特許第6241567号(P6241567)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6241567
(24)【登録日】2017年11月17日
(45)【発行日】2017年12月6日
(54)【発明の名称】光走査装置、画像形成装置
(51)【国際特許分類】
   G02B 26/10 20060101AFI20171127BHJP
   G02B 26/12 20060101ALI20171127BHJP
   B41J 2/47 20060101ALI20171127BHJP
   H04N 1/113 20060101ALI20171127BHJP
【FI】
   G02B26/10 F
   G02B26/12
   B41J2/47 101D
   H04N1/04 104A
【請求項の数】6
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2017-500648(P2017-500648)
(86)(22)【出願日】2016年2月12日
(86)【国際出願番号】JP2016054110
(87)【国際公開番号】WO2016133015
(87)【国際公開日】20160825
【審査請求日】2017年8月15日
(31)【優先権主張番号】特願2015-32225(P2015-32225)
(32)【優先日】2015年2月20日
(33)【優先権主張国】JP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000006150
【氏名又は名称】京セラドキュメントソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100167302
【弁理士】
【氏名又は名称】種村 一幸
(74)【代理人】
【識別番号】100135817
【弁理士】
【氏名又は名称】華山 浩伸
(72)【発明者】
【氏名】米今 義伸
(72)【発明者】
【氏名】大棚 愛一朗
【審査官】 山本 貴一
(56)【参考文献】
【文献】 特開2011−069868(JP,A)
【文献】 特開2009−023102(JP,A)
【文献】 特開平09−184963(JP,A)
【文献】 特開2013−145324(JP,A)
【文献】 特開2008−191227(JP,A)
【文献】 米国特許第6822672(US,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B 7/182,26/10,26/12
B41J 2/47
H04N 1/113
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
光を走査させる光走査部材と、
前記光走査部材を駆動させる駆動部と、
前記光走査部材により走査される光を反射させる長尺状の反射部材と、
前記光走査部材、前記駆動部、及び前記反射部材が配置される筐体と、
前記筐体に設けられ、前記反射部材の長手方向における一端で前記反射部材を一点支持する第1支持部と、
前記筐体に設けられ、前記反射部材の長手方向における他端で前記反射部材を多点支持する第2支持部と、
前記反射部材の長手方向における前記筐体の前記第2支持部側の構造を前記第1支持部側の構造に比べて補強する補強部と、
前記筐体に設けられ、前記反射部材の長手方向における前記第1支持部側で前記筐体の画像形成装置への固定に使用される一つの第1固定部と、
前記筐体に設けられ、前記反射部材の長手方向における前記第2支持部側で前記筐体の前記画像形成装置への固定に使用される複数の第2固定部と、
を備える光走査装置。
【請求項2】
前記駆動部が、前記反射部材の長手方向において前記第2支持部よりも前記第1支持部に近い位置に配置されている請求項1に記載の光走査装置。
【請求項3】
前記光走査部材は、複数の光を異なる方向に走査し、
前記反射部材は、前記光ごとに対応して複数配置されている請求項1に記載の光走査装置。
【請求項4】
前記第1支持部は、前記反射部材を一点支持する一つの突起部を有し、
前記第2支持部は、前記反射部材を二点支持する二つの突起部を有する、
請求項1に記載の光走査装置。
【請求項5】
前記第1固定部は、前記筐体が前記画像形成装置に螺着される際に使用される一つの開口部であり、
