特許第6241498号(P6241498)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 富士ゼロックス株式会社の特許一覧

<>
  • 特許6241498-転写装置及び画像形成装置 図000002
  • 特許6241498-転写装置及び画像形成装置 図000003
  • 特許6241498-転写装置及び画像形成装置 図000004
  • 特許6241498-転写装置及び画像形成装置 図000005
  • 特許6241498-転写装置及び画像形成装置 図000006
  • 特許6241498-転写装置及び画像形成装置 図000007
  • 特許6241498-転写装置及び画像形成装置 図000008
  • 特許6241498-転写装置及び画像形成装置 図000009
  • 特許6241498-転写装置及び画像形成装置 図000010
  • 特許6241498-転写装置及び画像形成装置 図000011
  • 特許6241498-転写装置及び画像形成装置 図000012
  • 特許6241498-転写装置及び画像形成装置 図000013
  • 特許6241498-転写装置及び画像形成装置 図000014
  • 特許6241498-転写装置及び画像形成装置 図000015
  • 特許6241498-転写装置及び画像形成装置 図000016
  • 特許6241498-転写装置及び画像形成装置 図000017
  • 特許6241498-転写装置及び画像形成装置 図000018
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6241498
(24)【登録日】2017年11月17日
(45)【発行日】2017年12月6日
(54)【発明の名称】転写装置及び画像形成装置
(51)【国際特許分類】
   G03G 15/16 20060101AFI20171127BHJP
【FI】
   G03G15/16 103
【請求項の数】7
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2016-93954(P2016-93954)
(22)【出願日】2016年5月9日
(62)【分割の表示】特願2011-150738(P2011-150738)の分割
【原出願日】2011年7月7日
(65)【公開番号】特開2016-186636(P2016-186636A)
(43)【公開日】2016年10月27日
【審査請求日】2016年5月31日
(73)【特許権者】
【識別番号】000005496
【氏名又は名称】富士ゼロックス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100087343
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 智廣
(74)【代理人】
【識別番号】100137752
【弁理士】
【氏名又は名称】亀井 岳行
(74)【代理人】
【識別番号】100085040
【弁理士】
【氏名又は名称】小泉 雅裕
(74)【代理人】
【識別番号】100108925
【弁理士】
【氏名又は名称】青谷 一雄
(72)【発明者】
【氏名】渡邊 翔
(72)【発明者】
【氏名】吉岡 智章
【審査官】 平田 佳規
(56)【参考文献】
【文献】 特開2011−022290(JP,A)
【文献】 特開2010−113280(JP,A)
【文献】 特開2004−094112(JP,A)
【文献】 特開2004−029054(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03G 15/16
G03G 15/00− 15/01
G03G 13/16
G03G 21/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
トナー像を保持しつつ循環移動する中間転写体上に保持されたトナー像を記録媒体上に転写する転写部材と、
前記中間転写体を介して前記転写部材に圧力をもって接触するように配置される対向部材と、
前記対向部材が前記転写部材と圧力をもって接触する接触部よりも前記中間転写体の移動方向に沿った上流側で、且つ前記中間転写体上に保持されたトナー像が前記記録媒体と接触を開始した直後の位置において、前記中間転写体を介して前記転写部材に圧力をもって接触するように配置される予圧部材と、
を備え、
前記対向部材には、前記トナー像を形成するトナーの帯電極性と同極性のバイアス電圧を印加し、前記予圧部材には、前記トナー像を形成するトナーの帯電極性と逆極性のバイアス電圧を印加することを特徴とする転写装置。
【請求項2】
前記転写部材及び前記予圧部材は、いずれもロール状の部材からなり、前記予圧部材の外径が前記転写部材の外径よりも小さく設定されていることを特徴とする請求項1に記載の転写装置。
【請求項3】
前記記録媒体の厚さに応じて前記予圧部材に印加する圧力を制御することを特徴とする請求項1又は2に記載の転写装置。
【請求項4】
前記トナーの帯電量に応じて前記予圧部材に印加する圧力を制御することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の転写装置。
【請求項5】
環境条件に応じて前記予圧部材に印加する圧力を制御することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の転写装置。
【請求項6】
前記転写部材が前記対向部材及び前記予圧部材に圧接する圧接力を圧接手段によって制御することを特徴とする請求項1又は2に記載の転写装置。
【請求項7】
互いに異なった色のトナー像を保持する複数の像保持体と、
