【実施例】
【0023】
以下に実施例を挙げて、本願発明を更に詳細に説明する。尚、これらは本願発明を何ら限定するものではない。
【0024】
(実施例1〜8および比較例1〜3)化粧下地
表1、表2に示す処方および下記に示す方法により油中水型粉末化粧料を製造した。得られた各試料について、官能評価により、経時的な変臭を評価した。これらの結果も併せて、表1、表2に記載した。
【0025】
【表1】
【0026】
※1:NIKKOL DIS(日光ケミカルズ社製)
※2:シリコーン KF−6016(信越化学社製)
※3:シスロール DPHS−SO−(AP)(クローダ社製)
※4:SI−UFT−Z(三好化成社製)
※5:SI−UFZO−610 LHM(6%)(三好化成社製、平均一次粒子径20nm)
※6:AEROSIL R976(日本アエロジル社製)
【0027】
(製造方法)
A部、B部をそれぞれ均一に分散して油相、及び水相とした。A部(油相)へB部(水相)を撹拌しながら徐々に添加して、常温にて乳化した。乳化後、脱泡して表1の化粧下地を得た。
【0028】
【表2】
【0029】
※7:シリコーン KF−6019(信越化学社製)
【0030】
(製造方法)
A部、B部をそれぞれ均一に分散して油相、及び水相とした。A部(油相)へB部(水相)を撹拌しながら徐々に添加して、常温にて乳化した。乳化後、脱泡して表2のクリームファンデーションを得た。
【0031】
(評価)
40℃1ヶ月、3ヶ月および50℃1ヶ月保存した試料の変臭度合いを調製直後と比較し評価した。変臭評価について、弊社調香師1名によるテストを行い、下記絶対評価にて4段階に評価し評点を付け、下記4段階判定基準により判定した。
◎:変臭は認められなかった。
○:若干変臭が認められた。
△:変臭が認められた。
×:顕著な変臭が認められた。
【0032】
粒子径観察はほとんど変わらないものを◎、10%未満を○とした。
【0033】
表1において、シリコーン処理微粒子酸化亜鉛が含有されていないと変臭が加速し、0.01質量%以上で変臭をかなり抑え、さらに0.1質量%以上で変臭がほとんど起こらない。
【0034】
表2において、pHが7以下では変臭を抑えられないが、7.5以上で軽減が見られ8以上で変臭がほとんど起こらない。
【0035】
実施例6:化粧下地
成分名 配合量(質量%)
1.シクロペンタシロキサン 10.00
2.ジフェニルシロキシフェニルトリメチコン 5.00
3.イソノナン酸イソトリデシル 6.00
4.セバシン酸ジイソプロピル(※1) 5.00
5.リンゴ酸ジイソステアリル 2.00
6.ジステアルジモニウムヘクトライト 0.20
7.PEG−9メチルエーテルジメチコン(※2) 1.20
8.ジポリヒドロキシステアリン酸PEG−30(※3) 1.20
9.メトキシケイヒ酸エチルヘキシル 4.00
10.シリコーン/ステアリン酸処理微粒子酸化チタン(※8) 5.00
11.シリコーン処理微粒子酸化亜鉛(※5) 0.01
12.シリコーン処理黄酸化鉄 0.34
13.シリコーン処理赤酸化鉄 0.06
14.シリコーン処理黒酸化鉄 0.005
15.ジメチルシリル化シリカ(※6) 0.80
16.ポリメチルシルセスキオキサン 1.00
17.精製水 残量
18.1,3−ブチレングリコール 10.00
19.ペンチレングリコール 1.00
20.キサンタンガム 0.30
21.EDTA−4Na 0.05
22.クエン酸三カリウム 0.007
23.アスコルビン酸−2−リン酸マグネシウム 0.01
合計100.00
※8:SA−TTO−S−4(三好化成社製)
【0036】
(製造方法)
成分1〜16を均一に分散して油相とした。成分17〜23を均一に分散して水相とした。水相を油相へ撹拌しながら徐々に添加して、常温にて乳化した。乳化後、脱泡して化粧下地を得た。
【0037】
実施例7:化粧下地
成分名 配合量(質量%)
1.シクロペンタシロキサン 10.00
2.ジフェニルシロキシフェニルトリメチコン 5.00
3.イソノナン酸イソトリデシル 6.00
4.セバシン酸ジイソプロピル(※1) 5.00
5.リンゴ酸ジイソステアリル 2.00
6.ジステアルジモニウムヘクトライト 0.20
7.PEG−9ジメチコン(※7) 1.00
8.PEG−9メチルエーテルジメチコン(※2) 1.00
9.ジポリヒドロキシステアリン酸PEG−30(※3) 1.00
