(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
複数のメンテナンス動作のスケジューリングステップが、印刷ジョブが最大許容時間間隔を用いて実行された場合と等しい数のメンテナンス動作を印刷ジョブ中に確立する、請求項1に記載の方法。
メンテナンス動作の種類が、印刷装置の印刷ヘッドの清掃動作、印刷装置の印刷ヘッドの拭き動作、および印刷装置の印刷ヘッドのフラッシング動作の少なくとも1つである、請求項1に記載の方法。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、印刷ジョブのより高い平均印刷品質を達成するために、メンテナンス動作間の時間間隔を確立するための方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この目的は、前提部分に係る方法によって達成され、本方法は、決定されたジョブ時間をメンテナンス動作間の最大許容時間間隔と比較するステップと、ジョブ時間が所定最大許容時間間隔よりも大きい場合に、各対の連続したメンテナンス動作に対して、各対の連続したメンテナンス動作間の時間間隔が、所定最大許容時間間隔よりも小さく、かつ、複数のメンテナンス動作が、時間内で実質的に等間隔に分散されるように、複数のメンテナンス動作、印刷ジョブの印刷中の少なくとも1つのメンテナンス動作および印刷ジョブの終了時でのメンテナンス動作のスケジューリングステップと、決定されたジョブ時間が最大許容時間間隔よりも大きくない場合に、着信印刷ジョブの印刷後のメンテナンス動作のスケジューリングステップと、少なくとも1つのスケジューリングされたメンテナンス動作を実施することを含む、着信印刷ジョブを印刷するステップとを含む。出願人による研究は、印刷品質が、決定されたジョブ時間に反比例することを示す。したがって、より多くの数のメンテナンス動作は、ジョブ中のより良い印刷品質をもたらすであろう。出願人は、印刷ジョブ中のメンテナンス動作の数が同じままであっても、本発明にしたがって決定された印刷ジョブ中のメンテナンス動作のタイミングは、印刷ジョブ中のより少ない印刷品質の変動をもたらす、ことを認識している。決定されたジョブ時間は、時間単位でまたは印刷されるページ数で表現され得る。
【0007】
決定されたジョブ時間が、メンテナンス動作間の所定最大許容時間よりも小さい場合、所定最大許容時間間隔が、後続ジョブに続くジョブ中に奪われない限り、次のメンテナンス動作は、ジョブの最後の印刷の後に、または後続ジョブの最後の印刷の後になり得る。所定最大許容時間間隔が、後続ジョブの次のジョブによって奪われると、メンテナンス動作は、後続ジョブの終了時にスケジューリングされることができ、それによりメンテナンス動作間の時間間隔を変化させる。
【0008】
印刷ジョブの所定ジョブ時間は、メンテナンス動作間の所定最大許容時間間隔よりも大きい場合、メンテナンス動作間の時間間隔は、より小さな時間間隔に変更され得る。各対の連続したメンテナンス動作に対して、各対の連続したメンテナンス動作間の時間間隔は、所定最大許容時間間隔よりも小さい。これは、時間間隔に応じた印刷ジョブ中に、同じ数またはより大きな数のメンテナンス動作をもたらし得る。出願人による研究は、印刷品質がジョブ時間と反比例することを示す。したがって、より大きな数のメンテナンス動作は、ジョブ時間中のより良い印刷品質をもたらす。印刷ジョブ中のメンテナンス動作の数が同じままであっても、印刷ジョブ中のメンテナンス動作のタイミングは、ジョブ中のより小さな印刷品質の差をもたらすように選択され得る。これは、メンテナンス動作が時間内で等間隔に分散されるように、したがって各対の連続したメンテナンス動作間のページ数間の差の減少が達成されるように、時間間隔を決定することによって達成され得る。各対の連続したメンテナンス動作間のページ数は、ほぼ均等化され得る。本発明に係る方法は、時間の追加コストなしに、ほとんどの場合、印刷ジョブ中のメンテナンス動作の数は同じままで、より良い印刷品質につながる。これは、印刷品質に対する生産性のより良い均衡をもたらす。本方法は、また、より小さなメンテナンス時間間隔により印刷ヘッドの汚染の防止を改善する。また、印刷ヘッドの寿命の改善が期待される。
【0009】
本発明の方法によれば、スケジューリングステップは、ジョブ時間が所定最大許容時間間隔よりも大きい場合、印刷ジョブの終了時刻とメンテナンス動作との一致を確立する。これは、後続ジョブ間のアイドル時間がある場合に、特に有利である。このアイドル時間は、メンテナンス動作を開始するために使用可能である。
【0010】
一実施形態によれば、印刷ジョブ中のメンテナンス動作間のページ数は、実質的に同じである。これは、ジョブ内でメンテナンス動作間の平均印刷品質が実質的に同じであることを達成するので、有利である。
【0011】
一実施形態によれば、複数のメンテナンス動作のスケジューリングステップは、印刷ジョブが最大許容時間間隔を用いて実行された場合と等しい数のメンテナンス動作を印刷ジョブ中に確立する。これは、ジョブ中の余分なメンテナンス動作のためにジョブ中の時間の損失がないので、有利である。
