(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明に係る測定場所の貨物自動車寸法の測定装置の一実施形態について、図面を用いて説明する。
1.貨物自動車の寸法測定装置の構成について
【0019】
図1は、貨物自動車1の寸法測定装置の全体概要の模式図である。貨物自動車1は測定場所に停止している。この測定場所は、貨物自動車1を製造する施設において、例えば最終工程として運び込まれる場所となる。
【0020】
この寸法測定装置は、光学系手段の一例となるカメラ21a〜21lを用い、カメラ21a〜21lによる撮影データを制御部となるPCで処理することで、貨物自動車1の車長などを算定する構成となっている。
【0021】
カメラ21a〜21lは、貨物自動車1に対して複数箇所から撮影を行うために、図示のとおり貨物自動車1の周囲(一点鎖線R)に位置するように設けられている。カメラ21a〜21lは、図示する周囲Rに沿って貨物自動車1の前側から順に時計回りに並んでいる(図中では21a、21b、21d、21f、21g、21j、21lのみ表示されている)。本実施形態では、貨物自動車1に対する複数の撮影データを得るために12個のカメラ21a〜21lが設けられた構成としたが、この個数に関しては特に12個に限定するものではない。さらには、1個のカメラで貨物自動車1の周囲Rを周回して複数の撮影データを得る構成にしても良い。
【0022】
カメラ21a〜21lはそれぞれ貨物自動車1に対して向けられている。当該「所定の角度」は、各々の撮影箇所において、図示するような貨物自動車1の上方側から貨物自動車1が撮影領域に入る程度、または撮影者が起立状態で撮影する程度となっている。また、この「所定の角度」のほかに、前方箇所から撮影するカメラ21aと、後方箇所から撮影する3個のカメラ21f〜21hにおいては、「別の角度」でも撮影するように設定されている。カメラ21aの箇所においては、他の箇所と同様の上記「所定の角度」となる撮影Pa2と、当該撮影Pa2より下方側を中心とする「別の角度」による撮影Pa1とが可能となるように設定されている。カメラ21f〜21hにおいても、「所定の角度」による撮影Pf2、Pg2、Ph2と、「別の角度」による撮影Pf1、Pg1、Ph1とが可能となるように設定されている。複数の箇所のそれぞれにおける撮影データによって、貨物自動車1の全体データを得ることができ、さらに上側からでは視認し難い貨物自動車1の下方側(車輪やテールランプ等)の詳細な撮影データに関しては、カメラ21a、21f〜21hの上記「別の角度」による撮影Pf1、Pg1、Ph1で得ることができる。これらのカメラ21a〜21lは、測定場所内のPCに接続されている。PCに備え付けられた外部入出力部31を介して、PCと各カメラ21a〜21lとの間でカメラ撮影の指令出力や撮影データの入力が可能となっている。各カメラ21a〜21lは、貨物自動車の所定の部位に取り付けられたターゲット部を撮影ポイントとしているが、
図1では説明の便宜上、ターゲット部の表示は省略している。
【0023】
各ターゲット部にはカメラ21a〜21lが発光する光を反射する反射部が設けられており、撮影データには、その反射光が含まれてPC内の制御部30によって各ターゲット部の座標位置や貨物自動車1の所定寸法の算定に用いられる。
【0024】
制御部30は、その検知された反射光のデータ(撮影データ)からターゲット部の座標位置を決定する座標位置決定部34と、その座標位置から貨物自動車1の寸法等を算定する寸法算定部35とが含まれてなる。これらの座標位置や算定寸法等の出力結果は、PC内にデータ保管されるとともに、画面上や所定フォーマットを有する書面に出力される。
【0025】
座標位置決定部34と外部入出力部31との間には、撮影データ読み取り部33が配されている。入力された撮影データは撮影データ読み取り部33に読み取られ、PC画面上にその撮影画像が表示される。作業者は、表示された画像で撮影状態の良否を即時に判断できる。なお、カメラ撮影を行う際、外部入出力部31に接続されたカメラ選定部32が用いられる。カメラ選定部32によって、上記の12個のカメラ21a〜21lのいずれを用いるか選定される。これにより、作業者は所望するカメラ撮影をすることができる。カメラ選定部32では、1つのカメラによる撮影や、複数のカメラによる同時撮影のいずれも選定する構成としても良い。なお、1個のカメラで周囲Rを周回して撮影する場合には、撮影された撮影データが制御部30に順次格納される構成、又は一括して格納される構成とすることもできる。
【0026】
座標位置決定部34では、12個のカメラ21a〜21lによるそれぞれの撮影データの中で、適宜2つ以上の撮影データを用いて、撮影ポイント(ターゲット部)の三次元座標位置が決定される。また、座標位置決定部34では、前方側のカメラ21aにおける撮影データを用いて前輪の撮影ポイント(ターゲット部)の座標位置が決定される。さらに、後方側の3個のカメラ21f、21g、21hにおける撮影Pf1、Pg1、Ph1のそれぞれの撮影データを用いて灯火部13及び後輪の撮影ポイント(ターゲット部)の座標位置も決定される。