前記複数の像保持体上に保持された各トナー像を中間転写体上に多重に転写する複数の一次転写手段と、
前記中間転写体上に多重に一次転写された各トナー像を一括して記録媒体上に二次転写する二次転写手段とを備え、
前記二次転写手段として請求項1乃至6のいずれかに記載された転写装置を用いたことを特徴とする画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、転写装置及び画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、上記画像形成装置としては、例えば、互いに色の異なる複数のトナー像が多重に転写される中間転写体を備え、当該中間転写体上に多重に転写された複数のトナー像を、転写ロールによって記録媒体上に一括して二次転写することにより、カラー画像等を形成するように構成したものがある。
【0003】
かかる画像形成装置において、中間転写体から記録媒体上にトナー像を二次転写する際の転写性を向上させる技術としては、例えば、特開平11−24444号公報や特開平8−254907号公報等に開示されたものが既に提案されている。
【0004】
上記特開平11−24444号公報に係る画像形成装置は、像担持体と、前記像担持体に対接する用紙搬送体または中間転写体と、前記像担持体上のトナー像を用紙または中間転写体に転写させる静電転写手段と、前記静電転写手段からの放電を規制する規制手段を備える画像形成装置において、前記静電転写手段の上流側であって放電規制手段に隣接して、前記用紙搬送体または中間転写体に一定幅を有して接触する押圧部材を配設し、前記押圧部材は用紙搬送体または中間転写体を像担持体の方向に一定の幅部分押し上げるよう構成してなるものである。
【0005】
また、上記特開平8−254907号公報に係る画像形成装置は、表面に潜像が形成される潜像担持体と、前記潜像を液体キャリアにトナーが分散されてなる現像液により現像してトナー像を形成する現像手段と、所定の転写部において前記潜像担持体上の前記トナー像を記録材に転写する転写手段と、前記転写部近傍に設けられた、前記記録材を前記潜像担持体に押圧する押圧手段と、用いる記録材の種類に応じて、前記押圧手段が前記記録材を押圧する押圧力を制御する制御手段と、前記制御手段に対して用いる記録材の種類を入力する入力手段と、を有するように構成したものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平11−24444号公報
【特許文献2】特開平08−254907号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、この発明が解決しようとする課題は、中間転写体上のトナー像を記録媒体上に転写する際に、中間転写体と記録媒体との間に挟み込まれ圧縮された空気によってトナー像の飛び散りが発生するのを抑制することが可能な転写装置及び画像形成装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
すなわち、請求項1に記載された発明は、トナー像を保持しつつ循環移動する中間転写体上に保持されたトナー像を記録媒体上に転写する転写部材と、
前記中間転写体を介して前記転写部材に圧力をもって接触するように配置される対向部材と、
前記対向部材が前記転写部材と圧力をもって接触する接触部よりも前記中間転写体の移動方向に沿った上流側で、且つ前記中間転写体上に保持されたトナー像が前記記録媒体と接触を開始した直後の位置において、前記中間転写体を介して前記転写部材に圧力をもって接触するように配置される予圧部材と、
を備え、
前記対向部材には、前記トナー像を形成するトナーの帯電極性と同極性のバイアス電圧を印加し、前記予圧部材には、前記トナー像を形成するトナーの帯電極性と逆極性のバイアス電圧を印加することを特徴とする転写装置である。
【0009】
また、請求項2に記載された発明は、前記転写部材及び前記予圧部材は、いずれもロール状の部材からなり、前記予圧部材の外径が前記転写部材の外径よりも小さく設定されていることを特徴とする請求項1に記載の転写装置である。
【0010】
又、請求項3に記載された発明は、前記記録媒体の厚さに応じて前記予圧部材に印加する圧力を制御することを特徴とする請求項1又は2に記載の転写装置である。
【0011】
更に、請求項4に記載された発明は、前記トナーの帯電量に応じて前記予圧部材に印加する圧力を制御することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の転写装置である。
【0012】
請求項5に記載された発明は、環境条件に応じて前記予圧部材に印加する圧力を制御することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の転写装置である。
請求項6に記載された発明は、前記転写部材が前記対向部材及び前記予圧部材に圧接する圧接力を圧接手段によって制御することを特徴とする請求項1又は2に記載の転写装置である。
【0013】
請求項7に記載された発明は、互いに異なった色のトナー像を保持する複数の像保持体と、
前記複数の像保持体上に保持された各トナー像を中間転写体上に多重に転写する複数の一次転写手段と、
前記中間転写体上に多重に一次転写された各トナー像を一括して記録媒体上に二次転写する二次転写手段とを備え、
前記二次転写手段として請求項1乃至6のいずれかに記載された転写装置を用いたことを特徴とする画像形成装置である。
【発明の効果】
【0014】
請求項1に記載された発明によれば、中間転写体上のトナー像を記録媒体上に転写する際に、中間転写体と記録媒体との間に挟み込まれ圧縮された空気によってトナー像の飛び散りが発生するのを抑制することができる。
【0015】
また、請求項1に記載された発明によれば、中間転写体上のトナー像が放電することによるトナーの飛散を抑制することができる。
