(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記リーダライタは、動作開始時又は電源投入時に、前記メモリに書き込まれていないことを示すフラグに対応する前記顔画像データを、前記メモリに書き込むことを特徴とする請求項1に記載の撮影装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
可搬型記憶媒体にMOやCD−ROM等の光磁気ディスクや光ディスクが使用される場合、ディスクドライブ装置によりデータの書き込みが行われるため、データの書き込み途中に記憶媒体が取り出されることはなかった。
【0006】
しかし、可搬型記憶媒体にUSBメモリやメモリカード等のフラッシュメモリが使用される場合、これらの記憶媒体はデータ書き込み機構から手動で容易に抜き取ることができる。そのため、データの書き込み途中に誤って抜かれ、データ破壊が発生した可搬型記憶媒体がIDカード発行センターへ搬送されると、IDカード発行センターでは顔画像データの取得が出来ず、撮影装置側でバックアップしてある顔画像データを、再度、可搬型記憶媒体に格納して搬送することになり、IDカードの発行に時間がかかっていた。
【0007】
本発明は、このような課題を解決し得るIDカード作製システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様による撮影装置は、作成装置がカード基板に顔画像を形成してIDカードを作成するために用いる顔画像データを可搬型のメモリに書き込む撮影装置であって、IDカード利用者を撮影して前記顔画像データを生成する撮影部と、前記顔画像データを記憶する記憶部と、前記記憶部に記憶されている前記顔画像データを前記メモリに書き込むリーダライタと、前記リーダライタのメモリ挿入口に設けられたカバーと、前記カバーの開閉を検知する開閉センサと、を備え、前記リーダライタは、前記開閉センサにより前記カバーが開かれたことが検知された場合は、前記メモリへの前記顔画像データの書き込みを停止することを特徴とする。
【0009】
本発明の一態様による撮影装置は、前記リーダライタは、前記メモリから、前記メモリを識別するラベルを読み出し、前記記憶部は、前記顔画像データが書き込まれたメモリのラベルを記憶することを特徴とする。
【0010】
本発明の一態様による撮影装置は、前記記憶部は、前記顔画像データが前記メモリに書き込まれたか否かを示すフラグを記憶することを特徴とする。
【0011】
本発明の一態様による撮影装置は、前記リーダライタは、前記メモリのクローズ処理を行う前に、前記メモリに書き込まれていないことを示すフラグに対応する前記顔画像データを、前記メモリに書き込むことを特徴とする。
【0012】
本発明の一態様による撮影装置は、前記リーダライタは、動作開始時又は電源投入時に、前記メモリに書き込まれていないことを示すフラグに対応する前記顔画像データを、前記メモリに書き込むことを特徴とする。
【0013】
本発明の一態様による撮影装置は、前記カード利用者のカード発行申請書をスキャンして申請書画像を作成するスキャナをさらに備え、前記記憶部は、前記顔画像データと関連付けて前記申請書画像を記憶し、前記リーダライタは、前記顔画像データとともに前記申請書画像を前記メモリに書き込むことを特徴とする。
【0014】
本発明の一態様による撮影装置は、前記リーダライタは、前記メモリへのデータ書き込み中に前記開閉センサにより前記カバーが開けられたことが検知された場合、データの書き込みを中止し、前記メモリ内の書き込み中のデータを破棄することを特徴とする。
【0015】
本発明の一態様によるIDカード作成システムは、前記撮影装置と、IDカードを作成する作成装置とを備えるIDカード作成システムであって、前記作成装置は、前記撮影装置により前記顔画像データが書き込まれた前記メモリから前記顔画像データを読み出す読み出し部と、前記IDカード利用者についてIDカードの発行可否を判断するホストコンピュータと、前記顔画像データを用いてカード基板に前記IDカード利用者の顔画像を形成するとともに、前記カード基板に前記IDカード利用者の個人情報を印字してIDカードを出力するプリンタと、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、メモリ挿入部にカバーを設け、カバーが閉じられているときに顔画像データをメモリに書き込むため、データ破壊が発生したメモリがIDカード発行センターへ搬送されることを防止できる。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0019】