【0012】
一実施形態によれば、複数のメンテナンス動作の連続したメンテナンス動作間の時間間隔は、最大でも2つの異なる時間間隔の大きさを有するように決定される。印刷ジョブの各状況および所定最大許容時間間隔は、最大でも2つの異なる時間間隔の大きさで使用する場合に対応できる。また、さらなる実施形態によれば、ページ内に表現される2つの異なる時間間隔の大きさは、数の上で、1ページのみが異なる。後者の場合には、時間間隔がほぼ均等化されるため、各時間間隔における平均印刷品質も、ほぼ同じである。
【0013】
一実施形態によれば、複数のメンテナンス動作のスケジューリングステップは、印刷ジョブの各ページ利用度合いを考慮する。ページが画像で覆われている場合、ページ利用度合いは、ページがテキストで覆われている場合よりも高くなる。文書の前半は、テキストのみを用いたページを含み、文書の後半は、画像のみを含む場合、文書の前半と重複するメンテナンス間隔は、文書の後半と重複するメンテナンス間隔よりも大きくなり得る。実施形態は、一度に1つの印刷ジョブ中のメンテナンス時間間隔を変更するように構成され得る。
【0014】
一実施形態に係る印刷装置は、単一パスインクジェット印刷装置である。特に、高速単一パスインクジェット印刷では、メンテナンス動作は、良好な印刷品質のために重要であり、達成すべき所定印刷品質のために、可能な限り生産性の損失を小さくしながら正確に計画される必要がある。
【0015】
一実施形態によれば、メンテナンス動作の種類は、印刷装置の印刷ヘッドの清掃動作、印刷装置の印刷ヘッドの拭き動作、および印刷装置の印刷ヘッドのフラッシング動作の少なくとも1つである。
【0016】
さらなる実施形態によれば、所定最大許容時間間隔は、メンテナンス動作の種類に対して差別化される。これは、印刷装置の生産性の最適化を与える。
【0017】
一実施形態によれば、最大許容時間間隔は、印刷ジョブのページのページサイズに対して差別化される。メンテナンス動作は、小さいサイズのページの同じ数を印刷する場合よりも大きなサイズのページ数を印刷するときに、時間内で先に行わなければならない。ページサイズは、A0、A1、A2、A3、A4、A5、A6、B0、B1、B2、B3、B4、B5、B6、レター、リーガル等であり得る。ページサイズに対する時間間隔の差別化は、印刷装置のより大きな生産性につながる。
【0018】
本発明は、また、印刷ユニットと、前述の実施形態のいずれかに記載の方法のいずれか1つに係る印刷ユニットのメンテナンス動作を計画するための印刷制御装置とを有する印刷装置に関する。印刷装置は、本発明に係る方法のステップを自動的に実行するためのソフトウェアおよび/またはハードウェアを組み込まれ得る。
【0019】
本発明は、また、前述の実施形態のいずれかに係る方法を実行するようにコンピュータに指示するように構成されたコンピュータ実行可能プログラムコードを含む記録媒体に関する。
【0020】
本発明は、以下に与えられた詳細な説明および例示のためのみに与えられた添付の概略図面から完全に理解されるであろう。したがって、これらは、本発明を限定するものではない。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本発明は、次に、添付の図面を参照しながら説明されるであろう。ここで、同じ参照番号は、いくつかの図を通して同一または類似の要素を識別するために使用されている。
【0023】
図1aは、印刷装置25を示し、印刷は、大判インクジェット印刷機を使用して達成される。大判画像形成装置25は、ハウジング26を備え、印刷アセンブリ、例えば、
図1bに示されるインクジェット印刷アセンブリが、配置されている。印刷装置25は、また、画像受容部材28、29を保管するための保管手段と、印刷後に画像受容部材28、29を収集するための送出ステーションと、マーキング材料20のための保管手段とを備える。
図1aにおいて、送出ステーションは、送出トレイ22として構成されている。必要に応じて、送出ステーションは、印刷後に画像受容部材28、29を処理するための処理手段、例えば、フォルダまたはパンチャーを備えることができる。大判印刷装置25は、さらに、印刷ジョブを受信するための手段と、必要に応じて、印刷ジョブを操作するための手段とを備える。これらの手段は、ユーザインタフェースユニット24および/または制御ユニット27、例えば、コンピュータを備えることができる。
【0024】
画像は、画像受容部材、例えば、ロール28、29によって供給される紙上に、印刷される。ロール28は、ロール支持体R1で支持され、一方、ロール29は、ロール支持体R2で支持される。あるいは、カットシートの画像受容部材が、画像受容部材のロール28、29の代わりに用いられ得る。ロール28、29から切り離された、印刷された画像受容部材のシートは、排紙トレイ22に置かれる。
【0025】