【0027】
座標位置決定部34の決定データ(ターゲット部の座標)は、寸法算定部35に出力される。寸法算定部35は、カメラ21a〜21lの画像データで決定した座標位置から貨物自動車1の前後方向、幅方向、及び高さ方向の長さを算定する第1寸法算定部35aと、後方側の3個のカメラ21f〜21hの画像データで決定した座標位置から灯火部13の取り付け位置を算定する第2寸法算定部35bと、前方側のカメラ21aの画像データで決定した座標位置および後方側の3個のカメラ21f、21g、21hの画像データで決定した座標位置から車両中心線位置を算定する中心線算定部35cと、第1寸法算定部35aによって算定された複数データから最大値を選択する寸法選択部35dとを有している。
【0028】
中心線算定部35cは、前方側のカメラ21aによる撮影Pa1と、後方側の3個のカメラ21f、21g、21hによる撮影Pf1、Pg1、Ph1から貨物自動車1の中心線算定機能を有する。同機能は、左右の前輪の中間点及び左右の後輪の中間点を算定するとともに、両中間点結んだ貨物自動車1の前後方向に沿った中心線を算定するものである。
【0029】
第1寸法算定部35aは、ターゲット部の各三次元座標を所定平面(水平面)上に投影させ、投影された各点同士の距離を算定する機能を有する。当該算定部35aにおいては、中心線算定部35cで算定された中心線データも利用される。なお、この機能に関しては、この算定手法に限定されるものではなく、決定された三次元座標の各点同士の距離を算定するものでも良い。
【0030】
第2寸法算定部35bは、灯火部13に取り付けられたターゲット部の座標位置を基準として灯火部13が取り付けられている領域を算定する機能を有する。当該算定部35bにおいても、中心線算定部35cで算定された中心線データも利用される。灯火部13は、テールランプ等の複数の部材が組み合わされてなるユニット体であり、予めその幅、高さ及び厚みが管理されている。そこで、基準となるターゲット部の三次元座標位置を基に、灯火部13の取り付け位置(どの領域に灯火部13が配されているか)の算定が行われる。なお、予め管理されている幅値等を用いないで、灯火部13に複数のターゲット部を取り付けて、複数のターゲット部から得られる複数の三次元座標位置から灯火部13の取り付け位置を算定するようにしても良い。
【0031】
寸法選択部35d及び第2寸法算定部35bによって選択及び算定されたデータは、寸法判定部36に出力される。寸法判定部36は、予め入力されたデータと、それぞれ入力されたデータとの差異が所望する範囲内であるかを判定する機能を有する。
PC内には、データ保管部37及びデータ出力部38も配されており、算定されたデータ等が保管され、必要時には出力することが可能となっている。
2.カメラ及びターゲット部のレイアウトについて
【0032】
次に、貨物自動車1に対する12個のカメラ21a〜21lのレイアウトと、ターゲット部の取り付け位置とに関して
図2を用いて説明する。
図2は、貨物自動車1に対する12個のカメラ21a〜21lを示す模式平面図であり、上側を貨物自動車前方側とし、下側を同後方側とし、左右を同左右側としている。カメラ21a〜21lのいずれも複数のターゲット部が撮影領域に入るように設けられており、ターゲット部を良好に撮影可能な距離だけ貨物自動車1から離れた状態となっている。なお、カメラ21a〜21lには、例えばデジタルカメラが採用されているが画像撮影が可能であれば他の機器を用いても良い。これらのカメラ21a〜21lはストロボを有しており、撮影の際にはフラッシュを発生させる。
【0033】
貨物自動車1には、カメラ撮影の撮影ポイントとなるターゲット部(図中、T11、12、・・・とTを冠した符号が付された19個の部材)が、図示する位置に取り付けられている。いずれのターゲット部も同じ構成を有する。その構成について図示は省略するが、1辺が約50mmの長さの略正方形状のシートの中央に、約30mmの外径を有する円状の反射部が配されてなる。この反射部は各カメラ21a〜21lから発せられたフラッシュ(もしくはカメラ近傍の装置によるストロボ)の光を反射する。各ターゲット部はシート裏面が磁石によって簡易に貨物自動車1に貼り付け可能な構成となっている。
各ターゲット部の詳細な取り付け位置は以下のとおりである。
先ず、貨物自動車1の全長測定用として、前方ターゲット部T11と後方ターゲット部T12、T13とが配されている。
【0034】
前方ターゲット部T11は、図示のように貨物自動車1の前面に配されている。貨物自動車1の最前方となる位置、例えば、貨物自動車1前側のバンパ上でナンバープレート取り付け用孔の中央部となる位置に配される。前方ターゲット部T11は、反射部が上方を向いて配され、前方ターゲット部T11が低い位置に配されていても、前側の3個のカメラ21a、21b、21lが良好に撮影することができる。前方ターゲット部T11の貼り付け状態は、特に限定されるものではなく、反射部の反射光が前側のカメラa、21b、21lの撮影データに含まれれば、反射部が前方に向いたものでも構わない。