図1に本発明の実施形態に係るIDカード作成システムの概略構成を示す。IDカード作成システムは、顔画像データを生成する撮影装置100と、顔画像及び個人情報が印字されたIDカードを作成する作成装置200とを備えている。作成装置200は、IDカード発行センターに設置され、撮影装置100は発行センターとは別の場所に設置されている。撮影装置100から作成装置200への顔画像データの転送は可搬型のメモリ300により行われる。すなわち、撮影装置100で生成された顔画像データがメモリ300に格納され、このメモリ300がIDカード発行センターへ搬送される。
【0020】
メモリ300には、USBメモリやメモリカードの取り外しが容易な小型リムーバブルメディア(Removable media)が使用される。本実施形態では、メモリ300にUSBメモリを用いる例について説明し、以下ではUSBメモリ300と称する。
【0021】
図1に示すように、作成装置200は、リーダライタ202、記憶部204、ホストコンピュータ206、プリンタ208、及び制御部210を有する。
【0022】
リーダライタ202は、USBメモリ300に保存されているカード利用者(カード発行申請者)の顔画像データやID番号、カード発行申請書画像等を読み出し、記憶部204に格納する。
【0023】
記憶部204は、例えばハードディスクドライブであり、リーダライタ202がUSBメモリ300から読み出した顔画像データや、カード利用者の個人情報を記憶している。
【0024】
制御装置210は、カード利用者からカード発行申請があった場合に、ホストコンピュータ206に照会要求を送信する。ホストコンピュータ206からの照会結果(回答)がカード発行を許可するものであった場合、制御装置210は、カード利用者の顔画像データ及び個人情報を記憶部204から取り出して、プリンタ208へ送信する。
【0025】
プリンタ208は、受信した顔画像データ及び個人情報に基づいて、カード基板にカラー顔画像を形成したり、文字を印字したりする。その後、プリンタ208は、カード基板にフィルム状の保護シートを貼り合わせて、IDカードを出力する。
【0026】
図1に示すように、撮影装置100は、制御部102、記憶部104、リーダライタ106、開閉センサ110、照明部112、撮影部114、スキャナ118、表示部120、及び操作部122を備え、カード利用者の顔画像データを生成し、顔画像データ、カード利用者のID番号、カード発行申請書の内容等をUSBメモリ300に書き込む。
【0027】
図2は撮影装置100の外観斜視図である。
図2に示すように、表示部120、操作部122、及び撮影部114が、筐体101の上面101Aに設けられている。
【0028】
表示部120は、例えば液晶ディスプレイである。操作部122は、例えばキーボード、マウス、ボタン等で構成され、各種情報や指示を入力できるようになっている。表示部120及び操作部122としてタッチパネルを使用してもよい。
【0029】
筐体101の上面101Aは、表示部120側の前方縁101aと、表示部120と反対側の後方縁101bとを有する矩形状になっている。撮影装置100の操作員は筐体101の前方縁101a側に立ち、被写体人物(カード利用者)は筐体101の後方縁101b側に座る。
【0030】
撮影部114は、例えば、デジタルカメラやビデオカメラであり、操作部122を介して、撮影の開始や終了を指示することができる。撮影部114は、カード利用者の顔部位を撮影して、顔画像データを生成する。生成された顔画像データは、表示部120に表示することができる。
【0031】
また、筐体101上方に照明部112が設けられている。照明部112は、撮影部122の撮影時に、被写体人物に対して照明光を照射する。照明部112は下端両側に取付けられた一対の支柱116により支持されている。
【0032】
筐体101の側面のうち、表示部120側(操作員側)の側面101Bには、USBメモリ300に対して顔画像データ等を書き込むリーダライタ106のUSB挿入口と、このUSB挿入口を覆うカバー108が設けられている。カバー108の開閉が、カバー開閉センサ110により検知されるようになっている。カバー108には窓108aが設けられており、USB挿入口にUSBメモリ300が挿入されているか否かを視認できるようになっている。
【0033】
USBメモリ300には、USBメモリを一意に特定するラベル(識別情報)が付されており、リーダライタ106は、USB挿入口にUSBメモリ300が挿入されると、このUSBメモリ300のラベルを読み取る。
【0034】
スキャナ118(
図2には図示せず)は、カード利用者から提出されたカード発行の申請書を読み取り、申請書画像を生成する。また、OCR(Optical Character Recognition:光学文字認識)機能を有するスキャナを用いて、申請書からカード利用者のID番号を取得してもよい。