印刷アセンブリで使用するためのマーキング材料の各々は、印刷ヘッドにマーキング材料を供給するための、各印刷ヘッドと流体接続して配置された4つの容器20に格納される。
【0026】
ローカルユーザインタフェースユニット24は、印刷エンジンに組み込まれ、表示ユニットおよび制御パネルを備え得る。あるいは、制御パネルは、例えば、タッチスクリーンコントロールパネルの形態で、表示ユニットに一体化され得る。ローカルユーザインタフェースユニット24は、印刷装置25の内部に配置され、制御ユニット27に接続されている。制御ユニット27、例えばコンピュータは、例えば、印刷処理を制御し、メンテナンス動作のスケジューリングための印刷エンジンに命令を発するように構成されたプロセッサを備える。印刷装置25は、必要に応じてネットワークNに接続され得る。ネットワークNへの接続は、概略的にケーブル21の形態で示されているが、それにもかかわらず、接続は、ワイヤレスであり得る。印刷装置25は、ネットワークを介して印刷ジョブを受信できる。さらに、必要に応じて、印刷機の制御装置は、USBポートを備えることができるので、印刷ジョブは、このUSBポートを介して印刷機に送信され得る。
【0027】
図1bは、インクジェット印刷アセンブリ3を示す。インクジェット印刷アセンブリ3は、画像受容部材2を支持するための支持手段を備える。支持手段は、プラテン1として
図1bに示されるが、代わりに、支持手段は、平坦面であり得る。プラテン1は、
図1bに示されるように、矢印Aで示されるその軸を中心に回転可能である回転可能なドラムである。支持手段は、必要に応じて、支持手段に対して固定位置で画像受容部材を保持するための吸引孔を備え得る。インクジェット印刷アセンブリ3は、走査印刷キャリッジ5に搭載された印刷ヘッド4a〜4dを備える。走査印刷キャリッジ5は、主走査方向Bに往復移動するように、適切な案内手段6、7により案内される。各印刷ヘッド4a〜4dは、オリフィス面9を備え、オリフィス面9は、少なくとも1つのオリフィス8を備える。印刷ヘッド4a〜4dは、画像受容部材2上にマーキング材料の液滴を吐出するように構成されている。プラテン1、キャリッジ5および印刷ヘッド4a〜4dは、それぞれ適切な制御手段10a、10bおよび10cによって制御される。
【0028】
画像受容部材2は、巻き取り紙またはシート形態の媒体であり得て、例えば、紙、ボール紙、ラベルストック、コート紙、プラスチックまたは織物で構成され得る。あるいは、画像受容部材2は、また、エンドレスまたはそうではない中間部材であり得る。周期的に移動され得るエンドレス部材の例は、ベルトまたはドラムである。画像受容部材2は、流体マーキング材料を備える4つの印刷ヘッド4a〜4dに沿って、プラテン1によって副走査方向Aに移動される。走査印刷キャリッジ5は、4つの印刷ヘッド4a〜4dを運び、かつ、主走査方向Bで画像受容部材2の走査を可能にするように、プラテン1と平行な主走査方向Bに往復移動され得る。4つだけの印刷ヘッド4a〜4dは、本発明を実証するために示されている。実際には、任意の数の印刷ヘッドが採用され得る。いずれの場合においても、マーキング材料の色ごとの少なくとも1つの印刷ヘッド4a〜4dが、走査印刷キャリッジ5上に配置される。例えば、白黒印刷機に対して、通常黒のマーキング材料を備える少なくとも1つの印刷ヘッド4a〜4dが、存在する。代わりに、白黒印刷機は、黒の画像受容部材2に適用されるべき白のマーキング材料を備え得る。複数の色を備えるフルカラー印刷機に対して、通常、黒、シアン、マゼンタおよび黄の各色に対する少なくとも1つの印刷ヘッド4a〜4dが、存在する。多くの場合、フルカラー印刷機では、黒のマーキング材料が、異なる色のマーキング材料と比較して、より頻繁に使用される。したがって、黒のマーキング材料を備える複数の印刷ヘッド4a〜4dは、他のいずれかの色におけるマーキング材料を備える印刷ヘッド4a〜4dと比べて、走査印刷キャリッジ5に設けられ得る。代わりに、黒のマーキング材料を備える印刷ヘッド4a〜4dは、異なる色のマーキング材料を備える印刷ヘッド4a〜4dのいずれよりも大きくなり得る。
【0029】
キャリッジ5は、案内手段6、7によって案内される。これらの案内手段6、7は、
図1bに示されるようにロッドであり得る。ロッドは、適切な駆動手段(図示せず)によって駆動され得る。あるいは、キャリッジ5は、キャリッジ5を移動させることができるアームのような、他のガイド手段により案内され得る。別の代替は、主走査方向Bに画像受容部材2を移動させることである。
【0030】
各印刷ヘッド4a〜4dは、印刷ヘッド4a〜4dに設けられた液体マーキング材料を備える圧力チャンバと流体連通する少なくとも1つのオリフィス8を有するオリフィス面9を備えている。オリフィス面9上で、複数のオリフィス8が、副走査方向Aと平行に単一線形配列上に配置されている。印刷ヘッド4a〜4dごとの8つのオリフィス8は、
図1bに示されるが、明らかに、実用的な実施形態において、数百のオリフィス8は、必要に応じて複数の配列に配置された印刷ヘッド4a〜4dごとに、備え得る。