前記第2固定部は、前記筐体が前記画像形成装置に螺着される際に使用される二つの開口部である、
請求項1に記載の光走査装置。
【請求項6】
請求項1に記載の光走査装置を備える画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光走査装置及び画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
電子写真方式の画像形成装置は、像担持体上に静電潜像を形成する光を照射する光走査装置を備える。この種の光走査装置では、光源から出射された光がポリゴンミラーなどの光走査部材によって所定方向に走査される。そして、光走査部材によって走査される光は、その光の走査方向に長尺状である一又は複数の反射部材で反射して像担持体に導かれる。前記反射部材は、光走査装置の筐体の支持部によって長手方向の両端が支持される。
【0003】
ところで、前記支持部が温度変化によって変形すると、反射部材の反射面の角度が変化することがある。この場合には、像担持体上に走査される光の位置が、像担持体上における光の走査方向に垂直な副走査方向にずれるおそれがある。特に、複数の画像形成ユニットを備える所謂タンデム方式の画像形成装置では、各画像形成ユニットで形成されるトナー像が重ね合わされて形成されるカラー像に副走査方向の色ずれが生じるおそれがある。これに対し、反射部材の長手方向において温度変化の大きい側の端部を一点支持し、温度変化の小さい側の端部を多点支持する構成が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2011−69868号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、光走査装置における反射部材の両端で筐体の強度に差がない場合には、一点支持されている側だけでなく多点支持されている側の支持部についても温度変化に起因する変形が生じるおそれがある。
【0006】
本発明の目的は、走査光を反射させる反射部材の反射面の角度変化を抑制することのできる光走査装置及び画像形成装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一の局面に係る光走査装置は、光走査部材と、駆動部と、反射部材と、筐体と、第1支持部と、第2支持部と、補強部と、一つの第1固定部と、複数の第2固定部とを備える。前記光走査部材は、光を走査させる。前記駆動部は、前記光走査部材を駆動させる。前記反射部材は、前記光走査部材により走査される光を反射させる長尺状の部材である。前記筐体には、前記光走査部材、前記駆動部、及び前記反射部材が配置される。前記第1支持部は、前記筐体に設けられ、前記反射部材の長手方向における一端で前記反射部材を一点支持する。前記第2支持部は、前記筐体に設けられ、前記反射部材の長手方向における他端で前記反射部材を多点支持する。前記補強部は、前記反射部材の長手方向における前記筐体の前記第2支持部側の構造を前記第1支持部側の構造に比べて補強する。前記第1固定部は、前記筐体に設けられ、前記反射部材の長手方向における前記第1支持部側で前記筐体の画像形成装置への固定に使用される。前記第2固定部は、前記筐体に設けられ、前記反射部材の長手方向における前記第2支持部側で前記筐体の前記画像形成装置への固定に使用される。
【0008】
本発明の他の局面に係る画像形成装置は前記光走査装置を備える。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、走査光を反射させる反射部材の反射面の角度変化を抑制することのできる光走査装置及び画像形成装置を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1は、本発明の実施形態に係る画像形成装置の構成を示す図である。
図2図2は、本発明の実施形態に係る光走査装置を上方から見た斜視図である。
図3図3は、本発明の実施形態に係る光走査装置を下方から見た斜視図である。
図4図4は、本発明の実施形態に係る光走査装置の平面図である。
図5図5は、本発明の実施形態に係る光走査装置の背面図である。
図6図6は、本発明の実施形態に係る光走査装置における反射部材の支持構造を説明するための図である。
図7A図7Aは、本発明の実施形態に係る光走査装置における反射部材の支持構造を説明するための図である。
