特許第6241425号(P6241425)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ マツダ株式会社の特許一覧

<>
  • 特許6241425-車両用表示装置 図000002
  • 特許6241425-車両用表示装置 図000003
  • 特許6241425-車両用表示装置 図000004
  • 特許6241425-車両用表示装置 図000005
  • 特許6241425-車両用表示装置 図000006
  • 特許6241425-車両用表示装置 図000007
  • 特許6241425-車両用表示装置 図000008
  • 特許6241425-車両用表示装置 図000009
  • 特許6241425-車両用表示装置 図000010
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6241425
(24)【登録日】2017年11月17日
(45)【発行日】2017年12月6日
(54)【発明の名称】車両用表示装置
(51)【国際特許分類】
   G01D 7/00 20060101AFI20171127BHJP
   G01D 7/02 20060101ALI20171127BHJP
   B60K 35/00 20060101ALI20171127BHJP
   G09F 9/00 20060101ALN20171127BHJP
【FI】
   G01D7/00 K
   G01D7/02
   B60K35/00 Z
   !G09F9/00 313
   !G09F9/00 362
【請求項の数】1
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2015-8694(P2015-8694)
(22)【出願日】2015年1月20日
(65)【公開番号】特開2016-133421(P2016-133421A)
(43)【公開日】2016年7月25日
【審査請求日】2016年3月23日
(73)【特許権者】
【識別番号】000003137
【氏名又は名称】マツダ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100067828
【弁理士】
【氏名又は名称】小谷 悦司
(74)【代理人】
【識別番号】100115381
【弁理士】
【氏名又は名称】小谷 昌崇
(74)【代理人】
【識別番号】100157808
【弁理士】
【氏名又は名称】渡邉 耕平
(72)【発明者】
【氏名】久田 晴士
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 繁行
(72)【発明者】
【氏名】北村 遥
(72)【発明者】
【氏名】諸川 波動
(72)【発明者】
【氏名】早田 英彦
【審査官】 榮永 雅夫
(56)【参考文献】
【文献】 特開2008−102093(JP,A)
【文献】 特開2009−069087(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01D 7/00 − 12
B60K 35/00 − 37/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に搭載される車両用表示装置であって、
画像が表示される表示面を有するディスプレイパネルと、
前記表示面に重ねられ、ドライバに全体的に視認されるリング体と、を備え、
前記ディスプレイパネルは、前記車両の走行状態を表す指標像を、前記リング体の内縁に沿って延びる弧状領域に表示し、
前記リング体は、不透明なリング部材と、前記指標像に重なるとともに前記リング部材によって囲まれた領域内で一部が前記表示面からはみ出す閉ループ状の透明帯を形成する透光リングと、を含み、
前記透光リングは、前記リング部材に接続される外周縁と、前記外周縁とは同心であり、且つ、前記外周縁より薄い内周縁と、を含み、
前記透光リングは、前記表示面の境界上で連続的である
車両用表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
車両の走行状態を表す情報をドライバへ伝達するために、回転式の針部を有するアナログメータが多く用いられている。近年、車両の走行状態を画像として表示するディスプレイパネルをアナログメータに置き換える試みがなされている(特許文献1を参照)。アナログメータとは異なり、ディスプレイパネルは、多様な情報をドライバに提示できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2014−95602号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ディスプレイパネルは、アナログメータよりも多様な情報をドライバに提示できる一方で、ドライバに平坦な視覚的な印象を与える。ドライバが、アナログメータと同様の立体的な視覚的な印象を好むならば、ディスプレイパネルを用いた情報提示は、ドライバに受け入れられないこともある。
【0005】
本発明は、ディスプレイパネルの使用の下で、表示された画像に立体的な視覚的印象を与えることができる車両用表示装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一局面に係る車両用表示装置は、車両に搭載される。車両用表示装置は、画像が表示される表示面を有するディスプレイパネルと、前記表示面に重ねられるリング体と、を備える。前記ディスプレイパネルは、前記車両の走行状態を表す指標像を前記表示面に表示する。前記リング体は、前記指標像に重なる透明帯を形成する透光リングを含む。