図1bに示すように、各印刷ヘッド4a〜4dは、各印刷ヘッド4a〜4dの対応するオリフィス8が、主走査方向Bでインラインに配置されるように、互いに対して平行に配置される。これは、主走査方向Bにおける画像ドットのラインが、4つのオリフィス8まで選択的に活性化することによって形成され得ることを意味し、それらの各々は、異なる印刷ヘッド4a〜4dの一部である。オリフィス8のインライン配置に対応する印刷ヘッド4a〜4dのこの平行位置決めは、生産性を増加させ、および/または、印刷品質を向上させるのに有利である。あるいは、複数の印刷ヘッド4a〜4dは、各印刷ヘッド4a〜4dのオリフィス8がインラインの代わりに千鳥構成で配置されるように、互いに隣接する印刷キャリッジ上に配置され得る。例えば、これは、印刷解像度を増加させるために、または、主走査方向に1回の走査で対処され得る有効印刷領域を拡大するために、行われ得る。画像ドットは、オリフィス8からマーキング材料の液滴を吐出することにより形成される。代わりに、1つまたは複数の印刷ヘッドは、媒体が印刷ヘッドに沿って横方向に移動するように、静的な千鳥配列で配置され得る。これは、単一パスで媒体をマーキングするために行われ得る。
【0031】
マーキング材料の吐出時には、いくらかのマーキング材料がこぼれ、印刷ヘッド4a〜4dのオリフィス面9に留まり得る。オリフィス面9上に存在するインクは、液滴の吐出および画像受容部材2上のこれらの液滴のプレースメントに、否定的な影響を及ぼし得る。したがって、オリフィス面9からの過剰なインクを除去することが有利であり得る。過剰なインクは、例えば、ワイパーを用いて拭くことによって、および/または、例えばコーティングによって提供される適切な湿潤防止性の表面の適用によって、除去され得る。
【0032】
媒体への露出の際に、塵芥粒子、紙繊維または他の屑は、印刷ヘッド4a〜4dのオリフィスをふさぐ可能性がある。ワイパーで拭くことによる、これらの手段の除去は、非閉塞状況を復元する。
【0033】
オリフィス面と媒体の接触は、噴射経路の一時的脱水につながる可能性がある。この状況は、印刷ヘッドを拭くことをパージすることによって復元される。
図1cは、
図1bに示されるように4つの印刷ヘッド4a〜4dを支持するキャリッジ5を示す。また、
図1cにおいて、印刷ヘッド4a〜4dを清掃するための例示的なメンテナンスユニットの少なくとも一部が、示されている。示されるメンテナンスユニットは、4つのワイパー要素12a〜12dを支持する支持部材11を備える。各ワイパー要素12a〜12dは、各印刷ヘッド4a〜4dのオリフィス面9に接触されるように、配置されかつ構成された柔軟なシート状材料である。ワイパー要素12a〜12dの材料は、使用されるインクがオリフィス面9の損傷を引き起こすことなく適切に拭かれるように、適切に選択され得る。また、他の制約が、ワイパー要素12a〜12dの材料ならびに他の特性および特徴を選択する場合に、考慮され得る。この実施形態では、ワイパー要素12a〜12dは、支持要素11を介して結合されているが、ワイパー要素は、また、分離されかつ互いに独立して移動可能であり得る。
【0034】
別のメンテナンスユニットは、例えば、別の方向に拭く同様のワイパー要素を備えることができる。別のメンテナンスユニットは、拭くこと、接触すること、または回転することによって、オリフィス面を清掃する吸収材料のワイパー要素を使用できる。さらに、別の実施形態では、拭くことまたは他のメンテナンス作業に先立って、例えば屑および/または乾燥したインクを溶解させるための、洗浄液または他の適切な流体が、オリフィス面9上に提供され得る。別の実施形態では、拭くことの代わりにまたは拭くことと一緒に、吸引装置は、オリフィス面9から、流体および屑および他の望ましくない物質を吸引するために、オリフィス面9に沿って移動され得る。特定の実施形態では、吸引装置は、オリフィス8および/またはオリフィス8と流体連通するインク室から、あらゆる屑および/または乾燥したインクを除去するために、オリフィス8を介して少量のインクを吸引するように構成され得る。
【0035】
図2は、印刷枚数に応じた印刷品質における平均の低下または劣化を示す棒グラフである。印刷ヘッドの劣化は、確率過程である。印刷装置に対して、複数の印刷ジョブ/実行を通じて、印刷品質における平均低下は、実行中に決定される。
図2における棒グラフは、容認できない印刷品質を伴う不良な印刷枚数の予想値を示す。10印刷の実行(
図2における実行10)では、不良な印刷を得る5%の可能性がある。20印刷の実行(
図2における実行20)では、不良な印刷を得る可能性は10%に増加した。述べた10および20の実行長さは、任意に選択され、他の、より長い実行長さ、例えば、100、1000および10000印刷の順序における実行長さが、本発明に係る方法の適用のために考えられる。