【0035】
記憶部104は、例えばハードディスク装置であり、カード利用者のID番号、撮影日付、撮影部114により生成された顔画像データ、及びスキャナ118により生成された申請書画像データを含む画像情報を格納する。また、記憶部104は、この画像情報がUSBメモリ300へ書き込まれたか否かを示す書き込みステータス情報を格納する。
【0036】
記憶部104のデータ記憶形式の一例を
図3に示す。書き込みステータス情報は、USBメモリ300のラベル及び書き込み完了フラグを含む。書き込み完了フラグが“1”の場合はUSBメモリ300への画像情報の書き込みが完了したことを示し、書き込み完了フラグが“0”の場合はUSBメモリ300への画像情報の書き込みが完了していないことを示す。書き込みステータス情報に含まれるラベルは、画像情報が書き込まれたUSBメモリ300のラベルを示す。
【0037】
なお、書き込みステータス情報にUSBメモリ300のラベルが記載され、かつ書き込み完了フラグが“0”の場合(
図3の撮影No.6、7)は、撮影処理中又はデータ書き込み中にカバー108が開かれ、USBメモリ300に画像情報が正常に書き込まれていない可能性があることを示している。
【0038】
また、書き込みステータス情報にUSBメモリ300のラベルが記載されていない場合(
図3の撮影No.8〜10)は、USBメモリ300をリーダライタ106のUSB挿入口に挿入せずに撮影処理を行い、画像情報を記憶部104に保存し、USBメモリ300への書き込みは行われなかったことを示している。
【0039】
撮影装置100は、画像情報をUSBメモリ300に書き込むとともに記憶部104に画像情報(バックアップ)を保存しておく“通常モード”と、USBメモリ300を使用せずに、画像情報を記憶部104に保存しておく“内部メモリ記録モード”の2種類の動作モードを有している。
図3の撮影No.8〜10は“内部メモリ記録モード”に対応する。
【0040】
制御部102は、撮影装置100の各部の動作制御及びデータ転送制御を行う。制御部102は、例えば、CPU(中央演算処理装置)がプログラムを実行することで実現される。CPUや記憶部104を備えたコンピュータが筐体101内に収納されている。
【0041】
次に、このような撮影装置100を用いたUSBメモリ300への画像情報の書き込み方法を、
図4に示すフローチャートを用いて説明する。なお、
図4は、“通常モード”における動作中に、カバー108が閉じられたままであった場合のフローを示している。
【0042】
(ステップS101)撮影装置100の動作が開始し、USBメモリ300の挿入の待ち受け状態となる。USBメモリ300がUSB挿入口に挿入された場合はステップS102へ進み、挿入されていない場合はステップS106へ進む。
【0043】
(ステップS102)カバー開閉センサ110によりカバー108が閉じられたことが検知された場合は、ステップS103へ進み、検知されていない場合はステップS106へ進む。
【0044】
(ステップS103)USBメモリ300のオープン処理が行われる。例えば、データ転送に必要なパイプのオープン処理が行われる。
【0045】
(ステップS104)挿入されたUSBメモリ300が正常であればステップS105へ進み、正常でない場合はステップS107へ進む。
【0046】
(ステップS105)“通常モード”での撮影前処理が行われる。具体的には、記憶装置104のデータベースに撮影日が登録される。また、挿入されたUSBメモリ300からラベルが読み出され、書き込みステータス情報のUSBメモリラベルに記録される。
【0047】
(ステップS106)USBメモリ300を挿入し、カバー108を閉じることを指示する内容が表示部120に表示される。
【0048】
(ステップS107)USBメモリ300を使用しない“内部メモリ記録モード”で処理を行う場合はステップS108へ進み、行わない場合は別のUSBメモリを挿入することを指示する内容を表示部120に表示し、ステップS101に戻る。
【0049】
(ステップS108)“内部メモリ記録モード”での撮影前処理が行われる。具体的には、記憶装置104のデータベースに撮影日が登録される。また、書き込みステータス情報の書き込み完了フラグに“0”が記載され、USBメモリラベルは空欄になる。
【0050】
(ステップS109)カード利用者のID番号を、操作部122を用いて入力する。入力されたID番号は記憶装置104に登録される。
【0051】
(ステップS110)スキャナ118によりカード利用者から提出されたカード発行の申請書を読み取り、申請書画像を生成する。生成された申請書画像は記憶装置104に格納され、カード利用者のID番号と関連付けられる。