【0016】
また、請求項2に記載された発明によれば、中間転写体と転写ロールとの間の間隙を小さくすることができる。
【0017】
又、請求項3に記載された発明によれば、中間転写体上のトナー像に過剰な凝集力が作用することにより画質欠陥が発生するのを抑制することができる。
【0018】
更に、請求項4に記載された発明によれば、中間転写体上のトナー像に過剰な凝集力が作用することにより画質欠陥が発生するのを抑制することができる。
【0019】
また、請求項5に記載された発明によれば、中間転写体上のトナー像に過剰な凝集力が作用することにより画質欠陥が発生するのを抑制することができる。
請求項6に記載された発明によれば、一つの圧接手段によって、対向部材と予圧部材の両方の圧力を制御することができる。
【0020】
さらに、請求項7に記載された発明によれば、中間転写体上の各色のトナー像を記録媒体上に転写する際に、中間転写体と記録媒体との間に挟み込まれ圧縮された空気によってトナー像の飛び散りが発生するのを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】この発明の実施の形態1に係る転写装置を適用した画像形成装置の要部を示す構成図である。
図2】この発明の実施の形態1に係る転写装置を適用した画像形成装置を示す全体構成図である。
図3】従来の二次転写部を構成図である。
図4】トナー像の飛び散りが発生するメカニズムを示す説明図である。
図5】トナー像の飛び散りが発生するメカニズムを示す説明図である。
図6】トナー像の飛び散りが発生するメカニズムを示す説明図である。
図7】トナー像の飛び散りを示す模式図である。
図8】二次転写部を構成図である。
図9】トナー像の飛び散りを抑制するメカニズムを示す説明図である。
図10】トナー像の飛び散りを抑制するメカニズムを示す説明図である。
図11】この発明の実施の形態1に係る転写装置の変形例を示す構成図である。
図12】トナー像の飛び散りを抑制するメカニズムを示す説明図である。
図13】トナー像の飛び散りの評価例を示す模式図である。
図14】トナー像の飛び散り発生の評価結果を示す図表である。
図15】この発明の実施の形態2に係る転写装置を適用した画像形成装置を示す全体構成図である。
図16】この発明の実施の形態2に係る転写装置を適用した画像形成装置の要部を示す構成図である。
図17】この発明の実施の形態4に係る転写装置を適用した画像形成装置の要部を示す構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下に、この発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0023】
実施の形態1
図2はこの発明の実施の形態1に係る転写装置を適用した画像形成装置としてのタンデム型のデジタルカラープリンタを示す概略構成図である。また、このタンデム型のデジタルカラープリンタは、画像読取装置を備えており、フルカラー複写機やファクシミリとしても機能するようになっている。なお、上記画像形成装置としては、画像読取装置を備えずに、図示しないパーソナルコンピュータ等から出力される画像データに基づいて画像を形成するものであっても勿論よい。
【0024】
図2において、1は画像形成装置の本体を示すものであり、この画像形成装置本体1は、その一側(図示例では、左側)の上部に、原稿2の画像を読み取る画像読取装置3を備えている。また、上記画像形成装置本体1の内部には、当該画像読取装置3や図示しないパーソナルコンピュータ等から出力される画像データ、あるいは電話回線やLAN等を介して送られてくる画像データに対して、予め定められた画像処理を施す画像処理装置4が配置されているとともに、画像形成装置本体1の内部には、画像処理装置4で予め定められた画像処理が施された画像データに基づいて画像を出力する画像出力装置5が配置されている。
【0025】
上記画像読取装置3は、原稿押さえカバー6を開閉することにより、原稿2をプラテンガラス7上に載せ、当該プラテンガラス7上に載せられて原稿2を光源8によって照明するとともに、原稿2からの反射光像を、フルレートミラー9及びハーフレートミラー10、11及び結像レンズ12からなる縮小走査光学系を介してCCD等からなる画像読取素子13上に走査露光して、この画像読取素子13によって原稿2の画像を予め定められたドット密度で読み取るように構成されている。
【0026】
上記画像読取装置3によって読み取られた原稿2の画像は、例えば、赤(R)、緑(G)、青(B)(例えば、各8bit)の3色の原稿反射率データとして画像処理装置4に送られ、この画像処理装置4では、原稿2の反射率データに対して、シェーディング補正、位置ズレ補正、明度/色空間変換、ガンマ補正、枠消し、色/移動編集等の予め定められた画像処理が施される。
【0027】
そして、上記の如く画像処理装置4で予め定められた画像処理が施された画像データは、同じく画像処理装置4によりイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の4色の画像データに変換されて、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色の画像形成ユニット(画像形成部)14Y、14M、14C、14Kの画像露光装置15Y、15M、15C、15Kに送られ、これらの画像露光装置15Y、15M、15C、15Kでは、対応する色の画像データに応じてレーザービームLBによる画像露光が行われる。
【0028】
ところで、上記画像形成装置本体1の内部には、上述したように、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の4つの画像形成ユニット14Y、14M、14C、14Kが、水平方向に一定の間隔をおいて並列的に配置されている。