図2に示されるような知見は、印刷品質が本発明に係る方法を使用することによって向上される理由を説明するために、後で使用される。利便性の理由から、最大許容時間間隔は、20印刷に設定される。ページ利用度合いは、印刷されるページに対してほぼ一定であると想定される。しかし、ページ利用度合いが変化する文書は、各ページのページ利用度合いを考慮する新しい時間間隔に最大許容時間間隔を変更することにより、本発明に係る方法を使用して、印刷され得る。新しいメンテナンス時間間隔は、ページ利用度合いに反比例する。
【0036】
図3〜
図6は、本発明に係るメンテナンス時間間隔に関連する印刷ジョブのタイムラインの概略図である。利便性の理由のために、メンテナンス動作の持続時間は、ゼロに近い小さいことが想定される。しかし、本発明の範囲は、印刷装置上でページを印刷するために必要な時間に関して重要となるメンテナンス動作期間を含む。メンテナンス動作は、太字のタイムラインの縦線の部分によって、図面に示されている。
【0037】
図3は、印刷されるべき15印刷の第1のジョブのためのタイムラインを示す。最大許容時間間隔は、10%の品質低下の下方に、印刷品質の低下のレベルを維持するように、20印刷に等しくなるように予め定められている(
図2参照)。第1の印刷ジョブの15印刷の数は、20印刷であるメンテナンス動作間の所定最大許容時間間隔よりも小さい。所定最大許容時間を維持する場合、ライン31が続けられ、メンテナンス動作は、第2の印刷ジョブ内で行われる。第1のジョブの平均印刷品質の低下は、4.5%の品質の低下に等しい。第1のジョブにおける印刷品質の低下における変動は、0%から9%の品質の低下に及ぶ。この場合、メンテナンス間隔は、15印刷に変更される。したがって、第1のジョブ後すぐに、メンテナンス動作が予定に入れられる。第1のジョブ中の平均印刷品質の低下は、現在3.37%であり、第1のジョブ中の印刷品質の低下における変動は、0%から6.75%に及ぶ。破線32は、15印刷の第2の実行が15印刷の第1の実行後に予定に入れられている場合に、続けられるべきラインを示す。
【0038】
図4aは、印刷されるべき22印刷の印刷ジョブのためのタイムラインを示す。所定最大許容時間間隔は、10%の品質低下の下方に印刷品質の低下のレベルを維持するように、20印刷に等しい。印刷ジョブの22ページ数は、20印刷されるメンテナンス動作間の所定最大許容時間よりも大きい。所定最大許容時間を維持する場合、鋸歯線41が続けられ、メンテナンス動作が20印刷後、印刷ジョブ内で行われる。平均印刷品質の低下は、4.5%の品質の低下に等しい。印刷品質の低下における変動は、0%から9%の品質の低下に及ぶ。本発明の実施形態によれば、メンテナンス動作間の時間間隔は、11印刷の時間間隔に変更される。
図4aは、11印刷の新しい時間間隔に基づく鋸歯タイムライン42を示す。平均印刷品質の低下は、現在2.5%にほぼ等しい。印刷品質の低下における変動は、0%から約5%に及ぶ。したがって、印刷品質の低下における変動がより小さく、平均印刷品質の低下は、20印刷の定期的なメンテナンス間隔を適用する場合よりも、小さい。印刷ジョブ中のメンテナンス動作48の数は、1つであり、20印刷の定期的なメンテナンス間隔が予定に入れられた場合と比べて、合計で22印刷におけるメンテナンス動作の数に等しい。したがって、生産性は、影響されない。しかし、平均印刷品質の低下は、4.5%から2.5%に減少し、その変動は、9%から5%に減少する。20ページの所定最大許容メンテナンス間隔が、印刷ジョブに適用される場合、
図2に係る不良な品質の可能性は、ほぼ、0.5*20*0.09+0.5*2*0.025=0.925不良印刷である。11ページの新しいメンテナンス間隔が、印刷ジョブに適用される場合、再び
図2に係る不良な品質の可能性は、ほぼ、0.5*11*0.05+0.5*11*0.05=0.55不良印刷であり、ほぼ2倍勝る。
【0039】
図4bは、印刷されるべき42印刷の印刷ジョブのためのタイムラインを示す。所定最大許容メンテナンス間隔は、10%の品質低下の下方に印刷品質の低下のレベルを維持するように、20印刷に等しい。印刷ジョブの42ページ数は、20印刷であるメンテナンス動作間の所定最大許容時間間隔よりも大きい。所定最大許容時間を維持する場合、鋸歯線41が続けられ、メンテナンス動作は、20印刷後および40印刷後の印刷ジョブ内で行われる。そして、2印刷後に、ジョブが準備されるだろう。平均印刷品質の低下は、4.5%の品質の低下に等しい。印刷品質の低下における変動は、0%から9%の品質の低下に及ぶ。本発明の実施形態によれば、20印刷の所定時間間隔は、ページで、例えば14、14、および14印刷のそれぞれで表現されるメンテナンス動作間の新しい時間間隔に、変更される。
図4aは、それぞれ、14印刷の新しい時間間隔に基づくタイムラインを示す。14印刷後、第1のメンテナンス動作45が、予定に入れられる。28印刷後、第2のメンテナンス動作46が、予定に入れられる。42印刷ジョブの後すぐに、第3のメンテナンス動作47が、予定に入れられる。平均印刷品質における低下は、現在3%にほぼ等しい。印刷品質の低下における変動は、0%から約6%に及ぶ。したがって、印刷品質の低下における変動はより小さく、平均印刷品質の低下は、20印刷の定期的なメンテナンス間隔を適用する場合よりも小さい。印刷ジョブ中のメンテナンス動作45、46の数は、20印刷の定期的なメンテナンス間隔が予定に入れられた場合のメンテナンス動作の数に等しい。平均印刷品質は、4.5%から3%に減少し、その変動は、9%から6%に減少する。