【0007】
上記構成によれば、画像が表示される表示面に重ねられるリング体は、車両の走行状態を表す指標像に重なる透明帯を形成する透光リングを含むので、指標像を見るドライバは、透光リングによって立体的な視覚的印象を受けることができる。
【0008】
上記構成において、前記リング体は、前記透光リングを取り囲むリング部材を含んでもよい。前記リング部材は、不透明であってもよい。
【0009】
上記構成によれば、透光リングを取り囲むリング部材は、不透明であるので、車両用表示装置は、ドライバに、アナログメータと同様の視覚的印象を与えることができる。
【0010】
上記構成において、前記ディスプレイパネルは、前記指標像を、前記リング部材の内縁に沿って延びる弧状領域に表示してもよい。
【0011】
上記構成によれば、指標像は、リング部材の内縁に沿って延びる弧状領域に表示されるので、透光リングは、指標像全体を覆いやすくなる。したがって、指標像を見るドライバは、透光リングによって立体的な視覚的印象を受けることができる。
【0012】
上記構成において、前記透光リングは、前記リング部材に接続される外周縁と、前記外周縁とは同心の内周縁と、を含んでもよい。前記内周縁は、前記外周縁よりも薄くてもよい。
【0013】
上記構成によれば、内周縁は、外周縁よりも薄いので、透光リングは、表示面と一体的に視認されやすくなる。
【0014】
上記構成において、前記リング体は、前記表示面からはみ出してもよい。
【0015】
上記構成によれば、リング体は、表示面からはみ出すので、ドライバは、表示面からはみ出た領域も、指標像が表示される表示領域の一部であると錯覚しやすくなる。
【0016】
上記構成において、前記透光リングは、前記表示面の境界上で連続的であってもよい。
【0017】
上記構成によれば、透光リングは、表示面の境界上で連続的であるので、ドライバは、表示面の境界を認識しにくくなる。
【発明の効果】
【0018】
本発明は、ディスプレイパネルの使用の下で、表示された画像に立体的な視覚的印象を与えることができる車両用表示装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】第1実施形態の車両用表示装置の概略的な展開斜視図である。
図2A】第2実施形態の透光リングの概略的な正面図である。
図2B図2Aに示されるA−A線に沿う透光リングの概略的な断面図である。
図3】第3実施形態の車両用表示装置の概略的な展開斜視図である。
図4A】第4実施形態のリング体の概略的な正面図である。
図4B】第4実施形態のリング体の概略的な正面図である。
図4C】第4実施形態のリング体の概略的な正面図である。
図5】第5実施形態の車両用表示装置の概略的な展開斜視図である。
図6】第6実施形態の車両用表示装置中の信号の流れを概念的に表すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
添付の図面を参照して、車両用表示装置に関する様々な実施形態が説明される。
【0021】
<第1実施形態>
本発明者等は、ディスプレイパネルの使用の下で、表示された画像に立体的な視覚的印象を与えることができる技術を開発した。第1実施形態において、表示された画像に立体的な視覚的印象を与えることができる技術が説明される。
【0022】
図1は、車両用表示装置(以下、表示装置100と称される)の概略的な展開斜視図である。図1を参照して、表示装置100が説明される。
【0023】
表示装置100は、ディスプレイパネル200と、透光リング310と、を含む。ディスプレイパネル200は、表示面210を含む。ディスプレイパネル200は、画像を、表示面210に表示する。透光リング310は、表示面210に重ねられる。
【0024】
ディスプレイパネル200は、表示装置100を搭載する車両の走行状態(たとえば、車両の速度、エンジンの回転数、水温や燃料の残量)を表す指標像を表示する。ディスプレイパネル200は、車両の走行状態に関する情報をドライバに与えるために様々な指標像を表示してもよい。たとえば、指標像は、複数の目盛線を表す像や目盛線に付随する数値を表す像を含んでもよい。本実施形態の原理は、指標像の特定の意匠に限定されない。
【0025】
透光リング310は、内周縁311と、外周縁312と、を含む。外周縁312は、内周縁311を取り囲む。透光リング310は、内周縁311と外周縁312との間で、表示面210に表示された指標像に重なる透明帯を形成する。透明帯は、平坦な表示面210から突出した透明な立体である。したがって、表示装置100は、透明帯越しに指標像を観察するドライバに、立体的な視覚的印象を与えることができる。
【0026】
本実施形態において、リング体は、円形の透光リング310によって例示される。代替的に、リング体は、楕円形であってもよい。更に代替的に、リング体は、多角形であってもよい。本実施形態の原理は、リング体の特定の形状に限定されない。
【0027】
本実施形態において、リング体は、閉ループを描く透光リング310によって例示される。代替的に、リング体は、完全な閉ループを描かなくてもよい。本実施形態の原理は、リング体が、完全な閉ループを描くか否かによっては何ら限定されない。
