特許第6241856号(P6241856)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6241856
(24)【登録日】2017年11月17日
(45)【発行日】2017年12月6日
(54)【発明の名称】太陽電池積層体
(51)【国際特許分類】
   H01R 13/66 20060101AFI20171127BHJP
   H02S 40/34 20140101ALI20171127BHJP
【FI】
   H01R13/66
   H02S40/34
【請求項の数】6
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2015-198788(P2015-198788)
(22)【出願日】2015年10月6日
(62)【分割の表示】特願2013-544495(P2013-544495)の分割
【原出願日】2011年11月16日
(65)【公開番号】特開2016-29661(P2016-29661A)
(43)【公開日】2016年3月3日
【審査請求日】2015年10月7日
(31)【優先権主張番号】12/972,153
(32)【優先日】2010年12月17日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】505379467
【氏名又は名称】サンパワー コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】龍華国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】デグラーフ、デイビット
(72)【発明者】
【氏名】デトリック、アダム
【審査官】 楠永 吉孝
(56)【参考文献】
【文献】 特開2006−310866(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2009/0215304(US,A1)
【文献】 特開2000−133830(JP,A)
【文献】 特開2000−164910(JP,A)
【文献】 特開2001−148493(JP,A)
【文献】 国際公開第2010/047345(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01R 13/66
H02S 40/34
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1端部および第2端部を有する複数の太陽電池のストリングと、
第1ダイオード内蔵コネクタと、
前記複数の太陽電池のストリングの前記第1端部に電気的に接続され、前記第1ダイオード内蔵コネクタの外に伸びる第1導体と、
第2ダイオード内蔵コネクタと、
前記複数の太陽電池のストリングの前記第2端部に電気的に接続され、前記第2ダイオード内蔵コネクタの外に伸びる第2導体と、
前記複数の太陽電池のストリングの内部点に電気的に接続され、前記第1ダイオード内蔵コネクタの外に伸びる第3導体と、
前記複数の太陽電池のストリングの前記内部点に電気的に接続され、前記第2ダイオード内蔵コネクタの外側に伸びる第4導体と
を備え、
前記第1ダイオード内蔵コネクタは、
陽極および陰極をそれぞれ有する第1ダイオードおよび第2ダイオードと、
前記第1ダイオードの前記陽極に接続され、前記第2ダイオードの前記陰極に接続される第1の電気的接続と、
前記第1ダイオードの前記陰極に接続される第2の電気的接続と、
前記第2ダイオードの前記陽極に接続される第3の電気的接続と
を有し、
前記第1の電気的接続は、前記第1導体と電気的に接続され、
前記第3の電気的接続は、前記第3導体と電気的に接続され、
前記第2ダイオード内蔵コネクタは、
陽極および陰極をそれぞれ有する第3ダイオードおよび第4ダイオードと、
前記第3ダイオードの前記陽極に接続され、前記第4ダイオードの前記陰極に接続される第4の電気的接続と、
前記第3ダイオードの前記陰極に接続される第5の電気的接続と、
前記第4ダイオードの前記陽極に接続される第6の電気的接続と
を有し、
前記第4の電気的接続は、前記第2導体と電気的に接続され、
前記第5の電気的接続は、前記第4導体と電気的に接続され、
電流が前記第1導体から流れ込み、前記複数の太陽電池のストリングを通り、前記第2導体から流れ出る通常モード、
電流が前記第3導体から流れ込み、前記内部点に流れ、前記複数の太陽電池のストリングの一部を通り、前記第2導体から流れ出る第1の部分的バイパスモード、
電流が前記第1導体から流れ込み、前記複数の太陽電池のストリングの他の一部を通り、前記内部点に流れ、前記第4導体から流れ出る第2の部分的バイパスモード、および
電流が前記第3導体から流れ込み、前記内部点に流れ、前記第4導体から流れ出る完全バイパスモードのうちの1つで稼働する、太陽電池積層体。
【請求項2】
前記第3導体は、前記太陽電池積層体に実装され、かつ前記第3の電気的接続を前記内部点に接続する第1バスバーを含み
前記第4導体は、前記太陽電池積層体に実装され、かつ前記第5の電気的接続を前記内部点に接続する第2バスバーを含む、請求項1に記載の太陽電池積層体。
【請求項3】
個別の第1貫通部をさらに備え、
前記第1導体は、前記第1貫通部を通って、前記複数の太陽電池のストリングの前記第1端部に電気的に接続される、請求項1または2に記載の太陽電池積層体。
【請求項4】
個別の第2貫通部をさらに備え、
前記第2導体は、前記第2貫通部を通って、前記複数の太陽電池のストリングの前記第2端部に電気的に接続される、請求項3に記載の太陽電池積層体。
【請求項5】
前記第1貫通部および前記第2貫通部を外部の湿気から封止すべく、前記第1貫通部および前記第2貫通部に挿入される封止剤をさらに備える、請求項4に記載の太陽電池積層体。
【請求項6】
