(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
複数枚の基板を一枚ずつ処理する枚葉式の基板処理装置では、回転状態の基板の上面または下面に向けて処理液が吐出される。基板に着液した処理液は、遠心力を受けて、基板に沿って外方に移動する。これにより、基板の上面または下面の全域に処理液が供給される。
基板に供給される処理液の温度が基板の温度よりも高い場合、供給された処理液の熱が基板によって次第に奪われていくので、基板上での処理液の温度は、処理液が着液する着液位置から遠ざかるに従って低下していく。
【0005】
これとは反対に、基板に供給される処理液の温度が基板の温度よりも低い場合、処理液が基板によって次第に温められるので、基板上での処理液の温度は、着液位置から離れるに従って上昇していく。
このように、処理液と基板とに温度差がある場合、基板上での処理液の温度にばらつきが生じてしまう。そのため、処理液の処理能力が温度に依存する場合には、処理の均一性が低下してしまう。
【0006】
特許文献1の基板処理装置では、基板が保持プレートによって加熱され、供給プレートからの処理液が、加熱された基板に供給される。しかしながら、この基板処理装置では、基板の温度が所定値に達するまで処理液を基板に供給できないので、余分な時間が発生し、基板処理装置のスループット(単位時間当たりの基板の処理枚数)が減少してしまう。
また、特許文献2の基板処理装置では、ウエハおよびキャリアが、温純水槽で加熱された後、高温薬液槽内の高温薬液に浸漬される。しかしながら、この基板処理装置では、高温薬液槽とは別に温純水槽を設ける必要があり、基板処理装置のフットプリント(専有面積)が増加してしまう。
【0007】
そこで、本発明の目的は、処理液と基板との温度差を小さくして、処理の均一性を高めることができる基板処理装置および基板処理方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記目的を達成するための請求項1記載の発明は、複数枚の基板(W)を収容する収容器(C)を保持する収容器保持ユニット(2)と、
室温よりも高温の処理液を基板に供給する処理液供給手段を含み、基板を
室温よりも高温の処理液で処理する処理ユニット(4)と、複数枚の基板が上下に積層された状態で当該複数枚の基板を保持し、保持された複数枚の基板を室温よりも高
、且つ前記処理液供給手段によって基板に供給される処理液よりも高い温度まで加熱する中継ユニット(3、203、303)と、前記収容器保持ユニットと前記中継ユニットとの間で基板を搬送する第1搬送ユニット(IR)と、前記中継ユニットと前記処理ユニットとの間で、基板の温度が室温よりも高い状態で、基板を搬送する第2搬送ユニット(CR)とを
備え、前記中継ユニットによる基板の加熱温度は、基板が前記中継ユニットから前記処理ユニットに搬送される間に低下する基板の温度の分だけ、前記処理液供給手段によって基板に供給される処理液の温度よりも高く設定されている、基板処理装置(1、201、301)である。
処理液供給手段から基板に供給される処理液は、エッチング液などの薬液であってもよいし、温水(室温よりも高温の純水)などのリンス液であってもよいし、薬液およびリンス液以外の液体であってもよい。
【0009】
この構成によれば、複数枚の基板が、第1搬送ユニットによって、収容器保持ユニットから中継ユニットに搬送される。中継ユニットに搬送された基板は、第2搬送ユニットによって、中継ユニットから処理ユニットに搬送される。そして、処理ユニットに搬送された基板は、処理液で処理される。このように、複数枚の基板は、中継ユニットによって、第1搬送ユニットと第2搬送ユニットとの間で中継される。
【0010】
中継ユニットは、複数枚の基板が上下に積層された状態で、当該複数枚の基板を保持する。さらに、中継ユニットは、上下に積層された複数枚の基板を
室温よりも高い温度まで加熱する。したがって、加熱された基板が、
基板の温度が室温よりも高い状態で、中継ユニットから処理ユニットに搬送される。そして、加熱された基板に処理液が供給される。したがって、基板が加熱されない場合よりも、処理液と基板との温度差が小さい。そのため、処理の均一性を高めることができる。
【0011】
さらに、基板は、処理ユニットに搬送される前に加熱されるので、余分な時間(昇温時間)が処理ユニットで発生しない。そのため、基板処理装置のスループット(単位時間当たりの基板の処理枚数)の減少を抑制または防止できる。しかも、基板は、収容器保持ユニットから処理ユニットに至る基板の搬送経路で加熱されるので、基板処理装置のフットプリント(専有面積)の増加を抑制または防止できる。
さらに、中継ユニットは、基板に供給される処理液よりも高い温度まで複数枚の基板を加熱する。室温よりも高温の基板の温度は、基板が中継ユニットから処理ユニットに搬送される間に次第に低下していく。したがって、低下する分だけ基板の加熱温度を高くすれば、処理液が供給される時点での基板の温度を、処理液の温度に近づけることができる。これにより、処理の均一性を高めることができる。
【0012】
請求項2に記載の発明は、前記中継ユニットは、前記第1搬送ユニットから前記第2搬送ユニットに搬送される基板を中継する第1通過ユニット(6、206、306)と、前記第2搬送ユニットから前記第1搬送ユニットに搬送される基板を中継する第2通過ユニット(7、207、307)とを含む、請求項1に記載の基板処理装置である。前記第1通過ユニットは、複数枚の基板を加熱する少なくとも一つの第1加熱ユニット(8、208、308)を含む。
【0013】
この構成によれば、複数枚の基板が、第1搬送ユニットによって、収容器保持ユニットから第1通過ユニットに搬送される。第1通過ユニットに搬送された基板は、第1通過ユニットの第1加熱ユニットによって加熱される。そして、第1通過ユニットで加熱された基板は、第2搬送ユニットによって、第1通過ユニットから処理ユニットに搬送される。処理ユニットに搬送された基板は、予め加熱されているので、処理液によって均一に処理される。