【0029】
これら4つの画像形成ユニット14Y、14M、14C、14Kは、図2に示すように、形成する画像の色以外はすべて同様に構成されており、大別して、矢印A方向に沿って予め定められた速度(例えば、プロセススピード=440mm/sec)で回転駆動される像保持体としての感光体ドラム16と、この感光体ドラム16の表面を一様に帯電する一次帯電用のスコロトロン17と、当該感光体ドラム16の表面に各色に対応した画像データに基づいて画像露光を施して静電潜像を形成する画像書込手段としての画像露光装置15と、感光体ドラム16上に形成された静電潜像をトナーによって現像する現像手段としての現像装置18と、感光体ドラム16の表面に残留した残留物としてのトナー等を除去するクリーニング装置19とから構成されている。
【0030】
上記画像処理装置4からは、図2に示すように、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色の画像形成ユニット14Y、14M、14C、14Kの画像露光装置15Y、15M、15C、15Kに対して対応する色の画像データが順次出力され、これらの画像露光装置15Y、15M、15C、15Kから画像データに応じて出射されるレーザービームLBが、対応する感光体ドラム16Y、16M、16C、16Kの表面に走査露光されて静電潜像が形成される。上記各感光体ドラム16Y、16M、16C、16Kの表面に形成された静電潜像は、現像装置18Y、18M、18C、18Kによって、それぞれイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色のトナー(負極性に帯電)からなるトナー像として反転現像される。
【0031】
上記各画像形成ユニット14Y、14M、14C、14Kの感光体ドラム16Y、16M、16C、16K上に順次形成されたイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色のトナー像は、図2に示すように、各画像形成ユニット14Y、14M、14C、14Kの下方に配置された無端ベルト状の中間転写体としての中間転写ベルト26上に、一次転写位置N1において一次転写手段としての一次転写ロール27Y、27M、27C、27Kによって多重に転写される。一次転写ロール27Y、27M、27C、27Kによって多重に転写される。上記一次転写ロール27Y、27M、27C、27Kには、トナーの帯電極性である負極性と逆極性の正極性の電圧が、当該一次転写ロール27Y、27M、27C、27Kを構成する金属製の回転軸に流れる電流の値が一定となるように定電流制御された状態で印加される。この中間転写ベルト26は、駆動ロール28と、張力付与ロール29と、蛇行制御用ロール30と、従動ロール31と、背面支持ロール32と、従動ロール33との間に一定の張力で掛け回されており、駆動ロール28によって矢印B方向に沿って予め定められた移動速度(例えば、感光体ドラムの回転速度であるプロセススピードと略等しい440mm/sec程度)で循環駆動されるようになっている。上記中間転写ベルト26としては、例えば、可撓性を有するポリイミドやポリアミドイミド等の合成樹脂フィルムを帯状に形成し、この帯状に形成された合成樹脂フィルムの両端を溶着等の手段によって接続することにより、無端ベルト状に形成したものや、最初から無端状に形成したものが用いられる。
【0032】
上記中間転写ベルト26上に多重に転写されたイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色のトナー像は、対向部材としての背面支持ロール32によってトナーと同極性(負極性)の転写電圧が印加されるとともに、背面支持ロール32に圧接する接地された二次転写部材としての二次転写ロール34によって、二次転写位置N2において静電気力で記録媒体としての記録用紙35上に一括して二次転写され、形成する画像の色に応じたトナー像が転写された記録用紙35は、二連の搬送ベルト36、37によって定着装置38へと搬送される。その際、上記背面支持ロール32には、トナーの帯電極性である負極性と同極性の負極性の電圧が、当該背面支持ロール32を構成する金属製の回転軸に印加される電圧の値が一定となるように定電圧制御された状態で印加される。そして、上記各色のトナー像が転写された記録用紙35は、定着装置38によって熱及び圧力で定着処理を受け、画像形成装置本体1の外部に設けられた排出トレイ39上に排出される。
【0033】
上記記録用紙35は、図2に示すように、画像形成装置本体1の底部に配設された給紙トレイ40から所望のサイズ及び材質のものが、給紙ロール41及び図示しない用紙分離用のロール対によって1枚ずつ分離された状態で給紙され、複数の搬送ロール42、43、44が配設された用紙搬送路45を介してレジストロール46まで一旦搬送される。上記給紙トレイ40から供給された記録用紙35は、予め定められたタイミングで回転駆動されるレジストロール46によって中間転写ベルト26の二次転写位置N2へと送出される。なお、上記給紙トレイ40は、1つのみ図示されているが、互いに異なったサイズ又は同一サイズの記録用紙35を備えた複数の給紙トレイを備えていても良い。
【0034】
それに先だって、上記イエロー色、マゼンタ色、シアン色及び黒色の4つの画像形成ユニット14Y、14M、14C、14Kでは、上述したように、それぞれイエロー色、マゼンタ色、シアン色、黒色のトナー像が予め定められたタイミングで順次形成される。
【0035】
なお、上記感光体ドラム16Y、16M、16C、16Kは、トナー像の転写工程が終了した後、クリーニング装置19Y、19M、19C、19Kによって残留トナー等が除去されて、次の画像形成プロセスに備える。また、中間転写ベルト26は、従動ロール33と対向するように配設されたベルト用クリーナー47によって残留トナーや紙粉等が除去される。