前記第1貫通部は、前記複数の太陽電池のストリングの前記第1端部の近傍に位置し、前記太陽電池積層体の背面または縁部を通って前記太陽電池積層体から出て、前記第2貫通部は、前記複数の太陽電池のストリングの前記第2端部の近傍に位置し、前記太陽電池積層体の背面または縁部を通って前記太陽電池積層体から出る、請求項5に記載の太陽電池積層体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、全般的には回路装置及び太陽電池モジュールアセンブリに関するものである。
【背景技術】
【0002】
「太陽電池(solar cells)」とも呼ばれる光起電セル(Photovoltaic(PV)cells)は、太陽放射を電気エネルギーに変換する周知の装置である。太陽電池は、太陽電池モジュールにまとめてパッケージ化され得る。
【0003】
従来の太陽電池モジュールは、直列に相互連結された太陽電池を積層体に含むことがある。通常、金属製のタブが、一連の太陽電池の端部に電気的に接続され、積層体の上部中央の背面から引き出される。金属製のタブは、積層体の上部中央の背面に取り付けられた外部接続箱(junction box)に入る。接続箱の中では、モジュールから電力を得るために入出力ケーブルがタブに取り付けられ、必要に応じてモジュール内の電池を迂回するようにダイオードが構成されてもよい。接続箱に関係する要素は、高価で接続箱のケーブルの取り回し及び管理には多額の据付け費用が掛かる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
太陽電池モジュールを、高い費用効率で生産し、より効率的に据え付けられるように改良することが大変望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0005】
一実施形態は、ダイオードを内蔵するコネクタに関するものである。ダイオードは陽極及び陰極を有する。コネクタは更に、陽極に接続する第1の電気的接続、同じく陽極に接続する第2の電気的接続、及び陰極に接続する第3の電気的接続を含む。
【0006】
別の実施形態は、太陽電池のストリング及び積層体の個別に設けられた2つの貫通部から外に伸びる3本の導体を含む、太陽電池積層体に関するものである。第1の導体はストリングの第1端部に接続し、第2の導体はストリングの第2端部に接続し、第3の導体は同じくストリングの第2端部に接続されている。第1及び第3の導体は個別に設けられた第1の貫通部から外に伸び、第2の導体は個別に設けられた第2の貫通部から外に伸びる。
【0007】
別の実施形態は、前述の太陽電池積層体を2つを含む太陽電池アセンブリに関するものであり、各々の太陽電池積層体は、個別に設けられた耐候性を有する2つの貫通部から外に伸びる3本の導体を含む。2つの太陽電池積層体は、3つの電気的接続を有する前述のダイオード内蔵コネクタを用いて相互連結されている。
【0008】
別の実施形態は、ダイオードを含むコネクタに関するものである。ダイオードは陽極及び陰極を有する。コネクタは更に、陽極に接続する第1の電気的接続、同じく陽極に接続する第2の電気的接続、陰極に接続する第3の電気的接続、及び陽極に接続する第4の電気的接続を含む。
【0009】
別の実施形態は、太陽電池のストリング、及び積層体の個別に設けられた2つの貫通部から外に伸びる2本の導体を含む、太陽電池積層体に関するものである。第1の導体は、ストリングの第1端部に接続し、第2の導体は、ストリングの第2端部に接続している。第1の導体は、個別に設けられた第1の貫通部から外に伸び、第2の導体は、個別に設けられた第2の貫通部から外に伸びる。
【0010】
別の実施形態は、前述の太陽電池積層体2つを含む太陽電池アセンブリに関するものであり、各々の太陽電池積層体は、個別に設けられた耐候性を有する2つの貫通部から外に伸びる2本の導体を含む。2つの太陽電池積層体は、前述のダイオード内蔵コネクタを用いて、4つの電気的接続及び外部ケーブルも用いて相互連結されている。
【0011】
別の実施形態は、ダイオードを2つ含むコネクタに関するものである。コネクタは、第1のダイオードの陽極及び第2のダイオードの陰極に接続する第1の電気的接続、及び第1のダイオードの陰極に接続する第2の電気的接続を含む。これに加え、コネクタは、第2のダイオードの陽極に接続する第3の電気的接続、並びに第2のダイオードの陰極及び第1のダイオードの陽極に接続する第4の電気的接続を含む。
【0012】
別の実施形態は、太陽電池のストリング及び積層体の個別に設けられた少なくとも2つの貫通部から外に伸びる、4本の導体を含む、太陽電池積層体に関するものである。第1の導体は、ストリングの第1端部に接続し、第2の導体は、ストリングの内部の点に接続している。これに加え、第3の導体も、ストリングの内部の点に接続し、第4の導体はストリングの第2端部に接続している。
【0013】
別の実施形態は、前述の太陽電池積層体2つを含む太陽電池アセンブリに関するものであり、各々の太陽電池積層体は、個別に設けられた耐候性を有する貫通部から外に伸びる、4本の導体を含む。2つの太陽電池積層体は、2つのダイオードを含むコネクタを用いて相互連結されている。
【0014】
本発明の、これらの及び他の実施形態及び特徴は、添付の図面及び特許請求の範囲を含む本開示全体を読み解くことで当業者にとって容易に明らかになるであろう。異なる図面に用いた同一の符号は、同一又は類似の構成要素を表す。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の第1の実施形態に従ったダイオード内蔵コネクタの概略図。
図2】本発明の第1の実施形態に従った太陽電池積層体の概略図。
図3】本発明の第1の実施形態に従った太陽電池アセンブリの概略図。
図4A】通常モードにおける図2の太陽電池積層体を示した概略図。
図4B】バイパスモードにおける図2の太陽電池積層体を示した概略図。
図5A】通常モードにおける図1のダイオード内蔵コネクタを示した概略図。
図5B】バイパスモードにおける図1のダイオード内蔵コネクタを示した概略図。
図6】本発明の第2の実施形態に従ったダイオード内蔵コネクタの概略図。
図7】本発明の第2の実施形態に従った太陽電池積層体の概略図。