図7B図7Bは、本発明の実施形態に係る光走査装置における反射部材の支持構造を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下添付図面を参照しながら、本発明の実施の形態について説明し、本発明の理解に供する。なお、以下の実施の形態は、本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定する性格のものではない。
【0012】
図1に示すように、画像形成装置10は、複数組の画像形成ユニット1〜4、中間転写ベルト5、光走査装置6、二次転写ローラー7、定着装置8、排紙トレイ9、トナーコンテナー11〜14、給紙カセット21、及び搬送経路22などを備える。画像形成装置10は、給紙カセット21から搬送経路22に沿って供給されるシートにカラー又はモノクロの画像を形成して排紙トレイ9に排出するプリンターである。なお、以下の説明では、各図面内で定義された左右方向D1、上下方向D2、及び前後方向D3を用いて説明することがある。
【0013】
本実施形態では、画像形成装置10が、画像形成ユニット1〜4に対応して二つの光走査装置6を備える。一方、画像形成ユニット1〜4のそれぞれに対応する4つの光走査装置が個別に設けられる構成、又は画像形成ユニット1〜4に対応する1つの光走査装置が設けられる構成も他の実施形態として考えられる。また、プリンターに限らず、ファクシミリー、コピー機、及び複合機なども、本発明に係る画像形成装置の一例である。
【0014】
画像形成ユニット1〜4は、中間転写ベルト5に沿って並設されており、所謂タンデム方式の画像形成部を構成する。具体的に、画像形成ユニット1〜4は、Y(イエロー)、C(シアン)、M(マゼンダ)、K(ブラック)に対応するトナー像を形成する。画像形成ユニット1〜4は、感光体ドラム31、帯電部32、現像部33、及び一次転写ローラー34などを備える電子写真方式の画像形成ユニットである。
【0015】
画像形成ユニット1〜4では、帯電部32により感光体ドラム31が帯電された後、光走査装置6から照射される光により感光体ドラム31に画像データに対応する静電潜像が形成される。その後、感光体ドラム31に形成された静電潜像が現像部33でトナー等の現像剤により現像される。そして、感光体ドラム31各々に形成されたトナー像は、一次転写ローラー34各々により中間転写ベルト5に順次転写される。これにより、中間転写ベルト5には、カラー又はモノクロのトナー像が形成される。その後、中間転写ベルト5のトナー像は、二次転写ローラー7でシートに転写され、定着装置8で溶融されてシートに定着される。
【0016】
次に、光走査装置6について説明する。光走査装置6は、感光体ドラム31上にレーザー光を走査させて感光体ドラム31の表面に画像データに対応する静電潜像を形成する。具体的に、光走査装置6は、図1図5に示されているように、光源61、ポリゴンミラー62、モーター63、fθレンズ64、反射ミラー65、及びこれらが配置される筐体60などを備える。なお、光走査装置6の筐体60の表裏面には、カバー部材が装着されるが、図2図5では、前記カバー部材の記載が省略されている。
【0017】
光源61は、例えばレーザー光を照射するレーザーダイオードである。ポリゴンミラー62は、二つの光源61から出射される二つのレーザー光を反射させる6つの反射面を有し、モーター63により回転可能に軸支されている回転多面境である。なお、ポリゴンミラー62は、光走査部材の一例である。モーター63は、ポリゴンミラー62を回転駆動させる駆動部の一例である。ポリゴンミラー62は、モーター63によって回転駆動されることにより、二つの光源61から照射される二つのレーザー光を異なる方向に走査させる。以下、ポリゴンミラー62によるレーザー光の走査方向を主走査方向(図2における前後方向D3と平行な方向)といい、感光体ドラム31の表面上において主走査方向に直交する方向を副走査方向という。なお、図4に示されているように、筐体60において、ポリゴンミラー62及びモーター63は、反射ミラー65の長手方向中央よりも後方側の位置に配置されている。
【0018】