【0036】
ところで、上記の如く構成される画像形成装置は、単位時間当たりに画像が形成される記録用紙35の枚数で決定される生産性を向上させるため、上述したように、例えば、プロセススピードが440mm/secと高速に設定されている。そのため、従来の低速機や中速機では発生しないか又は問題となり難かった画像欠陥が発生することが本発明者らの研究によって明らかとなった。ただし、本発明が適用される画像形成装置は、高速機に限定されるものではなく、中速機や低速機に適用しても良いことは勿論である。
【0037】
すなわち、上記画像形成装置では、図2に示すように、感光体ドラム16Y、16M、16C、16Kは勿論のこと、これらの感光体ドラム16Y、16M、16C、16K上からイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色のトナー像が一次転写される中間転写ベルト26も、上述したプロセススピードである440mm/secという高速で循環移動される。そのため、この画像形成装置では、図3及び図4に示すように、中間転写ベルト26上に一次転写された各色のトナー像51を一括して記録用紙35上に二次転写する際に、中間転写ベルト26の表面と記録用紙35との間に周囲の空気53が挟み込まれて圧縮され、記録用紙35上に二次転写される未定着トナー像51、特に中間転写ベルト26の移動方向と交差する方向に沿った直線画像51などにトナー像の飛び散りが発生することが本発明者らの検討によって明らかとなった。
【0038】
更に説明すると、上記中間転写ベルト26上に二次転写されたトナー像51は、図3に示すように、当該中間転写ベルト26の移動に伴って二次転写ロール34と背面支持ロール32とが圧力をもって接触する二次転写位置N2における圧接部(接触部)52へと移動するとともに、中間転写ベルト26上のトナー像51と同期して記録用紙35が二次転写位置N2における圧接部52へと移動する。
【0039】
この実施の形態では、図3に示すように、二次転写位置N2における圧接部52を通過した後の記録用紙35の剥離性等を考慮して、中間転写ベルト26を介して二次転写ロール34と背面支持ロール32とが圧接する二次転写位置N2において、背面支持ロール32が中間転写ベルト26の移動方向に沿った下流側にずれた位置であって、しかも二次転写ロール34側に変位した位置に配置されている。そのため、上記中間転写ベルト26は、図3に示すように、二次転写位置N2において先に二次転写ロール34の表面に接触した後、当該二次転写ロール34の表面にある程度の長さに渡って巻き付いた状態で、二次転写ロール34と背面支持ロール32とが圧接する圧接部52へと進入するように構成されている。
【0040】
したがって、そのままの状態では、図3に示すように、二次転写位置N2の中間転写ベルト26の移動方向に沿った上流側における中間転写ベルト26と二次転写ロール34の表面とは、背面支持ロール32の押圧力を直接受けない状態で接触しており、これら中間転写ベルト26と二次転写ロール34との圧接力P1は、図6に示すように、小さい状態となっている。
【0041】
このような状態で、上記中間転写ベルト26と記録用紙35との間に挟み込まれた空気53は、図5に示すように、二次転写ロール34と背面支持ロール32とが圧触する圧接部52内へ移動する際に逃げ場を失って徐々に圧縮され、中間転写ベルト26の移動方向に沿った後方に押し出される。このとき、上記中間転写ベルト26の移動方向に沿った後方に転写されたトナー像51、特に中間転写ベルト26の移動方向と交差する方向(図面に垂直な方向)に沿ったトナー像51は、同図に示すように、圧接部52内で圧縮された空気53によって中間転写ベルト26の移動方向に沿った後方に向けて飛散され、トナー像51の飛び散りが発生する。
【0042】
このようなトナー像51の飛び散りは、図7に示すように、特に、画像濃度が高いCin=100%近傍の高濃度画像であって、中間転写ベルト26の移動方向と交差する方向に沿って直線状に形成されることが多い黒(K)色の直線状画像を形成するトナー像51において顕著に発生しやすいことが判っている。ただし、上記トナー像51の色は、黒(K)色に限らず、他のイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の各色においても発生することは勿論である。
【0043】
そこで、本発明者らは、上述したトナー像51の飛び散りが発生するのを抑制するため、図8に示すように、二次転写位置N2における中間転写ベルト26の背面側を支持する背面支持ロール32の位置を、中間転写ベルト26の移動方向に沿った上流側に移動させることによって、図9に示すように、二次転写ロール32と背面支持ロール34とが圧接する圧接部52の入口側の圧力P2を高める構成について検討した。
【0044】
このように構成した場合には、トナー像51の飛び散りが発生するのをある程度抑制する効果が認められるものの、図8に示すように、圧接部52の入口における中間転写ベルト26と記録用紙35との距離が大きくなり、中間転写ベルト26と記録用紙35との間でギャップ放電が発生し、中間転写ベルト26上から記録用紙35に二次転写されるトナー像51にギャップ放電による新たな飛び散りが発生することが判った。
【0045】
そこで、本発明者らは、図10に示すように、中間転写ベルト26が記録用紙35と圧接する二次転写位置N2におけるトナー像51を構成するトナー像51に作用する力を解析し、ギャップ放電による新たな飛び散りが発生するのを防止しつつ、トナー像51の飛び散りが発生するのを抑制することが可能な転写装置を発明するに至った。
【0046】