図8】本発明の第2の実施形態に従った太陽電池アセンブリの概略図。
図9A】第1の部分的バイパスモードにおける図7の太陽電池積層体を示した概略図。
図9B】第2の部分的バイパスモードにおける図7の太陽電池積層体を示した概略図。
図10A】第1の部分的バイパスモードにおける図6のダイオード内蔵コネクタを示した概略図。
図10B】第2の部分的バイパスモードにおける図6のダイオード内蔵コネクタを示した概略図。
図11】本発明の第3の実施形態に従ったダイオード内蔵コネクタの概略図。
図12】本発明の第3の実施形態に従った太陽電池積層体の概略図。
図13】本発明の第3の実施形態に従った太陽電池アセンブリの概略図。
図14】本発明の第4の実施形態に従ったダイオード内蔵コネクタの概略図。
図15】本発明の第4の実施形態に従った太陽電池積層体の概略図。
図16】本発明の第4の実施形態に従った太陽電池アセンブリの概略図。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本特許出願は、ダイオード内蔵コネクタ、太陽電池積層体、これらコネクタ及び積層体を活用した太陽電池アセンブリに関する技術革新を開示するものである。本明細書に開示した技術革新は、据付けコストを削減するために有用に使用される、又は、大量の接続箱ケーブルの取り回し及び管理の必要性から生み出されたものである。これに加え、積層体にバイパスダイオードを組み込むことに比べて、本願に開示した手法は、欠陥のあるダイオードを容易に切断することを可能にし、これによりダイオードが機能しなくてもモジュール全体を交換する必要がなくなる。更に、本明細書に開示したようなコネクタ内で動作するダイオードは、モジュールを不都合なほどに熱することなく、より容易に熱を消散できる。
【0017】
図1は、本発明の第1の実施形態に従ったダイオード内蔵コネクタ100の概略図である。図に示した通り、ダイオード内蔵コネクタ100は、環境から保護されたハウジング104の中にダイオードデバイス102を有する。例えば、ハウジング104の内部に外部の湿気が入らないように、Oリング105を用いてもよい。別の方法としては、コネクタ100に耐候性を持たせるために、封入剤(注封材料など)をハウジング104に挿入してもよい。コネクタ100は、工具の有無にかかわらず、ダイオードを交換、又は、修理可能とするために、分解できるように構成されてもよい。例えば、ハウジングを閉じるために、1つ以上のねじ(またはその他の再開封可能な締結機構)を用いてもよい。これらのねじは取り外す(又は他の機構の場合、開ける)ことができ、ダイオードデバイス102を交換又は修理する際に、ダイオード内蔵コネクタ100の内部にアクセス可能であってもよい。外部の導体に加えられた力が、内部の接続点に伝達されないように、ひずみ解放機構をコネクタに組み込んでもよい。
【0018】
ダイオードデバイス102は陽極及び陰極を含む。順バイアスをかけたとき、ダイオードデバイス102は通常、陽極から陰極へ電流を流す。逆バイアスをかけたとき、ダイオードデバイス102は通常、電流を流さない。ダイオードデバイス102をパッシブ冷却するために、ダイオードデバイス102にヒートシンク103を熱結合してもよい。
【0019】
ダイオード内蔵コネクタ100は、陽極に接続する第1の電気的接続108−1、同じく陽極に接続する第2の電気的接続108−2、及び陰極に接続する第3の電気的接続108−3を更に含む。第1ポート114−1は、第1及び第3の電気的接続(108−1及び108−3)に電気的に接続するよう構成されてもよい。一つの実装形態では、第1ポートを同軸コネクタとして、同軸ケーブルに接続できるように構成されてもよい(ケーブル及びコネクタのアンペア容量は、稼働ピーク時に流れる電流に十分であるように構成されてもよい)。第2ポート114−2は、第2の電気的接続108−2に電気的に接続するように構成されてもよい。
【0020】
図2は、本発明の第1の実施形態に従った太陽電池積層体200の概略図である。太陽電池積層体200は、直列に接続された複数の光起電(太陽)電池202のストリングを含む。ストリングの中の複数の太陽電池202はそれぞれ、大面積PN接合として構成されてもよく、導電性の相互連結204は、ストリングの中の1つのセルの負の接点をストリングの中の次のセルの正の接点に接続するよう構成されてもよい。ストリングの第1端部は、そのストリングの負極端(−)にあってもよく、ストリングの第2端部は、その正極端(+)にあってもよい。
【0021】
本発明の実施形態に従い、太陽電池積層体200は、ストリングの第1端部(負極端)の近くにある積層体の角に個別に設けられた第1の貫通部212−、及び、ストリングの第2端部(正極端)の近くにある積層体の角に個別に設けられた第2の貫通部212+を含んでもよい。第1及び第2の貫通部(212−及び212+)を外部の湿気から封止するために、これら貫通部に封止剤を挿入してもよい。個別に設けられた貫通部には、外部の導体に加えた力が個別に設けられた接続点に伝達されないように、ひずみ解放が組み込まれてもよい。
【0022】
第1の導体208−1は、ストリングの第1端部に電気的に接続されてもよく、個別に設けられた第1の貫通部から外に伸びるように構成されてもよい。第2の導体208−2は、ストリングの第2端部に電気的に接続されてもよく、個別に設けられた第2の貫通部から外に伸びるように構成されてもよい。第3の導体208−3は、ストリングの第2端部に電気的に接続されてもよく、個別に設けられた第1の貫通部から外に伸びるように構成されてもよい。1つの実装形態では、金属のバスバー220を太陽電池積層体に組み込み、ストリングの第2端部を第2の導体208−2に接続するように構成されてもよい。内部バスバーの代わりに外部ケーブルを活用する代替の実施形態を、図11〜13に関連して以下に説明する。
【0023】