【0028】
本実施形態において、リング体は、内周縁311と外周縁312との間で同心関係を有する透光リング310によって例示される。代替的に、リング体は、内周縁と外周縁との間での同心関係を有していなくてもよい。
【0029】
<第2実施形態>
本発明者等は、ディスプレイパネルの使用の下で、表示された画像に立体的な視覚的印象を与えることができる技術を開発した。第2実施形態において、表示された画像に立体的な視覚的印象を与えることができる技術が説明される。
【0030】
図2Aは、透光リング310Aの概略的な正面図である。図2Bは、図2Aに示されるA−A線に沿う透光リング310Aの概略的な断面図である。図1乃至図2Bを参照して、透光リング310Aが説明される。
【0031】
透光リング310Aは、図1を参照して説明された透光リング310として利用可能である。したがって、第1実施形態の透光リング310の説明は、透光リング310Aに援用される。
【0032】
透光リング310Aは、内周面311Aと、外周面312Aと、前面313と、後面314と、を含む。内周面311Aは、図1を参照して説明された内周縁311に対応する。したがって、第1実施形態の内周縁311の説明は、内周面311Aに援用される。外周面312Aは、図1を参照して説明された外周縁312に対応する。したがって、第1実施形態の外周縁312の説明は、外周面312Aに援用される。内周面311Aは、外周面312Aに対して同心である。「同心」との用語は、内周面311Aによって囲まれる円形領域の中心が、外周面312Aによって囲まれる円形領域の中心に完全に一致することだけでなく、内周面311Aと外周面312Aとが同心関係を有しているように視覚的に認識されることをも意味する。
【0033】
後面314は、表示面210(図1を参照)に対向する。後面314と反対側の前面313は、傾斜面315と、リム面316と、を含む。内周面311Aは、外周面312Aよりも薄い。リム面316は、後面314に対して略平行である。傾斜面315は、リム面316から内周面311Aに向けて傾斜する。
【0034】
傾斜面315には、複数の目盛線317が形成される。複数の目盛線317は、傾斜面315に刻設されてもよい、代替的に、複数の目盛線317は、塗料によって描かれてもよい。
【0035】
複数の目盛線317それぞれは、透光リング310Aの中心に向けて延びる。複数の目盛線317は、表示面210に表示された指標像と協働して、車両の走行状態を表してもよい。
【0036】
<第3実施形態>
設計者は、第1実施形態及び第2実施形態に関連して説明された設計原理に基づいて、様々な車両用表示装置を設計することができる。第3実施形態において、ディスプレイパネルが表示する指標像を際立たせる技術が説明される。
【0037】
図3は、車両用表示装置(以下、表示装置100Bと称される)の概略的な展開斜視図である。第1実施形態及び第3実施形態の間で共通して用いられる符号は、当該共通の符号が付された要素が、第1実施形態と同一の機能を有することを意味する。したがって、第1実施形態の説明は、これらの要素に援用される。図3を参照して、表示装置100Bが説明される。
【0038】
第1実施形態と同様に、表示装置100Bは、ディスプレイパネル200を備える。第1実施形態の説明は、ディスプレイパネル200に援用される。
【0039】
表示装置100Bは、リング体300を備える。リング体300は、第1実施形態に関連して説明された透光リング310を含む。第1実施形態の説明は、透光リング310に援用される。
【0040】
リング体300は、リング部材320を更に含む。リング部材320は、透光リング310の外周縁312に接続され、透光リング310を取り囲む。透光リング310とは異なり、リング部材320は、不透明である。したがって、リング部材320は、透光リング310が配置された領域(すなわち、ディスプレイパネル200が指標像を表示する領域)を際立たせることができる。
【0041】
リング体300は、表示面210に完全に重なってもよい。代替的に、リング体300は、表示面210から部分的にはみ出してもよい。本実施形態の原理は、表示面210に対するリング体300の特定の位置に限定されない。
【0042】
<第4実施形態>
設計者は、リング体の一部を表示面からはみ出させてもよい。第4実施形態において、表示面に対するリング体の様々な位置が説明される。
【0043】
図4A乃至図4Cは、第3実施形態に関連して説明されたリング体300の概略的な正面図である。図4A乃至図4Cを参照して、表示面に対するリング体300の様々な位置が説明される。
【0044】
図4A乃至図4Cは、表示面を概念的に表す矩形枠DPAを点線で示す。図4A乃至図4Cそれぞれは、様々な指標像SCIを示す。これらの指標像SCIは、リング部材320の内縁に沿って延びる弧状領域(すなわち、透光リング310の内周縁311と外周縁312との間の弧状領域)に表示されている。指標像SCI及びリング体300は、協働して、車両の走行状態を表すメータ装置として機能する。
【0045】
図4Aに示されるリング体300は、矩形枠DPAから下方にはみ出す。図4Bに示されるリング体300は、矩形枠DPAから上方にはみだす。図4Cに示されるリング体300は、矩形枠DPAの左方及び右方にはみ出す。上述の如く、指標像SCI及びリング体300は、協働して、車両の走行状態を表すメータ装置として機能するので、ドライバは、リング部材320によって囲まれた領域全体をメータ装置として認識する。したがって、ドライバは、車両に大きなメータ装置が搭載されていると認識することができる。