【0014】
また、処理ユニットで均一に処理された基板は、第2搬送ユニットによって、処理ユニットから中継ユニットの第2通過ユニットに搬送される。そして、第2通過ユニットに搬送された基板は、第1搬送ユニットによって、第2通過ユニットから収容器保持ユニットに搬送される。このようにして、未処理の基板が第1通過ユニットに中継され、処理済みの基板が、第2通過ユニットによって中継される。
【0015】
請求項3に記載の発明は、前記第2通過ユニットは、複数枚の基板を加熱する少なくとも一つの第2加熱ユニット(8、208、308)を含む、請求項2に記載の基板処理装置である。
この構成によれば、第1通過ユニットだけでなく、第2通過ユニットも加熱ユニットを備えている。したがって、処理液で処理された基板は、第2通過ユニットの第2加熱ユニットによって加熱される。そして、加熱された基板が、第1搬送ユニットによって、第2通過ユニットから収容器保持ユニットに搬送される。そのため、水分が処理済みの基板に残留していたとしても、この水分は、第2加熱ユニットによる基板の加熱によって蒸発する。これにより、残留水分が基板から除去され、乾燥不良が抑制または防止される。
【0016】
請求項4に記載の発明は、前記中継ユニットは、乾燥状態で基板を加熱する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の基板処理装置である。
この構成によれば、複数枚の基板が乾燥状態で加熱される。すなわち、基板よりも高温の液体が基板に供給されるのでなく、ヒータや熱風等によって乾燥した環境下で基板が加熱される。したがって、基板を加熱した後に基板を乾燥させなくてもよい。そのため、乾燥時間の増加によるスループットの減少を防止できる。さらに、第2搬送ユニットや基板処理装置が、基板に付着している液体によって汚染されることを防止できる。そのため、基板の清浄度を高めることができる。
【0020】
請求項
5に記載の発明は、前記中継ユニットは、基板の各部の温度が基板の中心から遠ざかるに従って高くなるように当該基板を加熱する、請求項
1〜4のいずれか一項に記載の基板処理装置である。
この構成によれば、基板の各部の温度が基板の中心から遠ざかるに従って高くなるように、基板が加熱される。室温よりも高温の基板の温度は、基板が中継ユニットから処理ユニットに搬送される間に次第に低下していく。基板の周縁部(基板の中心を取り囲む環状の部分)の表面積は、基板の中間部(基板の中心を取り囲む周縁部よりも内側の環状の部分)の表面積よりも広く、基板の中間部の表面積は、基板の中央部の表面積よりも広い。したがって、基板の各部の温度は、基板の中心から遠ざかるに従って低下し易い。そのため、基板の各部の温度が基板の中心から遠ざかるに従って高くなるように当該基板を加熱することにより、処理液が基板に供給される時点での基板の温度の均一性を高めることができる。これにより、処理の均一性を高めることができる。
【0021】
請求項
6に記載の発明は、前記第2搬送ユニットを制御することにより、前記中継ユニットから前記処理ユニットまでの基板の搬送時間を制御する搬送時間制御手段(5)をさらに含む、請求項
1〜5のいずれか一項に記載の基板処理装置である。
この構成によれば、中継ユニットから処理ユニットに基板を搬送する第2搬送ユニットが、搬送時間制御手段によって制御される。中継ユニットから処理ユニットまでの基板の搬送時間は、搬送時間制御手段によって制御される。自然冷却の場合、中継ユニットから処理ユニットに搬送される基板の温度は、搬送時間の増加に伴って低下していく。したがって、搬送時間制御手段は、搬送時間を制御することにより、処理液が基板に供給される時点での基板の温度を制御できる。
【0022】
請求項
7に記載の発明は、前記第2搬送ユニットによって保持されている基板の温度を検出する温度検出手段(S1)をさらに含み、前記搬送時間制御手段は、前記温度検出手段の検出値に基づいて前記第2搬送ユニットを制御する、請求項
6に記載の基板処理装置である。
この構成によれば、搬送中の基板の温度が、温度検出手段によって検出される。搬送時間制御手段は、温度検出手段の検出値に基づいて第2搬送ユニットを制御し、中継ユニットから処理ユニットまでの基板の搬送時間を増減させる。すなわち、実際の基板の温度が搬送時間制御手段にフィードバックされ、処理液が基板に供給される時点での基板の温度がより精密に制御される。
【0023】
請求項
8に記載の発明は、複数枚の基板を収容する収容器を保持する収容器保持ユニットから中継ユニットに第1搬送ユニットによって複数枚の基板を搬送する第1搬送工程と、上下に積層された状態で前記中継ユニットによって保持されている複数枚の基板を前記中継ユニットによって室温よりも高い温度まで加熱する加熱工程と、前記中継ユニットによって加熱された基板を、基板の温度が室温よりも高い状態で、前記中継ユニットから処理ユニットに第2搬送ユニットによって搬送する第2搬送工程と、
室温よりも高く且つ前記加熱工程における基板の加熱温度よりも低い温度の処理液を前記処理ユニットに搬送された基板
に供給して、当該基板を処理する処理工程とを含
み、前記加熱工程における基板の加熱温度は、前記第2搬送工程の間に低下する基板の温度の分だけ、前記処理工程において基板に供給される処理液の温度よりも高く設定されている、基板処理方法である。この方法によれば、請求項1の発明に関して述べた効果と同様な効果を奏することができる。
【0024】
なお、この項において、括弧内の英数字は、後述の実施形態における対応構成要素の参照符号を表すものであるが、これらの参照符号により特許を限定する趣旨ではない。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下では、この発明の実施形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る基板処理装置1の模式図である。