1つの実装形態では、第1コネクタ214−1が、第1及び第3の導体(208−1及び208−3)の端部に構成されてもよい。第1コネクタ214−1は、図1のダイオード内蔵コネクタ100の第1ポート114−1と接続される種類のものでもよい。例えば、第1ポート114−1が雌の同軸型のコネクタである場合、第1コネクタ214−1は、合致する雄の同軸型のコネクタでもよい。第1コネクタ214−1と第1ポート114−1とが接続される場合、第1の導体208−1は、第1の電気的接続108−1に接続され、第3の導体208−3は第3の電気的接続108−3に接続される。
【0024】
これに加え、第2コネクタ214−2が、第2の導体(208−2)の端部に構成されてもよい。第2コネクタ214−2は、図1のダイオード内蔵コネクタ100の第2ポート114−2と接続する種類のものでもよい。第2コネクタ214−2と第2ポート114−2とが接続される場合、第2の導体208−2は第2の電気的接続108−2と接続される。
【0025】
図3は、本発明の第1の実施形態に従った太陽電池アセンブリ300の概略図である。図に示した通り、複数の太陽電池積層体200は、それぞれ太陽電池モジュール内に全般的に構成され、ダイオード内蔵コネクタ100を用いて直列に接続される。図のように、それぞれのダイオード内蔵コネクタ100は、太陽電池積層体200(図の中でコネクタの右側)の第1コネクタ214−1に接続している第1ポート114−1、及び別の太陽電池積層体200(図の中でコネクタの左側)の第2コネクタ214−2に接続している第2ポート114−2を有する。
【0026】
図4Aは、通常モードにおける図2の太陽電池積層体200を示した概略図である。この通常(非バイパス)モードでは、電流I通常が負極端の第1の導体208−1から流れ込み、ストリングの中の一連の太陽電池を通り、正極端の第2の導体208−2から流れ出る。
【0027】
図4Bは、バイパスモードにおける図2の太陽電池積層体200を示した概略図である。このバイパスモードでは、電流は太陽電池のストリングを流れない。むしろ、電流Iバイパスは、負極端の第3の導体208−3から流れ込み、太陽電池のストリングを迂回して、正極端の第2の導体208−2から流れ出る。
【0028】
図5Aは、通常(非バイパス)モードにおける図1のダイオード内蔵コネクタ100を示した概略図である。具体的には、第1コネクタ114−1に接続されている太陽電池積層体200が通常モードにあるときに、ダイオード内蔵コネクタ100はこの通常モードになっている。第1コネクタ114−1に接続されている太陽電池積層体200は通常モードにあるために、ダイオードデバイス102は逆バイアス状態にある。このため、電流I通常は第2の電気的接続108−2から流れ込み、第1の電気的接続108−1から流れ出る。換言すれば、ダイオード内蔵コネクタ100は、108−2の電圧が108−1の電圧より高い場合に通常モードになる。
【0029】
図5Bは、バイパスモードにおける図1のダイオード内蔵コネクタを示した概略図である。ダイオード内蔵コネクタ100は、例えば、遮光により太陽電池にあたる光が減少して第1コネクタ114−1に接続されている太陽電池積層体200が低電圧で稼働しているために、バイパスモードになっていることがある。第1コネクタ114−1に接続されている太陽電池積層体200が低電圧で稼働しているために、ダイオードデバイス102は順バイアス状態になることがある。ダイオードデバイス102が順バイアス状態になった場合、電流Iバイパスは第2の電気的接続108−2から流れ込み、ダイオードデバイス102を通り、第3の電気的接続108−3から流れ出る。換言すれば、ダイオード内蔵コネクタ100は、108−2の電圧が108−1の電圧より高くない場合にバイパスモードになる。
【0030】
図6は、本発明の第2の実施形態に従ったダイオード内蔵コネクタ600の概略図である。図に示した通り、ダイオード内蔵コネクタ600は、環境から保護されたハウジング604の中に2つのダイオードデバイス(602−1及び602−2)を含んでもよい。例えば、ハウジング104の内部に外部の湿気が入らないように、Oリング605(又は、別の方法としては、注封材料)を用いてもよい。別の方法としては、コネクタ600に耐候性を持たせるために、封入剤(注封材料など)をハウジング604に挿入してもよい。外部の導体に加わえた力が内部の接続点に伝達されないように、ひずみ解放機構をコネクタに組み込んでもよい。
【0031】
それぞれのダイオードデバイス(602−1及び602−2)は陽極及び陰極を含む。パッシブ冷却するために、ダイオードデバイス(602−1及び602−2)にヒートシンク603を熱結合してもよい。
【0032】
ダイオード内蔵コネクタ600は更に、第1のダイオード602−1の陽極及び第2のダイオード602−2の陰極に接続する第1の電気的接続608−1と、第1のダイオード602−1の陰極に接続する第2の電気的接続608−2と、第2のダイオード602−2の陽極に接続する第3の電気的接続608−3と、並びに第2のダイオード602−2の陰極に接続し、第1のダイオード602−1の陽極に接続する第4の電気的接続608−4と、を含む。
【0033】
第1ポート614−1は、第1及び第2の電気的接続(608−1及び608−2)に電気的に接続するよう構成されてもよい。第2ポート614−2は、第3及び第4の電気的接続(608−3及び608−4)に電気的に接続するよう構成されてもよい。一つの実装形態では、第1及び第2ポート(614−1及び614−2)を同軸コネクタとして、同軸ケーブルに接続できるように構成してもよい(ケーブル及びコネクタのアンペア容量は、稼働ピーク時に流れる電流に十分であるように構成される)。
【0034】
図7は、本発明の第2の実施形態に従った太陽電池積層体700の概略図である。太陽電池積層体700は、直列につながれた複数の光起電(太陽)電池202のストリングを含む。ストリングの中のそれぞれの太陽電池202は、大面積PN接合として構成されてもよく、導電性の相互連結204は、ストリングの中の1つのセルの負の接続点をストリングの中の次のセルの正の接続点に接続するよう構成されてもよい。ストリングの第1端部は、そのストリングの負極端(−)にあってもよく、ストリングの第2端部は、その正極端(+)にあってもよい。