【0035】
貨物自動車1の後方には後方ターゲット部T12、T13が配されている。具体的には、これら後方ターゲット部T12、T13は、荷箱11を構成する後面煽戸(テールゲート)11aの上側端面で左右両側の縁部に配されている。テールゲート11aが貨物自動車1の最後方に位置する部材であるためであり、他の部材が最後方となる場合には、後方ターゲット部T12、T13はその最後方となる部材に配される。
【0036】
後方ターゲット部T12、T13の中間部と、前方ターゲット部T11との距離が貨物自動車1の全長Lとされる。本実施形態のように荷箱11が搭載された貨物自動車1では、貨物自動車後端が角形状を有するため、正確に貨物自動車1の最後方となる位置が特定しやすい。つまり、テールゲート11aの上側端面の後方側の縁が貨物自動車1の正確な最後端となるので、全長Lの算定を高精度に行うことができる。また、後方ターゲット部T12、T13が上記の位置に配されているので、両ターゲット部T12、T13の三次元座標位置からテールゲート11a(荷箱11)の両端の高さ位置を比較することができる。その比較結果により、水平状態でシャシフレーム12に搭載されているか否かも判断することもできる。
【0037】
また、貨物自動車1の全幅測定用として、以下の6組のターゲット部が配されている。これらのターゲット部は、各組とも図示のように貨物自動車幅方向に沿った線上に位置している。
【0038】
1組目として、左右の前側車輪14のそれぞれの中心部に前車輪ターゲット部T21、T22が配されている。また、2組目として、後側車輪15のそれぞれにも中心部に後車輪ターゲット部T61、T62が配されている。前車輪ターゲット部T21、T22の中間点P1と、後車輪ターゲット部T61、T62の中間点P2とを結ぶ仮想線が貨物自動車1の中心線(車軸)Lcとされる。
【0039】
3組目として、運転室(キャブ)16の左右両側の面にキャブ用ターゲット部T31、T32が配されている。図中、キャブ用ターゲット部T31、T32はキャブ16の後方に配されているが、最も左右に張り出す部分があれば、その部分に配された構成とする。キャブ16の幅の最大値を測定するためである。
【0040】
4組目として、荷箱11の左右両側の面で前方部に荷箱前方ターゲット部T41、T42が配されている。具体的には、荷箱前方の固定柱の外表面に配されている。荷箱11の前方部で固定柱より側方に張り出す部分があれば、その部分に配された構成とする。荷箱11の前方における幅の最大値を測定するためである。同様の目的で、貨物自動車前後方向における荷箱11の中央部には、5組目となる荷箱中央ターゲット部T51、T52が配される。荷箱11の後方部で固定柱の外表面には、6組目となる荷箱後方ターゲット部T71、T72が配されている。
【0041】
これら6組のターゲット部が配される位置に関しては、各部位の隅部等と予め設定されている。各組における取り付け高さや前後方向の位置ズレなどが生じないようにするためである。そして、各組のターゲット部の座標位置が、それぞれ貨物自動車幅を算定するデータとして用いられる。複数の算定結果を得ることができるので、その中の最大値が全幅Wとして選択される。いずれのターゲット部も貨物自動車1の左側面又は右側面で貨物自動車前後方向に並んだ状態で配されているが、キャブ16と荷箱11とのそれぞれに少なくとも1つのターゲット部が配されていれば、その個数や取り付け位置は適宜変更可能である。
【0042】
また、左右の前輪及び後輪には、前後方向を長手方向とする貨物自動車1の中心線決定に寄与する中心用ターゲット部Ts1、Ts2、Ts31、Ts32、Ts41、Ts42が配されている。これらのターゲット部のうち前輪用のターゲット部Ts1、Ts2を用いて中間点P3が算定され、後輪用のターゲット部Ts31、Ts32、Ts41、Ts42を用いて中間点P4が算定される。これら両中間点P3、P4から貨物自動車の中心線Lcが別途算定される。なお、上記のターゲット部T21、T22、T61、T62から算定される中間点P1、P2から算定される中心線Lcとの差異の有無を検証することが可能(後述の
図7参照)となるが、これらの中間点P1、P2も同時に用いて中心線Lcを算定するようにしても良い。
【0043】
その他、テールゲート側端面の左右それぞれの下縁部には、テールゲート側端ターゲット部T81、T82が配されている。貨物自動車1のリアオーバーハングを測定するためである。
【0044】
さらに、荷箱11の下方に配されて貨物自動車1の上方からは視認し難い灯火部13の測定用として、灯火部13の照射面(貨物自動車後面)には、灯火部用ターゲット部T91、T92が配されている。灯火部用ターゲット部T91、T92は、それぞれユニット体となる灯火部13において、上部側でかつ外側端部となる隅部に配されている。ただし、配設位置は当該隅部には限定されず、他隅部でも良い。