図2は、本発明の第1実施形態に係る基板処理装置1の内部を水平方向から見た模式図である。
図1に示すように、基板処理装置1は、半導体ウエハなどの円板状の基板Wを一枚ずつ処理する枚葉式の装置である。基板処理装置1は、複数のキャリアCを保持するロードポート2と、基板Wの受け渡しが行われる中継ユニット3と、基板Wを処理する複数の処理ユニット4とを含む。ロードポート2および処理ユニット4は、水平方向に間隔を空けて配置されている。中継ユニット3は、ロードポート2と処理ユニット4との間で搬送される基板Wの搬送経路上に配置されている。
【0027】
図1に示すように、基板処理装置1は、さらに、ロードポート2と中継ユニット3との間に配置されたインデクサロボットIRと、中継ユニット3と処理ユニット4との間に配置されたセンターロボットCRと、基板処理装置1に備えられた装置の動作やバルブの開閉を制御する制御装置5とを含む。インデクサロボットIRは、ロードポート2に保持されているキャリアCから中継ユニット3に複数枚の基板Wを一枚ずつ搬送し、中継ユニット3からロードポート2に保持されているキャリアCに複数枚の基板Wを一枚ずつ搬送する。同様に、センターロボットCRは、中継ユニット3から処理ユニット4に複数枚の基板Wを一枚ずつ搬送し、処理ユニット4から中継ユニット3に複数枚の基板Wを一枚ずつ搬送する。センターロボットCRは、さらに、複数の処理ユニット4の間で基板Wを搬送する。
【0028】
図1に示すように、インデクサロボットIRは、平面視U字状の2つのハンドHを備えている。各ハンドHは、基板Wを水平な姿勢で支持する。インデクサロボットIRは、ハンドHを水平方向および鉛直方向に移動させる。さらに、インデクサロボットIRは、鉛直軸線まわりに回転(自転)することにより、ハンドHの向きを変更する。複数枚の基板Wを収容する複数のキャリアCは、水平な配列方向D1に配列されている。インデクサロボットIRは、配列方向D1に移動する。受渡位置P1は、インデクサロボットIR、中継ユニット3、およびセンターロボットCRが一直線上に並ぶ位置である。インデクサロボットIRは、任意のキャリアCおよび中継ユニット3にハンドHを対向させる。そして、インデクサロボットIRは、水平方向および鉛直方向のハンドHの移動によって、キャリアCおよび中継ユニット3に基板Wを搬入する搬入動作、およびキャリアCおよび中継ユニット3から基板Wを搬出する搬出動作を行う。
【0029】
同様に、センターロボットCRは、平面視U字状の2つのハンドHを備えている。各ハンドHは、基板Wを水平な姿勢で支持する。センターロボットCRは、ハンドHを水平方向および鉛直方向に移動させる。さらに、センターロボットCRは、鉛直軸線まわりに回転(自転)することにより、ハンドHの向きを変更する。センターロボットCRは、平面視において複数の処理ユニット4に取り囲まれている。センターロボットCRは、任意の処理ユニット4および中継ユニット3にハンドHを対向させる。そして、センターロボットCRは、水平方向および鉛直方向のハンドHの移動によって、処理ユニット4および中継ユニット3に基板Wを搬入する搬入動作、および処理ユニット4および中継ユニット3から基板Wを搬出する搬出動作を行う。
【0030】
図2に示すように、中継ユニット3は、インデクサロボットIRからセンターロボットCRに搬送される基板Wが通過する第1通過ユニット6と、センターロボットCRからインデクサロボットIRに搬送される基板Wが通過する第2通過ユニット7とを含む。第1通過ユニット6は、第2通過ユニット7の下方に配置されている。第1通過ユニット6は、第2通過ユニット7の上方に配置されていてもよい。第1通過ユニット6および第2通過ユニット7は、平面視において重なっている。第1通過ユニット6は、上下方向に積層された複数の加熱ユニット8を含む。同様に、第2通過ユニット7は、上下方向に積層された複数の加熱ユニット8を含む。各加熱ユニット8は、基板Wを水平な姿勢で支持可能である。したがって、第1通過ユニット6および第2通過ユニット7のそれぞれは、複数枚の基板Wが水平な姿勢で間隔を空けて上下方向に積層された状態で、当該複数枚の基板Wを支持可能である。
【0031】
図3は、本発明の第1実施形態に係る処理ユニット4の内部を水平方向から見た模式図である。
処理ユニット4は、基板Wを一枚ずつ処理する枚葉式のユニットである。処理ユニット4は、箱形のチャンバー9と、チャンバー9内で基板Wを水平に保持して基板Wを通る鉛直な回転軸線A1まわりに回転させるスピンチャック10と、スピンチャック10に保持されている基板Wに薬液を供給する薬液ノズル11と、スピンチャック10に保持されている基板Wにリンス液を供給するリンス液ノズル12とを含む。
【0032】
スピンチャック10は、基板Wを水平に保持して当該基板Wの中心を通る鉛直な回転軸線A1まわりに回転可能な円盤状のスピンベース13と、このスピンベース13を回転軸線A1まわりに回転させるスピンモータ14とを含む。スピンチャック10は、基板Wを水平方向に挟んで当該基板Wを水平に保持する挟持式のチャックであってもよいし、非デバイス形成面である基板Wの裏面(下面)を吸着することにより当該基板Wを水平に保持するバキューム式のチャックであってもよい。
【0033】
薬液ノズル11は、薬液バルブ15およびヒータH1が介装された薬液配管16に接続されている。薬液バルブ15が開かれると、ヒータH1によって温度調節された室温(たとえば25℃)よりも高温の薬液が、基板Wの上面に向けて薬液ノズル11から吐出される。薬液ノズル11は、固定された状態で基板Wの上面中央部に向けて薬液を吐出する固定ノズルであってもよいし、基板Wの上面に対する薬液の着液位置が中央部と周縁部との間で移動するように移動しながら薬液を吐出するスキャンノズルであってもよい。薬液ノズル11に供給される薬液は、硫酸、酢酸、硝酸、塩酸、フッ酸、アンモニア水、過酸化水素水、有機酸(たとえばクエン酸、蓚酸など)、有機アルカリ(たとえば、TMAH:テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイドなど)、界面活性剤、腐食防止剤のうちの少なくとも1つを含む液であってもよい。