上記トナー像に作用する力として、図10に示すように、中間転写ベルト26が記録用紙35と間で圧縮された空気53によって作用する流体力Fと、当該流体力に対向する反力として、圧接部52の入口部における外部からの圧力であってトナー像51を押圧して凝集させることでトナー像51の飛び散りを抑制する荷重f1、トナー像51が中間転写ベルト26から記録用紙35側に吸着される静電気力f2、トナー像51が中間転写ベルト26及び記録用紙35に付着するファンデルワールス力等の非静電気力f3とに分けることができ、荷重f1、静電気力f2、非静電気力f3を併せた力が流体力Fよりも大きくなる、つまり、f1+f2+f3>Fなる関係を満たすように構成することで、トナー像51の飛び散りが発生するのを抑制することができる。
【0047】
この実施の形態1に係る転写装置100は、図1に示すように、背面支持ロール32の位置は従来通り記録用紙35の剥離性等を考慮して、図3において説明したものと同様に圧接部52の出口側かつ二次転写ロール34側に変位させた位置に設定し、中間転写ベルト26を介して二次転写ロール34に予め定められた圧力よりも高い圧力をもって接触するようにロール状の予圧部材としての予圧ロール60を配置するように構成されている。
【0048】
上記二次転写ロール34としては、例えば、ステンレス等の金属からなる芯金341の外周に、導電剤を添加したゴム材料等の導電性弾性体からなる弾性体層342を予め定められた厚さに被覆したものが用いられる。なお、上記二次転写ロール34としては、弾性体層342の表面に離型層等を設けたものであっても良い。また、上記背面支持ロール32としては、同様に、ステンレス等の金属からなる芯金321の外周に、導電剤を添加したゴム材料等の導電性弾性体からなる弾性体層322を予め定められた厚さに被覆したものが用いられる。
【0049】
上記背面支持ロール32は、その位置が固定した状態で回転自在に配置される。一方、上記二次転写ロール34は、図示しない駆動モータや偏芯カム等の移動手段によって背面支持ロール32に対して接触又は離間する方向に移動可能に配置されており、背面支持ロール32に対する圧接力が調整可能に構成されている。
【0050】
一方、上記予圧ロール60は、図1に示すように、ステンレスやアルミニウム、あるいは鉄等の金属によって円柱状又は円筒状のロール状部材に形成されており、二次転写ロール34や背面支持ロール32よりも直径(外径)が約1/2程度に小さく設定されている。この実施の形態では、予圧ロール60として、ステンレスからなる円柱形のロール状部材が用いられている。上記予圧ロール60は、その位置が固定した状態で回転自在に配置される。なお、上記予圧部材60は、予め定められた圧力よりも高い圧力を印加することが可能なものであれば、金属製のロール状部材に限らず、合成樹脂製のロール状部材、あるいはロール状部材以外の形状からなる部材を用いても良い。
【0051】
上記予圧ロール60は、二次転写ロール34と背面支持ロール32が圧接する圧接位置よりも中間転写ベルト26の移動方向に沿った上流側であって、背面支持ロール32から予め定められた距離だけ離れた位置において、中間転写ベルト26を介して二次転写ロール34の表面に圧接する位置に配置されている。なお、上記予圧ロール60には、後述するように、バイアス電圧が印加される場合があるため、背面支持ロール32との間の空気層の絶縁性等を考慮して間隔が決定されている。
【0052】
また、上記予圧ロール60の位置は、記録用紙35が二次転写位置N2に進入する際に、中間転写ベルト26との間の距離等を決定するものであるが、この予圧ロール60は、上述したように、二次転写ロール34及び背面支持ロール32の直径よりも小さい、約1/2程度の直径に設定されており、予圧ロール60と二次転写ロール34との間に記録用紙35が侵入する際に、図8に示した場合と異なり、圧接部52の入口における中間転写ベルト26と記録用紙35との距離が大きくなることがなく、中間転写ベルト26と記録用紙35との間でギャップ放電が発生し難く、中間転写ベルト26上から記録用紙35に二次転写されるトナー像51にギャップ放電による新たな飛び散りが発生することがないように構成されている。
【0053】
さらに、上記予圧ロール60が中間転写ベルトを介して二次転写ロールに圧接する圧力としては、図10に示すように、トナー像51の飛び散りが発生するのを抑制するように、f1+f2+f3>Fなる関係を満たすように設定されている。この予圧ロール60による圧力は、荷重f1を直接決定するものであり、実験や転写装置100に作用する他の力であるf2やf3等を考慮して、図9に示すように、上述したトナー像の飛び散りを抑制することが可能な予め定められた圧力よりも高い値に設定される。この予圧ロール60による圧力は、例えば、二次転写ロール34と背面支持ロール32とが圧接する圧接力の1/3〜1/2程度の予め定められた値に設定される。
【0054】
ただし、上記予圧ロール60の圧力があまり低い場合には、トナー像の飛び散りを抑制する効果が不十分となり望ましくない。また、上記トナー像の飛び散りを抑制する効果からすれば、予圧ロール60が中間転写ベルト26を介して二次転写ロール34に圧接する圧力は、高い圧力に設定するのが望ましいが、当該圧力があまり高い場合には、ホローキャラクターなどの画像欠陥等の原因となる虞れがあるため、高すぎる圧力に設定されるのは望ましくない。
【0055】
また、この実施の形態では、その変形例として、図11に示すように、予圧ロール60に中間転写ベルト26上のトナー像51と逆極性(正極性)の電圧を第2の電源によって印加するように構成しても良い。
【0056】
この場合には、予圧ロール60と中間転写ベルト26とのギャップにおけるギャップ放電によってトナー像51の飛び散りが発生するのを確実に防止することができ望ましい。
【0057】