【0040】
図5aは、印刷されるべき25印刷の印刷ジョブのためのタイムラインを示す。所定最大許容メンテナンス間隔は、10%の品質低下の下方に印刷品質の低下のレベルを維持するように、20印刷に等しい。印刷ジョブの25ページ数は、20印刷であるメンテナンス動作間の所定最大許容時間よりも大きい。所定最大許容時間を維持する場合、鋸歯線51が続けられ、メンテナンス動作は、20印刷後に印刷ジョブ内で行われる。平均印刷品質の低下は、4.5%の品質の低下に等しい。印刷品質の低下における変動は、0%から9%の品質の低下に及ぶ。本発明の実施形態によれば、20印刷の所定時間間隔は、ページで、例えば、それぞれ12および13印刷で表現されるメンテナンス動作間の2つの新しくかつ異なる時間間隔に、変更される。
図5aは、それぞれ12および13印刷の新しい時間間隔に基づくタイムラインを示す。平均印刷品質の低下は、現在2.5%にほぼ等しい。印刷品質の低下における変動は、0%から約5%に及ぶ。したがって、印刷品質の低下における変動はより小さく、平均印刷品質の低下は、20印刷の定期的なメンテナンス間隔を適用する場合よりも小さい。印刷ジョブ中のメンテナンス動作52の数は、20印刷の定期的なメンテナンス間隔が予定に入れられた場合のメンテナンス動作の数に等しい。平均印刷品質は、4.5%から3%に低下し、その変動は、9%から6%に減少する。
【0041】
図5bは、印刷されるべき50印刷の印刷ジョブのためのタイムラインを示す。所定最大許容メンテナンス間隔は、10%の品質低下の下方に印刷品質の低下のレベルを維持するように、20印刷に等しい。印刷ジョブの50ページ数は、20印刷であるメンテナンス動作間の所定最大許容時間間隔よりも大きい。所定最大許容時間を維持する場合、鋸歯線51が続けられ、メンテナンス動作は、20印刷後および40印刷後に、印刷ジョブ内で行われる。そして10印刷後に、ジョブが準備されるだろう。平均印刷品質の低下は、4.5%の品質の低下に等しい。印刷品質の低下における変動は、0%から9%の品質の低下に及ぶ。本発明の実施形態によれば、20印刷の所定時間間隔は、ページで、例えばそれぞれ16、17、および17印刷で表現されるメンテナンス動作間の2つの新しくかつ異なる時間間隔に、変更される。
図4aは、それぞれ16、17、および17印刷の新しい時間間隔に基づくタイムラインを示す。16印刷後、第1のメンテナンス動作54が、予定に入れられる。33印刷後、第2のメンテナンス動作55が、予定に入れられる。50印刷ジョブの後すぐに、第3のメンテナンス動作56が、予定に入れられる。平均印刷品質の低下は、現在3.75%にほぼ等しい。印刷品質の低下における変動は、0%から約7.5%に及ぶ。したがって、印刷品質の低下における変動はより小さく、平均印刷品質の低下は、20印刷の定期的なメンテナンス間隔を適用する場合よりも小さい。印刷ジョブ中のメンテナンス動作54、55の数は、20印刷の定期的なメンテナンス間隔が予定に入れられた場合のメンテナンス動作の数に等しい。平均印刷品質の低下は、4.5%から3.75%に減少し、その変動は、9%から7.5%に減少する。
【0042】
図6は、印刷されるべきそれぞれ12および30印刷の2つの印刷ジョブに対するタイムラインを示す。所定最大メンテナンス間隔は、10%の品質低下の下方に印刷品質の低下のレベルを維持するように、20印刷に等しい。第1の印刷ジョブの12ページ数は、20印刷であるメンテナンス動作間の所定最大許容時間間隔よりも小さい。第2の印刷ジョブの30ページ数は、20印刷であるメンテナンス動作間の所定最大許容時間間隔よりも大きい。所定最大許容時間を維持する場合、鋸歯線61が続けられ、メンテナンス動作は、20印刷後および40印刷後に、印刷ジョブ内で行われる。そして2印刷後に、第2の印刷ジョブが準備されるだろう。第2の印刷ジョブの平均印刷品質の低下は、6.5%の品質の低下にほぼ等しい。印刷品質の低下における変動は、0%から9%の品質の低下に及ぶ。本発明の実施形態によれば、20印刷の所定の時間間隔は、ページで表現される、それぞれ12、15および、15印刷であるメンテナンス動作間の2つの新しくかつ異なる時間間隔に、変更される。