【0035】
本発明の実施形態では、太陽電池積層体700は、ストリングの第1端部(負極端)の近くにある積層体の角に個別に設けられた第1の貫通部712−、及びストリングの第2端部(正極端)の近くにある積層体の角に個別に設けられた第2の貫通部712+を含んでもよい。第1及び第2の貫通部(712−及び712+)を外部の湿気から封止するために、これらに封止剤を挿入してもよい。外部の導体に加えた力が個別に設けられた接続点に伝達されないように、個別に設けられた貫通部にひずみ解放を組み込んでもよい。
【0036】
第1の導体708−1は、ストリングの第1端部(−)に電気的に接続されてもよく、個別に設けられた第1の貫通部712−から外に伸びるように構成されてもよい。第2の導体708−2は、ストリングの内部の点720に電気的に接続されてもよく、個別に設けられた第1の貫通部712−から外に伸びるように構成されてもよい。第3の導体708−3は、ストリングの内部の点720に電気的に接続されもよく、個別に設けられた第2の貫通部712+から外に伸びるように構成されてもよい。最後に、第4の導体708−4は、ストリングの第2端部(+)に電気的に接続されてもよく、個別に設けられた第2の貫通部712+から外に伸びるように構成されてもよい。導体708−3及び708−4は、少なくとも部分的に、積層体に組み込まれている金属のバスバーを備えてもよい。内部バスバーに替えて、外部ケーブルを活用する別の実施形態を、図14〜16を参照して以下に説明する。
【0037】
太陽電池202のストリングの中の特定の内部の点720を例示のために図7に示しているものの、内部の点720はストリングの中のどの2つの太陽電池202の間に位置していてもよい。さらに、図7には1つの内部の点720への接続が図示され、本明細書で詳しく説明しているものの、他の実施形態では複数の内部の点720への接続を活用してもよい。追加される内部の点720を活用するには、ストリングの追加部分を独立的に迂回できるように、その各々についてバイパスダイオード602を追加する必要がある。
【0038】
1つの実装形態では、第1コネクタ714−1が、第1及び第2の導体(708−1及び708−2)の端部に構成されてもよい。第1コネクタ714−1は、図6のダイオード内蔵コネクタ600の第1ポート614−1と接続する種類のものでもよい。例えば、第1ポート614−1が雌の同軸型のコネクタである場合、第1コネクタ714−1は、合致する雄の同軸型のコネクタでもよい。第1コネクタ714−1と第1ポート614−1とが接続される場合、第1の導体708−1は第1の電気的接続608−1に接続され、第2の導体708−2は第2の電気的接続608−2に接続される。
【0039】
これに加え、第2コネクタ714−2が、第3及び第4の導体(708−3及び708−4)の端部に構成されてもよい。第2コネクタ714−2は、図6のダイオード内蔵コネクタ600の第2ポート614−2と接続する種類のものでもよい。例えば、第2ポート614−2が雌の同軸型のコネクタである場合、第2コネクタ714−2は、合致する雄の同軸型のコネクタでもよい。第2コネクタ714−2と第2ポート614−2とが接続される場合、第3の導体708−3は第3の電気的接続608−3に接続され、第4の導体708−4は第4の電気的接続608−4に接続される。
【0040】
図8は、本発明の第2の実施形態に従った太陽電池アセンブリ800の概略図である。図に示した通り、複数の太陽電池積層体700は、それぞれ太陽電池モジュール内に全般的に構成され、ダイオード内蔵コネクタ600を用いて直列に接続される。図のように、それぞれのダイオード内蔵コネクタ600は、太陽電池積層体700(図の中でコネクタの右側)の第1コネクタ714−1に接続されている第1ポート614−1、及び、別の太陽電池積層体700(図の中でコネクタの左側)の第2コネクタ714−2に接続されている第2ポート614−2を有する。
【0041】
図7の太陽電池積層体700は、次の4つのモード、すなわち、通常モード、完全バイパスモード、第1の部分的バイパスモード、及び、第2の部分的バイパスモードのうちの1つで稼働することができる。通常モードは図4Aに関する上記説明と同様であり、完全バイパスモードは図4Bに関する上記説明と同様である。通常モードでは、電流I通常が負極端の第1の導体708−1から流れ込み、ストリングの中の一連の太陽電池を通り、正極端の第4の導体708−4から流れ出る。完全バイパスモードでは、電流は太陽電池のストリングを流れない。むしろ、電流Iバイパスは、負極端の第2の導体708−2から流れ込み、太陽電池のストリングを迂回して、正極端の第3の導体708−3から流れ出る。
【0042】
図9Aは、第1の部分的バイパスモードにおける図7の太陽電池積層体700を示した概略図である。この第1の部分的バイパスモードでは、太陽電池202の最も左側にある2列を迂回するが、最も右側にある4列は迂回しない。例えば、最も左側にある2列の大部分が影になるように、積層体の一部が遮光される(最も右側にある4列はほとんど影にならない)と、積層体がこのモードに入ってもよい。
【0043】
電流Iは、最も左側にある2列の太陽電池のストリングを流れる代わりに、負極端の第2の導体708−2から流れ込み、最初の2列を迂回して、ストリングの内部の点720に流れる。電流Iは、内部の点720から、最も右側にある4列の太陽電池のストリングを流れ、正極端の第4の導体708−4から流れ出る。
【0044】
図9Bは、第2の部分的バイパスモードにおける図7の太陽電池積層体を示した概略図である。この第2の部分的バイパスモードでは、太陽電池202の最も左側にある2列を迂回しないが、最も右側にある4列は迂回する。例えば、最も右側にある4列の大部分を覆うように積層体が部分的に遮光(最も左側にある2列はほとんど遮光されない)されると、積層体がこのモードに入ってもよい。
【0045】