以上の構成において、この実施の形態にトナー帯電量検知装置を適用した画像形成装置によれば、次のようにして中間転写体上のトナー像を記録媒体上に転写する際に、中間転写体と記録媒体との間に挟み込まれ圧縮された空気によってトナー像の飛び散りが発生するのを抑制することができる。
【0058】
すなわち、この実施の形態に係る画像形成装置では、図2に示すように、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色の画像形成ユニット14Y、14M、14C、14Kにおいて、形成する画像の色に応じて各感光体ドラム16Y、16M、16C、16K上に対応する色のトナー像が形成され、これらの各感光体ドラム16Y、16M、16C、16K上に形成されたイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色のトナー像は、一次転写位置N1において一次転写ロール27Y、27M、27C、27Kに予め定められた電流値に定電流制御された正極性の転写電流が通電され、中間転写ベルト26上に多重に一次転写される。その後、上記中間転写ベルト26上に多重に一次転写されたイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色のトナー像は、二次転写位置N2において二次転写ロール34に対向する背面支持ロール32に予め定められた電圧値に定電圧制御された負極性の二次転写電圧が印加され、記録用紙35上に一括して二次転写され、記録用紙35は、定着装置38によって未定着トナー像が熱及び圧力による定着処理を受け、排出トレイ39上に排出される。
【0059】
その際、上記画像形成装置では、上述したように、単位時間当たりに画像が形成される記録用紙35の枚数で決定される生産性を向上させるため、上述したように、例えば、プロセススピードが440mm/secと高速に設定されている。そのため、上記画像形成装置では、図3及び図4に示すように、中間転写ベルト26上に一次転写された各色のトナー像51を一括して記録用紙35上に二次転写する際に、中間転写ベルト26の表面と記録用紙35との間に周囲の空気53が挟み込まれて圧縮され、記録用紙35上に二次転写される未定着トナー像51、特に中間転写ベルト26の移動方向と交差する方向に沿った直線画像51などにトナー像の飛び散りが発生する虞れがある。
【0060】
ところで、この実施の形態では、図1に示すように、二次転写ロール34と背面支持ロール32とが中間転写ベルト26を介して圧接する二次転写位置N2において、背面支持ロール32が中間転写ベルト26と圧接する圧接部52aよりも上流側に、中間転写ベルト26を介して二次転写ロール34に圧接する予圧ロール60が設けられており、当該予圧ロール60が予め定められた値以上に設定された圧力をもって二次転写ロール34に圧接するように構成されている。
【0061】
そのため、この実施の形態では、図12に示すように、中間転写ベルト26上に転写されたトナー像51が記録用紙35に接触する際に、二次転写ロール34に圧接する予圧ロール60は、背面支持ロール32よりも直径が小さく設定されているため、中間転写ベルト26の表面と記録用紙35との間に挟み込まれる空気53の体積自体が、図3に示す従来の場合と比較して小さい。そのため、上記中間転写ベルト26の表面と記録用紙35との間に周囲の空気53が挟み込まれて圧縮されることによる流体力Fそのものを、図13(b)に示すように小さくすることができる。
【0062】
しかも、この実施の形態では、図12に示すように、中間転写ベルト26上に転写されたトナー像51が記録用紙35に接触した直後に、二次転写ロール34に圧接する予圧ロール60によって押圧力f1を受けるため、図10に示すように、中間転写ベルト26の表面と記録用紙35との間に周囲の空気53が挟み込まれて圧縮され、中間転写ベルト26の移動方向に沿った下流側に放出される流体力Fが発生しても、中間転写ベルト26上に転写されたトナー像51が記録用紙35に接触した直後の位置には、予圧ロール60による圧接力f1が作用している。
【0063】
その結果、上記予圧ロール60による圧接力f1に他の力f2、f3を加えた反力が流体力Fを上回り、記録用紙35上に二次転写される未定着トナー像51、特に中間転写ベルト26の移動方向と交差する方向に沿った直線画像51などにトナー像の飛び散りが発生するのを防止乃至抑制することができる。
【0064】
実験例
本発明者らは、本実施の形態に係る転写装置100の効果を確認するため、図1及び図2に示すような転写装置100を用いた画像形成装置を試作し、図13に示すように、8ドットの太さ及びCK200%を有する直線状の画像51を、感光体ドラム16の軸方向、即ち中間転写ベルト26の移動方向と交差する方向に沿って、その中間転写ベルト26の移動方向に沿った間隔を1.5mm、2.5mm、3.5mm、4.5mmと変化させて形成し、予圧ロール60を設けない場合と設けた場合とでトナー像の飛び散りが発生するか否かを目視によって、G0:未発生からG5大きく発生まで5段階に分けて官能評価する実験を行った。
【0065】
図13及び図14は上記実験例の結果を示したものである。
【0066】
これらの図13及び図14から明らかなように、予圧ロール60を設けなかった場合には、直線状画像51の間隔が2.5mmと3.5mmの場合に、トナー像の飛び散りがG2とG4で発生していたのに対して、予圧ロール60を設けた場合には、直線状画像51の間隔が1.5mm〜4.5mmのすべての場合においてトナー像の飛び散りが未発生であった。
【0067】
実施の形態2
図15はこの発明の実施の形態2を示すものであり、前記実施の形態1と同一の部分には同一の符号を付して説明すると、この実施の形態2では、前記記録媒体の厚さに応じて前記予圧部材に印加する圧力を制御するように構成されている。
