湯器1の戻り配管27bを接続し、第2の配管42bに往き配管27aを接続することも考えられる。この場合、ドレンは、図中の矢印で示すようにドレンタンク15から電動三方弁23、循環ポンプ20、二次および一次熱交換器12a、11aおよび往き配管27aを通過して、第2の配管42bを通じて浴槽4内に流れ込む。
【0078】
このため、施工時に既設の往き配管を確認してから、往き配管27aを電動三方弁130を通じて往き配管27aに取付ける施工が必要である。これにより、取付施工に確認作業が必要となり、施工工程が煩雑になると施工時間が長時間となる。また間違って戻り配管27b側を電動三方弁130に取付けたことが施工後の試運転で判明した場合、施工をやり直す必要があり、そのやり直しの手戻りが大きい。
【0079】
これに対して本実施の形態においては、
図1に示すように流路切り替え弁3が、風呂給湯器1の往き配管27aおよび戻り配管27bと、追焚配管42の第1および第2の配管42a、42bと、ドレン排出管43とに接続されている。また流路切り替え弁3は、第1および第2の配管42a、42bの往き戻りを切り替えることができるとともに、ドレン排出管43へのドレンの排出と非排出とを切り替えることができる。さらに流路切り替え弁3に取付けられた検出部32により、流路切り替え弁3の内部を流れる湯水の温度を検出することができる。
【0080】
これにより、第1および第2の配管42a、42bのどちらが風呂給湯器1の往き配管27aおよび戻り配管27bのいずれに接続されているのかを
図8に示す往き戻り判定により知ることができる。そして制御部17がその往き戻り判定の結果に基づいて電動四方弁33を制御することで、
図4、
図7に示すようにドレン排出時に電動三方弁31が接続された第1の配管42aを往き側に制御することができる。
【0081】
また制御部17が電動三方弁31を制御してドレン排出管43へのドレンの排出および非排出の切り替え制御を行なうことで、
図4、
図7に示すようにドレン排出時にドレンをドレン排出管43に導くことができ、ドレンが浴槽4側へ流れることを防止することができる。これにより、施工時に第1および第2の配管42a、42bの往き戻りを確認することなく第1および第2の配管42a、42bに風呂給湯器1を接続することができ、風呂給湯器1の取付施工を容易かつ短時間で行なうことが可能となる。
【0082】
また往き戻り判定後には、
図1および
図5のいずれの接続状態においても、電動三方弁31が取り付けられた第1の配管42aが往き側となるように制御部17で電動四方弁33を制御することにより、循環運転時とドレン排出時との双方において電動四方弁33による配管の接続状態を変更する必要はない。
【0083】
また流路切り替え弁3は、
図1に示すように1つの電動四方弁33と1つの電動三方弁31とを含んでいる。これにより流路切り替え弁3として1つの電動四方弁33と1つの電動三方弁31を用いるという簡易な構成で、風呂給湯器1の取付施工を容易かつ短時間で行なうことが可能となる。
【0084】
また
図1に示すように、風呂給湯器1の往き配管27aおよび戻り配管27bのいずれか一方の内部を流れる湯水の状態を検出できるように構成された検出部25、26が設けられている。制御部17は、検出部32の検出値と検出部25または26の検出値との比較に基づいて第1および第2の配管42a、42bの往き戻りを切り替えることで、より正確に往き戻りの制御を行なうことが可能となる。
【0085】
また上記においては流路切り替え弁3が1つの電動四方弁33と1つの電動三方弁31からなる構成について説明したが、流路切り替え弁3は、風呂給湯器1の往き配管27aおよび戻り配管27bと、追焚配管42の第1および第2の配管42a、42bと、ドレン排出管43とに接続され、かつ第1および第2の配管42a、42bの往き戻りを切り替えることができるとともに、ドレン排出管43へのドレンの排出と非排出とを切り替えることができるものであれば、上記の構成に限定されるものではない。
【0086】
また上記においては電動四方弁33を風呂給湯器1に内蔵した実施の形態について説明したが、風呂給湯器1の外部に電動四方弁33が取り付けられていてもよい。
【0087】
なお本実施の形態においては、風呂側熱交換器11a、12aおよび給湯側熱交換器11b、12bの双方が潜熱回収型の熱交換器の場合について説明したが、風呂側熱交換器および給湯側熱交換器のいずれか一方が潜熱回収型の熱交換器であればよい。
【0088】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。