【0046】
透光リング310は、矩形枠DPAと重なる位置において連続的である。したがって、ドライバは、矩形枠DPAによって表される表示面の境界を意識しにくくなる。
【0047】
<第5実施形態>
設計者は、第1実施形態乃至第4実施形態に関連して説明された設計原理に基づいて、様々な車両用表示装置を設計することができる。第5実施形態において、例示的な車両用表示装置が説明される。
【0048】
図5は、車両用表示装置(以下、表示装置100Cと称される)の概略的な展開斜視図である。第3実施形態及び第5実施形態の間で共通して用いられる符号は、当該共通の符号が付された要素が、第3実施形態と同一の機能を有することを意味する。したがって、第3実施形態の説明は、これらの要素に援用される。図5を参照して、表示装置100Cが説明される。
【0049】
第3実施形態と同様に、表示装置100Cは、ディスプレイパネル200と、リング体300と、を備える。第3実施形態の説明は、これらの要素に援用される。
【0050】
表示装置100Cは、左アナログメータ410と、右アナログメータ420と、表示板500と、駆動ユニット600と、メータベセル710と、保護板720と、を更に備える。表示板500は、第1面511と、第2面512と、を含む。第1面511は、ディスプレイパネル200に対向する。左アナログメータ410、リング体300及び右アナログメータ420は、第1面511とは反対側の第2面512に取り付けられる。図5は、表示面210の輪郭に対応する矩形枠DPAを示す。第4実施形態に関連して説明された如く、リング体300は、矩形枠DPAからはみ出してもよい。
【0051】
左アナログメータ410は、リング体300の左方に配置される。右アナログメータ420は、リング体300の右方に配置される。
【0052】
左アナログメータ410は、C型リング411と、指示針412と、を含む。第2面512上で固定されるC型リング411は、リング体300に向けて開口する。指示針412は、表示板500を通じて、駆動ユニット600に機械的に接続される。指示針412は、C型リング411によって囲まれた領域上で回転する。
【0053】
右アナログメータ420は、C型リング421と、2つの指示針422,423と、を含む。第2面512上で固定されるC型リング421は、リング体300に向けて開口する。指示針422,423は、表示板500を通じて、駆動ユニット600に機械的に接続される。指示針422,423は、C型リング421によって囲まれた領域上で回転する。
【0054】
駆動ユニット600は、指示針412,422,423を回転させる。駆動ユニット600と指示針412,422,423との接続に対して、既知の車両に用いられる様々な技術が用いられてもよい。したがって、本実施形態の原理は、駆動ユニット600と指示針412,422,423との間の特定の接続技術に限定されない。
【0055】
駆動ユニット600は、ディスプレイパネル200を駆動するための画像信号を生成する回路(図示せず)を含んでもよい。画像信号は、駆動ユニット600からディスプレイパネル200へ出力される。ディスプレイパネル200は、画像信号に応じて、リング部材320の内縁に沿う目盛帯や目盛帯を指す指示針を表示してもよい。
【0056】
駆動ユニット600は、指示針412,422,423を駆動する駆動モータ(図示せず)を含んでもよい。駆動ユニット600は、表示装置100Cを動作させるための様々な電気回路、駆動機器や光学機器を含むことができる。本実施形態の原理は、駆動ユニット600の特定の構造に限定されない。
【0057】
メータベセル710は、ディスプレイパネル200、リング体300、左アナログメータ410、右アナログメータ420、表示板500及び駆動ユニット600が収容される空間を規定する筒体である。保護板720は、メータベセル710の開口部を閉塞する。ディスプレイパネル200、リング体300、左アナログメータ410、右アナログメータ420及び表示板500は、メータベセル710内で、駆動ユニット600と保護板720との間に配置される。
【0058】
保護板720は、全体的に透明である。したがって、ディスプレイパネル200によって生成された映像光は、表示板500を通じて、保護板720に到達し、その後、ドライバの眼に入射することができる。保護板720には、反射を抑制するための光学的処理が施与されてもよい。この場合、ドライバは、保護板720上での反射に妨げられることなく、ディスプレイパネル200が映し出す画像を良好に視認することができる。
【0059】
<第6実施形態>
第5実施形態に関連して説明された車両用表示装置は、駆動ユニットによって駆動される。設計者は、駆動ユニットに様々な構造を与えてもよい。第6実施形態において、駆動ユニットの例示的な構造が説明される。
【0060】
図6は、表示装置100C中の信号の流れを概念的に表すブロック図である。第5実施形態及び第6実施形態の間で共通して用いられる符号は、当該共通の符号が付された要素が、第5実施形態と同一の機能を有することを意味する。したがって、第5実施形態の説明は、これらの要素に援用される。図5及び図6を参照して、表示装置100Cが説明される。
【0061】