図6は、それぞれ12、15、および15印刷の新しい時間間隔に基づくタイムラインを示す。12印刷後に、第1の印刷ジョブ後に、第1のメンテナンス動作62が予定に入れられる。第2の印刷ジョブの15印刷後に、第2のメンテナンス動作63が予定に入れられる。30印刷の第2のジョブ後すぐに、第3のメンテナンス動作64が予定に入れられる。第1の印刷ジョブの平均印刷品質の低下は、現在2.5%にほぼ等しい。印刷品質の低下における変動は、0%から約5%に及ぶ。したがって、第1の印刷ジョブの印刷品質の低下における変動がより小さく、第1の印刷ジョブの平均印刷品質の低下は、20印刷の定期的なメンテナンス間隔を適用する場合よりも小さい。第2の印刷ジョブの平均印刷品質の低下は、現在3.38%にほぼ等しい。印刷品質の低下における変動は、0%から約6.75%に及ぶ。したがって、第2の印刷ジョブの印刷品質の低下における変動はより小さく、第2の印刷ジョブの平均印刷品質の低下は、20印刷の定期的なメンテナンス間隔を適用する場合よりも小さい。第1および第2の印刷ジョブ中のメンテナンス動作62、63の数は、20印刷の定期的なメンテナンス間隔が予定に入れられた場合のメンテナンス動作の数に等しい。平均印刷品質の低下は、第1および第2の印刷ジョブに対して、それぞれ、2.5、3.38%に低下する。
【0043】
一般に、以下の原則は、印刷されるページ数Nおよび所定最大許容時間間隔のページ数Mに関して、本発明にしたがって適用可能である。
【0044】
印刷枚数Nが所定最大許容時間間隔のページ数Mよりも小さく、かつ1ページよりも大きい場合、メンテナンス間隔は、Nページに変更され得る。これは、所定時間間隔を伴う印刷ジョブ中のメンテナンス動作の数、または、所定時間間隔を伴う印刷ジョブ中のメンテナンス動作の数よりも大きな数であって、変更された時間間隔を伴う印刷ジョブ中のメンテナンス動作の数と等しい数の変更された時間間隔を伴う印刷ジョブ中のメンテナンス動作をもたらす。また、小さな連続した印刷ジョブの数のページ数は、まだMよりも小さいまたはMに等しいページの最大数MAXに集約され得る。メンテナンス動作は、その後、MAXページ後に予定に入れられ得る。
【0045】
印刷枚数Nが、所定最大時間間隔のページ数Mの倍数よりも大きいかつ等しい場合、メンテナンス間隔は、Mページに保持され得る。この例外的な場合、ページ数Nの印刷終了時間は、メンテナンス動作の開始時間と一致する。印刷ジョブ直後のメンテナンス動作を加えた印刷中のメンテナンス動作の数は、N/Mとなる。例えば、N=40およびM=20の場合、そのときN/M=2である。ジョブ中およびジョブ直後のメンテナンス動作の数は、2に等しい。
【0046】
印刷枚数Nが、所定最大許容時間間隔のページ数Mより大きくかつページ数Mの倍数ではない場合、メンテナンス間隔は、Mよりも少ないページ数に変更される。例えば、N=42かつM=20(
図4b参照)の場合、そのときInt(N/M)=2である。ジョブ中およびジョブ直後のメンテナンス動作の数は、3に等しくなるだろう。メンテナンス動作間のページ数は、Int(N/(Int(N/M)+1))=Int(42/(Int(42/20)+1))=Int(42/(2+1))=Int(42/3)=14である。この例では、Nは、Int(N/M+1)の倍数である。NがInt(N/M+1)の倍数でない場合、異なるページ数の異なる持続時間をそれぞれ有する2つのメンテナンス間隔は、所定時間間隔を置換できる。2つのメンテナンス間隔の少なくとも一方は、Mページよりも小さい。2つのメンテナンス間隔は、Mに等しいメンテナンス間隔を含むことができる。この場合、持続時間に1ページのみ異なる2つの異なるメンテナンス間隔持続時間は、すべての状況をカバーするのに十分であることが、注目される。各状況において、印刷ジョブ中のメンテナンス動作および印刷ジョブ直後に一緒に予定に入れられるメンテナンス動作の数は、所定最大許容時間を使用した場合よりも数においてより大きな唯一のメンテナンス作業であることを達成できる。
【0047】
本発明の実施の形態では、印刷ジョブ中のメンテナンス動作の数は、Int(N/M)となるように決定され得る。印刷ジョブ中のメンテナンス動作間のページ数は、X=Int(N/(Int(N/M)+1))またはX+1に等しく選択され得る。Xが常にMよりも小さく、X+1がMよりも小さいまたはMに等しいことに、注意する。第1の例では、N=49およびM=20である。その後、X=16、X+1=17である。メンテナンス動作間のページ数は、それぞれ16、16、および17、または数16、16、17の任意の順列となるであろう。第2の例では、N=50、M=20である。その後、X=16、X+1=17である。メンテナンス動作間のページ数は、それぞれ16、17、および17、または数16、17、17の任意の順列となるであろう。第3の例では、N=51およびM=20である。そして、X=17である。メンテナンス動作間のページ数は、それぞれ17、17、および17になるであろう。第3の例では、N=52およびM=20である。その後、X=17、X+1=18である。メンテナンス動作間のページ数は、それぞれ17、17および18または数17、17、18の任意の順列となるであろう。
【0048】
図7a〜
図7bは、本発明に係る方法の実施形態のフロー図を示す。Mは、ページ数として指定された所定最大許容時間間隔として定義される。
【0049】
最初のステップS710において、変数iおよびSは、ゼロに初期化される。変数iは、処理される印刷ジョブを計数し、変数Sは、スケジューリングされるジョブのページ数を集約する。
【0050】