【0045】
以上のように配されたターゲット部のうち、灯火部用ターゲット部T91、T92は3個の後方側のカメラ21f、21g、21hによる撮影Pf1、Pg1、Ph1によって集中的に撮影され、その他のターゲット部は12個のカメラ21a〜24lで撮影される。また、中心用ターゲット部Ts1、Ts2、Ts31、Ts32、Ts41、Ts42のうち、前輪用のターゲット部Ts1、Ts2は前側のカメラ21aの撮影Pa1で集中的に撮影され、後輪用のターゲット部Ts31、Ts32、Ts41、Ts42は3個の後方側のカメラ21f、21g、21hによる撮影Pf1、Pg1、Ph1によって集中的に撮影されるようにしている。なお、後輪用のターゲット部Ts31、Ts32、Ts41、Ts42の撮影に関しては、さらに適切な撮影データを得るために「撮影Pf1、Pg1、Ph1とは別の角度」で撮影を行うようにしても良い。このようにして、撮影データを利用する構成とすることで簡易に各部位の座標位置を決定し、全長L及び全幅Wが算定されるので、各部位を床面にマークする等の投影作業を行う必要がなく、作業コストを大きく低減することができる。
【0046】
また、貨物自動車1の全高Hの測定に関しては、本実施形態では高さ可変式の装置が用いられる。例えば、測定場所内を移動自在に車輪付の基部と、その基部に対して鉛直方向に延びた柱状部材と、柱状部材に沿って昇降自在な水平部材とで構成された装置等が用いられる。この水平部材には同種のターゲット部を貼り付けられている。水平部材を貨物自動車の最も高い位置に当接させた状態でカメラ撮影(例えば、後側カメラ22、24)することで、全高Hを算定することができる。なお、最も高い部位に簡易にターゲット部を貼り付けることができる貨物自動車であれば、上記の装置を用いなくても構わない。
【0047】
上記レイアウトによって複数箇所で撮影される撮影データのうち、一部の箇所の撮影データには「他の箇所と異なる角度による撮影データ」が少なくとも含まれており、以下の効果がある。
【0048】
第1の効果として、前方側のカメラ21aや後方側の3個のカメラ21f、21g、21hによって、良質な撮影データを得ることが可能な点がある。貨物自動車1の上方から撮影が困難な部位は、撮影角度を切り換えて適宜撮影することができる。特に、本実施形態に係る貨物自動車1が連続して運び込まれてくる測定場所内では、撮影角度を調整する箇所が設定されていることで、単純に他の部位と同程度の撮影角度では撮影困難な灯火部13等のために別に測定し直す必要がなく、作業効率を大きく向上させることができる。なお、撮影角度の調整に関しては、カメラ21a、21f、21g、21hの位置は一定のまま撮影角度を変化させる構成としているが、高さ位置を別途変化させる構成としても良い。なお、中心用ターゲット部Ts1、Ts2、Ts31、Ts32、Ts41、Ts42に関しては、測定誤差を小さくするために
図3(a)及び
図3(b)に示すような前輪または後輪に当接された当接部材K1、K2に貼り付けられるものとする。
【0049】
図3(a)、
図3(b)で示すように、貨物自動車1の下側や荷箱11の下方に設けられた部位に対するターゲット部は、貨物自動車1の前端部から後ろ側に入り込んだ位置(長さL11)、または荷箱11の後端部から前側に入り込んだ位置(長さL12)に配されており、撮影角度を他の撮影箇所とは異なる角度とすることで良質の撮影データを得ることができる。
【0050】
第2の効果として、荷箱11の内側表面(内方面)の測定の高精度化がある。前方側のカメラ21aや後方側の3個のカメラ21f、21g、21hによって、「他の箇所と異なる角度による撮影データ」を少なくとも得ることができるので、他の箇所のカメラ(例えば、荷箱11の側方に位置するカメラ21d、21e、21i、21j)は、荷箱11の内方面を撮影領域に良好に含んだ撮影角度とすることができる。具体的には、
図3(c)のように撮影角度を設定することができる。
図3(c)は、
図2における荷箱11のA1−A2断面図で、その内側に複数のターゲット部T101〜T104が配されている。
【0051】
荷箱11を構成する前壁部11bで貨物自動車後方を向いた面に、前壁ターゲット部T101が配されている。前壁ターゲット部T101は、車幅方向の中央部で荷箱11を構成する側方側煽戸(サイドゲート)11cの上面部と同等の高さ位置に配されている。
テールゲート11aの上端面で車幅方向の中央部にはテールゲート中央ターゲット部T102が配されている。
【0052】
前壁ターゲット部T101とテールゲート中央ターゲット部T102は、貨物自動車前後方向における荷箱11の内側長さの測定に用いられる。両ターゲット部T101、T102の貼り付けに関しては、目視によってそれぞれの中央部になされるが、サイドゲート11cの前後両縁部にターゲット部が配された構成とし、上記の内側長さの測定に用いられるようにしても良い。