【0034】
薬液ノズル11に供給される薬液の具体例は、SPM(H
2SO
4とH
2O
2とを含む混合液)、SC1(NH
4OHとH
2O
2とを含む混合液)、およびフッ酸(フッ化水素酸)のいずれかである。これらの薬液は、液温に応じて処理能力が変化する薬液の一例である。薬液ノズル11に供給されるSPMの温度は、たとえば120℃であり、薬液ノズル11に供給されるSC1の温度は、たとえば80℃であり、薬液ノズル11に供給されるフッ酸の温度は、たとえば30℃である。これらの温度は一例であるから、当然、前述の温度とは異なる温度の薬液が薬液ノズル11に供給されてもよい。
【0035】
リンス液ノズル12は、リンス液バルブ17が介装されたリンス液配管18に接続されている。リンス液バルブ17が開かれると、リンス液が、基板Wの上面に向けてリンス液ノズル12から吐出される。リンス液ノズル12は、固定ノズルであってもよいし、スキャンノズルであってもよい。リンス液ノズル12に供給されるリンス液は、純水(脱イオン水:Deionzied Water)、炭酸水、電解イオン水、水素水、オゾン水、および希釈濃度(たとえば、10〜100ppm程度)の塩酸水のいずれであってもよい。
【0036】
制御装置5は、センターロボットCRによって処理ユニット4内に基板Wを搬送させる。制御装置5は、基板Wがスピンチャック10に保持された後、スピンチャック10によって基板Wを回転させる。その後、制御装置5は、薬液バルブ15を開いて、薬液ノズル11から回転状態の基板Wの上面に向けて薬液を吐出させる(薬液供給工程)。基板Wの上面に着液した薬液は、基板Wの回転による遠心力を受けて、基板W上を外方に広がる。これにより、基板Wの上面全域に薬液が供給される。制御装置5は、薬液ノズル11からの薬液の吐出を停止させた後、リンス液バルブ17を開いて、リンス液ノズル12から回転状態の基板Wの上面に向けてリンス液を吐出させる(リンス液供給工程)。これにより、基板Wの上面全域にリンス液が供給され、基板W上の薬液が洗い流される。制御装置5は、リンス液ノズル12からのリンス液の吐出を停止させた後、スピンチャック10によって基板Wを高速(たとえば、数千rpm)で回転させる(乾燥工程)。これにより、基板W上の液体が基板Wの周囲に振り切られ、基板Wが乾燥する。制御装置5は、基板Wの回転を停止させた後、センターロボットCRによって処理ユニット4内から基板Wを搬出させる。
【0037】
図4Aは、本発明の第1実施形態に係る加熱ユニット8の内部を水平方向から見た模式図である。
図4Bは、本発明の第1実施形態に係る加熱ユニット8の内部を上方から見た模式図である。
図4Aに示すように、加熱ユニット8は、基板Wを支持した状態で加熱するホットプレート19と、ホットプレート19を収容する箱形のハウジング20と、ハウジング20の2つの開口部20a、20bをそれぞれ覆う第1扉21および第2扉22と、ハウジング20に対して第1扉21および第2扉22を移動させる開閉アクチュエータ23とを含む。加熱ユニット8は、さらに、ホットプレート19の上方で基板Wを支持する複数の昇降ピン24と、複数の昇降ピン24に連結された連結部材25と、連結部材25を昇降させる昇降アクチュエータ26とを含む。基板Wは、第1開口部20aおよび第2開口部20bの一方を通じてハウジング20内に搬入され、第1開口部20aおよび第2開口部20bの他方を通じてハウジング20内から搬出される。
【0038】
図4Bに示すように、ホットプレート19は、基板Wを水平に支持する円板状の支持部材27と、支持部材27に内蔵されたヒータ28とを含む。支持部材27は、水平な姿勢でハウジング20内に配置されている。基板Wは、支持部材27によって下から支持される。基板Wおよび支持部材27は、平面視において重なり合う。支持部材27の外径は、基板Wの外径よりも大きい。支持部材27の外径は、基板Wの外径以下であってもよい。基板Wは、支持部材27によって支持されている状態で、支持部材27内に配置されたヒータ28によって加熱される。ヒータ28は、基板Wの周縁部に対向する位置だけに配置されている。基板Wの周縁部は、室温よりも高温のヒータ28によって積極的に加熱され、周縁部よりも内側の部分は、熱伝導によって間接的に加熱される。ホットプレート19による基板Wの加熱温度(ヒータ28の温度)は、制御装置5(
図1参照)によって制御される。
【0039】
ヒータ28は、基板Wの全域に対向する位置に配置されていてもよいし、基板Wの一部だけに対向する位置に配置されていてもよい。たとえば、
図4Aおよび
図4Bに示すように基板Wの周縁部に対向する位置だけにヒータ28が配置されていてもよいし、基板Wの中央部に対向する位置だけにヒータ28が配置されていてもよい。ヒータ28が基板Wの全域に対向する位置に配置されている場合、基板Wの全域がヒータ28によって積極的に加熱される。その一方で、ヒータ28が基板Wの一部だけに対向する位置に配置されている場合、基板Wの一部だけが積極的に加熱され、基板Wの残りの部分は、熱伝導によって間接的に加熱される。
【0040】
ヒータ28が基板Wの全域に対向する位置に配置されている場合、温度を個別に設定できる複数のヒータ28が支持部材27に内蔵されていてもよい。たとえば、基板Wの周縁部を加熱する周縁ヒータと、基板Wの中間部を加熱する中間ヒータと、基板Wの中央部を加熱する中央ヒータとが、支持部材27に内蔵されていてもよい。この場合、制御装置5は、周縁ヒータ、中間ヒータ、および中央ヒータの温度を異ならせることにより、基板Wの周縁部、中間部、および中央部を異なる温度で加熱できる。また、制御装置5は、周縁ヒータ、中間ヒータ、または中央ヒータだけを発熱させることにより、基板Wの周縁部、中間部、または中央部だけを積極的に加熱できる。当然、制御装置5は、周縁ヒータ、中間ヒータ、および中央ヒータの温度を等しくすることにより、基板Wの全域を均一な温度で加熱できる。