電流Iは、負極端の第1の導体708−1から流れ込み、ストリングの中の最初の2列の太陽電池を通り、内部の点720に到達する。その後、電流Iは、最も右側にある4列の太陽電池のストリングを通る代わりに、最も右側にある4列の太陽電池を迂回して第3の導体708−3から流れ出る。
【0046】
図10Aは、第1の部分的バイパスモードにおける図6のダイオード内蔵コネクタ600を示した概略図である。例えば、第1コネクタ614−1に接続されている最も左側にある2列の太陽電池積層体700の大部分が遮光されている一方で、第2コネクタ614−2に接続されている最も右側にある4列の太陽電池積層体700はほとんど影になっていない状態では、ダイオード内蔵コネクタ600は、第1の部分的バイパスモードになっていてもよい。この場合、第1のダイオードデバイス602−1が順バイアス状態になり、第2のダイオードデバイス602−2が逆バイアス状態のままとなる。従って、電流Iは第4の電気的接続608−4から流れ込み、第1のダイオードデバイス602−1を通り、第2の電気的接続608−2から流れ出る。
【0047】
図10Bは、第2の部分的バイパスモードにおける図6のダイオード内蔵コネクタ600を示した概略図である。なぜなら、例えば、第1コネクタ614−1に接続されている最も左側にある2列の太陽電池積層体700の大部分が遮光されていない一方で、第2コネクタ614−2に接続されている最も右側にある4列の太陽電池積層体700はほとんど遮光されている状態では、ダイイオード内蔵コネクタ600は、第2の部分的バイパスモードになってもよい。この場合、第2のダイオードデバイス602−2が順バイアス状態になり、第1のダイオードデバイス602−1が逆バイアス状態のままのことがある。従って、電流Iは第3の電気的接続608−3から流れ込み、第2のダイオードデバイス602−2を通り、第1の電気的接続608−1から流れ出る。
【0048】
図11は、本発明の第3の実施形態に従ったダイオード内蔵コネクタ1100の概略図である。図1のダイオード内蔵コネクタ100と比較して、図11のダイオード内蔵コネクタ1100は、1114−1、1114−2、1114−3、1114−4とラベル付けされた4つのポートを有する。第1ポート1114−1は、第1の電気的接続108−1によりダイオードデバイス102の陽極に接続されている。第2ポート1114−2は、第2の電気的接続108−2によりダイオードデバイス102の陽極に接続されている。第3のポート1114−3は、第3の電気的接続108−3によりダイオードデバイス102の陰極に接続されている。最後に、第4のポート1114−4は、第4の電気的接続108−4によりダイオードデバイス102の陽極に接続されている。第1、第2、及び第4の電気的接続は、それぞれ陽極に接続されていることから、事実上お互いに接続している。図11に示した実装に従い、第1及び第3のポート(1114−1及び1114−3)はダイオード内蔵コネクタ1100の第1の側部に位置し、第2及び第4のポート(1114−2及び1114−4)はダイオード内蔵コネクタ1100の第2(反対側の)側部に位置する。
【0049】
図12は、本発明の第3の実施形態に従った太陽電池積層体1200の概略図である。図12の太陽電池積層体1200は、太陽電池のストリングの第1端部(負極端)に第1の導体208−1で電気的に接続されている第1コネクタ1214−1、及び、ストリングの第2端部(正極端)に第2の導体208−2で電気的に接続されている第2の電気的なコネクタ1214−2を備える。第1の導体208−1は、個別に設けられた第1の貫通部212−から外に伸び、第2の導体208−2は、個別に設けられた第2の貫通部212+から外に伸びる。図2の太陽電池積層体200と比較して、図12の太陽電池積層体1200は、内部のバスバー220及び第3の導体208−3を必要としない。
【0050】
図13は、本発明の第3の実施形態に従った太陽電池アセンブリ1300の概略図である。図に示した通り、それぞれのダイオード内蔵コネクタ1100は、2つの太陽電池積層体1200を相互連結するために用いられる。それぞれのダイオード内蔵コネクタ1100は、その第1ポート1114−1が太陽電池積層体1200の第1の側部にある第1の電気的なコネクタ1214−1に電気的に接続しており、その第2ポート1114−2が太陽電池積層体1200の第2側部にある第2の電気的なコネクタ1214−2に電気的に接続している。外部ケーブルを用いて、ダイオード内蔵コネクタ1100の第1の側部にある第3のポート1114−3を次のダイオード内蔵コネクタ1100の第2側部にある第4のポート1114−4に電気的に接続する。
【0051】
いったん上述したとおりに相互連結されれば、図13の太陽電池アセンブリ1300は、図3の太陽電池アセンブリ300と同様に稼働する。ただし、バイパス電流は内部のバスバー220を通る代わりに、外部ケーブル1302を通る。
【0052】
図14は、本発明の第4の実施形態に従ったダイオード内蔵コネクタの概略図である。図6のダイオード内蔵コネクタ600と比較して、図14のダイオード内蔵コネクタ1400は、1414−1、1414−2、1414−3、1414−4と参照番号が付与された4つのポートを有する。第1ポート1414−1は、第1の電気的接続608−1により、第1のダイオードデバイス602−1の陽極及び第2のダイオードデバイス602−2の陰極と接続されている。第2ポート1414−2は、第2の電気的接続608−2により第1のダイオードデバイス602−1の陰極と接続されている。第3のポート1414−3は、第3の電気的接続608−3により第2のダイオードデバイス602の陽極と接続されている。最後に、第4のポート1114−4は、第4の電気的接続608−4により、第1のダイオードデバイス602−1の陽極及び第2のダイオードデバイス602−2の陰極と接続されている。第1及び第4の電気的接続は、事実上、互いに接続されている。図14に示した実施形態に従い、第1及び第2ポート(1414−1及び1414−2)はダイオード内蔵コネクタ1400の第1の側部に位置し、第3及び第4のポート(1414−3及び1414−4)はダイオード内蔵コネクタ1400の第2(反対側の)側部に位置する。