10.メトキシケイヒ酸エチルヘキシル 4.00
11.シリコーン処理微粒子酸化チタン(※9) 5.00
12.シリコーン処理微粒子酸化亜鉛(※10) 1.00
13.シリコーン処理黄酸化鉄 0.34
14.シリコーン処理赤酸化鉄 0.06
15.シリコーン処理黒酸化鉄 0.005
16.ジメチルシリル化シリカ(※11) 2.00
17.ポリメチルシルセスキオキサン 1.00
18.精製水 残量
19.1,3−ブチレングリコール 10.00
20.ペンチレングリコール 1.00
21.キサンタンガム 0.30
22.EDTA−4Na 0.05
23.クエン酸三カリウム 2.00
24.アスコルビン酸−2−リン酸マグネシウム 3.00
合計100.00
※9:SAS−MT−700B(9%)(三好化成社製)
※10:MZY−303S(テイカ社製、平均一次粒子径35nm)
※11:AEROSIL R972(日本アエロジル社製)
【0038】
(製造方法)
成分1〜17を均一に分散して油相とした。成分18〜24を均一に分散して水相とした。水相を油相へ撹拌しながら徐々に添加して、常温にて乳化した。乳化後、脱泡して化粧下地を得た。
【0039】
実施例8:リクイドファンデーション
成分名 配合量(質量%)
1.シクロペンタシロキサン 25.00
2.ジフェニルシロキシフェニルトリメチコン 2.00
3.イソノナン酸イソトリデシル 5.00
4.ジステアルジモニウムヘクトライト 1.00
5.シリコーン系界面活性剤(※12) 5.00
6.メトキシケイヒ酸エチルヘキシル 4.00
7.シリコーン/ステアリン酸処理微粒子酸化チタン(※8) 5.00
8.シリコーン処理微粒子酸化亜鉛(※5) 1.00
9.シリコーン処理黄酸化鉄 1.68
10.シリコーン処理赤酸化鉄 0.25
11.シリコーン処理黒酸化鉄 0.16
12.ジメチルシリル化シリカ(※6) 0.20
13.ポリメチルシルセスキオキサン 1.00
14.精製水 残量
15.エタノール 8.00
16.1,3−ブチレングリコール 2.00
17.ペンチレングリコール 1.00
18.キサンタンガム 0.10
19.EDTA−4Na 0.05
20.クエン酸三カリウム 0.70
21.アスコルビン酸−2−リン酸マグネシウム 1.00
合計100.00
※12:シリコーン BY22−008M(東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)
【0040】
(製造方法)
成分1〜13を均一に分散して油相とした。成分14〜21を均一に分散して水相とした。水相を油相へ撹拌しながら徐々に添加して、常温にて乳化した。乳化後、脱泡しリクイドファンデーションを得た。
【0041】
実施例9:クリームファンデーション
成分名 配合量(質量%)
1.シクロペンタシロキサン 7.00
2.ジフェニルシロキシフェニルトリメチコン 5.00
3.イソノナン酸イソトリデシル 5.00
4.ジステアルジモニウムヘクトライト 0.40
5.PEG−9ジメチコン(※7) 1.00
6.PEG−9メチルエーテルジメチコン(※2) 1.00
7.ジポリヒドロキシステアリン酸PEG−30(※3) 1.00
8.メトキシケイヒ酸エチルヘキシル 4.00
9.シリコーン処理微粒子酸化チタン(※9) 5.00
10.シリコーン処理微粒子酸化亜鉛(※10) 1.00
11.シリコーン処理黄酸化鉄 1.68
12.シリコーン処理赤酸化鉄 0.25
13.シリコーン処理黒酸化鉄 0.16
14.ジメチルシリル化シリカ(※11) 1.50
15.ポリメチルシルセスキオキサン 1.00
16.精製水 残量
17.1,3−ブチレングリコール 10.00
18.ペンチレングリコール 1.00
19.キサンタンガム 0.30
20.EDTA−4Na 0.05
21.クエン酸三カリウム 1.00
22.アスコルビン酸−2−リン酸マグネシウム 1.50
合計100.00
【0042】
(製造方法)
成分1〜15を均一に分散して油相とした。成分16〜22を均一に分散して水相とした。水相を油相へ撹拌しながら徐々に添加して、常温にて乳化した。乳化後、脱泡しクリームファンデーションを得た。
【0043】
実施例6〜9も経時的なアスコルビン酸−2−リン酸塩の変臭を十分に抑制した乳化型粉末化粧料であった。