【0041】
図4Aに示すように、ハウジング20は、ホットプレート19が配置されたハウジング20の内部に連なる2つの開口部20a、20bを有している。第1開口部20aは、インデクサロボットIRの受渡位置P1(
図1参照)に対向する位置に配置されており、第2開口部20bは、センターロボットCRに対向する位置に配置されている。ハウジング20の2つの開口部20a、20bは、ハウジング20の内部を介して水平に対向している。第1開口部20aは、インデクサロボットIRのハンドHがハウジング20内に基板Wを搬入する搬入口であり、インデクサロボットIRのハンドHがハウジング20内から基板Wを搬出する搬出口でもある。同様に、第2開口部20bは、センターロボットCRのハンドHがハウジング20内に基板Wを搬入する搬入口であり、センターロボットCRのハンドHがハウジング20内から基板Wを搬出する搬出口でもある。
【0042】
図4Aに示すように、第1扉21および第2扉22は、ハウジング20に取り付けられている。第1扉21および第2扉22は、それぞれ、第1開口部20aおよび第2開口部20bを覆っている。第1扉21は、第1開口部20aが閉じられる閉位置(実線の位置)と、第1開口部20aが開かれる開位置(二点鎖線の位置)との間で、ハウジング20に対して移動可能である。同様に、第2扉22は、第2開口部20bが閉じられる閉位置と、第2開口部20bが開かれる開位置との間で、ハウジング20に対して移動可能である。第1扉21は、上下または左右に延びる軸線を中心に揺れ動くスイング式の扉であってもよいし、上下または左右に平行移動可能なスライド式の扉であってもよいし、上下または左右に折り畳み可能なアコーディオン式の扉であってもよい。第2扉22についても同様である。
【0043】
制御装置5は、開閉アクチュエータ23を制御することにより、第1扉21および第2扉22をハウジング20に対して移動させる。開閉アクチュエータ23は、第1扉21を移動させることにより第1開口部20aを開閉し、第2扉22を移動させることにより第2開口部20bを開閉する。制御装置5は、基板Wの搬入および搬出が行われるとき以外は、第1開口部20aおよび第2開口部20bを閉じている。したがって、ホットプレート19の熱がハウジング20の外に逃げにくい。そのため、基板Wは、ハウジング20内で効率的に加熱される。
【0044】
図4Aに示すように、複数の昇降ピン24は、上下方向に延びている。各昇降ピン24の下端は、ハウジング20の外に配置されている。連結部材25の下端は、各昇降ピン24の下端に連結されている。したがって、連結部材25は、ハウジング20の外に配置されている。各昇降ピン24は、連結部材25と共に上下方向に移動する。したがって、昇降アクチュエータ26が、連結部材25を昇降させると、全ての昇降ピン24が上下方向に移動する。昇降アクチュエータ26は、各昇降ピン24の上端が同じ高さに位置する状態で複数の昇降ピン24を一括して昇降させる。
【0045】
図4Aに示すように、複数の昇降ピン24は、ホットプレート19を上下方向に貫通する複数の貫通孔にそれぞれ挿入される。昇降アクチュエータ26は、上位置(二点鎖線位置)と下位置(実線の位置)との間で複数の昇降ピン24を昇降させる。上位置は、各昇降ピン24の上端(先端)がホットプレート19の上面よりも上方に位置する位置であり、下位置は、各昇降ピン24の上端がホットプレート19の上面よりも下方に位置する位置である。
【0046】
基板Wの下面が複数の昇降ピン24に支持されている状態で、昇降アクチュエータ26が、複数の昇降ピン24を上位置から下位置に移動させると、複数の昇降ピン24に支持されている基板Wが、その過程でホットプレート19上に置かれる。一方、基板Wの下面がホットプレート19に支持されている状態で、昇降アクチュエータ26が、複数の昇降ピン24を下位置から上位置に移動させると、ホットプレート19に支持されている基板Wが、その過程で、複数の昇降ピン24に持ち上げられる。
【0047】
ハウジング20内に搬入された基板Wは、インデクサロボットIRまたはセンターロボットCRのハンドHによって、上位置に位置する複数の昇降ピン24の上端に置かれる。その後、昇降アクチュエータ26は、複数の昇降ピン24を上位置から下位置に移動させる。これにより、基板Wが、発熱状態のホットプレート19上に置かれる。昇降アクチュエータ26は、基板Wがホットプレート19によって所定時間加熱された後、複数の昇降ピン24を下位置から上位置に移動させる。これにより、基板Wが、ホットプレート19から複数の昇降ピン24に移動する。そして、上位置に位置する複数の昇降ピン24に支持されている基板Wは、インデクサロボットIRまたはセンターロボットCRのハンドHによって、ハウジング20内から搬出される。
【0048】
図5は、発熱状態のヒータ28を基板Wの周縁部だけに対向させた後の基板Wの中央部、中間部、および周縁部の温度の変化の一例を示すグラフである。
前述のように、ホットプレート19のヒータ28は、基板Wの周縁部に対向する位置だけに配置されている(
図4A参照)。発熱状態のヒータ28を基板Wの周縁部だけに対向させると、基板Wの周縁部に与えられる熱量が最も大きいので、基板Wの周縁部の温度が最も高くなり、基板Wの中央部の温度が最も低くなる。そのため、
図5に示すように、基板Wの加熱を停止させた時点(経過時間が零の時点)では、基板Wの周縁部の温度(C)が最も高く、基板Wの中央部(A)の温度が最も低い。
【0049】
図5に示すように、基板Wの各部の温度は、基板Wの周縁部の温度が最も高く、基板Wの中央部の温度が最も低い状態で、基板Wの加熱停止からの時間の経過に伴って低下していく。基板Wの周縁部は、基板Wの中間部よりも表面積が広いので、基板Wの中間部よりも冷めやすい。同様に、基板Wの中間部は、基板Wの中央部よりも冷めやすい。したがって、