【0053】
図15は、本発明の第4の実施形態に従った太陽電池積層体1500の概略図である。図15の太陽電池積層体1500は、太陽電池のストリングの第1端部(負極端)に第1の導体1508−1を通じて電気的に接続されている第1コネクタ1514−1、及び、ストリングの第2端部(正極端)に第4の導体1508−4で電気的に接続されている第4の電気的なコネクタ1514−4を備える。第1の導体1508−1は、個別に設けられた第1の貫通部1512−(これはストリングの負極端の近くに位置していてもよい)から外に伸び、第4の導体1508−4は、個別に設けられた第2の貫通部1512+(これはストリングの正極端の近くに位置していてもよい)から外に伸びる。これに加え、第2コネクタ1514−2は、第2の導体1508−2を通じてストリング内部の点720に電気的に接続されており、第3のコネクタ1514−3は、第3の導体1508−3を通じてストリングの同じ内部の点720に電気的に接続されている。第2及び第3の導体(1508−2及び1508−3)は、個別に設けられた第3の貫通部1502(これはストリングの内部の点の近くに位置していてもよい)から外に伸びてもよい。導体(1508−1、1508−2、1508−3、及び1508−4)は絶縁電線又はケーブルを備えてもよい。
【0054】
図16は、本発明の第4の実施形態に従った太陽電池アセンブリ1600の概略図である。図に示した通り、それぞれのダイオード内蔵コネクタ1400は、2つの太陽電池積層体1500を相互連結するために用いられる。各々のダイオード内蔵コネクタ1400の第1及び第2ポート(1414−1及び1414−2)は、太陽電池積層体1500の第1の側部の第1及び第2の電気的なコネクタ(1514−1及び1514−2)にそれぞれ電気的に接続されている。各々のダイオード内蔵コネクタ1400の第3及び第4のポート(1414−3及び1414−4)は、太陽電池積層体1500の第2の側部の第3及び第4の電気的なコネクタ(1514−3及び1514−4)にそれぞれ電気的に接続されている。
【0055】
いったん上述したとおりに相互連結されれば、図16の太陽電池アセンブリ1600は、図8の太陽電池アセンブリ800と同様に稼働する。ただし、バイパス電流は積層体に組み込まれたワイヤ又はケーブル(708−2及び708−3)を通る代わりに、外部ワイヤ又はケーブル(1508−2及び1508−3)を通る。
【0056】
本開示では、本発明の実施形態を十分に理解するために、装置、部品及び方法の例など、多数の具体的な詳細を提供している。しかしながら、当業者は、本発明が具体的な詳細の1つ以上がなくても実施できることを認めるであろう。他の例では、本発明の態様を不明瞭にすることを避けるため、周知の詳細については図示又は説明をしていない。
【0057】
本発明の具体的な実施形態を提供したが、これらの実施形態は説明を目的としたものであり、限定的なものでないことは理解されよう。多くの追加的実施形態が、本開示を読む当業者にとっては明らかとなろう。
[項目1]
ダイオード内蔵コネクタであって、
陽極及び陰極を有するダイオードと、
陽極への第1の電気的な接続と、
陰極への第2の電気的な接続と、
陽極への第3の電気的な接続と、
を備えたダイオード内蔵コネクタ。
[項目2]
外部の湿気からダイオードを保護する封止体を更に備える、項目1に記載のダイオード内蔵コネクタ。
[項目3]
ダイオードに熱結合したヒートシンクを更に備える、項目1に記載のダイオード内蔵コネクタ。
[項目4]
上記コネクタを傷つけることなく、上記ダイオードの交換ないしは別の方法で上記コネクタのアフターサービスを行うために手で又は現場にある一般的な工具で分解を可能にする機構を更に備えた、項目1に記載のダイオード内蔵コネクタ。
[項目5]
上記第1及び第2の電気的な接続部に電気的に接続する第1のボートと、
上記第3の電気的な接続部に電気的に接続する第2のポートと、
を更に備えた、項目1に記載のダイオード内蔵コネクタ。
[項目6]
上記第1のポートが同軸ケーブルに結合するように構成されている、項目5に記載のダイオード内蔵コネクタ。
[項目7]
光起電積層体であり、
第1の端部及び第2の端部を有する、太陽電池のストリングと、
上記光起電積層体の第1の別個の貫通部と、
上記ストリングの第1の端部に電気的に接続し、かつ第1の別個の貫通部から外に伸びる第1の導線と、
上記光起電積層体の第2の別個の貫通部と、
上記ストリングの第2の端部に電気的に接続し、かつ上記第2の別個の貫通部から外に伸びる第2の導線と、
を備える光起電積層体。
[項目8]
上記ストリングの第2の端部に電気的に接続し、かつ上記第1の別個の貫通部から外に伸びる、第3の導線を更に備える、項目7に記載の光起電積層体。
[項目9]
上記太陽電池のストリングの第2端部を上記第3の導線に接続する、上記光起電積層体に組み込まれたバスバーを更に備える、項目8に記載の光起電積層体。
[項目10]
上記別個の貫通部を外部の湿気から封止するために、上記第1及び第2の別個の貫通部に挿入された封止剤を更に備える、項目7に記載の光起電積層体。
[項目11]
上記第1の別個の貫通部が、上記ストリングの第1の端部の近くに位置し、上記積層体の背部又は縁部を出口とし、かつ上記第2の別個の貫通部が、上記ストリングの第2の端部の近くに位置し、上記積層体の背部又は縁部を出口とする、項目7に記載の光起電積層体。
[項目12]
光起電アセンブリであって、
第1の端部及び第2の端部、並びに耐候性を持たせた第1及び第2の貫通部を有する太陽電池のストリングをそれぞれ含む、第1及び第2の光起電積層体と、
上記の光起電積層体それぞれについて、上記ストリングの第1の端部に電気的に接続し、かつ耐候性を持たせた上記第1の貫通部から外に伸びる、第1の導線と、
上記の光起電積層体それぞれについて、上記ストリングの第2の端部に電気的に接続し、かつ耐候性を持たせた上記第2の貫通部から外に伸びる、第2の導線と、