【0068】
すなわち、この実施の形態2では、図15に示すように、画像形成装置本体1の底部に配設された給紙トレイ40に、当該給紙トレイ40に収容された記録媒体の厚さを検知する検知手段70が配置されている。この検知手段70は、例えば、給紙トレイ40に収容された記録媒体35の種類、サイズや厚さを識別するため、当該給紙トレイ40に設けられた識別用の突起71、及び画像形成装置本体1側に設けられた給紙トレイ40の突起を識別する識別センサ72とから構成される。
【0069】
また、上記記録媒体35の厚さを検知する検知手段としては、図16に示すように、ユーザーがコピーやプリントを行う際に、記録媒体35の厚さを含む種類やサイズ等を入力するユーザーインターフェイス73が用いられ、ユーザーがユーザーインターフェイス73によってコピーやプリントを行う記録媒体の厚さを含む種類やサイズ等を入力することによって、記録媒体の厚さが検知される。
【0070】
そして、上記画像形成装置の制御手段としてのCPU200は、図16に示すように、識別センサ72又はユーザーインターフェイス73によって検知された記録媒体35の厚さ情報に基づいて、二次転写ロール34が背面支持ロール32及び予圧ロール60に圧接する圧接力を、圧接手段74によって制御するように構成されている。
【0071】
上記CPU200は、図16に示すように、記録媒体35の厚さが予め定められた閾値よりも薄い、即ち薄紙であると判別すると、二次転写ロール34が背面支持ロール32及び予圧ロール60に圧接する圧接力f1を、予め定められた値よりも高く設定し、トナー像の飛び散りが発生するのを確実に抑制する。また、上記CPU200は、図17に示すように、記録媒体35の厚さが予め定められた閾値よりも厚い、即ち厚紙であると判別すると、二次転写ロール34が背面支持ロール32及び予圧ロール60に圧接する圧接力を、予め定められた値よりも低く設定し、トナー像の飛び散りが発生するのを抑制しつつ、過剰な圧力付加を防止し、過剰なトナー像51の凝集力が作用することによる画質欠陥が発生するのを回避乃至抑制するようになっている。
【0072】
その他の構成及び作用は、前記実施の形態1と同様であるので、その説明を省略する。
【0073】
実施の形態3
図2はこの発明の実施の形態3をも示すものであり、前記実施の形態1と同一の部分には同一の符号を付して説明すると、この実施の形態3では、トナーの帯電量に応じて前記予圧部材に印加する圧力を制御するように構成されている。
【0074】
すなわち、この実施の形態3では、図2に示すように、画像処理装置4において各色の画像データの画素数を計数し、1ページ当たりの画素数が予め定められた画素数未満である低濃度の画像が、記録用紙35に予め定められた枚数以上にわたって連続して形成された場合などのように、1ページ当たりの画素数、及び連続して形成された記録用紙35の枚数等の情報に基づいて、現像装置18Y、18M、18C、18K内のトナーが高電量状態か低帯電状態か、あるいは通常の状態かを判別し、トナーの帯電量(帯電状態)に応じて予圧ロールの押圧力を制御するように構成されている。
【0075】
こうすることにより、現像装置18Y、18M、18C、18K内のトナーが低帯電状態である場合には、二次転写ロール34が背面支持ロール32及び予圧ロール60に圧接する圧接力を、予め定められた値よりも高く設定し、トナー像の飛び散りが発生するのを抑制するとともに、現像装置18Y、18M、18C、18K内のトナーが高帯電状態である場合には、二次転写ロール34が背面支持ロール32及び予圧ロール60に圧接する圧接力を、予め定められた値よりも低く設定し、トナー像の飛び散りが発生するのを抑制しつつ、過剰な圧力付加を防止し、過剰なトナー像51の凝集力が作用することによる画質欠陥が発生するのを回避乃至抑制するようになっている。
【0076】
なお、トナーの帯電量は、他のトナー帯電量検知手段によって直接検知するように構成しても勿論良い。
【0077】
その他の構成及び作用は、前記実施の形態1と同様であるので、その説明を省略する。
【0078】
実施の形態4
図17はこの発明の実施の形態3を示すものであり、前記実施の形態1と同一の部分には同一の符号を付して説明すると、この実施の形態4では、環境条件に応じて前記予圧部材に印加する圧力を制御するように構成されている。
【0079】
すなわち、この実施の形態4では、図17に示すように、画像形成装置本体1の内部に温度及び湿度の少なくとも一方、この実施の形態では温度及び湿度の双方の環境条件を検知する環境センサ80を備えており、この環境センサ80の検知結果に応じて予圧ロール60に印加する圧力を制御するように構成されている。
【0080】
すなわち、この実施の形態4では、図17に示すように、環境センサ80の検知結果が高温高湿環境下ではトナー像の飛び散りが発生しやすいため、二次転写ロール34が背面支持ロール32及び予圧ロール60に圧接する圧接力を、予め定められた値よりも高く設定し、トナー像の飛び散りが発生するのを抑制するとともに、環境センサ80の検知結果が低温低湿環境下ではトナー像の飛び散りが発生し難いため、二次転写ロール34が背面支持ロール32及び予圧ロール60に圧接する圧接力を、予め定められた値よりも低く設定し、トナー像の飛び散りが発生するのを抑制しつつ、過剰な圧力付加を防止し、過剰なトナー像51の凝集力が作用することによる画質欠陥が発生するのを回避乃至抑制するようになっている。
【0081】
その他の構成及び作用は、前記実施の形態1と同様であるので、その説明を省略する。
【符号の説明】
【0082】
26:中間転写ベルト、32:背面支持ロール、34:二次転写ロール、52a:圧接部、60:予圧ロール。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17