図5に示すように、基板W内の複数の地点間で温度差があっても、加熱停止から所定時間が経過すると、基板Wの各部の温度が、概ね同じ温度まで下がり、基板Wの温度が均一になる。その後は、暫くの間この状態が維持される。
【0050】
図6は、本発明の第1実施形態に係る基板処理装置1によって行われる基板Wの処理の一例について説明するための工程図である。以下では、
図1を参照する。
図6については適宜参照する。
制御装置5は、処理レシピ(処理ユニット4での基板Wの処理条件)などを含む予め定められた条件に従って基板処理装置1を制御することにより、複数枚の基板Wを基板処理装置1に処理させる。
【0051】
基板Wが処理されるときには、基板Wをロードポート2から中継ユニット3の第1通過ユニット6に搬送する第1搬送工程が行われる(
図6のステップS1)。具体的には、制御装置5は、インデクサロボットIRによって、ロードポート2に保持されているキャリアC内の基板Wを第1通過ユニット6のいずれかの加熱ユニット8に搬送させる。加熱ユニット8に搬入された基板Wは、ホットプレート19によって加熱される。ホットプレート19の温度は、基板Wに供給される薬液の温度よりも高い温度(たとえば、5〜10℃高い温度)に設定されている。さらに、加熱ユニット8に搬入された基板Wは、基板Wの周縁部の温度が最も高くなるように、基板Wに供給される薬液の温度よりも高い温度まで加熱される(加熱工程)。
【0052】
次に、基板Wを中継ユニット3の第1通過ユニット6から処理ユニット4に搬送する第2搬送工程が行われる(
図6のステップS2)。具体的には、制御装置5は、センターロボットCRによって、第1通過ユニット6内の基板Wをいずれかの処理ユニット4内に搬送させる。前述のように、第1通過ユニット6内の基板Wは、ホットプレート19によって、基板Wに供給される薬液の温度よりも高い温度に加熱されている。したがって、基板Wは、室温よりも高温の状態でセンターロボットCRによって搬送される。第1通過ユニット6から搬出された基板Wの温度は、基板WがセンターロボットCRによって搬送される間に低下していく。
【0053】
第1通過ユニット6での基板Wの加熱温度(以下では、「第1加熱温度」という。)は、処理ユニット4によって薬液が基板Wに供給されたときに、基板Wの温度が均一であり、基板Wの温度が薬液の温度と概ね等しくなるように、第1通過ユニット6から処理ユニット4までの基板Wの搬送時間に基づいて設定されている(
図5中の「処理液供給開始」参照)。たとえば、第1通過ユニット6の加熱ユニット8から処理ユニット4までの距離、すなわち、基板Wの搬送時間は、一定とは限らない。したがって、搬送時間が異なる場合には、基板Wに供給される薬液の温度が等しくても、基板Wは、第1通過ユニット6によって異なる温度で加熱される。
【0054】
次に、基板Wを処理液で処理する処理工程が行われる(
図6のステップS3)。具体的には、制御装置5は、処理ユニット4によって、室温よりも高温の薬液(たとえば、SPM、SC1、およびフッ酸のいずれか)を回転状態の基板Wに供給させる(薬液供給工程)。前述のように、第1加熱温度は、薬液が基板Wに供給されたときに、基板Wの温度が薬液の温度と概ね等しくなるように設定されている。したがって、基板Wの温度と薬液の温度とが概ね等しい状態で、薬液が基板Wに供給される。これにより、基板Wが薬液によって均一に処理される。制御装置5は、基板Wへの薬液の供給を停止させた後、処理ユニット4によって、リンス液(たとえば、純水)を基板Wに供給させる(リンス液供給工程)。これにより、基板W上の薬液が洗い流される。その後、制御装置5は、基板Wを高速回転させることにより、基板Wを乾燥させる(乾燥工程)。
【0055】
次に、基板Wを処理ユニット4から中継ユニット3の第2通過ユニット7に搬送する第3搬送工程が行われる(
図6のステップS4)。具体的には、制御装置5は、センターロボットCRによって、処理ユニット4内の基板Wを第2通過ユニット7のいずれかの加熱ユニット8に搬送させる。加熱ユニット8に搬入された基板Wは、ホットプレート19によって、室温よりも高い温度に加熱される。したがって、前述の乾燥工程で除去しきれなかった水分が基板Wに残留していたとしても、この水分は、ホットプレート19による基板Wの加熱によって蒸発する。これにより、残留水分が基板Wからより確実に除去される。第2通過ユニット7での基板Wの加熱温度(以下では、「第2加熱温度」という。)は、第1加熱温度と等しくてもよいし、第1加熱温度とは異なっていてもよい。第2加熱温度が第1加熱温度よりも高温である場合、残留水分の蒸発がさらに促進される。
【0056】
次に、基板Wを第2通過ユニット7からロードポート2に搬送する第4搬送工程が行われる(
図6のステップS5)。具体的には、制御装置5は、インデクサロボットIRによって、第2通過ユニット7内の基板Wをロードポート2に保持されているいずれかのキャリアCに搬入させる。前述のように、第2通過ユニット7内の基板Wは、ホットプレート19によって、室温よりも高い温度に加熱されている。したがって、基板Wは、室温よりも高温の状態でインデクサロボットIRによって搬送され、室温と概ね等しい温度まで低下した状態でキャリアC内に搬入される。制御装置5は、このような一連の動作を基板処理装置1に繰り返させることにより、複数枚の基板Wを一枚ずつ基板処理装置1に処理させる。
【0057】
以上のように本実施形態では、複数枚の基板Wが、インデクサロボットIRによって、ロードポート2から中継ユニット3に一枚ずつ搬送される。中継ユニット3に搬送された基板Wは、センターロボットCRによって、中継ユニット3から複数の処理ユニット4に一枚ずつ搬送される。そして、処理ユニット4に搬送された基板Wは、処理液で処理される。このように、複数枚の基板Wは、中継ユニット3によって、インデクサロボットIRとセンターロボットCRとの間で中継される。
【0058】