第2ステップS720では、変数iは、1だけ増加される。
【0051】
第3のステップS730では、次のジョブiが読み出され、ジョブiのページ数Niは、印刷装置の制御ユニットによって決定される。
【0052】
第4ステップS735では、比較が、S+NiとMとの間で行われる。S+Ni≦Mである場合、その後Sは、第5ステップS750においてNiだけ増加され、手順は、次のジョブを読み取るための第2ステップS720に戻る。S+Ni>Mである場合、その後、手順は、第6ステップS755に進む。
【0053】
第6ステップS755では、Sがゼロに等しいかどうかがチェックされる。Sがゼロに等しくない場合、以前の非印刷スケジューリングされたジョブが最初に印刷されるべきである。したがって、第7ステップS760では、新たなメンテナンス間隔が、Sページに等しくなるように決定され、メンテナンス動作が、ジョブi−1の後に予定に入れられる。
【0054】
第8ステップS770では、ジョブi−1までのおよびジョブi−1を含む非印刷予定に入れられた印刷ジョブが、印刷される。ジョブi−1が印刷された後に直ちに、メンテナンス動作が実行される。
【0055】
第9ステップS780では、変数Sはゼロにリセットされ、手順は、第4ステップS735に戻る。
【0056】
ステップS750、S760、S770およびS780は、例えば、メンテナンス動作62を適用する場合に、
図6に係る印刷ジョブに適用され、第1のジョブの印刷枚数15の後のメンテナンス動作を適用する場合に、
図3aにおける印刷ジョブに適用される。
【0057】
第6ステップS755でのチェックが、Sがゼロに等しいとなった場合、第10ステップS765が実行される。
【0058】
第10ステップS765では、NiがMの倍数であるかどうかがチェックされる。そうである場合、本方法は、
図7bにも表示されたラベルBに進む。そうではない場合、本方法は、
図7bにも表示されたラベルAに進む。
【0059】
ラベルAから、Int(Ni/(Int(Ni/M)+1))に等しい数Xを定義する第11ステップS810が、実行される。第12ステップS815では、NiがInt(Ni/M)+1の倍数であるかどうかが、チェックされる。そうである場合、本方法は、後述する第13ステップS850に進む。そうではない場合、本方法は、第14ステップS820に進む。
【0060】
第14ステップS820では、XページおよびX+1ページの2つの新しいメンテナンス間隔が、ジョブiのページに適用される。Xページの第1の新しいメンテナンス間隔およびX+1ページの第2の新しいメンテナンス間隔は、一緒に、ジョブiにInt(Ni/M)+1回だけ適用される。Xのページの第1のメンテナンス間隔は、ジョブiに、(X+1)*(Int(Ni/M)+1)−Ni回だけ適用される。X+1ページの第2のメンテナンス間隔は、ジョブiに、Ni−X*(Int(Ni/M)+1)回だけ適用される。
【0061】
第15ステップS830では、ジョブiが印刷され、メンテナンス動作は、印刷ジョブ中に、および2つの新しいメンテナンス間隔XおよびX+1に係るジョブiの印刷直後に、実行される。
【0062】
第16ステップS870では、変数Sはゼロにリセットされ、本方法は、
図7aにも表示されたラベルCに進み、かつ、次の印刷ジョブを続行するために、第2ステップS720に戻る。
【0063】
ラベルBから、Mに等しい新しいメンテナンス間隔として数Xを定義する第17ステップS840が、実行される。
【0064】
第13ステップS850では、ページ数Xの1つの新たなメンテナンス間隔は、ジョブiのページに適用される。
【0065】
第19ステップS860では、ジョブiが印刷され、メンテナンス動作が、印刷ジョブ中に、および1つの新しいメンテナンス間隔Xに係るジョブiの印刷直後に、実行される。その後、本方法は、ラベルAの分岐において、ここで上述した第16ステップS870に進む。
【0066】
代替的な実施形態によれば、本方法は、ラベルCから、第2のステップS720の代わりに第1のステップS710に戻る。これは、印刷ジョブ間に一時停止がある場合、特に有利である。このような一時停止が実在する場合、計数器Iはゼロにリセットされ、ジョブが再びゼロから計数される。
【0067】
代替的な実施形態によれば、第10ステップ765と、ラベルAおよびBの使用とが、印刷ジョブ中のメンテナンス動作の数に対する別の式を使用することにより、回避される。すなわち、印刷ジョブ中のメンテナンス動作の数は、Int(1)/M(Ni)に等しく、それは、NiがMの倍数である場合も当てはまる。
【0068】
ステップS810、S815、S820およびS830は、例えば、
図5aおよび
図5bに係る印刷ジョブに対して適用される。ステップS810、S815、S850およびS860は、例えば、
図4aおよび
図4bに係る印刷ジョブに対して適用される。
【0069】
図7aおよび
図7bにおけるステップと代わりのかつ同等のプログラミングステップは、本発明に係る方法の実施形態を実現するために、想定され得る。