【0052】
スキャナ118のOCR機能により、申請書からカード利用者のID番号を取得できる場合は、ステップS109を省略してもよい。
【0053】
(ステップS111)撮影部114がカード利用者の顔部位を撮影して、顔画像データを生成する。生成された顔画像データが、表示部120に表示される。
【0054】
(ステップS112)表示部120に表示された画像を承諾する場合は、操作部122の決定ボタンを押す。これにより、ステップS113に進む。一方、再撮影を行う場合は、操作部122の再撮影ボタンを押す。これにより、ステップS111に戻る。
【0055】
(ステップS113)顔画像データが記憶装置104に格納され、カード利用者のID番号と関連付けられる。
【0056】
(ステップS114)“通常モード”である場合はステップS115へ進み、“内部メモリ記録モード”である場合はステップS116へ進む。
【0057】
(ステップS115)記憶装置104に格納されているカード利用者のID番号、撮影日付、顔画像データ、及び申請書画像データを含む画像情報がUSBメモリ300に書き込まれる。また、この画像情報に対応する記憶装置104内の書き込みステータス情報の書き込み完了フラグが“1”になる。このことにより、この画像情報がUSBメモリ300に書き込み済であることが分かる。
【0058】
(ステップS116)記憶装置104に格納されているカード利用者のID番号、撮影日付、顔画像データ、及び申請書画像データを含む画像情報に対応する書き込みステータス情報の書き込み完了フラグが“0”になる。このことにより、この画像情報がUSBメモリ300に書き込まれていないことが分かる。
【0059】
(ステップS117)カード発行を申請するカード利用者がさらにいる場合はステップS109に戻る。すべてのカード発行申請者の撮影が終了した場合はステップS118へ進む。
【0060】
(ステップS118)USBメモリ300のクローズ処理が行われる。例えば、データ転送に必要なパイプがクローズ状態になる。これにより、USB挿入口からUSBメモリ300を正常に取り外せるようになる。
【0061】
その後、取り外されたUSBメモリ300はIDカード発行センターに搬送され、作成装置200のリーダライタ202に挿入される。リーダライタ202によりUSBメモリ300から読み出された画像情報が、記憶部204に格納される。ホストコンピュータ206がカード発行を許可すると、顔画像データ及び個人情報が記憶部204から取り出され、プリンタ208へ送信される。プリンタ208は、顔画像データ及び個人情報を用いてカード基板に顔画像や文字を印字して、IDカードを作成する。
【0062】
図4は、“通常モード”における動作中に、カバー108が閉じられたままであった場合のフローを示しているが、カバー開閉センサ110によりカバー108が開けられたことが検知された場合、USBメモリ300に正常にデータが書き込まれていない可能性があるため、ステップS115では書き込み完了フラグを“0”にする。USBメモリ300への書き込み中に、カバー108が開けられたことが検知された場合は、USBメモリ300内の書き込み途中のデータは破棄される。また、カバー108が開いていることを表示部120に表示し、オペレータに報知する。
【0063】
以後、カバー開閉センサ110によりカバー108が閉じられたことが検知されるまでは、各カード利用者の書き込みステータス情報の書き込み完了フラグを“0”にし、USBメモリ300へのデータ書き込みは行わない。そして、カバー開閉センサ110によりカバー108が閉じられたことが検知された後は、USBメモリ300への書き込みを再開し、書き込みステータス情報の書き込み完了フラグを“1”にする。
【0064】
カバー108が開けられたことが検知された場合、撮影装置100は、USBメモリ300のクローズ処理を行う前に、書き込み完了フラグが“0”となっている書き込みステータス情報に対応する画像情報をUSBメモリ300に書き込む。
【0065】
図5は、1人目〜3人目のカード利用者の撮影・データ転送時はカバー108が閉じられており、4人目のカード利用者の撮影・データ転送時にカバー108が開けられたことが検知され、6人目のカード利用者の撮影・データ転送前にカバー108が閉じられたことが検知された場合の記憶部104内のデータの例を示している。
【0066】
撮影装置100は、USBメモリ300のクローズ処理を行う前に、書き込み完了フラグが“0”となっている書き込みステータス情報に対応する画像情報、すなわち4人目のカード利用者の画像情報及び5人目のカード利用者の画像情報をUSBメモリ300に書き込む。USBメモリ300への画像情報の書き込み後、書き込み完了フラグは“0”から“1”に書き換えられる。