【0053】
次に、サイドゲート11cの上端面のうち、貨物自動車前後方向における中央部にサイドゲート中央ターゲット部T103が配されている。また、貨物自動車前後方向における同じ中央部となる位置で反対側のサイドゲートの上端面にも同様にターゲット部(不図示)が配されている。これらのターゲット部は荷箱11の内側幅の測定に用いられている。
【0054】
また、床面部11dの上面には、中央部に床面ターゲット部T104が配されている。このターゲット部T104は、荷箱の内側長さ及び内側幅の測定に用いられる上記のターゲット部T101〜T103と組み合わせることで荷箱11の内側高さの測定に用いられている。
【0055】
これらのターゲット部T101〜T104は、荷箱11の側方に位置するカメラ21d、21e、21i、21jによる撮影や、後方側の3個のカメラ21f、21g、21hの撮影Pf2、Pg2、Ph2によって撮影される。このとき、撮影角度の調整可能な後方側の3個のカメラ21f、21g、21hと、カメラ21d、21e、21i、21jのような他の箇所のカメラとの組み合わせによって、周囲R(
図1参照)の領域の拡大を防いで所望される製造設備の肥大化を防止しつつ、良質の撮影データも得ることができる。
【0056】
具体的には、後方側の3個のカメラ21f、21g、21hのうち、例えばカメラ21gの撮影箇所において、撮影Pg1により撮影Pg2は荷箱11の内方面を中心として撮影領域にすることができる。撮影Pg1の角度調整が含まれていない場合には、荷箱11下方の灯火部なども撮影領域に含めるためにさらに車両後方側に距離Lbだけ移動した位置(図中の一点鎖線部)210gに設ける必要があるが、撮影Pg1が含まれていることでカメラ21gを貨物自動車1に近づけることができる。同時に、荷箱11内方面の撮影データの精度も高まる。
【0057】
なお、撮影データの取得には既知の方法を用いている。後方ターゲット部T12の座標位置決定の際、
図4で示すように、後側カメラ21f、21gによる撮影面R1、R2に、後方ターゲット部T12の反射部からの反射光が写し出される。その写し出された位置u1、u2が座標位置決定部34によって抽出される。後側カメラ21f、21gは測定場所内の固定されており、撮影面R1、R2も固有の位置データを備える。両面R1、R2における位置u1、u2を関連付けて後方ターゲット部T12の三次元座標位置が決定される。他のカメラによっても同様に撮影データを得ることができる。これらの撮影データにおいて重複するターゲット部の位置情報を基にして、複数の撮影データがつなぎ合わされて貨物自動車1の全体的形状、大きさ、位置などが把握される。そのため、撮影面R1、R2に関しては、精度を上げるために3つ以上としても良い。
3.貨物自動車の寸法測定方法について
次に、貨物自動車寸法測定方法に関して、
図5のフローチャートを用いて説明する。
【0058】
測定場所内で先ずカメラ座標位置決定工程S11、S12を行う。次に貨物自動車1の中心線決定工程S21〜S25を行う。その後、停止した貨物自動車1に対して各ターゲットに光を出力する、具体的には各ターゲットを撮影する撮影工程(光出力工程)S31〜S33と、各ターゲット部座標位置決定工程S41と、座標位置から必要な貨物自動車寸法を算定する工程S51〜S54とを順に行う。最後に、算定寸法が所定値に適合するか否かの判定及び保管工程を行う(S61〜S62)。
【0059】
カメラ座標位置決定工程では、先ず、基準ターゲットをカメラ21a〜21lで撮影する(S11)。基準ターゲットは、測定場所内の三次元座標の中心位置となり、測定場所内に固設されている。撮影データがPCに出力され、PC内で基準ターゲットの固有の座標位置と撮影データとを対応させて各カメラ21a〜21lの座標位置を決定する(S12)。各カメラ21a〜21lの座標を固定することで、貨物自動車の種類の同異に関わらず、迅速な測定が可能となる。
【0060】
カメラ座標位置決定工程の後に、測定場所内に運び入れた貨物自動車1の幅方向に対して垂直方向に延びる中心線を決定する工程を行う。この工程では次の作業を行う。
【0061】
測定位置(停止位置)での貨物自動車停止作業を行う(S21)。このとき、貨物自動車1が直進できる状態に運転用ハンドルを調整する。次に、貨物自動車の前輪及び後輪に当接する当接部材を設置する(S22)。当接部材にはターゲット部(中心用ターゲット部)Ts1、Ts2、Ts31、Ts32、Ts41、Ts42が設けられている。停止状態の貨物自動車1に対して、カメラ21a、21f、21g、21hを用いて撮影を開始する。当該撮影の撮影データがPC入力されて(S24)、左右の前輪同士の中間位置P3(
図2参照)と後輪の中間位置P4(
図2参照)が算定されて中心線も算定される(S25)。当該中心線の算定は、後述する貨物自動車の幅の算定等を正確に行うことに役立つ。
撮影工程(S31〜S33)では、さらに停車した貨物自動車1に次の作業を行う。