駆動ユニット600は、第1駆動信号生成部611と、第2駆動信号生成部612と、第3駆動信号生成部613と、第1駆動モータ621と、第2駆動モータ622と、第3駆動モータ623と、画像信号生成部630と、を含む。第1駆動信号生成部611は、第1駆動モータ621に電気的に接続される。第1駆動モータ621は、指示針412に機械的に接続される。第2駆動信号生成部612は、第2駆動モータ622に電気的に接続される。第2駆動モータ622は、指示針422に機械的に接続される。第3駆動信号生成部613は、第3駆動モータ623に電気的に接続される。第3駆動モータ623は、指示針423に機械的に接続される。画像信号生成部630は、ディスプレイパネル200に電気的に接続される。
【0062】
車両には、車両の走行状態に応じて変化する物理量を検出する様々なセンサ機器(図示せず)が配置される。センサ群SSGは、これらのセンサ機器を含む。センサ群SSGは、様々な物理量を表す様々な検出信号を生成する。これらの検出信号は、センサ群SSGから第1駆動信号生成部611、第2駆動信号生成部612、第3駆動信号生成部613及び画像信号生成部630のそれぞれへ出力される。センサ群SSGを構成するセンサは、既知の車両に利用されるセンサであってもよい。したがって、本実施形態の原理は、センサ群SSGの特定のセンサに限定されない。
【0063】
第1駆動信号生成部611は、指示針412が指し示す指標に対応する物理量を表す検出信号を受ける。第1駆動信号生成部611は、検出信号に応じて、駆動信号を生成する。駆動信号は、第1駆動信号生成部611から第1駆動モータ621へ出力される。第1駆動モータ621は、駆動信号に応じて、回転する。この結果、指示針412は、表示板500上で回転することができる。
【0064】
第2駆動信号生成部612は、指示針422が指し示す指標に対応する物理量を表す検出信号を受ける。第2駆動信号生成部612は、検出信号に応じて、駆動信号を生成する。駆動信号は、第2駆動信号生成部612から第2駆動モータ622へ出力される。第2駆動モータ622は、駆動信号に応じて、回転する。この結果、指示針422は、表示板500上で回転することができる。
【0065】
第3駆動信号生成部613は、指示針423が指し示す指標に対応する物理量を表す検出信号を受ける。第3駆動信号生成部613は、検出信号に応じて、駆動信号を生成する。駆動信号は、第3駆動信号生成部613から第3駆動モータ623へ出力される。第3駆動モータ623は、駆動信号に応じて、回転する。この結果、指示針423は、表示板500上で回転することができる。
【0066】
検出信号から駆動信号への変換は、既知のアナログメータに用いられる様々な信号処理技術に依存してもよい。したがって、本実施形態の原理は、検出信号から駆動信号へ変換するための特定の信号処理技術に限定されない。
【0067】
画像信号生成部630は、ディスプレイパネル200が表示する指標像に対応する物理量を表す検出信号を受ける。画像信号生成部630は、検出信号に応じて、画像信号を生成する。画像信号は、画像信号生成部630からディスプレイパネル200へ出力される。ディスプレイパネル200は、画像信号に応じて、指標や指示針を表す画像を表示面210に表示する。
【0068】
検出信号から画像表示までの信号処理技術は、既知の様々な画像生成技術に依存してもよい。したがって、本実施形態の原理は、画像を表示するための特定の信号処理技術に限定されない。
【0069】
上述の様々な実施形態の原理は、車両に対する要求に適合するように、組み合わされてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0070】
上述の実施形態の原理は、様々な車両の設計に好適に利用される。
【符号の説明】
【0071】
100,100B,100C・・・・・・・・・・・・・・・表示装置
200・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ディスプレイパネル
210・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・表示面
300・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・リング体
310,310A・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・透光リング
311・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・内周縁
311A・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・内周面
312・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・外周縁
312A・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・外周面
320・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・リング部材
DPA・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・矩形枠
SCI・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・指標像
図1
図2A
図2B
図3
図4A
図4B
図4C
図5
図6