【0067】
なお、書き込み完了フラグが“0”となっている書き込みステータス情報に対応する画像情報をUSBメモリに書き込む場合、挿入されているUSBメモリのラベルと、書き込みステータス情報のラベルとを比較することが好ましい。カバー108を開けた際にUSBメモリが取り外され、別のUSBメモリが挿入された可能性があるためである。
【0068】
比較結果が一致しない場合は、その旨を表示部120に表示し、挿入されているUSBメモリに画像情報を書き込むか否かをオペレータに選択させることが好ましい。挿入されているUSBメモリにこのまま画像情報を書き込む場合、記憶部104内の書き込みステータス情報のラベルは書き換えられる。
【0069】
このように、本実施形態によれば、カバー108が開けられUSBメモリ300に触れたりすることでUSBメモリ300へ正常に書き込まれなかった可能性のある画像情報を検出し、USBメモリ300に正しく書き込む(新規保存又は上書き保存する)ことができ、破損データを保存したUSBメモリ300が発行センターに搬送されることを防止できる。
【0070】
撮影装置100が“内部メモリ記録モード”で動作していた場合、処理の終了後には、
図3の撮影No.8〜10のような、書き込みステータス情報に、USBメモリのラベルが記載されておらず、かつ書き込み完了フラグが“0”のデータが記憶部104に残る。この場合、撮影装置100の次回の動作開始時(例えば電源投入時)に
図6のフローチャートに示すような処理が行われる。
【0071】
(ステップS201)USBメモリへの書き込みが行われていないデータが記憶部104に存在していることが表示部120に表示される。このデータをUSBメモリに書き込む場合はステップS202に進む。
【0072】
(ステップS202)操作部122を介して、書き込み未完了データのUSBメモリへの書き込みが指示されると、USBメモリ300の挿入の待ち受け状態となる。USBメモリ300がUSB挿入口に挿入された場合はステップS203へ進み、挿入されていない場合はステップS204へ進む。
【0073】
(ステップS203)カバー開閉センサ110によりカバー108が閉じられたことが検知された場合は、ステップS205へ進み、検知されていない場合はステップS204へ進む。
【0074】
(ステップS204)USBメモリ300を挿入し、カバー108を閉じることを指示する内容が表示部120に表示される。
【0075】
(ステップS205)USBメモリ300のオープン処理が行われる。例えば、データ転送に必要なパイプのオープン処理が行われる。また、挿入されたUSBメモリ300からラベルが読み出される。
【0076】
(ステップS206)記憶部104に保存されている書き込み完了フラグが“0”となっている画像情報がUSBメモリ300に書き込まれる。画像情報の書き込み後、記憶部104の書き込みステータス情報には、ステップS205で読み出されたラベルが記録され、書き込み完了フラグが“1”となる。
【0077】
(ステップS207)USBメモリ300のクローズ処理が行われる。例えば、データ転送に必要なパイプがクローズ状態になる。これにより、USB挿入口からUSBメモリ300を正常に取り外せるようになる。
【0078】
このような処理により、“内部メモリ記録モード”で記憶部104に保存されていたデータをUSBメモリ300に書き込むことができる。
【0079】
なお、ステップS206の後、USBメモリ300のクローズ処理を行わずに、
図4のステップS105へ進んでもよい。
【0080】
上記実施形態では、“通常モード”における動作中にカバー108が開けられたことが検知された場合、書き込み完了フラグを“0”にしながら処理を継続していたが、USBメモリ300のクローズ処理を行い、処理を終了してもよい。また、カバー108が開いているため処理を終了することを表示部122に表示し、操作部122を介してオペレータから終了指示を受け付けた場合に、USBメモリ300のクローズ処理を行い、処理を終了してもよい。
【0081】
上記実施形態において、カバー108をロックするロック機構を設け、USB挿入口にUSBメモリ300を挿入してカバー108を閉じてから、USBメモリ300のクローズ処理を行うまでの間(
図4のステップS103〜S118の間)、カバー108をロックするようにしてもよい。これにより、撮影・データ転送時にUSBメモリ300が抜かれたりしてUSBメモリ300内のデータが破損することを防止できる。
【0082】
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。