【0062】
上述した位置に各ターゲット部を貼り付け(S31)、カメラ21a〜21lで撮影する(S32)。全てのカメラ21a〜21lによる撮影データをPCの画面上で確認する(S33)。キャブ用ターゲット部T31、T32等の貨物自動車の幅の測定用のターゲット部に関しては、各組のターゲット部のそれぞれの反射部が反対方向を向いた状態で貼り付ける。つまり、キャブ16や荷箱11の各側面の外表面に貼り付ける。外表面に貼り付けることで、特に荷箱11の外方寸法を測ることになる。その結果、ターゲット部の貼り付け工程において作業者による差異が生じることがなく、精度の良い貨物自動車幅の測定につなげることができる。
【0063】
撮影工程では、前方箇所のカメラ21aと後方箇所のカメラ21f、21g、21hは、撮影Pa2、Pf2、Pg2、Ph2だけで良い。既にカメラ座標位置決定工程S11、S12の中で撮影Pa1、Pf1、Pg1、Ph1が行われているためである。これにより、重複作業の時間ロスを省略し、高効率化を実現することができる。ただし、データ数を増やすことで撮影データの高精度化を図る場合などには、撮影工程の中で撮影Pa1、Pf1、Pg1、Ph1を行っても良い。
撮影工程の後に、2つの撮影面R1、R2に含まれる撮影データを用いて、各ターゲット部の座標位置を決定する(
図4参照)。
【0064】
座標位置決定工程S41の後、貨物自動車1の全長L、全幅W及び全高Hの算定工程S51と、灯火部13の取り付け位置の算定工程を行う(S52)。両工程S51、S52の順序はいずれを先に行っても良く、同時でも構わない。
【0065】
全幅W等の算定は第1寸法算定部35a及び寸法選択部35dで行う(S51)。全長Lは、1つの数値が算定される。一方、全幅Wに関しては、複数部位での数値が算定される。対象部位は、キャブ用ターゲット部T31、T32と、荷箱前方ターゲット部T41、T42と、荷箱中央ターゲット部T51、T52と、荷箱後方ターゲット部T71、T72との4組である。
【0066】
先ず、貨物自動車1の中心線Lcから右側の各ターゲット部T31、T41、T51、T71までの距離を算定する。同様に中心線Lcから左側の各ターゲット部T32、T42、T52、T72までの距離を算定する。これらの各距離を算定して、合算することでT31とT32、T41とT42、T51とT52、T71とT72の4組の幅値を求まることができる。次に、これら4組の幅値のうち、最大値となるものを貨物自動車1の全幅Wとして選択する。このとき、各幅値だけでなく、中心線Lcから側面までの左右両側の距離も、PC画面上にそれぞれ表示する。中心線Lcから各部位への距離を表示することで、シャシフレーム12に荷箱11の搭載状態を把握することができる。具体的には、荷箱11における各部位が貨物自動車1の中心線Lcからどの程度の距離を有しているかが分かることで、荷箱11が中心線Lcに対して線対称に配されているか判断することができる。さらには、他のターゲット部(例えば、後方ターゲット部T12、T13など)の高さ位置等も用いて、シャシフレーム12に対する荷箱11の平衡状態について判断することもできる。
【0067】
なお、貨物自動車1の全幅算定に関して、車両幅方向に沿って並ぶターゲット部同士の間の距離を用いているが、例えば、「中心線Lcから左側の前車輪ターゲット部T22までの距離」と、「中心線Lcから右側の荷箱後方ターゲット部T71までの距離」の合計値Ltを算定する手法でも構わない。仮に荷箱11が右側にずれて搭載されている場合や、荷箱11の後方が右側にずれて中心線Lcに対して傾斜した状態で搭載されている場合は、後方への投影図で判断する場合には、上記の合計値Ltが貨物自動車1の幅値として最大値となるため、さらに車両全幅として適した値となる。このように、車両幅方向に沿って配されたターゲット部とは異なるターゲット部を用いて、複数の合計値を算定し、その中で最も大きな値を車両全幅の値としても良い。
【0068】
貨物自動車1の幅に関して、複数部位で測定するので、測定場所内に貨物自動車1や他種の貨物自動車が連続して運び込まれても、微細な形状変化や荷箱11搭載位置の変化を簡易に確認することができる。また、運び込まれる貨物自動車ごとに形状が微小に異なっていても、全幅Wを測定する最適部位の検討に作業者が大きな時間を要することもない。
【0069】
また、キャブ16と荷箱11とは、いずれもシャシフレーム上に別々に搭載されているので、両方の幅寸法を測定することで、貨物自動車1の中心線Lcに対する互いの位置を比較することもできる。キャブ16と荷箱11との測定を独立して行っていることで、一方がシャシフレームに対して不適な状態で配されていても、迅速な不適箇所の選定に貢献する。
なお、上述のとおり、中心線Lcを用いた算定方法なので、ターゲット部の数を増やした際に次の効果も備える。
【0070】