fθレンズ64は、ポリゴンミラー62により主走査方向に走査されるレーザー光を、被照射体である感光体ドラム31の表面で集光させると共に等速走査させる走査レンズである。反射ミラー65は、ポリゴンミラー62で走査されるレーザー光ごとに対応して複数配置されており、光走査装置6では、レーザー光ごとに対応して三枚の反射ミラーが設けられており、合計で六枚の反射ミラーが設けられている。反射ミラー65各々は、ポリゴンミラー62によってレーザー光が走査される主走査方向に長尺状の反射部材であり、長手方向の両端で筐体60によって支持される。そして、反射ミラー65各々は、fθレンズ64を通過した後のレーザー光を順次反射させて感光体ドラム31の表面に導く。
【0019】
ところで、光走査装置6の筐体60では、反射ミラー65が長手方向の両端に設けられた支持部で支持されるが、その支持部が温度変化によって変形すると、反射ミラー65の反射面の角度が変化することがある。この場合、感光体ドラム31上に走査される光の位置が副走査方向にずれるおそれがある。特に、複数の画像形成ユニット1〜4を備える画像形成装置10では、画像形成ユニット1〜4で形成されるトナー像が重ね合わされて形成されるカラー像に副走査方向の色ずれが生じるおそれがある。
【0020】
これに対し、光走査装置6では、図6図7A、及び図7Bに示されているように、反射ミラー65各々に対応して設けられる第1支持部91及び第2支持部92を備える。第1支持部91は、反射ミラー65の長手方向における一端で反射ミラー65を一点支持する。第2支持部92は、反射ミラー65の長手方向における他端で反射ミラー65を多点支持する。なお、図6は、反射ミラー65を反射面に直交する方向から見た図であり、図7A及び図7Bは、反射ミラー65を側方から見た図である。
【0021】
図6及び図7Aに示されているように、第1支持部91は、反射ミラー65の反射面に接触する一つの突起部911を有している。そして、反射ミラー65の第1支持部91側の端部は、板バネ等の付勢部材93によって第1支持部91側に付勢されることにより、第1支持部91の突起部911によって一点支持されている。このように反射ミラー65を一点支持する第1支持部91では、温度変化などに起因する変形時に反射ミラー65の反射面の角度が変化しにくい一つの突起部911によって反射ミラー65が支持されている。
【0022】
一方、図6及び図7Bに示されているように、第2支持部92は、反射ミラー65の反射面に接触する二つの突起部921を有している。そして、反射ミラー65の第2支持部92側の端部は、板バネ等の付勢部材93によって第2支持部92側に付勢されることにより、第2支持部92の二つの突起部921によって二点支持されている。このように反射ミラー65を二点支持する第2支持部92では、温度変化などに起因する変形時に反射ミラー65の反射面の角度が変化する可能性がある二つの突起部921によって反射ミラー65が支持されている。例えば、温度変化による二つの突起部921の変形量が異なる場合、又は温度変化により第2支持部92の傾きが変化する場合に、反射ミラー65の反射面の角度が変化することがある。
【0023】
そこで、筐体60において、ポリゴンミラー62及びモーター63は、反射ミラー65の長手方向における第1支持部91及び第2支持部92の間で第2支持部92よりも第1支持部91に近い位置に配置されている。このポリゴンミラー62及びモーター63は、温度上昇の原因となるため、第2支持部92は、第1支持部91よりも高温になりにくい位置に配置されていることになる。これにより、光走査装置6において、ポリゴンミラー62及びモーター63の熱によって筐体60に変形が生じる場合でも、第2支持部92の変形が抑制され、反射ミラー65の反射面の角度への影響が抑制される。
【0024】
但し、光走査装置6における反射ミラー65の両端で筐体60の強度に差がない場合には、第1支持部91だけでなく第2支持部92についても温度上昇による変形が生じるおそれがある。これに対し、光走査装置6では、反射ミラー65の長手方向における筐体60の第2支持部側の構造が第1支持部91側の構造に比べて補強されており、第1支持部91及び第2支持部92の強度に差がある。
【0025】
具体的に、図3図5に示されているように、光走査装置6の筐体60には、筐体60を画像形成装置10で三点支持するために用いられる一つの第1固定部71及び二つの第2固定部72が設けられている。第1固定部71は、反射ミラー65の長手方向における第1支持部91側で筐体60の画像形成装置10への固定に使用される。第2固定部72は、反射ミラー65の長手方向における第2支持部92側で筐体60の画像形成装置10への固定に使用される。例えば、第1固定部71及び第2固定部72は、筐体60が画像形成装置10に螺着される際に、ネジが螺合される雌ネジが形成された開口部である。なお、第1固定部71及び第2固定部72を用いた固定手法はこれに限らない。