陽極及び陰極を有する第1のダイオードを備える第1のコネクタであって、上記陽極が上記第1の光起電積層体の耐候性を持たせた第1の貫通部から外に伸びる上記第1の導線、及び上記第2の光起電積層体の耐候性を持たせた第2の貫通部から外に伸びる上記第2の導線に電気的に接続している、第1のコネクタと、
を備える光起電アセンブリ。
[項目13]
上記光起電積層体それぞれについて、上記ストリングの第2の端部に電気的に接続し、かつ上記第1の耐候性を持たせた貫通部から外に伸びる第3の導線を更に備え、
上記第1のダイオードの陰極が、上記第1の光起電積層体の上記第1の耐候性を持たせた貫通部から外に伸びる第3の導線に電気的に接続している、項目12に記載の光起電アセンブリ。
[項目14]
陽極及び陰極を有する第2のダイオードを備えた第2のコネクタと、
上記第1のダイオードの陰極を上記第2のダイオードの陽極に電気的に接続する外部ケーブルと、
を更に備えた、項目12に記載の光起電アセンブリ。
[項目15]
上記第1のコネクタに封止体を用いて耐候性を持たせている、項目12に記載の光起電アセンブリ。
[項目16]
上記の貫通部に耐候性を持たせるために注封材料を活用している、項目12に記載の光起電アセンブリ。
[項目17]
ダイオード内蔵コネクタであって、
それぞれ陽極及び陰極を有する第1及び第2のダイオードと、
上記第1のダイオードの陽極及び上記第2のダイオードの陰極に接続する第1の電気的な接続と、
上記第1のダイオードの陰極に接続する第2の電気的な接続と、
上記第2のダイオードの陽極に接続する第3の電気的な接続と、
第2のダイオードの陰極及び第1のダイオードの陽極に接続する第4の電気的な接続と、
を備えたダイオード内蔵コネクタ。
[項目18]
外部の湿気から上記ダイオードを保護する封止体を更に備える、項目17に記載のダイオード内蔵コネクタ。
[項目19]
上記のダイオードに熱結合したヒートシンクを更に備える、項目17に記載のダイオード内蔵コネクタ。
[項目20]
上記第1及び第2の電気的な接続部に電気的に接続する第1のボートと、
第3及び第4の電気的な接続部に電気的に接続する第2のポートと、を更に備えた、項目17に記載のダイオード内蔵コネクタ。
[項目21]
上記第1及び第2のポートがそれぞれ同軸ケーブルに結合するように構成されている、項目20に記載のダイオード内蔵コネクタ。
[項目22]
光起電積層体であって、
第1の端部及び第2の端部を有する、太陽電池のストリングと、
光起電積層体の第1の別個の貫通部と、
上記ストリングの第1の端部に電気的に接続し、かつ上記第1の別個の貫通部から外に伸びる第1の導線と、
上記ストリング内部の点に電気的に接続し、かつ第1の別個の貫通部から外に伸びる上記第2の導線と、
上記光起電積層体の第2の別個の貫通部と、
上記ストリング内部の点に電気的に接続し、かつ第2の別個の貫通部から外に伸びる第3の導線と、
上記ストリングの第2の端部に電気的に接続し、かつ第2の別個の貫通部から外に伸びる第4の導線と、を備える光起電積層体。
[項目23]
上記別個の貫通部から外部の湿気が積層体に入らないように、上記第1及び第2の別個の貫通部に挿入する封止剤と、
上記外部の導線に加わえた力が接続点に伝達されないように、上記別個の貫通部に組み込んだひずみ解放機構と、
を更に備える、項目22に記載の光起電積層体。
[項目24]
上記第1の別個の貫通部が、上記ストリングの第1の端部の近くに位置し、かつ上記第2の別個の貫通部が、上記ストリングの第2の端部の近くに位置する、項目22に記載の光起電積層体。
[項目25]
光起電アセンブリであって、
第1の端部及び第2の端部、並びに耐候性を持たせた第1及び第2の貫通部を有する太陽電池のストリングをそれぞれ含む、第1及び第2の光起電積層体と、
上記光起電積層体それぞれについて、上記ストリングの第1の端部に電気的に接続し、かつ耐候性を持たせた第1の貫通部から外に伸びる、第1の導線と、
上記光起電積層体それぞれについて、上記ストリング内部の点に電気的に接続し、かつ上記第1の耐候性を持たせた貫通部から外に伸びる、第2の導線と、
上記光起電積層体それぞれについて、上記ストリング内部の点に電気的に接続し、かつ上記第2の耐候性を持たせた貫通部から外に伸びる、第3の導線と、
上記光起電積層体それぞれについて、上記ストリングの第2の端部に電気的に接続し、かつ上記第2の耐候性を持たせた貫通部から外に伸びる、第4の導線と、
陽極及び陰極を有する第1のダイオードであって、上記第1のダイオードの陽極が上記第1の光起電積層体の第1の耐候性を持たせた貫通部から外に伸びる上記第1の導線、並びに上記第2の光起電積層体の耐候性を持たせた上記第2の貫通部から外に伸びる上記第4の導線に電気的に接続し、かつ上記第1のダイオードの陰極が上記第1の光起電積層体の耐候性を持たせた上記第1の貫通部から外に伸びる上記第2の導線に電気的に接続する、第1のダイオードと、
陽極及び陰極を有する第2のダイオードであって、上記第2のダイオードの陰極が上記第2の光起電積層体の耐候性を持たせた上記第2の貫通部から外に伸びる第4の導線、並びに上記第1の光起電積層体の耐候性を持たせた上記第1の貫通部から外に伸びる上記第1の導線に電気的に接続し、かつ上記第2のダイオードの陽極が上記第2の光起電積層体の耐候性を持たせた上記第2の貫通部から外に伸びる第3の導線に電気的に接続する第2のダイオードと、
を備える光起電アセンブリ。
[項目26]
上記第1及び第2のダイオードが耐候性を持たせたコネクタに組み込まれる、項目25に記載の光起電アセンブリ。
[項目27]
上記耐候性を持たせたコネクタが、上記第1の光起電積層体の耐候性を持たせた上記第1の貫通部から外に伸びる第1及び第2の導線に接続した第1のポート、並びに上記第2の光起電積層体の耐候性を持たせた上記第2の貫通部から外に伸びる上記第3及び第4の導線に接続した第2のポートを含む、項目26に記載の光起電アセンブリ。
図1
図2
図3
図4A
図4B
図5A
図5B
図6
図7
図8
図9A
図9B
図10A
図10B
図11
図12
図13
図14
図15
図16