中継ユニット3は、複数枚の基板Wが非接触で上下方向に積層された状態で、当該複数枚の基板Wを保持する。さらに、中継ユニット3は、基板Wに供給される処理液よりも高い温度まで複数枚の基板Wを加熱する。したがって、加熱された基板Wが、中継ユニット3から処理ユニット4に搬送される。そして、自然冷却によって処理液と概ね等しい温度まで冷めた基板Wに処理液が供給される。したがって、基板Wが加熱されない場合よりも、処理液と基板Wとの温度差が小さい。そのため、処理の均一性を高めることができる。
【0059】
さらに、基板Wは、ロードポート2から処理ユニット4に至る基板Wの搬送経路で、処理ユニット4に搬送される前に加熱されるので、余分な時間(昇温時間)が処理ユニット4で発生しない。そのため、基板処理装置1のスループット(単位時間当たりの基板Wの処理枚数)の減少を抑制または防止できる。しかも、基板Wは、基板Wの搬送経路で加熱されるので、基板処理装置1のフットプリント(専有面積)の増加を抑制または防止できる。
【0060】
[第2実施形態]
図7は、本発明の第2実施形態に係る第1通過ユニット206および第2通過ユニット207の内部を水平方向から見た模式図である。この
図7において、前述の
図1〜
図6に示された各部と同等の構成部分については、
図1等と同一の参照符号を付してその説明を省略する。
【0061】
第2実施形態に係る基板処理装置201は、中継ユニットを除き、第1実施形態に係る基板処理装置1と同様の構成を備えている。すなわち、基板処理装置201は、第1実施形態に係る中継ユニット3に代えて、基板Wの受け渡しが行われる中継ユニット203を含む。
中継ユニット203の第1通過ユニット206は、熱風によって複数枚の基板Wを加熱する加熱ユニット208を含む。加熱ユニット208は、複数枚の基板Wを支持する複数の支持部材227と、複数の支持部材227を収容するハウジング220と、ハウジング220の2つの開口部20a、20bをそれぞれ覆う第1扉21および第2扉22と、ハウジング220に対して第1扉21および第2扉22を移動させる開閉アクチュエータ23とを含む。加熱ユニット208は、さらに、ハウジング220内に熱風を送る送風ダクト229と、送風ダクト229からハウジング220内に送られる気体を加熱するヒータ228と、ハウジング220内の気体を排出する排気ダクト230とを含む。中継ユニット203の第2通過ユニット207は、第1通過ユニット206と同様の構成を備えている。したがって、以下では、第1通過ユニット206について説明し、第2通過ユニット207についての説明を省略する。
【0062】
複数の支持部材227は、上下方向に重ねられており、平面視において重なっている。複数の支持部材227は、上下方向に間隔を空けて配置されている。基板Wは、支持部材227によって下から支持される。各支持部材227は、基板Wを水平な姿勢で支持可能である。したがって、複数の支持部材227は、複数枚の基板Wが水平な姿勢で間隔を空けて上下方向に積層された状態で、当該複数枚の基板Wを支持可能である。
【0063】
送風ダクト229および排気ダクト230は、ハウジング220に接続されている。ヒータ228によって加熱された室温よりも高温の気体(熱風)は、送風ダクト229を介してハウジング220内に供給される。また、ハウジング220内の気体は、排気ダクト230から排出される。送風ダクト229からハウジング220内に送られる気体は、清浄空気(クリーンエア)であってもよいし、窒素ガスなどの不活性ガスであってもよいし、清浄空気および不活性ガス以外の気体であってもよい。
【0064】
熱風が送風ダクト229からハウジング220に送られると、ハウジング220の内部が、熱風で満たされ、ハウジング220内の温度が室温よりも上昇する。また、ハウジング220内の気体が排気ダクト230から排出されるので、熱風の供給が継続されている間は、ハウジング220内の気体が新たな熱風に順次置換される。そのため、ハウジング220内が高温に維持される。支持部材227に支持されている基板Wは、ハウジング220内に供給された熱風によって加熱される。これにより、基板Wの全域が均一に加熱され、基板W全域の温度が室温よりも高い温度に維持される。
【0065】
制御装置5(
図1参照)は、第1実施形態の基板Wの処理の一例と同様に、第1通過ユニット206によって、基板Wに供給される薬液の温度よりも高い温度まで基板Wを加熱させる。したがって、基板Wの温度と薬液の温度とが概ね等しい状態で、薬液が基板Wに供給される。これにより、基板Wが薬液によって均一に処理される。そして、制御装置5は、基板Wが処理ユニット4によって処理された後、第2通過ユニット207によって、室温よりも高い温度まで基板Wを加熱させる。これにより、残留水分が基板Wから除去され、基板Wの乾燥不良が抑制または防止される。
【0066】
[第3実施形態]
図8Aおよび
図8Bは、本発明の第3実施形態に係る第1通過ユニット306および第2通過ユニット307の内部を水平方向から見た模式図である。この
図8Aおよび
図8Bにおいて、前述の
図1〜
図7に示された各部と同等の構成部分については、
図1等と同一の参照符号を付してその説明を省略する。
【0067】
第3実施形態に係る基板処理装置301は、中継ユニットを除き、第1実施形態に係る基板処理装置1と同様の構成を備えている。すなわち、基板処理装置301は、第1実施形態に係る中継ユニット3に代えて、基板Wの受け渡しが行われる中継ユニット303を含む。
中継ユニット303の第1通過ユニット306は、光の照射によって基板Wを加熱する複数の加熱ユニット308を備えている。同様に、中継ユニット303の第2通過ユニット307は、光の照射によって基板Wを加熱する複数の加熱ユニット308を備えている。図示はしないが、第1通過ユニット306の複数の加熱ユニット308は、上下方向に積層されており、第2通過ユニット307の複数の加熱ユニット308は、上下方向に積層されている。
【0068】
加熱ユニット308は、基板Wを支持する支持部材227と、支持部材227に支持されている基板Wの上面または下面に光を照射するランプ331と、複数の支持部材227を収容するハウジング20と、ハウジング20の2つの開口部20a、20bをそれぞれ覆う第1扉21および第2扉22と、ハウジング20に対して第1扉21および第2扉22を移動させる開閉アクチュエータ23とを含む。