【0026】
このように構成された第1固定部71及び第2固定部72を用いて光走査装置6が画像形成装置10に固定されると、光走査装置6の筐体60は、第2支持部92側で二点支持され、第1支持部91側で一点支持される。従って、光走査装置6の筐体60における第2支持部92側の強度が第1支持部91側の強度に比べて強くなり、温度変化などに起因する第2支持部92側の変形が抑制される。
【0027】
また、図2図5に示されているように、光走査装置6の筐体60には、反射ミラー65の長手方向における筐体60の第2支持部92側の構造を第1支持部91側の構造に比べて補強する補強部80が設けられている。具体的に、補強部80は、反射ミラー65の長手方向における第2支持部92側の端部近傍において、筐体60の左右方向に亘って配置された金属板である。そして、補強部80は、例えば複数のネジ81によって筐体60の左右方向における複数の箇所で筐体60に螺着される。これにより、筐体60における反射ミラー65の長手方向において第2支持部92側の端部が補強され、温度変化などに起因する第2支持部92側の変形が抑制される。
【0028】
以上説明したように、光走査装置6では、光走査装置6の画像形成装置10への固定構造と補強部80との双方により、筐体60における第2支持部92側の強度が第1支持部91側に比べて強くなるように補強されている。換言すれば、筐体60の第1支持部91側は、第2支持部92側に比べて変形しやすい構造となっている。そのため、例えば温度変化などにより筐体60が変形する場合には、第1支持部91側の変形により第2支持部92側の変形が抑制され、反射ミラー65の反射面の角度変化が抑制される。従って、画像形成装置10では、画像形成ユニット1〜4によって形成されるカラー像の副走査方向の色ずれが抑制される。
【0029】
なお、補強部80の形状は、第2支持部92側の構造が補強される構造であれば、図3に示される形状に限らない。例えば、補強部80の左右両端が、二つの第2固定部72の位置まで延長されると共に、その補強部80における二つの第2固定部72に対応する位置に開口が設けられていることも他の実施形態として考えられる。これにより、二つの第2固定部72を用いて筐体60が画像形成装置10に固定される際に、補強部60を共に固定することが可能となり、筐体60の第2支持部92側の強度をより高めることが可能となる。
【0030】
また、光走査装置6の筐体60には複数の反射ミラー65が設けられるが、その全ての反射ミラー65について、第1支持部91及び第2支持部92による支持構造が統一されている必要はない。例えば、画像形成ユニット1〜4のうち一つの画像形成ユニットに照射されるレーザー光を反射させる三つの反射ミラー65のうち一つ又は二つの反射ミラー65と残りの反射ミラー65との間で第1支持部91及び第2支持部92の配置が反対であることが考えられる。例えば、前記三つの反射ミラー65のいずれかの反射面の角度が調整可能な調整機構が光走査装置6の筐体60において、補強部80が設けられている側の端部に配置されることがある。この場合、前記調整機構によって反射面の角度が調整される反射ミラー65については、補強部80側の端部が第1支持部91によって支持され、他端が第2支持部92によって支持されることが考えられる。
【0031】
さらに、本実施形態では、複数の画像形成ユニット1〜4を備えるカラー対応の画像形成装置10を例に挙げて説明したが、本発明に係る画像形成装置は、一つの画像形成ユニットを備えるモノクロ対応の画像形成装置にも適用可能である。モノクロ対応の画像形成装置においても、光走査装置6の反射ミラー65の反射面の傾きが、画像形成時における副走査方向における画像の位置ずれの原因となる。そのため、このようなモノクロ対応の画像形成装置においても、光走査装置6における反射ミラー65の反射面の角度変化が抑制されることにより、画像形成時における副走査方向の画像の位置ずれが抑制される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7A
図7B