ターゲット部の取り付け位置は、各部位の隅部となるので、高さ方向及び前後方向において、各組のターゲット部はほぼ同じ位置に配することができる。一方、側面が湾曲するようなキャブ16の場合、隅部以外にもターゲット部を配する必要があり、隅部と比較して左右のターゲット部の高さ方向及び前後方向の位置が異なった場合、中心線Lcからの距離を比較することで、ターゲット部の配設位置が適切か否かを判断することもできる。
こうした算定結果を確認後、算定もれが無いことを確認すると貨物自動車寸法算定工程が完了する(S54)。
【0071】
そして、PCの制御部30を用いて算定した貨物自動車1の寸法について所定値となっているかの判定を行い(S61)、これまでのデータを保存する(S62)。
【0072】
上記の寸法測定方法では、荷箱11の内側表面に配したターゲット部T101等(
図3(c)参照)の座標位置から、内側長さ、内側幅及び内側高さの算定も併せて行う。
【0073】
なお、寸法測定方法に関しては、カメラ座標位置決定工程S11、S12が設定されているが、カメラを周回させて撮影する方法を採る場合には、当該工程S11、S12を省略することができる。この場合、複数箇所で撮影された複数の撮影データによって貨物自動車1の大きさ(車長、車幅、車高など)を三次元で把握する。また、中心線決定工程S21〜S25に関しても、撮影工程S31〜S33とは別に行うものとしているが、同時に行うようにしても構わない。
【0074】
本実施形態では、中心線決定工程S21〜S25において、当接部材K1、K2を用いているが、前輪または後輪に当接できるものであれば、
図3に示すような前輪または後輪の周面に広く当接する形状には限らず、例えば
図6に示すようなテーパ部K11a、K21aを有する当接部材K11、K21を用い、そのテーパ部K11a、K21aを前輪又は後輪の下方側の周面、特に接地面に近い周面に当接させるだけでも構わない。接地面に近い周面に当接させる構成とすることで、
図3の当接部材K1、K2と比較して厚みを小さくでき、作業者が持ち運びやすく、前輪または後輪に対して迅速に当接作業又は離接作業を行うことができる。さらに、この当接部材K11、K21が左右の前輪または後輪に対して同時に当接させることができる構成、例えば、貨物自動車1の幅方向を長手方向としてその幅と同等の長さを有する長尺部材に当接部材K11、K21が両端部に設けられた構成とすれば、その長尺部材を左右の前輪または後輪に接近させるだけで、前輪または後輪に対してそれぞれのターゲット部Ts1、Ts2、Ts31、Ts32、Ts41、Ts42も同時に接近させて配することができる。また、その長尺部材に沿うようにターゲット部Ts1、Ts2、Ts31、Ts32、Ts41、Ts42を、貨物自動車1の幅方向に一列に並べることもでき、当接部材K11、K21を左右の前輪または後輪に当接させるだけで、前車輪ターゲット部T21、T22を結ぶ仮想線Lt1(
図2参照)と、前輪の中心用ターゲット部Ts1、Ts2を結ぶ仮想線Lt2(
図2参照)を平行にすることができる。そのため、仮にこれらの仮想線Lt1、Lt2が平行になっていないと座標位置決定工程S41等の中で判断することもできる。このような場合、誤測定を早期に防止し、計測の再実施にも早期に取り掛かることができる。
【0075】
また、
図7(a)のように前輪14が貨物自動車1の前後方向(図中の上下方向)に対して交差する左右方向を向いた状態で停車していると、仮に、前車輪ターゲット部T21、T22を結ぶ仮想線Lt1と、前輪の中心用ターゲット部Ts1、Ts2を結ぶ仮想線Lt2が平行であっても、いずれの仮想線Lt1、Lt2も貨物自動車1の幅方向と異なる方向を向いてしまう。この場合であっても、本実施形態では、左右の前輪14の中間点P1と左右の後輪15の中間点P2とを結ぶ仮想線Lcと、及び前輪の中心用ターゲット部Ts1、Ts2の中間点P3と後輪の中心用ターゲット部Ts31、Ts32、Ts41、Ts42の中間点P5とを結ぶ仮想線Lc1を算定することができるため、前輪14が所望する前後方向(図中の上下方向)を向いていないと判断できる。つまり、両仮想線Lc、Lc1を比較し、一致していないと判断すれば、中心線決定工程S25(
図5参照)の中でその情報を発信し、貨物自動車1の停車位置または前輪14の向きを改めて調整できる。したがって、誤測定を早期に防止し、計測の再実施にも早期に取り掛かることができる。なお、上記の中間点P5の算定については、右側の後輪15に対して配された中心用ターゲット部Ts31、Ts32の中間座標位置を算定し、同様に算定した左側の後輪15の中間座標位置と結ぶ線上の中間点を算定している。これらの算定方法は、中心用ターゲット部が配される数によって適宜変更可能である。
【0076】
そして、上述した当接部材K1、K2、K11、K21のほかにも、貨物自動車1の後輪15の模式平面図を示す
図7(b)のように、後輪15の側面に当接させる当接部材Qとすることもできる。この当接部材Qは、貨物自動車1の幅と同等の長さを有して貨物自動車1の幅方向を長手方向とするガイド部Q1と、ガイド部Q1に沿ってスライド可能に取り付けられて貨物自動車1の前後方向を長手方向とする4本のスライド部Q2とを有する。このスライド部Q2のそれぞれには、中心用ターゲット部Ts31、Ts32、Ts41、Ts42が取り付けられている。