【0069】
ランプ331は、基板Wの上面または下面の一部だけに光を照射する構成であってもよいし、基板Wの上面または下面の全域に光を照射する構成であってもよい。
図8Aでは、基板Wの上面周縁部だけに光を照射するリングランプ331Aが、ランプ331として用いられている場合を示しており、
図8Bでは、基板Wの上面全域に光が照射されるように平行に配置された複数本の棒状ランプ331Bが、ランプ331として用いられている場合を示している。
【0070】
基板Wは、ランプ331からの光の照射によって加熱される。制御装置5(
図1参照)は、光の強さや照射時間などの条件を調整することにより、基板Wの温度を調整する。制御装置5は、第1実施形態の基板Wの処理の一例と同様に、薬液が基板Wに供給される前に、第1通過ユニット306の加熱ユニット308によって基板Wを加熱させる。これにより、基板Wの温度と薬液の温度とが概ね等しい状態で、薬液が基板Wに供給される。そして、制御装置5は、基板Wが処理ユニット4によって処理された後、第2通過ユニット307の加熱ユニット308によって、室温よりも高い温度まで基板Wを加熱させる。これにより、残留水分が基板Wから除去され、基板Wの乾燥不良が抑制または防止される。
【0071】
[他の実施形態]
本発明の第1〜第3実施形態の説明は以上であるが、本発明は、前述の第1〜第3実施形態の内容に限定されるものではなく、請求項記載の範囲内において種々の変更が可能である。
たとえば、基板Wの温度を検出する温度センサS1(
図1参照)が、センターロボットCRのハンドHに設けられてもよい。この場合、制御装置5は、基板Wが処理ユニット4内に搬入される前に、センターロボットCRに保持されている基板Wの温度を、温度センサS1の検出値に基づいて検出できる。したがって、センターロボットCRに保持されている基板Wの温度が予め定められた温度まで低下していない場合には、制御装置5は、処理ユニット4への基板Wの搬入を停止させてもよい。
【0072】
また、第1〜第3実施形態では、基板が処理液で処理される前に、処理ユニットの外(第1通過ユニット)で基板を加熱すると共に、基板が処理液で処理された後に、処理ユニットの外(第2通過ユニット)で基板を加熱する場合について説明した。しかし、処理済みの基板が加熱されずに第2通過ユニットに中継されてもよい。この場合、第2通過ユニットに熱源を設けなくてもよいので、基板処理装置の製造コストを低減できる。
【0073】
また、第1〜第3実施形態では、インデクサロボットからセンターロボットに搬送される基板(処理前の基板)が、第1通過ユニットによって中継され、センターロボットからインデクサロボットに搬送される基板(処理済みの基板)が、第2通過ユニットによって中継される場合について説明したが、処理前および処理済みの基板が、共通の通過ユニットによって中継されてもよい。
【0074】
また、第1〜第3実施形態では、基板の温度と薬液の温度とが概ね等しい状態で、薬液が基板に供給される場合について説明したが、室温よりも高ければ、基板の温度は、薬液の温度より低くてもよい。このような場合でも、基板の温度が室温であるときよりも基板と薬液との温度差が小さいので、処理の均一性を高めることができる。
また、第1〜第3実施形態では、基板の温度が全域に亘って均一な状態で、薬液が基板に供給される場合について説明したが、基板の周縁部が基板の中央部よりも高温の状態で、薬液を基板に供給してもよい。すなわち、第1実施形態では、
図5の時間t1から基板への薬液の供給が開始される場合について説明したが、
図5の時間t2から基板への薬液の供給が開始されてもよい。基板上での薬液の温度は、通常、基板の回転中心から離れるに従って低下していく。したがって、基板の周縁部が基板の中央部よりも高温の状態で薬液を基板に供給することにより、基板上での薬液の温度のばらつきを低減できる。これにより、処理の均一性を高めることができる。
【0075】
また、第1〜第3実施形態では、第1通過ユニットの加熱ユニット(第1加熱ユニット)の構成と、第2通過ユニットの加熱ユニット(第2加熱ユニット)の構成とが同じである場合について説明したが、第1加熱ユニットの構成と、第2加熱ユニットの構成とは異なっていてもよい。
また、第1〜第3実施形態では、デバイス形成面である基板の表面が上に向けられた状態で、当該基板が、第1通過ユニットおよび第2通過ユニットによって中継される場合について説明したが、第1通過ユニットは、基板の表面および裏面を反転させる反転ユニットをさらに備えていてもよい。同様に、第2通過ユニットは、基板の表面および裏面を反転させる反転ユニットをさらに備えていてもよい。この場合、反転ユニットは、基板を挟持する挟持部材と、基板が挟持される挟持状態と基板の挟持が解除される解除状態との間で挟持部材を切り替える切替アクチュエータと、挟持部材が基板を挟持している状態で当該挟持部材を水平な軸線まわりに180度回転させる反転アクチュエータとを備えていてもよい。
【0076】
また、第1実施形態では、ホットプレートによって基板を直接加熱する場合について説明したが、基板が存在する空間を加熱することにより、間接的に基板を加熱してもよい。第3実施形態についても同様である。
また、第1〜第3実施形態では、インデクサロボットが基板を一枚ずつ搬送する場合について説明したが、インデクサロボットは、複数枚の基板をそれぞれ複数のハンドに保持した状態で、これらの基板を同時に搬送してもよい。センターロボットについても同様である。
【0077】
また、第1〜第3実施形態では、基板処理装置が、円板状の基板を処理する装置である場合について説明したが、基板処理装置は、液晶表示装置用基板などの多角形の基板を処理する装置であってもよい。
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。