【0077】
長尺なガイド部Q1によって、左右の後輪15に対してそれぞれ中心用ターゲット部Ts31、Ts32、Ts41、Ts42を並べることができる。また、スライド部Q2で後輪15の側面に当接できるので、中心用ターゲット部Ts31、Ts32、Ts41、Ts42を後車輪ターゲット部T61、T62を結ぶ仮想線(後輪の車輪軸方向)Lt3と平行に並べることができる。さらに、スライド部Q2によって、後輪15の外側面に簡単にこれらターゲット部Ts31、Ts32、Ts41、Ts42を接近させて当接できる。なお、スライド部Q2は4本設けられているが、隣接するタイヤ同士の内側面にも対応するようにスライド部Q2が設けられた構成としても良い。
【0078】
上述のとおり、当接部材K1、K2、K11、K21、Qを用いることで、簡易かつ迅速に貨物自動車1の中心線を算定することができる。従来は、「前輪もしくは後輪に塗料を着色する工程、または前輪もしくは後輪の近辺の床面に塗料を着色する工程」(着色工程)と、「これらの工程の後に貨物自動車を少しだけ移動させて床面にタイヤのトレッド跡を残し、そのトレッド跡を用いて貨物自動車の中心線を算定する工程」(トレッド跡測定工程)とが行われていた。本発明の構成によれば、光学系手段を利用するので、貨物自動車を移動させる必要がなく、着色工程とトレッド跡測定工程を省略できる。その結果、貨物自動車1の「車輪位置や中心線を決定する工程」と「荷箱11の各部位の座標位置や貨物自動車1の車両寸法を算定する工程」のいずれもカメラ21a〜21lの撮影データに基づいて行うことができる。特に、少なくとも貨物自動車1の中心線決定工程S25〜車両寸法の決定工程S54を行う過程において、上述した仮想線Lc、Lc1、Lt1〜Lt4が一致しない場合を除き、貨物自動車1を移動させることなく、中心線決定工程S25の際に所定位置で停止させた状態のまま、次の工程に移行することができるため、車両寸法計測の全体工程において、大きな時間短縮につながる。
4.その他
【0079】
以上のように、複数箇所における撮影データの取得において、一部の撮影箇所では2つの撮影角度による撮影データを取得できる構成としているが、この「一部の撮影箇所」は上述の個数には限定されない。また、撮影角度の調整に関しても、「一部の撮影箇所」において、少なくとも灯火部に取り付けられたターゲット部を良好に撮影した撮影データを得ることができれば、当該「一部の撮影箇所」で複数の撮影角度による撮影が行われなくても構わない。つまり、カメラ21gの位置では灯火部に取り付けられたターゲット部を中心とした撮影だけが行われ、隣の撮影箇所でカメラ21f、21hでは灯火部に取り付けられたターゲット部を中心にしない撮影だけが行われ、これらの撮影データによって、所望する寸法測定が行われるようにしても良い。
【0080】
その他、カメラ等による光学系手段を用いるが、施設内の照明等が貨物自動車に映ることで寸法測定の精度を阻害する場合には、暗幕等で適宜不要に光が映っている箇所を覆っても構わない。
【0081】
上述した実施形態では、第1群カメラ21a〜21lを用いて画像撮影を行っているが、各ターゲット部の座標位置を把握し、所望部位の測長をすることができれば他の手段を用いても構わない。例えば、光学系手段としてレーザーを用いてターゲット部までの距離や、ターゲット部の座標位置を計測する手段も知られている。勿論、測定に用いることのできるものであれば、他の波長を有するものも適用可能である。
【0082】
上記のレーザーを用いた光学系手段は、レーザー光をターゲット部に直接出力する出力部を備えている。さらに光学系手段は、出力部からのレーザー光の反射光を検知して入力する入力部を備えている場合、入力部から上述した座標位置決定部34に入力データを出力する。また、光学系手段に入力部が設けられていない場合でも同様の機能を有する入力部が別途設けられ、座標位置決定部34への出力が行われる。なお、入力部は、画像センサで感知して各ターゲット部が置かれているレイアウトを把握するものや、反射光を検知して検知時間から各ターゲットの位置を計測するものなどがある。
【0083】
また、貨物自動車1では、前側に配されたターゲット部は1つ(前側ターゲット部T11)のみだが、貨物自動車前端が湾曲している等で、測定精度を上げる必要がある場合には、複数のターゲット部を配した構成としても良い。測定する寸法に関しては、全長、全幅及び全高の全てを算定することに限定されず、1つだけ算定するものでも良い。
【0084】
なお、以上の装置及び方法は、本実施形態では荷箱11が搭載された貨物自動車1を対象としたが、様々な種類の車両に対しても適用可能である。特に、シャシフレーム12上にキャブ以外を搭載し、荷物、土砂、廃棄物、気体、液体、又は作業機械等を運ぶ車両(特装車両)に対して同様の効果を得ることができる。